JP4454149B2 - 投薬処理装置における渦巻システム - Google Patents

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Description

【0001】
【関連出願】
本出願は1998年3月18日付出願の“流体処理システム及び方法”と題する米国特許出願第90/040,666号の一部継続出願であり、前記米国特許出願は参考として本願に編入されるものである。
【0002】
【技術分野】
本発明は流体の気化及び均質化装置、流体を気化及び均質化するシステム、更に詳細には、微細に均質化し又は気化した流体混合物を造るための医療装置及びシステムに関するものである。
【0003】
【発明の背景】
多くの種類の装置が液体又はエーロゾルをガス−相流体に変換する目的で幾年にもわたって開発されてきた。かる装置の多くは内燃機関に使用する燃料を調製するために開発されてきた。機関の燃焼室内での燃料の酸化を最適ならしめるため、通常、燃料/空気混合物はなお一層気化又は均質化されなければならない。理想的燃料酸化は一層完全な燃焼と低汚染をもたらす。
【0004】
特に、内燃機関に関して、化学量論は、所定量の燃料を完全に燃焼させるのに必要な酸素量が、不完全な又は非効率的な酸化による残留物を残さない最適な正しい燃焼をなす均質な混合物中に供給されるための条件である。理想的には、燃料は、適切な酸化をなすためには、燃焼室に入る前に完全に気化され、空気と混合されて均質化されるべきである。気化されていない燃料小滴は一般に、慣例の内燃及び外燃機関では点火せず、完全に燃え尽きない。これは燃料効率と汚染に関する問題を生じる。
【0005】
渦巻技術の内燃機関への適用とは異なる他の問題は、吸入器を介して投与される種々の薬物に必要とされる最大限の気化に関する。吸入器は典型的には、直接肺に吸入するための薬物の液体/ガス混合物を造る。しかし、薬物が直接肺を通過して血流内へ入るのに必要な高気化度を得るのは困難であったために、問題が生じていた。即ち、過剰量の薬物は、直ちに肺を通して血流内に入れるためのより小さい分子寸法の粒子に更に一層破砕されるよりはむしろ、液化状態のままに留まる。それ故、液体/ガス混合物を薬物を肺を経て血流内に直接投与するための十分小さい蒸気粒子の蒸気に、更に一層気化し均質化する或る気化装置を開発する必要性がある。
【0006】
従来の装置は、流体が渦巻作用をもつ円筒形チャンバを通過するガスに導入される型式の渦巻チャンバを利用した。これらの渦巻チャンバは滑らかな円筒形内壁をもつ。滑らかな渦巻チャンバ内壁構造は所定のチャンバ内の乱流度を制限する可能性がある。
【0007】
従来装置の他の欠点は、それらが渦巻チャンバに通じる種々の入口で差圧を補償することが出来ないことである。ガス/流体混合物が種々の渦巻チャンバを通過するとき、通過のガスが各チャンバに接線方向に追加され、これが種々の入口に圧力差を生ぜしめる。渦巻チャンバへこれらの入口のすべてにおいて周囲空気を供給することによっては、混合物が渦巻チャンバを通過するときに最適なガス対流体比を維持するのは困難であった。
【0008】
既知装置に係わる圧力差の問題の更に他の局面は、流路の低圧端の近くに位置する(例えば機関マニホルドに近い)渦巻チャンバには、実質上より多い流れを受け入れることによって他の渦巻チャンバを支配する傾向があるということである。この傾向は、特に機関加速の期間中には顕著でありかつ問題を含む。渦巻チャンバ流路の低圧端により近い渦巻チャンバが他の渦巻チャンバを支配すると、他の渦巻チャンバの有効性がかなり低下する。
【0009】
従来の遠心機気化装置はまた、容積が大き過ぎること、流体を遠心機チャンバに接線方向に有効に導入できないこと、機関マニホルド真空の吸引パワーを不必要に抑制すること、遠心機内容物を機関マニホルド内に不均等に放出するといった如き、或る一定の制限をもつ。
【0010】
従来のサイクロン気化装置に係わる更に他の問題は、それらが調節可能の渦巻チャンバ出力ポート及び異なった直径の隣接チャンバに係わる利点を認識又は利用できなかったことにある。
【0011】
以上を考慮すれば、既知の従来装置に係わる上述の制限を解消又は実質上緩和する遠心渦巻システムを開発する必要性がある。より最適な乱流を可能ならしめ、液体を蒸気流体のより小さい寸法の粒子により完全に破砕し、渦巻チャンバハウジング中に形成された種々の開口部を通る流れを標準化する渦巻チャンバをもつ遠心渦巻システムを開発する必要性がある。更に、空気/燃料混合物を渦巻チャンバに導入する前に、空気と燃料をより最適に前混合する遠心渦巻システムを提供する必要性がある。より最適に混合し、気化し、均質化し、かつより微細な寸法にした分子蒸気粒子を、吸入器型式の医薬投与装置から機関マニホルド内に及び他の所望の適用装置に/適用装置から放出する小容積の遠心機装置を提供する他の必要性がある。
【0012】
【発明の要約】
本発明の目的は、より最適な乱流を可能ならしめ、渦巻チャンバ内の内壁上に液体軌道リングを形成することを実質上排除する渦巻チャンバを提供することにある。
本発明の他の目的は、渦巻チャンバを流通する流体の乱流を増強する段付き内壁面をもつ渦巻チャンバハウジングを提供することにある。
本発明の他の目的は、渦巻チャンバを流通する流体の乱流を増大させるために不規則な又は梨地状内壁面をもつ渦巻チャンバハウジングを提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的は、渦巻チャンバ中に形成した数個の入力開口部に入る流量を均等化するために、多分ジャケットによって形成される勾配付き空気供給チャンネルの如き圧力差供給部を提供することにある。
本発明の他の目的は、遠心機チャンバ中の流体の遠心流を増強するために遠心機チャンバ内に一連の接線方向通路を形成するために、遠心機チャンバと関連した一連の接線方向に指向したそらせ板を提供することにある。
本発明の他の目的は、チャンバ容積を減らすことによってかつ関連するベンチュリの最大内径より小さい高さをもつ遠心機垂直壁を利用することによって、渦巻チャンバ内の乱流を増大させることにある。
本発明の他の目的は、渦流が1渦巻チャンバから隣接の渦巻チャンバへ行くとき渦流をもう1つの反対の回転方向に回転させることによって、渦巻チャンバ内により最適の乱流を提供しかつ改良した気化を達成することにある。
本発明の更に他の目的は、医療用の分子スケールより一層微細な寸法の粒子に蒸気/ガス混合物を破砕するための装置を提供することにある。本発明の更に他の目的は、粒子が人の血流内に肺を通って直ちにかつ直接に入る如き極めて小さい寸法の粒子に、蒸気/液体混合物を破砕することができる装置を製造することにある。
【0014】
1実施例では、渦巻チャンバの内壁は、渦巻チャンバを通る流れの乱流を増強するために、段付きにされ又は梨地状になされるか、又はその両方の状態になされている。もう1つの実施例では、数個のステージの渦巻チャンバが使用される。
更に、他の実施例では、ガス/流体混合物を完全に均質化でき、また本発明が流体分離用、例えば脱塩用に使用されるときには、分離を可能にするため、減速チャンバが少なくとも1つの渦巻チャンバ、減速チャンバに流体連結される。
本発明の他の目的、特徴及び利点は添付図面を参照した本発明の以下の説明から明らかになるだろう。
【0015】
本明細書で、用語“均質化する”又は“気化させる”又はこれらの用語の派生語は液体を、高速、低圧及び高真空状態が存在する即ち差圧が存在する渦乱流によって、エーロゾル又は蒸気−相からガス−相に変換することを意味する。
【0016】
図1〜6は本発明の遠心渦巻ステム30の第1実施例を示す。図1に示す如く、遠心渦巻ステム30は3つのセクション、即ち、燃料気化セクション32、主空気セクション34、及び遠心機セクション36をもつ。燃料気化セクション32は噴射器プレート42に形成した穴40中に取り付けられた2つの燃料噴射器38をもつものとして図示されている。燃料噴射器38は慣例の電子燃料噴射器を含み、好適には約30°の噴射角度をもつ。
【0017】
予備混合チャンバ44が燃料気化セクション32に形成され、その中に燃料が燃料セクション38の出力ポート46によって噴霧される。周囲空気が周囲空気導管50を通して予備混合チャンバ44に導入され、燃料噴射器38によって噴霧された燃料と混合される。予備混合チャンバ44は渦巻チャンバハウジング54の外面52と勾配付き延長部58の外面によって部分的に画成される。更に予備混合チャンバ44は差圧供給ジャケット60の内面56によって画成される。ジャケット60と渦巻チャンバハウジング54の目的と機能は以下で詳述する。
【0018】
渦巻チャンバハウジング54は内面52、内側チャンバ壁面62、及び底面63を含む。更に、渦巻チャンバハウジング54は予備混合チャンバ44中の流体流を増すために勾配付き延長部58を含み、また、穴49を通して挿入される止めねじ48(図3)によって噴射器プレート42に定着される。渦巻チャンバの内側チャンバ壁面62は渦巻チャンバ64を画成し、その中に流体の渦流が作られる。渦巻チャンバハウジング54は、空気/燃料混合物の如き流体を渦巻チャンバ64内へ接線方向に入力させるための角度でハウジング内に指向された開口部66の配列をもつ。渦巻チャンバ頂部縁61はジャケット頂部内面55に当接する。有利には、慣例のガスケット(図示せず)が縁61と頂面55間に介挿されて、流体が縁61と面55間で渦巻チャンバ64内へ漏れるのを防止する。
【0019】
図3に示す如く、開口部66の配列はチャンバ64を通る渦流の乱れを増すため、渦巻チャンバ64の回りで複数の横列R中に及び複数の縦列C中に配置される。好適には、横列Rと縦列Cは円周方向でお互いに食い違い状に又は片寄って位置している。食い違い状に配列した横列と縦列中の開口部66の配列を方向付けすることによって、渦巻チャンバ64内の流体が別々の軌道リングに分離する傾向を排除し、又は少なくとも実質上緩和する。更に、この開口部の方向付けは所定の渦巻チャンバ内の乱流(かくして気化の効率)の程度をかなり増強する。
【0020】
差圧供給構造は渦巻チャンバハウジング54の回りに置かれた勾配付きジャケット60によって形成される。図示の如く、ジャケット60は可変厚さの部分75を含み、この部分は勾配付き内面56まで増大する直径を与える。ジャケット60は縁57で終端する。ジャケット60はまた、出力ポート70を含み、このポートを通して流体が、渦巻チャンバ64内で処理された後に流れる。出力ポート70は円筒形面71によって画成され、この面は丸み付き角部73でジャケット頂面55と交わる。ジャケット内面56の直径はジャケット出力ポート70に最も近い端部で最も小さいものとして示されている。ジャケット内面56の直径はその点から縁57に向かって徐々に増大する。可変直径の面は一般的に勾配付き内面56を含むものとして示されているが、段付き内面も有効に使用されることは認められる。
【0021】
可変直径ジャケット内面56は、渦巻チャンバハウジング54の回りに置かれたとき、ジャケット内面56と渦巻チャンバハウジング外面72間に可変幅の間隙72を画成する。図3に示す如く、可変幅の間隙はd1 でより小さい幅をもち、d2 でより大きい幅をもつ。可変幅の間隙72は渦巻チャンバハウジング54内に形成された開口部66を横切る可変の圧力差を作り、ポート70からより遠くに位置する開口部66よりもポート70に近い開口部66を通る流れを制限する。かくして、流体の差圧はジャケット出力ポート70に関して開口部の位置に応じて種々の入力開口部66で提供される。作業に際して、この端部は出力ポート70に最も近い開口部66は燃料気化セクション32の低圧端を含むので、より大きい圧力を提供されるだろう。
【0022】
ジャケット60の如き可変圧力供給形態をチャンバハウジング54に形成した開口部66の回りに位置決めすることによって、種々の開口部66に入る流体流の量は実質上均等化される。種々の開口部66を通る流体の実質上均等化された流れをもつことは渦巻チャンバ64の効率と有効性を増大させる。
【0023】
ジャケット60と渦巻チャンバハウジング54は内面76をもつ燃料気化ハウジング74内に取り付けられているものとして図1に示されている。特に、ジャケット60の頂部外面79(図3)はハウジング74の頂部内面77に隣接して置かれている。上述の周囲空気導管50は、燃料ハウジング内面76と勾配付き延長部58の外面68によって画成される。
【0024】
噴射器プレート42は図1、3、4、5、6に示されている。噴射器プレート42は燃料噴射器38(図1)を受け入れるための、底面47を貫通して形成された1対の穴40を含む。噴射器プレート42は更に第1の肩部39と第2の肩部41(図4、5)を含む。第1の肩部39は連結部材43に当接し、第2の肩部41はジャケット縁57に当接する(図1)。円筒形中心延長部45は止めねじ48によって勾配付き延長部58に当接し、それに連結される。
【0025】
図1、2に示す如く主空気セクション34は主空気ハウジング80、ベンチュリ本体82、及び慣例の蝶形スロットルプレート84を含む。空気取り入れ開口86は主空気セクション34の一端に置かれる。空気取り入れ開口86は環状内面92をもつ内部円筒形部分90に通じる。
【0026】
慣例のスロットルプレート84は内部円筒形部分90内に旋回可能に定着される。スロットルプレート84は回転可能の中心シャフト96に定着され、このシャフトは中空内部90を通って空気流Fの方向を横切るよう方向付けされる。シャフト96の回転は中空内部90内でスロットルプレート84の傾斜角度を調節し、それによって空気、従って機関へ入れられる空気/燃料混合物の量を変える。
【0027】
周囲空気チャンネル100は主空気取り入れハウジング80内に形成される。空気チャンネル100は主空気取り入れハウジング80中に形成されたスロット94と流体連通している。連続した周囲空気導管102と50により、空気はチャンネル100とスロット94を通って予備混合チャンバ44内へ入ることができる。
【0028】
ベンチュリ82は主空気セクション34内に取り付けられ、入力104、複数の細長い開口部106、及びベンチュリ出力110を含む。更に、ベンチュリ82はベンチュリ外面112とベンチュリ外面114を含む。図示の如く、ベンチュリ内面114の直径はベンチュリ入力104と、ベンチュリ出力110で最大化される。ベンチュリ内面114の直径はベンチュリ入力104とベンチュリ出力110でほぼ同じである。反対に、ベンチュリ内面114の直径は、ベンチュリスロート部116で最小化される。環状段部はベンチュリスロート部116に隣接してベンチュリ内面114に形成される。
【0029】
また、主空気取り入れセクション34は横環状縁122(図1、2)を含み、この縁は環状外側角部124で環状内面92と交わる。縁122はまた、環状内側角部130で環状面126と交わる。また、環状面126は環状角部134で横縁132と交わる。ベンチュリ82は接着によって、締まり嵌めによって、又は他の慣例の手法によって、ベンチュリ82の外面112を環状面126に定着することによって環状面126に隣接して主空気セクション内に置かれる。
【0030】
ジャケット出力ポート70を出る流体の回転コラムが、細長い開口部106を通ってベンチュリ82に入る前に、乱流状に折り曲がりかつ混合するように、中間混合チャンバ136(図1)が主空気取り入れセクション34内に形成される。この中間混合チャンバ136は流体を更に気化させかつ均質化するのに役立つ。中間混合チャンバは角部142で交差する環状面126と横環状面140によって画成される。遠心機セクション36は横縁132で主空気セクション34に取り付けらる。
【0031】
ベンチュリ出力110から放出された流体は取り入れ開口144を通って遠心機セクション36に入る。遠心機セクション36は一般に、遠心機ハウジング142、取り入れ開口144、入口チャンバ146、遠心機チャンバ152に関して接線方向に方向付けされた一連のそらせ板150、及び複数の出力通路154を含む。図示の如く、遠心機ハウジングは環状の垂直向きの壁面156を含むほぼ円筒形の形態であり、前記壁面は取り入れ開口144によって遮られる。この壁面156は頂壁160(図2)と一体に形成される。
【0032】
図2に示す如く、ハブ部分162は遠心機頂壁160から下方へ延在する。ハブ部分162は内面164と外面165をもち、これらの両方の面は実質上パラボラ状の形状をもつものとして示されている。以下で詳述する如く、ハブ部分162は遠心機チャンバ152の容積を実質的に減らし、遠心機チャンバ152内でハブ部分の回りの流体の円形の遠心流を増強させる。
【0033】
頂壁160の反対側に、輪郭付き底部インサート166が遠心機チャンバ152内に置かれる。輪郭付き底部インサート166は輪郭付き頂面170と輪郭付き底面172を含む。輪郭付き頂面は環状平面部分174、上向き湾曲部分176、円錐形中心部分180をもつ。図示の如く、各出力154は円錐形部180に形成された出力開口182を含む。
【0034】
上述の如く、遠心機136はまた、入口チャンバ146内に置かれた一連の接線方向向きのそらせ板150を含む。各そらせ板150は前縁184、中間角部186、並びに丸み付き後端190を含む。前平面192は前縁184と角部186間に形成される。平面194は前縁184と後端190の間に形成される。最後に、面196は角部186と後端190の間に形成される。
【0035】
そらせ板150は隣接したそらせ板150の表面間に形成された複数の接線方向流体流通路200を作るよう互いに整列している。更に、接線方向通路202は入口チャンバ146の垂直向きの壁206に隣接したそらせ板150の表面194間に形成される。更に、接線方向通路204は入口チャンバ146の垂直壁210に隣接したそらせ板の表面192間に形成される。
【0036】
図1に示す如く、各後平面194は遠心機セクション36の環状壁156に関して或る正接角度(a tangential angle)をなした方向に向けられている。従って、通路200、202、204を通して遠心機チャンバ152に導入される流体流はチャンバ152中の流体の円形の遠心流を増強するために環状壁156に実質上正接する方向に導入される。
【0037】
遠心機ハブ部分142を機関マニホルド(図示せず)に定着するために、取り付け場所212、214、及び216を遠心機ハウジングに形成して、ボルト180(図2)の如き緊締具により遠心機ハウジング142を界面プレートを介して機関に定着できるようになす。
【0038】
図7は本発明の別の実施例を示す。この実施例は渦巻チャンバ組立体220を示し、この組立体は一般的に、慣例の電子燃料噴射器222、第1の渦巻チャンバハウジング224、及び後続の渦巻チャンバハウジング226、228、230、及び232を含む。この形態では、チャンバハウジング226〜232の各々は流体流を専ら先行するチャンバハウジングから受け取る。例えば、チャンバハウジング228は流体を専らチャンバハウジング226の出力等から受け取る。
【0039】
燃料噴射器222は噴射器プレート236に形成した穴234内に取り付けらる。各燃料噴射器は燃料を予備混合チャンバ242内に噴射する出力ポート240を含む。周囲空気は周囲空気導管244を介して予備混合チャンバ242内に導入される。予備混合チャンバ242と周囲空気導管244は、図1に示す予備混合チャンバ44と周囲空気導管50の形態及び機能と同様な仕方で、形作られかつ機能する。
チャンバハウジング224、226、228、230及び232は夫々、渦巻チャンバ248、250、252、254及び256を画成する。渦巻チャンバ224〜232の各々は開口部260〜268の配列をもつ。各配列の開口部260〜268は図3に示す仕方と同様な仕方で、複数の横列と複数の縦列をなして配置される。更に、各配列の開口部260〜268は、夫々の渦巻チャンバ248〜256を通る垂直流の乱れを増強するよう、互い違い形態で配置される。
【0040】
圧力差供給入口は夫々、チャンバハウジング224、226、228、230、及び232の回りに置かれた勾配付きジャケット272、274、276、278、及び280によって形成される。各々は図1に関連して記載したジャケット60と同様な仕方で機能する。各ジャケット272〜280は夫々内面284、286、288、290、292をもつ。ジャケットの内面284〜292の各々は夫々一定直径の部分296、298、300、302、304と、夫々可変直径の内面部分308、310、312、314、316を含む。各チャンバハウジング224、226、228、230、232は夫々内面部分318、320、322、324、326をもつ。ジャケットは表面330〜338と表面308〜316の間に夫々可変寸法の間隙330、332、336、338を形成する。このように、可変間隔の間隙は、開口部260〜268の場所に応じて種々の開口部260〜268において流体の差圧を与え、間隙72(図1、2)と同様な仕方で機能する。
【0041】
更に、各ジャケット272〜280は後続の渦巻チャンバと流体連通している夫々の出力ポート340〜348をもつ。図8〜10はジャケット278の渦巻チャンバ254を詳細に示す。各出力ポート340〜348は図9、10に参照数字349で示すU形スロットの形をなす。出力ポート340〜346は夫々後続の混合チャンバ350、352、354、及び356と流体連通しており、従って、流体の流れが渦巻チャンバ250〜256を通過するとき、追加の空気が流体の流れ内に導入されないので、実質上一定空気の第2の流体混合物を維持するために、開口部262〜268は専ら出力ポート340〜346から流体混合物を受け取る。更に、混合チャンバ242、350、352、254、及び356を通る流れの混合と渦の性質を増強するために、各チャンバハウジング224〜232は円錐状勾配付きの基礎部分358をもつ。
【0042】
開口部368は、ジャケット下部部分370を先行のジャケット上部部分372に又は気化ハウジング374に定着するために、慣例の止めねじの如き緊締具(図示せず)を受け入れるためにジャケット274〜280に形成される。
【0043】
図11〜13は図7に示したものの如き複数の渦巻チャンバ形態に使用するためのジャケットチャンバ組立体の別の実施例を示す。特に、ジャケット376は一定直径の内面377、可変直径の内面378、出力ポート379、及び出力開口部381をもつものとして示されている。チャンバハウジング383は複数の開口部385を或る角度をなして形成されかつ渦巻チャンバ387内に接線方向に導入するものとしで示されている。可変間隔の間隙389がハウジング376の内面378と渦巻チャンバ383の外面391の間に形成される。
【0044】
図14は本発明の渦巻チャンバの更に別の実施例を示す。外面382と内部チャンバ壁384をもつチャンバハウジング380は渦巻チャンバ386を画成する。チャンバ386内の渦流の乱れを増すためにかつ渦流中の非気化粒子をより小さい粒子に破砕するために、段部388が内部チャンバ壁384に形成される。図示の如く、各段部388は傾斜路面390と横切り面392を含む。複数の開口部傾斜路394がハウジング380中に形成されかつ横切り面392で内部チャンバ壁384と交差する。流体が渦巻チャンバ386を通って流れるとき、段部388は比較的小さい渦を種々の横切り面392に隣接して生ぜしめ、それがチャンバ386を通る流れの乱れを増強させる。
【0045】
チャンバ386内の渦流の乱れを増す別の又は追加の手法として、及び渦流内の非気化粒子をより小さい粒子に破砕するため及び非気化粒子の気化を増強するために、内部チャンバ壁384は梨地状面を含むことができる。梨地状面又は不規則面は、強力な荒砂吹き付け処理(いわゆるサンドブラスト処理)又はガラスビード付着処理により形成することができる。梨地状の、又は不規則な内部チャンバ壁面は流体をより乱れた様式でチャンバ386を通して流す傾向をもつ。非気化粒子が梨地状内部チャンバ壁面と衝突すると、非気化粒子はばらばらに広がり、より小さい粒子に砕けそして滑らかな内部壁面と比べてより容易に気化するだろう。
【0046】
図15は本発明の渦巻チャンバの更に別の実施例を示す。チャンバハウジング570は外面574〜582及び内面574、576、578、580、及び582を含む。内面574〜582の各々は、実質上円筒形であり、かつ夫々渦巻チャンバ584、586、588、590、及び592を画成する。
流体を各渦巻チャンバ584〜592内に接線方向に入力させるように、開口部594が、チャンバハウジング570内に、片寄った縦列と横列をもつ配列をなして接線方向に形成されている。この接線方向の流体の入力は渦巻チャンバを通る流体の乱れた渦流を生ぜしめ、これは流体をより小さい粒子に破砕しかつ渦流内に残存する液体粒子を気化させる。開口部594はチャンバ584〜592を通る流れの乱流性を一層増大させるため、図示の如く、複数の横列内にかつ複数の縦列内に好適にはお互いに関して互い違い状に配置される。
【0047】
円筒形出力フランジ596は外面598と内面600を含む。この出力フランジはチャンバハウジング570の上流側端部602に取り付けられる。内面600は渦巻チャンバハウジング570の渦巻チャンバ584からの出力を限定する。図示の如く、渦巻チャンバ584〜592は連続的に減少する直径をもつ。即ち、内面582の直径は内面580の直径より小さく、それは次いで表面576の内面より小さく、それは内面574より小さい。この形態を与えれば、出力604に低圧端をかつ上流側端部606に隣接して高圧端をもつ渦流内で流体がチャンバ584〜592を通過するとき、低圧端(チャンバ584と586)に最も近いチャンバが、高圧端604(チャンバ590と592)に最も近いチャンバより多くの開口部594を通る流れを受け取る傾向はかなり減少する。
【0048】
更に、流体がチャンバ584〜592を通過するときその流体の気化を増強するために、適切に寸法決めしたノズル608(図15)がチャンバ584、586、588、及び590の各々の上流側端部に夫々置かれる。ノズル608は渦巻チャンバを通過する流体に追加の圧力差を及ぼし、かくして気化を増強しかつ流体粒子を破砕する。ノズル608は好適には、プレス嵌め取り付けによってチャンバ584〜590の上流側端部に定着されるように寸法決めされる。
【0049】
図16は本発明の更に追加の実施例を示す。図示の如く、図16は外面614と内面616、618、620、622、及び624をもつチャンバハウジング612を含む渦巻形態611を開示する。内面616〜624は実質上円筒形であり、夫々渦巻チャンバ626、628、630、632、及び634を画成する。開口部636は渦巻チャンバ626〜634の内面616〜624に関して接線方向に形成される。開口部636はチャンバハウジング612中に配列して形成されている。流体のこの接線方向入力は、渦流中の液体粒子をより小さい粒子に破砕しかつなお一層気化させ又は均質化するために、渦巻チャンバを通る渦流を造る。
【0050】
円筒形出力フランジ640はチャンバハウジング612の端部642に取り付けらる。出力フランジ640は内面644と外面646を含む。出力ポート648は出力フランジ内面644によって画成される。出力フランジ640は、内面644の直径が内面600(図17)の直径より小さいことを除けば、出力フランジ594(図17)に類似している。更に、出力フランジ640は開口部650を含み、この開口部を通して、ねじ(図示せず)が出力部材640を通る流れ抵抗を調節するために、1手法として選択的に挿入される。ねじが出力ポート648内に進入すればする程、より大きな空気抵抗が渦流に及ぼされる。というのはこの渦流は出力ポート648を通過するからである。
【0051】
一般的に、渦巻形態を通る空気抵抗は出力開口部の直径を変えること及び/ 又は渦巻形態内の隣接した渦巻チャンバ間の通路の直径を変えることによって変えることができる。図15の実施例は比較的大きい出力と、ノズル608に起因する隣接した渦巻チャンバ間の比較的小さい通路を示す。対照的に、図16の実施例はより小さい出力とチャンバ間のより大きい通路を示す。或る用途では、図16に示す実施例は図15 の実施例より好適であることが分かった。
【0052】
図17は本発明の渦巻チャンバハウジングのもう1つの実施例を示す。この実施例は渦巻チャンバハウジング940を示し、このハウジングは底壁942と、直角に延在する円筒形壁944を含む。円筒形壁944は内面946、頂縁947、及び外面948を含む。渦巻チャンバ954は内面946と、底壁942によって画成される。渦巻チャンバハウジング940は図1に示し、上述した渦巻チャンバハウジング54と類似の仕方で使用することができる。
一連の細長い接線方向スロット950は壁944を通って外面948から内面946まで形成されていて、チャンバ内の流体の渦流に関して渦巻チャンバ952内に接線方向に流体を送入するために用いられる。各スロット950は壁944の頂縁947からチャンバハウジング底壁942まで中断することなく延長するものとして示されている。スロット950は環状壁944の内側円筒形面946に対して接線方向に向けられて、渦巻チャンバハウジング940の渦巻チャンバ952内へ渦流に対して接線方向に流体を導入可能となす。
【0053】
細長いスロット950を通してチャンバ952内に接線方向に流体を導入することにより、夫々のスロット950に隣接した渦巻チャンバ内面946を急速に横切る移動流体の連続するシートが作られる。これは、流体流内の非気化粒子が内面946上に集合するのを実質上防止する。非気化の流体粒子の小滴が内面946に接近又は接触するので、かかる非気化粒子の小滴は新しい流体流の粒子によって内面から吹き離されて、スロット950を通って渦巻チャンバ952に入る。所望の結果を得るために任意の数のスロット950を使用することができる。更に、異なった幅のスロット950を使用することができる。スロット950は環状壁944中にレーザー、丸鋸、又は他の適当な方法で作ることができる。1例として、スロット950はほ0.01インチの幅をもつことができる。
【0054】
図18、19は本発明のもう1つの別の実施例を示す。この実施例はベンチュリ954を示し、これはハウジング956と、ハウジング956に形成された一連の接線方向開口部958を含む。接線方向の開口部はハウジング外面955からハウジング内面957まで延在する。開口部958はハウジング956に接線方向に形成され、これは空気/燃料混合物の如き流体を開口部958を通してベンチュリ内部960内に接線方向に挿入させ、ベンチュリ954を通る流れの乱れを増強させる。
【0055】
図示の如く、接線方向開口部958はベンチュリ954の狭いスロート部959内に形成される。この狭いスロート部959では、ベンチュリ954を通る流体Fの速度が最大になる。狭いスロート部959中の接線方向開口部958を通してベンチュリ内部960に接線方向に第二の流体を挿入することによって2つの流体の乱れと混合が増強される。接線方向開口部958を通して接線方向にベンチュリ内部960に第二の流体を送入すると、ベンチュリ内部960を通る流れが旋回して、流れの乱れを増す。ベンチュリ954を通る流れの増大した乱れは更にベンチュリを通る流れの気化と均質化を増強する。従って流体流Fがベンチュリ入口962からベンチュリ964までベンチュリを通るとき、流れが空気/燃料混合物の如き第二の流体の接線方向流と交差して、接線方向開口部958を通ってベンチュリ内部960に入り、ベンチュリ954を通る乱れた、実質上螺旋形の流れを作る。
【0056】
図20、21は特に吸入器形式の医療分野での用途に関連する本発明の更に別の実施例を示す。この実施例は流体気化システム1120を示す。一般的に、圧縮可能の容器1122、加圧ガスの供給部1124、ベンチュリ1126、複数の渦巻チャンバハウジング1128、1244、1248、1250、1252、1254、1256、1258、及びシステム出力1128を含む。一般的に、加圧ガスをシステム1120に導入することによって、流体流1130は圧縮可能の容器1122から押し出され、導管1132、1134(基部1136に作られた)を通って、ベンチュリ1126(同様に基部1136に作られた)内に流入させられる。ベンチュリ1126では、流体1130は加圧ガスと混合され、ベンチュリ出口開口部1138を通ってエーロゾルとしてベンチュリ1136から放出される。次いで流体は一連の渦巻チャンバハウジングを通過して、流れ中の非気化の、又は部分的に気化した粒子をより小さい粒子に破砕し、更に気化させる。最後に、流体はシステム出力1128を通ってシステムから流出させられる。
【0057】
特に図21に示す如く圧縮可能の容器1122は、可撓性の側壁1140と可撓性基部1142をもつバッグを含むものとして示されている。可撓性壁1140と可撓性基部1142は圧縮可能の容器1122内に中空の内部1144を画成する。圧縮可能の容器1122が圧縮されると、1144の中空内部の容積は減少し、従って中空内部1144内の圧力が増す。
【0058】
圧縮可能の流体容器出力ポート1160はコネクタ1148の内面1161によって画成される。有利には、コネクタ1148はゴムの如き柔軟な材料から形成される。コネクタ1148は基部1136と連結される。刺付きコネクタ1150はねじ山付き部分1152、肩部1154、及び刺付き延長部1156を含むものとして示されている。隆起した刺1158が延長部1156に形成されて、刺付きコネクタ1150と容器のコネクタ1148の間に抵抗嵌め又は締まり嵌めを可能ならしめている。刺付きコネクタ1150は更に、出力ポート1160から導管1132まで延在する通路1159を含み、圧縮可能の容器1122の中空内部1144内の流体を容器1122から導管1132内に通すことができる。従って、図20、21に示す組み立て形態では、コネクタ1150のねじ山付き部分1152は基部1136とねじ山掛合している。圧縮可能の容器1122は次いで、延長部1156上に柔軟なコネクタ1148を加圧することによってによって刺付きコネクタ1150と着脱自在に定着され、その結果緊密な抵抗又は締まり嵌めが刺付き延長部1156とコネクタ1148の内面1161との間に作られる。
【0059】
圧縮可能の容器1122は圧力ハウジング1168の内面1166によって画成された圧力チャンバ1164内に置かれるものとして示されている。圧力ハウジング1168は圧力ハウジング1168を基部1136とねじ山掛合させるために圧力ハウジング1168の一端に形成されたねじ山1170によって基部1136に定着される。基部1136とハウジング1168間に実質上気密のシールを作るために、Oリング1172の如きガスケットがハウジング1168のフランジ1174と基部1136の接触面1176の間に置かれ、好適には圧縮される。
圧力チャンバ1164は加圧ガス導管1178を通して加圧ガス源から加圧ガスを受け入れることによって加圧される。加圧ガス源は有利には、加圧ガスポンプ又はタンクの如き種々の適当な装置の何れかに連結される。更に、加圧ガスは空気、酸素、亜酸化窒素又は他の適当なガスを含むことができる。
【0060】
加圧ガス導管1178は、基部1136に形成されかつベンチュリ入口開口1180から圧力チャンバ1164まで延在するものとして示されている。圧力ガスを導管1178を通して圧力チャンバ1164内に入れることによって、圧力チャンバ1164内の圧力は増す。チャンバ圧力のこの増加により圧縮可能の容器1122は流体を圧縮し、かくして出力ポート1160とコネクタ通路1159を通して流体1130を容器から押し出す。
【0061】
図21に示す如く、圧縮可能の容器1122の内容物は液化流体1130を含み、時には、或る量の空気1182の如きガス相流体を含むことができる。システム1120は広範囲の流体を気化させるために使用することができる。1実施例では、気化させられる液化流体1130は吸入によって患者に投与する医療調合剤を含む。好適には、流体がシステム出力1128を通ってシステムを出るとき、ほんの小さな割合の非気化流体粒子が5ミクロンより大きい寸法をもつに過ぎない。流体の医療調合剤をシステム1120を通すことによって気化させることにより、医療調合剤は効率よく患者に吸入により投与することができる。
【0062】
流れ調整器又は玉弁組立体1184は出力ポート1160から延在する流体導管1132に連結される。流れ調整器1184は一般的に、調整器ハウジング1186、適当に寸法決めされた空洞部内に着座する球1188、調節ねじ1190及び偏倚部材1192を含むものとして示されている。流れ調整器ハウジング1186はねじ山掛合によって基部1136に着脱自在に定着される。図示の如く、球1188は基部1136に形成された球形開口1194内に着座する。球1188は偏倚部材1192によって球形開口1194に対して偏倚させられる。図21に示される如く、偏倚部材1192は慣例のコイルばねを含むことができる。この形態では、圧縮可能の容器1122の中空内部内の圧力が増すと、導管1132内の圧力はそれに応じて増し、かくして偏倚力に打ち勝ち、球1188を球形開口1194から離すように押して、流体が球1188を通り過ぎて導管1132から導管1134内へ行けるようにする。
【0063】
球1188を球形開口1194から離座させるのに必要な圧力量は偏倚部材1192の圧縮を調節することによって調節することができる。圧縮、従って偏倚部材1192によって及ばされ力は調節ねじ1190をハウジング1186に関して進入又は後退させることによって容易に調節することができる。ねじ1190がハウジング1186内へ大きく進入する程、偏倚部材1192はより大きく圧縮され、その結果、流体が調節組立体1184を通過できるように球1188を離座させるためにより大きい圧力が要求される。逆に、ねじ1190がハウジング1186から後退させられると、偏倚部材1192の圧縮は減少し、かくして球体1188を離座させるために導管1132内に要求される圧力はより小さくなる。
【0064】
球弁組立体1184は導管1132と1134の間の流体流を制御するの効率よく使用できる多くの異なった調整器のうちの1つに過ぎない。適当な弁又は他の流れ調整装置が効率よく使用できることは言うまでもない。
加圧ガスを加圧ガス導管1178に供給するのに加えて、加圧ガス源1124もまた、加圧ガスをベンチュリ1126にベンチュリ入口開口1180を通して送る。一般的に、ベンチュリ1126はベンチュリ入口開口1180、ベンチュリ出口開口1196、及び狭いスロート部分1198を含む。狭いスロート部分1198はベンチュリ入口開口1180とベンチュリ出口開口1196の間に置かれるものとして示されている。
【0065】
加圧ガス源1124からくる加圧ガスの流れFがベンチュリ1126を通過するとき、狭いスロート部分1198は加圧ガスの速度を実質上増加させる。ベンチュリスロート部分1198を通るガスの速度はベンチュリスロート部分1198に低圧領域を作る。図示の如く、狭いスロート部分1198は導管1134と流体連通をしている。狭いスロート部分1198の低圧領域は流体を導管1134からベンチュリスロート部分1198を通して高速、低圧のガス流内に引き込むのを助ける。流体1130が導管1134を通して狭いスロート部分1198内に入ると、流体1130は加圧ガス源1124から来た加圧ガスと混合される。
狭いスロート部分1198を通るガスの高速と、ベンチュリ1126によって作られた圧力差のために、流体1130は有利には、ベンチュリ出口開口1196を通ってエーロゾルとしてベンチュリ1126を出る。
【0066】
ベンチュリ1126を出た後、流体は中空ボス1204に形成された複数の開口部1202を通して混合チャンバ1200内に放出される。図21に示す如く、ボス1204は基部1136と一体部片として形成され、ベンチュリ出口開口部1196と流体連通する中空内部1206を含む。かくして、ベンチュリ出口開口1196を通ってベンチュリ1126を出ると、流体はボス1204に形成された開口部1202を通って混合チャンバ1200に入る。
混合チャンバ1200は基部外面1210、チューブ1214の内面1212、ベンチュリチャンバハウジング1128の外面1216によって画成される。渦巻チャンバハウジング1128は上述のかつ図17に示された渦巻チャンバハウジング940と同じ仕方で形作られかつ機能する。
【0067】
図21に示す如く、渦巻チャンバハウジング1128は更に、底面1220を含み、この底面はボス1204に隣接して位置しかつボスに当接し、ボスの中空内部1206を通過する流体を開口部1202を通して中空内部から出させる。次に、流体の流れFが混合チャンバ1200に入った後、流体は渦巻チャンバハウジング1128中に形成された接線方向開口部1220を通して渦巻チャンバ1124に入る。接線方向スロット1222は上記しかつ図17に示された細長い接線方向のスロット950と同じである。接線方向スロット1222は流体を渦巻チャンバ1224に差し向ける。スロット1222の接線方向の方向付けのために、流体は接線方向に渦巻チャンバ1224に入るよう差し向けられて、渦巻チャンバ1224内に流体の渦流を作る。
出力取り付け具1230は渦巻チャンバハウジング1128に取り付けられて、流体を渦巻チャンバ1224から混合チャンバ1232内へ差し向ける。出力取り付け具1230は圧力嵌め取り付けによって渦巻チャンバハウジング1128に取り付けられるものとして示されているが、幾つかの慣例の方法によって渦巻ハウジングに定着することもできる。
【0068】
出力取り付け具1230は本体1234を含むものとして図21に示されており,この本体1234はその周囲を巡って形成された環状溝1236をもつ。Oリング1238の如きガスケットが溝1236内に置かれて、流体が渦巻チャンバ1224を通過せずに混合チャンバ1200から混合チャンバ1232へ直接行くのを防止する。出力取り付け具1230は更に、中空内部1240と、流体を渦巻チャンバ1224から出力取り付け具1230を通して混合チャンバ1232内に差し向けるための開口部1242を含む。
開口部1242通って出力取り付け具1230を出ると、流体は流体が渦巻チャンバハウジング1128を通過するのと同じ仕方で混合チャンバ1132と、渦巻チャンバハウジング1244を通過する。同様に、流体は出力取り付け具1246を通って渦巻チャンバハウジング1244を出る。この出力取り付け具は上述した図21に示された如き出力取り付け具1230と同様に形作られている。図20に示すのと同様な仕方で、流体は渦巻チャンバ1248、1250、1252、1254、1256、及び1258並びに出力取り付け具1260、1262、1264、1266、1268、及び1270を通過する。図示の如く、渦巻チャンバハウジング1244、1248、1250、1252、1254、1256、及び1258の各々は、渦巻チャンバハウジング1128のそれと同様な仕方で形作られかつ機能する。同様に、出力取り付け具1246、1260、1262、1264、1266、1268、及び1270は、上述した図21に示した出力取り付け具1230のそれと同様な仕方で形作られかつ機能する。従って、これらの特徴についてはこれ以上説明する必要はない。
【0069】
出力取り付け具1270(図20)を出ると、流体は出力取り付け具1270と出力ハウジング1276の内面1274によって画成された放出チャンバ1272に入る。図示の如く、出力ハウジング1276はチューブ1214に堅固に定着される。放出ハウジング1276はプレス嵌め取り付けによってチューブ1214に取り付けらたものとして示されているが、この出力ハウジング1276もまた、接着剤又はねじ山掛合を含む種々の方法でチューブ1214に取り付けることができる。
放出ハウジング1276は更に、流体を放出チャンバ1272から放出オリフィス1280に通すための複数の出力チャンネル1278を含む。放出オリフィス1280は更に、流体を放出開口部1280から受け取るために、ホースニップル1284の如き慣例のねじ山付きコネクタを放出ハウジング1276内にねじ込ませるためのねじ山付き部分1282を含む。慣例のコネクタ1284の出力端1285は吸入マウスピース、又は流体1130の実質上気化した流れを受け入れるための他の構造の如き種々の流体受け入れ装置に連結することができる。
【0070】
図1〜6に示す実施例の作用を以下説明する。燃料の如き流体が電子的に制御され、計量され、燃料噴射器38の出力ポート46を通って予備混合チャンバ44内にエーロゾルとして噴霧される。本文中では燃料は流体と称されるが、薬剤や廃液の如き他の流体も、開示された該装置や方法を用いて、気化させ、均質化することができる。
燃料が予備混合チャンバ44内に噴霧されると、或る流量の空気をベンチュリ82内へ入力させるためにスロットルプレート84が開く。スロットプレート84によって通される空気量は燃料噴射器38の出力ポート46によって予備混合チャンバ内に噴霧される流体の量に比例する。機関発生の真空がチャンバハウジング54内に形成された開口部66を通して混合チャンバ44から流体を吸引する。
【0071】
機関が作動すると、部分真空が機関吸気マニホルド(図示せず)内に作られる。スロットルプレートが閉鎖位置にあると、予備混合チャンバ44内の低圧空気/燃料混合物が開口部66を通して渦巻チャンバ64内に接線方向に引き込まれる。特に、渦巻チャンバ用の空気がスロット94を通して導入され、周囲空気チャンネル100と導管102を通って周囲空気導管50内に入る。周囲空気導管50から、周囲空気は予備混合チャンバ内へ導入され、そこで周囲空気は空気/燃料混合物として開口部66に入る前にエーロゾル燃料と混合する。
空気/燃料混合物は渦巻チャンバ64内へ実質上接線方向に導入され、そのチャンバにおいて流体は、流体が開口部66を通して入来するために、回転加速される。種々の開口部66に入る流体量はジャケット60の存在によって実質上均等化される。ジャケットの内面56は出力ポート70に関する開口部の場所に従って開口部に入る流体の流れを制限し、この出力ポートは渦巻チャンバ64を通過する流れの低圧端を含む。実質上、ジャケットは出力ポート70に近い程開口部に大きな制限を与え、そしてもし有るとすれば、低圧端(出力ポート70)から最も遠い開口部の制限は小さくなる。
【0072】
一旦流体が渦巻チャンバ64に挿入されると、流体は回転加速され、これは流れ内の流体の非気化粒子をより小さい粒子に破砕させるか又は気化させるか、又はその両方を起こせる。流体が出力ポート70に到達すると、流体は回転する流体柱としてチャンバ64から中間チャンバ136内に入る。中間チャンバ136では、流体はそれ自体の上に折り畳まれ、かくして回転する流体柱を破砕して、流れの追加の乱れと均質化を生ぜしめる。
次いでこの流れはベンチュリ82の細長い開口部106を通る機関マニホルドによって生ぜしめられた部分真空によって引かれる。細長い開口部106は慣例の小さい円形のベンチュリチャンバ開口部よりかなり大きく、数が多い。というのは、それらは圧力低下を減らしかつ60CFMまでの流れを可能ならしめるよう設計されるからである。ベンチュリ82で、スロットルプレート84によって入れられた周囲空気は空気/燃料混合物が開口部106を通って入ると、空気/燃料混合物と混合される。周囲空気/燃料混合物はベンチュリ82内で更に混合され、少なくとも部分的に均質化される。
【0073】
機関マニホルドの部分真空は次いで、流体が入口チャンバ146に入ると、遠心機吸気開口144を通して流体を吸引する。入口チャンバは流体を更に混合し、均質化し、かつ遠心機チャンバ152内に接線方向に差し向ける働きをする。特に、入口チャンバ146内に形成されたそらせ板150は一連の接線方向通路200、202を造り、前記通路を通して流体は部分的機関マニホルド真空によって遠心機チャンバ152内に接線方向に吸引される。
遠心機チャンバ152内で、流体は回転加速され、これによって、最も大きい又は最も重い粒子が、それらの質量に因り、遠心機チャンバ152の周辺に向かって動かされ、そこでこれらの重い又は質量の大きい粒子が内面156と衝突し、更に破砕されかつ気化させられる。
遠心機チャンバ152の容積を減らすために、有利には、側壁156の高さはベンチュリ出力110におけるベンチュリ82の内径114より小さくする。更に、遠心機チャンバ152の容積を減らすため及びチャンバ152内の遠心流を増強するために、延長部材162が遠心機ハウジング頂壁160から延在する。
【0074】
次いで流体は機関真空によって4つの出力154内に引き入れられる。流れのより軽い粒子が遠心機ハウジング152の中心に向かっ進むと、それらは或る角度をなして、遠心機輪郭付き頂面170の円錐形状部分によって円錐形状部分180に形成された開口部182内へかつ2つの出力154内へ差し向けられる。上述の仕方で遠心機チャンバから流体を放出することによって、より均一な炭化水素分布が、遠心機チャンバ内で遠心流の外側に向かって置かれる炭化水素の一般的傾向のために得られる。対照的に、唯一の出力ポートが使用される場合、遠心機放出の均一性は、液炭化水素は遠心流の外側に向かって位置決めされる傾向をもつため、より小さくなる。
【0075】
図7に示す本発明の実施例について見れば、渦巻形態220は燃料噴射器222によってエーロゾル燃料を供給される。燃料噴射器222は、予備混合チャンバ242内に燃料を噴霧する。周囲空気はまた、周囲空気導管244を経て予備混合チャンバ242へ導入される。予備混合チャンバでは、エーロゾル燃料と周囲空気が空気/燃料混合物として開口部260を通して渦巻チャンバ248に入るように混合される。
【0076】
ジャケット60と同様の仕方で、ジャケット272は種々の開口部260を通る流れの量を標準化するための圧力差供給部をとして役立つ。空気/燃料混合物は図1の渦巻チャンバ54及び開口部66と関連して記載したものと類似の仕方で開口部216を通って渦巻チャンバ248に入る。空気/燃料混合物がU形出力ポート340を出ると、混合物は開口部262を通って渦巻チャンバ250に入る前に混合チャンバ350に入る。この形態では、開口部262は空気/燃料混合物を専ら渦巻チャンバ248からの出力から受け入れ、空気/燃料混合物がチャンバ248、250を通過するとき実質上一定の空気/ 燃料比を維持するようになす。
引き続き、空気/ 燃料混合物はU形出力ポート242を出て、渦巻チャンバ252に開口部264を通って入る前に混合チャンバ352に入る。更に、流体が渦巻チャンバ250、252を通過するとき、空気/ 燃料混合物の空気/ 燃料比は実質上一定のままに留まる。
【0077】
チャンバハウジング228の出力ポート344を出た後、流体は渦巻チャンバ252に関連して記載したものと同様な仕方で混合チャンバ354、開口部266、及び渦巻チャンバ254を通り続ける。U形出力ポート346を出た後、流体は混合チャンバ356に入り、出力ポート348を出る前に開口部268を通って最終チャンバ256に入る。
5個のチャンバ248〜256を通過することによって流体は1つのチャンバから次のチャンバへ進むにつれて、だんだん気化して、ガス相に変換してくる。従って、この実施例は、空気/ 燃料混合物が実質上一定の空気/ 燃料比を維持する間に数個の渦巻チャンバを通過することを可能にする。
【0078】
渦巻チャンバハウジングの別の実施例は図17に示す。作業に際して、渦巻チャンバハウジング940は接線方向スロット950を通ってチャンバ内部952に入る流体を受け入れて、チャンバ内部952内に渦流を造る。細長いスロット950は流体を接線方向にチャンバ内部に渦巻チャンバハウジングの内面946に沿って流体のシートとして導入し、流体粒子が内面946上に集合しないようにする。流体はチャンバ952内で渦巻状に回転するので、チャンバ952内の流れの全体的乱れにより、流体は気化し、均質化させられる。
【0079】
図18、19は本発明の原理に基づいて形成されたベンチュリ956の別の実施例を示す。作業に際して、ベンチュリ956はベンチュリ入口開口962を通して流体流れを受け入れる。この流体流は次いで、空気/ 燃料混合物と混合され、その混合物は壁956に形成された接線方向の開口部958を通ってベンチュリ内部960に入り、ベンチュリ954を通る流体の螺旋流を造る。空気/ 燃料混合物をベンチュリ内部960内に接線方向に導入することによりベンチュリ954を通る流体は螺旋状に回転する。有利には、空気/ 燃料混合物はベンチュリ内部960の狭いスロート部分959内に導入される。というのは、狭いスロート部分959はベンチュリ954内により早い空気流領域を含むからである。ベンチュリ956を通る螺旋状流体流を造ることにより、乱流、従って流体の気化と均質化が実質上増強される。
【0080】
上述の如く、図20、21は本発明の更に他の実施例を示す。この実施例では、正圧が該システム1120内に正圧源1124を通して提供され、この正圧源はガスを加圧下でベンチュリ入口開口1180内へかつ加圧ガス導管1178内へ給送する。加圧ガスは加圧ガス導管1178を通って圧力チャンバ1164内へ行く。圧力チャンバ1164内の圧力が加圧ガスに因り増すと、圧縮可能の容器1122が圧縮され、かくして容積が減り、中空内部1144の容器圧力が増大する。圧縮可能の容器1122が圧縮されると、容器1122内の流体は容器1122を押し出されて、出力ポート1160、通路1159を通って流体導管1132内へ入れられる。
【0081】
流体導管1132から導管1134へ行く流体流は調整器1184によって制御される。図21に示す偏倚位置で、球体1188は球状座部1194に対し偏倚させられて、流体が導管1132から導管1134へ流れないようになす。しかし導管1132内の圧力が増すと、球状座部1194に対する偏倚力が圧倒されて、球体が1188が球状座部1194から離れ、流体が導管1132から導管1134へ移行可能となる。
【0082】
球状座部1194に対する球体1188の偏倚力はハウジング1186内のねじ1190を前進又は後退させることによって調節することができる。ねじ1190がハウジング1186へ進入すると、ばね1192は圧縮され、かくして球体1188に加わる偏倚力は増す。対照的に、ねじ1190がハウジング1186内から引っ込められると、ばね1192は減圧され、かくして球体1188に加わる偏倚力の量が減少する。球体1188に加わる偏倚力が減少すると、球体1188を離座させるためにかつ、導管1132から導管1134へ行く流れを可能にするためるために要求される導管1132内の圧力はより小さくなる。
【0083】
調整器1184を通過した後、流体は導管1134を通過し、ベンチュリスロート部分1198にエーロゾルとしてに入る。加圧ガスがベンチュリ1126を通過すると、ガスがスロート部分1198を通過するとき、ガス速度が増し、こうして狭いスロート部分1198に低圧領域を造る。ベンチュリの狭いスロート部分1198を通る高速流に関連する低圧は導管1134を通る流体を狭いスロート部分1198内に引き入れるのを助ける。
ベンチュリスロート部分1198内では、加圧ガス源1124の供給源からくる加圧ガスは流体1130と混合される。加圧ガスと混合した後、流体はエーロゾルとしてベンチュリ出口開口1196を通ってベンチュリ1126を出る。ベンチュリ出口開口1196から、流体はボス延長部1204内に形成された開口部1202を通って混合チャンバ1200に入る。より小さい粒子に破砕しかつ渦流内の非気化粒子を気化させるために、流体は混合チャンバ1200から接線方向スロット1222を通って渦巻チャンバ1224に入って、渦巻チャンバ1224内に渦流を造る。
【0084】
次いで、流体は出力取り付け具1230に形成された開口部1242を通って渦巻チャンバ1224から混合チャンバ1232に行く。流体は、流体が渦巻チャンバハウジング1128と出力取り付け具1230を夫々通過するのと同じ仕方で、後続の渦巻チャンバハウジング1244、1248、1250、1254、1256、及び1258並びに後続の出力取り付け具1246、1260、1262、1264、1266、1268、及び1270を通り続ける。更に、流体は各後続の渦巻チャンバハウジングを通って均質化され、気化させられる。
出力取り付け具1270を出ると、流体は出口オリフィス1280に実質上気化した流体を供給するために、放出チャンバ1272を通っチャンネル1270に入る。気化流体のその最終目的地への給送を簡単にするために、流体は慣例のホースコネクタ1284を通ることができる。
【0085】
患者用の液体を気化させかつ霧状化することに関する本発明のもう1つの実施例は図22に示している。概念的に、このシステム1300の実施例は異なった特性をもつ渦巻チャンバ1302〜1308を有する複数のステージを含む。この実施例では、第一ステージで、渦巻チャンバ1302は平行な横列と縦列をなす開口部1310をもつ。第二及び第三のステージでは、渦巻チャンバ1304と1306は図3に示す如く渦巻チャンバ64の開口部66と同様に、互い違い状に配列した開口部1312をもつ。最終ステージでは、渦巻チャンバ1308は図17に示す如く、接線方向スロット950と同様にスロット1314をもつ。図22のこの実施例1300から、第二と第三のステージのための渦巻チャンバ1304と1306は第一渦巻チャンバ。1302の開口部1310より小さい開口部1312をもつ。しかしながら第二と第三のステージの各々の開口部1312の全表面積は第一ステージの開口部1310の全表面積と同じである。これは第二と第三のステージの渦巻チャンバ1304がより多くの開口部をもつことに起因する。換言すれば、開口部1312はより小さいけれども、より多くの開口部1312がある。
【0086】
この実施例では、正圧1318が典型的には125psi.の圧縮ガス又は空気の形でシステム1300に与えられる。流体は開口部1320を通して引き入れられる。流体は霧状化され/気化させられる薬剤を含み、かつ含塩溶液の如き不活性担体含むことができる。横開口1316は流体が渦巻チャンバ1302の外側に到達し、次いで開口部1310を通って入ることを可能にする。これは各ステージ(図示せず)につき繰り返す。
この実施例には、より多い又は少ないステージを含み、かつ異なった開口部パターン1310、1312及びスロット1314と渦巻チャンバとの種々の結合を含む変形例が可能である。他の変形例は、第一ステージが大きな圧力低下を造り、残りのステージでは各々が僅かな圧力低下を含み、その結果最終出力1322が大気圧に近くなるという形態である。これは処理効率を改善することができる。
【0087】
すべての実施例についてのもう1つの変形例は加熱プロセスを含むことである。入力空気1318が、該装置の各ステージを通っていくときに加熱されるか、又はシステムの外面が空気又は流体に熱エネルギーを加えるために加熱される。例えば、脱塩の如き流体分離の目的でシステムを加熱することは圧力及び渦巻チャンバの数を含む他のファクタに依存してより良い結果をもたらす。この流体分離能力は少なくとも図22の実施例1300に関しては、動力学的気化プロセスであると信じられる。本発明は1つ又は数個の渦巻チャンバ1302〜1308を含み、これらのチャンバは沈殿物質を掃除し、洗い流すために容易に着脱することができる。別法として、全システムは該装置を浄化するために流体に浸されるか、流体で前方に又は逆方向に流し洗いされることができる。
【0088】
本発明の他の実施例は図33に示す。システム1330のこの実施例は圧力減少第1セクション1341と,減速第2セクション1343をもつ単一ステージの渦巻チャンバ1340を含む。圧縮空気1318が吸い込みノズル1332を通して入る。ステップダウン(step down) ベンチュリステージ1334は流れ直径をほぼ0.250″に制限することによって造られる。次にあるのはほぼ0.370″の直径をもつステップアップ(step up) ベンチュリステージ1338である。流体はこのステップアップベンチュリステージ1338に流体吸い込みポート1320を通して入る.このポートはほぼ0.0625″の直径をもつ.
空気/流体混合物は次いで、第1セクション1341から出て、渦巻チャンバ1340に到達する。この実施例では、渦巻チャンバ1340は互い違い状の形態に配置された開口部1312を含む。特に、渦巻チャンバ1340はほぼ0.035″の孔直径をもつ40個の開口部をもち、、それによってほぼ0.0385平方インチの全面積を造る。
空気/流体はステップダウンベンチュリ1342を通って渦巻チャンバ1340に入る。このステップダウンベンチュリ1342はほぼ0.0995″の直径をもつベンチュリ開口1344をもつ。
【0089】
渦巻チャンバ1340は2つの環状ガスケット1354と1354′の間に置かれ、これらは渦巻チャンバを該システム1330中の所定位置にしっかり保持し、空気/流体の流れを各セクションを通して差し向ける。渦巻チャンバ1340と1つの環状ガスケット1354は矢印1350で示す如く、減速第2セクション1343の内壁1346内を摺動する。所定位置でそれらが近接していて、区画壁1348によって所定位置に保持されているとき、渦巻チャンバ1340は減速第2セクション1343の内側に置かれる。
減速第2セクション1343は減速チャンバ1352を含む。空気/流体が渦巻チャンバ1340をステップダウンベンチュリ1342を通って出ると、それは円錐形渦巻をなして出てくる。減速チャンバ1352の端部における出力1322はほぼ大気圧で超微細粒子をもつ霧状化し、微粒化し又は気化した空気/流体混合物となる。
【0090】
この実施例では、完成システム1330はほぼ5.8″長さである。圧力減少する第1セクション1341はほぼ1.275″であり、減速第2セクション1343はほぼ4.6″長さである。渦巻チャンバ1340と環状ガスケット1354は減速第2セクション1343内に置かれたとき、減速第2セクション1343内でほぼ1.6″延在する。減速チャンバ1352はほぼ3″長さである。減速第2セクション1343はほぼ1.375″の内径をもつ。
【0091】
この実施例のテスト結果は動作流体として含塩溶液を用いて実施された。185psi (毎分18立方フィート)の圧縮空気1318が吸い込みノズル1332を通して提供された。大気圧近くへの圧力低下が第1のステップダウンベンチュリステージ1334と第2ステップダウンベンチュリ1342によって達成される。これは流体が渦巻チャンバ1340を出て、減速チャンバ1352に入るとき、185psi の圧力低下を造る。毎分ほぼ3mlに近い処理のユニットプロセスで液体量の改善が認められる。また減速チャンバ1352は、極めて微細な粒子が大粒子と混合される場合(例えば或る液体を霧状化するとき)、大粒子分離器として機能するのを助ける。減速チャンバ1352はこれらの大粒子を分離するのに極めて有効である。流体が渦巻チャンバ1340を出るとき、それは円錐形渦巻として出てくる。大粒子はベンチュリ開口1344の直前で外皮を形成する(含塩物を通すとき)。チャンバ端の出力は超微細粒子となる。
【0092】
流体分離のために図23、24の実施例を使用する場合、プロセスは空気圧的/動力学的気化プロセスを含むと信じられる。単一ステージ渦巻チャンバとベンチュリ又はノズルは渦巻関連のシアフォース(sheer force) を流体に造って、粒子寸法を減少させ、分離を増大させる。
患者による吸入用液体の気化及び霧状化に関する本発明の他の実施例は図24に示す。この実施例1360は、それが単一ステージ渦巻プロセッサー(チャンバ)1364、ステップダウンノズル1368、及び減速チャンバ1374を含む点で、図23の実施例1330に類似している。この実施例1360は,空気−ガス入力混合器セクション1362を含み、このセクションは図25A〜Cに詳細に示されている。ガス/流体混合物は開口1363を通り、この開口はほぼ0.625″半径をもつ。ガス/流体混合物は渦巻プロセッサー1364に流れ、このプロセッサーは図26A〜Cに詳細に示されている。渦巻プロセッサー1364は開口部1366の単一配列を含み、これらの開口部は1367で示す如く接線方向に中心チャンバへ向く。開口部直径はほぼ0.055″である。渦巻プロセッサー1364のチャンバ壁の内径はほぼ0.084″である。渦巻プロセッサー1365はほぼ1″の外径、ほぼ0.6250″の内径、及びほぼ0.0460″の直径をもつ中心送り部1335をもつ。勿論、すべての寸法と開口は本発明の好適な性能を増大させるために変えることができる。
【0093】
空気/流体混合物が渦巻プロセッサー1364を通過するとき、それはノズル1368によって画成されたベンチュリチャンバ1370に入る。ノズル1368の外側は一端まで勾配付きであり、ほぼ0.0995″の一定内径をもつ。空気/流体混合物は減速チャンバ1374内に出ていき、次いで矢印1322で示す如く大気圧近くで減速チャンバ1374の端部から出ていく。前記セクションは流体密シールを提供するためにガスケット又はOリング1376を用いて互いに連結する。
この実施例では、減速チャンバ1374はほぼ3″長さで、ほぼ1.1415″の内径をもつ。ノズル1368はほぼ1″だけ減速チャンバ1374内へ延び入る。ノズル1368はほぼ0.25″の半径をもつ勾配付き内壁を有するベンチュリチャンバ1370を画成する。ノズル1368の変形例は図27AとBに示し、この場合ノズルの実施例はほぼ0.0995″の開口内径1372まで寸法を減少させる(矢印1378で示す如く)ほぼ60度角度をなす壁をもつベンチュリチャンバ1370を画成する。ノズル1368の長さは所望の霧状化、微粒子化、気化又は分離の能力に依存して、例えば図27Aに示される短いノズル又はほぼ1″長さをもつ図27Bに示される長いノズルに依存して変化する。
【0094】
上述のシステムと方法は焼却及び廃物管理のために廃物流体の破砕、気化及び均質化に利用可能かつ有用である。廃物流体粒子は極めて小さい粒子寸法に破砕されるので、焼却器に導入された廃物流体はより効率よく燃焼され、それによって汚染を最小限にしかつ廃物流体が焼却される効率を増す。
本発明は図示の実施例につき図示し、説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなしにその形状と細部について種々の他の変更、省略及び追加をなし得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の遠心渦巻システムの頂部断面図である。
【図2】 遠心渦巻システムの図1の線2−2上の側面断面図である。
【図3】 図1の気化セクションの一部の拡大、分断断面図である。
【図4】 図1の噴射器プレートの上面図である。
【図5】 噴射器プレートの図4の線5−5上の断面図である。
【図6】 図1の噴射器プレートの底面図である。
【図7】 本発明の渦巻形態の別の実施例の断面側面図である。
【図8】 渦巻チャンバ組立体に対する差動入口供給形態の図7の線8−8上の底面断面図である。
【図9】 渦巻チャンバ組立体に対する差動入口供給形態の図8の線9−9上の側面断面図である。
【図10】 図8の渦巻ハウジング組立体に対する差動入口供給形態の上面図である。
【図11】 本発明の渦巻チャンバ組立体に対する差動入口供給形態の他の実施例の底面断面図である。
【図12】 渦巻チャンバ組立体に対する差動入口供給形態の図11の線12−12上の側面断面図である。
【図13】 図11の渦巻チャンバ組立体用の差動入口供給形態の上面図である。
【図14】 本発明の渦巻チャンバハウジングの別の実施例の斜視図である。
【図15】 本発明の渦巻ハウジングの更に別の実施例の断面図である。
【図16】 本発明の渦巻チャンバハウジングの更に別の実施例の断面図である。
【図17】 本発明の渦巻チャンバハウジングの更に別の実施例の斜視図である
【図18】 本発明のベンチュリの別の実施例の断面、側面図である。
【図19】 本発明のベンチュリの別の実施例の図18の線25−25上の部分横断面図である。
【図20】 本発明の流体を気化するための遠心渦巻システムの更に別の実施例の断面側面図である。
【図21】 図20の実施例の一部の拡大断面図である。
【図22】 本発明の流体を気化するための多ステージ型遠心渦巻システムの更に他の実施例の断面側面図である。
【図23】 本発明の流体を気化するための単一ステージ型遠心渦巻システムの更に他の実施例の断面側面図である。
【図24】 本発明の流体を気化するための単一ステージ型遠心渦巻システムの更に他の実施例の断面側面図である。
【図25】 (A)は図24の実施例の入力混合器の底面図である。
(B)は図24の実施例の入力混合器の側面図である。
(C)は図24の実施例の入力混合器の上面図である。
【図26】 (A)は図24の実施例のプロセッサーの底面図である。
(B)は図24の実施例のプロセッサーの側面図である。
(C)は図24の実施例のプロセッサーの上面図である。
【図27】 (A)は図24の実施例の別のノズルの断面側面図である。
(C)は図24の実施例の更に別のノズルの断面側面図である。

Claims (7)

  1. 吸入用エーロゾルを霧状化する渦巻システムにおいて、
    圧縮ガスの供給源に流体連結されかつ前記エーロゾルの供給源に流体連結されたベンチュリ構成要素と、
    前記圧縮ガスと前記エーロゾルとを混合して混合気とする予備混合室と、
    渦巻構成要素とを含み、
    前記渦巻構成要素は、
    ・前記ベンチュリ構成要素に流体連結された、渦巻チャンバを画成するチャンバハウジングと、
    ・前記渦巻チャンバ中に渦流を造るために前記渦巻チャンバ内に接線方向に前記混合気を入力させるべく、前記チャンバハウジング中に形成された複数の開口部と、
    ・前記渦巻チャンバから流体を放出させるために前記渦巻チャンバに流体連結されたチャンバ出力と、
    を含み、
    前記複数の開口部が前記チャンバハウジング中に横列と縦列をなして配置されていること、
    を特徴とする渦巻システム。
  2. 第2渦巻構成要素を更に含み、
    前記第2渦巻構成要素が、
    前記チャンバ出力に流体連結された第2の渦巻チャンバを画成する第2チャンバハウジングを含み、
    前記渦巻チャンバ中に渦流を造るために前記第2渦巻チャンバ内に接線方向に流体を入力させるべく、前記第2チャンバハウジング中に形成された複数の開口部を含み、前記複数の開口部が前記第2チャンバハウジング中に横列をなしかつ互い違い状に配列した縦列をなして配置されており、
    更に、前記第2渦巻チャンバから流体を放出するために前記第2渦巻チャンバに流体連結された第2チャンバ出力を含むこと、
    を特徴とする請求項1に記載の渦巻システム。
  3. 前記第2渦巻構成要素と同じ第3の渦巻構成要素を更に含み、第3のチャンバハウジングが前記第2チャンバ出力に流体連結されることを特徴とする請求項2に記載の渦巻システム。
  4. 第4の渦巻構成要素を更に含み、
    前記第4の渦巻構成要素が、
    前記第3のチャンバハウジングのチャンバ出力に流体連結された、第4の渦巻チャンバを画成する第4のチャンバハウジングを含み、
    渦巻チャンバを通る渦流を造るために前記第4の渦巻チャンバ内に接線方向に流体を入力させるべく、前記第4のチャンバ中に形成された一連の接線方向の細長いスロットを含み、各接線方向スロットは頂部分から前記第4渦巻チャンバの底まで延在すること、
    を特徴とする請求項3に記載の渦巻システム。
  5. 前記チャンバハウジングが内側チャンバ壁を有し、前記内側チャンバ壁が梨地状面を含むことを特徴とする請求項1に記載の渦巻システム。
  6. 前記チャンバハウジングが内側チャンバ壁を有し、前記内側チャンバ壁が、複数の段部からなる段付き面を含むことを特徴とする請求項1に記載の渦巻システム。
  7. 吸入用エーロゾルを霧状化する渦巻システムにおいて、
    圧縮ガスの供給源に流体連結されかつ前記エーロゾルの供給源に流体連結されたベンチュリ構成要素と、
    前記圧縮ガスと前記エーロゾルとを混合して混合気とする予備混合室と、
    直列に流体連結された複数の渦巻構成要素とを含み、
    各渦巻構成要素は、
    ・渦巻チャンバを画成するチャンバハウジングと、
    ・前記渦巻チャンバ中に渦流を造るために前記渦巻チャンバ内に接線方向に前記混合気を入力させるべく、前記チャンバハウジングに形成された複数の開口部と、
    ・流体を前記渦巻チャンバから放出するために前記渦巻チャンバに流体連結されたチャンバ出力とを含み、
    前記複数の渦巻構成要素のうち、一番目の渦巻構成要素のチャンバハウジングは前記ベンチュリ構成要素に流体連結され、二番目以降の渦巻構成要素のチャンバハウジングは先行の渦巻構成要素のチャンバ出力に流体連結され、
    前記複数の開口部が前記チャンバハウジング中に横列と縦列をなして配置されていること、
    を特徴とする渦巻システム。
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