JP4379387B2 - エポキシ樹脂無機複合シート及び成形品 - Google Patents

エポキシ樹脂無機複合シート及び成形品 Download PDF

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本発明は、半導体用ウエハーのウエハーレベルでのアクティブ面(外部接続用端子等が形成される面)やその反対側の面のコーティングとしての用途、多層配線板の製造におけるICその他の部品の封止などの用途に用いられるエポキシ樹脂無機複合シート及びその成形品(硬化物)に関するものである。
近年、ICやウエハー、受動部品の封止、コーティングの用途として、液状封止材料や、トランスファー成形用、直圧成形用等のタブレット材料が主に用いられている。このうち液状封止材料においては、印刷時や塗布時においてハンドリング性が悪く、取り扱いにくいなどの面がある。また、塗布量の制御に精密な粘度管理等が必要であり、厚み管理が容易ではない点や硬化時間が長い点などの課題を有している。さらに、液状封止材料において、無溶剤系のものでは高充填化が困難であり、硬化剤が限られるなどのデメリットがあり、溶剤系のものでは揮発分蒸発のために乾燥時間の長時間化を招くなどの問題を有している。一方、トランスファー成形、直圧成形等に用いられるタブレット材料においては、金型の初期投資に多額の費用がかかることから、少量多品種生産には一般に不向きである。また、タブレット形状であることから、流れ性(流動性)が良好でなければならず、流動性が不十分であった場合には、成形品の中央部と端部において厚みムラを生じやすくなり、充填剤(フィラー)の高充填化には不利となる。
ところで、近年、半導体用ウエハーにおいては、大口径化や薄型化が顕著となっている。この大口径化や薄型化により、ウエハーレベルのパッケージにおいては、封止樹脂のコーティング後の硬化によりウエハーと封止樹脂との線膨張係数の差異により応力が生じ、ウエハーの反りが発生することとなる。一般にはウエハーの厚みに対してコーティング膜の厚みを相対的に薄くすることにより反りを低減することが可能であるが、上記のようなウエハーの薄型化や大口径化の波はますます反りを増大させる要因となっている。
このことからコーティング膜の厚みについても薄くする必要性が生じている。しかしながら、タブレット材料のような封止材料を用いて厚みの薄いコーティング膜を形成する場合には、ウエハー表面を均一に形成する必要もあるため、材料設計において封止材料の流動性を非常に高いものにせざるを得ず、これにより無機充填剤等のフィラーを減らすなどの制約が生じてくる。その結果、封止材料の線膨張係数が増加し、ウエハーとの線膨張係数の差が増大し、反りが増加するという結果につながってくる。
また、半導体用ウエハー等の電子部品を封止したりコーティングしたりする場合には、上記のような液状封止材料やタブレット材料以外に、シート状エポキシ樹脂組成物(例えば、特許文献1参照。)や電子部品被覆用接着性フィルム(例えば、特許文献2参照。)も使用可能であるが、これらのものは低反り化についてなお改良の余地がある。
特開2001−151864号公報 特開2004−331728号公報
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、半導体用ウエハーのアクティブ面や裏面のコーティングに特に有効であり、ウエハーの大口径化や薄型化に伴って課題となるコーティング膜の硬化後の反り量を著しく低減することができ、かつ、膜厚精度が良好であり、高強度のコーティング膜を形成することができるエポキシ樹脂無機複合シート及びその成形品を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係るエポキシ樹脂無機複合シートは、エポキシ樹脂及び充填剤を含有するエポキシ樹脂組成物をキャリア材の表面に塗布し、これを加熱乾燥することによって得られる半硬化状態の半導体ウエハー用エポキシ樹脂無機複合シートにおいて、エポキシ樹脂組成物全量に対して、充填剤として、架橋アクリルゴムからなり、ゴム状ポリマーをコアとしガラス状ポリマーをシェルとするコアシェル構造の低弾性有機フィラーをX質量%(X=10〜15)及び無機フィラーを70−X〜90−X質量%用いると共に、キャリア材の表面に形成されるエポキシ樹脂無機複合シートの厚みが5〜200μmであることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1において、無機フィラーを80−X〜85−X質量%用いて成ることを特徴とするものである。
請求項の発明は、請求項1又は2において、エポキシ樹脂組成物全量に対して、充填剤とは別に、カーボンブラックを0.1〜0.6質量%添加して成ることを特徴とするものである。
請求項の発明は、請求項1乃至のいずれかにおいて、エポキシ樹脂の硬化剤として、フェノールビフェニルアラルキル樹脂をエポキシ樹脂組成物に配合して成ることを特徴とするものである。
請求項の発明は、請求項1乃至のいずれかにおいて、エポキシ樹脂として、常温において液状のエポキシ樹脂及び平均分子量が400以下の結晶性エポキシ樹脂の少なくとも一方を用いて成ることを特徴とするものである。
本発明の請求項に係る成形品は、請求項1乃至のいずれかに記載のエポキシ樹脂無機複合シートを半導体用ウエハーの表面に貼り合わせ、これを直圧成形して硬化させることによってコーティング膜を形成して成ることを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係るエポキシ樹脂無機複合シートによれば、半導体用ウエハーのア
クティブ面や裏面のコーティングに特に有効であり、ウエハーの大口径化や薄型化に伴っ
て課題となるコーティング膜の硬化後の反り量を著しく低減することができ、かつ、膜厚
精度が良好であり、高強度のコーティング膜を形成することができるものである。また、
簡易なプロセス、簡易な設備でコーティング膜を形成することができると共に、成形品の
信頼性を高く得ることもできるものである。
また、硬化物の耐熱性を高く得ることができると共に、低反り化の効果を一層高く得ることができるものであり、さらに、エポキシ樹脂無機複合シートの製造時においてエポキシ樹脂との相溶性や分散性が良好となるものである。
請求項2の発明によれば、低反り化の効果をさらに高めることができるものである。
請求項の発明によれば、レーザーマーキング性及び絶縁性の良好なエポキシ樹脂無機複合シートを得ることができるものである。
請求項の発明によれば、反りをさらに低減することができるものである。
請求項の発明によれば、エポキシ樹脂無機複合シートの可撓性をさらに高めることができると共に、コーティング後の反り量をさらに低減することができるものである。
本発明の請求項に係る成形品によれば、コーティング膜の硬化後の反り量が著しく低減されており、かつ、膜厚精度が良好であり、高強度のコーティング膜が形成されているので、信頼性を高く得ることもできるものである。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明に係るエポキシ樹脂無機複合シートは、エポキシ樹脂及び充填剤を含有するエポキシ樹脂組成物をキャリア材の表面に塗布し、これを加熱乾燥することによって得られる半硬化状態のものである。
本発明においてエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、アルキルフェノールノボラック型エポキシ樹脂、アラルキル型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、フェノール類とフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物のエポキシ化物、トリグリシジルイソシアヌレート、脂環式エポキシ樹脂など公知慣用のものを使用することができるが、これらに限定されるものではない。
また、エポキシ樹脂としては、常温(25℃)において液状のエポキシ樹脂及び平均分子量が400以下(実質上の下限は260程度)の結晶性エポキシ樹脂の少なくとも一方を用いるのが好ましい。これにより、エポキシ樹脂無機複合シートの可撓性をさらに高めることができると共に、コーティング後の反り量をさらに低減することができるものである。ここで、常温において液状のエポキシ樹脂及び平均分子量が400以下の結晶性エポキシ樹脂としては、上述したビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
なお、後述する充填剤(低弾性有機フィラー及び無機フィラー)の合計量がエポキシ樹脂組成物全量に対して80質量%を超える場合においては、軟化温度が80℃以下のエポキシ樹脂(常温において液状のものを含む)を用いるのが好ましい。その理由は、乾燥後のエポキシ樹脂無機複合シートの可撓性を損なわないようにすることができるからである。
また、本発明においては、エポキシ樹脂を硬化させるために硬化剤を配合することができるが、このエポキシ樹脂の硬化剤としては、ジシアンジアミド、フェノール、酸無水物等を用いることができる。このうちフェノールとしては、ノボラック型、アラルキル型、テルペン型等を用いることができるが、特に、上述したエポキシ樹脂と同様に軟化温度が80℃以下のもの(常温において液状のものを含む)を用いるのが好ましい。また、エポキシ樹脂の硬化剤としては、フェノールフェニルアラルキル樹脂やフェノールビフェニルアラルキル樹脂などのアラルキル型フェノールをエポキシ樹脂組成物に配合しておくのが好ましく、特に、フェノールビフェニルアラルキル樹脂を配合しておくのが好ましい。これにより、反りをさらに低減することができるものであり、また、成形品の耐衝撃性を著しく向上させることができるものである。さらに、アラルキル型フェノールを用いたエポキシ樹脂無機複合シートは、低吸湿率、高密着性を併せ持っているので、プリント回路基板用材料、IC及び部品保護用コーティング材料として用いると、信頼性の高い成形品を得ることができるものである。また、酸無水物系の硬化剤に関しては、液状、結晶のどちらでも使用可能であるが、常温で液状のものや低分子量のものを用いることで、無機フィラーの量を増やしてもエポキシ樹脂無機複合シートの可撓性を保持することができるものである。エポキシ樹脂と硬化剤の配合比率は、エポキシ基/硬化剤のフェノール性水酸基=0.5〜2.5となるように設定するのが好ましい。
本発明において充填剤としては、低弾性有機フィラー及び無機フィラーを用いる。ここで、低弾性とは、常温においてエラストマーであることを意味する。
低弾性有機フィラーとしては、シリコーンゴム(単体であって、パウダー状のものを含む)をコアとするコアシェル構造を有するものを用いる。このようにシリコーンゴムを用いる場合においては、原料がシリコーンであることから、高温下において長時間放置しても熱分解が生じにくく耐熱性の良好なエポキシ樹脂組成物を得ることができ、また、この硬化物の耐熱性も高く得ることができる。しかも、シリコーンゴムを用いることにより、コーティング膜の硬化後の反り量を十分に低減することができ、低反り化の効果を一層高く得ることができるものである。シリコーンゴムの具体例としては、東レ・ダウコーニング(株)製「トレフィル」や旭化成ワッカーシリコーン(株)製「SPM」等を挙げることができる。また、低弾性有機フィラーとしては、架橋アクリルゴム(単体)をコアとするコアシェル構造を有するものを用いる。この場合においてもシリコーンゴムを用いるのと同様に、コーティング膜の硬化後の反り量を十分に低減することができ、低反り化の効果を一層高く得ることができるものである。しかも、架橋アクリルゴムを用いることにより、エポキシ樹脂との極性差が小さくなり、エポキシ樹脂無機複合シートの製造時において相溶性や分散安定性を向上させることができるものである。架橋アクリルゴムをコアとするコアシェル構造を有するものの具体例としては、ガンツ化成(株)製「スタフィロイド」等を挙げることができる。なお、コアシェル構造とは、シリコーンゴムや架橋アクリルゴムのようなゴム状ポリマーからなるコア層を、ガラス状ポリマーからなるシェル層で被覆した構造をいう。そして、低弾性有機フィラーは、一種のみを用いたり二種以上を組み合わせて用いたりすることができる。
一方、無機フィラーとしては、特に限定されるものではないが、溶融シリカ(SiO)、結晶シリカ(SiO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化マグネシウム(MgO)、窒化ホウ素(BN)、窒化アルミニウム(AlN)等を用いることができ、また、これらの他に、高誘電率性チタン酸バリウムや酸化チタンのような高誘電率フィラーや、ハードフェライトや、ハードフェライトのような磁性フィラー、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、グアニジン塩、ホウ酸亜鉛、モリブデン化合物、スズ酸亜鉛等の無機系難燃剤や、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、雲母粉等を用いることができる。そして、これらの無機フィラーは、一種のみを用いたり二種以上を組み合わせて用いたりすることができる。
また、本発明においては、エポキシ樹脂組成物中における上記充填剤の分散性を向上させるために、エポキシシラン系、メルカプトシラン系、アミノシラン系、ビニルシラン系、スチリルシラン系、メタクリロキシシラン系、アクリロキシシラン系、チタネート系等のカップリング剤や、アルキルエーテル系、ソルビタンエステル系、アルキルポリエーテルアミン系、高分子系等の分散剤を適宜エポキシ樹脂組成物に添加するのが好ましい。
また、本発明においては、エポキシ樹脂組成物全量に対して、カーボンブラックを0.1〜0.6質量%添加しておくのが好ましい。これにより、絶縁性の低下を防止しつつ、レーザーマーキング性を向上させることができるものである。しかし、カーボンブラックの添加量が0.1質量%未満である場合には、レーザーマーキング性を向上させることができないおそれがあり、逆に、0.6質量%を超える場合には、絶縁性に問題が生じるおそれがある。
そして、本発明においては、エポキシ樹脂組成物全量に対して、充填剤として、低弾性有機フィラーをX質量%(X=10〜15)及び無機フィラーを70−X〜90−X質量%用いる。すなわち、低弾性有機フィラー及び無機フィラーの合計量は70〜90質量%である。この合計量が70質量%よりも低い場合においては、エポキシ樹脂無機複合シートに高いタック性が生じ、半導体用ウエハーへラミネートする際に気泡をかみこみやすくなり、そのため界面にボイドが発現することになる。逆に、上記合計量が90質量%よりも高い場合においては、エポキシ樹脂無機複合シートをラミネートする際に流動性が低下し、半導体用ウエハーへの密着性が不足するので実用的ではなく、また、シート性状としても硬く脆いものとなりやすいなどの面があり、ハンドリング性に欠けるものである。
また、無機フィラーは80−X〜85−X質量%用いるのが好ましい。すなわち、低弾性有機フィラー及び無機フィラーの合計量は80〜85質量%であることが好ましい。この場合には、ラミネート、硬化、さらには高温処理(230℃)を行った後の成形品の反りを著しく著しく低減することができるものである。
そして、本発明に係るエポキシ樹脂無機複合シートは、次のようにして製造することができる。すなわち、上述したエポキシ樹脂、充填剤、硬化剤を有機溶剤(例えば、メチルエチルケトンやN,N−ジメチルホルムアミド)に溶解・分散させることによって、エポキシ樹脂組成物からなる樹脂ワニスを調製し、次にこの樹脂ワニスをキャリア材(これについては後述)の片面あるいは両面に塗布した後に、熱風吹き付けなどにより、これを加熱乾燥させるものである。このようにして、常温で固形のエポキシ樹脂組成物からなるエポキシ樹脂無機複合シートをキャリア材の表面に形成することができる。このエポキシ樹脂無機複合シートは、キャリア材の表面上に半硬化状態で形成されている。すなわち、上記加熱乾燥は、Bステージ化することであり、キャリア材の表面に塗布されたエポキシ樹脂組成物を加熱することにより、エポキシ樹脂組成物の反応を一部行わせているものである。従って、本発明に係るエポキシ樹脂無機複合シートは、プリプレグと同様に、積層成形の加熱加圧によって一旦溶融した後に硬化する性質を備えているものである。
また、本発明において、キャリア材の表面に形成されるエポキシ樹脂無機複合シートの厚みは5〜200μmである。この厚みが5μm未満である場合においては、コーティング時に充填剤の粒子径が微細化してくることから、充填性に問題を生じやすくなり、低線膨張化には不利となる。すなわち、一般に充填剤の平均粒子径は上記厚みの1/5〜1/10以下にしなければシート製造時にスジの発生や成形時の流動性の低下を引き起こす。従って、上記厚みが薄くなればなるほど充填剤の粒子径としては微細化したものを用いなければならなくなる。しかしながら、充填剤の粒子径の低下は充填性の著しい低下を招くこととなり、その結果、硬化物の充填剤比率が下がることから、線膨張の低減を目的とした用途には不利となるのである。また、5μmの厚みは、コーティングでの表面状態を良好なものにするための限界となるものであり、本発明においては、これよりも薄い厚みでのシート化では、エポキシ樹脂無機複合シートにスジが発生しやすくなるものである。逆に、上記厚みが200μmを超える場合においては、ウエハーへコーティングしてこれを硬化した後やリフロー後において、反りが大きくなるものである。
本発明においてキャリア材としては、高分子フィルムあるいは金属シートを用いるのが好ましい。高分子フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、アセチルセルローズ、テトラフルオロエチレン等を例示することができる。また、金属シートとしては、銅箔、アルミニウム箔、ニッケル箔のような金属箔等を例示することができる。さらには、キャリア材としては、離型紙等を用いてもよい。特に、キャリア材としては、価格や耐熱性の点で、ポリエステルフィルムを用いるのが好ましい。また、キャリア材の厚みとしては、特に限定されるものではないが、10〜200μmが一般的である。また、キャリア材の片面あるいは両面には、樹脂ワニスを塗布する前に、離型処理を行っておくことが好ましい。例えば、オルガノポリシロキサンやフッ素系ポリマーをキャリア材の表面にコートすることによって離型処理を行うことができ、これにより、塗布後乾燥したエポキシ樹脂無機複合シートは、加熱しなくても、キャリア材から容易に剥がすことができるものである。ここで、離型性の指標として、キャリア材の表面に形成されたエポキシ樹脂無機複合シートとキャリア材との剥離強度を用いることができるが、この剥離強度は50mm/分の引張速度の条件において0.6〜60N/mの範囲であることが好ましい。剥離強度が0.6N/m未満である場合においては、塗布乾燥後にエポキシ樹脂無機複合シートをキャリア材と共に巻き取る段階において、エポキシ樹脂無機複合シートがキャリア材から剥がれてしまうなどの問題が生じるおそれがある。逆に、剥離強度が60N/mを超える場合においては、剥離が困難であり、キャリア材から剥離する際にエポキシ樹脂無機複合シートが破壊されるおそれがある。また、エポキシ樹脂無機複合シートの引張強度は0.5〜15MPaの範囲であることが好ましく、この範囲であれば、巻き取り時には不用意にキャリア材から剥離せず、硬化後においてはキャリア材からの剥離が容易で、破れにくいエポキシ樹脂無機複合シートを得ることができる。
そして、本発明に係る成形品は、上述したエポキシ樹脂無機複合シートを成形硬化することによって得ることができる。すなわち、本発明に係る成形品は、エポキシ樹脂無機複合シートを簡易ラミネーター、真空ラミネーター、直圧成形等により成形した硬化物であるが、例えば、エポキシ樹脂無機複合シートを半導体用ウエハーの表面(アクティブ面やその反対側の面)に配置し、これを80〜180℃で数秒〜5分間加熱することにより貼り合わせ、キャリア材を剥離した後、乾燥機に入れて100〜200℃で30分〜6時間再度加熱して完全硬化させることによって、成形品として、表面にコーティング膜が形成された半導体用ウエハーを得ることができる。
以上説明したように、本発明に係るエポキシ樹脂無機複合シートは、半導体用ウエハー(例えば、IC等)のアクティブ面や裏面のコーティング(バックコート)に特に有効であり、ウエハーの大口径化や薄型化に伴って課題となるコーティング膜の硬化後の反り量を著しく低減することができ、かつ、膜厚精度が良好であり、高強度のコーティング膜を形成することができるものである。また、本発明に係るエポキシ樹脂無機複合シートは少量多品種生産に好適な材料であって、この材料によれば、簡易なプロセス、簡易な設備でコーティング膜を形成することができると共に、成形品の信頼性を高く得ることもできるものである。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
(実施例1〜、参考例1〜、比較例1〜4)
下記[表1]に示すエポキシ樹脂、硬化剤、充填剤(低弾性有機フィラー及び無機フィラー)、カーボンブラックをプラネタリーミキサーを用いて混練し、これにメチルエチルケトンを配合することによって、粘度を3000cps(3000mPa・s)に調整した樹脂ワニスを得た。なお、エポキシ樹脂と硬化剤の配合比率は、エポキシ基/フェノール性水酸基=1.0となるように設定した。次に、この樹脂ワニスを厚み75μmのポリエチレンテレフタレート(PET)製フィルムからなるキャリア材(表面をあらかじめオルガノポリシロキサンで離型処理)に塗布した後、これを110℃で3分間加熱乾燥することによって、キャリア材の片面に厚み50μmの半硬化状態(Bステージ状態)のエポキシ樹脂組成物からなるエポキシ樹脂無機複合シートを形成した。
(樹脂流動性)
樹脂流動性を評価するため、ホットプレスを用い、130℃、2MPaの圧力により、直径100mmに打ち抜いたエポキシ樹脂無機複合シートを成形し、材料のフローを質量換算により算出した。その結果を下記[表1]に示す。なお、樹脂流動性(%)の算出式は次のとおりである。樹脂流動性(%)=(100mmφよりはみ出したフロー樹脂分質量)/(初期100mmφ樹脂分質量)×100
(反り量)
上記のようにして得られたエポキシ樹脂無機複合シートを用い、シリコンウエハー(厚み200μm、直径100mm)に100℃、数秒でラミネートを行った後、キャリア材であるポリエステルフィルムを剥離した。その後、100℃で30分、さらに180℃で90分の硬化条件で、硬化させることによって、反り量評価のためのサンプルを作製した。その後、このサンプルを30分間、230℃のオーブンに投入し、ウエハーとの複合化による反り量評価を行った。オーブンから取り出したサンプルについて、歪ゲージを用いて複数箇所の反り量を測定し、そのうち最大値をサンプルの反り量とした。その結果を下記[表1]に示す。
(界面ボイド)
反り量の測定が終了したサンプルに関して断面観察を行い、硬化物層とウエハーとの界面にボイドが存在しているか否か確認した。その結果を下記[表1]に示す。
(貼り合わせ性)
100℃、数秒でラミネートを行う際及びその後のポリエステルフィルムの剥離時において、ウエハーとの密着が不十分なため全面的に又は部分的に剥離を生じていたかどうかを目視で観察した。一部でも剥離を生じていたものは「剥離あり」とし、それ以外のものは「○」とした。その結果を下記[表1]に示す。
Figure 0004379387
上記[表1]において「A1」「A2」「B1」「B2」「F1」「F2」「F3」は下記のものを示す。
「A1」:Bis−Fエポキシ樹脂(液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂)、東都化成(株)製「YDF8170」
「A2」:ビフェニル型エポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン(株)製「YX4000H」、平均分子量384
「B1」:フェノールビフェニルアラルキル樹脂、明和化成(株)製「MEH7851SS」、軟化温度66℃
「B2」:フェノールノボラック、明和化成(株)製「H4」、軟化温度73℃
「F1」:架橋アクリル系ゴムフィラー(コアシェル構造を有するもの)、ガンツ化成(株)製「スタフィロイド AC3355」
「F2」:シリコーンゴムフィラー、旭化成ワッカーシリコーン(株)製「SPM」
「F3」:シリコーンゴムフィラー、東レ・ダウコーニング(株)製「トレフィル E601」
また、無機フィラーとしては、溶融シリカを用いた。
上記[表1]にみられるように、低弾性有機フィラーを全く使用していない比較例1に比べて、低弾性有機フィラーを使用した実施例1〜及び参考例1〜の方が、反り量を大きく低減することができ、樹脂流動性、界面ボイド、貼り合わせ性の点においても優れていることが確認される。
また、参考例2、6を対比すると、参考例2に比べて、平均分子量が384の結晶性エ
ポキシ樹脂を使用した参考例6の方が、反り量をさらに低減できることが確認される。
また、実施例1、4参考例1については、いずれも低弾性有機フィラー及び無機フィラーの合計量が同じ(80質量%)であるが、各樹脂流動性の結果から、低弾性有機フィラーの含有量を2、10、15質量%と増加させていくと、樹脂流動性は逆に51、40、5%と低下していくことが確認され、ウエハーとの密着性を得る上では不利であることが考えられる。しかし、実施例のように樹脂流動性が5%であっても、これは許容範囲内である。
一方、比較例1、2においては、低弾性有機フィラー及び無機フィラーの合計量が70質量%未満であるので、エポキシ樹脂無機複合シートのタック性が高くなり、ウエハーに貼り合わせる際に気泡をかみこんで、硬化後、この気泡がエポキシ樹脂無機複合シートとウエハーとの界面においてボイドとして残存した。
また、比較例3、4においては、低弾性有機フィラー及び無機フィラーの合計量が90質量%を超えているので、樹脂流動性が全くなく、ウエハーとの貼り合わせが不可能であった。

Claims (6)

  1. エポキシ樹脂及び充填剤を含有するエポキシ樹脂組成物をキャリア材の表面に塗布し、これを加熱乾燥することによって得られる半硬化状態の半導体ウエハー用エポキシ樹脂無機複合シートにおいて、エポキシ樹脂組成物全量に対して、充填剤として、架橋アクリルゴムからなり、ゴム状ポリマーをコアとしガラス状ポリマーをシェルとするコアシェル構造の低弾性有機フィラーをX質量%(X=10〜15)及び無機フィラーを70−X〜90−X質量%用いると共に、キャリア材の表面に形成されるエポキシ樹脂無機複合シートの厚みが5〜200μmであることを特徴とするエポキシ樹脂無機複合シート。
  2. 無機フィラーを80−X〜85−X質量%用いて成ることを特徴とする請求項1に記載のエポキシ樹脂無機複合シート。
  3. エポキシ樹脂組成物全量に対して、充填剤とは別に、カーボンブラックを0.1〜0.6質量%添加して成ることを特徴とする請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂無機複合シート。
  4. エポキシ樹脂の硬化剤として、フェノールビフェニルアラルキル樹脂をエポキシ樹脂組成物に配合して成ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のエポキシ樹脂無機複合シート。
  5. エポキシ樹脂として、常温において液状のエポキシ樹脂及び平均分子量が400以下の結晶性エポキシ樹脂の少なくとも一方を用いて成ることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のエポキシ樹脂無機複合シート。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載のエポキシ樹脂無機複合シートを半導体用ウエハーの表面に貼り合わせ、これを硬化させることによってコーティング膜を形成して成ることを特徴とする成形品。
JP2005187260A 2005-06-27 2005-06-27 エポキシ樹脂無機複合シート及び成形品 Expired - Fee Related JP4379387B2 (ja)

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