JP4902212B2 - 化粧料組成物およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水と多糖類と多価アルコールを含む化粧料組成物において、その使用感を損なうことなく、長期間にわたって粘度や硬度が安定な化粧料組成物及びその製造方法に関する。
化粧料には、化粧料の種類に応じて多機能な効能を求められることから、極めて多様な成分が含まれている。例えば、皮膚面に対し清浄化、保水性、スクラブ効果、エモリエント効果、保護効果等の機能や化粧料の展延性、滑沢性、光沢性、付着性等を向上させる機能を有する機能性油性基剤または機能性顆粒として、有機溶剤、有機顔料、無機顔料、油剤、保湿剤、収れん剤、美白剤、紫外線防止剤、酸化防止剤、香料等の成分が含まれている。この機能性油性基剤または機能性顆粒を化粧料に使用する場合、機能性油性基剤の所要HLBや機能性顆粒の表面の性質に応じて、多種類の界面活性剤を選択、使用して、乳化および分散を行っていた(非特許文献1〜4等参照)。また、化粧料は多機能を求められることから、多様な機能性油性基剤や機能性顆粒を一つの化粧料の中に安定に維持することや広い温度範囲で長時間安定な乳化分散状態を維持することが必要とされている。例えば、一般に化粧料は製造後の製品の展示期間およびユーザ購入後の使用期間が長いために、その長期間の静置により化粧料の製剤化初動粘度および硬度が上昇し、製品性状が大きく変化することにより化粧料の使用感を著しく損なうこととなるという問題点があった。特に高温にて長期間保存した場合にその傾向が顕著であった。また、化粧品は容器から手や指に取りやすく、べたつきの少ない感触が重視される。
一般に化粧料に乳化分散状態を維持するために親水性高分子物質である多糖類が配合されている。また、化粧料の保水性やしっとり感の付与、機能性油性基剤または機能性顆粒の馴染み性改善等の種々の目的で水溶性のグリセリン等の多価アルコールが配合されている。しかし、多糖類の配合量が多くなると、化粧料に「べたつき感」が生じたり、化粧料の伸びや滑らかさが失われたりする。また、多糖類は多価アルコールが存在すると、その影響を受けて化粧料の粘度の上昇や硬度の上昇が起こり、化粧料の製品経時安定性に影響を及ぼすだけでなく、化粧料の使用感を著しく損なうようになる。
そこで、このような問題を解決するために数々の改善策が提案されている。例えば、水溶性多価アルコールを配合した化粧料のべたつき感を特定の多糖類の配合により改善する方法(特許文献1)、多糖類を配合して界面活性剤量の低減および美白成分の皮膚外用剤への配合安定化の向上を図る方法(特許文献2)、ファンデーション、カーマインローション、化粧水、乳液などの粉体配合の水性化粧料に特定の多糖類を配合して、さっぱりとした使用感の付与と、分散状態の安定性向上を図る方法(特許文献3)、薬効成分あるいは機能性成分を配合した皮膚外用剤に特定の多糖類を配合して、粘度の経時安定性改善と皮膚感触の向上を図った皮膚外用剤(特許文献4)、毛髪への有効成分の歩留りを向上し、毛髪に「なめらかさ」や「しっとりさ」を付与し、毛髪の損傷抑制効果を改善したコンデショナー等の頭髪用化粧料(特許文献5)、特定の多糖類を配合して、不安定成分、変質成分の長期安定性を改善する皮膚外用剤調製方法(特許文献6)、複数の多糖類と親水性高分子物質を用いて使用感を損なわずに低コストで乳化分散性が向上した化粧料の調製方法(特許文献7)等がある。さらに、本発明者は乳化分散に界面活性剤を用いることなく、特定の多糖類を乳化分散剤として用いた三相乳化分散法により、高い乳化分散安定性を有する化粧料を発明した(特許文献8)。しかし、依然として、使用感を損なうことなく、化粧料の粘度増加や硬度上昇の抑制方法は見いだせず、これらの改善が強く望まれている。
"Emulsion Science" Edited by P.Sherman, Academic Press Inc.(1969) "Microemulsions-Theory and Practice一Edited by Leon M.price,Academic Press lnc.(1977) 「乳化・可溶化の技術」辻薦,工学図書出版(1976) 「機能性界面活性剤の開発技術」シー・エム・シー出版(1998) 特開平5−85925号公報 特開2002−29929号公報 特開2002−53426号公報 特開2002−60314号公報 特開2003−89624号公報 特開2004−315389号公報 特開2001−226250号公報 特願2005−259433号明細書
本発明は、水と多糖類と多価アルコールを含む化粧料組成物において、化粧料組成物の使用感を損なうことなく、化粧料組成物の粘度の経時変化や硬度の経時変化を抑制し、長期間にわたって化粧料組成物の粘度や硬度の安定性を維持する化粧料組成物及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、水、多糖類、多価アルコールを含む化粧料組成物の粘度や硬度の経時変化について鋭意検討を重ねた結果、特定の多糖類、(メタ)アクリル酸重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体及び塩基性物質の組み合わせが常温および高温での化粧料組成物の粘度や硬度の経時変化の抑制に有効であることを見出し、本発明をなすに至った。
すなわち、請求項1の発明は、(A)少なくとも下記の一般式(1)で表される多糖類を含んでいる粒子構造とした多糖類、(B)多価アルコール、(C)水溶性(メタ)アクリル酸重合体、(D)水溶性(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(E)塩基性物質、(F)被乳化分散成分と(G)水を含み、
上記粒子構造とした多糖類は、水溶液中で上記被乳化分散成分の周囲に層状付着して中間層を形成する作用によって発現される乳化作用により上記被乳化分散成分を乳化状態としたことを特徴とする化粧料組成物である。
Figure 0004902212
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の化粧料組成物であり、(B)多価アルコールがグリセリン、ジグリセリン、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオールから選ばれる1種以上であることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の化粧料組成物であり、(C)水溶性(メタ)アクリル酸重合体は0.2重量%水溶液粘度が5,000〜50,000(mPa・s)[20℃、ブルックフィールド型回転粘度計]であることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の化粧料組成物であり、(D)水溶性(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体は0.2重量%水溶液粘度が1,000〜20,000(mPa・s)[20℃、ブルックフィールド型回転粘度計]であることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の化粧料組成物であり、(C)と(D)の配合比率が、重量比で1:5〜10:1であることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の化粧料組成物であり、(E)がクエン酸ナトリウム、アルギニン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオールから選ばれた1種以上であることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の化粧料組成物であり、粒子構造とした(A)多糖類の平均粒子径が8nm〜500nmであることを特徴とする。
請求項8に係る発明は、(I)水、多糖類、多価アルコールを含む化粧料組成物の製造方法であって、(A)少なくとも下記の一般式(1)で表される多糖類を含んでいる粒子構造とした多糖類、(B)多価アルコール、(F)被乳化分散成分を水溶液中で上記被乳化分散成分の周囲に層状付着して中間層を形成する作用によって発現される乳化作用により上記被乳化分散成分を乳化状態とし、乳化分散させた後、
(II)(C)水溶性アクリル酸重合体、(D)水溶性(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体を添加し、次いで(E)塩基性物質を添加、混合する、あるいは(E)塩基性物質を添加し、次いで(C)水溶性アクリル酸重合体、(D)水溶性(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体を添加、混合することを特徴とする化粧料組成物の製造方法である。
Figure 0004902212
請求項9に係る発明は、請求項8に記載の化粧料組成物の製造方法であり、(B)多価アルコールがグリセリン、ジグリセリン、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオールから選ばれる1種以上であることを特徴とする。
請求項10に係る発明は、請求項8又は請求項9に記載の化粧料組成物の製造方法であり、(C)水溶性(メタ)アクリル酸重合体は0.2重量%水溶液粘度が5,000〜50,000(mPa・s)[20℃、ブルックフィールド型回転粘度計]であることを特徴とする。
請求項11に係る発明は、請求項8乃至請求項10のいずれか一項に記載の化粧料組成物の製造方法であり、(D)水溶性(メタ)アクリル酸−(メタ)クリル酸エステル共重合体は0.2重量%水溶液粘度が5,000〜50,000(mPa・s)[20℃、ブルックフィールド型回転粘度計]であることを特徴とする。
請求項12に係る発明は、請求項8乃至請求項11のいずれか一項に記載の化粧料組成物の製造方法であり、(C)と(D)の配合比率が、重量比で1:5〜10:1であることを特徴とする。
請求項13に係る発明は、請求項8乃至請求項12のいずれか一項に記載の化粧料組成物の製造方法であり、(E)がクエン酸ナトリウム、アルギニン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオールから選ばれた1種以上であることを特徴とする。
請求項14に係る発明は、請求項8乃至請求項13のいずれかに記載の化粧料組成物の製造方法であり、粒子構造とした(A)多糖類は平均粒子径が8nm〜500nmであることを特徴とする。
本発明の化粧料組成物により、少なくとも明細書の段落「0034」に記載された一般式(1)で表される多糖類と多価アルコールと被乳化分散成分(機能性油剤及び/又は機能性顆粒)を含む化粧料組成物を常温および高温下で長期保存(長期静置)しても、使用感を損なうことなく、その粘度及び硬度の経時変化が抑制され、化粧料組成物が出荷されたときと同レベルの粘度と硬度を有する化粧料組成物が得られる。その結果、化粧料組成物の性能の向上だけでなく、その品質向上にも大きく寄与する。
本発明は、水と多糖類と多価アルコールを含む化粧料組成物であって、(A)特定の多糖類、(B)多価アルコール、(C)特定の水溶性(メタ)アクリル酸重合体、(D)特定の水溶性(メタ)アクリル酸−(メタ)クリル酸エステル共重合体及び(E)特定の塩基性物質を含むことを特徴とする化粧料組成物であり、これらの組合せにより化粧料組成物を常温〜高温下で長期保存(長期静置)した際に、該化粧料組成物の粘度と硬度の経時変化が抑制され、長期間にわたって該化粧料組成物の粘度経時安定性と硬度経時安定性が向上する化粧料組成物およびその製造方法である。
本発明の対象となる化粧料組成物(以下「本発明の化粧料組成物」とする)は、少なくとも水、多糖類、多価アルコールを含むエマルション型化粧料組成物であり、更に乳化分散剤および被乳化分散剤を含んでも良いエマルション型化粧料組成物である。本発明の化粧料組成物における被乳化分散剤は、機能性油剤及び/又は機能性顆粒である。機能性油性基剤は、化粧料に配合して皮膚の保護効果、湿潤効果、保湿効果、滋養効果等を期待して従来から化粧料に配合される公知の物質であり、例えばジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、ジメチルポリオキシシラン−ポリオキシアルキレン共重合体などのシリコーンオイル;流動パラフィン、精製パラフィン油などの炭化水素類;フッ化炭化水素類;ラウリル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニル酸等の高級脂肪酸;ココナッツアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等の高級アルコール;ラウリル酸メチル、パルミチン酸メチル、ステアリン酸メチル、ベヘニル酸メチル等の高級脂肪酸エステル;石油系ワックス等のワックス類;ひまし油、ナタネ油、オリーブ油、ごま油等の油脂類;テルペン油、ローズ油、バラ油、椿油等の香料などがある。また、機能性顆粒とは、化粧料に配合して被膜効果(カバー効果)、顕色効果、呈色効果等を期待して配合される物質であり、例えば酸化チタン、酸化鉄(無機粒子)、塩化亜鉛等の無機鉱物系の粉体;レーキ顔料、有機顔料、着色顔料、白色顔料、体質顔料、真珠光沢顔料、高分子系粉体(顔料)、機能性顔料等の各種顔料;シルク粉末、ナイロン繊維粉末等の繊維質;魚鱗、貝殻等を含む固形状添加物などがある。
本発明の化粧料組成物における乳化分散剤は、従来から化粧料組成物の乳化分散に用いられてきたアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、本発明の(A)以外の水溶性(水分散性)多糖類の中から、乳化分散する被乳化分散剤を考慮して適宜、選択された1種以上からなる乳化分散剤である。アニオン性界面活性剤としては、ステアリン酸ナトリウム等の脂肪酸石けん、アルキル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸、アシル−N−メチルタウリン、アルキルエーテルリン酸エステル、N−アシルグルタミン酸塩等のN−アシルアミノ酸塩等があげられる。カチオン性界面活性剤としては、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム等があげられる。両性界面活性剤としては、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルアミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等があげられる。非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油類、ショ糖脂肪酸エステル類、エチレンオキシド・プロピレンオキシドブロック共重合体類等があげられる。
本発明の対象となる化粧料組成物の形状は、溶液状、クリーム状、ペースト状あるいはジェル状等があり、具体的には洗顔クリーム、クレンジングクリーム、化粧水、パック、マッサージクリーム、保湿乳液、保湿クリーム、リップクリーム等の基礎化粧品;ファンデーション、アイシャドー、マスカラ、口紅等の仕上げ化粧品;ヘアジェル、ヘアクリーム、シャンプー、リンス、ヘアートリートメント、ヘアコンデショナー、ヘアリキッド、セットローション等の頭髪用化粧品;香水(パフューム、パルファム)、オードパルファム(パフュームコロン)、オードトワレ(パフュームドトワレ、パルファンドトワレ)、オーデコロン(コロン、フレッシュコロン)等のフレグランス化粧品;サンスクリーンジェル、サンスクリーンクリーム、サンスクリーン乳液等の日焼け止め化粧品などである。
本発明における化粧料組成物の粘度および硬度の経時変化の抑制とは、化粧料組成物を製造した後、工場で一旦保管され、次いで出荷されて保管倉庫で一時保管され、問屋で保管された後に一般小売店で展示販売されるまでの期間及び一般消費者が購入して使い切るまでの期間に、化粧料組成物の粘度及び指で化粧料組成物をとったときの該化粧料組成物の硬さ(硬度)が製造時の状態と比べて著しく変化しないことを意味している。
本発明の(A)多糖類(以下「(A)成分」とする)は、グルコース、グルクロン酸、ラムノースの内、少なくとも1種を構成単糖とし、フコースおよび/又はラムノースを側鎖に含む多糖類、あるいはマンノースおよび/又はグルクロン酸を側鎖に含む多糖類である。側鎖を持つ多糖類であることが本発明を効率よく行うためには重要である。好ましくは下記式(1)に示されるようなグルコース、グルクロン酸、ラムノースからなる繰返し構造の主鎖からなり、主鎖中の1つのグルコースに1つのフコースが分岐した構造からなっている多糖類である。
Figure 0004902212
上記一般式(1)の多糖類は、例えばアルカリゲネス レータスB−16株細菌(FERM BP−2015号)の産生物として得ることができる。アルカリゲネス レータスB−16株細菌は、通常の微生物培養方法で培養され、培養後、該培養液にアセトン、エタノール、イソプロピルアルコールなどの有機溶媒を入れると産出多糖類が不溶解物として析出する。析出物を分離して多糖類を得ることができる。
微生物は一般に2種以上の多糖類を産生することが多いが、本発明の効果を妨げるものでなければ、他種の多糖類が含まれていても差し支えない。例えば、アルカリゲネス レータスB−16株細菌の産出多糖類には少なくとも2種の多糖類が含まれていることが確かめられており、培養液から分離した多糖類の構成単糖比率はモル比でフコース:グルコース:グルクロン酸:ラムノース=1:(0.5〜4):(0.5〜2):(0.5〜2)であるが、2種の多糖類を分離すると、一つは、前記一般式(1)に示すようなグルコース、グルクロン酸、ラムノースからなる繰返し構造の主鎖中にある1つのグルコースに1つのフコースが分岐した構造を有する多糖類であり、他はフコースとマンノースを繰り返し単位とする多糖類である。前者は、本発明の多糖類であり、フコース:グルコース:グルクロン酸:ラムノースの単糖構成比は1:2:1:1であり、分子量は10程度の高分子成分である〔1998年度日本農芸化学会大会要旨集、371頁参照〕。後者は、フコースとマンノースが1:1の繰り返し構造の多糖類であり、分子量が10〜10の低分子成分である〔Y.Nohata,J.Azuma,R.Kurane,Carbohydrate Research 293,(1996)213〜222参照〕。この低分子成分は(A)成分の範囲外であるが、本発明の安定化効果を妨げるようなことはなく、結果的に本発明に用いられることになっても差し支えない。この多糖類は、アルカシーラン〔商品名、INCIname:Alcaligenes Polysacchaides、伯東(株)製〕として市販されている。
また、アルカリゲネス レータスB−16株細菌(FERM BP−2015号)の代わりに、スフィンゴモナス・トゥルーペリSPH-011(FERM BP-08582)又はSPH-012(FERM BP-08579)を使用しても、本発明の多糖類を得ることができる。さらに、主鎖がグルコースで、側鎖がグルクロン酸およびマンノースであるキサンタンガム(CPケルコ社製)、主鎖がグルクロン酸、グルコース、ラムノースで、側鎖がラムノースであるウエランガム(CPケルコ社製)、ダイユータンガム(CPケルコ社製)等がある。これらの多糖類を単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
(A)成分は、化粧料組成物において水に十分に溶解あるいは分散している多糖類である。(A)成分は、化粧料組成物の粘度、流動性、硬度(柔らかさ)等の製品性状及び化粧料組成物を指で取り出すときの取り出し易さや化粧料組成物の延びに関わる適度な粘性の付与や皮膚につけたときの使用感に関わり、増粘剤としての作用だけでなく、化粧料組成物中の被乳化分散成分を乳化分散させる乳化分散剤としても作用するものである。好ましくは、(A)成分が粒子構造をなし、化粧料組成物中で「水−粒子構造をなした(A)成分−機能性油性基剤及び/または機能性顆粒」の三相乳化分散状態を形成することにより、従来のように多量の界面活性剤を乳化分散剤として用いることなく、熱安定性や経時安定性に優れた化粧料組成物が得られる。
粒子構造をした(A)成分とは、水和して溶解した多糖類、あるいは溶解するまでには至っていないものの、水和して水系に安定に分散した状態の多糖類で、多糖類の長鎖分子が球状あるいは蹴鞠状になって水系に安定に分散している状態の多糖類であり、水系で未溶解あるいは析出状態の多糖類ではない。また、粒子構造した多糖類には、多糖類の球状物(あるいは蹴鞠状物)が1個で存在している状態を指す単粒子化された多糖類の状態と、多糖類の球状物(あるいは蹴鞠状物)が複数集合して見かけ上の1個の球状物(あるいは蹴鞠状物)で存在している状態になっている場合が含まれる。三相乳化分散効果を発揮するには、被乳化分散成分表面に付着する粒子構造をした多糖類の多い方が好ましく、粒子構造をした多糖類が単粒子化された多糖類であることがより好ましい。粒子構造をした(A)成分の平均粒子径は8nm〜500nmとすることが好ましい。粒子構造をした(A)成分の平均粒子径が8nmより小さいと、ファンデルワールス力に起因する吸引作用が小さくなり、多糖類が被乳化分散成分の表面に付着し難くなる場合がある。また、平均粒子径が500nmよりも大きいと、安定したエマルションを維持できなくなる場合がある。
(A)成分の配合量は、目的とする化粧料組成物の種類および必要とする経時的粘度および硬度の安定性の程度を考慮して適宜決定され、通常は化粧料組成物全量に対して重量比で0.001重量%〜1重量%、好ましくは0.01重量%〜0.5重量%、更に好ましくは0.02重量%〜0.2重量%配合である。(A)成分の配合量が0.001%未満では本発明の効果を十分に得ることができない場合がある。また、1重量%以上では、本発明の効果は得られるものの、多糖類添加コストが大きくなり経済的メッリが得られない場合がある。また、(A)成分の被乳化分散成分に対する配合量は、重量比で1:50〜1:1000であり、好ましくは1:100〜1:500である。
本発明で用いる(B)多価アルコール(以下「(B)成分」とする)は、水溶性の炭素数2〜6の多価アルコールである。具体的にはエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,3−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、ペンタエリスリトール、ソルビトール等があり、好ましくはグリセリン、ジグリセリン、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオールであり、より好ましくはグリセリン、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオールである。(B)成分の化粧料組成物における配合量は、機能性油性基剤及び/または機能性顆粒の化粧料組成物中での馴染みやすさ、化粧料組成物の保湿性や皮膚へのなじみやすさ及びしっとり感等を考慮して適宜決定されるものであり一律に決められものではないが、通常、化粧料組成物全量に対して重量比で0.1重量%〜20重量%である。
本発明で用いる(C)水溶性(メタ)アクリル酸重合体(以下「(C)成分」とする)は水溶性のポリアクリル酸重合体、ポリアクリル酸−メタクリル酸共重合体、ポリメタクリル酸重合体である。(C)成分は、JIS Z 8803「液体の粘度−測定方法」及びJIS K 7117−1に規定の方法による水溶液粘度で特定され、その0.2重量%水溶性液の粘度が1,000〜100,000(mPa・s、20℃、ブルックフィールド型回転粘度計)であり、好ましくは5,000〜50,000(mPa・s、20℃、ブルックフィールド型回転粘度計)である。(C)成分の水溶液粘度がこの範囲外にあれば、本発明の効果が得られない場合がある。具体的な(C)成分としては、「ハイビスワコー104」(商品名)、「ハイビスワコー105」(商品名)(和光純薬工業(株)製)、「カーボポール(carbopol)980」等を挙げることができる。
(C)成分の化粧料組成物への配合比率は、目的とする化粧料組成物の種類および必要とする経時的粘度および硬度の安定性の程度を考慮して適宜決定さればよく、通常は化粧料組成物全量に対して0.01重量%〜2重量%、好ましくは0.02重量%〜1重量%、より好ましくは0.05重量%〜0.5重量%である。
本発明で用いる(D)水溶性(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル重合体(以下「(D)成分」とする)は水溶性のアクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、水溶性のアクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体、水溶性のメタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、水溶性のメタクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体であり、具体的にはアクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体であり、その1種以上を用いることができる。
(D)成分の共重合体の構成単位の(メタ)アクリル酸エステルのエステルを形成するアルコールの炭素数は1〜30であり、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ステアリル基、ベヘニル基があり、好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基である。
(D)成分の構成単位である(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルの組成比率はモル比で10:90〜90:10、好ましくは20:80〜80:20、より好ましくは30:70〜70:30である。(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルの組成比率がこの範囲外であれば、本発明の効果を得ることができない場合がある。
(D)成分は、JIS Z 8803「液体の粘度−測定方法」及びJIS K 7117−1に規定の方法による水溶液粘度で特定され、その0.2重量%水溶性液の粘度が500〜50,000(mPa・s、20℃、ブルックフィールド型回転粘度計)であり、好ましくは1,000〜20,000(mPa・s、20℃、ブルックフィールド型回転粘度計)である水溶性アクリル酸−メタアクリル酸エステル重合体である。(D)成分の粘度がこの範囲外にあれば、本発明の効果が得られない場合がある。具体的な(D)成分としては、水溶性アクリル酸−メタアクリル酸エステル重合体の「PEMULEN TR−1」、「PEMULEN TR−2」(BF Goodrich社製)等があり、水溶性アクリル酸−アクリル酸エステル重合体の「カーボポール(carbopol)1382」等がある。
(D)成分の化粧料組成物への配合比率は、目的とする化粧料組成物の粘度や硬度の経時安定性の程度を考慮して適宜決定さればよく、通常は化粧料組成物全量に対して0.01重量%〜2重量%、好ましくは0.02重量%〜1重量%、より好ましくは0.05重量%〜0.5重量%である。
(C)成分と(D)成分の配合比率は、目的とする化粧料組成物の種類および必要とする経時的粘度および硬度の安定性の程度を考慮して適宜決定さればよく、通常、1:5〜10:1、好ましくは1:2〜5:1、より好ましくは1:2〜2:1である。
本発明で用いる(E)成分の塩基性物質(以下「(E)成分」とする)は、水溶性あるいは水分散性のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、塩基性アミノ酸化合物およびアミン化合物である。具体的には、アルカリ金属塩としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、アスコルビン酸リン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等;アルカリ土類金属塩としては水酸化マグネシウム、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム等;塩基性アミノ酸化合物としてはアルギニン、ヒスチジン、リジン等;アミン化合物としては、2−イソプロパノールアミン、エタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、ジエタノールアミン、ジ(2−エチルヘキシル)アミン、テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、トリイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール等がある。好ましくはクエン酸ナトリウム、アルギニン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオールである。
(E)成分の配合量は、目的とする化粧料組成物の粘度や硬度の経時安定性の程度を考慮して適宜決定さればよく、一律に決定できないが、通常、化粧料組成物全量に対して重量比で0.01重量%〜2重量%、好ましくは0.02重量%〜1重量%、より好ましくは0.05重量%〜0.5重量%である。
(E)成分の効果は、単に化粧料組成物のpHの中和を目的とするものではなく、未だその効果は十分に解明されていないが、(A)成分である多糖類と(B)成分である多価アルコールとの水酸基による水素結合を阻害し、(A)成分の多糖類と(C)成分と(D)成分等の(メタ)アクリル酸系重合体との間に柔軟なネットワークを形成させることで、粘度や硬度の経時変化を抑制するものと推定される。
本発明の化粧料組成物の製造方法は、(I)水、多糖類、多価アルコールを含む化粧料組成物の製造方法であって、(A)グルコース、グルクロン酸、ラムノースの内、少なくとも1種を構成単糖とし、フコースおよび/又はラムノースあるいはマンノースおよび/又はグルクロン酸を側鎖に含んでいる多糖類、(B)多価アルコール、必要に応じて乳化分散剤と被乳化分散成分を混合させて乳化分散させた後、(II)(C)水溶性アクリル酸重合体、(D)水溶性(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体を添加し、次いで(E)塩基性物質を添加、混合する、あるいは(E)塩基性物質を添加し、次いで(C)水溶性アクリル酸重合体、(D)水溶性(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体を添加、混合することを特徴とする化粧料組成物の製造方法である。被乳化分散成分の乳化分散物を調製する際に加熱しながら乳化分散を行っても良い。
(A)成分は、化粧料組成物において水に十分に溶解あるいは分散している多糖類であるが、一般に水に溶解、分散しにくいので、予めミキサー等で(A)成分を水に分散させて使用しても良い。また、(A)成分の溶解、分散性を向上させるために予め(A)成分をメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコールで湿潤させて使用しても良い。このとき、好ましくは(A)成分を粒子構造をした多糖類として用い、より好ましくは単粒子化した多糖類として用いる。粒子構造をした(A)成分の調製は、ホモジナイザー、ディスパーザー、ディスパミキサーのように強いシェアーがかかる溶解装置を用いて、(A)成分に剪断力を加えて、水に溶解(あるいは分散)させることによって得られる。更に(A)成分の単粒子化を得るには、ホモジナイザー、ディスパーザー、ディスパミキサーの剪断力を先端速度0.5m/s以上、好ましくは0.9m/s以上で運転させる。先端速度が0.5m/s未満であれば、(A)成分の単粒子化が十分に得られない場合がある。粒子構造をした(A)成分を用いることにより、粒子構造をした(A)成分が被乳化分散成分(機能性油性基剤及び/または機能性顆粒)の周囲を取り囲み、層状に付着して、水と被乳化分散成分の間に中間層を形成し、「水相(溶媒)−粒子構造をした(A)成分を含む中間層−被乳化分散相」からなる三相乳化分散系を形成することで、熱安定性や経時安定性に優れた化粧料組成物が得られる。より好ましくは(A)成分が単粒子化した粒子構造の多糖類として三相乳化分散系を形成することである。
他に粒子構造をした(A)成分を用いた化粧料組成物を調製する方法として、予め水と(A)成分を混合し、ホモジナイザー、ディスパーザー、ディスパミキサー等で剪断力をかけて粒子構造をした(A)成分水溶液(あるいは水分散液)を調製した後、当該(A)成分水溶液に被乳化分散成分を混合、撹拌して、三相乳化分散系を作り、熟成して、均一化して本発明の化粧料組成物を製造する方法もある。この場合、(A)成分水溶液濃度は、通常、0.01重量%〜0.8重量%、好ましくは0.05重量%〜0.2重量%である。(A)成分水溶液濃度が0.01重量%未満では化粧料組成物を調製した場合に該(A)成分の配合量が十分でなく、本発明の期待する効果が得られない可能性があり、(A)成分水溶液濃度が0.8重量%を超えると該(A)成分の水溶液が粘凋になり、その取扱性が劣り、作業性が低下する場合がある。
粒子構造をした(A)成分の平均粒子径は8nm〜500nmが好ましく、(A)成分の平均粒子径が8nmより小さいと、ファンデルワールス力に起因する吸引作用が小さくなり、(A)成分が被乳化分散成分の表面に付着し難くなる場合がある。また、(A)成分の平均粒子径が500nmよりも大きいと、安定したエマルションを維持できなくなる場合がある。
(A)成分と被乳化分散成分との混合比は、重量比として1:50〜1:1000であり、好ましくは1:100〜1:500である。この範囲外では、本発明の効果を得るための乳化分散状態が得られない場合がある。
(A)成分の配合量は、目的とする化粧料組成物の粘度や硬度の経時安定性の程度を考慮して適宜決定さればよく、一律に決定できないが、通常、化粧料組成物全量に対して0.001重量%〜1重量%、好ましくは0.01重量%〜0.5重量%、更に好ましくは0.05重量%〜0.2重量%である。
(B)成分の添加時期は、特に限定されるものではなく、(A)成分と被乳化分散成分と同時に添加して乳化分散系を調製するとき、(A)成分と被乳化分散成分の乳化分散系の調製後に添加するとき、のいずれでも良い。
(C)成分、(D)成分の添加方法は特に限定されるものではないが、(C)成分、(D)成分は水に比較的溶解に時間を要するため、予め水分散液(あるいは水溶液)として添加する方法が好ましい。その場合の濃度は、通常、約0.05重量%〜2重量%である。
本発明の化粧料組成物の製造方法において、(E)成分の添加順序は、(A)成分、(B)成分を含む化粧料組成物の乳化分散物が形成された後に添加されるものであり、また、(C)成分および(D)成分との同時添加を避け、(C)成分および(D)成分を添加して均一に分散した後、あるいは(C)成分および(D)成分を添加する前に(E)成分を添加して均一に分散することが好ましい。(E)成分と(C)成分および(D)成分との添加が同時の場合には、本発明の効果が十分に得られないことがある。添加(E)成分の添加方法は特に限定されるものではなく、直接、添加する方法、水あるいは水溶性溶剤に希釈して添加する方法があり、いずれであっても良い。水溶性溶剤に希釈して添加する方法での水溶性溶剤としては、メタノール、エタノール、ジオキサン、アセトン、エチレンカーボネート等の1種以上を用いることができる。(E)成分の溶解濃度は、(E)成分の水溶性溶剤への溶解性を考慮して適宜決定されればよい。
化粧料組成物の粘度や硬度安定性を向上させる目的で、従来より多糖類等の水溶性高分子を何種類か組み合わせ、相乗効果を期待する方法は、種々広く知られている。一般に水溶性高分子は、経時とともに結晶化し、その水溶液の粘度が低下する傾向がある。特に高温時においてその傾向が顕著に現れることが知られている。また、一般的な化粧品には種々の目的からグリセリン等の多価アルコールを添加している。多価アルコールは、水、多糖類との間で強固な水素結合を形成する傾向があり、その結果として化粧料組成物のチクソトロピック性が低下し、化粧料組成物製造時の製品初期粘度や硬度が高くなる。
本発明は、水と被乳化分散成分(機能性油性基剤及び/または機能性顆粒)と多価アルコールを含む化粧料組成物に特定の(A)成分の多糖類と、(C)成分および(D)成分の(メタ)アクリル酸系重合体と、(E)成分の塩基性物質を添加することにより、これらが多価アルコールと水素結合を優先的に形成し、多価アルコールと多糖類間の水素結合を著しく阻害、低減させることで、粘度や硬度の安定性が向上すると予測される。特に一般式(1)の多糖類は、第6位が疎水基であるラムノースやフコースが側鎖であることで立体障害となり、水溶液において主鎖の接近を妨害することで結晶化を防止することができ、高温時に優れた粘度安定性を示す。このような事実は従来得られていた知見からは到底予測し得ないものであった。
本発明の化粧料組成物に配合する化合物は、その使用目的により種々のものがあり、油性剤、界面活性剤、増粘剤、顔料等がある。
油性剤としては、シリコーンオイル類、炭化水素類およびフッ化炭化水素類、ロウ類、動植物油類、高級アルコール及び多価アルコール類、脂肪酸類、脂肪酸エステル類、有機酸エステル、グリセライド類等がある。
シリコーンオイル類としては、ジメチルポリシロキサン、エチルメチルポリシロキサン、ジエチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジメチルシロキサン−メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン−メチル(ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン)シロキサン共重合体等のようなポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、ジメチルシロキサン−アルコキシ(炭素数4〜12)メチルシロキサン共重合体、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等のような環状ジメチルポリシロキサン、フルオロメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体などのフッ素変性オルガノポリシロキサン、フルオロメチルシロキサン・ポリオキシエチレンメチルシロキサン共重合体やフルオロメチルメチルシロキサン・ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンメチルシロキサン共重合体等のフルオロアルキル・ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、末端に水酸基を導入したジメチルポリシロキサン変性物や側鎖に部分的に水酸基を導入したヒドロキシメチルシロキサン・ジメチルポリシロキサン共重合体等の末端あるいは側鎖変性オルガノポリシロキサン、側鎖にジアルキルアミノアルキル基を持つジメチルアミノブチルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン重合体等の変性アミノオルガノポリシロキサンがある。用いられるシリコーンオイルの粘度は、通常、100,000(mPa・s:25℃)以下であり、シリコーンオイルの配合量は0.1〜80重量%(対全量)、好ましくは0.5〜50重量%(以下「重量%」を「%」とする)である。
炭化水素類としてはスクワラン、スクワレン、セレシン、パラフィン、パラフィンワックス、流動パラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等があり、炭化水素類の1種としてフッ素化炭化水素類のパーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタン等も含まれる。ロウ類としてはミツロウ、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、鯨ロウ等がある。動物油類としては牛脂、牛脚脂、牛骨脂、硬化牛脂、硬化油、タートル油、豚脂、馬脂、ミンク油、肝油、卵黄油、ラノリン誘導体があり、ラノリン誘導体としてはラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、ラノリンアルコール、硬質ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等がある。高級アルコール類としてはラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オレイルアルコール、2−ヘキシルデカノール、2−オクチルドデカノール、イソステアリルアルコール、ヘキシルドデカノール、オクチルドデカノール、セトステアリルアルコール、2−デシルテトラデシノール、コレステロール、フィトステロール、シトステロール、ラノステロール、POEコレステロールエーテル、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等があり、多価アルコール類としてはアントラセンジオール、キノリンジオール、グリオキシム、グリセルアルデヒド、アントラセノール、セドヘプチトール、プロパンジオール、イノシトール、ウスニン酸、ウルシオール、ウルソデオキシコール酸、エチルボロン酸、ジエタノールアミン、ジエチルプロパンジオール、ジエチレングリコール、ジエトキシプロパンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジオン、シクロヘキサントリオール、ジヒドロキシオクタデカン酸、ジヒドロキシケイ皮酸、ジメチルシクロペンタンジオール、ジメチルプロパンジオール、ジメチルベンゼンジオール、酒石酸アミド、チオグリセリン、トリエチレングリコール、ニトロプロピルプロパンジオール、ブタンジオール、ブチンジオール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、ペンタントリオール、ペンタンペンタオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1、3−ブチレングリコール、ペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリトリトール、トレイトール、アラビトール、キシリトール、リビトール、ガラクチトール、ソルビトール、マンニトール、ラクチトール、マルチトール、メタンジオール、メチルブタンジオール、モノアセチン、ラムニトール等がある。脂肪酸類としてはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、アラキドン酸、ドコサヘキサエン酸(DHA)、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等があり、脂肪酸エステル類としてはアジピン酸ジイソブチル、アジピン酸−2−ヘキシルデシル、アジピン酸−ジ−2−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸−N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸−2−エチルヘキシル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸−2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸−2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル等があり、また、アミノ酸エステルであるN−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステルなども含まれる。有機酸エステル類としてはリンゴ酸イソステアリル、リンゴ酸ジイソステアリル等があり、グリセライド類としてはアセトグリセライド、トリイソオクタン酸グリセライド、トリイソステアリン酸グリセライド、トリイソパルミチン酸グリセライド、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセライド、モノステアリン酸グリセライド、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、トリミリスチン酸グリセライド等がある。これらの1種又は2種以上を合わせて使用することができる。油性剤の配合量は油性剤の種類により異なり、適宜選択されるものであるが、通常、化粧料全量の0.5〜20%である。
化粧料に配合する界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤がある。
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレン硬化ヒマシ油類、ショ糖脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレンアルキルアミン類、エチレンオキシド・プロピレンオキシドブロック共重合体類等がある。
非イオン性界面活性剤におけるポリオキシアルキレンは、ポリオキシエチレン(以下、「POE」とする)、ポリオキシプロピレン(以下、「POP」とする)、ポリオキシブチレン(以下、「POB」とする)の1種以上からなるものであり、POE、POP、POBの重合モル数は目的とする界面活性剤の乳化特性により適宜、決定されるものであるが、通常、3〜200である。また、POE、POP、POBの重合モル比も目的とする界面活性剤の乳化特性により適宜、決定される。好ましくは、ポリオキシアルキレンがPOEとPOPからなり、POEが25モル%以上を占めるものである。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類は、炭素数8〜30の直鎖あるいは分岐、飽和あるいは不飽和のアルコールに炭素数2〜4のポリアルキレンオキシドを付加したものである。具体的には、POE(3モル)オクチルエーテル、POE(5モル)ドデシルエーテル、POE(10モル)オレイルエーテル、POE(15モル)ステアリルエーテル、POE(20モル)ベヘニルエーテル、POE(10モル)POP(10モル)デシルエーテル、POE(15モル)POP(2モル)イソステリルエーテル、POE(10モル)コレスタノールエーテル、POE(15モル)水添ラノリン類等がある。
ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類は、炭素数1〜22の直鎖あるいは分岐のアルキルフェノール、アルケニルフェノールにポリアルキレンオキシドを付加したものであり、具体的にはポリオキシエチレン(3モル)メチルフェニルエーテル、POE(5モル)オクチルフェニルエーテル、POE(10モル)ノニルフェニルエーテル、POE(15モル)ドデシルフェニルエーテル等がある。
ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル類は、炭素数8〜22の直鎖あるいは分岐の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸にポリアルキレンオキシドを付加したものであり、具体的にはPOE(3モル)オクタン酸エステル、POE(5モル)デカン酸エステル、POE(10モル)ドデカン酸エステル、POE(15モル)ステアリン酸エステル、POE(20モル)ベヘニル酸エステル、POE(15モル)イソステアリン酸エステル、POE(15モル)POP(5モル)オレイン酸エステル等がある。
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類は、ソルビトールと炭素数8〜22の直鎖あるいは分岐の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸とポリアルキレンオキシドを付加したものであり、具体的にはPOE(5モル)ソルビタンモノラウレート、POE(20モル)ソルビタントリラウレート、POE(20モル)ソルビタンモノステアレート、POE(20モル)ソルビタンセスキステアレート、POE(20モル)ソルビタントリステアレート、POE(20モル)ソルビタンモノオレエート等がある。
ソルビタン脂肪酸エステル類は、ソルビトールと炭素数8〜22の直鎖あるいは分岐の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸とのエステルであり、具体的にはソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ−2−エルチヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等がある。
ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル類は、グリセリンと炭素数8〜22の直鎖あるいは分岐の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸のポリアルキレンオキシド付加物とのエステルである。具体的には、POE(5モル)グリセリンモノラウリレート、POE(10モル)グリセリンモノステアレート、POE(15モル)グリセリンジステアレート、POE(20モル)POP(5モル)グリセリンジオレエート等がある。
グリセリン脂肪酸エステル類は、グリセリンと炭素数8〜22の直鎖あるいは分岐の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸のエステルであり、具体的にはモノラウリン酸グリセリン、セスキラウリン酸グリセリン、トリラウリン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、セスキステアリン酸グリセリン、トリステアリン酸グリセリン、モノオレイン酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、トリオレイン酸グリセリン、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、α、α’−オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、炭素数8〜12の飽和脂肪酸混合物とグリセリンのエステル、ステアリン酸とリンゴ酸とグリセリンのエステル等がある。
ポリグリセリン脂肪酸エステル類としては、縮合ヒドロキシステアリン酸ポリグリセリンエステル、縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステル等があり、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油類としては、POE(10モル)ヒマシ油、POE(15モル)硬化ヒマシ油、POE(15モル)硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE(20モル)硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE(20モル)硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE(20モル)硬化ヒマシ油マレイン酸等がある。
ショ糖脂肪酸エステル類は、ショ糖と炭素数8〜22の直鎖あるいは分岐の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸のエステルであり、具体的にはショ糖べへニン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ミリスチン酸エステル、ショ糖ラウリン酸エステル、ショ糖エルカ酸エステル、ショ糖オレイン酸エステル等がある。
ポリオキシアルキレンアルキルアミン類は、炭素数3〜22の1級ないし2級アミンとポリアルキレンオキシドを付加したものであり、具体的にはPOE(5モル)ジドデシルアミン、ジPOE(10)POP(3)ドデシルアミン、POE(10モル)ジステアリルアミン、ジPOE(10モル)ステアリルアミン、ジPOE(15モル)オレイルアミン、ジPOE(17モル)ベヘニルアミン等がある。
エチレンオキシド・プロピレンオキシド共重合体類は、エチレンオキシドとプロピレンオキシドをモル比で1:9〜9:1の範囲で、分子量約500〜50,000として重合して得られた共重合体である。
また、アニオン性界面活性剤としては、脂肪酸塩類、アルキル硫酸塩類及びアルケニル硫酸塩類、アルキルフェニル硫酸塩類及びアルケニルフェニル硫酸塩類、アルキルフェニルポリオキシアルキレンエーテル硫酸塩類及びアルキルフェニルポリオキシアルキレンエーテル硫酸塩類、(ジ)アルキルスルホコハク酸塩類、N−アシルアミノ酸塩類(アシル−N−メチルタウリン類)、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、ナフタレンスルホン酸塩のホルマリン重縮合物類等がある。金属塩はナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩が好ましい。
脂肪酸塩類は、炭素数8〜30で直鎖あるいは分岐鎖、更には飽和あるいは不飽和の脂肪酸の金属塩類であり、具体的にはオクチル酸ナトリウム、デカン酸ナトリウム、ドデカン酸ナトリウム、テトラデカン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、イソステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、リノレン酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム等がある。
アルキル硫酸塩類及びアルケニル硫酸塩類は、炭素数8〜30で直鎖あるいは分岐鎖、更には飽和あるいは不飽和のアルキル硫酸塩類、アルケニル硫酸塩類であり、具体的にはオクチル硫酸ナトリウム、デシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ヤシアルキル硫酸ナトリウム、ステアリル硫酸ナトリウム、イソステアリル硫酸カリウム、オレイル硫酸アンモニウム、ベヘニル硫酸アンモニウム等がある。
アルキルフェニルポリオキシアルキレンエーテル硫酸塩類及びアルキルフェニルポリオキシアルキレンエーテル硫酸塩類は、炭素数1〜22で直鎖あるいは分岐鎖のアルキル基あるいはアルケニル基を持ったフェニル基と炭素数2〜4のポリオキシアルキレングリコールの付加物との硫酸エステル塩類である。具体的には、トシルPOE(3モル)硫酸ナトリウム、オクチルフェニルPOE(5モル)硫酸ナトリウム、ノニルフェニルPOE(10モル)硫酸カリウム、デシルフェニルPOE(10モル)硫酸ナトリウム、オクタデシルフェニルPOE(15モル)硫酸カリウム、オクタデセニルフェニルPOE(15モル)硫酸カリウム、イソオクタデシルフェニルPOE(15モル)POP(5モル)硫酸カリウム等がある。
(ジ)アルキルスルホコハク酸塩類としては、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジー2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等がある。
N−アシルアミノ酸塩類は、アシル−N−メチルタウリン類であり、具体的にはラウロイルサルコシンナトリウム、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム等の高級脂肪酸アミドスルホン酸塩、N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸モノナトリウム等のN−アシルグルタミン酸塩等がある。
アルキルベンゼンスルホン酸塩類としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸アンモニウム等がある。これらのアニオン性界面活性剤の1種あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
カチオン性界面活性剤としてはアミノ酸類、アルキルアミン塩類、4級アンモニウム塩類、ピリジニウム塩類等がある。
アミノ酸類としては、卵黄あるいは大豆由来のレシチン、あるいはこれを水素添加した水添レシチンや水酸化レシチン等のレシチン誘導体等がある。
アルキルアミン塩類としては、炭素数3〜22の1級ないし2級アミンと炭素数1〜22のカルボン酸の塩、無機鉱酸の塩であり、具体的にはドデシルアミン酢酸塩、ドデシルアミン塩酸塩、ドデシルアミンステアリン酸塩、ジメチルアミンステアリン酸塩等がある。
4級アンモニウム塩類としては、炭素数3〜22の4級アミンと炭素数1〜22のカルボン酸の塩あるいは無機鉱酸の塩であり、具体的には塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、臭化ヤシアルキル(炭素数10〜14)イソキノリニウム塩、塩化ドデシルイミダゾリウム塩等がある。
ピリジニウム塩類としては、塩化ポリ(N,N−ジメチル−3,5−メチレンピペリジニウム)、塩化セチルピリジニウム等がある。
その他、カチオン性界面活性剤として、ドデシルジメチルアミンオキシド等のアミンオキシド類、アクリル酸β−N−Nジメチル−N−エチルアンモニオエチル酸ビニルピロリドン共重合体等のカチオン性ポリマー等も使用できる。
両性界面活性剤としてはベタイン類、ホスホベタイン類およびスルホベタイン類、グリシン系ベタイン類、イミダゾリウム系ベタイン類、アミンオキシド類等がある。具体的にベタイン類としてはドデシルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチル酢酸ベタイン、ドデカン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン等があり、ホスホベタイン類としては2−(ジメチルドデシルアンモニオ)プロピオホスフェート、2−(ジメチルドデシルアンモニオ)−2−ヒドロキシプロピオホスフェート等があり、スルホベタイン類としてはドデシルジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート等があり、グリシン系ベタイン類としてはドデシルジ(アミノエチル)グリシン、イミダゾリウム系ベタイン類としては2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミタゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩、2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等がある。
これらの中で、好ましくはショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、レシチンおよびその誘導体であり、より好ましくはショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ミリスチン酸エステル、ショ糖ラウリン酸エステル、ショ糖エルカ酸エステル、ショ糖オレイン酸エステル、モノステアリン酸グリセリル、オレイン酸グリセリル、縮合ヒドロキシステアリン酸ポリグリセリンエステル、縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステル、レシチン、水添レシチン、水酸化レシチンであり、これらの1種あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
増粘剤としては、アラビアゴム、トラガカント、ガラクタン、キャロブガム、グアーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、アルゲコロイド、フコイダン、トラントガム、ローカストビーンガム、ガラクトマンナン等の植物系高分子;キサンタンガム、カードラン、ジェランガム、フコゲル、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン、ダイユータンガム等の微生物系高分子;キトサン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系高分子;デンプン、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子;メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末のセルロース系高分子;アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子;ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子;ポリオキシエチレン系高分子;ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子;ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等のアクリル系高分子;ポリエチレンイミン、カチオンポリマー、ベントナイト、ラポナイト、ヘクトライト等の無機系水溶性高分子等がある。また、この中には、ポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン等の皮膜形成剤も含まれる。
顔料としては、レーキ顔料、有機顔料、着色顔料、白色顔料、体質顔料等の無機顔料、真珠光沢顔料、金属光沢顔料、ガラスフレーク顔料、金属被覆無機顔料、樹脂顔料、高分子粉体、機能性顔料等があげられ、これらの1種以上が使用される。
レーキ顔料には2つの種類があり、1つは水に溶けやすい染料をカルシウム等の塩として水に不溶化した顔料で、例えば赤色202号、204号、206号、207号、208号、220号等がある。他の1つは、硫酸アルミニウム、硫酸ジルコニウム等で水不溶性にしてアルミナに吸着させた顔料で黄色5号、赤色230号等である。
有機顔料は、分子構造内に親水性基を持たず、水、油や溶剤に溶解しない有色粉末であり、着色力、耐光性に優れ、具体的にはアゾ系顔料の赤色228号、インジゴ系顔料の赤色226号、フタロシアニン系顔料の青色404号等がある。
無機顔料としては、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄等の色調の異なる酸化鉄、群青、紺青、酸化クロム、水酸化クロム、酸化マグネシウム、酸化コバルト、チタン酸コバルトカーボンブラック、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等がある。
白色顔料は、着色や被覆等の目的で用いられ、ニ酸化チタンと酸化亜鉛があげられる。二酸化チタン・酸化チタン焼結物、酸化亜鉛・酸化亜鉛焼結物は例えば、シリカ処理、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、トリメチルシロキシケイ酸等のシリコーン化合物による処理、パーフルオロポリエーテルリン酸やパーフルオロアルキルリン酸、弗素変性シリコーン等の弗素化合物による処理、ラウリン酸亜鉛等の金属石鹸処理、N−長鎖アシルアミノ酸等のアミノ酸処理、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス等の油処理等、通常公知の方法で表面処理されているものを用いても良い。
体質顔料は、着色よりも製品の形状維持や伸展性、付着性、光沢等の調節、色調の調整(希釈剤)に用いられ、例えば雲母(マイカ)、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母等の雲母系顔料、セリサイト、タルク、カオリン、モンモリロナイト、ゼオライト等の粘度鉱物、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、含硫ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の合成無機粉体等がある。
真珠光沢顔料は、真珠光沢、あるいは虹彩色、メタリック感を与えるために使用される顔料であり、二酸化チタン被覆雲母、魚鱗箔、オキシ塩化ビヒマス等が挙げられる。また、酸化チタンの代わりに酸化鉄で被覆した顔料、酸化チタンの被覆層の上に透明な異なった色の顔料を被覆させた顔料等も使用される。
金属光沢顔料としては、アルミニウム粉、真鍮粉、銅粉、錫粉、金粉、銀粉等、さらに、これらの金属粉を着色した着色金属粉顔料等がある。
ガラスフレーク顔料は、フレーク状ガラスが金属などで被覆されている。
金属被覆無機顔料は、金属蒸着などで金属、および/あるいは金属酸化物が被覆された無機顔料であり、例えば、酸化鉄被覆アルミニウム、酸化鉄被覆雲母、アルミニウム−マンガン被覆雲母状酸化鉄等がある。
樹脂顔料は、樹脂フィルムに着色し、裁断された薄片等があり、例えば、ポリエステルフィルム末、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層末、ナイロンパウダー等などがある。
機能性顔料は、窒化ホウ素、合成フッ素金雲母、フォトクロミック顔料、複合化微粒子粉体等がある。
顔料の形態は、特に限定されるものではなく、粒状、板状、棒状等、目的および使用顔料により適宜、選択されれば良い。また、顔料の大きさは、特に限定されるものではなく、目的および使用顔料により適宜、選択されれば良く、粒状の顔料であれば、通常、平均粒子径が0.01μm〜5000μmのものが使用され、箔片状や棒状の粉体であれば、通常、長径が0.1〜5000μmのもの等がある。
本発明の化粧料は、その使用目的により種々のものがあり、従って必要によりさらに、薬品類、医薬部外品類、化粧品類などに配合される成分である精製水、温泉水、深層水、色剤(色素)、保湿剤、収れん剤、美白剤、紫外線防止剤、抗炎症(消炎)剤、皮膚(細胞)賦活化剤、殺菌剤(一部防腐剤成分を含む)、経皮吸収促進剤、清涼剤、酸化防止剤、香料(成分)、有機溶剤(成分)、金属イオン封鎖剤及び防腐剤、褪色防止剤、緩衝剤などが任意に加えられる。本発明は、その目的とする効果を妨げない範囲でこれら各種添加剤の配合することを制限するものではない。
色剤には、有機合成色素としては、黄色5号、赤色505号等のアゾ系染料、赤色213号、赤色230号等のキサンテン系染料、黄色204号等のキノリン系染料、青色1号等のトリフェニルメテン系染料、緑色201号等のアンスラキノン系染料、インジゴ系染料等の染料、赤色202号、赤色208号等のレーキ顔料、赤色228号、赤色226号、青色404号等があり、天然色素として、カロチン、カルサミン、コチニール等がある。
保湿剤(成分)としては、アルカリ単純温泉水、深層水、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ヘパラン硫酸、ヘパリン及びケラタン硫酸等のムコ多糖類又はそれらの塩、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等のタンパク質又はそれらの誘導体並びにそれらの塩、大豆及び卵由来のリン脂質、糖脂質、セラミド、ムチン、ハチミツ、エリスリトール、マルトース、マルチトール、キシリトール、キシロース、ペンタエリスリトール、フルクトース、デキストリン及びその誘導体、マンニトール、ソルビトール、イノシトール、トレハロース、ブドウ糖等の糖類、尿素、アスパラギン、アスパラギン酸、アラニン、アルギニン、イソロイシン、オルチニン、グルタミン、グリシン、グルタミン酸及びその誘導体並びにそれらの塩、システイン、シスチン、シトルリン、スレオニン、セリン、チロシン、トリプトファン、テアニン、バリン、ヒスチジン、ヒドロキシリジン、ヒドロキシプロリン、ピロリドンカルボン酸及びその塩、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、リジン等のアミノ酸及びそれらの誘導体又はそれらの塩、D−パンテノール、植物抽出液類がある。植物抽出液類としては、更にアボカド抽出物、アーモンド油、イナゴマメ抽出物、イネ抽出物、イチゴ抽出物、ウイキョウ抽出物、ウスベニアオイ抽出物、オウレン抽出物、オリーブ油、オドリコソウ抽出物、カカオ脂、カラスムギ抽出物、キズタ抽出物、クマザサ抽出物、クチナシ抽出物、グレープフルーツ抽出物、ゲンノショウコ抽出物、ゲンチアナ抽出物、ゴボウ抽出物、コボタンヅル抽出物、ゴマ抽出物、サボテン抽出物、サボンソウ抽出物、ショウガ抽出物、ジオウ抽出物、シア脂抽出物、シモツケ抽出物、センキュウ抽出物、ゼニアオイ抽出物、タチジャコウソウ抽出物、ツバキ抽出物、トウモロコシ抽出物、トウチュウカソウ抽出物、トルメンチラ抽出物、ドクダミ抽出物、バクモンドウ抽出物、ハウチマメ抽出物、ハマメリス抽出物、ハッカ抽出物、ミドリハッカ抽出物、セイヨウハッカ抽出物、パセリ抽出物、バラ抽出物、ヒマワリ抽出物、ヒノキ抽出物、ヘチマ抽出物、プルーン抽出物、ブッチャーズブルーム抽出物、ボラージ油、ボタン抽出物、ホホバ油、ボダイジュ抽出物、ホップ抽出物、マツ抽出物、マロニエ抽出物、マカデミアナッツ油、マルメロ抽出物、ムラサキ抽出物、メドウホーム油、メリッサ抽出物、ヤグルマソウ抽出物、ユリ抽出物、ユズ抽出物、ライム抽出物、ラベンダー抽出物、リンドウ抽出物、ワレモコウ抽出物及びリンゴ抽出物、酵母代謝物、酵母菌抽出エキス、米発酵エキス、米糠発酵エキス、ユーグレナ抽出物、生乳・脱脂粉乳の乳酸発酵物やトレハロース又はその誘導体等がある。これらの保湿成分の1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。その配合量は、保湿成分の種類により異なり、一律に決められないが、通常、化粧料組成物全量の0.5〜20%である。
収れん剤(成分)としては、スルホ石炭酸亜鉛、スルホ石炭酸ナトリム及び、植物抽出液類が上げられる。植物抽出液類としては、アルニカ、サンザシ、キナ、サルビア、ボダイジュ、オタネニンジン、トショウ、マンネンロウ、オトギリソウ、イチョウ、メリッサ、オノニス、マロニエ、センブリ、ニンニク、カミツレ、サイム、ハッカ、イラクサ、トウガラシ、ショウガ、ホップ、西洋トチノキ、ラベンダー、カラシナ、ケイ、マツ、センキュウ、ニワトコ、ヤマゼリ、ハシリドコロ、ボタン、ヤマモモ、ドクダミ、コウホネ、シブガキ、トウキンセンカ、グビジンソウ、リンドウ、ブドウ、ハマボウフウ、ダイダイ、ユズ、ショウブ、ナツミカン、ハマメリス、メリーロート、ウイキョウ、サンショウ、シャクヤク、ユーカリ、ヨモギ、エンメイソウ、コメ、クララ、ショウキョウ、チョウジ、クルミの葉、オウゴン、セージ、ホップ、ローズマリー、何首鳥、黄連、黄柏、黄苓、重薬、陳皮、人参、トウシン、プロポリス、タクシア、タンニン、樺木タール、ローヤルゼリー、コウボエキスなどの植物抽出物があげられる。これらの収れん剤(成分)の1種又は2種以上を合わせて使用することができる。その配合量は、収れん剤(成分)の種類により異なり、一律に決められないが、通常、化粧料組成物全量の0.001〜5重量%であり、好ましくは0.01〜3重量%である。
美白剤(成分)としては、チロシナーゼ阻害薬、エンドセリン拮抗薬、α−MSH阻害薬、グラブリジン、グラブレン、リクイリチン、イソリクイリチン、エラグ酸及びその塩やその誘導体、コウジ酸及びその塩さらにはその誘導体、アルブチン及びその塩さらにはその誘導体、システイン及びその塩さらにはその誘導体、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、ステアリン酸アスコルビル、パルミチン酸アスコルビル、ジパルミチン酸アスコルビル、アスコルビン酸リン酸マグネシウム等のビタミンC類及びそれらの塩やその誘導体、グルタチオン及びその塩さらにはその誘導体、レゾルシン及びその塩さらにはその誘導体、ルシノール、ネオアガロビオース、アガロースオリゴサッカライド、植物抽出液類が上げられる。植物抽出液類としては、アスパラガス抽出物、アルテア抽出物、イブキトラノオ抽出物、インチンコウ抽出物、エンドウ豆抽出物、エイジツ抽出物、オウゴン抽出物、オノニス抽出物、海藻抽出物、火棘抽出物、カンゾウ抽出物、キイチゴ抽出物、クジン抽出物、黒砂糖抽出物、ケイケットウ抽出物、ゴカヒ抽出物、小麦胚芽抽出物、サイシン抽出物、サンザシ抽出物、サンペンズ抽出物、シャクヤク抽出物、シラユリ抽出物、センプクカ抽出物、ソウハクヒ抽出物、大豆抽出物、胎盤抽出物、タラノキ抽出物、茶抽出物、トウキ抽出物、糖蜜抽出物、ノイバラ抽出物、ビャクレン抽出物、ブドウ種子抽出物、ブナノキ抽出物、フローデマニータ抽出物、ホップ抽出物、マイカイカ抽出物、モッカ抽出物、ユキノシタ抽出物、ヨクイニン抽出物、羅漢果抽出物等をあげることができ、これらの美白剤(成分)の1種又は2種以上を合わせて使用することができる。その配合量は、美白剤(成分)の種類により異なり、一律に決められないが、通常、0.01〜10重量%である。植物抽出物等を抽出液のまま用いる場合は乾燥固形分換算の量である。
紫外線防止剤(成分)としては、有機化合物系の紫外線吸収剤と無機化合物系の紫外線散乱剤があり、紫外線吸収剤には、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、ケイ皮酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤等があげられ、その1種以上が配合される。紫外線吸収剤のパラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤には、パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラアミノ安息香酸エチルジヒドロプロピル、パラジメチルパラアミノ安息香酸アミル、パラメチルパラアミノ安息香酸オクチル、パラアミノ安息香酸エチル、パラアミノ安息香酸イソブチル等があり、ケイ皮酸系紫外線吸収剤としては、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、ジイソプロピルケイ皮酸エステル、メトキシケイ皮酸オクチル、ジパラメトキシケイ皮酸モノ,2−エチルへキサン酸グリセリル等があり、サリチル酸系紫外線吸収剤としては、サリチル酸ホモメンチル、サリチル酸オクチル、サリチル酸フェニル、サリチル酸トリエタノールアミン、サリチル酸アミル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸p−tertブチルフェニル、サリチル酸エチレングリコール、サリチル酸等があり、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、ジヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、オキシベンゾン、オキシベンゾンスルホン酸、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシクロロベンゾフェノン、ジオキシベンゾン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノンジスルホン酸ナトリウム、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’メチルベンゾフェノン、オクタベンゾン等があり、その他にもウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、4−tert−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、アントラニル酸等がある。紫外線散乱剤として用いられる無機化合物には、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化鉄等がある。紫外線防止剤(成分)の配合量は紫外線吸収剤の種類により異なり、一律に決められないが、通常、化粧料組成物全量に対して0.01〜1重量%である。
抗炎症(消炎)剤(成分)としては、酸化亜鉛、イオウ及びその誘導体、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム等のグリチルリチン酸及びその誘導体並びにそれらの塩、β−グリチルレチン酸、グリチルレチン酸ステアリル、3−サクシニルオキシグリチルレチン酸二ナトリウム等のグリチルレチン酸及びその誘導体並びにそれらの塩、トラネキサム酸、コンドロイチン硫酸、メフェナム酸、フェニルブタゾン、インドメタシン、イブプロフェン、ケトプロフェン、アラントイン、グアイアズレン及びそれらの誘導体並びにそれらの塩、各種微生物及び動植物の抽出物等がある。
皮膚(細胞)賦活化剤(成分)としては、デオキシリボ核酸及びその塩、アデノシン三リン酸、アデノシン一リン酸などのアデニル酸誘導体及びそれらの塩、リボ核酸及びその塩、サイクリックAMP、サイクリックGMP、フラビンアデニンヌクレオチド、グアニン、アデニン、シトシン、チミン、キサンチン及びそれらの誘導体、カフェイン、テオフェリン及びその塩、レチノール及びパルミチン酸レチノール、酢酸レチノール等のレチノール誘導体、レチナール及びデヒドロレチナール等のレチナール誘導体、カロチン等のカロチノイド及びビタミンA類、チアミン及びチアミン塩酸塩、チアミン硫酸塩等のチアミン塩類、リボフラビン及び酢酸リボフラビン等のリボフラビン塩類、ピリドキシン及び塩酸ピリドキシン、ピリドキシンジオクタノエート等のピリドキシン塩類、フラビンアデニンヌクレオチド、シアノコバラミン、葉酸類、ニコチン酸及びニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等のニコチン酸誘導体、コリン類等のビタミンB類、γ−リノレン酸及びその誘導体、エイコサペンタエン酸及びその誘導体、エストラジオール及びその誘導体並びにそれらの塩、グリコール酸、コハク酸、乳酸、サリチル酸等の有機酸及びそれらの誘導体並びにそれらの塩等がある。
殺菌剤(成分)としては、安息香酸、安息香酸ナトリウム、石炭酸、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸エステル、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素、ビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛、フェノキシエタノール及びチアントール、イソプロピルメチルフェノール等がある。
酸化防止剤(成分)としては、レチノール、デヒドロレチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、レチナール、レチノイン酸、ビタミンA油などのビタミンA類及びそれらの誘導体及びそれらの塩、α−カロテン、β−カロテン、γ−カロテン、クリプトキサンチン、アスタキサンチン、フコキサンチンなどのカロテノイド類及びその誘導体、ピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサール−5−リン酸エステル、ピリドキサミンなどのビタミンB類、それらの誘導体及びそれらの塩、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、ステアリン酸アスコルビル、パルミチン酸アスコルビル、ジパルミチン酸アスコルビル、アスコルビン酸リン酸マグネシウム等のビタミンC類、それらの誘導体及びそれらの塩、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール、1、25−ジヒドロキシ−コレカルシフェロール等のビタミンD類、それらの誘導体及びそれらの塩、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール、α−トコトリエノール、β−トコトリエノール、γ−トコトリエノール、δ−トコトリエノール、酢酸トコフェロール、ニコチン酸トコフェロール等のビタミンE類、それらの誘導体及びそれらの塩、トロロックス、その誘導体及びそれらの塩、ジヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、α−リポ酸、デヒドロリポ酸、グルタチオン、その誘導体及びそれらの塩、尿酸、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム等のエリソルビン酸、その誘導体及びそれらの塩、没食子酸、没食子酸プロピル等の没食子酸、その誘導体及びそれらの塩、ルチン、α−グリコシル−ルチン等のルチン、その誘導体及びそれらの塩、トリプトファン、その誘導体及びそれらの塩、ヒスチジン、その誘導体及びそれらの塩、N−アセチルシステイン、N−アセチルホモシステイン、N−オクタノイルシステイン、N−アセチルシステインメチルエステル等のシステイン誘導体及びそれらの塩、N,N’−ジアセチルシスチンジメチルエステル、N,N’−ジオクタノイルシスチンジメチルエステル、N,N’−ジオクタノイルホモシスチンジメチルエステル等のシスチン誘導体及びそれらの塩、カルノシン及びその誘導体及びそれらの塩、ホモカルノシン及びその誘導体及びそれらの塩、アンセリン及びその誘導体及びそれらの塩、カルシニン及びその誘導体及びそれらの塩、ヒスチジン及び/又はトリプトファン及び/又はヒスタミンを含むジペプチド又はトリペプチド誘導体及びそれらの塩、フラバノン、フラボン、アントシアニン、アントシアニジン、フラボノール、クエルセチン、ケルシトリン、ミリセチン、フィセチン、ハマメリタンニン、カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレート等のフラボノイド類、タンニン酸、コーヒー酸、フェルラ酸、プロトカテク酸、カルコン、オリザノール、カルノソール、セサモール、セサミン、セサモリン、ジンゲロン、クルクミン、テトラヒドロクルクミン、クロバミド、デオキシクロバミド、ショウガオール、カプサイシン、バニリルアミド、エラグ酸、ブロムフェノール、フラボグラシン、メラノイジン、リボフラビン、リボフラビン酪酸エステル、フラビンモノヌクレオチド、フラビンアデニンヌクレオチド、ユビキノン、ユビキノール、マンニトール、ビリルビン、コレステロール、エブセレン、セレノメチオニン、セルロプラスミン、トランスフェリン、ラクトフェリン、アルブミン、スーパーオキシドジスムターゼ、カタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ、メタロチオネイン、O−ホスホノ−ピリドキシリデンローダミン、及び米国特許第5,594,012記載のN−(2−ヒドロキシベンジル)アミノ酸、その誘導体及びそれらの塩、及びN−(4−ピリドキシルメチレン)アミノ酸、並びにその誘導体及びそれらの塩等がある。これらの酸化防止剤(成分)の配合量は、酸化防止剤(成分)の種類により異なり、一律に決められないが、通常0.01〜10重量%である。植物抽出物等を抽出液のまま用いる場合は乾燥固形分換算の量である。
香料(成分)としては、天然香料や合成香料があり、天然香料の代表例は、バラ油、ジャスミン油、ネロリ油、ラベンダー油、チュベローズ油、イランイラン油、クラリセージ油、クローブ油、ペパーミント油、ゼラニウム油、パッチュリー油、サンダルウッド油、シンナモン油、コリアンダー油、ナツメグ油、パイン油、バニラ油、ペルーバルサム油、バナナ油、アップル油、フェンネル油、トンカビーンズ油、ペパー油、レモン油、オレンジ油、ベルガモット油、オポポナックス油、ベチバー油、オリス油、オークモス油、アニス油、ボアドローズ油などの植物性香料、ムスク油、シベット油、カストリウム油、アンバーグリス油などの動物性香料である。
合成香料の具体的な例を挙げると、リモネン、β−カリオフィリン等の炭化水素類、シス−3−ヘキセノール、リナロール、ファルネソール、β−フェニルエチルアルコール、ゲラニオール、シトロネロール、ターピネオール、メントール、サンタロール、バクダノール、ブラマノール等のアルコール類、リラノール、リリアール、2,6−ノナジエナール、シトラール、α−ヘキシルシンナミックアルデヒド等のアルデヒド類、β−イオノン、l−カルボン、シクロペンタデカノン、ダマスコン、メチルイオノン、イロン、イソイースーパー、アセチルセドレン、ムスコン等のケトン類、ベンジルアセテート、メチルジヒドロジャスモネート、メチルジャスモネート、リナリルアセテート、ベンジルベンゾエートなどのエステル類、γ−ウンデカラクトン、ジャスミンラクトン、シクロペンタデカノリッド、エチレンブラシレート等のラクトン類、ガラクソリッド、アンブロキサン、ローズオキサイド等のオキサイド類、オイゲノール等のフェノール類、インドール等の含窒素化合物、フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタール等のアセタール類、オーランチオール等のシッフ塩基類等である。香料は一般的に一種類単独で使用することは少なく、目的に応じて複数種を組み合わせた調合香料として用いられる。
有機溶剤(成分)としては、エタノール、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、1,3−ブチレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ブタノール、プロパノール等がある。
金属イオン封鎖剤及び防腐剤としては、ヒドロキシエタンジホスホン酸塩類、フェナセチン、EDTA及びその塩、パラベン類、スズ酸塩類等が挙げられ、高分子化合物としては、ポリ(ジメチルアリルアンモニウムハライド)型カチオン性高分子、ポリエチレングリコール、エピクロルヒドリン、プロピレンアミン及び牛脂脂肪酸より得られるタロイルアミンの縮合生成物型であるカチオン性高分子、ポリエチレングリコール、エピクロルヒドリン、プロピレンアミン及びヤシ油脂肪酸より得られるココイルアミンの縮合生成物型であるカチオン性高分子、ビニルピロリドン、ジメチルアミノメタアクリレート共重合体型カチオン性高分子、第4級窒素含有セルロースエーテル型カチオン性高分子類等がある。
化粧料組成物を調製する場合の化粧料組成物の形態(剤型)については特に制限されず、溶液状、ペースト状、ゲル状、固体状、粉末状等任意の剤型をとることができる。製造法も特に限定されず、一般的なホモジナイザーや高圧ホモミキサーを使用した乳化方法等を使用することができる。また、本発明の化粧料組成物は、オイル、ローション、クリーム、乳液、ゲル、シャンプー、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、エナメル、ファンデーション、リップスティック、おしろい、パック、軟膏、錠剤、注射液、顆粒、カプセル、香水、パウダー、オーデコロン、歯磨、石鹸、エアゾル、クレンジングフォーム等の他、皮膚老化防止改善剤、皮膚炎症防止改善剤、浴用剤、養毛剤、皮膚美容液、日焼け防止剤、色素性乾皮症・日光蕁麻疹等の光線過敏症の防止改善剤、光アレルギーの防止改善剤、光免疫抑制の防止改善剤或いは、外傷・あかぎれ・ひびわれ等による肌荒れの防止改善剤等に用いることができる。
本発明の化粧料組成物の製造方法に特に制限はなく、従来から公知の方法を使用することができる。例えば、化粧水、乳液やクリーム等の水性物の場合乳化の温度は、目的とする化粧水、乳液やクリーム等の形態、物性を考慮して、適宜選択されれば良く、通常、40〜80℃である。また、乳化に使用される機器としては、ホモミキサー、マウントガウリングホモジナイザーやマイクロフルイダイザー、高圧ホモジナイザー、ナノマイザーなどが有り、目的とする化粧水、乳液やクリーム等の形態、物性を適宜選択して使用される。
次に実施例に使用する5種類の多糖類(A−1〜A−8)の製造方法について説明する。
1.多糖類(A−1):アルカリゲネス レータスB−16株細菌の産出多糖類(粗製品)
グルコース〔和光純薬工業(株)製、試薬〕40.0g、リン酸水素二カリウム〔和光純薬工業(株)製、試薬〕4.0g、リン酸二水素カリウム〔和光純薬工業(株)製、試薬〕2.0g、塩化ナトリウム〔和光純薬工業(株)製、試薬〕0.1g、硫酸マグネシウム〔和光純薬工業(株)製、試薬〕0.2g、硝酸カリウム〔和光純薬工業(株)製、試薬〕1.0g、イーストエキストラクト〔オキソイド(OXOID)社製〕1.5gをイオン交換水に溶解し、水酸化ナトリウムあるいは硫酸を用いpH6.5に調整し、全量を1リットルとした。この水溶液150mLを500mLの三角フラスコに取り、オートクレーブにより加熱滅菌(121℃、15分間)した後、室温まで戻し、アルカリゲネス レータスB−16株(FERM BP−2015号)を1白金耳接種し、30℃にて6日間振とう培養(180rpm)した。培養終了後、培養物に約3倍容量のイソプロピルアルコールを加えて攪拌混合し、析出した凝集物を濾過、回収、減圧下にて乾燥してアルカリゲネス レータスB−16株細菌の産出多糖類(A−1)を得た。この多糖類は、フコース、グルコース、グルクロン酸、ラムノースをモル比1:2:1:1で構成される多糖類を主成分とし、この他フコースとマンノースをモル比1:1で構成される多糖類を含み、その存在比は7:1(重量比)である。尚、構成単糖類は、多糖類を硫酸で加水分解した後高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により分析した。
2.多糖類(A−2):上記多糖類(A−1)の精製品
上記多糖類(A−1)の0.5重量%水溶液を調製し、水酸化ナトリウム水溶液でpHを12とした。この水溶液をイオン交換樹脂「ダイヤイオンHPA−75(OH−)(商品名)」(日本錬水(株)製)のカラムを用いて8Ru以下で処理し、さらに濾過助剤「ラジオライトRL700」と5μmメンブランフイルターで濾過し、タンパク質、核酸、微生物類を除去した。濾液を希塩酸にてpHを7にしてから減圧濃縮し、アセトンを投入して多糖類を沈澱させ、さらに10倍量のアセトンで洗浄し、フコース:グルコース:グルクロン酸:ラムノース=1:2:1:1で構成され、分子量が5,000万の多糖類(A−2)を得た。
3.多糖類(A−3):アルカシーラン(伯東(株)社製)〔商品名、INCIname:Alcaligenes Polysacchaides、伯東(株)製〕。
4.多糖類(A−4)、多糖類(A−5):スフィンゴモナス・トゥルーペリSPH−011、SPH−012株細菌の産出多糖類(粗製品)。
下記組成の培地50Lを、マルビシエンジニアリング社製の90Lの発酵槽に入れ、滅菌後、スフィンゴモナス・トゥルーペリSPH−011(FERM BP−08582)又はSPH−012(FERM BP−08579)をそれぞれ摂取し、培養を行った。
発酵槽の攪拌羽にはタービン攪拌羽根を用いて、700rpm〜800rpmの範囲で撹拌し、通気量は1vvm〜2vvmの範囲とした。pHは、6.5±0.4の範囲となるようにNaOHの1N水溶液を使用してコントロールした。また、培養温度は、30℃±0.2でコントロールを行った。培養は6日間行った。培養終了後、培養物に約3倍容量のイソプロピルアルコールを加えて攪拌混合し、析出した凝集物を濾過、回収、減圧下にて乾燥してスフィンゴモナス・トゥルーペリSPH−011細菌の産出多糖類(A−4)およびSPH−012細菌の産出多糖類(A−5)を得た。多糖類(A−4)は、フコース、グルコース、グルクロン酸、ラムノースをモル比1:2:1:1で構成される多糖類を主成分とし、この他ラムノースとマンノースをモル比2:1で構成される多糖類を含む。また多糖類(A−5)は、フコース、グルコース、グルクロン酸、ラムノースをモル比1:2:1:1で構成される多糖類を主成分とし、この他フコースとマンノースをモル比1:1で構成される多糖類を含む多糖類である。尚、構成単糖類は、多糖類を硫酸で加水分解した後高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により分析した。
<培地の組成>
グルコース 〔和光純薬工業(株)製〕4.00g
リン酸水素二カリウム〔和光純薬工業(株)製〕0.40g
リン酸二水素カリウム〔和光純薬工業(株)製〕0.20g
塩化ナトリウム 〔和光純薬工業(株)製〕0.01g
硫酸マグネシウム 〔和光純薬工業(株)製〕0.02g
硝酸カリウム 〔和光純薬工業(株)製〕0.10g
イーストエキストラクト Hy−Yeast 412〔シグマ社製〕0.15g
5.多糖類(A−6)および多糖類(A−7):スフィンゴモナス・トゥルーペリSPH−011、SPH−012株細菌の産出多糖類(精製品)。
多糖類(A−4)および多糖類(A−5)の0.5重量%水溶液に、それぞれ0.02重量%濃度になるように水酸化ナトリウムを添加し、一晩撹拌し多糖類を分散させた。更に、121℃、10分間の条件で加熱して溶解させた。次に、遠心分離(40,000G,40分)にて除菌を行った。菌体除去の確認は、上清の透明度で判断した。次に、前記メンブレンフィルターシステムにて濾過し、濾過残渣を得た。この濾過残渣に再度、体積として約100倍量純水を足し撹拌した後、再濾過をおこなう。この操作を5回繰り返し水不溶成分の脱塩を行なった。メンブレンフィルターシステムによりある程度脱水したゲル状の水不溶成分をそのまま常温減圧乾燥し、スフィンゴモナス・トゥルーペリSPH−011株細菌の産出多糖類(A−6)(精製品)を得た。同様にスフィンゴモナス・トゥルーペリSPH−012株細菌の産出多糖類製(A−7)を得た。
(多価アルコール)
B−1:グリセリン(グリセリンS、阪本薬品)
B−2:1,3−ブタンジオール(1.3G、ダイセル化学)
B−3:1,2−ペンタンジオール(ジオールPD、ニッコーケミカル)
(アクリル酸重合体)
C−1:ハイビスワコー104〔商品名、粘度24,700cps(0.2重量%濃度水溶液)、和光純薬工業(株)製〕
C−2:ハイビスワコー105〔商品名、粘度7,800cps(0.2重量%濃度水溶液)、和光純薬工業(株)製〕
C−3:カーボポール980〔商品名、粘度28,000cps(0.2重量%濃度水溶液)、BF Goodrich社製〕
(アクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体)
D−1:PEMULEN TR−1〔商品名、粘度5,500〜16,500cps(0.2重量%濃度水溶液)、BF Goodrich社製〕
D−2:PEMULEN TR−2〔商品名、粘度1,500〜5,000cps(0.2重量%濃度水溶液)、BF Goodrich社製〕
(アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体)
D−3:カーボポール 1382〔商品名、粘度4,000〜7,500cps(0.2重量%濃度水溶液)、BF Goodrich社製〕
(塩基性物質)
E−1:水酸化ナトリウム(試薬、関東化学(株)製)
E−2:クエン酸ナトリウム(試薬、関東化学(株)製)
E−3:L−アルギニン(試薬、関東化学(株)製)
E−4:トリエタノールアミン(試薬、関東化学(株)製)
E−5:2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール(試薬、関東化学(株)製)
(実施例1:乳液1)
乳液1の組成を表1に示す。
Figure 0004902212
1.室温にてディスパーザを用いて区分cの多糖類(A−3)を精製水に前分散させ(単粒子化)、多糖類(A−3)水分散液を調製した。
2.多糖類(A−3)水分散液に区分aの各成分を混合し、加温溶解して混合液1とした。
3.区分bの各成分を混合し、加温溶解して混合液2とした。
4.区分dの各成分を混合し、加温溶解して混合液3とした。
5.区分eの各成分を混合し、加温溶解して混合液4とした。
6.混合液1をホモジナイザー(あるいはホモミキサー)で8000rpmに撹拌しながら、混合液2を徐々に添加して乳化分散液1を調製した。
7.乳化分散液1に混合液3を加え均一にし、更に混合液4を加えて、室温まで撹拌、冷却して乳液1(実施例1)を得た。
(比較例1:乳液2)
実施例1の成分dのアクリル酸重合体(C−2)とアクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体(D−1)の代わりに同量のヒドロキシエチルセルロース置き換えて調製し、乳液2(比較例1)とした。
(実施例2:クリーム1)
クリーム1の組成を表2に示す。
Figure 0004902212
1.区分aの多糖類(A−1)を室温下、ディスパーザを用いて精製水に前分散させて、多糖類(A−1)水溶液を調製した。
2.区分b、cの各成分を混合し、70℃に加温溶解して混合液5とした。
3.区分d、eの各成分を混合し、均一に溶解して混合液6とした。
4.区分f、g、hの各成分を混合し、均一に溶解して混合液7とした。
5.多糖類(A−1)水溶液を70℃に加温し、ホモジナイザー(あるいはホモミキサー)により8000rpmに撹拌しながら混合液5を加え、10分間撹拌を続け、乳化分散液2とした。
6.乳化分散液2を撹拌しながら、混合液6を加えて均一にし、次に混合液7を加えて撹拌、均一に混合し、室温まで冷却してクリーム1(実施例2)を得た。
(実施例3:クリーム2)
クリーム2の組成を表3に示す。
Figure 0004902212

1.区分aの多糖類(A−2)を70℃でディスパーザを用いて精製水に前分散させて、多糖類(A−2)水溶液を調製した。
2.区分b、cの各成分を70℃に加温、溶解して混合液8とした。
3.区分d、eの各成分を撹拌、混合して混合液9とした。
4.区分fの各成分を撹拌混合し、均一に溶解して混合液10とした。
5.多糖類(A−2)水溶液を70℃に加温し、ホモジナイザー(あるいはホモミキサー)で8000rpmに撹拌しながら、混合液8を加え、更に10分間撹拌を続け、乳化分散液3とした。
6.乳化分散液3を撹拌しながら、混合液9を添加し撹拌混合して均一とし、更に混合液10を加え、均一に混合し、室温まで冷却してクリーム2(実施例3)を得た。
(実施例4:クリーム3)
クリーム3の組成を表4に示す。実施例3:クリーム2と同様にして調製し、クリーム3(実施例4)とした。
Figure 0004902212
(比較例2:クリーム4)
実施例2の成分dのアクリル酸重合体(C−1)の代わりに同量のアクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体(D−2)に置き換えて調製し、クリーム4(比較例2)とした。
(比較例3:クリーム5)
実施例2の成分eのアクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体(D−2)の代わりに同量のアクリル酸重合体(C−1)に置き換えて調製し、クリーム5(比較例3)とした。
(比較例4:クリーム6)
実施例2の成分dのアクリル酸重合体(C−1)と成分eのアクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体(D−2)の代わりに同量のヒドロキシエチルセルロースに置き換えて調製し、クリーム6(比較例4)とした。
(比較例5:クリーム7)
実施例2の成分dのアクリル酸重合体(C−1)と成分eのアクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体(D−2)の代わりに同量の精製水に置き換えて調製し、クリーム7(比較例5)とした。
(実施例5:ジェル1)
ジェル1の組成を表5に示す。
Figure 0004902212

1.室温下、区分aの多糖類(A−5)をディスパーザを用いて精製水に前分散させて、多糖類(A−5)水分散液を調製した。
2.区分b、c、dの各成分を混合し、混合液1とした。
3.区分e、f、gの各成分を混合し、70℃にて加温溶解し、混合液2とした。
4.室温下、多糖類(A−5)水分散液を撹拌しながら、混合液1を加えて均一とし、次いで混合液2を添加して撹拌、混合して均一化してジェル1(実施例5)を得た。
(比較例6:ジェル2)
実施例5の成分eのアクリル酸重合体(C−1)の代わりに同量のヒドロキシエチルセルロースに置き換えて調製し、ジェル2(比較例6)とした。
(実施例6:ファンデーション1)
ファンデーション1の組成を表6に示す。
Figure 0004902212
1.区分eの多糖類(A−6)を室温下、ディスパーザーを用いて精製水に前分散させて、70℃に加温し、多糖類(A−6)水分散液を調製した。
2.区分aの各成分を混合し、加温溶解して混合液1とした。
3.区分b、cの各成分を混合し、混合液2とした。
4.区分dの各成分を混合し、混合液3とした。
5.区分f、g、hの各成分を混合し、混合液4とした。
6.多糖類(A−6)水溶液を70℃に加温し、ディスパーザーで5,000rpmに攪拌しながら混合液1、混合液2を順次加えて乳化分散させ、乳化分散液1とした。
7.乳化分散液1を撹拌しながら混合液3を添加し、均一に混合した後、次いで混合液4を添加し、プロペラ型撹拌機で室温まで撹拌冷却させてファンデーション1(実施例6)を得た。
(比較例7:ファンデーション2)
実施例6:ファンデーション1の成分gのアクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体(D−1)の代わりに同量のヒドロキシエチルセルロースに置き換えて調製し、ファンデーション2(比較例7)とした。
(実施例7:化粧水1)
化粧水1の組成を表7に示す。
Figure 0004902212
1.区分eの多糖類(A−7)を70℃まで昇温し、ディスパーザーを用いて精製水に前分散させ(単粒子化)多糖類(A−7)水分散液とした。
2.区分a、bの各成分を混合し、混合液1とした。
3.区分c、dの各成分を混合し、混合液2とした。
4.区分g、hの各成分を混合し、混合液3とした。
5.多糖類(A−7)水分散液を70℃に加温し、ディスパーザーで5,000rpmで撹拌しながら混合液1及び区分fのメチルフェニルポリシロキサンを添加し、乳化分散液1とした。
6.乳化分散液1を撹拌しながら混合液2を添加し均一に混合した後、混合液3を添加し、均一に混合した。次に区分iの各成分を添加し均一に混合した後、化粧水1(実施例7)を得た。
(比較例8:化粧水2)
実施例7の成分gのアクリル酸重合体(C−1)と成分hのアクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体(D−2)を同量のヒドロキシエチルセルロースに置き換えて調製し、化粧水2(比較例8)とした。
(実施例8:ほお紅1)
化粧水1の組成を表8に示す。
Figure 0004902212

1.区分cの多糖類(A−3)をディスパーザーを用いて精製水に前分散させ(単粒子化)、多糖類(A−3)水分散液とした。
2.区分a、bの各成分の所定量を混合し、混合液1とした。
3.多糖類(A−7)水分散液をディスパーザで5,000rpmで撹拌しながら混合液1を添加し、次いで区分d,e,f、gの各成分を順次添加し、均一に混合した後、ほお紅1(実施例8)を得た。
(比較例8:ほお紅2)
実施例8の成分dのアクリル酸重合体(C―3)と成分eのアクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体(D−1)を同量のヒドロキシエチルセルロースに置き換えて調製し、ほお紅2(比較例8)とした。
〔粘度安定性試験〕
実施例1〜8及び比較例1〜9の化粧料組成物を調製した後、1日静置し、測定温度25℃にてB型粘度計(ローターNo.3)を用い、回転数を変えて各回転数における粘度を測定した。粘度測定は、ロータ回転数を6rpmとして、ロータの回転開始から1分間回転させた後の粘度を測定し、粘度測定後、1分間静置し、再びロータ回転数を60rpmとして1分間回転させた後の粘度を測定した。チクソトロピック性を以下のように定義し、算出した。
〔チクソトロピック性〕=(α/β)×100
α:ロータ回転数60rpmでの粘度(mPa・s)
β:ロータ回転数6rpmでの粘度(mPa・s)
粘度測定後、4℃、30℃、50℃にて屋内静置し、3ヵ月後に粘度を測定した。又、調製1日後のチクソトロピック性(x)と3ヶ月後のチクソトロピック性(y)を比較し、次式のように変化率(%)として算出した。変化率(%)が小さいほど、好ましい。
〔変化率(%)〕=(x/y)×100
x:調製1日後のチクソトロピック性値
y:3ヶ月後のチクソトロピック性値
結果を表9〜表11にまとめた。
Figure 0004902212
Figure 0004902212
Figure 0004902212
本発明の化粧料組成物では、チクソトロピック性の変化率(%)は96%〜116%の範囲で殆ど変化がない。しかし、従来の化粧料組成物(比較例1〜9)では、チクソトロピック性の変化率(%)が150%以上であり、時間の経過とともにチクソトロピック性が低下し、粘度上昇が生じていることが判る。
〔硬度試験〕
実施例2〜4と比較例2〜5で調製したクリーム2〜7を翌日、屋内で4℃、30℃、50℃に静置し、3ヵ月後の硬度を測定した。硬度の測定は、化粧料組成物を容量30mlの容器に充填して試料とし、蓋をして25℃にて一昼夜静置し、レオメーター(FUDOH RHEO METER)および圧縮・弾性用5φのアダプターを用い、6cm/分のステージ速度で硬度(g)の測定を行った。化粧料組成物調製1日後の硬度と静置3ヶ月後の硬度を比較して、変化率として評価した。変化率が小さいほど、好ましい。
〔変化率(%)〕=(a/b)×100
a:調製1日後の硬度(g)
b:3ヶ月後の硬度(g)
結果を表12にまとめた。
Figure 0004902212
本発明のクリーム1〜3は、経時による硬度変化は殆どないが、従来法によるクリーム4〜7は調製後、3ヶ月経過すると、クリームの硬度は150%〜200%増加し、経時による硬度変化が生じていることが分かる。
〔化粧料組成物の官能試験(使用感の評価)〕
調製後1日静置したクリーム2〜7(実施例2〜4と比較例2〜5)と、3ヶ月前に調製して5℃の恒温器に入れ、連続3ヵ月間静置したクリーム2〜7(実施例2〜4と比較例2〜5)を各々外観の同じ10組のジャー容器に小分けし、両者の区別が付かないようにした。次いで10才代から50才代までの各年代から2人ずつ、合計10人のパネラーを選び、各自、適量のクリームを指でとり、次に両手の甲に着けて伸ばし、「手とり感」、「なめらかさ」の官能評価を行なった。「手とり感」、「なめらかさ」の評価基準は、以下のようにした。結果を表13に示した。
・「手取り感」の評価基準
○:10名中8名以上が、スムースに取れると評価
△:10名中5〜7名が、スムースに取れると評価。
×:10名中4名以下が、スムースに取れると評価。
・「なめらかさ」の評価基準
○:10名中8名以上が、なめらかな感触があると評価
△:10名中5〜7名が、なめらかな感触があると評価。
×:10名中4名以下が、なめらかな感触があると評価。
Figure 0004902212
本発明のクリーム1〜3は、製造1日後及び製造3ヵ月後のなめらかさに何ら影響を与えることなく、製造1日後及び製造3ヵ月後の長期間にわたって手取り感の良さを維持している。一方、従来法によるクリーム4〜7は、製造1日後及び製造3ヵ月後のなめらかさを維持しているが、製造1日後の手取り感は3ヶ月後には失われていることが分かる。



Claims (14)

  1. (A)少なくとも下記の一般式(1)で表される多糖類を含んでいる粒子構造とした多糖類、(B)多価アルコール、(C)水溶性(メタ)アクリル酸重合体、(D)水溶性(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(E)塩基性物質、(F)被乳化分散成分と(G)水を含み、
    上記粒子構造とした多糖類は、水溶液中で上記被乳化分散成分の周囲に層状付着して中間層を形成する作用によって発現される乳化作用により上記被乳化分散成分を乳化状態としたことを特徴とする化粧料組成物。
    Figure 0004902212
  2. (B)多価アルコールがグリセリン、ジグリセリン、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオールから選ばれる1種以上である請求項1に記載の化粧料組成物。
  3. (C)水溶性(メタ)アクリル酸重合体は、0.2重量%水溶液粘度が5,000〜50,000(mPa・s)[20℃、ブルックフィールド型回転粘度計]である請求項1又は請求項2に記載の化粧料組成物。
  4. (D)水溶性(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、0.2重量%水溶液粘度が1,000〜20,000(mPa・s)[20℃、ブルックフィールド型回転粘度計]である請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の化粧料組成物。
  5. (C)と(D)の配合比率が、重量比で1:5〜10:1である請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の化粧料組成物。
  6. (E)がクエン酸ナトリウム、アルギニン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオールから選ばれた1種以上である請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の化粧料組成物。
  7. 粒子構造とした(A)多糖類は平均粒子径が8nm〜500nmである請求項1乃至請求項6いずれか一項に記載の化粧料組成物。
  8. (I)水、多糖類、多価アルコールを含む化粧料組成物の製造方法であって、(A)少なくとも下記の一般式(1)で表される多糖類を含んでいる粒子構造とした多糖類、(B)多価アルコール、(F)被乳化分散成分を水溶液中で上記被乳化分散成分の周囲に層状付着して中間層を形成する作用によって発現される乳化作用により上記被乳化分散成分を乳化状態とし、乳化分散させた後、
    (II)(C)水溶性アクリル酸重合体、(D)水溶性(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体を添加し、次いで(E)塩基性物質を添加、混合する、あるいは(E)塩基性物質を添加し、次いで(C)水溶性アクリル酸重合体、(D)水溶性(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体を添加、混合することを特徴とする化粧料組成物の製造方法。
    Figure 0004902212
  9. (B)多価アルコールはグリセリン、ジグリセリン、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオールから選ばれる1種以上である請求項8に記載の化粧料組成物の製造方法。
  10. (C)水溶性(メタ)アクリル酸重合体は、0.2重量%水溶液粘度が5,000〜50,000(mPa・s)[20℃、ブルックフィールド型回転粘度計]である請求項8又は請求項9に記載の化粧料組成物の製造方法。
  11. (D)水溶性(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、0.2重量%水溶液粘度が1,000〜20,000(mPa・s)[20℃、ブルックフィールド型回転粘度計]である請求項8乃至請求項10のいずれか一項に記載の化粧料組成物の製造方法。
  12. (C)と(D)の配合比率が重量比で1:5〜10:1である請求項8乃至請求項11のいずれか一項に記載の化粧料組成物の製造方法。
  13. (E)がクエン酸ナトリウム、アルギニン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオールから選ばれた1種以上である請求項8乃至請求項12のいずれか一項に記載の化粧料組成物の製造方法。
  14. 粒子構造とした(A)多糖類は平均粒子径が8nm〜500nmである請求項8乃至請求項13のいずれか一項に記載の化粧料組成物の製造方法。
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