JP4405826B2 - 気筒イベントに基づく燃料制御方法 - Google Patents

気筒イベントに基づく燃料制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4405826B2
JP4405826B2 JP2004051750A JP2004051750A JP4405826B2 JP 4405826 B2 JP4405826 B2 JP 4405826B2 JP 2004051750 A JP2004051750 A JP 2004051750A JP 2004051750 A JP2004051750 A JP 2004051750A JP 4405826 B2 JP4405826 B2 JP 4405826B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
engine
cylinder
air
events
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004051750A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004257394A (ja
Inventor
ゴンザレス ジュニア フランク
エム マイヤー ガース
ジェイムズ ルイマ ドナルド
エル マイヤー ダニエル
スモコビッツ ミッシェル
エー ストレイヤー ベン
Original Assignee
フォード グローバル テクノロジーズ、リミテッド ライアビリティ カンパニー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by フォード グローバル テクノロジーズ、リミテッド ライアビリティ カンパニー filed Critical フォード グローバル テクノロジーズ、リミテッド ライアビリティ カンパニー
Publication of JP2004257394A publication Critical patent/JP2004257394A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4405826B2 publication Critical patent/JP4405826B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/30Controlling fuel injection
    • F02D41/32Controlling fuel injection of the low pressure type
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
    • F02D41/04Introducing corrections for particular operating conditions
    • F02D41/06Introducing corrections for particular operating conditions for engine starting or warming up
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
    • F02D41/04Introducing corrections for particular operating conditions
    • F02D41/06Introducing corrections for particular operating conditions for engine starting or warming up
    • F02D41/062Introducing corrections for particular operating conditions for engine starting or warming up for starting
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/24Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents characterised by the use of digital means
    • F02D41/2403Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents characterised by the use of digital means using essentially up/down counters
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02PIGNITION, OTHER THAN COMPRESSION IGNITION, FOR INTERNAL-COMBUSTION ENGINES; TESTING OF IGNITION TIMING IN COMPRESSION-IGNITION ENGINES
    • F02P5/00Advancing or retarding ignition; Control therefor
    • F02P5/04Advancing or retarding ignition; Control therefor automatically, as a function of the working conditions of the engine or vehicle or of the atmospheric conditions
    • F02P5/145Advancing or retarding ignition; Control therefor automatically, as a function of the working conditions of the engine or vehicle or of the atmospheric conditions using electrical means
    • F02P5/15Digital data processing
    • F02P5/1502Digital data processing using one central computing unit
    • F02P5/1506Digital data processing using one central computing unit with particular means during starting
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
    • F02D41/04Introducing corrections for particular operating conditions
    • F02D41/047Taking into account fuel evaporation or wall wetting
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

Description

本発明は、内燃機関を制御する方法に関し、より具体的には、始動中の気筒イベント数に基づき燃料量を調整する方法に関する。
エンジン始動制御は、エンジンからの排出量とエンジン速度の立ち上がりに大きな影響を及ぼす。燃料量が、トルクと排出量の両方に影響する。エンジンをクランキング速度からアイドル速度まで加速させるためにはトルクが必要である。更に、触媒が低温でその効率が低いとき、始動時排出量が低いことが望ましい。一般に、空燃比が理論空燃比よりもリッチな混合気を生成する燃料量がエンジン・トルクを増大させるのに対し、空燃比が理論空燃比よりもリーンな混合気は始動中の排出量を低減する。それで、エンジン速度の立ち上がりを確実にすると共に、排出量を低減する燃料量を、正確かつ安定して設定することが重要である。
始動中に燃料量を調整する方法の1つが特許文献1に記載されている。この方法において、エンジン始動期間の最初の段階で、燃料量が第1の一定値に維持され、エンジン始動期間の第2段階では、燃料量をエンジン・パラメーターに従い閾値まで変化させ、エンジン始動期間の第3段階では、燃料量が上記閾値に維持される。
本件発明者は、この取組みの不利な点を認識した。つまり、この取組みは、エンジンの吸入動作により生成されるエンジン空気量の変化と、エンジン速度の変化とを無視している。言い換えると、始動時に、エンジンが回転し始めると、それは吸気マニフォールドから空気を吸入し始めるが、そのときの各気筒における空気量は異なるものとなる。燃料量が一定で気筒空気量が異なるとき、気筒空燃比の差異が生じる。これは、エンジン排出量とトルク生成に関して、望ましくない状態である。
エンジン低温時の燃料量の調整方法が、特許文献2に記載されている。この方法は、内燃機関の動作開始からの全気筒における燃料噴射回数を合計することにより得られた総数を計数する噴射回数カウンター手段及び、燃料噴射開始時期を所定期間だけ進める燃料噴射時期変更手段、を設ける。上記噴射回数カウンター手段の計数値が所定値未満のとき、燃料噴射時期変更手段は、各気筒の吸気行程開始時期と同期して燃料噴射開始時期を設定する。上記噴射回数カウンター手段の計数値が所定値以上のとき、燃料噴射開始時期が、各気筒の吸気行程よりも早い時期に設定される。
本件発明者は、この取組みの不利な点についても認識した。つまり、この取組みは、冷えたエンジンに吸気弁が閉じた状態で燃料を噴射するときにエンジン表面に付着する燃料量を補正しなければならないということを回避するために、吸気弁が開いた状態で燃料を噴射している。
しかしながら、吸気弁が開いた状態で燃料を噴射するということは、別の問題を引き起こす。具体的には、始動中の吸気弁開状態での燃料噴射は、点火プラグ先端を生燃料に晒す可能性があり、プラグの着火を妨げ、エンジン排出量を増大し、そしてエンジン速度の立ち上がりを不安定にし、若しくはエンジンが始動するのさえも妨げる可能性がある。
米国特許第4432325号明細書 米国特許第5870986号明細書
以上の点に鑑み、本件発明は、エンジン速度の立ち上がりを確実にすると共に、排出量を低減する燃料量を、正確かつ安定して設定することを課題とする。
本発明の実施形態の1つが、内燃機関の燃料制御方法を含む。この方法は、個々の気筒イベントの空気量を判定する工程、内燃機関の動作開始からの燃料供給気筒イベント数をカウントする工程、及び、該気筒燃料供給イベント・カウント数と上記個々の気筒イベント空気量とに基づき気筒燃料供給量を調整する工程、を含む。この方法は、従来の取組みの上述の限界を減ずるのに用いることができる。
個々の気筒イベントの空気量を判定し、気筒燃料供給イベント数をカウントし、そしてカウントされた気筒燃料供給イベント数と個々の気筒イベントの空気量とに基づき燃料を供給することにより、本件発明者はエンジン始動性を向上させた。言い換えると、本件発明者は、始動中に、各気筒におけるエンジン空気量が変化するということと、所望の空燃比を得るための燃料量が気筒燃料供給イベント数に基づき変化するということとから、気筒燃料供給イベント数と個々の気筒イベントの空気量とに基づく燃料供給が、エンジンの空気燃料制御を向上させる、ということを認識した。それで、気筒燃料供給イベント数と個々の気筒イベントの空気量とに基づく燃料供給は、始動時に、エンジン排出量を低減し、エンジン立ち上がり速度を安定させる。
更に、本件発明者は、エンジンが必要とする燃料量が、時間のみに基づくのではなく気筒燃料供給イベント数の関数であることを認識した。気筒動作は、機械的な寸法に関連し得るが、時間は一次元数であり、三次元ではなく、物理的なエンジンそのものとの関係もない。それで、気筒燃料供給イベント数に基づくエンジン燃料供給が、時間に基づく燃料供給に伴う燃料量の変動を低減する。
本発明の別の観点において、本件発明は、別の内燃機関用燃料制御方法を提供し、その方法は、内燃機関の始動から少なくとも閉じた吸気弁上に燃料を噴射する工程、上記内燃機関の動作開始から気筒燃料供給イベント数をカウントする工程、及び、上記気筒燃料供給イベント数に基づき噴射燃料量を調整する工程、を有する。
起動時から閉じた吸気弁に燃料を噴射し、気筒燃料供給イベント数に基づき噴射燃料量を設定する結果として、エンジン始動性が向上した。閉じた吸気弁上に燃料噴射することは、点火プラグと気筒壁を燃料に晒す機会を減じるので、また、所望の空燃比を得るための燃料量が気筒燃料供給イベント数に基づき変化するので、エンジン始動性が向上し、エンジン排出量が低減される。始動後、吸気弁が閉じたときでも開いたときでも若しくは2つの組合せにおいても、燃料噴射を継続することができる。
本発明は、いくつかの効果を持つ。本発明は、エンジン始動中の空燃比制御性を向上させ、結果として排出量を低減する。この効果は、触媒が低温でその効率が低いときに、特に有用である。加えて、本発明は、エンジン立ち上がり速度の安定性を向上させる。始動時の再現性のあるエンジン速度は、エンジンが信頼性があり、予測できる態様で動作するので、オーナーの自信と満足度を向上する。
添付の図面と関連させて以下の好ましい実施の形態の詳細な説明から、本発明の上記のものなどの効果、特徴が容易に明らかとなろう。
図1を参照すると、図1では一気筒が示されているが複数の気筒を有する内燃機関としてのエンジン10が、電子エンジン制御器により制御される。エンジン10は、燃焼室30と気筒壁32とをカムシャフト130そしてその中に配置されクランクシャフト40に接続されたピストン36と共に持つ。燃焼室30は、吸気弁52及び排気弁54をそれぞれ介して吸気マニフォールド44及び排気マニフォールド48と連通するということが知られている。吸気マニフォールド44はまた、そこに接続され、制御器12からの信号FPWのパルス幅に比例して液体燃料を供給する燃料噴射弁66を持つのが示されている。燃料は、燃料タンク、燃料ポンプ及び燃料レール(図示せず)により燃料システム(図示せず)により、燃料噴射弁66へ供給される。エンジン10は、燃料がエンジン気筒内に直接噴射されるように構成することもでき、それは、直接噴射エンジンとして当業者に知られている。吸気マニフォールド44が、スロットル弁62を介して、スロットル・ボディ58と連通するのが示されている。
通常のディストリビューターレス点火システム88が、制御器12に応答し点火プラグ92を介して点火火花を燃焼室30へ与える。二状態排気酸素センサー76が、触媒コンバーター70上流の排気マニフォールド48に接続されているのが示されている。ユニバーサル排気酸素(universal exhaust gas oxygen: UEGO)センサーで、二状態排気酸素センサー76を代用しても良い。二状態排気酸素センサー98が触媒コンバーター70下流の排気マニフォールド48に接続されているのが示されている。二状態排気酸素センサー76は信号EGO1を、二状態排気酸素センサー98は信号EGO2を制御器12へ送信する。
制御器12は図1において、通常のマイクロコンピューターとして示されており、それは入出力ポート(I/O)104、読出し専用メモリー(ROM)106、ランダム・アクセス・メモリー(RAM)108、キープアライブ・メモリー(KAM)110そして通常のデータ・バスを含む。制御器12が、エンジン10に接続されたセンサーから各種信号を受けるのが示されており、それらの信号には上述のものに加えて、以下のものが含まれる。すなわち、冷却スリーブ114に接続された温度センサー112からのエンジン冷媒温度(ECT)、吸気マニフォールド44に接続された圧力センサー122からのマニフォールド絶対圧力の計測値(MAP)、温度センサー117からのエンジン吸気温度又はマニフォールド温度の計測値(ACT)、カム・センサー150からのカム位置信号(CAM)、クランクシャフト40に接続されたホール効果センサー118からのプロファイル点火ピックアップ信号(PIP)及び、エンジン速度センサー119からエンジン速度信号(RPM)である。本発明の好ましい観点において、エンジン速度センサー119は、クランクシャフト40が1回転する毎に所定回数のパルスを等間隔に発生する。
図2を参照すると、気筒への燃料供給に基づき燃料を制御するために、制御器12により実行されるルーチンのフローチャートが示されている。気筒イベント信号の期間は、720度をエンジン気筒の数で割った角度になる。気筒イベントは、カム・センサー150とPIPセンサー(ホール効果センサー)118の信号をデコードすることにより、特定又は観察される。気筒イベント信号は、特定のエンジン気筒が圧縮行程の上死点に到達する時期を特定する。
ステップ210において、エンジン運転状態が読み出される。運転状態は、エンジン冷媒温度、触媒温度、最後にエンジンが動作してからの経過時間(ソーク時間)及び同様のパラメーターを計測することにより、判定される。これらのパラメーターは、ステップ224においてエンジン燃料要求量を調整するのに用いられる。これらのパラメーターは、それらの状態に応じた種々の態様でエンジン動作に影響を及ぼす。例えば、低いエンジン冷媒温度が空燃比をリッチ化し、高いエンジン冷媒温度が空燃比をリーン化する。
ステップ212において、エンジンが回転していることに基づき、ルーチンは進行すべきと判断する。エンジンが回転していないとき、クランク位置センサー(ホール効果センサー)118がエンジン回転を検出するまで、ルーチンは待機する。エンジンが回転しているならば、ルーチンはステップ214へ進行する。
ステップ214において、制御器12は、気筒イベントが1回生じたか否かを判定し、YESの場合には、ステップ216へ進む。気筒イベントが生じていない場合、ルーチンは、気筒イベントが観察されるまで、待機する。
ステップ216において、制御器12は、制御器12とエンジン10との間で同期が生じたか否かを判定する。エンジン・タイミングがエンジン制御器12の動作と合致したときに、同期が生じる。同期が生じた場合には、ステップ218へ進み、そうでない場合には、ルーチンはステップ220へ進む。
ステップ218において、気筒イベントが検出され、エンジン10と制御器12との同期が検出されて、燃料供給を許可してからの気筒燃料供給イベント数がインクリメントされる。気筒燃料供給イベント数は、現在燃料供給されている気筒イベントのための相対空燃比であるλの目標値を判定するために、図6のFNEVTCLDと図7のFNEVTLOSTにアクセスするときに、行(y)座標として用いられる。
ステップ220において、制御器12が、エンジン位置の判定を可能とするカムとクランク信号を観察する。エンジン位置が確立されると、エンジン制御器12が、気筒動作、点火及び燃料供給を、エンジン・タイミングと合致させ、同期が成立する。燃料供給は、同期が成立するまで、延期される。同期が成立すると、気筒燃料供給イベント・カウンターがゼロにセットされ、そしてルーチンはステップ222へ進み、そこで、エンジン空気量予測値が、エンジン空気量アルゴリズムから検索される。
ステップ222において、次の気筒イベントのためのエンジン空気量が、エンジン空気量アルゴリズムから検索される。吸気マニフォールド44の圧力及び温度センサー117からの温度が1回のエンジン・イベントにわたりサンプリングされ、そして、周知の理想気体の式PV=mRTを用いて、個々のベース気筒空気量が計算される。動作状態について補正した4気筒エンジン用の理想ガス式は、以下のように書くことができる。
Mcyl = (D/4RT) × η(N, Load) × Pm × FNBP(BP) × FNTEM (ECT, ACT)
ここで、Mcylは、エンジン空気量若しくは気筒空気充填量、Dはエンジン行程容積、Rは気体定数、そしてTはエンジン空気温度である。ηはエンジンの体積効率で、実験的に求められ、エンジン速度と負荷の目盛を持つテーブルに格納される。マニフォールド圧力であるPmは、圧力変換器(圧力センサー)122からの信号計測値に基づく。大気圧補正値が関数FNBPとして記憶され、それは、動作中の大気圧が基準大気圧から離れるときに、エンジン空気量の変化を表すように、実験的に求められる。エンジン10とエンジン吸気との間の熱伝達が、体積効率とエンジン吸入空気量とに影響を及ぼす。テーブルFNTEMは、エンジン冷媒温度(ECT)のx座標とエンジン吸気温度(ACT)のy座標を持つ実験的に求められたテーブルである。このようなエンジン運転状態に基づき、FNTEMは熱伝達率の補正を行なう。エンジン吸入空気量はそして、燃料噴射が吸気弁52が閉じた状態で行なわれてからの、エンジン空気量を予測計算するのに用いられる。この将来のエンジン空気量予測は、過去2回のエンジン・イベントから空気量の変化率を計算し、その変化率とエンジン・イベント間の期間を用いることにより、なされる。この例は、気筒が実際に気筒充填空気を吸入する前の、現在の気筒燃料供給量計算において、エンジン空気量を用いる。エンジン空気量が読み出された後、ルーチンはステップ224へ進む。
エンジン空気量を判定するために、質量空気量計を用いても良い。質量空気量信号を1回の気筒イベントにわたり積分し、前のエンジン空気量を用いた外挿法により将来のエンジン空気量を予測することにより、エンジン空気量予測値を計算することができる。
ステップ224において、次の気筒燃料供給イベントの目標λ値が、図6のテーブルFNEVTCLD及び図7のテーブルFNEVTLOSTから計算される。これらテーブルは、気筒燃料供給イベント数に基づく行(y)座標と、エンジン冷媒温度又はシリンダーヘッド温度に基づく列(x)座標とを持つ。ステップ218において気筒燃料供給イベント数が更新された後で、次回燃料供給の際の目標λ値を判定するために、このイベント数がステップ210でのエンジン冷媒温度と共に用いられる。FNEVTCLDとFNEVTLOST値は、次回の気筒λ目標値を判定するために、列と行に関して補間される。目標λ値は以下の式を用いて計算される。すなわち、開ループではLAMBDA=BASEFUL-FNEVTCLD-FNEVTLOSTであり、閉ループではLAMBDA=BASEFUL-FNEVTLOSTである。λ値は、開ループ・モードと閉ループ・モードとに分けられるが、両方のモードにおいて、燃料喪失分が考慮される。開ループのとき、BASEFULは、エンジン速度と負荷とに基づくテーブルから補間演算される目標λ値である。閉ループのとき、BASEFULは、二状態排気酸素センサー76の状態に基づき値"1"の回りで変化する値をとる。概略的には、気筒燃料供給イベント数の行座標は、最初何回かのエンジン・イベントの間の個々の気筒λ値を算出するように校正され、そして、気筒燃料供給イベント数が増大するのにつれて、気筒燃料供給イベント数について補間演算される。λ値は、以下のように規定される。
λ= (Air / Fuel) / (Air / Fuelstoichiometry)
列座標のエンジン冷媒温度は、エンジンとバルブ温度が変化する際の蒸発燃料量と喪失燃料量の変化を考慮するように、校正される。気筒燃料供給イベント数とエンジン冷媒温度を個別気筒のλ値を判定する際の指標として用いるので、始動中のエンジン燃料制御を非常に緻密にすることができる。
目標空燃比を決定する際の係数として、触媒温度を用いることもできる。本件発明者はまた、燃料量を決定する際の係数として、触媒温度を用いることができることも、認識した。触媒が低温のとき、リーン空燃比と点火リタードを、触媒温度を高めて排出量を低減するのに用いることができる。触媒が温かく、エンジンが停止しているとき、酸素が触媒の中に拡散する。これは、排出量を大幅に増大させることなしに、始動後一定期間空燃比リッチでエンジンが動作するのを許容する。一定期間エンジンをリッチで動作することにより、エンジンからのNOx発生量が低減され、より高い負荷状態の間に生成されるNOxの増大に対して対処がなされる。触媒温度の違いに対処するために、λ値の計算は、別の項FNEVTCATにより調整される。触媒温度の補正を持つ目標λ値の数式は以下の通りである。すなわち、開ループについてLAMBDA=BASEFUL-FNEVTCLD-FNEVTLOST+FNEVTCATであり、閉ループについてLAMBDA=BASEFUL-FNEVTLOST+FNEVTCATである。数式FNEVTCATは、図6におけるのと形態が同じで、x座標がエンジン冷媒温度の代わりに触媒温度を表す。しかしy座標は、気筒燃料供給イベント数のままである。このようにして、エンジン空燃比を決定する際の係数として触媒温度を用いることにより、排出量を低減するように、エンジン動作を調整することができる。そして、ルーチンは、ステップ226へと進む。
ステップ226において、ステップ224において計算された目標λ値とステップ222から取り出されたエンジン空気量予測に基づき、個別気筒燃料質量が計算される。ベース燃料質量は以下のように計算される。
Base_Fuel_Mass = Engine_Air_Amount / [(Air / Fuelstoichiometry) × LAMBDA]
噴射されるべき燃料質量は、噴射された燃料の質量の一部が吸気マニフォールド内の燃料溜りを形成し得るということと、燃料溜りの一部が運転状態によっては気筒に入り得るということを反映するように、更に調整される。エンジン気筒へ入る燃料は、SAEペーパー801494においてAquinoにより記載される通り、以下のように計算される。
Final_Fuel_Mass = (1 × X) × Base_Fuel_Mass + Mass_From_Puddle / Tau
項X 及びTauは、噴射された燃料のうち燃料溜りに入る割合と、溜りの時間定数をそれぞれ表す。これらの項は、実験的に値が求められたテーブルに記憶された値から、そしてマニフォールド圧力、エンジン冷媒温度、及び、気筒燃料供給イベント数に基づき、求められる。燃料溜りの質量は、動的に変化し、マニフォールド圧力、エンジン温度そしてエンジン速度により影響される。溜り質量は、エンジン温度が低く、マニフォールド圧力が高く、そしてエンジン速度が低いときに、増大する。一方、エンジン温度が高く、マニフォールド圧力が低く、そしてエンジン速度が高いときに、減少する。燃料溜り質量の捕捉を続けて、燃料溜りに入る又は、出る燃料量に対処することにより、気筒内の目標空燃比が生成される。そしてルーチンはステップ228へと進む。
ステップ228において、燃料パルス幅が、計算された燃料質量と、所定の燃料質量を供給するのに要する時間を表す関数とから、求められる。そして、ルーチンはステップ230へ進み、そこで、目標燃料質量を供給するように、噴射弁66が作動される。ルーチンはそして、ステップ232へ進む。
ステップ232において、ルーチンは、気筒燃料供給イベント数と気筒燃焼速度に基づき点火時期を調整することのできる点火制御ルーチンへ、気筒燃料供給イベント数を送る。典型的には、燃焼速度が遅いときに目標点火時期が進角され、燃焼速度が速いときに遅角される。燃焼速度は、シリンダーのデザインそして、ガソリン、エタノールそしてメタノールなどの燃料種により、決まる。ベース点火時期は、テーブルに記憶された所定値から検索される。ベース点火時期テーブルは、エンジン冷媒温度のx座標と気筒燃料供給イベント数のy座標とを持つ。使用される燃料の燃焼速度が変化するとき、関数FNBUR_SPKがベース点火時期にオフセットを加えることにより、目標点火時期を変化させる。燃料種に応じて燃焼速度が変化すると、点火が適切な形に進角又は遅角される。言い換えると、気筒燃料供給イベント数に基づくベース点火時期は、気筒燃焼速度に基づき調整される。点火時期と気筒燃焼速度及び気筒燃料供給イベント数とを関連付けることにより、各種の燃料種において、エンジン排出量を低減することができる。そしてルーチンは、ステップ234へと進む。
ステップ234において、閉ループ燃料制御の要件が満たされているか否かを判断するために、エンジン動作状態が評価される。閉ループ・エンジン動作要件を判断するのに用いられる一般的な信号は、始動からの経過時間、排気温度、エンジン冷媒温度そしてエンジン負荷である。閉ループ燃料制御が求められるとき、ルーチンはステップ236へと進み、そこで、燃料を理論空燃比に向けて増大させることにより、燃料制御が、開ループ制御から閉ループ制御へと移行する。閉ループ燃料制御が望まれていないとき、ルーチンは、次の気筒の燃料量を判断するために再び呼び出されるまで、終了する。
本発明の別の実施形態では、気筒燃料供給イベント数に基づき燃料を供給し、それから時間に基づく燃料供給へと移行しても良い。この方法は、始動中の気筒燃料供給イベント数に基づく燃料供給の利点を享受し、そして時間に基づく燃料供給を用いることにより演算負荷を低減することができる。
別の代替案である、気筒燃料供給イベント数と時間の両方に基づく燃料供給もまた、利点がある。イベント数に基づく燃料供給は前述の利点を持つ。時間に基づく燃料供給は、燃料蒸発のような変化の穏やかな状態に対する燃料補正値の校正を単純化できる。両方法を用いることにより、穏やかに変化するエンジン状態と素早く変化するエンジン状態に対して、矛盾なしに燃料量を調整することができる。
本件発明者は、噴射されたが排気成分中には存在しておらず、考慮されていない燃料である「喪失燃料」量が、単純に始動からの時間に基づくのではなく、気筒燃料供給イベント数に基づくならば、精度を高める可能性があるということを考慮して、図2の方法を開発した。エンジン冷間始動中、噴射燃料は、ピストン・リングを通過して、クランクケース内に留まることがあり得る。この現象は、ピストンとシリンダー・ボアとの間の冷間時の隙に起因する。考慮されていなかったクランクケースへ通過する燃料が、「喪失燃料」と名付けられている。喪失燃料量は、エンジン温度とエンジンが最後に動作してからの時間の関数である。エンジン動作状態により喪失燃料が存在するならば、結果として、排気空燃比が、空気量に対して燃料量を比較することにより生成される目標空燃比よりもリーンとなる。気筒温度が、ピストンとボアとの隙に影響し、気筒温度は気筒イベントの進行につれて上昇するので、喪失燃料量を気筒燃料供給イベント数を基準にすることが、喪失燃料量の推定をより良好なものとする。
加えて、本件発明者は、始動中に、エンジンが最後に動作してからの経過時間が、目標気筒空燃比を決定する際の要素となることを認識した。エンジンが停止した後で、燃料が吸気マニフォールドの燃料溜りから蒸発する場合がある。エンジン停止時間が長いと、より多くの燃料が燃料溜りから蒸発する。燃料溜りの中の燃料が気筒内空燃比に影響するので、燃料が蒸発しなければならない時間は、気筒内空燃比に影響する。テーブルFNSOAKが、時間とエンジン冷媒温度の関数として、燃料溜り質量に対する補正を行なう。テーブルは、エンジン冷媒温度のx座標と最後のエンジン動作からの経過時間のy座標とを持つ。テーブル内の値は、燃料溜り質量のうち蒸発により失われた割合を表す。エンジンが最後に動作した時点の燃料溜り量は、FNSOAKから導かれた補間値により乗算され、始動中の燃料溜り質量を決める。エンジンが最後に動作してからの経過時間が増大するにつれて、マニフォールドの燃料溜り量は減少する。この吸気マニフォールドの燃料溜りの推定精度を向上するために、動作開始からの経過時間に対する補正を用いることができ、それにより、エンジン再始動時の各気筒の空燃比が改善する。
更に、本件発明者は、始動中にエンジン内及びその周囲で変化が起こることを認識した。最初数回の着火気筒は、新たに補充された空気と燃料とからなる空気燃料混合気を持つ。言い換えると、最初数回の燃焼イベントの間、EGR若しくは残留ガスは非常に少ない。最初数回の気筒着火が生じ、その残留ガスが放出された後、残留ガスが空気燃料混合気に影響する。それで、エンジン内の燃焼過程は、時間に関連するだけでなく、燃料を受けた気筒の数にも関連する。
図2のルーチンは、上述の認識された利点から利益を享受するように、用いることができる。ルーチンが、気筒毎に燃料、空気及び点火を考慮するので、上記の利点が得られる。気筒毎の空気量を求め、気筒燃料供給に基づきλ値に関連して気筒燃料量を特定し、そして気筒燃料供給イベントに基づき点火を行なうことにより、気筒毎の混合気と燃焼が、より良好に制御される。図2のルーチンを用いてエンジンを校正する場合、いくらかの気筒イベントにわたり、各気筒へ離散的で補間演算された量の燃料を供給することができる。気筒空気量が各気筒について求められるのと、燃料供給量が気筒空気量と気筒燃料供給イベント数の関数であることとにより、始動を繰り返しても、気筒内空気燃料混合気が一定になる。
気筒燃料供給イベント数に基づくエンジン燃料供給を、更に排出量を低減するために、他の公知の方法と組み合わせても良い。例えば、排気ポートでの酸化又は空気燃料混合気のリーン化を点火遅角と共に推進するために、排気マニフォールドへ大気を導入するという方法がある。
図3を参照すると、気筒燃料供給イベント数に基づく燃料制御の別の実施形態のフローチャートが示されている。ステップ310において、エンジン運転状態が読み出される。運転状態は、エンジン冷媒温度、触媒温度、最後にエンジンが動作してからの経過時間(ソーク時間)、そして同様のパラメーターを計測することにより、求められる。これらパラメーターは、ステップ318及び330におけるエンジン燃料要求を補正するのに用いられる。これらパラメーターは、それらの状態に応じた態様で、エンジン動作に影響する。例えば、低いエンジン冷媒温度は、空燃比をリッチ化するが、高いエンジン冷媒温度は空燃比をリーン化する。
ステップ312において、ルーチンは、エンジンが回転していることに基づき、進行を判断する。エンジンが回転していないとき、クランク位置センサー(ホール効果センサー)118がエンジン回転を検出するまで、ルーチンは待機する。エンジンが回転しているとき、ルーチンはステップ314へ進む。ステップ314において、制御器が、1つの気筒イベントが生じたか否かを判断し、その場合には、ルーチンはステップ316へ進む。新たな気筒イベントが生じていない場合、気筒イベントが1回観察されるまで、ルーチンは待機する。
ステップ316において、ルーチンは、観察された気筒イベントが、最初のエンジン・イベントのものであるのか否かを判断する。最初でないならば、ルーチンはステップ322へ進む。最初であれば、ルーチンはステップ318へ進み、そこで、「ビッグバン(Big Bang)」燃料供給を開始する。
ステップ318において、全ての噴射弁が動作して、個々の気筒のバルブ・タイミングに関わらず全気筒へ燃料を供給し、「ビッグバン」と呼ばれる。供給燃料量は、エンジン冷媒温度の関数である。供給される燃料量は、エンジン冷媒温度が低下するにつれて、増大する。この始動方法は、始動時間を短縮するという利益を奏するが、排出量を増大させることがある。そしてルーチンは、ステップ320へ進み、そこで、「ビッグバン」燃料を受けるべき最初の気筒に第2のエンジン・イベントの最初の気筒イベントで燃料供給されるまで、燃料噴射が遅延される。ステップ320において、「ビッグバン」燃料供給が生じると、気筒燃料供給カウント値のインクリメントも行なわれる。ルーチンはそしてステップ322へ進む。
ステップ322において、制御器12とエンジン10との同期が生じたか否かを、制御器12が判断する。同期が生じると、ルーチンはステップ324へ進み、そうでない場合には、ルーチンはステップ326へ進む。エンジン10は、「ビッグバン」燃料が全て燃焼するまでに、同期するはずである。
気筒イベントが検出され、エンジン10と制御器12とが同期しており、燃料供給が可能とされてからは、ステップ324において、気筒燃料カウントがインクリメントされる。図6のFNEVTCLD及び図7のFNEVTLOSTが現在の気筒燃料供給イベントの目標λ値を判定するためにアクセスされるとき、気筒燃料供給イベント数が行目盛として用いられる。
ステップ326において、制御器12が、エンジン位置の判定を可能とするカムとクランク信号を観察する。エンジン位置が確立されると、エンジン制御器12は、点火と燃料供給をエンジン・タイミングに合わせて、同期が成立する。ビッグバン燃料が供給された後の1エンジン・イベントだけ、燃料供給が延期され、それでビッグバン燃料が燃焼することができる。同期に伴い、ルーチンは、ステップ328へ進み、そこで、エンジン空気量予測がエンジン空気量アルゴリズムから読み出される。
ステップ328において、次の気筒イベントのエンジン空気量が、エンジン空気量アルゴリズムから読み出される。吸気マニフォールド44の圧力と温度センサー117からの温度が1エンジン・イベントにわたりサンプリングされ、それから、周知の理想気体の式PV=mRTを用いて、各気筒のベース空気量が計算される。理想気体式は、動作状態について補正して4気筒エンジンについて以下のように書くことができる。
Mcyl = (D/4RT) × η(N, Load) × Pm × FNBP(BP) × FNTEM (ECT, ACT)
ここで、Mcylは、エンジン空気量若しくは気筒空気充填量、Dはエンジン行程容積、Rは気体定数、そしてTはエンジン空気温度である。ηはエンジンの体積効率で、実験的に求められ、エンジン速度と負荷の目盛を持つテーブルに格納される。マニフォールド圧力であるPmは、圧力変換器(圧力センサー)122からの信号計測値に基づく。大気圧補正値が関数FNBPとして記憶され、それは、動作中の大気圧が標準大気圧から離れるときに、エンジン空気量の変化を表すように、実験的に求められる。エンジン10とエンジン吸気との間の熱伝達が、体積効率とエンジン吸入空気量とに影響を及ぼす。テーブルFNTEMは、エンジン冷媒温度(ECT)のx座標とエンジン吸気温度(ACT)のy座標を持つ実験的に求められたテーブルである。このようなエンジン運転状態に基づき、FNTEMは熱伝達率の補正を行なう。エンジン吸入空気量はそして、燃料噴射が吸気弁52が閉じた状態で行なわれてからの、エンジン空気量を予測計算するのに用いられる。この将来のエンジン空気量予測は、過去2回のエンジン・イベントから空気量の変化率を計算し、その変化率とエンジン・イベント間の期間を用いることにより、なされる。この例は、気筒が実際に気筒充填空気を吸入する前の、現在の気筒燃料供給量計算において、エンジン空気量を用いる。エンジン空気量が読み出された後、ルーチンはステップ330へ進む。
エンジン空気量を判定するために、質量空気量計を用いても良い。質量空気量信号を1回の気筒イベントにわたり積分し、前のエンジン空気量を用いた外挿法により将来のエンジン空気量を予測することにより、エンジン空気量予測値を計算することができる。
ステップ330において、次の気筒燃料供給イベントの目標λ値が、図6のテーブルFNEVTCLD及び図7のテーブルFNEVTLOSTから計算される。これらテーブルは、気筒燃料供給イベント数に基づく行の目盛と、エンジン冷媒温度又はシリンダーヘッド温度に基づく列の目盛とを持つ。ステップ324において気筒燃料供給イベント数が更新された後で、次回燃料供給の際の目標λ値を判定するために、このカウント数がステップ310でのエンジン冷媒温度と共に用いられる。FNEVTCLDとFNEVTLOST値は、次回の気筒λ目標値を判定するために、列と行に関して補間される。目標λ値は以下の式を用いて計算される。すなわち、開ループではLAMBDA=BASEFUL-FNEVTCLD-FNEVTLOSTであり、閉ループではLAMBDA=BASEFUL-FNEVTLOSTである。λ値は、開ループ・モードと閉ループ・モードとに分けられるが、両方のモードにおいて、燃料喪失分が考慮される。開ループのとき、BASEFULは、エンジン速度と負荷とに基づくテーブルから補間演算される目標λ値である。閉ループのとき、BASEFULは、二状態排気酸素センサー76の状態に基づき値"1"の回りで変化する値をとる。概略的には、気筒燃料供給イベント数の行座標は、最初何回かのエンジン・イベントの間の個々の気筒λ値を算出するように校正され、そして、気筒燃料供給イベント数が増大するのにつれて、気筒燃料供給イベント数について補間演算される。λ値は、以下のように規定される。
λ= (Air / Fuel) / (Air / Fuel)stoichiometry
列座標のエンジン冷媒温度は、エンジンとバルブ温度が変化する際の蒸発燃料量と喪失燃料量の変化を考慮するように、校正される。気筒燃料供給イベント数とエンジン冷媒温度を個別気筒のλ値を判定する際の指標として用いるので、始動中のエンジン燃料制御を非常に緻密にすることができる。
目標空燃比を決定する際の係数として、触媒温度を用いることもできる。本件発明者はまた、燃料量を決定する際の係数として、触媒温度を用いることができることも、認識した。触媒が低温のとき、リーン空燃比と点火リタードを、触媒温度を高めて排出量を低減するのに用いることができる。触媒が温かく、エンジンが停止しているとき、酸素が触媒の中に拡散する。これは、排出量を大幅に増大させることなしに、始動後一定期間空燃比リッチでエンジンが動作するのを許容する。一定期間エンジンをリッチで動作することにより、エンジンからのNOx発生量が低減され、より高い負荷状態の間に生成されるNOxの増大に対して対処がなされる。触媒温度の違いに対処するために、λ値の計算は、別の項FNEVTCATにより調整される。触媒温度をの補正を持つ目標λ値の数式は以下の通りである。すなわち、開ループについてLAMBDA=BASEFUL-FNEVTCLD-FNEVTLOST+FNEVTCATであり、閉ループについてLAMBDA=BASEFUL-FNEVTLOST+FNEVTCATである。
数式FNEVTCATは、図6におけるのと形態が同じで、x目盛がエンジン冷媒温度の代わりに触媒温度を表す。しかしy目盛は、気筒燃料供給イベント数のままである。このようにして、エンジン空燃比を決定する際の係数として触媒温度を用いることにより、排出量を低減するように、エンジン動作を調整することができる。そして、ルーチンは、ステップ332へと進む。
ステップ332において、ステップ330において計算された目標λ値とステップ328から取り出されたエンジン空気量予測に基づき、個別気筒燃料質量が計算される。ベース燃料質量は以下のように計算される。
Base_Fuel_Mass = Engine_Air_Amount / [(Air / Fuelstoichiometry) × LAMBDA]
噴射されるべき燃料質量は、噴射された燃料の質量の一部が吸気マニフォールド内の燃料溜りを形成し得るということと、燃料溜りの一部が運転状態によっては気筒に入り得るということを反映するように、更に調整される。エンジン気筒へ入る燃料は、SAEペーパー801494においてAquinoにより記載される通り、以下のように計算される。
Final_Fuel_Mass = (1 × X) × Base_Fuel_Mass + Mass_From_Puddle / Tau
項X及びTauは、噴射された燃料のうち燃料溜りに入る割合と、溜りの時間定数をそれぞれ表す。これらの項は、実験的に値が求められたテーブルに記憶された値から、そしてマニフォールド圧力、エンジン冷媒温度、及び、気筒燃料供給イベント数に基づき、求められる。燃料溜りの質量は、動的に変化し、マニフォールド圧力、エンジン温度そしてエンジン速度により影響される。溜り質量は、エンジン温度が低く、マニフォールド圧力が高く、そしてエンジン速度が低いときに、増大する。一方、エンジン温度が高く、マニフォールド圧力が低く、そしてエンジン速度が高いときに、減少する。燃料溜り質量の捕捉を続けて、燃料溜りに入る又は出る燃料量に対処することにより、気筒内の目標空燃比が生成される。そしてルーチンはステップ334へと進む。
ステップ334において、燃料パルス幅が、計算された燃料質量と、所定の燃料質量を供給するのに要する時間を表す関数とから、求められる。そして、ルーチンはステップ230へ進み、そこで、目標燃料質量を供給するように、噴射弁66が作動される。ルーチンはそして、ステップ232へ進む。
ステップ338において、ルーチンは、気筒燃料供給イベント数と気筒燃焼速度に基づき点火時期を調整することのできる、点火制御ルーチンへ、気筒燃料供給イベント数を送る。典型的には、燃焼速度が遅いときに目標点火時期が進角され、燃焼速度が速いときに遅角される。燃焼速度は、シリンダーのデザインそして、ガソリン、エタノールそしてメタノールなどの燃料種により、決まる。ベース点火時期は、テーブルに記憶された所定値から検索される。ベース点火時期テーブルは、エンジン冷媒温度のx座標と気筒燃料供給イベント数のy座標とを持つ。使用される燃料の燃焼速度が変化するとき、関数FNBUR_SPKがベース点火時期にオフセットを加えることにより、目標点火時期を変化させる。燃料種に応じて燃焼速度が変化すると、点火が適切な形に進角又は遅角される。言い換えると、気筒燃料供給イベント数に基づくベース点火時期は、気筒燃焼速度に基づき調整される。点火時期と気筒燃焼速度及び気筒燃料供給イベント数とを関連付けることにより、各種の燃料種において、エンジン排出量を低減することができる。そしてルーチンは、ステップ340へと進む。
ステップ340において、閉ループ燃料制御の要件が満たされているか否かを判断するために、エンジン動作状態が評価される。閉ループ・エンジン動作要件を判断するのに用いられる一般的な信号は、始動からの経過時間、排気温度、エンジン冷媒温度そしてエンジン負荷である。閉ループ燃料制御が求められるとき、ルーチンはステップ342へと進み、そこで、燃料を理論空燃比に向けて増大させることにより、燃料制御が、開ループ制御から閉ループ制御へと移行する。閉ループ燃料制御が望まれていないとき、ルーチンは、次の気筒の燃料量を判断するために再び呼び出されるまで、終了する。
図4を参照すると、通常点火(時間のみに基づく)がV6エンジンを制御するのに用いられる場合の始動中の関連パラメーターを示すグラフが示されている。各信号軌跡を同時に見ることができるように、各信号の大きさは標準化されている。図4と図5は、2つの方法の比較を客観的にできるように、同じ縮尺とされている。
エンジン速度(RPM)、炭化水素排出量(HCPPM)、第1気筒への噴射燃料質量(MFINJ1)及び動作開始からの経過時間(ATMR1)が、冷間始動時の典型的な信号軌跡を示すためにプロットされている。信号間の関係が判るはずである。噴射燃料質量は、最初大きく、時間経過と共に減少し、それは、エンジン冷媒温度と動作からの経過時間の座標を持つテーブルにより表される軌跡に沿ったものである。燃料供給量は、気筒イベント数に直接関連してはいない。この取組みは、個々のイベントが制御されていないので、炭化水素排出量(HCPPM)が高くなる。信号ATMR1が線形的に増加し、それがエンジン速度や気筒イベント数とは独立したものであることに、留意すべきである。
図5を参照すると、図4と同じパラメーターを示すが、そこにおいては、本発明の実施形態による気筒燃料供給イベントに基づく燃料供給が用いられている。各信号の軌跡を同時に見ることができるように、各信号の大きさは標準化されている。エンジン速度(RPM)、炭化水素排出量(HCPPM)、第1気筒への噴射燃料質量(MFINJ1)及び気筒燃料供給イベント数(EVTCNT)が、冷間始動時の典型的な信号軌跡を示すためにプロットされている。各気筒は、供給燃料量を表す固有の変数(MFINJ1-N)を持つが、図5においては、第1気筒の噴射パルス幅のみが示されている。MFINJ1は、図2のステップ226の出力である目標λ値を発生するように噴射される燃料の質量である。噴射燃料質量の信号間の関係は、気筒燃料供給イベント数(EVTCNT)に基づき変化することを記すべきである。MFINJ1は、6回の気筒イベント毎に変化し、図2のステップ224の出力であるλ値を計算することにより表される軌跡に沿うものである。供給燃料パルス幅は、特定の同期された気筒燃料供給イベントに関連付けられ、その結果として、エンジン10をアイドル状態まで立ち上げるのに充分なトルクを発生しながら、炭化水素排出量を低減できる。
図6を参照すると、テーブルFNEVTCLDが、ベース目標λ値から差引かれるエンジン冷媒温度と気筒燃料供給イベント数に基づく値を示している。このテーブルは、エンジン10が開ループ燃料制御モードで動作しているときの、特定の気筒燃料供給イベントについて、ベースλ値から差引かれるべき値を決定するのに用いられる。このテーブルは、華氏を単位とするエンジン温度のx座標と、気筒燃料供給イベント数のy座標とを持つ。典型的には、テーブルの列は、燃料蒸発と燃料喪失に対する補正を可能とするような間隔とされ、行は、燃焼過程に沿うのに必要な解像度により規定される。概略的には、多くの気筒燃料供給イベントにわたり個々の気筒イベントを制御するのに充分な数の行が設けられる。
列の形状に関し、テーブルの値はベースλ値から差引かれるので、テーブル値は一定値からスタートして、気筒燃料供給イベント数が増大し、エンジン温度が上昇するのにつれて、減少する。この形状は、エンジンが低温の間に燃料をリッチ化するという作用を持つ。これは、エンジン冷間時の燃焼性を向上する。
図7を参照すると、テーブルFNEVTLOSTが、ベース目標λ値から差引かれるエンジン冷媒温度と気筒燃料供給イベント数に基づく値を示している。このテーブルは、エンジンが開ループ又は閉ループの燃料制御モードで動作しているときの、特定の気筒燃料供給イベントについて、ベースλ値から差引かれるべき値を決定するのに用いられる。このテーブルは、華氏でのエンジン温度のx座標と、気筒燃料供給イベント数のy座標とを持つ。閉ループ燃料制御への切換時点は、エンジン動作状態に応じて変化する。FNEVLOSTは開ループと閉ループの燃料制御の間作用するように校正され、FNEVTCLDの方は両方のテーブルが所望の開ループ機能を奏するように校正される。概略的には、最初2回のエンジン・イベントにわたり個々の気筒イベントを制御するのに充分な数の行と、いくらかの追加の行が設けられる。追加の行は、気筒燃料供給イベント数が増大するにつれて、燃焼過程の安定化を反映して、複数の気筒燃料供給イベント数にわたる燃料量を規定するのに用いられる。
当業者には判るように、図2及び図3に記載のルーチンは、イベント・ドリブン(event-driven)、インターラプト・ドリブン(interrupt-driven)、マルチ・タスク(multi-tasking)、マルチ・スレッド(multi-tasking)など、複数の処理法の1つ又は複数で表し得る。そのようであるので、図示されたステップや機能は、図示の順番で実行することも、並列に実行することも、場合によっては省略することもできる。同様に、処理の順番は、本発明の目的、特徴そして利点を得るために、必ずしも必要とされないが、図示及び説明を容易にするために提供される。明確に示されてはいないが、当業者であれば、用いられる特定の制御手法によっては、図示のステップ若しくは機能の1つ又は複数が、反復的に実行することができるということを認識するであろう。
これで、本発明の説明を終了する。本発明の詳細な説明から、当業者であれば、本発明の思想及び範囲から逸脱することなしに、多くの変形及び改良を想到するであろう。例えば、天然ガス、ガソリン又は代替燃料で動作するI3, I4, I5, V6, V8, V10そして V12など種々の形態のエンジンが、本発明を有利に用いることができる。
本発明が有利に用いられるエンジンの概略図である。 気筒燃料供給イベント数に基づく燃料供給方法を説明するハイレベル・フローチャートである。 「ビッグバン」始動と動作開始後の気筒燃料供給イベント数に基づく燃料供給方法を説明する別のハイレベル・フローチャートである。 通常の時間に基づく燃料制御の例と、始動中に発生する炭化水素排出量を示すグラフである。 気筒燃料供給イベント数に基づく燃料制御の例と、始動中に発生する炭化水素排出量を示すグラフである。 開ループ動作中に目標λ値から差引かれる値のテーブルである。 喪失燃料量を表し、ベース目標λ値から差引かれる値のテーブルである。
符号の説明
10 エンジン(内燃機関)
52 吸気弁

Claims (6)

  1. 内燃機関のための燃料制御方法であって、
    個々の気筒イベントの空気量を判定する工程、
    上記内燃機関の始動からの気筒燃料供給イベントが最初のものであるときに、エンジン・タイミングと非同期に、全ての気筒へ個々の気筒のバルブタイミングにかかわらず、閉じた吸気弁上に少なくとも1回燃料を噴射する工程、
    上記非同期燃料噴射の後、エンジン・タイミングと、点火及び燃料供給とが同期しているかを判定し、同期している場合には、上記気筒燃料供給イベント数をインクリメントし、同期していない場合には、上記気筒燃料供給イベント数をインクリメントしない工程、及び
    上記気筒燃料供給イベント数と上記個々の気筒イベントの空気量とに基づいた量の燃料を個々の気筒へ噴射する工程、
    を有する方法。
  2. 上記燃料噴射量がエンジン温度に基づき更に調整される、前記請求項1に記載の方法。
  3. 上記燃料噴射量が触媒温度に基づき更に調整される、前記請求項1に記載の方法。
  4. 上記燃料噴射量が、上記内燃機関が最後に動作してからの経過時間に基づき更に調整される、前記請求項1に記載の方法。
  5. 上記燃料噴射量が、始動中にリーン空気燃料混合気を生成する、前記請求項1に記載の方法。
  6. 上記噴射燃料量が、吸気マニフォールドの燃料溜り質量に基づき更に調整される、前記請求項1に記載の方法。
JP2004051750A 2003-02-26 2004-02-26 気筒イベントに基づく燃料制御方法 Expired - Fee Related JP4405826B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US10/375,511 US6931840B2 (en) 2003-02-26 2003-02-26 Cylinder event based fuel control

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004257394A JP2004257394A (ja) 2004-09-16
JP4405826B2 true JP4405826B2 (ja) 2010-01-27

Family

ID=31993845

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004051750A Expired - Fee Related JP4405826B2 (ja) 2003-02-26 2004-02-26 気筒イベントに基づく燃料制御方法

Country Status (4)

Country Link
US (2) US6931840B2 (ja)
JP (1) JP4405826B2 (ja)
DE (1) DE102004007220B4 (ja)
GB (1) GB2398889B (ja)

Families Citing this family (45)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6931840B2 (en) * 2003-02-26 2005-08-23 Ford Global Technologies, Llc Cylinder event based fuel control
US6701895B1 (en) * 2003-02-26 2004-03-09 Ford Global Technologies, Llc Cylinder event based spark
JP2004324426A (ja) * 2003-04-21 2004-11-18 Keihin Corp 内燃機関の吸気装置及び制御装置
US7236232B2 (en) * 2003-07-01 2007-06-26 Nikon Corporation Using isotopically specified fluids as optical elements
US7050900B2 (en) * 2004-02-17 2006-05-23 Miller Kenneth C Dynamically reconfigurable internal combustion engine
US7467614B2 (en) 2004-12-29 2008-12-23 Honeywell International Inc. Pedal position and/or pedal change rate for use in control of an engine
US7793641B2 (en) * 2005-04-29 2010-09-14 Gm Global Technology Operations, Inc. Model-based fuel control for engine start and crank-to-run transition
US7080630B1 (en) * 2005-05-17 2006-07-25 Gm Global Technology Operations, Inc. Method for calculating cylinder charge during starting
US7754004B2 (en) * 2005-07-06 2010-07-13 Resource Development, L.L.C. Thickened surfactant-free cleansing and multifunctional liquid coating compositions containing nonreactive abrasive solid particles and an organosilane quaternary compound and methods of using
US7389773B2 (en) 2005-08-18 2008-06-24 Honeywell International Inc. Emissions sensors for fuel control in engines
US7296550B2 (en) 2005-09-12 2007-11-20 Ford Global Technologies, Llc Starting an engine having a variable event valvetrain
US7464681B2 (en) * 2006-02-28 2008-12-16 Caterpillar Inc. Engine and engine control method
US7740009B2 (en) * 2006-03-17 2010-06-22 Ford Global Technologies, Llc Spark control for improved engine operation
US20070295311A1 (en) * 2006-06-22 2007-12-27 Mccue Matthew R Fuel injection system having variable pressure fuel pump
WO2008014265A2 (en) * 2006-07-24 2008-01-31 Ethanol Boosting Systems, Llc Single nozzle direct injection system for rapidly variable gasoline/anti-knock agent mixtures
US7703446B2 (en) * 2006-07-24 2010-04-27 Ethanol Boosting Systems Llc Single nozzle direct injection system for rapidly variable gasoline/anti-knock agents mixtures
US7589054B2 (en) * 2007-01-02 2009-09-15 Resource Development L.L.C. Clathrates of an organosilane quaternary ammonium compound and urea and methods of use
US7866303B2 (en) 2007-02-15 2011-01-11 Ford Global Technologies, Llc Direct injection event-based engine starting
US8099203B2 (en) * 2008-05-27 2012-01-17 GM Global Technology Operations LLC Method to autostart an internal combustion engine in a hybrid powertrain system
US8060290B2 (en) 2008-07-17 2011-11-15 Honeywell International Inc. Configurable automotive controller
US8620461B2 (en) 2009-09-24 2013-12-31 Honeywell International, Inc. Method and system for updating tuning parameters of a controller
US8437943B2 (en) * 2010-01-28 2013-05-07 Deere & Company NOx control during load increases
US8504175B2 (en) 2010-06-02 2013-08-06 Honeywell International Inc. Using model predictive control to optimize variable trajectories and system control
US8267067B2 (en) 2011-03-08 2012-09-18 Ford Global Technologies, Llc Method for starting an engine automatically
US9677493B2 (en) 2011-09-19 2017-06-13 Honeywell Spol, S.R.O. Coordinated engine and emissions control system
US20130111905A1 (en) 2011-11-04 2013-05-09 Honeywell Spol. S.R.O. Integrated optimization and control of an engine and aftertreatment system
US9650934B2 (en) 2011-11-04 2017-05-16 Honeywell spol.s.r.o. Engine and aftertreatment optimization system
DE102013022169A1 (de) 2013-03-14 2014-09-18 Nvidia Corporation Fehlerpuffer zur verfolgung von seitenfehlern in einem vereinheitlichten virtuellen speichersystem
US9767036B2 (en) 2013-03-14 2017-09-19 Nvidia Corporation Page state directory for managing unified virtual memory
US9347390B2 (en) * 2013-03-20 2016-05-24 Ford Global Technologies, Llc Engine de-choking in response to an engine flood event
US9506414B2 (en) * 2013-10-01 2016-11-29 GM Global Technology Operations LLC Cold start emissions reduction diagnostic system for an internal combustion engine
US9382864B2 (en) 2014-01-23 2016-07-05 Ford Global Technologies, Llc Method and system for engine starting
EP3051367B1 (en) 2015-01-28 2020-11-25 Honeywell spol s.r.o. An approach and system for handling constraints for measured disturbances with uncertain preview
EP3056706A1 (en) 2015-02-16 2016-08-17 Honeywell International Inc. An approach for aftertreatment system modeling and model identification
EP3091212A1 (en) 2015-05-06 2016-11-09 Honeywell International Inc. An identification approach for internal combustion engine mean value models
EP3734375B1 (en) 2015-07-31 2023-04-05 Garrett Transportation I Inc. Quadratic program solver for mpc using variable ordering
US10272779B2 (en) 2015-08-05 2019-04-30 Garrett Transportation I Inc. System and approach for dynamic vehicle speed optimization
GB2544457A (en) * 2015-09-24 2017-05-24 Cummins Power Generation Ltd Feed-forward control system and method for genset quick cold start
US10415492B2 (en) 2016-01-29 2019-09-17 Garrett Transportation I Inc. Engine system with inferential sensor
US10124750B2 (en) 2016-04-26 2018-11-13 Honeywell International Inc. Vehicle security module system
US10036338B2 (en) 2016-04-26 2018-07-31 Honeywell International Inc. Condition-based powertrain control system
EP3548729B1 (en) 2016-11-29 2023-02-22 Garrett Transportation I Inc. An inferential flow sensor
US11057213B2 (en) 2017-10-13 2021-07-06 Garrett Transportation I, Inc. Authentication system for electronic control unit on a bus
US11187566B2 (en) 2017-10-20 2021-11-30 Honeywell International Inc. Safety incident detection and reporting through a connected EVC (electronic volume corrector)
GB2578154B (en) * 2018-10-19 2020-12-23 Delphi Automotive Systems Lux Method of controlling engine cold restart

Family Cites Families (52)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4052967A (en) * 1976-06-24 1977-10-11 General Motors Corporation Digital electronic ignition spark timing system
JPS54108133A (en) * 1978-02-13 1979-08-24 Hitachi Ltd Electronic engine control system
JPS5759058A (en) * 1980-09-25 1982-04-09 Toyota Motor Corp Ignition timing control method of internal combustion engine
DE3042245A1 (de) 1980-11-08 1982-06-09 Robert Bosch Gmbh, 7000 Stuttgart Elektronisches brennkraftmaschinensteuersystem
JPS5788242A (en) * 1980-11-21 1982-06-02 Nippon Denso Co Ltd Controlling method of internal combustion engine
JPS60108567A (ja) * 1983-11-16 1985-06-14 Nippon Denso Co Ltd 内燃機関用点火制御装置
JPS61101635A (ja) 1984-10-24 1986-05-20 Toyota Motor Corp 内燃機関の燃料供給量制御装置
US4787354A (en) * 1986-02-05 1988-11-29 Electromotive, Inc. Ignition control system for internal combustion engines with simplified crankshaft sensing and improved coil charging
US4951499A (en) 1988-06-24 1990-08-28 Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha Intake air calculating system for automotive engine
JP2830001B2 (ja) * 1989-01-27 1998-12-02 三菱自動車工業株式会社 内燃エンジンの空燃比フィードバック制御装置
JPH0357879A (ja) * 1989-07-26 1991-03-13 Fuji Heavy Ind Ltd 点火時期制御装置
US5168701A (en) * 1990-04-03 1992-12-08 Daihatsu Motor Co., Ltd. Method of controlling the air-fuel ratio in an internal combustion engine
US5142479A (en) * 1990-07-06 1992-08-25 General Motors Corporation Method of preventing spark plug fouling
US5123390A (en) * 1990-12-19 1992-06-23 Mitsubishi Denki K.K. Ignition timing control apparatus for an internal combustion engine
JP2693884B2 (ja) * 1991-07-31 1997-12-24 株式会社日立製作所 内燃機関制御装置
US5159914A (en) 1991-11-01 1992-11-03 Ford Motor Company Dynamic fuel control
US5311936A (en) 1992-08-07 1994-05-17 Baker Hughes Incorporated Method and apparatus for isolating one horizontal production zone in a multilateral well
US5497329A (en) 1992-09-23 1996-03-05 General Motors Corporation Prediction method for engine mass air flow per cylinder
DE4236007B4 (de) * 1992-10-24 2010-11-11 Robert Bosch Gmbh Verfahren und Vorrichtung zum Starten eines Ottomotors
DE4336390A1 (de) * 1993-10-26 1995-04-27 Bosch Gmbh Robert Elektronische Zählerschaltung zur zeitlichen Vermessung eines digitalen Signals
US5483946A (en) 1994-11-03 1996-01-16 Ford Motor Company Engine control system with rapid catalyst warm-up
US5537977A (en) 1995-01-30 1996-07-23 Chrysler Corporation Method of estimating exhaust gas recirculation in an intake manifold for an internal combustion engine
US5482017A (en) 1995-02-03 1996-01-09 Ford Motor Company Reduction of cold-start emissions and catalyst warm-up time with direct fuel injection
JPH08270492A (ja) 1995-03-30 1996-10-15 Ford Motor Co 電子機関制御装置
JPH0972234A (ja) * 1995-09-05 1997-03-18 Toyota Motor Corp 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP3510021B2 (ja) 1995-09-29 2004-03-22 松下電器産業株式会社 内燃機関の空燃比制御装置
US5778857A (en) * 1995-10-02 1998-07-14 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha Engine control system and method
EP1400672A3 (en) * 1995-10-02 2006-05-31 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha Method for controlling an internal combustion engine
JP3814862B2 (ja) 1996-03-18 2006-08-30 日産自動車株式会社 内燃機関の始動時燃料噴射装置
JPH10318020A (ja) 1997-05-16 1998-12-02 Toyota Motor Corp 内燃機関の始動時燃料噴射制御装置
JP3736031B2 (ja) 1997-05-19 2006-01-18 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の始動時燃料噴射制御装置
JP3620228B2 (ja) * 1997-07-31 2005-02-16 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置
US6035826A (en) * 1997-09-30 2000-03-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Crank angle detecting apparatus of internal combustion engine
US6223730B1 (en) * 1997-11-27 2001-05-01 Denso Corporation Fuel injection control system of internal combustion engine
US6223121B1 (en) 1998-02-06 2001-04-24 Matsushita Electric Industrial Co. Air-to-fuel ratio control device
US5893349A (en) 1998-02-23 1999-04-13 Ford Global Technologies, Inc. Method and system for controlling air/fuel ratio of an internal combustion engine during cold start
US6089082A (en) 1998-12-07 2000-07-18 Ford Global Technologies, Inc. Air estimation system and method
US6135087A (en) 1998-12-15 2000-10-24 Chrysler Corporation Launch spark
US6170475B1 (en) 1999-03-01 2001-01-09 Ford Global Technologies, Inc. Method and system for determining cylinder air charge for future engine events
DE19912741A1 (de) * 1999-03-22 2000-09-28 Bosch Gmbh Robert Zündsteuervorrichtung und -verfahren
US6155242A (en) 1999-04-26 2000-12-05 Ford Global Technologies, Inc. Air/fuel ratio control system and method
DE19963914C2 (de) * 1999-12-31 2003-05-08 Bosch Gmbh Robert Verfahren zum Betreiben eines Otto-Verbrennungsmotors mit Kraftstoffeinspritzung bei einem Kaltstart
JP3756034B2 (ja) * 2000-02-04 2006-03-15 株式会社日立製作所 多気筒エンジンのエンジン制御装置
JP2001248490A (ja) 2000-03-08 2001-09-14 Ford Motor Co 内燃機関の同期化
US6360531B1 (en) 2000-08-29 2002-03-26 Ford Global Technologies, Inc. System and method for reducing vehicle emissions
JP3838006B2 (ja) * 2000-09-01 2006-10-25 日産自動車株式会社 内燃機関の点火時期制御装置
US6631708B1 (en) * 2000-10-12 2003-10-14 Ford Global Technologies, Llc Control method for engine
DE10056863C1 (de) * 2000-11-16 2002-03-14 Siemens Ag Verfahren zum Einspritzen von Kraftstoff während der Startphase einer Brennkraftmaschine
DE10056862C1 (de) * 2000-11-16 2002-05-08 Siemens Ag Verfahren zum Einspritzen von Kraftstoff während der Startphase einer Brennkraftmaschine
US6834540B2 (en) * 2002-09-20 2004-12-28 Spx Corporation Engine cylinder event fill-in (phylinder)
US6848427B2 (en) * 2003-01-23 2005-02-01 Ford Global Technologies, Llc Method and system for providing fuel injection time scheduling for internal combustion engines using engine speed prediction
US6931840B2 (en) * 2003-02-26 2005-08-23 Ford Global Technologies, Llc Cylinder event based fuel control

Also Published As

Publication number Publication date
US20040163629A1 (en) 2004-08-26
US6931840B2 (en) 2005-08-23
US20050241619A1 (en) 2005-11-03
US7069720B2 (en) 2006-07-04
GB0402775D0 (en) 2004-03-10
GB2398889B (en) 2006-03-08
DE102004007220B4 (de) 2016-10-20
DE102004007220A1 (de) 2004-09-23
JP2004257394A (ja) 2004-09-16
GB2398889A (en) 2004-09-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4405826B2 (ja) 気筒イベントに基づく燃料制御方法
US8146557B2 (en) Direct injection event-based engine starting
RU2683292C1 (ru) Управление работой двигателя при холодном пуске
JP2012026340A (ja) 筒内噴射式内燃機関の燃料噴射制御装置
JP2009281236A (ja) 多気筒内燃機関の制御装置
US6178949B1 (en) Engine control having fuel volatility compensation
US6568373B2 (en) Fuel injection control for start-up of internal combustion engine
US9334846B2 (en) Method and system of controlling bank to bank component temperature protection during individual cylinder knock control
JP4309079B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP4405825B2 (ja) 内燃機関の制御方法及びコンピュータ・プログラム
JP4281829B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
US6895932B2 (en) Synchronized cylinder event based spark
JP2004257386A (ja) エンジン位置に基くエンジン空気量予測方法、内燃機関の制御プログラム、内燃機関の制御システム
JP6740588B2 (ja) 燃料噴射制御装置
JP4623456B2 (ja) 速度変化に基づくエンジン空気量予測方法
JP2010164007A (ja) 内燃機関の制御装置
JP4501298B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP4416847B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP2007092645A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2019108824A (ja) 燃料噴射制御装置
JP2004204788A (ja) エンジンの始動時燃料噴射装置
JP2004190545A (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP2008202413A (ja) 内燃機関の燃料制御装置
JPS61234237A (ja) 内燃エンジンのクランキング直後の燃料供給制御方法
JP2005030269A (ja) 燃料噴射制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060823

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080729

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20081024

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20081029

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090512

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090803

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090915

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090928

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091020

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091105

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121113

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121113

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131113

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees