JP2004312141A - 信号レベル調整装置、音声出力装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】スピーカに対して過大レベルの音声信号が入力されたときに、スピーカにおいて発生する種種の不具合を解消すること。
【解決手段】コンパレータ回路12に分岐して入力される入力音声信号の最低再生周波数以下の信号レベルが、スピーカ9の許容入力レベルを越えたときは、ハイパスフィルタ5とローパスフィルタ7との間に帯域減衰フィルタ10を挿入して、入力音声信号から最低再生周波数fo以下の信号を減衰させることで、スピーカ9に対して最低再生周波数fo以下の過大入力を制限するようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】コンパレータ回路12に分岐して入力される入力音声信号の最低再生周波数以下の信号レベルが、スピーカ9の許容入力レベルを越えたときは、ハイパスフィルタ5とローパスフィルタ7との間に帯域減衰フィルタ10を挿入して、入力音声信号から最低再生周波数fo以下の信号を減衰させることで、スピーカ9に対して最低再生周波数fo以下の過大入力を制限するようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力音声信号から必要な音声信号を抽出する信号レベル調整装置と、そのような信号レベル調整装置を備えた音声出力装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
入力される音声信号を音声として出力する音声出力装置が知られている。
図14は、このような音声出力装置のブロック図の一例である。
この図14に示す音声出力装置100は、音声信号入力部101に入力された音声信号をバッファ回路102を介してアッテネータ103に入力する。そしてアッテネータ103で所定レベルに調整してハイパスフィルタ104に出力するようにされる。
ハイパスフィルタ104は、アッテネータ103からの音声信号に含まれる超低域の信号成分を除去してローパスフィルタ105に出力するようにされる。
そして、ローパスフィルタ105は、ハイパスフィルタ104からの音声信号に含まれる所定以上の高域信号成分を除去してアンプ106に出力するようにされる。
アンプ106では、ハイパスフィルタ104からの音声信号を増幅してスピーカ107に出力し、スピーカ107からアンプ106により、増幅した音声信号レベルに応じた音声を出力するようにされる。
【0003】
また、音声出力装置などに設けられている音声増幅器としては、小出力時には低音域の補償動作を行い、大出力時にはその補償動作を減じて、周波数特性を平坦なものとすることにより、電力増幅器により発生する飽和歪みを軽減して高品位の音声を得るようにしたものがある(特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】特開昭62−144410号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記図14に示したような従来の音声出力装置においては、スピーカに対して許容入力レベル以上の過大な信号が入力されたときに、例えばスピーカエッジやダンパーなどで突っ張り音が発生することがあった。
また、スピーカのスピーカエッジやダンパーなどの部品が劣化して故障が発生するおそれもあった。
【0006】
また、スピーカに対して許容入力レベル以上の過大な信号が入力されたときは、例えばスピーカの振動系のピストン運動が乱れることによりローリング現象が発生し、このローリング現象によってボビン又はコイルが磁気回路と接触して出力音声の品位が低下することもあった。
さらにローリング現象によるコイルと磁気回路との接触により、コイルがショートして過電流が流れるおそれもあった。
【0007】
また、上記特許文献1に記載されている音声増幅器は、電力増幅器において発生する飽和歪みを軽減することを目的として、大出力時にはその補償動作を減じて周波数特性を平坦な特性にするようにしているため、スピーカに対して、許容入力レベル以上の過大な信号が入力されるのを防ぐことができず、上記したようなスピーカへの所定レベル以上の過大入力により発生する不具合を解消することはできないものであった。
【0008】
そこで、本発明は上記したような問題点を鑑みてなされたものであり、スピーカに許容レベル以上の過大入力によって、スピーカにおいて発生する不具合を解消することができる信号レベル調整装置と、音声出力装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の信号レベル調整装置は、音声出力手段に供給するために入力された音声信号から所要帯域の信号成分を減衰させる減衰手段と、音声出力手段に対して供給する音声信号の所要帯域の信号レベルと、音声出力手段の許容レベルとに応じて、減衰手段を動作させるか否かを決定する動作決定手段とを備えるようにした。
【0010】
また本発明の音声出力装置は、音声出力手段と、音声出力手段に供給するために入力された音声信号から所要帯域の信号成分を減衰させる減衰手段と、音声出力手段に対して供給する音声信号の所要帯域の信号レベルと、音声出力手段の許容レベルとに応じて、減衰手段を動作させるか否かを決定する動作決定手段とを備えるようにした。
【0011】
このような本発明では、動作決定手段において、音声出力手段に対して供給する音声信号の所要帯域の信号レベルと、音声出力手段の許容レベルとに応じて、減衰手段を動作させるか否かを決定することで、音声出力手段に対して、所要帯域の信号が一定以上入力されるのを制限するようにしている。
【0012】
また本発明の信号レベル調整装置は、入力音声信号から所要帯域の信号を減衰する帯域信号減衰手段と、所要帯域の信号だけを抽出する帯域信号抽出手段と、帯域信号抽出手段で抽出された信号のレベルが所定レベルより小さくなるように調整するレベル調整手段と、帯域信号減衰手段から出力される信号と、レベル調整手段から出力される信号とを加算して出力する加算手段とを備えるようにした。
【0013】
また本発明の音声出力装置は、入力音声信号から所要帯域の信号を減衰する帯域信号減衰手段と、所要帯域の信号だけを抽出する帯域信号抽出手段と、帯域信号抽出手段から出力される信号のレベルが、所定レベルとなるように調整するレベル調整手段と、帯域信号減衰手段から出力される信号と、レベル調整手段から出力される信号とを加算する加算手段と、加算手段から出力される音声信号に応じた音声を出力する音声出力手段とを備えるようにした。
【0014】
このような本発明では、帯域信号減衰手段で入力音声信号から所要帯域の信号を減衰すると共に、帯域信号抽出手段で、所要帯域の信号だけを抽出するようにしている。そして、レベル調整手段により、帯域信号抽出手段で抽出された信号のレベルが所定レベルとなるように調整し、帯域信号減衰手段からの信号と加算して音声信号として出力することで、音声信号の所要帯域の信号レベルを所定レベルに保つようにしている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態として音声出力装置について説明していく。
なお、本実施の形態の音声出力装置は、アンプなどを内蔵した低音用スピーカ装置であるアクティブサブウーファを例に挙げて説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施の形態としての音声出力装置の構成を示したブロック図である。
この図1に示す音声出力装置1においては、音声信号源から音声信号入力部2に入力された音声信号がバッファ回路3を介してアッテネータ4に出力される。
アッテネータ4では、入力音声信号の信号レベルをユーザーが要求する所定の音量となるように調整して出力するようにされる。アッテネータ4から出力される入力音声信号は、信号レベル調整部13のハイパスフィルタ(HPF)5に入力される。
【0017】
信号レベル調整部13は、ハイパスフィルタ(HPF)5、切替スイッチ6、ローパスフィルタ(LPF)7、帯域減衰フィルタ10、ローパスフィルタ(LPF)11、コンパレータ回路12によって構成される。
【0018】
ハイパスフィルタ5では、音声信号源からアッテネータ4を介して入力される音声信号に含まれ、当該音声出力装置を低音用スピーカ装置として機能させる場合においても不要とされる超低域の信号成分を除去するようにされる。ハイパスフィルタ5から出力される音声信号は、切替スイッチ6の端子a1を介してローパスフィルタ7に入力される。
切替スイッチ6は、後述するコンパレータ回路12からの切替信号により切替制御される。
【0019】
ローパスフィルタ7では、切替スイッチ6を介して入力される音声信号に含まれる高域成分の信号を除去するようにされる。そして、このローパスフィルタ7の出力が電力増幅器であるアンプリファイア(以下、「アンプ」と表記する)8に出力されることになる。
アンプ8は、信号レベル調整部13において周波数特性がコントロールされた入力音声信号を所定レベルまで増幅して、音声出力手段であるスピーカ9に出力するようにされる。スピーカ9は、例えば密閉形スピーカによって構成され、アンプ8からの音声信号レベルに応じた音声を出力するようにされる。
【0020】
また、このような本実施の形態の音声出力装置1においては、切替スイッチ6を利用して、ハイパスフィルタ5とローパスフィルタ7との間に帯域減衰フィルタ10を挿入できるように構成している。なお、帯域減衰フィルタ10の周波数特性については後述する。
【0021】
また、本実施の形態の音声出力装置1では、音声信号源からアッテネータ4を介して信号レベル調整部13のローパスフィルタに入力される入力音声信号をローパスフィルタ(LPF)11にも分岐して入力するようにしている。
ローパスフィルタ11は、所定の周波数特性を有する低域通過フィルタであり、このローパスフィルタ11を通過した所要の周波数帯域の信号が検出信号としてコンパレータ回路12に供給される。
【0022】
コンパレータ回路12では、ローパスフィルタ11から入力される検出信号がコンパレータ12aの一方の非反転入力端子(+)に入力され、その検出信号の他方の反転入力端子(−)に入力されている基準電圧Vrefと比較される。そして、その比較出力であるコンパレータ出力S1を、時定数回数12bを介して切替スイッチ6に出力し、切替スイッチ6の切替信号S2として利用するようにしている。この場合の時定数回路12bは、ダイオードD、及び抵抗R、コンデンサCによって構成される。
【0023】
図2及び図3は、本実施の形態の音声出力装置1においてスピーカ9として用いられる低音用スピーカに一定レベルの入力信号を印加した場合の振動系の振動周波数と振幅との関係を示した図であり、図2には密閉形スピーカ、図3にはバス・レフレックスタイプ(バスレフ形)スピーカの関係がそれぞれ示されている。
なお、これら図2及び図3においては、横軸には周波数、縦軸には振幅が示されている。この場合の周波数fはスピーカの最低再生周波数foを基準にした相対値によって示されている。また振幅値はスピーカの最低再生周波数foのときの振幅値を基準にした相対値によって示されている。
スピーカの最低再生周波数foとは、例えばスピーカの振動板の振幅が最大振幅となる周波数、或いはスピーカの振動板が最大振幅となる周波数を基準にして決定される周波数であり、スピーカごとに異なるものとされる。
【0024】
図2に示すような密閉形スピーカでは、スピーカの振動系の振動周波数fが最低再生周波数foに近づくにしたがって、徐々に振動板の振幅が大きくなっている。そしてスピーカの振動系の振動周波数fが最低再生周波数fo以下では、振動板の振幅が最大振幅状態のまま推移している。
【0025】
また、上記図2に示した密閉形スピーカに比べて最低再生周波数foを低域側に持っていくことができるバスレフ形スピーカにおいては、一部のディップ部分を除いて、上記図2に示した密閉形スピーカとほぼ同じ特性になっており、例えば最低再生周波数fo以下の振幅特性は、上記図2に示した密閉形スピーカとほぼ同じとされる。
【0026】
このように、本実施の形態の音声出力装置1のスピーカ9においては、振動板などの振動系の周波数が最低再生周波数fo以下の周波数帯域で振動板が最大振幅になっている。そして、スピーカ振動板の振幅が最大振幅となる最低再生周波数fo以下の周波数帯域では、スピーカから異音が発生したり、或いはスピーカが故障することがなく使用できるレベルである許容レベルが他の周波数帯域に比べて低くなっている。
【0027】
このため、スピーカに対して許容入力レベル以上の過大な信号が入力されたときは、例えばスピーカエッジやダンパーなどで発生する突っ張り音や、ローリング現象によって発生するボビン又はコイルと磁気回路との接触によって出力音声の品位が低下するなどの不具合が発生しやすいものであった。
【0028】
そこで、本実施の形態の音声出力装置1では、スピーカ9の最低再生周波数fo以下の周波数帯域の信号を抽出するために、ローパスフィルタ11に図4に示すような周波数特性を持たせるようにした。つまり、上記図2に示したスピーカの振動板の振幅特性とほぼ同じ周波数特性、この場合は−12dB/OCTの減衰特性を持たせるようにしている。
【0029】
これにより、ローパスフィルタ11において、スピーカ9から異音などを発生させるおそれのある最低再生周波数fo以下に相当する周波数帯域(以下、「異音発生周波数帯域」という)の信号成分を抽出するようにしている。そして、このような異音発生周波数帯域の信号レベル(電圧レベル)をコンパレータ回路12のコンパレータ12aで基準電圧Vrefと比較するようにしている。
【0030】
この場合、コンパレータ回路12のコンパレータ12aは、ローパスフィルタ11から入力される検出信号の電圧レベルが、スピーカ9の許容入力レベル以上のときに、「High」レベルのコンパレータ出力S1を出力する。そして、このようなコンパレータ出力S1が時定数回路12bを介して切替信号S2として切替スイッチ6に出力することで、スピーカ9の許容入力レベルを越える過大な異音発生周波数帯域の信号成分が入力されたときは、切替スイッチ6を切り替えて、ハイパスフィルタ5とローパスフィルタ7との間に帯域減衰フィルタ10を挿入するようにしている。
【0031】
このため、本実施の形態では、コンパレータ12aの基準電圧Vrefを、上記異音発生周波数帯域信号におけるスピーカ9の許容入力レベルより大きい電圧レベルに設定して、スピーカ9の許容入力レベルより大きい異音発生周波数帯域の信号が入力されたときに、コンパレータ12aのコンパレータ出力S1を「High」レベルとなるようにしている。
【0032】
上記帯域減衰フィルタ10の周波数特性は図5のように示される。
この図5に示すように帯域減衰フィルタ10は、スピーカ9の最低再生周波数fo以下の周波数の入力信号については、−10dB程度減衰させて出力するような周波数特性を有するものとされる。
【0033】
このような本実施の形態に音声出力装置1においては、スピーカ9の許容入力レベル以上の異音発生周波数帯域の信号を含んだ音声信号が入力されたときは、その帯域の信号成分を帯域減衰フィルタ10により減衰するようにしている。
これにより、スピーカ9に対して、許容入力レベル以上の異音発生周波数帯域の信号が入力される制限することができる。即ち、スピーカ9のスピーカ振動系の振幅が最大となり、スピーカから異音などの不具合を発生させる要因となる異音発生周波数帯域の信号で、しかもスピーカ9の許容入力レベルを越える信号のスピーカ9への入力を抑制することができるようになる。
【0034】
この結果、スピーカ9に対して許容入力レベル以上の入力があったときにスピーカ9のスピーカエッジやダンパーなどで発生する突っ張り音などを防止することができ、音声出力を高品位に保つことができるようになる。
また、スピーカエッジやダンパーなどの構成部品の劣化も防止することができるので、部品劣化に伴って発生する故障なども防止することができる。
さらに、スピーカ9の振動系のピストン運動が乱れることによるローリング現象の発生も防止できるのでボビン又はコイルが磁気回路と接触することがなく、この点からも音声出力を高品位に保つことができる。
さらにまた、コイルと磁気回路とが接触することもないので、コイルがショートし過電流が流れるという不具合が発生するおそれなどもない。
【0035】
さらにまた、本実施の形態の音声出力装置1においては、コンパレータ回路12のコンパレータ12aの出力ラインに時定数回路12bを設けたことで、スピーカの許容入力レベル以上の異音発生周波数帯域信号を含んだ音声信号が入力されたとしても切替スイッチ6を端子a1→端子a2へ直ちに切り替えるのではなく、或る時間以上経過したときに切替動作を行うようにしている。
【0036】
また逆に切替スイッチ6が端子a2に接続されている状態のもとで、過大な異音発生周波数帯域信号が無くなったときも、切替スイッチ6の端子a2から端子a1へ直ちに切り替えるのではなく、或る時間以上経過したときに動作させるようにしている。
【0037】
図6は、上記信号レベル調整部13においてコンパレータ回路12による切替スイッチ6の動作タイミングを示した図である。
先ず、時点t1において、ローパスフィルタ11を介してコンパレータ回路12に入力される異音発生周波数帯域信号が過大レベルとなり、コンパレータ12aのコンパレータ出力S1が「High」レベルになったとする。
すると、この場合はコンパレータ回路12から切替スイッチ6に出力される切替信号S2のレベルは、直ちに「High」レベルにはならず、「Low」レベルのままとされる。そして、時点t1から所定時間T1経過した時点t2で、コンパレータ回路12から切替スイッチ6に供給される切替信号S2を「High」レベルに切り替えるようにしている。つまり、コンパレータ12aのコンパレータ出力S1が「High」レベルになってから帯域減衰フィルタ10の動作させるまでに所定時間T1だけ遅らせるようにしている。
【0038】
次に、時点t3において、コンパレータ出力S1が「Low」レベルになったとする。すると、この場合は切替信号S2は「High」レベルのままとされ、時点t3から帯域減衰フィルタ10を減衰作用を終わらせるまでの動作終了時間として所定時間T2経過した時点t4で「Low」レベルに切り替えるようにしている。
【0039】
また、時点t5において、コンパレータ出力S1が「High」レベル、時点t5から動作開始時間T1経過した時点t6において、切替信号S2が「High」レベルになる。そして時点t7において、コンパレータ出力S1が「Low」レベルになった場合は、切替信号S2は「High」レベルのままとされ、時点t7から動作終了時間T2経過した時点で「Low」レベルになるが、動作終了時間T2経過前の時点t8において、コンパレータ出力S1が「High」レベルになったときは、切替信号S2のレベルを「High」レベルのまま維持されることになる。そして、再び、コンパレータ出力S1が「Low」レベルになった時点t9から動作終了時間T2経過した時点で切替信号S2が「Low」レベルになるようにしている。
【0040】
例えば、本実施の形態の音声出力装置1をサブウーファとすると、その使用周波数帯域は通常200Hz以下とされ、その場合において振幅が大きくなる周波数は50Hz前後とされる。
そこで、本実施の形態の音声出力装置1では、例えば50Hzの周波数を基準にして、最初の1波の過大入力信号は通過させ、それに続く入力信号に対して帯域減衰フィルタ10が作用するように動作開始時間T1を20ms程度に設定することで、聴感上において違和感なく、スピーカ9を異音発生周波数帯域の過大入力から保護することができるようになる。
また、動作終了時間T2は1s(秒)程度に設定しておくと殆ど違和感なく帯域減衰フィルタ10を取り外すことができる。
【0041】
図7は、上記図1に示した音声出力装置1の信号レベル調整部13に設けられているフィルタ回路部の構成を示した図である。
この図7に示す信号レベル調整部13は、それぞれ破線で囲って示したハイパスフィルタ回路14とローパスフィルタ回路15とからなる。
この場合は、ハイパスフィルタ回路14によって、上記図1に示したハイパスフィルタ5と切替スイッチ6、帯域減衰フィルタ10に相当する回路が形成され、上記ローパスフィルタ回路15によって、ローパスフィルタ7に相当する回路が形成されている。
【0042】
ハイパスフィルタ回路14は、いわゆるバターワース・フィルタ回路によって構成され、入力信号がハイパスフィルタ回路14を構成しているオペアンプU2の非反転入力端子(+)にコンデンサC3,C4を介して入力されている。
【0043】
オペアンプU2の非反転入力端子(+)とグラウンド(GND)との間には抵抗R5が接続されている。また、オペアンプU2の反転入力端子(−)には、抵抗R3を介してコンデンサC3とコンデンサC4との接続点、及びオペアンプU2の出力端子と接続されている。
さらに、抵抗R3とコンデンサC3−C4の接続点とグラウンド(GND)との間には、抵抗R14−開閉スイッチSW1が設けられている。
そして、このようなハイパスフィルタ回路14のオペアンプU2の出力が、ローパスフィルタ回路15に入力されることになる。
【0044】
ローパスフィルタ回路15もバターワース・フィルタ回路によって構成され、ハイパスフィルタ回路14側の入力端子(INPUT)に入力される信号が、ローパスフィルタ回路15を構成しているオペアンプU3の非反転入力端子(+)に抵抗R8,R9を介して入力されている。この場合、オペアンプU3の非反転入力端子(+)とグラウンド(GND)との間にはコンデンサC6が接続されている。
【0045】
また、オペアンプU3の反転入力端子(−)には、コンデンサC5を介して抵抗R8と抵抗R9との接続点、及びオペアンプU3の出力端子と接続されている。そして、このようなローパスフィルタ回路15のオペアンプU3の出力が、出力端子(OUTPUT)からアンプ8に供給されることになる。
【0046】
上記図7に示したフィルタ回路の周波数特性は図8に示すようになる。
なお、図8に示す周波数特性は、上記図7に示したフィルタ回路の抵抗R3=2.2kΩ、抵抗R5=33kΩ、抵抗R14=27kΩ、抵抗R8,R9=3.9kΩ、コンデンサC3,C4,C5=0.39μF、コンデンサC6=0.039μFを選定したときのものとされる。
【0047】
上記図7に示したフィルタ回路は、開閉スイッチSW1のオン/オフにより、図8に示すように、ハイパスフィルタ回路14の低域側の周波数特性を可変させることで、上記図1に示した信号レベル調整部13と同等の機能を実現するようにしている。
また、上記図7に示したフィルタ回路では、迫力ある音声を得るために、図8に示されているように、60Hz付近と300Hz付近の周波数の信号が強調されるような周波数特性となっている。
【0048】
図9は、本発明の第2の実施の形態とされる音声出力装置の構成を示したブロック図である。なお、図1に示した音声出力装置と同一部位には同一番号を付して詳細な説明については省略する。
この図9に示す音声出力装置20においては、アンプ8からスピーカ9に入力される音声信号を信号レベル調整部13のローパスフィルタ11に分岐して入力するように構成している点が、上記図1に示した音声出力装置1とは異なものとされる。つまり、上記図1に示した音声出力装置1では、ローパスフィルタ11に対して音声信号源からアッテネータ4を介して入力される音声信号を入力するようにしたが、この図9に示す音声出力装置20においては、アンプ8から出力される音声信号を入力するようにしている。
【0049】
そして、このように構成した場合は、スピーカ9に実際に入力される音声信号を利用しているので、スピーカ9に、許容入力レベル以上の異音発生周波数帯域信号が入力されるのを忠実に制限できるようになり、上記図1に示した音声出力装置1と同様の効果がより忠実に得られるものとなる。
【0050】
次に、図10は、本発明の第3の実施の形態としての音声出力装置の構成を示したブロック図である。なお、この図においても、図1と同一部位には同一番号を付して詳細な説明は省略する。
この図10に示す音声出力装置30においては、ハイパスフィルタ5とローパスフィルタ7との間に帯域除去フィルタ31と加算器32が挿入されている。
ハイパスフィルタ5から出力される音声信号は、バンドパスフィルタ33を介してオートゲインコントロール(AGC)回路34に入力される。
そしてオートゲインコントロール回路34においてゲイン調整を行った後、加算器32に出力するようにしている。
【0051】
この場合の帯域除去フィルタ31は、スピーカ9から異音などを発生させるおそれがある異音発生周波数帯域信号だけを除去、あるいは少なくとも減衰することができるような周波数特性を有するものとされる。
【0052】
一方、バンドパスフィルタ33は、上記帯域除去フィルタ31で除去或いは減衰される周波数帯域の信号成分だけを抽出するような周波数特性を有するものとされる。つまり、バンドパスフィルタ33は、異音発生周波数帯域信号だけを抽出してオートゲインコントロール回路34に出力するようにされる。
オートゲインコントロール回路34は、バンドパスフィルタ33からの抽出信号の信号レベルを所定レベルに調整して加算器32に出力するようにされる。
【0053】
加算器32では、帯域除去フィルタ31からの入力音声信号とオートゲインコントロール回路34においてゲイン調整された音声信号とを加算して、後段のローパスフィルタ7を介してアンプ8に入力するようにしている。
【0054】
このように構成した場合は、オートゲインコントロール回路34によって、スピーカ9に対して入力される過大な異音発生周波数帯域信号のレベルを所定レベルより小さく保つことができるようになる。従って、この場合も、上述した本実施の形態の音声出力装置1と同様の効果が得られるものとなる。
【0055】
また、これまで説明した第1〜第3の実施の形態の音声出力装置では、その信号レベル調整部の動作を、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)により実現することも可能である。
【0056】
そこで、次に本実施の形態の音声出力装置をDSPを用いて構成する場合について説明する。
図11は、第4の実施の形態の音声出力装置の構成を示したブロック図である。なお、この図においても、図1と同一部位には同一番号を付して詳細な説明は省略する。
この図11に示す音声出力装置40は、アナログ・デジタルコンバータ(ADC)41において、音声信号源から音声信号入力部2を介して入力されるアナログ音声信号(音声信号)がデジタル音声信号(音声データ)に変換してデジタルシグナルプロセッサ(DSP)42に出力するようにされる。
【0057】
DSP42では、これまで説明した第1〜第3の実施の形態の音声出力装置120,30の信号レベル調整部13,35と同じ動作が得られるように、ADC41からの音声データに対して、所要の信号処理を施してデジタル・アナログコンバータ(DAC)43に出力するようにされる。
【0058】
上記図1及び図9に示した音声出力装置1,20の場合、例えばDSP42は、入力音声データに異音発生周波数帯域の音声データが含まれているときは、その帯域の音声データを所定レベルだけ減衰させるような信号処理を行った後、DAC43に出力するようにされる。
【0059】
また、上記図10に示した音声出力装置30の場合、DSP42は、例えば入力音声データから異音発生周波数帯域の音声データのレベル調整処理を行った後、異音発生周波数帯域の音声データを分離した入力音声データに加算してDAC43に出力するようにされる。
【0060】
そして、DAC43において、DSP42から出力される音声データを音声信号に変換してアンプ8に供給し、アンプ8において所定の音声信号レベルまで増幅して、スピーカ9に供給するようにしている。
【0061】
なお、アンプ8からスピーカ9に入力される音声信号から過大な異音発生周波数帯域信号の有無を検出する場合には、スピーカ9に入力される音声信号を分岐し、破線で示すようなADC44で再度デジタル変換して、DSP42にフィードバックすることも可能である。この場合は、ADC44を介してDSP42にフィードバックされる音声データに、異音発生周波数帯域の音声データが含まれているときは、入力音声データのレベルを減衰させる、または所定レベルに調整すればよい。
【0062】
また図12は、上記図11に示した音声出力装置の他の構成を示したブロック図である。なお、上記図1及び図11の構成と同一部位には同一番号を付して説明は省略する。
この図12に示す音声出力装置50は、DAC43を利用することなく、DSP42から出力される音声データを直接デジタルアンプ45で増幅し、デジタルアンプ45からスピーカ9に所定の音声信号を供給するようにしている。
この場合も、デジタルアンプ45からスピーカ9に入力される音声信号から過大な異音発生周波数帯域信号の有無を検出する場合には、上記同様、デジタルアンプ45からスピーカ9に入力される音声信号を分岐し、破線で示したADC44でデジタル変換して、DSP42にフィードバックすれば実現することができる。
【0063】
また図13は、上記図11、図12に示した音声出力装置のDSP42において、上記図1及び図9に示した音声出力装置のコンパレータ回路12が実行する処理を実現するためのフローチャートである。
この場合、DSP42は、先ず、ステップS101において、入力される検出データに許容入力レベル以上の過大入力が含まれているか否かを判別するようにされる。そして、ステップS101において、検出データに過大入力が含まれていると判別したときは、ステップS102に進み、ステップS102において内蔵されているタイマーをオンにする。
【0064】
そして、続くステップS103において、ステップS102において、タイマーをオンしてから、時間T1を経過したときに、ステップS104に進み、ステップS104において、入力音声データから異音発生周波数帯域の音声データを除去(減衰)させる帯域除去フィルタとしての機能をオンさせるようにする。
【0065】
次に、DSP42は、ステップS105において、検出データにまだ過大入力が含まれているか否かを判別を行い、過大入力が無くなったときにステップS106に進み、ステップS106においてタイマーをオンにする。
そして、次のステップS107において、ステップS106においてタイマーをオンしてから時間T2を経過したときに、ステップS108に進み、ステップS108において帯域除去フィルタとしての機能をオフするようにしている。
【0066】
一方、ステップS107において、時間T2経過していないと判別したときは、ステップS109に進み、ステップS109において、再度、過大入力の有無を判別する。そして、過大入力が無なければステップS107に戻り、時間T2を経過したかどうかの判別を行う。
【0067】
これに対して、ステップS109において、過大入力有りと判別したときは、ステップS110において、上記ステップS106でオンにしたタイマーのタイマー値をリセットした後、ステップS105に戻り、ステップS105からの処理を行うようにする。このような処理を行うようにすれば、上記図1及び図9に示した音声出力装置の信号レベル調整部13とほぼ同等の機能をDSP42により実現することができるようになる。
【0068】
なお、本実施の形態の音声出力装置においては、スピーカにおいて異音などの不具合を発生させる異音発生周波数帯域を、スピーカの振動板の振幅が最大になる最低再生周波数以下の周波数帯域として説明したが、これはあくまでも一例であり、異音発生周波数帯域は任意に設定可能である。
例えばスピーカに許容入力レベル以上の過大入力が有ったときに、スピーカから「ビビリ音」を発生させるような周波数帯域が存在する場合には、そのような周波数帯域を異音発生周波数帯域として設定することも可能である。
その場合は、例えば図1及び図9に示した音声出力装置であれば、帯域減衰フィルタ10とローパスフィルタ11、図10に示した音声出力装置であれば、帯域減衰フィルタ10とバンドパスフィルタ33の周波数特性を変更するだけで、容易に実現できるものである。
【0069】
【発明の効果】
以上の説明からわかるように、本発明では、動作決定手段において、音声出力手段に対して供給する音声信号の所要帯域の信号レベルと、音声出力手段の許容レベルとに応じて、減衰手段を動作させるか否かを決定することで、音声出力手段に対して、所要帯域の信号が一定以上入力されるのを制限するようにしている。
【0070】
また本発明では、帯域信号減衰手段で入力音声信号から所要帯域の信号を減衰すると共に、帯域信号抽出手段で帯域信号減衰手段で減衰した所要帯域の信号だけを抽出し、レベル調整手段により、抽出した信号が所定レベルより小さくなるように調整して、帯域信号減衰手段からの信号と加算して音声信号として出力することで、音声信号の所要帯域の信号レベルを所定レベルより小さく保つようにしている。
【0071】
これにより、音声出力手段に対して、その許容レベルを超えるような過大レベルの信号が入力されることにより発生する種種の不具合を防止することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態としての音声出力装置の構成を示したブロック図である。
【図2】密閉形のスピーカにおける最低再生周波数と振幅レベルの関係を示した図である。
【図3】バスレフ形のスピーカにおける最低再生周波数と振幅レベルの関係を示した図である。
【図4】第1の実施の形態としての音声出力装置に設けられているローパスフィルタの周波数特性を示した図である。
【図5】第1の実施の形態としての音声出力装置に設けられている帯域除去フィルタの周波数特性を示した図である。
【図6】第1の実施の形態としての音声出力装置に設けられている切替スイッチの動作タイミングを示した図である。
【図7】第1の実施の形態としての音声出力装置に設けられる信号レベル調整部のフィルタ回路の構成を示した図である。
【図8】図7に示した信号レベル調整部から出力される音声信号の周波数特性を示した図である。
【図9】第2の実施の形態としての音声出力装置の構成を示したブロック図である。
【図10】第3の実施の形態としての音声出力装置の構成を示したブロック図である。
【図11】第4の実施の形態としての音声出力装置の構成を示したブロック図である。
【図12】図11に示した音声出力装置の他の構成を示したブロック図である。
【図13】第4の実施の形態としての音声出力装置のDSPが実行する処理の一例を示したフローチャートである。
【図14】従来の音声出力装置の構成を示したブロック図である。
【符号の説明】
1 音声出力装置、2 音声信号入力部、3 バッファ回路、4 アッテネータ、5 ハイパスフィルタ、6 切替スイッチ、7 11 ローパスフィルタ、8 アンプ、9 スピーカ、10 帯域減衰フィルタ、12a コンパレータ、12b 時定数回路、12 コンパレータ回路、13 35 信号レベル調整部、14 ハイパスフィルタ回路、15 ローパスフィルタ回路、31 帯域除去フィルタ、32 加算器、33 バンドパスフィルタ、34 オートゲインコントロール回路、41 44 ADC、42 DSP、43 DAC、45 デジタルアンプ
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力音声信号から必要な音声信号を抽出する信号レベル調整装置と、そのような信号レベル調整装置を備えた音声出力装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
入力される音声信号を音声として出力する音声出力装置が知られている。
図14は、このような音声出力装置のブロック図の一例である。
この図14に示す音声出力装置100は、音声信号入力部101に入力された音声信号をバッファ回路102を介してアッテネータ103に入力する。そしてアッテネータ103で所定レベルに調整してハイパスフィルタ104に出力するようにされる。
ハイパスフィルタ104は、アッテネータ103からの音声信号に含まれる超低域の信号成分を除去してローパスフィルタ105に出力するようにされる。
そして、ローパスフィルタ105は、ハイパスフィルタ104からの音声信号に含まれる所定以上の高域信号成分を除去してアンプ106に出力するようにされる。
アンプ106では、ハイパスフィルタ104からの音声信号を増幅してスピーカ107に出力し、スピーカ107からアンプ106により、増幅した音声信号レベルに応じた音声を出力するようにされる。
【0003】
また、音声出力装置などに設けられている音声増幅器としては、小出力時には低音域の補償動作を行い、大出力時にはその補償動作を減じて、周波数特性を平坦なものとすることにより、電力増幅器により発生する飽和歪みを軽減して高品位の音声を得るようにしたものがある(特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】特開昭62−144410号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記図14に示したような従来の音声出力装置においては、スピーカに対して許容入力レベル以上の過大な信号が入力されたときに、例えばスピーカエッジやダンパーなどで突っ張り音が発生することがあった。
また、スピーカのスピーカエッジやダンパーなどの部品が劣化して故障が発生するおそれもあった。
【0006】
また、スピーカに対して許容入力レベル以上の過大な信号が入力されたときは、例えばスピーカの振動系のピストン運動が乱れることによりローリング現象が発生し、このローリング現象によってボビン又はコイルが磁気回路と接触して出力音声の品位が低下することもあった。
さらにローリング現象によるコイルと磁気回路との接触により、コイルがショートして過電流が流れるおそれもあった。
【0007】
また、上記特許文献1に記載されている音声増幅器は、電力増幅器において発生する飽和歪みを軽減することを目的として、大出力時にはその補償動作を減じて周波数特性を平坦な特性にするようにしているため、スピーカに対して、許容入力レベル以上の過大な信号が入力されるのを防ぐことができず、上記したようなスピーカへの所定レベル以上の過大入力により発生する不具合を解消することはできないものであった。
【0008】
そこで、本発明は上記したような問題点を鑑みてなされたものであり、スピーカに許容レベル以上の過大入力によって、スピーカにおいて発生する不具合を解消することができる信号レベル調整装置と、音声出力装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の信号レベル調整装置は、音声出力手段に供給するために入力された音声信号から所要帯域の信号成分を減衰させる減衰手段と、音声出力手段に対して供給する音声信号の所要帯域の信号レベルと、音声出力手段の許容レベルとに応じて、減衰手段を動作させるか否かを決定する動作決定手段とを備えるようにした。
【0010】
また本発明の音声出力装置は、音声出力手段と、音声出力手段に供給するために入力された音声信号から所要帯域の信号成分を減衰させる減衰手段と、音声出力手段に対して供給する音声信号の所要帯域の信号レベルと、音声出力手段の許容レベルとに応じて、減衰手段を動作させるか否かを決定する動作決定手段とを備えるようにした。
【0011】
このような本発明では、動作決定手段において、音声出力手段に対して供給する音声信号の所要帯域の信号レベルと、音声出力手段の許容レベルとに応じて、減衰手段を動作させるか否かを決定することで、音声出力手段に対して、所要帯域の信号が一定以上入力されるのを制限するようにしている。
【0012】
また本発明の信号レベル調整装置は、入力音声信号から所要帯域の信号を減衰する帯域信号減衰手段と、所要帯域の信号だけを抽出する帯域信号抽出手段と、帯域信号抽出手段で抽出された信号のレベルが所定レベルより小さくなるように調整するレベル調整手段と、帯域信号減衰手段から出力される信号と、レベル調整手段から出力される信号とを加算して出力する加算手段とを備えるようにした。
【0013】
また本発明の音声出力装置は、入力音声信号から所要帯域の信号を減衰する帯域信号減衰手段と、所要帯域の信号だけを抽出する帯域信号抽出手段と、帯域信号抽出手段から出力される信号のレベルが、所定レベルとなるように調整するレベル調整手段と、帯域信号減衰手段から出力される信号と、レベル調整手段から出力される信号とを加算する加算手段と、加算手段から出力される音声信号に応じた音声を出力する音声出力手段とを備えるようにした。
【0014】
このような本発明では、帯域信号減衰手段で入力音声信号から所要帯域の信号を減衰すると共に、帯域信号抽出手段で、所要帯域の信号だけを抽出するようにしている。そして、レベル調整手段により、帯域信号抽出手段で抽出された信号のレベルが所定レベルとなるように調整し、帯域信号減衰手段からの信号と加算して音声信号として出力することで、音声信号の所要帯域の信号レベルを所定レベルに保つようにしている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態として音声出力装置について説明していく。
なお、本実施の形態の音声出力装置は、アンプなどを内蔵した低音用スピーカ装置であるアクティブサブウーファを例に挙げて説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施の形態としての音声出力装置の構成を示したブロック図である。
この図1に示す音声出力装置1においては、音声信号源から音声信号入力部2に入力された音声信号がバッファ回路3を介してアッテネータ4に出力される。
アッテネータ4では、入力音声信号の信号レベルをユーザーが要求する所定の音量となるように調整して出力するようにされる。アッテネータ4から出力される入力音声信号は、信号レベル調整部13のハイパスフィルタ(HPF)5に入力される。
【0017】
信号レベル調整部13は、ハイパスフィルタ(HPF)5、切替スイッチ6、ローパスフィルタ(LPF)7、帯域減衰フィルタ10、ローパスフィルタ(LPF)11、コンパレータ回路12によって構成される。
【0018】
ハイパスフィルタ5では、音声信号源からアッテネータ4を介して入力される音声信号に含まれ、当該音声出力装置を低音用スピーカ装置として機能させる場合においても不要とされる超低域の信号成分を除去するようにされる。ハイパスフィルタ5から出力される音声信号は、切替スイッチ6の端子a1を介してローパスフィルタ7に入力される。
切替スイッチ6は、後述するコンパレータ回路12からの切替信号により切替制御される。
【0019】
ローパスフィルタ7では、切替スイッチ6を介して入力される音声信号に含まれる高域成分の信号を除去するようにされる。そして、このローパスフィルタ7の出力が電力増幅器であるアンプリファイア(以下、「アンプ」と表記する)8に出力されることになる。
アンプ8は、信号レベル調整部13において周波数特性がコントロールされた入力音声信号を所定レベルまで増幅して、音声出力手段であるスピーカ9に出力するようにされる。スピーカ9は、例えば密閉形スピーカによって構成され、アンプ8からの音声信号レベルに応じた音声を出力するようにされる。
【0020】
また、このような本実施の形態の音声出力装置1においては、切替スイッチ6を利用して、ハイパスフィルタ5とローパスフィルタ7との間に帯域減衰フィルタ10を挿入できるように構成している。なお、帯域減衰フィルタ10の周波数特性については後述する。
【0021】
また、本実施の形態の音声出力装置1では、音声信号源からアッテネータ4を介して信号レベル調整部13のローパスフィルタに入力される入力音声信号をローパスフィルタ(LPF)11にも分岐して入力するようにしている。
ローパスフィルタ11は、所定の周波数特性を有する低域通過フィルタであり、このローパスフィルタ11を通過した所要の周波数帯域の信号が検出信号としてコンパレータ回路12に供給される。
【0022】
コンパレータ回路12では、ローパスフィルタ11から入力される検出信号がコンパレータ12aの一方の非反転入力端子(+)に入力され、その検出信号の他方の反転入力端子(−)に入力されている基準電圧Vrefと比較される。そして、その比較出力であるコンパレータ出力S1を、時定数回数12bを介して切替スイッチ6に出力し、切替スイッチ6の切替信号S2として利用するようにしている。この場合の時定数回路12bは、ダイオードD、及び抵抗R、コンデンサCによって構成される。
【0023】
図2及び図3は、本実施の形態の音声出力装置1においてスピーカ9として用いられる低音用スピーカに一定レベルの入力信号を印加した場合の振動系の振動周波数と振幅との関係を示した図であり、図2には密閉形スピーカ、図3にはバス・レフレックスタイプ(バスレフ形)スピーカの関係がそれぞれ示されている。
なお、これら図2及び図3においては、横軸には周波数、縦軸には振幅が示されている。この場合の周波数fはスピーカの最低再生周波数foを基準にした相対値によって示されている。また振幅値はスピーカの最低再生周波数foのときの振幅値を基準にした相対値によって示されている。
スピーカの最低再生周波数foとは、例えばスピーカの振動板の振幅が最大振幅となる周波数、或いはスピーカの振動板が最大振幅となる周波数を基準にして決定される周波数であり、スピーカごとに異なるものとされる。
【0024】
図2に示すような密閉形スピーカでは、スピーカの振動系の振動周波数fが最低再生周波数foに近づくにしたがって、徐々に振動板の振幅が大きくなっている。そしてスピーカの振動系の振動周波数fが最低再生周波数fo以下では、振動板の振幅が最大振幅状態のまま推移している。
【0025】
また、上記図2に示した密閉形スピーカに比べて最低再生周波数foを低域側に持っていくことができるバスレフ形スピーカにおいては、一部のディップ部分を除いて、上記図2に示した密閉形スピーカとほぼ同じ特性になっており、例えば最低再生周波数fo以下の振幅特性は、上記図2に示した密閉形スピーカとほぼ同じとされる。
【0026】
このように、本実施の形態の音声出力装置1のスピーカ9においては、振動板などの振動系の周波数が最低再生周波数fo以下の周波数帯域で振動板が最大振幅になっている。そして、スピーカ振動板の振幅が最大振幅となる最低再生周波数fo以下の周波数帯域では、スピーカから異音が発生したり、或いはスピーカが故障することがなく使用できるレベルである許容レベルが他の周波数帯域に比べて低くなっている。
【0027】
このため、スピーカに対して許容入力レベル以上の過大な信号が入力されたときは、例えばスピーカエッジやダンパーなどで発生する突っ張り音や、ローリング現象によって発生するボビン又はコイルと磁気回路との接触によって出力音声の品位が低下するなどの不具合が発生しやすいものであった。
【0028】
そこで、本実施の形態の音声出力装置1では、スピーカ9の最低再生周波数fo以下の周波数帯域の信号を抽出するために、ローパスフィルタ11に図4に示すような周波数特性を持たせるようにした。つまり、上記図2に示したスピーカの振動板の振幅特性とほぼ同じ周波数特性、この場合は−12dB/OCTの減衰特性を持たせるようにしている。
【0029】
これにより、ローパスフィルタ11において、スピーカ9から異音などを発生させるおそれのある最低再生周波数fo以下に相当する周波数帯域(以下、「異音発生周波数帯域」という)の信号成分を抽出するようにしている。そして、このような異音発生周波数帯域の信号レベル(電圧レベル)をコンパレータ回路12のコンパレータ12aで基準電圧Vrefと比較するようにしている。
【0030】
この場合、コンパレータ回路12のコンパレータ12aは、ローパスフィルタ11から入力される検出信号の電圧レベルが、スピーカ9の許容入力レベル以上のときに、「High」レベルのコンパレータ出力S1を出力する。そして、このようなコンパレータ出力S1が時定数回路12bを介して切替信号S2として切替スイッチ6に出力することで、スピーカ9の許容入力レベルを越える過大な異音発生周波数帯域の信号成分が入力されたときは、切替スイッチ6を切り替えて、ハイパスフィルタ5とローパスフィルタ7との間に帯域減衰フィルタ10を挿入するようにしている。
【0031】
このため、本実施の形態では、コンパレータ12aの基準電圧Vrefを、上記異音発生周波数帯域信号におけるスピーカ9の許容入力レベルより大きい電圧レベルに設定して、スピーカ9の許容入力レベルより大きい異音発生周波数帯域の信号が入力されたときに、コンパレータ12aのコンパレータ出力S1を「High」レベルとなるようにしている。
【0032】
上記帯域減衰フィルタ10の周波数特性は図5のように示される。
この図5に示すように帯域減衰フィルタ10は、スピーカ9の最低再生周波数fo以下の周波数の入力信号については、−10dB程度減衰させて出力するような周波数特性を有するものとされる。
【0033】
このような本実施の形態に音声出力装置1においては、スピーカ9の許容入力レベル以上の異音発生周波数帯域の信号を含んだ音声信号が入力されたときは、その帯域の信号成分を帯域減衰フィルタ10により減衰するようにしている。
これにより、スピーカ9に対して、許容入力レベル以上の異音発生周波数帯域の信号が入力される制限することができる。即ち、スピーカ9のスピーカ振動系の振幅が最大となり、スピーカから異音などの不具合を発生させる要因となる異音発生周波数帯域の信号で、しかもスピーカ9の許容入力レベルを越える信号のスピーカ9への入力を抑制することができるようになる。
【0034】
この結果、スピーカ9に対して許容入力レベル以上の入力があったときにスピーカ9のスピーカエッジやダンパーなどで発生する突っ張り音などを防止することができ、音声出力を高品位に保つことができるようになる。
また、スピーカエッジやダンパーなどの構成部品の劣化も防止することができるので、部品劣化に伴って発生する故障なども防止することができる。
さらに、スピーカ9の振動系のピストン運動が乱れることによるローリング現象の発生も防止できるのでボビン又はコイルが磁気回路と接触することがなく、この点からも音声出力を高品位に保つことができる。
さらにまた、コイルと磁気回路とが接触することもないので、コイルがショートし過電流が流れるという不具合が発生するおそれなどもない。
【0035】
さらにまた、本実施の形態の音声出力装置1においては、コンパレータ回路12のコンパレータ12aの出力ラインに時定数回路12bを設けたことで、スピーカの許容入力レベル以上の異音発生周波数帯域信号を含んだ音声信号が入力されたとしても切替スイッチ6を端子a1→端子a2へ直ちに切り替えるのではなく、或る時間以上経過したときに切替動作を行うようにしている。
【0036】
また逆に切替スイッチ6が端子a2に接続されている状態のもとで、過大な異音発生周波数帯域信号が無くなったときも、切替スイッチ6の端子a2から端子a1へ直ちに切り替えるのではなく、或る時間以上経過したときに動作させるようにしている。
【0037】
図6は、上記信号レベル調整部13においてコンパレータ回路12による切替スイッチ6の動作タイミングを示した図である。
先ず、時点t1において、ローパスフィルタ11を介してコンパレータ回路12に入力される異音発生周波数帯域信号が過大レベルとなり、コンパレータ12aのコンパレータ出力S1が「High」レベルになったとする。
すると、この場合はコンパレータ回路12から切替スイッチ6に出力される切替信号S2のレベルは、直ちに「High」レベルにはならず、「Low」レベルのままとされる。そして、時点t1から所定時間T1経過した時点t2で、コンパレータ回路12から切替スイッチ6に供給される切替信号S2を「High」レベルに切り替えるようにしている。つまり、コンパレータ12aのコンパレータ出力S1が「High」レベルになってから帯域減衰フィルタ10の動作させるまでに所定時間T1だけ遅らせるようにしている。
【0038】
次に、時点t3において、コンパレータ出力S1が「Low」レベルになったとする。すると、この場合は切替信号S2は「High」レベルのままとされ、時点t3から帯域減衰フィルタ10を減衰作用を終わらせるまでの動作終了時間として所定時間T2経過した時点t4で「Low」レベルに切り替えるようにしている。
【0039】
また、時点t5において、コンパレータ出力S1が「High」レベル、時点t5から動作開始時間T1経過した時点t6において、切替信号S2が「High」レベルになる。そして時点t7において、コンパレータ出力S1が「Low」レベルになった場合は、切替信号S2は「High」レベルのままとされ、時点t7から動作終了時間T2経過した時点で「Low」レベルになるが、動作終了時間T2経過前の時点t8において、コンパレータ出力S1が「High」レベルになったときは、切替信号S2のレベルを「High」レベルのまま維持されることになる。そして、再び、コンパレータ出力S1が「Low」レベルになった時点t9から動作終了時間T2経過した時点で切替信号S2が「Low」レベルになるようにしている。
【0040】
例えば、本実施の形態の音声出力装置1をサブウーファとすると、その使用周波数帯域は通常200Hz以下とされ、その場合において振幅が大きくなる周波数は50Hz前後とされる。
そこで、本実施の形態の音声出力装置1では、例えば50Hzの周波数を基準にして、最初の1波の過大入力信号は通過させ、それに続く入力信号に対して帯域減衰フィルタ10が作用するように動作開始時間T1を20ms程度に設定することで、聴感上において違和感なく、スピーカ9を異音発生周波数帯域の過大入力から保護することができるようになる。
また、動作終了時間T2は1s(秒)程度に設定しておくと殆ど違和感なく帯域減衰フィルタ10を取り外すことができる。
【0041】
図7は、上記図1に示した音声出力装置1の信号レベル調整部13に設けられているフィルタ回路部の構成を示した図である。
この図7に示す信号レベル調整部13は、それぞれ破線で囲って示したハイパスフィルタ回路14とローパスフィルタ回路15とからなる。
この場合は、ハイパスフィルタ回路14によって、上記図1に示したハイパスフィルタ5と切替スイッチ6、帯域減衰フィルタ10に相当する回路が形成され、上記ローパスフィルタ回路15によって、ローパスフィルタ7に相当する回路が形成されている。
【0042】
ハイパスフィルタ回路14は、いわゆるバターワース・フィルタ回路によって構成され、入力信号がハイパスフィルタ回路14を構成しているオペアンプU2の非反転入力端子(+)にコンデンサC3,C4を介して入力されている。
【0043】
オペアンプU2の非反転入力端子(+)とグラウンド(GND)との間には抵抗R5が接続されている。また、オペアンプU2の反転入力端子(−)には、抵抗R3を介してコンデンサC3とコンデンサC4との接続点、及びオペアンプU2の出力端子と接続されている。
さらに、抵抗R3とコンデンサC3−C4の接続点とグラウンド(GND)との間には、抵抗R14−開閉スイッチSW1が設けられている。
そして、このようなハイパスフィルタ回路14のオペアンプU2の出力が、ローパスフィルタ回路15に入力されることになる。
【0044】
ローパスフィルタ回路15もバターワース・フィルタ回路によって構成され、ハイパスフィルタ回路14側の入力端子(INPUT)に入力される信号が、ローパスフィルタ回路15を構成しているオペアンプU3の非反転入力端子(+)に抵抗R8,R9を介して入力されている。この場合、オペアンプU3の非反転入力端子(+)とグラウンド(GND)との間にはコンデンサC6が接続されている。
【0045】
また、オペアンプU3の反転入力端子(−)には、コンデンサC5を介して抵抗R8と抵抗R9との接続点、及びオペアンプU3の出力端子と接続されている。そして、このようなローパスフィルタ回路15のオペアンプU3の出力が、出力端子(OUTPUT)からアンプ8に供給されることになる。
【0046】
上記図7に示したフィルタ回路の周波数特性は図8に示すようになる。
なお、図8に示す周波数特性は、上記図7に示したフィルタ回路の抵抗R3=2.2kΩ、抵抗R5=33kΩ、抵抗R14=27kΩ、抵抗R8,R9=3.9kΩ、コンデンサC3,C4,C5=0.39μF、コンデンサC6=0.039μFを選定したときのものとされる。
【0047】
上記図7に示したフィルタ回路は、開閉スイッチSW1のオン/オフにより、図8に示すように、ハイパスフィルタ回路14の低域側の周波数特性を可変させることで、上記図1に示した信号レベル調整部13と同等の機能を実現するようにしている。
また、上記図7に示したフィルタ回路では、迫力ある音声を得るために、図8に示されているように、60Hz付近と300Hz付近の周波数の信号が強調されるような周波数特性となっている。
【0048】
図9は、本発明の第2の実施の形態とされる音声出力装置の構成を示したブロック図である。なお、図1に示した音声出力装置と同一部位には同一番号を付して詳細な説明については省略する。
この図9に示す音声出力装置20においては、アンプ8からスピーカ9に入力される音声信号を信号レベル調整部13のローパスフィルタ11に分岐して入力するように構成している点が、上記図1に示した音声出力装置1とは異なものとされる。つまり、上記図1に示した音声出力装置1では、ローパスフィルタ11に対して音声信号源からアッテネータ4を介して入力される音声信号を入力するようにしたが、この図9に示す音声出力装置20においては、アンプ8から出力される音声信号を入力するようにしている。
【0049】
そして、このように構成した場合は、スピーカ9に実際に入力される音声信号を利用しているので、スピーカ9に、許容入力レベル以上の異音発生周波数帯域信号が入力されるのを忠実に制限できるようになり、上記図1に示した音声出力装置1と同様の効果がより忠実に得られるものとなる。
【0050】
次に、図10は、本発明の第3の実施の形態としての音声出力装置の構成を示したブロック図である。なお、この図においても、図1と同一部位には同一番号を付して詳細な説明は省略する。
この図10に示す音声出力装置30においては、ハイパスフィルタ5とローパスフィルタ7との間に帯域除去フィルタ31と加算器32が挿入されている。
ハイパスフィルタ5から出力される音声信号は、バンドパスフィルタ33を介してオートゲインコントロール(AGC)回路34に入力される。
そしてオートゲインコントロール回路34においてゲイン調整を行った後、加算器32に出力するようにしている。
【0051】
この場合の帯域除去フィルタ31は、スピーカ9から異音などを発生させるおそれがある異音発生周波数帯域信号だけを除去、あるいは少なくとも減衰することができるような周波数特性を有するものとされる。
【0052】
一方、バンドパスフィルタ33は、上記帯域除去フィルタ31で除去或いは減衰される周波数帯域の信号成分だけを抽出するような周波数特性を有するものとされる。つまり、バンドパスフィルタ33は、異音発生周波数帯域信号だけを抽出してオートゲインコントロール回路34に出力するようにされる。
オートゲインコントロール回路34は、バンドパスフィルタ33からの抽出信号の信号レベルを所定レベルに調整して加算器32に出力するようにされる。
【0053】
加算器32では、帯域除去フィルタ31からの入力音声信号とオートゲインコントロール回路34においてゲイン調整された音声信号とを加算して、後段のローパスフィルタ7を介してアンプ8に入力するようにしている。
【0054】
このように構成した場合は、オートゲインコントロール回路34によって、スピーカ9に対して入力される過大な異音発生周波数帯域信号のレベルを所定レベルより小さく保つことができるようになる。従って、この場合も、上述した本実施の形態の音声出力装置1と同様の効果が得られるものとなる。
【0055】
また、これまで説明した第1〜第3の実施の形態の音声出力装置では、その信号レベル調整部の動作を、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)により実現することも可能である。
【0056】
そこで、次に本実施の形態の音声出力装置をDSPを用いて構成する場合について説明する。
図11は、第4の実施の形態の音声出力装置の構成を示したブロック図である。なお、この図においても、図1と同一部位には同一番号を付して詳細な説明は省略する。
この図11に示す音声出力装置40は、アナログ・デジタルコンバータ(ADC)41において、音声信号源から音声信号入力部2を介して入力されるアナログ音声信号(音声信号)がデジタル音声信号(音声データ)に変換してデジタルシグナルプロセッサ(DSP)42に出力するようにされる。
【0057】
DSP42では、これまで説明した第1〜第3の実施の形態の音声出力装置120,30の信号レベル調整部13,35と同じ動作が得られるように、ADC41からの音声データに対して、所要の信号処理を施してデジタル・アナログコンバータ(DAC)43に出力するようにされる。
【0058】
上記図1及び図9に示した音声出力装置1,20の場合、例えばDSP42は、入力音声データに異音発生周波数帯域の音声データが含まれているときは、その帯域の音声データを所定レベルだけ減衰させるような信号処理を行った後、DAC43に出力するようにされる。
【0059】
また、上記図10に示した音声出力装置30の場合、DSP42は、例えば入力音声データから異音発生周波数帯域の音声データのレベル調整処理を行った後、異音発生周波数帯域の音声データを分離した入力音声データに加算してDAC43に出力するようにされる。
【0060】
そして、DAC43において、DSP42から出力される音声データを音声信号に変換してアンプ8に供給し、アンプ8において所定の音声信号レベルまで増幅して、スピーカ9に供給するようにしている。
【0061】
なお、アンプ8からスピーカ9に入力される音声信号から過大な異音発生周波数帯域信号の有無を検出する場合には、スピーカ9に入力される音声信号を分岐し、破線で示すようなADC44で再度デジタル変換して、DSP42にフィードバックすることも可能である。この場合は、ADC44を介してDSP42にフィードバックされる音声データに、異音発生周波数帯域の音声データが含まれているときは、入力音声データのレベルを減衰させる、または所定レベルに調整すればよい。
【0062】
また図12は、上記図11に示した音声出力装置の他の構成を示したブロック図である。なお、上記図1及び図11の構成と同一部位には同一番号を付して説明は省略する。
この図12に示す音声出力装置50は、DAC43を利用することなく、DSP42から出力される音声データを直接デジタルアンプ45で増幅し、デジタルアンプ45からスピーカ9に所定の音声信号を供給するようにしている。
この場合も、デジタルアンプ45からスピーカ9に入力される音声信号から過大な異音発生周波数帯域信号の有無を検出する場合には、上記同様、デジタルアンプ45からスピーカ9に入力される音声信号を分岐し、破線で示したADC44でデジタル変換して、DSP42にフィードバックすれば実現することができる。
【0063】
また図13は、上記図11、図12に示した音声出力装置のDSP42において、上記図1及び図9に示した音声出力装置のコンパレータ回路12が実行する処理を実現するためのフローチャートである。
この場合、DSP42は、先ず、ステップS101において、入力される検出データに許容入力レベル以上の過大入力が含まれているか否かを判別するようにされる。そして、ステップS101において、検出データに過大入力が含まれていると判別したときは、ステップS102に進み、ステップS102において内蔵されているタイマーをオンにする。
【0064】
そして、続くステップS103において、ステップS102において、タイマーをオンしてから、時間T1を経過したときに、ステップS104に進み、ステップS104において、入力音声データから異音発生周波数帯域の音声データを除去(減衰)させる帯域除去フィルタとしての機能をオンさせるようにする。
【0065】
次に、DSP42は、ステップS105において、検出データにまだ過大入力が含まれているか否かを判別を行い、過大入力が無くなったときにステップS106に進み、ステップS106においてタイマーをオンにする。
そして、次のステップS107において、ステップS106においてタイマーをオンしてから時間T2を経過したときに、ステップS108に進み、ステップS108において帯域除去フィルタとしての機能をオフするようにしている。
【0066】
一方、ステップS107において、時間T2経過していないと判別したときは、ステップS109に進み、ステップS109において、再度、過大入力の有無を判別する。そして、過大入力が無なければステップS107に戻り、時間T2を経過したかどうかの判別を行う。
【0067】
これに対して、ステップS109において、過大入力有りと判別したときは、ステップS110において、上記ステップS106でオンにしたタイマーのタイマー値をリセットした後、ステップS105に戻り、ステップS105からの処理を行うようにする。このような処理を行うようにすれば、上記図1及び図9に示した音声出力装置の信号レベル調整部13とほぼ同等の機能をDSP42により実現することができるようになる。
【0068】
なお、本実施の形態の音声出力装置においては、スピーカにおいて異音などの不具合を発生させる異音発生周波数帯域を、スピーカの振動板の振幅が最大になる最低再生周波数以下の周波数帯域として説明したが、これはあくまでも一例であり、異音発生周波数帯域は任意に設定可能である。
例えばスピーカに許容入力レベル以上の過大入力が有ったときに、スピーカから「ビビリ音」を発生させるような周波数帯域が存在する場合には、そのような周波数帯域を異音発生周波数帯域として設定することも可能である。
その場合は、例えば図1及び図9に示した音声出力装置であれば、帯域減衰フィルタ10とローパスフィルタ11、図10に示した音声出力装置であれば、帯域減衰フィルタ10とバンドパスフィルタ33の周波数特性を変更するだけで、容易に実現できるものである。
【0069】
【発明の効果】
以上の説明からわかるように、本発明では、動作決定手段において、音声出力手段に対して供給する音声信号の所要帯域の信号レベルと、音声出力手段の許容レベルとに応じて、減衰手段を動作させるか否かを決定することで、音声出力手段に対して、所要帯域の信号が一定以上入力されるのを制限するようにしている。
【0070】
また本発明では、帯域信号減衰手段で入力音声信号から所要帯域の信号を減衰すると共に、帯域信号抽出手段で帯域信号減衰手段で減衰した所要帯域の信号だけを抽出し、レベル調整手段により、抽出した信号が所定レベルより小さくなるように調整して、帯域信号減衰手段からの信号と加算して音声信号として出力することで、音声信号の所要帯域の信号レベルを所定レベルより小さく保つようにしている。
【0071】
これにより、音声出力手段に対して、その許容レベルを超えるような過大レベルの信号が入力されることにより発生する種種の不具合を防止することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態としての音声出力装置の構成を示したブロック図である。
【図2】密閉形のスピーカにおける最低再生周波数と振幅レベルの関係を示した図である。
【図3】バスレフ形のスピーカにおける最低再生周波数と振幅レベルの関係を示した図である。
【図4】第1の実施の形態としての音声出力装置に設けられているローパスフィルタの周波数特性を示した図である。
【図5】第1の実施の形態としての音声出力装置に設けられている帯域除去フィルタの周波数特性を示した図である。
【図6】第1の実施の形態としての音声出力装置に設けられている切替スイッチの動作タイミングを示した図である。
【図7】第1の実施の形態としての音声出力装置に設けられる信号レベル調整部のフィルタ回路の構成を示した図である。
【図8】図7に示した信号レベル調整部から出力される音声信号の周波数特性を示した図である。
【図9】第2の実施の形態としての音声出力装置の構成を示したブロック図である。
【図10】第3の実施の形態としての音声出力装置の構成を示したブロック図である。
【図11】第4の実施の形態としての音声出力装置の構成を示したブロック図である。
【図12】図11に示した音声出力装置の他の構成を示したブロック図である。
【図13】第4の実施の形態としての音声出力装置のDSPが実行する処理の一例を示したフローチャートである。
【図14】従来の音声出力装置の構成を示したブロック図である。
【符号の説明】
1 音声出力装置、2 音声信号入力部、3 バッファ回路、4 アッテネータ、5 ハイパスフィルタ、6 切替スイッチ、7 11 ローパスフィルタ、8 アンプ、9 スピーカ、10 帯域減衰フィルタ、12a コンパレータ、12b 時定数回路、12 コンパレータ回路、13 35 信号レベル調整部、14 ハイパスフィルタ回路、15 ローパスフィルタ回路、31 帯域除去フィルタ、32 加算器、33 バンドパスフィルタ、34 オートゲインコントロール回路、41 44 ADC、42 DSP、43 DAC、45 デジタルアンプ
Claims (12)
- 音声出力手段に供給するために入力された音声信号から所要帯域の信号成分を減衰させる減衰手段と、
前記音声出力手段に対して供給する音声信号の所要帯域の信号レベルと前記音声出力手段の許容レベルとに応じて、前記減衰手段を動作させるか否かを決定する動作決定手段と、
を備えていることを特徴とする信号レベル調整装置。 - 前記動作決定手段が動作決定に用いる所要帯域の信号レベルは、音声信号源から前記信号レベル調整装置に入力された音声信号から得ることを特徴とする請求項1に記載の信号レベル調整装置。
- 前記動作決定手段が動作決定に用いる所要帯域の信号レベルは、前記信号レベル調整装置から出力された音声信号から得ることを特徴とする請求項1に記載の信号レベル調整装置。
- 前記動作決定手段は、
前記入力音声信号に含まれる所要帯域の信号が、所定レベル以上であるときは、前記所要帯域の信号が所定レベル以上になった時点から所定開始時間経過したときに、前記減衰手段を動作させるように制御することを特徴とする請求項1に記載の信号レベル調整装置。 - 前記動作決定手段は、
前記減衰手段が動作している状態において、前記入力音声信号に含まれる所要帯域の信号が所定レベル以下であるときは、その所要帯域の信号のレベルが所定終了時間以上継続して所定レベル以下になったときに、前記減衰手段を動作させないように制御することを特徴とする請求項1に記載の信号レベル調整装置。 - 音声出力手段と、
前記音声出力手段に供給するために入力された音声信号から所要帯域の信号成分を減衰させる減衰手段と、
前記音声出力手段に対して供給する音声信号の所要帯域の信号レベルと前記音声出力手段の許容レベルとに応じて、前記減衰手段を動作させるか否かを決定する動作決定手段と、
を備えていることを特徴とする音声出力装置。 - 前記動作決定手段が動作決定に用いる所要帯域の信号レベルは、音声信号源から入力された音声信号から得ることを特徴とする請求項6に記載の音声出力装置。
- 前記動作決定手段が動作決定に用いる所要帯域の信号レベルは、前記音声出力手段に入力される音声信号から得ることを特徴とする請求項6に記載の音声出力装置。
- 前記動作決定手段は、
前記入力音声信号に含まれる所要帯域の信号が、所定レベル以上であるときは、前記所要帯域の信号が所定レベル以上になった時点から所定開始時間経過したときに、前記減衰手段を動作させるように制御することを特徴とする請求項6に記載の音声出力装置。 - 前記動作決定手段は、
前記減衰手段が動作している状態において、前記入力音声信号に含まれる所要帯域の信号が所定レベル以下であるときは、その所要帯域の信号のレベルが所定終了時間以上継続して所定レベル以下になったときに、前記減衰手段を動作させないように制御することを特徴とする請求項6に記載の音声出力装置。 - 入力音声信号から所要帯域の信号を減衰する帯域信号減衰手段と、
前記所要帯域の信号だけを抽出する帯域信号抽出手段と、
前記帯域信号抽出手段で抽出された信号のレベルが所定レベルとなるように調整するレベル調整手段と、
前記帯域信号減衰手段から出力される信号と、前記レベル調整手段から出力される信号とを加算して出力する加算手段と、
を備えていることを特徴とする信号レベル調整装置。 - 入力音声信号から所要帯域の信号を減衰する帯域信号減衰手段と、
前記所要帯域の信号だけを抽出する帯域信号抽出手段と、
前記帯域信号抽出手段から出力される信号のレベルが、所定レベルより小さくなるように調整するレベル調整手段と、
前記帯域信号減衰手段から出力される信号と、前記レベル調整手段から出力される信号とを加算する加算手段と、
前記加算手段から出力される音声信号に応じた音声を出力する音声出力手段と、
を備えていることを特徴とする音声出力装置。
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