JP4395205B2 - 装備部品をねじなしに取り付けるための装置 - Google Patents

装備部品をねじなしに取り付けるための装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、取付け用の切欠きを有する車両-支持構造体に、少なくとも1つの装備部品を、特に自動車のボディプレートにルーフ内張りを、ねじなしに取り付けるための装置であって、一体成形された錠止エレメントと、導入位置と固定位置との間で可動な少なくとも1つの固定エレメントとを有するベース体が設けられており、この場合錠止エレメントと固定エレメントとが、装備部品の外観面にベース体が接触支持されるまで該装備部品の切欠きを通して差込み可能であり、さらに固定エレメントが固定位置において装備部品の背側面に接触させられて、装置が装備部品において位置固定される形式のものに関する。
【0002】
【従来の技術】
WO96/17178に基づいて公知のこのような形式の装置では、互いに結合された2つの錠止エレメントには結合領域において側部にばね弾性的に突出する棒状の固定エレメントが一体成形されており、これらの固定エレメントは錠止エレメントと一緒に、装備部品を形成するルーフ内張りの切欠きを通して押し込まれ、この際に互いに向かって押し合わされ、切欠きの通過後に初めてばね弾性的に拡開され、そして装備部品の背側面に支持される。このようにして装置はまず初め装備部品に前固定され、その後で最終取付けステップにおいて装備部品は、前固定された装置と一緒に車両-支持構造体に固定される。この公知の装置における前固定は不確実である。なぜならばこの前固定方式は、比較的長くかつ点でしか作用しない固定エレメントのばね弾性に依存しているからである。装備部品に爪で引っかけられた拡開した固定エレメントはさらに、最終取付け時に車両-支持構造体の切欠き内への錠止エレメントの導入の邪魔になることがある。装置は、錠止エレメントの間に押し込まれるロックくさび体を用いて車両-支持構造体に最終取付けされる。錠止エレメントのうちの1つはベース体と結合されていないので、負荷を受けてベース体は支持構造体の切欠きの片側において持ち上がることがある。
【0003】
米国特許第4913484号明細書に基づいて公知の装置では、フール内張りにおける装置の前固定のためにねじ結合が必要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、冒頭に述べた形式の装置を改良して、固定された装置と共に最終取付けステップにおいて支持構造体に固定される装備部品に、あらかじめ確実かつ容易に固定することができる装置を提供することである。さらにまた本発明による装置では、負荷を受けた場合でも支持構造体におけるベース体のしっかりとした確実な固定の達成されることが望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明の構成では、固定エレメントとベース体との間に、固定位置において固定エレメントを固定する少なくとも1つの結合装置が設けられている。
【0006】
【発明の効果】
導入位置を占めている固定エレメントは、装備部品の切欠きを通して容易に導入することができ、次いで固定エレメントは手によって又は組立てロボットによって固定位置に移動させられて、結合装置を用いてベース体に固定される。このようにして装備部品における装置の確実な固定が達成され、そして装備部品は最終取付け時に装置と一緒に支持構造体に固定される。結合装置は少なくとも、運搬又は取付けによって生じる振動を受けた時でも弛むことがないように頑丈に構成されていることが望ましい。ベース体が装備部品の外観面接触し、これに対して固定された固定エレメントは背側面に接触しているので、装置は申し分なく位置決めされている。そして固定エレメントは装置の最終取付け時に邪魔にならない。
【0007】
請求項2記載のように構成すると、結合装置は成形技術的に簡単かつ有効に形成することができる。装置を取外しが必要な場合には、結合装置は何時でも再び解離することができる。
【0008】
請求項3記載のように構成すると、固定エレメントは装備部品の切欠きへの導入に際してほとんど運動抵抗を生ぜしめない。なぜならばこの場合固定エレメントは、膜ヒンジもしくは蝶番において小さな抵抗で運動することができるからである。固定舌片は装備部品における確実な保持を可能にする。保持は、固定舌片の有利なレバーアームによって達成される。
【0009】
請求項4記載のように構成すると、形状結合的及び/又は摩擦力結合的に作用する取り扱い容易な結合装置が得られる。
【0010】
請求項5記載のように構成すると、ベース体におけるフランジ領域が切欠きにおける装置の位置決めのための役立つ。さらにフランジ高さ内に固定舌片の枢着部と結合装置とが設けられているので、これらは最終取付け後に装備部品の内部に位置することになる。このような構成はさらに成形技術的にも有利である。
【0011】
請求項6記載のように構成すると、装置を固定するための固定舌片は、フランジ領域の有利には向かい合っている側に一体成形された固定接続板と共働する。複数の固定舌片を設けることが可能であり、かつ場合によっては固定接続板を省くことも可能である。固定舌片は最終取付け時に邪魔にならず、それどころか支持構造体における有利な接触支持面を形成することができる。
【0012】
請求項7記載のように構成されていると、回動防止作用を生ぜしめる少なくとも1つのカッティングウェブを用いて、固定を改善することができる。
【0013】
請求項8記載のように構成されていると、結合装置が固定舌片をしっかりと保持するやいなや、固定舌片のための有利なレバー比が生ぜしめられる。
【0014】
請求項9記載のように構成すると、ストッパ機構を用いてベース体は、導入のために必要な錠止エレメントの可動性を保証するために錠止エレメントが意図的にベース体から切り離されている領域においても、抗張性に車両-支持構造体に支持されるので、特に有利である。錠止エレメントとベース体とのこのような切離しは、最終取付け時にストッパ機構によって橋渡しされる。負荷がベース体に作用した場合に、両方の錠止エレメントは実質的に等しく保持のために働く。そしてベース体から車両-支持構造体への力伝達は、均一にかつ有利に分配されて行われる。
【0015】
特に有利にはストッパ機構はロックくさび体を用いて操作され、このロックくさび体は錠止エレメントを車両支持構造体に固定し、かつストッパ機構が適正に操作されることを保証し、しかも引張り力がベース体から支持構造体に伝達されることを保証する。場合によってはストッパ機構は次のように、すなわち、錠止エレメントが適正に錠止された後で、ロックくさび体の拡開作用下でベース体をプレロードをもって支持構造体に押圧するように、構成されている。
【0016】
請求項11記載のように、装置を固定するための結合装置と、最終的な固定のためのストッパ機構とはフランジ領域の異なった側に配置されていると、個々に可動の構成成分が相互に邪魔することなく、フランジ領域に存在するスペースを最大限使用することができる。
【0017】
特に有利には、装置は例えばポリアミド製の一体的なプラスチック射出成形品であり、このようなプラスチック射出成形品は、相応な外観をもって形状正確にかつ安価に、大量生産によっても製造することができる。ロックくさび体は装置の一部であってもよいが、このことは必ずしも必要なことではない。
【0018】
請求項13記載の構成では、装置はルーフ内張り又は装飾プレートを固定するために形成されており、この場合このような装置は複数設けることが可能であり、各装置は前取付け時において既にフール内張り又は装飾プレートに固定される。
【0019】
請求項14記載の構成では、装置は支持構造体に保持グリップを固定するために使用され、この場合別の装備部品における固定の可能性は有利であり、最終取付け後に支承ブロックを備えたベース体の負荷可能な保持は、しばしば著しく大きな力を負荷される保持グリップにおいて特に有利である。
【0020】
請求項15記載の構成では、装置によって保持グリップがルーフ内張り又は装飾プレートに固定され、またこの装置部分もまた支持構造体に固定され、この場合前取付けは、場合によっては既に保持グリップを備えた装置の固定によって可能である。なおこの場合保持グリップというのは単なる例と見なすべきである。なぜならば、保持グリップの代わりにサンバイザ、ブラインド、ミラー又はこれに類したものも同様に良好に、装置を用いて固定することができるからである。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に図面につき本発明の実施の形態を説明する。
【0022】
図1及び図2に示された装置Bは、特に自動車ボディの組立て時に車両-支持構造体K(図2における破線参照)に装備部品Hを固定するために働く。装備部品Hは例えば、ルーフ内張り又は装飾プレート又はこれに類したものである。装置Bは図示されているように、他の装備部品ここでは保持グリップG又はこれに類したものを固定するためにも、働くことができ、この目的のために保持グリップGのための支承ブロックLを備えている。支承ブロックLは取り去ることも可能であり、このような場合には装置Bは単に装備部品Hを固定するためにしか働かない。支承ブロックの代わりに装置はまた、図示されていないが、サンバイザ、アームレスト、バックミラー、照明体、ブラインド及びこれに類したもののような他の装備部品のための少なくとも1つの他の固定装置を有することもできる。
【0023】
装置は有利には、例えばポリアミド製の一体的なプラスチック射出成形品であり、有利には美的な又は装飾された外観面を有している。
【0024】
フレーム状のベース体1には膜ヒンジ又は蝶番2を用いて、閉鎖フラップ3が旋回可能に接続されており、この閉鎖フラップ3はロックくさび体4を有しており、このロックくさび体4の目的については後で述べる。閉鎖フラップ3はロックくさび体4と共に必要とあらば固有のプラスチック成形品又は金属成形品であってもよい。ベース体1の、外観面とは反対側の背側面には、突出するフランジ領域5が一体成形されており、このフランジ領域5はベース体1における導入開口20を取り囲んでいて、装置と固定される装備部品Hの厚さにほぼ相当する高さを有している。フランジ領域5の内部からかつ導入開口縁部の延長線上には、プレート状の錠止エレメントV1が、ベース体1の平面に対してほぼ垂直に延びている。膝関節状の結合領域6において錠止エレメントV1には別の錠止エレメントV2が接続されており、この錠止エレメントV2は結合領域6からまず初め斜めに降下し、次いで錠止エレメントV1に対してほぼ平行に、自由な端部区分7がベース体1に向かって延びている。自由な端部区分7はベース体1とは結合されていないので、両錠止エレメントV1,V2は結合領域6において相対的にばね弾性的に運動可能であり、かつ錠止エレメントV1とベース体1との結合領域においては該ベース体に対してばね弾性的に運動可能である。各錠止エレメントV1,V2の外側には、外方に向かって突出する少なくとも1つの支持肩部27が一体成形されている。フランジ領域5には、少なくとも片側に間隔をおいてベース体1の上に該ベース体に対してほぼ平行な固定接続板8が設けられており、この固定接続板8はベース体1の輪郭を越えて外方に突出することができる。さらに、フランジ領域の外側にはほぼ差込み方向に延びるカッティングウェブ(Schneidsteg)32が設けられている。
【0025】
フランジ領域5には、ポケット13内における互いに向かい合っている2つの側部領域に接続部分12が設けられており、これらの接続部分12には膜ヒンジ11を介して棒状の固定エレメントFが保持されていて、この固定エレメントFはベース体1に対してほぼ垂直な平面において、図1に示された導入位置と図2に示された固定位置との間で可動である。固定エレメントFは固定舌片9であり、この固定舌片9の端部領域22は固定位置においてベース体1の輪郭を越えて外方に向かって突出することができる。
【0026】
ベース体1とは直接的に結合されていない錠止エレメントV2には、外方に向かって突出する少なくとも1つの係合エレメント18が一体成形されており、この係合エレメント18が係合するためにベース体1もしくはフランジ領域5には、有利には受容ポケットとして形成された対応係合エレメント19が設けられている。係合エレメント18は有利には、錠止エレメントV2の自由な端部区分7におけるフックであり、このフックは受容ポケット内に進入することができ、これによってベース体1を引出し方向において錠止エレメントV2と連結することができる。この両構成成分はストッパ機構Mを形成し、このストッパ機構Mは有利には、ロックくさび体4が導入開口20を通って下からベース体1を貫通させられるやいなや、このロックくさび体4を用いて操作可能であり、これによって両錠止エレメントV1,V2は固定されることができる。
【0027】
各固定舌片9とベース体1との間にはさらに結合装置Eが設けられており、この結合装置Eは、形状結合的(formschluessig)及び/又は摩擦力結合的(kraftschluessig)に作動して、固定舌片9を固定位置において係止することができる。結合装置Eは例えば固定舌片9の下面に設けられたトング形状のクリップ17と、フランジ領域5の上方に向かって開放するポケット13内に位置していてクリップ17に向かって延びている肉厚のピン16とから成っている。これらの構成成分は、装置Bの形状結合的及び/又は摩擦力結合的な結合部分14,15を形成している。結合装置E及び固定舌片9は不使用時には取り去ることもできる。
【0028】
装備部品Hは外観面Sと背側面Rと、装置Bの導入のための切欠き31とを有している。装備部品Hを(切欠き21を備えた車体金属薄板であるボディプレートにおける)車両-支持構造体Kに取り付ける前に、装備部品Hに装置Bを前取付けするために、(保持グリップGを備えた又は備えていない)ベース体1は外観面Sからフランジ領域5と錠止エレメントV1,V2と導入位置にある固定舌片9と一緒に、切欠き31内に導入され、この導入動作は、ベース体1が外観面Sに接触するまで続けられる。幾分傾斜させられた位置で固定接続板8は背側面Rの上に旋回させられ、次いで固定舌片9がその膜ヒンジ11を中心にして固定位置に旋回させられ、固定位置において固定舌片9の自由端部22は同様に背側面Rに載置されている。固定舌片9のこの運動時に結合装置Eが操作されて、固定舌片9は固定位置において固定されることができる。肉厚のピン16はトング状のクリップ17の口の中に進入して、固定舌片9をしっかりと保持する。これによって装置は装備部品Hに前取付けされて位置決めされ、自動的にもはや脱落することができなくなる(図2)。カッティングウェブ32が設けられている場合には、カッティングウェブ32は切欠き31の縁部に係合して、装置Bの位置決めをさらに改善することができる。ロックくさび体4はまず初めまだ導入開口20内にはもたらされていない。
【0029】
次の取付けステップにおいて、装備部品Hを装置Bを用いて車両-支持構造体Kに固定することができる。そのために錠止エレメントV1,V2が切欠き21を通して押し込まれ、この押込み動作は、固定接続板8及び固定舌片9並びにフランジ領域5が車両-支持構造体Kの下面に接触するまで、続けられる。切欠き21の貫通時に錠止エレメントV1,V2はばね弾性的に相対的にかつベース体1に対して運動させられ、そして最終的にばね弾性的な戻し力下で支持肩部27が切欠き21の縁部に後ろから係合する。錠止エレメントV1,V2の係合を保証するためもしくは錠止エレメントV1,V2をその最終的な取付けポジションに強いるために、ロックくさび体4が導入開口20を貫いて錠止エレメントV1,V2の間にもたらされる。この動作は最終的に閉鎖フラップ3が導入開口を閉鎖する(そして閉鎖フラップ3及び/又はロックくさび体4における図示されていない係止部材を用いて固定される)まで続けられる。
【0030】
取外しのためには上に述べたステップが逆の経過で実施される。
【0031】
図3に示された装置Bは、機能及び構造の点で図1及び図2に示された装置Bに似ている。図3では装置Bは最終取付け位置で示されており、この最終取付け位置において装備部品Hは車両-支持構造体Kに固定され、錠止エレメントV1,V2も固定されていて、錠止エレメントV1,V2の支持肩部27は切欠き21の切欠き縁部21b,21aに後ろから係合している。ロックくさび体4はベース体1における閉鎖フラップ3の閉鎖によって、錠止エレメントV1,V2の間に押し込まれていて、これによってストッパ機構Mが操作され、ストッパ機構Mはベース体1を錠止エレメントV2の自由な端部区分7と連結させて、ベース体1が差込み方向Rとは逆向きに引き抜けることを防止する。ストッパ機構Mはこの実施例でも、突出するフックとして形成された係合部分18によって形成されており、この係合部分18は、ベース体1の外観面1に向かって開放するように形成されていて対応係合部分19を成すポケット内に押し込まれる。対応係合部分19には緊張傾斜部26が成形されており、この緊張傾斜部26はフランジ領域5をプレロード(Vorspannung)をもって車両-支持構造体Kに押圧する。係合部分18はアンダカットされた面25を有していても又は同様に緊張傾斜部を有していてもよい。符号24でフランジ領域5の接触支持面が示されている。両錠止エレメントV1,V2は、ロックくさび体4によって結合領域6において互いに離れる方向に拡開されている。錠止エレメントV2における支持肩部27は、外方に向かって突出する少なくとも1つの突出部23によって制限される。
【0032】
図1及び図2とは異なり、図3に示された装置Bでは錠止エレメントV2の両側に、図3で見て鉛直方向に延びる各1つの舌片29が一体成形されており、これらの舌片29の下端部は導入開口20にまで達している。符号30のところで錠止エレメントV2と結合されている舌片29は、図平面の方向で見て、下方に向かって広がっている。
【0033】
図3に示された最終取付け位置において支承ブロックLを介して矢印28の方向で力が作用すると、この力は両方の切欠き縁部21a,21bに伝達される。それというのは、錠止エレメントV1はベース体1と直接的に結合されており、かつ錠止エレメントV2はストッパ機構Mの操作によってこの力方向においてベース体1と結合されているからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】装備部品に取り付けられる本発明による装置を、前取付け終了前における状態で示す部分断面図である。
【図2】装備部品に取り付けられる本発明による装置を、前取付け終了後でかつ最終取付け前における状態で示す部分断面図である。
【図3】別の実施例による装置を、最終取付け後における状態で示す部分断面図である。
【符号の説明】
B 装置、 E 結合装置、 F 固定エレメント(固定舌片)、 G 保持グリップ、 H 装備部品、 K 車両-支持構造体、 L 支承ブロック、 M ストッパ機構、 R 背側面、 S 外観面、 V1,V2 錠止エレメント、 1 ベース体、 2 蝶番、 3 閉鎖フラップ、 4 ロックくさび体、 5 フランジ領域、 6 結合領域、 7 端部区分、 8 固定接続板、9 固定舌片、 10 端部区分、 11 膜ヒンジ(蝶番)、 12 接続部分、 13 ポケット、 14,15 結合部分、 16 ピン、 17 クリップ、 18 係合エレメント(係合部分)、 19 対応係合エレメント(対応係合部分)、 20 導入開口、 21 切欠き、 21a,21b 切欠き縁部、 22 自由端部、 23 突出部、 24 接触支持面、 25 面、 26 緊張傾斜部、 27 支持肩部、 28 矢印、 29 舌片、 31 切欠き、 32 カッティングウェブ

Claims (13)

  1. 取付け用の切欠き(21)を有する車両-支持構造体(K)に、少なくとも1つの装備部品(H,G)をねじなしに取り付けるための装置であって、一体成形された錠止エレメント(V1,V2)と、導入位置と固定位置との間で可動な少なくとも1つの固定エレメント(F)とを有するベース体(1)が設けられており、この場合錠止エレメント(V1,V2)と固定エレメント(F)とが、装備部品の外観面にベース体(1)が接触支持されるまで該装備部品の切欠きを通して差込み可能であり、さらに固定エレメントが固定位置において装備部品の背側面(R)に接触させられて、装置(B)が装備部品(H)において位置固定される形式のものにおいて、固定エレメント(F)とベース体(1)との間に、固定位置において固定エレメント(F)を固定する少なくとも1つの結合装置(E)が設けられており、錠止エレメント(V1,V2)のうちの一方(V2)が、ベース体(1)から切り離された端部区分(7)を有しており、この一方の錠止エレメント(V2)とベース体(1)との間にストッパ機構(M)が設けられており、該ストッパ機構(M)によって、ベース体(1)が車両-支持構造体(K)に取り付けられた場合に、ベース体(1)が差込み方向(R)とは逆向きに引き抜けることを防止すべく、一方の錠止エレメント(V2)と連結可能であり、さらに、錠止エレメント(V1,V2)がロックくさび体(4)を用いて車両-支持構造体(K)に錠止可能であり、ストッパ機構(M)がロックくさび体(4)を用いて操作可能であることを特徴とする、装備部品をねじなしに取り付けるための装置。
  2. 結合装置(E)が、互いにぴったりと合う形状結合的及び/又は摩擦力結合的な結合部分(14,15)を固定エレメント(F)とベース体(1)とに有している、請求項1記載の装置。
  3. 固定エレメント(F)が、膜ヒンジ(11)を介してベース体(1)に対してほぼ平行な固定位置に可動の固定舌片(9)であり、結合装置(E)が膜ヒンジもしくは蝶番(11)から間隔をおいて配置されている、請求項1又は2記載の装置。
  4. 一方の結合部分(15)が肉厚のピン(16)であり、かつ他方の結合部分(14)がトング状のクリップ(17)であり、有利にはクリップ(17)が固定舌片(9)に一体成形されている、請求項2記載の装置。
  5. ベース体(1)の背側面に、切欠き(31)にぴったりと合うフランジ領域(5)が設けられており、該フランジ領域(5)の、互いに向かい合っている2つの側部領域に、各1つの固定舌片(9)が枢着されており、ベース体(1)における結合部分(15)が、フランジ領域(5)のポケット(13)内に設けられている、請求項1から4までのいずれか1項記載の装置。
  6. 固定舌片(9)の自由端部(22)が固定位置において、フランジ領域(5)の輪郭を越えて突出しており、フランジ領域(5)の、固定舌片(9)の突出する自由端部(22)に向かい合っている側に、ベース体(1)に対してほぼ平行でかつ該ベース体に対して間隔をおいて位置している不動に取り付けられた固定接続板(8)が、フランジ領域(5)の輪郭を越えて突出している、請求項1から5までのいずれか1項記載の装置。
  7. 少なくとも固定接続板(8)とベース体(1)との間に、差込み方向において延びる少なくとも1つのカッティングウェブ(9)が設けられている、請求項6記載の装置。
  8. 膜ヒンジ又は蝶番(11)が、結合装置(E)とほぼ等しい間隔をベース体(1)からおいて位置しており、固定舌片(9)が実質的に直線的な区分と、膜ヒンジ又は蝶番(11)に通じる折り曲げられた端部区分(10)とを有している、請求項1から7までのいずれか1項記載の装置。
  9. 固定エレメント(F)とベース体(1)との間における結合装置(E)と、一方の錠止エレメント(V2)とベース体(1)との間におけるストッパ機構(M)とが、ベース体(1)の異なった側に設けられている、請求項1からまでのいずれか1項記載の装置。
  10. 装置(B)が一体的なプラスチック射出成形品として形成されている、請求項1からまでのいずれか1項記載の装置。
  11. 装置(B)によって、ルーフ内張り又は装飾プレートとして形成された第1の装備部品(H)が、車両-支持構造体(K)を形成するボディプレートに固定可能であり、装置(B)は装備部品(H)の最終取付け前に該装備部品(H)に固定可能である、請求項1から10までのいずれか1項記載の装置。
  12. ベース体(1)の外観面に、保持グリップ(G)のための支承ブロック(L)が設けられている、請求項1から11までのいずれか1項記載の装置。
  13. 装置(B)によって、ルーフ内張り又は装飾プレートとして形成された第1の装備部品(H)と、保持グリップとして形成された少なくとも1つの別の装備部品(G)とが、車両-支持構造体(K)を形成するボディプレートに固定可能であり、装置(B)は第1の装備部品(H)の最終取付け前に該装備部品(H)に、別の装備部品(G)と共に又は該装備部品なしに固定可能である、請求項12記載の装置。
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