JP2000294531A - 枚葉化学処理装置とその運転方法 - Google Patents

枚葉化学処理装置とその運転方法

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JP2000294531A
JP2000294531A JP11101900A JP10190099A JP2000294531A JP 2000294531 A JP2000294531 A JP 2000294531A JP 11101900 A JP11101900 A JP 11101900A JP 10190099 A JP10190099 A JP 10190099A JP 2000294531 A JP2000294531 A JP 2000294531A
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chemical
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Kiyohiro Kawasaki
清弘 川崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同一カップ内で薬液処理と水洗処理とを行う
スピン処理装置では薬液と処理水との効率的な分離が困
難である。 【解決手段】 底部に排液口を有し基板の大きさと大き
くカップ状容器の最小内径よりも大きい上部開口部を有
する皿状インナーカップ50を、昇降して(a)のよう
にカップ状容器28の内壁に押し付ける状態と、(b)
のように皿状インナーカップ50をカップ状容器28の
内壁から離間させた状態とに切り換えて排液空間を二分
し、各空間毎に処理を専用化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体集積回路およ
び液晶デバイスなどの製造工程において用いられる化学
処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように半導体集積回路および液晶
デバイスなどの微細加工においては多数回の食刻・洗浄
工程が必要である。洗浄工程の実施形態としては以下に
述べるようなものがあり、実に多種多様である。先ず第
1の例としては、写真食刻工程における感光性樹脂(レ
ジスト)を塗布する前の洗浄があり、これは微細な感光
性樹脂パターンの形成に障害となる大小の付着したパー
ティクルやダスト、異物の除去が主目的である。
【0003】次に第2の例としては、製膜工程における
製膜前の製膜前洗浄があり、これはピンホールや膜剥が
れのない製膜の障害となる大小の付着したパーティクル
やダスト、異物の除去に加えて膜の密着性を強化するた
めの表面改質と、多層配線構造において上下の導電性パ
ターン間に接触(コンタクト)不良が生じないように下
地の導電層表面の酸化膜を除去するための表面処理など
の複数の目的を有している。
【0004】第3の例としては、食刻後および感光性樹
脂の剥離後の洗浄があり、これは主としてこれらの処理
に使用した薬液と剥離液中に残存する未分解の、または
水洗時に析出する感光性樹脂の除去を目的としている。
上記した食刻・洗浄工程においては、何れも洗浄の最終
工程では純水を用いて単結晶シリコンやガラス等の基板
を洗浄し、付着している薬液やダスト、異物を除去する
のが一般的であり、写真食刻工程の現像プロセスや食刻
プロセスにおいては純水を基板上にシャワー状またはス
プレイ状に吹き付けるようにして一枚ずつ連続的に処理
する製造装置が、量産工場では多用される。
【0005】図3はこのような食刻・洗浄装置の概略の
断面構成図を示す。食刻・洗浄装置としての構成では、
(薬液)処理室1と水洗室2および乾燥室3とが最低限
の構成要素である。薬液処理時間が長くなる場合には処
理室1を2段にして長くしたり、処理液の水洗室2への
持出し量を低下させるために処理室1と水洗室2との間
に液切り室などの緩衝室を設けたり、同じく処理液の装
置外への拡散を防止するために処理室1の上流側に緩衝
室を配置するなどの設計的手法が加味されることは公知
である。
【0006】以下に簡単に装置の構成内容を説明する
と、薬液循環ポンプ4、薬液中のダストまたはパーティ
クルを除去するためのフィルタ5および流量調整用のバ
ルブ6よりなる配管系7と、薬液を噴射するノズル8、
処理室1、処理室1の底部に設けられた薬液回収配管9
および薬液循環タンク10とで閉ループを構成し、薬液
11を循環使用する構成が代表的である。薬液の循環に
よるダスト除去を優先する場合には、薬液循環ポンプ
4、フィルタ5および薬液循環タンク10とで循環系統
を独立させることも多い。
【0007】ストップバルブ12を有する薬液供給配管
13は、薬液循環タンク10に新規な薬液11を供給す
るための配管系であり、図示はしないが例えば別の場所
に設置された供給タンクからN2(窒素)加圧で圧送に
よって新規な薬液が循環タンク10に供給される。同じ
くストップバルブ14を有する薬液廃棄配管15は、使
用済みの薬液11を外部に廃棄するための配管系であ
り、図示はしないが屋外に設置された廃液タンクなどに
移し替えてから産業廃棄物として処理するなどの手続き
がなされる。
【0008】水洗室2では基板に付着している薬液を洗
い流すために一般的には適度な純度の純水が必要である
ので、流量調整用バルブ16を有する純水供給配管17
が設けられ、配管の先端部には純水を噴射するノズル1
8が配置される。水洗室2の底部に設けられた回収配管
19は基板を水洗した処理水の排水管であり、純水洗浄
の初期にはある程度の薬液が排水中に含まれるので、公
害対策のための適当な処理を施されてから工場排水とし
て廃棄されることも多い。
【0009】水洗室を2段構成とし、第1の水洗室は上
記したように処理し、第2の水洗室の処理水は比較的汚
れが少ないので回収して再び他の目的の純水源として、
あるいは純水製造装置の原水として使用するなどの省資
源・省エネルギの取り組みも最近では定着しつつある。
水洗時にただ単純に基板に純水を噴射するだけではな
く、噴射する純水に超音波を重畳したり、高圧の噴射ジ
ェットにしたりして物理的な力で基板に付着した異物や
パーティクルの除去能力を高めることも最新の洗浄機で
は標準的なものとなりつつある。
【0010】乾燥室3では水洗後の濡れた基板を乾燥す
るために、圧力計20と流量調整用バルブ21を有する
ドライエアまたは窒素ガスなどの乾燥ガス配管22が設
けられ、配管22の先端部には上記乾燥ガスを基板上に
シート状に噴射する乾燥ノズル23が配置される。24
は乾燥室5内で乾燥ノズル23によって凝集した水を廃
棄するための排水管である。このように乾燥したガスを
基板に吹き付けて乾燥する方式は別名エアナイフとも呼
ばれる。
【0011】純水噴射ノズル18および乾燥ノズル23
は基板裏面の除去のため基板上のみならず基板下からも
噴射するのが効率的であり、かつ一般的である。なお、
25は基板の搬送ラインで、基板の搬送機構、処理室2
と水洗室4との間に設置されるゲートバルブあるいはエ
アカーテンなどの排気干渉防止機構、さらには各室内の
雰囲気を排気する排気管は図面上では省略してある。
【0012】また、水洗後の濡れた基板を乾燥させるに
は、エアナイフ以外にもIPA(イソプロピル・アルコ
ール)などの速乾性有機溶剤を用いた置換型乾燥、ある
いは基板を高速で回転させて乾燥するスピン方式もある
が、ここでは説明を省略する。上記した設備構成は、処
理装置が長くなることと、基板の乾燥時に大量の乾燥ガ
スを消費する欠点があり、かつエアナイフで飛散した水
滴が基板上に跳ね返ってきて付着し、いわゆるウォータ
・マークとして膜剥がれやコンタクト不良など品質上あ
るいは歩留上の不良の原因となりやすい。また筋状の乾
燥斑も発生し易い。
【0013】そのような場合には、乾燥手段として図4
に示したように基板40を高速回転させながら乾燥させ
るスピン乾燥が用いられる。26は基板40を保持する
チャックで、一般的には真空吸着で保持されるが、基板
40の裏面も洗浄したい場合にはチャック26を円盤状
ではなく格子状に構成し、かつチャック外周に止めピン
を配置して基板が飛んでいかないようにしている。27
はチャック26を支持、回転させるためのシャフトであ
る。29は処理室となるカップ状容器28とシャフト2
7とをシールする機構である。ノズル8はここでは第1
の薬液を噴射または滴下するノズルであり、ノズル18
はここでは第2の薬液または純水を噴射もしくは滴下す
るノズルである。
【0014】また、図示はしないが、カップ状容器28
で上部には基板40の搬入・搬出のための大きな開口部
が設けられ、処理中に発生する薬液あるいは処理液のミ
ストを排出するための排気口も設けられ、さらに薬液あ
るいは処理液のミストの装置外への飛散を防止するため
にカップ状容器28に蓋を併用することも多い。同じく
図示はしないが基板40を高速回転するに当り、乾燥時
間を短縮するために基板40に乾燥ガスを吹き付けるノ
ズルが設けられる。
【0015】カップ状容器28内の薬液あるいは処理液
のミストを排気する方法には、排液管30に枝管31を
付加し、枝管31を排気系統に接続する方法も可能であ
る。枝管31内に配置された32はミスト・トラップま
たはミスト・セパレータで排気系統に大量のミストが流
れ込むのを阻止している。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上述したようなスピン
型の処理装置を用いて薬液処理と水洗・乾燥処理とを一
つの装置で実行すること可能であり、事実、写真食刻工
程では現像、リンス、乾燥と三つの機能を共有する装置
が既に量産工場で稼動している。ただし、ブタジエン系
ゴム樹脂を主成分とするネガ型感光性樹脂(レジスト)
のように現像液(キシレン)もリンス液(酢酸ブチル)
も有機溶剤で、基板1枚毎に使用済みの2種類の薬液を
混合して回収してもよい場合は問題はないが、ノボラッ
ク樹脂を主成分とするポジ型感光性樹脂(レジスト)の
ように、現像液がTMAH水溶液でリンス液が純水の場
合には、現像液と処理水を分離して回収しようとすると
解決は容易ではなくなる。
【0017】使用済みの現像液と処理水とを分離しよう
とすると、カップ状容器28からの排液管30に切替バ
ルブ33を設けて、適当なタイミングで薬液回収配管9
または処理水排水管19に切り替えるしか方法がない
が、現像液の供給停止後に現像液を十分に回収できる程
に時間をおいて純水を供給することは現像反応が進行す
ることからできず、数秒以内に純水を供給せざるを得な
い。このため現像液と純水の混同は避け難く、薄まった
現像液が所定の使用量よりも多く回収されるか、かなり
の現像液が混入した処理水が回収されるか、何れかの選
択を迫られ、現像液の廃棄コストまたは処理水の産業廃
棄物としての処理コストが増加する事態は免れない。現
像液以外の薬品を用いた食刻または洗浄処理装置全く同
様のことが当てはまる。
【0018】本発明は上述した問題点に鑑みなされたも
ので、スピン処理型の薬液処理装置において第1の薬液
と第2の薬液または純水とを効率的に分離、回収するこ
とができる枚葉化学処理装置とその運転方法を提供する
ことを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明においては底部に排液口を有し基板の大きさ
とカップ状容器の最小内径よりも大きい上部開口部を有
する皿状インナーカップと、前記皿状インナーカップを
昇降してカップ状容器の内壁に押し付ける機構とを付与
している。この皿状インナーカップをカップ状容器の内
壁に押し付けることにより二分されたカップ状容器内の
各処理室毎に排液管を接続し、二つの排液空間が形成さ
れる。これによって第1の薬液処理時の排液系統と第2
の薬液または純水処理時の排液系統の分離が図られ、効
率的な排液回収が可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の枚葉化学処理装置は、基
板を静止または回転させながら第1の薬液および第2の
薬液または純水を滴下あるいは噴射して処理する化学装
置において、底部に排液口を有し基板の大きさとカップ
状容器の最小内径よりも大きい上部開口部を有する皿状
インナーカップと、前記インナーカップを昇降してカッ
プ状容器の内壁に押し付ける機構とを有することを特徴
とする。
【0021】また、本発明の枚葉化学処理装置の運転方
法は、排液空間を選択的に指定することで二つ考えら
れ、その一つは底部に排液口を有し、基板の大きさとカ
ップ状容器の最小内径よりも大きい上部開口部を有する
皿状インナーカップをカップ状容器の内壁に押し付け、
基板を保持するチャックを停止または低速回転させなが
ら第1の薬液を滴下または噴射して処理した後、前記チ
ャックの回転数を上げて基板上の第1の薬液を飛散させ
て第1の薬液処理を終了し、前記皿状インナーカップを
下降させてカップ状容器の下方に待機させるとともに前
記チャックを回転させながら第2の薬液または純水を滴
下あるいは噴射して処理することを特徴とする。
【0022】もう一つの運転方法は、底部に排液口を有
し基板の大きさとカップ状容器の最小内径よりも大きい
上部開口部を有する皿状インナーカップをカップ状容器
の下方に待機させ、基板を保持するチャックを低速回転
させながら第1の薬液を滴下または噴射して処理した
後、前記チャックの回転数を上げて基板上の第1の薬液
を飛散させて第1の薬液処理を終了し、前記インナーカ
ップを上昇させてカップ状容器の内壁に押し付け、第2
の薬液または純水を滴下あるいは噴射して処理すること
を特徴とする。
【0023】以下に図1と図2を用いて本発明による化
学処理装置と運転方法を説明する。なお、図3と図4に
示す従来例の化学処理装置と同じ機能を有する部材およ
び手段については同じ符号を付すことにより詳細な説明
は省略する。図1(a)(b)は本発明の化学処理装置
を本発明の第1の実施の形態による運転方法で運転した
場合の工程を示し、図2(a)(b)は本発明の化学処
理装置を本発明の第2の実施の形態による運転方法で運
転した場合の工程を示す。
【0024】本発明の化学処理装置は、図1(a)
(b)に示すように構成されており、図4に示した従来
のスピン処理装置との差異は、底部に排液口51を有し
基板40の大きさとカップ状容器28の最小内径よりも
大きい上部開口部を有する皿状インナーカップ50と、
前記インナーカップ50を昇降してカップ状容器28の
内壁に押し付ける機構(図示せず)を付加した点と、第
1の薬液と第2の薬液または純水に対応した回収排液配
管51と19(または9)が夫々専用に設けられている
点である。なお、29a,29bは夫々皿状インナーカ
ップ50とシャフト27、カップ状容器28と排液配管
51とをシールする機構である。
【0025】インナーカップ50を昇降してカップ状容
器28の内壁に押し付ける機構については、バネなどの
付勢手段でインナーカップ50を上昇させてカップ状容
器28の内壁に押し付け、バネの付勢に抗してインナー
カップ50を下降させる機械的な機構、あるいはラック
とピニオンとを組み合わせてモータでインナーカップ5
0を昇降させる電動式などの各種の機構の何れであって
も実現できる。
【0026】図1(a)と図2(b)は皿状インナーカ
ップ50をカップ状容器28の内壁に押し付けた状態の
カップ状処理装置を示し、皿状インナーカップ50の上
部開口部はカップ状容器28の最小内径よりも大きいの
で、皿状インナーカップ50の上部開口部は必ずカップ
状容器28の内壁に密接する。図1(b)と図2(a)
は皿状インナーカップ50を下降させてカップ状容器2
8の下方に静止させた状態のカップ状処理装置を示し、
皿状インナーカップ50の上部開口部をカップ状容器2
8の内壁から十分に離すことができる。
【0027】本発明の枚葉化学処理装置の運転方法は排
液空間を選択的に指定することで二つ考えられ、その内
の一つである第1の実施の形態による運転方法を以下に
述べる。図1(a)で皿状インナーカップ50はカップ
状容器28の内壁に押し付けられて、皿状インナーカッ
プ50の上部開口部はカップ状容器28の内壁に密接し
ている。図示はしないが基板40はカップ状容器28外
の所定の停止位置からチャック26上に適当な搬送機構
で搬送される。ここではチャック26は真空吸着で基板
40を保持するものとする。基板40の上方の中央部に
第1の薬液噴射ノズル8を移動させるか、あるいは適当
な噴射角を与えて図示したように固定位置から第1の薬
液を所定の量もしくは所定の時間滴下または噴射して薬
液処理を行う。一般的な食刻の場合には反応(処理)の
均一性を高めるためにチャック26に数rpm〜数10rpm
の回転を与えるが、写真食刻の場合には静止させて薬液
処理を行うことも多い(パドル現像)。そこでチャック
26を停止または数10 rpm以下の回転数で回転しなが
ら、第1の薬液を第1の供給配管7から供給し、第1の
薬液噴射ノズル8より基板40に噴射または滴下して薬
液処理を行う。チャック26が停止または低速回転して
いるので基板40上の薬液は基板40より溢れるように
外周方向に流出し、皿状インナーカップ50内へ落ち込
み、底部に設けられた排液回収管51を経て第1の薬液
回収排液配管9に流れ込む。薬液処理終了後にチャック
26に数秒間、数 100 rpmの回転を与えて処理済みの第
1の薬液を基板40が乾燥しない程度に軽く飛散させ
る。すると遠心力で外周方向に飛散した薬液はカップ状
容器28の内壁に到達して内壁を伝って下方に流れて皿
状インナーカップ50内へ流れ込み、同じく第1の薬液
回収排液配管9に流れ込む。
【0028】皿状インナーカップ50の上部開口部は、
図1(a)ではカップ状容器28の内壁の絞り(形状)
に合わせたナイフ・エッジ状として皿状インナーカップ
50をカップ状容器28の内壁に押し付けた時に隙間が
できないようにして、処理薬液を皿状インナーカップ5
0へ効率的に集めている。さらに完全を期すならば、皿
状インナーカップ50の上部開口部端に樹脂製のOリン
グを装荷すると良いであろう。あるいはカップ状容器2
8の内壁に皿状インナーカップ50の上部開口部と整合
した切り込みを入れても良い。
【0029】第1の薬液処理終了後に、図1(b)に示
したように皿状インナーカップ50をカップ状容器28
から離すべく降下させて所定の位置で静止する。そして
チャック26を数10 rpm〜数100rpmで回転させながら第
2の薬液または純水を供給配管17から供給し、噴射ノ
ズル18より基板40上に滴下または噴射すると、基板
40が中速回転しているために遠心力で外周方向に飛散
した第2の薬液または純水はカップ状容器28の内壁に
到達して内壁を伝って下方に流れてカップ状容器28の
底部に設けられた第2の薬液(処理水)回収排液配管1
9に流れ込む。基板40を回転させながら第2の薬液処
理または水洗処理を所定の時間行い、第2の薬液処理ま
たは純水の吐出を停止した後、数100rpm〜数1000 rpmで
チャック26を高速回転して乾燥を行うが、この時も遠
心力で外周方向に飛散した薬液または純水はカップ状容
器28の内壁に到達して内壁を伝って下方に流れてカッ
プ状容器28の底部に設けられた第2の薬液回収排液配
管19に流れ込む。
【0030】基板40の高速回転による乾燥時、乾燥時
間短縮するために乾燥した空気や窒素ガスあるいはそれ
らの熱したものなどの乾燥ガスを吹き付けるノズルを設
置することも多いが、ここでは省略する。次に第2の実
施の形態による運転方法を以下に述べる。排液空間の担
う分担が異なるので図1(a)(b)と図2(a)
(b)を比べると、第1の薬液回収配管9と第2の薬液
または処理水回収配管19とが入れ替わる点に注目され
たい。
【0031】図2(a)に示したように皿状インナーカ
ップ50はカップ状容器28から離れて下方の所定の位
置で静止している。図示はしないが基板40はカップ状
容器28外の所定の停止位置からチャック26上に適当
な搬送機構で搬送される。基板40の上方の中央部に第
1の薬液噴射ノズル8を移動させるか、あるいは適当な
噴射角を与えて図示したように固定位置から第1の薬液
を所定の量もしくは所定の時間滴下または噴射して薬液
処理を行う。この時、皿状インナーカップ50はカップ
状容器28から離れているのでチャック26から溢れた
第1の薬液が皿状インナーカップ50に流れ込まないよ
うに、チャック26を数10 rpm以上の回転数で回転しな
がら第1の薬液を第1の供給配管7から供給して第1の
薬液噴射ノズル8より基板40に噴射または滴下して薬
液処理を行う。チャック26が低速回転しているので基
板40上の薬液は基板40より溢れるように外周方向に
流出し、遠心力で外周方向に飛散した薬液はカップ状容
器28の内壁に到達して内壁を伝って下方に流れてカッ
プ状容器28の底部に設けられた第1の薬液回収排液配
管9に流れ込む。薬液処理終了後にチャック26に数秒
間、数 100 rpmの回転を与えて処理済みの第1の薬液を
基板40が乾燥しない程度に軽く飛散させる。すると遠
心力で外周方向に飛散した薬液はカップ状容器28の内
壁に到達して内壁を伝って下方に流れて同じく第1の薬
液回収排液配管9に流れ込む。
【0032】第1の薬液処理終了後に、図2(b)に示
したように皿状インナーカップ50を上昇させてカップ
状容器28の内壁に押し付け、皿状インナーカップ50
の上部開口部をカップ状容器28の内壁に密接させる。
そしてチャック26を数10 rpm〜数100rpmで回転させな
がら第2の薬液または純水を供給配管17から供給し、
噴射ノズル18より基板40上に滴下または噴射する
と、基板40が中速回転しているために遠心力で外周方
向に飛散した第2の薬液または純水はカップ状容器28
の内壁に到達して内壁を伝って下方に流れて皿状インナ
ーカップ50内へ流れ込み、底部に設けられた排液回収
管51を経て第2の薬液(処理水)の排液回収配管19
に流れ込む。基板40を回転させながら第2の薬液処理
または水洗処理を所定の時間行い、第2の薬液処理また
は純水の吐出を停止した後、数100rpm〜数1000 rpmでチ
ャック26を高速回転して乾燥を行うが、この時も遠心
力で外周方向に飛散した第2の薬液または純水はカップ
状容器28の内壁に到達して内壁を伝って下方に流れて
いき、インナーカップ50の底部に設けられた第2の薬
液の排液回収配管19に流れ込む。
【0033】本発明の第2の実施の形態による運転方法
では、基板40を静止させて薬液処理を行うことはでき
ないが、第1の薬液処理時と第2の薬液処理または水洗
処理時における薬液処理時の排液空間の大きさを比較す
ると後者の方が小さいので、第1の薬液の影響を受ける
ことが少なく、第2の薬液処理または水洗処理の品質を
向上させることが容易であり、また第2の薬液処理また
は水洗処理時間を短縮することが可能となる。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明の化学処理装置は、
カップ状容器内に皿状インナーカップを配置し、皿状イ
ンナーカップを昇降してカップ状容器の内壁に押し付け
ることで薬液の回収される空間を二分し、夫々の空間で
別々の薬品または純水を用いて基板を処理する機能を有
している。そこで、先に使用する薬品を処理終了後に短
時間の高速回転で飛散させて回収しておけば、後で使用
する薬品への混入を回避することができる。
【0035】したがって、例えば化学処理装置としてポ
ジレジストの現像装置に適用した場合には、使用後に回
収する現像液にリンス液としての純水が混入する恐れは
飛躍的に低下し、同じく回収する処理水に混入する現像
液は極めて微量とすることが可能になり、換言すれば現
像液の回収効率が高く、廃液処理コストの無用な増大を
防止できて工業的な価値は高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による化学処理装置
の運転方法の工程図
【図2】本発明の第2の実施の形態による化学処理装置
の運転方法の工程図
【図3】従来の枚葉化学処理装置の概略構成図
【図4】従来の枚葉化学処理装置の水洗部の詳細な構成
【符号の説明】
1 (薬液)処理室 2 水洗室 3 乾燥室 7 (第1の薬液の)供給配管 8 (第1の薬液の)ノズル 9 (第1の薬液の)回収排液配管 17 (第2の薬液または純水の)供給配管 18 (第2の薬液または純水の)ノズル 19 (第2の薬液または純水の)回収排液配管 22 乾燥ガス供給配管 23 乾燥ノズル 26 基板チャック 28 カップ状容器 31 排気口 33 切替バルブ 40 基板 50 皿状インナーカップ 51 排液回収口

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板を静止または回転させながら第1の薬
    液および第2の薬液または純水を滴下あるいは噴射して
    処理する化学装置において、 底部に排液口を有し基板の大きさとカップ状容器の最小
    内径よりも大きい上部開口部を有する皿状インナーカッ
    プと、 前記インナーカップを昇降してカップ状容器の内壁に押
    し付ける機構とを有する枚葉化学処理装置。
  2. 【請求項2】底部に排液口を有し、基板の大きさとカッ
    プ状容器の最小内径よりも大きい上部開口部を有する皿
    状インナーカップをカップ状容器の内壁に押し付け、基
    板を保持するチャックを停止または低速回転させながら
    第1の薬液を滴下または噴射して処理した後、前記チャ
    ックの回転数を上げて基板上の第1の薬液を飛散させて
    第1の薬液処理を終了し、前記皿状インナーカップを下
    降させてカップ状容器の下方に待機させるとともに前記
    チャックを回転させながら第2の薬液または純水を滴下
    あるいは噴射して処理することを特徴とする枚葉化学処
    理装置の運転方法。
  3. 【請求項3】底部に排液口を有し、基板の大きさとカッ
    プ状容器の最小内径よりも大きい上部開口部を有する皿
    状インナーカップをカップ状容器の下方に待機させ、基
    板を保持するチャックを低速回転させながら第1の薬液
    を滴下または噴射して処理した後、前記チャックの回転
    数を上げて基板上の第1の薬液を飛散させて第1の薬液
    処理を終了し、前記皿状インナーカップを上昇させてカ
    ップ状容器の内壁に押し付け、第2の薬液または純水を
    滴下あるいは噴射して処理することを特徴とする枚葉化
    学処理装置の運転方法。
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