JP4492397B2 - 三相電圧型インバータ装置 - Google Patents

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本発明は、三相電圧型インバータ装置に関し、特に、三相アーム中の二相アームに直列接続されたシャント抵抗により相電流を検出するように構成された三相電圧型インバータ装置に関するものである。
従来、三相電圧型インバータ装置には、インバータ回路の直流母線間に接続された上下段のスイッチング素子からなる各アームにより三相アームが構成され且つ三相アーム中の上段又は下段の二相アームにシャント抵抗がそれぞれ直列接続されると共に、零電圧ベクトル発生期間中に各シャント抵抗の電圧を検出することによって相電流を検出するように構成されたものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許第3245727号公報
しかしながら、特許文献1に記載された従来技術では、過変調を含む高変調時において零電圧ベクトル発生期間が減少してしまうため、全期間で相電流を検出できない状態となる場合があるという問題がある。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、過変調を含む高変調状態においても確実に相電流を検出可能な三相電圧型インバータ装置を提供することを解決すべき課題とする。
以下、上記課題を解決するのに適した各手段につき、必要に応じて作用効果等を付記しつつ説明する。
1.直流母線間に接続された上下段のスイッチング素子からなる各アームにより三相アームが構成され且つ前記三相アーム中の上段又は下段の二相アームに第一のシャント抵抗がそれぞれ直列接続されると共に前記直流母線に第二のシャント抵抗が直列接続されたインバータ回路と、前記三相アームを構成する前記各スイッチング素子をPWM変調によりスイッチング制御するPWM手段とを備えた三相電圧型インバータ装置において、
前記PWM手段による変調率が所定のしきい値未満である場合は、前記各第一のシャント抵抗により相電流を検出し、前記変調率が前記所定のしきい値以上である場合は、前記第二のシャント抵抗により相電流を検出する相電流検出手段を備え、
前記PWM手段は、前記相電流検出手段が前記各第一のシャント抵抗により相電流を検出する期間に、零電圧ベクトルを発生させる時間幅を、前記スイッチング制御が行われる際に発生するリンギングの時間幅以上となるように設定してPWM変調を行うことを特徴とする三相電圧型インバータ装置。
インバータ回路の三相アーム中の上段又は下段の二相アームに直列接続されたシャント抵抗により相電流の検出を行う構成においては、相電流検出手段が零電圧ベクトル発生期間中に第一のシャント抵抗の電圧を検出する必要があるが、変調率が高くなるに従って、零電圧ベクトル発生期間は減少する。手段1によれば、PWM手段による変調率が所定のしきい値未満である場合は、各第一のシャント抵抗により相電流を検出し、変調率が所定のしきい値以上である場合は、相電流検出手段が、直流母線に直列接続された第二のシャント抵抗により相電流を検出するので、過変調を含む高変調状態においても相電流検出を行うことができ、これによりモータ制御に使用される電流振幅や電流位相の検出が可能となる。更に、PWM手段は、零電圧ベクトルを発生させる時間幅を、スイッチング制御が行われる際に発生するリンギングの時間幅以上となるように設定してPWM変調を行うので、リンギングの影響がない正確な相電流を検出することができる。
本発明の三相電圧型インバータ装置によれば、過変調を含む高変調状態においても相電流検出を行うことができ、これによりモータ制御に使用される電流振幅や電流位相の検出が可能となる。
以下、本発明を具体化した三相電圧型インバータ装置の各実施形態について図面を参照しつつ説明する。
まず、第一の実施形態の三相電圧型インバータ装置(以下、インバータ装置と称する)1の全体構成について、図1の回路図を参照しつつ説明する。
インバータ装置1は、三相交流電動機(以下、モータと称する)MのU相,V相,W相の各相へ駆動電力を供給するインバータ回路2と、インバータ回路2を介してモータMへ電力を供給する直流電源3と、インバータ回路2を制御する制御回路4とを主体として構成される。尚、制御回路4が、本発明の相電流検出手段及びPWM手段を構成するものである。
インバータ回路2は、直流母線2a,2b間に、U相上段のスイッチング素子2u、U相下段のスイッチング素子2x、V相上段のスイッチング素子2v、V相下段のスイッチング素子2y、W相上段のスイッチング素子2w、及びW相下段のスイッチング素子2zからなる6個のスイッチング素子をブリッジ接続した周知構成の三相インバータ回路である。また、U相下段のスイッチング素子2x及びV相下段のスイッチング素子2yには、それぞれ電流検出用のシャント抵抗10,11が直列接続され、これらの一端側の電圧が制御回路4のA/D変換器(ADC)4aに入力される。また、直流母線2b上には、過電流安全対策としてシャント抵抗12が設けられている。
制御回路4は、マイコンを主体として構成され、インバータ回路2の各スイッチング素子2u,2v,2w,2x,2y,2zをPWM制御する。また、制御回路4は、ADC4aを有し、シャント抵抗10,11の一端側からADC4へ入力された電圧により相電流の検出を行う。
次に、PWM変調による各スイッチング素子へのスイッチング信号の生成方式について、空間ベクトル法を用いて説明する。図2(a)は基本電圧ベクトルを示す図であり、図2(b)は電圧ベクトルとインバータ回路のスイッチング素子との対応を示す図であり、図2(c)は下段アームにシャント抵抗を接続したインバータ回路の相電流検出時における電流の流れを示す図である。空間ベクトル法とは、指令電圧ベクトルを8個の基本電圧ベクトルで表現し、時間に換算して6個のスイッチング素子のオン/オフを決定するものである。基本電圧ベクトルとは、電圧型インバータにおいて6個のスイッチング素子のオン/オフの組合わせで決まる23 =8種類の電圧ベクトルである。また、8種類の基本電圧ベクトルV0〜V7は、図2(a)に示すように、互いに60度だけ位相が異なり且つ大きさの等しい6種の電圧ベクトルV1〜V6と、大きさを持たない2種の零電圧ベクトルV0及びV7とからなる。ここで、8種のベクトル(Sa,Sb,Sc)は、8通りのスイッチングモードに対応し、図2(b)に示すように、各相の上段アームのスイッチング素子2u,2v,2wがオンであるときに、Sa,Sb,Scを「1」と表し、逆に下段アームのスイッチング素子2x,2y,2zがオンであるときに「0」と表したものである。そして、本実施形態では、8種の基本電圧ベクトルを任意の組合わせで合成することにより三相PWM電圧を発生させる。また、図2(c)に示すように、下段アームのスイッチング素子2x,2y,2zが全てオンとなる零電圧ベクトルV0(0,0,0)の発生期間中に、シャント抵抗10によってU相の相電流Iuが、シャント抵抗11によってV相の相電流Ivがそれぞれ検出可能となる。W相の相電流Iwは、U相、V相、W相がブリッジ接続されていることからIu+Iv+Iw=0の関係が成立するため、Iu,Ivより演算により求められる。
本実施形態の制御回路4は、三相中の一相が連続して電気角で略120度期間スイッチングを停止する二相変調法によりPWM変調を行い、特に、変調率が所定のしきい値T1以上の場合は、電気角で60度毎に下段アームの全てのスイッチング素子2x,2y,2zを強制的にオンすることにより略1μsec以上の時間幅の零電圧ベクトルV0を発生させるPWM変調を行うものである。図3は、第一の実施形態の二相変調を示すグラフである。尚、所定のしきい値T1は、例えば、電気角で60度の期間内に発生する零電圧ベクトルV0が1μsec未満となる変調率に設定される。
ここで、本実施形態において、変調率が所定のしきい値T1以上の場合に強制的に発生させる零電圧ベクトルV0の時間を略1μsec以上に設定したのは、以下の理由による。インバータ回路2は、図4(a)に示すように、配線抵抗、浮遊インダクタンス、及びスイッチング素子の静電成分からなるRLC直列共振回路を構成している。このため、図4(b)に示すように、スイッチング時にパルス電流にリンギングが発生する。従って、正確な電流値を得るためには、リンギング時間以上のパルス幅となる変調を行って電流が安定している領域で電流の検出を行う必要がある。リンギング時間は、通常、1μsec未満となるように設計されるので、零電圧ベクトルV0の発生期間を略1μsec以上に設定することによって、リンギングの影響がない正確な相電流を検出することができる。
次に、本実施形態を実施した実施例と比較例1,2とを比較して説明する。始めに比較例1について説明する。比較例1は、電気角位置の全期間で通常の二相変調法によりPWM変調を行った場合であり、図5は、比較例1の各電気角位置における零電圧ベクトルの発生期間を示すグラフである。変調率が25%、50%、・・・と高くなるに従って、零電圧ベクトル発生期間は短くなっている。変調率25〜75%では、電気角位置0〜360度の全期間で零電圧ベクトル発生期間が1μsec以上発生しているので、電気角位置の全期間で相電流の検出が可能である。変調率100%では、電気角位置0度、60度、120度、・・・360度の各付近で零電圧ベクトル発生期間が1μsec以上であり、電気角で60度毎に相電流の検出が可能である。しかしながら、変調率125%では、電気角位置0〜360度の全期間で零電圧ベクトルの発生期間が1μsec未満であるため、全ての電気角位置で相電流の検出が不可能となっている。
実施例では、変調率のしきい値T1を予め105%に設定しておき、三相中の一相が連続して電気角で略120度期間スイッチングを停止する二相変調法によりPWM変調を行うとともに、変調率がしきい値T1(=105%)以上である場合は、電気角で60度毎に下段アームの全てのスイッチング素子2x,2y,2zを強制的にオンすることにより略10μsecの零電圧ベクトルV0を発生させるPWM変調を行う。また、PWMキャリアは15kHzである。図6は、実施例の各電気角位置における零電圧ベクトルの発生期間を示すグラフである。変調率25%、50%、75%、100%における零電圧ベクトル発生期間は、比較例1と同様であるので説明を省略する。変調率125%では、電気角位置0度、60度、120度、・・・360度の各付近で零電圧ベクトル発生期間が略10μsecであり、電気角位置60度毎に相電流の検出が可能となっている。これは、変調率がしきい値T1以上(125%≧105%)であるため、制御回路4が、電気角で60度毎に略10μsecの零電圧ベクトルV0を発生させているからである。
比較例2は、三相変調法によるPWM変調を行った場合であり、図7は、比較例2における三相変調を示すグラフである。また、図8は、比較例2の零電圧ベクトルの発生期間を示すグラフである。図6と図8とを比較することにより、各変調率において実施例では比較例2よりも連続して発生する零電圧ベクトル発生期間が長くなっており、二相変調法を採用した実施例の方が相電流検出の可能な期間が長いことがわかる。また、零電圧ベクトル発生期間のピーク値の発生頻度が、実施例では電気角で60度毎であるのに対して、比較例2では120度毎であるため、実施例の方がより高い頻度で相電流の検出が可能であることがわかる。
以上詳述したことから明らかなように、本実施形態によれば、PWM手段としての制御回路4が所定期間内で零電圧ベクトルが発生する時間幅が所定時間以上となるようにPWM変調を行うので、零電圧ベクトル発生期間が減少する過変調を含む高変調状態においても、零電圧ベクトルを確実に発生させてその発生期間内に、相電流検出手段としての制御回路4が二相アーム(U相アーム及びV相アーム)に直列接続されたシャント抵抗10,11により相電流の検出を行うことができ、これによりモータ制御に使用される電流振幅や電流位相の検出が可能となる。
また、電気角で略60度毎に零電圧ベクトルが発生する時間幅が所定時間以上となるので、少なくとも電気角で略60度毎に相電流の検出を行うことができる。
また、零電圧ベクトルが発生する時間幅をリンギング時間よりも長い略1μsec以上としたので、正確な相電流を検出することができる。
また、PWM手段が三相中の一相が連続して電気角で略120度期間スイッチングを停止する二相変調を行うので、連続して発生する零電圧ベクトル発生期間を三相変調を行う場合よりも長くすることができる。
次に、本発明の第二の実施形態について説明する。上述した第一の実施形態では、変調率が所定のしきい値以上となった場合に、強制的に所定時間以上の時間幅の零電圧ベクトルV0を発生させて当該期間内に相電流の検出を行う構成であったが、本実施形態は、変調率が所定のしきい値未満の場合は、二相アームに接続された各シャント抵抗により相電流を検出し(以下、2シャント方式と称する)、変調率が所定のしきい値以上の場合は、直流母線に接続されたシャント抵抗により相電流を検出する(以下、1シャント方式と称する)構成としたものである。尚、第一の実施形態と同一の部材については同一の符号を付し、それらについての詳細な説明を省略する。
図9は、第二の実施形態のインバータ装置1’の全体構成を示す回路図である。図9に示すように、インバータ装置1’では、二相の下段アームのスイッチング素子2x、2yにそれぞれ直列接続されたシャント抵抗10,11の一端側の電圧が、相電流検出のために制御回路4のADC4aへ入力されるのに加え、直流母線2b上に接続されたシャント抵抗12の一端側の電圧も相電流の検出のためにADC4aへ入力される構成となっている。尚、シャント抵抗10,11が、本発明の第一のシャント抵抗を、シャント抵抗12が、第二のシャント抵抗を構成するものである。
以下、シャント抵抗12における1シャント方式による相電流検出の原理について説明する。尚、シャント抵抗10,11における2シャント方式による相電流の検出については第一の実施形態で説明したとおりであるので説明を省略する。
図10の表は、基本電圧ベクトルV1〜V6と、各基本電圧ベクトルに対応する各スイッチング素子のスイッチングパターンと、直流母線電流の検出値によって検出される相電流の種類との関係を表わしている。尚、図10の表では零電圧ベクトルV0及びV7が除外されているのは、1シャント方式では、零電圧ベクトルでない電圧ベクトル発生期間中にシャント電圧を検出し、零電圧ベクトルV0又はV7時はシャント抵抗12に電流が流れないため相電流の検出を行わないからである。
図10の表で、U相アーム,V相アーム,W相アームの各欄は、表の左端に示した各基本電圧ベクトルV1〜V6を発生させる場合にオンされるU,V,W各相のスイッチング素子の上下アームのいずれかを表しており、「High」は上アームのスイッチング素子が、「Low」は下アームのスイッチング素子がそれぞれオンされることを表している。また、検出相電流(Idc)の欄は、左端に示した各基本電圧ベクトルV1〜V6発生時における直流母線電流の検出値Idcに等しい相電流の種類を表しており、Iu,Iv,Iwは、それぞれインバータ回路2からモータMのU相,V相,W相へ流れる相電流を、−Iu,−Iv,−Iwは、それぞれモータMのU相,V相,W相からインバータ回路2へ流れる相電流を表している。
例えば、基本電圧ベクトルV2の発生時は、図11に示すように、U相上アームのスイッチング素子2u、V相上アームのスイッチング素子2v及びW相下アームのスイッチング素子2zがそれぞれオンされ、その瞬間にシャント抵抗10を流れる直流母線電流IdcはW相の相電流−Iwと等しくなっている。
次に、本実施形態によって、いずれの変調率においても相電流の検出が可能であることを説明する。図12は、2シャント方式及び1シャント方式について、変調率と、相電流検出の可能な電圧ベクトル発生期間との関係を表わしたグラフである。図12より明らかなように、2シャント方式では、変調率が高くなるに従って、相電流検出可能な電圧ベクトル発生期間が短くなり、変調率125%では0μsecとなっている。一方、1シャント方式の電圧ベクトル発生期間は、変調率が高くなるに従って長くなっている。そして、変調率25%〜75%では、2シャント方式の方が電圧ベクトル発生期間が長く、変調率100%、125%では、1シャント方式の方が電圧ベクトル発生期間が長くなっている。本実施形態では、変調率のしきい値T2を75%と100%との間の値(例えば、90%)に設定しておき、変調率がしきい値T2未満では2シャント方式で相電流を検出し、変調率がしきい値T2以上では1シャント方式で相電流を検出することによって、いずれの変調率においても相電流の検出が可能となる。尚、図12のグラフでは、本実施形態において相電流検出が行われる電圧ベクトル発生期間のプロットを○印で囲んで示している。
以上詳述したことから明らかなように、本実施形態によれば、変調率が所定のしきい値T2未満である場合は、二相アームに直列接続されたシャント抵抗10,11により相電流を検出し、変調率が所定のしきい値T2以上である場合は、直流母線2bに直列接続されたシャント抵抗12により相電流を検出するので、過変調を含む高変調状態においても相電流検出を行うことができ、これによりモータ制御に使用される電流振幅や電流位相の検出が可能となる。
尚、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能である。
例えば、前記各実施形態で示した所定のしきい値T1,T2、零電圧ベクトルを発生させる周期、零電圧ベクトルの時間幅は、単なる例を示したものであり、本発明が適用されるインバータ回路の仕様や駆動条件等によって適宜設定されるものである。また、シャント抵抗10,11が接続される二相アームは、上述したU相とV相との組合わせに限られず、U相、V相、W相の三相中の任意の二相アームを選択すればよい。
また、前記第一の実施形態では、二相変調法によるPWM変調を行う構成としたが、三相変調法によるPWM変調を行う構成としてもよく、三相変調に三次高調波を重畳させたPWM変調を行う構成としてもよい。図13は、三相変調に三次高調波を重畳させた第一の変形例における変調法を示すグラフである。図14(a)は、第一の変形例における線間電圧の変化を示すグラフであり、図14(b)は、U相の相電流変化を示すグラフである。尚、Vuvは、U相−V相線間電圧を、Vvwは、V相−W相線間電圧を、Vwuは、W相−U相線間電圧をそれぞれ表わしている。図15(a)は二相変調を行う比較例3における線間電圧の変化を示すグラフであり、図15(b)は、U相の相電流変化を示すグラフである。図15(a)に示すように、比較例3では、線間電圧の極性が正から負に変わる部分で電圧波形に歪みが生じているが、本変形例では、図14(a)に示すように、電圧波形が対称形となっていることがわかる。また、比較例3では、図15(b)に示すように、電気角位置180度付近で相電流歪みが生じているが、本変形例では、図4(b)に示すように、相電流歪みが少なくなっていることがわかる。従って、本変形例によれば、モータMをより円滑に回転させることができる。
また、前記第一の実施形態において、三相中の一相が連続して電気角で略60度期間スイッチングを停止する二相変調を行うようにしてもよい。図16は、三相中の一相が連続して電気角で略60度期間スイッチングを停止する第二の変形例における二相変調を示すグラフである。図17(a)は、第二の変形例における線間電圧の変化を示すグラフであり、図17(b)は、U相の相電流変化を示すグラフである。本変形例では、図17(a)に示すように、電圧波形が対称形となっていることがわかる。また、本変形例では、図17(b)に示すように、相電流の歪みが少なくなっていることがわかる。従って、本変形例によれば、モータMをより円滑に回転させることができる。
また、前記第一の実施形態では、シャント抵抗10,11を下段アームに接続した例を示したが、図18に示す第三の変形例のように、上段アームのスイッチング素子2u,2vに相電流検出用のシャント抵抗10、11をそれぞれ直列接続する構成としてもよい。本変形例では、上段アームのスイッチング素子2u,2v,2wが全てオンとなる零電圧ベクトルV7(1,1,1)の発生期間中に、上段アームに接続された2つのシャント抵抗10、11により相電流の検出が可能である。
本発明は、モータの電力制御に使用されるスイッチング素子を用いたインバータ回路を有する三相電圧型インバータ装置に適用可能である。
本発明の第一の実施形態の三相電圧型インバータ装置の電気的回路構成を示す回路図である。 (a)は基本電圧ベクトルを示す図であり、(b)は電圧ベクトルとインバータ回路のスイッチング素子との対応を示す図であり、(c)は下段アームにシャント抵抗を接続したインバータ回路における相電流検出時の電流の流れを示す図である。 第一の実施形態における二相変調を示すグラフである。 (a)はインバータ回路がRLC直列共振回路を構成していることを示す図であり、(b)はパルス電流におけるリンギングの発生を示す図である。 比較例1における零電圧ベクトルの発生期間を示すグラフである。 実施例における零電圧ベクトルの発生期間を示すグラフである。 比較例2における三相変調を示すグラフである。 比較例2における零電圧ベクトルの発生期間を示すグラフである。 第二の実施形態の三相電圧型インバータ装置の電気的回路構成を示す回路図である。 基本電圧ベクトル、スイッチングパターン及び検出相電流の関係を示す表である。 基本電圧ベクトルV2発生時における直流母線電流の検出によって相電流−Iwが検出される原理を説明する図である。 2シャント方式及び1シャント方式について変調率と相電流検出の可能な電圧ベクトル発生期間との関係を表わしたグラフである。 第一の変形例における三相変調に三次高調波を重畳させた変調を示すグラフである。 (a)は、第一の変形例における線間電圧の変化を示すグラフであり、(b)は、U相の相電流変化を示すグラフである。 (a)は比較例3における線間電圧の変化を示すグラフであり、(b)は、U相の相電流変化を示すグラフである。 第二の変形例における三相中の一相が連続して電気角で略60度期間スイッチングを停止する二相変調を示すグラフである。 (a)は、第二の変形例における線間電圧の変化を示すグラフであり、(b)は、U相の相電流変化を示すグラフである。 第三の変形例の上段アームにシャント抵抗を接続したインバータ回路における相電流検出時の電流の流れを示す図である。
符号の説明
1 三相電圧型インバータ装置(第一の実施形態)
1’ 三相電圧型インバータ装置(第二の実施形態)
2 インバータ回路
2u,2v,2w スイッチング素子(上段アーム)
2x,2y,2z スイッチング素子(下段アーム)
4 制御回路(相電流検出手段、PWM手段)
4a A/D変換器
10 シャント抵抗(第一のシャント抵抗)
11 シャント抵抗(第一のシャント抵抗)
12 シャント抵抗(第二のシャント抵抗)

Claims (1)

  1. 直流母線間に接続された上下段のスイッチング素子からなる各アームにより三相アームが構成され且つ前記三相アーム中の上段又は下段の二相アームに第一のシャント抵抗がそれぞれ直列接続されると共に前記直流母線に第二のシャント抵抗が直列接続されたインバータ回路と、前記三相アームを構成する前記各スイッチング素子をPWM変調によりスイッチング制御するPWM手段とを備えた三相電圧型インバータ装置において、
    前記PWM手段による変調率が所定のしきい値未満である場合は、前記各第一のシャント抵抗により相電流を検出し、前記変調率が前記所定のしきい値以上である場合は、前記第二のシャント抵抗により相電流を検出する相電流検出手段を備え、
    前記PWM手段は、前記相電流検出手段が前記各第一のシャント抵抗により相電流を検出する期間に、零電圧ベクトルを発生させる時間幅を、前記スイッチング制御が行われる際に発生するリンギングの時間幅以上となるように設定してPWM変調を行うことを特徴とする三相電圧型インバータ装置。
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