JP4417586B2 - ダイナミックブレーキ回路保護装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイナミックブレーキ回路の保護装置に係り、特にサーボモータ駆動装置に好適なダイナミックブレーキ回路保護装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
加工・製造ラインや工作機械など駆動機構を備えたシステムでは、異常発生時に可動部分を緊急停止させる必要があり、これにより安全性の確保や被加工物の破損防止が図れるようになっている。
【0003】
ここで、このような加工・製造ラインなどのシステムでは、その駆動装置として、永久磁石回転磁界形ACサーボモータやブラシレスDCモータなどのサーボモータによる駆動機構を用いることが多いが、この場合、サーボモータなどの電動機は、トルクを発生させるだけではなく、発電状態にしてトルクを吸収させ、ブレーキとして動作させることができる。
【0004】
この場合のブレーキ動作が、いわゆるダイナミックブレーキ(以下、DBという)と呼ばれるもので、上記した加工・製造ラインや工作機械などにおいて、異常発生に際してサーボモータなど電動機の駆動対象となっている可動部分を緊急停止させる場合に多用されている。
【0005】
このDBでは、電動機から回収される電力をDB回路により熱エネルギーに変換して吸収するようになっているものであるが、このDB回路は、通常、所定の容量の抵抗器からなり、電力をジュール熱に変換して大気などの雰囲気中に放散することにり、電力を吸収するようになっている。
【0006】
ここで、近年におけるモータ駆動装置の小型化のすう勢の中で、DB回路も例外ではなく、小型化した場合、DB動作に際して発生する熱エネルギー量を管理し、DB回路の過熱による破損から確実に保護する必要がある。
【0007】
ここで、DB回路の保護とは、DB動作が要求されたときでも、それを禁止することにより与えられ、DB回路の通電が止まることから温度上昇が抑えられ、この結果、破損の虞れが無くなり、保護が得られるのである。なお、この結果、DB回路の保護時は、一定時間、モータ運転不可状態となる。
【0008】
そこで、例えば特開平6−315287号公報では、エンコーダによるモータ軸角速度の検出値からモータ惰走角を算出し、許容モータ惰走角を超えたとき保護を働かせる方式について開示し、特開平8−033195号公報では、電流検出器によるDB電流検出値からDB回路の消費電力を求め、これが、許容電力を超えたときは、DB電流検出値が許容電流を超えないときでも保護を働かせる方式について開示している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術は、DB回路で消費されるエネルギー量の管理精度に配慮がされておらず、DB回路の的確な保護に問題があった。
また、従来技術では、消費電力の算定に積分処理を要するため、演算が複雑になり、マイコンの負荷が多くなってしまう点にも問題があった。
【0010】
本発明の目的は、DB回路で消費されるエネルギー量が専用検出器を新たに追加することなく管理でき、DB回路の機能が充分に活用されるようにしたダイナミックブレーキ回路保護装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、電動機の発電動作によりブレーキトルクを発生させるためのDB回路において、DB動作の開始時点における前記電動機の回転速度を検出して開始時点回転速度値を与える手段と、前記DB動作が開始したときから、前記電動機の回転速度が予め設定してある所定の回転速度に低下するまでの経過時間を計測してDB動作時間値を与える手段を設け、前記開始時点回転速度検出値と前記DB動作時間値の2種の値に基づいて、前記DB回路の消費エネルギーを算出し、この算出結果に応じて当該DB回路の保護動作を行なうようにして達成される。
【0012】
同じく上記目的は、電動機の発電動作によりブレーキトルクを発生させるためのDB回路において、DB動作が順次繰り返されたとき、各回のDB動作の開始時点毎にDB動作開始時点における前記電動機の回転速度を検出して、各回毎の開始時点回転速度値を与える手段と、前記各回毎のDB動作が開始したときから、前記電動機の回転速度が予め設定してある所定の回転速度に低下するまでの経過時間を各回毎に計測して、各回目毎のDB動作時間値を与える手段と、前記開始時点回転速度検出値と前記DB動作時間値の2種の値に基づいて、前記DB回路の消費エネルギーの値を前記各回毎に算出する消費エネルギー値算出手段と、前記各回毎に算出される消費エネルギーの値に基づいて、前記DB回路の蓄積消費エネルギーの値を算出する手段を設け、前記各回毎の消費エネルギー値に応じて当該DB回路の保護動作を行ない、2回目以降のDB動作時には、前記消費エネルギー値算出手段による消費エネルギー値の算出に、前記蓄積消費エネルギーの値が加算されるようにして達成される。
【0013】
このとき、前記消費エネルギーが予め設定してある過負荷異常基準値以上になったとき、DB過負荷異常を検出し、前記蓄積消費エネルギーが予め設定してあるDB動作許容基準値以下になるまでDB過負荷異常の解除が禁止されるようにしても上記目的を達成することができる。
【0014】
本発明では、DB動作時のDBトルクが一定であると近似することにより、消費エネルギー演算時に必要な検出値をエンコーダによるDB開始時のモータ回転数(回転速度)とマイコンによるDB動作時間のみで可能にし、同時に複数回のDB動作による消費エネルギーの加減算を行うことにより、複数回のDB動作による蓄積消費エネルギーを算出し、この蓄積消費エネルギーが許容消費エネルギーを超えるとDB過負荷異常を検出する。
【0015】
また、このDB過負荷異常は、DB過負荷異常解除許容消費エネルギーに達するまで、モータの運転は許可しないことにより、高頻度なDB動作による更なるDB回路発熱を抑制する。
本発明によれば、DB動作中、DB回路で消費された蓄積エネルギーを確認しているので、繰り返しDB動作におけるDB回路の過負荷による破壊等を防ぐことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるダイナミックブレーキ回路保護装置について、図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1は、本発明によるダイナミックブレーキ回路保護装置が適用されたサーボモータ駆動装置の一例で、この図において、1はインバータ回路で、6個のスイッチング素子Q1〜Q6と、同じく6個のフライホイールダイオードD1〜D6からなる3相交流インバータ回路で構成されている。
【0017】
そし、このインバータ回路1は、後述する制御回路3からベースドライブ回路2を介して供給されるゲート駆動信号によりスイッチング動作し、PL線とNL線の間の直流電圧を3相交流電力に変換し、UL線とVL線、WL線の間に3相交流電圧を出力する働きをする。
このため、ベースドライブ回路2と制御回路3は線路CS1を介して相互に所定の信号の授受が得られるように構成されている。
【0018】
5はリレー駆動用のトランジスタで、制御回路3から線路CS3を介して供給される制御信号によりオンオフ制御され、オンされたときリレーのコイル8に電流を供給する働きをする。
ここで、このリレーの接点7は、いわゆるb接点(常閉接点:NC)で、従ってトランジスタ5がオフされたとき閉じるようになっている。
【0019】
6はDB抵抗で、図示のように、Y結線された3個の所定の電力容量を持った抵抗器で構成され、リレーの接点7が閉じたとき線路UDY、VDY、WDYを介してUL線、VL線、WL線の間に接続され、DB回路として働く。
【0020】
9はサーボモータで、図示してないトルク伝達系を介して、同じく図示してない被駆動部に連結され、インバータ回路1から供給される3相交流電力に応じて所定の方向に、所定のトルクで、所定の回転速度で回転し、加工製造ラインなどの駆動機構を所定の速度と所定の力で動かし、位置決めする働きをする。
【0021】
このとき、このサーボモータ9の回転速度と回転位置はサーボモータ内蔵のエンコーダ10により検出され、線路CS4を介して制御回路3にフィードバックされる。また、このとき、電流検出器4によりUL線とWL線の電流が検出され、電流検出値が線路CS2を介して制御回路3にフィードバックされ、インバータ回路1の制御に反映されるようになっている。
【0022】
異常時のDBによる停止制御は、制御回路3によりインバータ回路1のスイッチング動作を停止させ、その直後にリレー駆動用トランジスタ5を、それまでのオン状態からオフにし、リレーコイル8に供給されていた励磁電流を遮断して接点7を閉じることにより実行され、緊急停止される。
【0023】
ここで、リレーの接点7が閉じたことにより、サーボモータ9の誘起電圧による電流がDB抵抗6に流れるようになり、ジュール熱として消費される結果、DBが働き、緊急停止が得られることになる。なお、リレーの代りにSCR(シリコン制御整流素子)を用いてもよい。
【0024】
次に、DB動作について説明する。
ベースドライブ回路2は異常検出機能を備え、例えばインバータ回路1にスイッチング異常が生じたとき、線路CS1を介して、異常検出信号を制御回路3に出力する。
【0025】
そこで制御回路3は、この異常検出信号に応じて、通常はオン状態にあるトランジスタ5をオフさせ、DB動作に入り、この後、エンコーダ10の信号によりサーボモータ9の回転速度Nを調べ、それが予め設定してあるDB動作解除許容回転速度NRS 以下になったとき、すなわち条件(N≦NRS)が満たされたとき、DB動作を終了させる。
【0026】
ところで、このとき、DB抵抗6により消費される電力量に応じて発熱することにより、DB抵抗6の許容消費電力を越えると温度上昇が許容範囲を越え、上記したように低寿命化し、しいては破壊に至ってしまう。
【0027】
そこで、この実施形態では、以下のようにしてDB抵抗6による電力消費がに算定できるようにし、この結果に基づいて、DB回路が真に保護を必要とする状況になったか否かが判定できるようにしたもので、この結果、必要とするDB動作に対する影響を最小限にとどめながら、充分な保護が与えられるようにしたものである。
【0028】
以下、この実施形態において、制御装置3により実行されるDB回路保護動作について、図2と図3のフローチャートにより説明する。
ここで、まず、この図2による処理は、装置が動作状態に立ち上げられた後、最初にDB動作が発動されたとき開始される。
そして、まず処理ステップS1で、所定の初期設定条件を調べ、DB動作を行なうか否かを判定する。
【0029】
ここで、まず判定結果がNO(否定)、すなわちDB動作しないことが初期設定されていたときは、このまま処理を終了することになり、この場合は、たとえ緊急異常が発生したとしてもサーボモータ9はDB動作をせず、フリーラン状態で停止する。
なお、このようなステップが設けられているのは、顧客のニーズによるものである。
【0030】
一方、処理ステップS1での判定結果がYES(肯定)、すなわちDB動作することが初期設定されていたときは処理ステップS2に進み、ここで、DB過負荷異常検出処理を実行する。
この処理ステップS2は、ここで後述するようにしてDB過負荷異常が検出され、DB動作が禁止されるまで処理を続行する。
【0031】
そして、処理ステップS2でDB過負荷異常が検出され、DB動作が禁止されたら次の処理ステップS3以降の処理に進む。
すなわち、まず処理ステップS3ではサーボモータ9の回転速度Nを調べ、上記した条件(N≦NRS)を満たすまで、すなわちサーボモータ9の回転速度NがDB動作解除許容回転速度NRS 以下になるまで待つ。
【0032】
次に、処理ステップS4では、DB回路6での蓄積消費エネルギーE(後述)を調べ、それがDB動作許容エネルギーERS (同じく後述)以下になるまで、すなわち条件(E≦ERS)が満たされるようになるまで待つ。
そして、この後、処理ステップS5で、DB動作の禁止を解除してから、再び処理ステップS1に戻る。なお、ここで、処理ステップS2ではなく、処理ステップS1に戻るのは、初期設定の変化に対応するためである。
【0033】
次に、この図2における処理ステップS2における処理の詳細について、図3のフローチャートにより説明する。
ここで、この処理ステップS2に入る条件は、上記したように、装置が動作状態に立ち上げられた後、最初にDB動作が発動されたときと、この後でDB動作が禁止され、更にこの後、DB動作の禁止が解除されたときである。
【0034】
そこで、この処理ステップS2に入ったときの最初のDB動作を1回目のDB動作とし、これ以降、DB過負荷異常が検出され、DB動作が禁止されるまでの間に現れるDB動作をM回目のDB動作とする。ここでM=2、3、4、……、m−1とする。
【0035】
図2の処理ステップS1から図3の処理ステップ2に進んだら、まず処理ステップS20で、1回目のDB動作時でのDB回路の消費エネルギーE1 を算出する。
このため、エンコーダ10の信号によるモータ回転速度Nの検出と、クロックのカウントによる時間tの計測を開始する。なお、ここではサーボモータを単にモータと記している。
【0036】
そして、このときのDB動作開始時点でのモータ回転速度(開始時点回転速度値)N1 と、このDB動作開始時からサーボモータ回転速度NがDB動作解除許容回転速度NRS 以下になるまでに要したDB動作時間tON1 により、1回目のDB動作時の消費エネルギーE1 を式(1)において、m=1として算出する。
【0037】
Em=Em-1,m+ES/(Nmax×ts)×Nm×tONm[J]……(1)
Em:m回目のDB動作時の蓄積消費エネルギー
Em-1,m:m−1回目終了からm回目のDB動作開始時の蓄積消費エネルギー(但し、E0,1=0)
ES:モータの最高回転数Nmax からDB動作解除許容回転速度NRSまで減速させたときに発生するモータ軸単体のイナーシャエネルギー
Nmax:モータの最高回転速度
ts:モータ軸単体で最高回転速度Nmax からDB動作解除許容回転速度NRS まで減速するまでに要したDB動作時間
Nm:m回目のDB動作開始時のモータ回転速度
tONm:m回目のDB動作開始時からモータ回転速度NがDB動作解除許容回転速度NRS 以下になるまでに要した時間(DB動作時間)
tOFFm:m−1回目のDB動作終了後からm回目のDB動作開始までのDB動作解除時間
【0038】
次に、処理ステップS21で、1回目のDB動作時の消費エネルギーE1 とDB過負荷異常レベルETR と比較し、条件(E1≦ETR)が満たされているか否かを調べる。
そして、まず、判定結果がNO、つまり1回目のDB動作時の消費エネルギーE1 がDB過負荷異常レベルETR を越えていたとき(=E1>ETR)は、DB過負荷異常が検出されたものとする。
【0039】
そこで、このときは処理ステップS22に進み、ここでDB過負荷異常検出処理を行ない、DB動作を禁止する。
つまり、このDB動作の禁止時間内はモータ運転不可能状態(サーボOFF状態)とし、異常解除によるDB動作の繰り返しによる更なるDB回路の発熱を回避する。
【0040】
一方、処理ステップS21での判定結果がYES、つまり1回目のDB動作時の消費エネルギーE1 がDB過負荷異常レベルETR 以下のとき(=E1≦ETR)となった場合は、まだDB過負荷異常ではないとし、処理ステップS23に進み、DB抵抗6の固有放熱時定数Tから式(2)において、m=1としてDB動作停止期間tOFF1 でのDB抵抗6の蓄積消費エネルギーEm,m+1 を算出する。
【0041】
Em,m+1=Em ×e-t/T[J]…… ……(2)
従って、この蓄積消費エネルギーEm,m は、DB動作停止期間tOFF1 にDB抵抗6から放散されるエネルギーを考慮したものとなる。
以後、2回目以降のDB動作が開始される毎に、Mを順次2、3、4、……、m−1にして、処理ステップS24、25、26を実行し、これを処理ステップS21と同じ判定S25によりDB過負荷異常が検出されるまで繰り返えす。
【0042】
従って、この図3では、DB動作回数がm−1回になったときの処理ステップS24〜処理ステップS26までしか示されていないが、処理ステップS25と同じ判定によりDB過負荷異常が検出されるまで同じ処理が繰り返し実行されることになる。
【0043】
なお、長期にわたってDB過負荷異常が検出されない場合も想定されるが、この場合には、このダイナミックブレーキ回路保護装置が適用されたサーボモータ駆動装置の動作が停止されたとき、図3による処理が終了することになる。
【0044】
次に、この処理の結果を図4に示す。
この図4は、4回目のDB動作に際してDB過負荷異常が検出された場合の状況を模式的に示したもので、このときの蓄積消費エネルギーEは、モータから回生されたエネルギーがDB抵抗6で全て熱に変換され、放散されているものとしており、横軸tは時間である。
【0045】
この図4の場合、図示のように、蓄積消費エネルギーEがDB過負荷異常レベルETR 以上になった時点tTR においてDB過負荷異常となり、図2の処理ステップS3に移行し、上記したように所定の期間、DB動作が禁止され、DB回路保護処理が実行される。
そして、この図4から、上記実施形態の場合、DB動作が繰り返された場合でも、蓄積消費エネルギーEが精度良く算出できることが判る。
【0046】
また、このときの蓄積消費エネルギーEの算出に必要なデータの内の変数は、上記した式(1)、(2)から明らかなように、エンコーダ10の信号から得られるモータ回転速度Nと経過時間tだけであり、しかも積分処理を必要としないので、演算処理が簡単に済むという利点がある。
また、蓄積消費エネルギーは1次遅れの減衰関数としているが、他の関数に置換えることも可能である。
【0047】
次に、図5は、以上の演算をモータの最高回転速度Nmax からDB動作を開始した場合のDB動作回数と蓄積消費エネルギーの関係を示した図で、この図5から明らかなように、上記実施形態によれば、DB動作が頻繁に繰り返された場合でも、例えば図示のtC =90(S)の特性の場合のように、DB動作の状況によってはDB過負荷異常とならない場合を正確に判定できることになる。
【0048】
そして、この結果、この実施形態によれば、確実なDB回路の保護を確保した上で、DB動作が禁止されてしまう状況の発現を最小限に抑え、緊急異常停止による安全性の確保を充分に得ることができることになり、信頼性の高いダイナミックブレーキ回路保護装置を容易に提供することができる。
【0049】
なお、上記実施形態の場合、図1から明らかなように、電流検出回路4によりインバータ回路1の電流を検出しているので、仮に蓄積消費エネルギーによる機械的疲労などによりDB回路が短絡状態になった場合でも、制御回路3によりインバータ回路1の動作(スイッチング動作)を停止させることができ、従って、この場合でも、サーボモータ制御装置の保護に問題が生じる虞れはない。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、DB動作中にDB回路で消費された蓄積エネルギーが容易に算出できるので、DB回路に専用検出器を新たに追加することなく保護動作を的確に実行でき、この結果、コストアップ及び寸法増大に影響を及ぼさないで、過負荷によるDB回路の破壊などを未然に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるダイナミックブレーキ回路保護装置の一実施形態が適用されたサーボモータ駆動装置の構成図である。
【図2】本発明の一実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】本発明の一実施形態におけるDB過負荷異常検出処理の詳細を示すフローチャートである。
【図4】本発明の一実施形態による動作例を示す説明図である。
【図5】本発明の一実施形態におけるDB動作回数と蓄積消費エネルギーの関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 インバータ回路
2 ベースドライブ回路
3 制御回路
4 電流検出器
5 リレー駆動用のトランジスタ
6 DB抵抗(DB回路)
7 リレーの接点
8リレーのコイル
9 サーボモータ
10 エンコーダ
Claims (3)
- 電動機の発電動作によりブレーキトルクを発生させるためのダイナミックブレーキ回路において、
ダイナミックブレーキ動作の開始時点における前記電動機の回転速度を検出して開始時点回転速度値を与える手段と、
前記ダイナミックブレーキ動作が開始したときから、前記電動機の回転速度が予め設定してある所定の回転速度に低下するまでの経過時間を計測してダイナミックブレーキ動作時間値を与える手段を設け、
前記開始時点回転速度検出値と前記ダイナミックブレーキ動作時間値の2種の値に基づいて、前記ダイナミックブレーキ回路の消費エネルギーを算出し、この算出結果に応じて当該ダイナミックブレーキ回路の保護動作を行なうように構成したことを特徴とするダイナミックブレーキ回路保護装置。 - 電動機の発電動作によりブレーキトルクを発生させるためのダイナミックブレーキ回路において、
ダイナミックブレーキ動作が順次繰り返されたとき、各回のダイナミックブレーキ動作の開始時点毎にダイナミックブレーキ動作開始時点における前記電動機の回転速度を検出して、各回毎の開始時点回転速度値を与える手段と、
前記各回毎のダイナミックブレーキ動作が開始したときから、前記電動機の回転速度が予め設定してある所定の回転速度に低下するまでの経過時間を各回毎に計測して、各回目毎のダイナミックブレーキ動作時間値を与える手段と、
前記開始時点回転速度検出値と前記ダイナミックブレーキ動作時間値の2種の値に基づいて、前記ダイナミックブレーキ回路の消費エネルギーの値を前記各回毎に算出する消費エネルギー値算出手段と、
前記各回毎に算出される消費エネルギーの値に基づいて、前記ダイナミックブレーキ回路の蓄積消費エネルギーの値を算出する手段を設け、
前記各回毎の消費エネルギー値に応じて当該ダイナミックブレーキ回路の保護動作を行ない、
2回目以降のダイナミックブレーキ動作時には、前記消費エネルギー値算出手段による消費エネルギー値の算出に、前記蓄積消費エネルギーの値が加算されるように構成されていることを特徴とするダイナミックブレーキ回路保護装置。 - 請求項2に記載の発明において、
前記消費エネルギーが予め設定してある過負荷異常基準値以上になったとき、ダイナミックブレーキ過負荷異常を検出し、前記蓄積消費エネルギーが予め設定してあるダイナミックブレーキ動作許容基準値以下になるまでダイナミックブレーキ過負荷異常の解除が禁止されるように構成されていることを特徴とするダイナミックブレーキ回路保護装置。
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