JP4446284B2 - 誘導電動機の制御装置 - Google Patents
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Description
図14において、速度センサ付きベクトル制御装置における具体的実施例の制御ブロック図であり、101は直流制動制御演算器であり、図15に示すフローのような動作をする。102は速度制御演算部であり、ベクトル制御装置の外部のシステムから入力された速度指令ω*と速度検出値ωrに基づいてトルク電流(トルク相当)指令i q*が演算される(ここで「*」は指令値を表わす。以下同じ)。103は磁束演算部であり、iq*が入力され、ベクトル制御条件を満足するような磁束分電流指令id*とすべり周波数ωsを演算し、id*,iq*、ωsを出力する。104はd−q軸ACRであり、これらのiq*,id*に電流検出値iq,idを追随させるような電圧指令vq*、vd*を演算する。105は逆d−q変換器であり、これらのvq*、vd*を回転座標d−q軸から3相の電圧指令に変換する。106はPWM演算部であり、3相の電圧指令からスイッチング素子をON/OFFする点弧パタンを演算する。107は電力変換回路である。108はすべり補償演算部であり、磁束演算部103の出力ωsを入力し、誘導モータの一次周波数ωlを演算する。109は積分器であり、一次周波数ωlを積分してd軸の位相θlを計算し、d−q変換部111や逆d−q変換部105に出力する。110は速度検出演算部であり、エンコーダなどの位置検出器からの信号で速度を演算したり、位置検出レスの場合は電流などから速度推定演算を行う。111はd−q変換部であり、d軸の位相θlを基準に回転座標に変換した電流検出値id,iqを演算する。112はエンコーダなどの位置検出器であり、113は誘導モータであり、直流制動制御演算器101により制御されるスイッチS101,S103,S104から構成される。直流制動制御演算部101には直流制動の制動力目標値と直流制動運転に移行する際の直流制動指令(図示せず)が与えられる。ベクトル制御時には直流制動制御演算器1によりS101,S103,S104は全てa側となるように切り換えられており、前記のようにベクトル制御が行われる。
図15において、ステップ201ではベクトル制御から直流制動に切り換える瞬間のみ電圧ベクトルθvの位相を算出する。ステップ202ではスイッチS101をb側に切り換え、θdqにθvを入力する。ステップ203ではS103をb側に切り換え、d軸のACRの指令id*を直流制動制御演算器101に入力された制動力に応じた値をd−q軸ACR104に入力し,q軸のACRの指令iq*を0にする。ステップ204ではiqの絶対値と予め定めた基準値αと比較する。ステップ205aでは基準値αよりも大きい場合はS104をa側に切り換え、d−q軸ACR104の出力をPWM演算部106に渡す。ステップ205bでは基準値αに比して小さい場合はS104をb側に切り換え、d軸のACR出力を生かし、q軸の電圧指令Vq*=0、即ちq軸のACRを無効にして、PWM演算部106に電圧指令を出力する。このステップ 204、205により交流モータのロータ位置決め停止時の振動を防止できる。
このように、従来の誘導モータ制御装置およびその制御方法では、ベクトル制御から直流制動に切り換える瞬間のみ電圧ベクトルθvの位相を算出し、θdqにθvを入力した後、q軸のACRの指令iq*を0にし、d−q軸ACR104で制御し、iqの絶対値と予め定めた基準値αより小さくなったら、q軸のACRを無効にして制御するという手順がとられていた。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、通常制御状態から直流制動状態に移行する際に、通常制御状態の出力電圧位相に基づき直流制動時の出力電圧位相を予測演算することにより、出力電流位相の急変を抑制することによりトルクショックを所定値以下にすることができる制御装置を提供することを目的とする。
また、請求項2に記載の発明によると、前記直流制動時の出力電圧位相は、通常制御状態の出力電圧位相と直流制動開始までに進む位相に基づいて予測演算することができ、出力電流位相の急変により発生するトルクショックを所定値以下にすることができる。
また、請求項3に記載の発明によると、前記直流制動開始までに進む位相は、設定された直流制動開始周波数に基づき演算することができ、出力電流位相の急変により発生するトルクショックを所定値以下にすることができる。
また、請求項4に記載の発明によると、前記直流制動開始までに進む位相は、減速レートと設定された直流制動開始周波数に基づき演算することができ、出力電流位相の急変により発生するトルクショックを所定値以下にすることができる。
また、請求項5に記載の発明によると、前記直流制動時の出力電圧位相の予測演算方法により予測演算された直流制動時の出力電圧位相に通常制御用の座標軸を合わせて制御することにより、再始動時に発生するトルクショックを所定値以下にすることができる。
また、請求項6に記載の発明によると、前記誘導電動機を制御するための装置において、通常制御状態から直流制動状態に移行する際に、通常制御状態の出力電圧位相に基づき直流制動時の出力電圧位相を予測演算することにより、出力電流位相の急変により発生するトルクショックを所定値以下にする制御装置を提供することができる。
また、請求項7に記載の発明によると、前記直流制動時の出力電圧位相は、通常制御状態の出力電圧位相と直流制動開始までに進む位相に基づいて予測演算することができ、出力電流位相の急変により発生するトルクショックを所定値以下にする制御装置を提供することができる。
また、請求項8に記載の発明によると、前記直流制動開始までに進む位相は、設定された直流制動開始周波数に基づき演算することができ、出力電流位相の急変により発生するトルクショックを所定値以下にする制御装置を提供することができる。
また、請求項9に記載の発明によると、前記直流制動開始までに進む位相は、減速レートと設定された直流制動開始周波数に基づき演算することができ、出力電流位相の急変により発生するトルクショックを所定値以下にする制御装置を提供することができる。
また、請求項10に記載の発明によると、前記直流制動時の出力電圧位相の予測演算方法により予測演算された直流制動時の出力電圧位相に通常制御用の座標軸を合わせて制御することにより、再始動時に発生するトルクショックを所定値以下にする制御装置を提供することができる。
具体的に通常制御状態から直流制動状態に移行するステップについて図2を用いて説明する。ステップ1は通常制御状態と直流制動状態を判断するステップであり、ここでは減速時において、与えられた周波数f1*が直流制動開始周波数fdbに一致するかどうかを判断する。直流制動開始周波数より高い場合には、通常制御状態としてステップ2aに進み、直流制動開始周波数に一致したばあいには、ステップ2bに進む。ステップ2aでは、通常制御状態として、スイッチS1〜S3はa側で動作し、FLG=0に設定し、後述するPWM演算手段のステップに進む。ここでは与えられたq軸電圧指令Vq*とq軸電圧補正値Vqcを加算したq軸電圧指令Vq*’及び与えられたd軸電圧指令Vd*とd軸電圧補正値Vdcを加算したd軸電圧指令Vd*’を電圧演算手段9に入力し、与えられた周波数f1*からサンプリング間に進む位相量Δθdqを位相変換手段7により演算し、積分手段8で磁束の位相θdqを演算する。ステップ2bでは、通常制御状態から直流制動状態に移行するための処理として、スイッチS1,S2をa側からb側に切り換える。これによりq軸電圧指令Vq*’=0に設定し、位相予測手段12で前記誘導電動機2の速度を直流制動開始周波数あるいは直流制動開始周波数と減速レートの関係からサンプリング間に進む位相量Δθdqを予測計算し、ステップ3に進む。ステップ3ではFLGが0か1か判断し、0の場合はステップ4aに、1の場合にはステップ4bに進む。ステップ4aは直流制動状態に移行する瞬間に一度だけスイッチS3をa側からb側に切り換えて、通常制御状態の電圧位相θvとステップ2aで演算した位相量Δθdqを加算した値を磁束の位相θdqに上書きすることで、通常制御時と直流制動開始時の位相を一致させる。また、本動作が一度だけ行われるようにFLG=1に設定し、PWM演算手段のステップに進む。ステップ4bではスイッチS3をa側のままであるので、位相θdqに対して特別な処理は行わない。
PWM演算手段のステップでは、前記d軸電圧指令Vd*’と前記q軸電圧指令Vq*’とから一次電圧指令V1*及び電圧位相θを演算し、電圧位相θと磁束の位相θdqから出力位相θvを演算し、PWM演算手段10に設定し、電力変換器1を駆動する。
このような電圧位相予測演算手段11を用いたステップで通常制御状態から直流制動状態に移行することで、位相予測手段12で前記誘導電動機2の速度を予測することで、前記誘導電動機2の磁束位相を正確に予測できるため、直流制動開始時に電流位相が急変しないので、トルクショックを所定値以下にすることができる。また、この方法を用いると、電動負荷であっても回生負荷であっても、電流位相が急変しないので、トルクショックを所定値以下にすることができる。
具体的に通常制御状態から直流制動状態に移行するステップについて図2を用いて説明する。ステップ1は通常制御状態と直流制動状態を判断するステップであり、ここでは減速時において、与えられた周波数f1*が直流制動開始周波数fdbに一致するかどうかを判断する。直流制動開始周波数より高い場合には、通常制御状態としてステップ2aに進み、直流制動開始周波数に一致したばあいには、ステップ2bに進む。ステップ2aでは、通常制御状態として、スイッチS2〜S4はa側で動作し、FLG=0に設定し、後述するPWM演算手段のステップに進む。ここでは与えられたq軸電圧指令Vq*とq軸電圧補正値Vqcを加算したq軸電圧指令Vq*’及び与えられたd軸電圧指令Vd*とd軸電圧補正値Vdcを加算したd軸電圧指令Vd*’を電圧演算手段9に入力し、与えられた周波数f1*からサンプリング間に進む位相量Δθdqを位相変換手段7により演算し、積分手段8で磁束の位相θdqを演算する。ステップ2bでは、通常制御状態から直流制動状態に移行するための処理として、スイッチS2,S4をa側からb側に切り換える。これによりd軸電圧指令Vd*’=0に設定し、位相予測手段12で前記誘導電動機2の速度を直流制動開始周波数あるいは直流制動開始周波数と減速レートの関係からサンプリング間に進む位相量Δθdqを予測計算し、ステップ3に進む。ステップ3ではFLGが0か1か判断し、0の場合はステップ4aに、1の場合にはステップ4bに進む。ステップ4aは直流制動状態に移行する瞬間に一度だけスイッチS3をa側からb側に切り換えて、通常制御状態の電圧位相θvに対して、90°位相を回転させる。但し、その回転させる方向は与えられた周波数f1*の符号で決定する。この位相角に対してステップ2aで演算した位相量Δθdqを加算した値を磁束の位相θdqに上書きすることで、通常制御時と直流制動開始時の位相を一致させる。また、本動作が一度だけ行われるようにFLG=1に設定し、PWM演算手段のステップに進む。ステップ4bではスイッチS3をa側のままであるので、位相θdqに対して特別な処理は行わない。
PWM演算手段のステップでは、前記d軸電圧指令Vd*’と前記q軸電圧指令Vq*’とから一次電圧指令V1*及び電圧位相θを演算し、電圧位相θと磁束の位相θdqから出力位相θvを演算し、PWM演算手段10に設定し、電力変換器1を駆動する。
このような電圧位相予測演算手段11を用いたステップで通常制御状態から直流制動状態に移行することで、位相予測手段12で前記誘導電動機2の速度を予測することで、前記誘導電動機2の磁束位相を正確に予測できるため、直流制動開始時に電流位相が急変しないので、トルクショックを所定値以下にすることができる。また、この方法を用いると、電動負荷であっても回生負荷であっても、電流位相が急変しないので、トルクショックを所定値以下にすることができる。
具体的に通常制御状態から直流制動状態に移行するステップについて図2を用いて説明する。ステップ1は通常制御状態と直流制動状態を判断するステップであり、ここでは減速時において、与えられた周波数f1*が直流制動開始周波数fdbに一致するかどうかを判断する。直流制動開始周波数より高い場合には、通常制御状態としてステップ2aに進み、直流制動開始周波数に一致したばあいには、ステップ2bに進む。ステップ2aでは、通常制御状態として、スイッチS1〜S4はa側で動作し、FLG=0に設定し、後述するPWM演算手段のステップに進む。ここでは与えられたq軸電圧指令Vq*とq軸電圧補正値Vqcを加算したq軸電圧指令Vq*’及び与えられたd軸電圧指令Vd*とd軸電圧補正値Vdcを加算したd軸電圧指令Vd*’を電圧演算手段9に入力し、与えられた周波数f1*からサンプリング間に進む位相量Δθdqを位相変換手段7により演算し、積分手段8で磁束の位相θdqを演算する。ステップ2bでは、通常制御状態から直流制動状態に移行するための処理として、スイッチS1,S2,S4をa側からb側に切り換える。これによりq軸電圧指令Vq*’=0に設定し、直流制動のための与えられた一次電流指令i1*と前記一次電流検出値i1とが一致するようにd軸電圧指令Vd*’を出力し、位相予測手段12で前記誘導電動機2の速度を直流制動開始周波数あるいは直流制動開始周波数と減速レートの関係からサンプリング間に進む位相量Δθdqを予測計算し、ステップ3に進む。ステップ3ではFLGが0か1か判断し、0の場合はステップ4aに、1の場合にはステップ4bに進む。ステップ4aは直流制動状態に移行する瞬間に一度だけスイッチS3をa側からb側に切り換えて、通常制御状態の電圧位相θvとステップ2aで演算した位相量Δθdqを加算した値を磁束の位相θdqに上書きすることで、通常制御時と直流制動開始時の位相を一致させる。また、本動作が一度だけ行われるようにFLG=1に設定し、PWM演算手段のステップに進む。ステップ4bではスイッチS3をa側のままであるので、位相θdqに対して特別な処理は行わない。
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このような電圧位相予測演算手段11を用いたステップで通常制御状態から直流制動状態に移行することで、位相予測手段12で前記誘導電動機2の速度を予測することで、前記誘導電動機2の磁束位相を正確に予測できるため、直流制動開始時に電流位相が急変しないので、トルクショックを所定値以下にすることができる。また、この方法を用いると、電動負荷であっても回生負荷であっても、電流位相が急変しないので、トルクショックを所定値以下にすることができる。
具体的に通常制御状態から直流制動状態に移行するステップについて図2を用いて説明する。ステップ1は通常制御状態と直流制動状態を判断するステップであり、ここでは減速時において、与えられた周波数f1*が直流制動開始周波数fdbに一致するかどうかを判断する。直流制動開始周波数より高い場合には、通常制御状態としてステップ2aに進み、直流制動開始周波数に一致したばあいには、ステップ2bに進む。ステップ2aでは、通常制御状態として、スイッチS1〜S4はa側で動作し、FLG=0に設定し、後述するPWM演算手段のステップに進む。ここでは与えられたq軸電圧指令Vq*とq軸電圧補正値Vqcを加算したq軸電圧指令Vq*’及び与えられたd軸電圧指令Vd*とd軸電圧補正値Vdcを加算したd軸電圧指令Vd*’を電圧演算手段9に入力し、与えられた周波数f1*からサンプリング間に進む位相量Δθdqを位相変換手段7により演算し、積分手段8で磁束の位相θdqを演算する。ステップ2bでは、通常制御状態から直流制動状態に移行するための処理として、スイッチS1,S2,S4をa側からb側に切り換える。これによりd軸電圧指令Vd*’=0に設定し、直流制動のための与えられた一次電流指令i1*と前記一次電流検出値i1とが一致するようにq軸電圧指令Vq*’を出力し、位相予測手段12で前記誘導電動機2の速度を直流制動開始周波数あるいは直流制動開始周波数と減速レートの関係からサンプリング間に進む位相量Δθdqを予測計算し、ステップ3に進む。ステップ3ではFLGが0か1か判断し、0の場合はステップ4aに、1の場合にはステップ4bに進む。ステップ4aは直流制動状態に移行する瞬間に一度だけスイッチS3をa側からb側に切り換えて、通常制御状態の電圧位相θvに対して、90°位相を回転させる。但し、その回転させる方向は与えられた周波数f1*の符号で決定する。この位相角に対してステップ2aで演算した位相量Δθdqを加算した値を磁束の位相θdqに上書きすることで、通常制御時と直流制動開始時の位相を一致させる。また、本動作が一度だけ行われるようにFLG=1に設定し、PWM演算手段のステップに進む。ステップ4bではスイッチS3をa側のままであるので、位相θdqに対して特別な処理は行わない。
PWM演算手段のステップでは、前記d軸電圧指令Vd*’と前記q軸電圧指令Vq*’とから一次電圧指令V1*及び電圧位相θを演算し、電圧位相θと磁束の位相θdqから出力位相θvを演算し、PWM演算手段10に設定し、電力変換器1を駆動する。
このような電圧位相予測演算手段11を用いたステップで通常制御状態から直流制動状態に移行することで、位相予測手段12で前記誘導電動機2の速度を予測することで、前記誘導電動機2の磁束位相を正確に予測できるため、直流制動開始時に電流位相が急変しないので、トルクショックを所定値以下にすることができる。また、この方法を用いると、電動負荷であっても回生負荷であっても、電流位相が急変しないので、トルクショックを所定値以下にすることができる。
具体的に通常制御状態から直流制動状態に移行するステップについて図2を用いて説明する。ステップ1は通常制御状態と直流制動状態を判断するステップであり、ここでは減速時において、与えられた周波数f1*が直流制動開始周波数fdbに一致するかどうかを判断する。直流制動開始周波数より高い場合には、通常制御状態としてステップ2aに進み、直流制動開始周波数に一致したばあいには、ステップ2bに進む。ステップ2aでは、通常制御状態として、スイッチS1〜S4はa側で動作し、FLG=0に設定し、後述するPWM演算手段のステップに進む。ここでは与えられたq軸電圧指令Vq*をq軸電圧指令Vq*’とし、d軸電圧指令Vd*’=0とし、電圧演算手段9に入力し、与えられた周波数f1*からサンプリング間に進む位相量Δθdqを位相変換手段7により演算し、積分手段8で磁束の位相θdqを演算する。ステップ2bでは、通常制御状態から直流制動状態に移行するための処理として、スイッチS1,S2,S4をa側からb側に切り換える。これによりq軸電圧指令Vq*’=0に設定し、直流制動のための与えられた励磁電流指令id*と励磁電流検出値idとが一致するようにd軸電圧指令Vd*’を出力し、位相予測手段12で前記交流電動機2の速度を直流制動開始周波数あるいは直流制動開始周波数と減速レートの関係からサンプリング間に進む位相量Δθdqを予測計算し、ステップ3に進む。ステップ3ではFLGが0か1か判断し、0の場合はステップ4aに、1の場合にはステップ4bに進む。ステップ4aは直流制動状態に移行する瞬間に一度だけスイッチS3をa側からb側に切り換えて、通常制御状態の電圧位相θvとステップ2aで演算した位相量Δθdqを加算した値を磁束の位相θdqに上書きすることで、通常制御時と直流制動開始時の位相を一致させる。また、本動作が一度だけ行われるようにFLG=1に設定し、PWM演算手段のステップに進む。ステップ4bではスイッチS3をa側のままであるので、位相θdqに対して特別な処理は行わない。
PWM演算手段のステップでは、前記q軸電圧指令Vq*’と前記d軸電圧指令Vd*’とから一次電圧指令V1*及び電圧位相θを演算し、電圧位相θと磁束の位相θdqから出力位相θvを演算し、PWM演算手段10に設定し、電力変換器1を駆動する。
このような電圧位相予測演算手段11を用いたステップで通常制御状態から直流制動状態に移行することで、位相予測手段12で前記交流電動機2の速度を予測することで、前記交流電動機2の磁束位相を正確に予測できるため、直流制動開始時に電流位相が急変しないので、トルクショックを所定値以下にすることができる。また、この方法を用いると、電動負荷であっても回生負荷であっても、電流位相が急変しないので、トルクショックを所定値以下にすることができる。
具体的に通常制御状態から直流制動状態に移行するステップについて図2を用いて説明する。ステップ1は通常制御状態と直流制動状態を判断するステップであり、ここでは減速時において、与えられた周波数f1*が直流制動開始周波数fdbに一致するかどうかを判断する。直流制動開始周波数より高い場合には、通常制御状態としてステップ2aに進み、直流制動開始周波数に一致したばあいには、ステップ2bに進む。ステップ2aでは、通常制御状態として、スイッチS1〜S4はa側で動作し、FLG=0に設定し、後述するPWM演算手段のステップに進む。ここでは与えられたq軸電圧指令Vq*をにq軸電圧指令Vq*’及びd軸電圧指令Vd*’=0を電圧演算手段9に入力し、与えられた周波数f1*からサンプリング間に進む位相量Δθdqを位相変換手段7により演算し、積分手段8で磁束の位相θdqを演算する。ステップ2bでは、通常制御状態から直流制動状態に移行するための処理として、スイッチS1,S2,S4をa側からb側に切り換える。これによりq軸電圧指令Vq*’=0に設定し、直流制動のための与えられた一次電流指令i1*と前記一次電流検出値i1とが一致するように演算された一次電圧補正値V1cをd軸電圧指令Vd*’とし、位相予測手段12で前記交流電動機2の速度を直流制動開始周波数あるいは直流制動開始周波数と減速レートの関係からサンプリング間に進む位相量Δθdqを予測計算し、ステップ3に進む。ステップ3ではFLGが0か1か判断し、0の場合はステップ4aに、1の場合にはステップ4bに進む。直流制動状態に移行する瞬間に一度だけスイッチS3をa側からb側に切り換えて、通常制御状態の電圧位相θvとステップ2aで演算した位相量Δθdqを加算した値を磁束の位相θdqに上書きすることで、通常制御時と直流制動開始時の位相を一致させる。また、本動作が一度だけ行われるようにFLG=1に設定し、PWM演算手段のステップに進む。ステップ4bではスイッチS3をa側のままであるので、位相θdqに対して特別な処理は行わない。
PWM演算手段のステップでは、前記q軸電圧指令Vq*’と前記d軸電圧指令Vd*’とから一次電圧指令V1*及び電圧位相θを演算し、電圧位相θと磁束の位相θdqから出力位相θvを演算し、PWM演算手段10に設定し、電力変換器1を駆動する。
このような電圧位相予測演算手段11を用いたステップで通常制御状態から直流制動状態に移行することで、位相予測手段12で前記交流電動機2の速度を予測することで、前記交流電動機2の磁束位相を正確に予測できるため、直流制動開始時に電流位相が急変しないので、トルクショックを所定値以下にすることができる。また、この方法を用いると、電動負荷であっても回生負荷であっても、電流位相が急変しないので、トルクショックを所定値以下にすることができる。
具体的に通常制御状態から直流制動状態に移行するステップについて図2を用いて説明する。ステップ1は通常制御状態と直流制動状態を判断するステップであり、ここでは減速時において、与えられた周波数f1*が直流制動開始周波数fdbに一致するかどうかを判断する。直流制動開始周波数より高い場合には、通常制御状態としてステップ2aに進み、直流制動開始周波数に一致したばあいには、ステップ2bに進む。ステップ2aでは、通常制御状態として、スイッチS1〜S4はa側で動作し、FLG=0に設定し、後述するPWM演算手段のステップに進む。ここでは与えられたq軸電圧指令Vq*をq軸電圧指令Vq*’とし、d軸電圧指令Vd*’=0とし、電圧演算手段9に入力し、与えられた周波数f1*からサンプリング間に進む位相量Δθdqを位相変換手段7により演算し、積分手段8で磁束の位相θdqを演算する。ステップ2bでは、通常制御状態から直流制動状態に移行するための処理として、スイッチS1,S2,S4をa側からb側に切り換える。これによりq軸電圧指令Vq*’=0に設定し、直流制動のための与えられたd軸電流指令id*と前記d軸電流検出値idとが一致するようにd軸電圧指令Vd*’を出力し、位相予測手段12で前記誘導電動機2の速度を直流制動開始周波数あるいは直流制動開始周波数と減速レートの関係からサンプリング間に進む位相量Δθdqを予測計算し、ステップ3に進む。ステップ3ではFLGが0か1か判断し、0の場合はステップ4aに、1の場合にはステップ4bに進む。ステップ4aは直流制動状態に移行する瞬間に一度だけスイッチS3をa側からb側に切り換えて、通常制御状態の磁束の位相θdqに対して、90°位相を回転させる。但し、その回転させる方向は与えられた周波数f1*の符号で決定する。この位相角に対してステップ2aで演算した位相量Δθdqを加算した値を磁束の位相θdqに上書きすることで、通常制御時と直流制動開始時の位相を一致させる。また、本動作が一度だけ行われるようにFLG=1に設定し、PWM演算手段のステップに進む。ステップ4bではスイッチS3をa側のままであるので、位相θdqに対して特別な処理は行わない。
PWM演算手段のステップでは、前記d軸電圧指令Vd*’と前記q軸電圧指令Vq*’とから一次電圧指令V1*及び電圧位相θを演算し、電圧位相θと磁束の位相θdqから出力位相θvを演算し、PWM演算手段10に設定し、電力変換器1を駆動する。
このような電圧位相予測演算手段11を用いたステップで通常制御状態から直流制動状態に移行することで、位相予測手段12で前記誘導電動機2の速度を予測することで、前記誘導電動機2の磁束位相を正確に予測できるため、直流制動開始時に電流位相が急変しないので、トルクショックを所定値以下にすることができる。また、この方法を用いると、電動負荷であっても回生負荷であっても、電流位相が急変しないので、トルクショックを所定値以下にすることができる。
具体的に通常制御状態から直流制動状態に移行するステップについて図2を用いて説明する。ステップ1は通常制御状態と直流制動状態を判断するステップであり、ここでは減速時において、与えられた周波数f1*が直流制動開始周波数fdbに一致するかどうかを判断する。直流制動開始周波数より高い場合には、通常制御状態としてステップ2aに進み、直流制動開始周波数に一致したばあいには、ステップ2bに進む。ステップ2aでは、通常制御状態として、スイッチS1〜S4はa側で動作し、FLG=0に設定し、後述するPWM演算手段のステップに進む。ここでは与えられたq軸電圧指令Vq*をq軸電圧指令Vq*’とし、d軸電圧指令Vd*’=0とし、電圧演算手段9に入力し、与えられた周波数f1*からサンプリング間に進む位相量Δθdqを位相変換手段7により演算し、積分手段8で磁束の位相θdqを演算する。ステップ2bでは、通常制御状態から直流制動状態に移行するための処理として、スイッチS1,S2,S4をa側からb側に切り換える。これによりq軸電圧指令Vq*’=0に設定し、直流制動のための与えられた一次電流指令i1*と前記一次電流検出値i1とが一致するような一次電圧補正値V1cをd軸電圧指令Vd*’として出力し、位相予測手段12で前記誘導電動機2の速度を直流制動開始周波数あるいは直流制動開始周波数と減速レートの関係からサンプリング間に進む位相量Δθdqを予測計算し、ステップ3に進む。ステップ3ではFLGが0か1か判断し、0の場合はステップ4aに、1の場合にはステップ4bに進む。ステップ4aは直流制動状態に移行する瞬間に一度だけスイッチS3をa側からb側に切り換えて、通常制御状態の磁束の位相θdqに対して、90°位相を回転させる。但し、その回転させる方向は与えられた周波数f1*の符号で決定する。この位相角に対してステップ2aで演算した位相量Δθdqを加算した値を磁束の位相θdqに上書きすることで、通常制御時と直流制動開始時の位相を一致させる。また、本動作が一度だけ行われるようにFLG=1に設定し、PWM演算手段のステップに進む。ステップ4bではスイッチS3をa側のままであるので、位相θdqに対して特別な処理は行わない。
PWM演算手段のステップでは、前記d軸電圧指令Vd*’と前記q軸電圧指令Vq*’とから一次電圧指令V1*及び電圧位相θを演算し、電圧位相θと磁束の位相θdqから出力位相θvを演算し、PWM演算手段10に設定し、電力変換器1を駆動する。
このような電圧位相予測演算手段11を用いたステップで通常制御状態から直流制動状態に移行することで、位相予測手段12で前記誘導電動機2の速度を予測することで、前記誘導電動機2の磁束位相を正確に予測できるため、直流制動開始時に電流位相が急変しないので、トルクショックを所定値以下にすることができる。また、この方法を用いると、電動負荷であっても回生負荷であっても、電流位相が急変しないので、トルクショックを所定値以下にすることができる。
具体的に通常制御状態から直流制動状態に移行するステップについて図2を用いて説明する。ステップ1は通常制御状態と直流制動状態を判断するステップであり、ここでは減速時において、与えられた周波数f1*が直流制動開始周波数fdbに一致するかどうかを判断する。直流制動開始周波数より高い場合には、通常制御状態としてステップ2aに進み、直流制動開始周波数に一致したばあいには、ステップ2bに進む。ステップ2aでは、通常制御状態として、スイッチS1〜S3はa側で動作し、FLG=0に設定し、後述するPWM演算手段のステップに進む。ここでは与えられたq軸電圧指令Vq*をq軸電圧指令Vq*’とし、d軸電圧指令Vd*’=0とし、電圧演算手段9に入力し、与えられた周波数f1*からサンプリング間に進む位相量Δθdqを位相変換手段7により演算し、積分手段8で磁束の位相θdqを演算する。ステップ2bでは、通常制御状態から直流制動状態に移行するための処理として、スイッチS1,S2をa側からb側に切り換える。これによりd軸電圧指令Vd*’=0に設定し、直流制動のための与えられたq軸電流指令iq*と前記q軸電流検出値iqとが一致するようなq軸電圧補正値Vqcをq軸電圧指令Vq*’として出力し、位相予測手段12で前記誘導電動機2の速度を直流制動開始周波数あるいは直流制動開始周波数と減速レートの関係からサンプリング間に進む位相量Δθdqを予測計算し、ステップ3に進む。ステップ3ではFLGが0か1か判断し、0の場合はステップ4aに、1の場合にはステップ4bに進む。ステップ4aは直流制動状態に移行する瞬間に一度だけスイッチS3をa側からb側に切り換えて、通常制御状態の電圧位相θvに対して、90°位相を回転させる。但し、その回転させる方向は与えられた周波数f1*の符号で決定する。この位相角に対してステップ2aで演算した位相量Δθdqを加算した値を磁束の位相θdqに上書きすることで、通常制御時と直流制動開始時の位相を一致させる。また、本動作が一度だけ行われるようにFLG=1に設定し、PWM演算手段のステップに進む。ステップ4bではスイッチS3をa側のままであるので、位相θdqに対して特別な処理は行わない。
PWM演算手段のステップでは、前記d軸電圧指令Vd*’と前記q軸電圧指令Vq*’とから一次電圧指令V1*及び電圧位相θを演算し、電圧位相θと磁束の位相θdqから出力位相θvを演算し、PWM演算手段10に設定し、電力変換器1を駆動する。
このような電圧位相予測演算手段11を用いたステップで通常制御状態から直流制動状態に移行することで、位相予測手段12で前記誘導電動機2の速度を予測することで、前記誘導電動機2の磁束位相を正確に予測できるため、直流制動開始時に電流位相が急変しないので、トルクショックを所定値以下にすることができる。また、この方法を用いると、電動負荷であっても回生負荷であっても、電流位相が急変しないので、トルクショックを所定値以下にすることができる。
具体的に通常制御状態から直流制動状態に移行するステップについて図2を用いて説明する。ステップ1は通常制御状態と直流制動状態を判断するステップであり、ここでは減速時において、与えられた周波数f1*が直流制動開始周波数fdbに一致するかどうかを判断する。直流制動開始周波数より高い場合には、通常制御状態としてステップ2aに進み、直流制動開始周波数に一致したばあいには、ステップ2bに進む。ステップ2aでは、通常制御状態として、スイッチS1〜S3はa側で動作し、FLG=0に設定し、後述するPWM演算手段のステップに進む。ここでは与えられたq軸電圧指令Vq*をq軸電圧指令Vq*’とし、d軸電圧指令Vd*’=0とし、電圧演算手段9に入力し、与えられた周波数f1*からサンプリング間に進む位相量Δθdqを位相変換手段7により演算し、積分手段8で磁束の位相θdqを演算する。ステップ2bでは、通常制御状態から直流制動状態に移行するための処理として、スイッチS1,S2をa側からb側に切り換える。これによりd軸電圧指令Vd*’=0に設定し、直流制動のための与えられた一次電流指令i1*と前記一次電流検出値i1とが一致するような一次電圧補正値V1cをq軸電圧指令Vq*’として出力し、位相予測手段12で前記誘導電動機2の速度を直流制動開始周波数あるいは直流制動開始周波数と減速レートの関係からサンプリング間に進む位相量Δθdqを予測計算し、ステップ3に進む。ステップ3ではFLGが0か1か判断し、0の場合はステップ4aに、1の場合にはステップ4bに進む。ステップ4aは直流制動状態に移行する瞬間に一度だけスイッチS3をa側からb側に切り換えて、通常制御状態の電圧位相θvに対して、90°位相を回転させる。但し、その回転させる方向は与えられた周波数f1*の符号で決定する。この位相角に対してステップ2aで演算した位相量Δθdqを加算した値を磁束の位相θdqに上書きすることで、通常制御時と直流制動開始時の位相を一致させる。また、本動作が一度だけ行われるようにFLG=1に設定し、PWM演算手段のステップに進む。ステップ4bではスイッチS3をa側のままであるので、位相θdqに対して特別な処理は行わない。
PWM演算手段のステップでは、前記d軸電圧指令Vd*’と前記q軸電圧指令Vq*’とから一次電圧指令V1*及び電圧位相θを演算し、電圧位相θと磁束の位相θdqから出力位相θvを演算し、PWM演算手段10に設定し、電力変換器1を駆動する。
このような電圧位相予測演算手段11を用いたステップで通常制御状態から直流制動状態に移行することで、位相予測手段12で前記誘導電動機2の速度を予測することで、前記誘導電動機2の磁束位相を正確に予測できるため、直流制動開始時に電流位相が急変しないので、トルクショックを所定値以下にすることができる。また、この方法を用いると、電動負荷であっても回生負荷であっても、電流位相が急変しないので、トルクショックを所定値以下にすることができる。
具体的に通常制御状態から直流制動状態に移行するステップについて図2を用いて説明する。ステップ1は通常制御状態と直流制動状態を判断するステップであり、ここでは減速時において、与えられた周波数f1*が直流制動開始周波数fdbに一致するかどうかを判断する。直流制動開始周波数より高い場合には、通常制御状態としてステップ2aに進み、直流制動開始周波数に一致したばあいには、ステップ2bに進む。ステップ2aでは、通常制御状態として、スイッチS1〜S3はa側で動作し、FLG=0に設定し、後述するPWM演算手段のステップに進む。ここでは与えられたq軸電圧指令Vq*をq軸電圧指令Vq*’とし、d軸電圧指令Vd*’=0とし、電圧演算手段9に入力し、与えられた周波数f1*からサンプリング間に進む位相量Δθdqを位相変換手段7により演算し、積分手段8で磁束の位相θdqを演算する。ステップ2bでは、通常制御状態から直流制動状態に移行するための処理として、スイッチS1,S2をa側からb側に切り換える。これによりd軸電圧指令Vd*’=0に設定し、直流制動のための与えられたq軸電流指令iq*と前記q軸電流検出値iqとが一致するようなq軸電圧補正値Vqcをq軸電圧指令Vq*’として出力し、位相予測手段12で前記誘導電動機2の速度を直流制動開始周波数あるいは直流制動開始周波数と減速レートの関係からサンプリング間に進む位相量Δθdqを予測計算し、ステップ3に進む。ステップ3ではFLGが0か1か判断し、0の場合はステップ4aに、1の場合にはステップ4bに進む。ステップ4aは直流制動状態に移行する瞬間に一度だけスイッチS3をa側からb側に切り換えて、通常制御状態の磁束の位相θdqとステップ2aで演算した位相量Δθdqを加算した値を磁束の位相θdqに上書きすることで、通常制御時と直流制動開始時の位相を一致させる。また、本動作が一度だけ行われるようにFLG=1に設定し、PWM演算手段のステップに進む。ステップ4bではスイッチS3をa側のままであるので、位相θdqに対して特別な処理は行わない。
PWM演算手段のステップでは、前記d軸電圧指令Vd*’と前記q軸電圧指令Vq*’とから一次電圧指令V1*及び電圧位相θを演算し、電圧位相θと磁束の位相θdqから出力位相θvを演算し、PWM演算手段10に設定し、電力変換器1を駆動する。
このような電圧位相予測演算手段11を用いたステップで通常制御状態から直流制動状態に移行することで、位相予測手段12で前記誘導電動機2の速度を予測することで、前記誘導電動機2の磁束位相を正確に予測できるため、直流制動開始時に電流位相が急変しないので、トルクショックを所定値以下にすることができる。また、この方法を用いると、電動負荷であっても回生負荷であっても、電流位相が急変しないので、トルクショックを所定値以下にすることができる。
具体的に通常制御状態から直流制動状態に移行するステップについて図2を用いて説明する。ステップ1は通常制御状態と直流制動状態を判断するステップであり、ここでは減速時において、与えられた周波数f1*が直流制動開始周波数fdbに一致するかどうかを判断する。直流制動開始周波数より高い場合には、通常制御状態としてステップ2aに進み、直流制動開始周波数に一致したばあいには、ステップ2bに進む。ステップ2aでは、通常制御状態として、スイッチS1〜S3はa側で動作し、FLG=0に設定し、後述するPWM演算手段のステップに進む。ここでは与えられたq軸電圧指令Vq*をq軸電圧指令Vq*’とし、d軸電圧指令Vd*’=0とし、電圧演算手段9に入力し、与えられた周波数f1*からサンプリング間に進む位相量Δθdqを位相変換手段7により演算し、積分手段8で磁束の位相θdqを演算する。ステップ2bでは、通常制御状態から直流制動状態に移行するための処理として、スイッチS1,S2をa側からb側に切り換える。これによりd軸電圧指令Vd*’=0に設定し、直流制動のための与えられた一次電流指令i1*と前記一次電流検出値i1とが一致するような一次電圧補正値V1cをq軸電圧指令Vq*’として出力し、位相予測手段12で前記誘導電動機2の速度を直流制動開始周波数あるいは直流制動開始周波数と減速レートの関係からサンプリング間に進む位相量Δθdqを予測計算し、ステップ3に進む。ステップ3ではFLGが0か1か判断し、0の場合はステップ4aに、1の場合にはステップ4bに進む。ステップ4aは直流制動状態に移行する瞬間に一度だけスイッチS3をa側からb側に切り換えて、通常制御状態の磁束の位相θdqとステップ2aで演算した位相量Δθdqを加算した値を磁束の位相θdqに上書きすることで、通常制御時と直流制動開始時の位相を一致させる。また、本動作が一度だけ行われるようにFLG=1に設定し、PWM演算手段のステップに進む。ステップ4bではスイッチS3をa側のままであるので、位相θdqに対して特別な処理は行わない。
PWM演算手段のステップでは、前記d軸電圧指令Vd*’と前記q軸電圧指令Vq*’とから一次電圧指令V1*及び電圧位相θを演算し、電圧位相θと磁束の位相θdqから出力位相θvを演算し、PWM演算手段10に設定し、電力変換器1を駆動する。
このような電圧位相予測演算手段11を用いたステップで通常制御状態から直流制動状態に移行することで、位相予測手段12で前記誘導電動機2の速度を予測することで、前記誘導電動機2の磁束位相を正確に予測できるため、直流制動開始時に電流位相が急変しないので、トルクショックを所定値以下にすることができる。また、この方法を用いると、電動負荷であっても回生負荷であっても、電流位相が急変しないので、トルクショックを所定値以下にすることができる。
なお、本発明はいわゆるセンサレスベクトル制御の誘導電動機の制御装置に限定されず、センサ付のベクトル制御装置やV/f制御方式の制御装置にも使用できる。
2 交流電動機
3 電流検出器
4 d−q変換手段
5 トルク電流制御手段
6 励磁電流制御手段
7 位相変換手段
8 積分手段
9 電圧演算手段
10 PWM演算手段
11 電圧位相予測演算手段
12 位相予測手段
13 一次電流制御手段
S1,S2,S3,S4,S101,S103,S104 スイッチ
101 直流制動制御演算器
102 速度制御演算部
103 磁束演算部
104 d−q軸ACR
105 逆d−q変換器
106 PWM演算部
107 電力変換回路
108 すべり補償演算部
109 積分器
110 速度検出演算部
111 d−q変換部
112 位置検出器
113 誘導モータ
Claims (1)
- 直流電圧をPWM制御方式により任意の周波数と電圧の交流に変換し、誘導電動機(2)に供給する電力変換器(1)と、前記誘導電動機(2)に供給される電流を検出する電流検出器(3)と、前記電流検出器3で検出された電流をトルク電流検出値iqと励磁電流検出値idに分離するd−q変換手段(4)と、与えられたトルク電流指令値iq*と前記トルク電流検出値iqとが一致するようにq軸電圧補正値Vqcを演算するトルク電流制御手段(5)と、与えられた励磁電流指令値id*と前記励磁電流検出値idとが一致するようにd軸電圧補正値Vdcを演算する励磁電流制御手段(6)と、与えられた周波数指令f1*からサンプリング間に進む位相量Δθdqに変換する位相変換手段(7)と、前記位相変換手段(7)により出力されるΔθdqを積分することにより、磁束の位相θdqを演算する積分手段(8)と、与えられたq軸電圧指令Vq*とq軸電圧補正値Vqcを加算した値または0をq軸電圧指令Vq*’とし、与えられたd軸電圧指令Vd*とd軸電圧補正値Vdcを加算したd軸電圧指令Vd*’とから一次電圧指令V1*及び電圧位相θを演算する電圧演算手段(9)と、前記一次電圧指令V1*及び電圧位相θと磁束の位相θdqを加算した出力位相θvから、電力変換器(1)のスイッチングパターンを決定するPWM演算手段(10)と、通常制御状態から直流制動状態に移行する際の出力位相と位相予測手段から出力されるΔθdqから電圧位相を予測演算する電圧位相予測演算手段(11)と、通常制御状態から直流制動状態に移行する際の前記誘導電動機2の速度を直流制動開始周波数あるいは直流制動開始周波数と減速レートの関係から予測計算し、サンプリング間に進む位相量Δθdqに変換する位相予測手段(12)と、
通常制御状態から直流制動状態に移行する場合にq軸電圧指令Vq*をVq*=0に設定する切り替えスイッチS1と、前記誘導電動機(2)の速度を直流制動開始周波数あるいは直流制動開始周波数と減速レートの関係からサンプリング間に進む位相量Δθdqを予測計算する位相予測手段(12)へ切り替えるスイッチS2と、直流制動状態に移行する瞬間に一度だけ通常制御状態の電圧位相θvと通常制御状態で演算した位相量Δθdqを加算した値を磁束の位相θdqに上書きすることで、通常制御時と直流制動開始時の位相を一致させる切り替えスイッチS3と、からなる誘導電動機の制御装置。
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