JP2004324426A - 内燃機関の吸気装置及び制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】気筒毎に吸気通路及びスロットルボディを備える内燃機関の吸気装置及び制御装置において、部品数を抑えた上で高い応答性と最適な燃料噴射とを実現する。
【解決手段】内燃機関の気筒毎に設けられる複数の吸気通路にそれぞれスロットルボディ10を備える内燃機関の吸気装置において、前記複数の吸気通路の内の一部に、該吸気通路に対応する気筒に吸入される空気量を測定するエアフローメータ28を設けた。
【選択図】 図2
【解決手段】内燃機関の気筒毎に設けられる複数の吸気通路にそれぞれスロットルボディ10を備える内燃機関の吸気装置において、前記複数の吸気通路の内の一部に、該吸気通路に対応する気筒に吸入される空気量を測定するエアフローメータ28を設けた。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、気筒毎に吸気通路及びスロットルボディを備える燃料噴射式内燃機関の吸気装置、及び燃料噴射を制御する制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両等に用いられる内燃機関の中には、吸気マニホールド(吸気通路)の上流側にスロットルバルブ(絞り弁)が設けられ、このスロットルバルブの下流側に燃料噴射弁及び空気流量センサが設けられるものがある(例えば、特許文献1参照。)。空気流量センサが出力する吸気量信号は制御回路に入力され、内燃機関の運転状態に応じた燃料噴射量が演算される。そして、演算された燃料噴射量に基づく燃料噴射量信号が制御回路から出力されて前記燃料噴射弁の作動制御が行われる。
【0003】
【特許文献1】
特公平4−15388号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、レース用自動車や自動二輪車等に用いられる内燃機関の場合、スロットル操作に対する応答性を重視するため、吸気マニホールドを用いず気筒毎に個別の吸気通路を設け、これら各吸気通路にそれぞれスロットルボディを設けるようにしている。この場合、スロットルバルブ開度が小さいときは各吸気通路に設けた圧力センサからの出力及びエンジン回転数に基づいて燃料噴射を行い、スロットルバルブ開度が大きいときにはその開度及びエンジン回転数に応じてダイレクトに燃料噴射を行うようにしている。
しかしながら、前記圧力センサを気筒毎に設けることは部品数を増加させコストアップとなるし、スロットルバルブ開度が大きいときにその開度とエンジン回転数のみで燃料噴射量を決定することは燃費向上及び排ガス低減の観点から好ましくない。
この発明は上記事情に鑑みてなされたもので、気筒毎に吸気通路及びスロットルボディを備える内燃機関の吸気装置及び制御装置において、部品数を抑えた上で高い応答性と最適な燃料噴射とを実現することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、内燃機関(例えば実施の形態におけるエンジン1)の気筒毎に設けられる複数の吸気通路(例えば実施の形態における吸気通路8)にそれぞれスロットルボディ(例えば実施の形態におけるスロットルボディ10)を備える内燃機関の吸気装置において、前記複数の吸気通路の内の一部に、該吸気通路に対応する気筒に吸入される空気量を測定する空気流量センサ(例えば実施の形態におけるエアフローメータ28)を設けたことを特徴とする。
【0006】
また、請求項2に記載した発明は、内燃機関(例えば実施の形態におけるエンジン1)の気筒毎に設けられる複数の吸気通路(例えば実施の形態における吸気通路8)にそれぞれスロットルボディ(例えば実施の形態におけるスロットルボディ10)を備える内燃機関の制御装置において、前記複数の吸気通路の内の一部に、該吸気通路に対応する気筒に吸入される空気量を測定する空気流量センサ(例えば実施の形態におけるエアフローメータ28)を設け、該空気流量センサが測定した空気量に所定の係数を乗じて他の気筒に吸引される空気量を演算し、かつ各気筒への燃料噴射量を演算して燃料噴射装置(例えば実施の形態におけるインジェクタ14)に信号を出力するように構成したことを特徴とする。
【0007】
上記内燃機関の吸気装置によれば、空気流量センサを設けた吸気通路に対応する気筒(空気流量センサ敷設気筒)では吸入される空気量を直接測定し、他の気筒では吸入される空気量を推測することで、各気筒への燃料噴射量を制御するように構成することが可能となる。なお、複数の吸気通路の内の一部とは一つ以上全数未満の吸気通路を指す。
つまり、上記内燃機関の制御装置のように、空気流量センサが測定した空気量に所定の係数を乗じて空気流量センサ敷設気筒以外の気筒に吸入される空気量を演算し、この演算値及び空気流量センサの測定値から各気筒への燃料噴射量を演算して燃料噴射装置に信号を出力するように構成することが可能となる。
【0008】
吸気通路内の空気流はスロットルボディの絞り弁の開度やエンジン回転数の変化とほぼ同様に変化することから、空気流量センサが測定した空気量にスロットルバルブ開度又はエンジン回転数の時間変化の割合に基づく係数を乗ずることで、空気流量センサ敷設気筒以外の気筒に吸入される空気量の推測値を演算することができる。
また、圧力センサと比べて検出感度が高い空気流量センサを用いることで、スロットルバルブ開度とエンジン回転数のみに基づいて燃料噴射を行うという制御をしなくても内燃機関の応答性を高めることが可能となる。つまり、スロットルバルブ開度が大きいときにも空気流量センサが測定する空気量とこれから推測される空気量とに基づいて燃料噴射を行うことが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、エンジン(内燃機関)1はエンジン本体2の複数のシリンダ3内でそれぞれピストン4が往復直線運動を行う多気筒レシプロエンジンであり、ピストン4が往復しシリンダ3内の容積を変化させることで吸気、圧縮、燃焼(膨張)、排気の各行程を繰り返すものである。エンジン本体2の各気筒に対応する吸気ポート5の外部側開口には吸気管6がそれぞれ接続され、これら吸気管6の吸気方向での上流側にはエンジン1に吸入される空気量(吸気量)の調整を行うスロットルバルブ9を有するスロットルボディ10が接続される。また、各スロットルボディの上流側には空気流を整流するためのファンネル7が接続され、これら各吸気管6、スロットルボディ10、及びファンネル7により、エンジン1の気筒毎に設けられる複数の吸気通路8が構成されている。各ファンネル7はその上流側がエアクリーナケース11に接続され、エアクリーナケース11の上流側には吸気ダクト12が接続される。
【0010】
エンジン本体2には吸気ポート5内に電磁式の燃料噴射弁を臨ませるインジェクタ(燃焼噴射装置)14が気筒毎に設けられ、インジェクタ14の作動により吸気ポート5内の空気流に所定量の燃料が噴射される。各インジェクタ14には燃料タンク15内から燃料ポンプ16で汲み出されレギュレータ17で調圧された燃料が供給される。
また、エンジン本体2には吸気ポート5の燃焼室側開口を開閉させる吸気バルブ18、排気ポート19の燃焼室側開口を開閉させる排気バルブ20、及び点火電極部を燃焼室内に臨ませる点火プラグ21がそれぞれ気筒毎に設けられる。点火プラグ21の点火は点火回路22に蓄積された高エネルギを利用して行われ、各吸気バルブ18及び排気バルブ20の開閉動作は不図示のカムシャフトにより行われる。なお、各排気ポート19の外部側開口には排気マニホールド23が接続される。
【0011】
各ピストン4はコンロッド24を介してクランクシャフト25のクランクピンに連結される。
そして、エンジン1の運転状態において、スロットルバルブ9が開くと、吸気行程にある気筒の吸入負圧により吸気ダクト12から吸引された外気(空気)が、エアクリーナケース11及び吸気通路8を通過して吸気ポート5へ導かれる。この空気流がインジェクタ14から噴射される燃料と共に混合気となって吸気行程にある気筒のシリンダ3内に吸入される。このとき、インジェクタ14から噴射される燃料の量はシリンダ3内に吸入される空気量に応じて調整される。そして、シリンダ3内に吸入された混合気を燃焼させて得た燃焼エネルギにより、ピストン4が押し下げられ、クランクシャフト25が回転駆動することとなる。
【0012】
エンジン1の運転状態における燃料噴射量、燃料噴射タイミング、及び混合気への点火タイミングの制御は制御回路26により行われる。この制御回路26は所謂ECU(Eletronic Control Unit)であり、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)等を有し、バッテリ27からの電力供給を受けて作動する。この制御回路26が、エンジン1に吸入される空気量を質量流量として検出可能なエアフローメータ(空気流量センサ)28からの出力や、スロットルバルブ開度センサ29、及びクランクシャフト回転角度センサ30からの出力等を入力データとして所定の処理を行い、各部に指令信号を出力する。
【0013】
ここで、この実施の形態に好適なエアフローメータ28としては、シリコン基板にプラチナ薄膜を蒸着し、このプラチナ薄膜の温度を一定に保つように通電するセンサがあげられる。プラチナ薄膜の周囲を通流する空気の質量が増加するとプラチナ薄膜の温度が下がるので、エアフローメータ28は温度を一定に保つようにプラチナ薄膜に通電する電流を増加させる。一方、プラチナ薄膜の周囲を通流する空気の質量が減少するとプラチナ薄膜の温度が上がるので、エアフローメータ28はプラチナ薄膜に通電する電流を減少させる。このように、プラチナ薄膜の周囲を通流する空気の質量の増減に比例して電流値が増減するので、この電流値をモニタすることで空気流量を測定することができる。
【0014】
図2に示すように、スロットルボディ10を備える複数(この実施の形態においては四つ)の吸気通路8は、エンジン1の各気筒(シリンダ3及びピストン4)に対応するように左右方向に並んで配置される。そして、これら複数の吸気通路8の内、最も右側に位置する一つの吸気通路8に前記エアフローメータ28が設けられる。エアフローメータ28はファンネル7に取り付けられており、これにより、エアフローメータ28がスロットルバルブ9よりも上流側に位置することとなる。
【0015】
次に、この実施の形態の作用について図3を参照して説明する。なお、図3は横軸に時間を示し、縦軸にスロットルバルブ開度の変化とこれに伴う各気筒に吸入される空気量の変化とをそれぞれ示したグラフである。ここで、最も右側に位置する気筒、つまりエアフローメータ敷設気筒を気筒#1とし、この気筒#1の次に吸気を行う気筒を気筒#2、以降順次気筒#3,4とすると、気筒#1に吸入される空気量はエアフローメータ28の出力電流から換算した値を示し、気筒#2,3,4に吸入される空気量は制御回路26により演算された値を示す。また、所定の基準値を超えて空気量が増加している領域の総和を、各気筒#1,2,3,4に一吸気行程で吸入される空気量Gair1,2,3,4とする。スロットルバルブ開度はスロットルバルブ開度センサ29の出力電流から換算した値を示す。
【0016】
図3に示すように、スロットルバルブ開度が増加し始めると、各気筒に吸入される空気量もほぼ同じ様に増加し始める。このとき、エンジン回転数も同様に増加し始めている。ここで、気筒#1の吸気開始時間をt1とし、この時間t1におけるスロットルバルブ開度をθ1とする。また、気筒#1の次に気筒#2が吸気を開始する時間をt2とし、この時間t2におけるスロットルバルブ開度をθ2とする。なお、各気筒の位相は予め決定されていることから、気筒#2,3,4が吸気を開始する時間はクランクシャフト回転角度センサ30からの出力情報により判定できる。
【0017】
そして、時間t1からt2までのスロットルバルブ開度の変化率θ2/θ1をdθで表すと、気筒#1に一吸気行程で吸入される空気量Gair1に変化率dθに基づく係数Kを乗じることで、気筒#2に一吸気行程で吸入される空気量Gair2の推測値を演算することができる。また、同様の演算を行うことで、気筒#3,4に一吸気行程で吸入される空気量Gair3,4の推測値を演算することができる。
【0018】
ここで、各気筒に吸入される空気量はスロットルバルブ開度と同様の割合で増加していくが、前記空気量がこのエンジン1の吸気系統の飽和値(図3におけるH)に達した時点で、スロットルバルブ開度が増加しても空気量が一定の値を保つこととなる。したがって、各気筒#1,2,3,4に吸入される空気量Gair1,2,3,4が一定となり、スロットルバルブ開度が空気量が飽和値Hに達した時点での開度を下回るまで、燃料噴射量も一定となるよう制御される。なお、スロットルバルブ開度が減少に転じた際にも、上記演算により各気筒に吸入される空気量の推測値を求めることができる。
【0019】
また、エアフローメータ28はシリコン基板にプラチナ薄膜を蒸着して構成されるものであり、吸気通路8内の圧力変化を検出することで空気量を測定する圧力センサに対して検出感度が高いことはもちろん、例えばプラチナ製のワイヤを用いたエアフローメータと比べてもヒートマスが少ないことから高い応答性と測定精度とを有しているといえる。このため、スロットルバルブ開度とエンジン回転数のみに基づいて燃料噴射を行うという制御をしなくてもエンジン1の応答性を高めることが可能となる。つまり、スロットルバルブ開度が大きいときにもエアフローメータ28が測定する空気量とこれから推測される空気量とに基づいて燃料噴射を行うことが可能となる。
【0020】
さらに、エアフローメータ28が検出する吸気の立ち上がり及びクランクシャフト回転角度センサ30からの角度検出情報に基づき各気筒が吸気行程にあるか否かを判断することで、正確なタイミングで燃料噴射及び点火を行うことが可能となる。ここで、前記吸気の立ち上がりとは、吸気バルブ18が開いた時点から時間の経過と共に増加する空気量が空気量上昇所定値(例えば吸気通路8内での空気の脈動の範囲を超える値)に達したときをいう。
【0021】
さらにまた、吸気バルブ18が閉じ始めると、前記空気量上昇所定値を越えて増加していた空気量が減少に転じる。ここで、エアフローメータ28が検出する空気量が前記空気量上昇所定値よりも大きい値に設定されている空気量下降所定値を下回ったときを吸気の立ち下がりとすると、この吸気の立ち下がりをシリンダ3内への吸気が終了したものとみなすように設定することも可能である。これにより、吸気の立ち上がりから吸気の立ち下がりまで、つまり吸気が開始した時点から吸気が終了する直前までの間の空気量を測定及び演算することが可能となる。
【0022】
上記実施の形態によれば、エアフローメータ28が測定した空気量にスロットルバルブ開度の時間変化の割合に基づく係数を乗ずることで、エアフローメータ敷設気筒以外の気筒に吸入される空気量の推測値を演算することができるため、燃料噴射の最適化を図りつつエアフローメータ28を全気筒にそれぞれ設けた場合と比べて部品数を削減でき、コスト低減を図ることができる。
【0023】
また、検出感度が高いエアフローメータ28を用いることで、スロットルバルブ開度が大きいときにもエアフローメータ28が測定する空気量とこれから推測される空気量とに基づいて高い応答性を保ちつつ燃料噴射を行うことが可能となるため、スロットルバルブ開度に関わらず空気量に応じた燃料噴射を行うことができ、燃費向上や排ガス低減を図ることができる。
【0024】
さらに、エアフローメータ28が検出する吸気の立ち上がり及びクランクシャフト回転角度センサ30からの角度検出情報に基づき、正確なタイミングで燃料噴射及び点火を行うことが可能となる。
さらにまた、エアフローメータ28が検出する吸気の立ち下がりをシリンダ3内への吸気が終了したものとみなすように設定することで、吸気が開始した時点から吸気が終了する直前までの間の空気量を測定及び演算することが可能となるため、この空気量に応じた燃料噴射をエンジン1の一サイクル内で行うことができ、燃料噴射の最適化をリアルタイムに行うことができる。
【0025】
なお、この発明は上記実施の形態に限られるものではなく、例えば、エアフローメータ28を一つの吸気通路8のみではなく位相の異なる気筒に対応する吸気通路8にそれぞれ設ける等、一つ以上全数未満の吸気通路8にエアフローメータ28を設けるようにしても同等の作用効果が得られる。ここで、エンジン1は四気筒に限るものではない。
また、吸入吸気量の変化と同様にエンジン回転数も変化することから、エアフローメータ28が測定した空気量にエンジン回転数の時間変化の割合に基づく係数を乗じて他の気筒に吸気される空気量を演算するようにしてもよい。
【0026】
さらに、エアフローメータ28をスロットルバルブ9の下流側に配置するようにしてもよいが、上記のようなエンジン1の場合、二輪車向け等の高回転型エンジンとされることが多く、応答性を高めるために吸気管6長さが抑えられ、かつ排気行程と吸気行程とのオーバーラップを長くして高回転時への対応が図られているので、スロットルバルブ9の上流側であっても空気量の測定誤差が少なく、かつ排気ガスの吹き返しによる汚れも少なくてすむことから、エアフローメータ28はスロットルバルブ9の上流側に配置されているほうが好ましい。
【0027】
【発明の効果】
以上説明してきたように、請求項1,2に記載した発明によれば、空気流量センサが測定した空気量にスロットルバルブ開度又はエンジン回転数の時間変化の割合に基づく係数を乗ずることで、空気流量センサ敷設気筒以外の気筒に吸入される空気量の推測値を演算することができるため、燃料噴射の最適化を図りつつ、空気流量センサを全気筒にそれぞれ設けた場合と比べて部品数を削減でき、コスト低減を図ることができる。
【0028】
また、スロットルバルブ開度が大きいときにも空気流量センサが測定する空気量とこれから推測される空気量とに基づいて燃料噴射を行うことが可能となるため、スロットルバルブ開度に関わらず空気量に応じた燃料噴射を行うことができ、燃費向上や排ガス低減を図ることができる。
さらに、各空気流量センサとクランクシャフトやカムシャフト等の回転角度センサとを併用することで、各気筒に正確なタイミングで燃料噴射を行うことが可能となると共に、空気量の測定及び演算とその空気量に応じた燃料噴射とを内燃機関の一サイクル内で行うことでリアルタイムに燃料噴射量の最適化を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態における内燃機関の構成図である。
【図2】エンジンの吸気通路と空気流量センサの配置とを示す説明図である。
【図3】スロットルバルブ開度及び各気筒の吸入空気量の時間的変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 エンジン(内燃機関)
8 吸気通路
10 スロットルボディ
14 インジェクタ(燃料噴射装置)
28 エアフローメータ(空気流量センサ)
【発明の属する技術分野】
この発明は、気筒毎に吸気通路及びスロットルボディを備える燃料噴射式内燃機関の吸気装置、及び燃料噴射を制御する制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両等に用いられる内燃機関の中には、吸気マニホールド(吸気通路)の上流側にスロットルバルブ(絞り弁)が設けられ、このスロットルバルブの下流側に燃料噴射弁及び空気流量センサが設けられるものがある(例えば、特許文献1参照。)。空気流量センサが出力する吸気量信号は制御回路に入力され、内燃機関の運転状態に応じた燃料噴射量が演算される。そして、演算された燃料噴射量に基づく燃料噴射量信号が制御回路から出力されて前記燃料噴射弁の作動制御が行われる。
【0003】
【特許文献1】
特公平4−15388号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、レース用自動車や自動二輪車等に用いられる内燃機関の場合、スロットル操作に対する応答性を重視するため、吸気マニホールドを用いず気筒毎に個別の吸気通路を設け、これら各吸気通路にそれぞれスロットルボディを設けるようにしている。この場合、スロットルバルブ開度が小さいときは各吸気通路に設けた圧力センサからの出力及びエンジン回転数に基づいて燃料噴射を行い、スロットルバルブ開度が大きいときにはその開度及びエンジン回転数に応じてダイレクトに燃料噴射を行うようにしている。
しかしながら、前記圧力センサを気筒毎に設けることは部品数を増加させコストアップとなるし、スロットルバルブ開度が大きいときにその開度とエンジン回転数のみで燃料噴射量を決定することは燃費向上及び排ガス低減の観点から好ましくない。
この発明は上記事情に鑑みてなされたもので、気筒毎に吸気通路及びスロットルボディを備える内燃機関の吸気装置及び制御装置において、部品数を抑えた上で高い応答性と最適な燃料噴射とを実現することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、内燃機関(例えば実施の形態におけるエンジン1)の気筒毎に設けられる複数の吸気通路(例えば実施の形態における吸気通路8)にそれぞれスロットルボディ(例えば実施の形態におけるスロットルボディ10)を備える内燃機関の吸気装置において、前記複数の吸気通路の内の一部に、該吸気通路に対応する気筒に吸入される空気量を測定する空気流量センサ(例えば実施の形態におけるエアフローメータ28)を設けたことを特徴とする。
【0006】
また、請求項2に記載した発明は、内燃機関(例えば実施の形態におけるエンジン1)の気筒毎に設けられる複数の吸気通路(例えば実施の形態における吸気通路8)にそれぞれスロットルボディ(例えば実施の形態におけるスロットルボディ10)を備える内燃機関の制御装置において、前記複数の吸気通路の内の一部に、該吸気通路に対応する気筒に吸入される空気量を測定する空気流量センサ(例えば実施の形態におけるエアフローメータ28)を設け、該空気流量センサが測定した空気量に所定の係数を乗じて他の気筒に吸引される空気量を演算し、かつ各気筒への燃料噴射量を演算して燃料噴射装置(例えば実施の形態におけるインジェクタ14)に信号を出力するように構成したことを特徴とする。
【0007】
上記内燃機関の吸気装置によれば、空気流量センサを設けた吸気通路に対応する気筒(空気流量センサ敷設気筒)では吸入される空気量を直接測定し、他の気筒では吸入される空気量を推測することで、各気筒への燃料噴射量を制御するように構成することが可能となる。なお、複数の吸気通路の内の一部とは一つ以上全数未満の吸気通路を指す。
つまり、上記内燃機関の制御装置のように、空気流量センサが測定した空気量に所定の係数を乗じて空気流量センサ敷設気筒以外の気筒に吸入される空気量を演算し、この演算値及び空気流量センサの測定値から各気筒への燃料噴射量を演算して燃料噴射装置に信号を出力するように構成することが可能となる。
【0008】
吸気通路内の空気流はスロットルボディの絞り弁の開度やエンジン回転数の変化とほぼ同様に変化することから、空気流量センサが測定した空気量にスロットルバルブ開度又はエンジン回転数の時間変化の割合に基づく係数を乗ずることで、空気流量センサ敷設気筒以外の気筒に吸入される空気量の推測値を演算することができる。
また、圧力センサと比べて検出感度が高い空気流量センサを用いることで、スロットルバルブ開度とエンジン回転数のみに基づいて燃料噴射を行うという制御をしなくても内燃機関の応答性を高めることが可能となる。つまり、スロットルバルブ開度が大きいときにも空気流量センサが測定する空気量とこれから推測される空気量とに基づいて燃料噴射を行うことが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、エンジン(内燃機関)1はエンジン本体2の複数のシリンダ3内でそれぞれピストン4が往復直線運動を行う多気筒レシプロエンジンであり、ピストン4が往復しシリンダ3内の容積を変化させることで吸気、圧縮、燃焼(膨張)、排気の各行程を繰り返すものである。エンジン本体2の各気筒に対応する吸気ポート5の外部側開口には吸気管6がそれぞれ接続され、これら吸気管6の吸気方向での上流側にはエンジン1に吸入される空気量(吸気量)の調整を行うスロットルバルブ9を有するスロットルボディ10が接続される。また、各スロットルボディの上流側には空気流を整流するためのファンネル7が接続され、これら各吸気管6、スロットルボディ10、及びファンネル7により、エンジン1の気筒毎に設けられる複数の吸気通路8が構成されている。各ファンネル7はその上流側がエアクリーナケース11に接続され、エアクリーナケース11の上流側には吸気ダクト12が接続される。
【0010】
エンジン本体2には吸気ポート5内に電磁式の燃料噴射弁を臨ませるインジェクタ(燃焼噴射装置)14が気筒毎に設けられ、インジェクタ14の作動により吸気ポート5内の空気流に所定量の燃料が噴射される。各インジェクタ14には燃料タンク15内から燃料ポンプ16で汲み出されレギュレータ17で調圧された燃料が供給される。
また、エンジン本体2には吸気ポート5の燃焼室側開口を開閉させる吸気バルブ18、排気ポート19の燃焼室側開口を開閉させる排気バルブ20、及び点火電極部を燃焼室内に臨ませる点火プラグ21がそれぞれ気筒毎に設けられる。点火プラグ21の点火は点火回路22に蓄積された高エネルギを利用して行われ、各吸気バルブ18及び排気バルブ20の開閉動作は不図示のカムシャフトにより行われる。なお、各排気ポート19の外部側開口には排気マニホールド23が接続される。
【0011】
各ピストン4はコンロッド24を介してクランクシャフト25のクランクピンに連結される。
そして、エンジン1の運転状態において、スロットルバルブ9が開くと、吸気行程にある気筒の吸入負圧により吸気ダクト12から吸引された外気(空気)が、エアクリーナケース11及び吸気通路8を通過して吸気ポート5へ導かれる。この空気流がインジェクタ14から噴射される燃料と共に混合気となって吸気行程にある気筒のシリンダ3内に吸入される。このとき、インジェクタ14から噴射される燃料の量はシリンダ3内に吸入される空気量に応じて調整される。そして、シリンダ3内に吸入された混合気を燃焼させて得た燃焼エネルギにより、ピストン4が押し下げられ、クランクシャフト25が回転駆動することとなる。
【0012】
エンジン1の運転状態における燃料噴射量、燃料噴射タイミング、及び混合気への点火タイミングの制御は制御回路26により行われる。この制御回路26は所謂ECU(Eletronic Control Unit)であり、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)等を有し、バッテリ27からの電力供給を受けて作動する。この制御回路26が、エンジン1に吸入される空気量を質量流量として検出可能なエアフローメータ(空気流量センサ)28からの出力や、スロットルバルブ開度センサ29、及びクランクシャフト回転角度センサ30からの出力等を入力データとして所定の処理を行い、各部に指令信号を出力する。
【0013】
ここで、この実施の形態に好適なエアフローメータ28としては、シリコン基板にプラチナ薄膜を蒸着し、このプラチナ薄膜の温度を一定に保つように通電するセンサがあげられる。プラチナ薄膜の周囲を通流する空気の質量が増加するとプラチナ薄膜の温度が下がるので、エアフローメータ28は温度を一定に保つようにプラチナ薄膜に通電する電流を増加させる。一方、プラチナ薄膜の周囲を通流する空気の質量が減少するとプラチナ薄膜の温度が上がるので、エアフローメータ28はプラチナ薄膜に通電する電流を減少させる。このように、プラチナ薄膜の周囲を通流する空気の質量の増減に比例して電流値が増減するので、この電流値をモニタすることで空気流量を測定することができる。
【0014】
図2に示すように、スロットルボディ10を備える複数(この実施の形態においては四つ)の吸気通路8は、エンジン1の各気筒(シリンダ3及びピストン4)に対応するように左右方向に並んで配置される。そして、これら複数の吸気通路8の内、最も右側に位置する一つの吸気通路8に前記エアフローメータ28が設けられる。エアフローメータ28はファンネル7に取り付けられており、これにより、エアフローメータ28がスロットルバルブ9よりも上流側に位置することとなる。
【0015】
次に、この実施の形態の作用について図3を参照して説明する。なお、図3は横軸に時間を示し、縦軸にスロットルバルブ開度の変化とこれに伴う各気筒に吸入される空気量の変化とをそれぞれ示したグラフである。ここで、最も右側に位置する気筒、つまりエアフローメータ敷設気筒を気筒#1とし、この気筒#1の次に吸気を行う気筒を気筒#2、以降順次気筒#3,4とすると、気筒#1に吸入される空気量はエアフローメータ28の出力電流から換算した値を示し、気筒#2,3,4に吸入される空気量は制御回路26により演算された値を示す。また、所定の基準値を超えて空気量が増加している領域の総和を、各気筒#1,2,3,4に一吸気行程で吸入される空気量Gair1,2,3,4とする。スロットルバルブ開度はスロットルバルブ開度センサ29の出力電流から換算した値を示す。
【0016】
図3に示すように、スロットルバルブ開度が増加し始めると、各気筒に吸入される空気量もほぼ同じ様に増加し始める。このとき、エンジン回転数も同様に増加し始めている。ここで、気筒#1の吸気開始時間をt1とし、この時間t1におけるスロットルバルブ開度をθ1とする。また、気筒#1の次に気筒#2が吸気を開始する時間をt2とし、この時間t2におけるスロットルバルブ開度をθ2とする。なお、各気筒の位相は予め決定されていることから、気筒#2,3,4が吸気を開始する時間はクランクシャフト回転角度センサ30からの出力情報により判定できる。
【0017】
そして、時間t1からt2までのスロットルバルブ開度の変化率θ2/θ1をdθで表すと、気筒#1に一吸気行程で吸入される空気量Gair1に変化率dθに基づく係数Kを乗じることで、気筒#2に一吸気行程で吸入される空気量Gair2の推測値を演算することができる。また、同様の演算を行うことで、気筒#3,4に一吸気行程で吸入される空気量Gair3,4の推測値を演算することができる。
【0018】
ここで、各気筒に吸入される空気量はスロットルバルブ開度と同様の割合で増加していくが、前記空気量がこのエンジン1の吸気系統の飽和値(図3におけるH)に達した時点で、スロットルバルブ開度が増加しても空気量が一定の値を保つこととなる。したがって、各気筒#1,2,3,4に吸入される空気量Gair1,2,3,4が一定となり、スロットルバルブ開度が空気量が飽和値Hに達した時点での開度を下回るまで、燃料噴射量も一定となるよう制御される。なお、スロットルバルブ開度が減少に転じた際にも、上記演算により各気筒に吸入される空気量の推測値を求めることができる。
【0019】
また、エアフローメータ28はシリコン基板にプラチナ薄膜を蒸着して構成されるものであり、吸気通路8内の圧力変化を検出することで空気量を測定する圧力センサに対して検出感度が高いことはもちろん、例えばプラチナ製のワイヤを用いたエアフローメータと比べてもヒートマスが少ないことから高い応答性と測定精度とを有しているといえる。このため、スロットルバルブ開度とエンジン回転数のみに基づいて燃料噴射を行うという制御をしなくてもエンジン1の応答性を高めることが可能となる。つまり、スロットルバルブ開度が大きいときにもエアフローメータ28が測定する空気量とこれから推測される空気量とに基づいて燃料噴射を行うことが可能となる。
【0020】
さらに、エアフローメータ28が検出する吸気の立ち上がり及びクランクシャフト回転角度センサ30からの角度検出情報に基づき各気筒が吸気行程にあるか否かを判断することで、正確なタイミングで燃料噴射及び点火を行うことが可能となる。ここで、前記吸気の立ち上がりとは、吸気バルブ18が開いた時点から時間の経過と共に増加する空気量が空気量上昇所定値(例えば吸気通路8内での空気の脈動の範囲を超える値)に達したときをいう。
【0021】
さらにまた、吸気バルブ18が閉じ始めると、前記空気量上昇所定値を越えて増加していた空気量が減少に転じる。ここで、エアフローメータ28が検出する空気量が前記空気量上昇所定値よりも大きい値に設定されている空気量下降所定値を下回ったときを吸気の立ち下がりとすると、この吸気の立ち下がりをシリンダ3内への吸気が終了したものとみなすように設定することも可能である。これにより、吸気の立ち上がりから吸気の立ち下がりまで、つまり吸気が開始した時点から吸気が終了する直前までの間の空気量を測定及び演算することが可能となる。
【0022】
上記実施の形態によれば、エアフローメータ28が測定した空気量にスロットルバルブ開度の時間変化の割合に基づく係数を乗ずることで、エアフローメータ敷設気筒以外の気筒に吸入される空気量の推測値を演算することができるため、燃料噴射の最適化を図りつつエアフローメータ28を全気筒にそれぞれ設けた場合と比べて部品数を削減でき、コスト低減を図ることができる。
【0023】
また、検出感度が高いエアフローメータ28を用いることで、スロットルバルブ開度が大きいときにもエアフローメータ28が測定する空気量とこれから推測される空気量とに基づいて高い応答性を保ちつつ燃料噴射を行うことが可能となるため、スロットルバルブ開度に関わらず空気量に応じた燃料噴射を行うことができ、燃費向上や排ガス低減を図ることができる。
【0024】
さらに、エアフローメータ28が検出する吸気の立ち上がり及びクランクシャフト回転角度センサ30からの角度検出情報に基づき、正確なタイミングで燃料噴射及び点火を行うことが可能となる。
さらにまた、エアフローメータ28が検出する吸気の立ち下がりをシリンダ3内への吸気が終了したものとみなすように設定することで、吸気が開始した時点から吸気が終了する直前までの間の空気量を測定及び演算することが可能となるため、この空気量に応じた燃料噴射をエンジン1の一サイクル内で行うことができ、燃料噴射の最適化をリアルタイムに行うことができる。
【0025】
なお、この発明は上記実施の形態に限られるものではなく、例えば、エアフローメータ28を一つの吸気通路8のみではなく位相の異なる気筒に対応する吸気通路8にそれぞれ設ける等、一つ以上全数未満の吸気通路8にエアフローメータ28を設けるようにしても同等の作用効果が得られる。ここで、エンジン1は四気筒に限るものではない。
また、吸入吸気量の変化と同様にエンジン回転数も変化することから、エアフローメータ28が測定した空気量にエンジン回転数の時間変化の割合に基づく係数を乗じて他の気筒に吸気される空気量を演算するようにしてもよい。
【0026】
さらに、エアフローメータ28をスロットルバルブ9の下流側に配置するようにしてもよいが、上記のようなエンジン1の場合、二輪車向け等の高回転型エンジンとされることが多く、応答性を高めるために吸気管6長さが抑えられ、かつ排気行程と吸気行程とのオーバーラップを長くして高回転時への対応が図られているので、スロットルバルブ9の上流側であっても空気量の測定誤差が少なく、かつ排気ガスの吹き返しによる汚れも少なくてすむことから、エアフローメータ28はスロットルバルブ9の上流側に配置されているほうが好ましい。
【0027】
【発明の効果】
以上説明してきたように、請求項1,2に記載した発明によれば、空気流量センサが測定した空気量にスロットルバルブ開度又はエンジン回転数の時間変化の割合に基づく係数を乗ずることで、空気流量センサ敷設気筒以外の気筒に吸入される空気量の推測値を演算することができるため、燃料噴射の最適化を図りつつ、空気流量センサを全気筒にそれぞれ設けた場合と比べて部品数を削減でき、コスト低減を図ることができる。
【0028】
また、スロットルバルブ開度が大きいときにも空気流量センサが測定する空気量とこれから推測される空気量とに基づいて燃料噴射を行うことが可能となるため、スロットルバルブ開度に関わらず空気量に応じた燃料噴射を行うことができ、燃費向上や排ガス低減を図ることができる。
さらに、各空気流量センサとクランクシャフトやカムシャフト等の回転角度センサとを併用することで、各気筒に正確なタイミングで燃料噴射を行うことが可能となると共に、空気量の測定及び演算とその空気量に応じた燃料噴射とを内燃機関の一サイクル内で行うことでリアルタイムに燃料噴射量の最適化を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態における内燃機関の構成図である。
【図2】エンジンの吸気通路と空気流量センサの配置とを示す説明図である。
【図3】スロットルバルブ開度及び各気筒の吸入空気量の時間的変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 エンジン(内燃機関)
8 吸気通路
10 スロットルボディ
14 インジェクタ(燃料噴射装置)
28 エアフローメータ(空気流量センサ)
Claims (2)
- 内燃機関の気筒毎に設けられる複数の吸気通路にそれぞれスロットルボディを備える内燃機関の吸気装置において、前記複数の吸気通路の内の一部に、該吸気通路に対応する気筒に吸入される空気量を測定する空気流量センサを設けたことを特徴とする内燃機関の吸気装置。
- 内燃機関の気筒毎に設けられる複数の吸気通路にそれぞれスロットルボディを備える内燃機関の制御装置において、前記複数の吸気通路の内の一部に、該吸気通路に対応する気筒に吸入される空気量を測定する空気流量センサを設け、該空気流量センサが測定した空気量に所定の係数を乗じて他の気筒に吸引される空気量を演算し、かつ各気筒への燃料噴射量を演算して燃料噴射装置に信号を出力するように構成したことを特徴とする内燃機関の制御装置。
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