JP2023104398A - 電力変換装置 - Google Patents

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辰樹 柏原
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潔 大石
Kiyoshi Oishi
勇希 横倉
Yuki Yokokura
勇斗 小林
Yuto KOBAYASHI
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Abstract

Figure 2023104398000001
【課題】ノイズ抑制効果は高いが変調率が限られるパルス幅変調と、ノイズ抑制効果は劣るものの高い変調率を実現可能なパルス幅変調とを線形的に切り換え可能な電力変換装置を提供する。
【解決手段】奇数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調を実行してコモンモードノイズを低減する第1の変調部34と、それによるパルス幅変調よりも高い変調率を実現し、且つ、コモンモードノイズを低減可能なパルス幅変調を実行する第2の変調部35と、零電圧ベクトルを出力する零電圧出力時間を判定する判定部45と、判定部が判定した零電圧出力時間に基づき、電気角一周期内において第1の変調部によるパルス幅変調と、第2の変調部によるパルス幅変調を選択する選択部40を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、直流電圧を交流電圧に変換する電力変換装置に関するものである。
従来より電源に伝搬する伝導ノイズを抑制するためのパルス幅変調(PWM)は種々提案されているが、その手法は大きく二つに分けられる。一つはコモンモードノイズの要因となるコモンモード電圧の変動を完全に抑制する手法であり、もう一つはコモンモード電圧の変動を許容しながら部分的に抑制する手法である。
前者の手法としては奇数電圧ベクトルのみ、或いは、偶数電圧ベクトルのみを出力するパルス幅変調が挙げられる。この手法によれば、キャリア周期内におけるコモンモード電圧の変動を完全に抑制することが可能である。また、電気角位相に応じて奇数電圧ベクトルのみを出力するか、偶数電圧ベクトルのみを出力するかを切り換えるパルス幅変調もある。この手法によっても、コモンモード電圧の変動を大きく抑制することができる(例えば、特許文献1参照)。
後者の手法としてはPWMパターンにおいて特定の相の相電圧の立ち上がりと立ち下がりに他の相の相電圧の立ち下がりと立ち上がりのタイミングを合わせるパルス幅変調が挙げられる(例えば、特許文献2参照)。更に、一相のスイッチングを固定し、他の二相をスイッチングする二相変調のパルス幅変調によってもコモンモード電圧の変動を抑制することができる(例えば、特許文献3参照)。
特許第5397448号公報 WO2019/180763 特許第5298003号公報
前者の手法(特許文献1)はコモンモード電圧変動抑制の方法として最も有効であるものの、使用する電圧ベクトルに制限があるため、線形出力領域(電圧ベクトルが一定の半径で一回転することができる振幅の最大値)が限られ、出力可能な変調率が制限される欠点がある。そのため、コンプレッサのモータを駆動する場合などには適用が困難であるか、或いは、回転数・変調率が高い場合には特許文献3の如く変調方式を切り換える必要がある。
これに対して後者の手法(特許文献2、特許文献3)は、線形出力領域を通常の最大まで利用可能であり、高い変調率を実現できるものの、やはりコモンモード電圧の変動抑制効果は前者の手法よりも劣る。
ここで、特許文献3では、二相変調と三相変調を運転領域によって切り換えており、これと同様に前述した前者の手法と後者の手法を切り換えることが考えられるが、パルス幅変調方式の切り換えショックが発生する問題が生じる。
本発明は、係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、ノイズ抑制効果は高いが変調率が限られるパルス幅変調と、ノイズ抑制効果は劣るものの高い変調率を実現可能なパルス幅変調を線形的に切り換え可能な電力変換装置を提供することを目的とする。
本発明の電力変換装置は、直流電圧を交流電圧に変換するものであって、各相の上下アームスイッチング素子の接続点における相電圧を負荷に印加するインバータ回路と、各スイッチング素子のスイッチングを制御する制御装置を備え、この制御装置が、奇数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調、又は、偶数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調、若しくは、電気角位相に応じて奇数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調と偶数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調を切り換えるパルス幅変調、のうちの何れかを実行してコモンモードノイズを低減する第1の変調部と、この第1の変調部によるパルス幅変調よりも高い変調率を実現し、且つ、コモンモードノイズを低減可能なパルス幅変調を実行する第2の変調部と、零電圧ベクトルを出力する零電圧出力時間を判定する判定部と、この判定部が判定した零電圧出力時間に基づき、電気角一周期内において第1の変調部によるパルス幅変調と、第2の変調部によるパルス幅変調を選択する選択部を備えたことを特徴とする。
請求項2の発明の電力変換装置は、上記発明において選択部は、零電圧出力時間が零以上の値の場合、又は、正の値の場合、第1の変調部によるパルス幅変調を選択し、零電圧出力時間が負の値の場合、又は、零以下の値の場合、第2の変調部によるパルス幅変調を選択することを特徴とする。
請求項3の発明の電力変換装置は、上記各発明において第1の変調部は、奇数電圧ベクトル、又は、偶数電圧ベクトルを修正することにより、零電圧ベクトルを出力する零電圧出力時間を実現することを特徴とする。
請求項4の発明の電力変換装置は、上記各発明において第1の変調部は、制御状態に応じて奇数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調と偶数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調を切り換えて実行することを特徴とする。
請求項5の発明の電力変換装置は、上記発明において各相の相電圧指令値を演算する相電圧指令演算部を備え、第1の変調部は、相電圧指令値の振幅が最大となる相の符号が正の場合、偶数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調を実行し、相電圧指令値の振幅が最大となる相の符号が負の場合、奇数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調を実行することを特徴とする。
請求項6の発明の電力変換装置は、請求項1乃至請求項5の発明において第2の変調部は、隣り合う電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調を実行することを特徴とする。
請求項7の発明の電力変換装置は、上記発明において各相の相電圧指令値を演算する相電圧指令演算部を備え、第2の変調部は、相電圧指令値の振幅が最大となる相の符号が正の場合、二つの偶数電圧ベクトルとそれらで挟まれる奇数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調を実行し、相電圧指令値の振幅が最大となる相の符号が負の場合、二つの奇数電圧ベクトルとそれらで挟まれる偶数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調を実行することを特徴とする。
請求項8の発明の電力変換装置は、請求項1乃至請求項5の発明において第2の変調部は、特定の相の相電圧の立ち上がりタイミングと立ち下がりタイミングに、他の相の相電圧の立ち下がりタイミングと立ち上がりタイミングを同期させるパルス幅変調を実行することを特徴とする。
請求項9の発明の電力変換装置は、請求項1乃至請求項5の発明において第2の変調部は、所定の一相の上下アームスイッチング素子のON/OFF状態を固定させ、他の二相の上下アームスイッチング素子のON/OFF状態を変調させるパルス幅変調を実行することを特徴とする。
請求項10の発明の電力変換装置は、上記各発明においてインバータ回路は、各相の上下アームスイッチング素子の接続点における相電圧をモータに印加して駆動することを特徴とする。
本発明によれば、直流電圧を交流電圧に変換する電力変換装置において、各相の上下アームスイッチング素子の接続点における相電圧を負荷に印加するインバータ回路と、各スイッチング素子のスイッチングを制御する制御装置を備え、この制御装置が、奇数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調、又は、偶数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調、若しくは、電気角位相に応じて奇数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調と偶数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調を切り換えるパルス幅変調、のうちの何れかを実行してコモンモードノイズを低減する第1の変調部と、この第1の変調部によるパルス幅変調よりも高い変調率を実現し、且つ、コモンモードノイズを低減可能なパルス幅変調を実行する第2の変調部と、零電圧ベクトルを出力する零電圧出力時間を判定する判定部と、この判定部が判定した零電圧出力時間に基づき、電気角一周期内において第1の変調部によるパルス幅変調と、第2の変調部によるパルス幅変調を選択する選択部を備えているので、コモンモードノイズ抑制効果の高い第1の変調部によるパルス幅変調と、コモンモードノイズを低減可能であるが、第1の変調部によるパルス幅変調よりも高い変調率を実現可能な第2の変調部によるパルス幅変調を、線形的(シームレス)に切り換えることができるようになる。
これにより、切り換えショックの最小化を図りながら、コモンモードノイズの抑制効果の改善と運転範囲の拡大を両立させることができるようになるので、例えば請求項10の発明の如く、負荷としてモータを駆動する場合に極めて有効なものとなる。
この場合、請求項2の発明の如く選択部が、零電圧出力時間が零以上の値の場合、又は、正の値の場合、第1の変調部によるパルス幅変調を選択し、零電圧出力時間が負の値の場合、又は、零以下の値の場合、第2の変調部によるパルス幅変調を選択するようにすれば、要求される変調率に応じて第1の変調部によるパルス幅変調と第2の変調部によるパルス幅変調を円滑に切り換えることが可能となる。
また、請求項3の発明の如く第1の変調部が、奇数電圧ベクトル、又は、偶数電圧ベクトルを修正することにより、零電圧ベクトルを出力する零電圧出力時間を実現するようにすれば、第1の変調部のパルス幅変調により、コモンモード電圧の変動を完全に抑制することができるようになる。
また、請求項4の発明の如く第1の変調部が、制御状態に応じて奇数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調と偶数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調を切り換えて実行するようにすれば、制御状態に応じて第1の変調部による最適なパルス幅変調を実現することが可能となる。
この場合、例えば請求項5の発明の如く第1の変調部が、相電圧指令演算部が演算する相電圧指令値の振幅が最大となる相の符号が正の場合、偶数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調を実行し、相電圧指令値の振幅が最大となる相の符号が負の場合、奇数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調を実行することで、偶数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調と奇数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調を適切に切り換えることができる。
ここで、第2の変調部が実行するパルス幅変調としては、請求項6の発明の如く隣り合う電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調が挙げられる。この場合、請求項7の発明の如く第2の変調部が、相電圧指令値の振幅が最大となる相の符号が正の場合、二つの偶数電圧ベクトルとそれらで挟まれる奇数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調を実行し、相電圧指令値の振幅が最大となる相の符号が負の場合、二つの奇数電圧ベクトルとそれらで挟まれる偶数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調を実行することで、第2の変調部による円滑なパルス幅変調を実現することができるようになる。
また、第2の変調部が実行するパルス幅変調には上記の他、請求項8の発明の如く特定の相の相電圧の立ち上がりタイミングと立ち下がりタイミングに、他の相の相電圧の立ち下がりタイミングと立ち上がりタイミングを同期させるパルス幅変調や、請求項9の発明の如く所定の一相の上下アームスイッチング素子のON/OFF状態を固定させ、他の二相の上下アームスイッチング素子のON/OFF状態を変調させるパルス幅変調を採用することができる。
本発明を適用した一実施例の電力変換装置の電気回路図である。 三相交流電圧指令値を示す図である。 線形出力領域を説明するための電圧空間を表す図である。 電圧ベクトルと相電圧の関係を示す図である。 電圧ベクトル(出力基本ベクトル)を示す図である。 図1の制御装置の一実施例の動作を説明するフローチャートである(実施例1)。 奇数電圧ベクトルによるIRSPWMを説明するための電圧空間を表す図である。 図7の出力領域と関数のとる値を示す図である。 奇数電圧ベクトルによるIRSPWMの線形出力領域を説明する図である。 奇数電圧ベクトルによるRSPWMの出力ベクトルと出力時間を示す図である。 奇数電圧ベクトルによるNSPWMの出力ベクトルと出力時間を示す図である。 奇数電圧ベクトルによるIRSPWMの出力ベクトルの例を示す図である(RSPWMの場合)。 奇数電圧ベクトルによるIRSPWMの出力ベクトルの例を示す図である(NSPWMの場合)。 奇数電圧ベクトルによるIRSPWMのPWMパターンを示す図である(RSPWMの場合)。 奇数電圧ベクトルによるIRSPWMのPWMパターンを示す図である(NSPWMの場合)。 奇数電圧ベクトルによるIRSPWMの低変調率時の変調波形を示す図である。 奇数電圧ベクトルによるIRSPWMの高変調率時の変調波形を示す図である。 偶数電圧ベクトルによるIRSPWMを説明するための電圧空間を表す図である。 図18の出力領域と関数のとる値を示す図である。 偶数電圧ベクトルによるIRSPWMの線形出力領域を説明する図である。 偶数電圧ベクトルによるRSPWMの出力ベクトルと出力時間を示す図である。 偶数電圧ベクトルによるNSPWMの出力ベクトルと出力時間を示す図である。 偶数電圧ベクトルによるIRSPWMの出力ベクトルの例を示す図である(RSPWMの場合)。 偶数電圧ベクトルによるIRSPWMの出力ベクトルの例を示す図である(NSPWMの場合)。 偶数電圧ベクトルによるIRSPWMのPWMパターンを示す図である(RSPWMの場合)。 偶数電圧ベクトルによるIRSPWMのPWMパターンを示す図である(NSPWMの場合)。 偶数電圧ベクトルによるIRSPWMの低変調率時の変調波形を示す図である。 偶数電圧ベクトルによるIRSPWMの高変調率時の変調波形を示す図である。 全電圧ベクトルによるIRSPWMの動作領域を示す図である(実施例2)。 全電圧ベクトルによるIRSPWMの線形出力領域を示す図である。 全電圧ベクトルによるIRSPWMのRSPWMと各位相の対応関係を示す図である。 全電圧ベクトルによるIRSPWMの低変調率時の変調波形を示す図である。 全電圧ベクトルによるIRSPWMの高変調率時の変調波形を示す図である。 特定の相の立ち上がりと立ち下がりのタイミングに他の相の立ち下がりと立ち上がりのタイミングを合わせるパルス幅変調のPWMパターンを示す図である(実施例3)。 図34の線形出力領域を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づき詳細に説明する。
本発明を適用した実施例の電力変換装置1は、電気自動車等の車両に搭載される車両用空気調和装置の冷媒回路を構成する所謂インバータ一体型電動圧縮機のモータ8(負荷)を駆動するものである。
(1)電力変換装置1の回路構成
図1において実施例の電力変換装置1は、三相のインバータ回路28と、制御装置21を備えている。インバータ回路28は、直流電源(車両のバッテリ:例えば、350V)29の直流電圧を三相の交流電圧に変換してモータ8に印加する回路である。この場合、実施例のモータ8はIPMSM(Interior Permanent Magnet Synchronous Motor)である。
インバータ回路28は、U相ハーフブリッジ回路19U、V相ハーフブリッジ回路19V、W相ハーフブリッジ回路19Wを有しており、各相のハーフブリッジ回路19U~19Wは、それぞれ上アームスイッチング素子18A~18Cと、下アームスイッチング素子18D~18Fを個別に有している。更に、各スイッチング素子18A~18Fには、それぞれフライホイールダイオード31が逆並列に接続されている。各上下アームスイッチング素子18A~18Fは、実施例ではMOS構造をゲート部に組み込んだ絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)から構成されている。
そして、インバータ回路28の上アームスイッチング素子18A~18Cのコレクタは、直流電源29及び平滑コンデンサ32の上アーム電源ライン(正極側母線)10に接続されている。一方、インバータ回路28の下アームスイッチング素子18D~18Fのエミッタは、直流電源29及び平滑コンデンサ32の下アーム電源ライン(負極側母線)15に接続されている。
この場合、U相ハーフブリッジ回路19Uの上アームスイッチング素子18Aのエミッタと下アームスイッチング素子18Dのコレクタが直列に接続され、V相ハーフブリッジ回路19Vの上アームスイッチング素子18Bのエミッタと下アームスイッチング素子18Eのコレクタが直列に接続され、W相ハーフブリッジ回路19Wの上アームスイッチング素子18Cのエミッタと下アームスイッチング素子18Fのコレクタが直列に接続されている。
そして、U相ハーフブリッジ回路19Uの上アームスイッチング素子18Aと下アームスイッチング素子18Dの接続点(U相電圧Vu)は、モータ8のU相の電機子コイルに接続され、V相ハーフブリッジ回路19Vの上アームスイッチング素子18Bと下アームスイッチング素子18Eの接続点(V相電圧Vv)は、モータ8のV相の電機子コイルに接続され、W相ハーフブリッジ回路19Wの上アームスイッチング素子18Cと下アームスイッチング素子18Fの接続点(W相電圧Vw)は、モータ8のW相の電機子コイルに接続されている。
(2)制御装置21の構成
次に、制御装置21はプロセッサを有するマイクロコンピュータから構成されており、実施例では車両のECUから回転数指令値を入力し、モータ8からモータ電流(相電流)を入力して、これらに基づき、インバータ回路28の各スイッチング素子18A~18FのON/OFF状態(スイッチング)を制御する。具体的には、各スイッチング素子18A~18Fのゲートに印加するゲート電圧を制御する。
実施例の制御装置21は、指令値演算部30と、PWM信号生成部36と、ゲートドライバ37と、モータ8に流れる各相のモータ電流(相電流)であるU相電流iu、V相電流iv、W相電流iwを測定するためのカレントトランスから成る電流センサ26A、26B、26Cを有している。
(2-1)指令値演算部30
実施例の指令値演算部30は、相電圧指令演算部33と、第1の変調部34と、第2の変調部35と、選択部40と、判定部45を有しており、各電流センサ26A~26Cは相電圧指令演算部33に接続されている。
尚、実施例では電流センサ26AはU相電流iuを測定し、電流センサ26BはV相電流ivを測定し、電流センサ26CはW相電流iwを測定するが、電流センサ26AによりU相電流iuを測定し、電流センサ26BによりV相電流ivを測定して、W相電流iwはこれらから計算により求めてもよい。また、各相のモータ電流を検出する方法については実施例のように電流センサ26A~26Cで測定する以外に、下アーム電源ライン15の電流値をシャント抵抗により検出し、その電流値とモータ8の運転状態から相電圧指令演算部33が推定する方法などがあることから、各相電流を検出・推定する方法に関しては、特に限定しない。
(2-2)相電圧指令演算部33
実施例の相電圧指令演算部33は、モータ8の電気角、電流指令値と相電流から得られるd軸電流、q軸電流に基づくベクトル制御により、モータ8の各相の電機子コイルに印加するU相電圧Vu、V相電圧Vv、W相電圧Vwを生成するための三相変調の相電圧指令値Vuref(以下、U相電圧指令値Vuref)、Vvref(以下、V相電圧指令値Vvref)、Vwref(以下、W相電圧指令値Vwref)を演算し、出力する。
この場合、相電圧指令演算部33は、d軸電流及びq軸電流から得られるd軸電圧指令値Vdref及びq軸電圧指令値Vqrefにより、下記数式(I)を用いてα軸電圧指令値Vαref及びβ軸電圧指令値Vβrefを算出し、これらα軸電圧指令値Vαref及びβ軸電圧指令値Vβrefから数式(II)を用いてUVW各相の電圧指令値Vuref、Vvref、Vwref(相電圧指令値)を算出する。
Figure 2023104398000002
上記数式(II)をα軸を基準とした位相θmと、α軸電圧指令値Vαref及びβ軸電圧指令値Vβrefから構成される電圧ベクトルVmで書き直すと下記数式(III)のようになる。
Figure 2023104398000003
図2は数式(III)で算出された各相の電圧指令値Vuref、Vvref、Vwrefの波形を示し、図3は線形出力領域kHを示している。線形出力領域とは、図3の電圧空間を表す図において、電圧ベクトルが綺麗に一回転する(円を描く)ことができる振幅の最大値である。三相インバータの電圧空間は図3のように六角形となるため、理論上、線形出力領域は六角形の内接円となる。この出願では一般的な三相変調における線形出力領域kHを1として表記し、他の変調方式の線形出力領域を正規化して論ずる。
また、U相電圧Vu、V相電圧Vv、W相電圧VwのHigh、Lowの状態を纏めると、図4に示すようなV0~V7の8つの電圧ベクトル(出力基本ベクトル)の状態に表現することができる。このうち、V1、V3、V5が奇数電圧ベクトル、V2、V4、V6が偶数電圧ベクトル、V0、V7が零電圧ベクトルであり、各電圧ベクトルを電圧空間で示すと図5のようになる。
実施例の相電圧指令演算部33は、更に下記数式(IV)と数式(V)を用いて各相の二相変調の電圧指令値Vuref2、Vvref2、Vwref2を算出している。
Figure 2023104398000004
Figure 2023104398000005
尚、各数式(IV)、(V)中のVmodは、三相変調の電圧指令値Vuref、Vvref、Vwrefから二相変調の電圧指令値Vuref2、Vvref2、Vwref2を算出するための補正値であり、数式(IV)では三相の電圧指令値Vuref、Vvref、Vwrefのうち最小の値(min)をVdc/2に加算した値となり、数式(V)では三相の電圧指令値Vuref、Vvref、Vwrefのうち最大の値(max)をVdc/2から減算した値となる。
そして、三相変調の電圧指令値Vuref、Vvref、Vwref(相電圧指令値)のうち振幅が最大となる相の符号が正の場合、数式(V)を用いて当該振幅が最大となる相の上アームスイッチング素子をON固定する二相変調とし、電圧指令値Vuref、Vvref、Vwrefのうち振幅が最大となる相の符号が負の場合、数式(IV)を用いて当該振幅が最大となる相の下アームスイッチング素子をON固定する二相変調とするものである。
(2-3)第1の変調部34
実施例の第1の変調部34は、前述した電圧ベクトルのうちの奇数電圧ベクトルV1、V3、V5のみを一制御周期中に出力するパルス幅変調を実行し、電圧指令値Vαref及びVβrefから直接各相の上アームスイッチング素子のON時間tu、tv、twを生成し、電圧ベクトル(V1、V3、V5)とそれらの出力時間を出力する。本出願ではこのパルス幅変調を以下、奇数電圧ベクトルによるRSPWM(Remote State PWM)と称する。尚、係るパルス幅変調は、次のサンプリング点を待たずに空間ベクトル変調を行う瞬時空間ベクトル変調の考え方に基づくものである。
第1の変調部34は、更に前述した電圧ベクトルのうちの偶数電圧ベクトルV2、V4、V6のみを一制御周期中に出力するパルス幅変調を実行し、電圧指令値Vαref及びVβrefから直接二相の上アームスイッチング素子のON時間tuv、tvw、twuを生成し、電圧ベクトル(V2、V4、V6)とそれらの出力時間を出力する。本出願ではこのパルス幅変調を以下、偶数電圧ベクトルによるRSPWMと称する。
また、第1の変調部34は、電気角位相に応じて上記奇数電圧ベクトルによるRSPWMと偶数電圧ベクトルによるRSPWMを切り換えるパルス幅変調を実行する。本出願ではこのパルス幅変調を以下、全電圧ベクトルによるRSPWMと称する。上記ような第1の変調部34によるパルス幅変調については後に詳述する。
(2-4)第2の変調部35
第2の変調部35は、第1の変調部34によるパルス幅変調よりも高い変調率を実現し、且つ、コモンモードノイズを低減可能なパルス幅変調を実行する。実施例の第2の変調部35は、図5において隣り合う電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調を実行する。
例えば、二つの奇数電圧ベクトルV1、V3と、図5においてそれらに挟まれる偶数電圧ベクトルV2、又は、二つの奇数電圧ベクトルV3、V5と、図5においてそれらに挟まれる偶数電圧ベクトルV4、或いは、二つの奇数電圧ベクトルV5、V1と、図5においてそれらに挟まれる偶数電圧ベクトルV6の組み合わせの電圧ベクトルと出力時間を出力する。本出願ではこのパルス幅変調を以下、奇数電圧ベクトルによるNSPWM(Near State PWM)と称する。
また、例えば、二つの偶数電圧ベクトルV2、V4と、図5においてそれらに挟まれる奇数電圧ベクトルV3、又は、二つの偶数電圧ベクトルV4、V6と、図5においてそれらに挟まれる奇数電圧ベクトルV5、或いは、二つの偶数電圧ベクトルV6、V2と、図5においてそれらに挟まれる奇数電圧ベクトルV1の組み合わせの電圧ベクトルと出力時間を出力する。本出願ではこのパルス幅変調を以下、偶数電圧ベクトルによるNSPWMと称する。この第2の変調部35によるパルス幅変調についても後に詳述する。
(2-5)判定部45
実施例の判定部45は、第1の変調部34による演算から得られる零電圧ベクトルを出力する時間である零電圧出力時間t0、t7について一制御周期毎に判定する。この判定部45の動作についても後に詳述する。
(2-6)選択部40
実施例の選択部40は、判定部45が判定した零電圧出力時間t0、t7に基づいて、電気角一周期内において第1の変調部34によるパルス幅変調と、第2の変調部35によるパルス幅変調を一制御周期毎に選択する。そして、選択された方の電圧ベクトルと出力時間がPWM信号生成部36に出力される。この選択部40の動作についても後に詳述する。
(2-7)PWM信号生成部36
PWM信号生成部36は、選択部40が出力する電圧ベクトルと出力時間を入力し、キャリア信号との大小を比較することによって、インバータ回路28のU相インバータ19U、V相インバータ19V、W相インバータ19Wの駆動指令信号となるPWM信号を生成し、出力する。
ゲートドライバ37は、PWM信号生成部36から出力されるPWM信号に基づき、U相インバータ19Uのスイッチング素子18A、18Dのゲート電圧と、V相インバータ19Vのスイッチング素子18B、18Eのゲート電圧と、W相インバータ19Wのスイッチング素子18C、18Fのゲート電圧を発生させる。
そして、インバータ回路28の各スイッチング素子18A~18Fは、ゲートドライバ37から出力されるゲート電圧に基づき、ON/OFF駆動される。即ち、ゲート電圧がON状態(所定の電圧値)となるとスイッチング素子がON動作し、ゲート電圧がOFF状態(零)となるとスイッチング素子がOFF動作する。このゲートドライバ37は、スイッチング素子18A~18Fが前述したIGBTである場合には、PWM信号に基づいてゲート電圧をIGBTに印加するための回路であり、フォトカプラやロジックIC、トランジスタ等から構成される。
そして、U相ハーフブリッジ回路19Uの上アームスイッチング素子18Aと下アームスイッチング素子18Dの接続点の電圧がU相電圧Vu(相電圧)としてモータ8のU相の電機子コイルに印加(出力)され、V相ハーフブリッジ回路19Vの上アームスイッチング素子18Bと下アームスイッチング素子18Eの接続点の電圧がV相電圧Vv(相電圧)としてモータ8のV相の電機子コイルに印加(出力)され、W相ハーフブリッジ回路19Wの上アームスイッチング素子18Cと下アームスイッチング素子18Fの接続点の電圧がW相電圧Vw(相電圧)としてモータ8のW相の電機子コイルに印加(出力)される。
(3)指令値演算部30の動作
次に、図6~図28を参照しながら、この実施例における指令値演算部30の動作について説明する。図6は指令値演算部30が行うパルス幅変調(本出願では以下、IRSPWM(Instantaneous Remote State PWM)と称する)の全体の流れを説明するフローチャートである。ステップS1は前述した数式(I)~(V)の演算であり、相電圧指令演算部33がα軸電圧指令値Vαref及びβ軸電圧指令値Vβref、三相変調の電圧指令値Vuref、Vvref、Vwref、二相変調の電圧指令値Vuref2、Vvref2、Vwref2を算出する。
そして、ステップS2では前述した三相変調の電圧指令値Vuref、Vvref、Vwref(相電圧指令値)のうち、振幅が最大となる相の符号が正であるか、負であるかを判別する。この判別は実施例では第1の変調部34及び第2の変調部35が行うことになる。そして、三相変調の電圧指令値Vuref、Vvref、Vwrefのうち、振幅が最大となる相の符号が負の場合、ステップS3に進み、奇数電圧ベクトルによるIRSPWMを実行する。
(3-1)奇数電圧ベクトルによるIRSPWM
この奇数電圧ベクトルによるIRSPWMのステップS3で、第1の変調部34は、下記数式(VI)と数式(VII)を用いて、電圧指令値Vαref及びVβrefから各相の上アームスイッチング素子18A、18B、18CのON時間tu、tv、twを算出する。尚、数式(VI)のV1、V3、V5は奇数電圧ベクトル、Tsは一制御周期である。この制御周期Tsは一キャリア周期であってもよい。但し、この一制御周期Tsは、電気角一周期よりも十分に短い期間とする。また、Su、Sv、Swは、図7に示す電圧空間の出力領域(Sector)A~Cに対応する関数であり、各出力領域と関数Su、Sv、Swの対応は図8に示される。これら関数Su、Sv、Swは空間ベクトル変調における電圧ベクトルを選択するものである。尚、数式(VII)の演算結果は数式(IV)と同じになるため、ステップS3ではどちらを使用してもよい。
Figure 2023104398000006
次に、ステップS4では、数式(VIII)を用いて、零電圧ベクトルV0を出力する時間である零電圧出力時間t0を算出し、この零電圧出力時間t0が零以上の値であるか否かを判定する。この判定は一制御周期毎に判定部45が行う。
Figure 2023104398000007
そして、零電圧出力時間t0が零以上の値である場合、ステップS5に進んで第1の変調部34の奇数電圧ベクトルによるRSPWMを選択し、負の値である場合、ステップS7に進んで第2の変調部35による奇数電圧ベクトルによるNSPWMを選択する。この選択は判定部45の判定に基づいて一制御周期毎に選択部40が行う。尚、ステップS4の判定は零電圧出力時間t0が正の値の場合にステップS5に進み、零以下の値の場合にステップS7に進むようにしてもよい。
(3-1-1)奇数電圧ベクトルによるRSPWM
零電圧出力時間t0が零以上の値の場合の奇数電圧ベクトルによるRSPWMでは、第1の変調部34がステップS5で、下記数式(IX)を用いて各相の上アームスイッチング素子のON時間を修正する。これはON時間tu、tv、twの全てにt0/3を加算することで行われる。これにより、零電圧出力時間が無くなり、モータ8のコモンモード電圧Vcの変動が解消されることになる。
Figure 2023104398000008
そして、ステップS6で図10を用い、第1の変調部34が各出力領域(Sector)毎の奇数電圧ベクトル(V1、V3、V5)とそれらの出力時間を判別する。そして、これらの値がステップS14で最終的にPWM信号生成部36に出力される。尚、図10は奇数電圧ベクトルによるRSPWMの出力領域(Sector)と電圧ベクトル、出力時間の関係を示している。
図9にはこの奇数電圧ベクトルによるRSPWM(odd RSPWM)の線形出力領域(内側の円)を示している。また、図12には例えば出力領域Aでの奇数電圧ベクトルV1、V3、V5とそれらの出力時間を示している。更に、図14には出力領域Aでの奇数電圧ベクトルによるRSPWMの奇数電圧ベクトルV1、V3、V5の出力パターン(kH<2/3の場合)を示している。
(3-1-2)奇数電圧ベクトルによるNSPWM
一方、零電圧出力時間t0が負の値の場合の奇数電圧ベクトルによるNSPWMでは、第2の変調部35がステップS7で図11を用い、各出力領域(Sector)毎に隣り合う三つの電圧ベクトルとそれらの出力時間を判別する。そして、これらの値がステップS14で最終的にPWM信号生成部36に出力される。尚、図11は奇数電圧ベクトルによるNSPWMの出力領域(Sector)と電圧ベクトル、出力時間の関係を示している。出力領域Aでは奇数電圧ベクトルV1とV3、及び、それらで挟まれる偶数電圧ベクトルV2のみを出力し、出力領域Bでは奇数電圧ベクトルV3とV5、及び、それらで挟まれる偶数電圧ベクトルV4のみを出力し、出力領域Cでは奇数電圧ベクトルV5とV1、及び、それらで挟まれる偶数電圧ベクトルV6のみを出力する。
図9にはこの奇数電圧ベクトルによるNSPWMの線形出力領域も示している(外側の円)。奇数電圧ベクトルによるNSPWMでは、モータ8のコモンモード電圧Vcが2回変動するが、奇数電圧ベクトルによるRSPWMよりも線形出力領域が拡大しているのが分かる。また、図13には例えば出力領域Aでの奇数電圧ベクトルV1、偶数電圧ベクトルV2、奇数電圧ベクトルV5とそれらの出力時間を示している。更に、図15には出力領域Aでの奇数電圧ベクトルによるNSPWMの各電圧ベクトルV1、V2、V3の出力パターン(kH≧2/3の場合)を示している。
このステップS3~S7の奇数電圧ベクトルによるIRSPWMでは、第1の変調部34の奇数電圧ベクトルによるRSPWMと、第2の変調部35の奇数電圧ベクトルによるNSPWMが電気角一周期内において、一制御周期毎に選択される。そして、この選択はステップS4で数式(VIII)から求められる零電圧出力時間t0に基づいて行われる。この零電圧出力時間t0が零以上の値ということは、変調率が低い制御状態であり、その状態が続く場合には、奇数電圧ベクトルによるRSPWMのみが選択され、UVW各相の変調波形は図16に示すようになって、コモンモード電圧Vcの変動は無い(低変調率時の変調波形)。
一方、零電圧出力時間t0が負の値ということは、変調率が高い制御状態になっていることであり、零電圧出力時間t0が負の値となる制御周期が多くなる程、図16の状態から図17の状態に示すように奇数電圧ベクトルによるNSPWMが選択される場合(図17に四角で囲んだ位相領域)が多くなって、コモンモード電圧Vcの変動も発生してくる(高変調率時の変調波形)。
即ち、実施例の奇数電圧ベクトルによるIRSPWMによれば、電気角一周期内において、コモンモードノイズ抑制効果の高い奇数電圧ベクトルによるRSPWMと、それよりも高い変調率を実現できるがコモンモードノイズの抑制効果はそれよりも劣るNSPWMの割合が線形的、即ち、シームレスに切り換えられることになる。これにより、切り換えショックの最小化を図りながら、コモンモードノイズの抑制効果の改善と運転範囲の拡大を両立させることができるようになるので、実施例のように電動圧縮機のモータ8を駆動する場合には極めて有効なものとなる。
(3-2)偶数電圧ベクトルによるIRSPWM
一方、ステップS2で三相変調の電圧指令値Vuref、Vvref、Vwref(相電圧指令値)のうち、振幅が最大となる相の符号が正の場合、ステップS8に進み、偶数電圧ベクトルによるIRSPWMを実行する。この偶数電圧ベクトルによるIRSPWMのステップS8で、第1の変調部34は、下記数式(X)と数式(XI)を用いて、電圧指令値Vαref及びVβrefから二相の上アームスイッチング素子のON時間tuv、tvw、twuを算出する。
Figure 2023104398000009
尚、tuvはU相とV相の上アームスイッチング素子18A、18BのON時間、tvwはV相とW相の上アームスイッチング素子18B、18CのON時間、twuはW相とU相の上アームスイッチング素子18C、18AのON時間である。また、数式(X)のV2、V4、V6は偶数電圧ベクトル、Suv、Svw、Swuは図18に示す電圧空間の出力領域(Sector)A~Cに対応する関数であり、各出力領域と関数Suv、Svw、Swuの対応は図19に示される。これら関数Suv、Svw、Swuは空間ベクトル変調における電圧ベクトルを選択するものである。
更に、第1の変調部34は、下記数式(XII)を用いて、各相の上アームスイッチング素子18A、18B、18CのOFF時間tu(アッパーバー)、tv(アッパーバー)、tw(アッパーバー)を算出する。尚、数式(XII)の演算結果は数式(V)と同じになるため、ステップS8ではどちらを使用してもよい。
Figure 2023104398000010
次に、ステップS9では、数式(XIII)を用いて、零電圧ベクトルV7を出力する時間である零電圧出力時間t7を算出し、この零電圧出力時間t7が零以上の値であるか否かを判定する。この判定は一制御周期毎に判定部45が行う。
Figure 2023104398000011
そして、零電圧出力時間t7が零以上の値である場合、ステップS10に進んで第1の変調部34の偶数電圧ベクトルによるRSPWMを選択し、負の値である場合、ステップS12に進んで第2の変調部35による偶数電圧ベクトルによるNSPWMを選択する。この選択は判定部45の判定に基づいて一制御周期毎に選択部40が行う。尚、ステップS9の判定は零電圧出力時間t7が正の値の場合にステップS10に進み、零以下の値の場合にステップS12に進むようにしてもよい。
(3-2-1)偶数電圧ベクトルによるRSPWM
零電圧出力時間t7が零以上の値の場合の偶数電圧ベクトルによるRSPWMでは、第1の変調部34がステップS10で、下記数式(XIV)、(XV)を用いて各相の上アームスイッチング素子のOFF時間を修正する。これはOFF時間tu(アッパーバー)、tv(アッパーバー)、tw(アッパーバー)の全てにt7/3を加算することで行われる。これにより、零電圧出力時間が無くなり、モータ8のコモンモード電圧Vcの変動が解消されることになる。
Figure 2023104398000012
そして、ステップS11で図21を用い、第1の変調部34が各出力領域(Sector)毎の偶数電圧ベクトル(V2、V4、V6)とそれらの出力時間を判別する。そして、それらの値がステップS14で最終的にPWM信号生成部36に出力される。尚、図21は偶数電圧ベクトルによるRSPWMの出力領域(Sector)と電圧ベクトル、出力時間の関係を示している。
図20にはこの偶数電圧ベクトルによるRSPWM(even RSPWM)の線形出力領域を示している(内側の円)。また、図23には例えば出力領域Aでの偶数電圧ベクトルV2、V4、V6とそれらの出力時間を示している。更に、図25には出力領域Cでの偶数電圧ベクトルによるRSPWMの各電圧ベクトルV4、V2、V6の出力パターン(kH<2/3の場合)を示している。
(3-2-2)偶数電圧ベクトルによるNSPWM
一方、零電圧出力時間t7が負の値の場合の偶数電圧ベクトルによるNSPWMでは、第2の変調部35がステップS12で下記数式(XVI)を用い、上アームスイッチング素子のON時間tu、tv、twを算出する。
Figure 2023104398000013
次に、ステップS13で図22を用い、第2の変調部35が各出力領域(Sector)毎に隣り合う三つの電圧ベクトルとそれらの出力時間を判別する。そして、それらの値がステップS14で最終的にPWM信号生成部36に出力される。尚、図22は偶数電圧ベクトルによるNSPWMの出力領域(Sector)と電圧ベクトル、出力時間の関係を示している。出力領域Aでは偶数電圧ベクトルV6とV2、及び、それらで挟まれる奇数電圧ベクトルV1のみを出力し、出力領域Bでは偶数電圧ベクトルV2とV4、及び、それらで挟まれる奇数電圧ベクトルV3のみを出力し、出力領域Cでは偶数電圧ベクトルV4とV6、及び、それらで挟まれる奇数電圧ベクトルV5のみを出力する。
図20にはこの偶数電圧ベクトルによるNSPWMの線形出力領域も示している(外側の円)。偶数電圧ベクトルによるNSPWMでは、モータ8のコモンモード電圧Vcが2回変動するが、偶数電圧ベクトルによるRSPWMよりも線形出力領域が拡大しているのが分かる。また、図24には例えば出力領域Aでの偶数電圧ベクトルV6、奇数電圧ベクトルV1、偶数電圧ベクトルV2とそれらの出力時間を示している。更に、図26には出力領域Cでの偶数電圧ベクトルによるNSPWMの各電圧ベクトルV4、V5、V6の出力パターン(kH≧2/3の場合)を示している。
このステップS8~S13の偶数電圧ベクトルによるIRSPWMでは、第1の変調部34の偶数電圧ベクトルによるRSPWMと、第2の変調部35の偶数電圧ベクトルによるNSPWMが電気角一周期内において、一制御周期毎に選択される。そして、この選択はステップS9で数式(XIII)から求められる零電圧出力時間t7に基づいて行われる。この零電圧出力時間t7が零以上の値ということは、変調率が低い制御状態であり、その状態が続く場合には、偶数電圧ベクトルによるRSPWMのみが選択され、UVW各相の変調波形は図27に示すようになって、コモンモード電圧Vcの変動は無い(低変調率時の変調波形)。
一方、零電圧出力時間t7が負の値ということは、変調率が高い制御状態になっていることであり、零電圧出力時間t7が負の値となる制御周期が多くなる程、図27の状態から図28の状態に示すように偶数電圧ベクトルによるNSPWMが選択される場合(図28に四角で囲んだ位相領域)が多くなって、コモンモード電圧Vcの変動も発生してくる(高変調率時の変調波形)。
即ち、実施例の偶数電圧ベクトルによるIRSPWMによっても、電気角一周期内において、コモンモードノイズ抑制効果の高い偶数電圧ベクトルによるRSPWMと、それよりも高い変調率を実現できるがコモンモードノイズの抑制効果は劣るNSPWMの割合が線形的、即ち、シームレスに切り換えられることになる。これにより、切り換えショックの最小化を図りながら、コモンモードノイズの抑制効果の改善と運転範囲の拡大を両立させることができるようになる。
(4)全電圧ベクトルによるIRSPWM
ここで、上記実施例では第1の変調部34が奇数電圧ベクトルによるRSPWMと、偶数電圧ベクトルによるRSPWMのうちの何れかを実行し、それを三相変調の電圧指令値Vuref、Vvref、Vwref(相電圧指令値)のうち、振幅が最大となる相の符号が負の場合と正の場合とで切り換えるようにしたが、それに限らず、α軸を基準とした位相θmによって奇数電圧ベクトルによるRSPWMと偶数電圧ベクトルによるRSPWMを切り換えるようにしてもよい。これを本出願では全電圧ベクトルによるRSPWMと称し、この全電圧ベクトルによるRSPWMと前述したNSPWMを電気角一周期内で一制御周期毎に選択するパルス幅変調を全電圧ベクトルによるIRPWMと称する。
図29は全電圧ベクトルによるIRSPWMの動作領域を示し、図30は全電圧ベクトルによるIRSPWMの線形出力領域を示す。また、図31は全電圧ベクトルによるRSPWMと各位相の対応関係を示している。尚、図29でodd IRSPWMは奇数電圧ベクトルによるこの場合のIRSPWM、even IRSPWMは偶数電圧ベクトルによるこの場合のIRSPWMの動作領域である。
図31に示すように、電気角一周期を六つの領域(330°<θm≦30°、30°<θm≦90°、90°<θm≦150°、150°<θm≦210°、210°<θm≦270°、270°<θm≦330°)に分け、交互に奇数電圧ベクトルによるRSPWMと偶数電圧ベクトルによるRSPWMを切り換える。これにより、RSPWMによる線形出力領域は、それぞれを単体で行う場合(図30の最も内側の円)に比して、図30に内側から2番目の円で示すように拡大することになる。
この場合も前述した零電圧出力時間t0、t7でRSPWMとNSPWMを選択するものとする。それにより、変調率が低い制御状態では全電圧ベクトルによるRSPWMのみが選択され、UVW各相の変調波形は図32に示すようになる。この場合、奇数と偶数のRSPWMの切り換え時にコモンモード電圧Vcは変動する(低変調率時の変調波形)。
一方、変調率が高い制御状態になってくると図32の状態から図33の状態に示すように全電圧ベクトルによるNSPWMが選択される場合(図33の四角で囲んだ位相領域)が多くなって、コモンモード電圧Vcの変動は更に多くなるが(高変調率時の変調波形)、RSPWMの線形出力領域が拡大しているため、その分NSPWMの割合が減ることになり、総じて前述した実施例1の場合よりもコモンモードノイズは低減されることになる。
そして、この場合も全電圧ベクトルによるRSPWMと、それよりも高い変調率を実現できるがコモンモードノイズ抑制効果は劣るNSPWMの割合が線形的、即ち、シームレスに切り換えられることになるので、切り換えショックの最小化を図りながら、コモンモードノイズの抑制効果の改善と運転範囲の拡大を両立させることができるようになる。
(5)第2の変調部35の他の例
また、第2の変調部35によるパルス幅変調も前述した実施例のNSPWMに限らず、例えば、特定の相の相電圧の立ち上がりタイミングと立ち下がりタイミングに、他の相の相電圧の立ち下がりタイミングと立ち上がりタイミングを同期させるパルス幅変調でもよい。
この場合のPWMターンを図34に示し、線形出力領域を図35に示す。この例ではU相電圧Vuの立ち下がりタイミングとW相電圧Vwの立ち上がりタイミングを同期させ、U相電圧Vuの立ち上がりタイミングとV相電圧Vvの立ち下がりタイミングを同期させている。
このようなパルス幅変調によってもコモンモード電圧Vcの変動を一制御期間中に2回に低減でき、更に、線形出力領域kHも2/(ルート3)とすることができる。
(6)第2の変調部35の更に他の例
更に、第2の変調部35によるパルス幅変調として、前述した数式(VI)、(V)を用いた二相変調によるパルス幅変調を採用してもよい。二相変調によっても、コモンモード電圧Vcの変動を制御期間中に4回に低減することができる。
尚、前述した実施例のIRSPWMでは、三相変調の電圧指令値Vuref、Vvref、Vwrefのうち、振幅が最大となる相の符号が負であるか、正であるかで奇数電圧ベクトルによるIRSPWMと偶数電圧ベクトルによるIRSPWMを切り換えるようにしたが、請求項1~請求項4の発明ではそれに限らず、奇数電圧ベクトルと偶数電圧ベクトルの適否を判別可能な他の制御状態を用いて切り換えるようにしてもよい。
また、請求項1~請求項3の発明では、奇数電圧ベクトルによるIRSPWMと偶数電圧ベクトルによるIRSPWMを切り換えること無く、何れか一方のみを実行するようにしてもよい。
更に、図6のフローチャートは、選択部40による選択後に第1の変調部34や第2の変調部35の演算が行われるような流れで示されているが、それに限らず、第1の変調部34や第2の変調部35の演算は常時行われていて、それらの出力を選択部40が選択してPWM信号生成部36に送出する方式でもよく、何れの場合にも本発明に含まれるものとする。また、実施例では判定部45及び選択部40が一制御周期毎に零電圧出力時間の判定とRSPWM及びNSPWMの選択を行うようにしたが、それに限らず、複数の制御周期毎(但し、電気角一周期よりも十分に短い期間)に行うようにしてもよい。
更にまた、上記各実施例では電動圧縮機のモータ(負荷)の駆動を例に説明したが、それに限らず、電動圧縮機のモータ以外のモータを駆動する場合も有効である。また、請求項10以外の発明では、インバータにより直流電圧を交流電圧に変換して負荷に印加する各種電力変換装置に本発明は適用可能である。
1 電力変換装置
8 モータ
18A~18F 上下アームスイッチング素子
19U U相インバータ
19V V相インバータ
19W W相インバータ
21 制御装置
28 インバータ回路
30 指令値演算部
33 相電圧指令演算部
34 第1の変調部
35 第2の変調部
36 PWM信号生成部
37 ゲートドライバ
40 選択部
45 判定部

Claims (10)

  1. 直流電圧を交流電圧に変換する電力変換装置において、
    各相の上下アームスイッチング素子の接続点における相電圧を負荷に印加するインバータ回路と、
    前記各スイッチング素子のスイッチングを制御する制御装置を備え、
    該制御装置は、
    奇数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調、又は、偶数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調、若しくは、電気角位相に応じて前記奇数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調と前記偶数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調を切り換えるパルス幅変調、のうちの何れかを実行してコモンモードノイズを低減する第1の変調部と、
    該第1の変調部によるパルス幅変調よりも高い変調率を実現し、且つ、コモンモードノイズを低減可能なパルス幅変調を実行する第2の変調部と、
    零電圧ベクトルを出力する零電圧出力時間を判定する判定部と、
    該判定部が判定した前記零電圧出力時間に基づき、電気角一周期内において前記第1の変調部によるパルス幅変調と、前記第2の変調部によるパルス幅変調を選択する選択部を備えたことを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記選択部は、前記零電圧出力時間が零以上の値の場合、又は、正の値の場合、前記第1の変調部によるパルス幅変調を選択し、前記零電圧出力時間が負の値の場合、又は、零以下の値の場合、前記第2の変調部によるパルス幅変調を選択することを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記第1の変調部は、前記奇数電圧ベクトル、又は、前記偶数電圧ベクトルを修正することにより、前記零電圧ベクトルを出力する零電圧出力時間を実現することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記第1の変調部は、制御状態に応じて前記奇数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調と前記偶数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調を切り換えて実行することを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちの何れかに記載の電力変換装置。
  5. 前記各相の相電圧指令値を演算する相電圧指令演算部を備え、
    前記第1の変調部は、前記相電圧指令値の振幅が最大となる相の符号が正の場合、前記偶数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調を実行し、前記相電圧指令値の振幅が最大となる相の符号が負の場合、前記奇数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調を実行することを特徴とする請求項4に記載の電力変換装置。
  6. 前記第2の変調部は、隣り合う電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調を実行することを特徴とする請求項1乃至請求項5のうちの何れかに記載の電力変換装置。
  7. 前記各相の相電圧指令値を演算する相電圧指令演算部を備え、
    前記第2の変調部は、前記相電圧指令値の振幅が最大となる相の符号が正の場合、二つの偶数電圧ベクトルとそれらで挟まれる奇数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調を実行し、前記相電圧指令値の振幅が最大となる相の符号が負の場合、二つの奇数電圧ベクトルとそれらで挟まれる偶数電圧ベクトルのみを一制御周期中に出力するパルス幅変調を実行することを特徴とする請求項6に記載の電力変換装置。
  8. 前記第2の変調部は、特定の相の相電圧の立ち上がりタイミングと立ち下がりタイミングに、他の相の相電圧の立ち下がりタイミングと立ち上がりタイミングを同期させるパルス幅変調を実行することを特徴とする請求項1乃至請求項5のうちの何れかに記載の電力変換装置。
  9. 前記第2の変調部は、所定の一相の前記上下アームスイッチング素子のON/OFF状態を固定させ、他の二相の前記上下アームスイッチング素子のON/OFF状態を変調させるパルス幅変調を実行することを特徴とする請求項1乃至請求項5のうちの何れかに記載の電力変換装置。
  10. 前記インバータ回路は、各相の前記上下アームスイッチング素子の接続点における相電圧をモータに印加して駆動することを特徴とする請求項1乃至請求項9のうちの何れかに記載の電力変換装置。
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