JP2002527343A - 窒化アルミニウムおよび窒化アルミニウム:炭化珪素合金から形成される模造ダイヤモンド半貴石 - Google Patents

窒化アルミニウムおよび窒化アルミニウム:炭化珪素合金から形成される模造ダイヤモンド半貴石

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Abstract

(57)【要約】 模造ダイヤモンド半貴石が、無色合成窒化アルミニウムもしくは窒化アルミニウム:炭化珪素合金のバルク単結晶に切り子面を刻み、磨くことにより製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は、合成半貴石(gemstone)に関する。より具体的には、本発明は、無色
窒化アルミニウム(AlN)単結晶および無色窒化アルミニウム:炭化珪素(A
lN:SiC)合金単結晶から形成される模造ダイヤモンド半貴石に関する。発明の背景 半貴石一般について: 半貴石として有用な物理的特性を有する、限られた数の元素および化合物があ
る。一般にもっとも重要と認められている物理的特性は、熱安定性、化学安定性
および靭性も多くの半貴石用途において重要とみなされているが、硬度、屈折率
および色である。
【0002】 現在まで、技術的に宝石とみなされる唯一の化学物質は、ダイヤモンド(単結
晶性炭素)および鋼玉(サファイアおよびルビー[単結晶性酸化アルミニウム]
)であるが、それはモース硬度スケールで測定したときのその硬度が、およそ9
以上であるからである。モース系は、鉱物の硬度に等級をつけるためのスケール
で、ダイヤモンドは10でもっとも硬く、サファイアは9、トパーズは8、もっ
とも柔らかい鉱物はタルクで1である。エメラルドは、稀少なので、硬度が7.
5であるにもかかわらず宝石と認められているが、クリソベリル、トパーズおよ
びガーネットなどの他の宝石は、その低硬度ゆえに普通半貴石と分類される。硬
度は、半貴石が引掻きに抵抗する能力を明らかにする点で、実用的な値である。
【0003】 屈折率は、半貴石が光を屈折させる能力を明らかにするので、重要である。高
屈折率を有する材料を完成半貴石に仕上げると、光に曝露されたときにきらめい
てきらきら輝いて見える。ダイヤモンドの特徴的なきらめきは、主としてその高
屈折率のためである。
【0004】 半貴石の色は、結晶格子に取り込まれる不純物原子から結晶そのものの物理的
および電子的構造まで、種々の要因により決定される。例えば、ルビーは、低濃
度のクロム不純物原子を含むサファイア単結晶(酸化アルミニウム)にすぎない
【0005】 半貴石の熱および化学安定性は、石を宝石細工にはめ込むプロセスで重要とな
り得る。一般に、石が、変色もしくは(表面仕上を損なう)周囲ガスとの反応な
しで高温に加熱できれば、有利である。
【0006】 半貴石の靭性は、破壊、チッピングもしくはクラッキングなしでエネルギーを
吸収する半貴石の能力に関係する。半貴石は、指輪もしくは他の宝石細工品には
め込まれた使用の寿命期間中、標準的に遭遇する衝撃力に耐えられなければなら
ない。
【0007】 硬度、屈折率、色、熱/化学安定性および靭性はすべて、組み合わせて半貴石
としての材料の有用性を決定する特性である。合成ダイヤモンド半貴石: 1960年代から、宝石品質合成ダイヤモンドを製造する試みが、米国特許第
4,042,673号を含む数多くの特許に明示されるように、ゼネラルエレク
トリック社により遂行された。これらの試みは、種結晶上の単結晶性ダイヤモン
ドの成長のために非常に高い圧力/高温環境の使用に集中した。宝石品質合成ダ
イヤモンドは、一般に商業的な受諾は得ていない。合成炭化珪素半貴石: 米国特許第5,762,896号に記載されるように、比較的低不純物の半透
明単結晶炭化珪素を、所望の色を有して成長させ、その後切り子面を刻み、磨く
ことにより合成半貴石に仕上げることができることが発見された。これらの半貴
石は、異常な硬度、靭性、化学および熱安定性、ならびに比類なき輝度を生む高
屈折率および分散性を有する。半貴石を生む単結晶を、米国特許第Re34,0
61号に記載の型の技術による昇華により成長させてきた。窒化アルミニウム結晶: 一時、窒化アルミニウム(AlN)の物理的および電子的特性がAlNに幅広
い半導体用途に有意のポテンシャルを与えていると認められていた。さらに、A
lNの高熱伝導性および高光学的伝達性(すなわち、低光学的密度)は、AlN
を優れた候補半導体基体材料としている。AlNは半導体材料として異常なまで
の特性を有し、途方もなく大きい商業的ポテンシャルを有するが、AlN系半導
体装置は、大きな、低欠陥のAlN単結晶の入手不可能性により制限されている
。Slack and McNellyは、AlN Single Cryst als (Journal of Crystal Growth 42、19
77)において、AlN単結晶を昇華により成長させる方法を示した。しかし、
12mmx4mmの結晶を成長させるために必要な時間は、およそ150時間だ
った。この成長速度があまりにも低いので、電子工学もしくは他の目的使用のた
めのAlN単結晶の商業的製造を可能としたことはない。窒化アルミニウム:炭化珪素合金: AlNは、例えば、液相エピタキシーにより製造された単結晶性薄フィルムに
おいて炭化珪素(SiC)と合金化されている。多結晶性AlN:SiC合金も
、アイソスタチックプレスプロセスにより製造されている。しかし、AlN:S
iCのバルク単結晶性合金は、商業的に製造されたことはない。発明の要約 本発明は、1つの広義の側面において、AlNもしくはAlN:SiCのバル
ク単結晶を模造ダイヤモンド半貴石に仕上げることである。これらの半貴石は、
優れた半貴石特性を示し、以下で説明されるように、それらを優れた模造ダイヤ
モンドにする無色の形状で製造できる。
【0008】 本発明のよれば、AlNバルク単結晶は、例えば、下記の技術など、いくつか
の技術の1つにより成長させられる: 1.固体多結晶性AlNの優先的な昇華、および典型的には種結晶により与え
られる成長結晶界面上での昇華AlおよびN蒸気の再縮合。
【0009】 2.AlおよびN種が結晶成長界面で縮合するように、N源蒸気種を与える注
入窒素含有ガスにより、成長るつぼ内で結合したAlの源蒸気種を製造するため
の液浴におけるアルミニウムの気化。
【0010】 3.N含有ガスが泡立てて入れられるアルミニウムの溶融体からバルクAlN
単結晶を引き取ること。 4.多重優先的冷却核生成部位を用いて、低コスト、高出力バッチプロセスに
よるAlN単結晶のバルク合成。
【0011】 そのようにして製造されたバルクAlN単結晶は、6eV程度の非常に広いエ
ネルギーバンドギャップを有する。かくて、結晶が低不純物レベルで成長すると
きは、無色に成長し、その後Gemological Institute o
f America(GIA)カラースケールのD−Jの範囲の色を有する模造
ダイヤモンドに仕上げられる。
【0012】 AlN結晶は、光が半貴石に入り、半貴石の内部から反射するように、完成ダ
イヤモンド半貴石の形状および磨き特性を有する結晶に切り子面を刻み、磨くこ
とにより完成模造ダイヤモンド半貴石に仕上げられる。
【0013】 単結晶性AlNから形成される半貴石が本発明の1つの側面を形成する一方、
本発明はまた、バルク単結晶性材料も、格子構造中のAlNのいくつかと置換す
る炭化珪素で形成され、AlN:SiC合金バルク単結晶、典型的には“2H”
六角格子構造を生じることを企図する。このために、AlNのバルク単結晶を製
造する上記堆積プロセスを、SiおよびCの源蒸気種を成長結晶界面で入手可能
にすることにより改質できる。あるAlN:SiC合金結晶から形成される半貴
石は、合金でない単結晶に比べて強化された特性、例えば、強化された硬度およ
び高屈折率を示す。合金において多様な原子%のAlNおよびSiCが使用でき
るが、AlN0.99:SiC0.01〜AlN0.5:SiC0.95の範囲の合金が好まし
く、AlN0.8:SiC0.2〜AlN0.5:SiC0.5の範囲の合金がもっとも好ま
しい。
【0014】 最近、AlNバルク単結晶を、例えば、SiCと合金にする代わりに、AlN
結晶を、意図的に導入した、格子構造では電子的に活性でない(すなわち、アイ
ソエレクトロニック不純物)、かつ硬度を強化し、屈折率を増加させるドーパン
トで成長させることができる。いくつかのドーパントは、所望なら、結晶に審美
的に所望の色を追加するためにも使用できる。
【0015】 本発明の特徴のいくつかを述べたが、他の特徴は、下記の図面とともに見ると
、記載が進むにつれ明らかとなろう。発明の詳細な説明 以下、本発明を実践する好ましい方法の側面が示される下記の図面を参照して
、本発明をさらに十分に記載するが、当業者が本発明の有利な結果を達成しなが
ら本明細書に記載される本発明を改変できることは、以下の記載の最初で理解す
べきである。したがって、以下の記載は、当業者に向けられた広義の教示開示で
あり、本発明の限定ではないことを、理解すべきである。
【0016】 本記載は、最初にバルク単結晶性窒化アルミニウムおよび窒化アルミニウム:
炭化珪素合金を製造する種々のプロセスを討議し、ついでバルク単結晶から完成
半貴石を仕上げるプロセスを討議する。 (1)AlおよびNの源蒸気種を成長結晶界面に堆積することによる窒化アルミ ニウムバルク単結晶の生成 図面、具体的には、図1を参照すると、本発明によるAlNのバルク単結晶を
成長させる総合系10の主要成分の模式図が示されている。成長系10は、20
で一般に示される中央副集成部品を含む。この中央副集成部品は、るつぼ90、
加熱装置51、熱シンク67、種ホルダー70、エフュージョン系100および
関連構造を含み、それらはすべて種結晶を維持し、結晶成長作動中成長結晶界面
で環境を制御する役目を果たす。中央副集成部品、具体的には、エフュージョン
系は、本発明の一般的なパラメーター内で種々の形を取り得る。いくつかの実施
態様が、図面に示されている。図1の総合模式図に、図2の副集成部品20が示
され、これから成長系10の残りの部品とともに詳細に記載する。
【0017】 系10は、316ステンレススチールもしくは他の適宜の材料から成形される
炉チャンバー30を含む。チャンバー30を、当業界で周知の原理により水冷す
る(詳細は示されていない)。10トル以下のチャンバー30内の系統圧力は、
真空ポンプ装置38と一続きに配置される絞り弁34(例えば、米国マサチュー
セッツ州アンドーバーのMKS Instruments,Inc.製直径3イ
ンチの絞り弁)により制御される。当業界で既知の技術により、真空ポンプ装置
38は、系統圧力を10-3トルに減少するためのメカニカルポンプ40、および
系を10-5トルにポンプで下げるためのターボ分子ポンプ42からなる。10ト
ル以上の圧力制御は、やはり真空ポンプ装置38と一続きである磁気制御弁48
を通して維持される。系統圧力は、MSK Instruments,Inc.
のモデルNo.390などの非常に正確な温度制御絶対キャパシタンスマノメー
ター50で、10-3トルから1,000トルまで測定される。
【0018】 系10への熱は、好ましくは黒鉛もしくはタングステンから形成される水平薄
板加熱体52を含む抵抗加熱装置51により供給される。加熱体52は、図2に
示されるような単一水平板の形、もしくは代替として、一方の板はるつぼ90の
下に、他方はるつぼの上に配置される一対の水平板、あるいは下で討議される他
の形を取ることができる。温度制御は、加熱体の裏に置かれる光学高温計54(
図1)により、容易にされる。高温計54は、電源60の出力を制御することに
より、整定値での温度を維持するディジタル温度制御器56に一定の入力信号を
与える。当業界で既知の原理により、加熱体52により生じた熱を、チャンバー
30のステンレススチールの壁から、好ましくは黒鉛から形成された、熱シール
ド62により遮蔽する。源での温度は、約2025℃〜約2492℃の範囲に保
持すべきである。
【0019】 水平板加熱体により取られた正確な形にもかかわらず、そのような配置は、系
が大きな直径の成長結晶界面を横切って非常に均一な熱分布を維持することを可
能とし、大きな直径のバルク単結晶の成長および高さ(H)対直径(D)の非常
に低い比率を有するるつぼの使用を可能とする;ここではHは、種から源(例、
図2の源材料53)までの距離であり、Dは、種と源との間の空間におけるるつ
ぼの直径である。この直径が一定でない場合には、平均直径が用いられる。るつ
ぼが種と源との間に円形もしくは円形に近い断面を有していない場合、相当する
直径は、種から源までのるつぼの内容積(高さHを有する容積)を測定し、つい
で同じ高さHおよび同じ容量を有する直立シリンダーの直径を計算することによ
り、計算できる。この直径は、アスペクト比H:Dで直径Dとして使用できる相
当する直径である。かくて、本明細書で使用されるときは、アスペクト比ととも
に使用される「直径D」もしくは「D」という語は、実際のるつぼ直径、平均る
つぼ直径、もしくは前記のごとく相当るつぼ直径を称する。本発明の低アスペク
ト比、好ましくは約6:1未満の比は、源蒸気のるつぼ壁との粘性相互作用によ
り起こるめんどうな質量輸送問題を実質的に削除し、本明細書でさらに詳細に討
議されるように、成長結晶界面での改善された蒸気化学量論を可能とする。より
具体的には、図2に示される形状における1つの構造によれば、源材料53から
成長結晶界面までの高さ(H)は、7.5cm程度で、るつぼの直径(D)は、
20cm程度であり、結果としておよそ0.375:1のH:Dアスペクト比と
なる。この形状寸法は、源材料とおよそ82℃の種結晶との間の典型的な温度差
と結合して、およそ11℃/cmの比較的急な熱勾配をもたらす。この構造は、
本明細書で討議されるように、高成長率および大きな直径の高純度結晶を成長さ
せる能力を含む数多くの利点を提供する。
【0020】 本発明のアスペクト比が約6:1未満として広く称される一方、より低いアス
ペクト比、例えば、1:3以下程度のアスペクト比がより望ましいことは、理解
されよう。
【0021】 種結晶72から熱を整合し、維持し、伝達するメカニズムには、種72を受け
取るために低部にリップ構造70を有するチューブ68を含んでなる熱シンク6
7が含まれる。熱シンク67には、チューブ68に突き通され、種にしっかりと
プレスするように種に固く締められる熱シンクロッド76も含まれる。チューブ
68およびロッド76は、好ましくは非常に高い熱伝導性を有する高密度黒鉛か
ら形成される。
【0022】 図3を参照すると、種冷却系のさらなる詳細が示される。これに関し、ロッド
76は、水冷ステンレススチールロッド79に接続されている。ステンレススチ
ールロッド79およびロッド76からの水の流量は、調整されて光学高温計80
により読み取れるような所望の種温度を維持する。好ましくは、この系は、光学
高温計80からの信号を、熱シンクへの水の流量を制御する弁84に電子工学的
に結合された電子制御器82に入力することにより、自動化される。制御器82
は、ROMもしくは他の適宜のメモリーロケーションにルックアップテーブルを
含むコンピュータ85からその命令を受ける。ルックアップテーブルは、成長結
晶界面が源に近づくにつれて、結晶界面で定温度を維持するために、光学高温計
80の読み取る地点での温度が結晶成長サイクルで減少しなければならない程度
を示す経験的に誘導されたデータから造られる。かくて、熱シンクの熱伝達速度
は、成長結晶界面で定温度を維持するために必要な結晶成長サイクル中に増加す
る。成長結晶界面での温度は、約1900℃〜約2488℃の範囲に保持される
べきである。
【0023】 図1を参照すると、系10は、加熱体の熱不連続性の効果を減衰させ、成長結
晶界面を横切って均一な熱分布を与えるために、結晶成長サイクルの間種結晶を
垂直軸の周りを回転させるためのメカニズム95(模式的に示される)を与える
。これに関し、図1および2の中央副集成部品20の構造は、熱シンク67にし
っかりと留めたるつぼ90を、るつぼ底部が平らな加熱体52の上の選ばれた距
離であるように、1つの実施態様ではおよそ2mm上であるが、チャンバー30
内で懸架させる。このために、熱シンクは、98でチャンバー30の上部により
支持され、メカニズム95、好ましくはパルスモーターにより回転できる。かく
て、るつぼ90の底部は、加熱体からるつぼへの熱伝達における熱不連続性が衰
退するように、加熱体52の上で回転する。
【0024】 成長結晶界面でエフュージョンを維持する系を、これから説明する。図1およ
び2に示される実施態様によれば、エフュージョン系100には、源材料からの
種蒸気が種の比較的低い温度の成長表面に移動する路における種結晶72のまさ
しく下に置かれる円筒形エフュージョンじゃま板104が含まれる。上述したよ
うに、エフュージョン系の主要な目的は、成長結晶界面から不純物原子/分子お
よび非化学量論的蒸気成分を一掃することである。このために、エフュージョン
じゃま板104には、一連のエフュージョン開口部106が含まれ、それを通し
て定流量が、結晶成長界面からのガスを運び去るために維持される。開口部10
6は、じゃま板104の円筒形壁内の複数の対称的に配置される穴、例えば、じ
ゃま板104の選ばれた円周間隔に位置する複数のラインの垂直に整列させた穴
の形状を取り得る。これに関し、円筒形じゃま板壁に沿って180°間隔で2つ
の垂直ラインの穴の使用は、1つの望ましい実施態様である。2つのラインの穴
110Aおよび110Bが、図2に示される。示されるエフュージョン系100
も、るつぼ90の上部に形成されたマスターエフュージョン出口112を含む。
出口112は、界面でガスを取り除くためにテーパーリングチャンバー114を
通ってじゃま板104のエフュージョン穴と流体連絡している。マスターエフュ
ージョン出口はいかなる適宜の形状も取り得るが、結晶に対して対称的に配置さ
れるべきで、例えば、るつぼの上部に数個の対称的に配置された垂直の開口部か
らなり得、そのうち2つが図2に示される。好ましくは、110A〜Dでのエフ
ュージョン穴のライン、テーパーリングチャンバー114およびマスターエフュ
ージョン出口112は、結晶成長プロセスの間じゅう一定の制御されたエフュー
ジョン速度を可能とするように形作られる。
【0025】 図2に示されるエフュージョン系100の1つの好ましい実施態様において、
110AおよびBで垂直に整列させた穴は、穴の直径がエフュージョンじゃま板
104の底部に向かって種で始まって逐次減少するような寸法に作られる。かく
て、結晶が成長し、成長結晶界面が源に向かって移動するにつれて、ガス速度が
残りの穴を通って増加するように、より大きな穴が成長結晶により逐次被覆され
る。結果として、穴の適切な設置とサイジング、および既知の流体力学原理によ
るチャンバー114の適切なサイジングで、結晶成長サイクルの間じゅうのエフ
ュージョンの流速は、実質的に一定に維持され、一方エフュージョンガスが11
0AおよびBの穴ならびにマスターエフュージョン出口を通って出て行く前に、
上方に流れ、成長結晶界面を横切るように助長する。
【0026】 流体流れ路のサイズを含めて、図1および2に示されるエフュージョン系10
0の正確な形状寸法は、いくつかの要因、主として成長系のサイズおよび全蒸気
流速、るつぼの内部および外部の系統圧力、エフュージョン助成ガスの流速およ
び系温度を考慮して、決定するのが最善であることは理解されよう。エフュージ
ョン助成ガスなしで系100などのエフュージョン系の作動において、全蒸気流
速の2%よりも大きなエフュージョン速度が望ましく、典型的には約2%〜約8
0%の範囲である。より具体的には、全蒸気流速の約20%〜約50%の範囲の
エフュージョン速度が、より望ましいとみなされ、約30%〜約35%の範囲の
速度が好まれる。
【0027】 図示されてはいないが、示される系100などの系において一定のエフュージ
ョンを維持する1つの望ましい方法は、マスターエフュージョン出口を、チャン
バーの外側に位置する非常に高精度の低圧力絶対キャパシタンスマノメーターに
結合することで、マノメーターは、マノメーターで所定の定圧読取りを維持する
ために必要なガスを流すために、電子制御器ならびに関連制御弁および真空ポン
プに結合される。同じ装置を用いて、固定オリフィスを横切る圧力降下を測定す
る非常に高精度の示差キャパシタンスマノメーターもしくは他の適宜の技術を、
絶対マノメーターと交換できるだろう。また、熱質量流量制御器を、一定のエフ
ュージョンを維持する手段として使用できるだろう。
【0028】 図4に示される別の実施態様において、エフュージョン系200には、源蒸気
が結晶成長界面の上を、および横切って、および離れて移動してエフュージョン
出口に達するように、種とほぼ同じレベルもしくはそれより高いレベルで種結晶
の周囲を越えて配置されるマスターエフュージョン出口208が含まれる。図示
されるように、エフュージョン出口208は、種よりも高い。所望のエフュージ
ョンを達成するために、エフュージョン系200には、源蒸気およびエフュージ
ョン助成ガスが種に達する前に通過しなければならない、種の真ん前に中心を取
った1つの大きな開口部212を含む水平エフュージョンじゃま板210が含ま
る。エフュージョンじゃま板に1つの中央開口部を有することの代替として、じ
ゃま板は、種の真ん前に中心を取った一連の対称的に配置した小さな開口部を有
してもよいし、あるいはじゃま板は、種の真ん前に中心を取った多孔質黒鉛もし
くは他の適宜の多孔質材料から形成されていてもよい。
【0029】 図5に示される別の実施態様において、エフュージョン系300には、垂直の
柱の対称的に配置されたエフュージョン出口、溝もしくは垂直スロットを含む円
筒形インサートチューブ302が含まれる。この円筒形インサートチューブは、
不純物原子のエフュージョンの出口が結晶成長界面の真下にいつも存在するよう
に、るつぼ側壁の固定マスターエフュージョン出口308を越えて、上げ/下げ
メカニズム(模式的に示す)により上方に引き上げられる。
【0030】 今度は図6の副集成部品120を参照すると、図2の副集成部品20とはいく
つかの構造的および機能的相違を有する中央副集成部品の別の実施態様が示され
ている。これに関し、図6は、結晶が成長するにつれてそれを上げ、それにより
成長サイクルの間じゅう同じ相対位置に成長結晶界面を維持する引張メカニズム
とともに使用される別のエフュージョン系400を示す。図6の実施態様によれ
ば、るつぼ490は、成長チャンバー内に外スリーブ492により固定して維持
され、一方熱シンクおよび種は、チャンバーの上部から懸架される。かくて、熱
シンクおよび種は、結晶が成長する速度に相当する速度で上方(矢印P)に引っ
張り上げられるように、るつぼから離れている。種の引張は、パルスモーターに
結合された密閉ループ制御器により成就できる。代替として、成長速度は、計算
もしくは観察された速度に合わせてプログラムされた引張メカニズムとともに、
観察された変遷的成長情報から計算もしくは見積もりできる。結晶が引っ張られ
ると、結晶成長界面での温度を制御する系は、コンピュータを利用することなく
図3に示される制御器の形状を取ることができる。光学高温計80が成長サイク
ルの間じゅう結晶成長界面と同じ位置に向けられるので、感知される温度は、コ
ンピュータおよび結晶成長による界面の移動を修正するためのルックアップテー
ブルの使用を必要とすることなく、いつも結晶界面で直接温度を反映する。
【0031】 エフュージョン系400には、対称的に配置された位置で成長結晶界面の真下
に、じゃま板側壁にエフュージョン開口部406を有する円筒形エフュージョン
じゃま板404が含まれる。開口部406は、テーパーチャンバー414を通っ
て、るつぼ上部壁のマスターエフュージョン出口412と連絡する。引張メカニ
ズムが、成長サイクルの間じゅう結晶成長界面を同じ位置に配置するので、界面
は、エフュージョン系に関しては移動せず、それにより一定のエフュージョン速
度を容易にする信頼できる流れ特性を与える。
【0032】 他のエフュージョン系形状寸法も利用できることは、エフュージョン系の主要
目的が、不純物原子/分子および化学量論的過剰を一掃するために、結晶成長界
面でエフュージョンを与えることであることを考えれば、理解されよう。
【0033】 図6の副集成部品120も、(i)エフュージョン助成ガスを供給するため、
もしくは(ii)源ガスを供給するため、あるいは(iii)別の源(例、固体
源53)から蒸気種の供給を補給し、一方エフュージョンも助けることにより、
両方の目的に役目を果たすガスを供給するために与えられる、一対のガスインゼ
クター122、124を含む。
【0034】 エフュージョン助成ガス(例、窒素もしくはアルゴン)を噴射するために副集
成部品120のガスインゼクター122、124を用いるときは、流速は、好ま
しくは結晶成長界面から不純物原子/分子および化学量論的過剰を除去すること
を助けるのに十分な連続レベルに維持される。
【0035】 副集成部品120のガスインゼクター122、124を、源材料を与えるため
に使用するときは、成長系を、結晶性固形物が優先的に昇華するときに起こる成
長化学の変化なしで、もっと長い時間作業させることができる。さらに、源材料
の連続流れのためにガス噴射系を用いることも、異なる比率で源材料を供給する
ことにより成長速度を最適化する融通性を提供し、N2およびNイオンなどを形
成する。N2原子結合は非常に強いので、窒素イオンもしくは励起N2の源蒸気へ
の添加は、AlN単結晶の成長速度を有意に増加させる。これに関し、AlN単
結晶の成長は、有意な速度制限反応1/2N2(g)→1/2N2(ads)→N(ads)
包含する。成長るつぼにおける原子窒素、窒素イオンもしくは励起N2の存在は
、成長速度に関するこの制限を克服する助けをする。原子窒素、窒素イオンもし
くは励起窒素の添加は、成長るつぼへの噴射前もしくは後のいずれでも、原子窒
素、窒素イオンもしくは励起窒素を造るために、レーザーもしくは他の系の使用
により容易にすることができる。
【0036】 窒素もしくはアルゴンなどのエフュージョン助成ガスの使用は、エフュージョ
ン速度を増加させるために用いることができる。これに関し、エフュージョン助
成ガスを、成長結晶界面を横切る、かつエフュージョンじゃま板を通るガス流速
を増加させるために、結晶成長界面の真下もしくは正しくそこに噴射させること
ができる。エフュージョン助成ガスを、エフュージョンじゃま板を通るガス流速
を増加させるために、エフュージョンじゃま板出口とマスターエフュージョン出
口との間の領域に直接噴射させることもできる。ガス助成エフュージョン操作に
おいて、成長結晶界面でのエフュージョンは、全蒸気流速の約12%〜約99.
9%の範囲であるべきである。これに関し、「全蒸気流速」という語は、本明細
書では、(i)昇華から供給される源蒸気流れ、源ガス噴射、気化液体Al、も
しくは(ii)エフュージョン助成ガス流れを含む全ガス流れを称する。
【0037】 エフュージョン系を、結晶がエフュージョンじゃま板下方で成長するにつれて
一定のエフュージョン速度を維持するために、成長チャンバーにおけるガス圧力
を成長作業の間減少させるような方法でも、操作できる。これに関し、マスター
エフュージョン穴(単数もしくは複数)を、図1に示される圧力制御装置の使用
により結晶成長作業の間成長チャンバーにおけるガス圧力を低下させることによ
りエフュージョンが定速度に維持される種のそばに配置することができる。
【0038】 図7を参照すると、図示されていない水冷炉チャンバー内に入れた円筒形抵抗
加熱体252を含むさらに別の中央副集成部品220が示されている。加熱体2
52は、前記るつぼに類似するるつぼ290内に配置される種結晶を加熱するた
めに利用されるが、るつぼ290は、垂直円筒形加熱体の熱伝達能力ゆえに実質
的により大きい高さを有する。
【0039】 図8Aは、アルゴンもしくは窒素をるつぼに噴射してエフュージョン助成ガス
として働かせるためにガスインゼクター350を利用することを除いて、図7の
副集成部品に総合的形状および構造において類似する副集成部品320を示す。
噴射ガスが、エフュージョンじゃま板352により種結晶に通じるガス流れ導管
を与える円筒形ハウジング354に向けられる。複数のエフュージョン穴が、噴
射ガス入力速度に相当するガス流速で不純物を一掃するためのハウジング354
の上部に配置される。
【0040】 図示されていないが、図2のヒーター52などの水平平板ヒーターおよび図7
および8Aのヒーター252などの円筒形ヒーターの両方を含む組合せ加熱配置
により、熱が成長系に供給できることは理解されよう。そのような構造では、系
への主要熱およびるつぼにおける均一な(水平)熱分布の創造は、ヒーター52
により達成され、一方垂直円筒形ヒーター252は、直立したるつぼ壁にエッジ
効果を与えるための熱源を与えるために使用される。この組合せ加熱系の改良と
して、垂直円筒形ヒーターを、るつぼを囲む複数の積み重ねたヒーターリング(
図示せず)と交換できる。リングは、互いに電気的および物理的に隔離され、熱
勾配がるつぼの垂直軸上方に所望のように変化させられるように独立して制御さ
れる。
【0041】 図8B1は、アルミニウムおよびN2源蒸気の定速度を造り出すために利用さ
れる蒸気源装置800を示す。この系において、液体Alを特定の温度に加熱す
ることにより生成されるAl蒸気は、成長るつぼ内のN2と結合して源蒸気の所
望の流量および化学量論を生む。したがって、噴射N2ガスを熱質量流量制御器
で制御することと組み合わせて温度を制御して、Al液体の蒸気圧を制御するこ
とにより、この系は、優れた制御のエフュージョン速度および蒸気化学量論を提
供する。より具体的には、蒸気源装置800には、図8B1に示される形状を有
する黒鉛るつぼ990、円筒形抵抗加熱体952、種72を保持する熱シンク9
67、および図4に示されるエフュージョン系に類似するエフュージョン系が含
まれる。液体Alは、BN絶縁体リングもしくは物理的ギャップ、あるいは他の
適宜の手段により977で電気的に絶縁された下方のるつぼ975に含まれる。
るつぼ975は、冷るつぼ、例えば、その内容物が図8B1に示されるような水
冷誘導加熱コイル980により加熱される水冷銅るつぼでもよい。代替として、
るつぼ975は、高密度黒鉛、熱分解黒鉛、炭化珪素被覆黒鉛もしくは窒化硼素
から形成されていてもよい。これらのるつぼは、適宜に抵抗加熱もしくは誘導加
熱により加熱できる。Alガスは、液体Alからるつぼ990に入り、一方N2
ガスは、インゼクター993を通して噴射される。液体Alは、るつぼ内に維持
される条件下で適切な蒸気流量、具体的には、るつぼ圧力を造るのに十分な温度
に維持される。典型的には、液体Al温度は、系条件下で適切な蒸気流量をつく
るために、約1000〜2400℃に維持され、約2200℃以下の温度が好ま
しい。るつぼ内の温度は、液体Alのそれよりも高い温度で維持される。るつぼ
内部の領域は、より低温の種成長界面で縮合するAlおよびN2で飽和する。図
示されていないが、中央開口部を有する水平じゃま板は、絶縁体リング977の
上のるつぼ990を横切って延び、圧力勾配およびるつぼ990に移動するAl
蒸気への速度増加を造り出し、それによりN2の液体Alへのバック拡散を減少
させる。
【0042】 図8B1の系は、非常に純な源蒸気の使用および化学両論を慎重に制御する能
力を可能とすることが、理解されよう。これらの要因は、溶融Alの近くの種結
晶の優先的配置と結合して、エフュージョンが好ましいことは理解されるが、ほ
とんどもしくはまったくエフュージョンなしで、図8B1に示されるような系の
作業を可能とすることは、理解されよう。
【0043】 図9Aは、円筒形加熱体252と熱シンクとの間の不均一な熱分布を示し、一
方図9Bは、前記実施態様の水平加熱体52と熱シンクとの間の均一な熱分布を
示す。
【0044】 図10は、非常に低い高さ対直径(H:D)アスペクト比、および大きな直径
のAlN結晶を成長させるよう特別に設計された他の特徴を有するるつぼを含む
結晶成長系の部分を示す。源材料53は、約2.5:1未満、典型的には1:3
以下、もっとも好ましくは1:8程度のH:Dアスペクト比を生じるために、種
結晶672のごく近くに間隔を取った固体材料である。エフュージョン系は、図
4に示された前記エフュージョン系に類似している。大きな直径の結晶の成長を
助長するために、種結晶を、種の一部分が熱シンクの下部の磨いた平らな表面の
下に延びるように、熱シンク667に設置する。このために、種をカットして、
熱シンクの底部を通って延びる開口部618の周囲で形成される円形肩614の
上に置かれる、外へ向かって突出する円周リップ610(図11A)を造る。こ
の配置は、種の下方部分が、種成長表面620のみならず種の円周外壁部分62
2も曝露するために、熱シンクを越えて突出することを可能とする。壁部分62
2(すなわち、水平平面)からまさしく外へ向かっての種の成長は、大きな直径
の結晶の成長を、特に、好ましくは、主要成長方向(すなわち、垂直)が種の基
礎面から離れている場合に、容易にする。この種配向は、水平方向にさらに速い
成長速度を生む。
【0045】 図10の低アスペクト比系は、エフュージョンの使用なしでAlNのバルク結
晶を成長させるために、非常に純な源材料53を用いて本発明により利用できる
。これに関し、固体もしくは液体形状の源材料は、重量で、好ましくは0.08
%未満のAl含有率、約0.05%未満の非ドーパント/非合金電気的活性不純
物含有率、および約400ppm未満の酸素含有率を有する。H:Dアスペクト
比は、約2.5:1未満、典型的には1:3未満、もっとも好ましくは1:8未
満である。
【0046】 本発明によれば、図10の系は、ほとんどもしくはまったくエフュージョンな
しで、1:3以下、好ましくは1:8以下の低H:Dアスペクト比を利用して、
るつぼの平らな底部の真下に設置される水平的に配置される平板ヒーターで、バ
ルクAlN結晶を成長させるために使用することができる。
【0047】 図11B〜Dは、t=2時間、t=8時間、t=12時間のそれぞれの成長サ
イクルで、前進する結晶成長界面630B、630C、630Dを示す図10の
種および熱シンクの拡大図である。典型的な例として、種は、25mmの曝露直
径を有し、熱シンクの底部は、112.5mmの直径を有する。24時間成長サ
イクルの終わりで、成長結晶は、100mmの直径および20mmの高さを有す
る。
【0048】 源材料および源材料の形状の適切な選択(固体あるいはガスあるいは組み合わ
せ)、ならびにドーピング材料の意図的な導入を、所望の結晶構造および組成を
生むための結晶成長系の作業を特別に仕立て上げるために用いることができるこ
とは、理解されよう。例は下記のごとくである: (1)意図的に固有AlNを成長させるための源材料としての固体未ドープAl
Nの使用。 (2)意図的に埋め合わせAlNもしくはAlNを、単結晶性AlNの硬度およ
び/または屈折率を意図的に増加させるために非電気的もしくは光学的に活性で
ないドーパントで成長させるために、源材料としての特定の純度レベルで意図的
にドープされた固体AlNの使用。 (3)噴射源ガス(単数もしくは複数)と組み合わせた、不純物でドープされた
もしくはドープされていない固体AlNからなる組合せ源の使用。 (4)原子窒素、N2、窒素イオン、Al(CH33、NH3、AlCl3、Al
蒸気、もしくは他のガス源のみ、あるいは上記(3)の材料と組み合わせての使
用。 (5)原子窒素、N2、窒素イオン、Al(CH33、NH3、AlCl3、Al
蒸気、もしくは他のガス源のみ、あるいは源材料として組み合わせての使用。 (6)成長るつぼへの噴射前もしくは後に原子窒素、窒素イオンもしくは励起窒
素を造るためのマイクロ波、レーザーもしくは他の系の使用。
【0049】 窒化アルミニウムのバルク単結晶を上に成長させる種結晶は、窒化アルミニウ
ム種結晶もしくは炭化珪素種結晶、あるいは単結晶性タングステン、単結晶性A
23(2,040℃以下)および合金、あるいはAlNを含む他の化学的組合
せなど他の適宜の材料から形成される種結晶であり得ることは、理解されよう。 実施例I バルクAlN単結晶を、過剰アルミニウム濃度を<0.05%に減少するため
に1,950℃で10時間昇華させたAlN源結晶を用いて成長させる。次に、
図1および2の熱分解黒鉛成長るつぼ90に、精製N2雰囲気下グローブボック
ス内で720gのAlN源結晶を装填する。直径2.25インチ、厚さ0.8m
mの単結晶性オンアクシス(on-axis)6HSiC種(基礎面配向)を、高密度黒
鉛熱シンクチューブ68の底部に置き、熱シンクロッド76を通して加えられた
圧力により所定の場所にしっかりと留める。
【0050】 エフュージョン系成分を、るつぼに適切に配置し、るつぼ上部に接続された熱
シンクを所定の場所にねじで留める。ついで、装置全体を、結晶成長炉チャンバ
ーに積み込む。成長チャンバーを密閉した後、系を、20分間の直線勾配でメカ
ニカル真空ポンプにより10-3トルにポンプで下げる。ターボ分子ポンプを、3
0分でチャンバー圧力を10-5トルに低下するために使用する。成長チャンバー
を、高純度N2で760トルの圧力に裏込めする。ついで、るつぼを、300℃
の温度に加熱する。次に、成長チャンバーを、10-3トルの圧力にポンプで下げ
る。ついで、系を、高純度N2で1,000トルの圧力に裏込めする。
【0051】 圧力を、磁気制御弁を通してガスを絞ることにより1,000トルで一定に維
持し、一方るつぼ底部温度は、光学高温計で測定すると、2時間15分間かけて
直線勾配で300℃から2,365℃に上げられる。
【0052】 次に、系統圧力を、30分間かけて直線勾配で2トルに減少する。種の温度は
、光学高温計で測定すると、熱シンクへの水の流量を調整することにより2,2
60℃で維持される。
【0053】 ついで、系を、NtのNe=28%のエフュージョン速度で14時間この形状
に維持する。次に、るつぼ温度を、1時間30分間かけて直線勾配で2,365
℃から1,200℃に下げる。ついで、加熱体への電力が1時間で直線勾配で0
に減少すると、系を、1時間かけて直線勾配で760トルの圧力に窒素で裏込め
する。2時間後、るつぼを、結晶成長チャンバーから取り出す。結果として得ら
れるAlN結晶は、直径2インチ、厚さ16〜20mmである。実施例II バルクAlN単結晶を、過剰アルミニウム濃度を<0.05%に減少するため
に1,950℃で10時間昇華させたAlN源結晶を用いて成長させる。次に、
図6の高密度炭素含浸黒鉛成長るつぼ490に、精製N2雰囲気下グローブボッ
クス内で720gのAlN源結晶を装填する。直径2.25インチ、厚さ0.8
mmの単結晶性オンアクシス6HSiC種(基礎面配向)を、高密度黒鉛熱シン
クチューブ68の底部に置き、熱シンクロッドを通して加えられた圧力により所
定の場所にしっかりと留める。
【0054】 エフュージョン系成分を、るつぼに適切に配置し、高密度黒鉛外スリーブを所
定の場所にねじで留める。ついで装置全体を、結晶成長炉チャンバーに積み込み
、黒鉛ガスインゼクターを、るつぼにねじで留める。成長チャンバーを密閉した
後、系を、20分間の直線勾配でメカニカル真空ポンプにより10-3トルにポン
プで下げる。ターボ分子ポンプを、30分でチャンバー圧力を10-5トルに減少
するために使用する。成長チャンバーを、高純度N2で760トルの圧力に裏込
めする。ついで、るつぼを、300℃の温度に加熱する。次に、成長チャンバー
を、10-3トルの圧力にポンプで下げる。ついで、系を、高純度N2で1,00
0トルの圧力に裏込めする。
【0055】 圧力を、磁気制御弁を通してガスを絞ることにより1,000トルで一定に維
持し、一方るつぼ底部温度は、光学高温計で測定すると、2時間15分間かけて
直線勾配で300℃から2,365℃に上げられる。
【0056】 次に、系統圧力を、30分間かけて直線勾配で2トルに減少する。種の温度は
、光学高温計で測定すると、熱シンクへの水の流量を調整することにより2,2
60℃で維持される。
【0057】 次に、N2を、1.2標準cm3/分の全速度でMKS Instrument
sの質量流量制御器によりガスインゼクター122および124に流す。 最後に、垂直上げ/下げメカニズムを設定して、1時間につき2mmの速度で
種を引き上げる。
【0058】 ついで、系を、NtのNe=64%のエフュージョン速度で24時間この形状
に維持する。次に、るつぼ温度を、1時間30分間かけて直線勾配で2,365
℃から1,200℃に下げる。ついで、加熱体への電力が1時間で直線勾配で0
に減少すると、系を、1時間かけて直線勾配で760トルの圧力に窒素で裏込め
する。2時間後、るつぼを、結晶成長チャンバーから取り出す。結果として得ら
れるAlN結晶は、直径2インチ、厚さ44〜48mmである。 (2)Al、Si、NおよびCの源蒸気種を成長結晶界面に縮合することによる 窒化アルミニウム:炭化珪素合金のバルク単結晶の生成 前述の窒化アルミニウムのバルク単結晶を生成するプロセスを、SiCが結晶
の格子構造における位置でAlNと置換するように、成長結晶界面で所望%の珪
素および炭素源蒸気種を得られるように改良できる。このプロセスでAlN:S
iC合金のバルク単結晶を生成する1つの方法は、図1および2の系を利用して
、優先的にSiおよびC源蒸気種をAlおよびN源蒸気種とともにるつぼに昇華
させる固体源材料53に固体を添加することによる。このプロセスは、下記実施
例IIIに記載される。実施例III バルクAlN0.7:SiC0.3単結晶を、およそ70原子%のAlNおよび30
原子%のSiCの比率を有する純多結晶性AlN:SiC源結晶を用いて成長さ
せる。図1および2の熱分解黒鉛成長るつぼ90に、精製N2雰囲気下グローブ
ボックス内で720gのAlN:SiC源結晶を装填する。直径2.25インチ
、厚さ0.8mmの単結晶性オンアクシス6HSiC種(基礎面配向)を、高密
度黒鉛熱シンクチューブ68の底部に置き、熱シンクロッド76を通して加えら
れた圧力により所定の場所にしっかりと留める。
【0059】 エフュージョン系成分を、るつぼに適切に配置し、るつぼ上部に接続された熱
シンクを所定の場所にねじで留める。ついで装置全体を、結晶成長炉チャンバー
に積み込む。成長チャンバーを密閉した後、系を、20分間の直線勾配でメカニ
カル真空ポンプにより10-3トルにポンプで下げる。ターボ分子ポンプを、30
分でチャンバー圧力を10-5トルに減少するために使用する。成長チャンバーを
、高純度N2で760トルの圧力に裏込めする。ついで、るつぼを、300℃の
温度に加熱する。次に、成長チャンバーを、10-3トルの圧力にポンプで下げる
。ついで、系を、高純度N2で1,000トルの圧力に裏込めする。
【0060】 圧力を、磁気制御弁を通してガスを絞ることにより1,000トルで一定に維
持し、一方るつぼ底部温度は、光学高温計で測定すると、2時間15分間かけて
直線勾配で300℃から2,335℃に上げられる。
【0061】 次に、系統圧力を、30分間かけて直線勾配で7トルに減少する。種の温度は
、光学高温計で測定すると、熱シンクへの水の流量を調整することにより2,2
15℃で維持される。
【0062】 ついで、系を、NtのNe=28%のエフュージョン速度で14時間この形状
に維持する。次に、るつぼ温度を、1時間30分間かけて直線勾配で2,335
℃から1,200℃に下げる。ついで、加熱体への電力が1時間で直線勾配で0
に減少すると、系を、1時間かけて直線勾配で760トルの圧力に窒素で裏込め
する。2時間後、るつぼを、結晶成長チャンバーから取り出す。結果として得ら
れるAlN:SiC合金単結晶は、直径2インチ、厚さ18〜22mmである。
【0063】 AlN:SiC合金のバルク単結晶を生成する別の典型的なプロセスを、実質
的に図1および2に示される系を用いて実施されるが、下記実施例IVに記載さ
れるように、図6の成長結晶490を使用する。実施例IV バルクAlN0.7:SiC0.3単結晶を、およそ70原子%のAlNおよび30
原子%のSiCの比率を有する純多結晶性AlN:SiC源結晶を用いて成長さ
せる。図6の高密度炭素含浸黒鉛成長るつぼ490に、精製N2雰囲気下グロー
ブボックス内で720gのAlN:SiC源結晶を装填する。直径2.25イン
チ、厚さ0.8mmの単結晶性オンアクシス6HSiC種(基礎面配向)を、高
密度黒鉛熱シンクチューブ68の底部に置き、熱シンクロッドを通して加えられ
た圧力により所定の場所にしっかりと留める。
【0064】 エフュージョン系成分を、るつぼに適切に配置し、高密度黒鉛外スリーブを所
定の場所にねじで留める。ついで装置全体を、結晶成長炉チャンバーに積み込み
、黒鉛ガスインゼクターを、るつぼにねじで留める。成長チャンバーを密閉した
後、系を、20分間の直線勾配でメカニカル真空ポンプにより10-3トルにポン
プで下げる。ターボ分子ポンプを、30分でチャンバー圧力を10-5トルに減少
するために使用する。成長チャンバーを、高純度N2で760トルの圧力に裏込
めする。ついで、るつぼを、300℃の温度に加熱する。次に、成長チャンバー
を、10-3トルの圧力にポンプで下げる。ついで、系を、高純度N2で1,00
0トルの圧力に裏込めする。
【0065】 圧力を、磁気制御弁を通してガスを絞ることにより1,000トルで一定に維
持し、一方るつぼ底部温度は、光学高温計で測定すると、2時間15分間かけて
直線勾配で300℃から2,335℃に上げられる。
【0066】 次に、系統圧力を、30分間かけて直線勾配で7トルに減少する。種の温度は
、光学高温計で測定すると、熱シンクへの水の流量を調整することにより2,2
15℃で維持される。
【0067】 次に、95%N2/5%CNガスを、1.2標準cm3/分の全速度でMKS
Instrumentsの質量流量制御器によりガスインゼクター122および
124に流す。
【0068】 最後に、垂直上げ/下げメカニズムを設定して、2.1mm/時間の速度で種
を引き上げる。 ついで、系を、NtのNe=64%のエフュージョン速度で24時間この形状
に維持する。次に、るつぼ温度を、1時間30分間かけて直線勾配で2,335
℃から1,200℃に下げる。ついで、加熱体への電力が1時間で直線勾配で0
に減少すると、系を、1時間かけて直線勾配で760トルの圧力に窒素で裏込め
する。2時間後、るつぼを、結晶成長チャンバーから取り出す。結果として得ら
れるAlN:SiC合金単結晶は、直径2インチ、厚さ46〜50mmである。
【0069】 図8B2、8Cおよび8Dを参照すると、AlN:SiC合金のバルク単結晶
を、結合Al−Si液浴もしくは個々のAlおよびSi浴を気化させて成長るつ
ぼ内にAlおよびSi源蒸気を製造させ、CおよびN蒸気種をCおよびN含有ガ
スの成長るつぼへの噴射により与えることによって、成長させることもできる。
【0070】 図8B2は、Al、Si、NおよびC源蒸気の定流量を造るために利用される
蒸気源装置800を取り込む結晶成長系を示す。この系において、液体Al−S
iを特定の温度に加熱することにより生成するAl+Si蒸気は、成長るつぼ内
のCおよびN蒸気と結合して、源蒸気の所望の流量および化学量論を生じる。種
もしくは成長結晶界面近くの成長るつぼ内部の領域は、成長結晶界面でAlN:
SiC単結晶性合金を形成するために反応するAl、Si、CおよびN成分と飽
和となる。より具体的には、蒸気源装置800には、図8B2で示される形状を
有する黒鉛るつぼ990、円筒形抵抗加熱体952、種72を保持する熱シンク
967、および図4に示されるエフュージョン系に類似するエフュージョン系が
含まれる。液体Al−Siは、BN絶縁体リングもしくは物理的ギャップ、ある
いは他の適宜の手段により977で電気的に絶縁された下方のるつぼ975に含
まれる。るつぼ975は、冷るつぼ、例えば、その内容物が図8B2に示される
ような水冷誘導加熱コイル980により加熱される水冷銅るつぼでもよい。代替
として、るつぼ975は、高密度黒鉛、熱分解黒鉛、炭化珪素被覆黒鉛もしくは
窒化硼素から形成されていてもよい。これらのるつぼは、適宜に抵抗加熱もしく
は誘導加熱により加熱できる。CおよびN蒸気は、ガスインゼクター993を通
して導入されるCおよびN含有源ガスにより生成される。1つの実施態様におい
て、CおよびN含有源ガスは、N2などの適宜のキャリヤーガスに輸送されるC
Nである。CおよびN含有源ガスの流量は、CNの場合には、所望の流量のN2
におけるCNが生成されるように高温(例、>850℃)でパラジシアンを横切
ってN2の流量を制御する熱質量制御器999を利用するなど、適宜の装置によ
り達成される。液体Al−Siは、るつぼ内に維持される条件下で適切な蒸気流
速、特にるつぼ圧力を造るのに十分な温度に維持される。例えば、30%AlN
/70%SiC(原子%)組成物については、全AlおよびSi蒸気圧は、17
27℃で5.46トル程度である。適切な蒸気流速を造るためには、約700℃
以上の温度が好ましい。
【0071】 図8Cは、図8B2の装置800に類似するが、異なる形状寸法、および成長
結晶界面を含む成長るつぼ990の部分へのAlおよびSi源蒸気の導入を容易
にする溶融液体Al−Siの上への水平じゃま板995の追加を有する、蒸気源
装置800’を取り込む別の結晶成長系を示す。より具体的には、中央開口部9
96を含む水平じゃま板995は、AlおよびSi源蒸気が流れて圧力勾配およ
び結果としてるつぼ990へと移動するAlおよびSi蒸気に速度増加を造る流
れ路を横切って延びる。この配置は、CNもしくは他のCおよびN含有ガスの液
体Al−Siへのバック拡散を減少する役目を果たし、一方AlおよびSi源蒸
気を成長結晶界面の方に推進する役目も果たす。これは、特に結晶成長温度が液
体AlおよびSiを気化するために必要とされる温度よりも高いときに重要であ
る。装置800’には、ある作業条件下での成長結晶界面で蒸気堆積を容易にす
る低分布るつぼ構造も含まれる。
【0072】 図8Dは、図8B2および8Cに示されるものに類似するが、別々に含まれた
AlおよびSi源蒸気の溶融液体源を有する、結晶成長装置1800を示す。よ
り具体的には、装置1800には、水冷誘導加熱コイル1815で制御された温
度で液体Alを維持する第一るつぼ1810、および加熱コイル1825で制御
された温度で液体Siを維持する第二るつぼ1820が含まれる。熱および電気
絶縁体1830は、るつぼ1810および1820を隔離する。るつぼ1810
および1820は、好ましくは図8Cの実施態様に関連して上述した方法で圧力
勾配を造り、かつ蒸気流れを容易にするための中央開口部を有するじゃま板18
50、1852含むそれぞれのAl/Si蒸気流れ導管1840、1842によ
り、成長るつぼ990と連絡する。AlおよびSi蒸気を生成する独立したるつ
ぼは、Alの蒸気圧がSiのそれよりもかなり高いので、有利である。かくて、
図8B2および8Cにおけるように、AlおよびSiが共通のるつぼに液体の形
で含まれるときには、Al−Si液体のパーセンテージ組成は、るつぼ内の共通
の温度および圧力条件下で適切な比率のAlおよびSi蒸気を生成するために、
制御されなければならない。別に言い方をすれば、Al−Siの結合溶融溶液は
、成長るつぼ内に所望のAlおよびSi蒸気組成を得るためには、典型的に高い
(原子量)パーセンテージのSiを必要とするだろう。一方、図8Dの分離した
るつぼは、AlおよびSiの気化率のよりよい制御のための独立した温度制御を
可能とする。
【0073】 図8B2、8Cおよび8Dの系が、非常に純な源蒸気および化学両論を慎重に
制御するための能力を使用できることは、理解されよう。これらの要因は、溶融
AlおよびSiに近い種結晶の優先的配置と結合して、ほとんどもしくは全くエ
フュージョンなしで系の作業を可能とするが、エフュージョンが好ましいことは
理解されよう。
【0074】 図8B2、8Cおよび8Dの系に関して、ある圧力および温度条件下では、S
iおよびAlを、結合されていてももしくは別々に含有されていても、液体の代
わりに固体形から気化させることができることも、理解されよう。
【0075】 AlNもしくはAlN:SiC合金のバルク単結晶の成長は、一般に「昇華」
技術と称されるもので達成されると本明細書でときどき記載されてきたが、そこ
では源蒸気は、AlN、SiCの結晶固体、あるいはAlN、Al、N、SiC
、SiもしくはCを含む他の固体もしくは液体の結晶性固体が優先的に昇華し、
その後成長結晶界面で再縮合するときに、少なくとも一部生成される。他の例で
は、源蒸気、特にAlおよびSiは、AlおよびSi液体を気化させることによ
り生成される。さらに、本発明によれば、源蒸気は、源ガスの噴射もしくは類似
の技術により全体もしくは一部成就される。本発明によりバルクAlN:SiC
合金単結晶を成長させるために使用されるこれらや他の技術を記載することにお
いて、「堆積させる」、「蒸気種を堆積させる」などの語が、しばしば用いられ
る。
【0076】 本発明の方法および装置は、多様な格子構造でAlN:SiC合金の単結晶を
生成する役目を果たすことができるが、本明細書に記載の成長条件下では、好ま
しい格子構造は、単結晶を生成するためにAlNおよびSiCが格子構造におい
て互いと置換する「2H」であることは、理解されよう。これに関し、「単結晶
」という語は、本明細書では、等方性電子工学および/または光学特性を与える
のに十分な長いレンジオーダーを有する単結晶およびある固溶体を称するために
用いられる。 (3)結晶をアルミニウムの溶融体から引っ張ることによる窒化アルミニウムの バルク単結晶の生成 窒化アルミニウムのバルク単結晶は、N含有ガスが泡立てて入れられるアルミ
ニウムの溶融体から結晶が引っ張り出されるプロセスによっても生成される。図
12を参照して、そのような系を記載する。系10Mには、N2ガスが、液体A
lの温度以下に維持される種結晶130MにAlNを形成し、再堆積するように
、液体Al120Mを含む黒鉛るつぼ110Mの底部にN2ガスを強引に入れる
ために利用される窒化硼素(BN)ガスインゼクター400Mが含まれる。るつ
ぼはチャンバー260Mに含まれ、円筒形抵抗加熱体240Mにより加熱される
。当業界で既知の熱シールド250Mが、利用される。
【0077】 図13に示される本発明の別の実施態様(副集成部品2)において、るつぼは
、誘導加熱コイル140Mにより加熱される。 本発明の他の実施態様において、るつぼを、液体Alを含むるつぼを通って垂
直熱勾配を生むように、1以上の抵抗加熱体で加熱できる。多重加熱体は、円筒
形リング、るつぼの側に沿って円筒形加熱体と組み合わせて使用されるるつぼの
底部の平板、るつぼの上および下の平板、もしくはるつぼを通る熱分布の制御を
可能とする他の組合せの形状を取ることができる。
【0078】 るつぼは、黒鉛、高密度黒鉛、熱分解黒鉛、炭化珪素被覆黒鉛、Al23、酸
化ジルコニウム、BNもしくは他の適宜の材料から形成できる。さらに、誘導加
熱を用いるときには、銅から形成される水冷低温るつぼを用いることができる。
【0079】 種の温度は、熱シンク210M(図13にもっとも明確に示される)への冷却
水の流量を制御することにより、制御できるが、種130Mは熱シンク210M
と親密な熱伝達関係にあることが、理解されよう。温度制御ループには、温度制
御器200Mに結合された光学高温計230Mが含まれ、温度制御器200Mは
、今度は、冷却水制御弁220Mに結合される。
【0080】 ガスインゼクター400Mは、BN、高密度黒鉛もしくは他の適宜の材料から
形成できる。ガスは、好ましくは成長結晶界面450Mの真下の液体Alに噴射
される。複数の穴を含むガスインゼクター400Mの端に位置するガス拡散器4
20Mを、大きな未反応N2泡が液体Al中に形成しないことを確実にするため
に用いることができる。
【0081】 種は、単結晶性SiC、Al23、WもしくはAlNから形成される。 系の視覚による観察および制御のための手段は、ビューポート300Mにより
供給される。
【0082】 系10Mの他の要素を、すぐ下の実施例VおよびVIで、その機能とともに記
載する。実施例V ガスインゼクター400Mを、るつぼ110Mに挿入する。99.999%よ
りも大きい純度レベルを有する850gのAl材料を、るつぼ110Mに装填す
る。るつぼを、チャンバー260Mに入れ、黒鉛るつぼ支持ロッド360Mにね
じで留める。ついで、チャンバーを密閉し、10分間かけて直線勾配でメカニカル
ポンプ330Mにより10-3トルにポンプで下げる。磁気制御弁340Mを利用
して、圧力を10トルまで制御する。直径3インチの絞り弁310Mを利用して
、圧力を10トル以下まで制御する。ついで、ターボ分子ポンプ320Mを用い
て、チャンバーを10-5トルにポンプで下げる。次に、チャンバーを、制御弁3
05Mを用いて、3,000トルの圧力まで高純度N2で裏込めする。圧力制御
器350Mを用いて、成長プロセスの間チャンバー圧力を3,000トルで維持
する。
【0083】 ついで、るつぼ温度を、温度制御器280Mを用いて1時間かけて直線勾配で
1470℃に低下させる。ついで、直径0.5インチの種130Mを、垂直引張
/回転メカニズム205Mを用いて液体Alに下げ、回転を1.5rpmに設定
する。N2流速を、3.5標準cm3/分に設定し、熱質量流量制御器206Mに
よりインゼクター400Mに入れる。種温度を、光学高温計290Mおよびヒー
ター240M用電力供給器270Mに結合した温度制御器280Mを用いて、1
425℃に設定する。ついで、種を引っ張り上げ、種液体界面に高さ2〜3mm
のメニスカスを造る。ついで、垂直引張メカニズムを設定して、種を0.5mm
/時間で上げる。この引張速度を4分毎に調整して、メニスカスを高さ2〜3m
mに維持する。結晶の直径が2インチに達したときに、引張速度を0.8mm/
時間に増加し、4分毎に調整して、メニスカスを高さ3〜5mmに維持し、結晶
の直径を2インチに維持する。結晶を、この形状で16時間引っ張る。
【0084】 ついで、結晶を、Alからおよそ0.5cm引っ張り、加熱体への電力を、1
時間かけて直線勾配で0に減少する。系を、追加の2時間冷却し、N2圧力を、
制御弁340Mにより760トルに減少する。
【0085】 結果として得られるAlN単結晶は、高さ11〜15mm、直径2インチであ
る。実施例VI2ガスインゼクターを、るつぼ110Mに挿入する。99.999%よりも
大きい純度レベルを有する1400gのAl材料を、るつぼ110Mに装填する
。るつぼを、チャンバー260Mに入れ、黒鉛るつぼ支持ロッド360Mにねじ
で留める。ついで、チャンバーを密閉し、10分間かけて直線勾配でメカニカルポ
ンプ330Mにより10-3トルにポンプで下げる。磁気制御弁340Mを利用し
て、圧力を10トルまで制御する。直径3インチの絞り弁310Mを利用して、
圧力を10トル以下まで制御する。ついで、ターボ分子ポンプ320Mを用いて
、チャンバーを10-5トルにポンプで下げる。次に、チャンバーを、制御弁30
0Mを用いて、3,000トルの圧力まで高純度N2で裏込めする。圧力制御器
350Mを用いて、成長プロセスの間チャンバー圧力を3,000トルで維持す
る。
【0086】 ついで、るつぼ温度を、温度制御器280Mを用いて1時間かけて直線勾配で
1540℃に低下させる。ついで、直径0.5インチの種を、垂直引張/回転メ
カニズム205Mを用いて液体Alに下げ、回転を1.5rpmに設定する。N 2 流速を、6.5標準cm3/分に設定し、熱質量流量制御器206Mによりイン
ゼクター400Mに入れる。種温度を、光学高温計290Mおよびヒーター24
0M用電力供給器270Mに結合した温度制御器280Mを用いて、1495℃
に設定する。ついで、種を引っ張り上げ、種液体界面に高さ2〜3mmのメニス
カスを造る。ついで、垂直引張メカニズムを設定して、種を0.7mm/時間で
上げる。この引張速度を4分毎に調整して、メニスカスを高さ2〜3mmに維持
する。結晶の直径が2インチに達したときに、引張速度を1.6mm/時間に増
加し、4分毎に調整して、メニスカスを高さ3〜5mmに維持し、結晶の直径を
2インチに維持する。結晶を、この形状で16時間引っ張る。
【0087】 ついで、結晶を、Al溶融体からおよそ0.5cm引っ張り、加熱体への電力
を、1時間かけて直線勾配で0に減少する。系を、追加の2時間冷却し、N2
力を、制御弁340Mにより760トルに減少する。
【0088】 結果として得られるAlN単結晶は、高さ25〜30mm、直径2インチであ
る。 溶融技術の1つの重要な特徴は、直径が1インチよりも大きく、5mmよりも
大きい長さ、例えば、5〜100mm程度の長さを有する結晶の成長に、それが
特に適するということである。上で討議されたように、そのような大きな結晶は
、多くの用途に、必然的でないまでも、望ましい。
【0089】 溶融技術のもう1つの特徴は、好ましい実施態様において、それが、系の設計
者が幅広い範囲の溶融温度を利用することを可能とするガス反応を用いるという
ことである。低い温度では、系の設計者は、低温におけるるつぼ材料の比較的低
い溶解度ゆえに溶融体を物質的に汚染しないるつぼ材料に関し、比較的広い許容
範囲を有する。一方、上で討議されたような適宜のるつぼ材料の使用については
、系は、高結晶成長速度を得るために、高い溶融温度、例えば、およそ2200
℃未満で作業し得る。
【0090】 昇華成長系全体を通して温度を制御することに比べ溶融体の温度を制御するこ
とは比較的容易であり、かくて結晶成長界面でより信頼できる一致した成長を助
長することは、理解されよう。
【0091】 溶融技術のもう1つの特徴は、それを、十分純な形状で低コストで市販される
安価な材料を用いて実施できるということである。 図12および13の実施態様、ならびに前述のプロセスは、数多くの方法で変
化させ得ることは、理解されよう。例えば、窒素含有ガスを溶融体に噴射する代
わりに、窒素含有ガスを、AlNが形成し、溶液に入り、ついで結晶成長表面に
堆積することができる溶融体の表面に与えることができる。また、代替として、
窒素を、固体窒素含有化合物中の溶融体に供給することもできる。窒素を固体形
で与える1つの方法は、図14に示され、そこでは、AlNペレット400M、
例えば、アイソスタチックにプレスされたAlN粉末から形成されるペレットが
、るつぼ410Mの底部に、AlNペレットの上に配置される溶融Alおよび溶
融体の上部の種結晶とともに維持される。温度勾配を、固体AlNで最高に、結
晶で最低に維持する。
【0092】 溶融技術のさらに別の実施態様として、単結晶を、種結晶を引っ張ることなく
付着できる。結晶を引っ張ることは、本明細書で先に記載した利点を有するが、
ある環境の下では、適切な成長は、結晶成長表面が適切に冷却されれば、引張な
しで種結晶の上で達成される。
【0093】 3000トルの圧力が、実施例VおよびVIでは結晶成長作業の間適切なチャ
ンバー圧力として開示されているが、一定の成長温度でアルミニウムの蒸気圧よ
りも実質的に高い圧力が、上で討議された条件下では必要であることを理解して
、他の圧力も使用できる。これに関し、既知のガス封入技術などの技術を利用し
てAlの気化を抑え、かくて一定の圧力で比較的高い成長温度を可能とすること
を、理解すべきである。(4)優先的冷却核生成部位を用いた低コスト高出力バッチプロセスによる窒化 アルミニウムおよび窒化アルミニウム:炭化珪素合金のバルク単結晶の生成 図15および16を参照すると、AlN、SiCおよびAlN:SiC合金の
低欠陥密度低不純物バルク単結晶の低コスト高出力生成のために設計された本発
明の結晶成長系10Pの1つの形状が示されている。系10Pは、固体源材料1
5Pを含む下方区画16P、選択雰囲気を含む中央区画18P、例えば、昇華源
蒸気種が通って核生成部位に移動するためのN2、および昇華源蒸気種が優先的
冷却核生成部位で再縮合するときに結晶成長が起こる上方区画20Pを有する直
立円筒形昇華炉12Pの形で、結晶成長密閉容器を含む。水冷ステンレススチー
ル熱シンクロッド22Pは、核生成部位の上に位置する黒鉛冷却ディスク部材2
3Pを通して、優先的に核生成部位を冷却する役目を果たす。炉12Pは、水平
板加熱体24Pおよび直立円筒形加熱体26Pにより加熱される。ステンレスス
チールチャンバー30Pは、系10Pの外収納構造としての役目を果たす。チャ
ンバー30Pは、当業界で周知の原理により水冷される(詳細は示されていない
)。
【0094】 10トル以下のチャンバー30P内の系統圧力は、真空ポンプ系38Pと一続
きで配置される絞り弁34P(例えば、米国マサチューセッツ州アンドーバーの
MKS Instruments,Inc.製直径3インチの絞り弁)により制
御される。当業界で既知の技術により、真空ポンプ系38Pは、系統圧力を10 -3 トルに減少するメカニカルポンプ40P、および系をポンプで10-5トルに下
げるターボ分子ポンプ42Pからなる。10トル以上の圧力制御は、やはり真空
ポンプ系38Pと一続きである磁気制御弁48Pを通して維持される。系統圧力
は、MSK Instruments,Inc.のモデルNo.390などの高
精度温度制御絶対キャパシタンスマノメーター50Pで10-3トルから1,00
0トルまで測定される。水平加熱体24Pは、系10Pの主要熱源としての役目
を果たし、一方円筒形加熱体26Pは、補助熱を与え、また炉12Pの外周で熱
損失を制御する手段を与える。
【0095】 温度制御は、加熱体の裏に位置する光学高温計54P(図15)により容易と
なる。高温計54Pは、電力供給器60Pの出力を制御することにより整定値に
温度を維持するディジタル温度制御器56Pに一定の入力信号を与える。当業界
で既知の原理により、加熱体24P、26Pにより発生した熱は、チャンバー3
0Pのステンレススチール壁から、好ましくは黒鉛から形成される熱シールド6
2Pにより遮断される。水平板加熱体により取られる正確な形状にもかかわらず
、そのような配置は、系が大きな直径を越える高均一熱分布を維持することを可
能とする。
【0096】 炉下方区画16Pは、複数の直立多孔質黒鉛チューブ44P(図16および1
7)の間の空間に源材料15Pを含む。作業の間、固体源材料が優先的に昇華し
て結晶を成長させる蒸気種を生成すると、蒸気種は、多孔質チューブ44Pの壁
を通って移動し、それにより炉中央区画18Pのチューブの開いた上部を通って
輸送される。上で討議したように、源材料は、AlN粉末、SiC粉末、AlN
:SiC合金固体材料(例えば、アイソスタチックにプレスされたAlN:Si
C固体ペレット)、AlNおよびSiC粉末の組合せ、Alを含む他の固体形状
、Siを含む他の固体形状、もしくは所望の蒸気種を生成するために昇華もしく
は気化する他の材料の形を取ることができる。チューブ44Pは、昇華蒸気種が
所定距離より、例えば、チューブの1つの多孔質壁に達する前に、所定の距離、
例えば3cmより大きく拡散する必要がないように、炉下方区画16Pに配置さ
れる。
【0097】 以下により詳細に記載するように、源材料(例えば、2400℃で)と優先的
冷却核生成部位(例えば、2200℃で)との間の熱勾配は、化学勾配とともに
、蒸気種をチューブ44Pおよび中央区画18Pを通って核生成部位に追いやる
【0098】 核生成部位80Pは、炉上方区画20Pの上方境界として役目を果たす円形黒
鉛ディスク部材23Pの下方表面に位置する。ディスク部材23Pは、核生成部
位を優先的に冷却する役目を果たす、上にある円形黒鉛部材23Pと物理的接触
および熱伝達関係にある。部材88Pは、代わって、熱シンクとして役目を果た
すステンレススチール水冷ロッド22Pに縫うようにして接続されている。
【0099】 図18は、拡大規模で、ディスク部材23P上の4つの隣接する核生成部位8
0P、および上にある部材88Pの部分、ならびに熱シンクロッド22Pを示す
。1つの実施態様において、ディスク部材23Pは、0.5cm程度の厚さおよ
び円筒形炉12Pの直径とほぼ同じである直径(例、45.5cm)を有する円
形の薄い固体黒鉛ディスクである。数多くの未播種核生成部位80P(例、25
4部位)が、部材23Pの下側から円錐形を有する材料を除去することにより、
ディスク部材23Pに形成される。1つの好ましい実施態様において、それぞれ
の円錐形核生成部位80Pは、ディスク部材23Pの上方表面のおよそ0.05
cm以内の頂点Aに延び得る。上にある円形部材88Pは、ディスク部材23P
とほぼ同じ直径を有し、下方に突出するペグ90Pを含み、1つのペグが、ディ
スク部材23Pと物理的および熱伝達関係にあるそれぞれの核生成部位80Pの
上にある。好ましくは、上にある円形部材88Pは、その外周で糸を通され、熱
シンクロッド22Pに合わせ糸により接続される。かくて、操作時に、ペグ90
Pは、優先的に各部位を冷却するために各核生成部位80Pの真上のディスク部
材23Pの上方表面で下方にプレスする。各核生成部位80Pの頂点Aからの比
較的短い熱伝達路(例、0.05cm)は、結晶成長操作の間じゅうずっと有意
の局部的冷却を助成し、特に初期の核生成が頂点もしくはその近くで起こる初め
でそうである。円錐形核生成部位およびペグは、コンピュータ制御フライス作業
もしくは当業界で周知の類似の作業により、それぞれ部材23P、88Pに形成
できる。各円錐形核生成部位80Pの頂点Aが、2つの関連する、しかし異なる
理由で炉るつぼ内で最低温度に冷却されることが、理解されよう。先ず、頂点は
、冷却ペグ90Pのそれぞれに直接的に下で接近して配置される。第二に、ディ
スク部材23Pの下側のすべての曝露された表面のうち、頂点が、ディスク部材
23P上の熱除去手段への最短熱伝達路を有する。かくて、各核生成部位の上に
ある別々の冷却ペグの使用なしですら(すなわち、ディスク部材23Pの上部を
横切る均一熱除去を利用して)、核生成部位は、特に各頂点Aにおいて、ディス
ク部材23Pの下側でもっとも冷却された表面となり、したがって核生成部位と
して役目を果たすであろう。また、もしディスク部材23Pが、局部的冷却を助
長する構造的形成なしで、例えば、平らな下側を有して、しかし上にある冷却ペ
グを有して形成されるなら、各ペグの下の局部的領域は、ディスク部材23Pの
下側でもっとも冷却された表面となり、核生成部位として役目を果たすであろう
。にもかかわらず、局部的熱除去(例、ペグ90P)および局部的冷却を助長す
る構造的形成(例、核生成部位80P)の組合せが、好ましい。
【0100】 図19Aおよび19Bは、図18のものに類似するが、図18の未播種部位の
代わりに播種核生成部位180Pを与えるディスク部材123Pを有する構造を
示す。図示される実施態様において、ディスク部材123Pは、ディスク部材2
3Pと同じ直径を有し、同じ上に横たわる部材88Pおよび同じ熱シンクロッド
22Pを用いて、炉構造を変えずに交換可能に使用できる。ディスク部材123
P上の各核生成部位180Pは、先ず上述したように部材123Pの下側から円
錐形部分をフライス削りし、その後円筒形穴150Pをまさしく円錐形部分の上
に掘削することにより形成される。穴150Pは、ペグ90Pよりもやや大きい
サイズで、円錐が切り取られる環状水平肩155P(図19B)を造るに十分な
深さに延びる。肩155Pは、円形種160Pを支持する役目を果たし、円形種
は、代わって、そのそれぞれのペグ90Pにより上方表面で作動させられる。か
くて、図19Aおよび19Bの代替構造は、播種優先的冷却核生成部位を示す役
目を果たす。特別な実施態様において、ディスク部材123Pは、およそ45c
mの直径、およそ0.5cmの厚さ、およびおよそ1.0cmの直径を有する円
筒形穴150Pを有する。穴150Pは、ディスク部材23Pを通っておよそ途
中まで延びる。種160Pは、厚さ0.08cm、直径およそ1cmの、むき出
しの基礎面を有して軸上にカットされた、6Hもしくは4HのSiC種である。
肩155Pは、種160Pのおよそ0.8cm直径部分がむき出しとなるように
、およそ0.1cmの幅を有する。
【0101】 本発明の系は、有意なエフュージョンなしで非常に密閉された基礎で作動でき
るが、好ましい実施態様には、不純物および化学量論的過剰を除去し、それによ
り核生成部位により与えられる成長結晶界面で適切な源蒸気成分を維持するため
に、炉中央チャンバー18Pからのガスの換気もしくはエフュージョンを可能と
するエフュージョン開口部が含まれる。このために、エフュージョンは、炉中央
区画18Pの外周に対称的に配置される選択された数(例、8)のエフュージョ
ン出口55P(図16)により与えられる。代替的に、エフュージョン開口部を
、例えば、各核生成部位に位置する1つ以上のエフュージョン開口部(図示せず
)を有して、対称的に円形ディスク部材23Pを通して形成することもできる。
高純度N2供給量で(図15)系に入るエフュージョン助成ガス、例えば、N2
、図16および17に示されるもっとも中央の多孔質黒鉛チューブ44Pを通っ
て上方に延びる熱絶縁エフュージョン助成ガス運搬チューブ135Pに向けるこ
とができる。成長結晶界面での有効なエフュージョンのための系およびプロセス
の詳細は、その内容がすべて本明細書に取り込まれる出願人の米国特許第5,8
58,086号に含まれる。
【0102】 高炉温度に曝露される成分は、好ましくは炉環境では化学的に反応性でなく、
およそ2400℃未満の温度に耐える適宜の材料から形成される。このために、
これらの成分は、好ましくは磨き黒鉛、磨き炭化珪素、磨きタングステンもしく
は他の適宜の材料から形成されるが、磨き黒鉛が好ましい。
【0103】 成長結晶界面での温度は慎重に制御されて、光学高温計79Pおよび関連制御
器81Pを使用して、当業界で既知の原理により所望の熱勾配を造る。 図20A〜20Dは、4つの隣接する未播種核生成部位80Pにおけるバルク
単結晶の逐次的成長を示す。図20Aは、円錐形核生成部位の頂点もしくはその
近くであるもっとも冷却された領域で典型的に起こる結晶の初期核生成C1を示
す。図20Bは、円錐形開口部をちょうど越えたところの結晶の継続成長C2を
示す。図20Cは、円錐形構造をはるかに越えたところの結晶の継続成長C3を
示す。図20Dは、核生成部位が十分密なところでは、水平面における隣接する
結晶の成長C4が隣接する結晶を接触させる状況を示す。これに関し、有利な成
長条件下での長い結晶成長作業の間、大きな板の単結晶性構造を成長させること
ができる。
【0104】 図21A〜21Dは、播種核生成部位180Pの類似する逐次的結晶成長パタ
ーンを示す。 上記結晶成長系の作業は、下記実施例でより詳細に記載される。実施例VII 図18の未播種優先的冷却核生成部位を取り込む結晶成長系10Pは、下記パ
ラメーターにより構成され、かつ作動されてバルクAlN:SiC合金単結晶を
生成する: 水冷チャンバー30Pの内径:122cm 源材料を含む炉るつぼの内径:46cm 多孔質チューブ44Pの高さ:20.32cm 多孔質チューブの直径:3cm 多孔質チューブの数:37 源材料:高純度70%AlN:30%SiC粉末 チューブ容量:16% 源材料容量:84% 源材料の重量:33,625g 核生成部位の数:254 核生成部位の構造:未播種、優先的冷却 源材料の底部温度:2350℃ 核生成部位温度:2125℃ 源材料の底部から核生成部位までの熱勾配:9.3℃/cm 源材料の結晶への転化率:22% 結晶形成:7397g(36,987カラット) 源材料を装填し、熱シンクロッド22P、部材88Pおよびペグ90Pを、核
生成部位に対して熱伝達関係に整列してしっかりと留めた後、系を、20分の直
線勾配でメカニカル真空ポンプにより10-3トルにポンプで下げる。ターボ分子
ポンプを用いて、チャンバー圧力を30分で10-5トルに下げる。成長チャンバ
ーを、高純度N2で760トルの圧力に裏込めする。ついで、炉るつぼを、30
0℃の温度に加熱する。次に、中央炉区画における成長チャンバーを、10-3
ルの圧力にポンプで下げる。ついで、系を、高純度N2で1,000トルの圧力
に裏込めする。
【0105】 圧力を、磁気制御弁を通してガスを絞ることにより1,000トルで一定に維
持し、一方るつぼ底部温度は、光学高温計で測定すると、2時間15分間かけて
直線勾配で300℃から2,365℃に上げられる。
【0106】 次に、系統圧力を、30分間かけて直線勾配で8トルに減少する。種の温度は
、光学高温計で測定すると、熱シンクへの水の流量を調整することにより2,1
25℃で維持される。
【0107】 次に、N2エフュージョンガスを、45標準cm3/分の全速度でMKS In
strumentsの質量流量制御器により流す。 ついで、系を、NtのNe=28%のエフュージョン速度で20時間この形状
に維持する。次に、るつぼ温度を、1時間30分間かけて直線勾配で2,350
℃から1,200℃に下げる。ついで、加熱体への電力が1時間で直線勾配で0
に減少すると、系を、1時間かけて直線勾配で760トルの圧力に窒素で裏込め
する。2時間後、るつぼを、結晶成長チャンバーから取り出す。単結晶性AlN
:SiCは、核生成部位で約14〜22mmの範囲の厚さで形成する。成長サイ
クルのコースの間じゅう、隣接する核生成部位における結晶は、外に向かって成
長して共通の境界を形成し、多くの個々の単結晶を含む大きな板(単数もしくは
複数)を生じる(図20D参照)。
【0108】 図22は、Al、Si、NおよびC源蒸気の流れを造るために利用される蒸気
源装置210Pを取り込む代替結晶成長系を示す。この系において、液体Al−
Siを特定の温度に加熱することにより生成するAl+Si蒸気は、成長るつぼ
内のCおよびN蒸気と結合して、源蒸気の所望の流量および化学両論を生む。播
種もしくは未播種核生成部位近くの成長るつぼ内部の領域は、核生成部位でAl
N:SiC単結晶性合金を形成するために反応するAl、Si、CおよびN成分
で飽和となる。より具体的には、蒸気源装置210Pには、図15、16および
18に示されるものと同じもしくは類似のディスク部材23P、核生成部位80
P、ペグ90P、熱シンクロッド22Pおよびエフュージョン開口部を含む。液
体Al−Siは、冷るつぼの場合のように、必要なら、BN絶縁体リングもしく
は物理的ギャップ、あるいは他の適宜の手段により977Pで電気的に絶縁され
た下方のるつぼ975Pに含まれる。熱絶縁は、熱シールド979Pにより与え
ることができる。るつぼ975Pは、冷るつぼ、例えば、その内容物が水冷誘導
加熱コイル980Pにより加熱される水冷銅るつぼでもよい。代替として、るつ
ぼ975Pは、高密度黒鉛、熱分解黒鉛、炭化珪素被覆黒鉛もしくは窒化硼素か
ら形成されていてもよい。これらのるつぼは、適宜に抵抗加熱もしくは誘導加熱
により加熱できる。液体Al−Siは、るつぼ内に維持される条件下で適切な蒸
気流速、特にるつぼ圧力を造るのに十分な温度に維持される。例えば、30%A
lN/70%SiC(原子%)組成物については、全AlおよびSi蒸気圧は、
好ましくは1727℃で5.46トル程度である。適切な蒸気流速を造るために
は、700℃以上の温度が好ましい。AlおよびSi源蒸気は、C源蒸気種を与
える多孔質黒鉛などのC含有ガス透過性媒体を通過する。追加的に、N蒸気種の
源種は、N2もしくは上述したような他のN含有ガスの形でガスインゼクター9
93Pを通して与えられる。インゼクター993Pを通して噴射されるガスは、
CおよびN含有源ガスの形も取ることができる。1つの実施態様において、Cお
よびN含有源ガスは、N2などの適宜のキャリヤーガスに輸送されるCNである
。CおよびN含有源ガスの流量は、CNの場合には、所望の流量のN2における
CNが生成されるように高温(例、>850℃)でパラジシアンを横切ってN2
の流量を制御する熱質量制御器999Pを利用するなど、適宜の装置により達成
される。系210Pには、核生成部位を含む成長るつぼの部分へのAlおよびS
i源蒸気の輸送を容易にするために、溶融液体Al−Si上に水平じゃま板99
5Pを含む。より具体的には、中央開口部996Pを含む水平じゃま板995P
は、AlおよびSi源蒸気が流れて圧力勾配および結果として成長るつぼへと移
動するAlおよびSi蒸気に速度増加を造る流路を横切って延びる。この配置は
、CNもしくは他のCおよびN含有ガスの液体Al−Siへのバック拡散を減少
する役目を果たし、一方AlおよびSi源蒸気を成長結晶界面の方に推進する役
目も果たす。これは、結晶成長温度が液体AlおよびSiを気化するために必要
とされる温度よりも高いときに、特に重要である。図22に示されるように、1
つの典型的な結晶成長サイクルにおいて、るつぼ975P内の液体Al−Siは
、1400〜1700℃で維持されて、系統圧力で十分なAl+Si蒸気を生成
できる。炉るつぼの底部は、およそ2400℃であり、一方核生成部位は、およ
そ2125℃に優先的に冷却される。20cmの高さを有する炉チャンバーにつ
いては、これは、およそ11.25/cmの熱勾配を生じる。
【0109】 図23は、AlおよびSi蒸気種が液体溶融体を気化することにより与えられ
、一方NおよびC蒸気種がCおよびN含有源ガスにより与えられるように、炭素
含有ガス透過性媒体が除去されたことを除いて、図22の系に類似する結晶成長
系310Pを示し、この場合、CNは、上述したようにパラジシアンを利用して
生成されたN2により運ばれる。
【0110】 図24は、図22に示される系に類似するが、別々に含まれたAlおよびSi
源蒸気の溶融液体源を有する、結晶成長装置410Pを示す。より具体的には、
装置410Pには、水冷誘導加熱コイル1815Pで制御された温度で液体Al
を維持する第一るつぼ1810P、および加熱コイル1825Pで制御された温
度で液体Siを維持する第二るつぼ1820Pが含まれる。熱および電気絶縁体
1830Pは、るつぼ1810Pおよび1820Pを隔離する。るつぼ1810
Pおよび1820Pは、好ましくは図22の実施態様に関連して上述した方法で
圧力勾配を造り、かつ蒸気流れを容易にするための中央開口部を有するじゃま板
1850P、1852Pを含むそれぞれのAl/Si蒸気流れ導管1840P、
1842Pにより、成長るつぼと連絡する。AlおよびSi蒸気を生成する独立
したるつぼは、Alの蒸気圧がSiのそれよりもかなり高いので、有利である。
かくて、図22の実施態様におけるように、AlおよびSiが共通のるつぼに液
体の形で含まれるときには、Al−Si液体のパーセンテージ組成は、るつぼ内
の共通の温度および圧力条件下でAlおよびSi蒸気の適切な比率を生むために
、制御されなければならない。別に言い方をすれば、Al−Siの結合溶融溶液
は、成長るつぼ内に所望のAlおよびSi蒸気組成を得るためには、典型的に高
い(原子量)パーセンテージのSiを必要とするだろう。一方、図24の分離る
つぼは、AlおよびSiの気化率のよりよい制御のための独立した温度制御を可
能とする。
【0111】 図25は、AlおよびSi蒸気種が液体溶融体を気化することにより与えられ
、一方NおよびC蒸気種がCおよびN含有源ガス(単独又は複数)により与えら
れるように、炭素含有ガス透過性媒体が除去されたことを除いて、図24の系に
類似する別の結晶成長系510Pを示し、この場合、CNは、上述したようにパ
ラジシアンを利用して生成されたN2により運ばれる。
【0112】 図22〜25の系が、非常に純な源蒸気および化学両論を慎重に制御するため
の能力を使用できることは、理解されよう。これらの要因は、溶融液体蒸気源に
近い核生成部位(未播種もしくは播種のいずれでも)の配置と結合して、ほとん
どもしくは全くエフュージョンなしで系の作業を可能とするが、エフュージョン
が好ましいことは理解されよう。
【0113】 図22〜25の実施態様に関して、ある圧力および温度条件下では、Siおよ
びAlを、結合されていてももしくは別々に含有されていても、液体の代わりに
固体形から気化させることができることも、理解されよう。
【0114】 本記載は、これから優先的冷却多重核生成部位の別の形の討議に向けられる。
図26Aおよび26Bは、図15〜19の実施態様に関連して役目を果たしたデ
ィスク部材23Pおよび123Pと同じ方法でるつぼ上方表面を形成するディス
ク部材223Pの平面図および側面図をそれぞれ模式的に示す。図26Aおよび
26Bは、結晶成長サイクルで時間t=0の状態を示し、一方図27A、27B
〜31A、31Bは、20時間成長サイクルの終わりまでの他の時間での結晶成
長順序を示す。ディスク部材223Pは、5つの同心環冷却区画1〜5に分割さ
れる。各冷却区画の上に、熱をその区画から除去する熱除去系(図示せず)がそ
れぞれある。熱除去系は別々に作動されて、ディスク部材223Pのそれぞれの
下の部分を優先的に冷却する。作業において、t=0(図26Aおよび図26B
)で、区画1は活性化されて、ディスク部材223Pの中心を冷却し、優先的冷
却核生成部位をその下に造る。t=1時間(図27Aおよび図27B)で、区画
2は、区画1とともに活性化される。この時間までに、単結晶性AlNx:Si
yの核生成は、区画1のディスク部材223Pの中心で始まっている。t=2
時間(図28Aおよび28B)で、区画3は、区画1および2に加えて活性化さ
れる。このときには、結晶は急速に、好ましくは結晶の基礎面の方向に、外に向
かって成長している。t=3時間(図29Aおよび29B)で、区画4は、区画
1〜3とともに活性化される。この時間までに、結晶は、区画3によく成長して
いる。t=4時間(図30Aおよび30B)で、区画5は、ディスク部材223
P全体がその時間から成長サイクルの終わりまで冷却されるように、活性化され
る。t=20時間(図31Aおよび31B)で、成長サイクルは停止させられ、
結晶は、20〜50mm程度の所望の厚さに成長している。本発明により、図2
6〜31に記載の系が、核生成部位の逐次的優先的冷却を単結晶性AlNx:S
iCy発展として記載していることは、理解されよう。図示されていないが、区
画1〜5の上の熱除去系は、熱シンクロッド内に含まれる別々のコンピュータ制
御同心冷却水循環区分を含み得る。また、ディスク部材223Pの下方表面は、
局部的冷却を助成する構造形成、すなわち、図18に示される部位80Pに類似
の構造を含み得る。そのような構造が図26〜31の実施態様に取り込まれると
きは、系には、逐次の局部熱除去および局部的冷却を助成する構造形成がともに
含まれる。
【0115】 結晶が、典型的にはバッチ基本で生成されることは、理解されよう。各操作お
よび冷却期間に続いて、炉を開き、結晶を核生成部位から取り出す。AlNおよびAlN:SiC合金のバルク単結晶の完成半貴石への仕上げ 図32〜34を参照すると、バルクAlNもしくはAlN:SiC合金結晶1
1C(図32)が、例えば、0.2〜5カラットの選ばれた重量を有する多重粗
合成半貴石12C(図23に示されるもの)にカットされる。粗半貴石12Cは
、立方体もしくはほぼ立方体の形状を有し得る。図34に示される完成半貴石を
製造するために、材料の靭性および硬度を十分に活用し、最大限のひらめきおよ
び輝きを造りだすため、粗半貴石12Cをダイヤモンド半貴石に関連した精密な
角度および非常に鋭いエッジを有する完成半貴石に仕上げることが望ましいと、
見出された。仕上げプロセスのより完全な記載は、下記の簡単な仕上げの一般的
討議、およびルビー、サファイアおよびエメラルドなどの有色半貴石を仕上げる
いくつかの側面に記載される。一般的仕上げ(従来技術) 半貴石仕上げには、下記4つの技術が含まれる:ファセッティング、バレル磨
き、キャッビングおよび彫刻。ファセッティングは、多くの異なる形状の宝石に
平らな面(切り子面)を生む。透明および高度に半透明の宝石には、通常切り子
面を刻む。半透明度の劣った、および不透明の材料は、普通バレル磨き、キャッ
ビングもしくは彫刻されるが、それは、ファセッティングに関連する光学特性が
、石内部から反射する光に依存するからである。
【0116】 宝石の形状は、上を向いた外形面、それが設置されたときに見られることを意
図される位置である。円以外の形状を、ファンシーと言う。いくつかの人気のあ
るファンシー形状には、周知のエメラルドカット、クッション、アンティークク
ッション、楕円形、ペアおよびマルキスが含まれる。有色石(および3カラット
以上のダイヤモンド)は、一般にファンシー形状にカットされるが、それは、宝
石細工人が、ファンシー形状を利用し、かくて重量収率を向上させることにより
原半貴石の重量をより保持できるからである。
【0117】 ダイヤモンドに見られる精密な標準化されたファセッティングは、有色石には
稀である。1つの理由は、いくつかの有色石を、その低硬度および靭性ゆえに、
破壊もしくはチッピングなしで鋭い角度に切り子面を刻むことが不可能だからで
ある。別の理由は、専門家と消費者が他の石と対比してダイヤモンドに期待する
ものにおける相違である。「オリエンタルもしくはネイティブカット」は、変形
した形状および不規則に置かれた切り子面を有し、有色石により一般的な切り子
面を刻んだ宝石を記載するために使用される言葉である。宝石業界は、完全に切
り子面を刻んだ有色宝石を受け入れない。ほとんどの有色宝石は、光を取り入れ
るに十分なだけ切り子面を刻まれている。
【0118】 ほとんどの切り子面を刻まれた宝石は、下記3つの主要部を有する:クラウン
、ガードルおよびパビリオン。クラウンは、頂点部分であり、ガードルは、クラ
ウンとパビリオンとの間に境界を形成する狭い部分であり、宝石の設定エッジで
ある。パビリオンは、底部である。有色石は、普通パビリオンおよびクラウンに
切り子面を有する。有色宝石の一般的仕上げプロセス(従来技術) 有色半貴石切り子面職人は、粗有色半貴石を完成宝石に近い形状および寸法に
研磨することから始める。これを、予備形成と称する。予備形成は、粗粒研磨剤
を必要とする。ニッケルめっき銅ディスクに埋め込まれたダイヤモンド粗粒が、
非常に硬い有色宝石(鋼玉、クリソベリル、スピネルおよび炭化珪素)を予備形
成するための最良の選択である。
【0119】 水は、予備成形およびファセッティング順序の残りにおける湿潤剤である。宝
石細工人は、ホイールを湿らせておくために種々の手はずを用いる。予備成形は
、宝石の周囲の艶消し表面を残して、ガードルの外形およびクラウンとパビリオ
ンの総輪郭をざっと仕上げる。切り子面に研磨する前に、宝石細工人は、有色宝
石をドップスティックの上に載せる。手順は、ドッピングと呼ばれる。宝石を穏
やかに加熱し、ついで、溶融ドッピングワックスに浸されたドップの端に対して
持ち上げる。いったんプレフォームが所定の位置に設定されると、それをわきへ
よけて冷却する。
【0120】 有色石の切り子面を研磨し、ラップと呼ばれる水平に回転するホイールの上で
磨く。宝石細工人は、切り子面を、その表面を次第に平らにしながら研磨するた
めに、だんだんと細かくなる粗粒を有する一連のカッティングラップを用いる。
ついで、特別な磨きラップ上で最終の磨きを実施する。
【0121】 磨きラップは、種々の材料から作られる。これらに装填される磨き剤は、ダイ
ヤモンド、鋼玉、酸化セリウムおよび酸化錫を含む極微粉砕粉末である。同じ所
望の角度で一致してカットし磨くために、切り子面職人は、石がラップに合うよ
うな位置に石を保持する装置に、ドップスティックを付着させる。多くの有色宝
石店で使用される伝統的な設定は、ジャムペグである。これは、垂直のポストに
載せられたブロックを有する。ドップスティックは、ブロックの側の一連の穴の
1つにぴったりはまる。各穴の位置は、切り子面がカットされる特定の角度(ガ
ードル平面から)を設定する。ドップスティクを穴で回すことは、石の周りの循
環路で同じ角度で所定の型の全切り子面を配置する。AlNおよびAlN:SiC合金半貴石用仕上げプロセス ほとんどのダイヤモンドの美は、きらめき、輝きおよび光輝(色ではない)に
依存するので、ダイヤモンドカット職人は、これらの特性に影響を及ぼすカッテ
ィング要因を慎重に制御しなければならない。AlNおよびAlN:SiC合金
結晶の屈折率は、ダイヤモンドのそれに匹敵するので、本発明により、半貴石は
、精密なダイヤモンドカットで仕上げられる。先ず、粗半貴石をドップに適宜の
接着剤、好ましくはエポキシもしくはスーパーグルーで付着させる。上部を、石
を平らな回転ラップ上で切り子面を刻み、磨くための精密な案内および配置メカ
ニズムを有する従来のファセッティング機に、設置する。初期の粗ファセッティ
ングは、80メッシュサイズ(およそ200ミクロン粒子度)ダイヤモンド粗粒
ラップを用いて、実施される。典型的な丸いブリリアント宝石の場合、パビリオ
ン切り子面を、通常24面、先ず形成する。80メッシュサイズダイヤモンド粗
粒ラップの後に、下記表のダイヤモンド粗粒ラップが順序として続く: メッシュサイズ 近似粒度 325 50ミクロン 1,200 15ミクロン 8,000 3ミクロン 14,000 2ミクロン 50,000〜100,000 0.25〜1ミクロン 14,000メッシュサイズラップが、実質的に肉眼で見える磨きラインなし
で適切な最終磨きを生み出す。しかし、50,000〜100,000メッシュ
は、10倍率で磨きラインが実質的に存在しない、さらに細かい磨きを生み出す
【0122】 パビリオンに十分に切り子面を与え、磨いた後、石を180°回して、クラウ
ンに切り子面を与え、同じラップ進行を用いて磨くように、ドップに付着させる
。この切り子面を刻み、磨く方法により、水をラップの上で利用して冷却液およ
び潤滑剤の両方の役目を果たさせる。いったんパビリオンおよびクラウンの両方
が十分に切り子面を与えられ、磨かれると、結果は、図34に示される完成丸ブ
リリアント半貴石13Cである。
【0123】 前述のように、窒化アルミニウムを格子構造への所望の原子%の炭化珪素で置
換することにより窒化アルミニウムを合金化することに加えて、結果として得ら
れる半貴石の特性は、ある環境の下では、単結晶性窒化アルミニウムを非電子的
活性不純物でドープすることにより、強化できる。これに関し、10-15〜10- 16 の範囲の濃度でガリウム(Ga)でのドーピングは、半貴石の特性を強化する
ために使用できる。セリウム、ガドリニウムおよびサマリウムなどの他のドーパ
ントも、使用できる。
【0124】 本発明をいくつかの図示した実施態様に関連して記載したが、本発明の真の精
神および範囲から逸脱しない限り、改変がなされ得ることは、理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 AlNもしくはAlN:SiC合金のバルク単結晶を成長させる1つの総合系
の略図である。
【図2】 エフュージョン系の第一実施態様の詳細を示す図1の中央副集成部品の図であ
る。
【図3】 結晶界面用密閉ループ温度制御系の略図とともに示される図2の中央副集成部
品の熱シンクの簡易化描写である。
【図4】 エフュージョン系の第一代替実施態様を示す。
【図5】 エフュージョン系の第二代替実施態様を示す。
【図6】 固定るつぼおよび結晶引取メカニズムとともに使用されるエフュージョン系の
第三代替実施態様を示す。
【図7】 円筒形抵抗加熱体を有する結晶成長系を示す。
【図8】 図8Aは、図7の系に類似するが、ガスインゼクターおよび改質形のエフュー
ジョン系を有する結晶成長系を示す。図8B1は、定流量のAl源蒸気を造るた
めに使用される蒸気源装置およびN源を与えるガスを導入するガスインゼクター
を有する結晶成長系を示す。図8B2は、定流量のAlおよびSi源蒸気を造る
ために使用される蒸気源装置ならびにNおよびC源を与えるガスを導入するガス
インゼクターを有する結晶成長系を示す。図8Cは、図8Bの系に類似するが、
異なる配置で、かつ成長結晶界面を含むるつぼの部分へのAlおよびSi源蒸気
の導入を容易にするために、溶融液体Al−Siの上に水平じゃま板を追加した
結晶成長系を示す。図8Dは、AlおよびSi源蒸気の別々に含まれた溶融液体
源を有する、図8Bおよび8Cの装置に類似する結晶成長装置を示す。
【図9】 図9Aは、円筒形加熱体と熱シンクとの間の熱分布を示す。図9Bは、平板加
熱体と熱シンクとの間の熱分布を示す。
【図10】 非常に低い高さ対直径アスペクト比を有するるつぼを含む結晶成長系の部分を
示す。
【図11】 図11A〜Dは、種結晶が熱シンク、および典型的な成長サイクルで4つの点
で前進する結晶成長界面にしっかりと固定した、図10の熱シンクの底部拡大図
である。
【図12】 アルミニウム溶融体から結晶を引き取ることにより窒化アルミニウムのバルク
単結晶を成長させる1つの系の略図である。
【図13】 るつぼが誘導加熱コイルで加熱される、図12の系などの系の副集成部品の図
である。
【図14】 結晶引取系の代替実施態様の図である。
【図15】 多重優先的冷却核生成部位を用いて、高出力、低コストバッチプロセスにより
、AlNもしくはAlN:SiC合金のバルク単結晶を成長させる1つの総合系
の略図である。
【図16】 図15に示される結晶成長系の炉部分および関連成分の側面図である。
【図17】 源材料および炉の底部の関連アップライト多孔質チューブを示す図16のライ
ン17−17に実質的に沿って取られた断面図である。
【図18】 未播種核生成部位、および優先的冷却を与えるために各核生成部位で下方にぶ
ら下がるペグを有する関連熱シンク構造を含む上方炉板の部分を示す図16のサ
ークル18における領域の拡大図である。
【図19】 図19Aは、播種核生成部位を有する代替上方炉板を示す図18に類似の図を
示す。図19Bは、図19Aのサークル19B内の領域をさらに拡大した図であ
る。
【図20】 図20A、20B、20C、20Dは、典型的な結晶成長操作の種々の段階で
、図18の未播種核生成部位を示す。
【図21】 図21A、21B、21C、21Dは、典型的な結晶成長操作の種々の段階で
、図19Aおよび19Bの播種核生成部位を示す。
【図22】 AlおよびSi源蒸気種が液体Al−Si溶融体から流出し、多孔質黒鉛媒体
を通って流れ、AlN:SiC合金のバルク単結晶を成長させる代替系の部分の
略図である。
【図23】 図22の系に類似するが、多孔質黒鉛媒体が除去され、炭素蒸気種が注入CN
ガスにより与えられている系を示す。
【図24】 AlおよびSi源蒸気種が、AlおよびSiのそれぞれ別々に制御された液体
溶融体から流出する、AlN:SiC合金のバルク単結晶を成長させる別の代替
系の部分の略図である。
【図25】 図24の系に類似するが、多孔質黒鉛媒体が除去され、炭素蒸気種が注入CN
ガスにより与えられている系を示す。
【図26】 図26A、26Bは、20時間結晶成長サイクルのコースで、急速に拡大する
核生成部位を逐次的に冷却する代替系を模式的に示す。
【図27】 図27A、27Bは、20時間結晶成長サイクルのコースで、急速に拡大する核
生成部位を逐次的に冷却する代替系を模式的に示す。
【図28】 図28A、28Bは、20時間結晶成長サイクルのコースで、急速に拡大する
核生成部位を逐次的に冷却する代替系を模式的に示す。
【図29】 図29A、29Bは、20時間結晶成長サイクルのコースで、急速に拡大する核
生成部位を逐次的に冷却する代替系を模式的に示す。
【図30】 図30A、30Bは、20時間結晶成長サイクルのコースで、急速に拡大する
核生成部位を逐次的に冷却する代替系を模式的に示す。
【図31】 図31A、31Bは、20時間結晶成長サイクルのコースで、急速に拡大する核
生成部位を逐次的に冷却する代替系を模式的に示す。
【図32】 大きい単結晶を含んでなるブールの絵画図である。
【図33】 図32の単結晶からカットした粗合成半貴石の拡大絵画図である。
【図34】 図33の粗石から仕上げられた完成合成半貴石の拡大図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C Z,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,GE ,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS, JP,KE,KG,KR,KZ,LC,LK,LR,L S,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW ,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD, SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,T T,UA,UG,US,UZ,VN,ZA,ZW

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半貴石の内部からの内部反射のために、半貴石に光を導入す
    るに十分な程度まで磨いた無色合成AlNもしくはAlN:SiC合金の単結晶
    を含んでなる、模造ダイヤモンド半貴石。
  2. 【請求項2】 前記単結晶が、AlNx:SiCy単結晶(ここでは、x+y
    =1で、かつxは約0.05〜1、yは約0.95〜0である)である、請求項
    1に記載の模造ダイヤモンド半貴石。
  3. 【請求項3】 前記単結晶が、AlNx:SiCy単結晶(ここでは、x+y
    =1で、かつxは約0.5〜0.8、yは約0.5〜0.2である)である、請
    求項1に記載の模造ダイヤモンド半貴石。
  4. 【請求項4】 完成ダイヤモンド半貴石の平滑性特性の程度まで磨いた切り
    子面を有する無色合成AlNもしくはAlN:SiC合金の単結晶を含んでなる
    、模造ダイヤモンド半貴石。
  5. 【請求項5】 下記工程を含んでなる、合成AlNもしくはAlN:SiC
    合金単結晶の模造ダイヤモンド半貴石を製造する方法: AlNもしくはAlN:SiC合金の単結晶を複数の粗合成半貴石にカットし
    て;そして 粗合成半貴石の1つに切り子面を刻み、磨いて完成半貴石とする。
  6. 【請求項6】 下記工程を含んでなる、完成模造ダイヤモンド半貴石を製造
    する方法: 無色AlNもしくはAlN:SiC合金の単結晶を成長させて;そして 結晶を切り子面で造形および寸法取りをし、切り子面を完成ダイヤモンド半貴
    石の最適平滑性特性の程度まで磨き、それにより完成模造ダイヤモンド半貴石を
    製造する。
  7. 【請求項7】 無色合成AlNもしくはAlN:SiC合金の単結晶から形
    成される粗半貴石に切り子面を刻みかつ磨いて、光が半貴石に入り、半貴石の内
    部から反射するようにさせる形状および磨き特性を有する完成模造ダイヤモンド
    半貴石を製造することを含んでなる、完成模造ダイヤモンド半貴石を製造する方
    法。
  8. 【請求項8】 無色もしくは無色に近いAlNの硬度および屈折率を増加さ
    せるために、非光学的活性不純物もしくは埋め合わせの不純物でドープされた単
    結晶性AlNを含んでなる模造ダイヤモンド半貴石。
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