JP4391611B2 - 車両用電源診断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両始動以前および車両を始動する時または車両運転中に車両内で現在のバッテリの電流、電圧を把握し、予め記憶されているバッテリの異常時の特性値と比較して故障劣化診断を行うことができる車両用電源診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
実開平1−67584号公報に開示してある、従来のバッテリ診断方法は、全国に多数あるガソリンスタンドや自動車整備工場でバッテリに診断用の負荷を数秒間接続してバッテリを放電させバッテリの端子の電圧を基準のバッテリ端子電圧と比較し、良否判定を行うものは知られている。
【0003】
また、特公平1−39069号公報に開示してある従来のバッテリ診断方法は、大電流放電中のバッテリ放電電流とバッテリ端子電圧を検出し、この検出値に基づいてバッテリの起電力および短絡電流を算出し、これを予め実験的に求めた最大出力とバッテリ残容量の相関関係を表わす関数に代入し、現在のバッテリ残容量を算出し、このバッテリ残容量からバッテリ上がりの防止、交換の時期の予知を行っているものは知られている。
【0004】
図17に従来のバッテリ診断方法のバッテリ残容量を算出する、バッテリの放電電流と端子電圧との相関関係を示す特性図を示す。
図17において、横軸は放電電流Ib、縦軸はバッテリの端子電圧Vb、実線aは測定された放電特性(Vb−Ib特性)をそれぞれ示している。
【0005】
スタータ駆動時(クランキング時)のように大電流の放電域においては、この放電特性は、ほとんど直線で近似することができる。
また、バッテリの起電力Eoは、この直線で近似した放電特性のIb=0にした値から求められ、バッテリを短絡したデッドショート電流Isは、直線で近似した放電特性のVb=0にした値から求められる。
【0006】
このデッドショート電流Isと起電力Eoとを乗算すると、バッテリから取り出し得る最大電力の4倍の値Poが得られ、これはbの部分の面積で表わすことができる。
また、cの部分の面積は、Po/4になり、バッテリの最大出力に対応していて、この面積がバッテリの残容量となる。
このバッテリ残容量からバッテリ上がりの防止、交換の時期の予知を行っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
全国に多数あるガソリンスタンドや自動車整備工場で行う従来のバッテリ診断は、診断設備を有する特定の場所に出向かなければ診断ができなく不便であるという課題がある。
また、車両を始動する時および自動車を運転しながら現在のバッテリ容量を把握することができず、バッテリの容量不足による走行障害に対処できないという課題がある。
【0008】
図18は従来のバッテリ診断方法の二つのバッテリの放電電流と端子電圧との相関関係を示す特性図を示す。
図18において、大電流放電中のバッテリ放電電流とバッテリ端子電圧を検出する従来のバッテリ診断方法は、バッテリの起電圧と短絡電流より残容量を計算するので、起電圧が大きく短絡電流が小さい、例えば充電放電サイクル末期の劣化したバッテリを充電したような状態(バッテリ1)と、起電圧が小さく短絡電流が大きい、例えば充電放電サイクルは初期でありながら放電深度の深い状態(バッテリ2)とは、バッテリの残容量からは区別が付かない。
【0009】
ここで、たとえば車両の負荷電流ILが、バッテリより持ち出された時、バッテリ1とバッテリ2では、バッテリ1の端子電圧は、EL1であり、バッテリ2の端子電圧は、EL2になりバッテリ2の端子電圧がバッテリ1の端子電圧より大きく、端子電圧に差(EL2>EL1)が生じる。
【0010】
例えばある制御装置の最低作動電圧をVthとすると、バッテリ2の端子電圧EL2は、最低作動電圧Vthより大きい(EL2>Vth)ため作動可能であるが、バッテリ1においては、端子電圧EL1は、最低作動電圧Vthより小さく(EL1<Vth)なり作動不可能になる制御装置が出てくるという課題がある。
【0011】
この発明はこのような課題を解決するためなされたもので、その目的は車両始動以前および車両を始動する時または車両運転中に車両内で、現在のバッテリの端子電圧、電流を把握し、予め記憶された異常時のバッテリの特性値と比較して、バッテリの異常、または劣化診断を行うことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る車両用電源診断装置は、車両に搭載したバッテリの端子電圧を検出する端子電圧検出手段と、バッテリの放電電流を検出する電流検出手段と、検出した端子電圧値および放電電流値とに基づいて異常を判定する異常判定手段とを備え、車両の前輪の操舵系車両用可変舵角比操舵装置に適用される車両用電源診断装置であり、上記異常判定手段が、検出した上記の端子電圧値および放電電流値と、記憶手段に予め記憶されたバッテリの異常時の特性値とを比較することに基づいて上記異常の判定を行った時には、前輪の操舵系に係る車両用可変舵角比操舵装置の舵角比を正常時よりも小さくするように切り替える制御手段を備えることを特徴とする。
【0013】
この発明に係る異常判定手段は、異常判定手段によって現在のバッテリの端子電圧と電流を把握し、予め記憶された異常時のバッテリ特性値と比較することに基づきバッテリが異常であると判断された時には、前輪の操舵系に係る車両用可変舵角比操舵装置に適用することにより、バッテリの異常時に舵角比を切り替える制御手段によってその舵角比を正常時よりも小さくするように切り替えるようにしたため、電源からの消費電流を大幅に低減することができる。
【0014】
また、この発明に係る異常判定手段は、イグニッションスイッチ投入時の電装品が起動していない時に、端子電圧検出手段で検出した端子電圧値が、所定値以下になった時に、異常と判定することを特徴とする。
【0015】
この発明に係る異常判定手段は、イグニッションスイッチ投入時の電装品が起動していない時に、端子電圧検出手段で検出した端子電圧値が、所定値以下になった時に異常と判定するので、エンジン始動前にバッテリの劣化および異常を検出することができ、ドライバーにバッテリの異常を警告することができる。
【0016】
さらに、この発明に係る異常判定手段は、タイマを備え、エンジン始動のクランキング時に、端子電圧検出手段で検出した端子電圧値が、タイマ設定の時間以内に所定値以下になった時に、異常と判定することを特徴とする。
【0017】
この発明に係る異常判定手段は、タイマを備え、エンジン始動のクランキング時に、端子電圧検出手段で検出した端子電圧値が、タイマ設定の時間以内に所定値以下になった時に、異常と判定するので、エンジン始動中のバッテリの劣化および異常を検出することができ、走行前にドライバーにバッテリの異常を警告することができる。
【0018】
また、この発明に係る異常判定手段は、車両放置時のバッテリ端子電圧を端子電圧検出手段により検出し、端子電圧値が所定値以下になった時に異常と判定することを特徴とする。
【0019】
この発明に係る異常判定手段は、車両放置時のバッテリ端子電圧を端子電圧検出手段により検出し、端子電圧値が所定値以下になった時に異常と判定するので、放置(半ドア、ライト消し忘れ等)後の走行前にバッテリの放電状態を検知することができる。
【0020】
さらに、この発明に係る異常判定手段は、車両放置時のバッテリの端子電圧を端子電圧検出手段で検出し、端子電圧値を記憶手段に記憶することを特徴とする。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
なお、本発明は、車両の始動前および車両を始動する時、または車両運転中に車両内で現在のバッテリの端子電圧、電流を把握し、バッテリの異常劣化診断を行うものである。
【0035】
図1はこの発明に係る車両用電源診断装置の全体構成図である。
図1において、車両用電源診断装置1は、電流検出手段3、端子電圧検出手段4、異常判定手段6、電流制限手段7、異常警告手段8、バッテリ2、イグニッションスイッチ9、バックアップ電源10、発電器11、ダイオード20とで構成される。
【0036】
電流検出手段3は、たとえばオペレーショナルアンプおよび電流検出抵抗から成る差動増幅器、A/D変換手段等で構成され、バッテリ2、イグニッションスイッチ9を経て供給されるバッテリの端子電圧Vbに基づいて、電流検知抵抗に流れる電流により発生する電圧降下を差動増幅し、出力された電圧値と電流検知抵抗との関係から電流を求めることができ、この出力された電圧値をディジタル値に変換し、さらに対応した電流値に変換して異常判定手段6に検出電流信号Idとして供給する。
【0037】
図2は電流検出手段の一実施例構成図を示す。
図2において、電流検出手段3は、抵抗R1〜R4と、検知抵抗Rdと、検出した出力電圧Eaを出力する差動増幅器30、出力電圧Eaを対応した電流値に変換する電流変換手段29とで構成する。
【0038】
図2の構成で検知抵抗Rdの両端の検出電圧Vi、差動増幅器30の入力が図2に示すように設定されると、差動増幅器30の出力電圧Eaは、数1で表わせる。
【0039】
【数1】
Ea=(R2/R1)*Vi
【0040】
但し、R1〜R4は抵抗、Rdは検知抵抗、Eaは出力電圧、Viは検知抵抗Rdの両端の検出電圧である。
また、数1は抵抗R1と抵抗R3が等しく(R1=R3)、抵抗R2と抵抗R4が等しい(R2=R4)時のEaとViの関係を表わす。
さらに、出力電圧Eaは、5V未満(Ea<5V)となるようにR1と、R2を設定する。
これにより端子電流Ibは、検出電流信号Idに変換される。
【0041】
端子電圧検出手段4は、オペレーショナルアンプ、抵抗で構成される反転増幅回路とA/D変換手段等からなり、バッテリ2から、イグニッションスイッチ9を経て供給されるバッテリの端子電圧Vbは、反転増幅回路の抵抗と出力電圧より算出できるので、反転増幅回路の出力電圧を求め、この反転増幅回路の出力電圧をディジタル値に変換し、バッテリの端子電圧Vbを端子電圧信号Vdとして異常判定手段6に供給する。
【0042】
また、端子電圧検出手段4は、車両の放置時(半ドア、長期放置、ライト消し忘れ等)におけるバッテリの状態を検出するために使用され、イグニッションスイッチがオフでもバッテリの端子電圧Vcを検出する。
このイグニッションスイッチがオフの時のバッテリの端子電圧Vcを端子電圧信号Veとして異常判定手段6に供給する。
【0043】
異常判定手段6は、マイクロプロセッサを基本に各種演算回路、処理回路、信号発生回路、メモリ等で構成し、相関関係算出手段、タイマ、異常判定手段、記憶消去手段等を備える。
また、異常判定手段6は、電流検出手段3と端子電圧検出手段4で検出された検出電流信号Idおよび端子電圧信号Vdとに基づいて記憶回路に記憶されている異常バッテリの境界値と比較し、バッテリを異常と判定すると異常信号Kcを電流制限手段7および異常警告手段8に供給する。
また、この異常信号Kcは、バッテリの交換時まで出力し続ける。
【0044】
電流制限手段7は、リレー、トランジスタ等の切替器で構成され、異常判定手段6でバッテリ異常と判定された時、異常判定手段6から異常信号Kcが供給され、車両の走行中に電流供給を制限しても支障の少ない電気設備(オーディオ、エアコン、ナビゲーション等)に対して電流の遮断を行うための電流制限信号Kdを出力する。
【0045】
また、電流制限手段7は、発電器11からの発電器異常信号Keが入力された時に、この発電器異常信号Keにより、車両の走行中に電流供給を制限しても支障の少ない電気設備(オーディオ、エアコン、ナビゲーション等)に対して電流の遮断を行うための電流制限信号Kdを出力する。
【0046】
異常警告手段8は、フリップフロップのような2値状態になる論理回路と可視表示のできるランプ等で構成され、異常判定手段6でバッテリ異常と判定された時、異常判定手段6から異常信号Kcが供給され、この異常信号Kcにより論理回路が起動され、ランプを付けて異常状態を表示する。
この状態は一度動作するとバッテリの端子電圧Vbが復帰しても復旧することはなく、図示しない専用の警告解除手段を用いて解除するまで警告を発し続ける。
【0047】
また、異常警告手段8は、発電器11からの発電器異常信号Keが入力された時に、この発電器異常信号Keにより論理回路が起動され、ランプを付けて異常状態を表示する。
【0048】
バッテリ2は、充電可能な電解液が入った鉛蓄電池が多く使用され、12Vまたは24Vのバッテリを使用する。
また、バッテリの使用目的は、エンジン始動時にスタータに充分な電力を供給することにあるが、始動装置を働かせる場合には、短時間に大電流の放電を要求する。
この放電電流が大きくなると、放電初期の端子電圧の電圧降下も大きく放電終止電圧に達する時間も急激に短くなる。
【0049】
バックアップ電源10は、小容量の予備の電源に使用するのが目的の電池で、バッテリ2の端子電圧Vcが低下して車両用電源診断装置1の端子電圧検出手段4や異常判定手段6にある記憶手段の記憶機能が電圧低下によって作動不能になるのを防止するために、切り替えて使用するもので、バッテリ2からの端子電圧Vcが低下した時に、端子電圧検出手段4および異常判定手段6に内蔵されたダイオードによりバックアップ電源10に自動的に切替えることができ、バックアップ電源の端子電圧Vfを端子電圧検出手段4および異常判定手段6に供給する。
なお、ダイオード20は、バックアップ電源10の充電ラインに設けられた逆流防止用ダイオードである。
【0050】
発電器11は、エンジンによって駆動される発電機と、整流器および逆流防止ダイオード、レギュレータ、発電電圧異常検出回路等によって構成され、発電機によって発電された交流電圧を整流して直流電圧に直し、さらにレギュレータによって出力電圧を一定に制御して、直流電流をバッテリ2とバッテリ10に、充電電流として供給し、またバッテリ2とバッテリ10からの電流の逆流防止にダイオードを内部接続している。
さらに、発電器内部にある図示しない発電電圧異常検出回路等により、発電電圧に異常があれば発電器異常信号Keを電流制限手段7と異常警告手段8に出力する。
【0051】
図3は、この発明に係る異常判定手段の要部ブロック図である。
図3において、異常判定手段6は、比較判別手段14、記憶手段15、タイマ16、記憶消去手段18とで構成する。
比較判別手段14は、マイクロプロセッサ、各種演算器、タイマ、複数の比較器等で構成され、電流検出手段3からの検出電流信号Idおよび端子電圧検出手段4からの端子電圧信号Vdの同時入力に基づいて、記憶手段15から供給される特性信号Hkと比較判別し、特性信号Hkを下回った時に異常と判定し異常信号Kcを、電流制限手段7と、異常警告手段8とに供給する。
【0052】
また、比較判別手段14は、イグニッションスイッチ9を投入時の、まだ電装品が起動していない状態の時に、端子電圧検出手段4で検出された端子電圧信号Vdを入力し、予め記憶手段15に設定してある、イグニッションスイッチ9を投入時の所定の電圧値と比較し、所定値よりも低い時に異常と判定し、異常信号Kcを電流制限手段7と、異常警告手段8とに供給する。
【0053】
さらに、比較判別手段14は、エンジン始動のクランキング時に、端子電圧検出手段4で検出された端子電圧信号Vdを入力し、この入力時からタイマを起動して所定の時間経過した時の端子電圧信号Vdを、予め設定してある、記憶手段15から供給される特性信号Hkと比較判別し、これよりも低い時に異常信号Kcを、電流制限手段7と異常警告手段8とに供給する。
【0054】
なお、特性信号Hkは、バッテリの異常値の境界値信号、イグニッションスイッチ9を投入時の所定の電圧信号、端子電圧検出手段4から入力されるバッテリ電圧信号等を表わす。
【0055】
記憶手段15は、RAM,ROM等の記憶回路で構成し、予め入力されているバッテリの異常値の境界値と、イグニッションスイッチ9を投入時の所定の電圧信号、端子電圧検出手段4から供給される端子電圧信号Ve等を記憶している。
また、記憶手段15は、電流検出手段3からの検出電流信号Idと、端子電圧検出手段4からの端子電圧信号Vdとが比較判別手段14に同時供給されるのとタイミングを合せて、バッテリの異常値の境界値の特性信号Hkを比較判別手段14に供給する。
さらに、記憶手段15は、タイマ16からの起動信号Bcによりイグニッションスイッチの投入時の特性信号Hkを比較判別手段14に供給する。
【0056】
タイマ16は、所定時間が設定できるプログラマブルタイマで構成し、エンジン始動のクランキングが開始するとイグニッションスイッチの信号でタイマを起動し、所定時間経過後に起動信号Bcを出力する。
【0057】
記憶消去手段18は、ノンロックスイッチで構成し、片側が接地されている。
また、記憶消去手段18は、バッテリ交換時にノンロックスイッチが押されると、記憶手段15に接地信号Hiが出力され、記憶手段15に記憶してある端子電圧信号Veを所定値にリセットする。
【0058】
図4はこの発明に係る異常または正常バッテリの境界特性図である。
図4において、境界特性Cで囲まれた範囲内の端子電圧値およびバッテリ電流値が検出された時は、バッテリの異常である。
境界特性Cは、バッテリから大電流(例えば、エンジンスタート時のクランキングやリアデフォッガの通電等)が持出された時およびIGSW投入時のバッテリ電圧、バッテリ電流に基づいて算出された境界値特性である。
【0059】
また、記憶手段15には、境界特性Cの値が記憶されていて、電流検出手段3からの検出電流信号Idおよび端子電圧検出手段4からの端子電圧信号Vdの検出値と、予め記憶手段15に記憶されたバッテリ電流値および端子電圧値(境界特性C)とを比較し、検出値が記憶手段15に記憶されている値を下回った時に異常と判別する。
【0060】
このバッテリの正常または異常の判別は、一定のタイミングで行われているが、特にエンジンスタート時もしくは、IGSW投入後、所定時間内にリヤデフォッガを通電する時には必ず行われる。
【0061】
図5はこの発明に係るイグニッションスイッチのオン・オフ状態と、バッテリの端子電圧の特性図である。
図5において、図5(a)は、イグニッションスイッチのオン・オフ状態を示し、図5(b)は、イグニッションスイッチのオン・オフ状態の時の端子電圧を示し、この端子電圧の値によりバッテリの異常を判定する。
【0062】
イグニッションスイッチ9投入時の、電装品を何も起動していない状態の時のバッテリ端子電圧信号Vbを端子電圧検出手段4で検出し、この検出したバッテリの端子電圧信号Vdを異常判定手段6の比較判別手段14で比較し、記憶手段15からの特性信号Hkと比較し、所定値Vgより小さい時はバッテリ異常と判定する。
【0063】
図6はこの発明に係るエンジン始動クランキング時のバッテリ端子電圧の特性図である。
図6において、クランキング時のバッテリの端子電圧Vbを端子電圧検出手段4で検出し、この値を異常判定手段6の比較判別手段14で比較し、所定時間(tc)以内に、記憶手段15からの特性信号Hkより求められる所定値Vx以下となった時にバッテリ異常と判定する。
この特性図で、状態Aは正常なバッテリを使用した時の特性図であり、状態Bは、例えば充電放電サイクル末期の劣化した異常のバッテリである。
【0064】
図7はこの発明に係る車両放置時(半ドア、ライト消し忘れ等)におけるイグニッションスイッチのオン・オフ状態と、バッテリの端子電圧の特性図である。
図7において、図7の(a)は、イグニッションスイッチをオンオフした図であり、(b)は、例えばヘッドライトを消し忘れた時のバッテリ負荷電流の特性図、(c)は、同端子電圧の特性図である。
【0065】
この図7からイグニッションスイッチ9をオフにした時に、例えばヘッドライトを消し忘れるとバッテリ電流が流れ続け、その結果バッテリの端子電圧は低下する。
このイグニッションスイッチ9をオフにした時にもバッテリ端子電圧を端子電圧検出手段4および記憶手段15により検出と記憶をする。
【0066】
ここでバッテリ端子電圧が所定値Vyを下回った時に、端子電圧検出手段4および記憶手段15が作動できなくなるので、バックアップ電源に切換えて端子電圧検出手段4および記憶手段15が正常に動作するようにするため、バッテリ端子電圧を確実に記憶できる。
このバッテリ端子電圧が所定値Vyを下回った時は、次のイグニッションスイッチ9投入時に異常警告手段8内にランプを付けて異常状態を表示し、警告を発する。
【0067】
また、エンジンスタートができないほどバッテリが過放電した場合で、外部からジャンプスタートでエンジンを始動した場合でも、バッテリ端子電圧が所定値Vyを下回ったという以前のバッテリ状態の記憶データを読みだし、異常警告手段8内にランプを付けて異常状態を表示し、警告を発する。
この警告は一度発するとバッテリ電圧が復帰しても停止しないで、図示しない警告解除装置を用いて解除するまで発し続ける。
【0068】
図8はこの発明に係る車両用電源診断装置を可変舵角比操舵装置に使用した実施の形態基本構成図である。
さらにこの操舵装置には電動パワーステアリング装置97も設けられている。
そして操舵トルクに応じた補助トルクをラック軸に付加するように構成されている。
図8において、可変舵角比操舵装置41は、ハンドル44、ステアリングシャフト45、自在継ぎ手46、可変舵角比機構65の入力軸47および出力軸(ピニオン)48、出力軸48のピニオンと係合するラック軸49、操向車輪50、車両用電源診断装置1とを備える。
【0069】
また、可変舵角比操舵装置41は、可変舵角比機構65の駆動系を構成する電動機M2、可変舵角比機構65のセンサ系を構成し、実舵角比を検出して電気的な実舵角比CJに変換する舵角比センサ52、車両の車速Vを検出する車速センサ51を備える。
【0070】
さらに、可変舵角比操舵装置41は、可変舵角比機構65の制御系である舵角比制御手段54と、駆動系である舵角比用電動機M2を備える。
【0071】
ドライバーがハンドル44を操作すると、ハンドル舵角に応じた回転角がステアリングシャフト45および自在継ぎ手46を介して可変舵角比機構65の入力軸47に伝達する。
【0072】
入力軸47の外周には、入力軸47の中心(A)を偏心させながら中心(O)で回転する可動ハウジング(図示せず)を備え、この可動ハウジングは舵角比用電動機M2に接続されたウォームギア(図示せず)により回転する。
ウォームギアにより回転された可動ハウジングの変位量を舵角比センサ52で検出し、この変位量に対応した電気信号を可変舵角比機構65の実舵角比信号CJとして舵角比制御手段54に供給する。
また、車速センサ51が検出した車速に対応した電気信号を車速信号Vとして舵角比制御手段54に供給する。
【0073】
舵角比制御手段54は、車速センサ51から供給される車速信号Vに対応した目標舵角比信号CSを発生し、この目標舵角比信号CSと実舵角比信号CJとの偏差(CS−CJ)に基づいて電動機電圧VM2を制御し、舵角比用電動機M2をPWM駆動してウォームギアを介して可動ハウジングを回転し、実舵角比信号CJと目標舵角比信号CSが等しくなるよう制御する。
【0074】
また、舵角比制御手段54は、車両用電源診断装置1から供給される異常信号Kcに対応した目標舵角比信号CS1を発生し、この目標舵角比信号CS1を目標舵角比信号CSとし、実舵角比信号CJとの偏差(CS−CJ)に基づいて電動機電圧VM2を制御し、バッテリおよび電源装置に異常があった時は、ラックストロークに対するハンドル回転角が大きくなる。
【0075】
目標舵角比信号CSとは、ハンドル44の操舵角(α)に対する操向車輪50の転舵角(β)の目標とする比を規定するものであり、例えば仮に目標舵角比信号CSが0.5に設定された状態で、操舵角(α)を60度に設定すると転舵角(β)は30度に設定されるような目標の値である。
【0076】
また、実舵角比信号CJとは、目標舵角比信号CSが車速信号Vで設定されると、可変舵角比機構65で実際に具現化される値であり、ハンドル44の実際の操舵角(α)に対する出力軸48のピニオンの回転運動をラック軸49の直線運動に変換して操向車輪50を転舵した場合の実際の転舵角(β)の比である。
【0077】
図9はこの発明に係る車両用電源診断装置を可変舵角比操舵装置に使用した実施の形態要部ブロック構成図である。
図9において、可変舵角比操舵装置41は、車速センサ51、舵角比センサ52、舵角比制御手段54、可変舵角比機構65、舵角比用電動機M2、車両用電源診断装置1とを備える。
車速センサ51は、車両のスピードメータ等で構成し、車速を電気信号に変換し、車速信号Vとして舵角比制御手段54に供給する。
【0078】
舵角比センサ52は、変位センサ等で構成し、舵角比用電動機M2で可変舵角比機構65のウォームギアの回転に伴って回転する可変ハウジングの変位量TMを検出し、この変位量TMが可変舵角比機構65に供給され、可変舵角比機構65からメカ的な位置信号Pjが舵角比センサ52に供給され、このメカ的な位置信号Pjを電気信号に変換し、実舵角比信号CJとして舵角比制御手段54の偏差演算手段62に供給する。
【0079】
舵角比制御手段54は、マイクロプロセッサを基本に各種演算手段、処理手段、メモリ、アナログ回路等で構成し、目標舵角比設定手段61、偏差演算手段62、舵角比駆動制御手段63、舵角比用電動機駆動手段64を備える。
【0080】
目標舵角比設定手段61は、ROM等のメモリで構成し、予め設計値や実験値に基づいて決定した図10に示す車速信号V−目標舵角比CSデータと、異常信号Kcに対応した目標舵角比CS1データとが記憶され、車速センサ51から車速信号Vが供給されると対応する目標舵角比CSデータを読み出し、目標舵角比信号CSを偏差演算手段62に供給する。
【0081】
また、目標舵角比設定手段61は、車両用電源診断装置1から異常信号Kcが供給されると正常時の目標舵角比CSよりも小さい目標舵角比CS1データを読み出し、目標舵角比信号CS1を目標舵角比信号CSとして偏差演算手段62に供給して舵角比を変更する。
これにより操舵トルクが小さくなるので、電動パワーステアリング装置で発生させる補助トルクが減少し、電動パワーステアリング装置における電流の消費を抑制できる。
【0082】
舵角比制御手段54は、異常信号Kcが供給されると、車速信号Vがあっても、車速信号Vに対応した目標舵角比信号CSを発生しないで、異常信号Kcに対応した目標舵角比信号CS1を発生し、ラックストロークに対するハンドル回転角を大きくする。
この時、目標舵角比信号CS1は、車速信号Vにかかわらず一定であるので、異常信号KCが出力されている間は舵角比用電動機M2を駆動する必要がなくなり、電流の消費を抑制できる。
【0083】
なお、目標舵角比信号CSは、図8に示すハンドル44の操舵角αに対する操向車輪50の目標転舵角βSの比(βS/α)を表し、図10に示すように、車速信号Vが大きくなるに従って減少するように設定する。
また、実舵角比信号CJは、目標舵角比信号CSによって可変舵角比機構65が駆動され、ハンドル44の操舵角αに対する操向車輪50の実転舵角βJの比(βJ/α)を表す。
【0084】
図11は可変舵角比操舵装置のラックストロークとハンドル回転角の特性図である。
図11において、車両用電源診断装置1が正常時には、ハンドル操舵角が片側180度から360度でラックが片側フルストールする舵角比設定がなされているが、車両用電源診断装置1の異常時には、ハンドル操舵角が片側540度でラックが片側フルストールするように舵角比設定を変更する。
【0085】
このように、車両用電源診断装置1が異常を検出した時、異常警告手段8により異常を警告するとともに可変舵角比操舵装置41により舵角比を正常時よりも小さくして電動パワーステアリング装置によるアシスト量を低減させて電動パワーステアリング装置の電流の消費を抑制する。
【0086】
偏差演算手段62は、減算機能を備え、目標舵角比設定手段61から供給される目標舵角比信号CSと舵角比センサ52から供給される実舵角比信号CJとの偏差ΔC(=CS−CJ)を演算し、偏差信号ΔCを舵角比駆動制御手段63に供給する。
【0087】
舵角比駆動制御手段63は、PID(比例・積分・微分)コントローラ、PWM信号,オン信号,オフ信号の混成信号を発生する制御信号発生手段等で構成し、偏差演算手段62から供給される偏差信号ΔCに基づいて駆動制御信号V02を舵角比用電動機駆動手段64に供給する。
【0088】
舵角比用電動機駆動手段64は、比較的小電力の容量を有する4個のFET(電界効果トランジスタ)またはIGBT(絶縁ゲート・バイポーラトランジスタ)等で構成し、舵角比駆動制御手段63から供給される駆動制御信号V02に基づいてPWM(パルス幅変調)の電動機電圧VM2を発生して舵角比用電動機M2をPWM駆動し、舵角比用電動機M2を正回転または逆回転する。
【0089】
なお、舵角比制御手段54は、舵角比センサ52から実舵角比信号CJを偏差演算手段62に供給することにより、負帰還(NFB:Negative Feedback)制御を形成する。
【0090】
この負帰還(NFB:Negative Feedback)制御により、可変舵角比機構65は、短い時間で目標舵角比信号CSと実舵角比信号CJとの偏差ΔC(=CS−CJ)は0となり、実舵角比信号CJは目標舵角比信号CSに一致(CJ=CS)する。
例えば、舵角比が0.5に設定されている場合、図8に示すハンドル44を30度回転(操舵角30°)させると操向車輪50も追従して15度(転舵角15°)回転することになる。
【0091】
可変舵角比操舵装置41の原理を図12に基づいて説明する。
図12はこの発明に係る可変舵角比操舵装置の動作原理説明図である。
図12において、A点は入力軸47の回転中心であり、既に説明したように車速信号Vに対応した目標舵角比信号(CS)に基づいて舵角比用電動機M2を駆動することにより、可動ハウジングを回転させてX1方向またはX2方向に移動させることができる。
【0092】
B点は出力軸48の回転中心であってC点はB点から一定距離だけ偏心した位置にあり、C点とB点の関係を石臼に例えるとC点が作用点、B点が石臼の中心となる。
また、A点の回転はC点に伝わるので、B点からA点の距離をa、B点からC点の距離をbとすると、操舵角αとピニオンの回転角γの関係は数2で表される。
なお、転舵角β=K*γ(K:定数)で表わされる。
【0093】
【数2】
b*sinγ=(b*cosγ−a)*tanα
【0094】
なお、図12はハンドル44を時計回り方向(右操舵)の場合について示したものであるが、反時計回り方向(左操舵)の場合にも同様な関係にある。
なお、可変舵角比操舵装置41の具体的構成については、特開平7−257406号公報により公知であるので、詳細な説明は割愛する。
【0095】
図13はこの発明に係る可変舵角比機構の操舵角α−ピニオンの回転角γ特性図である。
図13において、操舵角αに対するピニオンの回転角γは、例えば車速Vが低車速領域ではB点からA点の距離a=aO(=0)とすると、ピニオンの回転角γと操舵角αの比は1である。
【0096】
また、車速が中車速領域ではB点からA点の距離a=a1で、ピニオンの回転角γと操舵角αの比(転舵角比)は1より小さい値となる。
【0097】
さらに、車速が高車速領域ではB点からA点の距離a=a2で、ピニオンの回転角γと操舵角αの比(転舵角比)は1より更に小さい値となる。
【0098】
このように、可変舵角比操舵装置41は操舵角αに対するピニオンの回転角γ(結果として転舵角β)を車速が低車速から高車速になるにつれて小さく設定するので、低車速では速い操舵特性が得られ、高車速では安定した操舵特性が得られる。
【0099】
可変操舵比操舵装置41は、舵角比用電動機M2によりB点からA点の距離aを変更することにより、車速をパラメータとした操舵角αに対するピニオンの回転角γを1対1の関係に設定するが、異常信号Kcが供給されると距離aを固定値a=a3(a3>a2)とするので、車速が変化しても距離aは変化せず、したがって舵角比用電動機M2は駆動されないので電流の消費を抑制できる。
【0100】
図14はこの発明に係る車両用電源診断装置を電動パワーステアリング装置に使用した実施の形態基本構成図である。
図14において、電動パワーステアリング装置31は、車速センサ93、操舵トルクセンサ92、電動機駆動手段35、電動機36、電動機トルク信号検出手段37、制御手段38、車両用電源診断装置1とを備える。
また、電動パワーステアリング装置31は、ステアリングホイール72に一体的に設けられたステアリング軸73に自在継ぎ手74a、74bを備えた連結軸74を介し、ステアリング・ギアボックス75内に設けたラック&ピニオン機構76のピニオン76aに連結されて手動操舵力発生手段77を構成する。
【0101】
ピニオン76aに噛み合うラック歯78aを備え、これらの噛み合いにより往復運動するラック軸78は、その両端にタイロッド79を介して転動輪としての左右の前輪80を連結する。
【0102】
このようにして、ステアリングホイール72操舵時には、通常のラック&ピニオン式の手動操舵力発生手段77を介し、マニュアルステアリングで前輪80を転動させて車両の向きを変えている。
【0103】
手動操舵力発生手段77による操舵力を軽減するため、操舵補助力を供給する電動機36をラック軸78と同軸的に配設し、ラック軸78と同軸に設けられたボールねじ機構91を介して推力に変換し、ラック軸78(ボールねじ軸91a)に作用する。
【0104】
ステアリング・ギアボックス75内には、ドライバーの手動操舵トルクの方向と大きさを検出する操舵トルクセンサ92を配置し、操舵トルクセンサ92が検出した操舵トルクに対応したアナログ電気信号の操舵トルク信号Tsを制御手段38に提供する。
また、車速センサ93は車両の速度に対応した周波数の電気的なパルス信号として検出し、車速信号Vsを制御手段38に提供する。
【0105】
制御手段38は、マイクロプロセッサを基本に各種演算手段、処理手段、信号発生手段、メモリ等で構成し、車速信号Vsをパラメータとして操舵トルク信号Tsに対応する電動機制御信号VO(例えば、オン信号、オフ信号およびPWM信号の混成信号)を発生して電動機駆動手段35を駆動制御する。
【0106】
また、制御手段38は、車両用電源診断装置1から供給される異常信号Kcに対応した目標トルク信号IT1データを読み出し、この目標トルク信号IT1を目標トルク信号ITとし、偏差演算手段33に供給して電動機電流を制限する。
【0107】
電動機駆動手段35は、例えばFET(電界効果トランジスタ)等のスイッチング素子4個を用いたブリッジ回路で構成し、制御手段38から提供されるスイッチオン/オフ信号およびPWM信号からなる電動機制御信号VOで、対角上の2個をペアとした二対のFETのそれぞれのペアを駆動制御することにより、電動機36に供給する電動機電圧VMの電圧値と方向を設定する。
なお、電動機電圧VMの方向は、制御手段38から出力される電動機制御信号VOの極性に対応して決定する。
【0108】
電動機トルク信号検出手段37は、電動機36と直列に接続された電流検知素子(例えば、抵抗器)を流れる電動機電流IMの電圧降下を差動増幅し、増幅した出力に対応した電動機電流信号IMOを制御手段38に供給する。
【0109】
なお、電動機トルク信号検出手段37は、電流検知素子(例えば、抵抗器)で検出した電動機電流IMを電動機電流信号IMOに変換して制御手段38にフィードバック(負帰還)し、ステアリングの制御系の帰還路を形成する。
【0110】
図15はこの発明に係る車両用電源診断装置を電動パワーステアリング装置に使用した実施の形態要部ブロック構成図である。
図15において、電動パワーステアリング装置31は、制御手段38、電動機駆動手段35、電動機36、電動機トルク信号検出手段37、車両用電源診断装置1を備える。
【0111】
操舵トルク信号Tは、差動トランス等を用いた変位センサ等で構成する操舵トルクセンサにより、図14に示すステアリングホイール72に加えられる操舵トルクを電気信号に変換し、制御手段38に供給する。
また、車速センサにより検出された車速信号Vは、制御手段38に供給される。
【0112】
電動機トルク検出手段37は、電動機36に流れる電動機電流IMから対応する電動機トルク信号IMTを発生し、電動機トルク信号IMTを制御手段38に供給する。
【0113】
制御手段38は、マイクロプロセッサを基本にした各種演算手段、処理手段、メモリ、アナログ回路等で構成し、目標トルク信号設定手段32、偏差演算手段33、駆動制御手段34を備える。
【0114】
目標トルク信号設定手段32は、ROM等のメモリで構成し、予め設計値や実験値に基づいて決定した図16に示すような車速信号Vをパラメータとした正常時の操舵トルク信号T−目標トルク信号ITデータと、操舵トルク信号Tのみに対応した異常時の操舵トルク信号T−目標トルク信号IT1データとが記憶され、操舵トルク信号Tと、車速信号Vが供給されると対応する正常時の目標トルク信号ITデータを読み出し、目標トルク信号ITを偏差演算手段33に供給する。
【0115】
また、目標トルク信号設定手段32は、車両用電源診断装置1から異常信号Kcが供給されると、操舵トルクに対応する異常時の目標トルク信号IT1データが読み出され、この目標トルク信号IT1を目標トルク信号ITとして偏差演算手段33に供給し、電動機電流を制限する。
【0116】
制御手段38は、異常信号Kcが供給されると、操舵トルク信号Tおよび車速信号Vが供給されても、操舵トルク信号Tおよび車速信号Vに対応した正常時の目標トルク信号ITデータを発生しないで、操舵トルク信号Tのみに対応した異常時の目標トルク信号IT1を発生し、この目標トルク信号IT1を目標トルク信号ITとして偏差演算手段33に供給し、ステアリング系に作用するアシスト量を低減する。
【0117】
このように、車両用電源診断装置1が異常を検出した時、異常警告手段8により異常を警告するとともにパワーステアリング操舵時の操舵力軽減のためのアシスト量を低減するように制御し、電源系からの消費電流を大幅に低減する。
【0118】
偏差演算手段33は、減算機能を備え、目標トルク信号設定手段32から供給される目標トルク信号ITと電動機トルク検出手段37から供給される電動機トルク信号IMTとの偏差ΔI(=IT−IMT)を演算し、偏差信号ΔIを駆動制御手段34に供給する。
【0119】
駆動制御手段34は、PID(比例・積分・微分)コントローラ、PWM信号,オン信号,オフ信号の混成信号を発生する電動機制御信号発生手段等で構成し、偏差演算手段33から偏差信号ΔIが供給されると、偏差信号ΔIにPID(比例・積分・微分)制御を施し、PWM信号,オン信号,オフ信号の混成信号である電動機制御信号VO1を電動機駆動手段35に供給する。
【0120】
電動機駆動手段35は、大電力の容量を有する4個のFET(電界効果トランジスタ)またはIGBT(絶縁ゲート・バイポーラトランジスタ)等で構成し、駆動制御手段34から供給される駆動制御信号V01に基づいてPWM(パルス幅変調)の電動機電圧VM1を発生して電動機36をPWM駆動し、電動機36を正回転または逆回転させる。
【0121】
このように、車両用電源診断装置が異常のときに、可変舵角比操舵装置を制御して舵角比を変えて電動パワーステアリング装置のアシスト量を低減させたり、電動パワーステアリング装置のアシスト量を減少させてバッテリの消費電流を制限している。
【0122】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係る車両用電源診断装置は、その異常判定手段が、予めバッテリの異常時の境界値を記憶する記憶手段を備え、異常時の境界値と、端子電圧値および放電電流値とに基づいて異常を判定するため、走行前または走行中に運転者にバッテリの異常を警告し、突然のエンジンストールや車両制御装置が機能停止になることを防止することができ、さらに前輪の操舵系に係る車両用可変舵角比操舵装置に適用され、上記のようにして判定されたバッテリの異常時に舵角比を切り替える制御手段により電源からの消費電流を大幅に低減でき、車両走行中のバッテリ上がりを防止することができる。
【0123】
また、この発明に係る車両用電源診断装置の異常判定手段は、イグニッションスイッチ投入時の電装品が起動していない時に、端子電圧検出手段で検出した端子電圧値が、所定値以下になった時に異常と判定し、エンジン始動前にバッテリの劣化および異常を検出することができ、ドライバーにバッテリの異常を警告し、走行中のバッテリ上がりを事前に防止することができる。
【0124】
さらに、この発明に係る車両用電源診断装置の異常判定手段は、タイマを備え、エンジン始動のクランキング時に、端子電圧検出手段で検出した端子電圧値が所定の時間以内に所定値以下になった時に、異常と判定するので、エンジン始動中のバッテリの劣化および異常を検出することができ、走行前にドライバーにバッテリの異常を警告することができ、走行中のバッテリ上がりを事前に防止することができる。
【0125】
また、この発明に係る車両用電源診断装置の異常判定手段は、車両放置時のバッテリ端子電圧を端子電圧検出手段により検出し、端子電圧値が所定値以下になった時に異常と判定するので、放置(半ドア、ライト消し忘れ等)後の走行前にバッテリの放電状態が検知でき、負荷が増加した時のバッテリ上がりの可能性をドライバーに警告することができ、突然のエンジンストールや車両制御装置が機能停止になることを防止できる。
【0126】
この発明に係る車両用電源診断装置の異常判定手段は、車両放置時のバッテリの端子電圧を端子電圧検出手段で検出し、端子電圧値を記憶手段に記憶するので車両を使用していない時のバッテリの電圧状態が車両始動時に検出でき、負荷が増加した時のバッテリ上がりの可能性をドライバーに警告することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る車両用電源診断装置の全体構成図
【図2】電流検出手段の一実施例構成図
【図3】この発明に係る異常判定手段の要部ブロック図
【図4】この発明に係る異常または正常バッテリの境界特性図
【図5】この発明に係るイグニッションスイッチのオン・オフ状態と、バッテリの端子電圧の特性図
【図6】この発明に係るエンジン始動クランキング時のバッテリ端子電圧の特性図
【図7】この発明に係る車両放置時(半ドア、ライト消し忘れ等)におけるイグニッションスイッチのオン・オフ状態と、そのときのバッテリの端子電圧の特性図
【図8】この発明に係る車両用電源診断装置を可変舵角比操舵装置に使用した車両のステアリング装置の実施の形態基本構成図
【図9】この発明に係る車両用電源診断装置を可変舵角比操舵装置に使用した実施の形態要部ブロック構成図
【図10】車速信号V−目標舵角比CSデータ
【図11】車両のステアリング装置のラックストロークとハンドル回転角の特性図
【図12】この発明に係る可変舵角比操舵装置の動作原理説明図
【図13】この発明に係る可変操舵比機構の操舵角α−ピニオンの回転角γ特性図
【図14】この発明に係る車両用電源診断装置を電動パワーステアリング装置に使用した実施の形態基本構成図
【図15】この発明に係る車両用電源診断装置を電動パワーステアリング装置に使用した実施の形態要部ブロック構成図
【図16】車両用電源診断装置が正常時と異常時の操舵トルク信号T−目標トルク信号IT1の特性図
【図17】従来のバッテリ診断方法のバッテリ残容量を算出する、バッテリの放電電流と端子電圧との相関関係を示す特性図
【図18】従来のバッテリ診断方法の二つのバッテリの放電電流と端子電圧との相関関係を示す特性図
【符号の説明】
1…車両用電源診断装置、2…バッテリ、3…電流検出手段、4…端子電圧検出手段、6…異常判定手段、7…電流制限手段、8…異常警告手段、9…イグニッションスイッチ、10…バックアップ電源、11…発電器、14…比較判定手段、15…記憶手段、16…タイマ、18…記憶消去手段、20…ダイオード、29…電流変換手段、38,55…制御手段、41…可変舵角比操舵装置、31,43,97…電動パワーステアリング装置、54…舵角比制御手段。
Claims (5)
- 車両に搭載したバッテリの端子電圧を検出する端子電圧検出手段と、前記バッテリの放電電流を検出する電流検出手段と、検出した端子電圧値および放電電流値とに基づいて異常を判定する異常判定手段とを備え、前記車両の前輪の操舵系の車両用可変舵角比操舵装置に適用される車両用電源診断装置であって、
前記異常判定手段が、検出した前記端子電圧値および前記放電電流値と、記憶手段に予め記憶された前記バッテリの異常時の特性値とを比較することに基づいて前記異常の判定を行った時には、前記前輪の前記操舵系に係る前記車両用可変舵角比操舵装置の舵角比を正常時よりも小さくするように切り替える制御手段を備えることを特徴とする車両用電源診断装置。 - 前記異常判定手段は、イグニッションスイッチ投入時の電装品が起動していない時に、前記端子電圧検出手段で検出した前記端子電圧値が、所定値以下になった時に異常と判定することを特徴とする請求項1記載の車両用電源診断装置。
- 前記異常判定手段は、タイマを備え、エンジン始動のクランキング時に、前記端子電圧検出手段で検出した前記端子電圧値が、タイマ設定の時間以内に所定値以下になった時に、異常と判定することを特徴とする請求項1記載の車両用電源診断装置。
- 前記異常判定手段は、車両放置時の前記バッテリの端子電圧を前記端子電圧検出手段で検出し、端子電圧値が所定値以下になった時に、異常と判定することを特徴とする請求項1記載の車両用電源診断装置。
- 前記異常判定手段は、車両放置時の前記バッテリの端子電圧を前記端子電圧検出手段で検出し、端子電圧値を前記記憶手段に記憶することを特徴とする請求項1記載の車両用電源診断装置。
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CN104459293A (zh) * | 2013-09-13 | 2015-03-25 | 阿尔卑斯电气株式会社 | 电压检测装置 |
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