JP3946689B2 - 電気車制御装置 - Google Patents

電気車制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3946689B2
JP3946689B2 JP2003359657A JP2003359657A JP3946689B2 JP 3946689 B2 JP3946689 B2 JP 3946689B2 JP 2003359657 A JP2003359657 A JP 2003359657A JP 2003359657 A JP2003359657 A JP 2003359657A JP 3946689 B2 JP3946689 B2 JP 3946689B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inverter
command value
electric vehicle
motor
magnetic flux
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003359657A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005124366A (ja
Inventor
昇治 恩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2003359657A priority Critical patent/JP3946689B2/ja
Publication of JP2005124366A publication Critical patent/JP2005124366A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3946689B2 publication Critical patent/JP3946689B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

Landscapes

  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Control Of Ac Motors In General (AREA)

Description

本発明は電気車制御装置に関する。
従来の電気車の制御では、インバータにより誘導電動機をある速度まで加速した後、インバータを停止して、電気車の惰性にまかせて走行する惰行状態が存在する。この惰行状態からインバータを再起動して力行あるいは回生といった動作へ移行する場合、設置された速度センサの情報から、惰行状態での誘導電動機の速度を検出してインバータ周波数を制御する。
従来の電気車制御装置について説明する。図18は、従来の電気車制御装置の構成図である。従来の電気車制御装置は、パンタグラフ1、接触器2、リアクトル3、インバータ4、誘導電動機5、車輪6、インバータの制御部7、力行・ブレーキ指令器9、により構成されている。このように構成された電気車制御装置において、パンタグラフ1は接触器2と接続される。接触器2はリアクトル3と接続される。リアクトル3は、インバータ4と接続される。インバータ4は、誘導電動機5、車輪6、インバータの制御部7と接続される。制御部7は誘導電動機5を制御するベクトル制御部8を含んでいる。制御部7は力行・ブレーキ指令器9に接続されている。
このように構成された電気車制御装置において、パンタグラフ1は架線(図示しない)と接触し架線電力を架線から供給される。パンタグラフ1に供給された架線電力は、接触器2、リアクトル3を介してインバータ4に供給される。インバータ4は、入力された直流電力を三相交流電力に変換し、誘導電動機5へと供給する。誘導電動機5はインバータ4より供給された三相交流電力により駆動し、車輪6を回転させる。制御部7は、運転手の操作する力行・ブレーキ指令器9より入力される指令に応じて、ベクトル制御部8により演算された三相電圧指令によりインバータ4を駆動させる。
図19は、従来の電気車制御装置におけるベクトル制御部8の詳細図である。ベクトル制御器100は、トルク指令値Tm*と2次磁束指令値φ2d*を入力し、磁束軸(以下、d軸という。)電圧指令値Vd*とトルク軸(以下、q軸という。)電圧指令値Vq*を演算して出力する。すべり周波数演算器101は、トルク指令値Tm*と2次磁束指令値φ2d*を入力し、すべり周波数基準ωs*を演算して出力する。座標変換器102は、d軸電圧指令値Vd*とq軸電圧指令値Vq*を入力し、三相電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*に変換して出力する。インバータ4は、三相電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*に従い、架線から供給される直流を交流に変換して誘導電動機5を駆動する。速度センサ105は、誘導電動機5の回転速度(以下、ロータ周波数という。)ωrを検出する。加算器106は、すべり周波数基準ωs*とロータ周波数ωrを加算し、インバータ周波数ωinvを出力する。積分器107は、インバータ周波数ωinvを積分して座標変換器102に出力する。
このような従来のベクトル制御による電気車制御装置では、インバータ4が停止した状態からその起動を行なう場合、速度センサ105が誘導電動機5のロータ周波数ωrを検出できるので、インバータ周波数ωinvを得ることができ、安定かつ確実な起動を行なうことが可能である。
しかしながら、電気車制御装置に速度センサ105を採用する場合、インバータ制御回路・機器から誘導電動機5へ電力線を配線すると共に速度センサ105の信号線を配線しなければならず、また速度センサ105の取り付け作業やメンテナンスチェックをインバータ制御回路・機器とは別の場所で行わなければならず、インバータ制御回路・機器内で電動機回転速度が推定できればそのような煩わしさがなくなる。そこで、速度センサ105を備えない速度センサレスベクトル制御を採用した電気車制御装置が採用されるようになっている。
この速度センサレスの電気車制御装置では、電動機側には速度センサを備えないために、誘導電動機5のロータ周波数情報を直接に得ることができない。このようなロータ周波数が特定できない状態でインバータ4を起動すると、過渡的なトルクが大きく発生したり、過電流が発生してインバータが停止したりする問題点があった。
特開203−18703号公報 特開平11−41986号公報 特開平8−80096号公報
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたもので、インバータが停止した状態からインバータを起動する場合に、交流電動機のロータ周波数を推定し、安定かつ確実に起動を行なうことのできる、速度センサレスベクトル制御により交流電動機を制御する電気車制御装置を提供することを目的とする。
請求項の発明の電気車制御装置は、電力を直流から交流に変換するインバータと、前記インバータから供給される交流電力により駆動される交流電動機と、前記交流電動機に供給される電力状態からこの交流電動機の回転速度を推定する回転速度推定手段と、前記回転速度推定手段により得られた回転速度と、トルク指令値、第1の磁束指令値とに基づいて出力電圧指令値を演算し、この出力電圧指令値に基づいて前記インバータを制御するベクトル制御手段と、走行指令信号から電気車の惰性走行状態を判定する惰性走行状態判定手段と、電気車の惰性走行状態において、前記インバータに力行又はブレーキ動作時の前記第1の磁束指令値と比べて低い第2の磁束指令値を与え、かつ前記交流電動機の回転速度に応じて当該第2の磁束指令値を変化させて前記インバータを動作させるインバータ補助動作手段とを備えたものである。
請求項の発明の電気車制御装置は、電力を直流から交流に変換するインバータと、前記インバータから供給される交流電力により駆動される交流電動機と、前記交流電動機に供給される電力状態からこの交流電動機の回転速度を推定する回転速度推定手段と、前記回転速度推定手段により得られた回転速度と、トルク指令値、第1の磁束指令値とに基づいて出力電圧指令値を演算し、この出力電圧指令値に基づいて前記インバータを制御するベクトル制御手段と、走行指令信号から電気車の惰性走行状態を判定する惰性走行状態判定手段と、前記交流電動機の温度を推定する電動機温度推定手段と、電気車の惰性走行状態において、前記インバータに力行又はブレーキ動作時の前記第1の磁束指令値と比べて低い第2の磁束指令値を与え、かつ前記交流電動機の温度推定値に応じて当該第2の磁束指令値を変化させて前記インバータを動作させるインバータ補助動作手段とを備えたものである。
請求項の発明の電気車制御装置は、電力を直流から交流に変換するインバータと、前記インバータから供給される交流電力により駆動される交流電動機と、前記交流電動機に供給される電力状態からこの交流電動機の回転速度を推定する回転速度推定手段と、前記回転速度推定手段により得られた回転速度と、トルク指令値、第1の磁束指令値とに基づいて出力電圧指令値を演算し、この出力電圧指令値に基づいて前記インバータを制御するベクトル制御手段と、走行指令信号から電気車の惰性走行状態を判定する惰性走行状態判定手段と、前記インバータの温度を検出するインバータ温度検出手段と、電気車の惰性走行状態において、前記インバータに力行又はブレーキ動作時の前記第1の磁束指令値と比べて低い第2の磁束指令値を与え、かつ前記インバータの温度に応じて当該第2の磁束指令値を変化させて前記インバータを動作させるインバータ補助動作手段とを備えたものである。
請求項の発明の電気車制御装置は、電力を直流から交流に変換するインバータと、前記インバータから供給される交流電力により駆動される交流電動機と、前記交流電動機に供給される電力状態からこの交流電動機の回転速度を推定する回転速度推定手段と、前記回転速度推定手段により得られた回転速度と、トルク指令値、第1の磁束指令値とに基づいて出力電圧指令値を演算し、この出力電圧指令値に基づいて前記インバータを制御するベクトル制御手段と、走行指令信号から電気車の惰性走行状態を判定する惰性走行状態判定手段と、電気車の惰性走行状態において、前記インバータに力行又はブレーキ動作時の第1の磁束指令値と比べて低い第2の磁束指令値を与えて前記インバータを動作させるインバータ補助動作手段と、前記インバータの入力側に接続されたコンデンサと、このコンデンサに直流電圧を供給するコンバータと、前記コンバータが出力する直流電圧を制御する電圧制御手段とを備え、前記電圧制御手段は、前記惰性走行状態においても前記コンバータを動作させ、当該コンバータの供給する直流電圧を力行又はブレーキ動作時に比べて低い電圧に制御し、かつ前記交流電動機の回転速度に応じて当該電圧を変化させるものである。
請求項の発明の電気車制御装置は、電力を直流から交流に変換するインバータと、前記インバータから供給される交流電力により駆動される交流電動機と、前記交流電動機に供給される電力状態からこの交流電動機の回転速度を推定する第1の回転速度推定手段と、前記第1の回転速度推定手段が推定した回転速度と、トルク指令値、第1の磁束指令値とに基づいて出力電圧指令値を演算し、この出力電圧指令値に基づいて前記インバータを制御するベクトル制御手段と、前記インバータが停止した状態での前記交流電動機の回転速度を推定する第2の回転速度推定手段と、前記第1の回転速度推定手段と前記第2の回転速度推定手段とを切替える切替器と、前記インバータが停止した状態から力行又はブレーキ動作へ移行する時は、前記第2の回転速度推定手段による回転速度を使用してインバータを起動させ、力行又はブレーキ動作時は、前記第1の回転速度推定手段による回転速度を使用してインバータを制御させるように前記切替器を切替動作させるインバータ停止時制御手段とを備え、前記第2の回転速度推定手段は、インバータを停止する直前に前記インバータへ与えるトルク指令値は零とし磁束指令値のみをある一定時間与え、この一定時間中に前記第1の回転速度推定手段より得られた回転速度から求めた電気車の加速度又は減速度を使用して、前記インバータが停止した状態における前記交流電動機の回転速度を推定することを特徴とするものである。
請求項の発明は、請求項の電気車制御装置において、前記インバータ停止時制御手段は、前記インバータを停止して一定時間経過した後、前記インバータを起動して、そのときは前記インバータに与えるトルク指令値は零とし磁束指令値のみ与え、前記第1の回転速度推定手段により回転速度を推定し、回転速度を推定した後は、再びインバータを停止し、前記第2の回転速度推定手段に切替えることにより前記インバータが停止状態における前記交流電動機の回転速度を推定することを特徴とするものである。
本発明によれば、インバータが停止した状態で惰性走行している電気車の速度を正確に知ることができるため、インバータ停止状態から再度力行又はブレーキ動作に移行する際に、不必要な過電流やトルクの発生を防ぐことができ、安定かつ確実に起動を行なうことができる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。図1は、本発明の第1の実施の形態の電気車制御装置の構成図である。なお、図1において、図18、図19に記載したものと同一構成要素については同一の符号を付して示してある。第1の実施の形態の電気車制御装置は、パンタグラフ1、接触器2、リアクトル3、インバータ4、誘導電動機5、車輪6、インバータの制御部7、力行・ブレーキ指令器9、ベクトル制御器11、電流検出器14、ロータ周波数推定器15、インバータ動作判定器16から構成されている。
ベクトル制御器11は、トルク指令値Tm*と2次磁束指令値φ2d*と後述するロータ周波数ωrhを入力し、3相の電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*を出力する。インバータ4は、3相の電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*に従い、架線(図示しない)から供給される直流を交流に変換して誘導電動機5を駆動する。電流検出器14は、誘導電動機5に流れる電流Iu、Iwを検出する。ロータ周波数推定器15は、ベクトル制御器11が出力した3相の電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*と、電流検出器14が検出した電流Iu、Iwとを入力し、従来公知の演算式に基づき誘導電動機5のロータ周波数ωrhを推定する。インバータ周波数ω1は、
Figure 0003946689
であり、
ロータ周波数ωrhは、
Figure 0003946689
である。
ここで、ω1はインバータ周波数、Eqはq軸誘起電圧、Edはd軸誘起電圧、φ2*は2次磁束指令値、Kp,Kiはそれぞれ比例、積分定数、sはラプラス演算子、L1,L2,M,R1,R2はそれぞれ誘導電動機の1次もれインダクタンス、2次もれインダクタンス、相互インダクタンス、1次抵抗、2次抵抗、σはもれ係数、Id,Iqはそれぞれd軸電流、q軸電流、Id*,Iq*はそれぞれd軸電流指令値、q軸電流指令値、Vd*,Vq*はそれぞれd軸電圧指令値、q軸電圧指令値、ωrhはロータ周波数推定値である。
このロータ周波数推定器15によって推定されたロータ周波数ωrhが、ベクトル制御器11に入力される。
インバータ動作判定器16は、ロータ周波数推定器15より得られたロータ周波数ωrhと、力行・ブレーキ指令器9の出力のオン・オフ指令とにより、インバータ4を動作又は停止させるか否かを判定すること、及び、トルク指令値Tm*、2次磁束指令値φ2d*の指令値を切替えることを行なう。ここで、インバータ動作判定器16は、表1のような動作判定出力を出す。
Figure 0003946689
つまり、(1)力行・ブレーキ指令器9の出力がオフ、かつ力行・ブレーキ指令器9がオフする直前のロータ周波数が零近傍である時、MODE*=「0」、INV_COM*=「オフ」を出力し、トルク指令値Tm*=0、2次磁束指令値φ2d*=0として、インバータ4を停止させる。(2)力行・ブレーキ指令器9の出力がオフ、かつ力行・ブレーキ指令器9がオフする直前のロータ周波数が零近傍以外である時、MODE*=「1」、INV_COM*=「オン」を出力し、トルク指令値Tm*=0、2次磁束指令値φ2d*は出力するとして、インバータ4を動作させる。(3)力行・ブレーキ指令器9の出力がオン、かつロータ周波数が零近傍である時、MODE*=「2」、INV_COM*=「オン」を出力し、電気車が速度零の停止状態から起動するとして、インバータ4を動作させる。そして(4)力行・ブレーキ指令器9の出力がオンの場合は、力行・ブレーキ動作としてインバータ4を動作させるのである。
ここで、例えば電気車の制御を考えた場合、インバータ4の動作を完全に停止して、惰性で走行する状態が存在する。この状態では、誘導電動機5には、ごく微小な残留磁束が残るのみである。このため、ロータ周波数推定器15によりロータ周波数を推定することが困難となる。
図2は、図1で示した電気車制御装置における動作シーケンス図である。本シーケンスでは、電気車の力行・ブレーキ指令器9の出力がオフする直前のロータ周波数をロータ周波数推定器15により判定し、ロータ周波数が零近傍である場合は、電気車の速度が零近傍すなわち電気車は停止しているとインバータ動作判定器16により判断し、インバータ4を完全に停止させる。また、ロータ周波数が零近傍以外である場合は、電気車がある速度において惰性で走行しているとインバータ動作判定器16により判断し、インバータ4を停止させないで、ベクトル制御器11にトルク指令値Tm*は与えず、2次磁束指令値φ2d*のみを与え続けてインバータ4を動作させる。
以上のような制御により、電気車がある速度において惰性で走行している状態でもインバータを動作させて、誘導電動機にトルクを発生させない程度の磁束を与え続けるようにすることで、ロータ周波数を特定することが可能となる。また、電気車が惰性で走行している状態から力行又はブレーキ動作に移行する場合において、ロータ周波数は特定されているので、インバータ周波数を得ることができ、安定かつ確実に力行又はブレーキ動作に移行することが可能となる。すなわち、ロータ周波数の推定は、磁束により発生する誘起電圧を元にするものであり、インバータが停止した状態では、ロータ周波数を推定するために必要な誘起電圧が存在しないため、何らかの電圧を与え、磁束すなわち誘起電圧を発生させることが不可欠である。また、インバータが停止した状態では、ロータ周波数が未知であるため、磁束とトルクを非干渉に制御することが困難で、何らかの過渡的なトルクや電流が発生する。よって、特定されたロータ周波数に従い磁束の立ち上げを行うことにより、過渡トルクや過電流の発生を抑制することができる。また、電気車が力行・ブレーキ指令器の出力がオフとなった場合、オフする直前のロータ周波数が零近傍の場合においては、電気車が停止したものとして、インバータを停止させる。
また、図3に示すようなシーケンスに基づき、電気車が惰性で走行している状態において、インバータ4を動作させてもよい。本シーケンスでは、電気車の力行・ブレーキ指令器9の出力がオフする直前のロータ周波数をロータ周波数推定器15により判定し、ロータ周波数が零近傍である場合は、電気車の速度が零近傍すなわち停止していると判断し、インバータ動作判定器16により、インバータ4を完全に停止させる。また、ロータ周波数が零近傍以外である場合は、電気車がある速度において惰性で走行している状態と判定し、インバータ4を停止させない。すなわち、ベクトル制御器11にトルク指令値Tm*は与えず、2次磁束指令値φ2d*のみを与え続けてインバータ4を動作させる。さらに本シーケンスでは、電気車がある速度において惰性で走行している状態においてベクトル制御器11に与え続ける2次磁束指令値φ2d*は、力行又はブレーキ動作時に与えられる2次磁束指令値に対して小さく設定する。この小ささの程度は電動機、インバータ、電気車等の特性によりまちまちであるため、車種ごとに実験的に求めた最適な値を設定する。そして、電気車が惰性で走行している状態から力行又はブレーキ動作に移行する場合において、力行又はブレーキ動作時に与えられる2次磁束指令値に対して小さく設定された値で、インバータ4の磁束立ち上げを行う。他のシーケンスは図2に示したシーケンスと同様である。
この図3のシーケンス制御により、図2に示したシーケンス制御の効果に加えて、電気車が惰性で走行している状態におけるインバータの出力電流値を小さくすることができ、損失を低減することができる。
また、図4に示すようなシーケンスに基き、電気車が惰性で走行している状態において、インバータ4を動作させてもよい。本シーケンスでは、図3に示すシーケンスに加えて、力行又はブレーキ動作時に与えられる2次磁束指令値φ2d*に対して小さく設定された2次磁束指令値φ2d*を、ロータ周波数推定器15で得られたロータ周波数ωrhに応じて変化させることが特徴である。すなわち、ロータ周波数ωrhが高くなるに従い、さらに2次磁束指令値φ2d*を小さくする。他のシーケンスは図3に示したシーケンスと同様である。
この図4のシーケンス制御により、図3に示したシーケンス制御の効果に加えて、電気車が惰性で走行している状態におけるインバータ4の出力電流値を小さくすることができ、ロータ周波数ωrhに応じて適切な2次磁束指令値φ2d*を設定することにより、さらに損失を低減することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態の電気車制御装置を、図5を用いて説明する。なお、図5において、図1に記載した第1の実施の形態と同一の構成要素については同一の符号を付して説明を省略する。
図5に示した第2の実施の形態の電気車制御装置は、第1の実施の形態の電気車制御装置に対して、誘導電動機温度推定器17を追加的に備えたことを特徴としている。この誘導電動機温度推定器17は、電流IuとIwとを入力とし、数3式により誘導電動機5の温度IMtempを推定し、ベクトル制御器11に入力する。
Figure 0003946689
ここで、Kは熱損失から温度までの換算係数、τは熱時定数、sはラプラス演算子、IMtemp0は誘導電動機温度初期値、Plossはモータ内の損失、R1は1次抵抗、R2は2次抵抗、Mは相互インダクタンス、L2は2次もれインダクタンス、またIdはd軸電流、Iqはq軸電流であり、Iu,Iwはdq座標軸上で表したものである。
図6は、図5で示した電気車制御装置における動作シーケンス図である。本シーケンスでは、図3に示すシーケンスに加えて、電気車が惰性で走行している状態において、力行又はブレーキ動作時に与えられる2次磁束指令値φ2d*に対して小さく設定された2次磁束指令値φ2d*を、誘導電動機温度推定器17により推定した誘導電動機温度推定値IMtempに応じて変化させている。すなわち、誘導電動機温度推定値IMtempが高くなるに従い、さらに2次磁束指令値φ2d*を小さくする。他のシーケンスは図3に示したシーケンスと同様である。
図6に示した第2の実施の形態のシーケンス制御により、惰性走行状態での電気車の速度を正確に推定できる上に、図3に示したシーケンス制御の効果に加えて、電気車が惰性で走行している状態におけるインバータ4の出力電流値をより小さくすることができ、誘導電動機の温度推定値に応じて適切な2次磁束指令値φ2d*を設定することにより、さらに損失を低減することができる。
次に、本発明の第3の実施の形態の電気車制御装置について、図7を用いて説明する。なお、図7において、図1に記載した第1の実施の形態と同一の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
図7に示した第3の実施の形態の電気車制御装置は、図1に示した第1の実施の形態の電気車制御装置に加え、インバータの温度を検出するインバータ温度検知器18を備えたことを特徴とし、インバータ4の温度INVtempをこのインバータ温度検知器18により検出し、ベクトル制御器11に入力する。
図8は、図7の第3の実施の形態の電気車制御装置による動作シーケンスである。本実施の形態のシーケンスでは、図3に示したシーケンス制御に加えて、電気車が惰性で走行している状態において、力行又はブレーキ動作時に与えられる2次磁束指令値φ2d*に対して小さく設定された2次磁束指令値φ2d*を、インバータ温度検知器18で得られたインバータ温度INVtempに応じて変化させることが特徴である。すなわち、インバータ温度INVtempが高くなるに従い、さらに2次磁束指令値φ2d*を小さくする。他のシーケンスは図3に示したシーケンスと同様である。
図8に示した本実施の形態のシーケンス制御により、惰性走行状態での電気車の速度を正確に推定できる上に、図3に示したシーケンス制御の効果に加えて、電気車が惰性で走行している状態におけるインバータ4の出力電流値をより小さくすることができ、インバータ温度に応じて適切な2次磁束指令値φ2d*を設定することにより、さらに損失を低減することができる。
次に、本発明の第4の実施の形態の電気車制御装置を、図9を用いて説明する。なお、図9において、図1に示した第1の実施の形態と同一の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。本実施の形態は、図2に示した動作シーケンス図による制御のように、電気車が惰性で走行している状態においてインバータを動作させる。そして、電気車が惰性で走行している状態において動作し続けるインバータ4がコンバータ21、コンデンサ22に接続されている点が特徴である。
本実施の形態の電気車制御装置では、架線(図示しない)から供給される交流電力をコンバータ21で直流電力に変換し、インバータ4で交流電力に変換して誘導電動機5を駆動する。ロータ周波数推定器15で推定されたロータ周波数ωrhはベクトル制御器11とインバータ動作判定器16と電圧指令値設定器23に入力される。
インバータ動作判定器16は表1に示した動作判定を行い、(1)力行・ブレーキ指令器9の出力がオフ、かつ力行・ブレーキ指令器9がオフする直前のロータ周波数が零近傍である時には、MODE*=「0」、(2)力行・ブレーキ指令器9の出力がオフ、かつ力行・ブレーキ指令器9がオフする直前のロータ周波数が零近傍以外である時、MODE*=「1」、(3)力行・ブレーキ指令器9の出力がオン、かつロータ周波数が零近傍である時、MODE*=「2」とし、この出力MODE*をベクトル制御器11と共に、電圧指令値設定器23に入力する。
電圧指令値設定器23は、インバータ動作判定器16の出力MODE*と、ロータ周波数推定器15の出力ωrhに基づいて電圧指令値Vdc*を設定し、比較器25に出力する。電圧検出器24で検出されるコンデンサ22の端子間電圧Vdcは、比較器25において電圧指令値Vdc*との偏差が演算され、電圧制御器26に入力される。電圧制御器26は、端子間電圧Vdcが電圧指令値Vdc*に一致するようにコンバータ21の出力電圧を制御する。
図10は、インバータ動作判定器16と電圧指令値Vdc*の関係図である。インバータ動作判定器16の出力が「2」から「1」に変化すると、電圧指令値設定器23によって電圧指令値Vdc*は力行又はブレーキ動作時に比べて低く設定される。また、ロータ周波数推定器15で得られたロータ周波数ωrhによっても電圧指令値Vdc*を変化させ、ωrhが小さくなるに従い、さらにVdc*は低く設定される。そして、電圧指令値Vdc*が端子間電圧Vdcに一致するようにコンバータ21を制御する。そして、力行又はブレーキ時より低い電圧に制御された端子間電圧Vdcをインバータ4で交流に変換する。また、インバータ動作判定器16の出力が「2」の場合、電圧指令値Vdc*は力行又はブレーキ動作時の値に設定され、「0」の場合、電圧指令値Vdc*は零とし、コンバータ21を停止させる。
本実施の形態では、図10に示したシーケンス制御をすることにより、電気車が惰性で走行している状態における端子間電圧Vdcを低く制御することができる。さらに、ロータ周波数が小さくなるに従い電圧指令値Vdc*を低く設定することにより、インバータ4の損失は端子間電圧Vdcの大きさにも依存するため、惰性で走行している際にも動作し続けるインバータ4の損失を低減することができる。
次に、本発明の第5の実施の形態の電気車制御装置について、図11を用いて説明する。なお、図11において、図1に記載したものと同一の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。本実施の形態は、図2に示した動作シーケンスによる制御のように、電気車が惰性で走行している状態においてインバータ4を動作させるものである。そして、電気車が惰性で走行している状態において動作し続けるインバータ4のスイッチング周波数Fswを制御することを特徴とする。
電圧検出器24で検出されるコンデンサ22の端子間電圧Vdcと、ベクトル制御器11から出力される3相の電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*はインバータ4の変調率演算器30に入力され、ここでインバータ4の変調率ALを演算する。
インバータ動作判定器16は表1に示したような入力の組み合わせに対応して、インバータ動作モードMODE*を出力する。このインバータ動作モードMODE*は、(1)力行・ブレーキ指令器9の出力がオフ、かつ力行・ブレーキ指令器9がオフする直前のロータ周波数が零近傍である時、MODE*=「0」、(2)力行・ブレーキ指令器9の出力がオフ、かつ力行・ブレーキ指令器9がオフする直前のロータ周波数が零近傍以外である時、MODE*=「1」、(3)力行・ブレーキ指令器9の出力がオン、かつロータ周波数が零近傍である時、MODE*=「2」となり、インバータ4のスイッチング周波数設定器31に入力される。スイッチング周波数設定器31は、変調率演算器30で演算される変調率ALとインバータ動作設定器16の出力に応じてスイッチング周波数Fswを設定し、スイッチング周波数Fswとしてインバータ4に出力する。
図12は、変調率AL及びインバータ動作判定器16の出力MODE*と、スイッチング周波数Fswの関係を示している。スイッチング周波数Fswは、変調率AL及びインバータ動作設定器16の動作モードMODE*に応じて制御し、インバータ動作設定器16の動作モードMODE*が「0」、「2」の時はスイッチング周波数Fswを通常のスイッチング周波数Fsw0に設定する。また、インバータ動作設定器16の動作モードMODE*が「1」の時は、Fswを通常のスイッチング周波数Fsw0より低い周波数Fsw1に設定する。また、Fsw1は、変調率ALの上昇に応じて変化させ、変調率が上昇していくに従い、スイッチング周波数Fsw1を低下させるよう制御する。
このように制御することにより、第5の実施の形態の電気車制御装置では、電気車が惰性で走行している状態におけるインバータ4のスイッチング周波数を力行又はブレーキ時より低くすることができる。さらに、インバータ4の変調率が上昇するに従いスイッチング周波数を低下させることにより、インバータ4の損失はインバータを構成するスイッチング素子のスイッチング回数に比例するため、惰性で走行している際にも動作し続けるインバータ4の損失を低減することができる。
次に、本発明の第6の実施の形態の電気車制御装置を、図13を用いて説明する。なお、図13において、従来例の図18、図19に記載したものと同一の構成要素については、同一の符号を付して示してある。
本発明の第6の実施の形態の電気車制御装置は、パンタグラフ1、接触器2、リアクトル3、インバータ4、誘導電動機5、車輪6、力行・ブレーキ指令器9、インバータ動作判定器16、ベクトル制御器41、すべり周波数演算器42、座標変換器43、電流検出器46、座標変換器47、ロータ周波数推定器48、49、加算器50、積分器51、切替え器52、切替え信号生成器53から構成される。
ここで、インバータ動作判定器16は、次のように動作する。(1)力行・ブレーキ指令器9の出力がオフ、かつ力行・ブレーキ指令器9がオフする直前のロータ周波数が零近傍である時にMODE*=「0」、INV_COM*=「オフ」を出力し、トルク指令値Tm*=0、2次磁束指令値φ2d*=0として、インバータ4を停止させる。(2)力行・ブレーキ指令器9の出力がオフ、かつ力行・ブレーキ指令器9がオフする直前のロータ周波数が零近傍以外である時にMODE*=「1」、INV_COM*=「オン」を出力し、トルク指令値Tm*=0、2次磁束指令値φ2d*は出力するとして、インバータ4を動作させる。(3)力行・ブレーキ指令器9の出力がオン、かつロータ周波数が零近傍である時にMODE*=「2」、INV_COM*=「オン」を出力し、電気車が速度零の停止状態から起動するとして、インバータ4を動作させる。(4)力行・ブレーキ指令器9の出力がオンの場合は、力行・ブレーキ動作としてインバータ4を動作させる。
ベクトル制御器41は、トルク指令値Tm*と2次磁束指令値φ2d*を入力し、dq軸電圧指令値Vd*、Vq*を出力する。すべり周波数演算器42は、トルク指令値Tm*と2次磁束指令値φ2d*を入力し、すべり周波数基準ωs*を演算して出力する。座標変換器43は、dq軸電圧指令値Vd*、Vq*を入力し、3相の電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*に変換して出力する。
インバータ4は、3相の電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*に従い、図示しない電力源から供給される直流を交流に変換して誘導電動機5を駆動する。電流検出器46は、誘導電動機5に流れる電流Iu、Iwを検出する。座標変換器47は、電流Iu、Iwを入力し、dq軸電流Id、Iqに変換して出力する。ロータ周波数推定器48は、dq軸電圧指令値Vd*、Vq*とdq軸電流Id、Iqと、後述するロータ周波数推定器49の出力ωrh2とを入力し、誘導電動機5のロータ周波数ωrh1を出力する。ロータ周波数推定器49は、dq軸電流Id、Iqと、ロータ周波数推定器48の出力ωrh1を入力し、誘導電動機5のロータ周波数ωrh2を出力する。
加算器50は、すべり周波数基準ωs*と後述する切替え器52を介して出力されたロータ周波数ωrhを加算し、インバータ周波数ωinvを出力する。積分器51は、インバータ周波数ωinvを積分して、座標変換器43、47に出力する。切替え信号生成器53は、力行・ブレーキ指令器9から出力された力行指令又はブレーキ指令とロータ周波数推定器48の出力を入力し、MODE1*を出力する。
切替え器52は、切替え信号生成器53の出力MODE1*により、「0」又は「1」を選択する。ここで、切替え信号生成器53の出力MODE1*は、力行・ブレーキ指令器9の出力がオフ、かつロータ周波数推定器48で得られたインバータ停止直前のロータ周波数ωrh1が零以外である時、「1」を切替え器52に出力する。その他の場合は「0」を切替え器52に出力する。また、切替え器52は、切替え信号生成器53の出力MODE1*が「0」の場合はロータ周波数推定器48の出力ωrh1を選択し、「1」の場合はロータ周波数推定器49の出力ωrh2を選択し、加算器50へωrhとして出力する。
図14は、図13に示した第6の実施の形態の電気車制御装置による動作シーケンス図である。まず、力行又はブレーキ動作時は、上述したように、力行・ブレーキ指令器9の出力がオンのため、切替え信号生成器53はMODE1*=「0」を切替え器52に出力する。切替え器52は、切替え信号生成器53の出力MODE1*=「0」のため、第1のロータ周波数推定器48の出力ωrh1を選択し、ロータ周波数ωrhとなる。つまり、ベクトル制御器41の出力であるdq軸電圧指令値Vd*、Vq*と、dq軸電流Id、Iqとを入力として推定したロータ周波数ωrh1がロータ周波数ωrhとして得られる。そして加算器50によって得られたロータ周波数ωrhとすべり周波数ωs*との加算値であるインバータ周波数ωinvが得られる。以上の動作はいわゆる速度センサレスベクトル制御の動作と同様である。
しかしながら、インバータ4が停止したが状態では、第1のロータ周波数推定器48で得られるロータ周波数を特定することができなくなる。このため、インバータが停止している状態から起動する場合は、インバータが停止している状態でのロータ周波数を推定する必要がある。
そこで、力行又はブレーキ動作時からインバータを停止する場合は、力行・ブレーキ指令器9の出力はオフ、かつロータ周波数推定器48で得られたインバータ停止直前のロータ周波数ωrh1は零以外となるため、切替え信号生成器53はMODE1*=「1」を切替え器52に出力する。切替え器52は、切替え信号生成器53の出力MODE1*=「1」のため、ロータ周波数推定器49の出力ωrh2を選択し、ロータ周波数ωrhとなる。
また、インバータ停止直前は、第1のロータ周波数推定器48によりロータ周波数が特定できる。このため、第2のロータ周波数推定器49は、インバータ停止直前の第1のロータ周波数推定器48の出力ωrh1を、インバータ停止後のロータ周波数の初期値ωrhAとして使用する。次に、インバータ停止直前のロータ周波数ωrhAから、インバータ停止直前の加速度α0を演算する。次に、インバータ停止直前のトルク指令値Tm*とωrhAにより、インバータ停止直前における電気車の所望の加速度α1(電気車の車両性能から要求される加速度)を演算する。
そして、α0とα1を比較し、α0>α1の場合、α0が電気車の所望の加速度α1より大きいため、インバータ停止後に電気車の速度が増加する方向にあるとして、第2のロータ周波数推定器49にてロータ周波数ωrh2を推定する。一方、α0≦α1の場合、α0が電気車の所望の加速度α1より小さいため、インバータ停止後に電気車の速度が低下する方向にあるとして、第2のロータ周波数推定器49にてロータ周波数ωrh2を推定する。
ブレーキ動作の場合は、α0>α1の場合、電気車の速度が低下する方向にあるとして、第2のロータ周波数推定器49にてロータ周波数ωrh2を推定し、α0≦α1の場合、電気車の速度が増加する方向にあるとして、ロータ周波数推定器49にてロータ周波数ωrh2を推定する。
次に、インバータ4が停止した状態から起動する(力行又はブレーキ動作時に移行する)場合、インバータ4が起動する直前の第2のロータ周波数推定器49にて推定したロータ周波数ωrhBを第1のロータ周波数推定器48に与え、インバータ4が起動する際のロータ周波数として使用する。また、インバータ起動後は、力行・ブレーキ指令器9の出力はオンのため、切替え信号生成器53がMODE*=「0」を切替え器52に出力し、第1のロータ周波数推定器48の出力ωrh1がロータ周波数ωrhとして選択される。すなわち、上述した力行又はブレーキ動作、すなわちセンサレスベクトル制御の動作に移行する。
速度センサレスベクトル制御ではロータ周波数を推定する必要があり、このロータ周波数の推定には、ほぼ正確に把握できたある程度の磁束の存在が不可欠であるが、インバータ停止状態では磁束が存在せず、また存在していてもごく微少であるため、力行又はブレーキ動作時にロータ周波数を推定している推定器が安定に動作せず、ロータ周波数の推定が困難となる場合がある。このようなロータ周波数の推定値が安定しない状態で、磁束の立ち上げを行う場合、過大な過渡トルクが発生したり、あるいは、磁束が立ち上がらない状態となる。
そこで、本実施の形態のように、インバータが停止した状態におけるロータ周波数を、力行又はブレーキ動作時とは別に設けたロータ周波数推定器によりロータ周波数を推定し、ロータ周波数が特定できなくなるインバータ停止中においても、ロータ周波数を特定することにより、再度、力行又はブレーキ動作に移行する際、安定かつ確実な起動を行うことができる。
また、図15に示すようなシーケンスに基づき、インバータ停止状態において、ロータ周波数を推定してもよい。本シーケンスでは、図14に示すシーケンスに加えて、インバータ停止後の時間が一定時間T1を超過した場合、一旦インバータ4を起動させる。インバータが起動している状態では、第1のロータ周波数推定器48によりロータ周波数ωrhDが特定できる。そして、ロータ周波数を特定した後、すぐにインバータ4を停止させる。すなわち、インバータ停止後の時間が一定時間T1を超過した場合、ロータ周波数を再度正しい値ωrhDに特定するためにインバータを起動させ、特定できたらすぐにインバータを停止する。他のシーケンスは図14で示したシーケンスと同様である。
この図15に示すシーケンスのように制御することにより、図14に示したシーケンス制御の効果に加えて、インバータ停止後の時間が一定時間を超過した場合、一旦インバータを起動させることにより、インバータ停止中のロータ周波数を正確な値に特定し直すため、実際のロータ周波数とインバータ停止中のロータ周波数との誤差が小さくなり、再度力行又はブレーキ動作に移行する際に、実際のロータ周波数に近い値に特定されるため、より安定かつ確実な起動を行うことができる。
また、図16に示すようなシーケンスに基づき、インバータ停止状態において、ロータ周波数を推定してもよい。本シーケンスでは、インバータを停止する直前、インバータに与えるトルク指令値Tm*は零とするが、2次磁束指令値φ2d*はインバータを停止する直前にある一定時間T2だけ与えておく。すなわちこの一定時間T2の期間は、トルク指令値は零であるので、電気車を駆動する誘導電動機にトルクは発生しておらず、惰性で走行している状態となる。また、2次磁束指令値φ2d*は与えているので、第1のロータ周波数推定器48によりロータ周波数を特定することができる。よって、この一定時間T2の期間に推定したロータ周波数ωrhEから電気車の加速度又は減速度を求めることにより、惰性で走行している際の加速度又は減速度を求めることができる。そして、インバータが停止した状態は、以上により求めた加速度又は減速度を維持しているとして、第2のロータ周波数推定器49により誘導電動機のロータ周波数を推定する。
次に、インバータが停止した状態から起動する(力行又はブレーキ動作時に移行する)場合、インバータが起動する直前の第2のロータ周波数推定器49にて推定したロータ周波数ωrhBを第1のロータ周波数推定器48に与え、インバータ4が起動する際のロータ周波数として使用する。また、力行又はブレーキ動作時は、力行・ブレーキ指令器9の出力はオンのため、切替え信号生成器53がMODE*=「0」を切替え器52に出力し、ロータ周波数推定器48の出力ωrh1がロータ周波数ωrhとして選択される。すなわち、上述した力行又はブレーキ動作、すなわちセンサレスベクトル制御の動作に移行する。
この図16のシーケンスによる制御により、インバータが停止した状態におけるロータ周波数を、力行又はブレーキ動作時とは別に設けたロータ周波数推定器によりロータ周波数を推定し、ロータ周波数が特定できなくなるインバータ停止中においても、ロータ周波数を特定することにより、再度、力行又はブレーキ動作に移行する際、安定かつ確実な起動を行うことができる。
また、図17に示すようなシーケンスに基づき、インバータ停止状態において、ロータ周波数を推定してもよい。本シーケンスでは、図16に示すシーケンスに加えて、インバータ停止後の時間が一定時間T3を超過した場合、一旦インバータ4を起動させる。インバータが起動している状態では、第1のロータ周波数推定器48によりロータ周波数ωrhDが特定できる。そして、ロータ周波数を特定した後、すぐにインバータ4を停止させる。すなわち、インバータ停止後の時間が一定時間T3を超過した場合、ロータ周波数を再度正しい値ωrhDに特定するためにインバータ4を起動させ、特定できたらすぐにインバータを停止する。他のシーケンスは図16で示したシーケンスと同様である。
この図17に示したシーケンスのように制御することにより、図16に示したシーケンス制御の効果に加えて、インバータ停止後の時間が一定時間を超過した場合、一旦インバータを起動させることにより、インバータ停止中のロータ周波数を正確な値に特定し直すため、実際のロータ周波数とインバータ停止中のロータ周波数との誤差が小さくなり、再度力行又はブレーキ動作に移行する際に、実際のロータ周波数に近い値に特定されるため、より安定かつ確実な起動を行うことができる。
本発明の第1の実施の形態の電気車制御装置の機能ブロック図。 第1の実施の形態による電気車が惰性で走行する場合の1つのシーケンス制御のシーケンス図。 第1の実施の形態による電気車が惰性で走行する場合の別のシーケンス制御のシーケンス図。 第1の実施の形態による電気車が惰性で走行する場合のさらに別のシーケンス制御のシーケンス図。 本発明の第2の実施の形態の電気車制御装置の機能ブロック図。 第2の実施の形態による電気車が惰性で走行する場合のシーケンス制御のシーケンス図。 本発明の第3の実施の形態の電気車制御装置の機能ブロック図。 第3の実施の形態による電気車が惰性で走行する場合のシーケンス制御のシーケンス図。 本発明の第4の実施の形態の電気車制御装置の機能ブロック図。 第4の実施の形態による動作信号と電圧指令値、ロータ周波数との関係を示すタイミングチャート。 本発明の第5の実施の形態の電気車制御装置の機能ブロック図。 第5の実施の形態による動作信号と変調率とスイッチング周波数との関係を示すタイミングチャート。 本発明の第6の実施の形態の電気車制御装置の機能ブロック図。 第6の実施の形態による切替信号とロータ周波数推定値との関係を示すタイミングチャート。 第6の実施の形態による切替信号とロータ周波数推定値との別の関係を示すタイミングチャート。 第6の実施の形態による切替信号とトルク指令値と2次磁束指令値とロータ周波数推定値の関係を示すタイミングチャート。 第6の実施の形態による切替信号とロータ周波数推定値とのさらに別の関係を示すタイミングチャート。 従来の電気車制御装置の機能ブロック図。 従来の電気車制御装置におけるベクトル制御部の機能ブロック図。
符号の説明
4 インバータ
5 誘導電動機
7 インバータ制御部
9 力行・ブレーキ指令器
11、41、100 ベクトル制御器
14、46 電流検出器
15、48、49 ロータ周波数推定器
16 インバータ動作判定器
17 誘導電動機温度推定器
18 インバータ温度検知器
21 コンバータ
22 コンデンサ
23 電圧指令値設定器
24 電圧検出器
25 比較器
26 電圧制御器
30 変調率演算器
31 スイッチング周波数設定器
42 すべり周波数演算器
43、47 座標変換器
50 加算器
51 積分器
52 切替器
53 切替え信号生成器

Claims (6)

  1. 電力を直流から交流に変換するインバータと、
    前記インバータから供給される交流電力により駆動される交流電動機と、
    前記交流電動機に供給される電力状態からこの交流電動機の回転速度を推定する回転速度推定手段と、
    前記回転速度推定手段により得られた回転速度と、トルク指令値、第1の磁束指令値とに基づいて出力電圧指令値を演算し、この出力電圧指令値に基づいて前記インバータを制御するベクトル制御手段と、
    走行指令信号から電気車の惰性走行状態を判定する惰性走行状態判定手段と、
    電気車の惰性走行状態において、前記インバータに力行又はブレーキ動作時の前記第1の磁束指令値と比べて低い第2の磁束指令値を与え、かつ前記交流電動機の回転速度に応じて当該第2の磁束指令値を変化させて前記インバータを動作させるインバータ補助動作手段とを備えたことを特徴とする電気車制御装置。
  2. 電力を直流から交流に変換するインバータと、
    前記インバータから供給される交流電力により駆動される交流電動機と、
    前記交流電動機に供給される電力状態からこの交流電動機の回転速度を推定する回転速度推定手段と、
    前記回転速度推定手段により得られた回転速度と、トルク指令値、第1の磁束指令値とに基づいて出力電圧指令値を演算し、この出力電圧指令値に基づいて前記インバータを制御するベクトル制御手段と、
    走行指令信号から電気車の惰性走行状態を判定する惰性走行状態判定手段と、
    前記交流電動機の温度を推定する電動機温度推定手段と、
    電気車の惰性走行状態において、前記インバータに力行又はブレーキ動作時の前記第1の磁束指令値と比べて低い第2の磁束指令値を与え、かつ前記交流電動機の温度推定値に応じて当該第2の磁束指令値を変化させて前記インバータを動作させるインバータ補助動作手段とを備えたことを特徴とする電気車制御装置。
  3. 電力を直流から交流に変換するインバータと、
    前記インバータから供給される交流電力により駆動される交流電動機と、
    前記交流電動機に供給される電力状態からこの交流電動機の回転速度を推定する回転速度推定手段と、
    前記回転速度推定手段により得られた回転速度と、トルク指令値、第1の磁束指令値とに基づいて出力電圧指令値を演算し、この出力電圧指令値に基づいて前記インバータを制御するベクトル制御手段と、
    走行指令信号から電気車の惰性走行状態を判定する惰性走行状態判定手段と、
    前記インバータの温度を検出するインバータ温度検出手段と、
    電気車の惰性走行状態において、前記インバータに力行又はブレーキ動作時の前記第1の磁束指令値と比べて低い第2の磁束指令値を与え、かつ前記インバータの温度に応じて当該第2の磁束指令値を変化させて前記インバータを動作させるインバータ補助動作手段とを備えたことを特徴とする電気車制御装置。
  4. 電力を直流から交流に変換するインバータと、
    前記インバータから供給される交流電力により駆動される交流電動機と、
    前記交流電動機に供給される電力状態からこの交流電動機の回転速度を推定する回転速度推定手段と、
    前記回転速度推定手段により得られた回転速度と、トルク指令値、第1の磁束指令値とに基づいて出力電圧指令値を演算し、この出力電圧指令値に基づいて前記インバータを制御するベクトル制御手段と、
    走行指令信号から電気車の惰性走行状態を判定する惰性走行状態判定手段と、
    電気車の惰性走行状態において、前記インバータに力行又はブレーキ動作時の第1の磁束指令値と比べて低い第2の磁束指令値を与えて前記インバータを動作させるインバータ補助動作手段と、
    前記インバータの入力側に接続されたコンデンサと、
    このコンデンサに直流電圧を供給するコンバータと、
    前記コンバータが出力する直流電圧を制御する電圧制御手段とを備え、
    前記電圧制御手段は、前記惰性走行状態においても前記コンバータを動作させ、当該コンバータの供給する直流電圧を力行又はブレーキ動作時に比べて低い電圧に制御し、かつ前記交流電動機の回転速度に応じて当該電圧を変化させることを特徴とする電気車制御装置。
  5. 電力を直流から交流に変換するインバータと、
    前記インバータから供給される交流電力により駆動される交流電動機と、
    前記交流電動機に供給される電力状態からこの交流電動機の回転速度を推定する第1の回転速度推定手段と、
    前記第1の回転速度推定手段が推定した回転速度と、トルク指令値、第1の磁束指令値とに基づいて出力電圧指令値を演算し、この出力電圧指令値に基づいて前記インバータを制御するベクトル制御手段と、
    前記インバータが停止した状態での前記交流電動機の回転速度を推定する第2の回転速度推定手段と、
    前記第1の回転速度推定手段と前記第2の回転速度推定手段とを切替える切替器と、
    前記インバータが停止した状態から力行又はブレーキ動作へ移行する時は、前記第2の回転速度推定手段による回転速度を使用してインバータを起動させ、力行又はブレーキ動作時は、前記第1の回転速度推定手段による回転速度を使用してインバータを制御させるように前記切替器を切替動作させるインバータ停止時制御手段とを備え、
    前記第2の回転速度推定手段は、インバータを停止する直前に前記インバータへ与えるトルク指令値は零とし磁束指令値のみをある一定時間与え、この一定時間中に前記第1の回転速度推定手段より得られた回転速度から求めた電気車の加速度又は減速度を使用して、前記インバータが停止した状態における前記交流電動機の回転速度を推定することを特徴とする電気車制御装置。
  6. 前記インバータ停止時制御手段は、前記インバータを停止して一定時間経過した後、前記インバータを起動して、そのときは前記インバータに与えるトルク指令値は零とし磁束指令値のみ与え、前記第1の回転速度推定手段により回転速度を推定し、回転速度を推定した後は、再びインバータを停止し、前記第2の回転速度推定手段に切替えることにより前記インバータが停止状態における前記交流電動機の回転速度を推定することを特徴とする請求項に記載の電気車制御装置。
JP2003359657A 2003-10-20 2003-10-20 電気車制御装置 Expired - Fee Related JP3946689B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003359657A JP3946689B2 (ja) 2003-10-20 2003-10-20 電気車制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003359657A JP3946689B2 (ja) 2003-10-20 2003-10-20 電気車制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005124366A JP2005124366A (ja) 2005-05-12
JP3946689B2 true JP3946689B2 (ja) 2007-07-18

Family

ID=34615809

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003359657A Expired - Fee Related JP3946689B2 (ja) 2003-10-20 2003-10-20 電気車制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3946689B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2481693C1 (ru) * 2009-04-27 2013-05-10 Мицубиси Электрик Корпорейшн Устройство преобразования мощности

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007189755A (ja) * 2006-01-11 2007-07-26 Toyo Electric Mfg Co Ltd 電気車制御装置
JP4675264B2 (ja) * 2006-03-08 2011-04-20 財団法人鉄道総合技術研究所 ロータ周波数推定装置及びロータ周波数推定方法
JP4969344B2 (ja) * 2007-07-06 2012-07-04 三菱電機株式会社 電気車の電力変換装置
JP2009022091A (ja) * 2007-07-11 2009-01-29 Toshiba Corp 永久磁石同期電動機の永久磁石減磁監視装置
JP5325806B2 (ja) * 2010-02-10 2013-10-23 株式会社東芝 鉄道車両駆動制御装置
JP7446853B2 (ja) * 2020-02-28 2024-03-11 株式会社東芝 電動機の温度推定方法
JP7322808B2 (ja) * 2020-05-20 2023-08-08 株式会社豊田自動織機 インバータ制御装置及び車載用流体機械
KR102459423B1 (ko) * 2020-09-10 2022-10-27 에스트라오토모티브시스템 주식회사 Emi 저감을 위한 차량용 전동압축기의 모터 제어 방법 및 시스템

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2481693C1 (ru) * 2009-04-27 2013-05-10 Мицубиси Электрик Корпорейшн Устройство преобразования мощности

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005124366A (ja) 2005-05-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4677852B2 (ja) 永久磁石同期モータのベクトル制御装置
RU2481693C1 (ru) Устройство преобразования мощности
EP3537601B1 (en) Motor control method
JP4912516B2 (ja) 電力変換装置
JP3946689B2 (ja) 電気車制御装置
JP4619908B2 (ja) 電気車制御装置
JP4446284B2 (ja) 誘導電動機の制御装置
JP4738549B2 (ja) 電気車の電力変換装置
JP4501955B2 (ja) 交流電動機の制御方法
JP3807956B2 (ja) ベクトル制御による電気車制御装置
JP4256238B2 (ja) 電力変換装置
JP2007104777A (ja) 電気車駆動制御装置
JP4154798B2 (ja) 交流電動機の制御方法
JP3817666B2 (ja) 誘導電動機の駆動制御装置
JP4543720B2 (ja) 速度センサレスベクトル制御装置
JP2012114974A (ja) 電気車制御装置
JP2007228662A (ja) 誘導電動機の制御装置
JP3425438B2 (ja) 誘導電動機の駆動装置
JP4425818B2 (ja) 誘導電動機の駆動制御装置
JP4120503B2 (ja) 誘導電動機の制御方法
JP2005312126A (ja) 電気車制御装置
JP7487402B2 (ja) 誘導電動機の駆動装置および駆動方法
JP4706716B2 (ja) 誘導電動機の制御方法
KR102263027B1 (ko) 싱글 분권 센서리스 pmsm의 임계구간 제어방법
JP6092020B2 (ja) 電気車制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060201

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070123

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070227

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070403

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070411

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100420

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110420

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130420

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140420

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees