JP4418993B2 - アース用導電部材を備えた遊技機 - Google Patents

アース用導電部材を備えた遊技機 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は遊技機に設けられたアース機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、遊技ホールに設置されているいわゆるパチンコ遊技を実施するための弾球遊技機やその他の遊技機(ゲームセンター等に置かれているカジノタイプの種々の遊技機、パチスロ機等を包含する。以下同じ。)には、数多くの電気部品が装備されている。一方、これら遊技機には、導電体である金属製の部品・部材に加えて合成樹脂等の絶縁体からなる部品や部材が多用されており、静電気が発生および蓄積され易い状態を構成している。特に最近の弾球遊技機は、遊技装置および周辺装備の合成樹脂化が進行した結果、このような部分の表面において遊技球等が摩擦したり或いは接触(衝突)等することによってかなりの容量の静電気が発生し、当該遊技球等に蓄積(帯電)することとなる。
【0003】
従って、近年の高度に電装化された弾球遊技機その他の遊技機において、静電気を発生させおよび/または静電気を帯び得る種々の部品・部材(以下「帯電部」という。)から静電気を放出(放電)するアース機構を設けることは、遊技機に装備される電子部品が静電気によって破損あるいは誤動作するのを防止するという観点ならびに遊技者が遊技機の一部に触れた際に静電気による不快な刺激を受けるのを回避するという観点から重要である。
【0004】
例えば、いわゆるパチンコ遊技を行うための弾球遊技機において、静電気が鋼球である遊技球に帯電することに鑑みて、遊技球の通行する部分(上皿等)の一部にアース機構を設けることがある。例えば、特開昭61−29377号公報や特開平8−323004号公報には、弾球遊技機裏面に装備されている球通路(球貯留タンクから延伸したタンクレール)等の帯電部に一般的なリード線若しくは金属板を取り付け、当該リード線若しくは金属板の一端を、他の導電性部品や部材即ち帯電部から静電気を伝導され得る構成部分(以下、遊技機にある帯電部との関係において「導電体部」という。)に接続してアースさせることが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、遊技機における帯電部は上述の球貯留タンク及びその球通路のような一部位に限られるものではなく、合成樹脂等の絶縁体から成る部材であって遊技球その他の遊具と接触・摩擦し得る部分および該部分に接触している隣接部分であれば何れも帯電部となり得る。例えば、弾球遊技機の前面側に配置される遊技盤面上の各種入賞装置、発射球誘導レール或いは弾球遊技機前面側に設けられている遊技球(賞球)の受け皿(上皿、下皿)等の合成樹脂製部材は何れも帯電部となり得る。
従って、弾球遊技機その他の遊技機に装備される電子部品の静電気に因る破損・誤動作を完全に防止するためには、遊技機の表面側および内面側を問わず、種々の帯電部についてアース処理を施すことが望ましい。
【0006】
しかしながら、上記公報に記載されているような一般的なリード線や金属板によるアース機構は煩雑な部品の組み付けを必要とした。例えば、弾球遊技機において帯電部となり得る数多くの部品・部材にこれらアースのためのリード線や金属板を接続してアース経路を構築することは、リード線の半田付けや金属板のビス止め作業量がそれだけ増加することとなる。複数箇所の帯電部(静電気放出側)に個々に金属板やリード線を取り付け、さらに当該金属板やリード線を遊技機本体における導電体部(静電気受け入れ側)に個々に接続してアース経路を形成する作業が必要だからである。然るにこのことは、遊技機自体の構造をそれだけ複雑化して組み付け工程に手間取ることとなり、さらにはコスト増の原因にもなるため、好ましくない。
【0007】
本発明は、上記のようなリード線や金属板を用いて構築される従来のアース機構における問題点を解決するものであり、その目的とするところは、手間のかからない簡単な構造で遊技機の随所にアース機構を設ける手段を提供することおよびそのようなアース機構を有する弾球遊技機その他の遊技機を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明において提供される遊技機は、請求項に記載のとおりに特定される遊技機である。このように特定される本発明の遊技機では、少なくとも一対の、遊技作動中に作動状況に応じて静電気を帯び得る帯電部と当該帯電部から離隔した位置に配置された導電体部とを、変形に抗して弾力を示す弾性部分を有する弾性導電部材によって通電可能に接続し、さらに、アースのための当該弾性導電部材を、それ自体の弾力によって当該部材と当該帯電部および導電体部のうちの少なくとも一方との接触が維持されるように配置することによって、アース機構が構築されている。
【0009】
このようにして、本発明の遊技機では、上記導電部材を介した帯電部から導電体部への静電気伝導経路すなわちアース経路が形成される。そして、本発明の遊技機によれば、導電部材の弾力を利用して帯電部や導電体との接触が実現され得る結果、かかるアース機構を形成する際、従来のリード線を接続する場合のような各部材の組み付け工程において煩雑な部材間の半田付けやビス止め作業を省き、アースのための導電部材の取付け作業を省力化することができる。このため、簡単な構造で随所にアース機構を設けることができる。さらに、取付け作業の省力化の結果、アース機構構築にかかるコストを低く抑えることができる。
さらに、本発明の遊技機では、弾性導電部材の弾力を利用して当該部材と帯電部および/または導電体部とを接触させている(即ち圧接させている)ため、高密着性が安定して確保されており、アース用リード線を半田付けする場合におけるような断線等による接触不良を来すおそれがない。このため、アース用部品の組み付け工程に手間取らない簡便な構造とともに信頼性に優れるアース機構が提供される。
【0010】
本発明の遊技機として好ましいものは、前記弾性導電部材は筋状に形成されており、且つ、該筋状弾性導電部材は曲げられて前記帯電部と前記導電体部の間に配置されており、該曲げによって生じる弾力によって、該筋状弾性導電部材と該帯電部および/または導電体部との接触が維持されている遊技機である。このように特定される遊技機では、上記弾性導電部材が筋状に形成されるとともにそれが曲げられて帯電部と導電体部の間に配置されている結果、当該弾性導電部材に生じる弾力は比較的強い。このため、帯電部および/または導電体部と当該筋状導電部材との密着度をより向上させることができる。また、帯電部から比較的離隔した位置の導電体部に静電気を伝導し得るアース経路をアース用部品の組み付け工程に手間取らない簡単な構造で構築することができる。
【0011】
また、本発明の遊技機として好ましい他のものは、前記弾性導電部材は板バネ状に形成されており、該板バネ状弾性導電部材は曲げられて前記帯電部と前記導電体部の間に配置されており、該曲げによって生じる弾力によって、該板バネ状弾性導電部材と該帯電部および/または導電体部との接触が維持されている遊技機である。このように特定される遊技機では、上記弾性導電部材が板バネ状に形成されるとともにそれが曲げられて上記帯電部と上記導電体部の間に配置されている結果、比較的強い弾力で帯電部および/または導電体部(典型的には相互に近接するもの)と密着させることができる。このため、アース用部品の組み付け工程に手間取らない簡単な構造で信頼性の高いアース機構を構築することができる。
【0012】
また、本発明の遊技機として好ましい他のものは、前記弾性導電部材は少なくとも一部がコイル状に巻かれて形成されており、そのコイル形成部分に生じる弾力によって前記帯電部および/または導電体部との接触が実現されている遊技機である。このように特定される遊技機では、少なくとも一部分がコイル状に巻かれて形成された弾性導電部材における当該コイル形成部分で生じる強力な弾力(即ちコイルバネ弾性)によって上記帯電部および/または導電体部との接触が行われている。このため、密着度に優れ、より信頼性の高いアース機構が提供される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態として、本発明によって提供され得る遊技機の一典型例である弾球遊技機への適用例を図面を参照しつつ説明する。
【0014】
先ず、本実施形態に係る弾球遊技機1全体の大まかな構成を説明する。なお、図1は本弾球遊技機1の外観を示した正面図である。図2は本弾球遊技機1のガラス枠11および前板12を開放した状態を示す正面図である。図3はさらに前枠2を開放した状態を示す斜視図である。
図1〜図3に示すように、本弾球遊技機1は、通常の一般的な弾球遊技機と同様、長方形枠状に成形された木枠3のヒンジ部3aに額縁状に成形された前枠2が開閉可能に軸着されることによって構築されている。その前枠2の下方には、当該前枠2と木枠3との隙間を埋めるための填め板4が嵌め込まれている。前枠2の前面にはガラス枠11および前板12が開閉可能に軸支されている。
この前枠2の中央には長方形状の開口部が形成されており、前枠2の裏面側において当該開口部を囲うようにして枠状の裏セット板6が装着されている(後述の図13参照)。而して、この裏セット板6の内縁部には、この開口部の縁に沿って弾球遊技機1正面方向へ突き出るようにして2列のエッジ部6a,6b(好ましくは表面が金属メッキで補強されている)が形成されている(図2および図13)。このエッジ部6a,6bは、従って、前枠2の上記中央開口部の周縁部を構成する。
【0015】
また、図2に示すように、前枠2の前面下方には、本弾球遊技機1の裏面側に設けられた図示しない球通路にそれぞれ連通した上部球供給口25および下部球供給口26が設けられている。このうち、下部球供給口26の前方には、遊技球の受け皿の一つである下皿9が灰皿8を付設して取り付けられている。さらにその右側には、発射装置24を起動させてパチンコ球を遊技盤14上に発射させるためのハンドル10が回動可能に軸支されている。この発射装置24は、球打ち用槌24a、発射レール24b、当該槌24aに接続されるモータ(図示せず)等から形成されている。而して、上記ハンドル10の回転動作に連動してモータが作動し発射レール24bに装填された遊技球を槌24aによって打撃・発射するように構成されている。
【0016】
一方、上記裏セット板6の背面側には、パネル状の遊技盤14が装着されている(図2、図13参照)。図1および図2に示すように、この遊技盤14の表面は、一般的な従来の弾球遊技機と同様、いわゆるパチンコ遊技(鋼球を遊技盤上の所定の入賞口に入れて所定の賞品球を獲得する遊技)を楽しむための遊技領域を構成している。すなわち、遊技盤14の外縁付近には、金属製の発射球誘導レール23が渦巻き状に設けられている。これにより、上記発射装置24から発射された遊技球を当該発射球誘導レール23に沿って遊技盤14の上部に誘導することができる。この発射球誘導レール23の内側には、遊技球の進行方向を適宜変更させるための釘15や風車16の他、一般入賞口17、大型ディスプレイを備えた中央遊技装置18、回転入賞口19、遊技球通過ゲート20、変動入賞口21、アタッカーと呼ばれる大型入賞装置22等の種々の遊技装置が装備されている。而して、これら遊技装置を相互に関連させつつ機能させることによって、多彩なパチンコ遊技(例えば大当たり遊技)を楽しむことができる。なお、本発明はパチンコ遊技内容と特に関連がないため、遊技内容の詳細な説明は省略する。
ところで、遊技盤14上に装備される上記遊技装置(中央遊技装置18、大型入賞装置22等)は、装飾等の観点からその外面に合成樹脂製の部材が使用されている。このため、これら遊技装置は、遊技球との接触等によって容易に静電気が発生し、帯電し得る部分である。さらに、これら装置との接触によって、遊技盤14上を流下する遊技球それ自体にも静電気が蓄積(帯電)し得る。
【0017】
次に、前枠2の前面に設けられるガラス枠11と前板12について説明する。図1に示すように、本弾球遊技機1のガラス枠11は、本弾球遊技機1の外観における装飾効果を高めるべくデザインの統一性を企図しつつ一体的に形成された合成樹脂製の部材である。このガラス枠11の中央部には、上記遊技盤14面が透視され得るように円形状の開口部11aが形成されている(図3)。この開口部11aの周囲は凹凸形状を有しており、合成樹脂製の装飾カバー28a,28b,28cおよび飾り窓29(遊技盤面上に張り付けられた証紙類等を透視するためのもの)等が装備されている。また、これら装飾カバー28a,28b,28cの裏側には図示しないランプ基板およびランプが装着されており、遊技内容に応じてランプの点滅が行われる。
【0018】
一方、図3に示すように、ガラス枠11の裏面側には開口部11aを除くほぼ全面に亘って金属製の補強板30が装着されている。このことによって、樹脂製ガラス枠11の強度を補強している。
さらに、この補強板30には、開口部11aを取り囲むようにして、上下左右にガラス支持枠32a,32b,32c,32dが突設されている。すなわち、開口部11a周縁のうち上部を除く三方において、補強板30上に金属製のガラス支持枠32b,32c,32dが固設されている。さらに左右のガラス支持枠32b,32dの上部には、可倒式の上部ガラス支持枠32aが設けられている。後述する図13に示すように、これらガラス支持枠32a,32b,32c,32dには、上記開口部11aを塞ぐための方形状ガラス板33を収納および支持するための支持溝が2列並んで成形されている。而して、上部ガラス支持枠32aをガラス枠11の後方へ倒すことによって当該支持枠の上方を開放し、そこから2枚の方形状ガラス板33を1枚ずつ当該2列のガラス支持溝にそれぞれ嵌装することができる(図13参照)。また、各ガラス支持枠32a,32b,32c,32dの頂部は前枠2方向に突出・延伸した形状となっており、ガラス枠11を閉じた際に上記前枠2の中央開口部の周縁部を構成する二つのエッジ部6a,6bの間に挿入される(図13参照)。これにより、後述するようにガラス枠11を前枠2に閉じた際には、上記嵌装されたガラス板33と遊技盤14との隙間が遮断されることとなる。このことによって、不心得な遊技者等が当該隙間から針金等の異物を挿入することを防ぐことができる。
【0019】
また、ガラス枠11の開放側端部(即ち左ガラス支持枠32dの外側)には、計3個の金属製のフック片31a,31b,31cが枠の上下に亘ってほぼ等間隔に突設されている。一方、前枠2の開放側には、当該フック片31a,31b,31cに対応する位置において施錠装置(図示せず)に連通する係合穴13a,13b,13cが設けられている(図2、図3)。
而して、ガラス枠11を前枠2に閉じた際にはこれらフック片31a,31b,31cが当該前枠2側の対応する箇所に設けられた係合穴13a,13b,13cに係合され、当該ガラス枠11がロック(施錠)される。なお、ガラス枠11の解錠は前枠2に設けられた鍵穴5に所定の鍵を差し込むことによって行われる。なお、施錠装置自体の機構・構造は従来の弾球遊技機において一般に使用されているものであり、特に本発明に関連あるものでもないため詳細な説明は省略する。
【0020】
次に、前板12について説明する。図4は本弾球遊技機1に装備される前板12の外観を示す斜視図である。また、図5は前板12の裏面図であり、図6は図5におけるVI−VI線断面図である。
先ず前板12の表面側について説明する。図4に示すように、前板12の上端部には逆L字型に成形された防犯フランジ部41が設けられている。この防犯フランジ部41は、当該前板12とガラス枠11とを前枠2に閉じた際に当該ガラス枠11の下縁部分と咬合されるものである。これにより、ガラス枠11と前板12との隙間が遮断され、不心得な遊技者の当該隙間からの異物挿入、不正遊技行為や弾球遊技機1の破損を防止することができる。
図4に示すように、前板12の正面側から見て左上部には、当該前板12を前枠2に閉じた際に上記賞球通路および上部球供給口25に連通する上皿口45が形成されている。而して、この上皿口45の下方には上皿7が装着されており、上皿口45から排出される遊技球を受けて一時的に貯留することができる。この上皿7は合成樹脂の成形品であり、図4および図6に示すように、上皿口45から排出された遊技球を一時的に貯留する貯留部47を形成する上皿基材48と、その下部にあって当該上皿基材48を埋設するように形成されている下カバー部材49とから構成されている。
図4および図6に示すように、この下カバー部材49は、下皿9方向に張り出した半ドーム形状を有すると共に、その下縁部分は遊技盤14中央部を中心とする同心円を構成するように湾曲成形されている。このため、ガラス枠11同様に、本弾球遊技機1全体のデザインの統一性を図りつつボリューム感を与えており且つ下カバー部材49の内側に十分な有効スペースを確保している。なお、本弾球遊技機1においては下カバー部材49の内側中央部には後述するようにスピーカー(図示せず)が内蔵されている結果、その前面中央部には開口部が設けられるとともに、当該開口部には音声透過板50が装着されている(図1参照)。
【0021】
図1および図4に示すように、上皿基材48は本弾球遊技機1の正面から見て右下がり状にわずかに傾斜を持たせてあり且つ貯留部47の底幅が徐々に狭くなるように形成されているため、当該貯留部47に貯留された遊技球は下流側(即ち、前板12の右方向)に一列に整列されつつ順次誘導される。次いで、貯留部47の右端部まで誘導された遊技球は前板12に設けられた送球口(図示せず)より前板12裏面に設けられている一般的な球送り機構51(従来の弾球遊技機におけるものと同様)によって上記発射装置24(図2)の発射レール24b上へ1個ずつ送球される。
なお、この上皿7の右上端部には球抜き操作レバー42が左右方向にスライド可能に設けられている。この球抜き操作レバー42は、上皿基材48の右端部に設けられた球抜き弁(図示せず)と一体を成すものであり、上皿7内部に設置されたスプリング(図示せず)に連結されている。この球抜き弁は、上記スプリングの付勢力によって通常は閉状態を維持している。そして、球抜き操作レバー42をスプリングの付勢力に抗してスライドさせる(図4中の矢印方向)ことによって、上記球抜き弁を一時的に開放することができる。球抜き弁から排出された遊技球は、前板12裏面側に設けられた球抜き通路(図示せず)を通って下皿9へと誘導される。
【0022】
また、本実施形態においては、図4および図6に示すように、貯留部47の右端寄りの一部分(遊技球が一列に配列され得る部分)において、金属板47a(以下「貯留部板金47a」という。)が当該部分の上面部および下面部の両面に亘って装着されている。これにより、貯留部47の当該部分を遊技球の転動や衝突による摩耗や破損等から保護することができる。
ところで、上述のとおり、上皿7が合成樹脂からなる部材で構成されており、そこを鋼球である遊技球が転動するため、本弾球遊技機1における上皿貯留部47は静電気が発生し、帯電し得る部分である。また、上皿口45から上皿貯留部47に供給される遊技球自体も、遊技機の裏面に設置された合成樹脂製の球タンク、払出し装置、払出し用の球通路を転動してきたものゆえ、さらに上述のとおり、遊技盤14上に配置される合成樹脂製遊技装置(例えば中央遊技装置18)等と接触するため、帯電している場合がある。このため、貯留部47の右端側部分に配置されている上記貯留部板金47aは、これら遊技球や周囲の樹脂製部分から静電気が容易に伝導され得る帯電部に相当する。そこで、本弾球遊技機1では、かかる帯電部(貯留部板金47a)から他の離隔した導電体部(具体的には後述する金属板60)に静電気を放出するためのアース機構が設けてある。本発明を特徴付ける当該アース機構の詳細については後述する。
【0023】
次に、前板12の裏面側について説明する。図3および図4に示すように、前板12裏面の開放側端部には受け爪44aを備える係合金具44が設けられている。他方、前枠2側には当該受け爪44aに対応するロック爪(図示せず)が設置されており、受け爪44aと当該ロック爪とが解離可能に係合することによって、前板12を前枠2に閉じることができる。なお、上述のガラス枠11を前枠2から開放した際に前板12開放端側の裏面に設置されている開放レバー(図示せず)を押し下げることにより、上記受け爪44aが上動して上記ロック爪との係合が解離される。その結果、前板12を前枠2から開放し得る。
また、図3に示すように、前板12の中央部にはスピーカー(図示せず)の取付けを行うためのスピーカー取付け口53が設けられている。而してこのスピーカー取付け口53には前板12裏面側からスピーカーおよびスピーカーカバー54が配置されている。このスピーカー取付け口53の側方には、上記発射装置24に遊技球を送り出す球送り機構51が設けられているとともに上記発射レール24bの前方をガイドする合成樹脂製のレールカバー43が備えられている。なお、球送り機構51の構造自体は従前の弾球遊技機と同様であり特に説明するまでもない。
【0024】
一方、前板12の軸支側裏面(即ち図5の右端部)には、前板の上端から下端に亘って金属板60(以下「前板裏板金60」という。)がビスによって取付けられている。この前板裏板金60の図示しない上端部は折り曲がって前板12上面に至っており、さらに後述する中ヒンジ支持部37(図2)のヒンジピン37aと係合し得る係合穴が形成されている。なお、この前板裏板金60は本発明に係るアース機構における上記導電体部に相当するものであるが、このことについては後述する。
【0025】
次に、ガラス枠11および前板12の前枠2への取付け・開閉機構について簡単に説明する。図3に示すように、ガラス枠11に装着されている補強板30の軸支側上端部にはヒンジピン34aを備えた金属製の上端ヒンジ部34が典型的にはリベット或いは溶接によって固設されている。同様に、対応する補強板30の軸支側下端部には係合孔を有する金属製の下端ヒンジ部(図示せず)が典型的にはリベット或いは溶接によって固設されている。他方、前枠2の軸支側上端部には上記ヒンジピン34aを係合する係合穴36aを有する上ヒンジ支持部36(金属製)がビス着されており、前枠2の軸支側であって上記前板12の装着部位の直上部分には垂直両方向に突設された金属製ヒンジピン37aを備えた中ヒンジ支持部37(金属製)が同様にビス着されている。また、前枠2の軸支側下方であって灰皿8の側方部には金属プレートからなる下ヒンジ支持部38が設けられている。
【0026】
而して、図3に示すように、ガラス枠11の下端ヒンジ部の係合穴に前枠2に設けられた上記中ヒンジ支持部37のヒンジピン37aを差し込む一方、上記上端ヒンジ部34のヒンジピン34aを前枠2に設けられた上記上ヒンジ支持部36の係合穴36aに差し込むことによって、前枠2に開閉自在かつ着脱可能にガラス枠11が軸支される。
他方、前板12に設けられた上記前板裏板金60の係合穴に前枠2に設けられた上記中ヒンジ支持部37のヒンジピン37aを差し込みつつ、上記下ヒンジ支持部38に前板の対応する部位(前板裏板金60の下端部)を配置することにより、前枠2に開閉自在かつ着脱可能に前板12が軸支される。
【0027】
次に、本発明を特徴付ける本弾球遊技機1に設けられたアース機構について説明する。なお、図7は前板12に取付けられた本実施形態に係る弾性導電部材の取付け状態を前板上方から示した説明図である。図8は本実施形態に係る弾性導電部材の外形およびおおまかな取付け位置を模式的に示した説明図である。図9は本実施形態に係る弾性導電部材の取付け手順を模式的に示した説明図である。図10は、本実施形態に係る弾性導電部材の一端における圧接状態を模式的に示す説明図である。以下、これら図面を適宜参照しつつ、前板12に設けられたアース機構について説明する。
【0028】
図5に示すように、前板12の裏面側において、筋状(ここでは細長い針金状)に成形されたスチールその他の剛性および弾性を有する金属から成る弾性導電部材70が、帯電部に相当する貯留部板金47aと当該帯電部から離隔した位置にある導電体部に相当する前板裏板金60とを通電可能に接続させた状態で取付けられている。
この筋状弾性導電部材70は、図8に示すように、一方の端部70aがコイル状に巻かれて形成されており(以下「コイル形成部70a」という。)、他方の端部70cはL状に折り曲げられている(以下「L状末端部70c」という。)。また、図8に示すように、この筋状弾性導電部材70の中央部分のややL状末端部70c寄りにおいて、ほぼ直角に2度折れ曲がった屈曲部70bが形成されている。
一方、前板12の裏面であって上記前板裏板金60によって覆われる部分のほぼ中央部には取付けボス56が突設されている。さらにスピーカー取付け口53(即ちスピーカーカバー54が配置されている部位)近傍の軸支側には、支持ボス57が突設されている。この構成により、半田付け等の煩雑な処理を行うことなく、筋状弾性導電部材70を当該導電部材70自体の弾力によって前板12裏面側に取付けることができる。以下、このことを詳述する。
【0029】
図7および図8に模式的に示すように、L状末端部70cを上記スピーカー取付け口53を介して前板表面側(即ち上皿基材48貯留部47の下方)に突き出した状態で前板裏面側に筋状弾性導電部材70を配置する。このとき、上記屈曲部70bが形成されているので、前板12の裏面に沿った格好で筋状弾性導電部材70を配置することができる。而して、図9(a)に示すように、L状末端部70cを貯留部板金47aの下面に接触させ、上記支持ボス57の上部に接しつつ筋状弾性導電部材70を配置する。このとき、上記取付けボス56の上方にコイル形成部70aが位置するようにL状末端部70cと貯留部板金47a下面との接触位置を調節する。
次いで、図9(b)に示すように、筋状弾性導電部材70のコイル形成部70a側を押し下げることにより、支持ボス57を支持中心点として筋状弾性導電部材70を撓ませる。このことによりコイル形成部70aの中空部分に取付けボス56を填め込み、両部材を係合させることができる。なお、本実施形態においては、コイル形成部70aの厚みよりも取付けボス56の前板12からの高さが低くなるように予め設計されており、かかる係合がなされた際、取付けボス56の頂部よりもコイル形成部70aが突出した状態となっている(図10の(a)参照)。
【0030】
而して、筋状弾性導電部材70自体には、上記撓ませたこと(即ち変形させたこと)に抗して元の状態に復元しようとする弾力が生じる。その結果、当該弾力によってL状末端部70cは貯留部板金47a下面に自然と押し当てられる(圧接される)こととなる。従って、これら二つの部材間の接触を当該弾力のみによって高密着性を実現しつつ安定して維持することができる。同様に、コイル形成部70aと取付けボス56の係合も上記弾力によって確実に維持される。
【0031】
次いで、図9(c)および図10(a)に示すように、コイル形成部70aが取付けボス56と係合している状態のまま、上記前板裏板金60を前板12の裏面の所定部位にビス着する。ここで、上述のとおり、本実施形態においては、取付けボス56の頂部よりもコイル形成部70aが突出した状態となっているため、ビス着された前板裏板金60と前板12との間に狭まれて、コイル形成部70aのコイルが圧縮された状態となる(図7および図10(b))。このことによって、いわゆるコイルスプリング同様の弾力が当該コイル形成部70aに生じ、結果、当該弾力によって当該コイル形成部70aが前板裏板金60および前板12に自然に強く押し当てられることとなる。従って、これら部材間の接触を当該弾力のみによって高密着性を安定して維持することができる。
【0032】
以上のように、本弾球遊技機1においては、上記筋状弾性導電部材70を使用することによって、煩雑なリード線の配設やそれに伴う半田付け等の作業を行うことなく、簡便且つ信頼性の高い(例えば半田付けされたアース用リード線におけるような断線のおそれがない)アース機構を前板12に設けることができる。而して、このアース機構によって、貯留部板金47aに帯電する静電気を筋状弾性導電部材70を介して前板裏板金60に伝導させることができる。このとき、本弾球遊技機1においては、上述のとおり、前板裏板金60は金属製の中ヒンジ支持部37のヒンジピン37aと係合し、このヒンジピン37aはさらに上記ガラス枠11の金属補強板30に設けられた下端ヒンジ部の係合穴(図示せず)と係合している。このため、貯留部板金47aから当該前板裏板金60等を介してガラス枠11裏面側の金属補強板30に至る静電気伝導経路(アース経路)が形成されることとなる。従って、本弾球遊技機1によれば、上記アース機構を前板12に設けたことで、貯留部板金47aに存在する静電気をガラス枠11の金属補強板30に伝導し、さらにそこから大気中等に放電(アース)させることができる。
【0033】
以上、本弾球遊技機1の前板12に設けられた本発明の好適なアース機構の一形態を説明したが、本発明に係る筋状弾性導電部材の形状および取り付け態様は、上記のものに限定されない。
例えば、前板12裏面に取付ける側の末端部は上記コイル形成部70aである必要はなく、図11に示す筋状弾性導電部材71のように単なる棒状の末端部71aでもよい。この場合においても、上記実施形態と同様、支持ボス57を支持点として筋状弾性導電部材71を折り曲げることに抗して発生する弾力によって、取付けボス56の下部と一方の末端部71aとが自然と圧接され、同時に貯留部板金47a下面と他方の末端部71cとが圧接される。なお、この場合、支持ボス側末端部71aを前板裏板金60と前板12との間に挟みこむことによってより強固に筋状弾性導電部材71を固定することができる。例えば、筋状弾性導電部材71の径が取付けボス56の高さよりも低い(即ち取付けボス56の頂面より上に筋状弾性導電部材71が突出しない)場合、予め前板裏板金60に取付けボス56が貫通し得る穴を設けておけばよい。これにより、取付けボス56の高さ以下の径の筋状弾性導電部材71末端部71aであっても、前板裏板金60と前板12との間に挟んで固定することができる。以上のように、本形態の筋状弾性導電部材72によっても、簡単な構造で信頼性の高いアース機構を構築することができる。
なお、本発明に係る弾性導電部材は、当該弾性導電部材から生じる弾力によって該弾性導電部材と該帯電部および導電体部のうちの一方または両方との接触が維持されておればよく、上記筋状部分を必須構成要素として要求するものではない。例えば、本発明の他の実施形態として、全体がコイル状形態である導電部材(例えば図10に示すコイル形成部分のみから成る導電部材)であってもよい。この場合、当該コイル状形態導電部材を帯電部と導電体部との間に挟み込むように配置して両方から圧縮することにより、当該コイル状形態導電部材に圧縮力に基づく弾性力を発生させることができる。このことによっても、当該帯電部と導電体部との間に高密着性に優れた信頼性の高いアース機構が構成され得る。
【0034】
あるいは、図12に示すような、上記筋状弾性導電部材71の中央部にコイル部72bを形成したことを特徴とする筋状弾性導電部材72も本発明の実施に好適である。この場合、図12に示すように、筋状弾性導電部材72の中央部に形成されたコイル部72bの中空部分に支持ボス57を填め込みつつ、当該筋状弾性導電部材72を配置するとよい。而して、上記実施形態と同様、支持ボス57を支持点として筋状弾性導電部材72を曲げることに伴って当該コイル部72bにおいて発生する弾力によって、取付けボス56の下部と一方の末端部72aおよび貯留部板金47a下面と他方の末端部72cがそれぞれ高密着性を保持しつつ強固に圧接される。このとき、本導電部材72では、中央部(支持ボス57との係合部分)にコイル部72bが形成されている結果、弾力の発生に関して当該支持ボス57に過剰な弾性エネルギーが負荷されることがない。また、筋状弾性導電部材72自体にも、コイル部72b以外に過剰な歪力が生じない。このため、本形態の筋状弾性導電部材72によれば、簡単な構造で信頼性の高いアース機構を構築することができるとともにアース機構を構成する部材の耐用期間を延ばすことができる。
【0035】
次に、本発明に係るアース機構の他の態様として、本弾球遊技機1の遊技盤14上に構成されたアース機構について説明する。なお、図13は本実施形態にかかるアース機構を説明するための要部断面図である。また、図14は、本実施形態において使用される板バネ状弾性導電部材80の構造を平面(a)、正面(b)および側面(c)から示す図である。本態様のアース機構では、図2に示す発射球誘導レール23が帯電部に相当し、ガラス枠11の補強板30に固設される上記ガラス支持枠32bが導電体部に相当する。
【0036】
図2に示すように、遊技盤14上において、発射球誘導レール23と上記エッジ部6a,6bとの間に板バネ状弾性導電部材80がビス着されている。この板バネ状弾性導電部材80は、図14に示すように、長板状の板バネを所望する形状に折り曲げられて形成されている。すなわち、遊技盤14に取付けるためのビス穴(図示せず)を備えた取付け部80bを中心としてその両サイドが同じ向きに折り曲げられている。而して、その一方がレール側接触片80aを形成しており、他方が枠側接触片80cを形成している。このときの折り曲げ状態であるがこれら接触片80a,80cの先端部がやや外方に開き加減となる(即ち取付け部80bと各接触片80a,80cとの間の角度が90度よりも大きくなる)ようにするとよい。枠側接触片80cはさらに図14(b)に示すような跳箱状に2度折り曲げられており、その先端部はやや外方に開き加減となっている。
【0037】
次に、かかる形状の板バネ状弾性導電部材80の取り付け態様を説明する。図13および図2に示すように、発射球誘導レール23の外側であって該レール23に近接する部位において、レール側接触片80aが発射球誘導レール23に当たるようにして板バネ状弾性導電部材80をビス59によって遊技盤14に固定する。このとき、当該板バネ状弾性導電部材80には板バネ特有の弾力が生じ、この弾力によってレール側接触片80aを発射球誘導レール23に自発的に強く押し当てることができる。従って、この弾力によってこれら二つの部材の高密着性を安定・継続して確保することができる。
一方、図13に示すように、板バネ状弾性導電部材80をビス59によって遊技盤14に固定する際、枠側接触片80cが上記二つのエッジ部6a,6bのうちの内側のエッジ部6aを跨ぐようにする。これにより、枠側接触片80cの外側に開き気味の先端部が外側のエッジ部6bと内側のエッジ部6aとの間に配置される。ここで、上述のとおり、ガラス枠11を前枠2に閉じたときには上記ガラス支持枠32b(図3)が二つのエッジ部6a,6b間に挿入される。これにより、図13に示すように、枠側接触片80c先端部をガラス支持枠32bに接触させることができる。このとき、レール側接触片80aと同様、枠側接触片80cにもエッジ部6aを跨いでいる部分を軸として弾力が生じ、結果、この弾力によって枠側接触片80cをガラス支持枠32bに自発的に強く押し当てることができる。従って、この弾力によってこれら二つの部材の高密着性を安定して維持することができる。
【0038】
以上のように、本弾球遊技機1においては、上記板バネ状弾性導電部材80を使用することによって、煩雑なアース用リード線の配設やそれに伴う半田付け等の作業を行うことなく、簡便且つ信頼性の高い(例えば半田付けされたリード線におけるような断線のおそれがない)アース機構を遊技盤14上に設けることができる。
而して、このアース機構によって、発射球誘導レール23およびそれに接する遊技球や発射レール24bに帯電する静電気を板バネ状弾性導電部材80を介してガラス支持枠32b延いてはガラス枠11裏面側の金属補強板30に至る静電気伝導経路(アース経路)が形成される。従って、本弾球遊技機1によれば、上記アース機構を遊技盤14に設けたことで、発射球誘導レール23およびそれに接する発射球等に存在する静電気をガラス枠11の金属製補強板30に伝導し、さらにそこから大気中等に放電(アース)させることができる。
【0039】
以上、本弾球遊技機1の遊技盤14に設けられた本発明の好適なアース機構の一形態を説明したが、本発明に係る板バネ状弾性導電部材の形状および取り付け態様は、上記のものに限定されない。
例えば、板バネ状弾性導電部材の固定部位は遊技盤14そのものに限定されるものではなく、図15に示すように裏セット板66であってもよい。すなわち、図15に示す変更例では、裏セット板66の二つのエッジ部66a,66bのうち、内側エッジ部66aをやや幅広に形成する一方、板バネ状弾性導電部材81の形状を変更して、該内側エッジ部66aを跨ぐ部分を取付け部81bとしてその両サイドにそれぞれレール側接触片81aおよび枠側接触片81cを形成している。かかる形状の裏セット板66と板バネ状弾性導電部材81によれば、図15に示すように、幅広な内側エッジ部66aにビス59で当該板バネ状弾性導電部材81を固定することができる。この場合においても、図13に示すものと同様、弾力によってレール側接触片81aを発射球誘導レール23に自発的に強く押し当てることが可能であるとともに、ガラス枠11を前枠2に閉じたときには枠側接触片81cにも当該取付け部81bを軸として生じた弾力によって枠側接触片81cをガラス支持枠32bに強く押し当てることが可能である。従って、本形態の板バネ状弾性導電部材81によっても、簡便で且つ信頼性の高いアース機構を構築することができる。さらに、本形態によれば、板バネ状弾性導電部材81を裏セット板66に固定した結果、当該板バネ状弾性導電部材81を取り外すことなく前枠2の背面側において遊技盤14取り外し作業を容易に行うことができる。図15から明らかなように、遊技盤14を前枠2の後方へ取り去る際に板バネ状弾性導電部材81がなんら障害とならないからである。
【0040】
あるいは、リベット或いは溶接等の手段によってガラス支持枠等に直接的に固設した板バネ状弾性導電部材も本発明の実施に好適である。
例えば、図16に示すように、ガラス枠11を前枠2に閉じた際におけるガラス板33とエッジ部6a,6bとの間隙に板バネ状弾性導電部材82を配置するようにしたものであってもよい。すなわち、図16に示すように、ややカーブが形成された板バネ状弾性導電部材82であって、その一端にリベット取付け穴(図示せず)が設けられた枠側取付け部82cが形成されたものをガラス支持枠32bの内側の一部(典型的には図示するようにガラス板33に近接する部位)にリベットで固定する。ここで、板バネ状弾性導電部材82のサイズは、ガラス枠11を前枠2に閉じたときに当該導電部材82の先端部(レール側接触部82a)が発射球誘導レール23に押し当たってやや曲げられる(即ち変形に抗して弾力が生じ得る)ように予め設定・加工しておく。また、ガラス枠11を前枠2に閉じた際に発射球誘導レール23とレール側接触部82aとの引っかかりを防止し、これら部材間の接触およびガラス枠11の開閉操作をスムーズに行うという観点から、レール側接触部82aを図示するように円弧状に加工するとよい。
而して、かかる形状の板バネ状弾性導電部材82をガラス枠11の一部(ここではガラス支持枠32b)に設けた結果、ガラス枠11を閉じたときに当該板バネ状弾性導電部材82がやや押し曲げられつつ発射球誘導レール23と接触する。そして、ガラス枠11を前枠2に閉じている間は、この板バネ状弾性導電部材82に生じた弾力によって、その先端部82aは発射球誘導レール23に自発的に押し当てられることとなり、両部材間の接触およびその高密着性は常に安定して確保され得る。従って、本態様の板バネ状弾性導電部材82を設けてなるアース機構によっても、発射球誘導レール23およびそれに接する発射球等に存在する静電気をガラス枠11に設けた金属製補強板30に直接的に伝導し、さらにそこから大気中等に放電(アース)させることができる。
【0041】
以上、本発明の好適な実施形態として、弾球遊技機の前板(上皿)および遊技盤(発射球誘導レール)におけるアース機構を説明したが、本発明の適用例はかかる部位に限定されるものではなく、その他の遊技作動中に作動状況に応じて静電気を帯び得る1または2以上の帯電部と、該帯電部との関係において該帯電部から離隔した位置に配置されている1または2以上の導電体部とを通電可能に接続する場合にも適用し得る。例えば、遊技盤14に装着される各種遊技装置(例えば上記中央遊技装置18)を帯電部として、該帯電部と遊技盤裏面側に設けられている種々の導電体部(例えば球通路や遊技場ホールにおける遊技機設置区域(島)全体にアースするための接地板でもよい)とを弾性導電部材の弾力によって通電可能に接続してもよい。
また、本発明は、弾球遊技機のみに適用され得るものではなく、他の遊技機(パチスロ機、金属メダルを利用するカジノタイプの種々のゲーム機、機械動作によってぬいぐるみや玩具等の景品を獲得し得る種々のゲーム機等)に存在する帯電部のアース処理にも使用し得ることは、上記実施形態の説明から明らかであり、本願特許請求の範囲から逸脱するものではない。
【0042】
【発明の効果】
本発明によって提供される遊技機では、煩雑な部材間の半田付けやビス止め作業を省き、アースのための導電部材の取付け作業を省力化することができる。しかも、上記弾性導電部材の弾力を利用して当該導電部材と上記帯電部および/または導電体部との接触を行っている結果、高密着性が安定・継続して確保されており、従来のアース用リード線や金属板を半田付けする場合におけるような断線等による接触不良を来すおそれもない。このため、本発明によれば、手間のかからない簡単な構造で且つ信頼性の高いアース機構を備えた遊技機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る弾球遊技機の外観を示す正面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る弾球遊技機のガラス枠および前板を開放した状態を示す正面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る弾球遊技機のガラス枠、前板および前枠を開放した状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る弾球遊技機の前板の外観を示す斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る弾球遊技機の前板の裏面図である。
【図6】図5におけるVI−VI線断面図である。
【図7】前板に取付けられた筋状弾性導電部材の取付け状態を前板上方から示した説明図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る筋状弾性導電部材の外形およびおおまかな取付け位置を模式的に示した説明図である。
【図9】(a)(b)および(c)は本実施形態に係る筋状弾性導電部材の取付け手順を段階的に模式的に示した説明図である。
【図10】(a)および(b)は、それぞれ、本実施形態に係る筋状弾性導電部材の一端における圧接前の状態および圧接された状態を模式的に示す説明図である。
【図11】本発明の一実施形態に係る筋状弾性導電部材の外形およびおおまかな取付け態様を模式的に示した説明図である。
【図12】本発明の一実施形態に係る筋状弾性導電部材の外形およびおおまかな取付け態様を模式的に示した説明図である。
【図13】本発明の一実施形態にかかるアース機構を説明するための要部断面図である。
【図14】本発明の一実施形態にかかる板バネ状弾性導電部材の構造を説明する図であり、(a)は平面図、(b)は正面図および(c)は側面図である。
【図15】本発明の一実施形態にかかるアース機構を説明するための要部断面図である。
【図16】本発明の一実施形態にかかるアース機構を説明するための要部断面図である。
【符号の説明】
1 弾球遊技機
2 前枠
6 裏セット板
6a,6b エッジ部
7 上皿
9 下皿
11 ガラス枠
12 前板
14 遊技盤
23 発射球誘導レール
30 補強板
32a,32b,32c,32d ガラス支持枠
33 ガラス板
47 貯留部
47a 貯留部板金
60 前板裏板金
70,71,72 筋状弾性導電部材
80,81,82 板バネ状弾性導電部材

Claims (2)

  1. 木枠3の前側にヒンジ部を介して開閉可能に組み付けられる前枠2と、該前枠2の開口面域に合わせた裏側に設置された裏セット板6と、渦巻き状の発射球誘導レール23内に遊技領域が形成されて前記裏セット板6の開口セット面域内に着脱可能にセットされる遊技盤14と、前記遊技領域の透視用の開口部11aを形成して裏側の金属製の補強板30と接続された金属製のガラス支持枠32b,32c,32d間に前記開口部11aに対するガラス板33を挿入保持して前記前枠2の開口面域に合わせた前側に開閉可能に組み付けられたガラス枠11と、を備えて構成される弾球遊技機において、
    前記遊技盤14の遊技領域外の側縁部前面に、板バネ材を屈曲形成した弾性導電部材80がビス59で固定され、該弾性導電部材80の一方のレール側接触片80aが前記遊技盤14の発射球誘導レール23の側端部に弾性的に当接して通電接触状態に保持され、前記弾性導電部材80の他方の枠側接触片80cが前記ガラス枠11の側方のガラス支持枠32bに弾性的に当接して通電接触状態に保持されるように構成したアース用導電部材を備えた遊技機。
  2. 木枠3の前側にヒンジ部を介して開閉可能に組み付けられる前枠2と、該前枠2の開口面域に合わせた裏側に設置された裏セット板66と、渦巻き状の発射球誘導レール23内に遊技領域が形成されて前記裏セット板66の開口セット面域内に着脱可能にセットされる遊技盤14と、前記遊技領域の透視用の開口部11aを形成して裏側の金属製の補強板30と接続された金属製のガラス支持枠32b,32c,32d間に前記開口部11aに対するガラス板33を挿入保持して前記前枠2の開口面域に合わせた前側に開閉可能に組み付けられたガラス枠11と、を備えて構成される弾球遊技機において、
    前記裏セット板66の側縁部前側に突設されたエッジ部66aに、板バネ材を屈曲形成した弾性導電部材81がビス59で固定され、該弾性導電部材81の一方のレール側接触片81aが前記遊技盤14の発射球誘導レール23の側端部に弾性的に当接して通電接触状態に保持され、該弾性導電部材81の他方の枠側接触片81cが前記ガラス枠11の側方のガラス支持枠32bに弾性的に当接して通電接触状態に保持されるように構成したアース用導電部材を備えた遊技機。
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