JP2009275146A - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置 - Google Patents

半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置 Download PDF

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康子 田淵
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Abstract

【課題】封止材料であるエポキシ樹脂組成物硬化体の収縮量を小さくしてパッケージの反りの発生を抑制させることのできる半導体封止用エポキシ樹脂組成物を提供する。
【解決手段】下記の(A)〜(D)成分を含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物である。
(A)エポキシ樹脂。
(B)硬化剤。
(C)無機質充填剤。
(D)球状シリコーンパウダー。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置に関し、詳しくは、エポキシ樹脂硬化物の収縮量を小さくするシリコーンパウダーを配合することにより、成形後のパッケージの反りの発生を抑制することのできる半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置に関するものである。
近年、半導体装置は薄型化され、それに伴い封止時に用いられる樹脂材料の流動部分の厚みが薄くなってきている。例えば、ボールグリッドアレイ(BGA)と呼ばれる金属ワイヤーにより半導体素子と基板とを接続する手法を用いた片面封止構造の半導体装置の場合、基板と、成形後の封止樹脂層との収縮量の違いにより両者の間で応力が発生し、その結果、パッケージに反りが発生する。
このようにパッケージが反ると、基板内部において半導体素子と樹脂との間で剥離が生起する等、信頼性の低下を招き、また樹脂封止工程に続く、ダイシング工程において作業性が悪化する等の問題が生じる。したがって、パッケージの反りの発生を効果的に抑制することが可能な封止材料の提供が、切に望まれている。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、封止材料であるエポキシ樹脂組成物硬化体の収縮量を小さくして、パッケージの反りの発生を抑制させることのできる半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、下記の(A)〜(D)成分を含有してなる半導体封止用エポキシ樹脂組成物を第1の要旨とする。
(A)エポキシ樹脂。
(B)硬化剤。
(C)無機質充填剤。
(D)球状シリコーンパウダー。
また、本発明は、上記半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて、半導体素子を封止してなる半導体装置を第2の要旨とする。
すなわち、本発明者らは、パッケージの反りの発生を抑制することのできる封止材料を得るために一連の研究を行った。その硬化過程で、シリコーンパウダーを用いることを着想し、これを中心にさらに研究を重ねた。その結果、シリコーンパウダー、特に球状シリコーンパウダーの使用が極めて有効であることを見いだし本発明に到達した。すなわち、従来の封止材料等の封止剤に、球状シリコーンパウダーを配合することにより、成形後に得られるエポキシ樹脂組成物硬化体の、室温への冷却過程における収縮量が小さく抑制されるようになって、基板と封止樹脂部分との収縮量の差を小さくすることが可能となり、パッケージの反りの発生が抑制されるようになる。
このように、本発明は、半導体封止用樹脂組成物に前記球状シリコーンパウダーを含有させるため、そのエポキシ樹脂組成物を成形し硬化体化するに際して、その成形直後から室温への冷却に至る過程において上記硬化体の収縮量がかなり減少する。そのため、これを用いて樹脂封止されたパッケージの反りの発生を抑制することができるようになる。
また、上記球状シリコーンパウダーとして、平均粒径0.8〜20.0μmの範囲内のものを用いると、この球状シリコーンパウダーの分散性が向上することによって、硬化体の収縮率およびパッケージの反り量がより一層減少するとともに強度に優れた硬化体が得られるようになる。
さらに、上記球状シリコーンパウダーの配合量を0.5〜5.0重量%の範囲内に設定すると、耐熱性および分散性により一層優れ、さらに収縮率およびパッケージの反り量を減少させた硬化体が得られるようになる。
したがって、本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、例えば、ボールグリッドアレイ(BGA)と呼ばれる片面封止構造の半導体装置の封止の際に特に好適に用いられる。そして、上記半導体封止用樹脂組成物により樹脂封止された半導体装置は、信頼性の高いものとなる。
つぎに、本発明を実施するための最良の形態について説明する。ただし、本発明は、この実施の形態に限られるものではない。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂(A成分)と、硬化剤(B成分)と、無機質充填剤(C成分)と、球状シリコーンパウダー(D成分)とを用いて得られるものであり、通常、粉末状もしくはこれを打錠して用いられる。
上記エポキシ樹脂(A成分)としては、特に限定されるものではないが、例えば、ジシクロペンタジエン型,クレゾールノボラック型,フェノールノボラック型,ビスフェノール型,ビフェニル型,トリスヒドロキシフェニルメタン型等の各種のエポキシ樹脂を用いることができる。これらエポキシ樹脂は単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらエポキシ樹脂の中でも、特に融点または軟化点が室温を超えていることが好ましい。例えば、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂としては、エポキシ当量180〜210、軟化点60〜110℃のものが好適に用いられる。また、上記ビフェニル型エポキシ樹脂としては、エポキシ当量180〜210、融点80〜120℃のものが好適に用いられる。
上記硬化剤(B成分)は、上記エポキシ樹脂成分を硬化させるものであれば特に限定するものではないが、フェノール樹脂を用いることが好ましい。このフェノール樹脂としては、特に限定するものではなく、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂,フェノールノボラック樹脂,クレゾールノボラック樹脂,フェノールアラルキル樹脂等があげられる。これらフェノール樹脂は単独で用いてもよいし2種以上併用してもよい。そして、これらフェノール樹脂としては、水酸基当量が70〜250、軟化点が50〜110℃のものを用いることが好ましい。なかでも、フェノールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、もしくはフェノールアラルキル樹脂中におけるメチレン基に挟まれた部分がビフェニル構造に置き換わった、例えば、下記の一般式(1)で表されるフェノール樹脂を用いることが好ましい。
Figure 2009275146
このような、エポキシ樹脂(A成分)と硬化剤(B成分)との配合割合は、エポキシ樹脂を硬化させるに充分な量に設定することが好ましい。一般的には、硬化剤(B成分)としてフェノール樹脂を用いる場合、エポキシ樹脂中のエポキシ基1当量に対して、フェノール樹脂中の水酸基の合計が0.7〜1.5当量となるように配合することが好ましい。より好ましくは0.9〜1.2当量である。
上記A成分およびB成分とともに用いられる無機質充填剤(C成分)としては、特に限定するものではなく従来公知の各種充填剤があげられ、例えば、石英ガラス粉末,タルク,シリカ粉末(溶融シリカ粉末や結晶性シリカ粉末等),アルミナ粉末,窒化アルミニウム粉末,窒化ケイ素粉末等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
なかでも、得られる硬化物の線膨張係数を低減できるという点から上記シリカ粉末を用いることが好ましく、シリカ粉末のなかでも溶融シリカ粉末を用いることが高充填性,高流動性という点から特に好ましい。上記溶融シリカ粉末としては、球状溶融シリカ粉末,破砕溶融シリカ粉末があげられるが、流動性という観点から、球状溶融シリカ粉末を用いることが好ましい。この球状溶融シリカ粉末のなかでも特に、平均粒径が1〜15μmの範囲、さらには2〜14μmの範囲のものを用いることが好ましい。さらに、上記平均粒径のものに加えて、平均粒径が0.5〜2μmの範囲のものを単独でもしくは2種以上併用すると、流動性の向上ならびに最密充填の観点から特に好ましい。同様の観点から、平均粒径のものに加えて最大粒径が10〜45μmの範囲のものを併用することも好ましい。
なお、上記平均粒径および最大粒径は、例えば、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置〔AccuSizer 780 (Particle Sizing Systems社製)〕、動的光散乱ナノサイズ粒度分布測定装置〔NICOMP 380 (Particle Sizing Systems 社製)〕などを用いて測定することができ、平均粒径は、粒子分散液をセンサー部に透過させ、1000個以上の球状シリコーンパウダー粒子の粒径値を平均したものとする。また、上記平均粒径および最大粒径に加えて、比表面積が3.1〜6.1m2 /gのものを用いることが好ましい。上記比表面積は、例えば、BET式比表面積測定器により測定される。
上記無機質充填剤(C成分)の配合量は、半導体封止用エポキシ樹脂組成物全体の50〜95重量%の範囲内に設定することが好ましく、特に好ましくは70〜90重量%である。すなわち、上記下限値未満のように少な過ぎると、エポキシ樹脂組成物中の有機成分の占める割合が多くなり、硬化物の難燃効果に乏しくなる傾向がみられ、上記上限値を超えて多くなると、エポキシ樹脂組成物の流動性が著しく低下する傾向がみられるからである。
本発明では、上記A〜C成分とともに球状シリコーンパウダー(D成分)を用いるのであり、これが最大の特徴である。この球状シリコーンパウダー(D成分)としては、ジメチルポリシロキサンを3次元架橋した成分を主成分とするシリコーンゴムタイプ(D1 )、またはシロキサン結合が、(RSiO3/ 2 n であって、Rは炭化水素骨格、nは正数で表される3次元網目状に架橋した構造をもつ、ポリオルガノシルセスキオキサン成分を主成分とするシリコーンレジンタイプ(D2 )、あるいはこれらの一方で、もう一方を被覆した(D1 又はD2 の一方で、他方を被覆した)ハイブリッドタイプのもの(D3 )があげられる。これら球状シリコーンパウダーは単独で用いてもよいし2種以上併用してもよい。
本発明において、球状シリコーンパウダーにおける球状とは、通常、アスペクト比(長径/短径の値)が2未満のものをいい、さらに好ましくは、1.5未満である。このアスペクト比は、例えば、光学顕微鏡または電子顕微鏡により該粒子の像(写真)を得、得られた像を画像解析することにより算出することができ、任意の100個程度の球状シリコーンパウダーにつき、それぞれ得られた値を平均したものとする。
このような球状シリコーンパウダーは、平均粒径0.8μm〜20.0μmの範囲内のものが好適に使用され、さらに好ましくは3.0μm〜5.0μmである。平均粒径が上記下限値未満であると、パウダー同士の凝集がおこり、樹脂硬化物の強度低下の原因となる傾向がみられ、また平均粒径が上記上限値を超えると、硬化物中への均一な分散という観点から好ましくない傾向がみられるからである。
なお、上記平均粒径および最大粒径は、前期した無機質充填剤の測定と同様の装置および方法によって測定することができる。
また、上記球状シリコーンパウダーとしては、その比重が0.9g/cm3 〜1.5g/cm3 の範囲内のものが好ましく、さらに好ましくは1.1g/cm3 〜1.4g/cm3 である。比重が上記下限値未満であると粒子が組成物中で浮きやすく、凝集物ができやすくなる傾向がみられ、また比重が上記上限値を超えると高弾性率となって、硬化・冷却時の全体の収縮量を低減できにくくなる傾向がみられるからである。
さらに、上記球状シリコーンパウダーは、公知の製造方法によって作成することができ、市販品として入手可能である。
上記球状シリコーンパウダー(D成分)は、本発明において、組成物全体の硬化収縮を硬化時における粒子の熱膨張によって相殺し、樹脂硬化後の室温冷却過程において、全体としての収縮量を低減させる作用を奏する成分であり、そのような球状シリコーンパウダーの配合方法としては、上記A〜C成分とともに球状シリコーンパウダー(D成分)を配合する直接添加方法が好ましい。マスターバッチ法として知られる、A〜C成分の所定量を定め溶融しておき、残量を球状シリコーンパウダー(D成分)とともに、これに加えるという方法では、球状シリコーンパウダー(D成分)を、溶融状態のA〜C成分に加えることとなり、球状シリコーンパウダーの凝集を招き、樹脂硬化物の強度低下の原因となり得るからである。
このような球状シリコーンパウダーの添加量は、この半導体封止用エポキシ樹脂組成物全体の0.5〜5.0重量%の範囲に設定することが好ましく、さらに好ましくは1.0〜2.0重量%である。添加量が上記下限値未満であると、本発明の樹脂組成物にその機能を充分に付与することができにくくなる傾向がみられ、また上記上限値を超えると、球状シリコーンパウダー同士の凝集物が多くなることにより、逆に強度の低下を招く傾向がみられるからである。
またシリコーンパウダーでは、その熱安定性(耐熱温度250℃)が高いことが、高温での、樹脂組成物の成形に好適に作用し、その機能を安定に発揮できる。これに対し、アクリルゴムパウダー(耐熱温度180℃)やブタジエンゴムパウダー(耐熱温度100℃)などはシリコーンパウダーと比較して、耐熱温度が低いことから、樹脂組成物の成形中に変性する可能性があり、その機能を安定して発揮することができない。
なお、本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物には、上記A〜D成分以外に必要に応じて、硬化促進剤,離型剤,低応力化剤,難燃剤,カーボンブラックをはじめとする顔料等の他の添加剤を任意成分として適宜配合することができる。
上記硬化促進剤としては、従来公知のものが用いられる。具体的には、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレートやトリフェニルホスフィン等の有機リン系化合物、フェニルイミダゾール等のイミダゾール系化合物、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)ノネン−5等のジアザビシクロアルケン系化合物等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記硬化促進剤の配合割合は、半導体封止用エポキシ樹脂組成物全体の0.05〜0.5重量%の範囲に設定することが好ましい。
上記離型剤としては、高級脂肪酸,高級脂肪酸エステル,高級脂肪酸カルシウム等の化合物があげられ、例えば、カルナバワックスやポリエチレン系ワックスが用いられ、これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
また、上記低応力化剤としては、アクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体,メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体等のブタジエン系ゴムがあげられる。
そして、上記難燃剤としては、有機リン化合物,酸化アンチモン,水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウム等があげられる。
さらに、耐湿信頼性テストにおける信頼性向上を目的としてハイドロタルサイト類,水酸化マグネシウム等のイオントラップ剤を配合してもよい。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、例えば、つぎのようにして製造することができる。すなわち、前記A〜D成分および必要に応じて他の添加剤を常法に準じて適宜配合し、ミキシングロール機等の混練機を用いて加熱状態で溶融混練した後、これを室温下で冷却固化させる。その後、公知の手段により粉砕し、必要に応じて打錠するという一連の工程により目的とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物を製造することができる。
このようにして得られた半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いての半導体素子の封止は、特に限定するものではなく、通常のトランスファー成形等の公知のモールド方法により行うことができる。このようにして得られる半導体装置としては、BGAのような片面封止型半導体装置やフリップチップ型半導体装置等があげられる。
上記のようにして得られた半導体装置は、封止樹脂層中に球状シリコーンパウダーを有するものであり、そのため、樹脂硬化から室温への冷却過程において全体での収縮量が小さく、パッケージの反りの発生が抑制され、信頼性の高いものが得られる。ここで、上記樹脂層中の球状シリコーンパウダーの存在は、その樹脂層の断面を顕微鏡観察したり、FT−IRや電子顕微鏡による元素マッピングすることによって確認することができる。本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物硬化体の収縮率は、従来のものよりも小さく、例えば、0.35%以下である。なお、通常、従来のものの収縮率は、最良のものでも0.38%である。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。ただし、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
まず、実施例に先立ち、下記に示す各成分の材料を準備した。
〔エポキシ樹脂A〕
下記の構造式(a)で表されるビフェニル型エポキシ樹脂(エポキシ当量195、融点106℃)
Figure 2009275146
〔エポキシ樹脂B〕
下記の構造式(b)で表されるクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量197、融点63.8℃)
Figure 2009275146
〔硬化剤〕
下記の構造式(c)で表されるフェノール樹脂(水酸基当量205、軟化点67℃)
Figure 2009275146
〔添加パウダー〕
下記の表1に示す添加パウダーを用いた。また、これらの添加パウダーの特性について、下記の表1に併せて示す。
Figure 2009275146
〔硬化促進剤〕
トリフェニルホスフィン
〔離型剤〕
酸化ポリエチレンワックス(酸価16)
〔シランカップリング剤〕
3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
〔シリカ粉末1〕
平均粒径13.2μmの球状溶融シリカ粉末(最大粒径45μm、比表面積3.1m2 /g)
〔シリカ粉末2〕
平均粒径0.6μmの球状溶融シリカ粉末(最大粒径20μm、比表面積3.8m2 /g)
〔シリカ粉末3〕
平均粒径1.6μmの球状溶融シリカ粉末(最大粒径10μm、比表面積6.1m2 /g)
〔カーボンブラック〕
三菱化学社製、#3030B
〔難燃剤〕
Sb2 3
〔実施例1〜15、比較例1〜5〕
後記の表2〜表4に示す各成分を、同表に示す割合で配合し、80℃〜170℃に加熱したロール混練機(5分間)にて溶融混練した。つぎに、この溶融物を冷却した後粉砕し、さらにタブレット状に打錠することによりエポキシ樹脂組成物を作製した。このようにして得られた各エポキシ樹脂組成物を用いて、下記に示す方法にしたがって特性評価を行い、その結果を後記の表2〜表4に併せて示す。
〔硬化収縮率〕
上記のようにして得られた半導体封止用エポキシ樹脂組成物を、175℃に加熱した専用金型で円板状に成形し、175℃で5時間加熱することにより、直径50mm×厚み1mmの大きさの円板状硬化体試験片を得る。この試験片の室温(25℃)における直径を、拡大投影機で正確に測定する。さらに、専用金型の内径を同様に、拡大投影機で正確に測定し、金型を構成する材質の線膨張係数と室温(25℃)における専用金型内径とから、175℃における金型内径を正確に算出する。この算出した175℃における金型内径(a)と室温における円板状硬化体の径(b)から、式100×(1−b/a)(%)によって得られる値を硬化収縮率とする。
〔反り量〕
図1に示すように、縦7mm×横7mm×厚み0.325mmの大きさの複数のシリコンチップ1を、短冊状のガラスエポキシ基板2上に等間隔となるよう配置し、銀(Ag)ペーストを用いて実装し、これらの実装面の全体を、前記半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用い、プレス機(TOWA社製)にて樹脂封止した。なお、プレス機の金型温度は175℃とし、封止条件は、トランスファースピード1.5mm/sec、クランプ圧1960N、トランスファー圧49N、キュア時間90秒とした。また、ガラスエポキシ基板上の封止樹脂層の厚みは450μmである。そして、樹脂封止後のパッケージを175℃で5時間加熱し、加熱後のパッケージを温度可変レーザー3次元装置(ティーテック社製)にて観察することにより、パッケージの反り量〔ガラスエポキシ基板の四隅の2つの対角線上におけるパッケージの反りを測定し、両端を結ぶ線と最大離れた反り部までの距離(最大反り量)を求め、2つの対角線上の最大反り量を平均化した値〕を測定した。
Figure 2009275146
Figure 2009275146
Figure 2009275146
上記結果から、本発明に用いる球状シリコーンパウダーを配合してなる実施例品は、いずれも硬化収縮率が小さく、反り量も小さかった。これに対して、球状シリコーンパウダー以外のパウダーを配合した比較例品は、いずれも硬化収縮率が大きく、反り量が大きかった。
エポキシ樹脂組成物を用いて封止してなるパッケージの反り量の測定方法を説明するための、シリコンチップ搭載ガラスエポキシ基板の平面図。

Claims (6)

  1. 下記の(A)〜(D)成分を含有してなる半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
    (A)エポキシ樹脂。
    (B)硬化剤。
    (C)無機質充填剤。
    (D)球状シリコーンパウダー。
  2. 上記球状シリコーンパウダーが平均粒径0.8〜20.0μmの範囲内のものである請求項1記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  3. 上記球状シリコーンパウダーの配合量が0.5〜5.0重量%の範囲内である請求項1または請求項2記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  4. ボールグリッドアレイ用封止材料またはトランスファーアンダーフィル用封止材料である請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて、半導体素子を封止してなる半導体装置。
  6. 上記半導体素子を封止してなる半導体装置が、ボールグリッドアレイ構造の半導体装置またはトランスファーアンダーフィルによる半導体装置である請求項5記載の半導体装置。
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