JP5888101B2 - 制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動対象に供給する電力を制御する制御装置に関する。
従来、駆動対象への電流の流れを許容または遮断する電源リレーを備えた制御装置が知られている。例えば特許文献1に記載された制御装置では、電動パワーステアリング装置の電動機を駆動対象とし、電磁式の電源リレーを備えている。この制御装置は、電源リレーと電動機との間に、電動機に流れる電流を許容または遮断する電磁式の電動機リレーをさらに備えている。また、電源リレーと電動機リレーとの間には、コンデンサの一端が接続されている。
特開2010−111311号公報
特許文献1の制御装置では、運転者によって起動スイッチがオン操作されると、電源の電力は、電源リレーを迂回してコンデンサに供給される。これにより、コンデンサは、電源電圧程度の電圧となるまで充電される。その後、制御装置は、電源リレーをオン操作することにより、電源から電源リレーを経由してコンデンサに大電流が流れるのを抑制している。これにより、電源リレーの溶着故障を抑制している。
また、特許文献1の制御装置では、電源リレーをオン操作した後、電動機リレーをオン操作し、所定時間経過後のコンデンサの一端側の電圧を検出することにより、電源リレーのオフ固着異常、すなわち、オン操作またはオフ操作にかかわらず常にオフ状態となる異常を検出可能である。具体的には、検出したコンデンサの電圧が電源電圧より所定値以上低い場合、電源リレーはオフ固着異常であると判定する。
しかしながら、特許文献1の制御装置では、電源リレーのオフ固着異常を検出するにあたり電動機リレーの設置を前提としており、故障率の低減、小型化および低コスト化のため電動機リレーを備えない構成とした場合、電源リレーのオフ固着異常を検出することができなくなる。
なお、特許文献1では、電源リレーのオフ固着異常時にコンデンサの電圧と電源電圧との電位差を作り出す方法として、電動機の駆動回路を作動させる方法が提案されている。しかしながら、異常判定のために駆動回路を作動させると、電動機に通電され、意図しない電動機の駆動を招くおそれがある。意図しない電動機の駆動は、ハンドルを操作する運転者に違和感を与えるおそれがある。また、コンデンサの電圧と電源電圧との電位差を作り出すために電動機の駆動回路を作動させる場合、制御が複雑になるおそれがある。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な構成で、電源リレーの溶着故障を抑制しつつ、電源リレーの異常を検出可能な制御装置を提供することにある。
本発明は、駆動対象に供給する電力を制御する制御装置であって、電源リレーと制御部と起動スイッチと第1抵抗とコンデンサと第2抵抗と第3抵抗と放電スイッチと電圧検出手段とを備えている。電源リレーは、電源と駆動対象との間に設けられ、オン操作またはオフ操作されることにより、電源から駆動対象への電流の流れを許容または遮断する。制御部は、電源から電力を供給されることにより起動し、電源リレーをオン操作またはオフ操作することで駆動対象への電力の供給を制御する。起動スイッチは、電源と制御部との間に設けられ、オン操作またはオフ操作されることにより、電源から制御部への電流の流れを許容または遮断する。第1抵抗は、一端が起動スイッチと制御部との間に接続され、他端が電源リレーと駆動対象との間に接続される。コンデンサは、一端が電源リレーと駆動対象との間に接続され、他端が電源の負極側に接続される。第2抵抗は、一端が電源リレーと駆動対象との間に接続され、他端が電源の負極側に接続される。第3抵抗は、一端が電源リレーと駆動対象との間に接続され、他端が電源の負極側に接続される。放電スイッチは、第3抵抗と電源の負極側との間に設けられ、オン操作またはオフ操作されることにより、第3抵抗を経由して電源の負極側へ流れる電流の流れを許容または遮断する。電圧検出手段は、コンデンサの一端側の電圧を検出する。
そして、本発明では、制御部は、起動スイッチがオン操作されることで電源から電力が供給され、第1所定時間経過後、電源リレーをオン操作する。起動スイッチがオン操作されて第1所定時間経過後は、コンデンサは、電源から電源リレーを迂回し第1抵抗を経由して供給された電力により電源電圧程度の電圧となるまで充電されている。そのため、この時点で電源リレーがオン操作されても、電源から電源リレーを経由してコンデンサに大電流が流れることはない。よって、電源リレーの溶着故障を抑制することができる。
制御部は、電源リレーをオン操作した後、放電スイッチをオン操作し、第2所定時間経過後、電圧検出手段により検出した電圧に基づき、電源リレーのオフ固着異常を検出可能である。例えば、電源リレーが正常な場合、すなわち、電源リレーにオフ固着異常は生じていない場合、放電スイッチがオン操作され、第2所定時間経過後、電圧検出手段により検出される電圧は、電源電圧と同じである。一方、電源リレーが正常でない場合、すなわち、電源リレーにオフ固着異常が生じている場合、放電スイッチがオン操作され、第2所定時間経過後、電圧検出手段により検出される電圧は、電源電圧より所定値以上低い電圧となる。これは、電源リレーにオフ固着異常が生じている場合、電源リレーはオン状態とならず、放電スイッチがオン状態となることで、コンデンサに並列に接続された(第3抵抗を含む)経路の抵抗値が低下するためである。
よって、制御部は、放電スイッチをオン操作し、第2所定時間経過後、電圧検出手段により検出した電圧が電源電圧と同じ、すなわち、電圧検出手段により検出した電圧が「電源電圧より所定値以上低い電圧」より高い場合、電源リレーにオフ固着異常は生じていないと判定する。一方、制御部は、放電スイッチをオン操作し、第2所定時間経過後、電圧検出手段により検出した電圧が「電源電圧より所定値以上低い電圧」であった場合、電源リレーにオフ固着異常が生じていると判定する。
このように、本発明では、従来の制御装置における電磁式の電動機リレーに代えて第3抵抗および放電スイッチを備えている。一般に電磁式の電動機リレーは大型かつ高価である。よって、本発明では、例えば第3抵抗を一般的な抵抗器等で構成し、放電スイッチを一般的なスイッチング素子等で構成すれば、制御装置の体格を小さくでき、製造コストを低減することができる。また、故障率を低減することもできる。
なお、本発明では、第3抵抗の抵抗値は任意の値に設定できる。そのため、第3抵抗の抵抗値を適宜設定することにより、電源リレーのオフ固着異常時、放電スイッチをオン操作してからコンデンサの電圧が所定値以下となるまでに要する時間を短縮することができる。これにより、第2所定時間を短くすることができ、電源リレーのオフ固着異常を判定するのに要する時間を短縮することができる。
また、第3抵抗の抵抗値を適宜設定することにより、電源リレーのオフ固着異常時、放電スイッチをオン操作して第2所定時間経過したときのコンデンサの電圧と電源電圧との電位差を大きくすることができる。これにより、異常検出の精度を高めることができる。
本発明の第1実施形態による制御装置を示す模式図。 本発明の第1実施形態による制御装置を適用した電動パワーステアリング装置を備えたステアリングシステムを示す模式図。 本発明の第1実施形態の制御装置による電源リレーのオフ固着異常の判定処理を示すフロー図。 本発明の第1実施形態による制御装置の作動を説明するための図であって、(A)は正常時の図、(B)は電源リレーにオフ固着異常が生じているときの図。 本発明の第2実施形態の制御装置による電源リレーのオフ固着異常およびオン固着異常の判定処理を示すフロー図。 図5のフロー図の続きを示すフロー図。 本発明の第2実施形態による制御装置の作動を説明するための図。
以下、本発明の複数の実施形態による制御装置を図面に基づき説明する。なお、複数の実施形態において、実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による制御装置を図1に示す。制御装置1は、駆動対象としてのモータ3に供給する電力を制御し、モータ3を駆動制御するものである。制御装置1は、モータ3とともに、例えば車両のステアリング操作をアシストするための電動パワーステアリング装置に採用される。
図2は、電動パワーステアリング装置99を備えたステアリングシステム90の全体構成を示すものである。電動パワーステアリング装置99には、ハンドル91に接続されたステアリングシャフト92にトルクセンサ94が設けられている。トルクセンサ94は、運転者からハンドル91を経由してステアリングシャフト92に入力される操舵トルクを検出する。
ステアリングシャフト92の先端にはピニオンギア96が設けられており、ピニオンギア96はラック軸97に噛み合っている。ラック軸97の両端には、タイロッド等を介して一対の車輪98が回転可能に連結されている。
これにより、運転者がハンドル91を回転させると、ハンドル91に接続されたステアリングシャフト92が回転し、ステアリングシャフト92の回転運動は、ピニオンギア96によってラック軸97の直線運動に変換され、ラック軸97の直線運動変位に応じた角度について一対の車輪98が操舵される。
電動パワーステアリング装置99は、操舵アシストトルクを発生するモータ3、当該モータ3を駆動制御する制御装置1、モータ3の回転を減速してステアリングシャフト92に伝える減速ギア93等を備える。モータ3は、例えばブラシ付DCモータである。モータ3は、電源としてのバッテリ2から電力を供給されることにより駆動する。モータ3は、減速ギア93を正逆回転させる。電動パワーステアリング装置99は、上述のトルクセンサ94、および、車速を検出する車速センサ95を含む。
この構成により、電動パワーステアリング装置99は、トルクセンサ94および車速センサ95等からの信号に基づき、ハンドル91の操舵を補助するための操舵アシストトルクをモータ3から発生し、ステアリングシャフト92に伝達する。
次に、制御装置1について図1に基づき説明する。制御装置1は、電源リレー10、制御部としてのマイコン20、起動スイッチとしてのイグニッションスイッチ30、第1抵抗41、コンデンサ50、第2抵抗42、第3抵抗43および放電スイッチ60等を備えている。
本実施形態では、制御装置1は、さらに電力変換回路70を備えている。電力変換回路70は、スイッチング素子71、72、73、74、抵抗75、76等を有している。スイッチング素子71とスイッチング素子72、および、スイッチング素子73とスイッチング素子74は、それぞれ直列接続体を構成している。また、スイッチング素子71およびスイッチング素子72の直列接続体と、スイッチング素子73およびスイッチング素子74の直列接続体とは、並列接続体を構成している。各直列接続体の接続点のそれぞれに、モータ3の一対の端子のそれぞれが接続される。抵抗75、76は、フェールセーフ用の抵抗体であって、それぞれ、スイッチング素子71、74に並列に接続されている。このように、電力変換回路70は、所謂Hブリッジ回路を構成している。電力変換回路70は、後述するマイコン20により作動制御されることにより、バッテリ2からの電力を変換し、モータ3に供給する。
マイコン20は、モータ3を制御対象とし、電力変換回路70を操作することでモータ3の制御量(トルク等)を制御するマイクロコンピュータである。マイコン20は、演算手段としてのCPU、記憶手段としてのROM、RAMおよび不揮発性メモリ21等を有している。ここで、不揮発性メモリ21は、例えばEEPROM等、給電の有無にかかわらず記憶を保持するメモリである。
電源リレー10は、バッテリ2と電力変換回路70およびモータ3との間に設けられ、バッテリ2の電力を、電力変換回路70を経由してモータ3に供給するための電源回路である。電源リレー10は、マイコン20によってオン操作またはオフ操作されることにより、バッテリ2から電力変換回路70およびモータ3への電流の流れを許容または遮断する。本実施形態では、電源リレー10は、例えばアナログ式リレーであり、より具体的には可動鉄心式リレー等の電磁式リレーである。
イグニッションスイッチ30は、車載制御システムの起動スイッチであり、運転者によりオンオフ操作される。イグニッションスイッチ30は、バッテリ2の正極側とマイコン20との間に設けられ、運転者によってオン操作またはオフ操作されることにより、バッテリ2からマイコン20への電流の流れを許容または遮断する。
本実施形態では、制御装置1は、イグニッションスイッチ30とマイコン20との間に第1ダイオード4を備えている。第1ダイオード4は、イグニッションスイッチ30からマイコン20へ向かう方向を順方向として配置されている。また、本実施形態では、制御装置1は、一端が第1ダイオード4とマイコン20との間に接続され、他端が電源リレー10と電力変換回路70との間に接続される第2ダイオード5を備えている。第2ダイオード5は、電源リレー10と電力変換回路70との間から第1ダイオード4とマイコン20との間へ向かう方向を順方向として配置されている。
第1抵抗41は、一端が第1ダイオード4とマイコン20との間に接続され、他端が電源リレー10と電力変換回路70との間に接続されている。すなわち、第1抵抗41は、第2ダイオード5と並列に設けられている。ここで、第1抵抗41は、一般的な抵抗器であって、抵抗値が例えば50Ωに設定されている。
コンデンサ50は、一端が電源リレー10と電力変換回路70との間に接続され、他端がバッテリ2の負極側すなわちグランドに接続されている。コンデンサ50は、電力変換回路70との配線長を極力短縮した位置に接続されている。コンデンサ50は、電力変換回路70に安定して電力を供給できるよう大容量のものが用いられる。
第2抵抗42は、一端が電源リレー10と電力変換回路70との間に接続され、他端がグランドに接続されている。すなわち、第2抵抗42は、コンデンサ50と並列に接続されている。第2抵抗42は、コンデンサ50に蓄電された電荷を放電するために設けられている。ここで、第2抵抗42は、一般的な抵抗器であって、抵抗値が例えば1.2kΩに設定されている。
第3抵抗43は、一端が電源リレー10と電力変換回路70との間に接続され、他端がグランドに接続されている。すなわち、第3抵抗43は、コンデンサ50および第2抵抗42と並列に接続されている。ここで、第3抵抗43は、一般的な抵抗器であって、抵抗値が例えば400Ωに設定されている。なお、第3抵抗43に電流が流れているときの発熱値は所定値以下である。
放電スイッチ60は、第3抵抗43とバッテリ2の負極側すなわちグランドとの間に設けられている。放電スイッチ60は、例えばトランジスタ等のスイッチング作動が可能な半導体素子である。放電スイッチ60は、マイコン60によってオン操作またはオフ操作されることにより、第3抵抗43を経由してグランドへ流れる電流の流れを許容または遮断する。
マイコン20は、第1ダイオード4および第2ダイオード5の少なくとも一方を経由してバッテリ2から電力が供給されることにより起動され、種々の処理を実行する。マイコン20は、モータ3の制御量を制御する。すなわち、マイコン20は、スイッチング素子71、74の周期的なオンオフ操作とスイッチング素子72、73の周期的なオンオフ操作とのいずれを行うかによって、モータ3を正回転または逆回転させる処理を行う。このとき、上記周期的なオンオフ操作の1周期に対するオン操作時間の時比率によって、モータ3に供給する電流量を制御する。
また、マイコン20は、イグニッションスイッチ30の第1ダイオード4側の電圧(以下、適宜、「イグニッション出力電圧VIG」という。)を検出可能である。また、マイコン20は、コンデンサ50の一端側の電圧(以下、適宜、「コンデンサ電圧VPc」という。)を検出可能である。ここで、マイコン20は、特許請求の範囲における「電圧検出手段」に対応する。
マイコン20は、モータ3の制御量を制御するに先立ち、電源リレー10をオン操作する処理を行う。
ここで、電源リレー10が有する励磁コイル11の一方の端子は第1ダイオード4のマイコン20側に接続され、他方の端子はスイッチング素子13を経由してグランドに接続されている。この構成により、イグニッションスイッチ30がオン状態のとき、マイコン20がスイッチング素子13をオン操作してオン状態とすることで、バッテリ2から電源リレー10の励磁コイル11を経由してグランドへと電流が流れる。これにより、励磁コイル11に磁力が発生し、電源リレー10の可動接点12が変位することで、その入力端子(バッテリ2側に接続される端子)と出力端子(電力変換回路70側に接続される端子)とが導通状態となる。その結果、バッテリ2から電力変換回路70およびモータ3への電流の流れが許容される。このように、マイコン20は、モータ3への電力の供給を可能な状態とした後、電力変換回路70を操作することで、運転者による操舵をアシストすべくモータ3の制御量を制御する。
ここで、イグニッションスイッチ30が運転者によってオン操作されると、マイコン20による電源リレー10のオン操作に先立って、第1抵抗41を経由してバッテリ2からの電力がコンデンサ50に充電される(ここで、当該充電を「プリチャージ」という。)。そのため、電源リレー10をオン操作するタイミングでは、既にコンデンサ50の充電電圧は、バッテリ2の電圧すなわち電源電圧程度となっている。詳細には、抵抗75、モータ3、抵抗76、第2抵抗42および第1抵抗41によるバッテリ2の電圧(正確には、ここから第1ダイオード4の電圧降下量を減算した値)の分圧程度となっている。
上述のように、第1抵抗41の抵抗値は、第2抵抗42(および、抵抗75、モータ3、抵抗76)の抵抗値と比較し、十分小さい値に設定されている。そのため、電源リレー10がオン操作されるタイミングにおいては、既にコンデンサ50の電圧がバッテリ2の電圧程度に充電されていることとなる。これにより、電源リレー10がオン操作されるとき、電源リレー10を経由してバッテリ2からコンデンサ50へと流れる電流量を十分に小さなものとすることができる。
次に、本実施形態の制御装置1による電源リレー10のオフ固着異常(オン操作またはオフ操作にかかわらず常にオフ状態となる異常)の判定処理について、図3に基づき説明する。
図3に示す一連の処理S100は、運転者によってイグニッションスイッチ30がオン操作され、マイコン20に電力が供給されることをきっかけとして、マイコン20により実行される。
S101では、マイコン20は、イグニッションスイッチ30がオン操作され、マイコン20に電力が供給されてから所定の時間である第1所定時間T1が経過したか否かを判断する。第1所定時間T1が経過したと判断した場合(S101:YES)、処理はS102へ移行する。一方、第1所定時間T1は経過していないと判断した場合(S101:NO)、処理はS101に戻る。すなわち、マイコン20は、第1所定時間T1が経過するまでS101の処理を繰り返し、第1所定時間T1が経過するとS102へ移行する。ここで、第1所定時間T1は、「イグニッションスイッチ30がオン状態になってからコンデンサ50が電源電圧程度となるまで充電されるのに要する時間」以上に設定されている。そのため、第1所定時間T1が経過した時点では、コンデンサ50は電源電圧程度となるまで充電されている。
S102では、マイコン20は、電源リレー10をオン操作する。これにより、電源リレー10は、オフ固着異常が生じていなければ、オン状態となる。この場合、コンデンサ50に電源リレー10を経由してバッテリ2から電流が流れ、コンデンサ50の電圧は電源電圧と同じになる。つまり、コンデンサ電圧VPcは、イグニッション出力電圧VIG相当となる。一方、電源リレー10は、オフ固着異常が生じていると、オン状態とならず、オフ状態のままである。この場合、コンデンサ50にはバッテリ2から電源リレー10を経由した電流は流れず、コンデンサ50の電圧は第1所定時間T1が経過した時点の電圧、すなわち電源電圧程度のままである。S102の後、処理はS103へ移行する。
S103では、マイコン20は、放電スイッチ60をオン操作する。これにより、放電スイッチ60がオン状態となり、第3抵抗43および放電スイッチ60を経由してグランドに電流が流れる。このとき、電源リレー10にオフ固着異常が生じていなければ、電源リレー10はオン状態なので、コンデンサ50の電圧は、電源電圧(イグニッション出力電圧VIG)と同じままである。
一方、電源リレー10にオフ固着異常が生じていると、電源リレー10はオフ状態なので、コンデンサ50の電圧は低下する。これは、コンデンサ50に並列に接続される経路の抵抗値が低下するためである。すなわち、放電スイッチ60がオン状態になることで、コンデンサ50に並列に、抵抗75、モータ3および抵抗76と第2抵抗42と第3抵抗43とが接続された状態となる。これにより、コンデンサ50に並列に接続された経路の抵抗値は、第2抵抗42の抵抗値よりも小さくなる。そのため、コンデンサ50に並列に接続される経路と第1抵抗41とによるバッテリ2の電圧の分圧値は、第2抵抗42および第1抵抗41による分圧値よりも低くなる。よって、コンデンサ50の電圧は、放電スイッチ60をオン操作することで低下する。なお、電源リレー10にオフ固着異常が生じている場合、放電スイッチ60をオン操作して所定時間経過後、コンデンサ電圧VPcは、イグニッション出力電圧VIGより所定値以上低くなる。S103の後、処理はS104へ移行する。
S104では、マイコン20は、S103で放電スイッチ60をオン操作してから所定の時間である第2所定時間T2が経過したか否かを判断する。第2所定時間T2が経過したと判断した場合(S104:YES)、処理はS105へ移行する。一方、第2所定時間T2は経過していないと判断した場合(S104:NO)、処理はS104に戻る。すなわち、マイコン20は、第2所定時間T2が経過するまでS104の処理を繰り返し、第2所定時間T2が経過するとS105へ移行する。ここで、第2所定時間T2は、電源リレー10にオフ固着異常が生じている場合に、コンデンサ電圧VPcが低下して定常状態へと移行すると想定される時間のうち極力短い時間に設定されている。
S105では、マイコン20は、コンデンサ電圧VPcが、イグニッション出力電圧VIGから所定値α低下した値以下であるか否かを判断する。コンデンサ電圧VPcが、イグニッション出力電圧VIGから所定値α低下した値以下である(VPc≦VIG−α)と判断した場合(S105:YES)、処理はS106へ移行する。一方、コンデンサ電圧VPcは、イグニッション出力電圧VIGから所定値α低下した値以下でない(VPc>VIG−α)と判断した場合(S105:NO)、処理はS108へ移行する。ここで、所定値αは、コンデンサ50に並列に接続される経路の抵抗値と第1抵抗41の抵抗値とバッテリ2の電圧とに基づき設定される。
S106では、マイコン20は、電源リレー10にオフ固着異常が生じていると判定する。その後、処理はS107へ移行する。
S107では、マイコン20は、電源リレー10にオフ固着異常が生じていることを運転者に通知する。具体的には、マイコン20は、例えば車室内の運転者から視認可能な位置に設けられた警告灯6(図1参照)を点灯させることにより運転者に通知する。また、マイコン20は、モータ3(電力変換回路70)の駆動制御を禁止する。これにより、以降、モータ3へ電力が供給されることはなく、モータ3は駆動しない。よって、電動パワーステアリング装置99による運転者の操舵のアシストは行われない。S107の後、処理はS109へ移行する。
S108では、マイコン20は、モータ3(電力変換回路70)の駆動制御を開始する。これにより、以降、マイコン20は、モータ3へ供給する電力を制御することでモータ3を駆動する。よって、電動パワーステアリング装置99による運転者の操舵のアシストが行われる。S108の後、処理はS109へ移行する。
S109では、マイコン20は、運転者によってイグニッションスイッチ30がオフ操作されたか否かを判断する。イグニッションスイッチ30がオフ操作されたと判断した場合(S109:YES)、一連の処理100を抜ける。一方、イグニッションスイッチ30はオフ操作されていない、すなわちイグニッションスイッチ30はオン状態であると判断した場合(S109:NO)、処理はS109へ戻る。
以上が本実施形態でのマイコン20による電源リレー10のオフ固着異常の判定処理に関する処理フローである。
次に、本実施形態による制御装置1の作動例を図4に基づき説明する。
図4(A)では、電源リレー10にオフ固着異常が生じていない場合、すなわち正常時の作動例を示し、図4(B)には、電源リレー10にオフ固着異常が生じている場合、すなわち異常時の作動例を示す。
図4(A)に示すように、時刻t1で運転者によってイグニッションスイッチ30がオン操作されると、イグニッション出力電圧VIGがバッテリ2の電圧まで上昇し、以降、コンデンサ電圧VPcが徐々に上昇する。時刻t1から第1所定時間T1経過した時刻である時刻t2の直前では、コンデンサ電圧VPcは、電源電圧程度になっている。
時刻t2でマイコン20により電源リレー10がオン操作されると、バッテリ2からコンデンサ50に電流が流れ、コンデンサ電圧VPcは、バッテリ2の電圧、すなわちイグニッション出力電圧VIGに相当する電圧となる。
時刻t3でマイコン20により放電スイッチ60がオン操作されるが、コンデンサ電圧VPcに変動はない。
時刻t3から第2所定時間T2経過した時刻である時刻t4で、マイコン20は、コンデンサ電圧VPcを検出する。マイコン20は、検出した電圧VPcが、イグニッション出力電圧VIGと同じ、すなわちVPc>VIG−αであるため、電源リレー10にオフ固着異常は生じていないと判定する。以降、マイコン20は、モータ3の駆動を制御し、電動パワーステアリング装置99による運転者の操舵のアシストが行われる。
図4(B)に示すように、時刻t1で運転者によってイグニッションスイッチ30がオン操作されると、イグニッション出力電圧VIGがバッテリ2の電圧まで上昇し、以降、コンデンサ電圧VPcが徐々に上昇する。時刻t1から第1所定時間T1経過した時刻である時刻t2の直前では、コンデンサ電圧VPcは、電源電圧程度になっている。
時刻t2でマイコン20により電源リレー10がオン操作されるが、コンデンサ電圧VPcに変動はない。このときのコンデンサ電圧VPcは電源電圧程度のため、この時点で電源リレー10にオフ固着異常が生じているか否かを判断するのは困難である。
時刻t3でマイコン20により放電スイッチ60がオン操作されると、コンデンサ電圧VPcは徐々に低下する。時刻t3から第2所定時間T2経過した時刻である時刻t4の直前では、コンデンサ電圧VPcは、イグニッション出力電圧VIGから所定値α低下した値以下になっている。
時刻t4で、マイコン20は、コンデンサ電圧VPcを検出する。マイコン20は、検出した電圧VPcが、イグニッション出力電圧VIGから所定値α低下した値以下である、すなわちVPc≦VIG−αであるため、電源リレー10にオフ固着異常が生じていると判定する。マイコン20は、警告灯6を点灯し、以降、モータ3の駆動制御を禁止し、電動パワーステアリング装置99による運転者の操舵のアシストは行われない。
以上説明したように、(1)本実施形態では、マイコン20は、イグニッションスイッチ30がオン操作されることでバッテリ2から電力が供給され、第1所定時間T1経過後、電源リレー10をオン操作する。イグニッションスイッチ30がオン操作されて第1所定時間T1経過後は、コンデンサ50は、バッテリ2から電源リレー10を迂回し第1抵抗41を経由して供給された電力により電源電圧程度の電圧となるまで充電されている。そのため、この時点で電源リレー10がオン操作されても、バッテリ2から電源リレー10を経由してコンデンサ50に大電流が流れることはない。よって、電源リレー10の溶着故障を抑制することができる。
マイコン20は、電源リレー10をオン操作した後、放電スイッチ60をオン操作し、第2所定時間T2経過後、検出したコンデンサ電圧VPcに基づき、電源リレー10のオフ固着異常を検出可能である。例えば、電源リレー10が正常な場合、すなわち、電源リレー10にオフ固着異常は生じていない場合、放電スイッチ60がオン操作され、第2所定時間T2経過後、コンデンサ電圧VPcは、電源電圧(イグニッション出力電圧VIG)と同じである。一方、電源リレー10が正常でない場合、すなわち、電源リレー10にオフ固着異常が生じている場合、放電スイッチ60がオン操作され、第2所定時間T2経過後、コンデンサ電圧VPcは、電源電圧(VIG)より所定値α以上低い電圧となる。これは、電源リレー10にオフ固着異常が生じている場合、電源リレー10はオン状態とならず、放電スイッチ60がオン状態となることで、コンデンサ50に並列に接続された(第3抵抗43を含む)経路の抵抗値が低下するためである。
よって、マイコン20は、放電スイッチ60をオン操作し、第2所定時間T2経過後、コンデンサ電圧VPcが電源電圧(VIG)と同じ、すなわち、コンデンサ電圧VPcが「電源電圧(VIG)より所定値α以上低い電圧」より高い場合、電源リレー10にオフ固着異常は生じていないと判定する。一方、マイコン20は、放電スイッチ60をオン操作し、第2所定時間T2経過後、コンデンサ電圧VPcが「電源電圧(VIG)より所定値α以上低い電圧」であった場合、電源リレー10にオフ固着異常が生じていると判定する。
このように、本実施形態では、従来の制御装置における電磁式の電動機リレー(モータリレー)に代えて第3抵抗43および放電スイッチ60を備えている。一般に電磁式の電動機リレーは大型かつ高価である。よって、本実施形態では、第3抵抗43を一般的な抵抗器で構成し、放電スイッチ60をトランジスタ等の一般的なスイッチング素子で構成しているため、制御装置1の体格を小さくでき、製造コストを低減することができる。また、故障率を低減することもできる。
(2)また、本実施形態では、第3抵抗43は、第2抵抗42の抵抗値よりも小さい抵抗値に設定されている。これにより、電源リレー10のオフ固着異常時、放電スイッチ60をオン操作してからコンデンサ50の電圧が所定値(電源電圧(VIG)より所定値α低い電圧)以下となるまでに要する時間を短縮することができる。これにより、第2所定時間T2を短くすることができ、電源リレー10のオフ固着異常を判定するのに要する時間を短縮することができる。
また、第3抵抗43を、第2抵抗42の抵抗値よりも小さい抵抗値に設定することで、電源リレー10のオフ固着異常時、放電スイッチ60をオン操作して第2所定時間T2経過したときのコンデンサ50の電圧と電源電圧(VIG)との電位差を大きくすることができる。これにより、異常検出の精度を高めることができる。
(3)また、本実施形態では、第3抵抗43は、電流が流れているときの発熱値が所定値以下となるような抵抗値に設定されている。これにより、放電スイッチ60がオン状態となることで第3抵抗43に電流が流れ続けても、第3抵抗43の過熱を抑制することができる。そのため、電源リレー10のオフ固着異常判定のために放電スイッチ60をオン操作した後、オフ操作をする必要がない。よって、従来と同様の制御ロジック(オフ固着異常判定のために電動機リレーをオン操作した後、オフ操作しない制御ロジック)で対応することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態による制御装置について図5〜7に基づき説明する。第2実施形態は、物理的な構成は第1実施形態と同様であるものの、電源リレー10の異常判定に関する処理が第1実施形態と異なる。
本実施形態の制御装置による電源リレー10の異常判定処理について、図5、6に基づき説明する。本実施形態では、図5、6に示す一連の処理200により、電源リレー10のオフ固着異常とオン固着異常(オン操作またはオフ操作にかかわらず常にオン状態となる異常)とを判定することができる。
一連の処理200は、運転者によってイグニッションスイッチ30がオン操作され、マイコン20に電力が供給されることをきっかけとして、マイコン20により実行される。
S201では、マイコン20は、不揮発性メモリ21に記憶されたフラグの情報を読み込む。ここで、フラグとは、電源リレー10にオン固着異常が生じているか否かの診断結果を表す情報であり、例えば、「0」のとき、「オン固着異常は生じていない」ことを表し、「1」のとき、「オン固着異常が生じている」ことを表す。なお、初めて処理200が実行される時点では、フラグの情報として「0」が書き込まれている。S201の後、処理はS202へ移行する。
S202では、マイコン20は、S201で読み込んだフラグの情報が「0」であるか否かを判断する。フラグの情報は「0」であると判断した場合(S202:YES)、処理はS101へ移行する。一方、フラグの情報は「0」でない、すなわち、フラグの情報は「1」であると判断した場合(S202:NO)、処理はS203へ移行する。
S203では、マイコン20は、電源リレー10にオン固着異常が生じていると判定する。その後、処理はS204へ移行する。
S204では、マイコン20は、電源リレー10にオン固着異常が生じていることを運転者に通知する。具体的には、マイコン20は、例えば警告灯6(図1参照)を点灯させることにより運転者に通知する。また、マイコン20は、モータ3(電力変換回路70)の駆動制御を禁止する。これにより、以降、モータ3へ電力が供給されることはなく、モータ3は駆動しない。よって、電動パワーステアリング装置99による運転者の操舵のアシストは行われない。S204の後、処理はS205へ移行する。
S205では、マイコン20は、運転者によってイグニッションスイッチ30がオフ操作されたか否かを判断する。イグニッションスイッチ30がオフ操作されたと判断した場合(S205:YES)、処理はS208へ移行する。一方、イグニッションスイッチ30はオフ操作されていない、すなわちイグニッションスイッチ30はオン状態であると判断した場合(S205:NO)、処理はS205へ戻る。
ここで、電源リレー10にオン固着異常が生じていない場合、イグニッションスイッチ30がオフ操作されると、イグニッションスイッチ30がオフ状態となり、かつ、電源リレー10もオフ状態のため、バッテリ2からコンデンサ50への充電経路が絶たれる。そのため、コンデンサ50の充電電圧すなわちコンデンサ電圧VPcは、S205以降、第2抵抗42による放電とマイコン20による電力消費とに伴い、徐々に低下していく。
一方、電源リレー10にオン固着異常が生じている場合、イグニッションスイッチ30がオフ操作されると、イグニッションスイッチ30はオフ状態となるが、電源リレー10はオン状態のため、バッテリ2からコンデンサ50への充電が継続される。そのため、コンデンサ電圧VPcは、S205以降も電源電圧(VIG)と同じままである。
S208では、マイコン20は、フラグの情報として「0」を書き込む。その後、処理はS209へ移行する。
図5に示すS101〜S109は、第1実施形態での処理(図3参照)と同様のため、詳細な説明については省略する。S101〜S109により、マイコン20は、電源リレー10のオフ固着異常の判定に関する処理を行う。S109でイグニッションスイッチ30がオフ操作されたと判断された場合(S109:YES)、処理はS206へ移行する。
S206では、マイコン20は、フラグの情報として「0」を書き込む。当該書き込みは、マイコン20による後処理の1つとして実行される。S206の後、処理はS207へ移行する。
S207では、マイコン20は、電源リレー10をオフ操作する。ここで、電源リレー10にオン固着異常が生じていない場合、マイコン20が電源リレー10をオフ操作すると、電源リレー10はオフ状態となり、イグニッションスイッチ30もオフ状態のため、バッテリ2からコンデンサ50への充電経路が絶たれる。そのため、コンデンサ50の充電電圧すなわちコンデンサ電圧VPcは、S207以降、第2抵抗42による放電とマイコン20による電力消費とに伴い、徐々に低下していく。
一方、電源リレー10にオン固着異常が生じている場合、マイコン20が電源リレー10をオフ操作しても、電源リレー10はオン状態のままであり、バッテリ2からコンデンサ50への充電が継続される。そのため、コンデンサ電圧VPcは、S207以降も電源電圧(VIG)と同じままである。S207の後、処理はS209へ移行する。
S209では、マイコン20は、S207で電源リレー10をオフ操作してから、または、S208でフラグの情報を書き込んでから所定の時間である第3所定時間T3が経過したか否かを判断する。第3所定時間T3が経過したと判断した場合(S209:YES)、処理はS210へ移行する。一方、第3所定時間T3は経過していないと判断した場合(S209:NO)、処理はS209へ戻る。
ここで、第3所定時間T3は、例えば、コンデンサ50への充電経路が絶たれてから、第2抵抗42による放電とマイコン20による電力消費とに伴ってコンデンサ電圧VPcがマイコン20の作動可能下限電圧Vth(例えば5V等)未満となるのに要すると想定される時間の最小値以上に設定されている。そのため、電源リレー10にオン固着異常が生じていない場合には、S210の処理が実行される前にマイコン20は作動不能となりオフ状態となる。
S210では、マイコン20は、フラグの情報として「1」を書き込む。これにより、次回、フラグの情報が読み込まれると、電源リレー10にオン固着異常が生じていると判定される(S201〜S203)。S210の後、マイコン20は、一連の処理200を抜ける。
以上が本実施形態でのマイコン20による電源リレー10のオフ固着異常およびオン固着異常の判定処理に関する処理フローである。
次に、本実施形態による制御装置の作動例を図7に基づき説明する。
図7には、全期間に亘って電源リレー10にオフ固着異常は生じておらず、時刻t6以前でオン固着異常が生じ、時刻t9と時刻t10との間でオン固着異常が解消した例を示す。
時刻t1で運転者によってイグニッションスイッチ30がオン操作されると、マイコン20は、フラグの情報を読み込み、当該情報が「0」のため、電源リレー10にオン固着異常は生じていないと判定する。
時刻t2〜t4については、第1実施形態の正常時の例(図4(A)参照)と同様のため、説明を省略する。
時刻t5で運転者によってイグニッションスイッチ30がオフ操作されると、イグニッション出力電圧VIGは0になる。なお、時刻t5以降、マイコン20は、種々の後処理を実行する。当該後処理の中には、放電スイッチ60をオフ操作する処理、フラグの情報として「0」を書き込む処理等が含まれる。
時刻t6でマイコン20により電源リレー10がオフ操作されても、電源リレー10にはオン固着異常が生じているため、電源リレー10はオン状態のままとなる。そのため、時刻t6以降もコンデンサ電圧VPcは電源電圧(VIG)と同じ電圧が維持される。そのため、マイコン20は、時刻t6から第3所定時間T3経過しても作動可能である。
時刻t6から第3所定時間T3経過した時刻である時刻t7で、マイコン20は、フラグの情報として「1」を書き込む。
時刻t8で運転者によってイグニッションスイッチ30が再びオン操作されると、マイコン20は、時刻t9でフラグの情報を読み込み、当該情報が「1」のため、電源リレー10にオン固着異常が生じていると判定する。そのため、制御装置はモータ3の駆動制御を禁止し、電動パワーステアリング装置99による運転者の操舵のアシストは行われない。
時刻t10で運転者によってイグニッションスイッチ30がオフ操作されると、マイコン20は、フラグの情報として「0」を書き込む。なお、時刻t9と時刻t10との間で電源リレー10のオン固着異常は解消しているため、時刻t10で運転者によってイグニッションスイッチ30がオフ操作されると、コンデンサ50への充電経路が絶たれる。そのため、時刻t10以降、コンデンサ電圧VPcは、徐々に低下していく。
時刻t11では、コンデンサ電圧VPcが、マイコン20の作動可能下限電圧Vthを下回るため、マイコン20は作動不能となりオフ状態となる。よって、時刻t10から第3所定時間T3が経過した時刻である時刻t12において、マイコン20によりフラグの情報として「1」が書き込まれることはなく、フラグの情報は「0」のままである。これにより、次回イグニッションスイッチ30がオン操作されたとき、マイコン20は、電源リレー10にはオン固着異常は生じていないと判定することができる。
以上説明したように、本実施形態では、マイコン20は、イグニッションスイッチ30がオフ操作された後、電源リレー10をオフ操作した状態で第3所定時間T3経過後、電源リレー10のオン固着異常を検出可能である。
このように、本実施形態では、簡単な構成で、電源リレー10のオフ固着異常の検出に加え、オン固着異常の検出も可能である。
(他の実施形態)
本発明の他の実施形態では、第1抵抗、第2抵抗、第3抵抗の抵抗値は、上述した具体的な抵抗値に限らず、任意の値に設定してもよい。特に、第3抵抗の抵抗値を適宜設定することにより、電源リレーのオフ固着異常時、放電スイッチをオン操作してからコンデンサの電圧が所定値以下となるまでに要する時間を短縮することができる。これにより、第2所定時間を短くすることができ、電源リレーのオフ固着異常を判定するのに要する時間を短縮することができる。
また、第3抵抗の抵抗値を適宜設定することにより、電源リレーのオフ固着異常時、放電スイッチをオン操作して第2所定時間経過したときのコンデンサの電圧と電源電圧との電位差を大きくすることができる。これにより、異常検出の精度をより高めることができる。
また、本発明の他の実施形態では、第3抵抗は、電流が流れているときの発熱値が所定値より大きくなるような抵抗値に設定されていてもよい。この場合、電源リレーのオフ固着異常の判定処理後、速やかに放電スイッチをオフ操作すれば、第3抵抗の過熱を抑制することができる。
上述の第2実施形態では、電源リレーのオン固着異常の判定を行うにあたり、フラグの情報を不揮発性メモリに書き込む例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、例えば、マイコンとバッテリとの主接続の状態(イグニッションスイッチの状態)にかかわらず給電状態が維持されるバックアップRAMにフラグの情報を書き込んでもよい。また、例えば、フラグの情報を揮発性のメモリに書き込むようにしてもよい。この構成でも、電源リレーにオン固着異常が生じている場合には、電源リレーを経由してマイコンへの給電状態が維持されることから、フラグの情報を保持することができる。そのため、イグニッションスイッチが再びオン状態となったとき、揮発性メモリにフラグの情報として「1」が書き込まれているか否かに基づき、オン固着異常の判定をすることができる。なお、この構成では、イグニッションスイッチがオフ操作されたときにフラグの情報として「0」を書き込む処理を省略してもよい。
また、上述の第1実施形態では、マイコンが不揮発性メモリを有する例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、マイコンは不揮発性メモリを有していなくてもよい。第1実施形態では、電源リレーのオフ固着異常の判定に、フラグの情報を必要としないからである。
また、本発明による制御装置は、ブラシ付DCモータに限らず、例えばブラシレスDCモータ等を駆動対象としてもよい。この場合、電力変換回路としては、例えば3相インバータ等を用いることが考えられる。
また、本発明による制御装置は、電動パワーステアリング装置に用いられるモータ以外のモータを駆動対象としてもよい。例えば、ギア比可変装置またはステアバイワイヤシステムの操舵装置に用いられるモータを駆動対象としてもよい。また、車載装置に用いられるモータに限らず、エアコンプレッサに用いられるモータ等、電力により駆動するあらゆる機器を駆動対象としてもよい。
このように、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態に適用可能である。
1 ・・・・制御装置
10 ・・・電源リレー
20 ・・・マイコン(制御部、電圧検出手段)
30 ・・・イグニッションスイッチ(起動スイッチ)
41 ・・・第1抵抗
42 ・・・第2抵抗
43 ・・・第3抵抗
50 ・・・コンデンサ
60 ・・・放電スイッチ

Claims (4)

  1. 駆動対象(3)に供給する電力を制御する制御装置(1)であって、
    電源(2)と前記駆動対象との間に設けられ、オン操作またはオフ操作されることにより、前記電源から前記駆動対象への電流の流れを許容または遮断する電源リレー(10)と、
    前記電源から電力を供給されることにより起動し、前記電源リレーをオン操作またはオフ操作することで前記駆動対象への電力の供給を制御する制御部(20)と、
    前記電源と前記制御部との間に設けられ、オン操作またはオフ操作されることにより、前記電源から前記制御部への電流の流れを許容または遮断する起動スイッチ(30)と、
    一端が前記起動スイッチと前記制御部との間に接続され、他端が前記電源リレーと前記駆動対象との間に接続される第1抵抗(41)と、
    一端が前記電源リレーと前記駆動対象との間に接続され、他端が前記電源の負極側に接続されるコンデンサ(50)と、
    一端が前記電源リレーと前記駆動対象との間に接続され、他端が前記電源の負極側に接続される第2抵抗(42)と、
    一端が前記電源リレーと前記駆動対象との間に接続され、他端が前記電源の負極側に接続される第3抵抗(43)と、
    前記第3抵抗と前記電源の負極側との間に設けられ、オン操作またはオフ操作されることにより、前記第3抵抗を経由して前記電源の負極側へ流れる電流の流れを許容または遮断する放電スイッチ(60)と、
    前記コンデンサの一端側の電圧を検出する電圧検出手段(20)と、を備え、
    前記制御部は、前記起動スイッチがオン操作されることで前記電源から電力が供給され、第1所定時間経過後、前記電源リレーをオン操作し、その後、前記放電スイッチをオン操作し、第2所定時間経過後、前記電圧検出手段により検出した電圧に基づき、前記電源リレーのオフ固着異常を検出可能であることを特徴とする制御装置。
  2. 前記第3抵抗は、前記第2抵抗の抵抗値よりも小さい抵抗値に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記第3抵抗は、電流が流れているときの発熱値が所定値以下となるような抵抗値に設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の制御装置。
  4. 前記制御部は、前記起動スイッチがオフ操作された後、前記電源リレーをオフ操作した状態で第3所定時間経過後、前記電源リレーのオン固着異常を検出可能であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の制御装置。
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