JP4415123B2 - ガスコンロ - Google Patents
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具体的には、中央のバーナが露出する五徳リングと、その五徳リング上に立設されて調理容器を支持する五徳爪とからなる五徳を利用し、まず、五徳爪の高さを低くすると共に、五徳の鍔部をバーナヘッドの主炎口近傍まで延ばした構成により、二次空気を火炎の基部から先端にまで供給する。
そして、バーナの燃焼ガスを、調理容器と五徳リングとの間の隙間(リング状燃焼ガス通路)から外部に放出する構成としている。
この構造により、調理容器をバーナヘッドに接近させて、高温の燃焼ガスと調理容器とを確実に接触させ、熱効率の向上を図っている。
そこで、本発明者らは、バーナとして、燃焼用空気を給気ファンで強制的に供給することにより狭い燃焼空間でも完全燃焼できる強制燃焼式バーナを用いれば、良好な燃焼状態を維持しつつバーナと調理容器との距離を極めて縮めることが可能になると考えた。
請求項2に記載の発明は、請求項1の目的に加えて、第1調整手段と第2調整手段とを簡単且つ合理的に構成するために、第1給気路と第2給気路とを、各バーナへの空気供給管内を仕切る仕切板によって分岐形成すると共に、第1調整手段と第2調整手段とを、仕切板を貫通して第1給気路と第2給気路とに跨って配置され、火力調節手段に連動して第1給気路と第2給気路とへの突出量を変化させる分配板としたものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2の目的に加えて、第2給気路への燃焼用空気を利用してトッププレートの温度上昇を効果的に防止するために、第2給気路への燃焼用空気を、トッププレートの下面を通過して器体外部へ排出されるようにしたものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れかの目的に加えて、第2給気路への燃焼用空気を利用してバーナの排熱の拡散を効果的に防止するために、第2給気路への燃焼用空気を、トッププレートにおける少なくともコンロ部の正面側で上方へ向けて排出されるようにしたものである。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、第1調整手段と第2調整手段とが1つの分配板のみで簡単に実現でき、製造コストを抑制可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加えて、第2給気路への燃焼用空気をトッププレートの冷却に利用できる。よって、トッププレートの温度上昇を効果的に防止でき、安全性や使い勝手がより良好となる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3の何れかの効果に加えて、トッププレートから上方へ排出される燃焼用空気によってエアカーテンが形成されるため、バーナの排熱が周囲に拡散することを効果的に防止できる。よって、調理環境が高温とならずに快適な使用が可能となる。
図1は、ガスコンロの一例であるテーブルコンロ1の説明図で、コンロ部2(ここでは2つのコンロ部2,2を有するものであるが、同じ構成であるため一方のコンロ部2について説明する。)において、トッププレート3に形成された開口4には、外周縁に汁受皿5が載置され、開口4の中央位置にはコンロバーナ6が配置されている。30は開口4の周縁に載置された五徳で、五徳30上に調理容器Pが載置されている。
コンロバーナ6は、燃焼に必要な空気の殆どを一次空気として吸入する全一次空気式のバーナで、上端にフランジ8を周設した筒状のバーナ本体7と、外周に多数の炎口10,10・・を形成した同じく筒状のバーナヘッド9とからなる。また、バーナ本体7の下端には、空気供給管11を介して、燃焼用空気を供給するための給気ファン12が接続されている。この給気ファン12は、テーブルコンロ1の器体内に1つ備えられるもので、2つのコンロ部2,2は、給気ファン12から分岐した各空気供給管11,11によって燃焼用空気を供給されることになる。
一方、火力調節レバー21を弱火力側に操作すると、ニードル弁22と共に分配板24も下降して第1給気路14の開口面積を縮小させる(同図(C)右側のハッチング部分)と共に、反対側の第2給気路15の開口面積を拡大させる(同図(C)左側のハッチング部分)。つまり、分配板24が空気供給管11内のどこに位置しても、空気供給管11のトータル開口面積が変化しない構造となっている。この分配板24が、本発明の第1調整手段と第2調整手段とを兼用する。
また、ここでは、各仕切壁32の湾曲形状の設定により、隣接する仕切壁32,32間の距離W(燃焼ガスの流れ方向に対して直交する水平方向の仕切壁32,32間の距離)を、コンロバーナ6の中心から外側へ離れるに従って狭くなるようにしている。
この点火操作と同時にコントローラ26は、給気ファン12を回転させてコンロバーナ6へ燃焼用空気を供給すると共に、イグナイタを作動させて点火制御を行う。よって、第1給気路14から供給される燃料ガスと燃焼用空気との混合気が炎口10,10から噴出して燃焼火炎が形成される。
つまり、自然燃焼式のバーナでは燃焼空間を狭くすると燃焼用空気が取り込みにくくなって燃焼状態が悪化してしまうが、ここでは燃焼用空気が給気ファンにより強制的に供給されるために、燃焼空間を狭くしても良好な燃焼状態を得ることができる。
逆に火力調節レバー21を弱火力側へ操作すると、ニードル弁22が下降してガス量を減少させる。このとき、ニードル弁22の移動と共に分配板24が同図(C)のように移動して第1給気路14の開口面積を縮小させるため、第1給気路14への空気量が減少し、ガス量に応じた空気量としてコンロバーナ6側へ供給される。
一方、第2給気路15を通る空気は、誘導路16を介して排出路17に導かれ、トッププレート3の下面を通って排出口から外部に排出される。この排出路17の通過の際に、トッププレート3と接触してトッププレート3を効果的に冷却できるため、トッププレート3の温度上昇を抑えることができる。この排出路17での空気の通過は、点火操作に伴う給気ファン12の駆動と共に開始され、消火操作によって給気ファン12が停止するまで行われるため、コンロ部2の使用中は継続して冷却効果が得られることになる。
また、第2給気路15への燃焼用空気を、トッププレート3の下面を通過して器体外部へ排出されるようにしたことで、第2給気路15への燃焼用空気をトッププレート3の冷却に利用できる。よって、トッププレート3の温度上昇を効果的に防止でき、安全性や使い勝手がより良好となる。
このように、第2給気路15への燃焼用空気を、コンロ部2の周囲でトッププレート3の吹出口41から上方へ向けて排出させれば、上方へ吹き出す空気によってコンロ部2を囲むエアカーテンが形成され、コンロバーナ6の排熱が周囲に拡散するのを防ぐことができる。よって、調理環境が高温とならずに快適な使用が可能となる。この吹出口は、円形に限らず、長円や円弧状としても良いし、コンロ部2の全周に設けるのに限らず、少なくともユーザが位置する前側にのみ部分的に設けても良い。
また、先の形態のトッププレート3の冷却と併用することも可能である。すなわち、誘導路16を分岐形成して、一方をトッププレート3の下面の排出路17に連結してトッププレート3の冷却に利用し、他方を環状通路40に連結して排熱の拡散防止に夫々利用する構造である。
さらに、分配板や弁体の動作も、上記形態のようにニードル弁と同じ方向でスライドする構造に限らず、分配板等を連結した軸体を回転させることで開口面積を変えるようにしても良い。例えば、1つの軸体に、第1給気路内と第2給気路内とに夫々位置する別個の板体を、軸体の軸方向で見て取付角度が互いに異なるように(例えば交差状に)装着して、ニードル弁の動きに伴う軸体の回転により、各給気路の開口面積を個別に変化させるような構造等も考えられる。
そして、第1給気路と第2給気路とは、各コンロ部での空気供給管に分岐形成する必要はなく、例えば給気ファンに近い燃焼用空気の供給路の上流位置で、各コンロ部への第1給気路と別に分岐する第2供給路を形成して第2調整手段を設けることも可能である。
勿論本発明は、テーブルコンロに限らず、ビルトインコンロ等のガスコンロにも適用可能である。
Claims (4)
- 調理容器を加熱するバーナ及びそのバーナの燃焼量を調節する火力調節手段を夫々備えた複数のコンロ部と、前記各コンロ部へ前記バーナの燃焼用空気を供給する1つの給気ファンとを備えたガスコンロであって、
前記給気ファンからの燃焼用空気の供給路を、前記燃焼用空気を前記各バーナごとに夫々導く第1給気路と、前記バーナ以外へ導く第2給気路とで形成し、
前記火力調節手段により調節される燃焼量に応じて前記第1給気路の開口面積を調整する第1調整手段と、その第1調整手段による前記第1給気路の開口面積の調整に応じて、前記供給路のトータル開口面積を変化させないように前記第2給気路の開口面積を調整する第2調整手段とを備えたことを特徴とするガスコンロ。 - 第1給気路と第2給気路とを、各バーナへの空気供給管内を仕切る仕切板によって分岐形成すると共に、第1調整手段と第2調整手段とを、前記仕切板を貫通して前記第1給気路と第2給気路とに跨って配置され、火力調節手段に連動して前記第1給気路と第2給気路とへの突出量を変化させる分配板とした請求項1に記載のガスコンロ。
- 第2給気路への燃焼用空気を、トッププレートの下面を通過して器体外部へ排出されるようにした請求項1又は2に記載のガスコンロ。
- 第2給気路への燃焼用空気を、トッププレートにおける少なくともコンロ部の正面側で上方へ向けて排出されるようにした請求項1乃至3の何れかに記載のガスコンロ。
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