JP4455128B2 - モータおよび光学装置 - Google Patents

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Description

本発明は、円柱形状のモータ及び該モータを用いた光学装置に関する。
図17は従来のステップモータの構成例を示す縦断面図であり、図18は図17のステップモータのステータから流れる磁束の状態を模式的に示す部分断面図である。
これらの図において、ステータコイル105が同心状に巻回されたボビン101が、軸方向に並んで2個配置され、これら2個のボビン101はそれぞれ別のステータヨーク106に挟持固定されている。各ステータヨーク106の内径面には、ボビン101の内径面円周方向に沿って交互に配置されるステータ歯106a及び106bが形成されている。ステータ歯106a又は106bと一体のステータヨーク106が、2個のケース103それぞれに固定されている。こうして励磁用の2個のステータコイル105のそれぞれに対応する2個のステータ102が構成されている。2個のケース103の一方にはフランジ115と軸受け108が固定され、他方のケース103には他の軸受け108が固定されている。ロータ109はロータ軸110に固定されたロータマグネット111から成り、ロータマグネット111は各ステータ102のステータヨーク106と放射状の空隙部を形成している。そしてロータ軸110は2個の軸受け108によって回転可能に支持されている。
上記従来の小型のステップモータにおいては、ロータ109の外周にケース103、ボビン101、ステータコイル105及びステータヨーク106が同心状に配置されているため、モータの外形寸法が大きくなってしまうという課題があった。また、ステータコイル105への通電により発生する磁束は、図18に示すように主としてステータ歯106aの端面106aとステータ歯106bの端面106bとを通過するため、ロータマグネット111に効果的に作用せず、モータ出力が高くならないという課題もあった。
上記課題を解決することを目的として、特許文献1に開示されているような構成のモータが提案されている。図19は、このモータを示す模式的縦断面図であり、同図において、311はマグネット、312は第1のコイル、313は第2のコイル、314は第1のステータ、314a,314bは第1の外側磁極部、314c,314dは第1の内側磁極部、315は第2のステータ、315a,315bは第2の外側磁極部、315c,315dは第2の内側磁極部、316は第1のステータ314と第2のステータ315を保持する連結リングである。317はマグネット311が固着され、該マグネット311と一体に回転する出力軸である。この出力軸317は第1のステータ314と第2のステータ315の軸受け314e,315eに回転可能に支持されている。
この提案に係るモータは、図示のように、円筒形状の永久磁石を円周方向に等分割して異なる極に交互に着磁させたマグネット311を形成し、該マグネット311の軸方向に第1のコイル312、マグネット311及び第2のコイル313を順に配置し、第1のコイル312により励磁される第1の外側磁極部314a,314b及び第1の内側磁極部314c,314dをマグネット311の軸方向の一半分の外周面及び内周面に対向させ、第2のコイル313により励磁される第2の外側磁極部315a,315b及び第2の内側磁極部315c,315dをマグネット311の軸方向の他半分の外周面及び内周面に対向させるように構成したものであり、回転軸である出力軸317が円筒形状のマグネット311から取り出されている。このような構成のモータならば、出力が高くモータの外形寸法を小さいものとすることができる。更に、マグネット311を薄くすることにより、第1の外側磁極部と第1の内側磁極部との間の距離、並びに第2の外側磁極部と第2の内側磁極部との間の距離を小さくすることができ、それにより磁気回路の磁気抵抗を小さくすることができる。そのため、第1のコイル312及び第2のコイル313に流す電流が少なくても、多くの磁束を発生させることができ高い、出力を維持できる。
しかしながら、上記特許文献1に記載されているタイプのモータは、図17に示す従来のステップモータと同様に、軸方向の長さが長くなってしまうという欠点があった。
軸方向に短いモータとしては、例えば図20に示されるようなものがある(特許文献2、特許文献3参照)。これは、複数のコイル301,302,303と円盤形状のマグネット304で構成されている。コイル301〜303は図20に示すように薄型コイン形状であり、その軸はマグネット304の軸と平行に配置されている。また、円盤形状のマグネット304は円盤の軸方向に着磁されており、該マグネット304の着磁面とコイル301〜303の軸は対向するように配置されている。この場合、コイル301〜303から発生する磁束は、図21中の矢印で示すように完全には有効にマグネット304に作用していない。また、マグネット304に作用する回転力の中心は図21に示すようにモータの外径からLだけ離れた位置となるので、該モータの大きさの割には発生するトルクが小さくなってしまう。また、このモータの中心部はコイル301〜303やマグネット304が占有してしまっているので、モータ内に別の部品を配置することは困難である。更には複数のコイルが必要であることから該コイルへの通電制御が複雑になったり、コストが上がってしまったりする欠点がある。
一方、上述した特許文献1等に記載のモータにより絞り羽根やシャッタやレンズ等を駆動する装置が知られている。しかしながら、この種のタイプのモータは細長い円柱形状であるため、絞り羽根やシャッタ、あるいはレンズ等の駆動源として用いる場合は、カメラの鏡筒内で光軸と平行になるように配置する必要がある。よって、鏡筒の半径寸法がレンズの半径や絞り開口の半径寸法だけではなく、これにモータの直径を加えた値となっていた。
図22は、図19に示すような円柱形状のステップモータを使用する場合の鏡筒地板あるいは光量調節装置の横断面の大きさを線図で示す説明図である。図22において、モータをM、鏡筒地板あるいは光量調節装置を400、開口部を401とし、モータMの直径をD1、開口部401の直径をD2、鏡筒地板又は光量調節装置400の直径をD3とすると、鏡筒地板又は光量調節装置400の直径D3は少なくとも(2×D1+D2)以上になってしまう。図17に示すモータを使用すれば、モータMの直径D1がコイル、マグネット、およびステータを加えたものとなり、光量調節装置400の直径D3が非常に大きくなってしまう。
また、図17、図19に記載されているタイプのモータの場合、第1のコイルへの通電により発生する磁束がマグネットに作用する位置と、第2のコイルへの通電により発生する磁束がマグネットに作用する位置とがマグネットの軸方向にずれている。そのため、軸と平行方向における位置で(つまり、図19でいう314側の位置と315側の位置とで)マグネットに着磁むらがある場合、マグネットの回転停止位置の精度が悪くなることもある。
そこで、このような問題を解決したモータを本出願人は提案している(特許文献4参照)。これは、周方向に分割して異なる極に交互に着磁された円筒形状のマグネットを有する回転可能なロータと、第1のコイルにより励磁され、マグネットの外周面の第1の所定の角度範囲内に対向する第1の外側磁極部と、第1のコイルにより励磁され、マグネットの内周面に対向する第1の内側磁極部と、第2のコイルにより励磁され、前記マグネットの外周面の第2の所定の角度範囲内に対向する第2の外側磁極部と、第2のコイルにより励磁され、マグネットの内周面に対向する第2の内側磁極部とを設け、第1の外側磁極部と第2の外側磁極部とをマグネットを中心とした同一円周上に配置したものである。
特開平9−331666号公報 特開平7−213041号公報 特開2000−50601号公報 特開2003−23763号公報
しかしながら、上記特許文献4に開示のモータは、マグネットの着磁むらの影響を受けにくく、軸方向の長さは短いものの、すべての外側磁極部はコイルの内周に配置される構成のため、モータ外径を小型化しようとすると、外側磁極部のマグネット外周に対向する範囲が限られてしまい(マグネット外周に外側磁極部が対向していない領域が多い)、出力が低いという問題点を有していた。
(発明の目的)
本発明の目的は、小型化を損なうことなく、高出力化することのできるモータおよび光学装置を提供しようとするものである。
請求項1に記載の発明は、周方向にn分割されて異なる極に交互に着磁された円筒形状のマグネットを有する回転可能なロータと、前記ロータの回転軸方向において前記マグネットに隣接して配置される第1のコイルと、前記第1のコイルにより励磁され、前記第1のコイルの心部分に配置されるとともに、前記マグネットの外周面の第1の所定の角度範囲内に対向する第1の外側磁極部と、前記第1のコイルにより励磁され、前記第1のコイルの外周に隣接するとともに、前記マグネットの外周面に対向する第2の外側磁極部と、前記第1のコイルにより励磁され、前記第1のコイルの外周に隣接するとともに、前記マグネットの内周面に対向する第1の内側磁極部と、前記ロータの回転軸方向において前記マグネットに隣接するとともに、前記第1のコイルと略同一平面上に配置される第2のコイルと、前記第2のコイルにより励磁され、前記第2のコイルの心部分に配置されるとともに、前記マグネットの外周面の第2の所定の角度範囲内に対向する第3の外側磁極部と、前記第2のコイルにより励磁され、前記第2のコイルの外周に隣接するとともに、前記マグネットの外周面に対向する第4の外側磁極部と、前記第2のコイルにより励磁され、前記第2のコイルの外周に隣接するとともに、前記マグネットの内周面に対向する第2の内側磁極部とを有するモータとするものである。
上記構成によれば、第1のコイルにより発生する磁束は第1の外側磁極部と第1の内側磁極部との間にあるマグネットを横切り、第2のコイルにより発生する磁束は第3の外側磁極部と第2の内側磁極部との間にあるマグネットを横切るので効果的に作用し、出力を向上させることができる。さらに、第1のコイルにより発生する磁束は第2の外側磁極部にも作用し、第2のコイルにより発生する磁束は第4の外側磁極部にも作用するので、さらなるモータの出力向上につながる。また、モータ外径を大型化することなくマグネット外周に対向する外側磁極の数を増やすことができるため、回転バランスが向上し、静音化につながる。
また、請求項2に記載の発明は、周方向にn分割されて異なる極に交互に着磁された円筒形状のマグネットと、前記マグネットの内径部に固定される軟磁性材料からなるロータと、前記ロータに隣接するとともに、前記ロータの軸方向において前記マグネットに隣接して配置される第1のコイルと、前記第1のコイルにより励磁され、前記第1のコイルの心部分に配置されるとともに、前記マグネットの外周面の第1の所定の角度範囲内に対向する第1の外側磁極部と、前記第1のコイルにより励磁され、前記第1のコイルの外周に隣接するとともに、前記マグネットの外周面に対向する第2の外側磁極部と、前記ロータに隣接するとともに、前記ロータの軸方向において前記マグネットに隣接して前記第1のコイルと略同一平面上に配置される第2のコイルと、前記第2のコイルにより励磁され、前記第2のコイルの心部分に配置されるとともに、前記マグネットの外周面の第2の所定の角度範囲内に対向する第3の外側磁極部と、前記第2のコイルにより励磁され、前記第2のコイルの外周に隣接するとともに、前記マグネットの外周面に対向する第4の外側磁極部とを有するモータとするものである。
上記構成によれば、マグネットの内周面に固定されたロータの第1の外側磁極部と対向する一部分を第1の内側磁極部と呼ぶとすると、第1のコイルにより発生する磁束はマグネットの外周面に対向する第1の外側磁極部とマグネットの内周面に固定されたロータの第1の内側磁極部との間を通過するので、効果的にマグネットに作用する。その際に、マグネットの内周面に対向するロータの第1の内側磁極部はマグネットの内周面との間に空隙を設ける必要がないので、外側磁極部と内側磁極部との距離を小さく構成することが可能となり、これにより磁気抵抗を減少させ、出力を高めることが出来る。同様に、マグネットの内周面に固定されたロータの第3の外側磁極部と対向する一部分を第2の内側磁極部と呼ぶとすると、第2のコイルにより発生する磁束はマグネットの外周面に対向する第3の外側磁極部とマグネットの内周面に固定されたロータの第2の内側磁極部との間を通過するので、効果的にマグネットに作用する。その際に、マグネットの内周面に対向するロータの第2の内側磁極部はマグネットの内周面との間に空隙を設ける必要がないので、外側磁極部と内側磁極部との距離を小さく構成することが可能となり、これにより磁気抵抗を減少させ、出力を高めることが出来る。また、第1の内側磁極部及び第2の内側磁極部はロータで構成してあるので、外側磁極部と内側磁極部とを接続或いは一体的に製造する場合に比べて容易に製造でき、コストが安くなる。さらに、マグネットは内径部にロータが固定されるので、強度的に優れる。更に、第1のコイルにより発生する磁束は第2の外側磁極部にも作用し、第2のコイルにより発生する磁束は第4の外側磁極部にも作用するので、よりモータの出力向上につながる。更に又、モータ外径を大型化することなくマグネット外周に対向する外側磁極の数を増やすことができるため、回転バランスが向上し、静音化につながる。
また、請求項3に記載の発明は、前記第1の外側磁極部と前記第2の外側磁極部と前記第3の外側磁極部と前記第4の外側磁極部とは、同一部材で構成されている請求項1または2に記載のモータとするものである。
上記構成によれば、相互位置の誤差を小さく抑えることができるとともに、部品点数を少なく、構造が簡単なモータを提供でき、コストダウンになる。
また、請求項4に記載の発明は、前記第1の外側磁極部及び前記第3の外側磁極部が、前記ロータの回転軸方向に延出した櫛歯形状である請求項1ないし3のいずれかに記載のモータとするものである。
上記構成によれば、回転軸に垂直な方向の寸法を小型化できるとともに、コイルの組み付けが簡単な構造となる。
また、請求項5に記載の発明は、前記ロータの回転中心を基準にした前記第1の外側磁極部の前記マグネットの外周面に対向する部分の中心と前記第2の外側磁極部の前記マグネットの外周面に対向する部分の中心とのなす角α、及び、前記第3の外側磁極部の前記マグネットの外周面に対向する部分の中心と前記第4の外側磁極部の前記マグネットの外周面に対向する部分の中心とのなす角βは、(270/n)≦α又はβ≦(450/n)の範囲に設定される請求項1ないし4のいずれかに記載のモータとするものである。
上記構成によれば、第1の外側磁極部に加え、第2の外側磁極部もマグネットに有効に作用するとともに、第3の外側磁極部に加え、第4の外側磁極部もマグネットに有効に作用する。
また、請求項6に記載の発明は、前記ロータの回転中心を基準にした前記第1の外側磁極部と前記第3の外側磁極部とのなす角θが、θ=(180−180/n)である請求項1ないし5のいずれかに記載のモータとするものである。
上記構成によれば、コイルの通電タイミングを制御することで、双方向の回転が可能なモータとして動作させることができる。
また、請求項7に記載の発明は、レンズを備える光学装置において、請求項1ないし6のいずれかに記載のモータを備え、該モータの回転軸とレンズの光軸とを平行に配置した光学装置とするものである。
上記構成によれば、モータによる光軸方向の出っ張りの少ない光学装置を提供することができる。
また、請求項8に記載の発明は、前記レンズの後段に配置され、前記モータの回転に応じて、光路としての開口部の開口面積を変更する開口量調節部材を有する請求項7に記載の光学装置とするものである。
上記構成によれば、開口量調節部材を駆動するモータとして、光軸と平行方向の長さを小さくすることができ、他のレンズや構造物に対して邪魔にならず、出力を向上させることができる、安価で小型のモータを備えた光学装置とすることができる。
本発明によれば、小型化を損なうことなく、高出力化することができるモータまたは光学装置を提供できるものである。
以下の実施例1および実施例2に示す通りである。
図1ないし図10は本発明の実施例1に係わる図であり、そのうち、図1はモータの分解斜視図、図2は図1のモータの構成部品であるステータの拡大図、図3は図1のモータの組み立て後の完成状態図、図4は図1のモータのコイル及びロータ軸を通り、軸方向に平行な面での断面図である。
図1〜図4において、1は軟磁性材料から成るステータであり、第1外歯部1a、第2外歯部1b、第3外歯部1cを有し、第1外歯部1aで第1の外側磁極部を形成し、第2外歯部1b及び該第3外歯部1cで第2の外側磁極部を形成する。1dは第1内歯部、1eは第1嵌合突起部であり、第1内歯部1dの一端上に形成され、後述の補助ヨーク6が取り付けられ、第1内歯部1dと第1嵌合突起部1e及び補助ヨーク6の一部で第1の内側磁極部を形成する。1fは第4外歯部、1gは第5外歯部、1hは第6外歯部であり、第4外歯部1fで第3の外側磁極部を形成し、第5外歯部1g及び該第6外歯部1hで第4の外側磁極部を形成する。1iは第2内歯部、1jは第2内歯部1iの一端上に形成され、補助ヨーク6が取り付けられる第2嵌合突起部であり、第2内歯部1iと第2嵌合突起部1j及び補助ヨーク6の一部で第2の内側磁極部を形成する。1kは平板部であり、第1外歯部1a、第2外歯部1b、第3外歯部1c、第1内歯部1d、第4外歯部1f、第5外歯部1g、第6外歯部1h、第1内歯部1iのそれぞれの一端を結ぶものである。1lは後述の軸受け11が取り付けられる軸受け取付部である。
上記の第1外歯部1a、第2外歯部1b、第3外歯部1c、第1内歯部1d、第4外歯部1f、第5外歯部1g、第6外歯部1h、第1内歯部1iは、後述の回転軸8と平行方向に延びる櫛歯形状に形成されている。
本実施例1のステータ1は、特許文献1に開示されたものとは異なり、第1の外側磁極部と第2の外側磁極部と第3の外側磁極部と第4の外側磁極部とは一体的に構成されている。このため、第1の外側磁極部と第2の外側磁極部と第3の外側磁極部と第4の外側磁極部との相互誤差が少なくなり、組み立てによるモータの性能のばらつきを最小限に抑えることができる。
2は第1のコイル、3は第1のコイル2が巻回される第1のボビンであり、第1のコイル2は第1のボビン3に固定された状態でその内周にステータ1の第1外歯部1aが配置されるように固定される。この状態で、第2外歯部1b、第3外歯部1c及び第1内歯部1dは第1のコイル2の外周に隣接し、第1のコイル2への通電を行うことにより、第1外歯部1a、第2外歯部1b、第3外歯部1c、第1内歯部1d、第1嵌合突起部1e及び第1外歯部1aに対向する後述の補助ヨーク6の一部が励磁される。この時、第1外歯部1aと、第2外歯部1b、第3外歯部1c、第1内歯部1d、第1嵌合突起部1e及び第1外歯部1aに対向する補助ヨーク6の一部とは、お互いに異なる極に励磁される。すなわち、第1の外側磁極部と、第2の外側磁極部及び第1の内側磁極部とはお互いに異なる極に励磁される。
4は第2のコイル、5は第2のコイル4が巻回される第2のボビンであり、第2のコイル4は第2のボビン5に固定された状態でその内周にステータ1の第4外歯部1fが配置されるように固定される。この状態で、第5外歯部1g、第6外歯部1h及び第2内歯部1iは第2のコイル4の外周に隣接し、第2のコイル4への通電を行うことにより、第4外歯部1f、第5外歯部1g、第6外歯部1h、第2内歯部1i、第2嵌合突起部1j及び第4外歯部1fに対向する補助ヨーク6の一部が励磁される。この時、第4外歯部1fと、第5外歯部1g、第6外歯部1h、第2内歯部1i、該第2嵌合突起部1j及び第4外歯部1fに対向する後述の補助ヨーク6の一部とは、お互いに異なる極に励磁される。すなわち、第3の外側磁極部と、第4の外側磁極部及び第2の内側磁極部とはお互いに異なる極に励磁される。
第1のコイル2と第2のコイル4とは、ステータ1の平板部1kの平面上に隣接して配置される。そのため、モータの軸方向長さを短く構成できる。
6は軟磁性材料から成る円筒形状の補助ヨークであり、その内周部6aがステータ1の第1嵌合突起部1e及び第2嵌合突起部1jに密着するように圧入や接着等により固定される。補助ヨーク6の第1外歯部1aと対向する一部分は、第1内歯部1d及び第1嵌合突起部1eとともに第1の内側磁極部を形成する。同様に、補助ヨーク6の第4外歯部1fと対向する一部分は、第2内歯部1i及び第2嵌合突起部1jとともに第2の内側磁極部を形成する。また、補助ヨーク6は第1のコイル2が巻回されている第1のボビン3及び第2のコイル4が巻回されている第2のボビン5の外歯部1a及び外歯部1fからの抜け止めを兼ねている(図4参照)。
ここで、補助ヨーク6と第1内歯部1d及び第1嵌合突起部1e、第2内歯部1i及び第2嵌合突起部1jとは別体としたが、これらを一体で形成し、ステータ1とは別体として後から固定する構成としてもよい。
7は永久磁石からなる円筒形状のマグネット、8は回転軸であり、該回転軸8の円盤部8aの外周部とマグネット7の内周部7aとが接着や圧入等により固定される。その際、マグネット7の上面が円盤部8aの上面と同一面となるように固定される(図4参照)。回転軸8には出力軸部8bと保持軸部8cとが形成され、後述の軸受け10,11により回転可能に保持される。マグネット7は、外周表面を円周方向に多分割、即ち着磁極数がNとなるよう(本実施例1では6分割、即ちN=6となるよう)S極、N極が交互に着磁されている。このマグネット7を射出成形等により成形されるプラスチックマグネット材料により構成することで、円筒形状の半径方向の厚さを非常に薄くすることができる。マグネット7の内周面は、外周面に比べ弱い着磁分布を持つか、あるいは全く着磁されていないか、あるいは外周面と逆の極、すなわち外周面がS極の場合はその範囲の内周面はN極に着磁されているもののいずれかである。そして、このマグネット7と回転軸8とでロータが構成される。ここで、マグネット7と回転軸8とは別体で接着固定する構成としたが、両方をプラスチックマグネットとして一体に成形しても良い。
第1外歯部1a、第2外歯部1b、第3外歯部1c、第4外歯部1f、第5外歯部1g、第6外歯部1hは、マグネット7の外周面に所定の隙間をもって対向しており、補助ヨーク6はマグネット7の内周面に所定の隙間をもって対向して配置される。第1外歯部1a、第2外歯部1b、第3外歯部1cと補助ヨーク6とで、また、第4外歯部1f、第5外歯部1g、第6外歯部1hと補助ヨーク6とで、マグネット7を挟む構成になっている。
第1のコイル2への通電を行うことにより、第1の外側磁極部(第1外歯部1a)と第1の内側磁極部(第1内歯部1d、第1嵌合突起部1e及び第1外歯部1aに対向する補助ヨーク6の一部)が励磁され、その磁極間にはマグネット7を横切る磁束が発生し、効果的にマグネット7に作用する。同様に、第2のコイル4への通電を行うことにより、第3の外側磁極部(第4外歯部1f)と第2の内側磁極部(第2内歯部1i、第2嵌合突起部1j及び第4外歯部1fに対向する補助ヨーク6の一部)が励磁され、その磁極間にはマグネット7を横切る磁束が発生し、効果的にマグネット7に作用する。
また、マグネット7は前記したように射出成形等により成形される円筒形状のプラスチックマグネット材料により構成されているので、円筒形状の半径方向厚さを非常に薄くすることができる。そのため、第1外歯部1aと補助ヨーク6との距離及び第4外歯部1fと補助ヨーク6との距離を非常に小さくできる。よって、第1のコイル2と第1外歯部1aによる第1の外側磁極部と、補助ヨーク6、第1嵌合突起部1e、第1内歯部1dによる第1の内側磁極部により形成される磁気回路、及び、第2のコイル4と第4外歯部1fによる第3の外側磁極部と補助ヨーク6により形成される磁気回路の磁気抵抗を小さくすることができる。
さらに、第1のコイル2への通電を行うことにより、第2の外側磁極部(第2外歯部1b及び第3外歯部1c)も励磁され、第1の外側磁極部と第2の外側磁極部との磁極間にも磁束が発生し、第2の外側磁極部は対向するマグネット7に作用する。同様に、第2のコイル4への通電を行うことにより、第4の外側磁極部(第5外歯部1g及び第6外歯部1h)も励磁され、第3の外側磁極部と第4の外側磁極部との磁極間にも磁束が発生し、第4の外側磁極部は対向するマグネット7に作用する。
すなわち、第1の外側磁極部と第1の内側磁極部との磁極間に発生する磁束はマグネット7を横切って効果的に作用し、第1の外側磁極部と第2の外側磁極部との磁極間に発生する磁束はマグネット7に隣接して補助的に作用する。同様に、第3の外側磁極部と第2の内側磁極部との磁極間に発生する磁束はマグネット7を横切って効果的に作用し、第3の外側磁極部と第4の外側磁極部との磁極間に発生する磁束はマグネット7に隣接して補助的に作用する。これにより、少ない電流で多くの磁束を発生させることができ、モータの出力アップ、低消費電力化、コイルの小型化を達成することができる。
第1外歯部1a及び第4外歯部1fはモータ軸である回転軸8に平行な方向に延出する櫛歯により構成されているので、モータの最外径(図5のL1)を最小限に抑えることができる。例えば外側磁極部をマグネットの半径方向に伸びるヨーク板で構成すると、マグネットを平面的な展開にする必要があるとともに、半径方向に向かってコイルを巻くことになり、軸方向長さは短くてもモータの最外径は大きなものとなってしまう。本実施例1のモータの最外径L1は、マグネット7に第1外歯部1a及び第4外歯部1fの厚みと第1のコイル2及び第2のコイル4の巻き線幅で決まる。また、第1外歯部1a及び第4外歯部1fがモータ軸に平行な方向に延出する櫛歯のため、第1のコイル2及び第2のコイル4、補助ヨーク6、及び、マグネット7と回転軸8からなるロータをすべて一方向から組み込むことが可能となり、組み立て作業性がよい。
9はカバーであり、ステータ1の第1外歯部1aの先端に設けられた突起1mが嵌合穴9bに嵌合し、第4外歯部1fの先端に設けられた突起1nが嵌合穴9cに嵌合して位置決めされ、第1外歯部1a、第2外歯部1b、第3外歯部1c、第4歯部1f、第5外歯部1g、第6外歯部1hの先端が該カバー9の裏面に当接する状態でステータ1に固定される。また、9aは軸受け取付部であり、ここに軸受け10がカシメや接着等により固定され、軸受け10は回転軸8の保持軸部8cとゆるやかに嵌合して該回転軸8を回転可能に保持する。軸受け10及び軸受け11はカバー9がステータ1に固定された状態で、回転軸8を回転可能に保持するとともに該回転軸8の軸方向の移動を所定範囲内に規制する。この状態で、回転軸8に固定されたマグネット7は、外周面が第1外歯部1a、第2外歯部1b、第3外歯部1c、第4外歯部1f、第5外歯部1g、第6外歯部1hと所定の隙間を持つとともに、内周面が補助ヨーク6と所定の隙間を持ち、上面がカバー9の裏面と所定の隙間を保つとともに、下面が第1のボビン3及び第2のボビン5と所定の隙間を保つ。よって、マグネット7は第1のコイル2及び第2のコイル4と軸方向に隣接して配置されており、該第1のコイル2と該第2のコイル4とは軸方向に垂直な平面で隣接しているため、軸方向長さの短いモータとすることが可能となる。
図5は、マグネット7とステータ1の位置関係を示す断面図である。
図5からわかるように、マグネット7はその外周表面及び内周表面を円周方向に均一に多分割して(本実施例1では6分割して)S極、N極が交互に着磁された着磁部が形成されている。外周表面がS極のとき、内周表面はN極となり、外周表面がN極のとき、内周表面はS極となる。
ここで、マグネット7と外側磁極部との位置関係について説明する。
第1の外側磁極部である第1外歯部1aと第3の外側磁極部である第4外歯部1fとは、マグネット7の回転中心を基準に考えると、θ度位相がずれた位置に配置されている。ここで、θ度は(180度−180度/n)である(n=着磁分割数)。本実施例1ではn=6なので、θ度は150度である。このようにθ度(180度−180度/n)にすることで、図中のL2の寸法を非常に小型に設定することができる。
第1外歯部1aと第4外歯部1fとはマグネット7の着磁位相に対して(180/n)度、即ち本実施例1では30度位相がずれて配置されていれば良いのであり、第1外歯部1aと第4外歯部1fとのマグネット7の回転中心を基準に考えたなす角θ度を数式で表すと「B×360/n−180/n」となる。ただし、Bはn以下の正の整数である。第1外歯部1aと第4外歯部1fとのマグネット7の回転中心を基準に考えたなす角θ度は、30度、90度、150度、210度、270度、330度のどれであっても良い。しかしながら、このうち30度と330度に関しては第1のコイル2、第2のコイル4の配置が困難になり、また、90度、270度に関してはマグネット7の働く磁力及び電磁力の位置がアンバランスになり、マグネット7の回転に振動を発生しやすくなったり、L2の寸法を小さくすることができない。L2の寸法を小さくするためには、B=n/2の関係、即ちB=3とし、θ度は(180度−180度/n)、即ち150度に設定するのが良い。このとき、マグネット7の働く磁力及び電磁力の位置は左右対称に近い状態になり、振動の発生は最小限に抑えられる。さらに、第2の外側磁極部である第2外歯部1b及び第3外歯部1cと第4の外側磁極部である第5外歯部1g及び第6外歯部1hとをそれぞれマグネット7の外周面の異なる位置に対向する配置としたので、マグネット7の回転バランスのさらなる向上を図ることができる。
次に、第1の外側磁極部と第2の外側磁極部との位置関係及び第3の外側磁極部と第4の外側磁極部との位置関係について説明する。
第1の外側磁極部である第1外歯部1aと第2の外側磁極部の一部である第2外歯部1bとはマグネット7の回転中心を基準に考えると、それぞれのマグネット7に対向する部分の中心がα度位相がずれた位置になるように配置されている。このα度を360/nと設定すると、マグネット7への第1外歯部1aの対向部中心が対向する極とマグネット7への第2外歯部1bの対向部中心が対向する極とは異なる極となり、第1のコイル2の外周に隣接配置されている第2外歯部1bは第1のコイル2の内周に配置されている第1外歯部1aとは異なる極に励磁されるため、第2外歯部1bは外側磁極部としてマグネット7に有効に作用する。ここで、第2外歯部1bの対向部には所定の幅があるため、α度にある程度の範囲をもたせてもその効果は維持される。よってα度を(270/n)≦α≦(450/n)の範囲に設定しても、第2外歯部1bは外側磁極部としてマグネット7に有効に作用する。
同様に、第3の外側磁極部である第4外歯部1fと第4の外側磁極部の一部である第5外歯部1gとはマグネット7の回転中心を基準に考えると、それぞれのマグネット7に対向する部分の中心がα度位相がずれた位置になるように配置され、第5外歯部1gは外側磁極部としてマグネット7に有効に作用する。
また、第1の外側磁極部である該第1外歯部1aと第2の外側磁極部の一部である第3外歯部1cとはマグネット7の回転中心を基準に考えると、それぞれのマグネット7に対向する部分の中心がβ度位相がずれた位置になるように配置されている。このβ度を360/nと設定すると、マグネット7への第1外歯部1aの対向部中心が対向する極とマグネット7への第3外歯部1cの対向部中心が対向する極とは異なる極となり、第1のコイル2の外周に隣接配置されている第3外歯部1cは第1のコイル2の内周に配置されている第1外歯部1aとは異なる極に励磁されるため、第3外歯部1cは外側磁極部としてマグネット7に有効に作用する。ここで、第3外歯部1cの対向部には所定の幅があるため、β度にある程度の範囲をもたせてもその効果は維持される。よって、β度を(270/n)≦α≦(450/n)の範囲に設定しても、第3外歯部1cは外側磁極部としてマグネット7に有効に作用する。
同様に、第3の外側磁極部の一部である第4外歯部1fと第4の外側磁極部である第6外歯部1hとはマグネット7の回転中心を基準に考えると、それぞれのマグネット7に対向する部分の中心がβ度位相がずれた位置になるように配置され、第6外歯部1hは外側磁極部としてマグネット7に有効に作用する。なお、本実施例1ではn=6なので、α度及びβ度は45度以上75度以下に設定すればよい。また、α度とβ度は同一であるのが最も望ましいが、駆動方法により同一でなくてもよい場合もある(1・2相駆動ではステップ精度から同一であるのが望ましいが、2相駆動では多少異なっていても不都合はない)。
上記構成によれば、第1の外側磁極部である第1外歯部1a及び第2の外側磁極部である第2外歯部1b、第3外歯部1cと、第3の外側磁極部である第4外歯部1f及び第4の外側磁極部である第5外歯部1g、第6外歯部1hとは、同一のマグネット7に対してそれぞれ異なる角度範囲に関して対向するように構成されているので、該マグネット7は軸方向に関して短く構成でき、軸方向と平行方向に関する長さについても短いモータとすることができる。
上記構成の大きな特徴として、マグネット7の外周面の一部分に着目すれば、マグネット7が回転することにより、該マグネット7の一部分に対して第1のコイル2により励磁される第1の外側磁極部及び第2の外側磁極部の磁束と、第2のコイル4により励磁される第3の外側磁極部及び第4の外側磁極部の磁束とが交互に作用することになる。これらの外側磁極部がマグネット7の同じ個所に対して磁束を作用させるので、着磁のバラツキなどによる悪影響を受けず、安定した性能のモータを提供することが可能となる。
次に、図5〜図8を参照して、本実施例1に係るステップモータの動作について説明する。
図5に記載されたモータは、第1のコイル2に通電し、ステータ1の第1外歯部1aをN極とし、第2外歯部1b及び第3外歯部1cをS極とし、補助ヨーク6の第1外歯部1aに対向する一部分をS極となるように励磁するとともに、第2のコイル4に通電し、第4外歯部1fをN極とし、第5外歯部1g及び該第6外歯部1hをS極とし、補助ヨーク6の第4外歯部1fに対向する一部分をS極となるように励磁している状態である。
図5の状態から第1のコイル2への通電方向のみ反転し、第1外歯部1aをS極とし、第2外歯部1b及び第3外歯部1cをN極とし、補助ヨーク6の第1外歯部1aに対向する一部分をN極となるように励磁すると、図6に示すようにマグネット7は反時計方向に30度回転する。
図6の状態から第2のコイル4への通電方向のみ反転し、第4外歯部1fをS極とし、第5外歯部1g及び第6外歯部1hをN極とし、補助ヨーク6の第4外歯部1fに対向する一部分をN極となるように励磁すると、図7に示すようにマグネット7はさらに反時計方向に30度回転する。
図7の状態から第1のコイル2への通電方向のみ反転し、第1外歯部1aをN極とし、第2外歯部1b及び第3外歯部1cをS極とし、補助ヨーク6の第1外歯部1aに対向する一部分をS極となるように励磁すると、図8に示すようにマグネット7は更に反時計方向に30度回転する。
以後、このように第1のコイル2及び第2のコイル4への通電方向を順次切り換えていくことにより、第1の外側磁極部及び第2の外側磁極部と、第3の外側磁極部及び第4の外側磁極部とは異なるタイミングで励磁の切り換えが行われ、マグネット7は通電位相に応じた位置へと回転することになる。
本実施例1では、第1の通電状態として、第1のコイル2を正方向通電、第2のコイル4を正方向通電とし、第2の通電状態として、第1のコイル2を逆方向通電、第2のコイル4を正方向通電とし、第3の通電状態として、第1のコイル2を逆方向通電、第2のコイル4を逆方向通電とし、第4の通電状態として、第1のコイル2を正方向通電、第2のコイル4を逆方向通電とし、第1の通電状態から第2の通電状態、第3の通電状態、第4の通電状態へと通電状態の切り換えを行い(2相駆動)、マグネット7を回転させていったが、第5の通電状態として、第1のコイル2を正方向通電、第2のコイル4を非通電とし、第6の通電状態として、第1のコイル2を非通電、第2のコイル4を正方向通電とし、第7の通電状態として、第1のコイル2を逆方向通電、第2のコイル4を非方向通電とし、第8の通電状態として、第1のコイル2を非通電、第2のコイル4を逆方向通電として、第5の通電状態から第6の通電状態、第7の通電状態、第8の通電状態へと通電状態を切り換えるようにしてもよい(1・2相駆動)。それによってもマグネット7は通電位相に応じた回転位置へと回転していく。
次に、マグネット7と第1の外側磁極部である第1外歯部1a、第2の外側磁極部である第2外歯部1b及び第3外歯部1c、第3の外側磁極部である第4外歯部1f、第4の外側磁極部である第5外歯部1g及び第6外歯部1hとの位相関係について説明する。
上記したように第1の通電状態、第2の通電状態、第3の通電状態、第4の通電状態と通電状態を切り換えると、第1の外側磁極部及び第2の外側磁極部と第3の外側磁極部及び第4の外側磁極部とは交互に励磁される極性の切り換えが行われる。図5のように第1のコイル2に正通電することで第1の外側磁極部をN極に励磁し、第2の外側磁極部をS極に励磁すると、マグネット7には第1外歯部1aの中心とマグネット7の着磁部の中心(S極の中心)が一致するように図中時計方向の回転力が発生するが、同時に第2のコイル4も正通電することで第3の外側磁極部をN極に励磁し、第4の外側磁極部をS極に励磁すると、マグネット7には第4外歯部1fの中心とマグネット7の着磁部の中心(S極の中心)が一致するように図中反時計方向の回転力が発生し、両コイルの通電中は回転力のバランスがとれた状態で静止する。この状態が図5の状態であり、両コイルへの通電量が等しい時は、第1外歯部1aの中心とマグネット7の着磁部の中心(S極の中心)との位相差及び第4外歯部1fの中心とマグネット7の着磁部の中心(S極の中心)との位相差は共に約15度となる。このとき、S極に励磁された第2外歯部1bはマグネット7のN極に対向し、S極に励磁された第3外歯部1cもマグネット7のN極に対向し、S極に励磁された第5外歯部1gはマグネット7のN極に対向し、S極に励磁された該第6外歯部1hもマグネット7のN極に対向している。
図5の状態から第1のコイル2を逆通電に切り換えることで、第1の外側磁極部はS極に励磁され、第2の外側磁極部はN極に励磁されて、マグネット7には第1外歯部1aの中心とマグネット7の着磁部の中心(N極の中心)が一致するように図中反時計方向の回転力が発生するとともに、第2外歯部1bがマグネット7のS極に対向するように図中反時計方向の回転力が発生し、同じく第3外歯部1cがマグネット7のS極に対向するように図中反時計方向の回転力が発生する。ここで、第2のコイル4は正通電のままにすることで、マグネット7には第4外歯部1fの中心とマグネット7の着磁部の中心(S極の中心)が一致するように図中反時計方向の回転力が発生し、図5の状態から反時計方向に回転を始める。
図5の状態から反時計方向に約15度回転すると、第4外歯部1fの中心とマグネット7の着磁部の中心(S極の中心)が一致する状態になり、第5外歯部1g及び第6外歯部1hはマグネット7のN極に対向したままであるが、この時、第1外歯部1aの中心はマグネット7の着磁部の境界(S極・N極の境界)と一致した状態であり、さらに反時計方向に回転する力が発生している。そして、その状態からさらに反時計方向に約15度回転(図5の状態から反時計方向に約30度回転)すると両コイルの回転力のバランスがとれた状態となり、その位置で静止する。この状態が図6の状態である。このとき、N極に励磁された第2外歯部1b及び第3外歯部1cはマグネット7のS極に対向し、S極に励磁された第5外歯部1g及び第6外歯部1hはマグネット7のN極に対向している。
図6の状態から第2のコイル4を逆通電に切り換えることで、第3の外側磁極部はS極に励磁され、第4の外側磁極部はN極に励磁されて、マグネット7には第4外歯部1fの中心とマグネット7の着磁部の中心(N極の中心)が一致するように図中反時計方向の回転力が発生するとともに、第5外歯部1gがマグネット7のS極に対向するように図中反時計方向の回転力が発生し、同じく第6外歯部1hがマグネット7のS極に対向するように図中反時計方向の回転力が発生する。ここで、第1のコイル2は逆通電のままにすることで、マグネット7には該第1外歯部1aの中心とマグネット7の着磁部の中心(N極の中心)が一致するように図中反時計方向の回転力が発生し、図6の状態から反時計方向に回転を始める。
図6の状態から反時計方向に約15度回転すると、第1外歯部1aの中心とマグネット7の着磁部の中心(N極の中心)が一致する状態になり、第2外歯部1b及び第3外歯部1cはマグネット7のS極に対向したままであるが、この時、第4外歯部1fの中心はマグネット7の着磁部の境界(S極・N極の境界)と一致した状態であり、さらに反時計方向に回転する力が発生している。そして、その状態からさらに反時計方向に約15度回転(図6の状態から反時計方向に約30度回転)すると両コイルの回転力のバランスがとれた状態となり、その位置で静止する。この状態が図7の状態である。このとき、N極に励磁された第2外歯部1b及び第3外歯部1cはマグネット7のS極に対向し、N極に励磁された第5外歯部1g及び第6外歯部1hはマグネット7のS極に対向している。
図7の状態から第1のコイル2を正通電に切り換えることで、第1の外側磁極部はN極に励磁され、第2の外側磁極部はS極に励磁されて、マグネット7には第1外歯部1aの中心とマグネット7の着磁部の中心(S極の中心)が一致するように図中反時計方向の回転力が発生するとともに、第2外歯部1bがマグネット7のN極に対向するように図中反時計方向の回転力が発生し、同じく第3外歯部1cがマグネット7のN極に対向するように図中反時計方向の回転力が発生する。ここで、第2のコイル4は逆通電のままにすることで、マグネット7には第4外歯部1fの中心とマグネット7の着磁部の中心(N極の中心)が一致するように図中反時計方向の回転力が発生し、図7の状態から反時計方向に回転を始める。
図7の状態から反時計方向に約15度回転すると、第4外歯部1fの中心とマグネット7の着磁部の中心(N極の中心)が一致する状態になり、第5外歯部1g及び第6外歯部1hはマグネット7のS極に対向したままであるが、この時、第1外歯部1aの中心はマグネット7の着磁部の境界(S極・N極の境界)と一致した状態であり、さらに反時計方向に回転する力が発生している。そして、その状態からさらに反時計方向に約15度回転(図7の状態から反時計方向に約30度回転)すると両コイルの回転力のバランスがとれた状態となり、その位置で静止する。この状態が図8の状態である。このとき、S極に励磁された第2外歯部1b及び第3外歯部1cはマグネット7のN極に対向し、N極に励磁された第5外歯部1g及び第6外歯部1hはマグネット7のS極に対向している。
以上説明したように、上記実施例1によれば、第1のコイル2により発生する磁束は第1の外側磁極部と第1の内側磁極部との間にあるマグネット7を横切り、第2のコイル4により発生する磁束は第3の外側磁極部と第2の内側磁極部との間にあるマグネット7を横切るので、磁束を効果的に作用させることができる。その結果、モータ出力の向上を図ることが可能となる。さらに、第1のコイル2により発生する磁束は第2の外側磁極部にも作用し、第2のコイル4により発生する磁束は第4の外側磁極部にも作用するので、さらなるモータの出力向上につながる。また、モータ外径を大型化することなくマグネット外周に対向する外側磁極の数を増やすことができるため、回転バランスが向上し、静音化につながる。
また、第1の外側磁極部である第1外歯部1a及び第3の外側磁極部である第4外歯部1fを、回転軸8と平行な方向に延出する櫛歯により構成したので、モータの軸と垂直な方向の寸法を最小限に抑えることができるとともに、第1のコイル2及び第2のコイル4の組み付けが簡単な構造となる。
また、第1の外側磁極部である第1外歯部1a及び第2の外側磁極部である第2外歯部1b、第3外歯部1cと、第3の外側磁極部である第4外歯部1f及び第4の外側磁極部である第5外歯部1g、第6外歯部1hとは、同一のマグネットに対してそれぞれ異なる角度範囲に関して対向するように構成されているので、マグネット7は軸方向に関して短く構成でき、軸方向と平行方向に関する長さについても短いモータとすることができる。
具体的に言えば、第1のコイル2と第1の外側磁極部及び第2の外側磁極部と第1の内側磁極部により形成される磁気回路において発生する磁束と、第2のコイル4と第3の外側磁極部及び第4の外側磁極部と第2の内側磁極部により形成される磁気回路において発生する磁束とが、同一のマグネット部に作用する構成になっている。マグネット7が回転することにより、それぞれの磁気回路は該マグネット7の同一円周上に作用し、該マグネット7の同一の部位を利用する構成となっている。マグネット7の同一部位を利用するので、着磁によるバラツキなどによる悪影響を受けずに安定した性能のモータを提供することが可能となる。
さらに、第1の外側磁極部と第2の外側磁極部と第3の外側磁極部と第4の外側磁極部とを同一部材から構成すれば、相互位置の誤差を小さく抑えることができるとともに、部品点数が少なく、構造が簡単なモータとすることができ、コストダウンになる。
また、マグネット7の外周面の着磁極数をNとすると、第1外歯部1aは第4外歯部1fに対して(180/n)度位相がずれて形成されているので、第1のコイル2及び第2のコイル4への通電方向を異なるタイミングで順次変えることにより、通電状態に応じた位置へマグネット7を回転していくことができ、双方向の回転が可能なステップモータとして機能させることができる。
図9は本実施例1のモータMを鏡筒地板内に配置した場合の平面図である。
このようにモータMを円筒の鏡筒地板12内に配置する場合、該モータMの回転軸と光軸Zとを平行に配置するとともに、図9に示すように第1の外側磁極部(第1外歯部1a)と第2の外側磁極部(第4外歯部1f)とのロータの回転軸中心を基準にしたなす角θが光軸Z側になるよう配置する。また、このとき第1外歯部1aと第4外歯部1fの光軸Zからの距離が等距離になるように配置する。以上のように配置することで、モータMは鏡筒地板12の円筒形状に沿って配置されることになり、図16におけるD3の寸法をより小さく構成でき、非常にコンパクトな鏡筒地板とすることができるとともに、光軸方向の出っ張りも少ない。
図10は開口量調節装置の分解斜視図であり、本実施例1のモータMを用いて開口量調節部材を駆動するようにしたものである。
13は中央に開口部13aが形成されたリング状の地板であり、14は本実施例1のモータMの出力軸部8bに穴部14aが嵌合して圧入や接着等により固定される駆動レバー、15は地板13の嵌合部13bに開口部15aが嵌合して回転可能に取り付けられる駆動伝達リングである。モータMは公知の方法(例えば接着やビス止め等)により地板13上に固定される。その際、軸受け11が取付け穴部13iに嵌合して位置決めされる。また、駆動レバー14は間に地板13を挟んでモータMに固定される。駆動レバー14に設けられる突起14bは駆動伝達リング15のU溝部15bと嵌合することで、連動して駆動する。
16,17,18,19,20,21は開口量調節部材としての絞り羽根であり、これらの絞り羽根には軸穴16a,17a,18a,19a,20a,21aが形成されており、これらの軸穴は地板13に形成された突起13c,13d,13e,13f,13g,13hにそれぞれ回転可能に嵌合している。また、絞り羽根16〜21にはカム溝16b,17b,18b,19b,20b,21bが形成されており、これらのカム溝は駆動伝達リング15に形成された突起15c,15d,15e,15f,15g,15hに摺動可能に嵌合している。22は中央に開口部22aが設けられた羽根押え板であり、絞り羽根16乃至21及び駆動伝達リング15を間に挟んで地板13に固定され、絞り羽根16乃至21及び駆動伝達リング15を回転可能に保持して光軸方向の抜け止めの役割を果たす。
モータMを回転させると、回転軸8に固定されている駆動レバー14も一体的に回転し、それに連動して駆動伝達リング15も回転する。これにより、絞り羽根16〜21はそれぞれ軸穴16a〜21aを中心に回転し、地板13の開口部13aの通過光量が変化する。
図10の開口量調節装置も、図9と同様に、モータMの回転軸と光軸とを平行に配置するとともに、第1の外側磁極部(該第1外歯部1a)と第2の外側磁極部(第4外歯部1f)とのロータの回転中心を基準にしたなす角θが光軸Z側になるよう配置する。このように配置することにより、図16におけるD3の寸法をより小さく構成でき、外径を大きくすることなく非常にコンパクトな開口量調節装置とすることができる。また、モータMは回転軸方向の長さが短いので、他のレンズや構造物に対して邪魔にならない光軸方向に出っ張りの少ない開口量調節装置とすることができる。
上記実施例1においては、モータMは絞り羽根を駆動するためのアクチュエータとして用いたが、他の用途、例えばレンズ駆動のためのカム筒等を回転させる等にも使用可能であり、高出力で直径が小さく且つ軸方向の長さも短いという利点を持った駆動装置として有用なものとなる。
図11〜図16は本発明の実施例2に係る図であり、そのうち、図11はモータの分解斜視図であり、図12は図11のモータのコイル及びロータ軸を通り、軸方向に平行な面での断面図である。
図11及び図12において、31は軟磁性材料から成るステータであり、第1外歯部31a、第2外歯部31b、第3外歯部31cを有しており、第1外歯部31aで第1の外側磁極部を形成し、第2外歯部31b及び第3外歯部31cで第2の外側磁極部を形成する。31dは第4外歯部、31eは第5外歯部、31fは第6外歯部であり、第4外歯部31dで第3の外側磁極部を形成し、第5外歯部31e及び第6外歯部31fで第4の外側磁極部を形成する。31gは平板部であり、第1外歯部31a、第2外歯部31b、第3外歯部31c、第4外歯部31d、第5外歯部31e、第6外歯部31fのそれぞれの一端を結ぶものである。31hは後述の軸受け40が取り付けられる軸受け取付部である。
上記の第1外歯部31a、第2外歯部31b、第3外歯部31c、第4外歯部31d、第5外歯部31e、第6外歯部31fは、後述のロータ軸37と平行方向に延びる櫛歯形状に形成されている。
本実施例2のステータ31は、上記特許文献1に記載されたものとは異なり、第1の外側磁極部と第2の外側磁極部と第3の外側磁極部と第4の外側磁極部とは一体的に構成されている。このため、第1の外側磁極部と第2の外側磁極部と第3の外側磁極部と第4の外側磁極部との相互誤差が少なくなり、組み立てによるモータの性能のばらつきを最小限に抑えることができる。
32は第1のコイル、33は第1のコイル32が巻回される第1のボビンであり、第1のコイル32は第1のボビン33に固定された状態でその内周にヨーク31の第1外歯部31aが配置されるように固定される。この状態で、第2外歯部31b及び第3外歯部31cは第1のコイル32の外周に隣接し、第1のコイル32への通電を行うことにより、第1外歯部31a、第2外歯部31b、第3外歯部31cが励磁される。この時、第1外歯部31aと、第2外歯部31b及び第3外歯部31cとはお互いに異なる極に励磁される。すなわち、第1の外側磁極部と、第2の外側磁極部とはお互いに異なる極に励磁される。
34は第2のコイル、35は第2のコイル34が巻回される第2のボビンであり、第2のコイル34は第2のボビン35に固定された状態でその内周にステータ31の第4外歯部31dが配置されるように固定される。この状態で、第5外歯部31e及び該第6外歯部31fは該第2のコイル34の外周に隣接し、第2のコイル34への通電を行うことにより、第4外歯部31d、第5外歯部31e、第6外歯部31fが励磁される。この時、第4外歯部31dと、第5外歯部31e及び第6外歯部31fとはお互いに異なる極に励磁される。すなわち、第3の外側磁極部と、第4の外側磁極部とはお互いに異なる極に励磁される。
第1のコイル32と第2のコイル34とは、ステータ31の平板部31gの平面上に隣接して配置される。そのため、モータの軸方向長さを短く構成できる。
36は永久磁石からなる円筒形状のマグネット、37は軟磁性材料からなるロータ軸であり、該ロータ軸37の第1円柱部37aの外周面とマグネット36の内周面36aとが接着や圧入等により密着固定される。その際、マグネット36の上面が第1円柱部37aの上面と同一面となるように固定される(図12参照)。ロータ軸37には出力軸部37cと保持軸部37dとが形成され、後述の軸受け39,40により回転可能に保持される。その際、ロータ軸37の第2円柱部37bは第1のコイル32及び第2のコイル34の間に隣接して配置される。マグネット36は、外周表面を円周方向に多分割、即ち着磁極数がnとなるよう(本実施例2では6分割、即ちn=6)S極、N極が交互に着磁されている。マグネット36を射出成形等により成形されるプラスチックマグネット材料により構成することで、円筒形状の半径方向の厚さを非常に薄くすることができる。マグネット36の内周面は、外周面に比べ弱い着磁分布を持つか、あるいは全く着磁されていないか、あるいは外周面と逆の極、すなわち外周面がS極の場合はその範囲の内周面はN極に着磁されているもののいずれかである。
上記の第1外歯部31a、第2外歯部31b、第3外歯部31c、第4外歯部31d、第5外歯部31e、第6外歯部31fは、マグネット36の外周面に所定の隙間をもって対向して配置される。
第1円柱部37aの第1の外側磁極部31aに対向する部分及び第2円柱部37bの第1のコイル32の外周に隣接する部分で、第1の内側磁極部が形成される。同様に、第1円柱部37aの第3の外側磁極部31dに対向する部分及び第2円柱部37bの第2のコイル34の外周に隣接する部分で、第2の内側磁極部が形成される。
第1のコイル32への通電を行うことにより、第1の外側磁極部(第1外歯部31a)と第1の内側磁極部(第1円柱部37aの第1の外側磁極部31aに対向する部分及び第2円柱部37bの第1のコイル32の外周に隣接する部分)が励磁され、その磁極間にはマグネット36を横切る磁束が発生し、効果的にマグネット36に作用する。その際、第1の外側磁極部と第1の内側磁極部はそれぞれ反対の極に励磁される。同様に、第2のコイル34への通電を行うことにより、第3の外側磁極部(第4外歯部31d)と第2の内側磁極部(第1円柱部37aの第3の外側磁極部31dに対向する部分及び第2円柱部37bの第2のコイル34の外周に隣接する部分)が励磁され、その磁極間にはマグネット36を横切る磁束が発生し、効果的にマグネット36に作用する。その際、第2の外側磁極部と第2の内側磁極部はそれぞれ反対の極に励磁される。
また、マグネット36は前記したように射出成形等により成形される円筒形状のプラスチックマグネット材料により構成されているので、円筒形状の半径方向厚さを非常に薄くすることができるとともに、マグネット36の内周面に対向して内側磁極部を形成する第1円柱部37aは該マグネット36の内周面との間に空隙を設ける必要がない。そのため、第1外歯部31aと第1円柱部37aとの距離及び第4外歯部31dと第1円柱部37aとの距離を非常に小さくできる。よって、第1のコイル32と第1の外側磁極部と第1の内側磁極部とで形成される磁気回路、及び、第2のコイル34と第2の外側磁極部と第2の内側磁極部とで形成される磁気回路の磁気抵抗を小さくすることができ、モータの出力を高めることが出来る。
さらに、第1のコイル32への通電を行うことにより、第2の外側磁極部(第2外歯部31b及び第3外歯部31c)も励磁され、第1の外側磁極部と第2の外側磁極部との磁極間にも磁束が発生し、第2の外側磁極部は対向するマグネット36に作用する。同様に、第2のコイル34への通電を行うことにより、第4の外側磁極部(第5外歯部31e及び第6外歯部31f)も励磁され、第3の外側磁極部と第4の外側磁極部との磁極間にも磁束が発生し、第4の外側磁極部は対向するマグネット36に作用する。すなわち、第1の外側磁極部と第1の内側磁極部との磁極間に発生する磁束はマグネット36を横切って効果的に作用し、第1の外側磁極部と第2の外側磁極部との磁極間に発生する磁束はマグネット36に隣接して補助的に作用する。同様に、第3の外側磁極部と第2の内側磁極部との磁極間に発生する磁束はマグネット36を横切って効果的に作用し、第3の外側磁極部と第4の外側磁極部との磁極間に発生する磁束はマグネット36に隣接して補助的に作用する。これにより、少ない電流で多くの磁束を発生させることができ、モータの出力アップ、低消費電力化、コイルの小型化を達成することができる。
また、マグネット36はその内径部がロータ軸37によって埋められているので、特許文献1で提案されているものに比べ、マグネットの機械的強度が大きい。
さらに、特許文献1で提案されているものはマグネットの外径部と外側磁極部の隙間を精度良く保って組み立てる必要のほかに、マグネットの内径部に対向する位置にある内側磁極部をマグネットに対し所定の隙間を設けて配置する必要があり、部品精度のばらつきや組み立て精度が悪い場合にこの隙間を確保できず、内側磁極部がマグネットに接触してしまうなどの不良が生じる可能性が高いのであるが、本実施例2では、マグネット36の外径部のみの隙間を管理するだけでよいので組み立てが容易になる。また、上記従来例では内側磁極部はマグネットと出力軸をつなぐ部分に接触しないように構成しなければならず、これにより内側磁極部とマグネットとが対向する軸方向の長さは十分に長く出来ないのに対し、本実施例2では出力軸が内側磁極部を兼ねているので、内側磁極部と該マグネット36とが対向する軸方向の長さを十分長く確保でき、これにより第1の外側磁極部、第2の外側磁極部、第3の外側磁極部及び第4の外側磁極部とマグネット36を有効に利用することが可能となり、モータの出力が高められる。
また、第1外歯部31a及び第4外歯部31dはモータ軸に平行な方向に延出する櫛歯により構成されているので、モータの最外径(図13のL1)を最小限に抑えることができる。例えば外側磁極をマグネットの半径方向に伸びるヨーク板で構成すると、マグネットを平面的な展開にする必要があるとともに、半径方向に向かってコイルを巻くことになり、軸方向長さは短くてもモータの最外径は大きなものとなってしまう。本実施例2のモータの最外径L1はマグネット36に第1外歯部31a及び第4外歯部31dの厚みと第1のコイル32及び第2のコイル34の巻き線幅で決まる。また、第1外歯部31a及び第4外歯部31dがモータ軸に平行な方向に延出する櫛歯のため、第1のコイル32及び第2のコイル34、及び、マグネット36が固定されるロータ軸37をすべて一方向から組み込むことが可能となり、組み立て作業性がよい。
38はカバーであり、ステータ31の第1外歯部31a先端に設けられた突起31iが嵌合穴38bに嵌合し、第4の外歯部31dの先端に設けられた突起31jが嵌合穴38cに嵌合して位置決めされ、第1外歯部31a、第2外歯部31b、第3外歯部31c、第4外歯部31d、第5外歯部31e、及び、第6外歯部31fの先端が該カバー38の裏面に当接する状態でステータ31に固定される。また、38aは軸受け取付部であり、ここに軸受け39がカシメや接着等により固定され、軸受け39はロータ軸37の保持軸部37dとゆるやかに嵌合して該ロータ軸37を回転可能に保持する。軸受け39及び軸受け40はカバー38がステータ31に固定された状態で、ロータ軸37を回転可能に保持するとともにロータ軸37の軸方向の移動を所定範囲内に規制する。この状態で、ロータ軸37に固定されたマグネット36は、外周面が第1外歯部31a、第2外歯部31b、第3外歯部31c、該第4外歯部31d、第5外歯部31e、及び、第6外歯部31fと所定の隙間を持つとともに、上面がカバー38の裏面と所定の隙間を保つとともに、下面が第1のボビン33及び第2のボビン34と所定の隙間を保つ。よって、マグネット36は第1のコイル32及び第2のコイル34と軸方向に隣接して配置されており、第1のコイル32と第2のコイル34とは軸方向に垂直な平面で隣接しているため、軸方向長さの短いモータとすることが可能となる。
図13は、マグネット36とステータ11の位置関係を示す断面図である。図13からわかるように、マグネット36はその外周表面及び内周表面を円周方向に均一に多分割して(本実施例2では6分割して)S極、N極が交互に着磁された着磁部が形成されている。外周表面がS極のとき、内周表面はN極となり、外周表面がN極のとき、内周表面はS極となる。
ここで、マグネット36と外側磁極部との位置関係について説明する。
第1外歯部31aと第4外歯部31dとはマグネット36の回転中心を基準に考えると、θ度位相がずれた位置に配置されている。ここで、θ度は(180度−180度/n)である(n=着磁分割数)。本実施例2ではn=6なので、θ度は150度である。このようにθ度(=180度−180度/n)にする事で、図13のL2の寸法を非常に小型に設定することができる。
第1外歯部31aと第4外歯部31dとはマグネット7の着磁位相に対して(180/n)度、即ち本実施例2では30度位相がずれて配置されていれば良いのであり、第1外歯部31aと第4外歯部31dとのマグネット36の回転中心を基準に考えたなす角θ度を数式で表すと(B×360/n−180/n)となる。ただし、Bはn以下の正の整数である。第1外歯部31aと第4外歯部31dとのマグネット36の回転中心を基準に考えたなす角θ度は、30度、90度、150度、210度、270度、330度のどれであっても良い。しかしながら、このうち30度と330度に関しては第1のコイル32、第2のコイル34の配置が困難になり、また、90度、270度に関してはマグネット36の働く磁力及び電磁力の位置がアンバランスになり、マグネット36の回転に振動を発生しやすくなったり、L2の寸法を小さくすることができない。L2の寸法を小さくするためには、B=n/2の関係、即ちB=3とし、θ度は(180度−180度/n)、即ち150度に設定するのが良い。このとき、マグネット36の働く磁力及び電磁力の位置は左右対称に近い状態になり、振動の発生は最小限に抑えられる。さらに、第2の外側磁極部である第2外歯部31b及び第3外歯部31cと第4の外側磁極部である第5外歯部31e及び第6外歯部31fとをマグネットの外周面に対向する配置としたので、マグネット36の回転バランスのさらなる向上を図ることができる。
次に、第1の外側磁極部と第2の外側磁極部との位置関係及び第3の外側磁極部と第4の外側磁極部との位置関係について説明する。
第1の外側磁極部である第1外歯部31aと第2の外側磁極部である第2外歯部31bとはマグネット36の回転中心を基準に考えると、それぞれのマグネット36に対向する部分の中心がα度位相がずれた位置になるように配置されている。このα度を360/nと設定すると、マグネット36への第1外歯部31aの対向部中心が対向する極とマグネット36への第2外歯部31bの対向部中心が対向する極とは異なる極となり、第1のコイル32の外周に隣接配置されている第2外歯部31bは第1のコイル32の内周に配置されている第1外歯部31aとは異なる極に励磁されるため、第2外歯部31bは外側磁極としてマグネット36に有効に作用する。ここで、第2外歯部31bの対向部には所定の幅があるため、α度にある程度の範囲をもたせてもその効果は維持される。よってα度を「(270/n)≦α≦(450/n)」の範囲に設定しても、第2外歯部31bは外側磁極としてマグネット36に有効に作用する。
同様に、第3の外側磁極部である第4外歯部31dと第4の外側磁極部である第5外歯部31eとはマグネット36の回転中心を基準に考えると、それぞれのマグネット36に対向する部分の中心がα度位相がずれた位置になるように配置され、第5外歯部31eは外側磁極としてマグネット36に有効に作用する。また、第1の外側磁極部である第1外歯部31aと第2の外側磁極部である第3外歯部31cとはマグネット36の回転中心を基準に考えると、それぞれのマグネット36に対向する部分の中心がβ度位相がずれた位置になるように配置されている。このβ度を360/nと設定すると、マグネット36への第1外歯部31aの対向部中心が対向する極とマグネット36への第3外歯部31cの対向部中心が対向する極とは異なる極となり、第1のコイル32の外周に隣接配置されている第3外歯部31cは第1のコイル32の内周に配置されている第1外歯部31aとは異なる極に励磁されるため、第3外歯部31cは外側磁極としてマグネット36に有効に作用する。ここで、第3外歯部31cの対向部には所定の幅があるため、β度にある程度の範囲をもたせてもその効果は維持される。よって、β度を「(270/n)≦α≦(450/n)」の範囲に設定しても、第3外歯部31cは外側磁極としてマグネット36に有効に作用する。
同様に、第3の外側磁極部である第4外歯部31dと第4の外側磁極部である第6外歯部31fとはマグネット36の回転中心を基準に考えると、それぞれのマグネット36に対向する部分の中心がβ度位相がずれた位置になるように配置され、第6外歯部31fは外側磁極としてマグネット36に有効に作用する。なお、本実施例2ではn=6なのでα度及びβ度は45度以上75度以下に設定すればよい。また、α度とβ度は同一であるのが最も望ましいが、駆動方法により同一でなくてもよい場合もある(1・2相駆動ではステップ精度から同一であるのが望ましいが、2相駆動では多少異なっていても不都合はない)。
上記構成によれば、第1の外側磁極部である第1外歯部31a及び第2の外側磁極部である第2外歯部31b、第3外歯部31cと、第3の外側磁極部である第4外歯部31d及び第4の外側磁極部である第5外歯部31e、第6外歯部1fとは、同一のマグネットに対してそれぞれ異なる角度範囲に関して対向するように構成されているので、マグネット36は軸方向に関して短く構成でき、軸方向と平行方向に関する長さについても短いモータとすることができる。
上記構成の大きな特徴として、マグネット36の外周面の一部分に着目すれば、マグネット36が回転することにより、該マグネット36の一部分に対して第1のコイル32により励磁される第1の外側磁極部及び第2の外側磁極部の磁束と、第2のコイル34により励磁される第3の外側磁極部及び第4の外側磁極部の磁束とが交互に作用することになる。これらの外側磁極部がマグネット36の同じ個所に対して磁束を作用させるので、着磁のバラツキなどによる悪影響を受けず安定した性能のモータを提供することが可能となる。
次に、図13〜図16を参照して、本実施例2に係るステップモータの動作について説明する。
図13に記載されたモータは、第1のコイル32に通電し、ステータ31の第1外歯部31aをN極とし、第2外歯部31b及び第3外歯部31cをS極とし、第1の内側磁極部(第1円柱部37a及び第2円柱部37bの第1外歯部31aに対向する部分)をS極となるように励磁するとともに、第2のコイル34に通電し、第4外歯部31dをN極とし、第5外歯部31e及び第6外歯部31fをS極とし、第2の内側磁極部(第1円柱部37a及び第2円柱部37bの第4外歯部31dに対向する部分)をS極となるように励磁している状態である。
図13の状態から第1のコイル32への通電方向のみ反転し、第1外歯部31aをS極とし、第2外歯部31b及び第3外歯部31cをN極とし、第1の内側磁極部(第1円柱部37a及び第2円柱部37bの第1外歯部31aに対向する部分)をN極となるように励磁すると、図14に示すようにマグネット36は反時計方向に30度回転する。
図14の状態から第2のコイル34への通電方向のみ反転し、第4外歯部31dをS極とし、第5外歯部31e及び第6外歯部31fをN極とし、第2の内側磁極部(第1円柱部37a及び第2円柱部37bの第4外歯部31dに対向する部分)をN極となるように励磁すると、図15に示すようにマグネット36は反時計方向に30度回転する。
図15の状態から第1のコイル32への通電方向のみ反転し、第1外歯部31aをN極とし、第2外歯部31b及び第3外歯部31cをS極とし、第1の内側磁極部(第1円柱部37a及び第2円柱部37bの第1外歯部31aに対向する部分)をS極となるように励磁すると、図16に示すようにマグネット36は反時計方向に30度回転する。
以後、このように第1のコイル32及び第2のコイル34への通電方向を順次切り換えていくことにより、第1の外側磁極部及び第2の外側磁極部と、第3の外側磁極部及び第4の外側磁極部とは異なるタイミングで励磁の切り換えが行われ、マグネット36は通電位相に応じた位置へと回転することになる。
本実施例2では、第1の通電状態として、第1のコイル32を正方向通電、第2のコイル34を正方向通電とし、第2の通電状態として、第1のコイル32を逆方向通電、第2のコイル34を正方向通電とし、第3の通電状態として、第1のコイル32を逆方向通電、該第2のコイル34を逆方向通電とし、第4の通電状態として、第1のコイル32を正方向通電、第2のコイル34を逆方向通電とし、第1の通電状態から第2の通電状態、第3の通電状態、第4の通電状態へと通電状態の切り換えを行い(2相駆動)、マグネット36を回転させていったが、第5の通電状態として、第1のコイル32を正方向通電、第2のコイル34を非通電とし、第6の通電状態として、第1のコイル32を非通電、第2のコイル34を正方向通電とし、第7の通電状態として、第1のコイル32を逆方向通電、第2のコイル34を非方向通電とし、第8の通電状態として、第1のコイル32を非通電、第2のコイル34を逆方向通電として、第5の通電状態から第6の通電状態、第7の通電状態、第8の通電状態へと通電状態を切り換えるようにしてもよい(1・2相駆動)。それによってもマグネット36は通電位相に応じた回転位置へと回転していく。
次に、マグネット36と第1の外側磁極部である第1外歯部31a、第2の外側磁極部である第2外歯部31b及び第3外歯部31c、第3の外側磁極部である第4外歯部31d、第4の外側磁極部である第5外歯部31e及び第6外歯部31fとの位相関係について説明する。
上記したように第1の通電状態、第2の通電状態、第3の通電状態、第4の通電状態と通電状態を切り換えると、第1の外側磁極部及び第2の外側磁極部と第3の外側磁極部及び第4の外側磁極部とは交互に励磁される極性の切り換えが行われる。
図13のように第1のコイル32に正通電することで第1の外側磁極部をN極に励磁し、第2の外側磁極部をS極に励磁すると、マグネット36には第1外歯部31aの中心とマグネット36の着磁部の中心(S極の中心)が一致するように図中時計方向の回転力が発生するが、同時に第2のコイル34も正通電することで第3の外側磁極部をN極に励磁し、第4の外側磁極部をS極に励磁すると、マグネット36には第4外歯部31dの中心とマグネット36の着磁部の中心(S極の中心)が一致するように図中反時計方向の回転力が発生し、両コイルの通電中は回転力のバランスがとれた状態で静止する。この状態が図13の状態であり、両コイルへの通電量が等しい時は、第1外歯部31aの中心とマグネット36の着磁部の中心(S極の中心)との位相差及び第4外歯部31dの中心とマグネット36の着磁部の中心(S極の中心)との位相差は共に約15度となる。このとき、S極に励磁された第2外歯部31bはマグネット36のN極に対向し、S極に励磁された第3外歯部31cもマグネット36のN極に対向し、S極に励磁された第5外歯部31eはマグネット36のN極に対向し、S極に励磁された該第6外歯部31fもマグネット36のN極に対向している。
図13の状態から第1のコイル32を逆通電に切り換えることで、第1の外側磁極部はS極に励磁され、第2の外側磁極部はN極に励磁されて、マグネット36には第1外歯部31aの中心とマグネット36の着磁部の中心(N極の中心)が一致するように図中反時計方向の回転力が発生するとともに、第2外歯部31bがマグネット36のS極に対向するように図中反時計方向の回転力が発生し、同じく第3外歯部31cがマグネット36のS極に対向するように図中反時計方向の回転力が発生する。ここで、第2のコイル34は正通電のままにすることで、マグネット36には第4外歯部31dの中心とマグネット36の着磁部の中心(S極の中心)が一致するように図中反時計方向の回転力が発生し、図13の状態から反時計方向に回転を始める。
図13の状態から反時計方向に約15度回転すると、第4外歯部31dの中心とマグネット36の着磁部の中心(S極の中心)が一致する状態になり、第5外歯部31e及び第6外歯部31fはマグネット36のN極に対向したままであるが、この時、第1外歯部31aの中心はマグネット36の着磁部の境界(S極・N極の境界)と一致した状態であり、さらに反時計方向に回転する力が発生している。そして、その状態からさらに反時計方向に約15度回転(図13の状態から反時計方向に約30度回転)すると両コイルの回転力のバランスがとれた状態となり、その位置で静止する。この状態が図14の状態である。このとき、N極に励磁された第2外歯部31b及び第3外歯部31cはマグネット36のS極に対向し、S極に励磁された第5外歯部31e及び第6外歯部31fはマグネット36のN極に対向している。
図14の状態から第2のコイル34を逆通電に切り換えることで、第3の外側磁極部はS極に励磁され、第4の外側磁極部はN極に励磁されて、マグネット36には第4外歯部31dの中心とマグネット36の着磁部の中心(N極の中心)が一致するように図中反時計方向の回転力が発生するとともに、第5外歯部31eがマグネット36のS極に対向するように図中反時計方向の回転力が発生し、同じく第6外歯部31fがマグネット36のS極に対向するように図中反時計方向の回転力が発生する。ここで、第1のコイル32は逆通電のままにすることで、マグネット36には第1外歯部31aの中心とマグネット36の着磁部の中心(N極の中心)が一致するように図中反時計方向の回転力が発生し、図14の状態から反時計方向に回転を始める。
図14の状態から反時計方向に約15度回転すると、第1外歯部31aの中心とマグネット36の着磁部の中心(N極の中心)が一致する状態になり、第2外歯部31b及び第3外歯部31cはマグネット36のS極に対向したままであるが、この時、第4外歯部31dの中心はマグネット36の着磁部の境界(S極・N極の境界)と一致した状態であり、さらに反時計方向に回転する力が発生している。そして、その状態からさらに反時計方向に約15度回転(図14の状態から反時計方向に約30度回転)すると両コイルの回転力のバランスがとれた状態となり、その位置で静止する。この状態が図15の状態である。このとき、N極に励磁された第2外歯部31b及び第3外歯部31cはマグネット36のS極に対向し、N極に励磁された第5外歯部31e及び第6外歯部1fはマグネット36のS極に対向している。
図15の状態から第1のコイル32を正通電に切り換えることで、第1の外側磁極部はN極に励磁され、第2の外側磁極部はS極に励磁されて、マグネット36には第1外歯部31aの中心とマグネット36の着磁部の中心(S極の中心)が一致するように図中反時計方向の回転力が発生するとともに、第2外歯部31bがマグネット36のN極に対向するように図中反時計方向の回転力が発生し、同じく第3外歯部31cがマグネット36のN極に対向するように図中反時計方向の回転力が発生する。ここで、第2のコイル4は逆通電のままにすることで、マグネット36には第4外歯部31dの中心とマグネット36の着磁部の中心(N極の中心)が一致するように図中反時計方向の回転力が発生し、図15の状態から反時計方向に回転を始める。
図15の状態から反時計方向に約15度回転すると、第4外歯部31dの中心とマグネット36の着磁部の中心(N極の中心)が一致する状態になり、第5外歯部31e及び第6外歯部31fはマグネット36のS極に対向したままであるが、この時、第1外歯部31aの中心はマグネット36の着磁部の境界(S極・N極の境界)と一致した状態であり、さらに反時計方向に回転する力が発生している。そして、その状態からさらに反時計方向に約15度回転(図15の状態から反時計方向に約30度回転)すると両コイルの回転力のバランスがとれた状態となり、その位置で静止する。この状態が図16の状態である。このとき、S極に励磁された第2外歯部31b及び第3外歯部31cはマグネット36のN極に対向し、N極に励磁された第5外歯31e及び第6外歯部31fはマグネット36のS極に対向している。
上記の実施例2によれば、第1のコイル32により発生する磁束は第1の外側磁極部と第1の内側磁極部との間にある該マグネット36を横切り、第2のコイル34により発生する磁束は第3の外側磁極部と第2の内側磁極部との間にあるマグネット36を横切るので、磁束を効果的に作用させることができる。その結果、モータ出力の向上を図ることが可能となる。さらに、第1のコイル32により発生する磁束は第2の外側磁極部にも作用し、第2のコイル34により発生する磁束は第4の外側磁極部にも作用するので、さらなるモータの出力向上につながる。また、モータ外径を大型化することなくマグネット外周に対向する外側磁極の数を増やすことができるため、回転バランスが向上し、静音化につながる。
さらに、マグネット36は射出成形等により成形される中空円筒形状のプラスチックマグネット材料により構成されているので、円筒形状の半径方向厚さを非常に薄くすることができるとともに、マグネット36の内周面に対向して内側磁極部を形成する第1円柱部37aはマグネット36の内周面との間に空隙を設ける必要がない。よって、第1外歯部31aと第1円柱部37aとの距離及び第4外歯部1dと第1円柱部37aとの距離を非常に小さくでき、第1のコイル32と第1の外側磁極部と第1の内側磁極部とで形成される磁気回路、及び、第2のコイル34と第3の外側磁極部と第2の内側磁極部とで形成される磁気回路の磁気抵抗が小さくなるので、さらなるモータの出力向上を図ることができる。
また、マグネット36はその内径部がロータ軸37によって埋められているので、マグネットの機械的強度が大きい。
また、本実施例2では、マグネット36の外径部のみの隙間を管理するだけでよいので組み立てが容易になるとともに、出力軸が内側磁極部を兼ねているので、内側磁極部とマグネット36とが対向する軸方向の長さを十分長く確保でき、これにより第1の外側磁極部、第2の外側磁極部、第3の外側磁極部及び第4の外側磁極部とマグネット36を有効に利用することが可能となり、モータの出力が高められる。
また、第1の外側磁極部である第1外歯部31a及び第2の外側磁極部である第2外歯部31b、第3外歯部31cと、第3の外側磁極部である第4外歯部31d及び第4の外側磁極部である第5外歯部31e、第6外歯部31fを、ロータ軸37と平行な方向に延出する櫛歯により構成したので、モータの軸と垂直な方向の寸法を最小限に抑えることができるとともに、第1のコイル32及び第2のコイル34の組み付けが簡単な構造となる。
また、第1の外側磁極部である第1外歯部31a及び第2の外側磁極部である第2外歯部31b、第3外歯部31cと、第3の外側磁極部である第4外歯部31d及び第4の外側磁極部である第5外歯部31e、第6外歯部31fとは、同一のマグネットに対してそれぞれ異なる角度範囲に関して対向するように構成されているので、マグネット36は軸方向に関して短く構成でき、軸方向と平行方向に関する長さについても短いモータとすることができる。
具体的に言えば、第1のコイル32と第1の外側磁極部及び第2の外側磁極部と第1の内側磁極部により形成される磁気回路において発生する磁束と、第2のコイル34と第3の外側磁極部及び第4の外側磁極部と第2の内側磁極部により形成される磁気回路において発生する磁束とが、同一のマグネット部に作用する構成になっている。マグネット36が回転することにより、それぞれの磁気回路はマグネット36の同一円周上に作用し、該マグネット36の同一の部位を利用する構成となっている。マグネット36の同一部位を利用するので、着磁によるバラツキなどによる悪影響を受けずに安定した性能のモータを提供することが可能となる。
さらに、第1の外側磁極部と第2の外側磁極部と第3の外側磁極部と第4の外側磁極部とを同一部材から構成すれば、相互位置の誤差を小さく抑えることができるとともに、部品点数が少なく、構造が簡単なモータとすることができ、コストダウンになる。
また、マグネット36の外周面の着磁極数をNとすると、第1外歯部31aは第4外歯部31dに対して(180/n)度位相がずれて形成されているので、第1のコイル32及び第2のコイル34への通電方向を異なるタイミングで順次変えることにより、通電状態に応じた位置へマグネット36を回転していくことができ、双方向の回転が可能なステップモータとして機能させることができる。
最後に、上記実施例1及び実施例2の効果について、まとめて以下に列挙する。
1)実施例1におけるモータは、第1のコイル2の内周に配置されるとともに、マグネット7の外周面の第1の所定の角度範囲内に対向する第1の外側磁極部と、第1のコイル2の外周に隣接するとともに、マグネット7の外周面に対向する第2の外側磁極部と、第1のコイル2の外周に隣接するとともに、マグネット7の内周面に対向する第1の内側磁極部と、第2のコイル4により励磁され、第2のコイル4の内周に配置されるとともに、第1の外側磁極部とはマグネット7の着磁部に対して(180/n)度位相がずれた状態で、マグネット7の外周面の第2の所定の角度範囲内に対向する第3の外側磁極部と、第2のコイル4の外周に隣接するとともに、マグネット7の外周面に対向する第4の外側磁極部と、第2のコイル4の外周に隣接するとともに、マグネット7の内周面に対向する第2の内側磁極部とを有している。
よって、第1のコイル2により発生する磁束は第1の外側磁極部と第1の内側磁極部との間にあるマグネット7を横切り、第2のコイル4により発生する磁束は第3の外側磁極部と第2の内側磁極部との間にあるマグネット7を横切るので効果的に作用し、出力を向上させることができる。さらに、第1のコイル2により発生する磁束は第2の外側磁極部にも作用し、第2のコイル4により発生する磁束は第4の外側磁極部にも作用するので、さらなるモータの出力向上につながる。また、モータ外径を大型化することなくマグネット外周に対向する外側磁極の数を増やすことができるため、回転バランスが向上し、静音化につながる。また、従来の小型モータと比較して、回転軸方向長をさらに小型化したモータとすることができる。さらに、モータを駆動するための2つの磁気回路は、マグネット7の同一個所に対して作用するため、該マグネット7の着磁ムラの影響を受けにくく、回転精度の高いモータとすることができる。
2)実施例2におけるモータは、マグネット36の内径部に固定される軟磁性材料からなるロータ軸37と、第1のコイル32の内周に配置されるとともに、マグネット36の外周面の第1の所定の角度範囲内に対向する第1の外側磁極部と、第1のコイル32の外周に隣接するとともに、マグネット36の外周面に対向する第2の外側磁極部と、第2のコイル34により励磁され、第2のコイル34の内周に配置されるとともに、第1の外側磁極部とはマグネット36の着磁部に対して(180/n)度位相がずれた状態で該マグネット36の外周面の第2の所定の角度範囲内に対向する第3の外側磁極部と、第2のコイル34の外周に隣接するとともに、マグネット36の外周面に対向する第4の外側磁極部とを有している。
よって、第1の外側磁極部と対向する一部分を第1の内側磁極部と呼ぶとすると、第1のコイル32により発生する磁束はマグネット36の外周面に対向する第1の外側磁極部とマグネット36の内周面に固定されたロータ軸37の第1の内側磁極部との間を通過するので、効果的にマグネット36に作用する。その際に、ロータ軸37の第1の内側磁極部はマグネット36の内周面との間に空隙を設ける必要がないので、外側磁極部と内側磁極部との距離を小さく構成することが可能となり、これにより磁気抵抗を減少させ、出力を高めることが出来る。同様に、ロータ軸37の第3の外側磁極部と対向する一部分を第2の内側磁極部と呼ぶとすると、第2のコイル34により発生する磁束はマグネット36の外周面に対向する第3の外側磁極部とロータ軸37の第2の内側磁極部との間を通過するので、効果的にマグネット36に作用する。その際に、マグネット36の内周面に対向するロータ軸37の第2の内側磁極部はマグネット36の内周面との間に空隙を設ける必要がないので、外側磁極部と内側磁極部との距離を小さく構成することが可能となり、これにより磁気抵抗を減少させ、出力を高めることが出来る。
また、第1の内側磁極部及び第2の内側磁極部はロータ軸37で構成してあるので、外側磁極部と内側磁極部とを接続或いは一体的に製造する場合に比べて容易に製造でき、低コスト化できる。また、マグネット36は内径部にロータ軸37が固定されるので、強度的に優れる。さらに、第1のコイル32により発生する磁束は第2の外側磁極部にも作用し、第2のコイル34により発生する磁束は第4の外側磁極部にも作用するので、さらなるモータの出力向上につながる。また、モータ外径を大型化することなくマグネット外周に対向する外側磁極の数を増やすことができるため、回転バランスが向上し、静音化につながる。更に、従来の小型モータと比較して、回転軸方向長をさらに小型化できるとともに、モータを駆動するための2つの磁気回路はマグネット36の同一個所に対して作用するため、該マグネット36の磁ムラの影響を受けにくく、回転精度の高いモータとすることができる。
3)第1の外側磁極部と第2の外側磁極部と第3の外側磁極部と第4の外側磁極部とを同一部材で構成しているので、相互位置の誤差を小さく抑えることができるとともに、部品点数を少なく、構造が簡単なモータを提供でき、コスト低減化を図ることができる。
4)第1の外側磁極部及び第3の外側磁極部は、回転軸8やロータ軸37の軸方向でかつ同一方向に延出した櫛歯形状にしているので、回転軸8やロータ軸37に垂直な方向の寸法を小型化できるとともに、各コイルの組み付けが容易となる。
5)モータの回転中心を基準にした第1の外側磁極部のマグネット7,36の外周面に対向する部分の中心と第2の外側磁極部のマグネット7,36の外周面に対向する部分の中心とのなす角α、及び、第3の外側磁極部のマグネット7,36の外周面に対向する部分の中心と第4の外側磁極部のマグネット7,36の外周面に対向する部分の中心とのなす角βは、(270/n)≦α≦(450/n)、(270/n)≦β≦(450/n)の範囲に設定されているので、第1の外側磁極部に加え、第2の外側磁極部もマグネット7,36に有効に作用するとともに、第3の外側磁極部に加え、第4の外側磁極部もマグネット7,36に有効に作用する。
6)第1のコイル2,32と第2のコイル4,34に対しては、異なるタイミングで励磁切り換えが行われる。また、モータの回転中心を基準にした第1の外側磁極部と第3の外側磁極部とのなす角θを、θ=(180−180/n)にしている。よって、各コイルの通電タイミングを制御することで、双方向の回転が可能なステップモータとして動作させることができる。
7)実施例1又は2のモータの回転軸8(ロータ軸37)を、レンズの光軸とを平行に配置することにより、モータによる光軸方向の出っ張りの少ないカメラ等の光学装置とすることができる。
8)モータの回転中心を基準にした第1の外側磁極部と第3の外側磁極部とのなす角θ=(180−180/n)が、光軸側になるように前記モータを配置しているので、カメラ等の光学装置の外径を大きくすることなくモータを配置することが可能となる。
9)モータの回転に応じて光路としての開口部の開口面積を変更する絞り羽根16〜21を備えているので、光軸と平行方向の長さを小さくすることができ、他のレンズや構造物に対して邪魔にならず、出力を向上させることができる、安価で小型のモータを備えたカメラ等の光学装置とすることができる。
本発明の実施例1に係るモータの分解斜視図である。 図1のモータにおけるステータの拡大図である。 図1のモータの組み立て完成状態図である。 図1のモータのコイル及びロータ軸を通り軸方向に平行な面での断面図である。 図1のモータのマグネットとステータの位相関係を示す断面図である。 図5の状態からコイル通電を切り換えてマグネットを30度回転させた状態を示す断面図である。 図6の状態からコイル通電を切り換えてマグネットをさらに30度回転させた状態を示す断面図である。 図7の状態からコイル通電を切り換えてマグネットをさらに30度回転させた状態を示す断面図である。 図1のモータを鏡筒地板内に配置した様子を示す図である。 図1のモータを用いた光量調節装置の分解斜視図である。 本発明の実施例2に係るモータの分解斜視図である。 図11のモータのコイル及びロータ軸を通り軸方向に平行な面での断面図である。 図11のモータのマグネットとステータの位相関係を示す断面図である。 図13の状態からコイル通電を切り換えてマグネットを30度回転させた状態を示す断面図である。 図14の状態からコイル通電を切り換えてマグネットをさらに30度回転させた状態を示す断面図である。 図15の状態からコイル通電を切り換えてマグネットをさらに30度回転させた状態を示す断面図である。 従来のステップモータの構成例を示す縦断面図である。 図17に示すステップモータにおけるステータの磁束の状態を模式的に示す部分断面図である。 従来の円筒形状のステップモータの他の構造例を示す模式的縦断面図である。 従来の薄型コイン形状のモータの構成図である。 図20に示すモータの磁束の様子を示す断面図である。 図17に示すような円筒形状のステップモータを使用する場合の鏡筒地板あるいは光量調節装置の横断面の大きさを示す説明図である。
符号の説明
1,31 ステータ
1a,31a 第1外歯部(第1の外側磁極部)
1b,31b 第2外歯部(第2の外側磁極部)
1c,31c 第3外歯部(第2の外側磁極部)
1d 第1内歯部(第1の内側磁極部)
1e 第1嵌合突起部(第1の内側磁極部)
1f,31d 第4外歯部(第3の外側磁極部)
1g,31e 第5外歯部(第4の外側磁極部)
1h 第6外歯部(第4の外側磁極部)
1i 第2内歯部(第2の内側磁極部)
1j 第2嵌合突起部(第2の内側磁極部)
2,32 第1のコイル
3,33 第1のボビン
4,34 第2のコイル
5,35 第2のボビン
6 補助ヨーク(第1及び第2の内側磁極部)
7 マグネット(ロータ)
8 回転軸(ロータ)
36 マグネット
16〜21 絞り羽根(開口量調節部材)
37 ロータ軸(ロータ)
37a 第1円柱部(第1及び第2の内側磁極部)
37b 第2の円柱部(第1及び第2の内側磁極部)
M モータ

Claims (8)

  1. 周方向にn分割されて異なる極に交互に着磁された円筒形状のマグネットを有する回転可能なロータと、
    前記ロータの回転軸方向において前記マグネットに隣接して配置される第1のコイルと、
    前記第1のコイルにより励磁され、前記第1のコイルの心部分に配置されるとともに、前記マグネットの外周面の第1の所定の角度範囲内に対向する第1の外側磁極部と、
    前記第1のコイルにより励磁され、前記第1のコイルの外周に隣接するとともに、前記マグネットの外周面に対向する第2の外側磁極部と、
    前記第1のコイルにより励磁され、前記第1のコイルの外周に隣接するとともに、前記マグネットの内周面に対向する第1の内側磁極部と、
    前記ロータの回転軸方向において前記マグネットに隣接するとともに、前記第1のコイルと略同一平面上に配置される第2のコイルと、
    前記第2のコイルにより励磁され、前記第2のコイルの心部分に配置されるとともに、前記マグネットの外周面の第2の所定の角度範囲内に対向する第3の外側磁極部と、
    前記第2のコイルにより励磁され、前記第2のコイルの外周に隣接するとともに、前記マグネットの外周面に対向する第4の外側磁極部と、
    前記第2のコイルにより励磁され、前記第2のコイルの外周に隣接するとともに、前記マグネットの内周面に対向する第2の内側磁極部とを有することを特徴とするモータ。
  2. 周方向にn分割されて異なる極に交互に着磁された円筒形状のマグネットと、
    前記マグネットの内径部に固定される軟磁性材料からなるロータと、
    前記ロータに隣接するとともに、前記ロータの軸方向において前記マグネットに隣接して配置される第1のコイルと、
    前記第1のコイルにより励磁され、前記第1のコイルの心部分に配置されるとともに、前記マグネットの外周面の第1の所定の角度範囲内に対向する第1の外側磁極部と、
    前記第1のコイルにより励磁され、前記第1のコイルの外周に隣接するとともに、前記マグネットの外周面に対向する第2の外側磁極部と、
    前記ロータに隣接するとともに、前記ロータの軸方向において前記マグネットに隣接して前記第1のコイルと略同一平面上に配置される第2のコイルと、
    前記第2のコイルにより励磁され、前記第2のコイルの心部分に配置されるとともに、前記マグネットの外周面の第2の所定の角度範囲内に対向する第3の外側磁極部と、
    前記第2のコイルにより励磁され、前記第2のコイルの外周に隣接するとともに、前記マグネットの外周面に対向する第4の外側磁極部とを有することを特徴とするモータ。
  3. 前記第1の外側磁極部と前記第2の外側磁極部と前記第3の外側磁極部と前記第4の外側磁極部とは、同一部材で構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のモータ。
  4. 前記第1の外側磁極部及び前記第3の外側磁極部は、前記ロータの回転軸方向に延出した櫛歯形状であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のモータ。
  5. 前記ロータの回転中心を基準にした前記第1の外側磁極部の前記マグネットの外周面に対向する部分の中心と前記第2の外側磁極部の前記マグネットの外周面に対向する部分の中心とのなす角α、及び、前記第3の外側磁極部の前記マグネットの外周面に対向する部分の中心と前記第4の外側磁極部の前記マグネットの外周面に対向する部分の中心とのなす角βは、(270/n)≦α又はβ≦(450/n)の範囲に設定されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のモータ。
  6. 前記ロータの回転中心を基準にした前記第1の外側磁極部と前記第3の外側磁極部とのなす角θは、θ=(180−180/n)であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のモータ。
  7. レンズを備える光学装置において、請求項1ないし6のいずれかに記載のモータを備え、該モータの回転軸とレンズの光軸とを平行に配置したことを特徴とする光学装置。
  8. 前記レンズの後段に配置され、前記モータの回転に応じて、光路としての開口部の開口面積を変更する開口量調節部材を有することを特徴とする請求項7に記載の光学装置。
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