JP6285477B2 - ダイナミックブレーキ回路保護機能を有するモータ駆動装置 - Google Patents
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Description
本発明は、モータ駆動装置に関し、特に、モータの非常停止時に動作させるダイナミックブレーキ回路を保護する機能を有するモータ駆動装置に関する。
工作機械や産業機械の送り軸、産業用ロボット等に用いられる同期式モータを駆動するモータ駆動装置のインバータ部には、モータを非常停止させた場合に停止距離を短くするためのダイナミックブレーキ回路が広く用いられている。ダイナミックブレーキ回路にはモータの回転エネルギーを熱に変換する為の抵抗と、回路を有効にするためのスイッチが存在し、非常停止時には常に動作する。ダイナミックブレーキ回路に用いられている抵抗の耐量には限界がある。その一方で、駆動するモータの負荷イナーシャが大きい場合や、モータが高速で動作する場合は回転エネルギーが増大し、ダイナミックブレーキ回路の抵抗の耐量を超える場合がある。このような場合、モータの回転速度を抑えたり、ダイナミックブレーキ回路保護用の機器を追加したりする必要があった。
これまでに、ダイナミックブレーキ回路を保護する方法が種々報告されている。例えば、ダイナミックブレーキ回路に用いる抵抗に温度検出器を設けて、異常発熱した際にダイナミックブレーキ回路をオフする方法が報告されている(例えば、特許文献1)。この方法は、ダイナミックブレーキ回路を連続的に使用するような異常な状態においても、温度検出器がダイナミックブレーキ回路の抵抗の発熱を検出し、ダイナミックブレーキ回路の抵抗への通電を遮断するため、異常発熱による周辺回路の破損を防止することができるというものである。しかしながら、この従来技術においては、温度検出器を追加する必要があるという問題があった。
また、ダイナミックブレーキの動作開始時点のモータの回転速度と、ダイナミックブレーキの動作開始時点からダイナミックブレーキの動作終了時点までの経過時間の2種の値に基づいて、消費エネルギーを計算して、ダイナミックブレーキ回路を動作させるか否かを判定する方法が報告されている(例えば、特許文献2)。この方法は、ダイナミックブレーキ動作中にダイナミックブレーキ回路で消費された蓄積エネルギーが容易に算出できるので、ダイナミックブレーキ回路に専用検出器を新たに追加することなく保護動作を的確に実行できるというものである。しかしながら、この従来技術においては、ダイナミックブレーキを動作させようとする時点から所定の時間経過後でなければダイナミックブレーキを動作させるべきか否かを判断することができないという問題があった。
さらに、非常停止時にインバータの上アーム及び下アームのうちの片側のアームのパワー素子をオンし、ダイナミックブレーキ回路のスイッチの開閉が終了した後にパワー素子をオフする方法が報告されている(例えば、特許文献3)。この方法は、ダイナミックブレーキを動作させるために同期式モータのモータ巻線間を短絡するのに用いられる機械式接点部品の寿命を長くし、ダイナミックブレーキの制動時間を短くすることができ、かつ、構造が容易で低コストのモータ駆動装置を実現することができるというものである。しかしながら、この従来技術は、ダイナミックブレーキ回路のスイッチの接点保護を目的としたものであって、ダイナミックブレーキ回路に用いられている抵抗の耐量に関しては考慮されていない。
本発明は、モータの回転速度から算出した回転エネルギーとダイナミックブレーキ回路の抵抗の耐量とを比較して、ダイナミックブレーキを動作させるか否かを判断することによって、ダイナミックブレーキ回路の損傷を回避することが可能なモータ駆動装置を提供することを目的とする。
本発明の一実施例に係るモータ駆動装置は、上アーム及び下アームのそれぞれにパワー素子を備え、該パワー素子のスイッチングにより直流電圧を交流電圧に変換してモータを駆動するインバータと、モータを駆動させたときのモータの回転速度を取得する回転速度取得部と、モータのイナーシャに関する情報を格納するイナーシャ情報格納部と、取得したモータの回転速度及びモータのイナーシャに基づいて、モータの回転エネルギーを計算する回転エネルギー計算部と、抵抗を介してモータに設けられた複数個の巻線を短絡するスイッチを備え、モータの非常停止時にモータの発電制動によって減速トルクを発生させるダイナミックブレーキ回路と、ダイナミックブレーキ回路の抵抗の耐量に関する情報を格納する耐量情報格納部と、モータの非常停止時に上アーム及び下アームのうちの一方のアームのパワー素子をオンし、他方のアームのパワー素子をオフするパワー素子操作部と、ダイナミックブレーキ回路のスイッチを操作するダイナミックブレーキ回路操作部と、計算したモータの回転エネルギーとダイナミックブレーキ回路の耐量とを比較する耐量比較部と、を備え、モータの回転エネルギーがダイナミックブレーキ回路の耐量を超えている場合に、ダイナミックブレーキ回路操作部はダイナミックブレーキ回路を動作させず、パワー素子操作部は上アーム及び下アームのうちの一方のアームのパワー素子をオンし、他方のアームのパワー素子をオフし、モータの回転エネルギーがダイナミックブレーキ回路の耐量以下の場合に、ダイナミックブレーキ回路操作部はダイナミックブレーキ回路を動作させ、パワー素子操作部は一方のアームのパワー素子をオフすることを特徴とする。
本発明の一実施例に係るモータ駆動装置によれば、モータの回転速度から算出した回転エネルギーとダイナミックブレーキ回路の抵抗の耐量とを比較することによって、ダイナミックブレーキを動作させるか否かを判断しているので、ダイナミックブレーキ回路の損傷を回避することができる。
以下、図面を参照して、本発明に係るモータ駆動装置について説明する。
まず、本発明の実施例に係るモータ駆動装置について図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施例に係るモータ駆動装置の構成図である。本発明の実施例に係るモータ駆動装置101は、インバータ1と、回転速度取得部2と、イナーシャ情報格納部3と、回転エネルギー計算部4と、ダイナミックブレーキ回路5と、耐量情報格納部6と、パワー素子操作部7と、ダイナミックブレーキ回路操作部8と、耐量比較部9と、を備えている。また、本発明の実施例に係るモータ駆動装置101は、モータ20の回転エネルギーがダイナミックブレーキ回路5の耐量を超えている場合に、ダイナミックブレーキ回路操作部8はダイナミックブレーキ回路5を動作させず、パワー素子操作部7は上アーム11及び下アーム12のうちの一方のアームのパワー素子をオンし、他方のアームのパワー素子をオフし、モータ20の回転エネルギーがダイナミックブレーキ回路5の耐量以下の場合に、ダイナミックブレーキ回路操作部8はダイナミックブレーキ回路5を動作させ、パワー素子操作部7は一方のアームのパワー素子をオフすることを特徴とする。
インバータ1は、上アーム11及び下アーム12のそれぞれにパワー素子(T1〜T3及びT4〜T6)を備え、該パワー素子のスイッチングにより直流電圧を交流電圧に変換してモータ20を駆動する。インバータ1に供給する直流電圧は、例えば交流電源(図示せず)から供給される交流電圧を整流器により直流電圧に変換し、この直流電圧を平滑コンデンサで平滑化して得ることができる。本実施例では、インバータ1として3相のインバータを用いる場合を例にとって説明する。6個のパワー素子T1〜T6には、例えばIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)を用いることができ、これらには還流ダイオードD1〜D6が逆並列に設けられている。T1はU相用上アームパワー素子であり、T4はU相用下アームパワー素子である。T2はV相用上アームパワー素子であり、T5はV相用下アームパワー素子である。T3はW相用上アームパワー素子であり、T6はW相用下アームパワー素子である。従って、パワー素子T1,T2,T3が上アーム11を構成し、パワー素子T4,T5,T6が下アーム12を構成する。
回転速度取得部2は、モータ20を駆動させたときのモータの回転速度を取得する。モータの回転速度はモータ20の近傍に設置したエンコーダ等(図示せず)を用いて検出することができる。回転速度取得部2は、取得したモータ20の回転速度の値を回転エネルギー計算部4に出力する。
イナーシャ情報格納部3は、モータ20のイナーシャに関する情報を格納する。イナーシャ情報格納部3は、モータ20のイナーシャに関する情報を回転エネルギー計算部4に出力する。
回転エネルギー計算部4は、取得したモータ20の回転速度の値及びモータ20のイナーシャに関する情報に基づいて、モータ20の回転エネルギーを計算する。ここで、モータ20の回転速度をω(t)、モータ20のイナーシャをJとすると、モータ20の回転エネルギーEは次式で求められる。
E=1/2×J×ω(t)2 (1)
回転エネルギー計算部4は、計算したモータ20の回転エネルギーEの値を耐量比較部9に出力する。
E=1/2×J×ω(t)2 (1)
回転エネルギー計算部4は、計算したモータ20の回転エネルギーEの値を耐量比較部9に出力する。
ダイナミックブレーキ回路5は、抵抗RU,RV,RWを介してモータ20に設けられた複数個の巻線(図4参照)を短絡するスイッチ51を備え、モータ20の非常停止時にモータ20の発電制動によって減速トルクを発生させる。スイッチ51を閉じることによって、モータ20の巻線は、抵抗器RU,RVおよびRWを介して短絡される。モータ20の回転エネルギーは、抗器RU,RVおよびRWでジュール熱に変換され、発電制動をかけることができる。
耐量情報格納部6は、ダイナミックブレーキ回路5の抵抗RU,RV,RWの耐量に関する情報を格納する。なお、本実施例の説明において、「ダイナミックブレーキ回路の抵抗の耐量」を単に「ダイナミックブレーキ回路の耐量」ともいう。耐量情報格納部6は、格納している抵抗RU,RV,RWの耐量の値を耐量比較部9に出力する。
パワー素子操作部7は、モータ20の非常停止時に上アーム11及び下アーム12のうちの一方のアームのパワー素子をオンし、他方のアームのパワー素子をオフする。例えば、上アーム11のパワー素子をオンする場合は、パワー素子T1,T2,T3の各ゲートに駆動信号を入力する。一方、下アーム12のパワー素子をオンする場合は、パワー素子T4,T5,T6の各ゲートに駆動信号を入力する。パワー素子操作部7は、モータ20の非常停止時には外部から非常停止信号を受信する。
ダイナミックブレーキ回路操作部8は、ダイナミックブレーキ回路5のスイッチ51を操作する。ダイナミックブレーキ回路操作部8は、モータ20の非常停止時には外部から非常停止信号を受信する。ダイナミックブレーキ回路操作部8は、ダイナミックブレーキ回路5のスイッチ51を操作する信号をパワー素子操作部7にも出力する。これにより、パワー素子操作部7は、ダイナミックブレーキ回路操作部8によるダイナミックブレーキ回路5のスイッチ51の操作状況を知ることができる。
耐量比較部9は、回転エネルギー計算部4から取得したモータ20の回転エネルギーと耐量情報格納部6から取得したダイナミックブレーキ回路5の耐量とを比較する。耐量比較部9は、計算したモータ20の回転エネルギーがダイナミックブレーキ回路5の耐量を超えているか否かに関する情報をダイナミックブレーキ回路操作部8に出力する。
モータ20の回転エネルギーがダイナミックブレーキ回路5の耐量を超えている場合には、ダイナミックブレーキ回路操作部8は、ダイナミックブレーキ回路5を動作させず、パワー素子操作部7は、上アーム11及び下アーム12のうちの一方のアームのパワー素子をオンし、他方のアームのパワー素子をオフする。例えば、パワー素子操作部7は、下アーム12のパワー素子T4,T5,T6をオンし、上アーム11のパワー素子T1,T2,T3をオフする。ただし、このような例には限られず、パワー素子操作部7は、上アーム11のパワー素子T1,T2,T3をオンし、下アーム12のパワー素子T4,T5,T6をオフするようにしてもよい。
一方、モータ20の回転エネルギーがダイナミックブレーキ回路5の耐量以下の場合には、ダイナミックブレーキ回路操作部8はダイナミックブレーキ回路5を動作させ、パワー素子操作部7は、オンさせた一方のアームである下アーム12のパワー素子T4,T5,T6をオフする。
次に、本発明の実施例に係るモータ駆動装置の動作について説明する。図2に本発明の実施例に係るモータ駆動装置における、非常停止信号、上アーム及び下アームのパワー素子スイッチング指令、モータの回転速度、及びダイナミックブレーキ回路のスイッチ制御信号のそれぞれの時間的変化を表すタイミングチャートを示す。また、図3に、本発明の実施例に係るモータ駆動装置の動作手順を説明するためのフローチャートを示す。
まず、モータ20を非常停止させる前の段階において、モータ20は正常に動作していたものとする。即ち、図2に示すように、時刻t1より前の段階では非常停止が解除された状態であったものとする。この場合は、モータ20(図1参照)はインバータ1により駆動され上アーム11及び下アーム12のパワー素子を交互にオンオフすることにより駆動され、高速回転していたものとする。また、このときダイナミックブレーキ回路5のスイッチ51は開状態となっており、ダイナミックブレーキ回路5は動作していない。
時刻t1において非常停止信号が外部からモータ駆動装置101に入力されたものとする。その結果、ステップS101において、モータ駆動装置101はモータ20を非常停止させる。
また、ステップS102において、パワー素子操作部7に非常停止信号が入力され、パワー素子操作部7は、上アーム11及び下アーム12のうちの一方のアームのパワー素子をオンし、他方のアームのパワー素子をオフする。例えば、図2に示すように、パワー素子操作部7は、時刻t1において、下アーム12のパワー素子T4,T5,T6をオンし、上アーム11のパワー素子T1,T2,T3をオフする。ただし、このような例には限られず、パワー素子操作部7は、時刻t1において、上アーム11のパワー素子T1,T2,T3をオンし、下アーム12のパワー素子T4,T5,T6をオフするようにしてもよい。
上記のように、ダイナミックブレーキ回路5を動作させずに、パワー素子をオンまたはオフさせることによってモータ20の回転速度を減少させることができる点について説明する。図4に、本発明の実施例に係るモータ駆動装置におけるインバータ1、ダイナミックブレーキ回路5、及びモータ巻線LU,LV,LWの構成図を示す。モータ20の巻線LU,LV,LWの端子はインバータ1の上アーム11のパワー素子と下アーム12のパワー素子とを接続する配線に接続されている。
上アーム11のパワー素子と下アーム12のパワー素子が共にオフの場合は、図5に示すように、モータ20の巻線LU,LV,LWの端子は開状態(オープン)であるため、巻線LU,LV,LWには電流は流れない。
一方、上アーム11のパワー素子と下アーム12のうちの一方のアームのパワー素子をオンすると、図6に示すように、モータ20の巻線LU,LV,LWの端子がパワー素子でショートされるため、巻線LU,LV,LWには電流IU,IV,IWが流れる。巻線LU,LV,LWには抵抗分が含まれているため、電流IU,IV,IWはその抵抗分で熱として消費される。その結果、モータ20の回転速度が減少する。このように、パワー素子操作部7は、ダイナミックブレーキ回路5を動作させない場合に、一方のアームのパワー素子をオンし、モータの巻線抵抗を介してモータ20の回転エネルギーの減少を早くすることができる。
次に、ステップS103において、回転速度取得部2がモータ20の回転速度を取得して回転エネルギー計算部4に出力する。上記のように、非常停止信号がモータ駆動装置101に入力されてから、パワー素子を導通させることによってモータ20の巻線の端子をショートすることにより、図2に示すようにモータ20の回転エネルギーは徐々に減少する。
次に、ステップS104において、回転エネルギー計算部4は、イナーシャ情報格納部3からモータ20のイナーシャに関する情報を取得する。
次に、ステップS105において、回転エネルギー計算部4は、取得したモータ20の回転速度の値及びモータ20のイナーシャに関する情報に基づいて、モータ20の回転エネルギーを計算する。
次に、ステップS106において、耐量比較部9が、モータ20の回転エネルギーがダイナミックブレーキ回路5の耐量を超えているか否かを判断する。
耐量比較部9が、モータ20の回転エネルギーがダイナミックブレーキ回路5の耐量を超えていると判断した場合は、ステップS109において、ダイナミックブレーキ回路操作部8は、ダイナミックブレーキ回路5を動作させない。その後、ステップS103からステップS106までの工程を繰り返す。
耐量比較部9が、モータ20の回転エネルギーがダイナミックブレーキ回路5の耐量以下であると判断した場合は、ステップS107において、ダイナミックブレーキ回路操作部8がダイナミックブレーキ回路5を動作させる。即ち、図2に示すように、時刻t2において、モータ20の回転速度がダイナミックブレーキ回路5を動作させることが可能な回転速度まで低下するものとする。このとき、耐量比較部9はモータ20の回転エネルギーがダイナミックブレーキ回路5の耐量以下であると判断し、ダイナミックブレーキ回路操作部8に通知する。通知を受けたダイナミックブレーキ回路操作部8はダイナミックブレーキ回路5を動作させる。その結果、時刻t3においてモータ20の回転速度がほぼ0となる。
その後、ステップS108において、ダイナミックブレーキ回路5のスイッチ51を動作させた後、パワー素子をオフする。このように、ダイナミックブレーキ回路5を動作させる場合に、ダイナミックブレーキ回路5のスイッチ51の開閉が完了した後に、パワー素子操作部7は、一方のアームのパワー素子をオフする。このようにすることで、チャタリングによるスイッチの接点の摩耗を抑制することができる。チャタリングの抑制方法については後述する。
以上の説明においては、モータの初期の回転エネルギーがダイナミックブレーキ回路の耐量を超えている場合について説明したが、このような例には限られない。即ち、モータの初期の回転エネルギーがダイナミックブレーキ回路の耐量以下となっている場合も考えられる。そのような場合には、非常停止信号を受信した直後にダイナミックブレーキを動作させるようにしてもよい。
次に、上記のチャタリングの抑制方法について説明する。図7に、本発明の実施例に係るモータ駆動装置における、非常停止信号、上アーム及び下アームのパワー素子スイッチング指令、及びダイナミックブレーキ回路のスイッチ制御信号のそれぞれの時間的変化を表すタイミングチャートを示す。時刻t1において非常停止信号が入力され、下アーム12のパワー素子がオンしたものとする。この状況において、時刻t2においてダイナミックブレーキ回路5のスイッチを開状態から閉状態とすると、スイッチ51がオンとオフとを小刻みに繰り返す。この現象がチャタリングと呼ばれる現象である。チャタリングが一定時間発生した後は、最終的に接点同士が安定的に接触して閉状態に落ち着く。スイッチの接点間に高電圧が印加された状態でスイッチを閉じようとすると、チャタリングによりスイッチの接点間に放電が発生する場合がある。
本実施例においては、時刻t2においてダイナミックブレーキ回路5のスイッチ51を閉状態にしてから接点間のチャタリングが収まるまで、一方のアームのパワー素子をオンしたままにしておく。その後、一定時間経過後にチャタリングが収まったら、時刻t4においてオンしたパワー素子をオフする。その結果、接点を閉じる際に生じるスパークの発生を防止することができ、接点の溶着や磨耗等を防止することができる。
1 インバータ
2 回転速度取得部
3 イナーシャ情報格納部
4 回転エネルギー計算部
5 ダイナミックブレーキ回路
6 耐量情報格納部
7 パワー素子操作部
8 ダイナミックブレーキ回路操作部
9 耐量比較部
11 上アーム
12 下アーム
20 モータ
51 スイッチ
101 モータ駆動装置
2 回転速度取得部
3 イナーシャ情報格納部
4 回転エネルギー計算部
5 ダイナミックブレーキ回路
6 耐量情報格納部
7 パワー素子操作部
8 ダイナミックブレーキ回路操作部
9 耐量比較部
11 上アーム
12 下アーム
20 モータ
51 スイッチ
101 モータ駆動装置
Claims (3)
- 上アーム及び下アームのそれぞれにパワー素子を備え、該パワー素子のスイッチングにより直流電圧を交流電圧に変換してモータを駆動するインバータと、
モータを駆動させたときのモータの回転速度を取得する回転速度取得部と、
モータのイナーシャに関する情報を格納するイナーシャ情報格納部と、
取得した前記モータの回転速度及び前記モータのイナーシャに基づいて、モータの回転エネルギーを計算する回転エネルギー計算部と、
抵抗を介してモータに設けられた複数個の巻線を短絡するスイッチを備え、モータの非常停止時にモータの発電制動によって減速トルクを発生させるダイナミックブレーキ回路と、
前記ダイナミックブレーキ回路の前記抵抗の耐量に関する情報を格納する耐量情報格納部と、
モータの非常停止時に前記上アーム及び下アームのうちの一方のアームのパワー素子をオンし、他方のアームのパワー素子をオフするパワー素子操作部と、
前記ダイナミックブレーキ回路の前記スイッチを操作するダイナミックブレーキ回路操作部と、
計算した前記モータの回転エネルギーと前記ダイナミックブレーキ回路の耐量とを比較する耐量比較部と、を備え、
前記ダイナミックブレーキ回路操作部は、
前記モータの回転エネルギーが前記ダイナミックブレーキ回路の耐量を超えている場合に、前記ダイナミックブレーキ回路操作部は前記ダイナミックブレーキ回路を動作させず、前記パワー素子操作部は上アーム及び下アームのうちの一方のアームのパワー素子をオンし、他方のアームのパワー素子をオフし、
前記モータの回転エネルギーが前記ダイナミックブレーキ回路の耐量以下の場合に、前記ダイナミックブレーキ回路操作部は前記ダイナミックブレーキ回路を動作させ、前記パワー素子操作部は前記一方のアームのパワー素子をオフする、
ことを特徴とするモータ駆動装置。 - 前記パワー素子操作部は、前記ダイナミックブレーキ回路を動作させない場合に、前記一方のアームのパワー素子をオンし、モータの巻線抵抗を介してモータの回転エネルギーの減少を早くする、請求項1に記載のモータ駆動装置。
- 前記パワー素子操作部は、前記ダイナミックブレーキ回路を動作させる場合に、前記ダイナミックブレーキ回路のスイッチの開閉が完了した後に、前記一方のアームのパワー素子をオフすることで、チャタリングによるスイッチの接点の摩耗を抑制する、請求項1に記載のモータ駆動装置。
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