JP4475712B2 - 被締着物の締着構造及びバスダクトの締着構造 - Google Patents

被締着物の締着構造及びバスダクトの締着構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は被締着物の締着構造に係り、座金を介することなく締着力を維持することができる被締着物の締着構造及びその締着構造を利用するバスダクトの締着構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、バスダクトの側板等を締着する締着構造に関して、例えば実用新案登録第2564702号に開示されているように、密接して並設された複数条の絶縁ブスバーの列の両側面に側板を当接し、前記側板間を前記絶縁ブスバーの端縁よりも外側においてバスダクト長手方向に適宜間隔で分布するボルトナットによって緊締するに際し、前記各ボルトの頭部と前記側板との間並びに前記各ナットと前記側板との間には、その外周縁が前記絶縁ブスバーにおける平型導体の端縁よりも中心線側に位置する大径のワッシャーをそれぞれ介在されたバスダクトの締着構造がある。
【0003】
また、別の被締着物の締着構造に関連して、例えば特開昭57−33211号に開示されているように、セレションボルトの組み付けに際して板材に貫通孔が形成されている膨出部を設け、前記膨出部を押し潰すことにより、ボルトに設けられたセレション部と貫通孔を圧着して固定するものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、実用新案登録第2564702号の従来技術は、締着具であるボルトとバスダクト側板との間、及びナットとバスダクト側板との間にワッシャーを介在するため、締着時にワッシャーにボルトを挿通する作業が必然的に要求され、組み立て作業が面倒であるという不具合を生じていた。
【0005】
また、特開昭57−33211号の従来技術は、膨出部を押し潰すことによってセレション部と貫通孔を圧着して固定するものであるため、一旦締着した後には取り外しが困難であると共に、締着時に所定範囲の締着力を掛けることができず、板材間に挟持されるものが存在する場合に強固に挟持することが困難であるという不具合を生じていた。
【0006】
本発明は上記不具合を解消するためになされたものであって、取付及び取外自在で締着作業を容易化することができると共に、板材間に介在する被締着物を強固に挟持するなど被締着物を強固に締着することが可能な被締着物の締着構造、及びそれを利用したバスダクトの導体を側板で挟持する際の締着構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の被締着物の締着構造は、外向きの中空凸部が設けられている締着部を少なくとも被締着物の片側に配設し、該中空凸部の凸側から締着具を緊締して被締着物を締着し、該中空凸部の元部に締着力が掛けられることを特徴とする。上記被締着物の締着構造は、例えば前記締着具がボルト及びナットからなると共に、前記中空凸部の略中央に締着具挿通孔が穿設され、且つ該中空凸部の外周は該ボルトの頭部外周及び該ナットの外周より大きく形成されており、該ボルトを該締着具挿通孔に挿通して該ナットに螺合することで前記被締着物を締着するものである。前記締着部は平板状とし、前記中空凸部は絞り成形で形成すると好適である。
【0008】
また、本発明のバスダクトの締着構造は、並設されている導体が一対の縦ダクトで側方から挟持され、該縦ダクトを該導体厚さ方向に貫通して一括緊締する締着具が該導体長さ方向に適宜間隔で配置されているバスダクトの締着構造に於いて、少なくとも片側の該縦ダクトに外向きの中空凸部が設けられ、該中空凸部は、該導体幅方向に長辺を有する平面視略長方形で形成され、該中空凸部の凸側から該締着具を緊締して該バスダクトを締着し、該中空凸部の元部に締着力が掛けられることを特徴とする。また、本発明のバスダクトの締着構造は、前記中空凸部の高さが、前記縦ダクトの板厚以下であることを特徴とする。
【0009】
さらに上記バスダクトの締着構造は、前記締着具がボルト及びナットからなると共に、前記中空凸部の略中央に締着具挿通孔が穿設され、且つ該中空凸部の外周は該ボルトの頭部外周及び該ナットの外周より大きく形成されており、該ボルトを該締着具挿通孔に挿通して該ナットに螺合することで前記バスダクトを締着することを特徴とする。
【0010】
さらに上記バスダクトの締着構造は、前記導体幅方向に対向配置されている絶縁スペーサが前記一対の縦ダクトで挟持されていると共に、前記中空凸部の導体幅方向両外端縁が該絶縁スペーサの導体幅方向両内面より外方に配置されていることを特徴とする。
【0011】
さらに上記バスダクトの締着構造は、前記導体幅方向に最外側となるように対向配置されている横ダクトが前記一対の縦ダクトで挟持されていると共に、前記中空凸部の導体幅方向両外端縁が該横ダクトの導体幅方向両内面より外方に配置されていることを特徴とする。また、本発明のバスダクトの締着構造は、前記横ダクトが、断面略ロ字形で端部に開口部を有し、該開口部にカバー部材を設けることを特徴とする。また、本発明のバスダクトの締着構造は、前記カバー部材が、カバー部分である基部と、前記横ダクトに嵌合する凸形の嵌合部と、絶縁スペーサの機能を有し且つ締着具を挿通可能な挿通孔が穿設されたスペーサ部とが一体的に形成されている構成であることを特徴とする請求項5記載のバスダクトの締着構造。
【0012】
さらに上記バスダクトの締着構造は、前記中空凸部の導体幅方向両内端縁が前記導体の導体幅方向両端縁より内方に配置されていることを特徴とする。
【0013】
【作用】
本発明の被締着物の締着構造は、締着部に設けられている中空凸部の凸側から締着具を緊締して被締着物を締着し、前記中空凸部の元部に締着力が掛けられるので、締着具の緊締時にワッシャー等の介在物を必要とせず、強固に緊締することが可能となる。そして、締着部間に介在する被締着物を挟持する場合等に特に有効であり、前記被締着物を強固に挟持することができる。
【0014】
さらに、締着具をボルト及びナットにし、中空凸部の外周をボルトの頭部外周及びナットの外周より大きく形成して、中空凸部の略中央に穿設された締着具挿通孔からボルトを挿通する等で締着する場合には、広範囲に亘って締着力を掛けることが可能となる。加えて平板状の締着部を用い、中空凸部を絞り成形によって形成すると、中空凸部の形成を容易に行うことができると共に、製造コストを削減できる。
【0015】
また、複数並設されている導体を側方向から縦ダクト(側板)で挟持するバスダクトで上記締着構造を行う場合、前記縦ダクトを上記締着部にして締着するので、縦ダクト間に介在する導体を強固に保持することが可能になる。加えて、締着具をボルト及びナットにし、中空凸部の外周をボルトの頭部外周及びナットの外周より大きく形成して、中空凸部の略中央に穿設された締着具挿通孔からボルトを挿通する等で締着する場合には、広範囲に亘って締着力を掛けることができる。
【0016】
そして、上記締着構造のバスダクトにおいて、導体幅方向に絶縁スペーサを介在し、導体の側方向から縦ダクトで導体及び絶縁スペーサを挟持すると、縦ダクト間に介在する導体及び絶縁スペーサを強固に保持できると共に、絶縁スペーサによって導体を導体幅方向から支持することができるため、導体をより正確な位置で固定することが可能になる。なお前記縦ダクトによって導体の挟持、或いは導体及び絶縁スペーサの挟持をする構造で、縦ダクトの形状によって導体幅方向両端に開口部が形成される場合には、開口部に横ダクトを被覆する等の構造にすると好適である。
【0017】
さらに、絶縁スペーサを使用する場合に、中空凸部の導体幅方向両外端縁が絶縁スペーサの導体幅方向両内面より外方に配置されるようにすると、中空凸部の外方の元部にかかる締着力が絶縁スペーサに有効に掛かり、バスダクトの側板の変形を未然に防げると共に、絶縁スペーサを強固に保持することができる。
【0018】
また、上記締着構造のバスダクトにおいて、導体幅方向に横ダクトを介在し、導体の側方向から縦ダクトで導体及び横ダクトを挟持すると、縦ダクト間に介在する導体及び横ダクトを強固に保持すること等が可能になり、且つ前記横ダクトを被覆する構造よりもバスダクトの組立時の部品点数を減らすことができる。
【0019】
さらに、横ダクトを縦ダクトによって挟持する場合に、中空凸部の導体幅方向両外端縁が横ダクトの導体幅方向両内面より外方に配置されるようにすると、中空凸部の外方の元部にかかる締着力が横ダクトに有効に掛かり、バスダクトの側板の変形を未然に防げると共に、横ダクトを強固に保持することができる。
【0020】
また、上記バスダクトの締着構造において、中空凸部の導体幅方向両内端縁を導体の導体幅方向両端縁よりも内方に、即ち導体の中心方向になるようにすることで、中空凸部の中心側元部の締着力が導体に有効に掛かり、バスダクトの側板の変形を未然に防げると共に、導体を強固に保持することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による被締着物の締着構造及びバスダクトの締着構造について図における具体的な実施形態に基づいて説明する。図1は本発明による被締着物の締着構造を説明する斜視図である。
【0022】
図1に於ける締着構造は、平面視略方形の中空凸部1aが側面に形成されている板状の締着部1を一対有し、中空凸部1aの略中央には締着具挿通孔1bが穿設され、その根本の部分は元部1cである。中空凸部1aの外周はボルト2aの頭部外周及びナット2bの外周より大きく形成されている。なお中空凸部1aの形状は平面視略方形に限定されず適宜であり、また絞り成形で形成する場合には板厚以上で形成することが困難で且つ破断する恐れがあることから、中空凸部1aの高さは板状の締着部1の板厚と同等以下にすることが好ましい。
【0023】
各締着部1・1は、中空凸部1a・1aの凸側を上下方向で外向きにして、略中央に締着具挿通孔3aを穿設されている板状の被締着物3を両側から挟持するように対向して配設されており、更に各締着部1の外方にはそれぞれ締着具2であるボルト2aとナット2bが配設されている。締着時には締着部1・1間に被締着物3を介在して挟み込み、一方の締着部1の中空凸部1aの凸側からボルト2aを締着具挿通孔1b、3a、1bの順に挿通し、他方の締着部1の中空凸部1aの凸側に配置されているナット2bにボルト2aを螺合して緊締し、締着部1・1で被締着物3を挟持して締着する構成である。
【0024】
上記締着構造はワッシャーを介さずに締着するもので、挟持する締着部1の外側面に形成された外向きの中空凸部1aがワッシャーの代わりになる。即ち、ボルト2aの頭部下面からの締着力が中空凸部1aの全面に掛かり、この全面に掛かる締着力が中空凸部1aの元部1cに掛かり、この元部1cに掛かる締着力が介在する被締着物3に掛かることになるので、ボルト2a及びナット2bのみで締着するよりも広範囲に締着力が掛かり、被締着物3を強固に挟持して締着することが可能になる。また、ワッシャーを介在させる必要がないため、部品点数が減り、組立作業が簡略化され、細かい作業を省略することが可能となり、最終的に製造コストの削減につながる。
【0025】
次に、本発明によるバスダクトの締着構造について説明する。図2は本発明の締着構造を用いた第一実施形態のバスダクトを示す斜視図、図3は本発明の締着構造を用いた第一実施形態のバスダクトを示す縦断面図、図4は図3の締着箇所を示す部分断面図、図5は本発明の締着構造を用いた第一実施形態のバスダクトを示す部分側面図、図6は本発明の締着構造を用いた第一実施形態のバスダクトを示す分解斜視図、図7は図6のカバー部材の部分斜視図である。
【0026】
図2乃至図7に於ける第一実施形態の締着構造は、オフィスビル等で電気幹線路を構成するバスダクトの締着構造であり、バスダクト10は主として絶縁被覆されている三線並設された導体11の上下に横ダクト12・12を設け、導体11及び横ダクト12・12を挟持するように一対の縦ダクト13・13が配設されており、縦ダクト13の導体長さ方向には上部及び下部に適宜間隔で根本部分を元部13cとする中空凸部13aが外向きに形成され、中空凸部13aの略中央には締着具挿通孔13bが穿設されている。締着具挿通孔13bにはボルト15aが挿通され、ボルト15aとナット15bとからなる締着具15で緊締されることになる。
【0027】
横ダクト12・12は断面ロ字形のパイプ状で端部に開口部12aを有し、断面ロ字形の横ダクト12・12の側面と並設されている導体の最外側面とが略同一平面になっている。横ダクト12・12の断面形状は略コ字形であってもよいが、強度面を考慮すると断面ロ字形、或いは断面方形等で内部に空間を有しない形状であるものが好ましい。
【0028】
本実施形態のように横ダクト12・12を断面ロ字形に形成する場合にはバスダクト10の端縁部において横ダクト12・12の端部に、粉塵等の入り込みを防止するためのカバー部材14を設けることが望ましい。カバー部材14は絶縁スペーサの機能を兼用しており、図6及び図7に示す形状である。即ち、カバー部分である基部14aに凸形の嵌合部14bと、絶縁スペーサの機能を有し、且つ締着具を挿通可能な挿通孔14cが穿設されているスペーサ部14dとが一体形成されているものである。
【0029】
基部14aは平面視略方形に形成され、その幅は横ダクト12の幅とほぼ同じである。そして、バスダクト10を組み立てた際に、導体11の幅方向両端縁と横ダクト12の導体11の幅方向両内面との間の空間及び横ダクト12の開口部12aを塞ぐ程度の大きさを有している。凸形の嵌合部14bは、バスダクト10の端部に於いて断面ロ字形の横ダクト12の開口部12aに挿入可能に形成されていると共に、その略中央部に凹部14b1が設けられており、嵌合部14bは開口部12aの内径と同じか或いは僅かに小さい略相似形の平面視略ロ字形に形成されている。嵌合部14bは横ダクト12の開口部12aに嵌合可能なものであればよく、例えば嵌合部14b自体に可撓性を持たせ、横ダクト12の開口部12aに挿入しやすい構成にすることも可能である。
【0030】
スペーサ部14dは基部14aから導体11の長さ方向に突出する直方体であり、導体11の厚さ方向に貫通する挿通孔14cが穿設されている。スペーサ部14dの嵌合部14b側の面は、カバー部材14を横ダクト12の開口部12aに挿入した際に、横ダクト12の導体11側の端面に接するように構成され、且つスペーサ部14dの導体11側の面は、バスダクト10を組み立てた際に、導体11の幅方向端縁に接するか、或いはその近傍に位置するようになっている。
【0031】
上記カバー部材14を設けることにより、縦ダクト13と横ダクト12をより強固に保持することが可能になる。即ち、スペーサ部14dに設けられている挿通孔14cに縦ダクト13の締着具挿通孔13bからボルト15aが挿入されて緊締されるため、縦ダクト13とカバー部材14は締着具15を介して強固に保持されている。加えて、嵌合部14bを介してカバー部材14と横ダクト12が保持されるため、全体的に強固に保持されている構成になる。
【0032】
なお本実施形態ではカバー部材14をバスダクトユニットの導体長さ方向の両端部にのみ設ける構成としたが、これに限定されるものではなく、例えばスペーサ部14dのみからなる絶縁スペーサを、バスダクトユニットの導体長さ方向で締着具15が取り付けられる箇所において、適宜間隔に配設するようにしてもよく、これにより導体11を幅方向から支持することができ、組立時に正確な位置で導体11及び横ダクト12を支持することが可能となる。
【0033】
また、所定箇所に中空凸部13aが形成されている縦ダクト13には、図3及び4に示すように、導体11の幅方向両端縁が外側方向に略直角に屈曲している第一補強片13dと、第一補強片13dの端縁が導体幅方向に略直角に屈曲し、且つその端縁が互いに向かい合っている第二補強片13eが形成されている。縦ダクト13に第一補強片13d、第二補強片13e等の補強片を形成することにより、バスダクト10自体の強度が増し、短絡時等の変形を未然に防止することができる。
【0034】
そして、上記バスダクト10を組み立てる場合には、並設されている導体11の幅方向に、導体11の長さ方向両端部にカバー部材14を嵌合した横ダクト12を対向配置する。この状態で導体11の厚さ方向から一対の縦ダクト13によって挟持し、ボルト15aを中空凸部13aの締着具挿通孔13bに挿通して締着具15で一括緊締することによりバスダクト10(バスダクトユニット)を組み立てる。この際に、導体11の幅方向両端縁にカバー部材14のスペーサ部14dを接触させることで横ダクト12は最適位置で保持され、また横ダクト12の外側両端面は、縦ダクト13の第一補強片13dと略同一平面上になって配置される。
【0035】
組み立てられたバスダクト10では、図3乃至図5に示すように、縦ダクト13の中空凸部13aの中心側に位置する内側元部13c1は、導体11の導体幅方向両端縁よりも中心側に位置するように配置され、且つ中空凸部13aの外側元部13c2は、横ダクト12の中心端面よりも外側に位置するように配置されている。中空凸部13aの元部13c1、13c2の位置を上記構成にすることで、中空凸部13aの山部に締着具15の締着力が掛かり、この中空凸部13aに掛かる締着力は中空凸部13aの元部13c1、13c2に掛かる。そして、中空凸部13aの元部13cに掛かる締着力によって、内側元部13c1は導体11を、外側元部13c2は横ダクト12を強固に挟持することになる。
【0036】
次に、本発明の締着構造の他の実施形態について説明する。即ち、本発明は上記第一実施形態に限定されるものではなく、以下のような拡張及び変形をすることが可能である。図8は本発明の締着構造を用いた第二実施形態のバスダクトを示す縦断面図である。
【0037】
図8に於けるバスダクト10には、第一実施形態で用いられている横ダクト12が設けられておらず、その代わりに絶縁被覆導体11の幅方向に絶縁スペーサ16が対向配置されている。また、縦ダクト13は導体11の厚さ方向に屈曲している屈曲片13fが形成されている断面略コ字形であり、その上部及び下部にそれぞれ締着具挿通孔13bが穿設された中空凸部13aが形成されている。中空凸部13aは導体11の長さ方向の所定箇所に設けられている。締着具15は上記第一実施形態と同様に、ボルト15a及びナット15bである。
【0038】
そして、上記バスダクト10では、複数並設されている導体11の両側から一対の縦ダクト13・13がその屈曲片13f・13fを互いに向き合うように配置され、絶縁被覆導体11及び絶縁スペーサ16を被覆するように挟持しており、ボルト15aとナット15bによって緊締され、緊締された状態で屈曲片13f・13f同士は接触している。さらに中空凸部13aの導体11幅方向両外端縁である外側元部13c2が絶縁スペーサ16の導体11幅方向両内面よりも外方に配置され、中空凸部13aの導体11幅方向両内端縁である内側元部13c1は、第一実施形態と同様に、導体11の導体幅方向両端縁よりも中心方向である内方に配置されるように構成されている。
【0039】
上記第二実施形態のバスダクトの締着構造を使用することにより、導体11及び絶縁スペーサ16を強固に挟持することができると共に、絶縁被覆導体11を導体幅方向から支持することが可能となり、バスダクト10の組立作業時に、導体11を正確な位置に配置することができる。
【0040】
また、本発明の締着構造の第三実施形態について説明する。図9は本発明の締着構造を用いた第三実施形態のバスダクトを示す斜視図、図10は本発明の締着構造を用いた第三実施形態のバスダクトを示す縦断面図である。
【0041】
図9及び図10の実施形態に於けるバスダクト10は、第二実施形態のバスダクト10と縦ダクト13の形状が異なると共に、横ダクト12を絶縁スペーサ16に対して導体11の幅方向から被覆しているものである。
【0042】
即ち、並設されている絶縁被覆導体11の幅方向には導体長さ方向に所定間隔で或いは連続して絶縁スペーサ16が設けられ、断面略コ字形の一対の縦ダクト13・13は第二実施形態とは逆向きの姿態で屈曲片13g・13gが互いに離反するように配置され、縦ダクト13・13は絶縁被覆導体11及び絶縁スペーサ16を挟持しており、中空凸部13aの締着具挿通孔13bに挿通されたボルト15aとナット15bで緊締されている。また、導体11の長さ方向に於ける絶縁スペーサ16・16間など導体幅方向に形成されている開口や露出されている絶縁スペーサ16を被覆するために、断面略コ字形の横ダクト12が配設されており、絶縁スペーサ16、前記開口及び屈曲片13gが被覆されている状態で横ダクト12は屈曲片13gにビスなどで固定されている。
【0043】
そして、第二実施形態の場合と同様に、中空凸部13aの導体11幅方向両外端縁である外側元部13c2が絶縁スペーサ16の導体11幅方向両内面よりも外方になるように配置され、中空凸部13aの導体11幅方向両内端縁は導体11の導体幅方向両端縁よりも内方の中心方向になるように配置されている。
【0044】
上記第三実施形態のバスダクトの締着構造を使用することにより、絶縁被覆導体11を幅方向からも支持することができると共に、絶縁スペーサ16及び絶縁被覆導体11を強固に挟持することが可能となる。また、縦ダクト13・13間からの粉塵の侵入を未然に防止することが可能となる。
【0045】
尚、上記第一、第二及び第三実施形態では主としてバスダクト10の縦ダクト13の締着構造について説明しているが、本発明の締着構造はこれに限定されるものではなく、様々な被締着物に関しての締着に使用することが可能である。特に被締着物を両側から一括して挟持するものの締着に有効であるが、中空凸部1a、13aが形成されている締着部1或いは縦ダクト13を片側にのみ設けて締着することも可能である。
【0046】
また、上記実施形態のバスダクト10は三線式のバスダクト10について説明したが、これに限定されるものではなく、二線式、或いは四線式以上のものに対しても使用することが可能である。さらにバスダクト10に使用する場合であっても、上記実施形態の構成のバスダクト10に限定されるものではない。
【0047】
また、締着具2、15による締着構造として、中空凸部1a、13aの形状を平面視略長方形に形成する場合について説明したが、中空凸部1a、13aの平面形状、中空凸部1a、13aの厚さ等は上記実施形態に限定されるものではない。
【0048】
【発明の効果】
本発明による被締着物の締着構造は、ワッシャーを使用する必要がなく部品点数を削減でき、さらには取付及び取外自在で締着作業を簡略化できると共に、締着部品などの製造コストを削減できる効果を有する。加えて、板材間に介在する被締着物を強固に挟持できるなど被締着物を強固に締着することができる。
【0049】
そして、上記締着構造をバスダクトに用いた本発明によるバスダクトの締着構造は、縦ダクト間に介在する導体、絶縁スペーサ、横ダクト等を強固に挟持することができると共に、分解等の作業も容易に行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による被締着物の締着構造を説明する斜視図。
【図2】本発明の締着構造を用いた第一実施形態のバスダクトを示す斜視図。
【図3】本発明の締着構造を用いた第一実施形態のバスダクトを示す縦断面図。
【図4】図3の締着箇所を示す部分断面図。
【図5】本発明の締着構造を用いた第一実施形態のバスダクトを示す部分側面図。
【図6】本発明の締着構造を用いた第一実施形態のバスダクトを示す分解斜視図。
【図7】図6のカバー部材の部分斜視図。
【図8】本発明の締着構造を用いた第二実施形態のバスダクトを示す縦断面図。
【図9】本発明の締着構造を用いた第三実施形態のバスダクトを示す斜視図。
【図10】本発明の締着構造を用いた第三実施形態のバスダクトを示す縦断面図。
【符号の説明】
1 締着部
1a、13a 中空凸部
1b、13b 締着具挿通孔
1c、13c 元部
2、15 締着具
2a、15a ボルト
2b、15b ナット
3 被締着物
3a 締着具挿通孔
10 バスダクト
11 導体
12 横ダクト
13 縦ダクト
14 カバー部材
16 絶縁スペーサ

Claims (7)

  1. 並設されている導体が一対の縦ダクトで側方から挟持され、該縦ダクトを該導体厚さ方向に貫通して一括緊締する締着具が該導体長さ方向に適宜間隔で配置されているバスダクトの締着構造に於いて、
    少なくとも片側の該縦ダクトに外向きの中空凸部が設けられ、
    該中空凸部は、該導体幅方向に長辺を有する平面視略長方形で形成され、
    該中空凸部の凸側から該締着具を緊締して該バスダクトを締着し、
    該中空凸部の元部に締着力が掛けられることを特徴とするバスダクトの締着構造。
  2. 前記中空凸部の高さは、前記縦ダクトの板厚以下であることを特徴とする請求項1記載のバスダクトの締着構造。
  3. 前記導体幅方向に対向配置されている絶縁スペーサが前記一対の縦ダクトで挟持されていると共に、前記中空凸部の導体幅方向両外端縁が該絶縁スペーサの導体幅方向両内面より外方に配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載のバスダクトの締着構造。
  4. 前記導体幅方向に最外側となるように対向配置されている横ダクトが前記一対の縦ダクトで挟持されていると共に、前記中空凸部の導体幅方向両外端縁が該横ダクトの導体幅方向両内面より外方に配置されていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のバスダクトの締着構造。
  5. 前記横ダクトは、断面略ロ字形で端部に開口部を有し、該開口部にカバー部材を設けることを特徴とする請求項4記載のバスダクトの締着構造。
  6. 前記カバー部材は、カバー部分である基部と、前記横ダクトに嵌合する凸形の嵌合部と、絶縁スペーサの機能を有し且つ締着具を挿通可能な挿通孔が穿設されたスペーサ部とが一体的に形成されていることを特徴とする請求項5記載のバスダクトの締着構造。
  7. 前記中空凸部の導体幅方向両内端縁が前記導体の導体幅方向両端縁より内方に配置されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のバスダクトの締着構造。
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