JP5029414B2 - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents
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Description
直列4気筒のエンジン1の吸気通路2は、上流側から吸気を浄化するエアクリーナ3、吸気流量を質量流量で計測するエアフローメータ4、通路断面積を変化させて吸気流量を制御する電子制御式のスロットル弁5、コレクタ部6、各気筒の吸気ポート7、吸気バルブ15を備え、吸気は、該吸気通路2を通って各気筒のシリンダに流入する。
しかし、吸気ポートへの燃料噴射は、燃料の気化等を考慮して排気行程で開始するため、燃料噴射直前での燃料噴射量の演算タイミングとシリンダ吸入空気量が決定する吸気行程終了時(吸気弁閉時期)との間に吸気圧が大きく変化する。したがって、前記吸気圧センサ13で検出した吸気圧をそのまま用いてシリンダ吸入空気量を推定するのでは、吸気圧誤差による吸入空気量の推定誤差が大きい。
ステップS2では、現時点t1(当該気筒の排気行程開始時期=別気筒の吸気行程開始時期)での吸気圧検出値P1を用いて、現時点t1から初めに他の気筒の吸気行程が終了した時点t2での第2の吸気圧P2を推定する。
ステップS4では、前記推定した第3の吸気圧P3を用いて、当該気筒のシリンダ吸入空気量を算出し、該シリンダ吸入空気量に応じた燃料噴射量を算出する。
現時点(演算タイミング)t1でのコレクタ容積Vcol(固定値)内の吸気の質量をM1、吸気圧検出値をP1、コレクタ内吸気温度をTcol、吸気のガス定数をR(固定値)とすると、状態方程式が、次式のように成立する。
次に、現時点t1から吸気行程が開始される気筒の吸気行程終了時t2の状態方程式が、以下のように成立する。
P2・(Vcol+Vcyl・η1・Tcol/Tcyl)
=(M1+dm1・τ)・R・Tcol・・・(2)
(1)式と(2)式の比をとって
P2・(Vcol+Vcyl・η1・Tcol/Tcyl)/(P1・Vcol)=(M1+dm1・τ)/M1・・・(3)
→
P2=P1・[(M1+dm1・τ)/M1]
・[Vcol/(Vcol+Vcyl・η1・Tcol/Tcyl)]・・・(4)
ここで、コレクタ部6内の質量吸気量M1は、(1)式を変形した次式(5)により、検出値P1とTcolを用いて算出できる。
また、前記質量流量dm1は、次式(6)で算出される。
したがって、前記(4)式に、これら算出値M1、dm1、τを代入することにより、第2の吸気圧P2を推定できる。
ステップS11では、(5)式に基づき現時点でのコレクタ部6内の質量吸気量M1を算出する。
ステップS14では、t1からt2まで時間τを、現時点t1のエンジン回転速度Ne1[rpm]に基づいて、(7)式により算出する。
次に、前記ステップS3での第3の吸気圧P3の具体的な推定について説明する。
P3=P2・[(M2+dm2・τ)/M2]・
[Vcol/(Vcol+Vcyl・η2・Tcol/Tcyl)]・・・(8)
ここで、時点t2でのコレクタ部6内の質量吸気量M2は、第2の吸気圧P2を用いたコレクタ部6内の状態方程式を変形した次式(9)により算出できる。
また、(8)式において、dm2は、(6)式において、P1に代えてP2を用いた次式(10)により算出できる。
図5は、上記ステップS3で第3の吸気圧P3を推定するサブフローを示す。
ステップS21では、第2の吸気圧P2を用い、(9)式に基づいて、時点t2でのコレクタ部6内の質量吸気量M2を算出する。
ステップS24では、上記のように算出した各値M2、dm2、V3、P2、τを用いて、(8)式により第3の吸気圧P3を算出する。
mcyl=P3・Vcyl・η2/(R・T)・・・(11)
燃料噴射量fcylは、燃空比F/Aを用いて、次式(12)により算出できる。
このようにすれば、排気行程開始時に燃料噴射量を演算する気筒の吸気行程終了時の吸気圧を高精度に予測することができ、該吸気圧予測値を用いて燃料噴射量を高精度に演算することができる。
この場合は、演算タイミングt1’で第2の吸気圧P2を推定する際に、自気筒の排気上死点からt1’までの間に、他の気筒での吸気行程が開始されているので、t1’でのスロットル弁下流の吸気系容積が以下のように算出される。
次に、時点t1’〜t2までの時間τ’に吸気系内に流入した質量吸気量dm1・τ’を加算した全質量吸気量が、時点t2で全吸気系容積に均一に拡散したときの吸気圧を、前記吸気行程終了時の第2の吸気圧P2として推定できる。
[=(30/Ne1)・(180−θ)/180]・・・(14)
したがって、時点t2での、吸気系の状態方程式が、次式のように成立する。
=[M1’+dm1・τ・(180−θ)/180]・R・Tcol・・・(15)
(14)式と(15)式より求めた次式(16)により、第2の吸気圧P2を算出することができる。
・[(Vcol+Vcyl1・η1・Tcol/Tcyl)
/(Vcol+Vcyl・η1・Tcol/Tcyl)]・・・(16)
なお、吸気系容積内の質量吸気量M1’は、(13)式を変形した次式(17)により、算出される。
図7は、第2の吸気圧P2を算出するフローを示す。
ステップS31では、吸気圧P1、エンジン回転速度N1、吸気弁のバルブタイミング、冷却水温Twに基づいて体積効率η1を算出する。
ステップS33では、時点t1’における有効シリンダ容積V1を、次式(18)により算出する。
ステップS34では、時点t1における吸気系容積V1内の質量吸気量M1’を、前記(17)式により算出する。
ステップS36では、t1からt2まで時間τ’を、前記(14)式により算出する。
ステップS38では、上記のように検出および算出した各値P1、M1’、dm1、V1、V2、τを用いて、(16)式により第2の吸気圧P2を算出する。
P3=P2・[(M2+dm2・τ)/M2]・[Vcol/(Vcol+Vcyl・η2)]・・・(20)
このようにすれば、各気筒の排気行程の途中で燃料噴射量を演算する場合でも、吸気行程終了時の吸気圧を高精度に予測しつつ、該吸気圧予測値を用いて燃料噴射量を高精度に演算することができる。
本実施形態では、排気行程上死点での燃料噴射量演算タイミングt1から、自気筒の吸気行程終了までの間に、自気筒を含めて計3回の吸気行程が行われる。
また、6気筒エンジンで自気筒の排気行程途中に燃料噴射量演算タイミングt1’がある場合は、第2の吸気圧P2を推定する際に、自気筒の排気上死点が、吸気行程途中にある他気筒の吸気行程開始から60°になっているので、そこからt1’までの該他気筒におけるシリンダ膨張容積を算出すれば、第2の実施形態と同様に実施できる。
2 吸気通路
4 エアフローメータ
5 スロットル弁
6 コレクタ部
8 燃料噴射弁
10 回転速度センサ
12 水温センサ
13 吸気圧センサ
14 吸気温センサ
20 エンジンコントロールユニット(ECU)
Claims (7)
- 内燃機関の燃料噴射制御装置であって、
スロットル弁下流の吸気圧を検出する吸気圧検出手段と、
スロットル弁下流の吸気温度を検出する吸気温度検出手段と、
前記内燃機関の冷却水温度を検出する冷却水温度検出手段と、
燃料噴射を実施する気筒の排気行程中の所定の燃料噴射演算タイミングt1における吸気圧P1、吸気温度、冷却水温度及び始動後経過時間に基づいて、前記気筒が排気行程時に吸気行程となる他気筒の吸気行程終了時t2における前記他気筒の気筒内吸気温度Tcylを算出する気筒内吸気温度算出手段と、
前記吸気圧P1及び前記気筒内吸気温度Tcylを用いて、前記他気筒の吸気行程終了時t2の吸気圧予測値P2を算出する第1予測手段と、
前記吸気圧予測P2及び前記気筒内吸気温度Tcylを用いて、前記気筒の吸気行程終了時t3の吸気圧予測値P3を算出する第2予測手段と、
前記吸気圧予測値P3に基づいて、前記気筒の燃料噴射量を算出する燃料噴射量算出手段と、
を備えることを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。 - 前記第1予測手段は、
前記吸気圧P1に基づいて、前記他気筒の吸気行程終了時t2における体積効率η1を算出し、
前記気筒内吸気温度Tcyl及び前記体積効率η1に基づいて、前記他気筒の吸気行程終了時t2におけるスロットル弁下流の吸気系容積V2を算出し、
前記吸気系容積V2と前記吸気圧P1とを吸気系の状態方程式に用いて、前記吸気圧予測値P2を算出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。 - 前記第1予測手段は、
吸気圧P1と、前記燃料噴射演算タイミングt1における回転速度、冷却水温及び吸気弁のバルブタイミングに基づいて、前記体積効率η1を算出する、
ことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。 - 前記第1予測手段は、
前記吸気圧予測値P2を、次式によって算出することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
P2=P1・[(M1+dm1・τ)/M1]・[Vcol/V 2 ]
但し
V 2 =(Vcol+Vcyl・η1・Tcol/Tcyl):t 2 におけるスロットル弁下流の吸気系容積
M1:t1が、燃料噴射量が演算される気筒の排気下死点のときは、t1でのコレクタ部内の質量吸気量、t1が排気行程途中のときは、t1でのスロットル弁下流の吸気系容積における質量吸気量
dm1:次式で算出されるt1〜t2の間の単位時間当たりの質量吸気流量
τ1:t1からt2までの時間
κ:吸気の比熱比
Vcol:コレクタ部容積
Vcyl:筒内行程容積
Tcol:コレクタ部内吸気温度 - 前記コレクタ部内の質量吸気量M 1 を、次式によって算出することを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
M1=P1・Vcol/(R・Tcol)
R:吸気のガス定数 - 前記第2予測手段は、
前記吸気圧予測値P2に基づいて、前記気筒の吸気行程終了時t3における体積効率η2を算出し、
前記気筒内吸気温度Tcyl及び前記体積効率η2に基づいて、前記気筒の吸気行程終了時t3におけるスロットル弁下流の吸気系容積V3を算出し、
前記スロットル弁下流の吸気系容積V3と前記吸気圧予測値P2とを吸気系の状態方程式に用いて、前記吸気圧予測値P3を算出する、
ことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1つに記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。 - 前記第2予測手段は、
前記吸気圧予測値P2と、前記燃料噴射演算タイミングt1における回転速度、冷却水温及び吸気弁のバルブタイミングと、に基づいて、前記体積効率η2を算出する、
ことを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
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