JP4484962B2 - Sn又はSn合金めっき被膜、それを有する複合材料、及び複合材料の製造方法 - Google Patents

Sn又はSn合金めっき被膜、それを有する複合材料、及び複合材料の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4484962B2
JP4484962B2 JP2009525834A JP2009525834A JP4484962B2 JP 4484962 B2 JP4484962 B2 JP 4484962B2 JP 2009525834 A JP2009525834 A JP 2009525834A JP 2009525834 A JP2009525834 A JP 2009525834A JP 4484962 B2 JP4484962 B2 JP 4484962B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plating
plating film
alloy
foil
copper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009525834A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2009144973A1 (ja
Inventor
国芳 前澤
正輝 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Mining Holdings Inc
Original Assignee
Nippon Mining and Metals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Mining and Metals Co Ltd filed Critical Nippon Mining and Metals Co Ltd
Application granted granted Critical
Publication of JP4484962B2 publication Critical patent/JP4484962B2/ja
Publication of JPWO2009144973A1 publication Critical patent/JPWO2009144973A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K9/00Screening of apparatus or components against electric or magnetic fields
    • H05K9/0073Shielding materials
    • H05K9/0081Electromagnetic shielding materials, e.g. EMI, RFI shielding
    • H05K9/0084Electromagnetic shielding materials, e.g. EMI, RFI shielding comprising a single continuous metallic layer on an electrically insulating supporting structure, e.g. metal foil, film, plating coating, electro-deposition, vapour-deposition
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B15/00Layered products comprising a layer of metal
    • B32B15/04Layered products comprising a layer of metal comprising metal as the main or only constituent of a layer, which is next to another layer of the same or of a different material
    • B32B15/08Layered products comprising a layer of metal comprising metal as the main or only constituent of a layer, which is next to another layer of the same or of a different material of synthetic resin
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D3/00Electroplating: Baths therefor
    • C25D3/02Electroplating: Baths therefor from solutions
    • C25D3/30Electroplating: Baths therefor from solutions of tin
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D7/00Electroplating characterised by the article coated
    • C25D7/06Wires; Strips; Foils
    • C25D7/0614Strips or foils
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B2255/00Coating on the layer surface
    • B32B2255/06Coating on the layer surface on metal layer
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B2255/00Coating on the layer surface
    • B32B2255/20Inorganic coating
    • B32B2255/205Metallic coating
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B2307/00Properties of the layers or laminate
    • B32B2307/70Other properties
    • B32B2307/714Inert, i.e. inert to chemical degradation, corrosion
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B2605/00Vehicles

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)
  • Electroplating And Plating Baths Therefor (AREA)
  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

本発明は、電磁波シールド材料等に用いられ、樹脂等を積層した銅箔又は銅合金箔の他の面に形成されるSn又はSn合金めっき被膜、それを有する複合材料、及び複合材料の製造方法に関する。
Snめっき被膜は耐食性に優れ、かつ、はんだ付け性が良好で接触抵抗が低いと言う特徴を持っている。このため、例えば、車載電磁波シールド材の複合材料として、銅等の金属箔にSnめっきされて使用されている。
上記の複合材料としては、銅又は銅合金箔を基材とする電磁波シールド材料等の複合材料として、銅箔又は銅合金箔の一方の面に樹脂層又はフィルムを積層し、他の面にSnめっき被膜を形成した構造が用いられている。
また、近年、コネクター等の用途において、耐摩耗性・挿抜性の観点からSnめっき被膜を硬くすることが望まれており、Snめっき表層のヌープ硬度Hkを規定した技術が開示されている(特許文献1参照)。
銅又は銅合金箔へのSnめっきは、通常は湿式めっきにより行われるが、めっき被膜の安定性(色調が均一で、色斑や模様がないこと) 、Snめっき被膜の耐摩耗性を図るため、めっき液に添加剤を加えて光沢Snめっきを行うことが多い。
例えば、めっき液に光沢剤を加えて光沢Snめっきを行い、Sn粒子をできるだけ小さくする技術が開示されている(特許文献2参照)。
一方、Snめっきには,その内部応力や外部応力によって,ウィスカとよばれるひげ状結晶が発生する。これを防止するために,めっき時に光沢剤を極端に減らして,内部応力を低下することが知られている。しかし,この方法によっても外部応力に伴うウィスカ発生を防止することは難しい。このため、電気めっき浴中の光沢剤を減らすと共にメタノールを添加し、Snめっき皮膜に空隙を持たせて,めっき後に曲げ加工や打ち抜き加工等で発生する外部応力を緩和する技術が開示されている。(特許文献3参照)
特開2002-298963号公報 特許第3007207号公報 特開2007-254860号公報
しかしながら、銅又は銅合金箔のような金属箔に硬いSnめっき(例えば、通常の光沢Snめっき)を連続ラインで行う場合に、Snめっき表面がこすれてロールに転写、付着するという問題がある。ロール表面にめっきが付着すると、ロールの清掃等でめっき時の生産性を低下させると共に、めっきの付着が極端にひどい場合にはSnめっき被膜が薄くなり、得られる複合材料の耐食性の低下を招くおそれもあるため、無視できない問題である。
このような不具合が発生する理由は不明であるが、端子やコネクター等の場合にはSnめっきが硬いほうが挿抜性がよいことから、Snめっきが硬いとSnの接する面同士のすべり性が良くなることが考えられる。すなわち、Snめっきが硬い場合には、ロールと金属箔上のSnめっき表面とのスリップが起こりやすく、仮にスリップが生じ始めると摩擦熱等によりSnめっきがロールに凝着しやすくなり、Snめっきの付着が見られるものと考えられる。
また、光沢剤の有機物がSn被膜に共析して、めっきが脆くなり、脱落し易くなることも考えられる。
さらに、金属箔を連続ラインに通板する場合、上記したスリップがより発生しやすい状況にあると考えられる。つまり、銅箔は薄いため強度が低く、Snめっきやラミネーター、スリッターのような連続ラインへの通板の際に折れやシワが発生しやすい。そのため、シールド材として使用する場合、銅箔に樹脂またはフィルムを先に貼り付けてSnめっきを実施するのが一般的であるが、このような樹脂またはフィルムを貼り付けた銅箔であっても、連続ライン通板時にストリップにかかる張力を高くすると折れやシワが発生しやすくなる。そのため、折れやシワの発生を安定的に防止するためには、低い張力で通板することが望ましいが、一方、ストリップにかかる張力が低くなると、ロールとストリップとの接触圧力が小さくなり、ロールとストリップとの間でスリップしやすくなる。そのため、Snめっきの付着が更に起こりやすくなる。
このようなSnめっきの付着は,めっき工程以降にロールを用いた連続工程がある場合にも同様である。たとえば,Snめっき後にストリップを所望の幅にスリットする工程がこれにあたる。
又、銅箔にSnめっきして得られた複合材料をケーブル等の電磁波シールド材料に用いる場合、ケーブル外周に複合材料を巻き、更にその外側に樹脂を被覆する。この樹脂被覆工程で、上記したようにSnめっきがラインに付着しやすい複合材料を用いると、複合材料がダイス(金型)を通過する際、Snめっき被膜が脱落しやすくなり、ダイスにSnカスが付着する可能性が高くなる。そして、ダイスにSnカスが付着するとメンテナンスに時間を要し、生産性を低下させる。
一方、特許文献3には、外部応力の影響を受け難くするため、Snめっき被膜の硬さを400MPa以下にすることが記載されている。しかしながら、特許文献3記載の技術は、めっき浴中に高濃度のメタノールを含有するため空隙の多いめっき被膜であり、さらに長時間電解を続けると、Snめっき被膜に大きな欠陥(下地の露出)が生じることが本発明者らの検討により判明した。
これは、めっき浴中のメタノールが電解によってホルムアルデヒドに変化し、このホルムアルデヒドが正常なSnの析出を阻害し、めっき被膜の欠陥をもたらすためと考えられる。そして、下地が露出すると、下地(金属箔)の耐食性が低下する不具合が生じる。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、めっき時や使用時のSn又はSn合金めっき被膜の摺れや脱落を防止して生産性を向上させ、かつ耐食性に優れたSn又はSn合金めっき被膜及びそれを有する複合材料の提供を目的とする。
本発明者らは種々検討した結果、銅又は銅合金箔表面のSn又はSn合金めっき被膜の硬さを所定の硬さ以下にすることで、Sn又はSn合金めっき被膜の摺れや脱落を低減することに成功した。又、メタノールを含有しないめっき浴を用いて電気めっきすることで、めっき被膜の欠陥による下地の露出を抑制し、耐食性を向上させることにも成功した。
上記の目的を達成するために、本発明のSn又はSn合金めっき被膜は、樹脂層又はフィルムを積層した銅箔又は銅合金箔の他の面に、メタノールを含有しないSn又はSn合金電気めっき浴から形成され、硬さが500MPa以下のSn又はSn合金めっき被膜であって、該Sn又はSn合金めっき被膜の表面を走査電子顕微鏡で観察したとき(但し、該Sn又はSn合金めっき被膜の厚みが1.5μmを超える場合、該Sn又はSn合金めっき被膜の厚みを1.5μmに減じたとき)、前記銅箔又は銅合金箔が露出しないものである。
さらに、前記Sn又はSn合金めっき被膜内の炭素量が0.01質量%以下であることが好ましい。
Sn又はSn合金めっき被膜の厚みが0.5μm以上であることが好ましい。又、Sn又はSn合金めっき被膜の厚みが2.0μm未満であることが好ましい。
Sn又はSn合金めっき被膜が連続めっきによって形成されていることが好ましい。
本発明の複合材料は、銅箔又は銅合金箔と、前記銅箔又は銅合金箔の一方の面に積層された樹脂層又はフィルムと、前記銅箔又は銅合金箔の他の面に形成された前記Sn又はSn合金めっき被膜とからなる。
複合材料の厚みが0.1mm以下であることが好ましく、電磁波シールドに用いられることが好ましい。
なお、本発明において、Snめっきの硬さは、ISO 14577-1 2002-10-01 Part1に準拠して測定される、超微小硬さ試験において、最大荷重1mNによる押し込み硬さとする。測定方法の詳細は後述する。
本発明において、Sn又はSn合金めっき被膜の表面を走査電子顕微鏡で観察したとき、「銅箔又は銅合金箔が露出しない」とは、Sn又はSn合金めっき被膜の反射電子像と異なる輝度の反射電子像が通常の倍率(例えば、1000倍程度)で観察されず、一様な輝度の反射電子像が得られることをいう。
又、Sn又はSn合金めっき被膜の厚みは、Sn又はSn合金めっき被膜の平均的なマクロな厚みであり、めっき被膜を電解して完全に溶解したときの電気量から求める。
また、Snめっき被膜内の炭素量分析方法は、高周波誘導加熱赤外線吸収法を用いて行うことができる。この方法は、Snめっきした試料を酸素雰囲気中で加熱溶解させ、試料中の炭素と雰囲気の酸素を反応させ、該雰囲気中の二酸化炭素量を測定することにより、炭素量を算出する。Snめっき被膜内の炭素量はめっき被膜をあらかじめ取り除いた試料(めっき基材)をブランクとし、Snめっき被膜付の試料との差で求める。
本発明によれば、Snめっき被膜の摺れや脱落を防止することにより、ロールのメンテナンス性に優れ、生産性を向上させることができるSnめっき被膜及びそれを有する複合材料が得られる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明において%とは、特に断らない限り、質量%を示すものとする。
本発明の実施の形態に係る複合材料は、銅箔(又は銅合金箔)1と、銅箔(又は銅合金箔)1の一方の面に積層された樹脂層(又はフィルム)4と、銅箔(又は銅合金箔)1の他の面に形成されたSnめっき被膜2とからなる。
材料の軽薄化の観点から、複合材料の厚みは0.1mm以下であることが好ましい。
銅箔としては、純度99.9%以上のタフピッチ銅、無酸素銅、又、銅合金箔としては要求される強度や導電性に応じて公知の銅合金を用いることができる。公知の銅合金としては、例えば、0.01〜0.3%の錫入り銅合金や0.01〜0.05%の銀入り銅合金が挙げられ、中でも、導電性に優れたものとしてCu-0.12%Sn、Cu-0.02%Agがよく用いられる。
銅箔(又は銅合金箔)の厚みは特に制限されないが、シールド材として使用する場合、例えば5〜50μmのものを好適に用いることができる。
なお、銅箔(又は銅合金箔)としては、電解箔よりも高強度の圧延箔を用いることが好ましい。
又、銅箔(又は銅合金箔)の表面粗さは、厚み5〜50μmの場合、中心線平均粗さで0.3μm以下が好ましく、さらに0.2μm以下のものを用いることが好ましい。
樹脂層としては例えばポリイミド等の樹脂を用いることができ、フィルムとしては例えばPET(ポリエチレンテレフタラート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)のフィルムを用いることができる。樹脂層やフィルムは、接着剤により銅箔(又は銅合金箔)に接着されてもよいが、接着剤を用いずに溶融樹脂を銅箔(銅合金箔)上にキャスティングしたり、フィルムを銅箔(銅合金箔)に熱圧着させてもよい。
樹脂層やフィルムの厚みは特に制限されないが、例えば5〜50μmのものを好適に用いることができる。又、接着剤を用いた場合、接着層の厚みは例えば10μm以下とすることができる。
Sn合金めっき被膜としては、例えばSn−Cu、Sn−Ag、Sn−Pb等を用いることができる。
本発明において、Sn又はSn合金めっき被膜はメタノールを含有しないSn又はSn合金電気めっき浴から形成される。めっき浴中にメタノールを含有させると、長時間電解を続けた際にめっき被膜に欠陥(下地の露出)を生じる。
これは、めっき浴中のメタノールが電解によってホルムアルデヒドに変化し、このホルムアルデヒドが正常なSnの析出を阻害し、めっき被膜の欠陥をもたらすためと考えられる。そして、下地が露出すると、下地(銅箔又は銅合金箔)の耐食性が低下する不具合が生じる。めっき被膜に欠陥を与えるための電解時間はめっき条件によって変化するが、電解時間の合計が多くなるほど、メタノールが変化したホルムアルデヒドがめっき浴中に蓄積し、下地が露出するめっき欠陥が発生し易くなる。
なお、めっき浴中に「メタノールを含有しない」とは、めっき浴中のメタノール濃度が不純物レベル(通常は、数ppm(数mg/L)以下、例えば5mg/L以下)であることをいう。
メタノールを含有しないSn又はSn合金電気めっき浴を用いてめっきすることにより、めっき被膜の表面を走査電子顕微鏡で観察したとき、下地(銅箔又は銅合金箔)が露出せず、欠陥のないめっき被膜が得られる。この場合、めっき被膜の表面を走査電子顕微鏡で観察すると、めっき被膜の反射電子像と異なる輝度の反射電子像が通常の倍率(例えば、1000倍程度)で観察されず、一様な輝度の反射電子像が得られる。つまり、めっき被膜と異なる組成がめっき被膜表面から検出されず、下地(銅箔又は銅合金箔)が露出しないことを表す。
なお、Sn又はSn合金めっき被膜の厚みが1.5μmを超える場合、粗雑なめっき粒が下地の露出部分(めっき欠陥部分)を覆う場合があるため(但し、下地を完全に被覆しているわけではない)、めっき被膜の表面を走査電子顕微鏡で観察すると、露出しているはずの下地の反射電子像が得られないことがある。この場合も実際には下地が露出して耐食性が劣ることから、下地の露出の有無を正確に判定するため、めっき被膜の厚みを1.5μmに減じて走査電子顕微鏡で観察することとする。
めっき被膜の厚みを1.5μmに減じる方法としては、FIB(集束イオンビーム)によりめっき被膜の断面を作製する方法や、めっき被膜の厚みを1.5μmにするための、めっき金属(又は合金)の減量を求めておき、めっき被膜を電解したときの溶解量がこの減量に一致するよう電解時の電気量を設定する方法がある。
又、Sn又はSn合金めっき被膜の厚みは、Sn又はSn合金めっき被膜の平均的なマクロな厚みであり、めっき被膜を電解して完全に溶解したときの電気量から求める。
Sn又はSn合金めっき被膜の硬さを500MPa以下とする。Sn又はSn合金めっき被膜の硬さを500MPa以下とすると、Sn又はSn合金めっき時にSn又はSn合金めっき表面とロールとの間のスリップが少なくなり、Sn又はSn合金めっきの付着がなくなる。又、得られた複合材料をケーブル等の電磁波シールド材料に用いる場合にも、加工時のロールやダイスへのSn又はSn合金の付着が見られず、生産性を向上できる。そして、得られた複合材料を加工した際、Sn又はSn合金めっき被膜の粉落ちが生じず、密着性が低下することがない。
Sn又はSn合金めっき被膜のめっきの硬さの下限を特に限定する理由はないが、溶融凝固したSn又はSn合金の硬さ以下にはなりえず、本発明では、100MPaを下限とする。
また、Sn又はSn合金めっき被膜内の炭素量が0.01質量%以下が好ましく、より望ましくは0.006質量%以下である。Sn又はSn合金めっき被膜内の炭素量が0.01質量%を超えると、Snめっき被膜の硬さが500MPa以下であっても被膜が脆く、ロールへのSnの付着が多くなる傾向にある。
また、Sn又はSn合金めっき被膜内の炭素量分析方法は、高周波誘導加熱赤外線吸収法を用いて行うことができる。この方法は、Sn又はSn合金めっきした試料を酸素雰囲気中で加熱溶解させ、試料中の炭素と雰囲気の酸素を反応させ、該雰囲気中の二酸化炭素量を測定することにより、炭素量を算出する。Sn又はSn合金めっき被膜内の炭素量はめっき被膜をあらかじめ取り除いた試料(めっき基材)をブランクとし、Sn又はSn合金めっき被膜付の試料との差で求める。
Sn又はSn合金めっき被膜の厚みが0.5μm以上であることが好ましい。厚みが0.5μm未満の場合は耐食性、はんだ付け性が低下する場合がある。
Sn又はSn合金めっき被膜の厚みの上限は、Sn又はSn合金めっきの製造条件等によって変化するので特に制限されないが、2μm以上にSn又はSn合金めっきを厚くしても耐食性、はんだ付け性の更なる向上はみられず、逆に、Sn又はSn合金めっき代を増加させる、生産性を低下させる等の不具合もある。従って、Snめっき被膜の厚みが0.5μm以上2μm未満であることが好ましい。
Sn又はSn合金めっき被膜の硬さは、ISO(国際標準化機構)14577-1 2002-10-01 Part1に準拠して測定される超微小硬さ試験において、最大荷重1mNによる押し込み硬さとする。この測定に用いる測定機器はISO 14577-1 2002-10-01 Part1に準拠して測定できる装置であれば問わないが、例えば、エリオニクス製のENT-2100を用いることができ、圧子としてバーコビッチ圧子(ダイヤモンド三角錐圧子)を用いることができる。また、本発明において、押し込み硬さの測定条件は以下のとおりである。
試験モード:負荷-除荷試験(最大荷重まで押し込んだ後、除荷する)
最大荷重:1mN
測定温度:32±1℃
硬さの値は5箇所の平均値とする。
本方法で測定できる押し込み硬さは被膜厚さの影響を受ける。すなわち、被膜が厚いほど被膜そのものの硬さとなり、被膜が薄いほど下地金属である、CuやCu−Snの金属間化合物の硬さの影響を受ける。しかし、本発明で問題にするのは表層の「みかけ硬さ」であり、これが柔らかく測定される場合にロールとのスリップを起こさない。その指標として、上記条件での硬さ測定結果が有効である。
めっき被膜の厚みは蛍光X線膜厚計で測定し、5箇所の平均値をめっき層の厚みとする
Sn又はSn合金めっき被膜の硬さを500MPa以下にする方法としては、例えば電着粒の制御(電着粒を大きくする)によって行うことができる。電着粒の大きさは、電流密度、Sn濃度及び浴温等のめっき条件により、又は、Sn又はSn合金めっき浴中に光沢剤(例えば、アルデヒド系、イミダゾル系、ベンザルアセトン等の市販されている薬品)をめっき浴に添加しないことにより制御できる。
さらに、Sn又はSn合金めっき被膜中の炭素量の制御(炭素量を低減する)により、Sn又はSn合金めっき被膜の脆化を防止することができる。Sn又はSn合金めっき被膜中の炭素量を低減する方法としては、例えば有機化合物からなる薬品(例えば光沢剤等)のめっき浴への添加を少なくすることにより制御できる。但し、EN(エトキシレーテッドナフトール)等のナフトール系の界面活性剤をSn又はSn合金めっき浴中に添加してもよい。また、ENSA(エトキシレーテッドナフトールスルフォニックアシッド)、ポリエチレングリコール、さらにはポリエチレングリコールノニルフェノールエーテル等のノニオン界面活性剤をSn又はSn合金めっき浴中に添加してもよい。また、界面活性剤の他、光沢効果の低いナフトール等の有機物を添加しても良い。
より具体的な方法について以下に説明する。
Sn又はSn合金めっき浴の基剤としては、フェノールスルホン酸、硫酸、メタンスルホン酸等を挙げることができる。
電着粒の大きさは、めっき条件において、電流密度を低く、浴中のSn濃度を高く、浴温度を高くすることで調整できる。例えば電流密度2〜12A/dm、Sn濃度30〜60g/L、浴温30〜60℃とするで、粒状の電着Sn(又はSn合金)を銅箔面に均一に電着させることができるが、装置によって異なるので特に限定されない。
また、Sn又はSn合金めっき被膜中の炭素量は、光沢剤の種類や界面活性剤の種類や、めっき条件によって変化する。光沢剤の場合、ほとんどがSn又はSn合金めっき被膜中の炭素量を増加させ、0.01質量%を超えることが多い。しかし、光沢剤を極わずかしか添加しなかったり、めっき条件の電流密度を低く、Sn濃度を高く、温度を高くしたりして、被膜中の炭素量を低減できる場合もある。
めっき液に界面活性剤のみを添加した場合には被膜中の炭素量は、0.01質量%以下になることが多い。ただし、めっき液への界面活性剤の添加量が多かったり、Snに吸着しやすい構造の界面活性剤であったりすると、被膜中の炭素量は増加するので、適宜界面活性剤を選択する。
次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
銅99.9%以上のタフピッチ銅箔(厚み7.3μm)の片面に厚み12.5μmのPETフィルムと熱可塑性接着剤を使用して接着したものをストリップとした。このストリップを錫陽極と対向させ、連続めっきセル中で電気めっきした。めっき浴としてフェノールスルホン酸浴を用い、界面活性剤(EN)10g/Lと酸化錫を添加し、Sn濃度32〜40g/Lとした。めっき条件は、浴温45〜55℃、電流密度10A/dm2とし、めっき厚1.5μmとした。
得られたSnめっき被膜は、光沢剤を用いずに得られ、電着粒の大きさはJIS H0501切断法(2007年版)により1.0μmであった。
なお、電着粒の大きさの測定方法は以下のとおりである。Snめっき被膜表面から5000倍の倍率の走査型電子顕微鏡像を撮影した。この画像の粒子状の境界を電着粒界として、JIS H0501切断法(2007年版)により、画像の横3箇所、縦3箇所の計6箇所の電着粒界の数を数え、電着粒の大きさを求めた。又、測定箇所は,測定誤差を低減するため、10×10mm程度の試料内で電着粒の大きさを測定し、平均した。
Snめっきの硬さは、470MPaであった。なお、めっき表面からの超微小硬さ試験による最大荷重1mNでの硬さを測定し、測定機器はエリオニクス製ENT-2100とし、圧子にバーコビッチ圧子(ダイヤモンド三角錐圧子)を用い、測定条件は、試験モード:負荷-除荷試験(最大荷重まで押し込んだ後、除荷する)、測定温度:32±1℃とした。硬さの値は5回の測定の平均値とした。
Snめっき被膜中の炭素量を、高周波誘導加熱赤外線吸収法を用いて測定したところ、0.005質量%であった。
又、連続めっき中、めっき出側のロールを観察したところ、4700m通箔してもロールにSn付着が見られなかった。
さらに、耐食性評価として塩水噴霧試験(Z2371)(温度:35℃、塩水濃度:5%(塩化ナトリウム)、噴霧圧力:98±10kPa、噴霧時間:480h)を行い、良好な結果を得た。
めっき厚を0.5μmとしたこと以外は実施例1とまったく同様にして連続めっきを行った。
得られたSnめっき被膜は、光沢剤を用いずに得られ、電着粒の大きさは1.0μmであり、Snめっきの硬さは、480MPaであった。
Snめっき被膜中の炭素量を、高周波誘導加熱赤外線吸収法を用いて測定したところ、0.007質量%であった。
又、連続めっき中、めっき出側のロールを観察したところ、4700m通箔してもロールにSn付着が見られなかった。また、耐食性評価も良好な結果であった。
めっき厚を1.9μmとし、電流密度7A/dm2としたこと以外は実施例1とまったく同様にして連続めっきを行った。
Snめっき被膜は、光沢剤を用いずに得られ、電着粒の大きさは2.0μmであり、Snめっきの硬さは、450MPaであった。
Snめっき被膜中の炭素量を、高周波誘導加熱赤外線吸収法を用いて測定したところ、0.004質量%であった。
又、連続めっき中、めっき出側のロールを観察したところ、4700m通箔してもロールにSn付着が見られなかった。また、耐食性評価も良好な結果であった。
なお、電着粒の大きさがめっき厚より大きいのは、電着粒をめっき表面から観察したためであり、電着粒が扁平状であることを示す。
めっき厚を1.9μmとし、電流密度5A/dm2としたこと以外は実施例1とまったく同様にして連続めっきを行った。
得られたSnめっき被膜は、光沢剤を用いずに得られ、電着粒の大きさは2.5μmであり、Snめっきの硬さは、425MPaであった。
Snめっき被膜中の炭素量を、高周波誘導加熱赤外線吸収法を用いて測定したところ、0.003質量%であった。
又、連続めっき中、めっき出側のロールを観察したところ、4700m通箔してもロールにSn付着が見られなかった。また、耐食性評価も良好な結果であった。
銅99.9%以上のタフピッチ銅箔(厚み7.3μm)の片面に厚み12.5μmのPETフィルムと熱可塑性接着剤を使用して接着したものをストリップとした。このストリップを錫陽極と対向させ、連続めっきセル中で電気めっきした。めっき浴としてフェノールスルホン酸浴を用い、界面活性剤(EN)10g/Lと酸化錫を添加し、Sn濃度32〜40g/Lとした。めっき条件は、浴温55〜65℃、電流密度10A/dm2と浴温を高くし、めっき厚1.9μmとした。
得られたSnめっき被膜は、光沢剤を用いずに得られ、電着粒の大きさは2.5μmであり、Snめっきの硬さは、475MPaであった。
Snめっき被膜中の炭素量を、高周波誘導加熱赤外線吸収法を用いて測定したところ、0.01質量%であった。
又、連続めっき中、めっき出側のロールを観察したところ、4700m通箔してもロールにSn付着が見られなかった。また、耐食性評価も良好な結果であった。
銅99.9%以上のタフピッチ銅箔(厚み7.3μm)の片面に厚み12.5μmのPETフィルムを熱可塑性接着剤を使用して接着したものをストリップとした。このストリップを錫陽極と対向させ、連続めっきセル中で電気メッキした。めっき浴としてフェノールスルホン酸浴を用い、界面活性剤EN10g/L、光沢剤(パラアルデヒド5ml/L、ナフトアルデヒド0.1ml/L)および酸化錫を添加し、Sn濃度32〜40g/Lとした。めっき条件は、浴温45〜55℃、電流密度10A/dm2とし、めっき厚1.5μmとした。
得られたSnめっき被膜の電着粒の大きさは1.0μmであり、硬さは495MPaであった。Snめっき被膜中の炭素量を、高周波誘導加熱赤外線吸収法を用いて測定したところ、0.02質量%であった。
連続めっき中、めっき出側のロールを観察したところ、4000m通箔したところでロールにSn付着が見られた。耐食性は良好であった。
実施例1の条件で、40000m通箔するまで電気めっきを行った後、実施例1と同様な評価を行った(但し、ロールへのSnの付着の有無は評価せず)ところ、耐食性は良好であった。
なお、実施例1〜7の試料につき、めっき被膜の表面を走査電子顕微鏡で倍率1000倍で観察したところ、Snの反射電子像のみが一様に観察され、Snと異なる輝度の反射電子像が検出されなかった。このことより、Snめっき被膜と異なる組成がめっき被膜表面に存在せず、下地である銅箔が露出していないものと考えられる。
銅99.9%以上のタフピッチ銅箔(厚み7.3μm)の片面に厚み12.5μmのPETフィルムをウレタン系接着剤を使用して接着し、めっき厚を0.4μmとしたこと以外は実施例1とまったく同様にして連続めっきを行った。
得られたSnめっきは、光沢剤を用いずに得られ、電着粒の大きさは1.0μmであり、Snめっきの硬さは、495MPaであった。
Snめっき被膜中の炭素量を、高周波誘導加熱赤外線吸収法を用いて測定したところ、0.005質量%であった。
又、連続めっき中、めっき出側のロールを観察したところ、4700m通箔してもロールにSn付着が見られなかったが、塩水噴霧試験(Z2371)で腐食が見られた。
<比較例1>
めっき厚を1.0μmとし、Snめっき浴中に光沢剤(パラアルデヒド12ml/L、ナフトアルデヒド0.2ml/L)を添加したこと以外は実施例1とまったく同様にして連続めっきを行った。
得られたSnめっき被膜の電着粒の大きさは、0.9μmであった。Snめっきの硬さは、550MPaであった。
Snめっき被膜中の炭素量を、高周波誘導加熱赤外線吸収法を用いて測定したところ、0.05質量%であった。
又、連続めっき中、めっき出側のロールを観察したところ3000m通箔した時点でロールにSn付着が顕著に見られた。耐食性評価は良好な結果であった。
<比較例2>
めっき厚を1.5μmとし、Snめっき浴中に光沢剤(パラアルデヒド12ml/L、ナフトアルデヒド0.2ml/L)を添加し、電流密度13A/dm2としたこと以外は実施例1とまったく同様にして連続めっきを行った。
得られたSnめっき被膜の電着粒の大きさは、0.8μmであり、Snめっきの硬さは、580MPaであった。
Snめっき被膜中の炭素量を、高周波誘導加熱赤外線吸収法を用いて測定したところ、0.10質量%であった。
又、連続めっき中、めっき出側のロールを観察したところ3000m通箔した時点でロールにSn付着が顕著に見られた。耐食性評価は良好な結果であった。
<比較例3>
めっき厚を1.5μmとし、Snめっき浴中に光沢剤(パラアルデヒド12ml/L、ナフトアルデヒド0.2ml/L)を添加し、電流密度7A/dm2としたこと以外は実施例1とまったく同様にして連続めっきを行った。
得られたSnめっき被膜の電着粒の大きさは、1.0μmであり、Snめっきの硬さは、505MPaであった。
Snめっき被膜中の炭素量を、高周波誘導加熱赤外線吸収法を用いて測定したところ、0.10質量%であった。
又、連続めっき中、めっき出側のロールを観察したところ3500m通箔した時点でロールにSn付着が顕著に見られた。耐食性評価は良好な結果であった。
<比較例4>
Snめっき浴中にメタノール(100mg/L)を添加したこと以外は、実施例7とまったく同様にして、40000m通箔するまで電気めっきを行った後、実施例7と同様な評価を行った(但し、ロールへのSnの付着の有無は評価せず)ところ、塩水噴霧試験(Z2371)で腐食が見られ、耐食性が劣化した。
又、比較例4の試料につき、めっき被膜の表面を走査電子顕微鏡で倍率1000倍で観察したところ、Snの反射電子像の中に、Snと異なる輝度の反射電子像が散見された。このことより、Snめっき被膜と異なる組成がめっき被膜表面に存在し、めっき被膜の欠陥が生じて下地である銅箔が露出したものと考えられる。
得られた結果を表1に示す。
Figure 0004484962
表1から明らかなように、Snめっき被膜の硬さが500MPa以下である各実施例1〜8の場合、連続めっきによっても長期間(4000m以上)、ロールにSnが付着しなかった。
但し、Snめっき被膜内の炭素量が0.01質量%を超えた実施例6の場合、他の実施例1〜5に比べて、ロールにSnが付着するまでのめっき時間(4000m)が短かった。
一方、Snめっき被膜の硬さが500MPaを超える比較例1〜3の場合、連続めっきを3000〜3500m行った時点でロールにSnが付着した。なお、比較例1〜3は光沢剤の含有量が実施例より多かった。
又、めっき浴中にメタノールを含まない実施例7の場合、更に長期間(40000m)めっきを行ってもめっき被膜に欠陥が生じず、耐食性が良好であった。これに対し、めっき浴中にメタノールを100mg/L含む比較例4の場合、長期間(40000m)めっきを行うとめっき被膜に欠陥が生じ、耐食性が劣化した。
本発明の複合材料の一例を示した図である。
符号の説明
1 銅箔(又は銅合金箔)
2 Snめっき被膜
4 樹脂層(又はフィルム)

Claims (9)

  1. 樹脂層又はフィルムを積層した銅箔又は銅合金箔の他の面に、メタノールを含有しないSn又はSn合金電気めっき浴から形成され、硬さが500MPa以下のSn又はSn合金めっき被膜であって、該Sn又はSn合金めっき被膜の表面を走査電子顕微鏡で観察したとき(但し、該Sn又はSn合金めっき被膜の厚みが1.5μmを超える場合、該Sn又はSn合金めっき被膜の厚みを1.5μmに減じたとき)、前記銅箔又は銅合金箔が露出しないSn又はSn合金めっき被膜。
  2. 前記Sn又はSn合金めっき被膜内の炭素量が0.01質量%以下である請求項1に記載のSn又はSn合金めっき被膜。
  3. 前記Sn又はSn合金めっき被膜の厚みが0.5μm以上である請求項1または2に記載のSn又はSn合金めっき被膜。
  4. 前記Sn又はSn合金めっき被膜の厚みが2.0μm未満である請求項1〜3のいずれかに記載のSn又はSn合金めっき被膜。
  5. 前記Sn又はSn合金めっき被膜が連続めっきによって形成されている請求項1〜4のいずれかに記載のSn又はSn合金めっき被膜。
  6. 銅箔又は銅合金箔と、前記銅箔又は銅合金箔の一方の面に積層された樹脂層又はフィルムと、前記銅箔又は銅合金箔の他の面に形成された請求項1〜5のいずれかに記載のSn又はSn合金めっき被膜とからなる複合材料。
  7. 厚みが0.1mm以下である請求項6に記載の複合材料。
  8. 電磁波シールドに用いられる請求項7に記載の複合材料。
  9. 銅箔又は銅合金箔の一方の面に樹脂層又はフィルムを積層した後、当該銅箔又は銅合金箔の他の面に、メタノールを含有しないSn又はSn合金電気めっき浴を用い、硬さが500MPa以下であるSn又はSn合金めっき被膜を形成する複合材料の製造方法。
JP2009525834A 2008-05-30 2009-02-09 Sn又はSn合金めっき被膜、それを有する複合材料、及び複合材料の製造方法 Active JP4484962B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008142064 2008-05-30
JP2008142064 2008-05-30
PCT/JP2009/052140 WO2009144973A1 (ja) 2008-05-30 2009-02-09 Sn又はSn合金めっき被膜、それを有する複合材料、及び複合材料の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP4484962B2 true JP4484962B2 (ja) 2010-06-16
JPWO2009144973A1 JPWO2009144973A1 (ja) 2011-10-06

Family

ID=41376861

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009525834A Active JP4484962B2 (ja) 2008-05-30 2009-02-09 Sn又はSn合金めっき被膜、それを有する複合材料、及び複合材料の製造方法

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP4484962B2 (ja)
KR (1) KR101245911B1 (ja)
CN (1) CN102046854B (ja)
WO (1) WO2009144973A1 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5268748B2 (ja) * 2009-03-31 2013-08-21 Jx日鉱日石金属株式会社 Sn又はSn合金めっき被膜、及びそれを有する複合材料
JP5356968B2 (ja) * 2009-09-30 2013-12-04 Jx日鉱日石金属株式会社 Snめっき被膜、及びそれを有する複合材料
JP5325175B2 (ja) 2010-07-15 2013-10-23 Jx日鉱日石金属株式会社 銅箔複合体、及び成形体の製造方法
KR101529417B1 (ko) 2011-05-13 2015-06-16 제이엑스 닛코 닛세키 킨조쿠 가부시키가이샤 구리박 복합체 및 그에 사용되는 구리박, 그리고 성형체 및 그 제조 방법
KR101628590B1 (ko) * 2012-01-13 2016-06-08 제이엑스금속주식회사 동박 복합체, 그리고 성형체 및 그 제조 방법
JP5822842B2 (ja) 2012-01-13 2015-11-24 Jx日鉱日石金属株式会社 銅箔複合体、並びに成形体及びその製造方法
CN103114315B (zh) * 2013-03-11 2015-03-25 福建清景铜箔有限公司 一种铜箔的无铬钝化方法
JP5497949B1 (ja) 2013-07-03 2014-05-21 Jx日鉱日石金属株式会社 電磁波シールド用金属箔、電磁波シールド材及びシールドケーブル
JP5887305B2 (ja) 2013-07-04 2016-03-16 Jx金属株式会社 電磁波シールド用金属箔、電磁波シールド材、及びシールドケーブル
US10221487B2 (en) 2014-05-30 2019-03-05 Jx Nippon Mining & Metals Corporation Metal foil for electromagnetic shielding, electromagnetic shielding material and shielded cable
KR101620449B1 (ko) * 2014-06-26 2016-05-12 삼성전자 주식회사 로봇 청소기 및 로봇 청소기의 제어방법
JP6421154B2 (ja) * 2016-09-26 2018-11-07 千住金属工業株式会社 金属体の製造方法
CN106757190A (zh) * 2016-11-21 2017-05-31 江苏梦得新材料科技有限公司 一种电镀锡用光亮剂溶液
CN114214600A (zh) * 2021-12-17 2022-03-22 东莞市光志光电有限公司 一种抗氧化pet银膜制备方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002266095A (ja) * 2001-03-13 2002-09-18 Kobe Steel Ltd 電子・電気部品用銅合金材料
JP2006070340A (ja) * 2004-09-03 2006-03-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd 錫めっき皮膜及びそれを備えた電子部品並びにその製造方法
JP2007254860A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Fujitsu Ltd めっき膜及びその形成方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4112426B2 (ja) * 2003-05-14 2008-07-02 三菱伸銅株式会社 めっき処理材の製造方法
CN1718867A (zh) * 2004-07-07 2006-01-11 皇家飞利浦电子股份有限公司 电子元件及其电镀方法
CN100370062C (zh) * 2005-03-24 2008-02-20 广东风华高新科技集团有限公司 镀纯锡溶液组合物及采用该组合物制得的电子元器件
TW200704790A (en) * 2005-03-29 2007-02-01 Nippon Mining Co Sn-plated strip of cu-ni-si-zn-based alloy

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002266095A (ja) * 2001-03-13 2002-09-18 Kobe Steel Ltd 電子・電気部品用銅合金材料
JP2006070340A (ja) * 2004-09-03 2006-03-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd 錫めっき皮膜及びそれを備えた電子部品並びにその製造方法
JP2007254860A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Fujitsu Ltd めっき膜及びその形成方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN102046854B (zh) 2013-09-25
JPWO2009144973A1 (ja) 2011-10-06
KR101245911B1 (ko) 2013-03-20
KR20100135904A (ko) 2010-12-27
CN102046854A (zh) 2011-05-04
WO2009144973A1 (ja) 2009-12-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4484962B2 (ja) Sn又はSn合金めっき被膜、それを有する複合材料、及び複合材料の製造方法
JP5268748B2 (ja) Sn又はSn合金めっき被膜、及びそれを有する複合材料
CN101466875B (zh) 具有粗化处理面的轧制铜或铜合金箔以及该轧制铜或铜合金箔的粗化方法
JP5356968B2 (ja) Snめっき被膜、及びそれを有する複合材料
TWI613940B (zh) 附載體之銅箔、印刷配線板、積層體、電子機器及印刷配線板之製造方法
KR101318871B1 (ko) 표면 처리 동박 및 동장 적층판
JP2005344174A (ja) 表面処理銅箔及びその表面処理銅箔を用いて製造したフレキシブル銅張積層板並びにフィルムキャリアテープ
US20130270218A1 (en) Rolled Copper Foil or Electrolytic Copper Foil for Electronic Circuit, and Method of Forming Electronic Circuit Using Same
JP5666384B2 (ja) 支持体付極薄銅箔とその製造方法
KR101269708B1 (ko) 전자 회로용 압연 동박 또는 전해 동박, 이들을 사용한 전자 회로의 형성 방법 및 프린트 기판
KR101295472B1 (ko) 전자 회로용 압연 동박 또는 전해 동박 및 이들을 사용한 전자 회로의 형성 방법
US8357307B2 (en) Method of forming electronic circuit
KR101269745B1 (ko) 전자 회로용 압연 동박 또는 전해 동박, 이들을 사용한 전자 회로의 형성 방법 및 프린트 기판
JP5075099B2 (ja) 表面処理銅箔及びその表面処理方法、並びに積層回路基板
JP6975845B2 (ja) 表面処理銅箔、銅張積層板、及びプリント配線板の製造方法
JP4549774B2 (ja) 電解銅箔の製造方法
JP6140480B2 (ja) キャリア付銅箔、キャリア付銅箔の製造方法、プリント配線板、プリント回路板、銅張積層板、及び、プリント配線板の製造方法
JP2009287095A (ja) Snめっき被膜及びそれを有する複合材料
JP2016008343A (ja) 表面処理銅箔、該表面処理銅箔を用いた銅張積層板、および該銅張積層板の製造方法
JP5728117B1 (ja) 表面処理銅箔、該表面処理銅箔の製造方法、および該表面処理銅箔を用いた銅張積層板
JP2009299157A (ja) Snめっき被膜及びそれを有する複合材料
JP6176948B2 (ja) キャリア付銅箔、キャリア付銅箔の製造方法、プリント回路板の製造方法、銅張積層板の製造方法、及び、プリント配線板の製造方法
JP6271134B2 (ja) キャリア付銅箔、キャリア付銅箔の製造方法、プリント配線板、プリント回路板、銅張積層板、及び、プリント配線板の製造方法
JP6336142B2 (ja) キャリア付銅箔、キャリア付銅箔の製造方法、プリント回路板の製造方法、銅張積層板の製造方法、及び、プリント配線板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20100317

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100323

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100323

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4484962

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130402

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130402

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130402

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250