JP4488322B2 - フォトマスク製造用スピン処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子、液晶表示装置やカラーフィルタ等の製造に用いられるフォトマスク製造用スピン処理装置に属する。
【0002】
【従来の技術】
フォトマスクの製造方法は、一般に、(1)ガラス基板の全面にクロム、モリブデン等を主体とした遮光層を塗布し、遮光層上にフォトレジストや電子線レジストを塗布する工程、(2)前記レジストを紫外線や電子線により所定のパターンに露光する工程、(3)選択的に露光されたレジストを現像液により除去してレジストパターンを形成する工程、(4)前記レジストパターンをマスクにして遮光層をエッチングする工程、(5)レジスト膜を剥離する工程等からなる。
【0003】
上記(3)の現像工程、(4)のエッチング工程、(5)の剥離工程は、通常、基板を回転(スピン)させながら、処理液をスプレイ噴射し、処理が終了した後、純水をスプレイ噴射するスピン処理装置が採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来、上記フォトマスクの製造工程において、(3)の現像工程、(4)のエッチング工程、(5)の剥離工程は、それぞれ個別のスピン処理装置で処理されているため、設備コストが高いとともに、基板のサイズが変更されると各設備においてサイズ変更のための調整作業が必要になり、また、設備スペースが増大するという問題を有している。さらにフォトマスクは大量生産品ではないため、設備の稼働率が低く、設備の有効利用が課題となっている。
【0005】
本発明は、上記従来の問題を解決するものであって、現像、エッチングおよび剥離の各工程を一台の装置で連続的に処理可能にし、設備コストの低減、基板サイズの変更に伴う作業量の低減および省スペース化を図ることができるフォトマスク製造用スピン処理装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そのために本発明のフォトマスク製造用スピン処理装置1は、処理槽3内に回転自在に装着された円板状の基板支持台4と、該基板支持台に回転軸5を介して連結された電動モータ6と、前記基板支持台には、円板の中間部を円弧状に切り欠きされた複数の切欠部4aが形成され、前記円板の外周縁に沿って、円柱の先端に突起18aを有する一対の係止部材18が90°間隔で4組固定され、前記円板の内周側に位相をずらして同様の係止部材19が90度間隔で4組固定され、前記処理槽の上部に配設された現像液ノズル21、エッチング液ノズル22および剥離液ノズル23と、前記回転軸の内部に形成された洗浄水通路17と、該洗浄水通路に連通され基板支持台中央部に設けられた洗浄水ノズル17aと、 を備え、現像、エッチングおよび剥離の各工程終了後、前記各ノズルから前記基板の表面および裏面に純水からなる洗浄水を噴射することを特徴とする。上記構成に付加した番号は、本発明の理解を容易にするために図面と対比させるものであり、これにより本発明の構成が何ら限定されるものではない。
以上
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1〜図3は、本発明におけるフォトマスク製造用スピン処理装置の1実施形態を示し、図1(A)は模式的縦方向断面図、図1(B)は図1(A)のBーB線に沿う断面図である。なお、各図面間で同一の構成については同一番号を付けて説明を省略する場合がある。
【0008】
本発明におけるスピン処理装置1は、ハウジング2内に配設された処理槽3と、処理槽3内に回転自在に装着された基板支持台4と、この基板支持台4に回転軸5を介して連結された電動モータ6と、水平走行レール7および昇降ロッド8により移動可能にされる基板把持装置9と、処理槽3の上面を覆うカバー10と、カバー10を上下方向に移動させる昇降ロッド11と、ハウジング2内に配設された現像液タンク12、エッチング液タンク13および剥離液タンク14を備えている。基板把持装置9は、処理槽3の外部に移動して基板15を把持し、水平走行レール7に沿って処理槽3の上面に搬送され、昇降ロッド8により下降して基板支持台4上に載置される。
【0009】
図2(A)は、図1の処理槽3の断面図、図2(B)は同平面図である。基板支持台4はベース部材16を備え、ベース部材16は回転軸5の上部に固定されている。回転軸5および連結部材16の内部には洗浄水通路17が形成され、ベース部材16の上面に洗浄水ノズル17aが設けられている。前記基板支持台4には、円板の中間部を円弧状に切り欠きされた複数の切欠部4aが形成され、円板の外周縁に沿って、円柱の先端に突起18aを有する一対の係止部材18が90°間隔で4組固定され、その内周側に45°位相をずらして同様の係止部材19が90°間隔で4組固定され、これにより、サイズの異なる基板15a、15bを係止可能にしている。
【0010】
処理槽3の側面および底面には、基板15の裏面に洗浄水を噴射する洗浄水ノズル20が複数配設されている。また、処理槽3の上部には、一対の現像液ノズル21、エッチング液ノズル22、剥離液ノズル23が基板15に対して対向するように配設されている。また、処理槽3の底面には排水管24が設けられている。
【0011】
図3は、各処理液および洗浄水の配管系統を説明するための図である。現像液タンク12には窒素ガスが供給され、これを駆動源としてバルブ(圧縮空気により開閉される)の開閉により、現像液は、現像液ノズル21から回転する基板15の表面に供給される。現像工程が終了すると、バルブの切換により洗浄水が洗浄水ノズル17a、20および現像液ノズル21から基板15の表面および裏面に供給される。洗浄が終了すると、基板15を所定時間回転させて乾燥させる。
【0012】
次に、エッチング液がエッチング液ノズル22から回転する基板15の表面に供給され、エッチング工程が終了すると、バルブの切換により洗浄水が洗浄水ノズル17a、20およびエッチング液ノズル22から基板15の表面および裏面に供給される。洗浄が終了すると、基板15を所定時間回転させて乾燥させる。次に、剥離液が剥離液ノズル23から回転する基板15の表面に供給され、剥離工程が終了すると、バルブの切換により洗浄水が洗浄水ノズル17a、20および剥離液ノズル23から基板15の表面および裏面に供給される。洗浄が終了すると、基板15を所定時間回転させて乾燥させる。処理槽3から排出される排液は、一旦、排液槽25に貯留され、バルブの切換により洗浄水、現像・剥離液およびエッチング液ごとに分離され、それぞれの排液成分の相違により処理が行われる。
【0013】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明によれば、現像、エッチングおよび剥離の各工程を一台の装置で連続的に処理可能にし、設備コストの低減、基板サイズの変更に伴う作業量の低減および省スペース化を図ることができる。また、回転軸から基板の裏面中央部に洗浄水を供給するため、基板の裏側に回り込む処理液を効率的に除去することができる。さらに、各洗浄工程において、現像液ノズル、エッチング液ノズルおよび剥離液ノズルからも洗浄水を供給するため、各ノズルの目詰まりを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるフォトマスク製造用スピン処理装置の1実施形態を示し、図1(A)は模式的縦方向断面図、図1(B)は図1(A)のBーB線に沿う断面図である。
【図2】図2(A)は、図1の処理槽3の断面図、図2(B)は同平面図である。
【図3】各処理液および洗浄水の配管系統を説明するための図である。
【符号の説明】
3…処理槽
4…基板支持台
4a…切欠部
5…回転軸
6…電動モータ
17…洗浄水通路
17a…洗浄水ノズル
18、19…係止部材
18a…突起
21…現像液ノズル
22…エッチング液ノズル
23…剥離液ノズル
Claims (1)
- 処理槽(3)内に回転自在に装着された円板状の基板支持台(4)と、
該基板支持台に回転軸(5)を介して連結された電動モータ(6)と、
前記基板支持台には、円板の中間部を円弧状に切り欠きされた複数の切欠部(4a)が形成され、前記円板の外周縁に沿って、円柱の先端に突起(18a)を有する一対の係止部材(18)が90°間隔で4組固定され、前記円板の内周側に位相をずらして同様の係止部材(19)が90°間隔で4組固定され、
前記処理槽の上部に配設された現像液ノズル(21)、エッチング液ノズル(22)および剥離液ノズル(23)と、
前記回転軸の内部に形成された洗浄水通路(17)と、該洗浄水通路に連通され基板支持台中央部に設けられた洗浄水ノズル(17a)と、
を備え、
現像、エッチングおよび剥離の各工程終了後、前記各ノズルから前記基板の表面および裏面に純水からなる洗浄水を噴射することを特徴とするフォトマスク製造用スピン処理装置。
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