JP4387061B2 - 窒化アルミニウムおよび窒化アルミニウム:炭化珪素合金から形成される模造ダイヤモンド半貴石 - Google Patents

窒化アルミニウムおよび窒化アルミニウム:炭化珪素合金から形成される模造ダイヤモンド半貴石 Download PDF

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Description

【0001】
発明の分野
本発明は、合成半貴石(gemstone)に関する。より具体的には、本発明は、無色窒化アルミニウム(AlN)単結晶および無色窒化アルミニウム:炭化珪素(AlN:SiC)合金単結晶から形成される模造ダイヤモンド半貴石に関する。
発明の背景
半貴石一般について:
半貴石として有用な物理的特性を有する、限られた数の元素および化合物がある。一般にもっとも重要と認められている物理的特性は、熱安定性、化学安定性および靭性も多くの半貴石用途において重要とみなされているが、硬度、屈折率および色である。
【0002】
現在まで、技術的に宝石とみなされる唯一の化学物質は、ダイヤモンド(単結晶性炭素)および鋼玉(サファイアおよびルビー[単結晶性酸化アルミニウム])であるが、それはモース硬度スケールで測定したときのその硬度が、およそ9以上であるからである。モース系は、鉱物の硬度に等級をつけるためのスケールで、ダイヤモンドは10でもっとも硬く、サファイアは9、トパーズは8、もっとも柔らかい鉱物はタルクで1である。エメラルドは、稀少なので、硬度が7.5であるにもかかわらず宝石と認められているが、クリソベリル、トパーズおよびガーネットなどの他の宝石は、その低硬度ゆえに普通半貴石と分類される。硬度は、半貴石が引掻きに抵抗する能力を明らかにする点で、実用的な値である。
【0003】
屈折率は、半貴石が光を屈折させる能力を明らかにするので、重要である。高屈折率を有する材料を完成半貴石に仕上げると、光に曝露されたときにきらめいてきらきら輝いて見える。ダイヤモンドの特徴的なきらめきは、主としてその高屈折率のためである。
【0004】
半貴石の色は、結晶格子に取り込まれる不純物原子から結晶そのものの物理的および電子的構造まで、種々の要因により決定される。例えば、ルビーは、低濃度のクロム不純物原子を含むサファイア単結晶(酸化アルミニウム)にすぎない。
【0005】
半貴石の熱および化学安定性は、石を宝石細工にはめ込むプロセスで重要となり得る。一般に、石が、変色もしくは(表面仕上を損なう)周囲ガスとの反応なしで高温に加熱できれば、有利である。
【0006】
半貴石の靭性は、破壊、チッピングもしくはクラッキングなしでエネルギーを吸収する半貴石の能力に関係する。半貴石は、指輪もしくは他の宝石細工品にはめ込まれた使用の寿命期間中、標準的に遭遇する衝撃力に耐えられなければならない。
【0007】
硬度、屈折率、色、熱/化学安定性および靭性はすべて、組み合わせて半貴石としての材料の有用性を決定する特性である。
合成ダイヤモンド半貴石:
1960年代から、宝石品質合成ダイヤモンドを製造する試みが、米国特許第4,042,673号を含む数多くの特許に明示されるように、ゼネラルエレクトリック社により遂行された。これらの試みは、種結晶上の単結晶性ダイヤモンドの成長のために非常に高い圧力/高温環境の使用に集中した。宝石品質合成ダイヤモンドは、一般に商業的な受諾は得ていない。
合成炭化珪素半貴石:
米国特許第5,762,896号に記載されるように、比較的低不純物の半透明単結晶炭化珪素を、所望の色を有して成長させ、その後切り子面を刻み、磨くことにより合成半貴石に仕上げることができることが発見された。これらの半貴石は、異常な硬度、靭性、化学および熱安定性、ならびに比類なき輝度を生む高屈折率および分散性を有する。半貴石を生む単結晶を、米国特許第Re34,061号に記載の型の技術による昇華により成長させてきた。
窒化アルミニウム結晶:
一時、窒化アルミニウム(AlN)の物理的および電子的特性がAlNに幅広い半導体用途に有意のポテンシャルを与えていると認められていた。さらに、AlNの高熱伝導性および高光学的伝達性(すなわち、低光学的密度)は、AlNを優れた候補半導体基体材料としている。AlNは半導体材料として異常なまでの特性を有し、途方もなく大きい商業的ポテンシャルを有するが、AlN系半導体装置は、大きな、低欠陥のAlN単結晶の入手不可能性により制限されている。Slack and McNellyは、AlN Single Crystals (Journal of Crystal Growth 42、1977)において、AlN単結晶を昇華により成長させる方法を示した。しかし、12mmx4mmの結晶を成長させるために必要な時間は、およそ150時間だった。この成長速度があまりにも低いので、電子工学もしくは他の目的使用のためのAlN単結晶の商業的製造を可能としたことはない。
窒化アルミニウム:炭化珪素合金:
AlNは、例えば、液相エピタキシーにより製造された単結晶性薄フィルムにおいて炭化珪素(SiC)と合金化されている。多結晶性AlN:SiC合金も、アイソスタチックプレスプロセスにより製造されている。しかし、AlN:SiCのバルク単結晶性合金は、商業的に製造されたことはない。
発明の要約
本発明は、1つの広義の側面において、AlNもしくはAlN:SiCのバルク単結晶を模造ダイヤモンド半貴石に仕上げることである。これらの半貴石は、優れた半貴石特性を示し、以下で説明されるように、それらを優れた模造ダイヤモンドにする無色の形状で製造できる。
【0008】
本発明のよれば、AlNバルク単結晶は、例えば、下記の技術など、いくつかの技術の1つにより成長させられる:
1.固体多結晶性AlNの優先的な昇華、および典型的には種結晶により与えられる成長結晶界面上での昇華AlおよびN蒸気の再縮合。
【0009】
2.AlおよびN種が結晶成長界面で縮合するように、N源蒸気種を与える注入窒素含有ガスにより、成長るつぼ内で結合したAlの源蒸気種を製造するための液浴におけるアルミニウムの気化。
【0010】
3.N含有ガスが泡立てて入れられるアルミニウムの溶融体からバルクAlN単結晶を引き取ること。
4.多重優先的冷却核生成部位を用いて、低コスト、高出力バッチプロセスによるAlN単結晶のバルク合成。
【0011】
そのようにして製造されたバルクAlN単結晶は、6eV程度の非常に広いエネルギーバンドギャップを有する。かくて、結晶が低不純物レベルで成長するときは、無色に成長し、その後Gemological Institute of America(GIA)カラースケールのD−Jの範囲の色を有する模造ダイヤモンドに仕上げられる。
【0012】
AlN結晶は、光が半貴石に入り、半貴石の内部から反射するように、完成ダイヤモンド半貴石の形状および磨き特性を有する結晶に切り子面を刻み、磨くことにより完成模造ダイヤモンド半貴石に仕上げられる。
【0013】
単結晶性AlNから形成される半貴石が本発明の1つの側面を形成する一方、本発明はまた、バルク単結晶性材料も、格子構造中のAlNのいくつかと置換する炭化珪素で形成され、AlN:SiC合金バルク単結晶、典型的には“2H”六角格子構造を生じることを企図する。このために、AlNのバルク単結晶を製造する上記堆積プロセスを、SiおよびCの源蒸気種を成長結晶界面で入手可能にすることにより改質できる。あるAlN:SiC合金結晶から形成される半貴石は、合金でない単結晶に比べて強化された特性、例えば、強化された硬度および高屈折率を示す。合金において多様な原子%のAlNおよびSiCが使用できるが、AlN0.99:SiC0.01〜AlN0.5:SiC0.95の範囲の合金が好ましく、AlN0.8:SiC0.2〜AlN0.5:SiC0.5の範囲の合金がもっとも好ましい。
【0014】
最近、AlNバルク単結晶を、例えば、SiCと合金にする代わりに、AlN結晶を、意図的に導入した、格子構造では電子的に活性でない(すなわち、アイソエレクトロニック不純物)、かつ硬度を強化し、屈折率を増加させるドーパントで成長させることができる。いくつかのドーパントは、所望なら、結晶に審美的に所望の色を追加するためにも使用できる。
【0015】
本発明の特徴のいくつかを述べたが、他の特徴は、下記の図面とともに見ると、記載が進むにつれ明らかとなろう。
発明の詳細な説明
以下、本発明を実践する好ましい方法の側面が示される下記の図面を参照して、本発明をさらに十分に記載するが、当業者が本発明の有利な結果を達成しながら本明細書に記載される本発明を改変できることは、以下の記載の最初で理解すべきである。したがって、以下の記載は、当業者に向けられた広義の教示開示であり、本発明の限定ではないことを、理解すべきである。
【0016】
本記載は、最初にバルク単結晶性窒化アルミニウムおよび窒化アルミニウム:炭化珪素合金を製造する種々のプロセスを討議し、ついでバルク単結晶から完成半貴石を仕上げるプロセスを討議する。
(1)AlおよびNの源蒸気種を成長結晶界面に堆積することによる窒化アルミニウムバルク単結晶の生成
図面、具体的には、図1を参照すると、本発明によるAlNのバルク単結晶を成長させる総合系10の主要成分の模式図が示されている。成長系10は、20で一般に示される中央副集成部品を含む。この中央副集成部品は、るつぼ90、加熱装置51、熱シンク67、種ホルダー70、エフュージョン系100および関連構造を含み、それらはすべて種結晶を維持し、結晶成長作動中成長結晶界面で環境を制御する役目を果たす。中央副集成部品、具体的には、エフュージョン系は、本発明の一般的なパラメーター内で種々の形を取り得る。いくつかの実施態様が、図面に示されている。図1の総合模式図に、図2の副集成部品20が示され、これから成長系10の残りの部品とともに詳細に記載する。
【0017】
系10は、316ステンレススチールもしくは他の適宜の材料から成形される炉チャンバー30を含む。チャンバー30を、当業界で周知の原理により水冷する(詳細は示されていない)。10トル以下のチャンバー30内の系統圧力は、真空ポンプ装置38と一続きに配置される絞り弁34(例えば、米国マサチューセッツ州アンドーバーのMKS Instruments,Inc.製直径3インチの絞り弁)により制御される。当業界で既知の技術により、真空ポンプ装置38は、系統圧力を10-3トルに減少するためのメカニカルポンプ40、および系を10-5トルにポンプで下げるためのターボ分子ポンプ42からなる。10トル以上の圧力制御は、やはり真空ポンプ装置38と一続きである磁気制御弁48を通して維持される。系統圧力は、MSK Instruments,Inc.のモデルNo.390などの非常に正確な温度制御絶対キャパシタンスマノメーター50で、10-3トルから1,000トルまで測定される。
【0018】
系10への熱は、好ましくは黒鉛もしくはタングステンから形成される水平薄板加熱体52を含む抵抗加熱装置51により供給される。加熱体52は、図2に示されるような単一水平板の形、もしくは代替として、一方の板はるつぼ90の下に、他方はるつぼの上に配置される一対の水平板、あるいは下で討議される他の形を取ることができる。温度制御は、加熱体の裏に置かれる光学高温計54(図1)により、容易にされる。高温計54は、電源60の出力を制御することにより、整定値での温度を維持するディジタル温度制御器56に一定の入力信号を与える。当業界で既知の原理により、加熱体52により生じた熱を、チャンバー30のステンレススチールの壁から、好ましくは黒鉛から形成された、熱シールド62により遮蔽する。源での温度は、約2025℃〜約2492℃の範囲に保持すべきである。
【0019】
水平板加熱体により取られた正確な形にもかかわらず、そのような配置は、系が大きな直径の成長結晶界面を横切って非常に均一な熱分布を維持することを可能とし、大きな直径のバルク単結晶の成長および高さ(H)対直径(D)の非常に低い比率を有するるつぼの使用を可能とする;ここではHは、種から源(例、図2の源材料53)までの距離であり、Dは、種と源との間の空間におけるるつぼの直径である。この直径が一定でない場合には、平均直径が用いられる。るつぼが種と源との間に円形もしくは円形に近い断面を有していない場合、相当する直径は、種から源までのるつぼの内容積(高さHを有する容積)を測定し、ついで同じ高さHおよび同じ容量を有する直立シリンダーの直径を計算することにより、計算できる。この直径は、アスペクト比H:Dで直径Dとして使用できる相当する直径である。かくて、本明細書で使用されるときは、アスペクト比とともに使用される「直径D」もしくは「D」という語は、実際のるつぼ直径、平均るつぼ直径、もしくは前記のごとく相当るつぼ直径を称する。本発明の低アスペクト比、好ましくは約6:1未満の比は、源蒸気のるつぼ壁との粘性相互作用により起こるめんどうな質量輸送問題を実質的に削除し、本明細書でさらに詳細に討議されるように、成長結晶界面での改善された蒸気化学量論を可能とする。より具体的には、図2に示される形状における1つの構造によれば、源材料53から成長結晶界面までの高さ(H)は、7.5cm程度で、るつぼの直径(D)は、20cm程度であり、結果としておよそ0.375:1のH:Dアスペクト比となる。この形状寸法は、源材料とおよそ82℃の種結晶との間の典型的な温度差と結合して、およそ11℃/cmの比較的急な熱勾配をもたらす。この構造は、本明細書で討議されるように、高成長率および大きな直径の高純度結晶を成長させる能力を含む数多くの利点を提供する。
【0020】
本発明のアスペクト比が約6:1未満として広く称される一方、より低いアスペクト比、例えば、1:3以下程度のアスペクト比がより望ましいことは、理解されよう。
【0021】
種結晶72から熱を整合し、維持し、伝達するメカニズムには、種72を受け取るために低部にリップ構造70を有するチューブ68を含んでなる熱シンク67が含まれる。熱シンク67には、チューブ68に突き通され、種にしっかりとプレスするように種に固く締められる熱シンクロッド76も含まれる。チューブ68およびロッド76は、好ましくは非常に高い熱伝導性を有する高密度黒鉛から形成される。
【0022】
図3を参照すると、種冷却系のさらなる詳細が示される。これに関し、ロッド76は、水冷ステンレススチールロッド79に接続されている。ステンレススチールロッド79およびロッド76からの水の流量は、調整されて光学高温計80により読み取れるような所望の種温度を維持する。好ましくは、この系は、光学高温計80からの信号を、熱シンクへの水の流量を制御する弁84に電子工学的に結合された電子制御器82に入力することにより、自動化される。制御器82は、ROMもしくは他の適宜のメモリーロケーションにルックアップテーブルを含むコンピュータ85からその命令を受ける。ルックアップテーブルは、成長結晶界面が源に近づくにつれて、結晶界面で定温度を維持するために、光学高温計80の読み取る地点での温度が結晶成長サイクルで減少しなければならない程度を示す経験的に誘導されたデータから造られる。かくて、熱シンクの熱伝達速度は、成長結晶界面で定温度を維持するために必要な結晶成長サイクル中に増加する。成長結晶界面での温度は、約1900℃〜約2488℃の範囲に保持されるべきである。
【0023】
図1を参照すると、系10は、加熱体の熱不連続性の効果を減衰させ、成長結晶界面を横切って均一な熱分布を与えるために、結晶成長サイクルの間種結晶を垂直軸の周りを回転させるためのメカニズム95(模式的に示される)を与える。これに関し、図1および2の中央副集成部品20の構造は、熱シンク67にしっかりと留めたるつぼ90を、るつぼ底部が平らな加熱体52の上の選ばれた距離であるように、1つの実施態様ではおよそ2mm上であるが、チャンバー30内で懸架させる。このために、熱シンクは、98でチャンバー30の上部により支持され、メカニズム95、好ましくはパルスモーターにより回転できる。かくて、るつぼ90の底部は、加熱体からるつぼへの熱伝達における熱不連続性が衰退するように、加熱体52の上で回転する。
【0024】
成長結晶界面でエフュージョンを維持する系を、これから説明する。図1および2に示される実施態様によれば、エフュージョン系100には、源材料からの種蒸気が種の比較的低い温度の成長表面に移動する路における種結晶72のまさしく下に置かれる円筒形エフュージョンじゃま板104が含まれる。上述したように、エフュージョン系の主要な目的は、成長結晶界面から不純物原子/分子および非化学量論的蒸気成分を一掃することである。このために、エフュージョンじゃま板104には、一連のエフュージョン開口部106が含まれ、それを通して定流量が、結晶成長界面からのガスを運び去るために維持される。開口部106は、じゃま板104の円筒形壁内の複数の対称的に配置される穴、例えば、じゃま板104の選ばれた円周間隔に位置する複数のラインの垂直に整列させた穴の形状を取り得る。これに関し、円筒形じゃま板壁に沿って180°間隔で2つの垂直ラインの穴の使用は、1つの望ましい実施態様である。2つのラインの穴110Aおよび110Bが、図2に示される。示されるエフュージョン系100も、るつぼ90の上部に形成されたマスターエフュージョン出口112を含む。出口112は、界面でガスを取り除くためにテーパーリングチャンバー114を通ってじゃま板104のエフュージョン穴と流体連絡している。マスターエフュージョン出口はいかなる適宜の形状も取り得るが、結晶に対して対称的に配置されるべきで、例えば、るつぼの上部に数個の対称的に配置された垂直の開口部からなり得、そのうち2つが図2に示される。好ましくは、110A〜Dでのエフュージョン穴のライン、テーパーリングチャンバー114およびマスターエフュージョン出口112は、結晶成長プロセスの間じゅう一定の制御されたエフュージョン速度を可能とするように形作られる。
【0025】
図2に示されるエフュージョン系100の1つの好ましい実施態様において、110AおよびBで垂直に整列させた穴は、穴の直径がエフュージョンじゃま板104の底部に向かって種で始まって逐次減少するような寸法に作られる。かくて、結晶が成長し、成長結晶界面が源に向かって移動するにつれて、ガス速度が残りの穴を通って増加するように、より大きな穴が成長結晶により逐次被覆される。結果として、穴の適切な設置とサイジング、および既知の流体力学原理によるチャンバー114の適切なサイジングで、結晶成長サイクルの間じゅうのエフュージョンの流速は、実質的に一定に維持され、一方エフュージョンガスが110AおよびBの穴ならびにマスターエフュージョン出口を通って出て行く前に、上方に流れ、成長結晶界面を横切るように助長する。
【0026】
流体流れ路のサイズを含めて、図1および2に示されるエフュージョン系100の正確な形状寸法は、いくつかの要因、主として成長系のサイズおよび全蒸気流速、るつぼの内部および外部の系統圧力、エフュージョン助成ガスの流速および系温度を考慮して、決定するのが最善であることは理解されよう。エフュージョン助成ガスなしで系100などのエフュージョン系の作動において、全蒸気流速の2%よりも大きなエフュージョン速度が望ましく、典型的には約2%〜約80%の範囲である。より具体的には、全蒸気流速の約20%〜約50%の範囲のエフュージョン速度が、より望ましいとみなされ、約30%〜約35%の範囲の速度が好まれる。
【0027】
図示されてはいないが、示される系100などの系において一定のエフュージョンを維持する1つの望ましい方法は、マスターエフュージョン出口を、チャンバーの外側に位置する非常に高精度の低圧力絶対キャパシタンスマノメーターに結合することで、マノメーターは、マノメーターで所定の定圧読取りを維持するために必要なガスを流すために、電子制御器ならびに関連制御弁および真空ポンプに結合される。同じ装置を用いて、固定オリフィスを横切る圧力降下を測定する非常に高精度の示差キャパシタンスマノメーターもしくは他の適宜の技術を、絶対マノメーターと交換できるだろう。また、熱質量流量制御器を、一定のエフュージョンを維持する手段として使用できるだろう。
【0028】
図4に示される別の実施態様において、エフュージョン系200には、源蒸気が結晶成長界面の上を、および横切って、および離れて移動してエフュージョン出口に達するように、種とほぼ同じレベルもしくはそれより高いレベルで種結晶の周囲を越えて配置されるマスターエフュージョン出口208が含まれる。図示されるように、エフュージョン出口208は、種よりも高い。所望のエフュージョンを達成するために、エフュージョン系200には、源蒸気およびエフュージョン助成ガスが種に達する前に通過しなければならない、種の真ん前に中心を取った1つの大きな開口部212を含む水平エフュージョンじゃま板210が含まる。エフュージョンじゃま板に1つの中央開口部を有することの代替として、じゃま板は、種の真ん前に中心を取った一連の対称的に配置した小さな開口部を有してもよいし、あるいはじゃま板は、種の真ん前に中心を取った多孔質黒鉛もしくは他の適宜の多孔質材料から形成されていてもよい。
【0029】
図5に示される別の実施態様において、エフュージョン系300には、垂直の柱の対称的に配置されたエフュージョン出口、溝もしくは垂直スロットを含む円筒形インサートチューブ302が含まれる。この円筒形インサートチューブは、不純物原子のエフュージョンの出口が結晶成長界面の真下にいつも存在するように、るつぼ側壁の固定マスターエフュージョン出口308を越えて、上げ/下げメカニズム(模式的に示す)により上方に引き上げられる。
【0030】
今度は図6の副集成部品120を参照すると、図2の副集成部品20とはいくつかの構造的および機能的相違を有する中央副集成部品の別の実施態様が示されている。これに関し、図6は、結晶が成長するにつれてそれを上げ、それにより成長サイクルの間じゅう同じ相対位置に成長結晶界面を維持する引張メカニズムとともに使用される別のエフュージョン系400を示す。図6の実施態様によれば、るつぼ490は、成長チャンバー内に外スリーブ492により固定して維持され、一方熱シンクおよび種は、チャンバーの上部から懸架される。かくて、熱シンクおよび種は、結晶が成長する速度に相当する速度で上方(矢印P)に引っ張り上げられるように、るつぼから離れている。種の引張は、パルスモーターに結合された密閉ループ制御器により成就できる。代替として、成長速度は、計算もしくは観察された速度に合わせてプログラムされた引張メカニズムとともに、観察された変遷的成長情報から計算もしくは見積もりできる。結晶が引っ張られると、結晶成長界面での温度を制御する系は、コンピュータを利用することなく図3に示される制御器の形状を取ることができる。光学高温計80が成長サイクルの間じゅう結晶成長界面と同じ位置に向けられるので、感知される温度は、コンピュータおよび結晶成長による界面の移動を修正するためのルックアップテーブルの使用を必要とすることなく、いつも結晶界面で直接温度を反映する。
【0031】
エフュージョン系400には、対称的に配置された位置で成長結晶界面の真下に、じゃま板側壁にエフュージョン開口部406を有する円筒形エフュージョンじゃま板404が含まれる。開口部406は、テーパーチャンバー414を通って、るつぼ上部壁のマスターエフュージョン出口412と連絡する。引張メカニズムが、成長サイクルの間じゅう結晶成長界面を同じ位置に配置するので、界面は、エフュージョン系に関しては移動せず、それにより一定のエフュージョン速度を容易にする信頼できる流れ特性を与える。
【0032】
他のエフュージョン系形状寸法も利用できることは、エフュージョン系の主要目的が、不純物原子/分子および化学量論的過剰を一掃するために、結晶成長界面でエフュージョンを与えることであることを考えれば、理解されよう。
【0033】
図6の副集成部品120も、(i)エフュージョン助成ガスを供給するため、もしくは(ii)源ガスを供給するため、あるいは(iii)別の源(例、固体源53)から蒸気種の供給を補給し、一方エフュージョンも助けることにより、両方の目的に役目を果たすガスを供給するために与えられる、一対のガスインゼクター122、124を含む。
【0034】
エフュージョン助成ガス(例、窒素もしくはアルゴン)を噴射するために副集成部品120のガスインゼクター122、124を用いるときは、流速は、好ましくは結晶成長界面から不純物原子/分子および化学量論的過剰を除去することを助けるのに十分な連続レベルに維持される。
【0035】
副集成部品120のガスインゼクター122、124を、源材料を与えるために使用するときは、成長系を、結晶性固形物が優先的に昇華するときに起こる成長化学の変化なしで、もっと長い時間作業させることができる。さらに、源材料の連続流れのためにガス噴射系を用いることも、異なる比率で源材料を供給することにより成長速度を最適化する融通性を提供し、N2およびNイオンなどを形成する。N2原子結合は非常に強いので、窒素イオンもしくは励起N2の源蒸気への添加は、AlN単結晶の成長速度を有意に増加させる。これに関し、AlN単結晶の成長は、有意な速度制限反応1/2N2(g)→1/2N2(ads)→N(ads)を包含する。成長るつぼにおける原子窒素、窒素イオンもしくは励起N2の存在は、成長速度に関するこの制限を克服する助けをする。原子窒素、窒素イオンもしくは励起窒素の添加は、成長るつぼへの噴射前もしくは後のいずれでも、原子窒素、窒素イオンもしくは励起窒素を造るために、レーザーもしくは他の系の使用により容易にすることができる。
【0036】
窒素もしくはアルゴンなどのエフュージョン助成ガスの使用は、エフュージョン速度を増加させるために用いることができる。これに関し、エフュージョン助成ガスを、成長結晶界面を横切る、かつエフュージョンじゃま板を通るガス流速を増加させるために、結晶成長界面の真下もしくは正しくそこに噴射させることができる。エフュージョン助成ガスを、エフュージョンじゃま板を通るガス流速を増加させるために、エフュージョンじゃま板出口とマスターエフュージョン出口との間の領域に直接噴射させることもできる。ガス助成エフュージョン操作において、成長結晶界面でのエフュージョンは、全蒸気流速の約12%〜約99.9%の範囲であるべきである。これに関し、「全蒸気流速」という語は、本明細書では、(i)昇華から供給される源蒸気流れ、源ガス噴射、気化液体Al、もしくは(ii)エフュージョン助成ガス流れを含む全ガス流れを称する。
【0037】
エフュージョン系を、結晶がエフュージョンじゃま板下方で成長するにつれて一定のエフュージョン速度を維持するために、成長チャンバーにおけるガス圧力を成長作業の間減少させるような方法でも、操作できる。これに関し、マスターエフュージョン穴(単数もしくは複数)を、図1に示される圧力制御装置の使用により結晶成長作業の間成長チャンバーにおけるガス圧力を低下させることによりエフュージョンが定速度に維持される種のそばに配置することができる。
【0038】
図7を参照すると、図示されていない水冷炉チャンバー内に入れた円筒形抵抗加熱体252を含むさらに別の中央副集成部品220が示されている。加熱体252は、前記るつぼに類似するるつぼ290内に配置される種結晶を加熱するために利用されるが、るつぼ290は、垂直円筒形加熱体の熱伝達能力ゆえに実質的により大きい高さを有する。
【0039】
図8Aは、アルゴンもしくは窒素をるつぼに噴射してエフュージョン助成ガスとして働かせるためにガスインゼクター350を利用することを除いて、図7の副集成部品に総合的形状および構造において類似する副集成部品320を示す。噴射ガスが、エフュージョンじゃま板352により種結晶に通じるガス流れ導管を与える円筒形ハウジング354に向けられる。複数のエフュージョン穴が、噴射ガス入力速度に相当するガス流速で不純物を一掃するためのハウジング354の上部に配置される。
【0040】
図示されていないが、図2のヒーター52などの水平平板ヒーターおよび図7および8Aのヒーター252などの円筒形ヒーターの両方を含む組合せ加熱配置により、熱が成長系に供給できることは理解されよう。そのような構造では、系への主要熱およびるつぼにおける均一な(水平)熱分布の創造は、ヒーター52により達成され、一方垂直円筒形ヒーター252は、直立したるつぼ壁にエッジ効果を与えるための熱源を与えるために使用される。この組合せ加熱系の改良として、垂直円筒形ヒーターを、るつぼを囲む複数の積み重ねたヒーターリング(図示せず)と交換できる。リングは、互いに電気的および物理的に隔離され、熱勾配がるつぼの垂直軸上方に所望のように変化させられるように独立して制御される。
【0041】
図8B1は、アルミニウムおよびN2源蒸気の定速度を造り出すために利用される蒸気源装置800を示す。この系において、液体Alを特定の温度に加熱することにより生成されるAl蒸気は、成長るつぼ内のN2と結合して源蒸気の所望の流量および化学量論を生む。したがって、噴射N2ガスを熱質量流量制御器で制御することと組み合わせて温度を制御して、Al液体の蒸気圧を制御することにより、この系は、優れた制御のエフュージョン速度および蒸気化学量論を提供する。より具体的には、蒸気源装置800には、図8B1に示される形状を有する黒鉛るつぼ990、円筒形抵抗加熱体952、種72を保持する熱シンク967、および図4に示されるエフュージョン系に類似するエフュージョン系が含まれる。液体Alは、BN絶縁体リングもしくは物理的ギャップ、あるいは他の適宜の手段により977で電気的に絶縁された下方のるつぼ975に含まれる。るつぼ975は、冷るつぼ、例えば、その内容物が図8B1に示されるような水冷誘導加熱コイル980により加熱される水冷銅るつぼでもよい。代替として、るつぼ975は、高密度黒鉛、熱分解黒鉛、炭化珪素被覆黒鉛もしくは窒化硼素から形成されていてもよい。これらのるつぼは、適宜に抵抗加熱もしくは誘導加熱により加熱できる。Alガスは、液体Alからるつぼ990に入り、一方N2ガスは、インゼクター993を通して噴射される。液体Alは、るつぼ内に維持される条件下で適切な蒸気流量、具体的には、るつぼ圧力を造るのに十分な温度に維持される。典型的には、液体Al温度は、系条件下で適切な蒸気流量をつくるために、約1000〜2400℃に維持され、約2200℃以下の温度が好ましい。るつぼ内の温度は、液体Alのそれよりも高い温度で維持される。るつぼ内部の領域は、より低温の種成長界面で縮合するAlおよびN2で飽和する。図示されていないが、中央開口部を有する水平じゃま板は、絶縁体リング977の上のるつぼ990を横切って延び、圧力勾配およびるつぼ990に移動するAl蒸気への速度増加を造り出し、それによりN2の液体Alへのバック拡散を減少させる。
【0042】
図8B1の系は、非常に純な源蒸気の使用および化学両論を慎重に制御する能力を可能とすることが、理解されよう。これらの要因は、溶融Alの近くの種結晶の優先的配置と結合して、エフュージョンが好ましいことは理解されるが、ほとんどもしくはまったくエフュージョンなしで、図8B1に示されるような系の作業を可能とすることは、理解されよう。
【0043】
図9Aは、円筒形加熱体252と熱シンクとの間の不均一な熱分布を示し、一方図9Bは、前記実施態様の水平加熱体52と熱シンクとの間の均一な熱分布を示す。
【0044】
図10は、非常に低い高さ対直径(H:D)アスペクト比、および大きな直径のAlN結晶を成長させるよう特別に設計された他の特徴を有するるつぼを含む結晶成長系の部分を示す。源材料53は、約2.5:1未満、典型的には1:3以下、もっとも好ましくは1:8程度のH:Dアスペクト比を生じるために、種結晶672のごく近くに間隔を取った固体材料である。エフュージョン系は、図4に示された前記エフュージョン系に類似している。大きな直径の結晶の成長を助長するために、種結晶を、種の一部分が熱シンクの下部の磨いた平らな表面の下に延びるように、熱シンク667に設置する。このために、種をカットして、熱シンクの底部を通って延びる開口部618の周囲で形成される円形肩614の上に置かれる、外へ向かって突出する円周リップ610(図11A)を造る。この配置は、種の下方部分が、種成長表面620のみならず種の円周外壁部分622も曝露するために、熱シンクを越えて突出することを可能とする。壁部分622(すなわち、水平平面)からまさしく外へ向かっての種の成長は、大きな直径の結晶の成長を、特に、好ましくは、主要成長方向(すなわち、垂直)が種の基礎面から離れている場合に、容易にする。この種配向は、水平方向にさらに速い成長速度を生む。
【0045】
図10の低アスペクト比系は、エフュージョンの使用なしでAlNのバルク結晶を成長させるために、非常に純な源材料53を用いて本発明により利用できる。これに関し、固体もしくは液体形状の源材料は、重量で、好ましくは0.08%未満のAl含有率、約0.05%未満の非ドーパント/非合金電気的活性不純物含有率、および約400ppm未満の酸素含有率を有する。H:Dアスペクト比は、約2.5:1未満、典型的には1:3未満、もっとも好ましくは1:8未満である。
【0046】
本発明によれば、図10の系は、ほとんどもしくはまったくエフュージョンなしで、1:3以下、好ましくは1:8以下の低H:Dアスペクト比を利用して、るつぼの平らな底部の真下に設置される水平的に配置される平板ヒーターで、バルクAlN結晶を成長させるために使用することができる。
【0047】
図11B〜Dは、t=2時間、t=8時間、t=12時間のそれぞれの成長サイクルで、前進する結晶成長界面630B、630C、630Dを示す図10の種および熱シンクの拡大図である。典型的な例として、種は、25mmの曝露直径を有し、熱シンクの底部は、112.5mmの直径を有する。24時間成長サイクルの終わりで、成長結晶は、100mmの直径および20mmの高さを有する。
【0048】
源材料および源材料の形状の適切な選択(固体あるいはガスあるいは組み合わせ)、ならびにドーピング材料の意図的な導入を、所望の結晶構造および組成を生むための結晶成長系の作業を特別に仕立て上げるために用いることができることは、理解されよう。例は下記のごとくである:
(1)意図的に固有AlNを成長させるための源材料としての固体未ドープAlNの使用。
(2)意図的に埋め合わせAlNもしくはAlNを、単結晶性AlNの硬度および/または屈折率を意図的に増加させるために非電気的もしくは光学的に活性でないドーパントで成長させるために、源材料としての特定の純度レベルで意図的にドープされた固体AlNの使用。
(3)噴射源ガス(単数もしくは複数)と組み合わせた、不純物でドープされたもしくはドープされていない固体AlNからなる組合せ源の使用。
(4)原子窒素、N2、窒素イオン、Al(CH33、NH3、AlCl3、Al蒸気、もしくは他のガス源のみ、あるいは上記(3)の材料と組み合わせての使用。
(5)原子窒素、N2、窒素イオン、Al(CH33、NH3、AlCl3、Al蒸気、もしくは他のガス源のみ、あるいは源材料として組み合わせての使用。
(6)成長るつぼへの噴射前もしくは後に原子窒素、窒素イオンもしくは励起窒素を造るためのマイクロ波、レーザーもしくは他の系の使用。
【0049】
窒化アルミニウムのバルク単結晶を上に成長させる種結晶は、窒化アルミニウム種結晶もしくは炭化珪素種結晶、あるいは単結晶性タングステン、単結晶性Al23(2,040℃以下)および合金、あるいはAlNを含む他の化学的組合せなど他の適宜の材料から形成される種結晶であり得ることは、理解されよう。
実施例I
バルクAlN単結晶を、過剰アルミニウム濃度を<0.05%に減少するために1,950℃で10時間昇華させたAlN源結晶を用いて成長させる。次に、図1および2の熱分解黒鉛成長るつぼ90に、精製N2雰囲気下グローブボックス内で720gのAlN源結晶を装填する。直径2.25インチ、厚さ0.8mmの単結晶性オンアクシス(on-axis)6HSiC種(基礎面配向)を、高密度黒鉛熱シンクチューブ68の底部に置き、熱シンクロッド76を通して加えられた圧力により所定の場所にしっかりと留める。
【0050】
エフュージョン系成分を、るつぼに適切に配置し、るつぼ上部に接続された熱シンクを所定の場所にねじで留める。ついで、装置全体を、結晶成長炉チャンバーに積み込む。成長チャンバーを密閉した後、系を、20分間の直線勾配でメカニカル真空ポンプにより10-3トルにポンプで下げる。ターボ分子ポンプを、30分でチャンバー圧力を10-5トルに低下するために使用する。成長チャンバーを、高純度N2で760トルの圧力に裏込めする。ついで、るつぼを、300℃の温度に加熱する。次に、成長チャンバーを、10-3トルの圧力にポンプで下げる。ついで、系を、高純度N2で1,000トルの圧力に裏込めする。
【0051】
圧力を、磁気制御弁を通してガスを絞ることにより1,000トルで一定に維持し、一方るつぼ底部温度は、光学高温計で測定すると、2時間15分間かけて直線勾配で300℃から2,365℃に上げられる。
【0052】
次に、系統圧力を、30分間かけて直線勾配で2トルに減少する。種の温度は、光学高温計で測定すると、熱シンクへの水の流量を調整することにより2,260℃で維持される。
【0053】
ついで、系を、NtのNe=28%のエフュージョン速度で14時間この形状に維持する。次に、るつぼ温度を、1時間30分間かけて直線勾配で2,365℃から1,200℃に下げる。ついで、加熱体への電力が1時間で直線勾配で0に減少すると、系を、1時間かけて直線勾配で760トルの圧力に窒素で裏込めする。2時間後、るつぼを、結晶成長チャンバーから取り出す。結果として得られるAlN結晶は、直径2インチ、厚さ16〜20mmである。
実施例II
バルクAlN単結晶を、過剰アルミニウム濃度を<0.05%に減少するために1,950℃で10時間昇華させたAlN源結晶を用いて成長させる。次に、図6の高密度炭素含浸黒鉛成長るつぼ490に、精製N2雰囲気下グローブボックス内で720gのAlN源結晶を装填する。直径2.25インチ、厚さ0.8mmの単結晶性オンアクシス6HSiC種(基礎面配向)を、高密度黒鉛熱シンクチューブ68の底部に置き、熱シンクロッドを通して加えられた圧力により所定の場所にしっかりと留める。
【0054】
エフュージョン系成分を、るつぼに適切に配置し、高密度黒鉛外スリーブを所定の場所にねじで留める。ついで装置全体を、結晶成長炉チャンバーに積み込み、黒鉛ガスインゼクターを、るつぼにねじで留める。成長チャンバーを密閉した後、系を、20分間の直線勾配でメカニカル真空ポンプにより10-3トルにポンプで下げる。ターボ分子ポンプを、30分でチャンバー圧力を10-5トルに減少するために使用する。成長チャンバーを、高純度N2で760トルの圧力に裏込めする。ついで、るつぼを、300℃の温度に加熱する。次に、成長チャンバーを、10-3トルの圧力にポンプで下げる。ついで、系を、高純度N2で1,000トルの圧力に裏込めする。
【0055】
圧力を、磁気制御弁を通してガスを絞ることにより1,000トルで一定に維持し、一方るつぼ底部温度は、光学高温計で測定すると、2時間15分間かけて直線勾配で300℃から2,365℃に上げられる。
【0056】
次に、系統圧力を、30分間かけて直線勾配で2トルに減少する。種の温度は、光学高温計で測定すると、熱シンクへの水の流量を調整することにより2,260℃で維持される。
【0057】
次に、N2を、1.2標準cm3/分の全速度でMKS Instrumentsの質量流量制御器によりガスインゼクター122および124に流す。
最後に、垂直上げ/下げメカニズムを設定して、1時間につき2mmの速度で種を引き上げる。
【0058】
ついで、系を、NtのNe=64%のエフュージョン速度で24時間この形状に維持する。次に、るつぼ温度を、1時間30分間かけて直線勾配で2,365℃から1,200℃に下げる。ついで、加熱体への電力が1時間で直線勾配で0に減少すると、系を、1時間かけて直線勾配で760トルの圧力に窒素で裏込めする。2時間後、るつぼを、結晶成長チャンバーから取り出す。結果として得られるAlN結晶は、直径2インチ、厚さ44〜48mmである。
(2)Al、Si、NおよびCの源蒸気種を成長結晶界面に縮合することによる窒化アルミニウム:炭化珪素合金のバルク単結晶の生成
前述の窒化アルミニウムのバルク単結晶を生成するプロセスを、SiCが結晶の格子構造における位置でAlNと置換するように、成長結晶界面で所望%の珪素および炭素源蒸気種を得られるように改良できる。このプロセスでAlN:SiC合金のバルク単結晶を生成する1つの方法は、図1および2の系を利用して、優先的にSiおよびC源蒸気種をAlおよびN源蒸気種とともにるつぼに昇華させる固体源材料53に固体を添加することによる。このプロセスは、下記実施例IIIに記載される。
実施例III
バルクAlN0.7:SiC0.3単結晶を、およそ70原子%のAlNおよび30原子%のSiCの比率を有する純多結晶性AlN:SiC源結晶を用いて成長させる。図1および2の熱分解黒鉛成長るつぼ90に、精製N2雰囲気下グローブボックス内で720gのAlN:SiC源結晶を装填する。直径2.25インチ、厚さ0.8mmの単結晶性オンアクシス6HSiC種(基礎面配向)を、高密度黒鉛熱シンクチューブ68の底部に置き、熱シンクロッド76を通して加えられた圧力により所定の場所にしっかりと留める。
【0059】
エフュージョン系成分を、るつぼに適切に配置し、るつぼ上部に接続された熱シンクを所定の場所にねじで留める。ついで装置全体を、結晶成長炉チャンバーに積み込む。成長チャンバーを密閉した後、系を、20分間の直線勾配でメカニカル真空ポンプにより10-3トルにポンプで下げる。ターボ分子ポンプを、30分でチャンバー圧力を10-5トルに減少するために使用する。成長チャンバーを、高純度N2で760トルの圧力に裏込めする。ついで、るつぼを、300℃の温度に加熱する。次に、成長チャンバーを、10-3トルの圧力にポンプで下げる。ついで、系を、高純度N2で1,000トルの圧力に裏込めする。
【0060】
圧力を、磁気制御弁を通してガスを絞ることにより1,000トルで一定に維持し、一方るつぼ底部温度は、光学高温計で測定すると、2時間15分間かけて直線勾配で300℃から2,335℃に上げられる。
【0061】
次に、系統圧力を、30分間かけて直線勾配で7トルに減少する。種の温度は、光学高温計で測定すると、熱シンクへの水の流量を調整することにより2,215℃で維持される。
【0062】
ついで、系を、NtのNe=28%のエフュージョン速度で14時間この形状に維持する。次に、るつぼ温度を、1時間30分間かけて直線勾配で2,335℃から1,200℃に下げる。ついで、加熱体への電力が1時間で直線勾配で0に減少すると、系を、1時間かけて直線勾配で760トルの圧力に窒素で裏込めする。2時間後、るつぼを、結晶成長チャンバーから取り出す。結果として得られるAlN:SiC合金単結晶は、直径2インチ、厚さ18〜22mmである。
【0063】
AlN:SiC合金のバルク単結晶を生成する別の典型的なプロセスを、実質的に図1および2に示される系を用いて実施されるが、下記実施例IVに記載されるように、図6の成長結晶490を使用する。
実施例IV
バルクAlN0.7:SiC0.3単結晶を、およそ70原子%のAlNおよび30原子%のSiCの比率を有する純多結晶性AlN:SiC源結晶を用いて成長させる。図6の高密度炭素含浸黒鉛成長るつぼ490に、精製N2雰囲気下グローブボックス内で720gのAlN:SiC源結晶を装填する。直径2.25インチ、厚さ0.8mmの単結晶性オンアクシス6HSiC種(基礎面配向)を、高密度黒鉛熱シンクチューブ68の底部に置き、熱シンクロッドを通して加えられた圧力により所定の場所にしっかりと留める。
【0064】
エフュージョン系成分を、るつぼに適切に配置し、高密度黒鉛外スリーブを所定の場所にねじで留める。ついで装置全体を、結晶成長炉チャンバーに積み込み、黒鉛ガスインゼクターを、るつぼにねじで留める。成長チャンバーを密閉した後、系を、20分間の直線勾配でメカニカル真空ポンプにより10-3トルにポンプで下げる。ターボ分子ポンプを、30分でチャンバー圧力を10-5トルに減少するために使用する。成長チャンバーを、高純度N2で760トルの圧力に裏込めする。ついで、るつぼを、300℃の温度に加熱する。次に、成長チャンバーを、10-3トルの圧力にポンプで下げる。ついで、系を、高純度N2で1,000トルの圧力に裏込めする。
【0065】
圧力を、磁気制御弁を通してガスを絞ることにより1,000トルで一定に維持し、一方るつぼ底部温度は、光学高温計で測定すると、2時間15分間かけて直線勾配で300℃から2,335℃に上げられる。
【0066】
次に、系統圧力を、30分間かけて直線勾配で7トルに減少する。種の温度は、光学高温計で測定すると、熱シンクへの水の流量を調整することにより2,215℃で維持される。
【0067】
次に、95%N2/5%CNガスを、1.2標準cm3/分の全速度でMKS Instrumentsの質量流量制御器によりガスインゼクター122および124に流す。
【0068】
最後に、垂直上げ/下げメカニズムを設定して、2.1mm/時間の速度で種を引き上げる。
ついで、系を、NtのNe=64%のエフュージョン速度で24時間この形状に維持する。次に、るつぼ温度を、1時間30分間かけて直線勾配で2,335℃から1,200℃に下げる。ついで、加熱体への電力が1時間で直線勾配で0に減少すると、系を、1時間かけて直線勾配で760トルの圧力に窒素で裏込めする。2時間後、るつぼを、結晶成長チャンバーから取り出す。結果として得られるAlN:SiC合金単結晶は、直径2インチ、厚さ46〜50mmである。
【0069】
図8B2、8Cおよび8Dを参照すると、AlN:SiC合金のバルク単結晶を、結合Al−Si液浴もしくは個々のAlおよびSi浴を気化させて成長るつぼ内にAlおよびSi源蒸気を製造させ、CおよびN蒸気種をCおよびN含有ガスの成長るつぼへの噴射により与えることによって、成長させることもできる。
【0070】
図8B2は、Al、Si、NおよびC源蒸気の定流量を造るために利用される蒸気源装置800を取り込む結晶成長系を示す。この系において、液体Al−Siを特定の温度に加熱することにより生成するAl+Si蒸気は、成長るつぼ内のCおよびN蒸気と結合して、源蒸気の所望の流量および化学量論を生じる。種もしくは成長結晶界面近くの成長るつぼ内部の領域は、成長結晶界面でAlN:SiC単結晶性合金を形成するために反応するAl、Si、CおよびN成分と飽和となる。より具体的には、蒸気源装置800には、図8B2で示される形状を有する黒鉛るつぼ990、円筒形抵抗加熱体952、種72を保持する熱シンク967、および図4に示されるエフュージョン系に類似するエフュージョン系が含まれる。液体Al−Siは、BN絶縁体リングもしくは物理的ギャップ、あるいは他の適宜の手段により977で電気的に絶縁された下方のるつぼ975に含まれる。るつぼ975は、冷るつぼ、例えば、その内容物が図8B2に示されるような水冷誘導加熱コイル980により加熱される水冷銅るつぼでもよい。代替として、るつぼ975は、高密度黒鉛、熱分解黒鉛、炭化珪素被覆黒鉛もしくは窒化硼素から形成されていてもよい。これらのるつぼは、適宜に抵抗加熱もしくは誘導加熱により加熱できる。CおよびN蒸気は、ガスインゼクター993を通して導入されるCおよびN含有源ガスにより生成される。1つの実施態様において、CおよびN含有源ガスは、N2などの適宜のキャリヤーガスに輸送されるCNである。CおよびN含有源ガスの流量は、CNの場合には、所望の流量のN2におけるCNが生成されるように高温(例、>850℃)でパラジシアンを横切ってN2の流量を制御する熱質量制御器999を利用するなど、適宜の装置により達成される。液体Al−Siは、るつぼ内に維持される条件下で適切な蒸気流速、特にるつぼ圧力を造るのに十分な温度に維持される。例えば、30%AlN/70%SiC(原子%)組成物については、全AlおよびSi蒸気圧は、1727℃で5.46トル程度である。適切な蒸気流速を造るためには、約700℃以上の温度が好ましい。
【0071】
図8Cは、図8B2の装置800に類似するが、異なる形状寸法、および成長結晶界面を含む成長るつぼ990の部分へのAlおよびSi源蒸気の導入を容易にする溶融液体Al−Siの上への水平じゃま板995の追加を有する、蒸気源装置800’を取り込む別の結晶成長系を示す。より具体的には、中央開口部996を含む水平じゃま板995は、AlおよびSi源蒸気が流れて圧力勾配および結果としてるつぼ990へと移動するAlおよびSi蒸気に速度増加を造る流れ路を横切って延びる。この配置は、CNもしくは他のCおよびN含有ガスの液体Al−Siへのバック拡散を減少する役目を果たし、一方AlおよびSi源蒸気を成長結晶界面の方に推進する役目も果たす。これは、特に結晶成長温度が液体AlおよびSiを気化するために必要とされる温度よりも高いときに重要である。装置800’には、ある作業条件下での成長結晶界面で蒸気堆積を容易にする低分布るつぼ構造も含まれる。
【0072】
図8Dは、図8B2および8Cに示されるものに類似するが、別々に含まれたAlおよびSi源蒸気の溶融液体源を有する、結晶成長装置1800を示す。より具体的には、装置1800には、水冷誘導加熱コイル1815で制御された温度で液体Alを維持する第一るつぼ1810、および加熱コイル1825で制御された温度で液体Siを維持する第二るつぼ1820が含まれる。熱および電気絶縁体1830は、るつぼ1810および1820を隔離する。るつぼ1810および1820は、好ましくは図8Cの実施態様に関連して上述した方法で圧力勾配を造り、かつ蒸気流れを容易にするための中央開口部を有するじゃま板1850、1852含むそれぞれのAl/Si蒸気流れ導管1840、1842により、成長るつぼ990と連絡する。AlおよびSi蒸気を生成する独立したるつぼは、Alの蒸気圧がSiのそれよりもかなり高いので、有利である。かくて、図8B2および8Cにおけるように、AlおよびSiが共通のるつぼに液体の形で含まれるときには、Al−Si液体のパーセンテージ組成は、るつぼ内の共通の温度および圧力条件下で適切な比率のAlおよびSi蒸気を生成するために、制御されなければならない。別に言い方をすれば、Al−Siの結合溶融溶液は、成長るつぼ内に所望のAlおよびSi蒸気組成を得るためには、典型的に高い(原子量)パーセンテージのSiを必要とするだろう。一方、図8Dの分離したるつぼは、AlおよびSiの気化率のよりよい制御のための独立した温度制御を可能とする。
【0073】
図8B2、8Cおよび8Dの系が、非常に純な源蒸気および化学両論を慎重に制御するための能力を使用できることは、理解されよう。これらの要因は、溶融AlおよびSiに近い種結晶の優先的配置と結合して、ほとんどもしくは全くエフュージョンなしで系の作業を可能とするが、エフュージョンが好ましいことは理解されよう。
【0074】
図8B2、8Cおよび8Dの系に関して、ある圧力および温度条件下では、SiおよびAlを、結合されていてももしくは別々に含有されていても、液体の代わりに固体形から気化させることができることも、理解されよう。
【0075】
AlNもしくはAlN:SiC合金のバルク単結晶の成長は、一般に「昇華」技術と称されるもので達成されると本明細書でときどき記載されてきたが、そこでは源蒸気は、AlN、SiCの結晶固体、あるいはAlN、Al、N、SiC、SiもしくはCを含む他の固体もしくは液体の結晶性固体が優先的に昇華し、その後成長結晶界面で再縮合するときに、少なくとも一部生成される。他の例では、源蒸気、特にAlおよびSiは、AlおよびSi液体を気化させることにより生成される。さらに、本発明によれば、源蒸気は、源ガスの噴射もしくは類似の技術により全体もしくは一部成就される。本発明によりバルクAlN:SiC合金単結晶を成長させるために使用されるこれらや他の技術を記載することにおいて、「堆積させる」、「蒸気種を堆積させる」などの語が、しばしば用いられる。
【0076】
本発明の方法および装置は、多様な格子構造でAlN:SiC合金の単結晶を生成する役目を果たすことができるが、本明細書に記載の成長条件下では、好ましい格子構造は、単結晶を生成するためにAlNおよびSiCが格子構造において互いと置換する「2H」であることは、理解されよう。これに関し、「単結晶」という語は、本明細書では、等方性電子工学および/または光学特性を与えるのに十分な長いレンジオーダーを有する単結晶およびある固溶体を称するために用いられる。
(3)結晶をアルミニウムの溶融体から引っ張ることによる窒化アルミニウムのバルク単結晶の生成
窒化アルミニウムのバルク単結晶は、N含有ガスが泡立てて入れられるアルミニウムの溶融体から結晶が引っ張り出されるプロセスによっても生成される。図12を参照して、そのような系を記載する。系10Mには、N2ガスが、液体Alの温度以下に維持される種結晶130MにAlNを形成し、再堆積するように、液体Al120Mを含む黒鉛るつぼ110Mの底部にN2ガスを強引に入れるために利用される窒化硼素(BN)ガスインゼクター400Mが含まれる。るつぼはチャンバー260Mに含まれ、円筒形抵抗加熱体240Mにより加熱される。当業界で既知の熱シールド250Mが、利用される。
【0077】
図13に示される本発明の別の実施態様(副集成部品2)において、るつぼは、誘導加熱コイル140Mにより加熱される。
本発明の他の実施態様において、るつぼを、液体Alを含むるつぼを通って垂直熱勾配を生むように、1以上の抵抗加熱体で加熱できる。多重加熱体は、円筒形リング、るつぼの側に沿って円筒形加熱体と組み合わせて使用されるるつぼの底部の平板、るつぼの上および下の平板、もしくはるつぼを通る熱分布の制御を可能とする他の組合せの形状を取ることができる。
【0078】
るつぼは、黒鉛、高密度黒鉛、熱分解黒鉛、炭化珪素被覆黒鉛、Al23、酸化ジルコニウム、BNもしくは他の適宜の材料から形成できる。さらに、誘導加熱を用いるときには、銅から形成される水冷低温るつぼを用いることができる。
【0079】
種の温度は、熱シンク210M(図13にもっとも明確に示される)への冷却水の流量を制御することにより、制御できるが、種130Mは熱シンク210Mと親密な熱伝達関係にあることが、理解されよう。温度制御ループには、温度制御器200Mに結合された光学高温計230Mが含まれ、温度制御器200Mは、今度は、冷却水制御弁220Mに結合される。
【0080】
ガスインゼクター400Mは、BN、高密度黒鉛もしくは他の適宜の材料から形成できる。ガスは、好ましくは成長結晶界面450Mの真下の液体Alに噴射される。複数の穴を含むガスインゼクター400Mの端に位置するガス拡散器420Mを、大きな未反応N2泡が液体Al中に形成しないことを確実にするために用いることができる。
【0081】
種は、単結晶性SiC、Al23、WもしくはAlNから形成される。
系の視覚による観察および制御のための手段は、ビューポート300Mにより供給される。
【0082】
系10Mの他の要素を、すぐ下の実施例VおよびVIで、その機能とともに記載する。
実施例V
ガスインゼクター400Mを、るつぼ110Mに挿入する。99.999%よりも大きい純度レベルを有する850gのAl材料を、るつぼ110Mに装填する。るつぼを、チャンバー260Mに入れ、黒鉛るつぼ支持ロッド360Mにねじで留める。ついで、チャンバーを密閉し、10分間かけて直線勾配でメカニカルポンプ330Mにより10-3トルにポンプで下げる。磁気制御弁340Mを利用して、圧力を10トルまで制御する。直径3インチの絞り弁310Mを利用して、圧力を10トル以下まで制御する。ついで、ターボ分子ポンプ320Mを用いて、チャンバーを10-5トルにポンプで下げる。次に、チャンバーを、制御弁305Mを用いて、3,000トルの圧力まで高純度N2で裏込めする。圧力制御器350Mを用いて、成長プロセスの間チャンバー圧力を3,000トルで維持する。
【0083】
ついで、るつぼ温度を、温度制御器280Mを用いて1時間かけて直線勾配で1470℃に低下させる。ついで、直径0.5インチの種130Mを、垂直引張/回転メカニズム205Mを用いて液体Alに下げ、回転を1.5rpmに設定する。N2流速を、3.5標準cm3/分に設定し、熱質量流量制御器206Mによりインゼクター400Mに入れる。種温度を、光学高温計290Mおよびヒーター240M用電力供給器270Mに結合した温度制御器280Mを用いて、1425℃に設定する。ついで、種を引っ張り上げ、種液体界面に高さ2〜3mmのメニスカスを造る。ついで、垂直引張メカニズムを設定して、種を0.5mm/時間で上げる。この引張速度を4分毎に調整して、メニスカスを高さ2〜3mmに維持する。結晶の直径が2インチに達したときに、引張速度を0.8mm/時間に増加し、4分毎に調整して、メニスカスを高さ3〜5mmに維持し、結晶の直径を2インチに維持する。結晶を、この形状で16時間引っ張る。
【0084】
ついで、結晶を、Alからおよそ0.5cm引っ張り、加熱体への電力を、1時間かけて直線勾配で0に減少する。系を、追加の2時間冷却し、N2圧力を、制御弁340Mにより760トルに減少する。
【0085】
結果として得られるAlN単結晶は、高さ11〜15mm、直径2インチである。
実施例VI
2ガスインゼクターを、るつぼ110Mに挿入する。99.999%よりも大きい純度レベルを有する1400gのAl材料を、るつぼ110Mに装填する。るつぼを、チャンバー260Mに入れ、黒鉛るつぼ支持ロッド360Mにねじで留める。ついで、チャンバーを密閉し、10分間かけて直線勾配でメカニカルポンプ330Mにより10-3トルにポンプで下げる。磁気制御弁340Mを利用して、圧力を10トルまで制御する。直径3インチの絞り弁310Mを利用して、圧力を10トル以下まで制御する。ついで、ターボ分子ポンプ320Mを用いて、チャンバーを10-5トルにポンプで下げる。次に、チャンバーを、制御弁300Mを用いて、3,000トルの圧力まで高純度N2で裏込めする。圧力制御器350Mを用いて、成長プロセスの間チャンバー圧力を3,000トルで維持する。
【0086】
ついで、るつぼ温度を、温度制御器280Mを用いて1時間かけて直線勾配で1540℃に低下させる。ついで、直径0.5インチの種を、垂直引張/回転メカニズム205Mを用いて液体Alに下げ、回転を1.5rpmに設定する。N2流速を、6.5標準cm3/分に設定し、熱質量流量制御器206Mによりインゼクター400Mに入れる。種温度を、光学高温計290Mおよびヒーター240M用電力供給器270Mに結合した温度制御器280Mを用いて、1495℃に設定する。ついで、種を引っ張り上げ、種液体界面に高さ2〜3mmのメニスカスを造る。ついで、垂直引張メカニズムを設定して、種を0.7mm/時間で上げる。この引張速度を4分毎に調整して、メニスカスを高さ2〜3mmに維持する。結晶の直径が2インチに達したときに、引張速度を1.6mm/時間に増加し、4分毎に調整して、メニスカスを高さ3〜5mmに維持し、結晶の直径を2インチに維持する。結晶を、この形状で16時間引っ張る。
【0087】
ついで、結晶を、Al溶融体からおよそ0.5cm引っ張り、加熱体への電力を、1時間かけて直線勾配で0に減少する。系を、追加の2時間冷却し、N2圧力を、制御弁340Mにより760トルに減少する。
【0088】
結果として得られるAlN単結晶は、高さ25〜30mm、直径2インチである。
溶融技術の1つの重要な特徴は、直径が1インチよりも大きく、5mmよりも大きい長さ、例えば、5〜100mm程度の長さを有する結晶の成長に、それが特に適するということである。上で討議されたように、そのような大きな結晶は、多くの用途に、必然的でないまでも、望ましい。
【0089】
溶融技術のもう1つの特徴は、好ましい実施態様において、それが、系の設計者が幅広い範囲の溶融温度を利用することを可能とするガス反応を用いるということである。低い温度では、系の設計者は、低温におけるるつぼ材料の比較的低い溶解度ゆえに溶融体を物質的に汚染しないるつぼ材料に関し、比較的広い許容範囲を有する。一方、上で討議されたような適宜のるつぼ材料の使用については、系は、高結晶成長速度を得るために、高い溶融温度、例えば、およそ2200℃未満で作業し得る。
【0090】
昇華成長系全体を通して温度を制御することに比べ溶融体の温度を制御することは比較的容易であり、かくて結晶成長界面でより信頼できる一致した成長を助長することは、理解されよう。
【0091】
溶融技術のもう1つの特徴は、それを、十分純な形状で低コストで市販される安価な材料を用いて実施できるということである。
図12および13の実施態様、ならびに前述のプロセスは、数多くの方法で変化させ得ることは、理解されよう。例えば、窒素含有ガスを溶融体に噴射する代わりに、窒素含有ガスを、AlNが形成し、溶液に入り、ついで結晶成長表面に堆積することができる溶融体の表面に与えることができる。また、代替として、窒素を、固体窒素含有化合物中の溶融体に供給することもできる。窒素を固体形で与える1つの方法は、図14に示され、そこでは、AlNペレット400M、例えば、アイソスタチックにプレスされたAlN粉末から形成されるペレットが、るつぼ410Mの底部に、AlNペレットの上に配置される溶融Alおよび溶融体の上部の種結晶とともに維持される。温度勾配を、固体AlNで最高に、結晶で最低に維持する。
【0092】
溶融技術のさらに別の実施態様として、単結晶を、種結晶を引っ張ることなく付着できる。結晶を引っ張ることは、本明細書で先に記載した利点を有するが、ある環境の下では、適切な成長は、結晶成長表面が適切に冷却されれば、引張なしで種結晶の上で達成される。
【0093】
3000トルの圧力が、実施例VおよびVIでは結晶成長作業の間適切なチャンバー圧力として開示されているが、一定の成長温度でアルミニウムの蒸気圧よりも実質的に高い圧力が、上で討議された条件下では必要であることを理解して、他の圧力も使用できる。これに関し、既知のガス封入技術などの技術を利用してAlの気化を抑え、かくて一定の圧力で比較的高い成長温度を可能とすることを、理解すべきである。
(4)優先的冷却核生成部位を用いた低コスト高出力バッチプロセスによる窒化アルミニウムおよび窒化アルミニウム:炭化珪素合金のバルク単結晶の生成
図15および16を参照すると、AlN、SiCおよびAlN:SiC合金の低欠陥密度低不純物バルク単結晶の低コスト高出力生成のために設計された本発明の結晶成長系10Pの1つの形状が示されている。系10Pは、固体源材料15Pを含む下方区画16P、選択雰囲気を含む中央区画18P、例えば、昇華源蒸気種が通って核生成部位に移動するためのN2、および昇華源蒸気種が優先的冷却核生成部位で再縮合するときに結晶成長が起こる上方区画20Pを有する直立円筒形昇華炉12Pの形で、結晶成長密閉容器を含む。水冷ステンレススチール熱シンクロッド22Pは、核生成部位の上に位置する黒鉛冷却ディスク部材23Pを通して、優先的に核生成部位を冷却する役目を果たす。炉12Pは、水平板加熱体24Pおよび直立円筒形加熱体26Pにより加熱される。ステンレススチールチャンバー30Pは、系10Pの外収納構造としての役目を果たす。チャンバー30Pは、当業界で周知の原理により水冷される(詳細は示されていない)。
【0094】
10トル以下のチャンバー30P内の系統圧力は、真空ポンプ系38Pと一続きで配置される絞り弁34P(例えば、米国マサチューセッツ州アンドーバーのMKS Instruments,Inc.製直径3インチの絞り弁)により制御される。当業界で既知の技術により、真空ポンプ系38Pは、系統圧力を10-3トルに減少するメカニカルポンプ40P、および系をポンプで10-5トルに下げるターボ分子ポンプ42Pからなる。10トル以上の圧力制御は、やはり真空ポンプ系38Pと一続きである磁気制御弁48Pを通して維持される。系統圧力は、MSK Instruments,Inc.のモデルNo.390などの高精度温度制御絶対キャパシタンスマノメーター50Pで10-3トルから1,000トルまで測定される。水平加熱体24Pは、系10Pの主要熱源としての役目を果たし、一方円筒形加熱体26Pは、補助熱を与え、また炉12Pの外周で熱損失を制御する手段を与える。
【0095】
温度制御は、加熱体の裏に位置する光学高温計54P(図15)により容易となる。高温計54Pは、電力供給器60Pの出力を制御することにより整定値に温度を維持するディジタル温度制御器56Pに一定の入力信号を与える。当業界で既知の原理により、加熱体24P、26Pにより発生した熱は、チャンバー30Pのステンレススチール壁から、好ましくは黒鉛から形成される熱シールド62Pにより遮断される。水平板加熱体により取られる正確な形状にもかかわらず、そのような配置は、系が大きな直径を越える高均一熱分布を維持することを可能とする。
【0096】
炉下方区画16Pは、複数の直立多孔質黒鉛チューブ44P(図16および17)の間の空間に源材料15Pを含む。作業の間、固体源材料が優先的に昇華して結晶を成長させる蒸気種を生成すると、蒸気種は、多孔質チューブ44Pの壁を通って移動し、それにより炉中央区画18Pのチューブの開いた上部を通って輸送される。上で討議したように、源材料は、AlN粉末、SiC粉末、AlN:SiC合金固体材料(例えば、アイソスタチックにプレスされたAlN:SiC固体ペレット)、AlNおよびSiC粉末の組合せ、Alを含む他の固体形状、Siを含む他の固体形状、もしくは所望の蒸気種を生成するために昇華もしくは気化する他の材料の形を取ることができる。チューブ44Pは、昇華蒸気種が所定距離より、例えば、チューブの1つの多孔質壁に達する前に、所定の距離、例えば3cmより大きく拡散する必要がないように、炉下方区画16Pに配置される。
【0097】
以下により詳細に記載するように、源材料(例えば、2400℃で)と優先的冷却核生成部位(例えば、2200℃で)との間の熱勾配は、化学勾配とともに、蒸気種をチューブ44Pおよび中央区画18Pを通って核生成部位に追いやる。
【0098】
核生成部位80Pは、炉上方区画20Pの上方境界として役目を果たす円形黒鉛ディスク部材23Pの下方表面に位置する。ディスク部材23Pは、核生成部位を優先的に冷却する役目を果たす、上にある円形黒鉛部材23Pと物理的接触および熱伝達関係にある。部材88Pは、代わって、熱シンクとして役目を果たすステンレススチール水冷ロッド22Pに縫うようにして接続されている。
【0099】
図18は、拡大規模で、ディスク部材23P上の4つの隣接する核生成部位80P、および上にある部材88Pの部分、ならびに熱シンクロッド22Pを示す。1つの実施態様において、ディスク部材23Pは、0.5cm程度の厚さおよび円筒形炉12Pの直径とほぼ同じである直径(例、45.5cm)を有する円形の薄い固体黒鉛ディスクである。数多くの未播種核生成部位80P(例、254部位)が、部材23Pの下側から円錐形を有する材料を除去することにより、ディスク部材23Pに形成される。1つの好ましい実施態様において、それぞれの円錐形核生成部位80Pは、ディスク部材23Pの上方表面のおよそ0.05cm以内の頂点Aに延び得る。上にある円形部材88Pは、ディスク部材23Pとほぼ同じ直径を有し、下方に突出するペグ90Pを含み、1つのペグが、ディスク部材23Pと物理的および熱伝達関係にあるそれぞれの核生成部位80Pの上にある。好ましくは、上にある円形部材88Pは、その外周で糸を通され、熱シンクロッド22Pに合わせ糸により接続される。かくて、操作時に、ペグ90Pは、優先的に各部位を冷却するために各核生成部位80Pの真上のディスク部材23Pの上方表面で下方にプレスする。各核生成部位80Pの頂点Aからの比較的短い熱伝達路(例、0.05cm)は、結晶成長操作の間じゅうずっと有意の局部的冷却を助成し、特に初期の核生成が頂点もしくはその近くで起こる初めでそうである。円錐形核生成部位およびペグは、コンピュータ制御フライス作業もしくは当業界で周知の類似の作業により、それぞれ部材23P、88Pに形成できる。各円錐形核生成部位80Pの頂点Aが、2つの関連する、しかし異なる理由で炉るつぼ内で最低温度に冷却されることが、理解されよう。先ず、頂点は、冷却ペグ90Pのそれぞれに直接的に下で接近して配置される。第二に、ディスク部材23Pの下側のすべての曝露された表面のうち、頂点が、ディスク部材23P上の熱除去手段への最短熱伝達路を有する。かくて、各核生成部位の上にある別々の冷却ペグの使用なしですら(すなわち、ディスク部材23Pの上部を横切る均一熱除去を利用して)、核生成部位は、特に各頂点Aにおいて、ディスク部材23Pの下側でもっとも冷却された表面となり、したがって核生成部位として役目を果たすであろう。また、もしディスク部材23Pが、局部的冷却を助長する構造的形成なしで、例えば、平らな下側を有して、しかし上にある冷却ペグを有して形成されるなら、各ペグの下の局部的領域は、ディスク部材23Pの下側でもっとも冷却された表面となり、核生成部位として役目を果たすであろう。にもかかわらず、局部的熱除去(例、ペグ90P)および局部的冷却を助長する構造的形成(例、核生成部位80P)の組合せが、好ましい。
【0100】
図19Aおよび19Bは、図18のものに類似するが、図18の未播種部位の代わりに播種核生成部位180Pを与えるディスク部材123Pを有する構造を示す。図示される実施態様において、ディスク部材123Pは、ディスク部材23Pと同じ直径を有し、同じ上に横たわる部材88Pおよび同じ熱シンクロッド22Pを用いて、炉構造を変えずに交換可能に使用できる。ディスク部材123P上の各核生成部位180Pは、先ず上述したように部材123Pの下側から円錐形部分をフライス削りし、その後円筒形穴150Pをまさしく円錐形部分の上に掘削することにより形成される。穴150Pは、ペグ90Pよりもやや大きいサイズで、円錐が切り取られる環状水平肩155P(図19B)を造るに十分な深さに延びる。肩155Pは、円形種160Pを支持する役目を果たし、円形種は、代わって、そのそれぞれのペグ90Pにより上方表面で作動させられる。かくて、図19Aおよび19Bの代替構造は、播種優先的冷却核生成部位を示す役目を果たす。特別な実施態様において、ディスク部材123Pは、およそ45cmの直径、およそ0.5cmの厚さ、およびおよそ1.0cmの直径を有する円筒形穴150Pを有する。穴150Pは、ディスク部材23Pを通っておよそ途中まで延びる。種160Pは、厚さ0.08cm、直径およそ1cmの、むき出しの基礎面を有して軸上にカットされた、6Hもしくは4HのSiC種である。肩155Pは、種160Pのおよそ0.8cm直径部分がむき出しとなるように、およそ0.1cmの幅を有する。
【0101】
本発明の系は、有意なエフュージョンなしで非常に密閉された基礎で作動できるが、好ましい実施態様には、不純物および化学量論的過剰を除去し、それにより核生成部位により与えられる成長結晶界面で適切な源蒸気成分を維持するために、炉中央チャンバー18Pからのガスの換気もしくはエフュージョンを可能とするエフュージョン開口部が含まれる。このために、エフュージョンは、炉中央区画18Pの外周に対称的に配置される選択された数(例、8)のエフュージョン出口55P(図16)により与えられる。代替的に、エフュージョン開口部を、例えば、各核生成部位に位置する1つ以上のエフュージョン開口部(図示せず)を有して、対称的に円形ディスク部材23Pを通して形成することもできる。高純度N2供給量で(図15)系に入るエフュージョン助成ガス、例えば、N2を、図16および17に示されるもっとも中央の多孔質黒鉛チューブ44Pを通って上方に延びる熱絶縁エフュージョン助成ガス運搬チューブ135Pに向けることができる。成長結晶界面での有効なエフュージョンのための系およびプロセスの詳細は、その内容がすべて本明細書に取り込まれる出願人の米国特許第5,858,086号に含まれる。
【0102】
高炉温度に曝露される成分は、好ましくは炉環境では化学的に反応性でなく、およそ2400℃未満の温度に耐える適宜の材料から形成される。このために、これらの成分は、好ましくは磨き黒鉛、磨き炭化珪素、磨きタングステンもしくは他の適宜の材料から形成されるが、磨き黒鉛が好ましい。
【0103】
成長結晶界面での温度は慎重に制御されて、光学高温計79Pおよび関連制御器81Pを使用して、当業界で既知の原理により所望の熱勾配を造る。
図20A〜20Dは、4つの隣接する未播種核生成部位80Pにおけるバルク単結晶の逐次的成長を示す。図20Aは、円錐形核生成部位の頂点もしくはその近くであるもっとも冷却された領域で典型的に起こる結晶の初期核生成C1を示す。図20Bは、円錐形開口部をちょうど越えたところの結晶の継続成長C2を示す。図20Cは、円錐形構造をはるかに越えたところの結晶の継続成長C3を示す。図20Dは、核生成部位が十分密なところでは、水平面における隣接する結晶の成長C4が隣接する結晶を接触させる状況を示す。これに関し、有利な成長条件下での長い結晶成長作業の間、大きな板の単結晶性構造を成長させることができる。
【0104】
図21A〜21Dは、播種核生成部位180Pの類似する逐次的結晶成長パターンを示す。
上記結晶成長系の作業は、下記実施例でより詳細に記載される。
実施例VII
図18の未播種優先的冷却核生成部位を取り込む結晶成長系10Pは、下記パラメーターにより構成され、かつ作動されてバルクAlN:SiC合金単結晶を生成する:
水冷チャンバー30Pの内径:122cm
源材料を含む炉るつぼの内径:46cm
多孔質チューブ44Pの高さ:20.32cm
多孔質チューブの直径:3cm
多孔質チューブの数:37
源材料:高純度70%AlN:30%SiC粉末
チューブ容量:16%
源材料容量:84%
源材料の重量:33,625g
核生成部位の数:254
核生成部位の構造:未播種、優先的冷却
源材料の底部温度:2350℃
核生成部位温度:2125℃
源材料の底部から核生成部位までの熱勾配:9.3℃/cm
源材料の結晶への転化率:22%
結晶形成:7397g(36,987カラット)
源材料を装填し、熱シンクロッド22P、部材88Pおよびペグ90Pを、核生成部位に対して熱伝達関係に整列してしっかりと留めた後、系を、20分の直線勾配でメカニカル真空ポンプにより10-3トルにポンプで下げる。ターボ分子ポンプを用いて、チャンバー圧力を30分で10-5トルに下げる。成長チャンバーを、高純度N2で760トルの圧力に裏込めする。ついで、炉るつぼを、300℃の温度に加熱する。次に、中央炉区画における成長チャンバーを、10-3トルの圧力にポンプで下げる。ついで、系を、高純度N2で1,000トルの圧力に裏込めする。
【0105】
圧力を、磁気制御弁を通してガスを絞ることにより1,000トルで一定に維持し、一方るつぼ底部温度は、光学高温計で測定すると、2時間15分間かけて直線勾配で300℃から2,365℃に上げられる。
【0106】
次に、系統圧力を、30分間かけて直線勾配で8トルに減少する。種の温度は、光学高温計で測定すると、熱シンクへの水の流量を調整することにより2,125℃で維持される。
【0107】
次に、N2エフュージョンガスを、45標準cm3/分の全速度でMKS Instrumentsの質量流量制御器により流す。
ついで、系を、NtのNe=28%のエフュージョン速度で20時間この形状に維持する。次に、るつぼ温度を、1時間30分間かけて直線勾配で2,350℃から1,200℃に下げる。ついで、加熱体への電力が1時間で直線勾配で0に減少すると、系を、1時間かけて直線勾配で760トルの圧力に窒素で裏込めする。2時間後、るつぼを、結晶成長チャンバーから取り出す。単結晶性AlN:SiCは、核生成部位で約14〜22mmの範囲の厚さで形成する。成長サイクルのコースの間じゅう、隣接する核生成部位における結晶は、外に向かって成長して共通の境界を形成し、多くの個々の単結晶を含む大きな板(単数もしくは複数)を生じる(図20D参照)。
【0108】
図22は、Al、Si、NおよびC源蒸気の流れを造るために利用される蒸気源装置210Pを取り込む代替結晶成長系を示す。この系において、液体Al−Siを特定の温度に加熱することにより生成するAl+Si蒸気は、成長るつぼ内のCおよびN蒸気と結合して、源蒸気の所望の流量および化学両論を生む。播種もしくは未播種核生成部位近くの成長るつぼ内部の領域は、核生成部位でAlN:SiC単結晶性合金を形成するために反応するAl、Si、CおよびN成分で飽和となる。より具体的には、蒸気源装置210Pには、図15、16および18に示されるものと同じもしくは類似のディスク部材23P、核生成部位80P、ペグ90P、熱シンクロッド22Pおよびエフュージョン開口部を含む。液体Al−Siは、冷るつぼの場合のように、必要なら、BN絶縁体リングもしくは物理的ギャップ、あるいは他の適宜の手段により977Pで電気的に絶縁された下方のるつぼ975Pに含まれる。熱絶縁は、熱シールド979Pにより与えることができる。るつぼ975Pは、冷るつぼ、例えば、その内容物が水冷誘導加熱コイル980Pにより加熱される水冷銅るつぼでもよい。代替として、るつぼ975Pは、高密度黒鉛、熱分解黒鉛、炭化珪素被覆黒鉛もしくは窒化硼素から形成されていてもよい。これらのるつぼは、適宜に抵抗加熱もしくは誘導加熱により加熱できる。液体Al−Siは、るつぼ内に維持される条件下で適切な蒸気流速、特にるつぼ圧力を造るのに十分な温度に維持される。例えば、30%AlN/70%SiC(原子%)組成物については、全AlおよびSi蒸気圧は、好ましくは1727℃で5.46トル程度である。適切な蒸気流速を造るためには、700℃以上の温度が好ましい。AlおよびSi源蒸気は、C源蒸気種を与える多孔質黒鉛などのC含有ガス透過性媒体を通過する。追加的に、N蒸気種の源種は、N2もしくは上述したような他のN含有ガスの形でガスインゼクター993Pを通して与えられる。インゼクター993Pを通して噴射されるガスは、CおよびN含有源ガスの形も取ることができる。1つの実施態様において、CおよびN含有源ガスは、N2などの適宜のキャリヤーガスに輸送されるCNである。CおよびN含有源ガスの流量は、CNの場合には、所望の流量のN2におけるCNが生成されるように高温(例、>850℃)でパラジシアンを横切ってN2の流量を制御する熱質量制御器999Pを利用するなど、適宜の装置により達成される。系210Pには、核生成部位を含む成長るつぼの部分へのAlおよびSi源蒸気の輸送を容易にするために、溶融液体Al−Si上に水平じゃま板995Pを含む。より具体的には、中央開口部996Pを含む水平じゃま板995Pは、AlおよびSi源蒸気が流れて圧力勾配および結果として成長るつぼへと移動するAlおよびSi蒸気に速度増加を造る流路を横切って延びる。この配置は、CNもしくは他のCおよびN含有ガスの液体Al−Siへのバック拡散を減少する役目を果たし、一方AlおよびSi源蒸気を成長結晶界面の方に推進する役目も果たす。これは、結晶成長温度が液体AlおよびSiを気化するために必要とされる温度よりも高いときに、特に重要である。図22に示されるように、1つの典型的な結晶成長サイクルにおいて、るつぼ975P内の液体Al−Siは、1400〜1700℃で維持されて、系統圧力で十分なAl+Si蒸気を生成できる。炉るつぼの底部は、およそ2400℃であり、一方核生成部位は、およそ2125℃に優先的に冷却される。20cmの高さを有する炉チャンバーについては、これは、およそ11.25/cmの熱勾配を生じる。
【0109】
図23は、AlおよびSi蒸気種が液体溶融体を気化することにより与えられ、一方NおよびC蒸気種がCおよびN含有源ガスにより与えられるように、炭素含有ガス透過性媒体が除去されたことを除いて、図22の系に類似する結晶成長系310Pを示し、この場合、CNは、上述したようにパラジシアンを利用して生成されたN2により運ばれる。
【0110】
図24は、図22に示される系に類似するが、別々に含まれたAlおよびSi源蒸気の溶融液体源を有する、結晶成長装置410Pを示す。より具体的には、装置410Pには、水冷誘導加熱コイル1815Pで制御された温度で液体Alを維持する第一るつぼ1810P、および加熱コイル1825Pで制御された温度で液体Siを維持する第二るつぼ1820Pが含まれる。熱および電気絶縁体1830Pは、るつぼ1810Pおよび1820Pを隔離する。るつぼ1810Pおよび1820Pは、好ましくは図22の実施態様に関連して上述した方法で圧力勾配を造り、かつ蒸気流れを容易にするための中央開口部を有するじゃま板1850P、1852Pを含むそれぞれのAl/Si蒸気流れ導管1840P、1842Pにより、成長るつぼと連絡する。AlおよびSi蒸気を生成する独立したるつぼは、Alの蒸気圧がSiのそれよりもかなり高いので、有利である。かくて、図22の実施態様におけるように、AlおよびSiが共通のるつぼに液体の形で含まれるときには、Al−Si液体のパーセンテージ組成は、るつぼ内の共通の温度および圧力条件下でAlおよびSi蒸気の適切な比率を生むために、制御されなければならない。別に言い方をすれば、Al−Siの結合溶融溶液は、成長るつぼ内に所望のAlおよびSi蒸気組成を得るためには、典型的に高い(原子量)パーセンテージのSiを必要とするだろう。一方、図24の分離るつぼは、AlおよびSiの気化率のよりよい制御のための独立した温度制御を可能とする。
【0111】
図25は、AlおよびSi蒸気種が液体溶融体を気化することにより与えられ、一方NおよびC蒸気種がCおよびN含有源ガス(単独又は複数)により与えられるように、炭素含有ガス透過性媒体が除去されたことを除いて、図24の系に類似する別の結晶成長系510Pを示し、この場合、CNは、上述したようにパラジシアンを利用して生成されたN2により運ばれる。
【0112】
図22〜25の系が、非常に純な源蒸気および化学両論を慎重に制御するための能力を使用できることは、理解されよう。これらの要因は、溶融液体蒸気源に近い核生成部位(未播種もしくは播種のいずれでも)の配置と結合して、ほとんどもしくは全くエフュージョンなしで系の作業を可能とするが、エフュージョンが好ましいことは理解されよう。
【0113】
図22〜25の実施態様に関して、ある圧力および温度条件下では、SiおよびAlを、結合されていてももしくは別々に含有されていても、液体の代わりに固体形から気化させることができることも、理解されよう。
【0114】
本記載は、これから優先的冷却多重核生成部位の別の形の討議に向けられる。図26Aおよび26Bは、図15〜19の実施態様に関連して役目を果たしたディスク部材23Pおよび123Pと同じ方法でるつぼ上方表面を形成するディスク部材223Pの平面図および側面図をそれぞれ模式的に示す。図26Aおよび26Bは、結晶成長サイクルで時間t=0の状態を示し、一方図27A、27B〜31A、31Bは、20時間成長サイクルの終わりまでの他の時間での結晶成長順序を示す。ディスク部材223Pは、5つの同心環冷却区画1〜5に分割される。各冷却区画の上に、熱をその区画から除去する熱除去系(図示せず)がそれぞれある。熱除去系は別々に作動されて、ディスク部材223Pのそれぞれの下の部分を優先的に冷却する。作業において、t=0(図26Aおよび図26B)で、区画1は活性化されて、ディスク部材223Pの中心を冷却し、優先的冷却核生成部位をその下に造る。t=1時間(図27Aおよび図27B)で、区画2は、区画1とともに活性化される。この時間までに、単結晶性AlNx:SiCyの核生成は、区画1のディスク部材223Pの中心で始まっている。t=2時間(図28Aおよび28B)で、区画3は、区画1および2に加えて活性化される。このときには、結晶は急速に、好ましくは結晶の基礎面の方向に、外に向かって成長している。t=3時間(図29Aおよび29B)で、区画4は、区画1〜3とともに活性化される。この時間までに、結晶は、区画3によく成長している。t=4時間(図30Aおよび30B)で、区画5は、ディスク部材223P全体がその時間から成長サイクルの終わりまで冷却されるように、活性化される。t=20時間(図31Aおよび31B)で、成長サイクルは停止させられ、結晶は、20〜50mm程度の所望の厚さに成長している。本発明により、図26〜31に記載の系が、核生成部位の逐次的優先的冷却を単結晶性AlNx:SiCy発展として記載していることは、理解されよう。図示されていないが、区画1〜5の上の熱除去系は、熱シンクロッド内に含まれる別々のコンピュータ制御同心冷却水循環区分を含み得る。また、ディスク部材223Pの下方表面は、局部的冷却を助成する構造形成、すなわち、図18に示される部位80Pに類似の構造を含み得る。そのような構造が図26〜31の実施態様に取り込まれるときは、系には、逐次の局部熱除去および局部的冷却を助成する構造形成がともに含まれる。
【0115】
結晶が、典型的にはバッチ基本で生成されることは、理解されよう。各操作および冷却期間に続いて、炉を開き、結晶を核生成部位から取り出す。
AlNおよびAlN:SiC合金のバルク単結晶の完成半貴石への仕上げ
図32〜34を参照すると、バルクAlNもしくはAlN:SiC合金結晶11C(図32)が、例えば、0.2〜5カラットの選ばれた重量を有する多重粗合成半貴石12C(図23に示されるもの)にカットされる。粗半貴石12Cは、立方体もしくはほぼ立方体の形状を有し得る。図34に示される完成半貴石を製造するために、材料の靭性および硬度を十分に活用し、最大限のひらめきおよび輝きを造りだすため、粗半貴石12Cをダイヤモンド半貴石に関連した精密な角度および非常に鋭いエッジを有する完成半貴石に仕上げることが望ましいと、見出された。仕上げプロセスのより完全な記載は、下記の簡単な仕上げの一般的討議、およびルビー、サファイアおよびエメラルドなどの有色半貴石を仕上げるいくつかの側面に記載される。
一般的仕上げ(従来技術)
半貴石仕上げには、下記4つの技術が含まれる:ファセッティング、バレル磨き、キャッビングおよび彫刻。ファセッティングは、多くの異なる形状の宝石に平らな面(切り子面)を生む。透明および高度に半透明の宝石には、通常切り子面を刻む。半透明度の劣った、および不透明の材料は、普通バレル磨き、キャッビングもしくは彫刻されるが、それは、ファセッティングに関連する光学特性が、石内部から反射する光に依存するからである。
【0116】
宝石の形状は、上を向いた外形面、それが設置されたときに見られることを意図される位置である。円以外の形状を、ファンシーと言う。いくつかの人気のあるファンシー形状には、周知のエメラルドカット、クッション、アンティーククッション、楕円形、ペアおよびマルキスが含まれる。有色石(および3カラット以上のダイヤモンド)は、一般にファンシー形状にカットされるが、それは、宝石細工人が、ファンシー形状を利用し、かくて重量収率を向上させることにより原半貴石の重量をより保持できるからである。
【0117】
ダイヤモンドに見られる精密な標準化されたファセッティングは、有色石には稀である。1つの理由は、いくつかの有色石を、その低硬度および靭性ゆえに、破壊もしくはチッピングなしで鋭い角度に切り子面を刻むことが不可能だからである。別の理由は、専門家と消費者が他の石と対比してダイヤモンドに期待するものにおける相違である。「オリエンタルもしくはネイティブカット」は、変形した形状および不規則に置かれた切り子面を有し、有色石により一般的な切り子面を刻んだ宝石を記載するために使用される言葉である。宝石業界は、完全に切り子面を刻んだ有色宝石を受け入れない。ほとんどの有色宝石は、光を取り入れるに十分なだけ切り子面を刻まれている。
【0118】
ほとんどの切り子面を刻まれた宝石は、下記3つの主要部を有する:クラウン、ガードルおよびパビリオン。クラウンは、頂点部分であり、ガードルは、クラウンとパビリオンとの間に境界を形成する狭い部分であり、宝石の設定エッジである。パビリオンは、底部である。有色石は、普通パビリオンおよびクラウンに切り子面を有する。
有色宝石の一般的仕上げプロセス(従来技術)
有色半貴石切り子面職人は、粗有色半貴石を完成宝石に近い形状および寸法に研磨することから始める。これを、予備形成と称する。予備形成は、粗粒研磨剤を必要とする。ニッケルめっき銅ディスクに埋め込まれたダイヤモンド粗粒が、非常に硬い有色宝石(鋼玉、クリソベリル、スピネルおよび炭化珪素)を予備形成するための最良の選択である。
【0119】
水は、予備成形およびファセッティング順序の残りにおける湿潤剤である。宝石細工人は、ホイールを湿らせておくために種々の手はずを用いる。予備成形は、宝石の周囲の艶消し表面を残して、ガードルの外形およびクラウンとパビリオンの総輪郭をざっと仕上げる。切り子面に研磨する前に、宝石細工人は、有色宝石をドップスティックの上に載せる。手順は、ドッピングと呼ばれる。宝石を穏やかに加熱し、ついで、溶融ドッピングワックスに浸されたドップの端に対して持ち上げる。いったんプレフォームが所定の位置に設定されると、それをわきへよけて冷却する。
【0120】
有色石の切り子面を研磨し、ラップと呼ばれる水平に回転するホイールの上で磨く。宝石細工人は、切り子面を、その表面を次第に平らにしながら研磨するために、だんだんと細かくなる粗粒を有する一連のカッティングラップを用いる。ついで、特別な磨きラップ上で最終の磨きを実施する。
【0121】
磨きラップは、種々の材料から作られる。これらに装填される磨き剤は、ダイヤモンド、鋼玉、酸化セリウムおよび酸化錫を含む極微粉砕粉末である。同じ所望の角度で一致してカットし磨くために、切り子面職人は、石がラップに合うような位置に石を保持する装置に、ドップスティックを付着させる。多くの有色宝石店で使用される伝統的な設定は、ジャムペグである。これは、垂直のポストに載せられたブロックを有する。ドップスティックは、ブロックの側の一連の穴の1つにぴったりはまる。各穴の位置は、切り子面がカットされる特定の角度(ガードル平面から)を設定する。ドップスティクを穴で回すことは、石の周りの循環路で同じ角度で所定の型の全切り子面を配置する。
AlNおよびAlN:SiC合金半貴石用仕上げプロセス
ほとんどのダイヤモンドの美は、きらめき、輝きおよび光輝(色ではない)に依存するので、ダイヤモンドカット職人は、これらの特性に影響を及ぼすカッティング要因を慎重に制御しなければならない。AlNおよびAlN:SiC合金結晶の屈折率は、ダイヤモンドのそれに匹敵するので、本発明により、半貴石は、精密なダイヤモンドカットで仕上げられる。先ず、粗半貴石をドップに適宜の接着剤、好ましくはエポキシもしくはスーパーグルーで付着させる。上部を、石を平らな回転ラップ上で切り子面を刻み、磨くための精密な案内および配置メカニズムを有する従来のファセッティング機に、設置する。初期の粗ファセッティングは、80メッシュサイズ(およそ200ミクロン粒子度)ダイヤモンド粗粒ラップを用いて、実施される。典型的な丸いブリリアント宝石の場合、パビリオン切り子面を、通常24面、先ず形成する。80メッシュサイズダイヤモンド粗粒ラップの後に、下記表のダイヤモンド粗粒ラップが順序として続く:
Figure 0004387061
14,000メッシュサイズラップが、実質的に肉眼で見える磨きラインなしで適切な最終磨きを生み出す。しかし、50,000〜100,000メッシュは、10倍率で磨きラインが実質的に存在しない、さらに細かい磨きを生み出す。
【0122】
パビリオンに十分に切り子面を与え、磨いた後、石を180°回して、クラウンに切り子面を与え、同じラップ進行を用いて磨くように、ドップに付着させる。この切り子面を刻み、磨く方法により、水をラップの上で利用して冷却液および潤滑剤の両方の役目を果たさせる。いったんパビリオンおよびクラウンの両方が十分に切り子面を与えられ、磨かれると、結果は、図34に示される完成丸ブリリアント半貴石13Cである。
【0123】
前述のように、窒化アルミニウムを格子構造への所望の原子%の炭化珪素で置換することにより窒化アルミニウムを合金化することに加えて、結果として得られる半貴石の特性は、ある環境の下では、単結晶性窒化アルミニウムを非電子的活性不純物でドープすることにより、強化できる。これに関し、10-15〜10-16の範囲の濃度でガリウム(Ga)でのドーピングは、半貴石の特性を強化するために使用できる。セリウム、ガドリニウムおよびサマリウムなどの他のドーパントも、使用できる。
【0124】
本発明をいくつかの図示した実施態様に関連して記載したが、本発明の真の精神および範囲から逸脱しない限り、改変がなされ得ることは、理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 AlNもしくはAlN:SiC合金のバルク単結晶を成長させる1つの総合系の略図である。
【図2】 エフュージョン系の第一実施態様の詳細を示す図1の中央副集成部品の図である。
【図3】 結晶界面用密閉ループ温度制御系の略図とともに示される図2の中央副集成部品の熱シンクの簡易化描写である。
【図4】 エフュージョン系の第一代替実施態様を示す。
【図5】 エフュージョン系の第二代替実施態様を示す。
【図6】 固定るつぼおよび結晶引取メカニズムとともに使用されるエフュージョン系の第三代替実施態様を示す。
【図7】 円筒形抵抗加熱体を有する結晶成長系を示す。
【図8】 図8Aは、図7の系に類似するが、ガスインゼクターおよび改質形のエフュージョン系を有する結晶成長系を示す。図8B1は、定流量のAl源蒸気を造るために使用される蒸気源装置およびN源を与えるガスを導入するガスインゼクターを有する結晶成長系を示す。図8B2は、定流量のAlおよびSi源蒸気を造るために使用される蒸気源装置ならびにNおよびC源を与えるガスを導入するガスインゼクターを有する結晶成長系を示す。図8Cは、図8Bの系に類似するが、異なる配置で、かつ成長結晶界面を含むるつぼの部分へのAlおよびSi源蒸気の導入を容易にするために、溶融液体Al−Siの上に水平じゃま板を追加した結晶成長系を示す。図8Dは、AlおよびSi源蒸気の別々に含まれた溶融液体源を有する、図8Bおよび8Cの装置に類似する結晶成長装置を示す。
【図9】 図9Aは、円筒形加熱体と熱シンクとの間の熱分布を示す。図9Bは、平板加熱体と熱シンクとの間の熱分布を示す。
【図10】 非常に低い高さ対直径アスペクト比を有するるつぼを含む結晶成長系の部分を示す。
【図11】 図11A〜Dは、種結晶が熱シンク、および典型的な成長サイクルで4つの点で前進する結晶成長界面にしっかりと固定した、図10の熱シンクの底部拡大図である。
【図12】 アルミニウム溶融体から結晶を引き取ることにより窒化アルミニウムのバルク単結晶を成長させる1つの系の略図である。
【図13】 るつぼが誘導加熱コイルで加熱される、図12の系などの系の副集成部品の図である。
【図14】 結晶引取系の代替実施態様の図である。
【図15】 多重優先的冷却核生成部位を用いて、高出力、低コストバッチプロセスにより、AlNもしくはAlN:SiC合金のバルク単結晶を成長させる1つの総合系の略図である。
【図16】 図15に示される結晶成長系の炉部分および関連成分の側面図である。
【図17】 源材料および炉の底部の関連アップライト多孔質チューブを示す図16のライン17−17に実質的に沿って取られた断面図である。
【図18】 未播種核生成部位、および優先的冷却を与えるために各核生成部位で下方にぶら下がるペグを有する関連熱シンク構造を含む上方炉板の部分を示す図16のサークル18における領域の拡大図である。
【図19】 図19Aは、播種核生成部位を有する代替上方炉板を示す図18に類似の図を示す。図19Bは、図19Aのサークル19B内の領域をさらに拡大した図である。
【図20】 図20A、20B、20C、20Dは、典型的な結晶成長操作の種々の段階で、図18の未播種核生成部位を示す。
【図21】 図21A、21B、21C、21Dは、典型的な結晶成長操作の種々の段階で、図19Aおよび19Bの播種核生成部位を示す。
【図22】 AlおよびSi源蒸気種が液体Al−Si溶融体から流出し、多孔質黒鉛媒体を通って流れ、AlN:SiC合金のバルク単結晶を成長させる代替系の部分の略図である。
【図23】 図22の系に類似するが、多孔質黒鉛媒体が除去され、炭素蒸気種が注入CNガスにより与えられている系を示す。
【図24】 AlおよびSi源蒸気種が、AlおよびSiのそれぞれ別々に制御された液体溶融体から流出する、AlN:SiC合金のバルク単結晶を成長させる別の代替系の部分の略図である。
【図25】 図24の系に類似するが、多孔質黒鉛媒体が除去され、炭素蒸気種が注入CNガスにより与えられている系を示す。
【図26】 図26A、26Bは、20時間結晶成長サイクルのコースで、急速に拡大する核生成部位を逐次的に冷却する代替系を模式的に示す。
【図27】図27A、27Bは、20時間結晶成長サイクルのコースで、急速に拡大する核生成部位を逐次的に冷却する代替系を模式的に示す。
【図28】 図28A、28Bは、20時間結晶成長サイクルのコースで、急速に拡大する核生成部位を逐次的に冷却する代替系を模式的に示す。
【図29】図29A、29Bは、20時間結晶成長サイクルのコースで、急速に拡大する核生成部位を逐次的に冷却する代替系を模式的に示す。
【図30】 図30A、30Bは、20時間結晶成長サイクルのコースで、急速に拡大する核生成部位を逐次的に冷却する代替系を模式的に示す。
【図31】図31A、31Bは、20時間結晶成長サイクルのコースで、急速に拡大する核生成部位を逐次的に冷却する代替系を模式的に示す。
【図32】 大きい単結晶を含んでなるブールの絵画図である。
【図33】 図32の単結晶からカットした粗合成半貴石の拡大絵画図である。
【図34】 図33の粗石から仕上げられた完成合成半貴石の拡大図である。

Claims (8)

  1. 半貴石の内部からの内部反射のために、半貴石に光を導入するに十分な程度まで磨いた無色合成AlNもしくはAlN:SiC合金の単結晶を含んでなる、模造ダイヤモンド半貴石。
  2. 前記単結晶が、AlNx:SiCy単結晶(ここでは、x+y=1で、かつxは約0.05〜1、yは約0.95〜0である)である、請求項1に記載の模造ダイヤモンド半貴石。
  3. 前記単結晶が、AlNx:SiCy単結晶(ここでは、x+y=1で、かつxは約0.5〜0.8、yは約0.5〜0.2である)である、請求項1に記載の模造ダイヤモンド半貴石。
  4. 完成ダイヤモンド半貴石の平滑性特性の程度まで磨いた切り子面を有する無色合成AlNもしくはAlN:SiC合金の単結晶を含んでなる、模造ダイヤモンド半貴石。
  5. 下記工程を含んでなる、合成AlNもしくはAlN:SiC合金単結晶の模造ダイヤモンド半貴石を製造する方法:
    AlNもしくはAlN:SiC合金の単結晶を複数の粗合成半貴石にカットして;そして
    粗合成半貴石の1つに切り子面を刻み、磨いて完成半貴石とする。
  6. 下記工程を含んでなる、完成模造ダイヤモンド半貴石を製造する方法:
    無色AlNもしくはAlN:SiC合金の単結晶を成長させて;そして
    結晶を切り子面で造形および寸法取りをし、切り子面を完成ダイヤモンド半貴石の最適平滑性特性の程度まで磨き、それにより完成模造ダイヤモンド半貴石を製造する。
  7. 無色合成AlNもしくはAlN:SiC合金の単結晶から形成される粗半貴石に切り子面を刻みかつ磨いて、光が半貴石に入り、半貴石の内部から反射するようにさせる形状および磨き特性を有する完成模造ダイヤモンド半貴石を製造することを含んでなる、完成模造ダイヤモンド半貴石を製造する方法。
  8. 無色もしくは無色に近いAlNの硬度および屈折率を増加させるために、非光学的活性不純物もしくは埋め合わせの不純物でドープされた単結晶性AlNを含んでなる模造ダイヤモンド半貴石。
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