JP2002241588A - 封止用エポキシ樹脂組成物及び片面封止型半導体装置 - Google Patents

封止用エポキシ樹脂組成物及び片面封止型半導体装置

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JP2002241588A
JP2002241588A JP2001043309A JP2001043309A JP2002241588A JP 2002241588 A JP2002241588 A JP 2002241588A JP 2001043309 A JP2001043309 A JP 2001043309A JP 2001043309 A JP2001043309 A JP 2001043309A JP 2002241588 A JP2002241588 A JP 2002241588A
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epoxy resin
resin composition
sealing
curing agent
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JP2001043309A
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Takashi Toyama
貴志 外山
Hiroshi Sugiyama
弘志 杉山
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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    • H01L2924/30Technical effects
    • H01L2924/35Mechanical effects
    • H01L2924/351Thermal stress
    • H01L2924/3511Warping

Abstract

(57)【要約】 【課題】 反りが少なくて、且つ、耐リフロー性に優れ
る片面封止型のパッケージが得られる封止用エポキシ樹
脂組成物を提供する。またその封止用エポキシ樹脂組成
物を用いて封止された、反りが少なくて、且つ、耐リフ
ロー性に優れる片面封止型半導体装置を提供する。 【解決手段】 エポキシ樹脂、硬化剤、無機充填材、硬
化促進剤を含有する封止用エポキシ樹脂組成物におい
て、エポキシ樹脂として下記一般式(1)で示されるエ
ポキシ樹脂を含有し、硬化剤として一般式(2)で示さ
れるフェノール系硬化剤を含有していることを特徴とす
る封止用エポキシ樹脂組成物。この封止用エポキシ樹脂
組成物を用いて、ベース基板に搭載した半導体素子をベ
ース基板の半導体素子搭載面側からのみ封止してなる片
面封止型半導体装置。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体素子等の封止
に使用される封止用エポキシ樹脂組成物と、これを用い
てベース基板に搭載した半導体素子をベース基板の半導
体素子搭載面側からのみ封止してなる片面封止型半導体
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、IC等の半導体素子のパッケージ
分野において小型薄型化が進む中、リード端子数の増加
に対応するために、SOP、QFPに代表される周辺実
装パッケージから、BGA(ボールグリッドアレイ)を
代表とするエリア実装パッケージに主流が移り変わりつ
つある。現状のBGAパッケージの形状は、半導体素子
と端子までの接続方法により様々な構造のものが見られ
るが、その中で主流となっているのが、半導体素子とプ
リント配線板等のベース基板を金ワイヤーで接続したタ
イプであり、ベース基板の半導体素子搭載面のみをエポ
キシ樹脂組成物でトランスファー成形(片面封止)を行
った後、ベース基板の裏面にはんだボールを載せたタイ
プである。
【0003】このような片面封止型のパッケージに関し
て従来から指摘されている問題点としては、その構造が
封止樹脂(エポキシ樹脂組成物の硬化物)とベース基板
が貼り合わされたバイメタル構造となっていて、成形完
了後に常温まで冷却される過程において、それぞれの熱
膨張係数の差異により、冷却時の収縮割合がアンバラン
スとなり、パッケージに反りが発生しやすいということ
が挙げられる。また、このような片面封止型パッケージ
については、封止樹脂とベース基板の密着性が低いため
に、耐リフロー性が満足するレベルに達していないとい
う問題点もあった。
【0004】そこで、封止用エポキシ樹脂組成物の成分
としてトリフェノールメタン型のエポキシ樹脂を用いる
ことによって、封止樹脂のガラス転移温度を成形温度よ
り高くなるようにして、成形後の常温までの冷却での収
縮率がベース基板のそれと同程度になるようにして、反
りを低減する方法が検討されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、片面封止型の
パッケージを製造する際に、上記のトリフェノールメタ
ン型のエポキシ樹脂を用いる方法によれば、パッケージ
の反りについてはかなり改善されるが、未だ不十分であ
り、さらなる改善が求められている。また、パッケージ
の耐リフロー性の要求レベルも高くなってきていて、耐
リフロー性についても、さらなる改善が求められてい
る。
【0006】本発明は、上記のような事情に鑑みてなさ
れたものであり、反りが少なくて、且つ、耐リフロー性
に優れる片面封止型半導体装置が得られる封止用エポキ
シ樹脂組成物を提供すること、及びその封止用エポキシ
樹脂組成物を用いてベース基板に搭載した半導体素子を
ベース基板の半導体素子搭載面側からのみ封止してい
る、反りが少なくて、且つ、耐リフロー性に優れる片面
封止型半導体装置を提供することを目的としている。な
お、ここでいう片面封止型半導体装置とは、封止用樹脂
組成物を用いて、片面封止型のパッケージ内に半導体素
子が封止されている半導体装置を表している。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の封
止用エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、硬化剤、無
機充填材、硬化促進剤を含有する封止用エポキシ樹脂組
成物において、エポキシ樹脂として下記一般式(1)で
示されるエポキシ樹脂を含有し、硬化剤として下記一般
式(2)で示されるフェノール系硬化剤を含有している
ことを特徴とする。
【0008】
【化3】
【0009】
【化4】
【0010】請求項2に係る発明の封止用エポキシ樹脂
組成物は一般式(1)で示されるエポキシ樹脂を、封止
用エポキシ樹脂組成物に含有するエポキシ樹脂全量中に
50〜100質量%の割合で含有し、一般式(2)で示
されるフェノール系硬化剤を、封止用エポキシ樹脂組成
物に含有する硬化剤全量中に50〜100質量%の割合
で含有している請求項1記載の封止用エポキシ樹脂組成
物である。
【0011】請求項3に係る発明の封止用エポキシ樹脂
組成物は、あらかじめシリコーンレジンで被覆されたシ
リコーンゴムパウダーをも含有していることを特徴とす
る請求項1又は請求項2に記載の封止用エポキシ樹脂組
成物である。
【0012】請求項4に係る発明の封止用エポキシ樹脂
組成物は、硬化促進剤として、テトラフェニルホスホニ
ウム・テトラフェニルボレートとフェノールノボラック
樹脂との反応物を含有している請求項1〜請求項3の何
れかに記載の封止用エポキシ樹脂組成物である。
【0013】請求項5に係る発明の封止用エポキシ樹脂
組成物は、無機充填材が溶融シリカであり、この溶融シ
リカを封止用エポキシ樹脂組成物全体に対して85〜9
3質量%含有している請求項1〜請求項4の何れかに記
載の封止用エポキシ樹脂組成物である。
【0014】請求項6に係る発明の片面封止型半導体装
置は、請求項1〜請求項5の何れかに記載の封止用エポ
キシ樹脂組成物を用いて、ベース基板に搭載した半導体
素子をベース基板の半導体素子搭載面側からのみ封止し
てなる片面封止型半導体装置である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0016】(封止用エポキシ樹脂組成物)本発明の封
止用エポキシ樹脂組成物は、半導体素子等の封止に使用
されるものであって、エポキシ樹脂、硬化剤、無機充填
材及び硬化促進剤を含有して調製されるものである。
【0017】本発明に用いるエポキシ樹脂としては一般
式(1)で示されるエポキシ樹脂を使用することが、反
りが少なくて、且つ、耐リフロー性に優れる片面封止型
半導体装置を得るためには重要である。そして、一般式
(1)で示されるエポキシ樹脂と共に、一般的に封止材
用に使用可能なエポキシ樹脂を併用することもできる。
併用可能なエポキシ樹脂としては、例えば、オルソクレ
ゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラッ
ク型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ビ
フェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポ
キシ樹脂等が挙げられる。また、一般式(1)で示され
るエポキシ樹脂の使用割合については、一般式(1)で
示されるエポキシ樹脂を、封止用エポキシ樹脂組成物に
含有させるエポキシ樹脂全量中に20質量%以上の割合
で含有させることが好ましく、更に好ましくは、50〜
100質量%の割合で含有させることである。
【0018】本発明に用いる硬化剤としては一般式
(2)で示されるフェノール系硬化剤を使用すること
が、反りが少なくて、且つ、耐リフロー性に優れる片面
封止型半導体装置を得るためには重要である。そして、
一般式(2)で示されるフェノール系硬化剤と共に、一
般的に封止材用に使用可能な硬化剤を併用することもで
きる。併用可能な硬化剤としては、例えば、フェノール
ノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹
脂、フェノールアラルキル樹脂等が挙げられる。一般式
(2)で示されるフェノール系硬化剤の使用割合につい
ては、一般式(2)で示されるフェノール系硬化剤を、
封止用エポキシ樹脂組成物に含有させる硬化剤全量中に
20質量%以上の割合で含有させることが好ましく、更
に好ましくは、50〜100質量%の割合で含有させる
ことである。
【0019】上記のように、本発明のエポキシ樹脂組成
物には、一般式(1)で示されるエポキシ樹脂と一般式
(2)で示されるフェノール系硬化剤を必須成分として
配合することが重要であるが、その作用について説明す
ると、一般式(1)で示されるエポキシ樹脂を用いるこ
とにより、無機充填材を高充填した際の流動性を確保し
て成形性を確保できると共に、封止用エポキシ樹脂組成
物の硬化物(封止樹脂)の熱膨張係数を小さくできるた
め、反りが少ない片面封止型半導体装置を得ることが可
能となり、また、一般式(2)で示されるフェノール系
硬化剤と組み合わせることにより、一段と反りを少なく
でき、且つ、封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物(封止
樹脂)の吸湿率を低減できて、片面封止型半導体装置を
リフロー処理した際の基板及び半導体素子と封止樹脂が
剥離することを抑制できるため、反りが少なくて、耐リ
フロー性に優れる片面封止型半導体装置を得ることが可
能となるのである。
【0020】本発明に用いる無機充填材としては、一般
的に封止材に使用可能なものを使用することができる。
例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、窒化珪
素、窒化アルミ等の粉末を使用することができるが、こ
れらのなかでも封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物(封
止樹脂)の熱膨張係数を小さくするには、溶融シリカを
使用することが好ましく、溶融シリカの含有割合は、エ
ポキシ樹脂組成物全体に対し、85〜93質量%である
ことが、片面封止型半導体装置の低反り化と耐リフロー
性向上を達成するには好ましい。なお、溶融シリカの含
有割合が93質量%を越えると成形性が低下する傾向が
生じるため、93質量%以下とすることが好ましい。
【0021】また、本発明では、無機充填材と共にシラ
ンカップリング剤を使用することが耐リフロー性を向上
するのに好ましい。
【0022】本発明に用いる硬化促進剤としては、テト
ラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレートとフ
ェノールノボラック樹脂との反応物を用いると、片面封
止型半導体装置の反り改善に有効であるので好ましい。
なお、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボ
レートは下記構造式(3)で示される化合物である。
【0023】
【化5】
【0024】そして、テトラフェニルホスホニウム・テ
トラフェニルボレートとフェノールノボラック樹脂との
反応物は、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニ
ルボレート単独のものより硬化促進剤としての活性が大
幅に上がり、封止用エポキシ樹脂組成物の硬化促進剤と
して好適な材料である。その反応条件については、好ま
しくは150〜200℃程度の温度で、テトラフェニル
ホスホニウム・テトラフェニルボレートとフェノールノ
ボラック樹脂を攪拌し、攪拌初期に白濁しているものが
均一透明になるまで攪拌して反応物を得るようにする。
反応させるときの、テトラフェニルホスホニウム・テト
ラフェニルボレートとフェノールノボラック樹脂の配合
比率は、特に限定するものではないが、フェノールノボ
ラック樹脂100質量部に対して、テトラフェニルホス
ホニウム・テトラフェニルボレートが5〜40質量部程
度であることが好ましい。また、ここでいうフェノール
ノボラック樹脂とは、下記一般式(4)で示されるフェ
ノールノボラック樹脂である。
【0025】
【化6】
【0026】また、上述のテトラフェニルホスホニウム
・テトラフェニルボレートとフェノールノボラック樹脂
との反応物以外に、一般的に封止材に使用可能な硬化促
進剤を、本発明では使用することができる。例えば、イ
ミダゾール類、トリフェニルホスフィン、トリメチルホ
スフィン等の有機リン化合物類、1,8−ジアザビシク
ロ(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)、トリエタ
ノールアミン、ベンジルジメチルアミン等の3級アミン
類等が挙げられる。テトラフェニルホスホニウム・テト
ラフェニルボレートとフェノールノボラック樹脂との反
応物と、これ以外の硬化促進剤とを併用する場合、併用
割合は、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニル
ボレートとフェノールノボラック樹脂との反応物の割合
が硬化促進剤の全体量の50質量%以上であることが好
ましく、80質量%以上であることがより好ましい。
【0027】そして、硬化促進剤の添加量については、
エポキシ樹脂組成物全体に対し、0.03〜1.0質量
%の範囲内であることが好ましい。0.03質量%未満
ではゲル化時間が遅くなり、硬化時の剛性低下により作
業性の低下をもたらすおそれがあり、1.0質量%を越
えると成形途中で硬化が進み未充填となる不具合が発生
しやすくなる。
【0028】本発明の封止用エポキシ樹脂組成物には、
あらかじめシリコーンレジンで被覆されたシリコーンゴ
ムパウダーを添加して用いることが好ましい。このシリ
コーンゴムパウダーの添加量については、エポキシ樹脂
組成物全体に対し、0.3〜5.0質量%の範囲内であ
ることが好ましい。シリコーンレジンで被覆されたシリ
コーンゴムパウダーは、単なるシリコーンゴムパウダー
よりも2次凝集を起こし難いため、エポキシ樹脂との相
溶性に優れたものとなり、これを配合したエポキシ樹脂
組成物の硬化物は、耐リフロー性が向上したものとな
る。シリコーンレジンで被覆されたシリコーンゴムパウ
ダーの粒径については、特に制限はないが、封止材に通
常用いられる程度の平均粒径、たとえば、平均粒径0.
5〜20μmのものであればよい。
【0029】本発明の封止用エポキシ樹脂組成物には、
上記のエポキシ樹脂、硬化剤、無機充填材、シランカッ
プリング剤、硬化促進剤の他に、必要に応じて、リン系
難燃剤、ブロム化合物、三酸化アンチモン等の難燃剤、
離型剤、カーボンブラックや有機染料等の着色剤等を適
宜配合することができる。
【0030】本発明の封止用エポキシ樹脂組成物は、前
述した各成分をミキサー、ブレンダー等によって均一に
混合した後、加熱ロール、ニーダー等によって混練する
ことで製造することができる。成分の配合順序は特に制
限はない。さらに、混練後に、冷却固化した後、粉砕し
てパウダー化したり、粉砕したものを打錠してタブレッ
ト化することも可能である。
【0031】(片面封止型半導体装置)このようにして
得られた封止用エポキシ樹脂組成物を用いてトランスフ
ァー成形して、ベース基板に搭載した半導体素子を、ベ
ース基板の半導体素子搭載面側の片面から封止して、片
面封止型のパッケージ内に半導体素子が封止されている
片面封止型半導体装置を製造することができる。なお、
封止成形した後、半導体素子搭載面と反対側のベース基
板面に、はんだボールを載せる等の加工を加えて片面封
止型半導体装置を完成することができる。前記ベース基
板としては、ガラス基材ビスマレイミド系樹脂基板、ガ
ラス基材エポキシ樹脂基板等の樹脂基板を使用している
プリント配線板等を使用することができる。
【0032】
【実施例】以下に、本発明の実施例と、本発明の範囲を
外れた比較例とを示すが、本発明は下記実施例に限定さ
れない。
【0033】実施例、比較例で使用した各成分の材料は
以下のとおりである。
【0034】エポキシ樹脂としては、一般式(1)で示
され、一般式(1)中のR1及びR4が(CH33C−基
であり、R2及びR3が水素であるエポキシ樹脂(東都化
成(株)製、品番YDC1312)、オルソクレゾールノ
ボラック型エポキシ樹脂(住友化学工業(株)製、品番
ESCN195XL)を用いた。また、難燃剤として作
用するBr化エポキシ樹脂(住友化学工業(株)製、品
番ESB400)も併用した。
【0035】硬化剤としては、一般式(2)で示され、
一般式(2)中のR5がメチル基であるフェノール系硬
化剤(日本化薬(株)製、品番NH7300)及び一般
式(4)で示されるフェノールノボラック樹脂(明和化
成(株)製、品番H−1)を使用した。
【0036】硬化促進剤としては、トリフェニルホスフ
ィン(TPPと略す。)又はテトラフェニルホスホニウ
ム・テトラフェニルボレートと一般式(4)で示される
フェノールノボラック樹脂との反応物(TPPK−Aと
略す。)を使用した。使用したTPPK−Aは、テトラ
フェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート25重
量部と、3核体の含有比率が69.7重量%、5核体以
上の含有比率が4.6重量%である一般式(4)で示さ
れるフェノールノボラック樹脂75重量部を、窒素雰囲
気下170〜180℃で、2時間加熱攪拌して均一透明
溶融物とし、その後冷却、粉砕して得たものを使用し
た。また、離型剤としてはカルナバワックスを使用し、
難燃剤として、上記のBr化エポキシ樹脂と共に三酸化
アンチモンを使用した。
【0037】無機充填材としては、球状の溶融シリカ
(平均粒径15μm)を用い、シリコーンレジンで被覆
されたシリコーンゴムパウダーとしては、信越化学工業
(株)製の品番KMP600(平均粒径5μm)を使用
した。また、カップリング剤としてはγ−グリシドキシ
プロピルトリエトキシシランを使用し、着色剤として、
カーボンブラックを使用した。
【0038】(実施例1〜6及び比較例1〜2)各成分
を表1に示す配合量(質量部)で配合し、ミキサーで十
分混合した後、加熱ロールで約5分間混練を行い、冷却
固化し、粉砕機で粉砕して封止用エポキシ樹脂組成物を
得た。
【0039】得られた各実施例及び各比較例の封止用エ
ポキシ樹脂組成物を用いて次のようにして片面封止型半
導体装置(BGAパッケージ)の耐リフロー性に関する
評価のための評価用パッケージを作製した。
【0040】評価用パッケージの作製:その上面に半導
体素子としてチップサイズが7.6mm×7.6mm×0.
35mmの評価用チップを搭載したガラス基材ビスマレイ
ミドトリアジン樹脂基板(サイズ:35mm×35mm×
0.4mm)の評価用チップ搭載面側の片面から封止成形
(トランスファ成形)して、図1に平面図が、図2に断
面図が示される評価用パッケージ1を得た。図1、図2
において、2は樹脂基板、3は評価用チップ、4は封止
樹脂を示していて、この封止樹脂4の厚みは0.8mmで
ある。成形条件は、170℃で120秒とし、アフター
キュアーを175℃で6時間の条件で行った。
【0041】そして、得られた各実施例及び各比較例の
評価用パッケージ1の耐リフロー性の評価を以下のよう
にして行い、その結果を表1に記載した。
【0042】耐リフロー性:前記の評価用パッケージ1
を用いて、125℃で24時間の前乾燥処理を行った
後、30℃、70%RHの条件に設定した恒温恒湿機中
で168時間の吸湿処理を行い、その後にリフロー処理
(245℃ピークの熱風併用式遠赤外線式リフロー炉で
処理)を行った。このリフロー処理後の評価用パッケー
ジについて、超音波顕微鏡((株)キャノン製M−70
0II)で内部の観察を行い、封止樹脂4と評価用チップ
3の界面(チップ面と表1では表示)、及び封止樹脂4
と樹脂基板2の界面(基板界面と表1では表示)におけ
る剥離発生の有無を調べた。なお、各実施例及び各比較
例について、それぞれ10個の評価用パッケージを用い
て評価した。
【0043】また、得られた各実施例及び各比較例の封
止用エポキシ樹脂組成物を用いて次のようにして片面封
止型半導体装置(BGAパッケージ)のパッケージ反り
に関する評価のための反り評価用サンプルを作製すると
共に、下記の条件でパッケージ反りの評価を行い、その
結果を表1に記載した。
【0044】図3に示すように、サイズが50mm×14
0mmであって、厚みが0.5mmと0.2mmの2種類のF
R5グレードのガラス基材エポキシ樹脂基板(樹脂基板
2)の一方の表面に、半導体素子としてチップサイズが
4mm×4mm×0.3mmの評価用チップ3をマトリックス
状に合計52個搭載し(チップピッチ10mm)、評価用
チップ搭載面側の片面から、実施例又は比較例の封止用
エポキシ樹脂組成物を用いて、封止成形(トランスファ
成形)して、反り評価用サンプル5を作製した。なお、
封止樹脂4の厚みは0.8mmであり、成形条件は、17
0℃で120秒とし、アフターキュアーを175℃で6
時間の条件で行った。
【0045】上記で得た反り評価用サンプル5につい
て、測定顕微鏡を用い、Z座標測定値の最大値を反り量
(単位mm)とした。すなわち、図4に示すように、反り
評価用サンプル5を静置したときの、最大持ちあがり量
をパッケージ反り(単位mm)とした。
【0046】
【表1】
【0047】表1にみるように、実施例1〜実施例6の
封止用エポキシ樹脂組成物で封止した場合には、比較例
1、比較例2に比べて、パッケージ反りが小さく、且つ
耐リフロー性が優れていることが確認された。
【0048】
【発明の効果】請求項1〜5に係る発明の封止用エポキ
シ樹脂組成物を用いて片面封止型半導体装置を製造すれ
ば、反りが少なくて、耐リフロー性に優れる片面封止型
半導体装置が得られる。
【0049】請求項6に係る発明の片面封止型半導体装
置は、請求項1〜5の何れかに係る発明の封止用エポキ
シ樹脂組成物を用いてベース基板に搭載した半導体素子
をベース基板の半導体素子搭載面側からのみ封止してい
るので、反りが少なくて、且つ、耐リフロー性に優れる
片面封止型半導体装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】評価用パッケージの構造を説明するための平面
図である。
【図2】同上の断面図である。
【図3】パッケージ反りの測定に用いる反り評価用サン
プルを説明するための平面図である。
【図4】パッケージ反りの測定方法を説明するための断
面図である。
【符号の説明】
1 評価用パッケージ 2 樹脂基板 3 評価用チップ 4 封止樹脂 5 反り評価用サンプル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 23/31 Fターム(参考) 4J002 CC034 CC045 CD022 CD052 CD062 CD071 CE005 CP033 DE146 DF016 DJ006 DJ016 EN027 EN107 EU117 EU137 EW147 EW177 EY017 FA013 FD016 FD144 FD145 FD157 GQ05 4J036 AA05 AD07 AD08 AF06 AF08 AJ09 DC05 DC06 DC12 DC41 DC46 DD07 FA03 FA04 FA05 FB06 FB08 GA06 JA07 4M109 AA01 EA03 EB03 EB04 EB06 EB13 EC05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂、硬化剤、無機充填材、硬
    化促進剤を含有する封止用エポキシ樹脂組成物におい
    て、エポキシ樹脂として下記一般式(1)で示されるエ
    ポキシ樹脂を含有し、硬化剤として下記一般式(2)で
    示されるフェノール系硬化剤を含有していることを特徴
    とする封止用エポキシ樹脂組成物。 【化1】 【化2】
  2. 【請求項2】 一般式(1)で示されるエポキシ樹脂
    を、封止用エポキシ樹脂組成物に含有するエポキシ樹脂
    全量中に50〜100質量%の割合で含有し、、一般式
    (2)で示されるフェノール系硬化剤を、封止用エポキ
    シ樹脂組成物に含有する硬化剤全量中に50〜100質
    量%の割合で含有している請求項1記載の封止用エポキ
    シ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 あらかじめシリコーンレジンで被覆され
    たシリコーンゴムパウダーをも含有していることを特徴
    とする請求項1又は請求項2に記載の封止用エポキシ樹
    脂組成物。
  4. 【請求項4】 硬化促進剤として、テトラフェニルホス
    ホニウム・テトラフェニルボレートとフェノールノボラ
    ック樹脂との反応物を含有している請求項1〜請求項3
    の何れかに記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 無機充填材が溶融シリカであり、この溶
    融シリカを封止用エポキシ樹脂組成物全体に対して85
    〜93質量%含有している請求項1〜請求項4の何れか
    に記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5の何れかに記載の封
    止用エポキシ樹脂組成物を用いて、ベース基板に搭載し
    た半導体素子をベース基板の半導体素子搭載面側からの
    み封止してなる片面封止型半導体装置。
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