JP2559682B2 - 感湿素子の製造方法 - Google Patents
感湿素子の製造方法Info
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- JP2559682B2 JP2559682B2 JP62182893A JP18289387A JP2559682B2 JP 2559682 B2 JP2559682 B2 JP 2559682B2 JP 62182893 A JP62182893 A JP 62182893A JP 18289387 A JP18289387 A JP 18289387A JP 2559682 B2 JP2559682 B2 JP 2559682B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の詳細な説明〕 本発明は、結露センサ等として用いる多孔質シリコン
を利用した感湿素子の製造方法に関するものである。
を利用した感湿素子の製造方法に関するものである。
ガス検知素子、特に高湿度を検知する素子として、各
種材料の利用が考えられている。
種材料の利用が考えられている。
その材料としては、電解質系、高分子系およびセラミ
ック系が一般に用いられている。しかし、いずれも長時
間の安定性の面では十分な特性が得られず、水分吸着に
よる変質や汚れに対する加熱クリーニングなど、利用す
るときに細心の注意を必要とする。
ック系が一般に用いられている。しかし、いずれも長時
間の安定性の面では十分な特性が得られず、水分吸着に
よる変質や汚れに対する加熱クリーニングなど、利用す
るときに細心の注意を必要とする。
特に、高湿度を検知する結露センサは、高分子系を用
いることが多いが、長く高湿度雰囲気中に曝されると、
特性の劣化を生じると言った問題がある。
いることが多いが、長く高湿度雰囲気中に曝されると、
特性の劣化を生じると言った問題がある。
最近、半導体素子のセンサへの利用が注目されてお
り、集積化技術、信頼性の面で有利であると考えられて
いる。その一種として、出願人は多孔質シリコンのガス
センサとしての利用を提案したが、水蒸気雰囲気中での
感応特性は十分満足できるものではなかった。
り、集積化技術、信頼性の面で有利であると考えられて
いる。その一種として、出願人は多孔質シリコンのガス
センサとしての利用を提案したが、水蒸気雰囲気中での
感応特性は十分満足できるものではなかった。
この原因は、多孔質シリコン膜の膜質の不安定性によ
って、感応特性が影響を受けるためであると考えられ
る。
って、感応特性が影響を受けるためであると考えられ
る。
本発明は、上記のような問題を解決して、安定した特
性を示す多孔質シリコンを用いた感湿素子を得ることを
目的とする。
性を示す多孔質シリコンを用いた感湿素子を得ることを
目的とする。
感湿素子の感度を上げるとともに、長時間安定した特
性を示す。また信頼性の高い素子を得ることを目的とす
る。
性を示す。また信頼性の高い素子を得ることを目的とす
る。
本発明は、多孔質シリコン層を酸化することによっ
て、上記の目的を達成するものである。
て、上記の目的を達成するものである。
すなわち、単結晶シリコン基板の一表面に多孔質シリ
コン層を形成し、該多孔質シリコン層表面と該単結晶シ
リコン基板に電極を形成する感湿素子の製造方法におい
て、該多孔質シリコン層を酸化処理し、その後に該電極
を形成することに特徴を有するものである。
コン層を形成し、該多孔質シリコン層表面と該単結晶シ
リコン基板に電極を形成する感湿素子の製造方法におい
て、該多孔質シリコン層を酸化処理し、その後に該電極
を形成することに特徴を有するものである。
以下、本発明の実施例について説明する。
第1図は、本発明によって製造した感湿素子の一例を
示す正面断面図である。単結晶シリコン基板10の一表面
に5〜40ミクロン程度の多孔質シリコン層11が形成され
ている。これは、単結晶シリコンをフッ化水素溶液中
で、陽極化成処理を施したものである。多孔質シリコン
層上側と基板裏面上にそれぞれ電極12,13を形成し、端
子を接続したもである。
示す正面断面図である。単結晶シリコン基板10の一表面
に5〜40ミクロン程度の多孔質シリコン層11が形成され
ている。これは、単結晶シリコンをフッ化水素溶液中
で、陽極化成処理を施したものである。多孔質シリコン
層上側と基板裏面上にそれぞれ電極12,13を形成し、端
子を接続したもである。
このような構造の素子は各種のガスに反応するが、多
孔質シリコンは活性な物質であり、また基板と膜質が異
なることから、多孔質膜に応力歪みによるひび割れ、剥
離が生じ易い。
孔質シリコンは活性な物質であり、また基板と膜質が異
なることから、多孔質膜に応力歪みによるひび割れ、剥
離が生じ易い。
このような不安定性を解決するために、膜質を強化、
安定化するために酸化処理を施す点に本発明の特徴があ
る。
安定化するために酸化処理を施す点に本発明の特徴があ
る。
P型の単結晶シリコン基板(不純物濃度8×1014〜7
×1018cm-3)を20〜50重量%のフッ酸(HF)溶液中に浸
し、底面を直流電源の陽極側に接続するとともに、陰極
側を溶液中に浸した白金電極に接続する。電源からシリ
コン基板に25〜133mA/cm2の電流を60〜360秒印加して、
単結晶シリコン基板の表面を多孔質化する。これが、陽
極化成処理であり、これによって6〜30ミクロンの厚み
の多孔質シリコン層が形成される。
×1018cm-3)を20〜50重量%のフッ酸(HF)溶液中に浸
し、底面を直流電源の陽極側に接続するとともに、陰極
側を溶液中に浸した白金電極に接続する。電源からシリ
コン基板に25〜133mA/cm2の電流を60〜360秒印加して、
単結晶シリコン基板の表面を多孔質化する。これが、陽
極化成処理であり、これによって6〜30ミクロンの厚み
の多孔質シリコン層が形成される。
この多孔質膜は上記の条件を変えることによって密
度、厚み等が決定される。この多孔質膜は通常のシリコ
ン表面と同様に疎水性を有している。この性質は耐環境
性の面では有効であるが、水分子の吸着の面からは多孔
質膜の密度を制御して、検知機能を高めることが必要で
ある。その場合に前記の応力歪みによる特性の劣化を避
ける必要がある。
度、厚み等が決定される。この多孔質膜は通常のシリコ
ン表面と同様に疎水性を有している。この性質は耐環境
性の面では有効であるが、水分子の吸着の面からは多孔
質膜の密度を制御して、検知機能を高めることが必要で
ある。その場合に前記の応力歪みによる特性の劣化を避
ける必要がある。
そこで、本発明においては、多孔質シリコン膜に酸化
処理を施した。酸化処理は、熱的な方法と化学的な方法
がある。熱酸化処理として、熱酸化炉中で200〜350℃の
温度で加熱酸化し、その後に電極を形成した。なお、化
学的な酸化処理としては、硝酸の30%希釈溶液に浸す方
法などがある。
処理を施した。酸化処理は、熱的な方法と化学的な方法
がある。熱酸化処理として、熱酸化炉中で200〜350℃の
温度で加熱酸化し、その後に電極を形成した。なお、化
学的な酸化処理としては、硝酸の30%希釈溶液に浸す方
法などがある。
電極形成の方法としては、スパッタリング、超音波半
田付けなどの手段を用いることができる。
田付けなどの手段を用いることができる。
上記のようにして、熱酸化処理を施した素子を乾燥空
気中から高湿度雰囲気中に置いたときの素子抵抗の変化
の状況を示したのが第2図である。横軸に時間、縦軸に
抵抗値を示してある。曲線21は、200℃で処理した素子
の例であり、雰囲気を切り換えた後、短時間で抵抗値が
大幅に減少している。曲線22は、320℃で処理した素子
の例であり、やや反応は遅いが、同様な特性を示してい
る。これに対して、曲線23は酸化処理をしない場合であ
り、抵抗値の変化は余り大きく現れていない。
気中から高湿度雰囲気中に置いたときの素子抵抗の変化
の状況を示したのが第2図である。横軸に時間、縦軸に
抵抗値を示してある。曲線21は、200℃で処理した素子
の例であり、雰囲気を切り換えた後、短時間で抵抗値が
大幅に減少している。曲線22は、320℃で処理した素子
の例であり、やや反応は遅いが、同様な特性を示してい
る。これに対して、曲線23は酸化処理をしない場合であ
り、抵抗値の変化は余り大きく現れていない。
このことから、本発明により酸化処理を施した素子
は、高湿度雰囲気に対して敏感な反応を示し、変化の量
も大きくなっている。これは、感湿素子として用いた場
合、従来より感度の良好な素子が得られることになる。
は、高湿度雰囲気に対して敏感な反応を示し、変化の量
も大きくなっている。これは、感湿素子として用いた場
合、従来より感度の良好な素子が得られることになる。
また、本発明により酸化処理を施した素子を水に浸し
たときの機械的な強度の変化を調べたところ、次のよう
な結果が現れた。
たときの機械的な強度の変化を調べたところ、次のよう
な結果が現れた。
このように、酸化処理を施した素子は浸漬による機械
的強度の劣化を生じていない。すなわち、強度が改善さ
れていることを示している。
的強度の劣化を生じていない。すなわち、強度が改善さ
れていることを示している。
本発明によれば、素子の抵抗値変化の特性が大幅に改
善される。したがって、感度の良好な感湿素子が得られ
る。これは、酸化処理により、多孔質膜表面の親水性が
向上したためと考えられる。
善される。したがって、感度の良好な感湿素子が得られ
る。これは、酸化処理により、多孔質膜表面の親水性が
向上したためと考えられる。
また、膜密度の制御および強度の向上によって機械的
強度の大きい、信頼性の高い感質素子が得られる。
強度の大きい、信頼性の高い感質素子が得られる。
第1図は本発明による感湿素子の一例を示す正面断面
図、第2図は本発明による感湿素子の特性の説明図であ
る。 10……単結晶シリコン基板 11……多孔質シリコン層 12,13……電極
図、第2図は本発明による感湿素子の特性の説明図であ
る。 10……単結晶シリコン基板 11……多孔質シリコン層 12,13……電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−201344(JP,A) 特開 昭63−238544(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】単結晶シリコン基板の一表面に多孔質シリ
コン層を形成し、該多孔質シリコン層表面と該単結晶シ
リコン基板に電極を形成する感湿素子の製造方法におい
て、該多孔質シリコン層を酸化処理し、その後該酸化処
理された多孔質シリコン層の表面に一方の電極を形成す
ることを特徴とする感湿素子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62182893A JP2559682B2 (ja) | 1987-07-22 | 1987-07-22 | 感湿素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62182893A JP2559682B2 (ja) | 1987-07-22 | 1987-07-22 | 感湿素子の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6426139A JPS6426139A (en) | 1989-01-27 |
JP2559682B2 true JP2559682B2 (ja) | 1996-12-04 |
Family
ID=16126236
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62182893A Expired - Fee Related JP2559682B2 (ja) | 1987-07-22 | 1987-07-22 | 感湿素子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2559682B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4376483B2 (ja) | 1999-12-02 | 2009-12-02 | 三菱電機株式会社 | 回路遮断器 |
-
1987
- 1987-07-22 JP JP62182893A patent/JP2559682B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6426139A (en) | 1989-01-27 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |