JPWO2017022721A1 - エポキシ樹脂組成物、フィルム状エポキシ樹脂組成物及び電子装置 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物、フィルム状エポキシ樹脂組成物及び電子装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、(A)エポキシ樹脂、(B)芳香環及び水酸基を有する樹脂、(C)シリコーンパウダー、(D)硬化促進剤、並びに、(E)無機充填剤を含有し、(A)エポキシ樹脂が、25℃で液状であるエポキシ樹脂を含み、(B)芳香環及び水酸基を有する樹脂が、ナフタレン環及び水酸基を有する樹脂を含み、25℃で液状であるエポキシ樹脂の含有量が、(A)エポキシ樹脂と(B)芳香環及び水酸基を有する樹脂との合計量を基準として32質量%以上であり、(C)シリコーンパウダーの含有量が、エポキシ樹脂組成物の全量(但し、エポキシ樹脂組成物が溶剤を含有する場合、溶剤を除く。)を基準として0.80〜7.30質量%である、エポキシ樹脂組成物に関する。

Description

本発明は、エポキシ樹脂組成物、フィルム状エポキシ樹脂組成物及び電子装置に関する。本発明は、電子部品又は電子デバイス(例えば、プリント配線基板に配置された電子部品又は電子デバイス)の埋め込み又は封止等を可能とするエポキシ樹脂組成物及びフィルム状エポキシ樹脂組成物、並びに、これらを用いた電子装置に関する。
電子機器の軽薄短小化に伴って、半導体装置の小型化及び薄型化が進んでいる。半導体素子とほぼ同じ大きさの半導体装置を用いる形態、又は、半導体装置の上に半導体装置を積む実装形態(パッケージ・オン・パッケージ)が盛んに行われており、今後、半導体装置の小型化及び薄型化が一段と進むと予想される。
半導体素子の微細化が進展し、端子数が増加してくると、半導体素子上にすべての外部接続端子(外部接続用の端子)を設けることが難しくなる。例えば、無理に外部接続端子を半導体素子上に設けた場合、端子間のピッチが狭くなると共に端子高さが低くなり、半導体装置を実装した後の接続信頼性の確保が難しくなる。そこで、半導体装置の小型化及び薄型化を実現するために、新たな実装方法が多々提案されている。
例えば、半導体ウエハから個片化されて作製された半導体素子を、適度な間隔を有するように再配置した後、半導体素子を液状又は固形の樹脂封止材を用いて封止し、半導体素子を封止した部分に外部接続端子を更に設ける実装方法、及び、当該実装方法を用いて作製される半導体装置が提案されている(例えば、下記特許文献1〜4参照)。
再配置した半導体素子の封止は、例えば、液状又は固形の樹脂封止材を金型で成形するモールド成形で行われる。封止成形をモールド成形で行う場合、ペレット状の樹脂封止材を溶融させて得られる樹脂を金型内に流し込むことで封止するトランスファーモールド成形が使用されることがある。しかしながら、溶融させて得られる樹脂を流し込んで成形するため、大面積を封止する場合、未充填部が発生する可能性がある。そこで近年、あらかじめ金型又は被封止体に樹脂封止材を供給してから成形を行うコンプレッションモールド成形が使用され始めている。コンプレッションモールド成形では、樹脂封止材を金型又は被封止体に直接供給するため、大面積の封止でも未充填部が発生しにくい利点がある。コンプレッションモールド成形では、トランスファーモールド成形と同様に、液状又は固形の樹脂封止材が用いられる。
特許第3616615号公報 特開2001−244372号公報 特開2001−127095号公報 米国特許出願公開第2007/205513号明細書
ところで、近年、液状又は固形の樹脂封止材に代えてフィルム状の樹脂封止材を用いることにより、金型を必要としない成形方法(ラミネート、プレス等)により封止を行うことが検討されている。この場合、フィルム状の樹脂封止材が破損して封止を行うことが困難となることを避ける観点から、樹脂封止材に対しては、優れた取扱性(屈曲性等)が求められている。
また、大面積を封止する場合、一度に封止できる面積が増えるために作業時間が短縮できるものの、封止成形物に反りが生じる場合がある。封止成形物の反りは、後続の工程において不具合を誘引する要因となることから、封止成形物の反りを低減することが求められている。
本発明は、前記課題を鑑みてなされたものであり、優れた取扱性(屈曲性等)を有するフィルム状エポキシ樹脂組成物(フィルム状の樹脂封止材)が得られると共に、封止後の反りを抑制することが可能なエポキシ樹脂組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、優れた取扱性を有すると共に、封止後の反りを抑制することが可能なフィルム状エポキシ樹脂組成物を提供することを目的とする。さらに、本発明は、これらのエポキシ樹脂組成物若しくはその硬化物、又は、フィルム状エポキシ樹脂組成物を用いた電子装置を提供することを目的とする。
本発明は、(A)エポキシ樹脂、(B)芳香環及び水酸基を有する樹脂、(C)シリコーンパウダー、(D)硬化促進剤、並びに、(E)無機充填剤を含有し、前記(A)エポキシ樹脂が、25℃で液状であるエポキシ樹脂を含み、前記(B)芳香環及び水酸基を有する樹脂が、ナフタレン環及び水酸基を有する樹脂を含み、前記25℃で液状であるエポキシ樹脂の含有量が、前記(A)エポキシ樹脂と前記(B)芳香環及び水酸基を有する樹脂との合計量を基準として32質量%以上であり、前記(C)シリコーンパウダーの含有量が、エポキシ樹脂組成物の全量(但し、エポキシ樹脂組成物が溶剤を含有する場合、溶剤を除く。以下同様。)を基準として0.80〜7.30質量%である、エポキシ樹脂組成物を提供する。
本発明に係るエポキシ樹脂組成物によれば、当該エポキシ樹脂組成物をフィルム状に成形した場合において、優れた取扱性(屈曲性等)を有するフィルム状エポキシ樹脂組成物が得られる。また、本発明に係るエポキシ樹脂組成物によれば、封止後の反りを抑制することが可能であり、特に、大面積を封止する場合であっても封止後の反りを抑制することができる。さらに、本発明に係るエポキシ樹脂組成物は、優れた耐熱性及び難燃性を得ることもできる。
前記ナフタレン環及び水酸基を有する樹脂は、下記一般式(I)で表される化合物を含んでもよい。
Figure 2017022721
式(I)中、R11、R12、R13、R14及びR15は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜2のアルコキシ基を示し、m1、m2、m3、m4、m5、m6、m7及びm8は、それぞれ独立に0〜2の整数を示し(但し、m1、m2、m3、m4、m5、m6、m7及びm8の全てが0である場合を除く)、n1は、0〜10の整数を示す。
前記(C)シリコーンパウダーの含有量は、エポキシ樹脂組成物の全量を基準として2〜7質量%であってもよい。
前記(C)シリコーンパウダーは、シロキサン結合が三次元網目状に架橋した構造を有してもよい。
また、本発明は、前記エポキシ樹脂組成物又はその硬化物を含む、フィルム状エポキシ樹脂組成物を提供する。本発明に係るフィルム状エポキシ樹脂組成物は、優れた取扱性(屈曲性等)を有すると共に、封止後の反りを抑制することができ、且つ、優れた耐熱性及び難燃性を有している。
さらに、本発明は、電子部品及び電子デバイスからなる群より選ばれる少なくとも1種の被封止体と、前記被封止体を封止する封止部と、を備え、前記封止部が、前記エポキシ樹脂組成物若しくはその硬化物、又は、前記フィルム状エポキシ樹脂組成物を含む、電子装置を提供する。
本発明によれば、優れた取扱性(屈曲性等)を有するフィルム状エポキシ樹脂組成物が得られると共に、封止後の反りを抑制することができ、且つ、優れた耐熱性及び難燃性を有するエポキシ樹脂組成物を提供することができる。また、本発明によれば、優れた取扱性(屈曲性等)を有すると共に、封止後の反りを抑制することができ、且つ、優れた耐熱性及び難燃性を有するフィルム状エポキシ樹脂組成物を提供することができる。さらに、本発明によれば、これらのエポキシ樹脂組成物若しくはその硬化物又はフィルム状エポキシ樹脂組成物を用いた電子装置を提供することができる。
本発明に係るフィルム状エポキシ樹脂組成物は、電子部品又は電子デバイス(例えば、プリント配線基板に配置された電子部品又は電子デバイス)の埋め込み又は封止等に好適に用いることができる。また、本発明に係るフィルム状エポキシ樹脂組成物は、モールド成形に好適に用いることができることに加え、金型を必要としない成形方法(ラミネート、プレス等)にも好適に用いることができる。
本発明によれば、封止材としてのフィルム状エポキシ樹脂組成物の応用を提供することができる。本発明によれば、電子部品の埋め込み又は封止へのフィルム状エポキシ樹脂組成物の応用を提供することができる。本発明によれば、電子デバイスの埋め込み又は封止へのフィルム状エポキシ樹脂組成物の応用を提供することができる。本発明によれば、プリント配線基板に配置された電子部品又は電子デバイスの埋め込み又は封止へのフィルム状エポキシ樹脂組成物の応用を提供することができる。本発明によれば、モールド成形へのフィルム状エポキシ樹脂組成物の応用を提供することができる。本発明によれば、金型を必要としない成形方法(ラミネート、プレス等)へのフィルム状エポキシ樹脂組成物の応用を提供することができる。
反り量を評価するための試験片を示す平面図である。
以下、本発明を実施するための好適な形態について詳細に説明する。
なお、本明細書において、「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。また、組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。さらに、本明細書において、エポキシ樹脂組成物の全量を基準とは、エポキシ樹脂組成物に含有される成分のうち、有機溶剤等の溶剤を除いた成分の総量(固形分の総量)を基準とすることを意味する。すなわち、エポキシ樹脂組成物が溶剤を含有する場合、溶剤を除いた成分の総量がエポキシ樹脂組成物の全量となる。
<エポキシ樹脂組成物>
本実施形態に係るエポキシ樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂、(B)芳香環及び水酸基を有する樹脂、(C)シリコーンパウダー、(D)硬化促進剤、並びに、(E)無機充填剤を必須成分として含有している。本実施形態に係るエポキシ樹脂組成物において、前記(A)エポキシ樹脂は、25℃で液状であるエポキシ樹脂を含み、前記(B)芳香環及び水酸基を有する樹脂は、ナフタレン環及び水酸基を有する樹脂を含み、前記25℃で液状であるエポキシ樹脂の含有量は、前記(A)エポキシ樹脂と前記(B)芳香環及び水酸基を有する樹脂との合計量を基準として32質量%以上であり、前記(C)シリコーンパウダーの含有量は、エポキシ樹脂組成物の全量を基準として0.80〜7.30質量%である。但し、上記エポキシ樹脂組成物が溶剤を含有する場合、エポキシ樹脂組成物の全量は溶剤を除いた量を指す。
本実施形態に係るエポキシ樹脂組成物の形状としては、フィルム状、液状、固形(顆粒、粉体等)などが挙げられる。本実施形態に係るエポキシ樹脂組成物は、モールド成形による封止、金型を必要としない成形方法(ラミネート、プレス等)による封止などに用いることができる。本実施形態に係るエポキシ樹脂組成物は、電子部品又は電子デバイスの埋め込み又は封止等に用いることができる。電子部品としては、例えば、SAWフィルタ等のフィルタ;センサ等の受動部品が挙げられる。電子デバイスとしては、例えば、半導体素子、集積回路、半導体デバイス等が挙げられる。なお、本実施形態に係るエポキシ樹脂組成物は、これら以外の被封止体の埋め込み又は封止に用いることもできる。「埋め込み」とは、隙間、段差等に封止材を供給することを意味する。「封止」とは、被封止体が外気に触れないように封止材で被封止体を被覆することを意味する。
以下、本実施形態に係るエポキシ樹脂組成物の各構成成分について説明する。
((A)エポキシ樹脂)
(A)エポキシ樹脂は、フィルム状エポキシ樹脂組成物に柔軟性を付与するために、25℃で液状であるエポキシ樹脂(以下、「エポキシ樹脂(a1)」という)を少なくとも1種含む。ここで、「25℃で液状であるエポキシ樹脂」とは、25℃に保持された当該エポキシ樹脂の粘度をE型粘度計又はB型粘度計を用いて測定した値が400Pa・s以下であるエポキシ樹脂を示す。
エポキシ樹脂(a1)としては、特に制限はなく、例えば、1分子中に2個以上のグリシジル基を有するエポキシ樹脂を用いることができる。エポキシ樹脂(a1)としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂等が挙げられる。エポキシ樹脂(a1)は、耐熱性付与の観点から、高いガラス転移温度(Tg)を得やすいナフタレン型エポキシ樹脂を含んでもよい。
エポキシ樹脂(a1)としては市販品を用いてもよい。エポキシ樹脂(a1)の市販品としては、三菱化学株式会社製の商品名「jER825」(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量:175)、三菱化学株式会社製の商品名「jER806」(ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エポキシ当量:160)、DIC株式会社製の商品名「HP−4032D」(2官能ナフタレン型エポキシ樹脂)等が挙げられる。エポキシ樹脂(a1)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
エポキシ樹脂(a1)の含有量は、優れた取扱性(屈曲性等)を得る観点から、(A)エポキシ樹脂と(B)芳香環及び水酸基を有する樹脂との合計量を基準として32質量%以上である。エポキシ樹脂(a1)の含有量は、更に優れた取扱性(屈曲性等)を得る観点から、35質量%以上であってもよく、40質量%以上であってもよく、45質量%以上であってもよく、50質量%以上であってもよい。エポキシ樹脂(a1)の含有量は、保護層を設けた封止シートとして用いる場合に保護層の剥離性が良好である観点から、70質量%以下であってもよく、65質量%以下であってもよい。エポキシ樹脂(a1)の含有量は、優れた取扱性(屈曲性等)を維持しつつ、保護層を設けた封止シートとして用いる場合に保護層の剥離性が良好である観点から、32〜70質量%であってもよく、32〜65質量%であってもよい。
エポキシ樹脂(a1)の含有量は、更に優れた取扱性(屈曲性等)を得る観点から、(A)エポキシ樹脂の全量を基準として、60質量%以上であってもよく、65質量%以上であってもよく、70質量%以上であってもよい。エポキシ樹脂(a1)の含有量は、更に優れた取扱性(屈曲性等)を得る観点から、(A)エポキシ樹脂の全量を基準として、100質量%以下であってもよく、95質量%以下であってもよく、90質量%以下であってもよい。
(A)エポキシ樹脂は、25℃で液状であるエポキシ樹脂(a1)以外のエポキシ樹脂(以下、「エポキシ樹脂(a2)」という。例えば、25℃で液状ではないエポキシ樹脂)を更に含んでいてもよい。エポキシ樹脂(a2)としては、ナフタレン型エポキシ樹脂(4官能ナフタレン型エポキシ樹脂、3官能ナフタレン型エポキシ樹脂等)、アントラセン型エポキシ樹脂、トリスフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等)、ジヒドロキシベンゼンノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂、イソシアヌレート型エポキシ樹脂などが挙げられる。エポキシ樹脂(a2)としては、更に優れた耐熱性及び難燃性を得る観点から、ナフタレン型エポキシ樹脂であってもよい。エポキシ樹脂(a2)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
エポキシ樹脂(a2)としては市販品を用いてもよい。エポキシ樹脂(a2)の市販品としては、DIC株式会社製の商品名「HP−4700」(4官能ナフタレン型エポキシ樹脂)、商品名「HP−4750」(3官能ナフタレン型エポキシ樹脂)、商品名「HP−4710」(4官能ナフタレン型エポキシ樹脂)、商品名「エピクロンN−770」(フェノールノボラック型エポキシ樹脂)、商品名「エピクロンN−660」(クレゾールノボラック型エポキシ樹脂)及び商品名「エピクロンHP−7200H」(ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂)、日本化薬株式会社製の商品名「EPPN−502H」(トリスフェニルメタン型エポキシ樹脂)及び商品名「NC−3000」(ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂)、新日鉄住金化学株式会社製の商品名「ESN−355」(ナフタレン型エポキシ樹脂)、三菱化学株式会社製の商品名「YX−8800」(アントラセン型エポキシ樹脂)、住友化学株式会社製の商品名「ESCN−190−2」(o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂)等が挙げられる。
(A)エポキシ樹脂は、耐熱性、難燃性、及び、Bステージ(半硬化)のフィルム状エポキシ樹脂組成物の取扱性(屈曲性等)が更に向上する観点から、エポキシ樹脂(a2)の中でも、下記一般式(III)で表されるエポキシ樹脂を含んでもよい。式(III)において、n31+n32+n33+n34は、更に優れた耐熱性を得る観点から、2以上であってもよく、3以上であってもよい。n31+n32+n33+n34は、更に優れた取扱性(屈曲性等)を得る観点から、4以下であってもよく、3以下であってもよい。
Figure 2017022721
式(III)中、n31〜n34は、それぞれ独立に0又は1を示し、n31+n32+n33+n34は、2以上(n31+n32+n33+n34≧2)を示す。
式(III)で表されるエポキシ樹脂としては、下記式(IV)で表されるエポキシ樹脂、下記式(V)で表されるエポキシ樹脂等が挙げられる。式(III)で表されるエポキシ樹脂としては、市販品を用いてもよい。式(IV)で表されるエポキシ樹脂の市販品としては、例えば、DIC株式会社製の商品名「HP−4750」(エポキシ当量:182)が挙げられる。式(V)で表されるエポキシ樹脂の市販品としては、例えば、DIC株式会社製の商品名「HP−4700」(エポキシ当量:166)が挙げられる。
Figure 2017022721
Figure 2017022721
エポキシ樹脂(a2)の含有量は、更に優れた耐熱性を得る観点から、(A)エポキシ樹脂の全量を基準として、10質量%以上であってもよく、15質量%以上であってもよく、20質量%以上であってもよい。エポキシ樹脂(a2)の含有量は、更に優れた取扱性(屈曲性等)を得る観点から、(A)エポキシ樹脂の全量を基準として、45質量%以下であってもよく、42質量%以下であってもよく、40質量%以下であってもよい。
((B)芳香環及び水酸基を有する樹脂)
(B)芳香環及び水酸基を有する樹脂は、ナフタレン環(ナフタレン骨格)及び水酸基を有する樹脂(以下、「樹脂(b1)」という)を少なくとも1種含む。樹脂(b1)を用いることにより、(A)エポキシ樹脂と(B)芳香環及び水酸基を有する樹脂との反応によって生じる収縮(反応収縮)を小さくすることが可能であることから、封止後の反りを抑制できると推測される。また、燃焼時にナフタレン骨格が炭化層を形成することで、難燃性を付与することができる。(B)芳香環及び水酸基を有する樹脂における水酸基としては、例えば、フェノール性水酸基(芳香環に直接結合している水酸基)等が挙げられる。フェノール性水酸基としては、例えば、ナフタレン環に直接結合している水酸基、ベンゼン環に直接結合している水酸基等が挙げられる。
樹脂(b1)は、封止後の反りを更に抑制する観点から、下記一般式(I)で表される化合物を含んでもよい。
Figure 2017022721
式(I)中、R11、R12、R13、R14及びR15は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜2のアルコキシ基を示し、m1、m2、m3、m4、m5、m6、m7及びm8は、それぞれ独立に0〜2の整数を示し(但し、m1、m2、m3、m4、m5、m6、m7及びm8の全てが0である場合を除く)、n1は、0〜10の整数を示す。
更に優れた難燃性を得る観点から、R11、R12、R13、R14及びR15の少なくとも一つが水素原子であってもよく、R11、R12、R13、R14及びR15の全てが水素原子であってもよい。封止後の反りを更に抑制する観点から、m1、m2、m3、m4、m5、m6、m7及びm8の少なくとも一つが1であってもよく、m1、m2、m3、m4、m5、m6、m7及びm8の全てが1であってもよい。耐熱性に更に優れる観点から、m1、m2、m3、m4、m5、m6、m7及びm8の少なくとも一つが2であってもよく、m1、m2、m3、m4、m5、m6、m7及びm8の全てが2であってもよい。n1は、成形性、流動性及び難燃性に更に優れる観点から、0〜10の整数であってもよく、0〜6の整数であってもよい。
式(I)で表される化合物は、封止後の反りを更に抑制する観点、及び、更に優れた耐熱性を得る観点から、水酸基が1位及び6位に結合したナフタレン環を有していてもよい。水酸基がナフタレン環の1位及び6位に結合していることで、(A)エポキシ樹脂と効率的に反応できる。式(I)で表される化合物は、封止後の反りを更に抑制する観点、及び、更に優れた耐熱性を得る観点から、下記一般式(II)で表される化合物を含んでもよい。
Figure 2017022721
式(II)中、R21、R22及びR23は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜2のアルコキシ基を示し、互いに同一であっても異なってもよい。n2は、0〜10の整数を示す。
また、更に優れた難燃性を得る観点から、R21、R22及びR23の少なくとも一つが水素原子であってもよく、R21、R22及びR23の全てが水素原子であってもよい。n2は、成形性、流動性及び難燃性に更に優れる観点から、0〜10の整数であってもよく、0〜6の整数であってもよい。
式(I)で表される化合物としては、市販品を用いてもよい。式(I)で表される化合物の市販品としては、新日鉄住金化学株式会社製の商品名「SN−180」、「SN−395」、「SN−475N」、「SN−485」等が挙げられる。式(I)で表される化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
式(I)で表される化合物としては、吸水及び封止後の反りを更に抑制する観点から、下記一般式(VI)で表される構造を有する化合物(n6は1以上の整数を示す。例えば、新日鉄住金化学株式会社製の商品名「SN−180」)、及び、下記一般式(VII)で表される構造を有する化合物(n7は1以上の整数を示す。例えば、新日鉄住金化学株式会社製の商品名「SN−475N」)であってもよい。
Figure 2017022721
Figure 2017022721
(B)芳香環及び水酸基を有する樹脂は、樹脂(b1)以外の樹脂として、ナフタレン環を有していない樹脂(以下、「樹脂(b2)」という)を更に含んでいてもよい。樹脂(b2)としては、封止用エポキシ樹脂組成物に一般に使用されている樹脂等が挙げられ、特に制限はない。
樹脂(b2)としては、ノボラック型フェノール樹脂(フェノール類とアルデヒド類とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られる樹脂等);トリスフェニルメタン型フェノール樹脂;ポリパラビニルフェノール樹脂;フェノール・アラルキル樹脂(フェノール類及びジメトキシパラキシレンから合成される、キシリレン基を有するフェノール・アラルキル樹脂等);ビフェニル骨格を有するフェノール樹脂(ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂等)などが挙げられる。前記フェノール類としては、フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等が挙げられる。前記アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等が挙げられる。樹脂(b2)は、更に優れた難燃性を得る観点から、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂であってもよく、更に優れた耐熱性を得る観点から、ノボラック型フェノール樹脂であってもよい。樹脂(b2)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
市販の樹脂(b2)としては、旭有機材工業株式会社製の商品名「PAPS−PN2」(ノボラック型フェノール樹脂)、エア・ウォーター株式会社製の商品名「SKレジンHE200C−7」(ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂)及び商品名「HE910−10」(トリスフェニルメタン型フェノール樹脂)、明和化成株式会社製の商品名「DL−92」、「H−4」及び「HF−1M」、群栄化学工業株式会社製の商品名「LVR−8210DL」、「ELP」シリーズ及び「NC」シリーズ、日立化成株式会社製の商品名「HP−850N」(ノボラック型フェノール樹脂)等が挙げられる。
(A)エポキシ樹脂のグリシジル基の当量(エポキシ当量)の、(B)芳香環及び水酸基を有する樹脂における前記グリシジル基と反応する官能基(例えばフェノール性水酸基)の当量(例えば水酸基当量)に対する比率((A)エポキシ樹脂のグリシジル基の当量/(B)芳香環及び水酸基を有する樹脂における前記グリシジル基と反応する官能基の当量)は、未反応の(B)芳香環及び水酸基を有する樹脂を少なく抑える観点から、0.7以上であってもよく、0.8以上であってもよく、0.9以上であってもよい。前記比率は、未反応の(A)エポキシ樹脂を少なく抑える観点から、2.0以下であってもよく、1.8以下であってもよく、1.7以下であってもよい。前記比率は、未反応の(A)エポキシ樹脂、並びに、未反応の(B)芳香環及び水酸基を有する樹脂を少なく抑える観点から、0.7〜2.0であってもよく、0.8〜1.8であってもよく、0.9〜1.7であってもよい。
(A)エポキシ樹脂のグリシジル基の当量(エポキシ当量)の、樹脂(b2)における前記グリシジル基と反応する官能基(例えばフェノール性水酸基)の当量(例えば水酸基当量)に対する比率((A)エポキシ樹脂のグリシジル基の当量/樹脂(b2)における前記グリシジル基と反応する官能基の当量)は、未反応の樹脂(b2)を少なく抑える観点から、0.7以上であってもよく、0.8以上であってもよく、0.9以上であってもよい。前記比率は、未反応の(A)エポキシ樹脂を少なく抑える観点から、2.0以下であってもよく、1.8以下であってもよく、1.7以下であってもよい。前記比率は、未反応の(A)エポキシ樹脂及び未反応の樹脂(b2)を少なく抑える観点から、0.7〜2.0であってもよく、0.8〜1.8であってもよく、0.9〜1.7であってもよい。
((C)シリコーンパウダー)
本実施形態に係るエポキシ樹脂組成物は、(C)シリコーンパウダーを含有することにより、封止後の反り(例えばパッケージの反り量)及びパッケージクラックを効果的に低減することができ、優れた耐熱性及び難燃性を得ることができる。
(C)シリコーンパウダーの粒子形状は、流動性に優れる観点から、球状(真球状又は略球状)であってもよい。(C)シリコーンパウダーとしては、例えば、粒子形状が球状のシリコーンゴムパウダーの表面をシリコーンレジンで被膜して粉末化したもの等を用いることができる。このような(C)シリコーンパウダーは、シリコーンレジンで被膜することで凝集しにくく、樹脂への分散、封止後の反りの抑制及び耐熱性に優れた特徴を有する。(C)シリコーンパウダーは、シロキサン結合が三次元網目状に架橋した構造を有することで、耐熱性及び難燃性に更に優れたエポキシ樹脂組成物を得ることができる。(C)シリコーンパウダーは、ジメチルポリシロキサンが架橋した構造を有してもよい。
(C)シリコーンパウダーの市販品としては、信越化学工業株式会社製の商品名「KMP597」、「KMP590」、「KMP600」、「KMP601」、「KMP602」、「KMP605」、「KMP701」、「X−52−7042」等が挙げられる。(C)シリコーンパウダーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(C)シリコーンパウダーの平均粒子径の下限値は、0.05μm以上であってもよく、0.1μm以上であってもよく、2μm以上であってもよく、2.5μm以上であってもよく、3μm以上であってもよい。また、(C)シリコーンパウダーの平均粒子径の上限値は、50μm以下であってもよく、45μm以下であってもよく、30μm以下であってもよく、20以下μmであってもよく、10μm以下であってもよい。すなわち、(C)シリコーンパウダーの平均粒子径は、0.05〜50μmであってもよく、0.1〜45μmであってもよく、2〜30μmであってもよく、2.5〜20μmであってもよく、3〜10μmであってもよい。(C)シリコーンパウダーの平均粒子径がこれらの範囲であることにより、溶融時の樹脂組成物の流動性が低下することを抑制することができる。(C)シリコーンパウダーの平均粒子径は、粒度分布測定装置により測定することができる。
(C)シリコーンパウダーの含有量は、エポキシ樹脂組成物の全量を基準として0.80〜7.30質量%である。(C)シリコーンパウダーの含有量がこのような範囲であることにより、フィルムの取扱性(屈曲性等)が良好であり、封止後の反りを効果的に低減し、且つ、燃焼時に優れた難燃性を発揮することができる。(C)シリコーンパウダーの含有量は、フィルムの取扱性(屈曲性等)が更に良好であり、封止後の反りを更に効果的に低減し、且つ、燃焼時に更に優れた難燃性を発揮する観点から、2〜7質量%であってもよく、3〜6質量%であってもよい。
樹脂(b1)と(C)シリコーンパウダーとの併用により、燃焼時には、優れた難燃性を更に効果的に発揮することができる。これは、燃焼時において、樹脂(b1)の縮合芳香環であるナフタレン環によって生成される炭化層と、(C)シリコーンパウダーを含むシロキサンの複合体による無機系燃焼残渣との複合層により、優れた断熱効果及び酸素遮断効果を示すために高い難燃効果が発揮されると考えられる。
また、近年、環境保護の観点からダイオキシンの問題に端を発し、デカブロムをはじめとしたハロゲン化樹脂についての規制の動きがあり、同様にアンチモン化合物(アンチモン含有化合物)も毒性面から規制の動きがあることから、樹脂封止材に対してノンハロゲン化(ノンブロム化等)及びノンアンチモン化の要求が出てきている。また、プラスチック封止ICの高温放置特性にブロム化合物(ブロム含有化合物)が悪影響を及ぼすことが知られており、ブロム化合物の低減が望まれている。本実施形態に係るエポキシ樹脂組成物は、難燃性に優れることから、ノンハロゲン化及びノンアンチモン化の要求を満たす封止材に適用できる。そのため、本実施形態に係るエポキシ樹脂組成物は、ノンハロゲン化及びノンアンチモン化の難燃性封止材への応用を提供することができる。
((D)硬化促進剤)
(D)硬化促進剤としては、特に制限されるものではないが、例えば、アミン系の硬化促進剤、イミダゾール系の硬化促進剤、尿素系の硬化促進剤及びリン系の硬化促進剤からなる群より選ばれる少なくとも1種であってもよい。アミン系の硬化促進剤としては、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン等が挙げられる。イミダゾール系の硬化促進剤としては、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール等が挙げられる。尿素系の硬化促進剤としては、3−フェニル−1,1−ジメチルウレア等が挙げられる。リン系の硬化促進剤としては、トリフェニルホスフィン及びその付加反応物、(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルホスフィン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルホスフィン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)ホスフィン等が挙げられる。
(D)硬化促進剤としては、誘導体の種類が豊富であり、所望の活性温度を得やすい観点から、イミダゾール系の硬化促進剤であってもよい。イミダゾール系の硬化促進剤としては、市販品を用いてもよい。イミダゾール系の硬化促進剤の市販品としては、例えば、四国化成工業株式会社製の商品名「キュアゾール 2PHZ−PW」及び「キュアゾール2P4MZ」等が挙げられる。(D)硬化促進剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(D)硬化促進剤の含有量は、充分な硬化促進効果を容易に得ることができる観点、並びに、フィルム状エポキシ樹脂組成物を作製する際の工程(塗工及び乾燥等)中、又は、フィルム状エポキシ樹脂組成物の保管中に硬化が進行することを抑制することができると共に、フィルム状エポキシ樹脂組成物の割れ、及び、溶融粘度の上昇に伴う成形不良を防止しやすい観点から、下記の範囲であってもよい。(D)硬化促進剤の含有量は、(A)エポキシ樹脂と(B)芳香環及び水酸基を有する樹脂との合計量を基準として、0.01質量%以上であってもよく、0.1質量%以上であってもよく、0.3質量%以上であってもよい。(D)硬化促進剤の含有量は、(A)エポキシ樹脂と(B)芳香環及び水酸基を有する樹脂との合計量を基準として、5質量%以下であってもよく、3質量%以下であってもよく、1.5質量%以下であってもよい。これらの観点から、(D)硬化促進剤の含有量は、(A)エポキシ樹脂と(B)芳香環及び水酸基を有する樹脂との合計量を基準として、0.01〜5質量%であってもよく、0.1〜3質量%であってもよく、0.3〜1.5質量%であってもよい。
((E)無機充填剤)
(E)無機充填剤としては、従来公知の無機充填剤が使用でき、特定に限定されない。(E)無機充填剤としては、硫酸バリウム;チタン酸バリウム;無定形シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、球状シリカ等のシリカ類;タルク;クレー;炭酸マグネシウム;炭酸カルシウム;酸化アルミニウム;水酸化アルミニウム;窒化ケイ素;窒化アルミニウムなどが挙げられる。(E)無機充填剤は、表面改質等により、樹脂中への分散性の向上効果及びワニス中での沈降抑制効果が得られやすい観点、並びに、比較的小さい熱膨張率を有するために所望の硬化膜特性が得られやすい観点から、シリカ類であってもよい。(E)無機充填剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(E)無機充填剤は、表面改質されていてもよい。表面改質の手法としては、特に限定されないが、簡便であり、官能基の種類が豊富であり、所望の特性を付与しやすいことから、シランカップリング剤を用いた表面改質であってもよい。シランカップリング剤としては、アルキルシラン、アルコキシシラン、ビニルシラン、エポキシシラン、アミノシラン、アクリルシラン、メタクリルシラン、メルカプトシラン、スルフィドシラン、イソシアネートシラン、サルファーシラン、スチリルシラン、アルキルクロロシラン等が挙げられる。シランカップリング剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(E)無機充填剤の平均粒子径は、無機充填剤の凝集が容易に抑制されて充分な分散が可能であると共に、フィルム状エポキシ樹脂組成物の作製においてワニス中での粒子の沈降が容易に抑制される観点から、下記の範囲であってもよい。(E)無機充填剤の平均粒子径は、0.01μm以上であってもよく、0.1μm以上であってもよく、0.3μm以上であってもよい。(E)無機充填剤の平均粒子径は、50μm以下であってもよく、25μm以下であってもよく、10μm以下であってもよい。これらの観点から、(E)無機充填剤の平均粒子径は、0.01〜50μmであってもよく、0.1〜25μmであってもよく、0.3〜10μmであってもよい。
(E)無機充填剤の含有量は、被封止体(半導体素子等の電子デバイスなど)と封止部との熱膨張率の差によって電子装置(半導体装置等)の反りが大きくなることを容易に防止できると共に、フィルム状エポキシ樹脂組成物の作製の際に乾燥工程において割れが生じること、及び、フィルム状エポキシ樹脂組成物の溶融粘度の上昇により被封止体が充分に封止できなくなる不具合を容易に抑制できる観点から、下記の範囲であってもよい。(E)無機充填剤の含有量は、エポキシ樹脂組成物の全量を基準として、50質量%以上であってもよく、60質量%以上であってもよく、70質量%以上であってもよい。(E)無機充填剤の含有量は、エポキシ樹脂組成物の全量を基準として、95質量%以下であってもよく、90質量%以下であってもよい。これらの観点から、(E)無機充填剤の含有量は、エポキシ樹脂組成物の全量を基準として、50質量%以上であってもよく、60〜95質量%であってもよく、70〜90質量%であってもよい。
(その他の成分)
本実施形態に係るエポキシ樹脂組成物は、他の添加剤を更に含有していてもよい。このような添加剤としては、顔料、染料、離型剤、酸化防止剤、応力緩和剤、カップリング剤、表面張力調整剤、イオン交換体、着色剤、難燃剤等を挙げることができる。但し、添加剤はこれらに限定されるものではなく、本実施形態に係るエポキシ樹脂組成物は、必要に応じて当技術分野で周知の各種添加剤を含有していてもよい。
<フィルム状エポキシ樹脂組成物>
本実施形態に係るフィルム状エポキシ樹脂組成物は、本実施形態に係るエポキシ樹脂組成物又はその硬化物を含んでいる。本実施形態に係るフィルム状エポキシ樹脂組成物は、モールド成形による封止、金型を必要としない成形方法(ラミネート、プレス等)による封止などに用いることができる。
本実施形態に係るフィルム状エポキシ樹脂組成物によれば、被封止体が大型化した場合であっても、液状又は固形(顆粒、粉体等)の樹脂封止材と比較して、被封止体上へ封止樹脂を均一に供給することが可能であり、被封止体を容易に良好に封止することができる。また、顆粒又は粉体である樹脂封止材を用いた場合には、樹脂封止材が発塵源となり、装置又はクリーンルームが汚染されることがあるのに対し、本実施形態に係るフィルム状エポキシ樹脂組成物によれば、発塵の問題を低減しつつ封止成形物を大型化することができる。
モールド成形では、封止樹脂を金型内で成形するため、封止成形物を大型化するには、金型の大型化が必要となる。金型の大型化は、高い金型精度が求められることから技術面での難易度が上がると共に、金型の製造コストが大幅に増加する場合がある。これに対し、本実施形態に係るフィルム状エポキシ樹脂組成物は、従来の封止成形方法であるモールド成形のみならず、金型を必要としない成形方法(ラミネート、プレス等)にも好適に用いることができる。
本実施形態に係るフィルム状エポキシ樹脂組成物の厚みは、フィルム状エポキシ樹脂組成物が割れることを防ぎやすい観点から、25μm以上であってもよく、50μm以上であってもよい。本実施形態に係るフィルム状エポキシ樹脂組成物の厚みは、フィルム状エポキシ樹脂組成物の厚みのばらつきを抑える観点から、500μm以下であってもよく、300μm以下であってもよい。
本実施形態に係るフィルム状エポキシ樹脂組成物は、例えば、本実施形態に係るエポキシ樹脂組成物又はその硬化物をフィルム状に成形することにより得ることができる。第1実施形態に係るフィルム状エポキシ樹脂組成物の製造方法は、ワニス塗工法であり、例えば、少なくとも(A)エポキシ樹脂、(B)芳香環及び水酸基を有する樹脂、(C)シリコーンパウダー、(D)硬化促進剤、並びに、(E)無機充填剤を含有するワニスを用いて塗膜を支持体上に形成する工程と、前記塗膜を加熱乾燥してフィルム状エポキシ樹脂組成物を得る工程と、を備える。第2実施形態に係るフィルム状エポキシ樹脂組成物の製造方法は、少なくとも(A)エポキシ樹脂、(B)芳香環及び水酸基を有する樹脂、(C)シリコーンパウダー、(D)硬化促進剤、並びに、(E)無機充填剤を含有する固形樹脂組成物をシート状に成形してフィルム状エポキシ樹脂組成物を得る工程を備える。厚みを簡便に制御できる観点から、前記ワニス塗工法であってもよい。
本実施形態に係るフィルム状エポキシ樹脂組成物は、例えば、(A)エポキシ樹脂、(B)芳香環及び水酸基を有する樹脂、(C)シリコーンパウダー、(D)硬化促進剤、(E)無機充填剤、並びに、必要に応じて用いられる各種任意成分を混合することにより作製することができる。混合方法としては、各配合成分が分散混合できれば特に限定されないが、ミル、ミキサー、撹拌羽根等が使用できる。必要に応じて、各配合成分を溶剤等に溶解して得られるワニスを用いるワニス塗工法により製膜することができる。また、本実施形態に係るフィルム状エポキシ樹脂組成物は、ニーダー、二本ロール、連続混練装置等で各配合成分を混練することにより作製した固形樹脂組成物をシート状に押し出して製膜することにより得ることもできる。
溶剤としては、従来公知の有機溶剤が使用できる。有機溶剤としては、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、テルペン類、ハロゲン類、エステル類、ケトン類、アルコール類、アルデヒド類等が挙げられる。有機溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
有機溶剤としては、環境負荷が小さい観点、及び、(A)エポキシ樹脂並びに(B)芳香環及び水酸基を有する樹脂を溶解しやすい観点から、エステル類、ケトン類及びアルコール類であってもよい。有機溶剤としては、(A)エポキシ樹脂並びに(B)芳香環及び水酸基を有する樹脂を特に溶解しやすい観点から、ケトン類であってもよい。有機溶剤としては、室温(25℃)での揮発が少なく乾燥時に除去しやすい観点から、アセトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトンであってもよい。
フィルム状エポキシ樹脂組成物の製造に用いるワニスにおける有機溶剤の含有量は、当該ワニスの全量を基準として、2〜30質量%であってもよく、5〜25質量%であってもよい。このような範囲であることにより、フィルム割れ等の不具合を容易に防止できると共に、充分な最低溶融粘度が得られやすい。また、粘着性が強くなりすぎて取扱性が低下する不具合、及び、熱硬化時における有機溶剤の揮発に伴う発泡等の不具合を容易に防止することができる。
ワニス塗工法においては、支持体にワニスを塗布して得られた塗膜を熱風吹き付け等によって加熱乾燥させることにより、フィルム状エポキシ樹脂組成物を作製することができる。塗布に使用するコーティング方法としては、特に限定されないが、ダイコート、コンマコート等が挙げられる。
支持体としては、特に限定されるものではないが、高分子フィルム、金属箔等が挙げられる。高分子フィルムとしては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のポリオレフィンフィルム;ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステルフィルム;ポリ塩化ビニルフィルム;ポリカーボネートフィルム;アセチルセルロースフィルム;ポリイミドフィルム;ポリアミドフィルム;テトラフルオロエチレンフィルムなどが挙げられる。金属箔としては、銅箔、アルミニウム箔等が挙げられる。
支持体の厚みは、特に限定されるものではないが、作業性及び乾燥性に優れる観点から、2〜200μmであってもよい。このような厚みであると、支持体が塗工時に切れる不具合、及び、ワニスの重さによって支持体が塗工時にたわむ不具合を防止できる。また、塗工面及び裏面の両面から熱風が吹き付けられる乾燥機を用いる場合にワニス中の溶剤乾燥が妨げられる不具合の発生を抑制することもできる。
前記塗膜の加熱乾燥としては、全乾燥時間の25%以上の時間において、有機溶剤の沸点の±10℃の温度で塗膜を加熱することができる。加熱乾燥は、加熱温度が異なる2段階以上の工程で行うことができる。この場合、低い温度から加熱乾燥を行ってもよく、次段階の加熱温度は、前段階の加熱温度の+30℃以内に設定することができる。
本実施形態においては、支持体上に設けられたフィルム状エポキシ樹脂組成物上に、保護を目的とした保護層(例えば保護フィルム)を配置してもよい。保護層を配置することで、取扱性が更に向上し、巻き取りした場合において支持体の裏面にフィルム状エポキシ樹脂組成物が張り付く不具合を回避することができる。
保護層としては、特に限定されるものではないが、高分子フィルム、金属箔等が挙げられる。高分子フィルムとしては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のポリオレフィンフィルム;ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステルフィルム;ポリ塩化ビニルフィルム;ポリカーボネートフィルム;アセチルセルロースフィルム;テトラフルオロエチレンフィルムなどが挙げられる。金属箔としては、銅箔、アルミニウム箔等が挙げられる。
保護層の厚みは、特に限定されるものではないが、充分な保護効果を得る観点、及び、フィルム状エポキシ樹脂組成物をロール状に巻き取った際の厚みを低減する観点から、12〜100μmであってもよい。
本実施形態によれば、支持体と、当該支持体上に配置されたフィルム状エポキシ樹脂組成物と、を備える封止シートを提供することができる。封止シートは、フィルム状エポキシ樹脂組成物の支持体側とは反対側に保護層を更に備えていてもよい。
<電子装置>
本実施形態に係る電子装置は、電子部品及び電子デバイスからなる群より選ばれる少なくとも1種の被封止体と、前記被封止体を封止する封止部と、を備え、前記封止部が、本実施形態に係るエポキシ樹脂組成物若しくはその硬化物、又は、本実施形態に係るフィルム状エポキシ樹脂組成物を含む。本実施形態に係る電子装置は、エポキシ樹脂組成物若しくはその硬化物、又は、フィルム状エポキシ樹脂組成物を用いて被封止体が封止されてなる。電子デバイスを備える電子装置としては、例えば、半導体素子を備える半導体装置が挙げられる。
本実施形態に係る電子装置の製造方法は、本実施形態に係るエポキシ樹脂組成物(フィルム状エポキシ樹脂組成物等)により、電子部品及び電子デバイスからなる群より選ばれる少なくとも1種の被封止体を封止する封止工程と、前記エポキシ樹脂組成物を硬化させて封止部を得る工程と、を備えてもよい。封止工程は、例えば、エポキシ樹脂組成物(フィルム状エポキシ樹脂組成物等)を加熱下で押圧することにより、被封止体(例えば、基板上に設けられた被封止体)を封止する工程である。本実施形態に係る電子装置の製造方法は、例えば、加熱下でフィルム状エポキシ樹脂組成物を被封止体に押圧することにより、フィルム状エポキシ樹脂組成物により被封止体を封止する工程と、被封止体が封止されたフィルム状エポキシ樹脂組成物を硬化させて封止部を得る工程と、を備えてもよい。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を行ってもよい。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1〜5及び比較例1〜4、6>
(フィルム状エポキシ樹脂組成物の作製)
フィルム状エポキシ樹脂組成物を構成する成分として、表1及び表2に示す化合物を準備した。各成分の詳細を下記に示す。
(A)エポキシ樹脂
[25℃で液状である成分]
A1:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(エポキシ当量:160、三菱化学株式会社製、商品名「jER806」)
A2:2官能ナフタレン型エポキシ樹脂(エポキシ当量:141、DIC株式会社製、商品名「HP−4032D」、下記式で表される化合物)
Figure 2017022721
[25℃で液状ではない成分]
A3:3官能ナフタレン型エポキシ樹脂(エポキシ当量:182、DIC株式会社製、商品名「HP−4750」、式(IV)で表される化合物)
(B)芳香環及び水酸基を有する樹脂
[ナフタレン環及び水酸基を有する樹脂]
B1:下記式で表される化合物(水酸基当量:110、新日鉄住金化学株式会社製、商品名「SN−395」)
Figure 2017022721
[式中、nは1以上の整数を示す。]
B2:式(VII)で表される構造を有する化合物(水酸基当量:205、新日鉄住金化学株式会社製、商品名「SN−475N」)
[ナフタレン環を有していないフェノール樹脂]
B3:ノボラック型フェノール樹脂(水酸基当量:104、旭有機材工業株式会社製、商品名「PAPS−PN2」)
(C)シリコーンパウダー
C1:信越化学工業株式会社製、商品名「KMP605」、平均粒子径:2μm
C2:信越化学工業株式会社製、商品名「KMP600」、平均粒子径:5μm
C3:信越化学工業株式会社製、商品名「KMP701」、平均粒子径:3.5μm
(D)硬化促進剤
四国化成工業株式会社製、商品名「キュアゾール 2P4MZ」
(E)無機充填剤
シリカ(株式会社アドマテックス製、商品名「SX−E2」、フェニルアミノシラン処理、平均粒子径:5.8μm)
有機溶剤
メチルエチルケトン(株式会社ゴードー製)
表1及び表2に示す配合量(単位:質量部)の各成分を1Lのポリエチレン容器に仕込んだ後、3時間攪拌して分散及び混合することにより混合液を得た。この混合液をナイロン製の#200メッシュ(開口径:75μm)でろ過し、ろ液をワニス状エポキシ樹脂組成物として採取した。塗工機を使用して支持体(38μm厚のポリエチレンテレフタレート、王子エフテックス株式会社製)上にこのワニス状エポキシ樹脂組成物を塗布した後に乾燥させることで、支持体及びフィルム状エポキシ樹脂組成物の積層体(全厚:188μm、樹脂組成物層の厚み:150μm)を作製した。なお、塗布及び乾燥の条件は下記のとおりである。
・塗布方法:コンマコート
・乾燥速度:1m/分
・乾燥条件(温度/炉長):110℃/3.3m、130℃/3.3m、140℃/3.3m
<比較例5>
表2に示す化合物を用いて、実施例1と同様にワニス状エポキシ樹脂組成物を支持体上に塗布した後に乾燥させたが、樹脂組成物のフィルム化ができず、フィルム状エポキシ樹脂組成物が得られなかった。
<評価>
実施例1〜5及び比較例1〜4、6のフィルム状エポキシ樹脂組成物を用いて以下の評価を行った。なお、比較例3については、反り量及び耐熱性の評価を行わなかった。フィルム状エポキシ樹脂組成物が得られていない比較例5については、取扱性を表中「B」と表記した。
(取扱性(屈曲性)の評価)
フィルム状エポキシ樹脂組成物の屈曲性は、屈曲試験機を用いて次の手順で評価した。試験機として、ヨシミツ精機株式会社製の屈曲試験機(JIS型タイプ1、円筒型マンドレル法)を準備した。支持体及びフィルム状エポキシ樹脂組成物の積層体を5cm角にカットして試験片を準備した。直径2mmの円筒形マンドレルに試験片の支持体側を接触させ、試験片を180°曲げたときのフィルム状エポキシ樹脂組成物の割れの有無を評価した。割れが発生しない場合を屈曲性良好として、表中「A」と表記した。割れが発生した場合を屈曲性不良として、表中「B」と表記した。取扱性(屈曲性)の評価結果を表1及び表2に示す。
(反り量の評価)
[評価サンプルの作製]
長さ200mm×幅200mm×厚み1.0mmのニチアス株式会社製ナフロンシート(商品名:TOMBO 9000−S)を準備した。ナフロンシートの中心部を長さ120mm×幅10mm×厚み1.0mmにカットして、図1に示すように、開口10aを有する試験片10を得た。開口10aの中に長さ120mm×幅10mm×厚み0.725mmのシリコン(Si)基板を入れ、シリコン基板が動かないように、長さ140mm×幅25mm×厚み0.025mmにカットしたニチバン株式会社製のポリイミドテープでシリコン基板の全面及びナフロンシートをナフロンシートの下面から固定した。ポリイミドテープで固定していない上面に、厚み150μmのフィルム状エポキシ樹脂組成物(長さ120mm×幅10mmにカットしたフィルムを使用)を、シリコン基板上の全面が覆われるように2枚配置した。配置したフィルム状エポキシ樹脂組成物を真空下(0.1kPa)、温度110℃、圧力0.1MPaで5分間プレスした。次に、プレスの圧力を常圧に戻し、シリコン基板上に接着したフィルム状エポキシ樹脂組成物を得た。シリコン基板とフィルム状エポキシ樹脂組成物との積層体の全厚が1.00mmとなるようにフィルム状エポキシ樹脂組成物を研磨した。全厚1.00mmの積層体を140℃のオーブンで2時間硬化させた後、25℃まで自然冷却させることで、反り評価用サンプルを得た。
[反り量の測定方法]
三次元レーザー形状測定装置(株式会社キーエンス製、商品名:LK−030)を用いて、前記で得られた反り評価用サンプルの室温(25℃)における最大反り量を測定した。スキャン範囲を140mm×20mm、スキャンピッチを1.0mm、スキャン速度を20mm/sに設定して測定を行った。測定結果を表1及び表2に示す。
(耐熱性の評価)
支持体及びフィルム状エポキシ樹脂組成物の積層体を長さ30mm×幅5mm×厚み0.18mmにカットした。次に、株式会社名機製作所製の真空加圧ラミネータMVLP−500を用いて、温度90℃、真空引き時間30秒、圧力0.5MPa、加圧時間40秒の条件で、フィルム状エポキシ樹脂組成物面を長さ100mm×幅100mm×厚み2mmのニチアス株式会社製ナフロンシート(商品名:TOMBO 9000−S)面に合わせてラミネートした。その後、フィルム状エポキシ樹脂組成物を支持する支持体を剥がした後、ナフロンシート及びフィルム状エポキシ樹脂組成物からなる積層体を140℃のオーブンに2時間入れて硬化させて、ナフロンシートに積層された硬化フィルムを得た。次に、ナフロンシートから硬化フィルムを剥がし、測定用サンプルを得た。動的粘弾性測定装置E−4000(株式会社UBM製)を用い、引張りモード、チャック間距離20mm、周波数10Hz、昇温速度5/minの条件で測定したときのtanδのピーク値をガラス転移温度(Tg)として得た。耐熱性(ガラス転移温度[℃])の評価結果を表1及び表2に示す。
(難燃性の評価)
支持体及びフィルム状エポキシ樹脂組成物の積層体から支持体を剥がして得られたフィルム状エポキシ樹脂組成物を、厚み1/8インチの試験片を成形するための金型を使用して、トランスファープレスにて金型温度140℃、成形圧力1.0MPa、成形時間10分の条件で成形した。その後、金型から硬化物を取り出した。さらに、140℃のオーブンで2時間硬化を行い、厚み1/8インチの試験片を得た。評価方法はUL−94試験法に従った。評価結果が「V−1」に達している場合を表中「A」と表記し、評価結果が「V−1」に達していない場合を表中「B」と表記した。難燃性の評価結果を表1及び表2に示す。
Figure 2017022721
Figure 2017022721
前記の結果から、実施例のエポキシ樹脂組成物は、取扱性、反り量、耐熱性及び難燃性のいずれも良好であった。これに対して、比較例1、2及び6では、取扱性には優れているが、樹脂封止後の基板の反りが大きく、反り量が劣ると共に、難燃性も劣っていた。比較例3では、難燃性には優れているが、柔軟性が低く取扱性が劣っていた。比較例4では、取扱性及び難燃性には優れているが、樹脂封止後の基板の反りが大きく、反り量が劣っていた。比較例5では、フィルム化ができておらず、取扱性が劣っていた。
10…試験片、10a…開口。

Claims (6)

  1. (A)エポキシ樹脂、(B)芳香環及び水酸基を有する樹脂、(C)シリコーンパウダー、(D)硬化促進剤、並びに、(E)無機充填剤を含有し、
    前記(A)エポキシ樹脂が、25℃で液状であるエポキシ樹脂を含み、
    前記(B)芳香環及び水酸基を有する樹脂が、ナフタレン環及び水酸基を有する樹脂を含み、
    前記25℃で液状であるエポキシ樹脂の含有量が、前記(A)エポキシ樹脂と前記(B)芳香環及び水酸基を有する樹脂との合計量を基準として32質量%以上であり、
    前記(C)シリコーンパウダーの含有量が、エポキシ樹脂組成物の全量(但し、前記エポキシ樹脂組成物が溶剤を含有する場合、前記溶剤を除く。)を基準として0.80〜7.30質量%である、エポキシ樹脂組成物。
  2. 前記ナフタレン環及び水酸基を有する樹脂が、下記一般式(I)で表される化合物を含む、請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
    Figure 2017022721
    [式(I)中、R11、R12、R13、R14及びR15は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜2のアルコキシ基を示し、m1、m2、m3、m4、m5、m6、m7及びm8は、それぞれ独立に0〜2の整数を示し(但し、m1、m2、m3、m4、m5、m6、m7及びm8の全てが0である場合を除く)、n1は、0〜10の整数を示す。]
  3. 前記(C)シリコーンパウダーの含有量が、エポキシ樹脂組成物の全量(但し、前記エポキシ樹脂組成物が溶剤を含有する場合、前記溶剤を除く。)を基準として2〜7質量%である、請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 前記(C)シリコーンパウダーが、シロキサン結合が三次元網目状に架橋した構造を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂組成物又はその硬化物を含む、フィルム状エポキシ樹脂組成物。
  6. 電子部品及び電子デバイスからなる群より選ばれる少なくとも1種の被封止体と、前記被封止体を封止する封止部と、を備え、
    前記封止部が、請求項1〜4のいずれか一項に記載のエポキシ樹脂組成物若しくはその硬化物、又は、請求項5に記載のフィルム状エポキシ樹脂組成物を含む、電子装置。
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