JPH1021589A - レリーフ構造の製造法 - Google Patents

レリーフ構造の製造法

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JPH1021589A
JPH1021589A JP17357896A JP17357896A JPH1021589A JP H1021589 A JPH1021589 A JP H1021589A JP 17357896 A JP17357896 A JP 17357896A JP 17357896 A JP17357896 A JP 17357896A JP H1021589 A JPH1021589 A JP H1021589A
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JP
Japan
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photosensitive layer
film
substrate
optical
heating
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JP17357896A
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Inventor
Yasuki Mori
靖樹 森
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドライ現像で、複製の容易な、光デスク、光
デスク記録用原版、光デスク用スタンパを簡易に製造で
きるレリーフ構造の製造法を提供する。 【解決手段】 (A)感光層を基板上に設ける工程、
(B)感光層をパターン状に露光する工程、(C)感光
層を加熱することにより露光部の膜厚を増大させる工程
及び(D)感光層の全面を均一に露光する工程を含むこ
とを特微とするレリーフ構造の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光デスク、光デス
ク記録用原板、光デスク用スタンパ等の製造に有用なレ
リーフ構造の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】光デスクは記録媒体の形状が円盤状をし
た形式で時系列の信号をビットバイビットで記録再生す
るものである。読み出しが可能な固定メモリデスクは現
在市販されているレーザビデオデスクやデジタルオーデ
オデスク(コンパクトデスクシステム)及びその延長上
のCD−ROMなどがその用途の代表例である。
【0003】光デスクの製造方法はデスクの複製に必要
な金属の原板(スタンパ)が完成するまでのマスタリン
グ工程と、その後最終の製品であるデスクが完成するま
での複製(レプリケーション)またはデスク化工程から
なる。マスタリング工程は、まず、ガラス板の表面上に
一様にフォトレジスト層を形成したフォトレジスト原板
を用意してレーザカッテング工程において、レーザビー
ムにより、フォトレジスト層の上に、所定の情報に対応
したスポット列の潜像を螺旋または同心円状に形成す
る。次に、現像工程において、現像装置に露光したフォ
トレジスト原板を装着しこれを現像してレリーフパター
ンを得る。すなわち、フォトレジスト原板上に記録すべ
き信号に対応する微小凹凸(ビット)の列を設けてビッ
トを有するフォトレジスト層とガラス板からなる光デス
ク記録用原板、現像原板を得る。
【0004】ポストベーク工程において現像原板である
フォトレジスト層を乾燥させてガラス基板に定着させて
乾燥原板が得られる。これに導電性を与えるために銀な
どの金属をスパッタすることにより、マスタ原板を得
る。これにニッケル等の電鋳をおこなう。所定の厚さに
してガラス板から外して、洗浄して金属のマスタを完成
させる。必要に応じてマザースタンパが作成される。最
終的にはニッケルのスタンパを得る。
【0005】光デスクはトラッキングガイドのために、
案内溝がスパイラル状または同心円状に形成されてお
り、案内溝と案内溝との間に位置する凸部がランド部と
呼ばれる。案内溝の幅は一般に0.3〜0.8μm、ラ
ンド部の幅は一般に0.8〜1.3μmであり、深さ及
び高さは600〜1200Å程度である。このような溝
は極めて微細なパターンであり、このパターンをガラス
基板又はプラスチック基板の一枚ごとに形成するのは大
変である。特殊用途では、一枚だけの光デスクを必要と
する用途があり(プライベイトデスク)、ビットを有す
るフォトレジスト層とガラス板からなる光デスク記録用
原板、現像原板が製品となることがある。マスタリング
工程で作られたスタンパを用いて複製を行う。成形工程
という。成形工程で作成した基板(レプリカ)は洗浄の
後記録膜または反射膜および保護膜がコーテングされ
る。両面の位置あわせを行って接着剤で貼り合わせて成
形してラベルを貼り付けるかまたは印刷してパッキング
を行って完成品となる。
【0006】エンボス複製(熱プレスによる大量生産)
や2P法による複製ができる。エンボス複製は高価な原
板スタンパを作成後、熱可塑性樹脂に繰返し熱プレス成
形する方法であり、2P(Photo Polymerの略)法はU
V硬化樹脂等のフォトポリマを原板に密着した状態で硬
化させる方法である。フォトレジスト層とガラス板から
なる現像原板の製造方法は干渉縞の光強度分布をポリマ
表面の凹凸に変換して記録するものでレーザ光の強弱に
応じて溶解性が変化する高解像度の感光材料が使用され
ている。ノボラック樹脂ポジ型レジスト、三成分系化学
増幅型ポジレジスト、光架橋型レジスト、光ラジカル重
合型レジスト、光カチオン重合型レジストなどがある。
いずれも、光デスクの光学系のパターンの露光により、
溶解性の変化があることを利用して、液体に溶解させて
現像し熱光等によって定着させる方法である。光デスク
の記録材料にはハロゲン化銀、硬化重クロム酸処理ゼラ
チン、強誘電性結晶、光重合体、フォトクロミックスな
どがある。
【0007】従来のスタンパの製造方法では、ノボラッ
ク樹脂ポジ型レジスト、三成分系化学増幅型ポジレジス
ト、光架橋型レジスト、光ラジカル重合型レジスト、光
カチオン重合型レジストなどがあるが、いずれも露光現
像の工程を必要としているので、現像の工程で現像液を
必要とすること、レジストの膨潤があり、パターンの欠
陥が生じやすいこと、現像後現像液の除去の工程が必要
なことがあり、このようなことのないドライ現像に大き
な期待が寄せられている。ドライ現像の例としては、特
開平2−3081号公報、特開平2−3082号公報に
開示されている屈折率の変化を利用した体積型のホログ
ラムはこの期待に添うものであるが、体積型のホログラ
ムのため、エンボス複製(熱プレスによる大量生産)や
2P法による複製ができない。エンボス複製は高価なス
タンパ原板を作成後、熱可塑性樹脂に繰返し熱プレス成
形する方法であり、2P(Photo Polymerの略)法はU
V硬化樹脂等のフォトポリマを原板に密着した状態で硬
化させる方法であるがいずれも利用出来ない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
は、ドライ現像で、複製の容易な光デスク、光デスク記
録原板、光デスク用スタンパ等を簡易に製造できるレリ
ーフ構造の製造法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)感光層
を基板上に設ける工程、(B)感光層をパターン状に露
光する工程、(C)感光層を加熱することにより露光部
の膜厚を増大させる工程及び(D)感光層の全面を均一
に露光する工程を含むことを特微とするレリーフ構造の
製造法に関する。
【0010】本発明において、基板上に設けられる感光
層は、感光性樹脂組成物(後述する)の有機溶剤溶液を
基板上に塗布乾燥することにより形成できるが、作業性
の点から感光性フイルムを用いて形成することが好まし
い。感光性フイルムは、透明なベースフイルム、例えば
ポリエチレンテレフタレートなどのフイルム上に、感光
性樹脂組成物を塗布し、乾燥させて感光層を形成させた
ものである。この感光層は未硬化であり、柔軟で、粘着
性を有するため、この上にさらにポリエチレンフイルム
などの保護フイルムを貼り合わせて外部からの損傷、異
物の付着等を防止することが望ましい。感光性フイルム
の感光層は、保護フイルムを剥がしながら基板上に貼り
合わされ、また、感光性樹脂層表面のベースフイルムは
通常、露光した後に除去される。しかし、光デスク用ス
タンパの完成後もベースフイルムを剥離しないで貼り付
けたままとして、光デスク用スタンパの保護膜とするこ
とも出来、ゴミ、塵埃の付着がなく、光デスク用スタン
パが良好に保存される。
【0011】透明なベースフイルムまたは保護フイルム
としては、その膜厚は光デスク記録用原板、光デスク用
スタンパの記録のためには高解像度が必要なために薄い
ほど良いが、0.5μmから20μmが使用に好適であ
る。ベースフイルムとしては、低密度ポリエチレン、高
密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポ
リ−4−メチルペンテン−1、ポリプタジエン、アクリ
ロニトリル共重合体、塩化ビニリデン−アクリル酸メチ
ル共重合体、エチレンビニルアルコール共重合体、ポリ
ビニルアルコール(PVA)、ポリアミド、ポリエステ
ル(OPET)、非結晶ポリエステル(PET)、ポリ
カーボネート、ポリテトラフルオロエチレン、シリコン
エラストマー、ポリ塩化ビニル(PVC)などが好適で
ある。
【0012】感光性樹脂組成物は、(a)エチレン性不
飽和化合物、(b)フイルム性付与ポリマ及び(c)光
重合開始剤を含有することが好ましい。本発明における
基板としては、特に制限はないが、例えば、ガラス板、
プラスチック等の可撓性材料からなる板などが挙げられ
る。また、通常の光デスク用基板、光デスク記録原板用
基板、光デスクスタンパ用基板を使用することもでき
る。基板は透明であることが好ましい。基板の厚さは、
通常、0.5〜5mmである。
【0013】エチレン性不飽和化合物(a)としては、
例えば、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を
付加して得られる化合物(トリメチロールプロパンジア
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、テトラメチロールメタントリアクリレート、ジペン
タエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリス
リトールヘキサアクリレート等)、グリシジル基含有化
合物にα,β−不飽和カルボン酸を付加して得られる化
合物(トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル
トリアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエー
テルジアクリレート等)、多価カルボン酸(無水フタル
酸等)と水酸基及びエチレン性不飽和基を有する化合物
(β−ヒドロキシエチルアクリレート等)とのエステル
化物、アクリル酸のアルキルエステル(アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
2−エチルヘキシル等)、トリメチルヘキサメチレンジ
イソシアナートと2価アルコールと2価のアクリル酸モ
ノエステルとを反応させて得られるウレタンジアクリレ
ート化合物、ビスフェノールAのアルキレンオキシド
(エチレンオキシド、プロピレンオキシド等)の付加物
と水酸基及びエチレン性不飽和基を有する化合物(β−
ヒドロキシエチルアクリレート等)とのエステル化物
(2,2−ビス〔(4−アクリロキシペンタエトキシ)
フェニル〕プロパン)、γ−クロロ−β−ヒドロキシプ
ロピル−β′−アクリロイルオキシエチル−o−フタレ
ート、これらに対応するメタクリレートなどが挙げられ
る。これらの化合物は単独で又は2種類以上を組み合わ
せて使用される。
【0014】光感度、現像性の点から、(a)成分の配
合量は(a)成分と(b)成分の総量を100重量部と
して90〜50重量部とされることが好ましい。
【0015】フイルム性付与ポリマー(b)としては、
例えば、アクリル酸アルキルエステル又はメタクリル酸
アルキルエステルとアクリル酸又はメタクリル酸との共
重合体、アクリル酸アルキルエステル又はメタクリル酸
アルキルエステルと必要に応じて用いられるアクリル酸
又はメタクリル酸とこれらと共重合し得るビニルモノマ
ーとの共重合体等が挙げられる。
【0016】アクリル酸アルキルエステルとしては、例
えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等が挙げられ
る。また、メタクリル酸アルキルエステルとしては、前
記アクリル酸アルキルエステルに対応するものが挙げら
れる。共重合し得るビニルモノマーとしては、例えば、
アクリル酸ジメチルアミノエチルアクリレート、テトラ
ヒドロフルフリルアクリレート、アミノエチルアクリレ
ート、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、
2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレー
ト、これらに対応するメタクリレート、アクリルアミ
ド、メタクリルアミドジアセトンアクリルアミド、スチ
レン、ビニルトルエン等が挙げられる。
【0017】また、(b)フイルム性付与ポリマーとし
て、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、セバシン酸
等を用いたポリエステル、ブタジエンとアクリロニトリ
ルとの共重合体、セルロースアセテート、セルロースア
セテートブチレート、メチルセルロース、エチルセルロ
ース等も併用することができる。(b)成分の使用によ
って、塗膜性や硬化物の膜特性が向上し、その配合量
は、(a)成分及び(b)成分の総量を100重量部と
して、10〜50重量部が好ましい。配合量が10重量
部未満では、エチレン性不飽和化合物が多くなるため光
感度が低下する傾向があり、50重量部を超えると、光
硬化物が脆くなる傾向がある。また、(b)成分の重量
平均分子量は、前記塗膜性や膜強度の点から10,00
0〜500,000であることが好ましい。なお、重量
平均分子量は、ゲルパーミェーションクロマトグラフィ
測定により、ポリスチレン換算した値である。
【0018】光重合開始剤(c)としては、例えば、芳
香族ケトン(ベンゾフェノン、N,N′−テトラメチル
−4,4′−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーのケト
ン)、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェ
ノン、4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン、2−
エチルアントラキノン、フェナントレンキノン等)、ベ
ンゾインエーテル(ベンゾインメチルエーテル、ベンゾ
インエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル
等)、ベンゾイン(メチルベンゾイン、エチルベンゾイ
ン等)、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量
体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニル
イミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−
4,5−ジ(m−メトキシフェニル)−4,5−ジフェ
ニルイミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニ
ル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−
(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダ
ゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5
−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メ
トキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール二量体、
2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェ
ニルイミダゾール二量体、2−(p−メチルメルカプト
フェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体
等)、アクリジン誘導体(1,7−ビス(9−アクリジ
ニル)ヘプタン等)などが用いられる。これらの化合物
は単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0019】(c)成分の配合量は、(a)成分及び
(b)成分の総量100重量部に対して、0.1〜10
重量部が好ましい。この配合量が、0.1重量部未満で
は、光感度が不充分となる傾向があり、10重量部を超
えると、露光の際に組成物の表面での光吸収が増大し、
内部の光硬化が不充分となる傾向がある。
【0020】前記着色感光性樹脂層には、加熱硬化性を
高めるためにカルボキシル基含有フイルム性付与ポリマ
ーのカルボキシル基と熱反応するメラミン樹脂及び/又
はエポキシ樹脂を、(a)成分と(b)成分の総量10
0重量部に対して、1〜20重量部添加し、加熱するこ
とが好ましい。加熱温度は、130〜200℃とするこ
とが好ましく、加熱時間は、30〜60分とすることが
着色層の架橋密度向上、耐熱性向上等の点から好まし
い。
【0021】次に(A)〜(D)の工程の詳細について
感光性フイルムを使用する場合を例にとって説明する。 (A)感光層を基板上に設ける工程 例えば、感光性フィルムを感光層が基板に接するように
して基板に貼り付けることにより、感光層を基板上に設
けることができる。貼り付けは、通常はラミネータと称
するゴムロールを二本以上接触させて回転させる装置を
用いる。基板とフイルムを重ねてゴムロールの間を通
し、加圧と加熱により、感光性フイルムを基板に貼り付
ける。貼り付けはこの方法に限らない。基板と感光性フ
イルムを重ねて親指の腹で擦って貼り付けても良い。篦
でしごく方法もある。麺棒で押す、L鋼で擦る、バーコ
ータ、アプリケータなどで貼り合わせるのも有力な方法
とされている。真空ラミネータ、真空加圧の方法もあ
る。
【0022】(B)感光層をパターン状に露光する工程 通常の光デスクのパターンを露光する光学系を用いるこ
とができるが、He−Cdレーザの441.6nm光が感
度良く使用できる。
【0023】(C)感光層を加熱することにより露光部
の膜厚を増大させる工程 感光層の露光部の膜厚を増大させる工程は加熱によって
行う。(B)の露光により、露光部のモノマは反応して
ポリマ化するので、露光部ではモノマの濃度が低下す
る。そのため、未露光部から露光部へモノマが移動して
来るので露光部の体積が増加して膜厚が増加する。膜厚
の増加速度は温度によって変化するので加熱は室温以上
で、感光層が熱硬化反応を開始する温度以下で行うのが
好ましい。膜厚の増加は感光層の膜厚が0.5μm〜1
0μmのときに0.2μmから0.6μmとなり、飽和
する傾向がある。感光層の膜厚が10μm以上になり、
厚くなると、明確な膜厚の増大は見られない。これは、
モノマが光硬化した部分ではその空隙に入り込んで来る
ためである。低温では長時間、高温では短時間で膜厚が
増大する。加熱は、熱板加熱、オーブン加熱、超音波加
熱、赤外線加熱、電磁誘導加熱、温水浸漬、摩擦熱加
熱、圧力オーブン内での加温、真空容器中での加温など
があり、これらに限定されない。この(C)工程により
感光層にレリーフ構造が現われる。通常、加熱温度は、
25〜150℃、好ましくは50〜120℃であり、加
熱時間は、1〜60分である。
【0024】(D)感光層の全面を均一に露光する工程 加熱により膜厚が増加したあとでは、未露光部から露光
部に移動したモノマは未反応のままであるので全面を均
一に露光することで光デスクの記録を停止させることが
出来る。この工程により、光デスク記録用原板、光デス
クは固定し定着する。現像の工程が加熱によるものであ
るから、従来の方法に比べて、現像による画像の崩れ、
破損、欠けなどの発生がなく、均一な光デスク記録用原
板、光デスクが得られる利点がある。露光は、高圧水銀
ランプ等を用いて行うことができる。(B)と(C)の
工程は同時に行うこともできるし、逐次に実施すること
もできる。(D)の工程と(C)の工程の組み合わせに
よって、最適の膜厚を得ることが出来る。すなわち、露
光部の膜厚を調整することが出来る。
【0025】本発明で得られた光デスク記録用原板、光
デスクはレリーフ型であるから、印刷、複製が出来て、
大量生産が可能である。以下、それらの工程の内容を説
明する。工程は通常複製原板の作成後、本発明の光デス
ク記録用原板、光デスクからスタンパを作成し、複製原
板を用いてエンボス複製、転写箔加工、転写の後製品と
なる。
【0026】〔スタンパの作成〕本発明で得られた光デ
スク記録用原板、光デスクはそれ自体強い強度を持って
いるので、そのままでも、金属性のスタンパを作成して
複製の原板とすることもできる。スタンパはオリジナル
光デスクのレリーフ面にニッケルを充分に厚くメッキし
たあとで、これを剥離してえられる。得られたスタンパ
から同様のメッキを繰り返して複数枚のスタンパを複製
できる。 〔複製原板の作成〕ベースフイルムに離型層、レジスト
層をこの順にコーティングし光デスク記録用原板、複製
原板とする。ベースフイルムは耐熱性、強度、寸法安定
性などの点から9〜25μmのポリエステルフイルムを
用いている。
【0027】〔エンボス複製〕光デスク記録用原板、光
デスクのエンボスの工程は加熱プレス→冷却→剥離を1
サイクルとする。加熱プレス工程で複製原板の光デスク
記録用原板、光デスクのパターンを露光した層はスタン
パに加圧密着され、ガラス転移点以上に昇温され軟化し
スタンパの凹部に流れ込む。冷却の工程で光デスク層は
固化しレリーフ形状が付型される。エンボス複製の方式
には平プレスとロールプレスがあることが知られてい
て、光デスク記録原板、光デスクの製造に適用が可能で
ある。 〔転写箔化〕エンボス加工された原板は、反射層の形
成、接着層のコーテング等を経て転写箔になる。 〔転写〕転写は被転写材と転写箔を重ねてアップダウン
式のラバー式型押しによって行える。これとは別にロー
ル押しもあり、いずれも可能である。
【0028】感光性フイルムを基板に貼り付けて、光デ
スク記録用原板、光デスク光学系のパターンを露光して
加熱することにより当初、モノマとしてのエチレン不飽
和化合物(a)はマトリクスポリマとしてのフィルム性
付与ポリマ(b)に均一に分布しているが、露光部では
モノマが重合してポリマに替わっていくにつれて、周囲
からモノマが露光部に移動する。そのため露光部はモノ
マ濃度が高くなり、非露光部では低くなる。その結果、
露光部の膜厚が増大し非露光部では低下する。全面を均
一に露光すると露光部に移動していたモノマが重合す
る。また非露光部のモノマも重合する。その結果、もは
やモノマの移動はなく、光デスク記録用原板、光デスク
のパターンが定着される。現像液を用いる現像は不要で
あり、完全なドライ現像によりレリーフ構造を得ること
ができる。
【0029】
【実施例】
実施例1 (1)感光層用塗工液 表1の材料を均一に溶解した溶液200重量部にメラミ
ン樹脂5重量部をそれぞれ添加し、溶解分散して感光層
用塗工液を得た。
【0030】
【表1】
【0031】メラミン樹脂 サイメル300(ヘキサメトキシメチルメラミンの商品
名、三井東圧社製) 塗液の調整 塗工液の調整はそれぞれの材料を超音波で2.5時間混
合して調整した。
【0032】(2)感光性フイルムの塗工 得られた塗工液を、厚さ6μmのポリエチレンテレフタ
レートフイルム(テイジン社製テトロンフイルムM5R
6)上に均一な厚さにキスタッチリバース方式の塗工機
を用いて塗布し、100℃の乾燥機で2分間乾燥した。
保護フイルムとして厚さ30μmのポリエチレンフイル
ムを貼り合わせて感光性フイルムを得た。乾燥後の感光
性樹脂層の厚さは1.0μm、2.0μm、3.0μ
m、5.0μmであった。
【0033】(3)光デスクおよび光デスク用記録原板
の製造 (a)基板加熱工程 前記原板製作用の基板はソーダライムガラスであって表
面を研磨したものであって、前記基板を80℃で10分
間加熱した。 (b)貼り合わせ工程 前記光デスクおよび光デスク用記録原板用の感光性フイ
ルムの保護フイルムを剥がしながら、着色感光性樹脂層
を前記光デスクおよび光デスク用記録原板用の基板上に
下記条件でラミネートした。 ロール温度 60℃ ロール圧 1.0kg/cm2 速度 2.5m/分
【0034】(c)パターン状露光工程 アルゴンレーザの光学系を用いて、所定のパターンを露
光した。露光量は350mJ/cm2であった。 (d)加熱工程 露光後80℃で15分間加熱を行い、露光部の膜厚を増
加させた。 (e)全面露光工程 加熱後速やかに、紫外線照射機(ランプH5600L/
2、東芝電材社製)を用いて3J/cm2で照射した後、1
50℃で45分間加熱して光デスクおよび光デスク用記
録原板を得た。 (f)剥離工程 室温でポリエチレンテレフタレートフイルムを自動剥離
装置(自家製試作品、両面テープを貼り合わせたロール
でポリエチレンテレフタレートフイルムを剥離する装
置)で剥離した。
【0035】この(a)から(f)の光デスクおよび光
デスク用記録原板の形成工程を感光性樹脂層の厚さの
1.0μm、2.0μm、3.0μm、5.0μmにつ
いて行った。下記の結果を得た。
【0036】
【表2】
【0037】比較例1 実施例1と同様に行うが加熱工程を下記とした。 (d)加熱工程 露光後室温放置したままとし、加熱を行わなかった。こ
の(a)から(f)の光デスクおよび光デスク用記録原
板の形成工程を感光性樹脂層の厚さの1.0μm、2.
0μm、3.0μm、5.0μmについて行った。下記
の結果を得た。
【0038】
【表3】
【0039】比較例1においてはパターン状露光後の加
熱を行わなかったので膜厚の差が表れない結果となっ
た。モノマの移動が遅く膜厚を増加させるに至らなかっ
たためである。
【0040】実施例2 下記の表4の材料を表1の材料に置き換えた以外は実施
例1と同様に実施し、実施例1と同様の良好な結果を得
た。
【0041】
【表4】
【0042】実施例3 下記の表5の材料を表1の材料に置き換えた以外は実施
例1と同様に実施し、実施例1と同様の良好な結果を得
た。
【0043】
【表5】
【0044】実施例4 下記の表6の材料を表1の材料に置き換えた以外は実施
例1と同様に実施し、実施例1と同様の良好な結果を得
た。
【0045】
【表6】
【0046】実施例5 下記の表7の材料を表1の材料に置き換えた以外は実施
例1と同様に実施し、実施例1と同様の良好な結果を得
た。
【0047】
【表7】
【0048】
【発明の効果】請求項1記載のレリーフ構造の製造法に
よれば、ドライ現像で、複製の容易な光デスク、光デス
ク用記録原板、光デスク用スタンパ等を簡易に製造する
ことができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)感光層を基板上に設ける工程、
    (B)感光層をパターン状に露光する工程、(C)感光
    層を加熱することにより露光部の膜厚を増大させる工程
    及び(D)感光層の全面を均一に露光する工程を含むこ
    とを特微とするレリーフ構造の製造法。
JP17357896A 1996-07-03 1996-07-03 レリーフ構造の製造法 Pending JPH1021589A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003088235A1 (fr) * 2002-04-15 2003-10-23 Nagase & Co., Ltd. Matrice de pressage d'origine et procede de fabrication de cette matrice, matrice de pressage et procede de fabrication de cette matrice et disque optique

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