JP2007189755A

JP2007189755A - 電気車制御装置

Info

Publication number: JP2007189755A
Application number: JP2006003108A
Authority: JP
Inventors: Minoru Murashima; 稔村島
Original assignee: Toyo Electric Manufacturing Ltd
Current assignee: Toyo Electric Manufacturing Ltd
Priority date: 2006-01-11
Filing date: 2006-01-11
Publication date: 2007-07-26

Abstract

【課題】電気車駆動用主電動機の過大責務からの保護のための、主電動機温度推定積算値に使用する初期温度の高精度化が、主電動機熱容量の有効活用の面から求められていたが、これまでの方法では、十分な精度が確保されていなかった。
【解決手段】電気車駆動用主電動機の過大責務保護を行う電気車制御装置側には、制御装置内で使用している半導体の温度検出用検出器を保有しており、通電前の初期温度については、
この検出器の検出温度あるいは、固定の温度勾配を考慮することにより、電気車駆動用主電動機の初期温度として参照可能であり、半導体の温度検出用検出器の温度情報を、利用することにより問題の解決を図ったものである。
【選択図】図１

Description

本発明は、電気車駆動用主電動機の過大責務保護機能を有した電気車制御装置に関するものである。

電気車の駆動用主電動機は、電気車制御装置のおかれる環境よりも、一般的に振動条件の厳しい部位に有り、駆動用主電動機に直接温度検出器等の直接駆動力を発生させる機能以外の装置の追加は、信頼性の低下や、保守部位の追加、検出器配線の追加などが伴い、極力避けたい背景があった。

しかし、電気車駆動用主電動機の過大責務からの保護機能を付加することは、電気車駆動用主電動機の熱的能力を最大限に利用可能とし、過大責務による駆動用主電動機の、熱的損傷を防止する意味で、電気車システム全体の信頼性向上を図ることが可能になる。これまでも、電気車制御装置で、通電責務から主電動機温度上昇値を推定し、主電動機過大責務からの保護機能を有した制御装置は、存在した。

電気車駆動用主電動機の温度上昇推定の精度向上には、初期温度をどの様に設定するかが、推定温度精度に大きく影響を与え、これまでは、使用環境における平均気温などが、初期温度として設定されて来た。また、たとえば制御装置から電動機温度を推定している一従来例として特許文献１がある。

しかしながら、電気車の使用環境周囲温度の範囲は、駆動用主電動機の利用可能な上限温度と最低使用温度との絶対温度差の数十％におよび、初期温度を精度良く設定することが、電気車駆動用主電動機の利用可能上限値を最大限に利用可能にすることに結びつくこととなる。
特開２００３−２４０６４８号公報

解決しようとする問題点は、電気車駆動用主電動機初期温度の精度向上である。

本発明は、電気車制御装置が電気車制御装置内に使用している半導体装置保護用高精度温度検出器の検出温度を主電動機の初期温度として利用し、通電後は、主電動機の通電責務による主電動機の加熱時定数で温度上昇値を積算し、無通電時は、放熱時定数で、減算することにより、電気車駆動用主電動機の、時々刻々の温度を精度良く推定し、過大責務に対する保護値を設定できることを特徴とする。

高精度な初期温度の設定が可能であり、過大責務保護値に必要な推定温度誤差分のマージンを小さく出来、電気車駆動用主電動機が有する熱的能力の有効利用範囲の拡大につながる。

もともと、電気車制御装置が有している半導体装置の保護用の高精度温度検出器の検出温度を初期温度に利用することで、振動条件的に厳しい電気車駆動用主電動機に温度検出器を設置することなく、高精度な電気車駆動用主電動機の温度推定を実現した。

図１は、本発明装置の１実施例の概念図であって、１は、電気車制御装置、２は、電気車制御装置内に設けられた、半導体冷却装置の温度検出器、３は主電動機、４は、台車、５は車輪である。この図において、半導体冷却装置用の温度検出器２と主電動機３は、物理的位置関係において比較的近くにあり、通電前の温度はほぼ等しい関係にある。
ただし、主電動機３は、電気車両の台車４に取り付けられており、振動条件が過酷であり、検出器の類は、極力設置したくないという背景がある。

図２は、モータ温度積算および、過大責務検知の概略ブロック図である。
制御電源投入時に、半導体冷却器に取り付けられた温度検出器２により、初期温度を認識する。その後は、力行および、電気ブレーキ作用時は、そのモータ電流Imの大小並びに、通電時間ｔに応じて、加熱時定数により、モータ推定温度を加算側に積算する。電気車制御装置を、オフにすると、オフの期間は、冷却時定数により、モータ積算温度を減算する。この結果、時々刻々、モータ温度積算値Tmが演算される。
尚、モータは、一般的に、複数のモータが並列接続され、個々のモータ間で、若干の温度差が生じることが考えられるが、その分は、過大責務判定値に、余裕を加えることで、問題無く利用できる。

モータのベアリング温度、絶縁物の耐熱温度等から決定される過大責務設定値に達した時点で保護動作とし、主電動機を過大責務から保護することができる。また限界までに余裕がある場合は、警報を出すのみに留めたり、ブレーキモードのみを休止して、責務を軽減するなどの応用も可能である。

本発明は、制御装置部に半導体冷却装置等の温度検出器を有した制御装置で、駆動される電動機とほぼ、同じ周囲温度となるシステムでは、電気車制御装置に限らず適用することが出来る。また、仮に、制御装置部と、被駆動電動機間に温度差がある場合でも、その差分が、ほぼ一定の値であるなら、検出温度に、差分の温度を補正して適用することも出来る。

本発明の一実施例の物理的配置の概念図である。（実施例１）本発明の一実施例のモータ温度積算および、過大責務検知の概略ブロック図である。

符号の説明

１電気車制御装置
２温度検出器
３主電動機
４台車
５車輪

Claims

電気車の駆動用主電動機において、該駆動用主電動機の温度を直接検出するための温度検出器を設置することなく、前記駆動用主電動機の温度を制御装置にて推定演算し、前記駆動用主電動機の過大温度責務から保護するための機能を有した電気車制御装置で、前記駆動用主電動機の初期温度を検出するために制御装置内の温度検出器検出温度を利用することを特徴とした電気車制御装置。