JPH09330642A - 開閉器 - Google Patents

開閉器

Info

Publication number
JPH09330642A
JPH09330642A JP35016796A JP35016796A JPH09330642A JP H09330642 A JPH09330642 A JP H09330642A JP 35016796 A JP35016796 A JP 35016796A JP 35016796 A JP35016796 A JP 35016796A JP H09330642 A JPH09330642 A JP H09330642A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mover
opening
contact pressure
rotary shaft
contact
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP35016796A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsugi Takahashi
貢 高橋
Takao Mihashi
孝夫 三橋
Mitsuru Tsukima
満 月間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP35016796A priority Critical patent/JPH09330642A/ja
Publication of JPH09330642A publication Critical patent/JPH09330642A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H71/00Details of the protective switches or relays covered by groups H01H73/00 - H01H83/00
    • H01H71/02Housings; Casings; Bases; Mountings
    • H01H71/0207Mounting or assembling the different parts of the circuit breaker
    • H01H71/0235Contacts and the arc extinguishing space inside individual separate cases, which are positioned inside the housing of the circuit breaker

Landscapes

  • Breakers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 可動子と開閉機構の連結部分に大きなスペー
スが必要となり、回路遮断器の小形化が難しい。 【解決手段】 可動子7の回動中心には回転軸が固着さ
れており、回動中心が遮断部筐体3内に位置し、回転軸
の端部21が遮断部筐体の側壁から外へ突出しており、
開閉機構4が回転軸の端部と機械的に連結22されてい
る。また、可動子が閉成状態において両接点10、13
間に接触圧を付与する接圧バネを遮断部筐体内または外
に設けた。さらに、接圧バネは、両接点の開離距離が所
定値以下では可動子を閉極方向に回動させ、所定値を越
えると可動子を開極方向に回動させる力を発生するよう
に構成されている。また、可動子の回転軸端部と開閉機
構とは、回転軸の開極方向への回動自由に連結されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は開閉器に関するもの
である。ここでいう開閉器とは、回路遮断器、限流器、
電磁接触器などのように、電流遮断時に筐体内でアーク
を生じるものを指す。
【0002】
【従来の技術】開閉器などの筐体内で接触子対を開閉し
電流を遮断する装置では、電流遮断時に発生するアーク
の高温高圧ガスが筐体内に充満し筐体内の圧力上昇を引
き起こし、最悪の場合には筐体の破損が起こる。これを
防ぐために、例えば特開平7−21897号公報に示さ
れているように回路遮断器においてアーク発生空間を独
立な筐体に収納する考えが従来から有る。以下、特開平
7−21897号公報に基づいて本発明に関係する従来
技術を説明する。
【0003】図101は従来の回路遮断器の閉成状態を
示す側面断面図である。図に示すように回路遮断器の共
通筐体1内部に、消弧室2を収納する独立な遮断部筐体
3と開閉機構4およびリレー部5が収納されている。消
弧室2は固定子6と可動子7および消弧板8とアーク発
生空間9からなる。固定子6は固定接点10と固定接点
10が一端に固着された固定導体11からなる。固定導
体11の他端には電源側端子12が設けられている。可
動子7は一端に回動中心44を有する可動導体14と可
動導体14の他端に固着され固定接点10と接離可能な
可動接点13からなる。可動子7は、回動中心44にお
いて開閉機構4と対向する遮断部筐体3の背壁46に回
転自在に支持されている。遮断部筐体3の反開閉機構4
側の面には排気孔18が設けられ、遮断部筐体3の排気
孔18に対応する共通筐体1の面にも排気孔19が設け
られている。可動子7の回動中心44側には遮断部筐体
3の外方向に延長部47が設けられており、延長部47
の端部48は断面円形になっている。開閉機構4の駆動
部49は先端断面が図に示すような略コの字形をした連
結部22を持ち、開閉機構4が動作すると連結部22が
図面上の上下方向に駆動されるようになっている。開閉
機構4には手動操作のためのハンドル23が設けられて
いる。連結部22の内部には可動子7の端部48を挟む
受金50が設けられており、受金50は連結部22の内
部の図面上で上下方向に移動可能になっている。接圧バ
ネ26は受金50を常に連結部22内部で上方向に押し
付けるように設置されている。可動子7の遮断部筐体3
の外への延長部47には、可動子7の回動を妨げない可
撓導体15が接続されており可撓導体15の他端は接続
導体16に接続されている。接続導体16は異常電流を
検出し自動的に開閉機構4を動作させるリレー部5を介
して負荷側端子17に接続されている。
【0004】次に動作について説明する。図101の閉
成状態の回路遮断器の電源側端子12を電源に、負荷側
端子17を負荷に接続することで、電源から負荷に電力
を供給できる。この時、可動子7の端部48は受金50
を介して接圧バネ26によって常に上方向に押さえられ
ているため、反回動中心44側の可動接点13は固定接
点10に適切な接触圧力で押し付けられ、接点の高い接
触信頼性が得られる。
【0005】上で述べた電力を負荷に供給している状態
で負荷側回路で短絡事故などが起こり大電流が流れる
と、可動接点13と固定接点10の接触部の電流集中に
よる電磁反発力および可動導体14と固定導体11に流
れる電流間の電磁反発力により、可動子7の可動接点1
3側には上方向の電磁力が働く。この結果、可動子7は
回動中心44を中心として開極しようとする。可動子7
の端部48は接圧バネ26により上方向に押さえられて
いるが、可動子7の電磁力による開極力が接圧バネ26
の力より大きくなると、図102に示すように可動子7
の端部48は受金50を下方向に押し下げ接圧バネ26
を圧縮させて開極する。この結果、可動接点13と固定
接点10の間にはアーク31が発生する。
【0006】リレー部5が短絡電流を検出して開閉機構
4を動作させ可動子7を開極させるには、途中で機構の
動きなどが介在するため時間が掛かる。これに比べて固
定子6と可動子7の間の電磁反発力は直接可動子7を開
極させるので、短絡時の非常に早い時期に接点10、1
3を開離しアーク31を発生できる。図102に示す状
態では、開閉機構4が動作していないために駆動部49
の連結部22は下方向に移動せずに、接圧バネ26が密
着する位置まで可動子7は開極している。
【0007】この状態でようやくリレー部5の開極指令
により開閉機構4が動作する。開閉機構4の駆動部49
が開閉機構4内の回動中心(図示せず)を中心に回転
し、駆動部49の先端の連結部22が下方向に移動す
る。この結果、接圧バネ26は元の長さに戻る。更に連
結部22が下方向に移動すると、可動子7の端部48は
受金50に挟まれているため、連結部22と共に下方向
に移動する受金50に押されて端部48も下方向に移動
し、図103に示すように可動子7は回動中心44を中
心として更に開極する。この動きによって、可動子7の
可動接点13は固定接点10から更に離れ、接点間アー
ク31は長くなりアーク電圧が上昇する。アーク電圧の
上昇により短絡電流が絞られる限流が起こり、電流が遮
断される。
【0008】接点開離時からアーク31により高温高圧
のガスが発生し、まわりに広がっていく。しかし消弧室
2は遮断部筐体3に独立に収納されているため、高温高
圧ガスは共通筐体1内に充満することはなく、遮断部筐
体3の排気孔18、および共通筐体1の排気孔19を通
って外部に排気される。この結果、アーク31による高
温高圧ガスによって引き起こされる圧力上昇は、遮断部
筐体3に限定され、共通筐体1の圧力上昇が起こらない
ため、共通筐体1を特別な耐圧構造とする必要がなくな
る。従って、遮断部筐体3だけを耐圧構造にすればよ
く、経済的な回路遮断器が得られる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の開閉器は以上の
ように構成され、アーク発生空間を独立な遮断部筐体に
収納することにより、短絡遮断時の内圧上昇による回路
遮断器の破損を防止することが容易になる。しかし、実
際に従来例で示した構造を回路遮断器等の開閉器に適用
するには、可動子7と開閉機構4の連結部分、特に遮断
部筐体3と開閉機構4の間に大きなスペースが必要とな
り、開閉器の小形化が難しいという問題点が有った。
【0010】本発明は上記のような問題点を解消するた
めになされたものであり、コンパクトな構成でしかも短
絡遮断時の内圧上昇による破損防止が容易な開閉器を得
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の構成によ
る開閉器は、固定導体に固定接点が固着された固定子、
可動導体の一端に回動中心を有し他端に上記固定接点と
接離可能な可動接点が固着された可動子、上記固定子と
可動子が収納された遮断部筐体、および上記遮断部筐体
の外部に設けられた上記可動子の開閉機構を備えた開閉
器において、上記可動子の回動中心には回転軸が固着さ
れており、上記回動中心が上記遮断部筐体内に位置し、
上記回転軸の端部が上記遮断部筐体の側壁から外へ突出
しており、上記開閉機構が上記回転軸の端部と機械的に
連結されているものである。
【0012】本発明の第2の構成による開閉器は、上記
第1の構成に加えて、可動子が閉成状態において両接点
間に接触圧を付与する接圧バネを遮断部筐体内または遮
断部筐体外に設けたものである。
【0013】本発明の第3の構成による開閉器は、上記
第2の構成における接圧バネは可動子の回動中心に固着
された回転軸を兼ねたねじりバネであるものである。
【0014】本発明の第4の構成による開閉器は、上記
第2の構成における接圧バネは、一端が回転軸端部に、
他端が遮断部筐体または開閉機構の上記回転軸端部との
連結部に支持され、上記遮断部筐体または連結部を基準
として上記回転軸端部に対して可動子の閉極方向の回転
力を付勢するように構成されているものである。
【0015】本発明の第5の構成による開閉器は、上記
第2の構成における接圧バネは、両接点の開離距離が所
定値以下では可動子を閉極方向に回動させ、上記所定値
を越えると上記可動子を開極方向に回動させる力を発生
するように構成されているものである。
【0016】本発明の第6の構成による開閉器は、上記
第1〜5の構成に加えて、可動子の回転軸端部と開閉機
構とは、上記回転軸の開極方向への回動自由に連結され
ているものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、本発明の一実施の形態を図につい
て説明する。図1は本発明の実施の形態1による遮断器
の閉成時の様子を示す側面断面図であり、回転軸端部と
開閉機構の連結部を側面図で示している。図に示すよう
に、遮断器の共通筐体1の内部に、消孤室2を収納する
独立な遮断部筐体3と開閉機構4とリレー部5とが収納
されている。消孤室2は固定子6と可動子7および消孤
板8とアーク発生空間9からなる。固定子6は固定導体
11の一端に固定接点10が固着されている。固定導体
11の他端には電源側端子12が設けられている。可動
子7は、可動導体14の一端に回動中心44を有し他端
に可動接点13が固着されている。可動接点13は閉成
状態では固定接点10と接触している。可動導体14の
他端は可動子7の動きを妨げない可撓導体15で接続導
体16の一端に接続されている。接続導体16はリレー
部5を介して負荷側端子17に接続されている。遮断部
筐体3の消孤板8方向の壁には排気孔18が設けられて
おり、排気孔18に対応する共通筐体1の面にも排気孔
19が設けられている。
【0018】図2は図1の要部を上から見た断面を示し
たものであり、ここに示すように可動子7の回動中心は
遮断部筐体3内に位置し、回動中心には回転軸20が固
着されている。回転軸20の端部21は遮断部筐体3の
側壁から外に突出し、開閉機構4の動きを伝える連結部
22と機械的に連結されている。図3に可動子7と回転
軸20および連結部22の斜視図を示す。開閉機構4
は、連結部22を回転軸20を中心として回転させるこ
とができるように構成されている。開閉機構4はハンド
ル23によって手動で動作させるとともに、リレー部5
によって自動的に動作させることもできる。
【0019】次に動作について説明する。図1の閉成状
態の遮断器に電流を流しているときに、開閉機構4が作
動すると、上で述べたように連結部22は回転軸20を
中心として図面上で時計回りの方向に回転する。連結部
22と回転軸端部21は機械的に接続されているため
に、連結部22の回転により回転軸20も同方向に回転
する。回転軸20は可動子7に固着されているために、
回転軸20の回転により可動子7も回動し、図4に示す
開成状態となる。短絡遮断時などでは、接点10、13
間に発生したアーク31による圧力上昇は遮断部筐体3
内に限定されることは従来例の場合と同様である。
【0020】以上のように、本実施の形態によれば、固
定子6と可動子7を遮断部筐体3に収納し、可動子7の
回動中心を遮断部筐体3内に配置して回転軸20の端部
21を遮断部筐体3の側壁から外に突出させ、開閉機構
4によりこの端部21を回転させることで可動子7を駆
動させるので、開閉機構4の本体と遮断部筐体3との距
離を図101〜103で示した従来のものより短縮する
ことができ、コンパクトでしかも、短絡遮断時のアーク
31による圧力上昇を遮断部筐体3内に限定できるので
共通筐体1を耐圧構造にする必要がなく、経済的で破損
防止が容易な遮断器が得られる。
【0021】実施の形態2.図5は本発明の実施の形態
2を示し、実施の形態1を多極遮断器に適用した場合の
要部を上から見た断面図である。この実施の形態では三
極遮断器を示しており、三つの遮断部筐体3、3a、3
bから突出している各々の可動子7、7a、7bに固着
された回転軸20、20a、20bの端部21、21
a、21bが、電気絶縁物からなる相間接続部23で接
続されている。相間接続部23には連結部22により開
閉機構4の回転力が伝達される。この結果、開閉機構4
の動作により三極同時に可動子7、7a、7bが開閉で
きる。なお、本実施の形態では三極遮断器の例を示した
が、他の多極遮断器でも同様に構成できる。また、可動
子の隣接する回転軸20、20a、20bをそれぞれ一
体の絶縁物とし、相間接続部23を兼ねさせることもで
きる。
【0022】実施の形態3.図6、7は本発明の実施の
形態3を示し、図6は遮断器の要部を上から見た断面
図、図7は可動子の斜視図である。本実施の形態では、
図7に示すように可動子7の回動中心に四角形の穴を設
け、回転軸20をその穴に係合する四角柱としている。
そして回転軸20の遮断部筐体3の貫通部に円柱状のス
リーブ24を設けている。このような構成にすること
で、回転軸20と可動子7の固着信頼性が向上し、かつ
遮断部筐体3における回転軸20の貫通部に間隙ができ
難く、短絡遮断時の遮断部筐体3内の圧力が共通筐体1
内に漏れるのを防ぐことができる。なお、本実施の形態
では回転軸20の断面を四角形としているが任意の多角
形でよく、また回転軸20の側面に突起部、可動子7に
回転軸20の突起部と係合する穴を設けてもよい。
【0023】実施の形態4.図8、9は本発明の実施の
形態4による遮断器のそれぞれ閉成時と開成時の様子を
一部側面図で示す側面断面図である。本実施の形態で
は、図8で示す閉成時は回転軸20の遮断部筐体3外に
突出した端部21に連結される連結部22が閉成時の可
動子7に対してほぼ垂直方向に延びており、連結部22
の上部で開閉機構4の操作ロッド25に連結している。
図9で示す開成時には操作ロッド25は開閉機構4の動
作に依って水平方向に連結部22の上部を引っ張り、連
結部22を回転軸20を中心として回転させる構造をし
ている。このような構造でも、実施の形態1と同様な効
果がある。
【0024】実施の形態5.図10、11は本発明の実
施の形態5による遮断器の遮断部筐体内部を示すそれぞ
れ側面断面図と上面断面図である。本実施の形態では、
閉成時の可動接点13を固定接点10に押しつける接圧
を発生する接圧バネ26を遮断部筐体3内に設けてい
る。接圧バネ26はひねりバネであり、一端27は遮断
部筐体3内に設けられた支持台28に、他端29は可動
導体14の回動中心すなわち回転軸20固着部よりも可
動接点13側に掛けられ、可動子7を常に閉極方向に付
勢している。本実施の形態において、そのほかの構成お
よび動作は実施の形態1〜4と同様のため省略する。こ
の結果、閉成時の接点10、13の高い接触信頼性が得
られる。しかも接圧バネ26が遮断部筐体3の内部に設
けられているため、遮断部筐体3の外の開閉機構4との
間に接圧バネのためのスペースを必要とせずに、コンパ
クトでしかも短絡遮断時の圧力上昇を遮断部筐体3内に
限定できるような遮断器が得られる。
【0025】実施の形態6.図12、13は本発明の実
施の形態6による遮断器を示すそれぞれ一部側面図で示
す側面断面図と上面断面図である。本実施の形態では、
閉成時の可動接点13を固定接点10に押しつける接圧
を発生する接圧バネ26を遮断部筐体3外に設けてい
る。接圧バネ26はひねりバネであり、一端27は遮断
部筐体3外部側面に設けられた支持台28に、他端29
は遮断部筐体3外に突出した回転軸端部21に設けられ
たアーム51に掛けられている。
【0026】このように構成されたものにおいて、図1
2の状態の遮断器に電流を流しているときは、接圧バネ
26が支持台28に対して回転軸端部21のアーム51
を下方向に押し付け、回転軸20を半時計回りの方向に
回転させる力を端部21に付勢する。この力は回転軸2
0が固着された可動子7に閉極方向の力を与え、固定接
点10と可動接点13の接触圧力が生じるため、接点1
0、17の接触信頼性が確保される。開閉機構4が作動
すると、連結部22は回転軸20を図12上で時計の回
転方向に回転させる。回転軸20は可動子7に固着され
ているために、回転軸20の回転により可動子7も回動
し、図14に示す開成状態となる。短絡遮断時などで
は、従来例で説明した通り接点10、13間に発生した
アーク31による圧力上昇は遮断部筐体3内に限定され
ることは同様である。さらに、接圧バネ26が遮断部筐
体3の外にあるためにアーク31による高温ガスや消弧
室2内の金属の溶融物によって接圧バネ26が損傷を受
けることがない。本実施の形態において、そのほかの構
成および動作は実施の形態5と同様のため省略する。
【0027】この結果、閉成時の接点10、13の高い
接触信頼性が得られる。しかも開閉機構4の駆動力を伝
達する連結部22と回転軸端部21との結合部分や接圧
バネ26を回転軸端部21の近傍にまとめることができ
るので、遮断部筐体3と開閉機構4の間に余分なスペー
スを必要とせずに、コンパクトでしかも短絡遮断時の圧
力上昇を遮断部筐体3内に限定できるような遮断器が得
られる。さらに、接圧バネ26が遮断部筐体3の外にあ
るためにアーク31による高温ガスや消弧室2内の金属
の溶融物によって接圧バネ26が損傷を受けることがな
い。これは、接圧バネ26を遮断部筐体3の外に設けた
以下の他の実施の形態においても同様である。
【0028】実施の形態7.図15は本発明の実施の形
態7を示し、実施の形態6を多極遮断器に適用した場合
の要部を上から見た断面図である。この実施の形態では
三極遮断器を示しており、三つの遮断部筐体3、3a、
3bから突出している各々の可動子7、7a、7bに固
着された回転軸20、20a、20bの端部21、21
a、21bが、電気絶縁物からなる相間接続部23で接
続されている。相間接続部23には連結部22により開
閉機構4の回転力が伝達される。この結果、開閉機構4
の動作により三極同時に可動子7、7a、7bが開閉で
きる。なお、本実施の形態では三極遮断器の例を示した
が、他の多極遮断器でも同様に構成できる。また、可動
子の隣接する回転軸20、20a、20bをそれぞれ一
体の絶縁物とし、相間接続部23を兼ねさせることもで
きる。
【0029】実施の形態8.図16、17は本発明の実
施の形態8を示し、図16は遮断器の要部を上から見た
断面図、図17は可動子の斜視図である。本実施の形態
では、図17に示すように可動子7の回動中心に四角形
の穴を設け、回転軸20をその穴に係合する四角柱とし
ている。そして回転軸20の遮断部筐体3の貫通部に円
柱状のスリーブ24を設けている。このような構成にす
ることで、回転軸20と可動子7の固着信頼性が向上
し、かつ遮断部筐体3における回転軸20の貫通部に間
隙ができ難く、短絡遮断時の遮断部筐体3内の圧力が共
通筐体1内に漏れるのを防ぐことができる。なお、本実
施の形態では回転軸20の断面を四角形としているが任
意の多角形でよく、また回転軸20の側面に突起部、可
動子7に回転軸20の突起部と係合する穴を設けてもよ
い。
【0030】実施の形態9.図18、19は本発明の実
施の形態9による遮断器のそれぞれ閉成時と開成時の様
子を一部側面図で示す側面断面図である。本実施の形態
では、図18で示す閉成時は回転軸20の遮断部筐体3
外に突出した端部21に連結される連結部22が閉成時
の可動子7に対してほぼ垂直方向に延びており、連結部
22の上部で開閉機構4の操作ロッド25に連結してい
る。図19で示す開成時には操作ロッド25は開閉機構
4の動作に依って水平方向に連結部22の上部を引っ張
り、連結部22を回転軸20を中心として回転させる構
造をしている。このような構造でも、実施の形態6と同
様な効果がある。
【0031】実施の形態10.図20は本発明の実施の
形態10による遮断器の遮断部筐体内部を示す側面断面
図である。本実施の形態では遮断部筐体3内部に引っ張
りバネ26を設けている。引っ張りバネ26の一端27
を遮断部筐体3内部の可動子7の回転軸20より図面上
で下方に設けられた支持台28に掛け、他端29を可動
導体14の可動子7の回転軸20より可動接点13側に
設置した支持部30に掛けている。このような構成にす
ることで、常に可動子7に閉極方向の回動力を付勢して
おり、上記実施の形態5と同様な効果がある。
【0032】実施の形態11.図21は本発明の実施の
形態11による遮断器の遮断部筐体を示し(a)は一部
側面図で示す側面断面図、(b)は開閉機構側から見た
背面図である。上記実施の形態10では遮断部筐体3内
部に引っ張りバネ26を設けているのに対して、本実施
の形態では遮断部筐体3外部に設けている点が異なる。
引っ張りバネ26の一端27を遮断部筐体3外の可動子
7の回転軸20より図面上で下方に設けられた支持台2
8に掛け、他端29を回転軸20の遮断部筐体3外の端
部21のアーム51に掛けている。図21(a)に示す
ように、アーム51は可動子7の回転軸端部21より可
動接点13の固着側に伸びており、このため引っ張りバ
ネ26は遮断部筐体3を基準として可動子7を常に閉極
方向に付勢している。この結果、閉成時の接点10、1
3の高い接触信頼性が得られる。さらに、本実施の形態
では、遮断部筐体3の両側で回転軸端部21の下方の空
間を有効に利用できる。さらに、接圧バネ26が遮断部
筐体3の外にあるためにアーク31による高温ガスや消
弧室2内の金属の溶融物によって接圧バネ26が損傷を
受けることがないのは、実施の形態6で述べたとおりで
ある。
【0033】実施の形態12.図22は本発明の実施の
形態12による遮断器の遮断部筐体内部を示す側面断面
図である。本実施の形態は実施の形態10の変形例であ
る。本実施の形態では、遮断部筐体3内の回転軸20よ
り図面上で上方に支持台28を設け、引っ張りバネ26
の一端27を支持台28に掛け、回転軸20より反可動
接点13側の可動導体14に設けた支持部30に引っ張
りバネ26の他端を掛けた構成をしている。 このよう
な構成にしても上記実施の形態5、10と同様な効果が
ある。
【0034】実施の形態13.図23は本発明の実施の
形態13による遮断器の遮断部筐体内部を示す側面断面
図である。本実施の形態は実施の形態11の変形例であ
る。本実施の形態では、遮断部筐体3外の回転軸20よ
り図面上で上方に支持台28を設け、引っ張りバネ26
の一端27を支持台28に掛け、回転軸端部21より可
動接点13と反対側に延びたアーム51に引っ張りバネ
26の他端を掛けた構成をしている。このような構成に
しても上記実施の形態11と同様な効果があり、さら
に、遮断部筐体3の両側で回転軸20の端部21の上方
の空間を有効に利用できる。
【0035】実施の形態14.図24、25は本発明の
実施の形態14による遮断器の要部の閉成状態を示し、
図24は上面断面図、図25は図24のA−A線断面図
である。図において、220は連結部22に固定された
連結部材である。連結部22と連結部材220とは剛体
的に動き、互いの相対位置関係は変わらない。回転軸2
0の端部21は連結部材220および接圧バネ26を介
して連結部22と回転自在に結合されている。回転軸2
0の端部21にはアーム51が設けられており、図に示
すような接圧バネを構成するひねりバネ26の一端29
が掛けられている。ひねりバネ26の他端27は、連結
部材220に設けられた支持台28に掛けられている。
従ってひねりバネ26は、可動子7の回転軸端部21に
連結部22に対して相対的な回転力を付勢しており、そ
の力は可動子7を閉極させる方向となる。この結果、図
25に示す閉成時には可動接点13と固定接点10の間
には接触圧力が生じ、接触信頼性が確保される。また連
結部材220のアーム51に対向する部分に、ストッパ
ー面56が設けられており、回転軸20の端部21の可
動子7の閉極方向の動きに対応する回転を制限してい
る。
【0036】図26は短絡電流が流れた初期を示した遮
断部筐体部の側面断面図である。短絡電流のような大電
流が流れると可動接点13と固定接点10の間の接点反
発力および可動子7と固定子6に流れる電流間の電磁反
発力により、可動子7には回転軸20を中心として開極
方向の力が働く。ここで、従来例で説明したように、リ
レー部5が短絡電流を検出し開閉機構4が連結部22を
駆動するには時間がかかり、開閉機構4との連結部22
は回転していない。一方、回転軸20の端部21は連結
部材220に回動自由に支持されているため、電磁反発
力による開極力が接圧バネ26による閉極方向の力を上
回ると、可動子7は連結部22が動作していなくとも、
回転軸20を中心として開極する。図に示すように連結
部22は動かず可動子7が接圧バネ26をひねりながら
開極し、可動接点13と固定接点10の間にはアーク3
1が発生する。このように短絡遮断時に開閉機構4が動
作する前に可動子7が電磁反発力で開極でき、アーク電
圧を発生できるので限流の開始が早まり限流性能が向上
する。
【0037】図27は開閉機構4が動作し、連結部22
と連結部材220が開極方向に動いた開成時の状態を示
している。アーク31は省略してある。遮断後期および
遮断器が開の状態では、連結部材220が可動子7の回
転軸20を中心として回転し回転軸20のアーム51が
連結部材220に図面上の左方向から押されて、回転軸
20の端部21に可動子7を開極方向に駆動する回動力
が加わる。接圧バネ26は連結部22を基準として回転
軸端部21に可動子7の閉極方向の回動力を付勢してお
り、接圧バネ26は回転軸20の端部21に連結部材2
20に対する相対的な回転力しか及ぼさないため、接圧
バネ26による上記の回転力は回転軸20の端部21の
アーム51を連結部材220のストッパー面56に押し
付けるだけである。すなわち接圧バネ26は可動子7を
連結部材220に対しては閉極方向に付勢するが、可動
子7と連結部材220を全体として閉極方向に駆動する
力は発生しない。従って、接圧バネ26は連結部22お
よび開閉機構4にも力を及ぼさないため、接圧バネ26
の力に抗して可動子7を開成状態に保持する力が必要な
い。この結果、開閉機構4に必要な駆動力が小さくて済
み、開閉機構4の小形化および遮断器の小形化に有利と
なる。アーク31の発生時の圧力上昇を遮断部筐体3内
に限定する作用などは他の実施の形態と同様である。
【0038】なお上記実施の形態では、閉成状態におい
て可動子7の電磁反発力による開極は、可動子7が遮断
部筐体3の内面に当たることで制限されている、すなわ
ち最大開極距離まで可動子7は電磁反発力で開極できる
ように構成されているが、電磁反発による可動子7の最
大開極が必要無ければ、例えば連結部材220にストッ
パーを設けて、可動子7の電磁反発時のアーム51の連
結部材220に対する相対的な回転角度を小さく制限し
てもよい。このように構成すれば、電磁反発による可動
子7の回転軸20の回転角度が小さく、接圧バネ26の
変形量が小さくて済み接圧バネ26に掛かる応力を減ら
せるので、接圧バネ26の設計や小形化が容易になる。
【0039】実施の形態15.図28は上記実施の形態
14を三極遮断器に適用した場合の要部を上から見た断
面図である。この実施の形態では、三つの遮断部筐体
3、3a、3bから突出している各々の可動子7、7
a、7bに固着された回転軸20、20a、20bの端
部21、21a、21bが、連結部材220、220
a、220bで支持されている。それぞれの連結部材2
20、220a、220bにおいて回転軸20、20
a、20bの端部21、21a、21bには、接圧バネ
26、26a、26bによって閉極方向の回転力が付勢
されている。それぞれ隣り合う連結部材220、220
a、220bは電気絶縁物の相間接続部23で接続され
ている。相間接続部23は連結部22により機構部4の
回転力が伝達される。更に左右極の外側の連結部材22
0a、220bにも連結部22a、22bが設けられて
おり、これらの連結部22、22a、22bは連結棒5
2、52a、52bで連結されている。この結果、総て
の連結部材220、220a、220bは機構部4の駆
動力によって同時に動作できる。従って機構部4の動作
により三極同時に可動子7、7a、7bが開閉できる。
本実施の形態では三極遮断器の例を示したが、多極遮断
器でも同様に構成できる。
【0040】実施の形態16.図29、30は本発明の
実施の形態16による遮断器の要部の閉成状態を示し、
図29は上面断面図、図30は図25のA−A線断面図
である。また図31は開成状態を一部側面図で示す側面
断面図である。先の実施の形態14では、可動子7の回
転軸20の端部21を回転自在に支持する連結部材22
0が遮断部筐体3の両側にそれぞれ別部品として合計で
2個必要であったが、本実施の形態では両側の連結部材
220を遮断部筐体3の外側、遮断部筐体3の排気孔1
8とは逆方向の部分で繋いで一体構造としている。連結
部材220の繋ぎ部53に連結部22が接続している。
また図30、31に示すように連結部材220が連結部
22によって回転しても、連結部材220の繋ぎ部53
の動きを妨げないように、可動子7の回転軸20の回り
の遮断部筐体3の部分を構成している。すなわち、図2
5、26と比べると、図30、31では遮断部筐体3の
図面上で右下の部分を削っている。他の部分の構造は、
実施の形態14と同様なので省略する。このような構成
にしても実施の形態14と同様な効果がある。更に連結
部材220が一部品になったことで、回転軸20の端部
21を支持するときの軸の位置決めが容易になり、また
開閉機構4の駆動力を伝達する連結部22も一つにな
り、よりコンパクトな遮断器が得やすい。
【0041】実施の形態17.図32は上記実施の形態
16を三極遮断器に適用した場合の要部を上から見た断
面図である。この実施の形態では、三つの遮断部筐体
3、3a、3bから突出している各々の可動子7、7
a、7bに固着された回転軸20、20a、20bの端
部21、21a、21bが、絶縁物からなる一体の連結
部材220のそれぞれの部分で支持されている。それぞ
れの回転軸20、20a、20bの端部21、21a、
21bには、接圧バネ26、26a、26bによって閉
極方向の回転力が付勢されている。連結部材220には
一つの連結部22が接続されており、この連結部22に
より開閉機構4の回転力が連結部材220に伝達され
る。連結部材220は三極一体であるので、開閉機構4
の動作により三極同時に可動子7、7a、7bが開閉で
きる。開閉機構4の駆動力を一つの連結部22で伝達で
きるために、実施の形態15に比べて非常にコンパクト
になる。本実施の形態では三極遮断器の例を示したが、
多極遮断器でも同様に構成できる。また一極毎に連結部
材220を分離しておき、三極遮断器を組み立てるとき
に、極毎の連結部材220を回転力が伝達できるように
機械的に接続できるようにしてもよい。
【0042】実施の形態18.図33は本発明の実施の
形態18による遮断器の要部を上から見た断面図であ
る。本実施の形態では、可動子7の回動中心44に固着
された回転軸20がねじりバネとなっており、回転軸2
0は回転方向の力によりねじれ、そのねじれ角に応じて
逆方向の回転力を発生する。回転軸20の端部21は遮
断部筐体3の側壁から外に突出し、開閉機構4の連結部
22と機械的に連結されている。その他の構成について
は、例えば実施の形態1〜4と同様なので省略する。図
34は遮断部筐体内部の閉成時の様子を示す側面断面図
であり、可動子7の可動接点13は回転軸20のねじり
弾性により固定接点10に押しつけられている。図にお
いて破線で示した可動子位置が、回転軸20を兼ねるね
じりバネの自然位置、すなわちねじれ角0度の位置であ
る。図35は可動子7と回転軸20および固定子6の一
部を拡大して示す図である。可動子7が回転軸20のね
じれ角0度に対応する破線で示した位置から、実際に可
動接点13が固定接点10に接触する閉成時の実線で示
した位置まで回動するのに必要な回転軸20(ねじりバ
ネ)のねじれ角をθとすると、ねじれ角θに応じて回転
軸20は、図面上で反時計回りの回転力を発生する。
【0043】開閉機構4が動作していない時は、回転軸
20の端部21は連結部22で固定されており、回転軸
20の回転力は回転軸20に固着されている可動子7に
伝達され、可動接点13は固定接点10に押しつけられ
る。この結果、固定接点10と可動接点13の接触面は
安定した接触圧力を持ち、接触信頼性が向上する。図3
4の状態で短絡事故などのため大電流が流れると、接点
10、13間および固定子6と可動子7間の電磁反発力
により、可動子7に開極方向の回動力が働く。ここで、
従来例で説明したように開閉機構4の動作は遅く、開閉
機構4との連結部22は回転していない。しかし本実施
の形態では可動子7の回転軸20がねじり弾性を持つた
め、図36に示すように連結部22は回転しなくとも回
転軸20が可動子7の回動力によりねじれ、可動子7が
開極し接点10、13間にアーク31が発生する。この
結果、アーク電圧が発生して限流が開始する。リレー部
5の指令により開閉機構4が動作して連結部22が回転
軸20の端部21に回転力を伝達すると、可動子7は図
37に示すように更に開極しアーク電圧が上昇し、電流
が遮断される。
【0044】このように本実施の形態では、接点10、
13間に接触圧力を与えるのに可動子7の回転軸20を
ねじりバネとし接圧バネを兼ねさせているため別部品と
しての接圧バネが不用であり、さらに開閉機構4が動作
しない短絡遮断初期でも回転軸20のねじれにより可動
子7が回動し接点10、13間にアーク31が発生する
ことで限流が開始する。この結果、コンパクトで限流性
能に優れ、しかも短絡遮断時のアーク31による圧力上
昇を遮断部筐体3に限定できる遮断器が得られる。なお
本実施の形態では、接圧バネを兼ねる回転軸20が円柱
のものを示したが、円柱に限らず多角柱でもよく、また
断面の形状が一様なものを示したが局部的に断面形状や
断面積を変化させて、望ましい特性のねじりバネを構成
してもよい。
【0045】実施の形態19.図38、39は本発明の
実施の形態19による遮断器の要部を示す上面断面図お
よび側面断面図である。本実施の形態では、ねじりバネ
となっている接圧バネを兼ねた回転軸20を、剛性の高
い円筒状の補強部材32で回転自在に支持した構成をし
ている。補強部材32は遮断部筐体3で固定されてい
る。このような構成にしても、上記実施の形態18と同
様な効果がある。さらに本実施の形態では、ねじりバネ
が原理的に持っているねじれ弾性以外の曲げ弾性による
回転軸20の軸に直角な方向のたわみを補強部材32で
防ぐことができ、この結果、回転軸20のたわみによる
可動子7の左右、前後、上下方向のブレを防止できる効
果がある。
【0046】実施の形態20.図40は本発明の実施の
形態20による遮断器の要部を上から見た断面図であ
り、上記実施の形態19の変形例を示している。本実施
の形態では、回転軸20の軸に直角方向のたわみを防止
するための補強部材32を遮断部筐体3と一体に構成し
ている。このような構成でも、上記実施の形態19と同
様な効果がある。さらに補強部材32を別部品とする必
要がないので、構成が単純になる効果もある。
【0047】実施の形態21.図41は本発明の実施の
形態21による遮断器の要部の閉成時の様子を示す側面
断面図である。本実施の形態では、可動子7の回転軸端
部21と開閉機構4とは回転軸20の開極方向への回動
自由に連結され、可動子7の閉極方向の動きに対応する
回転軸端部21の回転は拘束するように連結されてい
る。その他の構成は例えば実施の形態5と同様なので省
略する。
【0048】本実施の形態の動作について説明する。図
41の状態で短絡事故などの大電流が流れると、固定子
6と可動子7の接点および導体間の電磁反発力により可
動子7には開極方向の力が加わり、この力は可動子7の
回動中心に固着されている回転軸20を介して端部21
に伝達され、端部21は可動子7の開極方向の回転力が
働く。前に述べたように、このような異常電流が流れた
ときにはリレー部5がそれを検出し開閉機構4を自動的
に動作させ、連結部22を回転させ可動子7を開極させ
るが、この動きには時間がかかり短絡初期には開閉機構
4は動かず連結部22も図41に示す位置に留まってい
る。回転軸端部21と開閉機構4とは回転軸20の開極
方向への回動自由に連結されているので、回転軸端部2
1は同方向に自由に回転できる結果、図42に示すよう
に電磁反発力が可動子7を閉極方向に押さえている接圧
バネ26(図示せず)の力より大きくなると、可動子7
は開極方向に回動し、接点10、13間にアーク31が
発生する。この後、図43に示すように開閉機構4が動
作し連結部22が回転すると、連結部22は可動子7の
閉極方向の動きに対応する回転軸20の端部21の回転
を拘束するため、可動子7が開成状態に保持され遮断が
完了する。このように短絡遮断時に開閉機構4が動作す
る前に可動子7が電磁反発力で開極でき、アーク電圧を
発生できるので限流の開始が早まり限流性能が向上す
る。コンパクトでしかも短絡遮断時の圧力上昇を遮断部
筐体3内に限定できる遮断器が得られることは、例えば
実施の形態5と同様である。
【0049】次に図44〜46を用いて可動子の回転軸
端部と開閉機構との具体的な連結構造について説明す
る。図44は要部の閉成時の様子を示す側面断面図、図
45は上面断面図、図46は連結部22の側面図であ
る。本実施の形態では、可動子7の回転軸端部21には
回転軸20の周方向に突出した突起部34を有してお
り、開閉機構4の回転軸端部21との連結部22には回
転軸端部21と係合する軸受孔33と突起部34に対応
する切り欠き部35と可動子7の開極動作時に突起部3
4に当接する部分に設けられた空隙部36とを有してい
る。すなわち回転軸端部21の側面には突起部34が有
り、連結部22には回転軸端部21と係合する軸受孔3
3と突起部34に対応する切り欠き部35が設けてあ
る。さらに連結部22には、可動子7が図44に示す閉
極状態から開極動作する時に回転軸端部21の突起部3
4が回動する方向に空隙部36が設けてある。
【0050】次に動作について説明する。短絡初期の開
閉機構4が動作するまでに、可動子7に働く電磁反発力
により回転軸20を介して端部21には、図44上で時
計回りの力が働く。この力が接圧バネ26による可動子
7を閉極方向すなわち反時計回りの力を上回ると、回転
軸端部21の突起部34は軸受孔33の切り欠き部35
から空隙部36に移動できるので、回転軸端部21は時
計回りに回動する。すなわち可動子7の開極動作時の回
転軸端部21の回動が、連結部22に拘束されていない
ため、電磁反発力により連結部22が動かなくとも、可
動子7は図47に示すように開極することができる。こ
の結果、接点10、13間にはアーク31が発生し短絡
事故直後にアーク電圧を発生できるので、限流性能が向
上する。図48は開閉機構4が動作し連結部22が動い
た開成時を示している。この状態では、回転軸端部21
の突起部34は連結部22の軸受孔33の切り欠き部3
5によって可動子7の閉極方向の回動に対応する動き、
すなわち図面上で反時計回り方向の回動が拘束されるた
め、可動子7は開極状態を保持する。
【0051】なお、本実施の形態では接圧バネ26とし
てひねりバネを用いているものを示したが、可動接点1
3を固定接点10に押し付け接触圧力を与えられるバネ
ならば、どのような接圧バネでもよい。
【0052】実施の形態22.図49は本発明の実施の
形態22による遮断器の要部を示す側面断面図である。
上記実施の形態21では図42に示したように、開閉機
構4が動作しない時、可動子7の最大開極位置まで回転
軸端部21の回転を拘束しないように構成しているが、
図49に示すように開閉機構4不動作時の可動子7の開
極可能な位置を、必要に応じて最大開極位置より下げて
もよく、例えば図44〜48で示したような構成のもの
では空隙部36の大きさを調整することにより実現でき
る。このような構成にしても、上記実施の形態21と同
様な効果が有る。さらに、電磁反発力による両接点1
0、13間の反発距離が連結部22で制限されるので、
接圧バネ26に限界以上の応力を発生させないような設
計が容易に行える。
【0053】実施の形態23.図50〜52は本発明の
実施の形態23による遮断器の要部を示し、図50は要
部の閉成時の様子を一部側面図で示す側面断面図、図5
1は上面断面図、図52は連結部22の側面図である。
また、図53、54はそれぞれ短絡遮断初期の様子およ
び開成時の様子を一部側面図で示す側面断面図である。
本実施の形態は上記実施の形態22を接圧バネ26が遮
断部筐体3外に設けられたものに適用した場合を示して
おり、この場合にも上記実施の形態22と同様の効果が
得られる。
【0054】実施の形態24.図55、56は本発明の
実施の形態24による遮断器の要部を示す側面断面図で
あり、図55は閉成時の様子を示し、図56は短絡遮断
初期の可動子反発時の様子を示している。本実施の形態
では、回転軸端部21の側面に設ける突起部34を単純
な棒形状としている。このようにしても、上記実施の形
態と同様な効果が有る。さらに突起部34が棒状のため
連結部22の切り欠き部35を小さくできるので、回転
軸端部21の軸受孔33内における回転を滑らかにする
ことが容易となる。
【0055】実施の形態25.上記実施の形態24を接
圧バネ26が遮断部筐体3外に設けられたものに適用し
た場合を示すのが、図57、58である。図57は閉成
時の様子を示す側面断面図、図58は短絡遮断初期の可
動子反発時の様子を示す側面断面図である。この場合に
も上記実施の形態24と同様の効果が得られる。
【0056】実施の形態26.図59、60は本発明の
実施の形態26による遮断器の要部の閉成時の様子を示
すそれぞれ側面断面図および上面断面図である。本実施
の形態においては、可動子7の回転軸20の端面(図5
9ではハッチングを施して示している)には、回転軸2
0の軸方向に対して直角方向に連結部22が挿入される
係合溝37と、可動子7の開極動作時に連結部22の挿
入部分38に当接する部分に設けられた空隙部40とを
有する。すなわち、係合溝37には連結部22の先端の
挿入部分38が挿入されており、挿入部分38は回転軸
20の軸心にピン39で回転自在に支持されている。連
結部22が動かず可動子7を開極方向に回動するときに
係合溝37の内面で連結部22の挿入部分38に押付力
を与える面の部分に空隙部40が設けられている。この
空隙部40は図59に示すように、ピン39の右側では
係合溝37の上の面の部分であり、ピン39の左側では
係合溝37の下の面の部分である。遮断部筐体3内には
可動接点13と固定接点10の接触面に接圧を与えるた
めに接圧バネ26が設けられている。その他の構成は上
記各実施の形態と同様なので省略する。
【0057】次に動作について説明する。図59の閉成
時において短絡事故等が起こり大電流が流れると、開閉
機構4が動かず従って連結部22も動かない状態でも可
動子7は大電流による接点10、13間および導体1
1、14間の電磁反発力で回動しようとする。電磁反発
力が可動子7を閉極方向に押さえている接圧バネ26の
力より強くなると、可動子7の回転軸20の端部21は
回動を始める。この時、連結部22の挿入部分38に当
接する部分には空隙部40が設けられているため、可動
子7の開極方向の回動に対応する回転軸端部21の回動
は拘束されず、連結部22が動かなくとも回転軸端部2
1は回動し、可動子7は図61に示すように開極し接点
10、13間にアーク31が発生する。この結果、短絡
事故直後の開閉機構4が動作する前にアーク電圧を発生
できるので、限流性能が向上する。
【0058】図62は開閉機構4が動作し連結部22が
動いた開成時を示している。この状態では、接圧バネ2
6により可動子7は閉極方向、すなわち図面上で反時計
回りの方向に回動しようとするが、連結部22の挿入部
分38は回転軸端部21の係合溝37の回動を拘束する
ため、回転軸端部21、回転軸20および回転軸20に
固着された可動子7は閉極方向に回動できずに、開極状
態を保持する。
【0059】本実施の形態においてもコンパクトでしか
も短絡遮断時の圧力上昇を遮断部筐体3内に限定できる
遮断器が得られることは、上述の各実施の形態と同様で
ある。なお、本実施の形態では接圧バネ26としてひね
りバネを用いているものを示したが、可動接点13を固
定接点10に押し付け接触圧力を与えられるバネなら
ば、どのような接圧バネでもよい。また、本実施の形態
では電磁反発時の可動子7の回動を最大開極位置まで自
由にさせる構成を示したが、電磁反発時の可動子7の開
極位置を制限する必要が有れば、回転軸端部21の回転
を制限するために、空隙部40の大きさを調整してもよ
い。
【0060】実施の形態27.上記実施の形態26を接
圧バネ26が遮断部筐体3外に設けられたものに適用し
た場合を示すのが、図63〜66である。図63は閉成
時の様子を示す側面断面図、図64は図63を上から見
た上面断面図、図65は短絡遮断初期の可動子反発時の
様子を示す側面断面図、図66は開成時の様子を示す側
面断面図である。 この場合にも上記実施の形態26と
同様の効果が得られる。
【0061】実施の形態28.図67は本発明の実施の
形態28による遮断器の要部の閉成時の様子を示す側面
断面図である。上記実施の形態26では連結部22の回
転軸端部21に対する位置決めは、図59で示した様に
回転軸20の軸心のピン39で連結部22の挿入部分3
8を回転自在に支持して行っている。本実施の形態で
は、連結部22の回転軸端部21に対する位置決め用と
して、制限板41を連結部22の挿入部分38近傍に設
けている。制限板41は図67に示すように、挿入部分
38の係合溝37への出口と入口に設けてあり、挿入部
分38の図面上で左右方向の位置を決めている。この状
態で挿入部分38の上下方向の位置は係合溝37で決め
られているため、開閉機構4が動作すると連結部22が
回転軸を中心として、図68に示すように回転できる。
また、短絡遮断初期において、開閉機構4が動作する前
に電磁反発力により可動子7が開極できるのは実施の形
態26の場合と同様である。このような構成にしても上
記実施の形態26と同様な効果があり、さらに回転軸端
面の係合溝37の内部にピン39が不要になるので回転
軸端部21の構造が簡単になる効果もある。
【0062】実施の形態29.上記実施の形態28を接
圧バネ26が遮断部筐体3外に設けられたものに適用し
た場合を示すのが、図69、70である。図69は閉成
時の様子を示し、図70は開成時の様子を示している。
この場合にも上記実施の形態28と同様の効果が得られ
る。
【0063】実施の形態30.図71は本発明の実施の
形態30による遮断器の接圧バネの部分を上から見た上
面断面図である。本実施の形態においては可動子7の回
動中心側が二股42になっており、二股42のそれぞれ
の脚部43に回転軸20が固着されている。上記二股4
2の脚部43の間には引っ張りバネからなる接圧バネ2
6が設けられており、接圧バネ26の一端27は遮断部
筐体3の反電源側端子12側の内壁に設けられた支持台
28に支持され、他端29は二股42の股部に設けられ
た支持台30に掛けられている。図72は閉成時の動作
を説明する側面断面図であり、図において、44は可動
子7の回動中心、45は接圧バネ26の両端27、29
を結ぶ直線すなわち接圧バネ26の引っ張り力の作用線
を示している。図に示すように、閉成時には接圧バネ2
6の作用線45が回動中心44の図面上で下方向を通る
ように構成されている。
【0064】次に動作について説明する。図72に示し
た閉成状態において接圧バネ26の力の作用線45は回
動中心44の下側を通っている。従って回動中心44よ
り可動接点13側にある支持台30は接圧バネ26によ
って下方向に引っ張られ、可動子7には閉極方向の力が
働く。このため可動接点13は固定接点10に押し付け
られ接触圧力を持つため良好な接触信頼性が得られる。
開成状態にするには開閉機構4(図示せず)により接圧
バネ26の力より大きい力で回転軸20を回転させる。
開閉機構4により可動子7が開極方向に回動するにつ
れ、接圧バネ26の作用線45は図面上で上方向に移動
し、可動子7のある回動角において図73に示すように
接圧バネ26の作用線45が可動子7の回動中心44上
を通るようになる。この回動角においては、接圧バネ2
6の引っ張り力は回転軸20に作用し、可動子7を閉極
方向に回動させる力を発生しない。可動子7がさらに開
極し、接圧バネ26の作用線45が回動中心44より図
面上で上方向になると、接圧バネ26の可動子7に及ぼ
す力は反転し、可動子7を開極方向に回動する力を接圧
バネ26が発生する。この状態を判りやすく示すために
開成状態の接圧バネ26の作用線と回動中心44の関係
を図74に示す。すなわち可動子7が回動して接圧バネ
26の作用線45が回動中心44を横切ると、それまで
可動子7を閉極方向に回動させる力を発生していた接圧
バネ26の力が反転し、可動子7を開極させる力を発生
する様になる。従って接圧バネ26の力が反転した後
は、可動子7を開極させるのに必要な開閉機構4の力が
軽減される。また開成状態でも、可動子7を開極させる
力が接圧バネ26により与えられるので可動子7を開極
位置に保持するのに必要な開閉機構4の力が軽減され
る。
【0065】このように、本実施の形態における接圧バ
ネ26は、両接点の開離距離(すなわち可動子7の回動
角度)が所定値以下では可動子7を閉極方向に回動さ
せ、上記所定値を越えると可動子7を開極方向に回動さ
せる力を発生するように構成されているので、可動子7
を開極させたり開極位置に保持したりするための開閉機
構4の力が軽減される。この結果、開閉機構4の小型化
も可能となる。
【0066】なお、可動子7の回転軸端部21と開閉機
構4の連結部22とは例えば実施の形態1で説明したよ
うに固定的に連結されていてもよく、上記接圧バネ26
の効果が得られるが、以下で説明するように、少なくと
も接圧バネ26の力が反転する回動角までは回転軸20
の開極方向への回動自由に連結されていてもよく、この
場合には短絡遮断時に開閉機構4が動作する前に可動子
7が電磁反発力で開極できる結果、限流の開始が早まり
限流性能が向上する。
【0067】図75、76は本発明の実施の形態30に
よる遮断器の要部を一部破断して示す側面断面図であ
り、図75は閉成時の様子を示し、図76は可動子反発
時の様子を示している。本実施の形態では図55、56
で示した実施の形態24と同様に、端部21に係合する
軸受孔33を連結部22に設けている。回転軸20の端
部21の側面には突起部34が有り、連結部22には回
転軸端部21と係合する軸受孔33と、突起部34に対
応する切り欠き部35と、可動子7が図75に示す閉極
状態から開極動作するときに回転軸端部21の突起部3
4が回動する方向に空隙部36が設けてある。実施の形
態24とは異なり、本実施の形態では空隙部36の大き
さを調整し、接圧バネの力が反転し可動子7に開極方向
の力を与える回動角まで回転軸端部21が回動するよう
に構成してある。その他の構成に関しては、上記各実施
の形態と同様である。
【0068】次に動作について説明する。図75に示す
閉成時においては、可動子7には接圧バネによって閉極
方向の力が働き、可動接点13と固定接点10は安定な
接触圧力で接触し、良好な接触信頼性が得られる。この
状態で短絡事故などにより大電流が流れても、前にも述
べたように開閉機構4の作動により連結部22が動き可
動子7が連結部22により開極するまで時間遅れが有
る。本実施の形態においては、大電流が流れた時の可動
子7に働く電磁反発力により回転軸20を介して端部2
1には、図75上で時計回りの力が働く。この力が接圧
バネによる可動子7を閉極方向すなわち反時計回りの力
を上回ると、回転軸端部21の突起部34は空隙部36
に移動できるので、回転軸端部21は時計回りに回動す
る。すなわち可動子7の開極動作時の回転軸端部21の
回動が、連結部22に拘束されていないため、連結部2
2が動かなくとも電磁反発力により、可動子7は図76
に示すように開極することができ、この時の可動子7の
回動角は接圧バネの力が反転する回動角であり、この状
態では可動子7には接圧バネによって開極方向の力が与
えられる。この結果、接点10、13間にはアーク31
が発生し短絡事故直後にアーク電圧を発生できるので、
限流性能が向上する。さらに電流が減少し電磁反発力が
減少しても、可動子7は接圧バネの反転した開極方向の
力によって保持されるため、可動子7が閉極方向に戻り
再び可動接点13が固定接点10に接触することがな
く、限流性能の悪化や接点10、13のチャタリングや
溶着を防止することができる。開閉機構4が動作する
と、可動子7に開極方向の接圧バネの力が掛かっている
ため、連結部22を動かす開閉機構4の負荷が軽減され
る。図77は開閉機構4が動作した開成状態を示してお
り、アーク31は引き伸ばされアーク電圧が上昇し電流
が遮断される。この状態でも可動子7は接圧バネの反転
した開極方向の力によって保持される。
【0069】なお、接圧バネ26が可動子7を開極方向
に回動させる力を発生する回動角までは回転軸20の開
極方向への回動自由に連結するための構成は図75〜7
7で示したものに限らず、実施の形態21〜29で説明
したもの等であってもよい。
【0070】実施の形態31.図78は本発明の実施の
形態31による遮断器の要部を上から見た上面断面図で
ある。本実施の形態においては、可動子7の回動中心に
固着された回転軸20が片側にしかなく、反対側に引っ
張りバネからなる接圧バネ26を設けている。回転軸端
部21は連結部22(図示せず)に機械的に連結されて
おり、また、接圧バネ26の作用線45と回動中心44
の可動子7回動時の関係が実施の形態30と同様になる
ように構成されている。このような構成にしても実施の
形態30と同様に可動子7を開極させたり開極位置に保
持したりするための開閉機構の力が軽減される結果、開
閉機構4の小型化も可能となる。さらに回転軸端部21
が遮断部筐体3の片側にしかないので、単極遮断器を構
成するときに有利である。また、回転軸端部21と連結
部22を、例えば図75〜77に示したように、接圧バ
ネ26が可動子7を開極方向に回動させる力を発生する
開離距離まで回転軸20の開極方向への回動自由に連結
すれば、実施の形態30で説明したのと同様に、限流性
能が向上し、さらに接点のチャタリングや溶着を防止す
ることができる。
【0071】実施の形態32.上記実施の形態30を接
圧バネ26が遮断部筐体3外に設けられたものに適用し
た場合を示すのが、図79〜85である。図79は要部
を上から見た上面断面図、図80は閉成時の動作を説明
する側面断面図、図81は開極途中の動作を説明する側
面断面図、図82は開成時の動作を説明する側面断面
図、図83は閉成時の様子を一部側面図で示す側面断面
図、図84は短絡遮断初期の様子を一部側面図で示す側
面断面図、図85は短絡遮断後期の開成時の様子を一部
側面図で示す側面断面図であり、それぞれ実施の形態3
0における図75〜77に対応している。
【0072】本実施の形態においては可動子7の回転軸
20の遮断部筐体3外の突出した端部21がクランク部
54を有しており、クランク部54の外側で連結部22
と機械的に連結されている。上記それぞれのクランク部
54の内側には引っ張りバネからなる接圧バネ26が設
けられており、接圧バネ26の一端27は遮断部筐体3
の外側に設けられた支持台28に支持され、他端29は
回転軸端部21のクランク部54に設けられた支持台3
0に掛けられている。
【0073】次に動作について説明する。図80に示し
た閉成状態において接圧バネ26の力の作用線45は回
動中心44の下側を通っている。従って回動中心44よ
り可動接点13側の支持台30は接圧バネ26によって
下方向に引っ張られ、可動子7には閉極方向の力が働
く。このため可動接点13は固定接点10に押し付けら
れ接触圧力を持つため良好な接触信頼性が得られる。開
成状態にするには開閉機構4(図示せず)により接圧バ
ネ26の力より大きい力で回転軸端部21を回動させ
る。開閉機構4により可動子7が開極方向に回動するに
つれ、接圧バネ26の作用線45は図面上で上方向に移
動し、可動子7のある回動角すなわち回転軸端部21の
ある回転角において図81に示すように接圧バネ26の
作用線45が可動子7の回動中心44上を通るようにな
る。この状態においては、接圧バネ26の引っ張り力は
回転軸20に作用し、可動子7を閉極方向に回動させる
力を発生しない。可動子7がさらに開極し、接圧バネ2
6の作用線45が回動中心44より図面上で上方向にな
ると、接圧バネ26の可動子7に及ぼす力は反転し、可
動子7を開極方向に回動させる力を接圧バネ26が回転
軸端部21に与える。この状態を判りやすく示すために
開成状態の接圧バネ26の作用線45と回動中心44の
関係を図82に示す。すなわち可動子7が開極し接圧バ
ネ26の作用線45が回動中心44を横切ると、それま
で可動子7を閉極方向に回動させる力を発生していた接
圧バネ26の力が反転し、可動子7を開極させる力を発
生する様になる。従って接圧バネ26が反転した後は、
可動子7を開極させるのに必要な開閉機構4の力が軽減
される。また開成状態でも、可動子7を開極させる力が
接圧バネ26により与えられるので可動子7を開極位置
に保持するのに必要な開閉機構4の力が軽減される。こ
の結果、可動子7を開閉する開閉機構4が大きな力に耐
える必要が無くなり、構造が簡素化され小形化も可能に
なる。
【0074】なお、可動子7の回転軸端部21と開閉機
構4の連結部22とは例えば実施の形態1で説明したよ
うに固定的に連結されていてもよく、上記接圧バネ26
の効果が得られるが、例えば図83〜85に示したよう
に、少なくとも接圧バネ26の力が反転する回動角まで
は回転軸20の開極方向への回動自由に連結されていて
もよく、短絡遮断時に開閉機構4が動作する前に可動子
7が電磁反発力で開極できる結果、限流の開始が早まり
限流性能が向上する。さらに、電流が減少し電磁反発力
が減少しても、可動子7は接圧バネの反転した開極方向
の力によって保持されるため、可動子7が閉極方向に戻
り再び可動接点13が固定接点10に接触することがな
く、限流性能の悪化や接点10、13のチャタリングや
溶着を防止することができるのは、実施の形態30の場
合と同様である。
【0075】このように、本実施の形態によれば、接圧
バネ26は、両接点の開離距離が所定値以下では可動子
7を閉極方向に回動させ、上記所定値を越えると上記可
動子7を開極方向に回動させる力を発生するように構成
されているので、可動子7を開極させたり開極位置に保
持したりするための開閉機構の力が軽減される。この結
果、開閉機構4の小型化も可能となる。また、可動子7
の回転軸端部21と開閉機構4とを、接圧バネ26が可
動子7を開極方向に回動させる力を発生する開離距離ま
で回転軸20の開極方向への回動自由に連結すれば、限
流性能が向上し、さらに接点のチャタリングや溶着を防
止できる。さらに、本実施の形態によれば、接圧バネ2
6を遮断部筐体外に設けたので、アークによる高温ガス
や消弧室内の金属の溶融物によって接圧バネ26が損傷
を受けることがない。
【0076】実施の形態33.上記実施の形態31を接
圧バネ26が遮断部筐体3外に設けられたものに適用し
た場合を示すのが、図86である。本実施の形態におい
ては、可動子7の回動中心に固着された回転軸20の一
方の端部21が連結部22に機械的に連結されており、
他方に引っ張りバネからなる接圧バネ26を設けてい
る。接圧バネ26の作用線45と回動中心44の関係が
上記実施の形態32と同様になるように構成されてい
る。このような構成にしても実施の形態32と同様に可
動子7を開極させたり開極位置に保持したりするための
開閉機構の力が軽減される結果、開閉機構4の小型化も
可能となる。さらに回転軸端部21が遮断部筐体3の片
側にしかないので、単極遮断器を構成するときに有利で
ある。また、回転軸端部21と連結部22を、例えば図
83〜85に示したように、接圧バネ26が可動子7を
開極方向に回動させる力を発生する回動角までは回転軸
20の開極方向への回動自由に連結すれば、実施の形態
32で説明したのと同様に、限流性能が向上し、さらに
接点のチャタリングや溶着を防止することができる。
【0077】実施の形態34.図87〜89は本発明の
実施の形態34による遮断器の要部を一部側面図で示し
てその動作を説明する側面断面図であり、図87は閉成
時の動作、図88は短絡遮断初期の可動子反発時の動
作、図89は開成時の動作をそれぞれ説明している。上
記実施の形態32、33では接圧バネ26が遮断部筐体
3外に設けられ、しかも接圧バネ26の一端27が遮断
部筐体3外側面に設けられた支持台28に固定された場
合について示したが、本実施の形態では、接圧バネ26
の一端27が連結部22に固定された連結部材220に
設けられた支持台28に固定されている。各図におい
て、可動子7の一端に固着された回転軸20の遮断部筐
体3外に突出している端部21は連結部22の連結部材
220で回動自由に支持されている。連結部22と連結
部材220は剛体的に動き、互いの相対位置関係は変わ
らない。これらは実施の形態14と同様である。回転軸
20の端部21にはアーム51が設けられており、図に
示すような接圧バネを構成する引っ張りバネ26の一端
29が掛けられている。接圧バネ26の他端27は、連
結部22と相対的位置関係の変わらない連結部材220
に設けられた支持台28に掛けられている。
【0078】図87の閉成状態の側面断面図において、
44は可動子7の回動中心、45は接圧バネ26の両端
27、29を結ぶ直線すなわち接圧バネ26の引っ張り
力の作用線を示している。図に示すように、接圧バネ2
6の作用線45が回動中心44の図面上で下方向を通る
ように構成されている。従って接圧バネ26は、可動子
7の回転軸20の端部21に連結部22に対して相対的
な回動力すなわち連結部22を基準とした回動力を付勢
しており、その力は可動子7を閉極させる方向となる。
この結果、可動接点13と固定接点10の間には接触圧
力が生じ、接触信頼性が確保される。
【0079】図88は短絡電流が流れた初期を示した遮
断部筐体部の側面断面図である。前に述べたように、短
絡電流のような大電流が流れると電磁反発力により可動
子7には回転軸20を中心として開極方向の力が働く。
普通、リレー部5が短絡電流を検出し開閉機構4が連結
部22を駆動するには時間が掛かる。一方、回転軸20
の端部21は連結部材220に回転自在に支持されてい
るため、電磁反発力による開極力が接圧バネ26による
閉極方向の力を上回ると、可動子7は連結部22が動作
していなくとも、回転軸20を中心として開極する。図
に示すように連結部22および連結部材220は動か
ず、可動子7が接圧バネ26を引っ張りながら開極す
る。この結果、接点10、13間にはアーク31が発生
する。可動子7の開極動作時に、接圧バネ26の一端2
7は連結部材220が動かないため動かず、他端29は
可動子7の回動に伴ってアーム51が動くため移動して
いく。この結果、接圧バネ26の作用線45は可動子7
がある程度開極すると、それまで可動子7の回動中心4
4の下方にあったのが、図88に示すように上方に移動
する。この時の接圧バネ26の引っ張り力は、可動子7
の回動中心44より可動接点13側にあるアーム51を
右方向に引く力となり、これは可動子7を開極させる方
向の回転力を可動子7の回転軸20の端部21に与える
ことになる。すなわち可動子7がある程度開極すると、
接圧バネ26の力が反転し開極方向の力が可動子7に掛
かり、それまで電磁反発力によって接圧バネ26の閉極
力に逆らって可動子7が開極していたのが、電磁反発力
と接圧バネ26の開極力の二つの力で開極するようにな
る。この結果、可動子7の開極速度が増大し、アーク3
1は急速に引き伸ばされて高いアーク電圧を遮断初期か
ら発生することができる。短絡事故の初期に接点間に高
いアーク電圧を発生させることができるので、限流性能
の向上に大きく寄与する。
【0080】図89は開閉機構4が動作し、連結部22
と連結部材220が開極方向に動いた状態を示してい
る。アーク31は省略してある。連結部材220が開極
方向に駆動されると接圧バネ26の両端27、29すな
わち作用線45と可動子7の回動中心44の相対的な位
置関係が、図87に示した閉成時の位置関係と同じにな
る。従って、接圧バネ26は可動子7の回転軸20の端
部21に連結部22に対して相対的な回転力を付勢し、
その力は可動子7を閉極させる方向となる。ただし、こ
の力は相対的でありアーム51を連結部材220のスト
ッパー面56に押し付けるだけである。すなわち接圧バ
ネ26は連結部材220に対して相対的に可動子7を閉
極方向に付勢するが、可動子7と連結部材220を全体
として閉極方向に駆動する力は発生しない。従って、接
圧バネ26は連結部22および開閉機構4にも力を及ぼ
さないため、接圧バネ26の力に抗して可動子7を開成
状態に保持する力が必要ない。この結果、開閉機構4に
必要な駆動力が小さくて済み、開閉機構4の小形化およ
び遮断器の小形化に有利となる。アーク31の発生時の
圧力上昇を遮断部筐体3内に限定する作用などは他の実
施の形態と同様である。
【0081】実施の形態35.図90〜92は本発明の
実施の形態35による遮断器の要部を示す側面断面図で
あり、図90は閉成時の様子を、図91は開極途中の様
子を、図92は開成時の様子をそれぞれ示している。本
実施の形態においても、可動子7の回動中心44に固着
された回転軸20(図示せず)の遮断部筐体3の側壁か
ら外に突出した端部21が連結部22(図示せず)に機
械的に連結されている。本実施の形態においては、可動
子7の回動中心44よりも反可動接点13端に設けられ
た支持台30と、遮断部筐体3の反電源側端子12側の
内壁に設けられた支持台28に、圧縮バネからなる接圧
バネ26の両端27、29をそれぞれ支持している。閉
成状態では、接圧バネ26の両端27、29を結ぶ直
線、すなわち接圧バネ26の発生する押付力の作用線4
5が可動子7の回動中心44よりも図面上で上方向を通
るように構成されている。その他の構成に関しては、例
えば実施の形態30と同様である。
【0082】次に動作について説明する。図90に示し
た閉成状態において接圧バネ26の力の作用線45は回
動中心44の上側を通っている。従って回動中心44よ
り反可動接点13側の支持台30は接圧バネ26によっ
て上方向に押し付けられ、可動子7には閉極方向の力が
働く。このため可動接点13は固定接点10に押し付け
られ接触圧力を持つため良好な接触信頼性が得られる。
開成状態にするには開閉機構4(図示せず)により接圧
バネ26の力より大きい力で回転軸20を回転させる。
開閉機構4により可動子7が開極方向に回動するにつ
れ、接圧バネ26の作用線45は図面上で下方向に移動
し、可動子7のある回動角において図91に示すように
接圧バネ26の作用線45が可動子7の回動中心44上
を通るようになる。この回動角においては、接圧バネ2
6の押付力は回転軸20に作用し、可動子7を閉極方向
に回動させる力を発生しない。可動子7がさらに開極
し、接圧バネ26の作用線45が回動中心44より図面
上で下方向になると、接圧バネ26の可動子7に及ぼす
力は反転し、可動子7を開極方向に回動する力を接圧バ
ネ26が発生する。この状態を判りやすく示すために開
成状態の接圧バネ26の作用線と回動中心44の関係を
図92に示す。すなわち可動子7が回動し接圧バネ26
の作用線45が回動中心44を横切ると、それまで可動
子7を閉極方向に回動させる力を発生していた接圧バネ
26の力が反転し、可動子7を開極させる力を発生する
様になる。従って接圧バネ26の力が反転した後は可動
子7を開極させるのに必要な開閉機構4の力が軽減され
る。また開成状態でも、可動子7を開極させる力が接圧
バネ26により与えられるので可動子7を開極位置に保
持するのに必要な開閉機構4の力が軽減される。
【0083】このように、本実施の形態によれば、接圧
バネ26は、両接点の開離距離が所定値以下では可動子
7を閉極方向に回動させ、上記所定値を越えると上記可
動子7を開極方向に回動させる力を発生するように構成
されているので、可動子7を開極させたり開極位置に保
持したりするための開閉機構4の力が軽減される。この
結果、開閉機構4の小型化も可能となる。また、可動子
7の回転軸端部21と連結部22を、例えば図75〜7
7に示したように、接圧バネ26が可動子7を開極方向
に回動させる力を発生する回動角までは回転軸20の開
極方向への回動自由に連結すれば、実施の形態30で説
明したのと同様に、短絡遮断時に開閉機構4が動作する
前に可動子7が電磁反発力で開極できる結果、限流の開
始が早まり限流性能が向上する。さらに、電流が減少し
電磁反発力が減少しても、可動子7は接圧バネの反転し
た開極方向の力によって保持されるため、可動子7が閉
極方向に戻り再び可動接点13が固定接点10に接触す
ることがなく、限流性能の悪化や接点10、13のチャ
タリングや溶着を防止することができる。また、コンパ
クトでしかも短絡遮断時の圧力上昇を遮断部筐体3内に
限定できる遮断器が得られることは、上記各実施の形態
と同様である。
【0084】実施の形態36.図93は本発明の実施の
形態36による遮断器の要部を上から見た上面断面図で
ある。本実施の形態においては、可動子7の回動中心側
の端に接圧バネ26の支持台30を2つ設け、また遮断
部筐体3の反電源側端子12側の内壁に、上記支持台3
0に対応する支持台28を2つ設けている。これらの2
組の支持台28、30間に圧縮バネから成る2つの接圧
バネ26を設けた構造をしている。これら2つの接圧バ
ネ26の作用線45と回動中心44の可動子7回動時の
関係が実施の形態35と同様になるように構成されてい
る。他の構成については実施の形態35で説明したのと
同様である。このような構成にしても実施の形態35と
同様な効果が有る。さらに接圧バネ26を2つ用いるこ
とができるため、大きな過重に耐える接圧バネが容易に
得られる。なお、回転軸端部21と連結部22を、例え
ば図75〜77に示したように、接圧バネ26が可動子
7を開極方向に回動させる力を発生する回動角までは回
転軸20の開極方向への回動自由に連結すれば、実施の
形態30で説明したのと同様に、限流性能が向上し、さ
らに接点のチャタリングや溶着を防止することができる
のも実施の形態35と同様である。
【0085】実施の形態37.上記実施の形態35、3
6を接圧バネ26が遮断部筐体3外に設けられたものに
適用した場合を示すのが、図94〜97である。図94
は遮断器の要部を上から見た上面断面図、図95は閉成
時の動作を説明する側面断面図、図96は開極途中の動
作を説明する側面断面図、図97は閉成時の動作を説明
する側面断面図である。なお、図95〜97は一部側面
図で示している。本実施の形態においては回転軸20の
端部21に可動子7の回動中心44よりも反可動接点1
3側にアーム51を設けている。圧縮バネからなる接圧
バネ26の一端29をアーム51に設けた支持台30
に、他端27を遮断部筐体3の外側に設けた支持台28
に支持している。
【0086】次に動作について説明する。図95に示し
た閉成状態において接圧バネ26の力の作用線45は回
動中心44の上側を通っている。従って回動中心44よ
り反可動接点13側の支持台30は接圧バネ26によっ
て上方向に押し付けられ、可動子7には閉極方向の力が
働く。このため可動接点13は固定接点10に押し付け
られ、接触圧力を持つため良好な接触信頼性が得られ
る。開成状態にするには開閉機構4(図示せず)により
接圧バネ26の力より大きい力で回転軸端部21を回動
させる。開閉機構4により可動子7が開極するにつれ、
接圧バネ26の作用線45は図面上で下方向に移動し、
可動子7のある開極距離、すなわち回転軸端部21のあ
る回動角において図96に示すように接圧バネ26の作
用線45が可動子7の回動中心44上を通るようにな
る。この状態においては、接圧バネ26の押付力は回転
軸20の端部21を押す力となり、可動子7を閉極方向
に回動させる回転力を発生しない。可動子7がさらに開
極し、接圧バネ26の作用線45が回動中心44より図
面上で下方向になると、接圧バネ26の可動子7に及ぼ
す力は反転し、可動子7を開極方向に回動する力を接圧
バネ26が回転軸端部21に与える。この状態を判りや
すく示すために開成状態の接圧バネ26の作用線と回動
中心44の関係を図97に示す。すなわち可動子7が開
極し接圧バネ26の作用線45が回動中心44を横切る
と、それまで可動子7を閉極方向に回動させる力を発生
していた接圧バネ26の力が反転し、可動子7を開極さ
せる力を発生する様になる。従って接圧バネ26が反転
した後は可動子7を開極させるのに必要な開閉機構4の
力が軽減される。また開成状態でも、可動子7を開極さ
せる力が接圧バネ26により与えられるので可動子7を
開極位置に保持するのに必要な開閉機構4の力が軽減さ
れる。
【0087】このように、本実施の形態によれば、接圧
バネ26は、両接点の開離距離が所定値以下では可動子
7を閉極方向に回動させ、上記所定値を越えると上記可
動子7を開極方向に回動させる力を発生するように構成
されているので、可動子7を開極させたり開極位置に保
持したりするための開閉機構の力が軽減される。この結
果、開閉機構4の小型化も可能となる。また、可動子7
の回転軸端部21と開閉機構4とを、例えば図83〜8
5で示したように、接圧バネ26が可動子7を開極方向
に回動させる力を発生する回動角までは回転軸20の開
極方向への回動自由に連結すれば、短絡遮断時に開閉機
構4が動作する前に可動子7が電磁反発力で開極できる
結果、限流の開始が早まり限流性能が向上する。さら
に、電流が減少し電磁反発力が減少しても、可動子7は
接圧バネの反転した開極方向の力によって保持されるた
め、可動子7が閉極方向に戻り再び可動接点13が固定
接点10に接触することがなく、限流性能の悪化や接点
10、13のチャタリングや溶着を防止することができ
る。さらに、本実施の形態によれば、接圧バネ26を遮
断部筐体外に設けたので、アークによる高温ガスや消弧
室内の金属の溶融物によって接圧バネ26が損傷を受け
ることがない。
【0088】実施の形態38.図98〜100は本発明
の実施の形態38による遮断器の要部を一部側面図で示
す側面断面図であり、図98は閉成時の様子、図99は
短絡遮断初期の可動子反発時の様子、図100は開成時
の様子をそれぞれ示している。上記実施の形態37では
接圧バネ26が遮断部筐体3外に設けられ、しかも接圧
バネ26の一端27が遮断部筐体3外側面に設けられた
支持台28に固定された場合について示したが、本実施
の形態では、接圧バネ26の一端27が連結部22に固
定された連結部材220に設けられた支持台28に固定
されている。
【0089】図98は閉成時を示しており、この状態で
接圧バネ26の両端27、29を結ぶ直線、すなわち接
圧バネ26の発生する押付力の作用線45が可動子7の
回動中心44よりも図面上で上方向を通るように構成さ
れている。従って接圧バネ26は、可動子7の回転軸2
0の端部21に連結部22に対して相対的な回転力を付
勢しており、その力は可動子7を閉極させる方向とな
る。この結果、可動接点13と固定接点10の間には接
触圧力が生じ、接触信頼性が確保される。また可動子7
の回転軸20の端部21には、可動子7の閉極方向に対
応する回転軸20の回転を制限するために、ストッパー
55が設けられている。ストッパー55がその対向する
連結部材220のストッパー面56に当たることで、そ
れ以上の回転軸20の回転を制限する。その他の構成に
関しては、他の実施の形態と同様なので説明は省略す
る。
【0090】図99は短絡電流が流れた初期を示した遮
断部筐体部の側面断面図である。短絡電流のような大電
流が流れると前に述べたように電磁反発力により、可動
子7には回転軸20を中心として開極方向の力が働く。
普通、リレー部5が短絡電流を検出し開閉機構4が連結
部22を駆動するには時間が掛かる。一方、回転軸20
の端部21は連結部材220に回転自在に支持されてい
るため、電磁反発力による開極力が接圧バネ26による
閉極方向の力を上回ると、可動子7は連結部22が動作
していなくとも、回転軸20を中心として開極する。図
に示すように連結部22および連結部材220は動か
ず、可動子7が接圧バネ26を圧縮しながら開極する。
この結果、接点10、13間にはアーク31が発生す
る。可動子7の開極動作時に、接圧バネ26の一端27
は連結部材220が動かないため動かず、他端29は可
動子7の回動に伴ってアーム51が動くため移動してい
く。この結果、接圧バネ26の作用線45は可動子7が
ある程度開極すると、それまで可動子7の回動中心44
の上方にあったのが、図99に示すように下方に移動す
る。この時の接圧バネ26の圧縮力は、可動子7の回動
中心44より可動接点13とは逆側にあるアーム51を
左方向に押す力となり、これは可動子7を開極させる方
向の回転力を可動子7の回転軸20の端部21に与える
ことになる。すなわち可動子7がある程度開極すると、
接圧バネ26の力が反転し開極方向の力が可動子7に掛
かり、それまで電磁反発力によって接圧バネ26の閉極
力に逆らって可動子7が開極していたのが、電磁反発力
と接圧バネ26の開極力の二つの力で開極するようにな
る。この結果、可動子7の開極速度が増大し、アーク3
1は急速に引き伸ばされて高いアーク電圧を遮断初期か
ら発生することができる。このように、短絡事故の初期
に接点間に高いアーク電圧を発生させることができるの
で、限流性能の向上に大きく寄与する。
【0091】図100は開閉機構4が動作し、連結部2
2と連結部材220が開極方向に動いた状態を示してい
る。アーク31は省略してある。連結部材220が開極
方向に駆動されると、接圧バネ26の両端27、29す
なわち作用線45と可動子7の回動中心44の相対的な
位置関係は、図98に示した閉成時の位置関係と同じに
なる。従って、接圧バネ26は可動子7の回転軸20の
端部21に連結部22に対して相対的な回転力を付勢
し、その力は可動子7を閉極させる方向となる。ただ
し、この力は相対的でありストッパー55を連結部材2
20のストッパー面56に押し付けるだけである。すな
わち接圧バネ26は連結部材220に対して相対的に可
動子7を閉極方向に付勢するが、可動子7と連結部材2
20を全体として閉極方向に駆動する力は発生しない。
従って、接圧バネ26は連結部22および開閉機構4に
も力を及ぼさないため、接圧バネ26の力に抗して可動
子7を開成状態に保持する力が必要ない。この結果、開
閉機構4に必要な駆動力が小さくて済み、開閉機構4の
小形化および遮断器の小形化に有利となる。アーク31
の発生時の圧力上昇を遮断部筐体3内に限定する作用な
どは他の実施の形態と同様である。
【0092】なお、上記各実施の形態では本発明を回路
遮断器に適用した例を示したが、限流器や電磁接触器等
に適用しても同様な効果が得られる。また、固定子6と
してUターン形状のものを例として示しているが、スト
レート形状の固定子でも同様な効果が得られる。
【0093】
【発明の効果】以上のように、本発明の第1の構成によ
れば、固定導体に固定接点が固着された固定子、可動導
体の一端に回動中心を有し他端に上記固定接点と接離可
能な可動接点が固着された可動子、上記固定子と可動子
が収納された遮断部筐体、および上記遮断部筐体の外部
に設けられた上記可動子の開閉機構を備えた開閉器にお
いて、上記可動子の回動中心には回転軸が固着されてお
り、上記回動中心が上記遮断部筐体内に位置し、上記回
転軸の端部が上記遮断部筐体の側壁から外へ突出してお
り、上記開閉機構が上記回転軸の端部と機械的に連結さ
れているので、コンパクトでしかも短絡遮断時の圧力上
昇を遮断部筐体内に限定できるような開閉器が得られ
る。
【0094】また、本発明の第2の構成によれば、上記
第1の構成に加えて、可動子が閉成状態において両接点
間に接触圧を付与する接圧バネを遮断部筐体内または遮
断部筐体外に設けたので、コンパクトな構成で両接点の
接触信頼性の高い開閉器が得られる。さらに、接圧バネ
を遮断部筐体内に設けた場合には遮断部筐体外の開閉機
構との間に接圧バネのためのスペースを必要とせず、接
圧バネを遮断部筐体外に設けた場合にはアークによる高
温ガスや消弧室内の金属の溶融物によって接圧バネが損
傷を受けることがない。
【0095】また、本発明の第3の構成によれば、上記
第2の構成における接圧バネは可動子の回動中心に固着
された回転軸を兼ねたねじりバネであるので、回転軸と
接圧バネを兼用でき部品点数が少なくコンパクトな構成
で両接点の接触信頼性の高い開閉器が得られる。さら
に、短絡遮断時に開閉機構が動作する前に可動子が電磁
反発力で開極できる結果、限流の開始が早まり限流性能
が向上する。
【0096】また、本発明の第4の構成によれば、上記
第2の構成における接圧バネは、一端が回転軸端部に、
他端が遮断部筐体または開閉機構の上記回転軸端部との
連結部に支持され、上記遮断部筐体または連結部を基準
として上記回転軸端部に対して可動子の閉極方向の回転
力を付勢するように構成されているので、コンパクトな
構成で両接点の接触信頼性の高い開閉器が得られる。さ
らに、連結部を基準として回転軸端部に対して回転力を
付勢する場合には、開成時に接圧バネの力に抗して可動
子を開成状態に保持する力は不要であり、開閉機構の駆
動力が小さくてよい。
【0097】また、本発明の第5の構成によれば、上記
第2の構成における接圧バネは、両接点の開離距離が所
定値以下では可動子を閉極方向に回動させ、上記所定値
を越えると上記可動子を開極方向に回動させる力を発生
するように構成されているので、可動子を開極させたり
開極位置に保持したりするための開閉機構の力が軽減さ
れる。この結果、開閉機構の小型化も可能となる。
【0098】また、本発明の第6の構成によれば、上記
第1〜5の構成に加えて、可動子の回転軸端部と開閉機
構とは、上記回転軸の開極方向への回動自由に連結され
ているので、短絡遮断時に開閉機構が動作する前に可動
子が電磁反発力で開極できる結果、限流の開始が早まり
限流性能が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による遮断器の閉成時
の様子を示す側面断面図である。
【図2】 図1の要部を上から見た上面断面図である。
【図3】 図2の可動子と連結部を示す斜視図である。
【図4】 本発明の実施の形態1による遮断器の開成時
の様子を示す側面断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態2による遮断器の要部を
上から見た上面断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態3による遮断器の要部を
上から見た上面断面図である。
【図7】 図6の可動子を示す斜視図である。
【図8】 本発明の実施の形態4による遮断器の閉成時
の様子を示す側面断面図である。
【図9】 本発明の実施の形態4による遮断器の開成時
の様子を示す側面断面図である。
【図10】 本発明の実施の形態5による遮断器の要部
の閉成時の様子を示す側面断面図である
【図11】 図10を上から見た上面断面図である。
【図12】 本発明の実施の形態6による遮断器の閉成
時の様子を示す側面断面図である。
【図13】 図12の要部を上から見た上面断面図であ
る。
【図14】 本発明の実施の形態6による遮断器の開成
時の様子を示す側面断面図である。
【図15】 本発明の実施の形態7による遮断器の要部
を上から見た上面断面図である。
【図16】 本発明の実施の形態8による遮断器の要部
を上から見た上面断面図である。
【図17】 図16の可動子を示す斜視図である。
【図18】 本発明の実施の形態9による遮断器の閉成
時の様子を示す側面断面図である。
【図19】 本発明の実施の形態9による遮断器の開成
時の様子を示す側面断面図である。
【図20】 本発明の実施の形態10による遮断器の要
部を示す側面断面図である。
【図21】 本発明の実施の形態11による遮断器の要
部を示し、(a)は側面断面図、(b)は背面図であ
る。
【図22】 本発明の実施の形態12による遮断器の要
部を示す側面断面図である
【図23】 本発明の実施の形態13による遮断器の要
部を示す側面断面図である。
【図24】 本発明の実施の形態14による遮断器の要
部を上から見た上面断面図である。
【図25】 閉成時の様子を示し図24のA−A線断面
図である。
【図26】 本発明の実施の形態14による遮断器の要
部の短絡遮断初期の様子を示す側面断面図である。
【図27】 本発明の実施の形態14による遮断器の要
部の開成時の様子を示す側面断面図である。
【図28】 本発明の実施の形態15による遮断器の要
部を上から見た上面断面図である。
【図29】 本発明の実施の形態16による遮断器の要
部を上から見た上面断面図である。
【図30】 閉成時の様子を示し図29のA−A線断面
図である。
【図31】 本発明の実施の形態16による遮断器の要
部の開成時の様子を示す側面断面図である。
【図32】 本発明の実施の形態17による遮断器の要
部を上から見た上面断面図である。
【図33】 本発明の実施の形態18による遮断器の要
部を上から見た上面断面図である。
【図34】 本発明の実施の形態18による遮断器の閉
成時の様子を示す側面断面図である。
【図35】 本発明の実施の形態18による遮断器の動
作の説明図である。
【図36】 本発明の実施の形態18による遮断器の短
絡遮断初期の様子を示す側面断面図である。
【図37】 本発明の実施の形態18による遮断器の閉
成時の様子を示す側面断面図である。
【図38】 本発明の実施の形態19による遮断器の要
部を上から見た上面断面図である。
【図39】 本発明の実施の形態19による遮断器の要
部を示す側面断面図である。
【図40】 本発明の実施の形態20による遮断器の要
部を上から見た上面断面図である。
【図41】 本発明の実施の形態21による遮断器の要
部の閉成時の様子を示す側面断面図である。
【図42】 本発明の実施の形態21による遮断器の要
部の短絡遮断初期の様子を示す側面断面図である。
【図43】 本発明の実施の形態21による遮断器の要
部の開成時の様子を示す側面断面図である。
【図44】 本発明の実施の形態21による遮断器の要
部の閉成時の様子を示す側面断面図である。
【図45】 図44を上から見た上面断面図である。
【図46】 図44の連結部を示す側面図である。
【図47】 本発明の実施の形態21による遮断器の要
部の短絡遮断初期の様子を示す側面断面図である。
【図48】 本発明の実施の形態21による遮断器の要
部の開成時の様子を示す側面断面図である。
【図49】 本発明の実施の形態22による遮断器の要
部の短絡遮断初期の様子を示す側面断面図である。
【図50】 本発明の実施の形態23による遮断器の要
部を示す側面断面図である。
【図51】 図50を上から見た上面断面図である。
【図52】 図50の連結部を示す側面図である。
【図53】 本発明の実施の形態23による遮断器の要
部の短絡遮断初期の様子を示す側面断面図である。
【図54】 本発明の実施の形態23による遮断器の要
部の開成時の様子を示す側面断面図である。
【図55】 本発明の実施の形態24による遮断器の要
部の閉成時の様子を示す側面断面図である。
【図56】 本発明の実施の形態24による遮断器の要
部の短絡遮断初期の様子を示す側面断面図である。
【図57】 本発明の実施の形態25による遮断器の要
部の閉成時の様子を示す側面断面図である。
【図58】 本発明の実施の形態25による遮断器の要
部の短絡遮断初期の様子を示す側面断面図である。
【図59】 本発明の実施の形態26による遮断器の要
部の閉成時の様子を示す側面断面図である。
【図60】 図59を上から見た上面断面図である。
【図61】 本発明の実施の形態26による遮断器の要
部の短絡遮断初期の様子を示す側面断面図である。
【図62】 本発明の実施の形態26による遮断器の要
部の開成時の様子を示す側面断面図である。
【図63】 本発明の実施の形態27による遮断器の要
部の閉成時の様子を示す側面断面図である。
【図64】 図63を上から見た上面断面図である。
【図65】 本発明の実施の形態27による遮断器の要
部の短絡遮断初期の様子を示す側面断面図である。
【図66】 本発明の実施の形態27による遮断器の要
部の開成時の様子を示す側面断面図である。
【図67】 本発明の実施の形態28による遮断器の要
部の閉成時の様子を示す側面断面図である。
【図68】 本発明の実施の形態28による遮断器の要
部の開成時の様子を示す側面断面図である。
【図69】 本発明の実施の形態29による遮断器の要
部の閉成時の様子を示す側面断面図である。
【図70】 本発明の実施の形態29による遮断器の要
部の開成時の様子を示す側面断面図である。
【図71】 本発明の実施の形態30による遮断器の要
部を上から見た上面断面図である。
【図72】 本発明の実施の形態30による遮断器の閉
成時の動作を説明する側面断面図である。
【図73】 本発明の実施の形態30による遮断器の開
極途中の動作を説明する側面断面図である。
【図74】 本発明の実施の形態30による遮断器の開
成時の動作を説明する側面断面図である。
【図75】 本発明の実施の形態30による遮断器の要
部の閉成時の様子を示す側面断面図である。
【図76】 本発明の実施の形態30による遮断器の要
部の短絡遮断初期の様子を示す側面断面図である。
【図77】 本発明の実施の形態30による遮断器の短
絡遮断後期の様子を示す側面断面図である。
【図78】 本発明の実施の形態31による遮断器の要
部を上から見た上面断面図である。
【図79】 本発明の実施の形態32による遮断器の要
部を上から見た上面断面図である。
【図80】 本発明の実施の形態32による遮断器の閉
成時の動作を説明する側面断面図である。
【図81】 本発明の実施の形態32による遮断器の開
極途中の動作を説明する側面断面図である。
【図82】 本発明の実施の形態32による遮断器の開
成時の動作を説明する側面断面図である。
【図83】 本発明の実施の形態32による遮断器の要
部の閉成時の様子を示す側面断面図である。
【図84】 本発明の実施の形態32による遮断器の要
部の短絡遮断初期の様子を示す側面断面図である。
【図85】 本発明の実施の形態32による遮断器の短
絡遮断後期の様子を示す側面断面図である。
【図86】 本発明の実施の形態33による遮断器の要
部を上から見た上面断面図である。
【図87】 本発明の実施の形態34による遮断器の閉
成時の動作を説明する側面断面図である。
【図88】 本発明の実施の形態34による遮断器の開
極途中の動作を説明する側面断面図である。
【図89】 本発明の実施の形態34による遮断器の開
成時の動作を説明する側面断面図である。
【図90】 本発明の実施の形態35による遮断器の閉
成時の動作を説明する側面断面図である。
【図91】 本発明の実施の形態35による遮断器の開
極途中の動作を説明する側面断面図である。
【図92】 本発明の実施の形態35による遮断器の開
成時の動作を説明する側面断面図である。
【図93】 本発明の実施の形態36による遮断器の要
部を上から見た上面断面図である。
【図94】 本発明の実施の形態37による遮断器の要
部を上から見た上面断面図である。
【図95】 本発明の実施の形態37による遮断器の閉
成時の動作を説明する側面断面図である。
【図96】 本発明の実施の形態37による遮断器の開
極途中の動作を説明する側面断面図である。
【図97】 本発明の実施の形態37による遮断器の開
成時の動作を説明する側面断面図である。
【図98】 本発明の実施の形態38による遮断器の閉
成時の動作を説明する側面断面図である。
【図99】 本発明の実施の形態38による遮断器の開
極途中の動作を説明する側面断面図である。
【図100】 本発明の実施の形態38による遮断器の
開成時の動作を説明する側面断面図である。
【図101】 従来の遮断器の閉成時の様子を示す側面
断面図である。
【図102】 従来の遮断器の遮断初期の様子を示す側
面断面図である。
【図103】 従来の遮断器の遮断後期の様子を示す側
面断面図である。
【符号の説明】
3 遮断部筐体、 4 開閉機構、 6 固定子、 7
可動子、 10 固定接点、 11 固定導体、 1
3 可動接点、 14 可動導体、 20 回転軸、
21 回転軸端部、 22 連結部、 220 連結部
材、 26 接圧バネ、 27,29 接圧バネの一
端、 28,30 支持台、 33 軸受孔、 34
突起部、 35 切り欠き部、 36,40 空隙部、
37 係合溝、 38 挿入部分、 44 回動中
心、 51 アーム、 53 繋ぎ部。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定導体に固定接点が固着された固定
    子、可動導体の一端に回動中心を有し他端に上記固定接
    点と接離可能な可動接点が固着された可動子、上記固定
    子と可動子が収納された遮断部筐体、および上記遮断部
    筐体の外部に設けられた上記可動子の開閉機構を備えた
    開閉器において、上記可動子の回動中心には回転軸が固
    着されており、上記回動中心が上記遮断部筐体内に位置
    し、上記回転軸の端部が上記遮断部筐体の側壁から外へ
    突出しており、上記開閉機構が上記回転軸の端部と機械
    的に連結されていることを特徴とする開閉器。
  2. 【請求項2】 上記可動子が閉成状態において両接点間
    に接触圧を付与する接圧バネを遮断部筐体内に設けたこ
    とを特徴とする請求項1記載の開閉器。
  3. 【請求項3】 上記可動子が閉成状態において両接点間
    に接触圧を付与する接圧バネを遮断部筐体外に設けたこ
    とを特徴とする請求項1記載の開閉器。
  4. 【請求項4】 上記接圧バネは可動子の回動中心に固着
    された回転軸を兼ねたねじりバネであることを特徴とす
    る請求項2記載の開閉器。
  5. 【請求項5】 上記接圧バネは、一端が回転軸端部に、
    他端が遮断部筐体または開閉機構の上記回転軸端部との
    連結部に支持され、上記遮断部筐体または連結部を基準
    として上記回転軸端部に対して可動子の閉極方向の回動
    力を付勢するように構成されていることを特徴とする請
    求項3記載の開閉器。
  6. 【請求項6】 上記可動子の回転軸端部と開閉機構と
    は、上記回転軸の開極方向への回動自由に連結されてい
    ることを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の
    開閉器。
  7. 【請求項7】 上記接圧バネは、両接点の開離距離が所
    定値以下では可動子を閉極方向に回動させ、上記所定値
    を越えると上記可動子を開極方向に回動させる力を発生
    するように構成されていることを特徴とする請求項2ま
    たは3記載の開閉器。
  8. 【請求項8】 上記可動子の回転軸端部と開閉機構と
    は、上記接圧バネが可動子を開極方向に回動させる力を
    発生する開離距離まで、上記回転軸の開極方向への回動
    自由に連結されていることを特徴とする請求項7記載の
    開閉器。
  9. 【請求項9】 接圧バネとして、回動中心より可動接点
    側にある可動導体または回転軸端部に形成されたアーム
    に一端が支持され他端が遮断部筐体または連結部に支持
    された引っ張りバネを用い、可動子の回動途中において
    上記回動中心と上記引っ張りバネの両端の三点がほぼ直
    線上に揃うように構成したことを特徴とする請求項7ま
    たは8記載の開閉器。
  10. 【請求項10】 接圧バネとして、回動中心より反可動
    接点側にある可動導体または回転軸端部に形成されたア
    ームに一端が支持され他端が遮断部筐体または連結部に
    支持された圧縮バネを用い、可動子の回動途中において
    上記回動中心と上記圧縮バネの両端の三点がほぼ直線上
    に揃うように構成したことを特徴とする請求項7または
    8記載の開閉器。
  11. 【請求項11】 上記回転軸端部には、回転軸の周方向
    に突出した突起部を有し、上記開閉機構の上記回転軸端
    部との連結部には、上記回転軸端部と係合する軸受孔と
    上記突起部に対応する切り欠き部と上記可動子の開極動
    作時に上記突起部に当接する部分に設けられた空隙部と
    を有することを特徴とする請求項6または8記載の開閉
    器。
  12. 【請求項12】 上記回転軸の端面には、上記回転軸の
    軸方向と交わる方向に上記連結部が挿入される係合溝
    と、上記可動子の開極動作時に上記連結部の挿入部分に
    当接する部分に設けられた空隙部とを有することを特徴
    とする請求項6または8記載の開閉器。
JP35016796A 1996-04-08 1996-12-27 開閉器 Pending JPH09330642A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35016796A JPH09330642A (ja) 1996-04-08 1996-12-27 開閉器

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8541896 1996-04-08
JP8-85418 1996-04-08
JP35016796A JPH09330642A (ja) 1996-04-08 1996-12-27 開閉器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09330642A true JPH09330642A (ja) 1997-12-22

Family

ID=26426432

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35016796A Pending JPH09330642A (ja) 1996-04-08 1996-12-27 開閉器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09330642A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001307612A (ja) * 2000-04-21 2001-11-02 Kawamura Electric Inc 配線用遮断器
EP1152440A1 (en) * 1999-12-02 2001-11-07 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Circuit breaker
JP2006286569A (ja) * 2005-04-05 2006-10-19 Mitsubishi Electric Corp 回路遮断器
JP2007103190A (ja) * 2005-10-05 2007-04-19 Mitsubishi Electric Corp 回路遮断器

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1152440A1 (en) * 1999-12-02 2001-11-07 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Circuit breaker
EP1152440A4 (en) * 1999-12-02 2004-04-21 Mitsubishi Electric Corp BREAKER
JP2001307612A (ja) * 2000-04-21 2001-11-02 Kawamura Electric Inc 配線用遮断器
JP2006286569A (ja) * 2005-04-05 2006-10-19 Mitsubishi Electric Corp 回路遮断器
JP4529769B2 (ja) * 2005-04-05 2010-08-25 三菱電機株式会社 回路遮断器
JP2007103190A (ja) * 2005-10-05 2007-04-19 Mitsubishi Electric Corp 回路遮断器
JP4725276B2 (ja) * 2005-10-05 2011-07-13 三菱電機株式会社 回路遮断器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4910485A (en) Multiple circuit breaker with double break rotary contact
JPH0119315Y2 (ja)
EP0557620B1 (en) Magnetic blow-out circuit breaker with booster loop/arc runner
JPH09330642A (ja) 開閉器
KR920003465B1 (ko) 회로차단기
EP0050341A2 (en) Gas circuit breaker of the resistance breaking type
JP2005523559A (ja) 開閉装置
WO1992000598A1 (en) Contact arrangement for electric switching devices
KR100631007B1 (ko) 가스절연 개폐장치
JP3117075B2 (ja) 回路遮断器
JPH05190063A (ja) 真空遮断器
JP3089278U (ja) 双接点型4極回路遮断器
CN221884990U (zh) 一种应用于六氟化硫断路器的操纵装置
KR100732508B1 (ko) 배선용 차단기의 압트립장치
CN218069759U (zh) 一种漏电保护断路器
JPH0142286Y2 (ja)
JPH0641326Y2 (ja) 回路遮断器
JP2918074B2 (ja) ガス遮断器
JPH07335110A (ja) 回路遮断器
JPH0641325Y2 (ja) 回路遮断器
JP2523905B2 (ja) 開閉器
JPS58131635A (ja) リモ−トコントロ−ル式回路しや断器
KR810001095Y1 (ko) 경보스위치가 붙은 회로차단기
JPS6240514Y2 (ja)
JP3097355B2 (ja) 回路遮断器