JP4366193B2 - スタンパ原盤の製造方法及びスタンパの製造方法 - Google Patents

スタンパ原盤の製造方法及びスタンパの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、スタンパ原盤の製造方法及びスタンパの製造方法に関する。
情報の記録が可能な記録媒体としての光ディスクは、一般に、再生専用型、一度だけ記録できる追記型、及び繰り返し記録できる書き換え可能型の3種類に大別される。再生専用型の光ディスクである120mmのDVDにおいては、光ディスク用の基盤に最小長さ0.400μm程度、高さ又は深さ0.1μm程度のピットと呼ばれる島状突起又は窪みが形成されている。かかるピットは、光ディスクにおける同心円上に形成された4万7千本のトラック上に形成されており、この場合、トラック間の距離(トラックピッチ)は0.74μmとなる。
このような再生専用型の光ディスク(例えば、音楽CD、シネマDVD等)においては、記録された情報はトラック上のピットの有無によって表現される。従って、基盤上にピットを形成するだけでも記録媒体として利用可能であるが、読み出し光に対する反射率を向上させるべく、表面にアルミニウム等の反射層を形成することが一般的である。このことから、ピットが形成された基盤(成形物)は、光ディスクの前駆体と呼ばれることがある。
一方、追記型の光ディスクは基盤上に記録層が設けられており、かかる記録層は、一般に、蒸発しやすい金属薄膜や有機色素薄膜等から構成されている。情報の記録は、記録層に光ビームを照射してピットを形成することにより行われる。記録された情報は記録層上のピットの有無又は長さによって表現される。
このような追記型の光ディスクにおける記録層には、記録時に光ビーム等の記録光を誘導するための溝が設けられており(このような溝をグルーブといい、溝と溝との間をランドという。)、1つのグルーブとこれに隣接する1つのランドとが1つのトラックを構成する。ピットは、このグルーブやランド上に形成されている。
他方、書き換え可能型の光ディスクにも、追記型と同様に記録層が設けられており、かかる記録層は相変化型や光磁気記録型の記録材料から構成されている。情報の記録は、記録層に光ビームを照射することによって光学的性質の異なるマークを形成することにより行われる。
この書き換え可能型の光ディスクにもグルーブ及びランドが形成されており、マークはこのグルーブやランド上に形成されている。そして、例えば相変化型の記録材料を用いた書き換え可能型のDVDにおいては、トラックピッチが0.615〜0.74μm程度に設計されている。
追記型及び書き換え可能型の光ディスクにおいては、予めグルーブやランドが形成された記録層に、記録光を照射してピットやマークを形成することにより記録を行う。このことから、記録層にグルーブやランドが形成された状態のもの(成形物)が光ディスクの前駆体であると言える。また、基盤上に溝材層が形成された光ディスクの前駆体も知られており、かかる前駆体は2P(Photo Polymer)基盤と呼ばれている。なおここで、「Photo Polymer」とは、光硬化性樹脂のことを指す。
このように、再生専用型、追記型及び書き換え可能型のいずれの光ディスクにおいても、その前駆体にはピットやグルーブ等の微細な凹凸が形成されている。従って、光ディスクの製造においてかかる凹凸を形成させる工程は極めて重要である。従来、光ディスク基盤に微細な凹凸を形成させる方法としては、スタンパと呼ばれる鋳型を用いて基盤又は記録層上に凹凸を転写する方法が知られている。
スタンパを用いる場合、光ディスク基盤への凹凸の転写は成形と同時に行うことが一般的である。成形法としては、射出成形、注型成型、プレス成形等の公知の方法により実施できることから、スタンパを用いた方法は安価に且つ大量に光ディスクを製造する方法として広く用いられている。このようなスタンパは従来、以下に示すような方法によって製造されている。
図2A〜Dは、従来のスタンパの製造方法を模式的に示す工程図である。まず、基盤101上にポジ型フォトレジストを塗布してポジ型フォトレジスト層102を形成する(図2A:第1工程)。次に、ポジ型フォトレジスト層102の所定部分にレーザービームを照射して露光した後、現像により露光部を除去して、パターニングされたポジ型フォトレジスト層を形成する(図2B:第2工程)。こうして形成されたものをレジスト原盤という。さらに、レジスト原盤におけるポジ型フォトレジスト層上に、スパッタリング又は真空蒸着により導電層を形成した後、電鋳によりNi電鋳層を形成する(図2C:第3工程;導電層とNi電鋳層を併せてNi層103とする)。それから、パターニングされたポジ型フォトレジスト層102を有する基盤101からNi層103を剥離した後、剥離後のNi層103表面に残存するポジ型フォトレジストをアッシング(酸素ガスによるドライエッチング)により除去してスタンパを得る(図2D:第4工程)。
また、上記の方法以外では、射出成型又は2P注型法用のスタンパとして、ガラス原盤に湿式又は乾式のエッチングを施すことにより凹状のパターンを有するガラススタンパを製造する方法も知られている。
上記従来のスタンパの製造方法においては、フォトレジストの塗布、露光、現像に加え、導電層をスパッタリング法や真空蒸着法等で形成し、Ni電鋳層をメッキ形成するので、スタンパ製造の全工程に長時間を要する傾向にあり、また、各工程のなかでは、Ni電鋳層を形成するメッキ工程で不良が生じ易く、そうなると全工程をやり直す必要がある。
さらに、形成された導電層とNi電鋳層は、それらの密度の相違により両者が剥離し易いという問題があった。このため、Ni層を剥離する工程や、残存するフォトレジストを除去する工程において導電層の剥離が生じてしまい、得られたスタンパ上に目的とするパターン以外の凹凸が形成されることがあった。
また、近年の情報量の増加に伴い、光ディスクには更なる大容量化を達成するために高密度記録が可能なものが求められている。かかる高密度記録を実現するためには、光ディスクにおけるトラックピッチを狭化するためのランド及びグルーブの微細化や、ピット又はマークの微小化が必要とされる。
光ディスクにおけるグルーブやピットの形成をスタンパにより行う場合、これらを微細化するために、スタンパにおける凹凸が微細に且つ精度よく形成されていることが望ましいが、上記従来のスタンパの製造方法には以下に示すような問題があった。
スタンパの製造におけるレジスト原盤を形成する際の露光・現像工程に用いられるフォトレジストとしては、露光後に現像によって光の照射部(露光部)が除去されるポジ型フォトレジストと、光の未照射部(未露光部)が除去されるネガ型フォトレジストとが知られており、通常ポジ型フォトレジストが一般的に用いられる。
かかるポジ型フォトレジストは、フェノール性水酸基を有するノボラック樹脂とナフトキノンジアジド等から成るものであり、アルカリ液により現像される性質を有している。このようなアルカリ現像型のフォトレジストは、水分を吸収すること等による膨潤がなく、現像において露光部のみを精度よく除去することができる。これにより、レジストのパターニングが加工精度よく実施される。
しかし、レジスト原盤の形成において、レジストが除去される領域の幅が除去されない領域の幅よりも大きくなるようにパターニングする場合には、露光時に光を広範囲に照射する必要があり、このために照射する光のスポット径を大きくする必要があった。
照射する光のスポット径を大きくするとスポットの光のエネルギーが分散することになり、特にスポットの外周付近のエネルギーが小さくなる。こうなると、照射光のスポット外周付近はエネルギーが小さくなり、この部分のフォトレジストの硬化が不充分となって露光部と未露光部との境界が不明瞭化し、これに起因してスタンパの凹凸を精度よく形成させることが困難となってしまっていた。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、スタンパの製造において長時間を要し且つ不良が生じやすかったNiの電鋳工程を省くことができ、さらに、精度よく微細な凹凸のパターンを形成することが可能なスタンパ原盤の製造方法を提供することを目的とする。また、かかる製造方法による原盤を用いて得られるスタンパの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のスタンパ原盤の製造方法は、基盤上に熱及び/又は光線によって架橋反応を生じる化合物を塗布し、加熱又は光線を照射することにより化合物が完全に架橋しない程度に架橋反応を生じさせて半架橋レジスト層を形成する工程と、半架橋レジスト層上に、下記式(1)で表される化合物を含有して成るプリベイクレジスト層を形成する工程と、を備え、プリベイクレジスト層を形成する工程において、プリベイクは85〜95℃で加熱することで行うことを特徴とする。
Figure 0004366193
上記の本発明のスタンパ原盤の製造方法により形成されるプリベイクレジスト層は、露光・現像によりパターニングされた後、実質的に完全架橋されて光ディスクにピット及びグルーブを転写するためのバンプが形成される。このバンプは、上記式(1)で表される化合物が架橋してなるメトキシメチル化メラミン樹脂から構成されるものであるため高い強度を有しており、また、高温・高圧等の条件に対しても充分な耐久性を有している。従って、本発明のスタンパ原盤の製造方法によるスタンパ原盤を用いて製造されるスタンパは、光ディスクの製造条件において、充分な強度及び耐久性を有するようになる。
また、プリベイクレジスト層は、半架橋レジスト層上に形成されていることから、形成されるバンプは半架橋レジスト層の硬化物を介して基盤と接着される。バンプ及び半架橋レジスト層の硬化物は共に樹脂から構成されるものであるため密着性が高く、これによりバンプの基盤からの剥離等が極めて生じ難くなる。
このような本発明のスタンパ原盤の製造方法によるスタンパ原盤から製造されたスタンパは、上記従来技術のスタンパの製造方法においてNiの電鋳における型として用いられるレジスト原盤に相当するものであるが、形成されるバンプが上述の如く高い強度及び耐久性を有しているため、そのままの状態でスタンパとして用いることができる。従って、本発明のスタンパ原盤の製造方法によるスタンパ原盤によれば、従来レジスト原盤を製造した後に必要であったNi等の電鋳工程を省略することができる。
さらに、本発明のスタンパ原盤の製造方法によるスタンパ原盤を用いる場合は、露光・現像により形成されたパターンがそのままスタンパのバンプとなるため、パターニング後に更に電鋳を行っていた従来技術に比して、より微細に且つ高精度のパターンを有するバンプの形成が可能となる
かかる製造方法においては、プリベイクレジスト層の形成工程を実施した後、さらに当該層上に保護膜を形成する工程を更に実施してもよい
またさらに、本発明によるスタンパの製造方法は、本発明のスタンパを有効に製造する方法であって、基盤上に熱及び/又は光線によって架橋反応を生じる化合物を塗布し、加熱又は光線を照射することにより化合物が完全に架橋しない程度に架橋反応を生じさせて半架橋レジスト層を形成する工程と、半架橋レジスト層上に、下記式(1)で表される化合物を含有して成るプリベイクレジスト層を85〜95℃で加熱することで形成する工程と、該プリベイクレジスト層に一定の情報を記録する工程と、情報が記録されたプリベイクレジスト層を現像してバンプを形成する工程と、半架橋レジスト層及びバンプに架橋反応を生じさせて実質的に完全に硬化する工程とを備えることを特徴とする
図1A〜Eは、本発明によるスタンパの製造方法を模式的に示す工程図である。
図2A〜Dは、従来のスタンパの製造方法を模式的に示す工程図である。
図3は、光ディスクの一実施形態を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施形態のスタンパ原盤11は、基盤1と、この基盤1上に設けられた半架橋レジスト層2と、この半架橋レジスト層2上に設けられた下記式(1)で表されるメトキシメチル化メラミン樹脂を含有して成るプリベイクレジスト層3とを備えるものである(図1C参照。)。
Figure 0004366193
ここで、本発明において、「半架橋」とは、化学増幅型樹脂を構成する単量体成分を完全に架橋固化する前の未架橋な樹脂(単量体の状態で存在するものも含む)を包含している状態をいう。また、「プリベイク」とは、プリベイクレジスト層3を形成させるための液状物中の残存溶剤を蒸発させるべく、オーブン又はホットプレート等を用いたベーキング処理が施され、形成される層が安定化された状態をいう。
基盤1を構成する材料としては、例えば、金属、ガラス、石英、セラミック、合成樹脂等が挙げられる。金属としては、例えば、ニッケル、アルミニウム、チタン、ステンレス鋼、タングステン、クロム又はこれらの合金等が挙げられ、Ni金属が一般的である。
基盤1の厚さは、得られる光ディスクが規格値の範囲内となるような厚さであれば特に制限されない。例えば、光ディスクの成形を射出成形により行う場合、基盤1の厚さは好ましくは230〜330μm、より好ましくは280〜300μmである。
光ディスク基盤は、その射出成形時に金型内に同時に導入されたスタンパによって凹凸が転写されているため、スタンパにおける基盤1の厚さに応じて光ディスク基盤の厚さが相対的に変化する。従って、基盤1が230μmより薄いと、得られる光ディスク基盤が規格値である1.2mm±0.05mmよりも厚くなる傾向にあり、基盤1が330μmより厚いと、得られる光ディスク基盤の厚さが規格値よりも薄くなる傾向にある。
基盤1上に設けられる半架橋レジスト層2は、熱及び/又は光線によって架橋反応を生じる材料から構成され、かかる材料が加熱及び/又は光線の照射によって半架橋されて成るものである。このような材料としては、例えば、ネガ型フォトレジスト、ポジ型フォトレジスト、エポキシ系熱硬化型樹脂材料、アクリル系熱硬化型樹脂材料、メラミン樹脂材料等が挙げられる。特に、後述のプリベイクレジスト層3との相性及び作業環境上の問題を考慮すると、アルカリ可溶性のネガ型フォトレジストが好ましい。
アルカリ可溶性のネガ型フォトレジストとしては、フェノール性水酸基を有する化合物が挙げられ、例えば、フェノールノボラック樹脂やクレゾールノボラック樹脂等のノボラック樹脂、p−ビニルフェノール又はp−フェノールマレイミドの単独重合体やこれらの共重合体を例示できる。これらのアルカリ可溶性のネガ型フォトレジストは、作業時に人体等に悪影響を及ぼすことがないため好ましい。
上述したもの以外の材料としては、後述するプリベイクレジスト層3との相性の観点から、下記式(1)で表されるメトキシメチル化メラミン化合物を含有して成るレジストを用いることもでき、かかる材料と上述の材料とを複数種組み合わせて用いてもよい。
Figure 0004366193
上記式(1)で表されるメトキシメチル化メラミン化合物は、その分子中に含まれるメトキシメチル基同士が反応するか、又はメトキシメチル基と半架橋レジスト層2中の他の成分とが反応することにより結合して架橋を形成するものと考えられる。この場合、半架橋レジスト層2の形成時における半架橋とは、メトキシメチル化メラミン化合物における6つのメトキシメチル基のうち、その一部分が反応して架橋を形成した状態をいう。こうして形成された半架橋レジスト層2は現像液に対して殆ど溶解性を示さない状態となる。
この半架橋レジスト層2は、基盤1と後述するプリベイクレジスト層3との密着強度を高めるために設けられるものである。従って、その厚さは、充分な密着強度を保持できる範囲とすることが好ましく、具体的には、好ましくは50〜300nm、より好ましくは100〜150nmである。半架橋レジスト層2の厚さが50nmより薄いと、プリベイクレジスト層3との密着強度が不充分となり、光ディスクの成形時にその形状が損なわれる場合がある。また、300nmより厚いと、それ以上の密着強度の向上は見られず、結果としてレジストの浪費となってスタンパの製造コストが増大する傾向にある。
また、プリベイクレジスト層3を形成する材料としては、熱によってプリベイクされる材料であればどのようなものでも使用し得るが、本発明においては、前述の半架橋レジスト層2との相性、後述のスタンパを製造する際のレジストバンプ4の形成性、形成されたレジストバンプ4の強度・耐久性及び作業時の安全性を考慮すると、下記式(1)で表されるメトキシメチル化メラミン化合物が最も好ましい。
Figure 0004366193
上記式(1)で表されるメトキシメチル化メラミン化合物以外の材料としては、例えば、ネガ型フォトレジスト、ポジ型フォトレジスト、電子線レジスト等が挙げられ、アルカリ可溶性ネガ型フォトレジストが好ましく、また、密着性の観点から上述の半架橋レジスト層2に用いられる材料と同一の材料も好ましい。また、これらを複数種組み合わせて用いることもできる。
プリベイクレジスト層3は、これらの熱によってプリベイクされる材料が上記半架橋レジスト層2上に塗布された後に、プリベイクにより塗布時に混合した溶媒等が除去されて流動性が低下した状態となったものである。プリベイクレジスト層3用の材料が上記メトキシメチル化メラミン化合物である場合、プリベイクによっては上述したようなメトキシメチル基による架橋反応は生じていないものと考えられるが、現像液への溶解性が低下しない程度であれば、プリベイクにより若干の架橋反応が生じていても構わない。
かかるプリベイクレジスト層3の厚さは、上述の基盤1の場合と同様に、得られる光ディスク基盤が規格範囲内となるような厚さであればよく、それぞれの光ディスクの規格に応じて適宜調整することができる。例えば、DVDの場合には、プリベイクレジスト層3の厚さは好ましくは100〜300nmであり、より好ましくは150〜250nmである。
なお、プリベイクレジスト層3は、上述以外の成分を含有することもでき、例えば、スタンパ形成後に電気信号等の特性検査を行う目的で色素等を含有させることが好ましい。通常、スタンパの製造後には、得られたスタンパにおけるバンプの状態を検査する必要があり、かかる検査においては、光の照射により凹凸の状態を観察できるスタンパ再生機が一般的に用いられている。
スタンパ原盤11を用いて得られたスタンパにおけるレジストバンプ4が、無着色又は透明である場合、スタンパ再生機からの再生光が透過してしまうためスタンパ再生機による検査が困難な傾向にある。これに対し、再生光の波長領域に吸収性を有する色素等をレジスト中に含有させることによって、再生光に対する吸収性を付与してレジストバンプ4の検査を行うことが極めて容易となる。
より具体的には、従来のスタンパ再生機としては、635nm又は650nmの波長の再生光を照射するものが多用されているので、プリベイクレジスト層3に含有させる色素は、波長635〜650nmの光に対する吸収性を有するものであることが好ましい。この場合、プリベイクレジスト層3は、濃緑色又はそれに近い色を呈する傾向にある。
さらに、このような色素としては、スタンパ作製時又は光ディスクの作製時においても変化を生じることのない耐熱性(250℃程度)を有するものが好ましく、またプリベイクレジスト層3を形成する材料に対する溶解性に優れるものがより好ましい。
次に、本発明によるスタンパの製造方法について図1に基づいて説明する。図1A〜Eに示すように、まず、基盤1表面の微小な傷を除去するために基盤1の少なくとも一方の面を研磨又は洗浄する(図1A)。
研磨の方法としては、例えば、酸化セリウム(CeO)といった研磨剤を用いて行われる機械研磨、化学薬品を用いた化学研磨、電解研磨、無電解研磨、スパッタリング等による物理研磨等が挙げられ、研磨する基盤に応じて適宜選択することができる。また、洗浄は、研磨における研磨粉等を除去するために実施するものであり、周知の方法で実施することができる。
次に、基盤1における研磨又は洗浄された面上に、半架橋レジスト層2を形成すべく、熱及び/又は光線によって架橋反応を生じる材料を塗布する。かかる塗布は、スピンコート法、スプレー法、ロールコート法、ディッピング法等の公知の方法から好ましい方法を適宜選択して実施することができる。なお、半架橋レジスト層2と基盤1との密着性の向上を目的として、塗布面上に適宜のカップリング剤を予め塗布しておいてもよい。
このようにして基盤1上に熱及び/又は光線によって架橋反応を生じる材料を塗布した後、加熱又は光線を照射することにより、かかる材料が完全に架橋しない程度に架橋反応を生じさせて、半架橋レジスト層2を形成する(図1B)。加熱は、オーブンやホットプレート等を用い、架橋反応が完了しないような温度及び時間で実施することができる。また、光線の照射による架橋は、例えばUVキュアリング法により実施することができ、その照射の条件は完全架橋が生じないように適宜設定する。
半架橋レジスト層2を形成するための材料として、上記式(1)で表されるメトキシメチル化メラミン化合物を用い、加熱により半架橋する場合、好ましくは70〜250℃、より好ましくは80〜200℃で、好ましくは10秒〜20分、より好ましくは20秒〜10分の間加熱する。
また、光線の照射により半架橋する場合、好ましくは200〜450nm、より好ましくは250〜360nmの波長を有する光線を、好ましくは10秒〜20分、より好ましくは20秒〜10分照射する。但し、これらの条件は、基盤1の厚さ、塗布される材料の厚さ、又は加熱装置や光線の種類によって変更することができる。
半架橋レジスト層2の形成後、その上に、プリベイクレジスト層3を形成するためのレジスト材料を、スピンコート法、スプレー法、ロールコート法、ディッピング法等の公知の手段により塗布し、さらにオーブン又はホットプレートを用いて加熱することによりプリベイクしてプリベイクレジスト層3を形成させ(図1C)、スタンパ原盤11を得る。
プリベイクレジスト層3を形成するレジスト材料として、上記式(1)で表されるメトキシメチル化メラミン化合物を含む材料を用いる場合、プリベイクは、好ましくは80〜100℃、より好ましくは85〜95℃で、好ましくは70秒〜15分、より好ましくは80秒〜12分の間加熱することにより実施する。但し、これらの条件は、基盤1の厚さ、半架橋レジスト層2の厚さ、塗布されたレジスト層の厚さ、用いる加熱装置の種類に応じて適宜変更可能である。
なお、プリベイクレジスト層3に、上述した色素等のその他の成分を更に含有させる場合には、レジスト材料を塗布する前に、当該成分をレジスト材料中に予め含有させておくことが好ましい。
得られたスタンパ原盤11におけるプリベイクレジスト層3上には、自然環境に存在する化学物質や菌類による当該層の汚染を防ぐため、保護膜を必要に応じて設けてもよい。保護膜に用いられる材料としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリレート、シリコーン樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹脂が挙げられる。
保護膜としては、後述の露光時に照射する光の波長に対して充分な透過性を有し、且つ後述の現像における現像液に溶解される特性を有する材料が好ましい。このような材料としてはポリビニルアルコールが例示できる。なお、これらの保護膜を形成する材料中に、防菌剤、殺菌剤、界面活性剤等の添加剤を更に含有させてもよい。プリベイクレジスト層3上に保護膜を形成させる方法としては、スピンコート法、スプレー法、ロールコート法等の公知の方法を適宜選択して用いることができる。
次に、得られたスタンパ原盤11におけるプリベイクレジスト層3に、例えばg線、i線、Arレーザ、Krレーザ、ArFレーザ、KrFレーザやFレーザといった光源からの光、X線、電子線等を照射して露光を行い、所定のパターンを形成する。例えば、スタンパを用いて製造される光ディスクがDVDである場合、波長が351〜413nmの光線を照射することが好ましい。
プリベイクレジスト層3を露光した後、未露光部を除去する(現像する)ことにより、一定の凹凸のパターン(一定の情報)を有するレジストバンプ4(バンプ)を形成する(図1D)。現像は、アルカリ系現像液を用いて実施することができる。
現像液としては、例えば、第三燐酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の無機アルカリ水溶液、テトラメチルアンモニウムヒドロオキシド(TMAH)等のテトラアルキルアンモニウムヒドロオキシド水溶液、エチレンジアミン、トリエチルアミン等の有機アルカリ溶液等が例示される。現像液の濃度及び現像条件は、用いる現像液の種類に応じて適宜設定することができる。
プリベイクレジスト層3として、上記式(1)で表されるメトキシメチル化メラミン化合物を含有するレジストを用いる場合、現像液としては、TMAH溶液が好ましく、この場合、そのアルカリ濃度は0.4〜2.5wt%であると好ましい。また、現像液の温度は常温であることが好ましく、現像時間は30〜90秒が好ましい。
このようにしてレジストバンプ4を形成した後、半架橋レジスト層2及びレジストバンプ4に、加熱及び/又は光線の照射等の処理を施すことにより、これらを実質的に完全架橋して硬化させ本発明のスタンパ21を得る(図1E)。加熱処理は、オーブン、ホットプレート等を用いて実施することができ、また光線の照射処理は、UVキュアリング法により実施することができる。
プリベイクレジスト層3の材料が上記メトキシメチル化メラミン化合物である場合、架橋は上述の如くメトキシメチル基の反応により形成される。この場合、実質的に完全架橋された状態とは、半架橋の状態よりも更に多くのメトキシメチル基が架橋を形成した状態であり、好ましくは大部分が架橋を形成している状態である。そして、完全架橋により形成されたレジストバンプ4は現像液へ殆ど溶解せず、実質的に不溶である。
加熱処理の場合、好ましくは175〜250℃の間で多段階にベーキングすることにより、半架橋レジスト層2及びレジストバンプ4が実質的に完全架橋する。また、光線の照射処理の場合、好ましくは200〜450nm、より好ましくは250〜360nmの波長の光線を、好ましくは10秒〜20分、より好ましくは20秒〜10分照射することにより半架橋レジスト層2及びレジストバンプ4が実質的に完全架橋する。加熱処理及び光線の照射処理は、少なくとも一方を実施すればよいが、架橋を確実に完了させるためには両方を実施することが好ましい。ただし、これらの条件は、基盤1の厚さ、半架橋レジスト層2の厚さ、レジストバンプ4の厚さ、用いられる加熱装置等に応じて適宜変更が可能である。
このようにして製造されたスタンパ21は、プリベイクレジスト層3が架橋されて成るメトキシメチル化メラミン樹脂から構成されるレジストバンプ4を有するので、強度及び耐久性に優れたものとなる。
また、本発明のスタンパ原盤11から製造されたスタンパ21は、基盤1とレジストバンプ4とが樹脂材料で構成される半架橋レジスト層2の硬化物を介して接合されるので、各層間の密着性が格別に高められる。よって、スタンパ21の強度及び耐久性を一層向上できる。また、基盤上に直接バンプを形成させるような場合に比して、レジストバンプ4が基盤1から剥離してしまうこと抑制できる。
これらにより、レジストバンプ4が形成されたスタンパ21は、高温・高圧条件が必要とされる光ディスク基盤の成形時においてもピットやグルーブの形成(情報の転写)を良好に行うことができる。また、複数回繰り返して使用した場合においてもレジストバンプ4の欠損や基盤1からの剥離といった経時劣化を生じることが少ない。
また、スタンパ21は、従来のスタンパの製造方法においてNi電鋳用の型として用いられてきたレジスト原盤に相当するものである。つまり、従来の製造方法においてはかかるレジスト原盤を形成した後に、さらに長時間を要し、且つ不良の生じやすい電鋳工程が必要であったのに対し、本発明のスタンパ原盤11を用いると、その電鋳工程を省略できる。従って、本発明によれば、スタンパの製造を短時間で行うことが可能となり、また歩留を大幅に向上できる。
さらに、Niの電鋳はメッキにより実施されるが、通常メッキ処理後は用いたメッキ液等の廃液が生じるため環境上好ましくなく、また廃液処理のコストがかかっていた。これに対して、本発明のレジスト原盤11によればメッキによる廃液は生じないため、コストの削減のみならず、環境に対しても望ましい方法を実現できる。
またさらに、従来のスタンパの製造方法においては、上述の如くいったんレジストの露光・現像を実施してレジスト原盤を得た後に、それを型としてNi電鋳を更に実施しており、スタンパの凹凸を形成するために多段階の工程が必要となっていた。これに対し、本発明によるスタンパの製造方法によれば、露光・現像の工程のみで凹凸の形成が可能である。よって、スタンパ21には露光によるパターニングが精度よく再現される。その結果、微細なパターニングを行った場合であっても加工精度の低下を充分に軽減できる。
そして、このような優れた特性を有するスタンパ21を用い、光ディスク基盤に一定の情報を転写することによって光ディスクを得ることができる。図3は、本発明の光ディスクの一実施形態を示す断面図である。光ディスク200は、ピットが形成された光ディスク基盤201と、この基盤上に形成された反射層202と、この反射層上に形成されたダミー基盤203とから構成され、基盤上に形成されたピットが上述の本発明のスタンパ21により転写されて成るものである。
光ディスク基盤201を構成する材料としては、光ディスクの記録を読み出すための光に対して透明性(透光性)を有するものであればよく、例えばポリカーボネートが挙げられる。また、反射層202は、例えばアルミニウム等から構成されるものであり、読み出し光に対する反射率を向上させるために設けられる。さらに、ダミー基盤203は、ピットの形成された基盤又は反射層を保護するものであり、基盤201と同一の材料から構成されることが好ましい。
このような光ディスク200は、上述の本発明のスタンパ21を用い、光ディスク基盤201又は当該基盤上に形成された記録層に一定の情報を転写することにより製造される。このとき、転写は光ディスクの成形と同時に行うことができる。成形方法としては、例えば、射出成形、注型成形、プレス成形等の公知の方法が挙げられ、射出圧縮成形が一般的である。成形条件は、成形する光ディスクの種類(DVD、CD等)に応じて適宜決定することができる。また、スタンパ21における基盤1の金型に定着する面が研磨されていると、成形時にスタンパ21が金型から脱落する等の不具合が生じ難くなるため好ましい。
(実施例1)
<スタンパ原盤の製造>
まず、外径200mm、厚さ0.3mmであるNi基盤の一方の面を酸化セリウム(CeO)を用いて機械研磨した。次に、Ni基盤の研磨された面に下記式(1)で表される化合物を含有するアルカリ可溶性ネガ型レジスト(NNR600S2、ナガセケムテックス株式会社製)を、スピンコーターによって200nmの厚さに塗布した。
Figure 0004366193
塗布後、かかるレジストを110℃に設定されたホットプレート内で2分間処理して熱架橋させ、また加熱後/前にUV光を照射し光架橋させることにより、半架橋レジスト層を形成した。次に、半架橋レジスト層の上面に上記式(1)で表されるメトキシメチル化メラミン樹脂を含有するアルカリ可溶性ネガ型レジスト(NNR600S2、ナガセケムテックス株式会社製)を、スピンコーターによって200nmの厚さに塗布した後、85℃に設定されたオーブン内で10分間プリベイクすることによりプリベイクレジスト層を形成し、スタンパ原盤を製造した。
(実施例2)
<スタンパの製造>
得られたスタンパ原盤のプリベイクレジスト層にArレーザー(351nm)を所定のパターンで照射して一定の情報を記録した後、110℃に設定されたホットプレート内で4分間のベーキングを行った。次いで、1.57wt%のTMAH水溶液を用いて、常温(約24℃)で60秒間のスピン現像を行い、露光部を除去してレジストバンプを形成した。次いで、レジストバンプが形成されたスタンパ原盤に対し、175℃に設定されたホットプレート内で10分間処理した後に250℃に設定されたホットプレート内で10分間の処理を行う多段ベークを施した。さらに、ディープUV光を用いて半架橋レジスト層及びレジストバンプを完全架橋した。それから、そのスタンパ原盤を外径138mm、内径22mmのドーナツ状に打ち抜き、スタンパを製造した。
参考
<光ディスクの製造>
光ディスク基盤の材料として、ポリカーボネート樹脂を用いた。上述の実施例2で得たスタンパを金型に取り付け、射出圧縮成形によって、そのスタンパに記録された情報パターンが転写された外径120mm、内径15mmの光ディスク基盤を得た。次に、その光ディスク基盤における情報パターン転写面にアルミニウムスパッタリングを施して反射膜を成膜した。さらに、その反射膜上に光ディスク基盤と同じ大きさのポリカーボネート製ダミー盤を接着剤を用いて貼り合わせ、光ディスクを製造した。
以上説明したように、本発明のスタンパ原盤の製造方法及びスタンパの製造方法によれば、スタンパの製造において長時間を要し且つ不良が生じ易いNi電鋳工程を省くことができ、しかも、精度よく微細な凹凸のパターンを形成することが可能となる。

Claims (3)

  1. 盤上に熱及び/又は光線によって架橋反応を生じる化合物を塗布し、加熱又は光線を照射することにより前記化合物が完全に架橋しない程度に架橋反応を生じさせて半架橋レジスト層を形成する工程と、
    前記半架橋レジスト層上に、下記式(1)で表される化合物を含有して成るプリベイクレジスト層を形成する工程と、を備え、
    前記プリベイクレジスト層を形成する工程において、プリベイクは85〜95℃で加熱することで行う、スタンパ原盤の製造方法。
    Figure 0004366193
  2. 前記プリベイクレジスト層を形成する工程を実施した後に該プリベイクレジスト層上に保護膜を形成する工程を備える請求項1に記載のスタンパ原盤の製造方法。
  3. 盤上に熱及び/又は光線によって架橋反応を生じる化合物を塗布し、加熱又は光線を照射することにより前記化合物が完全に架橋しない程度に架橋反応を生じさせて半架橋レジスト層を形成する工程と、
    前記半架橋レジスト層上に、下記式(1)で表される化合物を含有して成るプリベイクレジスト層を85〜95℃で加熱することで形成する工程と、
    該プリベイクレジスト層に一定の情報を記録する工程と、
    情報が記録された前記プリベイクレジスト層を現像してバンプを形成する工程と、
    前記半架橋レジスト層及び前記バンプに架橋反応を生じさせて実質的に完全に硬化させる工程と、
    を備えるスタンパの製造方法。
    Figure 0004366193
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