JP4433137B2 - 環状ホルマールの保存方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、環状ホルマールの保存方法に関する。この環状ホルマールは、ポリオキシメチレン共重合体を製造する際、トリオキサンとの共重合モノマーとして有用なものである。
【0002】
【従来の技術】
カチオン活性触媒を用いてホルムアルデヒド、トリオキサン、又はテトラオキサンのような環状オリゴマーと、それらと共重合しうる長期間保存された環状ホルマールとからポリオキシメチレン共重合体を得た場合には、得られたポリオキシメチレン共重合体の熱安定性が、しばしば満足できない場合があった。
【0003】
熱安定性を低下させる原因としては、環状ホルマール中に含まれるパーオキサイド誘導体が知られている。環状ホルマールは、室温下においてもごくわずかながら分解し、特に数10℃から100℃以上にも及ぶ高温下におかれた場合には分解が著しく、純度低下が顕著である。これらを、特に特殊な溶媒やカチオン重合体のモノマーとして用いる場合には、高純度なものが要求されるため、貯蔵中の分解によるごくわずかな純度低下等においても最終製品の品質低下につながるため改善が求められている。パーオキサイド誘導体の増加を抑制する方法として、エーテル化合物の酸化防止剤として知られているアミン化合物、及びヒンダードフェノール類を添加する方法が知られている。
【0004】
また、環状ホルマールの保存方法として、ジオキソラン化合物に、置換フェノール類、ハイドロキノン類、フェニルアミン類、有機亜リン酸エステル類、又はチオエーテル類の少なくとも1種の化合物をジオキソラン化合物に対して0.0001wt%〜1wt%の範囲で用いる方法が開示されている(特許文献1参照)。
【0005】
ポリオキシメチレン共重合体のモノマーとして環状ホルマールを用いる場合、該環状ホルマールを合成、精製した後、タンク等で保持すると、酸化分解等によりパーオキサイドや蟻酸、ホルムアルデヒド等が生成し、重合収率の低下、或いは生成した樹脂の熱安定性の不良等が問題であった。この酸化分解に関しては、重合に先だって予めモノマー中にヒンダードフェノールを添加することにより、重合時の主鎖分解及び未反応モノマーの分離、洗浄、乾燥、その他後処理中でのポリオキシメチレン共重合体の酸化分解を抑える方法が開示されている(特許文献2参照)。これ以外には環状ホルマールとして1,3−ジオキソランを用い、該1,3−ジオキソラン中のパーオキサイド誘導体が15ppm以下でヒンダードフェノールの少なくとも1種を10〜500ppm添加された1,3−ジオキソランを用いて、ポリオキシメチレン共重合体を製造する方法が開示されている(特許文献3参照)。
【0006】
さらには1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキサン、1,4−ブタンジオールホルマール、ジエチレングリコールホルマール及び1,3,5−トリオキセパンから選ばれた環状ホルマールに、分子量350以上の少なくとも1種のヒンダードフェノールを環状ホルマールに対して0.001〜10wt%添加する方法(特許文献4)が開示されているが、更なる改善が求められていた。
【0007】
【特許文献1】
特開昭60−16984号公報
【特許文献2】
特公平3−63965号公報
【特許文献3】
特許第3134699号公報
【特許文献4】
特開平7−242652号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ポリオキシメチレン共重合体の製造用モノマーとして用いられる環状ホルマールの保存方法に関するものである。そして、ポリオキシメチレン共重合体のモノマーとして好適に使用できる環状ホルマールの保存方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、環状ホルマールにフェノールを添加することにより、長期間保存してもパーオキサイドの発生量が抑制されることを見出し、また、該フェノールの添加量を特定量とすることで、トリオキサンとの共重合時における触媒活性の低下を引き起こすことなく、良く製造できるという効果を見出し本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、ポリオキシメチレン共重合体のモノマーとして用いられる環状ホルマールにおいて、合成、精製直後のパーオキサイド含有量の少ない内にフェノールを5〜10000ppm添加することにより、パーオキサイドの発生を抑制し長期間安定に保存する方法を見出したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明は、環状ホルマールにフェノールを5〜10000ppm添加する環状ホルマールの保存方法である。更に、好ましくは、環状ホルマールにフェノールを10〜2000ppm添加するものである。フェノールの添加量が5ppm未満であるとパーオキサイドの生成を抑える効果がなく、フェノールの添加量が10000ppmを超えると、ポリオキシメチレン共重合体のモノマーとして使用した場合に重合に悪影響を与えるので好ましくない。
【0012】
ポリオキシメチレン共重合体のモノマーとしては、環状ホルマール中のパーオキサイド含有量は50ppm以下が好ましく、さらに好ましくは30ppm以下である。これよりも多い場合、生成したポリオキシメチレン共重合体の熱安定性が低下する。また、環状ホルマール中の水分量を100ppm以下に維持することが望ましく、さらに望ましくは50ppm以下である。これよりも多いと重合収率が著しく低下し、さらには重合反応が開始しない場合もある。
【0013】
本発明の環状ホルマールは、酸触媒の存在下に、ホルムアルデヒドとアルキレングリコールから得られる環状エーテルである。例えば、1,3−ジオキソラン、2−エチル−1,3−ジオキソラン、2−プロピル−1,3−ジオキソラン、2−ブチル−1,3−ジオキソラン、2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン、2−フェニル−2−メチル−1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、2,4−ジメチル−1,3−ジオキソラン、2−エチル−4−メチル−1,3−ジオキソラン、4,4−ジメチル−1,3−ジオキソラン、4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン、2,2,4−トリメチル−1,3−ジオキソラン、4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン、4−ブチルオキシメチル−1,3−ジオキソラン、4−フェノキシメチル−1,3−ジオキソラン、4−クロルメチル−1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキカビシクロ[3,4,0]ノナン等を挙げることができる。
【0014】
これらの中でも特に好ましい環状ホルマールは、1,3−ジオキソランである。
【0015】
例えば、本発明の環状ホルマールとトリオキサンを共重合する場合には、重合方法としては、塊状重合法、溶融重合法等がある。好ましい重合方法としては、実質上溶媒を用いない塊状重合法か、またはモノマーに対して20%以下の溶媒を用いる準塊状重合法があり、溶融状態にあるモノマーを用いて重合し、重合の進行と共に塊状或いは粉状化した固体のポリマーを得る方法である。
【0016】
環状ホルマールの添加量は、トリオキサンに対して0.5〜40.0mol%が好ましく、より好ましくは1.1〜20.0mol%である。環状ホルマールの使用量がこれより多い場合は重合収率が低下し、少ない場合は熱安定性が低下する。
【0017】
重合触媒としては、一般のカチオン活性触媒が用いられる。このようなカチオン活性触媒としては、ルイス酸、殊にホウ素、スズ、チタン、リン、ヒ素およびアンチモン等のハロゲン化物、例えば三フッ化ホウ素、四塩化スズ、四塩化チタン、五塩化リン、五フッ化リン、五フッ化ヒ素および五フッ化アンチモン、およびその錯化合物または塩の如き化合物、プロトン酸、例えばトリフルオロメタンスルホン酸、パークロル酸、プロトン酸のエステル、殊にパークロル酸と低級脂肪族アルコールとのエステル、プロトン酸の無水物、特にパークロル酸と低級脂肪族カルボン酸との混合無水物、あるいは、トリエチルオキソニウムヘキサフルオロホスファート、トリフェニルメチルヘキサフルオロアルゼナート、アセチルヘキサフルオロボラート、ヘテロポリ酸またはその酸性塩、イソポリ酸またはその酸性塩などが挙げられる。特に三フッ化ホウ素を含む化合物、あるいは三フッ化ホウ素水和物および配位錯体化合物が好適であり、エ−テル類との配位錯体である三フッ化ホウ素ジエチルエ−テラ−ト、三フッ化ホウ素ジブチルエーテラートは特に好ましい。
【0018】
上記触媒使用量は、トリオキサン1molに対して、1×10-7〜1×10-3molであり、好ましくは1×10-7〜1×10-4molが適当である。これ以上では生成した重合体の熱安定性が低下し、これ以下では重合収率が低下する。
【0019】
ポリオキシメチレン共重合体の分子量調節のために、必要に応じて適当な分子量調節剤を用いても良い。分子量調節剤としては、カルボン酸、カルボン酸無水物、エステル、アミド、イミド、フェノ−ル類、アセタール化合物などが挙げられる。特に、2,6−ジメチルフェノール、メチラール、ポリオキシメチレンジメトキシドは好適に用いられ、最も好ましいのはメチラールである。分子量調節剤は単独あるいは溶液の形で使用される。溶液で使用する場合、溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、メチレンジクロライド、エチレンジクロライド等のハロゲン化炭化水素が挙げられる。
【0020】
一般にこれら分子量調節剤の添加量は、モノマーに対して、10〜1000ppmが適当であり、必要に応じて調整する。
【0021】
ポリオキシメチレン共重合体の製造のために用いられる重合装置は、バッチ式、連続式のいずれでも可能であり、バッチ式重合装置としては、一般的に用いられる攪拌機付きの反応槽が使用できる。連続式重合装置としては、重合時の急激な固化、発熱に対処可能な強力な攪拌能力、緻密な温度制御、さらにはスケ−ルの付着を防止するセルフクリ−ニング機能を備えたニ−ダ−、二軸スクリュー式連続押出混練機、二軸のパドル型連続混合機、その他、これまでに提案されているトリオキサンの連続重合装置が使用可能で、2種以上のタイプの重合機を組み合わせて使用することもできる。
【0022】
ポリオキシメチレン共重合体の製造のための重合時間は、3分以上が好ましく、特に5分以上とするのが好ましい。重合時間がこれより短い場合は重合収率又は熱安定性が低下する。
【0023】
重合を完了し、重合機から排出される粗共重合体は、次いで直ちに失活剤と混合接触させて重合触媒の失活化を行い重合反応を停止することが必要である。本発明では、通常、重合収率が90%以上、好ましくは95%以上、より好ましくは97%以上に達した時点で触媒を失活させ重合を停止する。
【0024】
重合触媒の失活剤としては、三価の有機リン化合物、アミン化合物、アルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物などが使用できる。アミン化合物としては、一級、二級、三級の脂肪族アミンや芳香族アミン、ヘテロ環アミン、ヒンダードアミン類、その他公知の触媒失活剤が使用できる。例えば、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノ−n−ブチルアミン、ジ―n―ブチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、アニリン、ジフェニルアミン、ピリジン、ピペリジン、モルホリンなどが使用できる。これらの中で特に三価の有機リン化合物および三級アミンは好ましく、トリフェニルホスフィンが最も好適である。
【0025】
失活剤を溶液、懸濁液の形態で使用する場合、使用される溶剤は特に限定されるものではないが、水、アルコール類の他、アセトン、メチルエチルケトン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチレンジクロライド、エチレンジクロライド等の各種の脂肪族及び芳香族の有機溶媒が使用可能である。
【0026】
いずれの場合も失活処理は、粗共重合体は微細な粉粒体であることが好ましく、このためには重合反応機が塊状重合物を充分粉砕する機能を有するものが好ましく、また、重合後の反応物を別に粉砕機を用いて粉砕した後に失活剤を加えてもよく、更に失活剤の存在下で粉砕と攪拌を同時に行ってもよい。また粉砕は、粉砕後の粒度が、標準ふるいを用いRo−Tap(ロータップ)シェーカーによってふるい分けして、100wt%が10メッシュの篩を通過し、そのうち90wt%以上が20メッシュの篩を、60wt%以上が60メッシュの篩をそれぞれ通過するような粒度となるように粉砕することが望ましい。このような粒度まで粉砕が行われない場合は、失活剤と触媒の反応は完結せず、従って残存した触媒によって徐々に解重合が進行して分子量低下を生じる。
【0027】
この様にして重合触媒の失活を行った共重合体は高収率で得られるため、そのまま後段の安定化工程に送ることができるが、一層の精製が必要であるならば、洗浄、未反応モノマーの分離回収、乾燥等を経ることができる。
【0028】
安定化工程では、下記(1)および(2)に記載される安定化方法を採用することができる。
(1)上記で得られたポリオキシメチレン共重合体を加熱溶融して、不安定部分を除去する方法。
(2)上記で得られたポリオキシメチレン共重合体を水性媒体中で加水分解して、不安定部分を除去する方法。
これらの方法により安定化した後、ペレット化し、安定化された成形可能なポリオキシメチレン共重合体を得ることができる。
【0029】
上記の方法のうち、(1)の方法が(2)の方法に比べて、工程が単純であり、工業的方法として好ましい。すなわち、(1)の方法を採用する場合は、ポリオキシメチレン共重合体をその溶融温度から100℃高い温度までの範囲で、1.01×102〜1.33×10-2kPaの圧力下において溶融混練することが好ましい。処理温度がポリオキシメチレン共重合体の溶融温度より低い場合は、不安定部分の分解温度が不充分となり、安定化の効果が得られない。また、その溶融温度から100℃高い温度を越える場合は、黄変、熱によるポリマーの主鎖分解、或いは不安定部分が生成し熱安定性を損なう結果となり好ましくない。また、処理時の圧力としては、1.01×102kPaより高い場合は、不安定部分の分解により生じた分解ガスを系外に除去する効果が低く、充分な安定化効果が得られない。また1.33×10-2kPaより低い場合は、このような高真空度を得るための装置が高価となり、工業的不利益が生ずるばかりでなく、吸引ベント口における溶融樹脂のベントアップ等、運転上のトラブルを起こしやすく好ましくない。
【0030】
また、上記安定化処理に用いる装置としては、単軸または2軸以上のベント付押出機を使用することができる。押出機は必要な滞留時間を得るために、2台以上の押出機を直列に配置する方法あるいは二軸表面更新型溶融混練機を用いる方法は有利な方法である。これらの安定化処理に際して、ポリオキシメチレン共重合体の溶融混練時に、酸化防止剤、熱安定剤等の安定剤を添加して安定化処理を行うことができる。
【0031】
使用できる酸化防止剤としては、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシルフェニル)プロピオネート]及び1,6−ヘキサンジオール[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]等の立体障害性フェノール類が挙げられる。
【0032】
また、その他の熱安定剤としては、メラミン、メチロ−ルメラミン、ベンゾグアナミン、シアノグアニジン、N,N−ジアリールメラミン等のアミン置換トリアジン類、ポリアミド類、尿素誘導体、ウレタン類等およびナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、バリウムの無機酸塩、水酸化物、有機酸塩等が挙げられる。
【0033】
得られたポリオキシメチレン共重合体には、着色剤、核剤、可塑剤、離型剤、蛍光増白剤、充填剤あるいはポリエチレングリコール、グリセリンのような帯電防止剤、ベンゾトリアゾール系またはベンゾフェノン系化合物のような紫外線吸収剤、ヒンダードアミン類のような光安定剤等の添加剤を所望により添加することができる。
【0034】
【実施例】
以下、本発明の実施例及び比較例を示すが、本発明はこれらにより何ら制限されるものではない。実施例中の用語、及び測定法は次の通りである。
%、 ppm:全て重量で測定したものを示す。
【0035】
(1)環状ホルマール中のパーオキサイド含有量の測定方法
300ml三角フラスコを用意して、それぞれにイソプロピルアルコール40mlと氷酢酸2mlを加える。そして試料25gを精秤して添加する(一つは試料無添加の空試験用)。ここでそれぞれにヨウ化カリウム飽和イソプロピルアルコール溶液10mlを加えて約70℃のウォーターバス上で正確に5分間加熱する。直ちに0.01N-チオ硫酸ナトリウム溶液で滴定を行い、以下の式で試料中のパーオキサイド含有量を求めた。
【数1】
Figure 0004433137
【0036】
(2)水分量の測定方法
京都電子工業(株)製のカールフィッシャー水分計(MKC-510N型)により、水分量を測定した。
【0037】
(3)重合収率の測定方法
重合機より取り出したオキシメチレン共重合体20〜30gを50mlの1容量%トリエチルアミン-メタノール水溶液(水:メタノール=4:1(v/v))に浸した後、濾過し、さらにアセトンで3回洗浄することによってオリゴマーや未反応のモノマーを除去した。そして60℃で1時間真空乾燥を施した後に精秤し、以下の式により重合収率を決定した。
重合収率=W1/W0×100
0;アセトン処理前の重量
1;アセトン処理、乾燥後の重量
【0038】
(4)加熱重量減少率の測定方法
粗共重合体を1.33kPa減圧下で60℃、24時間乾燥した後、60メッシュの篩を通過した粗共重合体2gに安定剤(チバガイギ−社製、イルガノックス245(4.0%))を加え、よく混合してから試験管に入れ、窒素置換後1.33kPa減圧下で222℃、2時間加熱した場合の重量減少率を示す。
【0039】
1,3−ジオキソランの保存試験
保存試験に用いる環状ホルマールとして1,3−ジオキソラン(東京化成工業社製)を蒸留精製したものを使用した。蒸留直後の1,3−ジオキソラン中の水分量は5ppm、パーオキサイド含有量は2ppmであった。
【0040】
実施例1
200ml三角フラスコに蒸留により精製した1,3−ジオキソラン100gを入れ、フェノールを1,3−ジオキソランに対して30ppm添加した。ついで、系内を窒素雰囲気下にした後に栓をして密閉状態とし、60℃で放置した。10日後の該1,3−ジオキソラン中のパーオキサイド含有量は8ppmであり、20日後は15ppmであった。
【0041】
実施例2〜4
フェノールの添加量を表1に示した量とした以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0042】
比較例1〜3
安定剤種、添加量を表1に示したものとした以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0043】
[保存した環状ホルマールのポリオキシメチレンの重合試験による評価]
重合に使用したトリオキサンの水分量は15ppm、パーオキサイド含有量は10ppmであった。
また、重合に使用した1,3−ジオキソランは蒸留精製後に各種安定剤を添加して保存したもので、水分量、パーオキサイド含有量は重合直前の測定値である。
【0044】
実施例5
反応槽を65℃に保温した横型異方向撹拌翼付きのバッチ式重合装置にトリオキサン300gとフェノール含有量30ppm、水分量15ppm、パーオキサイド含有量が20ppmである1,3−ジオキソラン13.2gを添加し、触媒として三フッ化ホウ素ジエチルエーテラートをトリオキサン1molに対して0.040×10-3molとなる量を添加し、窒素雰囲気下で共重合を行った。重合開始から25分後、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート1molに対し、トリエチルアミンが20molとなるようにトリエチルアミン-ベンゼン溶液(トリエチルアミン5mmol/ml−ベンゼン)を添加し、重合を停止した。得られた粗共重合体の重合収率は93%で加熱重量減少率は1.9%であった。
【0045】
実施例6〜9
フェノール含有量、水分量、及びパーオキサイド含有量が、表2に示した量である1,3−ジオキソランを使用した以外は、実施例5と同様に行った。結果を表2に示す。
【0046】
比較例4〜5
1,3−ジオキソランに安定剤を添加せず、水分量、パーオキサイド含重量が表2に示した量である1,3−ジオキソランを使用した以外は、実施例5と同様に行った。
【0047】
比較例6
安定剤として、フェノールを20000ppm含有し、水分量が16ppm、パーオキサイド含有量が4ppmである1,3−ジオキソランを使用した以外は、実施例5と同様に行った。
【0048】
【表1】
Figure 0004433137
【0049】
【表2】
Figure 0004433137
【0050】
【発明の効果】
本発明により、ポリオキシメチレン共重合体のモノマーとして用いられる環状ホルマールにフェノールを特定量添加することにより長期間安定に高品質を維持したまま保存でき、また該環状ホルマールを用いることにより、重合収率よく、優れた熱安定性を有するポリオキシメチレン共重合体を安定に製造できる。

Claims (2)

  1. 1,3−ジオキソランに、フェノールを5〜10000ppm添加することを特徴とする1,3−ジオキソランの保存方法。
  2. フェノールの添加量が10〜2000ppmである請求項1記載の1,3−ジオキソランの保存方法。
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