以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態のラベル作成装置(タグラベル作成装置)が適用される無線タグ生成システムを表すシステム構成図である。この実施形態は、本発明を読み取りのみ可能な(書き込みは不可の)無線タグの生成システムに適用した場合の実施形態である。
図1に示すこの無線タグ生成システム1において、本実施形態によるタグラベル作成装置2U,2L,2M(以下適宜、これらを総称して単に「タグラベル作成装置2」という)は、有線あるいは無線による通信回線3を介してルートサーバ4、端末5、汎用コンピュータ6、及び複数の情報サーバ7に接続されている。
図2は、上記タグラベル作成装置2の詳細構造を表す概念的構成図である。
図2において、タグラベル作成装置2の装置本体(筐体)8には、凹所としてのカートリッジホルダ部(図示せず)が設けられ、このホルダ部に、長短2種類の無線タグラベルを作成するためのタグテープ(短タグラベルを作成するための短タグ用タグテープ110U及び長タグラベルを作成するための長タグ用タグテープ110L;以下適宜、これらを単に「長短タグ用タグテープ110」と総称する)を選択的に排出可能なカートリッジ100が着脱可能に取り付けられている。
装置本体8は、カートリッジ100を嵌合させる上記カートリッジホルダ部を備えるとともに外郭を構成する筐体9と、上記短タグ用タグテープ110U及び長タグ用タグテープ110Lにそれぞれ対応する短タグ用カバーフィルム103U及び長タグ用カバーフィルム103L(以下適宜、これらを「長短タグ用カバーフィルム103」と総称する)に所定の印字(印刷)を行う1つの(共通の)印字ヘッド(サーマルヘッド)10と、長短タグ用タグテープ110に備えられる無線タグ回路素子To(詳細は後述)との間でUHF帯等の高周波を用いて無線通信により信号の送受を行う1つの(共通の)アンテナ14と、上記長短タグ用タグテープ110と長短タグ用カバーフイルム103とを貼り合わせた後で所定の間隔で切断しラベル状の無線タグラベルT(詳細は後述)を生成する1対の(共通の)カッタ15と、上記無線通信による信号送受時において無線タグ回路素子Toをアンテナ14に対向する所定のアクセスエリアに設定保持するとともに切断後の各無線タグラベルTを案内するための1対の(共通の)搬送ガイド13と、その案内された無線タグラベルTを1つの(共通の)搬出口(排出口)16へと搬送し送出する1対の(共通の)送出ローラ17と、搬出口16における無線タグラベルTの有無を検出するセンサ18と、カートリッジ100に備えられた複数のテープの態様(例えば無線タグ回路素子Toの有無や配置間隔、テープの幅、色、模様、材質等)に応じたテープ情報を検出するセンサ19(テープ情報検出手段)とを有している。
センサ18は、例えば投光器及び受光器からなる反射型の光電センサである。投光器と受光器との間に無線タグラベルTが存在しない場合には、その投光器から出力された光が受光器に入力される。一方、投光器と受光器との間に無線タグラベルTが存在する場合には、投光器から出力された光が遮蔽されて受光器からの制御出力が反転させられるようになっている。
一方、装置本体8はまた、上記アンテナ14を介し上記無線タグ回路素子Toへアクセスする(読み取り又は書き込みを行う)ための高周波回路21と、無線タグ回路素子Toから読み出された信号を処理するための信号処理回路22と、リボン巻取りローラ駆動軸機構11及びテープ送りロール駆動軸機構12(後述)を駆動する例えばパルスモータであるカートリッジ用モータ23と、このカートリッジ用モータ23の駆動を制御するカートリッジ駆動回路24と、上記印字ヘッド10への通電を制御する印刷駆動回路25と、上記カッタ15を駆動して切断動作を行わせるカッターソレノイド26と、そのカッターソレノイド26を制御するカッターソレノイド駆動回路27と、上記送出ローラ17を駆動する送出ローラ用モータ28と、この送出ローラ用モータ28を制御する送出ローラ駆動回路29と、上記高周波回路21、信号処理回路22、カートリッジ駆動回路24、印刷駆動回路25、カッターソレノイド駆動回路27、送出ローラ駆動回路29等を介し、タグラベル作成装置2全体の動作を制御するための制御回路30とを有する。
制御回路30は、いわゆるマイクロコンピュータであり、詳細な図示を省略するが、中央演算処理装置であるCPU、ROM、及びRAM等から構成され、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うようになっている。またこの制御回路30は、入出力インターフェイス31を介し例えば通信回線3に接続され、この通信回線に接続された前述のルートサーバ4、他の端末5、汎用コンピュータ6、及び情報サーバ7等との間で情報のやりとりが可能となっている。
図3は、カートリッジ100の全体構造を対応するタグラベル装置部分と共に表す図2中A方向から見た斜視図であり、図4は、カートリッジ100の上半部断面構造を対応するタグラベル装置部分と共に表す表す図3中B−B′断面による横断面図であり、図5は、カートリッジ100の下半部断面構造を対応するタグラベル装置部分と共に表す図3中C−C′断面による横断面図である。
これら図3、図4、図5において、前述したように、カートリッジ100は、短タグ用タグテープ110U及び長タグ用タグテープ110Lのいずれかを、選択的に生成して排出可能であることをその最大の特徴としており、カートリッジ100及びこれに対応するタグラベル作成装置2側の部分もこれに対応する種々の特徴ある構造を備えている。
すなわち、カートリッジ100は、まず上記短タグ用タグテープ110Uに関わる構成として、帯状の短タグ用基材テープ101U(タグテープ)が巻回された短タグ用第1ロール102Uと、上記基材テープ101Uと略同じ幅である透明な上記短タグ用カバーフィルム103Uが巻回された短タグ用第2ロール104Uと、短タグ用インクリボン105Uを繰り出す短タグ用リボン供給側ロール111Uと、印字後のリボン105Uを巻取る短タグ用リボン巻取りローラ106Uと、上記短タグ用基材テープ101Uと短タグ用カバーフィルム103Uとを押圧し接着させ上記短タグ用タグテープ110Uとしつつ矢印で示す方向にテープ送りをする短タグ用テープ送りローラ107U(被駆動部材)とを有している。
同様に、カートリッジは、上記長タグ用タグテープ110Lに関わる構成として、帯状の長タグ用基材テープ101L(タグテープ)が巻回された長タグ用第1ロール102Lと、上記基材テープ101Lと略同じ幅である透明な上記長タグ用カバーフィルム103Lが巻回された長タグ用第2ロール104Lと、長タグ用インクリボン105Lを繰り出す長タグ用リボン供給側ロール111Lと、印字後のリボン105Lを巻取る長タグ用リボン巻取りローラ106Lと、上記長タグ用基材テープ101Lとカバーフィルム103Lとを押圧し接着させ上記長タグ用タグテープ110Lとしつつ矢印で示す方向にテープ送りをする長タグ用テープ送りローラ107L(被駆動部材)とを有している。
なお、上記短タグ用第1ロール102Uと上記長タグ用第1ロール102L、上記短タグ用第2ロール104Uと上記長タグ用第2ロール104L、上記短タグ用リボン供給側ロール111Uと上記長タグ用リボン供給側ロール111L、上記短タグ用リボン巻取りローラ106Uと上記長タグ用リボン巻取りローラ106L、上記短タグ用テープ送りローラ107Uと上記長タグ用テープ送りローラ107Lは、それぞれ、短タグ用側のロールと長タグ用側のロールとが互いに同軸でかつ別個独立して回転可能に支持されており、これらをカートリッジ筐体(カートリッジ本体)100Aが内包している。
短タグ用及び長タグ用第1ロール102U,102Lは、リール部材102Ua,102Laの周りに、長手方向に複数の無線タグ回路素子Toが順次形成された上記短タグ用基材テープ101U及び長タグ用基材テープ101Lをそれぞれ巻回している。このとき、短タグ用基材テープ101Uも長タグ用基材テープ101Lも無線タグ回路素子Toを等間隔で配置しているが、この例では、図6に示すように、短タグ用基材テープ101Uにおける配置間隔(ピッチ)のほうが長タグ用基材テープ101Lにおける配置間隔よりも小さくなっており、これが最終的な短タグ用タグテープ110U及び長タグ用タグテープ110Lにおける無線タグ回路素子Toの配置ピッチにも反映されている(図2参照)。
短タグ用及び長タグ用第2ロール104U,104Lは、リール部材104Ua,104Laの周りに上記短タグ用及び長タグ用カバーフィルム103U,103Lを巻回している。なお、この例では、これらカバーフィルム103U,103Lは互いに全く同一のものであってもよい。
一方、タグラベル作成装置2の装置本体8は、短タグ用又は長タグ用カバーフィルム103U,103Lへの印字が終了した上記短タグ用又は長タグ用インクリボン105U,105Lを巻取る上記短タグ用又は長タグ用リボン巻取りローラ106U,106Lを選択的に駆動する1つの(共通の)リボン巻取りローラ駆動軸機構11と、短タグ用又は長タグ用タグテープ110U,110Lをカートリッジ100から繰り出す短タグ用又は長タグ用テープ送りローラ107U,107Lを選択的に駆動する1つの(共通の)テープ送りロール駆動軸機構12とを有している。これらリボン巻取りローラ駆動軸機構11及び上記テープ送りロール駆動軸機構12に対しては、カートリッジ100外に設けた上記カートリッジ用モータ23の駆動力が伝達されるが、リボン巻取りローラ駆動軸機構11に伝達された駆動力はさらに短タグ用リボン巻取りローラ106Uか、又は、長タグ用リボン巻取りローラ106Lに、選択的に伝達される。同様に、テープ送りロール駆動軸機構12に伝達された駆動力は、さらに、短タグ用テープ送りローラ107Uか、又は、長タグ用テープ送りローラ107Lに、選択的に伝達される。
そして、第1ロール102U,102Lに巻回される基材テープ101U,101Lはこの例では4層構造となっており(図4及び図5中の部分拡大図参照)、内側に巻かれる側(図4及び図5中左側)よりその反対側(図4及び図5中右側)へ向かって、それぞれ、粘着層101a、PET(ポリエチレンテレフタラート)等から成る色付きのベースフィルム101b、無線タグラベルTを貼り付け対象に貼り付けるための粘着材を備えた粘着層101c、この粘着層101cの貼り付け側を覆う剥離紙101dの順序で積層され構成されている。
ベースフィルム101bの裏側(図4及び図5中右側)には、情報を記憶するIC回路部151が一体的に設けられており、ベースフィルム101bの裏側の表面にはIC回路部151に接続され情報の送受信を行うアンテナ(アンテナ部、タグ側アンテナ)152が形成されており、これらIC回路部151及びアンテナ152によって無線タグ回路素子Toが構成されている(後述の図10も参照)。
ベースフィルム101bの表側(図4及び図5中右側)には、後に上記カバーフィルム103U,103Lを接着するための上記粘着層101aが形成され、またベースフィルム101bの裏側には、上記粘着層101cによって上記剥離紙101dがベースフィルム101bに接着されている。なお、この剥離紙101dは、最終的にラベル状に完成した無線タグラベルTが所定の商品等に貼り付けられる際に、これを剥がすことで粘着層101cにより当該商品等に接着できるようにしたものである。
上記のように4層構造で短タグ用第1ロール102U又は長タグ用第1ロール102Lより繰り出された短タグ用基材テープ101U又は長タグ用基材テープ101Lは、短タグ用送りローラ107U又は長タグ用送りローラ107Lへと供給される。
一方、短タグ用第2ロール104U又は長タグ用第1ロール104Lより繰り出される短タグ用カバーフィルム103U又は長タグ用カバーフィルム103Lは、その裏面側(すなわち上記基材テープ101U,101Lと接着される側)に配置された上記リボン供給側ロール111U,111L及びリボン巻取りローラ106U,106Lで駆動されるリボン105が、上記印字ヘッド10に押圧されることで当該カバーフィルム103U,103Lの裏面に当接させられるようになっている。
そして、カートリッジ100が上記装置本体8に装着されてロールホルダが離反位置から当接位置に移動され、カバーフィルム103U,103L及びインクリボン105U,105Lが印字ヘッド10と短タグ用及び長タグ用プラテンローラ108U,108Lとの間にそれぞれ狭持されるとともに、4層構造の基材テープ101U,101L及びカバーフィルム103U,103Lがテープ送りローラ107U,107と短タグ用及び長タグ用サブローラ109U,109Lとの間に狭持される。
そして、前述したカートリッジ用モータ23の駆動力によって短タグ用リボン巻取りローラ106U及び短タグ用テープ送りローラ107U(長タグ用リボン巻取りローラ106L及び長タグ用テープ送りローラ107L)が矢印で示す方向にそれぞれ同期して回転駆動される。このとき、前述のテープ送りロール駆動軸機構12とサブローラ109U,109L及びプラテンローラ108U,108Lはギヤ(図示せず)にて連結されており、テープ送りロール駆動軸機構12の駆動に伴いテープ送りローラ107U(又は107L、以下この段落中におけるかっこ内対応関係同じ)、サブローラ109U(又は109L)、及びプラテンローラ108U(又は108L)が回転し、第1ロール102U(又は102L)から4層構造の基材テープ101U(又は101L)が繰り出され、さらにテープ送りローラ107U(又は101L)へ供給される。一方、第2ロール104U(又は104L)からはカバーフィルム103U(又は103L)が繰り出されるとともに、上記印刷駆動回路25により印字ヘッド10の複数の発熱素子が通電される。この結果、カバーフィルム103U(又は103L)の裏面(=粘着層101a側の面)の所定の領域(被印字面)に所定の文字、記号、バーコード等の印字R(後述の図15(a)参照)が印刷(但し裏面から印刷するので印刷側から見て鏡面対称の文字等を印刷している)される。そして、上記4層構造の基材テープ101U(又は101L)と上記印刷が終了したカバーフィルム103U(又は103L)とが上記テープ送りローラ107U(又は107L)及びサブローラ109U(又は109L)により接着されて一体化され、長短タグ用タグテープ110U(又は110L)として形成され、カートリッジ100外へと搬出される。なお、カバーフィルム103U(又は103L)への印字が終了したインクリボン105U(又は105L)は、リボン巻取りローラ駆動軸機構11の駆動によりリボン巻取りローラ106U(又は106L)に巻取られる。
なお、カートリッジ本体100Aには、内蔵する上記テープ態様の特徴(基材テープ101における無線タグ回路素子Toの有無やその配置間隔、基材テープ101及びカバーフィルム103のテープ幅・色・厚さ・模様・材質等)を表す被検出部(例えば識別用の小孔群)130が設けられている。タグラベル装置2側に設けた前述のセンサ19が、上記被検出部130の小孔パターンを読み取り、これに応じた上記テープ態様情報を制御回路30へ出力する。
ここで、本実施形態の要部は、前述した、テープ送りローラ駆動軸機構12(リボン巻取りローラ駆動軸機構11)からテープ送りローラ107U,107Lのいずれか(又はリボン巻取りローラ106U,106Lのいずれか)に駆動力を伝達するときの切り換えにある。以下、その切り換え構造を詳細に説明する。
図7(a)は、前述した短タグ用基材テープ101U及び短タグ用カバーフィルム103Uに係る短タグ用テープ送りローラ107Uと、長タグ用基材テープ101L及び長タグ用カバーフィルム103Lに係る長タグ用テープ送りローラ107Lのいずれかを、選択的に駆動するテープ選択駆動機構200の要部構造を表す側面図である。
図7(a)において、テープ選択駆動機構200は、駆動力発生手段としての上記カートリッジ用モータ23と、このカートリッジ用モータ23のモータ軸23aに固定された長歯車201を介して駆動力が供給されるとともに、噛合対象である短タグ用テープ送りローラ107U又は長タグ用送りローラ107Lを選択的に切り換え可能な上記テープ送りロール駆動軸機構12(歯車手段)と、このテープ送りロール駆動軸機構12をテープ走行方向(図7中左右方向)と略直角方向(図7中上下方向)に移動させるソレノイドアクチュエータ203とを有している。
ソレノイドアクチュエータ203は、上下方向に首振り動作するアーム部203aを備えており、ソレノイド204(図2参照)への通電がソレノイド駆動回路205(図2参照)を介し制御回路30によって制御されることにより、上記アーム部203aが上方ストッパ203bより下方ストッパ203c間での範囲内で上下方向に回動する。
テープ送りロール駆動軸機構12は、軸本体12aと、この軸本体12aの先端部に固定された係合部12bと、軸本体12aの根元部の太径部12cに固定された歯車12dとを備えている。太径部12cには、上記回動するアーム部203aの先端側が回動自在に連結されており、上記アーム部203aの回動運動によって、図7(a)に示すようなロール駆動軸機構12の上昇状態と、図7(b)に示すようなロール駆動軸機構12の下降状態との少なくとも2段階に切り換え可能である(この例では、後述のようにさらに上記上昇状態と下降状態との中間の中間状態にも切り換え可能となっている)。係合部12dは、図8に示すように例えば鋸歯状の外周部形状を備えており、図7(a)に示す上昇状態では、係合部12dは前述の短タグ用テープ送りローラ107Uのリール107Uaに係合(噛合)し、図7(b)に示す下降状態では、係合部12dは前述の長タグ用テープ送りローラ107Lのリール107Laに係合(噛合)する。そして、これらのいずれの状態でも歯車12dは常に上記長歯車201に噛合し、これによって、カートリッジ用モータ23の発生した駆動力が、係合部12dを介し短タグ用テープ送りローラ107U又は長タグ用テープ送りローラ107Lへ選択的に伝達されるようになっている。
なお、上記は、テープ送りロール駆動軸機構12を介したテープ送りローラ107への選択的な駆動力伝達を例にとって説明したが、リボン巻取りローラ駆動軸機構11についても同様の構造が設けられており(但し図示及び詳細な説明をは省略する)、制御回路30からの制御信号に基づき作動するソレノイドアクチュエータの切り換え動作により、カートリッジ用モータ23からの駆動力をリボン巻取りローラ106U,106Lのいずれかに選択的に切り換えて伝達するようになっている。
図9は、上記高周波回路21の詳細機能を表す機能ブロック図である。この図9において、高周波回路21は、アンテナ14を介し無線タグ回路素子Toに対して信号を送信する送信部32と、アンテナ14により受信された無線タグ回路素子Toからの反射波を入力する受信部33と、送受分離器34とから構成される。
送信部32は、無線タグ回路素子ToのIC回路部151の無線タグ情報にアクセスする(読み取り/書き込みを行う)ための所定の周波数の搬送波を発生させる水晶振動子35、PLL(Phase Locked Loop)36、及びVCO(Voltage Controlled Oscillator)37と、上記信号処理回路22から供給される信号に基づいて上記発生させられた搬送波を変調(この例では信号処理回路22からの「TX_ASK」信号に基づく振幅変調)する送信側乗算回路38(但し振幅変調の場合は増幅率可変アンプ等を用いてもよい)と、その送信側乗算回路38により変調された変調波を増幅(この例では制御回路30からの「TX_PWR」信号によって増幅率を決定される増幅)する送信側アンプ39とを備えている。そして、上記発生される搬送波は、好適にはUHF帯の周波数を用いており、上記送信側アンプ39の出力は、送受分離器34を介してアンテナ14に伝達されて無線タグ回路素子ToのIC回路部151に供給される。
受信部33は、アンテナ14により受信された無線タグ回路素子Toからの反射波と上記発生させられた搬送波とを掛け合わせる受信側第1乗算回路40と、その受信側第1乗算回路40の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すための第1バンドパスフィルタ41と、この第1バンドパスフィルタ41の出力を増幅して第1リミッタ42に供給する受信側第1アンプ43と、上記アンテナ14により受信された無線タグ回路素子Toからの反射波と上記発生された後に位相が90°ずらされた搬送波とを掛け合わせる受信側第2乗算回路44と、その受信側第2乗算回路44の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すための第2バンドパスフィルタ45と、この第2バンドパスフィルタ45の出力を入力するとともに増幅して第2リミッタ46に供給する受信側第2アンプ47とを備えている。そして、上記第1リミッタ42から出力される信号「RXS−I」及び第2リミッタ46から出力される信号「RXS−Q」は、上記信号処理回路22に入力されて処理される。
また、受信側第1アンプ43及び受信側第2アンプ47の出力は、RSSI(Received Signal Strength Indicator)回路48にも入力され、それらの信号の強度を示す信号「RSSI」が信号処理回路22に入力されるようになっている。このようにして、本実施形態のタグラベル作成装置2では、I−Q直交復調によって無線タグ回路素子Toからの反射波の復調が行われる。
図10は、上記短タグ用及び長タグ用タグテープ110U,110Lに備えられた無線タグ回路素子Toの機能的構成を表す機能ブロック図である。
この図10において、無線タグ回路素子Toは、タグラベル作成装置2側のアンテナ14とUHF帯等の高周波を用いて非接触で信号の送受信を行う上記アンテナ(アンテナ部)152と、このアンテナ152に接続された上記IC回路部151とを有している。
IC回路部151は、アンテナ152により受信された搬送波を整流する整流部153と、この整流部153により整流された搬送波のエネルギを蓄積し駆動電源とするための電源部154と、上記アンテナ152により受信された搬送波からクロック信号を抽出して制御部155に供給するクロック抽出部156と、所定の情報信号を記憶し得る情報記憶手段として機能するメモリ部157と、上記アンテナ152に接続された変復調部158と、上記整流部153、クロック抽出部156、及び変復調部158等を介して上記無線タグ回路素子Toの作動を制御するための上記制御部155とを備えている。
変復調部158は、アンテナ152により受信された上記タグラベル作成装置2のアンテナ14からの無線通信信号の復調を行うと共に、上記制御部155からの返信信号に基づき、アンテナ152より受信された搬送波を反射変調する。
制御部155は、上記変復調部158により復調された受信信号を解釈し、上記メモリ部157において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、上記変復調部158により返信する制御等の基本的な制御を実行する。
図11は、上述したようなタグラベル作成装置2による無線タグ回路素子ToのIC回路部151の無線タグ情報へのアクセス(この例では読み取り)時に、上記した端末5又は汎用コンピュータ6に表示される画面の一例を表す図である。
図11において、この例では、無線タグ回路素子Toに対応して印刷される(又は印刷された)印字文字R、その無線タグ回路素子Toに固有のIDであるアクセス(この例では読み取り)ID、上記情報サーバ7に記憶された物品情報のアドレス、及び上記ルートサーバ4におけるそれらの対応情報の格納先アドレス等が前記端末5又は汎用コンピュータ6に表示可能となっている。
アクセス時には、上記端末5又は汎用コンピュータ6の操作によりタグラベル作成装置2が作動されて、カバーフィルム103に上記印字文字Rが印刷されると共に、IC回路部151に予め記憶された物品情報等の無線タグ情報が読み出される。
図12は、制御回路30によって実行される制御のうち、無線タグ回路素子ToのIC回路部151からの上記無線タグ情報の読み取り手順を表すフローチャートである。
この図12において、前述したように端末5又は汎用コンピュータ6の入力(読み取り指示入力)によりタグラベル作成装置2が作動されるとこのフローが開始される。まずステップS5において、上記端末5又は汎用コンピュータ6を介して入力操作された、印字ヘッド10により無線タグラベルTへ印字すべき印字情報が通信回線3及び入出力インターフェイス31を介し読み込まれる。
その後、ステップS10において、通信不良等が疑われるときのリトライ(再試行)の回数をカウントする変数N、通信良好か不良かを表すフラグFを0に初期化すると共に、テープ選択駆動機構200によるテープ送りロール駆動機構12の切り換え位置を表すフラグFpをM(中間位置)に初期化する。ステップS10が終了すると、ステップS300へ移る。
ステップS300では印字・テープ搬送準備処理を行い、センサ19が検出したテープ情報に応じてロール駆動軸機構12を上昇状態、中間状態、下降状態のいずれかに切り換える(詳細は後述の図13参照)。ステップS300が終了したら、ステップS15に移る。
ステップS15では、カートリッジ駆動回路24に制御信号を出力し、前述したように上記ロール駆動軸機構12の切り換え位置に応じカートリッジ用モータ23の駆動力をリボン巻取りローラ106(上記上昇位置に対応するカートリッジ100の短タグ用リボン巻取りローラ106U、上記下降位置に対応するカートリッジ100の長タグ用リボン巻取りローラ106L、上記中間位置に対応するカートリッジ100′のリボン巻き取りローラ106′を総称して表す。以下同様)及びテープ送りローラ107に選択的に伝達し、それらを選択的に回転駆動させる。これにより、第1ロール102から4層構造の基材テープ101が繰り出され、テープ送りローラ107へ供給され、第2ロール104からはカバーフィルム103が繰り出される。またこのとき、印刷駆動回路25に制御信号を出力し、印字ヘッド10を通電して、カバーフィルム103のうち所定の領域(例えば基材テープ101に所定ピッチで等間隔で配置された無線タグ回路素子Toの裏面に貼り合わせることとなる領域)に、ステップS5で読み込んだ文字、記号、バーコード等の印字Rを印刷させる。さらに信号処理回路29及び送出ローラ駆動回路29を介して送出ローラ用モータ28に制御信号を出力し、送出ローラ17を回転駆動させる。以上の結果、前述したように、上記4層構造の基材テープ101と上記印刷が終了したカバーフィルム103とが上記テープ送りローラ107及びサブローラ109により接着されて一体化され、長短タグ用タグテープ110として形成され、カートリッジ100外方向へと搬送される。
その後、ステップS20において、長短タグ用タグテープ110が所定値C(例えば、対応する印字が施されたカバーフィルム103が貼り合わされた無線タグ回路素子Toが搬送ガイド13に到達するだけの搬送距離)だけ搬送されたかどうかを判断する。このときの搬送距離判定は、例えば、予め基材テープ101又はカバーフィルム103に対応するマーキング(識別子)を形成しておき、このマーキングを何らかのセンサ(例えばセンサ18でもよい)で検出することにより行えば足りる。判定が満たされたら、ステップS100に移る。ステップS100ではタグ情報読み取り処理を行い、読み込むための問いかけ信号を無線タグ回路素子Toに送信し、無線タグ情報を含む返答信号を受信して読み込む(詳細は後述の図14参照)。このステップS100が終了したらステップS25に移る。
ステップS25では、フラグF=0であるかどうかが判定される。読み取り処理が正常に完了していればF=0のまま(後述の図14に示すフローのステップS180参照)であるので、この判定が満たされ、ステップS30に移る。
ステップS30では、上記ステップS100で無線タグ回路素子Toより読みとられた情報と、これに対応して既に印字ヘッド10により印字された印字情報との組み合わせを、入出力インターフェイス31及び通信回線3を介し端末5又は汎用コンピュータ6を介して出力され、例えばルートサーバ4に記憶される。なお、この記憶データは必要に応じて端末5又は汎用コンピュータ6より参照可能に格納保持される。
その後、ステップS35で、カバーフィルム103のうちこの時点で処理対象としている無線タグ回路素子Toに対応する領域への印字がすべて完了しているかどうかを念のために確認した後、ステップS40へ移る。
なお、先に述べたステップS25において、何らかの理由で読み取り処理が正常に完了していない場合はF=1とされている(後述の図14に示すフローのステップS180参照)のでS25の判定が満たされず、ステップS37に移り、印刷駆動回路25に制御信号を出力して印字ヘッド10を通電を中止し印字を停止させる。このように印字中途停止によって当該無線タグ回路素子Toが正常品でないことを明らかに表示するようにした後、ステップS40へ移る。
ステップS40では、長短タグ用タグテープ110がさらに所定量(例えば、対象とする無線タグ回路素子To及びこれに対応するカバーフィルム103の印字領域のすべてがカッタ15を十分に越えるだけの搬送距離)だけ搬送されたかどうかを判断する。このときの搬送距離判定も、前述のステップS20と同様、例えばマーキングを何らかのセンサで検出することにより行えば足りる。判定が満たされたら、ステップS45に移る。
ステップS45では、カートリッジ駆動回路24に制御信号を出力し、カートリッジ用モータ23の駆動を停止して、リボン巻取りローラ106、テープ送りローラ107、送出ローラ17の回転を停止する。これにより、第1ロール102からの基材テープ101の繰り出し、第2ロール104からのカバーフィルム103の繰り出し、及び送出ローラ17による長短タグ用タグテープ110の搬送が停止する。
その後、ステップS50でカッターソレノイド駆動回路27に制御信号を出力してカッターソレノイド26を駆動し、カッタ15によって長短タグ用タグテープ110の切断を行う。前述したように、この時点で、例えば処理対象の無線タグ回路素子To及びこれに対応するカバーフィルム103の印字領域のすべてがカッタ15を十分に越えており、このカッタ15の切断によって、無線タグ回路素子Toの無線タグ情報が読み取られかつこれに対応する所定の印字が行われたラベル状の無線タグラベルTが生成される。
その後、ステップS55に移り、カートリッジ駆動回路24に制御信号を出力し、カートリッジ用モータ23の駆動を再開して、送出ローラ17を回転させる。これにより、送出ローラ17による搬送が再開され、上記ステップS50でラベル状に生成された無線タグラベルTが搬出口16から装置2外へと排出される。
図13は、前述のステップS300の詳細制御手順を表すフローチャートである。
図13において、まず、ステップS310で、センサ19が被検出部130より検出したテープ情報を入力する。このテープ情報は、この例では、テープ態様の異なる2種類のテープを含むカートリッジ100であるかどうかの情報と、基材テープ101U,101Lにおける無線タグ回路素子Toの配置間隔に関する情報とを少なくとも含むものである。
その後、ステップS320に移り、上記ステップS310において入力したテープ情報に基づき、異なる2種類のテープが含まれるかどうかを判定する。前述したカートリッジ100であればこの判定が満たされ、ステップS330へ移る。
ステップS330では、上記ステップS310において入力したテープ情報に基づき、各テープの無線タグ回路素子Toの配置間隔を表す表示信号を、通信回線3を介し例えば端末5又は汎用コンピュータ6に出力して表示させる(図示省略)。また、その配置間隔の値に基づき、予め定められた相関(制御回路30内に予め設定記憶されていてもよいし、別途端末5、汎用コンピュータ6、情報サーバ7等より取り込んでもよい)を用いて、カバーフィルム103U,103Lのそれぞれに対して印字可能な文字数の範囲(下限〜上限)とその範囲内において前述の切換の基準となるしきい値(後述を参照)を算出する。そして、それらのうち印字可能な文字数範囲を通信回線3を介し例えば端末5又は汎用コンピュータ6に出力して表示させる(図示省略)。
上記の表示をみて、操作者が印字したい文字を操作入力すると次のステップS340が満たされてステップS350に移り、ステップS330で算出したしきい値以下であるかどうかを判定する。しきい値以下であれば相対的に文字数が少ないことからステップS360Aに移り、前述の切換用フラグFpを、少文字印字(短い無線タグラベル)に対応するFp=Uとする。しきい値より大きければ相対的に文字数が多いことからステップS360Bに移り、前述の切換用フラグFpを、多文字印字(長い無線タグラベル)に対応するFp=Lとする。
なお、以上は、図2、図4、図5に示したように、異なるテープ態様(この例では無線タグ回路素子Toの配置間隔)の2種類の長短タグ用タグテープ110U,110Lを切り換えて作成可能なカートリッジ100(第1カートリッジ)を用いることを前提に説明を行ってきたが、本実施形態のタグラベル作成装置2は、使用者の利便性の向上を図るため、通常の1種類の印字済タグテープを作成するカートリッジ100′(図示せず;第2カートリッジ)も装置本体8のカートリッジホルダ部に設置可能となっている。
このカートリッジ100′は、上記のテープ種類が1種類となっているほかは上記カートリッジ100と同様の構成であり、カートリッジ用モータ23の駆動力によって1つのリボン巻取りローラ106′(図示せず)及び1つのテープ送りローラ107′(図示せず)が同期して回転駆動されることにより、1つの第1ロール102′(図示せず)から基材テープ101′(上記基材テープ101と同様の4層構造なので詳細説明を省略)が繰り出され、さらにテープ送りローラ107′へ供給される。一方、1つの第2ロール104′(図示せず)からはカバーフィルム103′が繰り出されるとともに、その裏面に所定の文字等が印刷される。そして、上記4層構造の基材テープ101′と上記印刷が終了したカバーフィルム103′とが上記テープ送りローラ107′及び1つのサブローラ109′(図示せず)により一体化されて長短タグ用タグテープ110′(図示せず)として形成され、カートリッジ100′外へと搬出される。カバーフィルム103′への印字が終了したインクリボン105′は、1つのリボン巻取りローラ106′に巻取られるようになっている。また、カートリッジ本体100′A(図示せず)に設けた被検出部130′(図示せず)には、上記テープ態様の特徴(1種類のテープしか内蔵していないこと、無線タグ回路素子Toの配置間隔等)に関する情報が形成されている。
したがって、操作者によってこのようなカートリッジ100′が装着されている場合には、ステップS310で読み込んだセンサ19の検出信号によってステップS320の判定が満たされなくなってステップS360Cに移り、前述の切換用フラグFpを、1種類テープのカートリッジ100′に対応するFp=Mとする。
上記ステップS360A、ステップS360B、ステップS360Cが終了したら、ステップS370に移る。
ステップS370では、上記フラグFpの値に応じた制御信号をソレノイド駆動回路205へ出力し、ソレノイドアクチュエータ203を駆動してロール駆動軸機構12を上下動させる。すなわち、Fp=Uのときは図7(a)に示すようにロール駆動軸機構12を上昇状態に切り換え、Fp=Lのときは図7(b)に示すようにロール駆動軸機構12を下降状態に切り換え、Fp=Mのときはロール駆動軸機構12をその中間状態に切り換える(図示せず)。
その後、ステップS380に移り、上記Fp値に応じた印字ヘッド10による印字領域設定を行う。すなわち、Fp=Uのときは短タグ用カバーフィルム103Uに対応した印字ヘッド10の比較的上部のみにて印字を行うように領域設定を行い、Fp=Lのときは長タグ用カバーフィルム103Lに対応した印字ヘッド10の比較的下部のみにて印字を行うように領域設定を行い、Fp=Mのときは上記カバーヘッド103′に対応した印字ヘッド10の中間部のみにて印字を行うように領域設定する。
図14は、前述のステップS100の詳細手順を表すフローチャートである。
まずステップS120において、通信エリア内の無線タグ回路素子に応答を求める「Scroll All ID」コマンドを信号処理回路52に出力する。これに基づき信号処理回路22でアクセス情報としての「Scroll All ID」信号が生成されて高周波回路21を介してアクセス可能範囲(この例では読み取り可能範囲)にある無線タグ回路素子Toに送信され、返信を促す。
次に、ステップS130において、上記「Scroll All ID」信号に対応してアクセス可能範囲の無線タグ回路素子Toから送信されたリプライ信号(物品情報等の無線タグ情報)をアンテナ14を介して受信し、高周波回路21及び信号処理回路22を介し取り込む。
次に、ステップS140において、上記ステップS130で受信したリプライ信号に誤りがないか否か(1つだけであるかどうか)を判定する。
判定が満たされない場合はステップS150に移って前述の変数Nに1を加え、さらにステップS160においてN=5かどうかが判定される。N≦4の場合は判定が満たされずステップS120に戻り同様の手順を繰り返す。N=5の場合はステップS170に移り、エラー表示信号を入出力インターフェイス31及び通信回線3を介し上記端末5又は汎用コンピュータ6へ出力し、対応する読み取り失敗(エラー)表示を行わせ、ステップS180で前述のフラグF=1としてこのルーチンを終了する。このようにして読み取りが不調でも5回までは再試行が行われる。
ステップS140の判定が満たされた場合、読み取り対象とする無線タグ回路素子Toからの無線タグ情報の読み取りが完了し、このルーチンを終了する。
以上のルーチンにより、アクセス対象である無線タグ回路素子ToのIC回路部151の無線タグ情報にアクセスし、これを読み出すことができる。なお、上記動作フローにおいては、印刷動作に伴い搬送ガイド13を移動中の長短タグ用タグテープ110に対してアクセスエリア内に保持してアクセスするようにした例を示したが、これに限られない。すなわち、その長短タグ用タグテープ110を所定位置で停止させて搬送ガイド13にて保持した状態で上記アクセスを行うようにしてもよい(後の図20も同様)。
図15及び図16は、上記のようにして無線タグ回路素子Toの情報読み取り(又は書き込み)及び長短タグ用タグテープ110の切断が完了して形成され、排出された無線タグラベルTの外観の一例を表す図であり、図15(a)及び図16(a)は上面図、図15(b)及び図16(b)は下面図である。
図15(a)及び図16(b)に示すように、前述したカートリッジ100の短タグ用タグテープ110Uからは、ラベル長が相対的に短い(言い換えればテープ部分が相対的に短い)無線タグラベルTが生成され、図16(a)及び図16(b)に示すように、前述したカートリッジ100の長タグ用タグテープ110Lからは、ラベル長が相対的に長い(言い換えればテープ部分が相対的に長い)無線タグラベルTが生成される(カートリッジ100′の長短タグ用タグテープ110′からは、例えば上記短い無線タグラベルTと同様のものが生成される)。なお、いずれの無線タグラベルTについても、無線タグ回路素子To部分(IC回路部151及びアンテナ152,152等)は共通である。
図17は、上記図15(a)又は図16(a)中XVII‐XVII′断面による横断面図である。
図17、上記図15(a)及び図15(b)、上記図16(a)及び図16(b)において、無線タグラベルTは、図4や図5の部分拡大図に示した4層構造にカバーフィルム103が加わった5層構造となっており、カバーフィルム103側(図17中上側)よりその反対側(図17中下側)へ向かって、カバーフィルム103、粘着層101a、ベースフィルム101b、粘着層101c、剥離紙101dで5層を構成している。そして、前述のように ベースフィルム101bの裏側に、IC回路部151及びアンテナ152からなる無線タグ回路素子Toが備えられるとともに、カバーフィルム103の裏面に印字R(上記短い無線タグラベルTの「RF−ID」の文字)や印字R′(上記長い無線タグラベルTの「RF−ID advanced」の文字)が印刷され、互いに印字態様(この場合は印字文字の長さ)が異なっている。なお、前述のカートリッジ100′の長短タグ用タグテープ110′から生成した無線タグラベルTについても、少なくとも断面構造は上記と同様である。
以上において、短タグ用基材テープ101U及び長タグ用基材テープ101Lは各請求項記載の基材テープ材を構成し、短タグ用カバーフィルム103U及び長タグ用カバーフィルム103Lは被印字テープ材を構成する。また、短タグ用に係る短タグ用基材テープ101U及び短タグ用カバーフィルム103Uさらにこれにより生成される短タグ用タグテープ110Uが1つの種類のテープを構成し、長タグ用に係る長タグ用基材テープ101L及び長タグ用カバーフィルム103Lさらにこれにより生成される長タグ用タグテープ110Lが上記とは異なる別の種類のテープを構成する。
また、上記テープ送りロール駆動軸機構12は、複数の被駆動部材に選択的に係合するように切り換えられ、駆動力発生手段で発生した駆動力をその係合した被駆動部材に伝達する切換伝達手段を構成する。
さらに、信号処理回路22は、IC回路部151へアクセスするためのアクセス情報(「Scroll All ID」信号や、後述する「Erase」信号、「Verify」信号、「Program」信号等)を生成するアクセス情報生成手段を構成する。また、高周波回路21の送信部32とアンテナ14とが、アクセス情報生成手段で生成したアクセス情報を、無線タグ回路素子のIC回路部に無線通信を介して非接触で伝達し、無線タグ情報にアクセスを行う情報アクセス手段を構成する。
以上のように構成した本実施形態の作用効果を以下に説明する。
本実施形態のラベル作成装置2においては、装置本体8のカートリッジホルダ部に取り付けるカートリッジ100内に、互いに異なる複数種類(この例では2種類)のテープ(短タグ用基材テープ101U・短タグ用カバーフィルム103U・短タグ用インクリボン105U及び長タグ用基材テープ101L・長タグ用カバーフィルム103L・長タグ用インクリボン105L)を収納し、これら2種類のテープに対応して設けた短タグ用テープ送りローラ107U・短タグ用リボン巻取りローラ106U又は長タグ用テープ送りローラ107L・長タグ用リボン巻取りローラ106Lのうちいずれか1つを選択的に駆動して前述の印字及び貼り合わせを行い、対応する長短タグ用タグテープ110U又は110Lを選択的にカートリッジ100外部に繰り出す。
これにより、1つのカートリッジ100をラベル作成装置2側に取り付けるだけで、ユーザの多種多様な用途に対応してテープ態様(この例では無線タグ回路素子Toの配置間隔)を可変に設定したテープを、カートリッジ100を交換することなく自在に作成することができる(図1に示すタグラベル作成装置2Uが短タグ用タグテープ110Uをもとに無線タグラベルTを生成した場合を表し、タグラベル作成装置2Lが長タグ用タグテープ110Lをもとに無線タグラベルTを生成した場合を表している)。
特にこのとき、カートリッジ100に内蔵した複数種類のテープの態様に応じて被検出部130に形成されたテープ情報を装置2側のセンサ19で検出し制御回路30に入力する構成としたことにより、装置2側においてそのテープ情報に応じたテープ切換対象の選択や駆動制御等を特に容易に行うことができる。
また、上記のように異なる種類のテープを選択的に切り換え駆動して無線タグラベルTの作成を行う際、本実施形態のラベル作成装置2では、印字ヘッド10については複数個設けることなく共通の1つの印字ヘッドでいずれのカバーフィルムについても印字を行うようにしている(前述のように制御回路30から印刷駆動回路25を介しての印刷領域制御によって対処している)。これにより、印字ヘッドの数の増大による大型化、構造の複雑化、製造コスト増等を防止できる効果もある。
さらに、前述したように、本実施形態のタグラベル作成装置2では、カートリッジホルダ部に、上記複数種類のテープを収納したカートリッジ100のみならず、通常の1種類のテープのみを収納したカートリッジ100′も着脱可能に構成されている。これにより、従来の1種類のテープのみのカートリッジ100′を取り付けて従来と同様に使用することもできる(図1に示すタグラベル作成装置2Mがこの場合を表している)ので、汎用性を高め使用者にとっての使い勝手を向上することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨や技術思想を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
(1)他のテープ態様
上記実施形態においては、カートリッジ100に収納される複数のテープで互いにテープ態様の異なる場合の例として、長短タグ用タグテープ101U,101Lにおける無線タグ回路素子Toの配置間隔が異なる場合を例にとって説明した。これに対し、例えば上記実施形態と同様に、一方側では基材テープ101U、カバーフィルム103U、インクリボン105Uより短タグ用タグテープ110Uを生成できるようにしておき、他方側では、上記基材テープ101Lに代えて無線タグ回路素子Toのないタグなし基材テープを備えた第1ロールを用い、これと印字済の上記カバーフィルム103Lを貼り合わせて印字済テープを生成するようにしてもよい。
この場合、図18(a)に示すように、無線タグ回路素子Toを備えたテープと無線タグ回路素子Toを備えないテープとを、カートリッジ100より選択的に排出することとなり、通常の無線タグ回路素子のないラベルの作成と、無線タグ回路素子入りのラベルの作成の両方を、カートリッジを交換することなく1つのカートリッジで行え、ユーザの使い勝手をさらに向上できるという効果がある。
さらにこれを拡張すれば、図18(b)に示すように、互いに幅の違うテープを用いて所定の印字を行った後、1つのカートリッジより選択的に排出したり、図18(c)に示すように、互いに模様(地模様)の違うテープを用いて所定の印字を行った後、1つのカートリッジより選択的に排出したりすることも可能である。さらにテープ幅や模様にも限られず、テープ厚さ、テープ材質等も異ならせることが可能である。
(2)残量検出
すなわち、カートリッジ内の適宜の箇所にテープ残量を検出する残量検出手段(残量検出センサー;図示せず)を設け、上述のように異なる複数のテープ態様のテープを選択的に排出可能とする構成において作動中(あるいは作動前)、本来テープ作成・排出を行いたい一方側のテープ残量が少なくなり(あるいはなくなり)、作成が不可能となった場合に、残った他方側のテープを用いて作成を行う場合の例である。
図19は、このような変形例におけるタグラベル作成装置2に備えられる制御回路30が実行する制御手順のうち、その要部となる印字・テープ搬送準備処理であるステップS300′の詳細制御手順を表すフローチャートであり、上記実施形態の図13に対応する図である。図13と同様の手順は同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
図19において、先に述べたようにステップS10が終了するとこのステップS300′に移行する。
ステップS310〜ステップS350は図13と同様であるので、説明を省略する。
ステップS350でしきい値以下であれば上記図13と同様にステップS360Aに移り、前述の切換用フラグFpを、少文字印字(短い無線タグラベル)に対応するFp=Uとする。
その後、ステップS361Aに移り、上記残量検出センサーからの検出信号を読み込む。検出対象とするテープの残量がなくなった(あるいは所定のしきい値より少なくなった)場合には、ステップS362Aの判定が満たされてステップS365Aで上記切換用フラグFp=Lに再設定し、ステップS370に移る。これは、本来印字文字数が比較的少なく無線タグ回路素子Toの配置間隔が小さいテープを用いてもよい場合のテープ切れであるため、残った無線タグ回路素子Toの配置間隔が比較的大きいテープで代用しても、印字間の空白部(言い換えれば無線タグラベルT相互間の余剰スペース)が大きくなるだけで、印字自体は修正せずにそのまま行ってもよいからである。しきい値以下であれば相対的に文字数が少ないことからステップS360Aに移り、前述の切換用フラグFpを、少文字印字(短い無線タグラベル)に対応するFp=Lとする。残量センサーで検出した残量がしきい値より大きければ、特に問題はなく、ステップS362Aの判定が満たされず、図13と同様にFp=UのままステップS370へとそのまま移る。
一方、ステップS350で、入力された印字文字数がしきい値より大きい場合は相対的に文字数が多いことからステップS360Bに移り、前述の切換用フラグFpを、多文字印字(長い無線タグラベル)に対応するFp=Lとする。
その後、ステップS361Bに移り、上記残量検出センサーからの検出信号を読み込む。
検出対象とするテープの残量がなくなった(あるいは所定のしきい値より少なくなった)場合には、ステップS362Bの判定が満たされてステップS363Bへ移る。この場合、前述とは逆に、本来印字文字数が比較的多く無線タグ回路素子Toの配置間隔が大きいテープを用いなければならない場合のテープ切れであるため、残った無線タグ回路素子Toの配置間隔が比較的小さいテープで代用しようとする場合、そのままでは印字スペースが足りず、全文字数の印字を行うことができない。
そこで、ステップS363では、上記印字スペースの不足を補うために暫定措置Bとして文字の大きさを小さくしてよいか、あるいは文字数を削減(足りない部分を印字せず尻切れ印字とする等)してよいか、というメッセージ表示信号を入出力インターフェイス31及び通信回線3を介し上記端末5又は汎用コンピュータ6へ出力し、対応する表示を行わせ、操作者側の確認入力を促す。操作者側より上記端末5又は汎用コンピュータ6において上記暫定措置を了解した旨の入力があり、その信号が入出力インターフェイス31及び通信回線3を介し制御回路30へと入力された場合、ステップS365Bで上記切換用フラグFp=Uに再設定し、ステップS370に移る。
残量センサーで検出した残量がしきい値より大きければ、特に問題はなく、ステップS362Bの判定が満たされず、図13と同様にFp=LのままステップS370へとそのまま移る。
ステップS370における駆動軸機構11,12の上下動制御、さらにステップS380における印字領域設定制御については図13と同様であり、詳細な説明を省略する。なお、上記したステップS363B→ステップS364B→ステップS365Bを経た場合には、ステップS380では、上記S363における少文字(短い無線タグラベル)化・文字数削減に対応した印字領域設定となる。
その他の制御は、上記実施形態とほぼ同様である。
本変形例によれば、テープ残量に応じた切換対象の複数のテープの選択やその駆動制御等を容易に行うことができ、特に、互いに異なる複数種類(この例では2種類)のテープ(短タグ用基材テープ101U・短タグ用カバーフィルム103U・短タグ用インクリボン105U及び長タグ用基材テープ101L・長タグ用カバーフィルム103L・長タグ用インクリボン105L)の1つが残量不足となった場合でも、残りの残量が十分にあるテープを活用して無線タグラベルTの作成を続行することができる。
(3)無線タグ情報の書き込み処理
上記実施形態においては、読み取りのみ可能な(書き込みは不可の)無線タグの生成システムに本発明を適用した場合を例にとって説明したが、これに限られず、無線タグ回路素子ToのIC回路部151に無線タグ情報の書き込みを行う無線タグの生成システムに本発明を適用してもよい。
図20は、この変形例において制御回路30によって実行される制御のうち、無線タグ回路素子ToのIC回路部151からの無線タグ情報の書き込み手順を表すフローチャートであり、上記実施形態の図12に相当する図である。
図20では、図12と同等の手順には同一の符号を付している。図20において、ステップS5は図12と同様であり、この手順が終了した後はステップS10Aに移り、前述の変数N、フラグF、フラグFpに加え、さらに変数M(詳細は後述)を初期化する。
その後、図12と同様のステップS15,S20を経て、ステップS400で、無線タグ回路素子Toへの情報書き込みを行う。
図21は、このステップS400の詳細手順を表すフローチャートである。
まずステップS420において、メモリ部157の内容を消去する「Erase」コマンドを信号処理回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22でアクセス情報としての「Erase」信号が生成されて高周波回路21を介してアクセス対象(この例では書き込み対象)の無線タグ回路素子Toに送信され、そのメモリ部157を初期化する。
次に、ステップS430において、直前に実行したコマンド(ここではEraseコマンド)が成功したか否かを確認する「Verify」コマンドを信号処理回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22でアクセス情報としての「Verify」信号が生成されて高周波回路21を介して情報書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信され、返信を促す。その後ステップS440において、上記「Verify」信号に対応して書き込み対象の無線タグ回路素子Toから送信されたリプライ信号をアンテナ14を介して受信し、高周波回路21及び信号処理回路22を介し取り込む。
次に、ステップS450において、リプライ信号に基づき、当該無線タグ回路素子Toのメモリ部157内の情報を確認し、メモリ部157が正常に初期化されたか否かを判定する。
判定が満たされない場合はステップS460に移ってMに1を加え、さらにステップS470においてM=5かどうかが判定される。M≦4の場合は判定が満たされずステップS420に戻り同様の手順を繰り返す。M=5の場合はステップS480に移り、エラー表示信号を入出力インターフェイス31及び通信回線3を介し上記端末5又は汎用コンピュータ6へ出力し、対応する書き込み失敗(エラー)表示を行わせ、さらにステップS485でフラグF=1にしてこのルーチンを終了する。このようにして初期化が不調でも5回までは再試行が行われる。
ステップS450の判定が満たされた場合、ステップS490に移り、メモリ部157に目的のデータを書き込む「Program」コマンドを信号処理回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22で本来書き込みたい所定の情報であるアクセス情報としての「Program」信号が生成されて高周波回路21を介して情報書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信され、そのメモリ部157に上記所定の情報が書き込まれる。
その後、ステップS500において、「Verify」コマンドを信号処理回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22でアクセス情報としての「Verify」信号が生成されて高周波回路21を介して情報書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信され、返信を促す。その後ステップS510において、上記「Verify」信号に対応して書き込み対象の無線タグ回路素子Toから送信されたリプライ信号をアンテナ14を介して受信し、高周波回路21及び信号処理回路22を介し取り込む。
次に、ステップS520において、リプライ信号に基づき、当該無線タグ回路素子Toのメモリ部157内に記憶された情報を確認し、前述の送信した所定の情報がメモリ部157に正常に記憶されたか否かを判定する。
判定が満たされない場合はステップS530に移ってNに1を加え、さらにステップS540においてN=5かどうかが判定される。N≦4の場合は判定が満たされずステップS490に戻り同様の手順を繰り返す。N=5の場合は前述したステップS480に移り、同様に上記端末5又は汎用コンピュータ6に対応する書き込み失敗(エラー)表示を行わせ、またステップS485でF=1として、このルーチンを終了する。このようにして情報書き込みが不調でも5回までは再試行が行われる。
ステップS520の判定が満たされた場合、ステップS550に移り、メモリ部157に対し以後の再書き込みを禁止する「Lock」コマンドを信号処理回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22で「Lock」信号が生成されて高周波回路21を介して情報書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信され、当該無線タグ回路素子Toへの新たな情報の書き込みが禁止し、このルーチンを終了する。
以上のルーチンにより、書き込み対象の無線タグ回路素子ToのIC回路部151に対し、所望の情報(無線タグ情報)を書き込むことができる。
上記ステップS400が終了したら図14と同様、図そのステップS25に移る。
図20において、ステップS25では、図14と同様にフラグF=0であるかどうかが判定され、この判定が満たされたら、ステップS30Aに移る。
ステップS30Aでは、上記ステップS400で無線タグ回路素子Toに書き込まれた情報と、これに対応して既に印字ヘッド10により印字された印字情報との組み合わせが、入出力インターフェイス31及び通信回線3を介し端末5又は汎用コンピュータ6を介して出力され、図12のステップS30と同様に例えばルートサーバ4に記憶される。なお、この記憶データは必要に応じて端末5又は汎用コンピュータ6より参照可能に格納保持される。
以降の手順は図12と内容は実質同様であるので、説明を省略する。
以上のように、本変形例においては、無線タグ情報の書き込みに関し、上記実施形態とほぼ同様の効果を得る。
また、複数のタグテープをメモリ部157の容量が小さい無線タグ回路素子Toを含むものと、メモリ部157の容量が大きい無線タグ回路素子Toを含むものとし、書き込むデータ量に対応して切り替えることもできる。この場合のステップS300の詳細手順を表すフローチャートを図22に示す。
図22において、この変形例では、被検出部130のテープ情報に上記メモリ部157の容量及び可能書き込み情報量が含まれ、ステップS310でセンサ19がこれらの情報を検出し入力する。ステップS320を経てステップS330′では、上記ステップS310において入力したテープ情報に基づき、各テープの無線タグ回路素子Toのメモリ部157の容量情報及び可能書き込み情報量を表す表示信号を、通信回線3を介し例えば端末5又は汎用コンピュータ6に出力して表示させる(図示省略)。また、その容量(又は可能書き込み情報量)の値に基づき、予め定められた相関(制御回路30内に予め設定記憶されていてもよいし、別途端末5、汎用コンピュータ6、情報サーバ7等より取り込んでもよい)を用いて、カバーフィルム103U,103Lのそれぞれに対して印字可能な文字数の範囲(下限〜上限)とその範囲内において前述の切換の基準となるしきい値(後述を参照)を算出する。そして、それらのうち印字可能な文字数範囲を通信回線3を介し例えば端末5又は汎用コンピュータ6に出力して表示させる(図示省略)。以降の制御は図13と同様であるので説明を省略する。
なお、以上は、タグラベル作成装置2は、無線タグ回路素子ToのIC回路部151から無線タグ情報の読み取り又は書き込みを行うと共に、サーマルヘッド10によってその無線タグ回路素子Toを識別するための印刷(印字)を行うものであったが、この印刷は必ずしも行われなくともよく、無線タグ情報の読み取り又は書き込みのみを行うものであっても構わない。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。