JP2006138564A - ガスコンロ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本実施例のテーブルコンロ1によれば、コンロバーナ20の燃焼排気を所定の排気口(図示せず)に送ることで使用者側あるいは室内に燃焼排気が流出しないため、使用環境が良好になるだけでなく、熱効率を向上させたコンロにおいてもドレンの発生が防止され、非常に使い勝手がよい。しかも、ドレンの発生の防止は、排気通路41に空気を混入して燃焼排気の露点を下げるという簡単な方法で行うことができるため、製造コストの上昇を抑制できる。
【選択図】図1
Description
例えば、特許文献1のものでは、トッププレートに形成した開口の下に燃焼室を設け、この燃焼室の上から調理容器を置くことで燃焼室上部を塞ぎ使用者側に燃焼排気が排出されないようしている。この場合、燃焼排気はファンにより吸引され器体の後方から排出される。
しかし、このガスコンロでは、燃焼室内の燃焼ガスが調理容器と良好に熱交換する前にそのままファンにより吸引されてしまい熱効率が悪い。
通常、ガスコンロでは、そのようなドレンが発生するなどという課題は、今まで存在しなかった全く新しい課題である。
調理容器を加熱するバーナと、
上記調理容器加熱後の燃焼排気を集めて所定の排気口にまで送る排気通路とを備えたガスコンロにおいて、
上記排気通路で燃焼排気が結露してドレンを発生することを防止するドレン発生防止手段を備えたことを要旨とする。
また、請求項2に記載の発明は、
上記ドレン発生防止手段は、上記排気通路に空気を混入して燃焼排気を希釈することを要旨とする。
また、請求項3に記載の発明は、
調理容器を加熱するバーナと、
上記調理容器加熱後の燃焼排気を集めて所定の排気口にまで送る排気通路とを備えたガスコンロにおいて、
上記排気通路で燃焼排気が結露して発生したドレンを溜めて取り出し可能に設けられるドレン溜め手段を備えたことを要旨とする。
調理容器を加熱するバーナと、
上記調理容器加熱後の燃焼排気を集めて所定の排気口にまで送る排気通路とを備えたガスコンロにおいて、
上記排気通路で燃焼排気が結露して発生したドレンを蒸発させる蒸発手段を備えたことを要旨とする。
また、請求項2に記載の発明によれば、排気通路に空気が混入されるため、空気の混合された燃焼排気の露点が下がり、ドレンの発生が防止される。従って、簡単にドレンの発生を防止できる。
また、請求項3に記載の発明によれば、排気通路でドレンが発生しても、ドレン溜め手段にドレンを溜めて随時捨てることができるため、排気通路をドレンで腐食させることなく維持できる。
例えば、バーナの燃焼ガスや燃焼排気の熱でドレンを加熱して蒸発させたり、グリル内蔵のコンロであれば、グリルの燃焼ガスや燃焼排気の熱でドレンを加熱して蒸発させることができる。この場合には、特別な加熱手段が不要となりコストの低減を図ることができる。
図1は、ガスコンロの一例であるテーブルコンロ1の説明図で、トッププレート2に形成された開口3の中央位置にはコンロバーナ20が配置されている。コンロバーナ20を囲むようにして後述するリング状の環状排気管40が設けられる。5は環状排気管40の上面に載置された五徳で、五徳5上に調理容器Pが載置される。また、環状排気管40の内周縁には汁受皿4が載置される。
コンロバーナ20は、燃焼に必要な空気の殆どを一次空気として吸入する全一次空気式のバーナで、上端にフランジ22を周設した筒状のバーナ本体21と、外周に多数の炎口24,24・・を形成した同じく筒状のバーナヘッド23とからなる。バーナ本体21には、上流側に、燃焼用空気を供給するための給気ファン6が接続されて、その空気供給路7の途中に、燃料ガスを噴出するガスノズル8が設けられている。ガスノズル8に接続されるガス管には、上流側から、安全弁となるマグネット電磁弁9、主弁10、テーブルコンロ1の正面に設けた火力調節レバー12によってガス流路を調節するニードル弁11が夫々設けられている。
また、コンロバーナ20のフランジ22より下側のバーナ本体21外周及び汁受皿4の下面、後述する五徳5の五徳リング15の下面は、断熱材、例えばセラミックウール14,14・・で被覆されている。
まず、内側リング25は、真鍮製で、外周面には、断面V字状の周方向のスリット溝29,29・・が上下方向へ等間隔に凹設され、各スリット溝29の底部に、角形の小孔30,30・・が等間隔で夫々穿設されている。この小孔30は、各スリット溝29間で上下方向に整列している。具体的には、内周面に上下方向の縦溝25a,25a・・が等間隔で形成されたリング体を鍛造で形成し、そのリング体の外周面に、スリット溝29を周方向に旋盤で形成することで作製される。すなわち、縦溝25aとスリット溝29とが重なり合った部分が小孔30となる。
内側リング25に外側リング28を外装した状態では、図2の左端に示すように、内側リング25の小孔30,30・・と外側リング28のスリット開口31,31・・とが周方向にずれており、外側からは内側リング25の小孔30が見えないように両リング同士が位置決めされる。この配置により、バーナヘッド23には、同図の円内拡大図に示すように、内側リング25の小孔30から、内側リング25のスリット溝29を通り、外側リング28のスリット開口31に至る混合ガス通路32が形成され、スリット開口31内の混合ガス通路32との重なり部分が炎口24となる。
また、五徳リング15の上面が外側にいくに従って登り傾斜していることも手伝って、各燃焼ガス通路34の通路断面積(燃焼ガスの流れと直交する断面の面積)は、コンロバーナ20の中心から遠くなるほど狭くなっている。尚、通路断面積は、コンロバーナ20の中心からの距離が遠くなっても略同等となっていても構わない。つまり、通路断面積はコンロバーナ20の中心から遠くなるほど広くならなければ良いのである。
これにより、旋回羽根リング35の旋回羽根37,37間には、バーナヘッド23の炎口24から噴出した燃焼火炎を斜め上方へ向けて、且つバーナヘッド23の円筒外周面の接線方向に旋回させて五徳リング15の燃焼ガス通路34と一連となる燃焼案内通路38,38・・が形成されることになる。
尚、コンロ部の平面図を図7に示す。
さらに、排気吸引口43を上から覆うリング状の覆いカバー44(図8、図9参照)が五徳5の外周部に嵌められる。この覆いカバー44は、その開口径の異なるものが複数用意され、調理容器Pの径に応じて燃焼排気が上方にぬけないように選択して使用される。また、覆いカバー44の円筒側面には、小さな排気流出口45が複数設けられる。
環状排気管40は、排気ファン46の吸引口に接続され、排気ファン46の送風口には排気管47が接続される。この排気管47は、器具に設けられた排気口に連通するが、換気扇等の器体外の排気口に至るダクトに接続するようにしてもよい。また、グリル内蔵のものであればグリル排気口に臨ませてもよい。
ここでテーブルコンロ1の正面に設けた図示しない点火ボタンを押すと、主弁10及びマグネット電磁弁9が強制的に開弁され、コンロバーナ20へ燃料ガスが供給される。同時にコントローラ13は、給気ファン6を回転させてコンロバーナ20へ燃焼用空気を供給すると共に、イグナイタを作動させて点火制御を行う。
つまり、燃焼用空気が自然ドラフト力に供給される場合には、燃焼空間を狭くしてしまうとドラフト力が形成されず、燃焼空気の給気・排気がスムーズに行われないため、燃焼状態が悪化してしまうが、ここでは燃焼用空気が給気ファン6により強制的に供給されるために、燃焼空間を狭くしても良好な燃焼状態を得ることができる。
さらに、渦巻き状の仕切壁16により火炎が囲まれるため、火炎が調理容器下面横から流出せず、使用者の着衣に引火することがなく安全である。
なお、五徳リング15に伝熱した燃焼ガスの熱は、セラミックウール14によって断熱されるため、燃焼ガス熱の外部への放出を抑制することができる。
このように燃焼排気を排気通路41に案内して排出する場合、燃焼排気が結露して排気通路41内にドレンを生じることがある。特に、熱効率を向上させたことにより排気温度が低くなっている本実施例のような高熱効率コンロでは多量のドレンが発生するおそれがある。
そこで、ドレンの発生を防止するために環状排気管40の外周円筒面に外気吸入口48を設け、空気を燃焼排気に混入する。この場合、空気の混入した燃焼排気は、その露点が低下するため排気通路41を流れる途中で結露しない。この結果、ドレンの発生を防止できる。
環状排気管40のリング状底面42にドレン排出口49を設ける。そして、このドレン排出口49の下方にドレンタンク50を着脱可能に設ける。環状排気管40のリング状底面42は、ドレン排出口49が最下部となるように傾斜をつけて形成される。ドレンタンク50は、五徳5と汁受皿4を取り外した状態で環状排気管40の中央開口を介して器体内から取り出すことができる。
この実施例では、排気通路41でドレンが発生すると、ドレンは環状排気管40のリング状底面42を伝わってドレン排出口49から下方のドレンタンク50に落ちて溜まる。そして、溜まったドレンは、ドレンタンク50を器具内から取り出して捨てることができる。
さらに、ドレン対策としてのもう一つの別の実施例(実施例3)のテーブルコンロ301を図11を用いて説明する。
実施例2の場合と同様に、環状排気管40のリング状底面42にドレン排出口49を設け、リング状底面42をドレン排出口49が最下部となるように傾斜をつけて形成する。そして、斜め下方に傾斜したガイド板51をドレン排出口49に取り付ける。ガイド板51の先端はグリルの排気通路内に延設され、その先端にドレン蒸発皿52が設けられる。
この実施例では、ドレン排出口49から排出されたドレンは、ガイド板51を伝わりグリルの排気通路内に設けられたドレン蒸発皿52に溜まる。そして、グリルが使用されるとその燃焼排気により加熱されて蒸発し、燃焼排気とともにグリル排気口から器具外に排出される。
また、実施例2のテーブルコンロ201では、排気通路41でドレンが発生しても、ドレンタンク50にドレンを溜めて随時取り出して捨てることができるため、排気通路41をドレンで腐食させることなく維持できる。
また、実施例3のテーブルコンロ301によれば、排気通路41でドレンが発生しても、ドレンは加熱されて蒸発して排出されるため、ドレンを排水するといった処理が不要となり非常に使い勝手がよい。しかも、グリルの燃焼ガスや燃焼排気の熱を利用してドレンを蒸発させているため、特別な加熱装置が不要であり製造コストを抑制できる。
また、上記形態のコンロバーナ20によれば、噴出速度が速くなっても、旋回羽根リング35によって燃焼火炎Fのリフトを効果的に防止可能となる。よって、燃焼空間を狭くして熱効率の向上を図るテーブルコンロに好適に用いることができる。
また、リフト防止板として、燃焼火炎Fを、斜め上方で且つバーナ本体21の円筒外周面の接線方向に旋回させる旋回羽根37を設けているため、好適なリフト防止効果が得られるようになっている。特に、複数の旋回羽根37,37・・をバーナ本体21の外周に設けた小リング板36の上面に複数立設した旋回羽根リング35を採用しているため、バーナの全周に亘って万遍なくリフト防止効果が得られる。さらに、旋回羽根37による火炎の旋回により、調理容器底面と火炎との接触が良好になるため、この点でも熱効率が向上する。
また、旋回羽根リング35の周囲に、旋回羽根リング35と同じ方向に燃焼ガスを旋回させる仕切壁16を形成した五徳リング15を配置したことで、旋回羽根リング35から旋回しながら外周へ導かれる燃焼ガスを一連の流れでスムーズに五徳リング15でも旋回させることができ、燃焼ガスによる調理容器Pとの熱交換を好適に行わせることができる。
そして、コンロバーナ20を、給気ファン6によって燃焼用の一次空気が強制的に供給される全一次空気式燃焼バーナとして、調理容器P下部の燃焼空間に外気が殆ど流入しないように形成されたテーブルコンロ1に適用したことで、一次空気の増加による燃焼火炎のリフトを防止して熱効率の向上に寄与することができる。
また、五徳リング15と旋回羽根37とを別体に設けているため、旋回羽根37の熱が五徳リング15に伝わって放熱してしまうという不具合も防止でき、こうした点でも熱効率向上の一助となっている。
また、仕切壁16を上方から見て渦巻き状に形成しているから、調理容器P底面との接触距離を長く保つことができ、一層熱効率を向上することができる。また、隣接する仕切壁16の距離を簡単に調整することができるため、熱流が拡散しないように各燃焼ガス通路34の通過断面積を簡単に調整可能となる。
従って、熱の拡散防止と燃焼ガスの流れのコントロールとにより熱効率が飛躍的に向上する。
また、火炎により直接熱せられて高温となる外側リング28を、内側リング25よりも耐熱性の高い金属で形成しているため、耐久性に優れたコンロバーナ20を得ることができる。
例えば、本実施形態では排気ファンにより燃焼排気を排気する強制排気方式であるが、排気ファンを設けずに排気通路を形成するだけの自然排気式のコンロバーナであってもよく、また、本実施形態では給気ファンにより燃焼用一次空気を供給する強制燃焼方式であったが、自然燃焼式のコンロバーナであってもよい。つまり、コンロバーナは、強制燃焼式と強制排気式との組み合せ、強制燃焼式と自然排気式との組み合せ、自然燃焼式と強制排気式との組み合せ、自然燃焼式と自然排気式との組み合わせのいずれの組み合わせであっても構わない。
また、外周の五徳リングは、上記形態のように外周側の通路幅が狭くなる渦巻き状の仕切壁を立設したものに限らず、外周側の通路幅が広くなる渦巻き状の仕切壁を立設したものや、渦巻き状でなく、従来型の放射状の五徳爪を立設したものであってもよい。
20 コンロバーナ
40 環状排気管
41 排気通路
47 排気管
48 外気吸入口
50 ドレンタンク
52 ドレン蒸発皿
Claims (4)
- 調理容器を加熱するバーナと、
上記調理容器加熱後の燃焼排気を集めて所定の排気口にまで送る排気通路とを備えたガスコンロにおいて、
上記排気通路で燃焼排気が結露してドレンを発生することを防止するドレン発生防止手段を備えたことを特徴とするガスコンロ。 - 上記ドレン発生防止手段は、上記排気通路に空気を混入して燃焼排気を希釈することを特徴とする請求項1記載のガスコンロ。
- 調理容器を加熱するバーナと、
上記調理容器加熱後の燃焼排気を集めて所定の排気口にまで送る排気通路とを備えたガスコンロにおいて、
上記排気通路で燃焼排気が結露して発生したドレンを溜めて取り出し可能に設けられるドレン溜め手段を備えたことを特徴とするガスコンロ。 - 調理容器を加熱するバーナと、
上記調理容器加熱後の燃焼排気を集めて所定の排気口にまで送る排気通路とを備えたガスコンロにおいて、
上記排気通路で燃焼排気が結露して発生したドレンを蒸発させる蒸発手段を備えたことを特徴とするガスコンロ。
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