JP4401505B2 - バスダクト接続部 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はオフィスビル等で電気幹線路を構成するバスダクトの接続部に係り、バスダクトの接続作業を容易に行うことができるユニット化されたバスダクト接続部に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ユニット化されたバスダクト接続部として例えば実開昭53−28499号が開示されている。前記バスダクト接続部は、同相の導体を接続するための導電性接続部材、異相の導体相互間に設けられた絶縁セパレータ、最外側の導体とバスダクトの側板に係合する継ぎ板との間の絶縁セパレータ、平板状の継ぎ板、ばね座金、絶縁被覆されている一括緊締用ボルト及びナットでユニット化されており、バスダクト接続部の対応開放面をカバー部材である継ぎ板で覆う導体端部突き合わせ方式の接続を行うものである。
【0003】
前記バスダクト接続部では、一方のバスダクトの端部がダクト側板端部の外側に継ぎ板を位置させるように挿入嵌合され、ダクト側板端部と継ぎ板の端部とがねじ部品で組み付けられている。また、対向して接続される他方のバスダクトの端部もダクト側板端部の外側に継ぎ板を位置させるように挿入嵌合され、ダクト側板端部と継ぎ板の端部とがねじ部品で組み付けられている。そして、緊締用ボルトがばね座金を介して導電性接続部材、絶縁セパレータ及び継ぎ板を貫通し、前記緊締用ボルトとナットで一括緊締されている。
【0004】
さらに、上記バスダクト接続部が有する不具合を解消するために、特開平11−252755号に開示されているバスダクト接続部が提案されている。即ち、実開昭53−28499号のバスダクト接続部では、接続ユニットを仮締め状態にした場合に導電性接続部材、絶縁セパレータ、継ぎ板、ばね座金、ボルト及びナットの各々が空隙を有することなく接した状態になるので、バスダクト接続部へのバスダクト接続端部の挿入等を容易に行うことができず、挿入や嵌着作業に多くの手間を要するという不具合がある。また、ダクト側板端部と継ぎ板端部とをねじ部品で組み付ける際に、端部相互を固定する組み付けねじ部品用の穴の位置が合わず、バスダクト接続部へのバスダクトの挿入寸法等を調節する作業を要し、その調整作業に手間取ることになる。
【0005】
そのため、特開平11−252755号のバスダクト接続部では、ダクト側板の内側に継ぎ板が配設され、継ぎ板の中央にダクト幅方向の外向き凸部が形成されており、バスダクト接続作業を容易にすると共に、挿入寸法を規制してダクト側板端部と継ぎ板端部とをねじ部品で組み付ける作業を容易にし、バスダクトを真っ直ぐ正確に接続できるように改良されている。
【0006】
即ち、前記外向き凸部によって、導電性接続部材、絶縁セパレータ、継ぎ板をばね性の座金を介してボルト及びナットで仮締め状態にした場合、ばね座金が継ぎ板中央の外向き凸部の上に位置し、継ぎ板の外面とばね座金の座面間にバスダクトのダクト側板端部を吸収する空隙が形成されることになって、バスダクト接続部へのバスダクト接続端部の挿入等が容易になる。また、バスダクト接続部へのバスダクト接続端部の挿入距離等は、ダクト側板端縁部が継ぎ板中央の外向き凸部の縁に当接することによって所定寸法に規制される。
【0007】
そして、前記バスダクト接続部においてボルト及びナットで圧縮して締め付けると、外向き凸部及びバスダクトのダクト側板端部がばね座金等に押圧されて継ぎ板面に接近し、外向き凸部の外面とダクト側板端部外面とが面一になった状態になり、一括緊締されてバスダクトが接続されることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記特開平11−252755号のバスダクト接続部では、接続すべきバスダクトを挿入する際に、ユニット化された接続部が仮締めされている状態にあるため、両外側の継ぎ板間の距離がボルト及びナットで一括緊締された状態よりも大きくなっている。その結果、継ぎ板の外側に位置することになるバスダクト側板を継ぎ板の外面に接触するように挿入することが難しく、接続作業時にバスダクト側板が外方に変形してしまうという問題が生じていた。さらに外方に変形したバスダクト側板は外向き凸部に当接させる作業を困難にし、接続作業に多大な労力が要求されることになる。
【0009】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであって、バスダクトの接続作業を容易に行うことができると共に、正確なバスダクトの接続が可能であり、更には接続時のバスダクト接続部及びバスダクトの変形を極力防止することができるバスダクト接続部を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のバスダクト接続部は、締着具と、接続すべきバスダクトの導体端部が相互的に挿入可能に配設されている絶縁セパレータと、前記絶縁セパレータを両外側から挟持するダクト側板継ぎ板とを有し、予め構成された接続ユニットを備え、前記ダクト側板継ぎ板の内側面の略中央に内向き凸部が設けられ、前記締着具を仮締め状態で最外側の前記絶縁セパレータと前記ダクト側板継ぎ板との間に形成される空間部にバスダクト側板を挿入可能であり、前記バスダクト側板の端部が前記内向き凸部に当接することを特徴とする。前記バスダクト接続部では、挿入されたバスダクト側板はダクト側板継ぎ板に内接して配置された状態等となり、又絶縁セパレータとダクト側板継ぎ板との一括締着は座金を介したボルト及びナットなどの締着具で外側等からなされる。
【0011】
さらに上記バスダクト接続部に於いて、前記内向き凸部は、前記ダクト側板継ぎ板の外側面で凹部であることを特徴とする。従って、前記外側面の凹部は、内向き凸部と略同位置、且つ略同形状等で形成されることになる。また、例えば前記内向き凸部及び前記凹部を、ダクト側板継ぎ板の接続すべきバスダクトの導体長さ方向両端縁を第一屈曲部で屈曲される第一屈曲片と、第一屈曲片の端縁を接続すべきバスダクトの導体長さ方向に、且つ互いに離反するように第二屈曲部で屈曲される第二屈曲片とから形成しても好適である。
【0012】
さらに上記バスダクト接続部に於いて、前記内向き凸部の凹部の幅より大きな座金を介して一括締着されることを特徴とする。更には前記内向き凸部の高さをバスダクト側板の端部の厚み以上にしても好適である。
【0013】
さらに上記バスダクト接続部に於いて、前記ダクト側板継ぎ板の外側面に形成されている前記内向き凸部の凹部より僅かに小さい押さえ部材を介在し、該押さえ部材の更に外方から座金を介して一括締着されていることを特徴とする。例えば上記第一屈曲部間を押さえ部材の幅より僅かに大きく形成する。又前記凹部の外形は前記押さえ部材の外形と相似形等とすると好適である。
【0014】
【作用】
少なくとも絶縁セパレータ及びダクト側板継ぎ板が一括緊締される上記バスダクト接続部(接続ユニット)を仮締め状態にした場合、ダクト側板継ぎ板の内側面の内向き凸部等によって、ダクト側板継ぎ板と最外側の絶縁セパレータとの間に空間部が形成される。この空間部にバスダクト側板を前記内向き凸部のダクト長さ方向両端縁に当接するまで挿入してバスダクトを接続することで、容易且つ正確にバスダクト接続を行うことができると共に、バスダクト側板の変形も防止できる。又バスダクト側板は挿嵌して内接させるなどダクト側板継ぎ板の内側に挿入するので、バスダクト接続部の締着具を緩めるほど接続作業が容易になる。
【0015】
また、内向き凸部をダクト側板継ぎ板の外側面に略同位置且つ略同形状で形成された凹部等によるものとし、更にはダクト側板継ぎ板の形状を導体長さ方向両端縁を接続部の外側方向に屈曲した第一屈曲片と、第一屈曲片の端部を導体長さ方向且つ互いに離反するように屈曲した第二屈曲片とにより形成し、結果的に平板状のダクト側板継ぎ板の両端縁にバスダクト側板端部と当接する外側方向の断面略L字形の板状体を形成し、内向き凸部を有する形状にすることよって、ダクト側板継ぎ板の成形が容易に行うことができ、コストダウンも可能になる。
【0016】
また、前記内向き凸部の幅を前記ダクト側板継ぎ板の外方に設けられる座金の幅よりも小さくすることで、ダクト側板継ぎ板とバスダクト側板とを有効に押圧でき、締着具によるバスダクト接続を強固に行うことができる。さらに内向き凸部の高さをバスダクト側板の厚み以上にすることで、接続すべきバスダクトのバスダクト側板の挿入作業が容易になる。
【0017】
また、例えば前記第一屈曲片間に嵌合する押さえ部材など、ダクト側板継ぎ板と座金との間に内向き凸部の凹部より僅かに小さい押さえ部材を介在して締着する場合、前記と同様にバスダクトの接続作業が容易に行えることに加え、前記締着具の緊締作業中に於ける押さえ部材の共回りを防止することができる。尚、第一屈曲片間に押さえ部材を設ける場合等には、緊締作業前或いはその途中まで接続すべきバスダクトのバスダクト側板に締着力が掛からないため、ダクト側板継ぎ板とバスダクト側板とをビスなどで固定すると好適である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のバスダクト接続部を図に於ける具体的な実施形態に基づいて説明する。図1は本発明の第一実施形態のバスダクト接続部及びバスダクトの分離状態を示す斜視図、図2は第一実施形態のバスダクト接続部及びバスダクトの分離状態を示す一部断面平面図、図3は図2のバスダクト接続部及びバスダクトの接続状態を示す一部断面平面図である。
【0019】
図1乃至図3に於いてユニット化されたバスダクト接続部1は、主として後述する接続すべきバスダクトの導体端部をその相互間に挿入可能な位置に配設されている絶縁セパレータ2と、絶縁セパレータ2・2の相互間に於いて両側に配設されている導電性接続部材3と、絶縁セパレータ2及び導電性接続部材3を両外側から挟持するように設けられているダクト側板継ぎ板4とを有し、絶縁セパレータ2、導電性接続部材3及びダクト側板継ぎ板4は、締着具5として絶縁スリーブ6で被覆されているボルト51、ナット52、皿バネである座金53を用い、座金53・53を両外側に介して挿通されているボルト51をナット52に螺合することで一括締着されている。
【0020】
絶縁セパレータ2は、本実施形態に於いて平面の面積が大きい絶縁板2mと小さい絶縁板2nを積層することで一枚の絶縁セパレータ2として形成されている。そして、最外側に位置する二枚の絶縁セパレータ2aは、各々外側の面積が小さい絶縁板2nと内側の面積が大きい絶縁板2mとが積層され、接着剤等で接着され一枚の絶縁セパレータ2aとして形成されている。また、その中側に位置する二枚の絶縁セパレータ2bは、各々内側の面積が小さい絶縁板2nを両外側から面積が大きい二枚の絶縁板2mで挟持する状態で積層され、接着剤等で接着され一枚の絶縁セパレータ2bとして形成されている。
【0021】
導電性接続部材3は、絶縁セパレータ2・2相互間の両側に各一枚ずつ配設され、接着剤などで接触している絶縁セパレータ2と接着され固定されている。なお絶縁セパレータ2の構成、形状、枚数等や、導電性接続部材3の形状、枚数等は本実施形態に限定されるものではない。
【0022】
ダクト側板継ぎ板4の内側面の略中央には、外側面が凹部41aになっている内向き凸部41が形成され、その略中央にはボルト51を挿通する挿通孔42が穿設されており、所定箇所にねじ止め或いはビス止め用の孔43が穿設されている。内向き凸部41によって、最外側の絶縁セパレータ2aの絶縁板2nとダクト側板継ぎ板4との間で内向き凸部41の左右に空間部7(間隙)が形成され、接続すべきバスダクトのバスダクト側板を挿入可能である。前記挿入状態に於いてはバスダクト側板の端部は内向き凸部41に当接し、バスダクト側板の端部の挿入寸法は所定距離に規制される。また、内向き凸部41の幅、即ち接続すべきバスダクトの導体長さ方向の長さは皿バネである座金53の幅よりも小さく形成されており、その高さはバスダクト側板の板厚と同じか或いはそれよりも僅かに大きく形成されている。
【0023】
また、接続すべきバスダクト10では、隣接して並設されている三相の絶縁被覆導体11が接続部分に於いて所定間隔離れた状態で並設され、露出した導体端部11aになっており、導体端部11aの両側には、所定箇所にねじ止め或いはビス止め用の孔12aが穿設されているバスダクト側板12が設けられている。そして、バスダクト10の端部に於いては、隣り合う導体端部11a・11a相互間、及び最外側の導体端部11aとバスダクト側板12との相互間に、絶縁セパレータ2及び導電性接続部材3を挿入可能な間隙13a、13bが形成されている。
【0024】
次に、バスダクト接続部1で接続すべきバスダクト10・10を互いに対向して接続する場合について説明する。
【0025】
まず、接続ユニットとしてのバスダクト接続部1は、絶縁セパレータ2及び導電性接続部材3を両外側からダクト側板継ぎ板4で挟持し、ダクト側板継ぎ板4の外側に座金53を介在し、座金53の中央に挿通している絶縁スリーブ6で被覆されたボルト51及びナット52の仮締めによって予め仮組みされている。
【0026】
そして、所定間隔を置いて対向配置されているバスダクト10・10の端部相互の間に、仮組み状態のバスダクト接続部1を設け、バスダクト接続部1のダクト側板継ぎ板4の端部が両側のバスダクト側板12の外面に重なるように配設する。続いてバスダクト接続部1を一方のバスダクト10の端部に向かって挿入することで、異相の導体端部11a・11a間の間隙13aと、最外側の導体端部11aとバスダクト側板12との間の間隙13bに絶縁セパレータ2及び導電性接続部材3を挿入する。
【0027】
従って、導体端部11aは絶縁セパレータ2・2の導電性接続部材3・3間に挿入されると共に、バスダクト側板12は最外側の絶縁セパレータ2の絶縁板2nとダクト側板継ぎ板4間にその端部がダクト側板継ぎ板4の内向き凸部41の側縁に当接するまで挿入され、バスダクト側板12は最外側の絶縁セパレータ2の絶縁板2nとダクト側板継ぎ板4間に嵌合される。内外で重ね合わされたバスダクト側板12とダクト側板継ぎ板4は、孔12a、43にビス20を挿入して固定される。
【0028】
そして、一方のバスダクト10に組み付けられたバスダクト接続部1に向かって、対向する他方のバスダクト10を挿入する。前記他方のバスダクト10の導体端部11aは絶縁セパレータ2・2の導電性接続部材3・3間に挿入され、バスダクト側板12は最外側の絶縁セパレータ2の絶縁板2nとダクト側板継ぎ板4間にその端部がダクト側板継ぎ板4の内向き凸部41の側縁に当接するまで挿入される。バスダクト側板12とその外面に重なったダクト側板継ぎ板4は、上記と同様に孔12a、43にビス20を挿入して固定される。上記バスダクト側板12の挿入により、両側のバスダクト側板12・12の端部は内向き凸部41の側縁に当接するので、その挿入寸法が規制されることになる。
【0029】
さらに、ボルト51及びナット52を緊締することでバスダクト接続部1の本締めを行って一括締着し、バスダクト接続部1で対向するバスダクト10・10を接続する。この際に、ダクト側板継ぎ板4の内向き凸部41がバネ性を有する座金53の圧縮力を受け、左右のバスダクト側板12の外側面と、内向き凸部41が形成されていないダクト側板継ぎ板4の内側面が略同一面状態になるまで撓むことになる。そして、仮締め状態とボルト51を緊締した後の本締め状態ではバスダクト接続部1の両側に位置する座金53・53の座面間の距離が僅かに異なるが、この距離の相違は内向き凸部41が撓むことで自動的に吸収される。
【0030】
対向するバスダクト10・10の接続を完了したバスダクト接続部1の上下の対応開放面は、それぞれカバー部材8で覆われて塞がれる。カバー部材8は、プラグイン開口部8a及びビス挿通用の孔8bが形成されている横断面略コ字形であって、バスダクト10の上面及び下面の外側に嵌められると共に、カバー部材8の孔8b及びバスダクト10のビス挿通用の孔14に外側からビス8cがねじ込まれ、カバー部材8はバスダクト10の上板及び下板に固定される。
【0031】
上記バスダクト接続部1でバスダクト10・10を接続する場合、最外側の絶縁セパレータ2とダクト側板継ぎ板4間に空間部7が形成されるが、最外側の絶縁セパレータ2の外側に配置される絶縁板2nは平面の面積が小さいため、前記空間部7はバスダクト側板12の板厚よりもかなり大きくなっている。加えてバスダクト接続部1が仮締め状態であるため、両ダクト側板継ぎ板4・4間の間隔が広くなり、よりバスダクト側板12を挿入しやすい状態になって施工性の向上につながる。
【0032】
ここで、別の実施形態に於けるダクト側板継ぎ板4について説明する。図4は本発明の第二実施形態のバスダクト接続部に於けるダクト側板継ぎ板及び座金を示す斜視図である。図4に於けるダクト側板継ぎ板4には、別部材を溶接或いは接着剤等で固着することで内側面の略中央に内向き凸部41が設けられていると共に、ボルト挿通用の挿通孔42とビス挿通用の孔43が穿設されており、皿バネである座金53には中心にボルト挿通孔53aが穿設されている。このように内向き凸部41は別部材として設けてもよい。
【0033】
次に、本発明のバスダクト接続部の他の実施形態について説明する。図5から図13までは本発明の第3実施形態を示し、図5は第三実施形態のバスダクト接続部及びバスダクトの分離状態を示す斜視図、図6は図5の分離状態を示す一部断面平面図、図7は図5の分離状態を示す正面図、図8は第三実施形態のバスダクト接続部を示す拡大斜視図、図9はバスダクト接続部に於ける押さえ部材の分離状態を示す一部断面平面図、図10は図6のバスダクト接続部及びバスダクトの接続状態を示す一部断面平面図、図11は図7のバスダクト接続部及びバスダクトの接続状態を示す正面図、図12は図11のバスダクト接続部及びバスダクトの一部断面左側面図、図13は押さえ部材の斜視図であり、以下では第一及び第二実施形態と異なる箇所を詳細に説明する。
【0034】
図5乃至図13に於けるバスダクト接続部1のダクト側板継ぎ板4には、内側面の略中央に内向き凸部41が形成されており、外側面からは幅広の溝である凹部41aになっている。前記内向き凸部41は、ダクト側板継ぎ板4の導体11の長さ方向両端縁を第一屈曲部411でバスダクト10の幅方向である外方に屈曲されている第一屈曲片412と、第一屈曲片412の端縁が導体11の長さ方向で、且つ互いに離反するように第二屈曲部413で屈曲されている第二屈曲片414によって構成されている。
【0035】
そして、ダクト側板継ぎ板4と座金53との間には押さえ部材9を介在し、ボルト51とナット52によって一括締着されている。押さえ部材9はバスダクト10の外方に向かって上下で屈曲している補強片92を有する断面略コ字形であり、略中央にボルト挿通孔93が穿設されていると共に、ダクト側板継ぎ板4との接触面には内向きに押さえ凸部91が形設されている。押さえ凸部91によって対向配置されたバスダクト10・10の導体端部11a・11aと、バスダクト接続部1内の導電性接続部材3との接触面を押圧し、強固且つ確実な接続を可能にしている。さらに押さえ部材9の幅は第一屈曲部411・411間の距離より僅かに小さく形成され、ダクト側板継ぎ板4の凹部41に嵌合する幅を有し、ボルト51の締付け作業に伴う押さえ部材9の共回りを防止し、接続作業をより容易に行うことを可能にしている。
【0036】
前記バスダクト接続部1によって対向するバスダクト10・10を接続する場合は、第一実施形態と同様にバスダクト側板12がダクト側板継ぎ板4に内接するようにし、且つ内向き凸部41の側縁である第一屈曲片412に当接するまでバスダクト側板12を空間部7に挿入し、ダクト側板継ぎ板4とバスダクト側板12とをビス20によって固定する。なおバスダクト側板12の端部には、バスダクト側板12の挿入を容易にし施工性を向上するため、内向き段部12bが形成されている。
【0037】
上記実施形態のバスダクト接続部1では、締着具5であるボルト51等の締め付けによって、バスダクト側板12ではなく導体端部11aと導電性接続部材3との接触面に押圧力が掛かる構成であり、これによってバスダクトの接続を行っている。そのため、本実施形態ではダクト側板継ぎ板4の内向き凸部41以外の面と絶縁セパレータ2との間を広くするほど施工性が向上するが、外見上の美観を損なわない程度の広さにすると好適である。
【0038】
バスダクト接続部1を上記第三実施形態の構成にすることで、第一実施形態の有利性に加えて以下の有利性が得られる。即ち、締着具5で一括締着した際の押圧力が座金53を介して押さえ部材9全体に掛かり、押さえ部材9に掛かった押圧力が押さえ凸部91を介して導体端部11aと導電性接続部材3の接触面に掛かるので、両者を接触面を介して強固に接続できると共に、押さえ部材9が凹部41aに挟まっているので、ボルト51等での締付作業時に押さえ部材9が共回りすることがなく、押さえ部材9を手で固定する必要がなくなって接続作業を容易に行うことができる。
【0039】
ここで、更に別の実施形態に於けるダクト側板継ぎ板及び押さえ部材について説明する。図14は本発明の第四実施形態のバスダクト接続部に於けるダクト側板継ぎ板、押さえ部材及び締着具を示す斜視図である。
【0040】
図4に於けるダクト側板継ぎ板4には、内側面の略中央に形成されている略方形の内向き凸部41に対応して略方形の凹部41aが形成されており、前記凹部41aに押さえ部材9が嵌合されている構成である。前記構成によってバスダクト接続部1を組み立てる際に、ダクト側板継ぎ板4のボルト挿通孔42と押さえ部材9のボルト挿通孔93の孔合わせを行う必要がなくなり、更には押さえ部材9の配置方向等を一目で認識することが可能になって、押さえ凸部91を適切且つ有効な位置に配置できるので、バスダクト10の接続を良好に行うことが可能となる。
【0041】
上記した第一乃至第四実施形態のバスダクト接続部1は、仮締め状態でダクト側板継ぎ板4と最外側の絶縁セパレータ2との間に接続すべきバスダクトのバスダクト側板12の端部等を吸収する空間部7(間隙)が形成され、ダクト側板継ぎ板4の中央にダクト幅方向に形成された内向き凸部41の上に、緩めた状態の座金53等の締着具5が位置するので、バスダクト接続部1のバスダクト10の接続端部への挿入或いはバスダクト接続部1へのバスダクト10の接続端部の挿入、及び締着作業や接続作業が一層容易になる。
【0042】
さらに、バスダクト接続時におけるバスダクト10の接続端部へのバスダクト接続部1の挿入距離、或いはバスダクト接続部1へのバスダクト10の接続端部の挿入距離は、バスダクト10のバスダクト側板12の端縁部がバスダクト接続部1の中央でダクト幅方向に形成された内向き凸部41の縁に当接することによって所定寸法に規制することが可能である。
【0043】
また、第一及び第二実施形態のバスダクト接続部1は、締着具5で圧縮して締め付けを行うと、内向き凸部41及びダクト側板継ぎ板4が座金53に押圧されて、ダクト側板継ぎ板4の内面はバスダクト側板12の外面に接近し、前記内面と前記外面は面一になって一括締着され強固に接続される。
【0044】
また、第三及び第四実施形態のバスダクト接続部1は、締着具5で圧縮して締め付けを行うと、座金53を介して押さえ部材9全体に押圧力が掛かり、押さえ部材9の押さえ凸部91を介してバスダクト接続部1内の導電性接続部材3と導体端部11aとの接触面に押圧力が掛かるので、バスダクト10・10相互が強固に接続される。加えて、押さえ部材9は内向き凸部41に嵌合するように介在されることで、締着具5の締付による押さえ部材9の共回りを防ぐことが可能となる。
【0045】
従って、第一乃至第四実施形態のバスダクト接続部1によれば、バスダクト接続部1とバスダクト10相互の接続を極めて能率的に、且つ正確に行うことが可能で、バスダクト10の電路を真っ直ぐに付設できる。また、バスダクト側板12が挿入される空間部7(間隙)を広く形成することが可能なので、バスダクト側板12を外方に変形することなくバスダクト10の接続作業を行うことができる。さらにバスダクト接続部1の仮組み状態時に、ダクト側板継ぎ板4・4間の距離を広くすることが可能であるため、バスダクト10の接続作業が一層容易になる。
【0046】
【発明の効果】
本発明のバスダクト接続部は上記構成であるから、ユニット化されたままの状態でバスダクトの接続作業を容易に行うことができると共に、正確なバスダクトの接続が可能であり、更には接続時のバスダクト接続部及びバスダクトの変形を極力防止することができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態のバスダクト接続部及びバスダクトの分離状態を示す斜視図。
【図2】本発明の第一実施形態のバスダクト接続部及びバスダクトの分離状態を示す一部断面平面図。
【図3】図2のバスダクト接続部及びバスダクトの接続状態を示す一部断面平面図。
【図4】本発明の第二実施形態のバスダクト接続部に於けるダクト側板継ぎ板及び座金を示す斜視図。
【図5】本発明の第三実施形態のバスダクト接続部及びバスダクトの分離状態を示す斜視図。
【図6】本発明の第三実施形態のバスダクト接続部及びバスダクトの分離状態を示す一部断面平面図。
【図7】本発明の第三実施形態のバスダクト接続部及びバスダクトの分離状態を示す正面図。
【図8】本発明の第三実施形態のバスダクト接続部を示す拡大斜視図。
【図9】本発明の第三実施形態のバスダクト接続部に於ける押さえ部材の分離状態を示す一部断面平面図。
【図10】図6のバスダクト接続部及びバスダクトの接続状態を示す一部断面平面図。
【図11】図7のバスダクト接続部及びバスダクトの接続状態を示す正面図。
【図12】図11のバスダクト接続部及びバスダクトの一部断面左側面図。
【図13】押さえ部材の斜視図。
【図14】本発明の第四実施形態のバスダクト接続部に於けるダクト側板継ぎ板、押さえ部材及び締着具を示す斜視図。
【符号の説明】
1 バスダクト接続部
2 絶縁セパレータ
2m、2n 絶縁板
3 導電性接続部材
4 ダクト側板継ぎ板
41 内向き凸部
41a 凹部
411 第一屈曲部
412 第一屈曲片
413 第二屈曲部
414 第二屈曲片
51 ボルト
52 ナット
53 座金
7 空間部
9 押さえ部材
91 押さえ凸部
10 バスダクト
11 絶縁被覆導体
11a 導体端部
12 バスダクト側板
Claims (4)
- 締着具と、接続すべきバスダクトの導体端部が相互的に挿入可能に配設されている絶縁セパレータと、前記絶縁セパレータを両外側から挟持するダクト側板継ぎ板とを有し、予め構成された接続ユニットを備え、
前記ダクト側板継ぎ板の内側面の略中央に内向き凸部が設けられ、
前記締着具を仮締め状態で最外側の前記絶縁セパレータと前記ダクト側板継ぎ板との間に形成される空間部にバスダクト側板を挿入可能であり、
前記バスダクト側板の端部が前記内向き凸部に当接することを特徴とするバスダクト接続部。 - 前記内向き凸部は、前記ダクト側板継ぎ板の外側面で凹部であることを特徴とする請求項1記載のバスダクト接続部。
- 前記内向き凸部の凹部の幅より大きな座金を介して一括締着されることを特徴とする請求項1又は2記載のバスダクト接続部。
- 前記ダクト側板継ぎ板の外側面に形成されている前記内向き凸部の凹部より僅かに小さい押さえ部材を介在し、該押さえ部材の更に外方から座金を介して一括締着されていることを特徴とする請求項1又は2記載のバスダクト接続部。
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