JP4443424B2 - アナログフィルタ回路 - Google Patents

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Description

本発明は、アナログフィルタ回路に関するものであり、特に、フィルタ特性の自動調整が可能なアナログフィルタ回路に関するものである。
特許文献1に開示されているGm−Cフィルタ回路では、図15に示すように、Gm−Cフィルタ100の調整のため、スイッチ170および190はオン、160および180はオフにする。仮に、Gm−Cフィルタ100の中心周波数が理想値よりも小さい場合には、出力位相は理想値よりも遅れることになる。位相比較器110からの位相遅れ信号出力に基づいてアップ/ダウンカウンタ120の計数値を1つ増加させる。微調整バイアス電流発生回路130はカウンタ120の計数出力270によって出力電流が決定され、加算器150の出力電流310は、バイアス電流発生回路140の出力電流と微調整バイアス電流発生回路130の出力電流を加算する。ここで、Gm−Cフィルタ100は、バイアス電流の増加によって中心周波数が増加するように設計されているものとすると、位相遅れが縮小する方向に調整される。カウンタ動作を繰り返すことによって、最終的に中心周波数が理想フィルタの周波数に調整される。
特開平9−83294号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されているGm−Cフィルタ回路では、位相比較器110による比較結果を検出してGm−Cフィルタ回路100にフィードバックするために、アップ/ダウンカウンタ120、微調整バイアス電流発生回路130、および加算器150を備える必要がある。アップ/ダウンカウンタ120等の大規模な論理回路を備えなければならず、アナログフィルタ回路を構成する場合に、回路構成が大規模で且つ複雑となるおそれがあり問題である。
中心周波数の調整幅を拡大する場合、アップ/ダウンカウンタ120において必要とされるカウント数は増大させる必要がある。また、高周波数信号に対して調整を行う場合にあっては、アップ/ダウンカウンタ120に対して更なる高速動作が要求されることとなる。アップ/ダウンカウンタ120における回路構成の複雑、大規模化や、高速動作化が必要となる場合があり問題である。
本発明は前記背景技術の課題の少なくとも1つを解消するためになされたものであり、簡易な回路構成によりフィルタ特性のずれを調整することが可能な、アナログフィルタ回路を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明に係るアナログフィルタ回路は、所定域通過フィルタを備えるアナログフィルタ回路であって、所定域通過フィルタとフィルタ特性において所定の相関関係を有し、周波数−ゲイン特性における減衰帯域の基準周波数で互いに交差してなる、低域通過フィルタ、および高域通過フィルタと、低域通過フィルタおよび高域通過フィルタの各々から出力されるフィルタ信号をDC信号に変換する一対のDC変換部と、各々のDC信号の間の信号レベル差に応じた調整信号を、所定域通過フィルタ、低域通過フィルタ、および高域通過フィルタにフィードバックする比較部とを備え、所定域通過フィルタ、低域通過フィルタ、および高域通過フィルタはパッシブフィルタであり、素子パラメータ値として容量値を可変とする可変容量素子を備え、DC変換部は、フィルタ信号を反転する反転部と、フィルタ信号と基準信号とが入力される第1差動対と、反転部から出力される反転信号と基準信号とが入力される第2差動対と、第1差動対による基準信号に対するフィルタ信号の信号レベル差、および第2差動対による基準信号に対する反転信号の信号レベル差に応じてDC信号を出力する変換部とを備え、所定域通過フィルタ、低域通過フィルタ、および高域通過フィルタの各々において、フィルタ特性を奏する構成素子のうち少なくとも一つは、同じ構造・特性を有しており、フィルタ特性が、該構成素子の素子パラメータ値に対して同等の依存性を有して、調整信号により素子パラメータ値が可変に調整され、調整信号により、低域通過フィルタおよび高域通過フィルタのフィルタ信号におけるゲイン差が解消されることに応じて、所定域通過フィルタのフィルタ特性が調整されることを特徴とする。
本発明のアナログフィルタ回路では、アナログフィルタ回路に備えられる所定域通過フィルタを調整するに当たって、基準周波数の入力信号を、所定域通過フィルタとフィルタ特性において所定の相関関係を有し、周波数−ゲイン特性における減衰帯域の基準周波数で互いに交差してなる、低域通過フィルタおよび高域通過フィルタに入力する。低域通過フィルタおよび高域通過フィルタの各々から出力されるフィルタ信号をDC信号に変換し、得られるDC信号を相互に比較して、出力信号のゲイン差が解消する方向に、低域通過フィルタおよび高域通過フィルタに対してフィードバックを行う。これにより、低域通過フィルタおよび高域通過フィルタとの間で所定の相関関係を有する所定域通過フィルタが調整される。
これにより、低域通過フィルタおよび高域通過フィルタを、周波数−ゲイン特性における減衰帯域において基準周波数で交差させる設定とするので、製造バラツキ等により、フィルタ特性がねらい値からずれている場合においても、基準周波数の入力信号に対して、低域通過フィルタおよび高域通過フィルタから出力される出力信号のゲイン差を検出するができ、ねらい値からのずれを把握することができる。このゲイン差をフィードバックして、ゲイン差を解消する方向に低域通過フィルタおよび高域通過フィルタのフィルタ特性が調整され、これに応じて所定域通過フィルタのフィルタ特性も変動を受けるところ、所定域通過フィルタが、低域通過フィルタおよび高域通過フィルタに対して所定の相関関係を有しているので、低域通過フィルタおよび高域通過フィルタのフィルタ特性の調整に応じて、所定域通過フィルタのフィルタ特性が調整され、ゲイン差が解消することをもって、所定域通過フィルタのフィルタ特性が目的の特性に調整される。
フィルタ特性の調整をゲイン差を無くすことにより行い、フィルタ出力の位相シフトを検出する必要がないため、アップ/ダウンカウンタといった大規模な論理回路を備える必要がなく、回路構成を簡素とすることができる。また、ゲイン差を検出できればフィルタ特性のバラツキを調整することができ、バラツキの調整幅を容易に拡大することができる。更に、所定域通過フィルタへの入力とは異なる基準周波数の入力信号によりフィルタ特性を調整することができ、所定域通過フィルタへの入力信号の周波数に依存せずに、フィルタ特性の調整が可能となる。広い調整幅であっても、所定域通過フィルタへの入力信号が高周波数信号であっても、容易にフィルタ特性の調整を行うことができる。
低域通過フィルタと高域通過フィルタとでは、特性が交差する減衰帯域において、周波数−ゲイン特性が互いに逆の傾きを有している。このため、基準周波数に対して、交差する点の周波数のずれが僅少な場合でも、大きなゲイン差として検出することができ、フィルタ特性のずれの検出感度が高く、精度良くフィルタ特性を調整することができる。
本発明によれば、低域通過フィルタおよび高域通過フィルタに、基準周波数の入力信号を入力した場合の出力信号におけるゲイン差に応じて、フィルタ特性を調整することができ、簡易な回路構成によりフィルタ特性のずれを調整することが可能な、アナログフィルタ回路を提供することが可能となる。
以下、本発明のアナログフィルタ回路について具体化した実施形態を図1乃至図14に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明のアナログフィルタ回路を説明する原理図である。入力信号FINを入力して出力信号FOUTを出力する所定域通過フィルタ1のフィルタ特性を調整するために補正回路Hを備えている。補正回路Hは、低域通過フィルタ(LPF)2と高域通過フィルタ(HPF)3とを備えており、各々に基準周波数fREFの基準信号FREFが入力される。低域通過フィルタ(LPF)2および高域通過フィルタ(HPF)3の出力信号は、比較調整部4に入力される。比較調整部4からは、調整信号が、低域通過フィルタ(LPF)2および高域通過フィルタ(HPF)3にフィードバックされると共に、所定域通過フィルタ1にも入力され、各フィルタ1乃至3のフィルタ特性が調整される。
低域通過フィルタ(LPF)2および高域通過フィルタ(HPF)3は、各フィルタの周波数−ゲイン特性が、減衰帯域において基準周波数fREFで交差するように設定されている。基準周波数fREFの基準信号FREFが入力されると、各フィルタ2、3からは、同一のゲインで減衰されゲイン差のない出力信号が出力される。この場合、低域通過フィルタ(LPF)2および高域通過フィルタ(HPF)3との間で、所定の相関関係を有して備えられている所定域通過フィルタ1は、目的となるフィルタ特性を備えている。
製造バラツキ等により、各フィルタ1乃至3のフィルタ特性が設定からずれた場合、低域通過フィルタ(LPF)2および高域通過フィルタ(HPF)3の、周波数−ゲイン特性の交差点は、基準周波数fREFからずれることとなる。この状態で基準周波数fREFの基準信号FREFが入力されると、低域通過フィルタ(LPF)2および高域通過フィルタ(HPF)3の出力信号におけるゲインが同一ではなくなり、互いの出力信号間でゲイン差が生ずることとなる。具体的には、交差点の周波数が基準周波数fREFに比して高周波数側にずれれば、低域通過フィルタ(LPF)2からの出力信号のゲインが高域通過フィルタ(HPF)3からの出力信号のゲインに比して大きくなる。逆に、低周波数側にずれれば、低域通過フィルタ(LPF)2からの出力信号のゲインが高域通過フィルタ(HPF)3からの出力信号のゲインに比して小さくなる。比較調整部4において、ゲイン差を検出しゲイン差を解消するように、低域通過フィルタ(LPF)2および高域通過フィルタ(HPF)3のフィルタ特性が調整される。この調整と所定の相関関係を有するように、所定域通過フィルタ1を調整する。この調整によりゲイン差が解消された状態で、所定域通過フィルタ1のフィルタ特性が目的のフィルタ特性を奏するように調整される。
図2は、第1および第2実施形態のアナログフィルタ回路を示す回路ブロック図である。第1および第2実施形態を説明するにあたり、入力信号FINを入力して出力信号FOUTを出力する所定域通過フィルタとして帯域通過フィルタ(BPF)11を備える場合を例にとり、説明をする。
比較調整部は、DC変換回路14Aと比較器14Bとから構成されており、低域通過フィルタ(LPF)12および高域通過フィルタ(HPF)13の出力信号SL、SHは、各々に備えられているDC変換回路14Aを介して直流電圧信号VL、VHに平滑された後、比較器14Bにおいて直流電圧レベル比較が行われる。比較器14Bからは、調整信号SCが、低域通過フィルタ(LPF)12および高域通過フィルタ(HPF)13にフィードバックされると共に、帯域通過フィルタ(BPF)11にも入力され、各フィルタ11乃至13のフィルタ特性が調整される。
図3乃至図9は第1実施形態である。低域通過フィルタ(LPF)12、高域通過フィルタ(HPF)13、および帯域通過フィルタ(BPF)11として、パッシブフィルタで構成する場合である。
図3乃至図5に、低域通過フィルタ(LPF)12、高域通過フィルタ(HPF)13、帯域通過フィルタ(BPF)11を、可変容量素子を備えて構成する場合の具体例を示す。図3は低域通過フィルタ(LPF)12の具体例である。入力端子(IN)と出力端子(OUT)との間に抵抗素子R1を備え、出力端子(OUT)と接地電位との間に可変容量素子C1を備えて構成される。可変容量素子C1は、コントロール端子(CRL)に入力される電圧レベルに応じて、容量値が可変に制御される。
抵抗素子R1の抵抗値をR1とし、可変容量素子C1の容量値をC1とすると、図3に示す低域通過フィルタ(LPF)におけるフィルタ特性の一つである遮断周波数は、fCUTL=1/(2π・C1・R1)となる。遮断周波数fCUTLを越える周波数において、−20dB/decの傾きでゲインが減少する特性を有している。
入力端子(IN)に基準周波数fREFの基準信号FREFが入力されることにより、出力端子(OUT)から出力信号SLが出力されるところ、基準信号FREFの周波数が、遮断周波数fCUTLを越える周波数である場合、−20dB/decの傾きに沿って減衰した出力信号SLが出力される。コントロール端子(CRL)に入力される調整信号SCに応じて容量値C1が変化することに応じて、遮断周波数fCUTLが変化し、出力信号SLにおけるゲインが調整される。
図4は高域通過フィルタ(HPF)13の具体例である。入力端子(IN)と出力端子(OUT)との間に可変容量素子C2を備え、出力端子(OUT)と接地電位との間に抵抗素子R2を備えて構成される。可変容量素子C2は、コントロール端子(CRL)に入力される電圧レベルに応じて、容量値が可変に制御される。
抵抗素子R2の抵抗値をR2とし、可変容量素子C2の容量値をC2とすると、図4に示す高域通過フィルタ(HPF)におけるフィルタ特性の一つである遮断周波数は、fCUTH=1/(2π・C2・R2)となる。遮断周波数fCUTHに至る周波数において、+20dB/decの傾きでゲインが増加する特性を有している。
入力端子(IN)に基準周波数fREFの基準信号FREFが入力されることにより、出力端子(OUT)から出力信号SHが出力されるところ、基準信号FREFの周波数が、遮断周波数fCUTHより低周波数である場合、+20dB/decの傾きに沿って減衰した出力信号SHが出力される。コントロール端子(CRL)に入力される調整信号SCに応じて容量値C2が変化することに応じて、遮断周波数fCUTHが変化し、出力信号SLにおけるゲインが調整される。
ここで、低域通過フィルタ(LPF)の遮断周波数fCUTLと、高域通過フィルタ(HPF)の遮断周波数fCUTHとは、各々の、抵抗値R1、R2および容量値C1、C2に対して、同じ式で確定されるので、同一の調整信号SCに応じて容量値C1、C2が変化することに応じて、同等に変化させることができる。
図5は帯域通過フィルタ(BPF)11の具体例である。入力端子(IN)と出力端子(OUT)との間に抵抗素子R4および可変容量素子C3が直列に接続され、抵抗素子R4および可変容量素子C3の接続点と接地電位との間に可変容量素子C4を備え、出力端子(OUT)と接地電位との間に抵抗素子R3を備えて構成される。可変容量素子C3、C4は、コントロール端子(CRL)に入力される電圧レベルに応じて、容量値が可変に制御される。
抵抗素子R3、R4の抵抗値をR3、R4とし、可変容量素子C3、C4の容量値をC3、C4とすると、図5に示す帯域通過フィルタ(BPF)におけるフィルタ特性の一つである遮断周波数は、低域側および高域側で、各々、fCUTB1=1/(2π・C3・R3)、fCUTB2=1/(2π・C4・R4)となる。遮断周波数fCUTB1に至る周波数において、+20dB/decの傾きでゲインが増加すると共に、遮断周波数fCUTB2を越える周波数において、−20dB/decの傾きでゲインが減少する特性を有している。
帯域通過フィルタ(BPF)11に備えられる可変容量素子C3、C4は、低域通過フィルタ(LPF)12および高域通過フィルタ(HPF)13に備えられる可変容量素子C1、C2と同一の素子構造および素子特性を有しており、コントロール端子(CRL)に入力される調整信号SCに対する容量値の変化割合は、互いに同等である。更に、各フィルタにおける遮断周波数は共に、可変容量素子による容量値C1、C2、C3およびC4に対して、マイナス1乗の関数依存するので、容量値の変化に対する遮断周波数の変化割合は、互いに同等となる。
ゆえに、調整信号SCに対して、各フィルタの遮断周波数の変化割合は、全て同等となる。基準周波数fREFの基準信号FREFに対する出力信号SL、SHのゲイン差に応じて出力される調整信号SCにより、低域通過フィルタ(LPF)12および高域通過フィルタ(HPF)13のフィルタ特性のバラツキが調整されることに応じて、帯域通過フィルタ(BPF)11のフィルタ特性のバラツキも同様に調整される。
調整信号SCに対する可変容量素子の容量特性を図6に例示する。図6では、調整信号SCの電圧レベルに応じて容量値が減少する特性を有する場合について示している。図6の容量特性を有する可変容量素子を備えることにより、図7に示す、フィルタ特性の調整が行われる。
図7において、調整された状態では、低域通過フィルタ(LPF)12と高域通過フィルタ(HPF)13との周波数−ゲイン特性が交差する周波数が基準周波数fREFになる。このとき、帯域通過フィルタ(BPF)11のフィルタ特性において、中心周波数が周波数f0に調整されているものとする。
フィルタ特性が高周波数側にシフトしている場合(図7の中段の場合)には、基準周波数fREFの基準信号FREFに対して、低域通過フィルタ(LPF)の出力信号SLのゲインが高域通過フィルタ(HPF)の出力信号SHのゲインに比して大きく検出される。この場合、帯域通過フィルタ(BPF)の中心周波数も周波数f0に比して高周波数側にシフトしている。図6の可変容量素子における容量特性により、調整信号SCとして低電圧レベルの信号がフィードバックされる。容量値C1乃至C4が増加することに応じて、各フィルタ11乃至13の遮断周波数fCUTL、fCUTH、fCUTB1、fCUTB2が低下し、フィルタ特性のずれが縮小され、調整が行われる。
フィルタ特性が低周波数側にシフトしている場合(図7の下段の場合)には、基準周波数fREFの基準信号FREFに対して、低域通過フィルタ(LPF)の出力信号SLのゲインが高域通過フィルタ(HPF)の出力信号SHのゲインに比して小さく検出される。この場合、帯域通過フィルタ(BPF)の中心周波数も周波数f0に比して低周波数側にシフトしている。図6の可変容量素子における容量特性により、調整信号SCとして高電圧レベルの信号がフィードバックされる。容量値C1乃至C4が低下することに応じて、各フィルタ11乃至13の遮断周波数fCUTL、fCUTH、fCUTB1、fCUTB2が増大し、フィルタ特性のずれが縮小され、調整が行われる。
図8には、DC変換回路14Aの具体例を示す。周波数信号として出力される、低域通過フィルタ(LPF)の出力信号SLおよび高域通過フィルタ(HPF)の出力信号SHを直流電圧信号に平滑する回路である。
出力信号SLまたはSHが入力される入力端子(VIN)は、トランジスタQ1のベース端子に接続されると共に、反転回路I1を介してトランジスタQ2のベース端子に接続されている。トランジスタQ1およびQ2との間で共通接続されるエミッタ端子を備えるトランジスタQ3のベース端子には参照電圧端子(VREF)が入力される。トランジスタQ1乃至Q3のエミッタ端子は、トランジスタQ4および抵抗素子R5を介して接地電位に接続されている。また、トランジスタQ1およびQ2のコレクタ端子は共に、トランジスタQ6のコレクタ端子に接続されている。トランジスタQ6はトランジスタQ7と共にカレントミラー回路を構成しており、トランジスタQ6のコレクタ端子はトランジスタQ6およびQ7のベース端子に接続されている。トランジスタQ6のコレクタ端子は、トランジスタQ5および抵抗素子R6を介して接地電位に接続されている。トランジスタQ4およびQ5のベース端子は、バイアス端子(VBS)に接続されており、電流源として機能する。トランジスタQ7のコレクタ端子は、抵抗素子R7を介して接地電位に接続されており、その接続点が出力端子(VO)である。出力端子(VO)には、平滑用容量素子C5が接続されている。
トランジスタQ1乃至Q3により、入力端子(VIN)に入力される出力信号SLまたはSHは、参照電圧端子(VREF)に入力される不図示の参照電圧に対して比較される。トランジスタQ1およびQ2には電圧レベルの反転した信号が入力されるため、入力端子(VIN)に入力される出力信号SLまたはSHの半周期ごとに、参照電圧に比して高電圧レベルの期間、何れか一方のトランジスタQ1またはQ2を介して、トランジスタQ4によるバイアス電流が流れる。このバイアス電流は、トランジスタQ5によるバイアス電流に加算されてトランジスタQ6に流れる。加算されたバイアス電流がカレントミラー回路によりトランジスタQ7を介して抵抗素子R7に流れる。DC変換された直流電圧信号VLまたはVHは、容量素子C5により平滑された上で、出力端子(VO)から出力される。出力信号SLまたはSHのゲインに応じて電圧振幅が異なるため、参照電圧に比して高電圧となる期間が異なる。これにより、ゲインに比例したDC電圧レベルを有する直流電圧信号VLまたはVHを得ることができる。
図9には、第1実施形態に適用される比較器14Bの具体例を示す。DC変換回路14Aで平滑されて出力される直流電圧信号VL、VHが入力され、直流電圧レベルを比較し、調整信号SCを出力する回路である。
直流電圧信号VL、VHが入力される、差動入力対の反転入力端子(VINM)、非反転入力端子(VINP)は、エミッタ端子が共通接続されているトランジスタQ10、Q11のベース端子に各々接続される。コレクタ端子は、トランジスタQ12、Q13で構成されるカレントミラー回路に接続され、エミッタ端子は電流源B1を介して接地電位に接続されている。トランジスタQ12、Q13は、ベース端子が共通接続されると共に、トランジスタQ12のコレクタ端子がベース端子に接続されている。各々のトランジスタQ12、Q13のコレクタ端子は、トランジスタQ10、Q11のコレクタ端子に接続されている。トランジスタQ11とQ13との接続点は、トランジスタQ14のコレクタ端子に接続されている。トランジスタQ14は、トランジスタQ15と共に、カレントミラー回路を構成しており、トランジスタQ14のコレクタ端子と相互のベース端子とが接続されている。トランジスタQ14、Q15のエミッタ端子は、抵抗素子R8、R9を介して接地電位に接続されている。また、トランジスタQ14のコレクタ端子には、電流源B2から電流供給を受けている。トランジスタQ15のコレクタ端子は、抵抗素子R10を介して電源電圧(VCC)に接続されていると共に、出力端子(VO)に接続されている。
図9の比較器の応答を、各フィルタの遮断周波数特性(図3乃至図5)、可変容量素子の容量特性(図6)、およびフィルタ特性の関係(図7)に基づき説明する。
直流電圧信号VLの電圧レベルが直流電圧信号VHの電圧レベルに比して大なる場合を考える。この場合は、各フィルタ11乃至13のフィルタ特性が高周波数側にシフトしている場合である(図7の中段の場合)。図9の比較器において、電流源B1のバイアス電流が主にトランジスタQ10を介して流れ、カレントミラー回路で折り返されて、電流源B2のバイアス電流に加算されて、トランジスタQ14に供給される。カレントミラー回路の作用により、抵抗素子R10に流れる電流が増大して、抵抗素子R10による電圧降下が増大し、出力端子(VO)から出力される調整信号SCの電圧レベルは下降する。可変容量素子において容量値が増大し、遮断周波数が低周波数側にシフトされて、フィルタ特性が調整される。
逆に、直流電圧信号VLの電圧レベルが直流電圧信号VHの電圧レベルに比して小なる場合を考える。この場合は、各フィルタ11乃至13のフィルタ特性が低周波数側にシフトしている場合である(図7の下段の場合)。図9の比較器において、電流源B1のバイアス電流が主にトランジスタQ11を介して流れ、電流源B2のバイアス電流をバイパスする。トランジスタQ14に供給されるバイアス電流が減少し、カレントミラー回路の作用により、抵抗素子R10に流れる電流が減少して、抵抗素子R10による電圧降下が減少する。出力端子(VO)から出力される調整信号SCの電圧レベルが上昇して、可変容量素子において容量値が減少し、遮断周波数が高周波数側にシフトされて、フィルタ特性が調整される。
図10乃至図14は第2実施形態である。低域通過フィルタ(LPF)、高域通過フィルタ(HPF)、および帯域通過フィルタ(BPF)として、アクティブフィルタで構成する場合である。
図10乃至図12に、低域通過フィルタ(LPF)12、高域通過フィルタ(HPF)13、帯域通過フィルタ(BPF)11を、相互コンダクタンスgmの調整が可能なトランスコンダクタンスアンプ(以下、オペレーショナル・トランスコンダクタンス・アンプの略号を利用して、OTA回路と略記する。)を備えた、いわゆるGm−Cフィルタで構成する場合の具体例を示す。各フィルタは、同一の構成を有しており、出力信号の取り出し位置に応じてフィルタ特性が確定する。
入力端子(IN)は、加算器AD1を介して、ノード(N1)により、相互コンダクタンスgm1を有するOTA回路OTA1の非反転入力端子に接続されている。OTA回路OTA1の出力端子は、ノード(N2)として、接地電位との間に容量素子C21が接続され、加算器AD1のネガティブフィードバック端子に接続されていると共に、次段のOTA回路OTA2の非反転入力端子に接続されている。ここで、OTA回路OTA2は相互コンダクタンスgm2を有しているものとする。OTA回路OTA2の出力端子は、ノード(N3)として、接地電位との間に容量素子C22が接続され、加算器AD1のネガティブフィードバック端子に接続されている。ここで、OTA回路OTA1およびOTA2は、同一の回路構成、回路特性を有しており、容量素子C21、C22は、同一の素子構造、素子特性を有しているものとする。また、OTA回路OTA1、OTA2には、コントロール端子(CRL)が備えられており、調整信号SCが入力される。
OTA回路と容量素子とによる上記の接続により、出力信号の取り出し位置に応じて、各フィルタを構成することができる。すなわち、図10に示すように、ノード(N3)を出力端子(OUT)とすれば、低域通過フィルタ(LPF)を構成することができる。また、図11に示すように、ノード(N1)を出力端子(OUT)とすれば、高域通過フィルタ(HPF)を構成することができる。更に、図12に示すように、ノード(N2)を出力端子(OUT)とすれば、帯域通過フィルタ(BPF)を構成することができる。
図10乃至図12に示す各フィルタにおける遮断周波数は、周知の導出方法により、下記のとおりに求められる。
図10の低域通過フィルタ(LPF)については、遮断周波数(fCUTL)は、
Figure 0004443424
で表わされる。
図11の高域通過フィルタ(HPF)については、遮断周波数(fCUTH)は、
Figure 0004443424
で表わされる。
図12の帯域通過フィルタ(BPF)については、遮断周波数(fCUTB1、fCUTB2)は、
Figure 0004443424
で表わされる。
何れのフィルタにおいても、式(1)乃至(3)より明らかなように、遮断周波数は、(相互コンダクタンス/容量値)(−1)の関数で表現される。これに加えて、OTA回路OTA1、OTA2が同一の回路構成、回路特性であり、容量素子C21、C22が同一の素子構造、素子特性を有している。これにより、調整信号SCに応じた相互コンダクタンスの変化に対する遮断周波数の変化割合は、互いに同等となる。図2において、基準周波数fREFの基準信号FREFに対する出力信号SL、SHのゲイン差に応じて出力される調整信号SCにより、低域通過フィルタ(LPF)12および高域通過フィルタ(HPF)13のフィルタ特性のバラツキが調整されることに応じて、帯域通過フィルタ(BPF)11のフィルタ特性のバラツキも同様に調整される。
図13には、OTA回路の具体例を示す。エミッタ端子が共通に接続されたトランジスタQ21、Q22による差動対を構成している。トランジスタQ21のベース端子が非反転入力端子(INP)に接続され、トランジスタQ22のベース端子が反転入力端子(INM)に接続されている。トランジスタQ21、Q22のコレクタ端子は、各々、電流源B21、B22に接続され、電源電圧(VCC)からの電流供給を受ける。トランジスタQ22のコレクタ端子が出力端子(OUT)に接続されている。トランジスタQ21、Q22の共通接続されたエミッタ端子は、トランジスタQ23および抵抗素子R21を介して、接地電位に接続されている。トランジスタQ23のベース端子はコントロール端子(CRL)に接続されている。コントロール端子(CRL)に入力される調整信号SCの電圧レベルに応じて、トランジスタQ23に流れるバイアス電流IBが制御される。具体的には、調整信号SCの電圧レベルからトランジスタQ23のベース・エミッタ間の順バイアス電圧である略0.6Vを減じた電圧が、抵抗素子R21に印加されることにより、バイアス電流IBが確定される。すなわち、調整信号SCの電圧レベルに比例してバイアス電流IBが決定される。
また、OTA回路では、相互コンダクタンスgmとバイアス電流IBとの間には、gm=IB/(4VT)なる関係を有して、バイアス電流IBに比例して相互コンダクタンスgmが制御される関係にある。ここで、VT=k・T/qであり、kはボルツマン定数、Tは絶対温度、qは電子の電荷量である。すなわち、温度一定の条件では、相互コンダクタンスgmはバイアス電流IBに比例し、更に、調整信号SCの電圧レベルに比例して制御されることとなる。
図14には、第2実施形態に適用される比較器14Bの具体例を示す。DC変換回路14Aで平滑されて出力される直流電圧信号VL、VHが入力され、直流電圧レベルを比較し、調整信号SCを出力する回路である。
直流電圧信号VL、VHが入力される、差動入力対の非反転入力端子(INP)、反転入力端子(INM)は、エミッタ端子が共通接続されているトランジスタQ24、Q25のベース端子に各々接続される。コレクタ端子は、トランジスタQ26、Q27で構成されるカレントミラー回路に接続され、エミッタ端子は電流源B23を介して接地電位に接続されている。トランジスタQ26、Q27は、ベース端子が共通接続されると共に、トランジスタQ26のコレクタ端子がベース端子に接続されている。各々のトランジスタQ26、Q27のコレクタ端子は、トランジスタQ24、Q25のコレクタ端子に接続されている。トランジスタQ25とQ27との接続点は、容量素子C21を介して接地電位に接続されていると共に、抵抗素子R22を介してトランジスタQ28のベース端子に接続されている。トランジスタQ28のエミッタ端子は抵抗素子R23を介して接地電位に接続され、コレクタ端子はトランジスタQ29のコレクタ端子、およびトランジスタQ29、Q30のベース端子に接続されている。トランジスタQ29、Q30でカレントミラー回路が構成されている。トランジスタQ30のコレクタ端子は、エミッタ端子が接地電位に接続されているトランジスタQ31のコレクタ端子およびベース端子に接続されていると共に、電源電圧(VCC)に給電される電流源B24が接続され、更に、出力端子(OUT)に接続されている。出力端子(OUT)は、OTA回路(図13)のコントロール端子(CRL)に接続され、出力端子(OUT)から出力される調整信号SCに応じてバイアス電流IBが調整される。具体的には、トランジスタQ31(図14)とトランジスタQ23(図13)とでカレントミラー回路を構成しており、トランジスタQ31に流れる電流に応じてバイアス電流IBが調整される。
図14の比較器から出力される調整信号SCに応じて、各フィルタ(図10乃至図12)におけるOTA回路(図13)の相互コンダクタンスgmが変化し、遮断周波数(式(1)乃至式(3))、フィルタ特性(図7)が調整される様子を以下に説明する。
直流電圧信号VLの電圧レベルが直流電圧信号VHの電圧レベルに比して大なる場合を考える。この場合は、各フィルタ11乃至13のフィルタ特性が高周波数側にシフトしている場合である(図7の中段の場合)。図14の比較器において、電流源B23のバイアス電流が主にトランジスタQ25を介して流れ、トランジスタQ28は非導通状態となる。トランジスタQ29、Q30で構成されているカレントミラー回路に電流は流れなくなり、トランジスタQ31に供給される電流は、電流源B24のみとなる。トランジスタQ23(図13)に流れる電流が電流源B24による電流に制限され、バイアス電流IBが制限される。相互コンダクタンスgmが制限され、遮断周波数が低周波数側にシフトされて、フィルタ特性が調整される。
逆に、直流電圧信号VLの電圧レベルが直流電圧信号VHの電圧レベルに比して小なる場合を考える。この場合は、各フィルタ11乃至13のフィルタ特性が低周波数側にシフトしている場合である(図7の下段の場合)。図14の比較器において、電流源B23のバイアス電流が主にトランジスタQ24を介して流れ、カレントミラー回路で折り返されて、トランジスタQ28が導通する。トランジスタQ29、Q30で構成されているカレントミラー回路に電流が流れ、トランジスタQ31には、電流源B24に加えてトランジスタQ30からの電流が加算される。トランジスタQ23(図13)に流れる電流が増大する。相互コンダクタンスgmが増大され、遮断周波数が高周波数側にシフトされて、フィルタ特性が調整される。
以上詳細に説明したとおり、本実施形態に係るアナログフィルタ回路によれば、低域通過フィルタ(LPF)12および高域通過フィルタ(HPF)13を、周波数−ゲイン特性における減衰帯域において基準周波数fREFで交差させる設定とするので、製造バラツキ等により、フィルタ特性がねらい値からずれている場合においても、基準周波数fREFの基準信号FREFに対して、低域通過フィルタ(LPF)12および高域通過フィルタ(HPF)13から出力される出力信号SL、SHのゲイン差を検出するができ、ねらい値からのずれを把握することができる。このゲイン差をフィードバックして、ゲイン差を解消する方向に低域通過フィルタ(LPF)12および高域通過フィルタ(HPF)13のフィルタ特性が調整され、これに応じて所定域通過フィルタの一例である帯域通過フィルタ(BPF)11のフィルタ特性も変動を受ける。ここで、低域通過フィルタ(LPF)12、高域通過フィルタ(HPF)13、および帯域通過フィルタ(BPF)11は、容量素子または/およびOTA回路において、同一の素子構造、素子特性、または/および同一の回路構成、回路特性を有し、各々のフィルタにおける遮断周波数に対して、容量値または/および相互コンダクタンスが同一の関数で表現され同一の依存性を有し、所定の相関関係を有する。これにより、低域通過フィルタ(LPF)12および高域通過フィルタ(HPF)13のフィルタ特性の調整に応じて、帯域通過フィルタ(BPF)11のフィルタ特性が調整され、ゲイン差が解消することをもって、帯域通過フィルタ(BPF)11のフィルタ特性が目的の特性に調整される。
低域通過フィルタ(LPF)12と高域通過フィルタ(HPF)13とを組み合わせ、周波数−ゲイン特性について、減衰帯域にある基準周波数fREFで特性が交差するように設定される。このため、特性の交差する帯域では、各フィルタの周波数−ゲイン特性が互いに逆の傾きにあり、交差する点の周波数のずれが僅少な場合でも、大きなゲイン差として検出することができる。フィルタ特性のずれの検出感度が高く、精度良くフィルタ特性を調整することができる。
また、DC変換回路14Aを備えて、低域通過フィルタ(LPF)12および高域通過フィルタ(HPF)13の出力信号SL、SHを平滑して直流電圧信号VL、VHを得る。直流電圧信号VL、VHを比較器14Bにおいて電圧比較することにより、フィルタ間のゲイン差を検出することができる。出力信号SL、SHにおける位相シフトを検出する必要がなく、アップ/ダウンカウンタといった大規模な論理回路を備える必要がない。図8に例示するDC変換回路や、図9または図14に例示する比較器のように、差動対等を利用する直流電圧の比較部分と、カレントミラー回路等を利用するバイアス電流の加減算部分とを組み合わせることにより構成することができる。回路構成を簡素とすることができる。
更に、帯域通過フィルタ(BPF)11への入力とは異なる基準周波数fREFの基準信号FREFによりフィルタ特性を調整することができるので、帯域通過フィルタ(BPF)11への入力信号FINの周波数に依存せずに、フィルタ特性の調整が可能となる。高周波数帯域の入力信号FINを扱う帯域通過フィルタ(BPF)11に対しても、確実にフィルタ特性の調整を行うことができる。また、フィルタ特性のずれを直流電圧値に変換して調整を行うため、基準信号FREFの基準周波数fREFが高周波数化される場合においても確実にフィルタ特性の調整を行うことができ、フィルタ特性の広い調整範囲に対しても容易に対応することができる。
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、第1実施形態においては、各フィルタ11乃至13がパッシブフィルタで構成され、容量値に対する遮断周波数の依存性が同等の場合に、フィルタ間で、容量素子として、同一の素子構造、同一の素子特性を有する可変容量素子を備えて容量値を調整する場合を示した。また、第2実施形態においては、各フィルタ11乃至13がGm−Cフィルタで構成され、相互コンダクタンスgmに対する遮断周波数の依存性が、同等の場合に、フィルタ間で、同一の回路構造、同一の回路特性を有するOTA回路を備えて、相互コンダクタンスgmを調整する場合を示した。本発明ではこれに限定されるものではなく、第2実施形態において、容量素子に可変容量素子を利用し、容量値を調整することもできる。更に、遮断周波数に対する依存性が同等となる素子パラメータや回路パラメータで構成される場合にも同様に適用することができることは言うまでもない。
また、本実施形態では、所定域通過フィルタを帯域通過フィルタ(BPF)11として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、調整信号SCに対して、所定の相関関係を有して遮断周波数が変化すればよく、低域通過フィルタ(LPF)や高域通過フィルタ(HPF)とすることもできることは言うまでもない。
また、実施形態では、低域通過フィルタ(LPF)12および高域通過フィルタ(HPF)13からの出力信号SLおよびSHは、DC変換回路14Aで平滑され、直流電圧信号VLおよびVHが出力される場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。DC変換回路14Aに代えて、出力信号SLおよびSHのピーク電圧を取得すること、出力信号SLおよびSHの積分演算をすること等の方法により、出力信号SLおよびSHのゲインに応じた信号を出力する構成とすることも可能である。
本発明のアナログフィルタ回路を説明する原理図である。 第1および第2実施形態に共通のアナログフィルタ回路を示す回路ブロック図である。 第1実施形態の低域通過フィルタ(LPF)の回路図である。 第1実施形態の高域通過フィルタ(HPF)の回路図である。 第1実施形態の帯域通過フィルタ(BPF)の回路図である。 可変容量素子の容量特性を示す図である。 フィルタ特性の関係を説明する図である。 DC変換回路の具体例を示す回路図である。 可変容量素子の容量値を制御する比較器の具体例を示す回路図である。 第2実施形態の低域通過フィルタ(LPF)の回路図である。 第2実施形態の高域通過フィルタ(HPF)の回路図である。 第2実施形態の帯域通過フィルタ(BPF)の回路図である。 OTA回路の具体例を示す回路図である。 OTA回路のgm値を制御する比較器の具体例を示す回路図である。 特許文献1に開示されているGm−Cフィルタ回路である。
1 所定域通過フィルタ
2、12 低域通過フィルタ
3、13 高域通過フィルタ
4 比較調整部
11 帯域通過フィルタ
14A DC変換回路
14B 比較器
C1、C2、C3、C4 可変容量素子
OTA1、OTA2 OTA(オペレーショナル・トランスコンダクタンス・アンプ)回路
FIN 入力信号
FOUT 出力信号
FREF 基準信号
IB バイアス電流
SC 調整信号
SL、SH 出力信号
VL、VH 直流電圧信号
fREF 基準周波数
gm1、gm2 相互コンダクタンス

Claims (2)

  1. 所定域通過フィルタを備えるアナログフィルタ回路であって、
    前記所定域通過フィルタとフィルタ特性において所定の相関関係を有し、周波数−ゲイン特性における減衰帯域の基準周波数で互いに交差してなる、低域通過フィルタ、および高域通過フィルタと、
    前記低域通過フィルタおよび前記高域通過フィルタの各々から出力されるフィルタ信号をDC信号に変換する一対のDC変換部と、
    各々の前記DC信号の間の信号レベル差に応じた調整信号を、前記所定域通過フィルタ、前記低域通過フィルタ、および前記高域通過フィルタにフィードバックする比較部とを備え、
    前記所定域通過フィルタ、前記低域通過フィルタ、および前記高域通過フィルタはパッシブフィルタであり、前記素子パラメータ値として容量値を可変とする可変容量素子を備え、
    前記DC変換部は、
    前記フィルタ信号を反転する反転部と、
    前記フィルタ信号と基準信号とが入力される第1差動対と、
    前記反転部から出力される反転信号と前記基準信号とが入力される第2差動対と、
    前記第1差動対による前記基準信号に対する前記フィルタ信号の信号レベル差、および前記第2差動対による前記基準信号に対する前記反転信号の信号レベル差に応じて前記DC信号を出力する変換部とを備え、
    前記所定域通過フィルタ、前記低域通過フィルタ、および前記高域通過フィルタの各々において、フィルタ特性を奏する構成素子のうち少なくとも一つは、同じ構造・特性を有しており、前記フィルタ特性が、該構成素子の素子パラメータ値に対して同等の依存性を有して、前記調整信号により前記素子パラメータ値が可変に調整され、
    前記調整信号により、前記低域通過フィルタおよび前記高域通過フィルタの前記フィルタ信号におけるゲイン差が解消されることに応じて、前記所定域通過フィルタのフィルタ特性が調整される
    ことを特徴とするアナログフィルタ回路。
  2. 前記所定域通過フィルタ、前記低域通過フィルタ、および前記高域通過フィルタの各々において、フィルタ特性を奏する構成素子のうち少なくとも一つは、同じ構造・特性、および所定の素子パラメータ比を有し、前記調整信号に応じて素子パラメータ値が可変に調整されることを特徴とする請求項1に記載のアナログフィルタ回路。
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