JP4376483B2 - 回路遮断器 - Google Patents
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Description
本発明は、回動可能な可動子の可動接点を固定子の固定接点から開離することにより回路遮断がなされる回路遮断器に関するものである。
背景技術
回路遮断器では、固定子の固定接点と可動子の可動接点を接離させることで回路の接続及び遮断がなされるが、回路には電圧がかかっているため、回路遮断時には固定接点および可動接点間にアークが発生する。そのため、回路遮断においてはこのアークをいかに早く消弧できるかが問題となる。可動子を回動させることで可動接点と固定接点とを接離させる従来の回路遮断器においては、アークを消弧させるため、アーク発生位置近傍に消弧板を設け、この消弧板によりアークを消弧するようにしていた。
図16は可動子を回動させることで回路遮断を行う従来の回路遮断器の構成を示す図で、図16aは斜視図、図16bは図16aのA−A線に沿った回路遮断器の底面に垂直な面での断面図である。図において、101は容器、102は容器101上に被せられるカバーで、このカバーでは電流遮断時におけるカバー内の高圧力を保持できないため、内部ガスは外部に流出する。
103は、機構部107に回動可能なよう取り付けられ、可動接点103aを有する可動子、104は容器101に固定され、可動接点103aと接離可能な固定接点104aを有する固定子、105a、105bは可動子103、固定子104の端子、106はアーク発生位置近傍に配置された消弧板、107は可動子101を回動させる機構部で、この機構部は手動で操作するためのハンドル107aを有している。108はカバー102に設けられた排気口、109は異常電流を検出し機構部5を動作させるリレー部である。
このような従来の回路遮断器では、図16aおよび図16bに示すように、可動接点103aと固定接点104aとが接触して電気的に接続され、各端子105a、105b間に電流が流れる。
一方、各端子105a、105b間に流れる電流を遮断するには、ハンドル107aによる手動操作、あるいは、定格電流よりも大きな電流が流れることによって生じる自動操作により、機構部107を動作させ、可動子103を回動させて可動接点103aを固定接点104aから開離させる。このときに、可動接点103aと固定接点104aの間にはアークが発生するが、このアークは可動子103の回動運動、及び可動子103、固定子104間を流れる電流により発生する電磁力によって伸長された後、消弧板106により分断・冷却されて消弧に至る。なお、その後は可動子103が固定子104から開離した開成状態で保持される。
従来の回路遮断器での遮断は、上記のように可動子103の回動運動によりアークを伸長させ、この伸張されたアークを消弧板106によって分断・冷却することによってなされていたので、その遮断性能は、消弧板106の枚数と可動子103の最大開離距離、ひいては、消弧室の大きさによって制限されてしまうという問題があった。
また、アークの発生に伴って発生する加圧されたアークガスを排出するように消弧室内の一側に排気口108を設けはしているが、従来の回路遮断器では、容器内の気密性が保たれていないため、排気口108と反対側に流れた加圧されたアークガス(以下、加圧ガスという)は、アークの消弧に全く利用されることなく、機構部やリレー部、容器とカバーとの間等から放出されている。
さらに、アークガスには、遮断に有効なガスも含まれているにもかかわらず、有効に利用されておらず、その遮断性能は、消弧板106の枚数と可動子103の最大開離距離、ひいては、消弧室の大きさによって制限されてしまうという問題があった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、アークの発生によって生じる加圧ガスを利用し、コンパクトでかつ高い遮断性能を有する回路遮断器を得ることを目的とする。
また、アークの発生に伴って消弧に有効な加圧されたガスを発生させ、このガスを利用し、コンパクトでかつ高い遮断性能を有する回路遮断器を得ることを目的とする。
発明の開示
本発明に係わる回路遮断器は、固定接点を有する固定子と、一端に上記固定接点と接離可能な可動接点を有し他端に回動中心を有する回動運動可能な可動子と、上記固定子及び可動子を取り囲み、電流遮断時に上記固定子および上記可動子間に生じるアークによって加圧された加圧ガスを上記アークの発生位置の一側に一時保存する蓄圧空間を上記アークの発生位置の一端に形成する消弧室容器と、上記消弧室容器を1つ以上含む本体ケースと、上記電流遮断時に上記蓄圧空間に保存された加圧ガスが、上記固定子及び可動子に形成されたアークスポット間を通って排気されるように、上記消弧室容器及び本体ケースにおける上記アークの発生位置の他端に設けられた排気口とを備えている。
また、略6面体で構成された消弧室容器において、可動子の回動面に垂直な方向の長さをc、可動子の初期開離方向の長さをb、上記bおよびcに垂直な方向の長さをaとするとき、a>b>cであるよう構成してもよい。
また、可動子および固定子に形成される各々の上記アークスポットの中心を通り、且つ可動子の回転運動面に垂直な平面により、上記消弧室容器内の空間を切断してできる2つの空間において、排気口を備えた方の空間の容積が他方の容積よりも小さくなるよう構成してもよい。
また、排気口を固定接点近傍または開成時の可動接点近傍に配置してもよい。
また、可動子が回動可能なように上記可動子を係持する導体部を容器内に設け、蓄圧空間を上記導体部近傍に形成してもよい。
また、加圧ガスが蓄圧空間から固定接点および可動接点間を流れる経路における、上記固定接点および可動接点間の位置での上記加圧ガスの流通面積が上記固定接点および可動接点間の手前の位置での上記加圧ガスの流通面積よりも小さくなるように設定してもよい。
また、アークの発生位置近傍の容器側壁に上記アークの方向に開口部を有する部屋を備えてもよい。
また、容器を有機系絶縁物で形成してもよい。
また、容器内のアークの発生位置近傍に有機系絶縁物を配置してもよい。
また、開成時の可動接点近傍または固定接点近傍のいずれか一方に排気口を配置し、且つ、他方に上記有機絶縁物を配置してもよい。
さらに、固定子の固定接点近傍または可動子の可動接点近傍に、各々のアークスポットが転流する電極を設け、上記アークスポットが転流する面の法線方向は、近接する可動接点または固定接点接触面の法線方向より上記排気口側に向いているように構成してもよい。
また、消弧室容器において、排気口以外の微小な開口を別部材を係合させることにより塞ぐようにしてもよい。
発明を実施するための最良の形態
実施の形態1.
図1はこの実施の形態1の回路遮断器を示す分解斜視図である。図において、1は消弧ユニット3等が収納されるベース、2はベース1に被せられるカバー、3は固定子、可動子等の消弧装置を収納する容器(以下、消弧ユニットという)で、この消弧ユニット3は左側パーツ3aと右側パーツ3bから構成される。また、この消弧ユニット3の気密性は高く保たれており、電流遮断時に発生する加圧ガスがこの消弧ユニット3内の蓄圧空間に一時保持できるようになっている。
4は異常電流を検出し機構部5を動作させるリレー部、5はクロスバー3cを介して接点を開閉させる機構部で、この機構部は手動で動作させるハンドル5aを有している。このように各構成部品をユニット化し、これらを組み合わせて回路遮断器を構成するようにすれば、組立が簡単となりコスト低減が可能となる。
また、消弧装置を消弧ユニット3内に収納することにより、遮断動作時の回路遮断器内の圧力上昇をベース1およびカバー2で直接受けることがなくなる。そのため、従来、遮断動作時の内圧上昇に耐えるため、機械的強度の大きな高価なモールド材にてベースおよびカバーを構成していたが、内部に消弧ユニット3を設けることにより、圧力を受ける筺体の材料の量を減らすことができ、コスト低減が可能となる。
また、消弧装置が消弧ユニットにより囲われているため、遮断時の高温ガスがリレー部に触れないので、リレー動作の信頼性が高まる。また、金属蒸気を含んだ高温ガスが他極に侵入しずらくなるため、遮断動作後の相間絶縁の劣化が抑えられる。
図2は図1に示した消弧ユニットを示す分解斜視図、図3aは図2に示した消弧ユニットにおいて、消弧ユニットの右側パーツ3b、一方の側の消弧側板及びロータを省略して示した分解斜視図である。図において、31は一端が保持導体38に回動可能なように取り付けられ、回動中心31aを中心に回動する可動子、31bは機構部5及びクロスバー3cを介して可動子31に回動運動を伝達するロータ、31cは接圧ばねである。
32は可動子31の他端に固着された可動接点、33は消弧ユニットの2つのパーツ3aと3bにより固定された固定子、34は固定子33に固着された固定接点で、この固定接点は可動子31の回動により可動接点32と接離するようになっている。なお、閉成状態時には、可動子31の可動接点32は、接圧ばね31cにより図の時計方向に付勢された状態で、固定子33の固定接点34と接触している。
35は可動子31と電気的に接続された保持導体38の端子部、36は固定子33の固定接点34と反対側の端子部、37はアーク発生位置近傍に配置された消弧板で、この消弧板は消弧側板37aに固定されている。38は可動子31を回動可能に係止する保持導体、39は消弧ユニット筐体本体3aに設けられた排気口で、この排気口の位置は、図に示すように、開成時の可動接点近傍に設けられている。
この消弧ユニット3は、排気口39を除いては、内部のガス(加圧ガス)が漏れにくいようにほぼ密封された状態に形成されており、電流遮断時に可動接点間に生じるアークによって加圧された加圧ガスを一時保存する蓄圧空間Uが、上記アークの発生位置の一側に形成されることになる。より詳細には、消弧ユニット3内における可動子31の可動中心31a近傍(保持導体38近傍)に蓄圧空間Uが形成されている。
消弧ユニット3の2つのパーツ3aと3bは、ネジやリベット、接着剤等により強固に結合されるため、消弧ユニット3の気密性は高く保たれる。また、ベース1とカバー2の合わせ面と、消弧ユニット3の2つのパーツ3a、3bの合わせ面は、略垂直に構成されているため、合わせ面からのガスの流出量は更に抑制される。更に、図3bに示したように、消弧ユニット3の合わせ面付近には、重なり部3dが設けられ、消弧ユニット3内の圧力が上昇して合わせ面が僅かに開いても、ガスの流出が抑制されるよう構成される。ただし、図を簡略化するため、図3b以外では、この重なり部の記載は省略した。
図3cは、消弧ユニット3の左側パーツ3aと可動子31のみを示した斜視図である。消弧ユニット3には、クロスバー3cが貫通且つ変位できるためのU字溝3eが設けられる。しかし、消弧ユニットの内側には円形の凹部3fが設けられ、且つ、ロータ31bを消弧ユニット3に組み込んだ状態では、ロータ31bと消弧ユニット3がほぼ密着して配置されるため、U字溝3eから流出するガスの量は抑制される。
また、図3dに示したように、ロータ31bと消弧ユニット3の間に可撓性の薄板31dを配置し、ロータ31bをスムーズに回動させると共に、内圧上昇時には、消弧ユニット3外との圧力差によりU字溝3eを塞ぐように構成することにより、消弧ユニット3内の気密性を更に高めることができる。
また、この消弧ユニット3の材質としては、電流遮断時に可動接点32、固定接点34間に発生するアークによって、遮断性が高いガスが発生されるように、プラスチック材質等、有機系絶縁物を用いるのが好ましい。
次に動作について説明する。図4は図1に示した回路遮断器の電流遮断動作時を示す図である。なお、説明を簡単にするため、消弧板37、消弧側板37aの記載は省略している。
通常の開閉動作ではハンドル5aを手動にて操作することにより行う。このハンドル操作により、機構部5、クロスバー3cを介してロータ31bが回動し、可動子31が開閉動作をする。また、短絡電流などの大電流が流れると、可動子31と固定子33間の電磁反発力や可動接点32と固定接点34間の電磁反発力により、機構部5の動作を待たずに可動子31が回動し、可動接点32と固定接点34とが開離し、アークAが発生する。アークAからの発熱は周囲ガスの温度を上昇させるので、周囲ガスの圧力が上昇する。
このようにして加圧された加圧ガスは、排気口39側では直接排気口39を通って放出されることなるが、排気口39と反対側の蓄圧空間U側では、加圧ガスは、蓄圧空間Uに一時保存された後、蓄圧空間Uから排気口39の向けて集中的に強いガス流が発生することになる。このガス流は、蓄圧空間Uと排気口39との間に位置する可動接点32、固定接点33間を介して排気口39から放出される。すなわち、可動接点32、固定接点33間に発生しているアークAに加圧ガスによるガス流が横から吹き付けることになる。その結果、このように強いガス流の吹き付けによりアークは冷却され、電極間の絶縁が回復し、消弧に至る。
さらに、消弧ユニット3を有機系絶縁部材により形成しているので、アークAからの放射光がこの有機系絶縁物を光アブレートしたり、高温ガスが接触することにより、圧力上昇への寄与が高く、かつ、電気導電率の低い分解ガスが発生することになる。そのため、この分解ガスの発生に伴い蓄圧空間U内の圧力が上昇し、より強いガス流を発生させることができ、さらに、この分解ガスは電気導電率が低いため、優れた遮断性能を発揮することになる。
さらに、ガス流の吹き付け作用によって、図4に示すように、アークAが右方向に湾曲されるので、消弧板37を開成動作時の可動接点近傍の位置に配置することにより、アークの冷却作用を更に高めることができ、遮断性能が更に向上する。
次に、消弧ユニットを模擬して基礎実験を行ったので以下に示す。図5(a)に示すように、回路遮断器の消弧ユニットを模擬したプラスチック製の容器300を作成し、容器300の排気口301側に可動接点及び固定接点を模擬した銅電極302、303を設け、電極302、303間に交流電源304により交流電流を流した。さらに、アーク発生時の蓄圧空間U内の圧力を測定するために、容器300の底部(排気口301と反対側)に圧力測定器305を設けた。なお、容器300は1箇所の排気口301を除いて密閉形成している。ここで、本実験においては、銅電極302、303間の距離を20mm、交流電源304の交流電圧を600V、交流電流を60Hz、ピーク電流値を8.5kAとした。
図6は上記の条件で実験を行ったときの電流と圧力の時間変化を示す図である。図に示すように、容器300の蓄圧空間U内の圧力が上昇し、電流が遮断される時までの間は、蓄圧空間U内の圧力が大気圧以上になっていることがわかる。つまり、電流が遮断されるまで、容器の蓄圧空間Uから排気口301の向きにガス流(矢印)が発生することになる。
また、上記実験に加えて、容器を取り除いた場合、容器の蓄圧空間U側に排気口を追加した場合においても実験した結果、これらの場合には、アークに作用するガス流が無くなったり、低下したりするという結果を得た。
さらに、排気口を必要以上に大きくした場合についても実験をした結果、この場合には、圧力があまり上昇しなくなるため十分な強さのガス流を得ることができなくなるという結果を得た。排気口はおおよそ半分以下にした時、良好な結果が得られた。
さらにまた、上記実験に加えて、排気口の形成位置を変えた場合についても実験を行った。図7aおよび図7bは排気口の位置を変えた場合の消弧ユニット内の金属蒸気の流れを示す図で、図7aは排気口を中央に設けたときの図、図7bは排気口を中央からずらした片側に設けたときの図である。
排気口301を中央に設けた場合には、図7aに示すように、電極302、303から放出される金属蒸気はほぼ左右対称となり、両電極302、303からの流れは中央で衝突面を形成し、ガス流により排気されるが、一部は容器300の領域内を2分するように対流する。それに対し、排気口301を片側に設けた場合には、図7bに示すように、容器300内の流れは非対称になる。
つまり、排気口301側にある電極302から放出される金属蒸気の流れは、ガス流によって、そのほとんどが排気され、他方の電極303から放出される金属蒸気の一部のみが、容器300内を大きく対流する。従って、排気口301を中央に設けた場合の方が、金属蒸気が短時間の内に効率良く蓄圧空間U内のガスに混ざるため遮断性能が悪くなる。つまり、非対称な流れにした方が、金属蒸気が混ざりにくいため遮断性能が良好になる。
また、電極付近にガス流を集中させると、アークスポットが転流しやすくなるため、金属蒸気の放出方向が排気口側へ向きやすく、遮断性能が向上する。
さらに、上記実験に加えて、容器300の電極302、303よりも下部の容積(蓄圧空間)を変化させた場合についても実験を行った。その結果、容積を小さくすると、ガスが容器内に貯まりにくくなるため、ガスは早期に流出し(容器内の圧力は早期に低下し)、遮断性能は低下してしまう。逆に、容積が大きすぎると内圧があまり上昇しないため遮断性能が低下する。従って、遮断性能が最も高かくなるような理想的な容積が存在する。しかし、現実的な遮断器の大きさを想定した場合、消弧室の容積は理想値よりも十分小さく、従って、消弧室の容積が大きいほど遮断性能は良好といえる。
この実施の形態では、電流遮断時に生じるアークによって加圧された加圧ガスを、2重容器で構成される蓄圧空間に一時的に蓄え、この蓄圧空間に蓄えられた加圧ガスを可動子、固定子の各々に形成されるアークスポット間を介して排気口により排気するようにしているので、十分な加圧ガスをアークに吹き付けることができ、コンパクトで、かつ高い遮断性能を有する回路遮断器を得ることができる。
また、消弧ユニットを有機系絶縁物で形成しているので、アークにより遮断性の高い加圧ガスを発生させることができ、ガス圧を高めることができると共に、遮断性が高い加圧ガスによりアークの遮断性能を高めることができる。
また、排気口を中央からずらした位置(例えば、固定接点近傍や開成時の可動接点近傍)に配置しているので、消弧ユニット内の加圧ガスの流れを非対称にすることができ、遮断性をさらに向上させることができる。
また、消弧ユニットは、排気口以外の小さな開口を、重なり部や別部材によりほぼ密閉するよう構成しているので、アークが消弧に至るまで、強いガス流を持続させることができ、高い遮断性能を有する回路遮断器を得ることができる。
また、消弧ユニットは略6面体形状であり、可動子の回動面に垂直な方向の長さが最も短かくなるよう構成しているので、ガス流の多くをアークに効率良く作用させることができ、高い遮断性能を有する回路遮断器を得ることができる。
また、消弧ユニットは、端子間方向が最も長くなるよう構成しているので、蓄圧空間を十分に確保することができ、高い遮断性能を実現することができる。
更に、消弧ユニットの可動子の初期開離方向の長さは、最大開離した可動子と固定子を収納できる最小の長さとすることにより、ガス流がアーク以外の流路を流れるのを最小にすることができ、ガス流をアークに効率良く作用させることができる。
また、消弧ユニット3において、アークAから見て排気口側の容積は、反対側の容積と比較して小さく、蓄圧空間を大きくとる構造になっているため、蓄圧空間を十分に確保することができ、遮断性能をさらに向上させることができる。
また、多くの配線用遮断器においては、可動子とリレー部とを電気的に接続するために可撓導体を用いており、上記蓄圧空間を占有してしまっているが、本発明の実施の形態では可動子を保持導体で保持しているため、広い蓄圧空間を確保することができ、高い遮断性能を有する回路遮断器を得ることができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、主にガス流によるブローによってアークを消弧するようにしているが、この実施の形態2では、ガス流によるブローと、電磁力によるブローを強化することによってアークを消弧するようにしたものである。
図8はこの実施の形態2の回路遮断器の消弧ユニットを示す分解斜視図で、消弧ユニットの右側パーツ、一方の側の消弧側板及びロータを省略して示した分解斜視図である。図において、33aは電流遮断時に電磁力によるブローが強化された逆U字状固定子(特開平3−32031号公報)であり、40は固定子33aに取り付けられた絶縁部材である。なお、逆U字状固定子を取り出したときの斜視図を図10に示す。その他は実施の形態1と同様であるので説明は省略する。なお、動作については、電流遮断時に固定子33a近傍に強力な電磁力によるブローもなされる点以外は実施の形態1と同様であるので説明は省略する。
また、図8に示した固定子の形状の他に、例えば、図9に示すようなU字状固定子33b、あるいは、図11に示すような実開昭55−96548号公報に記載された固定子2にすれば、図8の場合と同様にガス流によるブロー以外に電磁力によるブローもアークに作用するため、更に優れた遮断性能を有する回路遮断器を得ることができる。
実施の形態3.
実施の形態1では、加圧ガスが蓄圧空間から固定接点、可動接点間を流れる経路における、固定接点、可動接点間の位置での加圧ガスの流通面積と、固定接点、可動接点間の手前の位置での加圧ガスの流通面積とが同じに設定されているのに対し、この実施の形態3では、上記固定接点、可動接点間の位置での加圧ガスの流通面積が固定接点、可動接点間の手前の位置での加圧ガスの流通面積よりも小さくなるようにしたものである。
図12aおよび図12bは、この実施の形態3の回路遮断器の消弧ユニットを示す図で、図12aは消弧板、消弧側板、及び消弧ユニット筐体蓋を省略して示した分解斜視図、図12bは消弧ユニットを上側から見た上面断面図である。図において、41は消弧ユニット3の側壁におけるアーク発生位置近傍を厚くした厚み部分で、この厚み部分41を設けることによりアーク発生位置における加圧ガスの流通面積が小さくなるようにしている。なお、図12bにおける矢印は加圧ガスの流れる方向を示すものである。その他は、実施の形態1と同様であるで他の説明は省略する。
大電流遮断時の消弧ユニット3内の流速は音速に近い値になるため、図12に示すように、消弧ユニット3内の形状をアーク発生位置近傍で狭くなるように構成することで、アークに吹き付けられるガス流が更に強くなる(ノズル効果)。従って、遮断性能の優れた回路遮断器を得ることができる。
この実施の形態では、側壁の厚みを厚くすることで、アーク近傍でのガス流の流れる面積を小さくしているが、これは特に限定するものではなく、アーク近傍の側壁を内側に窪ませたり、他の部材を新たに内壁に設けるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、横方向の側壁間の距離が小さくなるようにしているが、同様に、上下方向の側壁間の距離を小さくするようにしてもよい。
実施の形態4.
この実施の形態4では、可動子、固定子の接点側にアークホーンやアークランナー等の電極を備え、電流遮断時におけるこの電極面の方向に排気口を配置するようにしたものである。
図13は、この実施の形態4の回路遮断器の消弧ユニットを示す図で、消弧板、消弧側板、及び消弧ユニット筐体蓋を省略して示した分解斜視図図である。図において、42は可動子31の先端部を伸張することで形成された電極(以下、アークホーンという)、43は固定子33の先端部を伸張させることで形成された電極(以下、アークランナーという)、39は排気口で、開成状態においてアークホーン42の下面がこの排気口39に向くよう配置されている。その他は、実施の形態1と同様であるので説明は省略する。
一般に、電流遮断時には、接点32、34間に発生したアークは、その後電極42、43間に移るが、このアーク発生時には、アークと電極42、43の境界面から電極材料である金属が蒸気となり吹き出す。このような金属蒸気が蓄圧空間内の加圧ガスに多く占められることは遮断には不利である。しかし、この実施の形態では、図13に示すように、開成状態において可動接点32表面の法線方向に比べて、アークホーン42表面の法線方向が排気口39側に向くよう配置されているので、アークとアークホーン42の境界から吹き出す金属蒸気が、排気口39から排気されやすくなり、接点間の絶縁が低下しにくくなるため遮断性能の優れた回路遮断器が得られる。
また、この実施の形態では、アークホーンを可動子から延長して形成し、アークランナーを固定子から延長して形成するようにしているが、別部材として設けても同様の効果があることは明らかである。
また、この実施の形態では、アークホーンの下面に対向する位置に排気口を配置するようにしているが、アークランナーの上面に対向する位置に排気口を配置するようにしてもよい。
実施の形態5.
この実施の形態5では、アーク発生位置の近傍に有機系絶縁部材を設けるようにしたものである。
図14は、この実施の形態5の回路遮断器の消弧ユニットを示す図で、消弧板、消弧側板、及び消弧ユニット筐体蓋を省略して示した分解斜視図である。図において、44はアーク発生位置近傍に設けられた有機系絶縁部材、45はロータ31bに取り付けられた有機系絶縁部材である。なお、その他は実施の形態1と同様であるので説明は省略する。
有機材料は、一般には、アークに暴露されると分解してガスを発生するため、有機材料44、45としては、どのような有機材料でも構わないが、分解ガスを比較的多量に発生するポリアセタール等のポリマー系細隙材料等を用いればよい。このような部材を用いると、アークに曝されたとき多量の分解ガスが発生するので、消弧ユニット3内の圧力を高める効果がある。従って、強いガス流が得られるので、遮断性能の優れた回路遮断器を得ることができる。
アーク発生時の消弧ユニット3内のガスは、主に、接点や導体等から発生する金属蒸気、消弧ユニット3等の絶縁物から発生する有機ガス、空気の3つに分類できる。このうち金属蒸気は、電気伝導率が高いガスであるため遮断性能を低下させる原因であり、他の2つのガスは、電気伝導率が比較的低いため遮断性能に貢献する。そこで、図14に示すように、消弧ユニット3内に遮断性の高い有機ガスを発生する有機系絶縁部材を配置すると、電気伝導率の低い有機絶縁物のガスを積極的に放出するので、消弧ユニット3内の圧力が更に上昇し、アークに強いガス流を作用させることができるとともに、有機ガス自体が遮断効力を有するので、遮断性能を更に向上させることができる。
また、有機系絶縁部材の形状等は特に限定されるものではなく、アーク発生位置に近い位置に配置されていればよい。
また、図8に示すように固定子33aの絶縁部材40を、有機系のガス発生部材と兼ねるようにしてもよい。特に、アークから見て排気口と反対方向に有機系絶縁部材を設けることにより、圧力発生源である有機系絶縁部材から流出口である排気口に向く理想的なガス流がアークに対して形成されるため、より高い遮断性能を有する回路遮断器を得ることができる。特に、図8に示すように固定子33a側に絶縁部材40を配置した場合、可動子の開極直後から消弧性ガスが発生するため、加圧ガス量が増え、ブローが強化され、より高い遮断性能を有する回路遮断器を得ることができる。
実施の形態6.
一般に、電流値の小さいアークでは、アークの持つエネルギーが小さいため、発生圧力が小さくなる。その結果、アークに吹き付けるガスの流速も小さくなり、蓄圧空間が大きすぎる場合には、十分なガス流が発生しない場合がある。
そこで、この実施の形態6では、消弧ユニットの内壁におけるアーク発生位置近傍に小部屋を設けるようにし、この小部屋を蓄圧空間として、電流値の小さいアークの場合にでも、アークに十分なガス流を吹き付けることができるようにしたものである。
図15はこの実施の形態6の消弧ユニットを上側から見た上面断面図である。図において、46は消弧ユニット3の側壁におけるアーク発生位置近傍に設けられた小部屋である。この小部屋46は、アーク発生位置近傍に設けるようにすればよいが、アーク発生位置に向かって開口する開口部を有するようにし、この開口部以外の部分は密封し蓄圧空間が形成されるようにする。なお、この開口部から吹き出される加圧ガスがアークに当たるように、開口部が排気口側を向くようにする。
このように、小部屋46を設けることで、アーク発生時に加圧された加圧ガスが小部屋46内の蓄圧空間に一時保存され、その後、図15に示した矢印の方向に、小部屋46からアークにガス流が吹き付けられるようになる。ここで、小部屋46内の容積は小さいので、大きな圧力が発生することになる。これは、圧力は容積に反比例するため、小部屋46の容積が小さければ、小さなエネルギーでも大きな圧力を発生することができるからである。
また、アークのエネルギーによってガスを多量に発生する材料を設けて、小部屋内の発生圧力を高めるようにすれば、更に遮断性能の優れた回路遮断器が得られる。
以上の説明から明らかな通り、本発明に係る回路遮断器は、固定接点を有する固定子と、一端に上記固定接点と接離可能な可動接点を有し他端に回動中心を有する回動運動可能な可動子と、上記固定子および可動子を取り囲み、電流遮断時に上記固定接点および上記可動接点間に生じるアークによって加圧された加圧ガスを上記アークの発生位置の一側に一時保存する蓄圧空間を上記アークの発生位置の一端に形成する1つ以上の消弧室容器と、上記消弧室容器を1つ以上含む本体ケースと、上記電流遮断時に上記蓄圧空間に保存された加圧ガスが、上記固定子および可動子の接点近傍に形成された2つのアークスポットの間を通って排気されるように、上記消弧室容器および本体ケースにおける上記アークの発生位置の他端に設けられた排気口とを備えているので、アークが消弧されるまでの間、アークに強いガス流を吹き付けることができ、優れた遮断性能を呈する。
また、略6面体で構成された消弧室容器において、可動子の回動面に垂直な方向の長さをc、可動子の初期開離方向の長さをb、上記bおよびcに垂直な方向の長さをaとするとき、a>b>cであるよう構成した場合には、蓄圧空間を大きく確保できると共に、加圧ガスをアークに効果的に吹き付けることができる。
また、可動子および固定子に形成される各々の上記アークスポットの中心を通り、且つ可動子の回転運動面に垂直な平面により、上記消弧室容器内の空間を切断してできる2つの空間において、排気口を備えた方の空間の容積が、他方の容積よりも小さくなるよう構成した場合、コンパクトな消弧ユニット内でも蓄圧空間を大きく確保できる。
また、排気口を、固定接点近傍または開成時の可動接点近傍に配置した場合には、容器内の加圧ガスの流れを非対称することでき、遮断性能をさらに向上させることができる。
また、可動子が回動可能なように上記可動子を係持する導体部を容器内に設け、蓄圧空間を上記導体部近傍に形成した場合には、横方向からアークに加圧ガスを吹き付けることができる。
また、加圧ガスが蓄圧空間から固定接点および可動接点間を流れる経路における、上記固定接点および可動接点間の位置での上記加圧ガスの流通面積が上記固定接点および可動接点間の手前の位置での上記加圧ガスの流通面積よりも小さくなるように設定した場合には、上記固定接点および可動接点間の位置での加圧ガスの流通面積が小さくなるので、アークに強いガス流を吹き付けることができ、遮断性能をさらに向上することができる。
また、アークの発生位置近傍の容器側壁に、上記アークの方向に開口部を有する部屋を備えるようにした場合には、小電流アークにおいても十分に強いガス流をアークに吹き付けることができ、優れた遮断性能を奏する。
また、容器を有機系絶縁物で形成した場合には、アークにより遮断性の高い加圧ガスが発生するので、ガス圧を高めることができると共に、遮断性の高い加圧ガスによりアークの遮断性能を高めることができる。
また、容器内のアークの発生位置近傍に有機系絶縁物を配置した場合には、ガス圧を高めることができると共に、遮断性の高い加圧ガスによりアークの遮断性能を高めることができる。
また、開成時の可動接点近傍または固定接点近傍のどちらか一方に排気口を配置し、且つ、他方に上記有機絶縁物を配置した場合には、ガスの発生源である有機絶縁物から、流出口である排気口へ向かう一様な流れを発生させることができるため、優れた遮断性能を奏する効果がある。
また、固定子の固定接点近傍または可動子の可動接点近傍に、各々のアークスポットが転流する電極を設け、上記アークスポットが転流する面の法線方向は、近接する可動接点または固定接点接触面の法線方向より上記排気口側に向いているよう構成される場合には、電極から吹き出された金属蒸気が排気口から排気されやすくなるので、優れた遮断性能を有する効果がある。
また、消弧室容器において、排気口以外の微小な開口を別部材を係合させることにより塞ぐことにより、加圧ガスの排気口以外からの流出を小さくすることができるため、アークに加圧ガスを強く且つ長い時間吹き付けることができる。
産業上の利用可能性
本発明は異常電流が発生したときに電気回路を遮断して保護する回路遮断器に関するものであり、電気回路や電気機器の保護開閉装置として有用である。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明の実施の形態1の回路遮断器を示す分解斜視図である
図2は図1に示した消弧ユニットを示す分解斜視図である。
図3aは図2の消弧ユニットを簡略して示した分解斜視図である。
図3bは図2の消弧ユニットの合わせ面を示す部分断面図である。
図3cは図2の消弧ユニットの一部及び可動子を示した分解斜視図である。
図3dは図2の消弧ユニットの一部及び可動子を示した分解斜視図である。
図4は図1に示した回路遮断器の電流遮断動作時を示す図である。
図5は回路遮断器を模擬した構成を示す図である。
図6は実験を行ったときの電流と圧力の時間変化を示す図である。
図7aは金属蒸気の流れを示す図である。
図7bは排気口の位置を変えたときの金属蒸気の流れを示す図である。
図8は本発明の実施の形態2の回路遮断器の消弧ユニットを示す分解斜視図である。
図9は本発明の実施の形態2の固定子の一例を示す斜視図である。
図10は本発明の実施の形態2の固定子の一例を示す斜視図である。
図11は本発明の実施の形態2の固定子の一例を示す斜視図である。
図12aは本発明の実施の形態3の回路遮断器の消弧ユニットを示す斜視図である。
図12bは図12aの消弧ユニットの概略上面断面図である。
図13は本発明の実施の形態4の回路遮断器の消弧ユニットを示す図である。
図14は本発明の実施の形態5の回路遮断器の消弧ユニットを示す図である。
図15は本発明の実施の形態6の消弧ユニットの上面断面図である。
図16aは従来の回路遮断器の構成を示す斜視図である。
図16bは図16aの回路遮断器の概略側面断面図である。
Claims (12)
- 固定接点(34)を有する固定子(33)と、
一端に上記固定接点(34)と接離可能な可動接点(32)を有し他端に回動中心(31a)を有する回動運動可能な可動子(31)と、
上記固定子(33)及び可動子(31)を収容し、電流遮断時に上記固定子(33)および上記可動子(31)間に生じるアークによって加圧された加圧ガスを、上記固定子(33)及び可動子(31)に形成されたアークスポット間を通って排気させる排気口(39)を有する消弧室容器(3)と、
上記可動子(31)を開閉動作させる機構部(5)とを備えた回路遮断器において、
上記消弧室容器(3)が、上記アークの発生位置に対して上記排気口(39)と反対側に上記加圧ガスを一時保存する蓄圧空間(U)を有し、
上記機構部(5)が上記消弧室容器(3)外に配置されており、
上記固定子(33)および上記可動子(31)を収容した上記消弧室容器(3)が本体ケース(1、3)内に収容されていることを特徴とする回路遮断器。 - 略6面体で構成された消弧室容器において、可動子の回動面に垂直な方向の長さをc、可動子の初期開離方向の長さをb、上記bおよびcに垂直な方向の長さをaとするとき、a>b>cであるよう構成された請求項1記載の回路遮断器。
- 可動子および固定子に形成される各々の上記アークスポットの中心を通り、且つ可動子の回転運動面に垂直な平面により、上記消弧室容器内の空間を切断してできる2つの空間において、排気口を備えた方の空間の容積が、他方の容積よりも小さくなるよう構成された請求項1記載の回路遮断器。
- 排気口が、固定接点近傍または開成時の可動接点近傍に配置されている請求項1記載の回路遮断器。
- 可動子が回動可能なように上記可動子を保持する導体部を消弧室容器内に設け、蓄圧空間が上記導体部近傍に形成されている請求項1記載の回路遮断器。
- 加圧ガスが蓄圧空間から固定接点および可動接点間を流れる経路における、上記固定接点および可動接点間の位置での上記加圧ガスの流通面積が上記固定接点および可動接点間の手前の位置での上記加圧ガスの流通面積よりも小さくなるように設定されている請求項1記載の回路遮断器。
- アークの発生位置近傍の消弧室容器側壁に、上記アークの方向に開口部を有する部屋を備えている請求項1記載の回路遮断器。
- 消弧室容器が、有機系絶縁物で形成されている請求項1記載の回路遮断器。
- 消弧室容器内のアークの発生位置近傍に有機系絶縁物を配置している請求項1記載の回路遮断器。
- 開成時の可動接点近傍または固定接点近傍のいずれか一方に排気口を配置し、且つ、他方に有機系絶縁物を配置した請求項2あるいは9記載の回路遮断器。
- 固定子の固定接点近傍または可動子の可動接点近傍に、各々のアークスポットが転流する電極を設け、上記アークスポットが転流する面の法線方向は、近接する可動接点または固定接点接触面の法線方向より上記排気口側に向いているよう構成された請求項1記載の回路遮断器。
- 上記消弧室容器において、排気口以外の微小な開口を、別部材を係合させることにより塞いだ請求項1記載の回路遮断器。
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