JP4364982B2 - タイヤトレッド用ゴム組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はタイヤトレッド用ゴム組成物に関し、さらに詳しくは、従来の水酸化アルミニウム配合における良好なウエット性能と低燃費性を保持するとともに、耐摩耗性を向上させたタイヤトレッド用ゴム組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ゴム用補強充填剤としては、カーボンブラックが多用されている。これは、カーボンブラックが他の充填剤に比べて、高い補強性と優れた耐摩耗性を付与しうるからである。
一方、近年の省エネルギーの社会的な要請に伴い、自動車の燃料消費節約を目的として、タイヤ用ゴムの低発熱化、すなわち低転がり抵抗を図る場合、カーボンブラックの充填量減量、あるいは大粒径のカーボンブラックの使用が考えられるが、いずれの場合も、補強性,耐摩耗性,湿潤路面でのグリップ性が低下するのを免れないことが知られている。
他方、低発熱性と、補強性,耐摩耗性,湿潤路面でのグリップ性を両立させる充填剤として、含水ケイ酸(湿式シリカ)が知られており、例えば特開平3−252431号公報,特開平6−248116号公報,特開平7−70369号公報,特開平7−188466号公報,特開平7−196850号公報,特開平8−225684号公報,特開平8−245838号公報,特開平8−337687号公報など、数多くの特許が出願されている。
【0003】
しかしながら、この含水ケイ酸は、同程度の比表面積を有するカーボンブラックと比較して、ゴム組成物の貯蔵弾性率を下げるため、ドライ路面での運動性能が劣るという問題を有している。
また、湿潤路面でのグリップ性を向上させる手段として、ゴムのガラス転移温度(Tg)を高くすることが知られている。しかしながら、ゴムのTgを高くすることは0℃でのtanδが高くなる方向にあるため、低温性能が低下するとともに、転がり抵抗が高くなる、すなわち低燃費性が悪化するという問題が生じる。
これらの問題を解決するために、これまで、様々な技術、例えば(1)特殊なシリカと練り工夫で湿潤路面でのグリップ性を向上させたタイヤトレッド用ゴム組成物(ヨーロッパ特許第501227号明細書)、(2)加工性,耐摩耗性を低下させることなく、かつ低発熱性を保持し、ウエットスキッド性能を向上させたタイヤトレッド用ゴム組成物(特開平7−149950号公報)、(3)低温域及び高温域のウエット路面又はセミウエット路面におけるグリップ性及び作業性を向上させたタイヤトレッド用ゴム組成物(特開平8−59893号公報)、(4)耐摩耗性を損なわずに、低温域及び高温域のウエット路面及びセミウエット路面におけるグリップ性を向上させたタイヤトレッド用ゴム組成物(特開平8−59894号公報)などが開示されている。
【0004】
しかしながら、上記(1)のゴム組成物においては、作業性(加工性)に問題があり、(2)のゴム組成物は、耐摩耗性が充分とはいえない。また、(3)及び(4)のゴム組成物においては、補強用充填剤の配合量が多すぎるという問題がある。
一方、ゴム用補強充填剤として、水酸化アルミニウムが知られている。この水酸化アルミニウムを配合したゴム組成物をタイヤトレッドに用いてなるタイヤは、湿潤路面でのグリップ性などのウエット性能が良好で、かつ低燃費性を有するものの、耐摩耗性に劣るという欠点を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況下で、自動車のタイヤトレッドに使用した場合、従来の水酸化アルミニウム配合における良好なウエット性能と低燃費性を保持するとともに、耐摩耗性を向上させうるタイヤトレッド用ゴム組成物を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記の好ましい性質を有するゴム組成物を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、天然ゴムやジエン系合成ゴムに対し、表面処理された特定の粒径を有する水酸化アルミニウム粒子を所定の割合で配合するとともに、カーボンブラック及び/又はシリカを所定の割合で配合することにより、その目的を達成しうることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、(A)天然ゴム及びジエン系合成ゴムから選ばれた少なくとも一種からなるゴム成分100重量部、(B)表面がビニルシラン化合物により処理された平均粒子径10μm以下の水酸化アルミニウム粒子5〜50重量部、及び(C)カーボンブラック及びシリカから選ばれた少なくとも一種5〜80重量部を含有することを特徴とするタイヤトレッド用ゴム組成物を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のゴム組成物における(A)成分としては、天然ゴム及びジエン系合成ゴムが用いられる。ここで、ジエン系合成ゴムとしては、例えばポリイソプレン合成ゴム(IR),ポリブタジエンゴム(BR),スチレン−ブタジエンゴム(SBR),アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR),クロロプレンゴム(CR),ブチルゴム(IIR)などが挙げられる。
この(A)成分の天然ゴムやジエン系合成ゴムは単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のゴム組成物における(B)成分の水酸化アルミニウム粒子としては、その表面が表面処理剤により処理された平均粒子径10μm以下のものが用いられる。水酸化アルミニウム粒子の表面を表面処理剤で処理することにより、該粒子のうち、特に径の大きい粒子が破壊核として働くのを防ぐとともに、粒子同士が凝集するのを防止し、水酸化アルミニウム凝集塊が破壊核となるのを抑制する効果が発揮される。
【0008】
この粒子表面が表面処理剤で処理された水酸化アルミニウム粒子の平均粒子径が、10μmを超えると補強効果が充分に発揮されず、耐摩耗性に劣る上、湿潤路面でのグリップ性(ウエット性能)が低下する。また、平均粒子径があまり小さすぎると粒子同士の凝集が強くなって、ゴムへの良好な分散が困難となり、所望の性能を有するゴム組成物が得られない場合がある。耐摩耗性,ウエット性能及び低燃費性のバランスなどの面から、この水酸化アルミニウム粒子の平均粒子径は0.2〜10.0μmの範囲が好ましく、特に0.4〜0.8μmの範囲が好適である。
前記表面処理剤としては特に制限はなく、従来公知の様々な表面処理剤の中から任意のものを選択して用いることができるが、これらの中でシラン系カップリング剤及びステアリン酸が好ましく、特にシラン系カップリング剤が好適である。
【0009】
ここで、シラン系カップリング剤の例としては、一般式Ra(RO)3-aSi−A1 −Sm −A2 −Si(OR)3-aRa またはX−Sm −A1 −SiRa(OR)3-a(但し、Rは加水分解可能な基(例えばメチル基,エチル基等)であり、Xは有機物と反応する官能基(例えばメルカプトアルキル基,アミノアルキル基,ビニル基,エポキシ基,グリシドキシアルキル基,ベンゾチアゾリル基,N,N−ジメチルカルバモイル基等)であり、A1 及びA2 はそれぞれ炭素数1〜9のアルキレン基である。mは0<m≦9を満たす正数であり、aは0〜2の実数である。)で表される化合物が挙げられ、具体的には、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド,ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド等のビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ポリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド,ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド等のビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ポリスルフィド、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド等のビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)ポリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド等のビス(3−トリエトキシシリルエチル)ポリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド等のビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルカルバモイルテトラスルフィド,3−トリメトキシシリルプロピルペンゾチアゾリルテトラスルフィド,3−トリメトキシシリルプロピルメタクリロイルモノスルフィドなどのスルフィド化合物、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン,3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン,3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等のメカプトシラン化合物、ビニルトリエトキシシラン,ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン化合物、3−アミノプロピルトリエトキシシラン,3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン化合物、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン,γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等のグリシドキシシラン化合物などが挙げられるが、これらの中でビニル系シランカップリング剤が好ましい。
【0010】
本発明においては、この(B)成分は一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、その含有量は、(A)成分100重量部当たり、5〜50重量部の範囲である。この含有量が5重量部未満では充分な湿潤路面でのグリップが得られず、本発明の目的が達せられない。また、50重量部を超えると耐摩耗性が損なわれる上、ゴム組成物に要求される他の物性が低下するおそれがある。耐摩耗性,ウエット性能及び低燃費性などを考慮すると、この(B)成分の好ましい含有量は、10〜30重量部の範囲である。
【0011】
本発明のゴム組成物においては、(C)成分として、カーボンブラック及びシリカの中から選ばれた少なくとも一種が用いられる。ここで、カーボンブラックとしては、製造方法によりチャンネルブラック,ファーネスブラック,アセチレンブラック及びサーマルブラックなどがあるが、いずれのものも使用することができる。また、このカーボンブラックは、窒素吸着比表面積(BET)が90m2 /g以上で、かつジブチルフタレート吸油量(DBP)が100ミリリットル/100g以上のものが好適である。
このBET値が90m2 /g未満では充分な耐摩耗性が得られにくく、またBET値があまり大きすぎると低燃費性が悪化する原因となる。耐摩耗性及び低燃費性を考慮すると、このBET値のより好ましい範囲は、90〜300m2 /gである。なお、該BET値はASTM D3037−88に準拠して測定した値である。さらに、DBP値が100ミリリットル/100g未満では充分な耐摩耗性が得られにくく、また、このDBP値があまり大きすぎると低燃費性が悪化する原因となる。耐摩耗性及び低燃費性を考慮すると、このDBP値のより好ましい範囲は、50〜200ミリリットル/100gである。なお、該DBP値は、JIS K6221−1982(A法)に準拠して測定した値である。
【0012】
一方、シリカとしては特に制限はなく、従来ゴム補強用として慣用されているもの、例えば乾式法シリカ,湿式法シリカ(含水ケイ酸)などの中から適宜選択して用いることができる。このシリカは、耐摩耗性及び低燃費性などを考慮すると、窒素吸着比表面積(BET)が70〜300m2 /gの範囲にあるものが好適である。なお、該BET値は、300℃で1時間乾燥後、ASTM D4820−93に準拠して測定した値である。
本発明においては、(C)成分として、前記カーボンブラックのみを用いてもよいし、またシリカのみを用いてもよく、あるいは、カーボンブラックとシリカを併用してもよい。この(C)成分の含有量は、耐摩耗性,ウエット性能及び低燃費性のバランスなどの面から、(A)成分100重量部当たり、5〜80重量部、好ましくは30〜70重量部の範囲で選定される。
【0013】
本発明のゴム組成物においては、該(C)成分としてシリカを用いる場合には、その効果をさらに向上させるために、所望により、表面処理剤を含有させることができる。この表面処理剤としては特に制限はなく、従来公知の様々な表面処理剤の中から任意のものを選択して用いることができるが、これらの中で特にシラン系カップリング剤が好ましい。このシラン系カップリング剤としては、前述のシラン系カップリング剤として例示したものと同じものを挙げることができる。
本発明においては、この所望により用いられる表面処理剤は単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、その含有量は、前記(C)成分のシリカに対して、通常1〜20重量%の範囲で選ばれる。この含有量が1重量%未満では表面処理剤を含有させた効果が充分に発揮されないおそれがあり、一方、20重量%を超えるとその量の割には効果の向上がみられず、むしろ経済的に不利となる。配合効果及び経済性などを考慮すると、この表面処理剤の好ましい含有量は、シリカの含有量の2〜15重量%の範囲である。
本発明のゴム組成物には、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により、通常ゴム工業界で用いられる各種薬品、例えば加硫剤,加硫促進剤,老化防止剤,スコーチ防止剤,軟化剤,他の充填剤,亜鉛華,ステアリン酸などを含有させることができる。
このようにして得られた本発明のゴム組成物は、タイヤトレッド用として用いられる。そして、該ゴム組成物をタイヤトレッドに用いることにより、ウエット性能と低燃費性と耐摩耗性のバランスに優れるタイヤを与えることができる。
【0014】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、加硫ゴムの物性は下記の方法に従って測定した。
(1)ウエットスキッド性能(湿潤路面でのグリップ性)
東洋精機(株)製、スペクトロメーターを用いて、動的歪振幅0.1%、周波数52Hz、測定温度0℃の条件で測定した際のtanδの値を、比較例1を100として指数表示した。数値が大きいほど良好である。
(2)転がり抵抗
上記(1)において、測定温度を60℃に変えた以外は、同様にして測定したtanδの値の逆数を、比較例1を100として指数表示した。数値が大きいほど良好である。
(3)耐摩耗性
ランボーン型摩耗試験機を用いて、室温でスリップ率25%の条件で試験を行い、摩耗量の逆数を比較例1を100として、指数表示した。数値が大きいほど良好である。
調製例1
水酸化アルミニウム粒子〔昭和電工(株)製,商標:ハイジライトH−43M,平均粒径0.6μm〕の粒子表面を、ビニルトリメトキシシランにより、以下に示す方法で処理し、水酸化アルミニウム粒子のビニル系シラン処理品を調製した。
ヘンシェルミキサーで該水酸化アルミニウム粒子を強制攪拌しながら、ビニルトリメトキシシラン〔チッソ(株)製,商標:S−210〕を、水酸化アルミニウム粒子に対し2.0重量%の割合で滴下した。その後、ミキサー内温度を110℃±10℃に調整しながら1時間攪拌を継続し、ビニル系シラン処理品を得た。
【0015】
調製例2
水酸化アルミニウム粒子「ハイジライトH−43M」(前出)の粒子表面を、ステアリン酸により、以下に示す方法で処理し、水酸化アルミニウム粒子のステアリン酸処理品を調製した。
ヘンシェルミキサーで該水酸化アルミニウム粒子にステアリン酸粉末を水酸化アルミニウム粒子に対し2.0重量%の割合で添加混合し、強制攪拌した。その後、ミキサー内温度を110℃±10℃に調整しながら1時間攪拌を継続し、ステアリン酸処理品を得た。
調製例3
水酸化アルミニウム粒子「ハイジライトH−43M」(前出)の粒子表面を、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランにより、以下に示す方法で処理し、水酸化アルミニウム粒子のメルカプト系シラン処理品を調製した。
ヘンシェルミキサーで該水酸化アルミニウム粒子を強制攪拌しながら、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン〔日本ユニカー(株)製,商標:A−189〕を、水酸化アルミニウム粒子に対し1.5重量%滴下した。その後、ミキサー内温度を110℃±10℃に調整しながら1時間攪拌を継続し、メルカプト系シラン処理品を得た。
【0016】
実施例1
天然ゴム20重量部とSBR〔JSR(株)製、商標:SBR1500,溶液重合スチレンブタジエンゴム〕80重量部とからなるゴム成分100重量部に対し、カーボンブラック(N339相当品)〔東海カーボン(株)製,商標:シーストKH,BET値93m2 /g,DBP値119ミリリットル/100g〕60重量部,調製例1で得られた水酸化アルミニウム粒子のビニル系シラン処理品6重量部,アロマオイル6重量部,ステアリン酸2重量部,亜鉛華3重量部,硫黄2重量部,加硫促進剤DPG(ジフェニルグアニジン)1.2重量部及び老化防止剤6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)1.0重量部を配合したのち、この配合物を150℃、30分間の条件で加硫し、得られた加硫ゴムの物性を測定した。結果を第1表に示す。
【0017】
参考例1
実施例1において、水酸化アルミニウム粒子のビニル系シラン処理品の代わりに、調製例2で得られた水酸化アルミニウム粒子のステアリン酸処理品を用いた以外は、実施例1と同様にして加硫ゴムを作製し、その物性を測定した。結果を第1表に示す。
参考例2
実施例1において、水酸化アルミニウム粒子のビニル系シラン処理品の代わりに、調製例3で得られた水酸化アルミニウム粒子のメルカプト系シラン処理品を用いた以外は、実施例1と同様にして加硫ゴムを作製し、その物性を測定した。結果を第1表に示す。
参考例3
参考例2において、カーボンブラック(N339相当品)60重量部の代わりに、カーボンブラック(N339相当品)30重量部とシリカ〔日本シリカ工業(株)製,商標:ニップシールAQ,BET値195m2 /g〕30重量部を用いた以外は、参考例2と同様にして加硫ゴムを作製し、その物性を測定した。結果を第1表に示す。
【0018】
比較例1
実施例1において、水酸化アルミニウム粒子のビニル系シラン処理品の代わりに、未処理水酸化アルミニウム粒子「ハイジライトH−43M」(前出)を用いた以外は、実施例1と同様にして加硫ゴムを作製し、その物性を測定した。結果第1表に示す。
【0019】
【表1】
【0020】
〔注〕
(1)水酸化アルミニウム粒子
A:「ハイジライトH−43M」〔昭和電工(株)製,平均粒径0.6μm〕未処理品
B:「ハイジライトH−43M」のビニル系シラン処理品
C:「ハイジライトH−43M」のステアリン酸処理品
D:「ハイジライトH−43M」のメルカプト系シラン処理品
(2)CB:カーボンブラック「シーストKH」,東海カーボン(株)製,BET値93m2 /g
(3)シリカ:「ニップシールAQ」,日本シリカ工業(株)製,BET値195m2 /g
【0021】
【発明の効果】
本発明のゴム組成物は、タイヤトレッドに使用することにより、従来の水酸化アルミニウム配合における良好なウエット性能と低燃費性を保持するとともに、耐摩耗性を向上させたタイヤを与えることができる。
Claims (2)
- (A)天然ゴム及びジエン系合成ゴムから選ばれた少なくとも一種からなるゴム成分100重量部、(B)表面がビニルシラン化合物により処理された平均粒子径10μm以下の水酸化アルミニウム粒子5〜50重量部、及び(C)カーボンブラック及びシリカから選ばれた少なくとも一種5〜80重量部を含有することを特徴とするタイヤトレッド用ゴム組成物。
- (C)成分がカーボンブラックを含み、該カーボンブラックが、窒素吸着比表面積(BET)が90m 2 /g以上で、かつジブチルフタレート吸油量(DBP)が100ミリリットル/100g以上のものである請求項1記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
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