JP5044903B2 - タイヤ用ゴム組成物 - Google Patents

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本発明は氷雪性能に優れたタイヤ用ゴム組成物に関し、更に詳しくは加工性とウェットスキッド性能が両立した、特にスタッドレスタイヤ用トレッドとして使用するのに好適なタイヤ用ゴム組成物に関する。
タイヤ用ゴム組成物にシリカを配合することによりタイヤのウェット性能を向上させ、タイヤの転がり抵抗を低くすることは知られており、実用化されている(特許文献1〜3)。ところで、空気入りタイヤ、特に冬用タイヤであるスタッドレスタイヤにおいては、低温で脆化したり、硬くなったりしないように、ガラス転移温度Tgの低いゴム、例えば天然ゴム(NR)やポリブタジエンゴム(BR)を使用することが必要となる(特許文献4)。しかし、Tgの低いゴム、特にBRはウェット性能や摩擦力が十分でなく、これを補完するためにシリカを配合することが試みられている。しかしながら、シリカを配合すると、ペイン効果(即ち、マトリックス中のフィラーの凝集構造が分散状になっているか、網目状になっているかの指標)が低くなり、マトリックス中でゴム分子が動きやすくなるため、ウェット性能は良いが、ダイスウェルが大きくなり加工性に問題が生じる結果となる。この問題を解決するためにはフィラーの配合量を多くしてダイスウェルを小さくすることも考えられるが、フィラーの配合量を多くするとスタッドレスタイヤ用ゴム組成物の肝要な物性である硬度が高くなり、これを抑えるためにオイルの配合量を増大させると加工性が悪化するという問題が生じる。
特開昭61−215638号公報 特開平3−252431号公報 特開平5−51485号公報 特開昭60−157945号公報
従って、本発明の目的は、前述のスタッドレスタイヤ用ゴム組成物の問題点を解決して、硬度、ウェット性能、氷上性能及び加工性に優れたゴム組成物を提供することにある。
本発明に従えば、天然ゴム25重量%以上を含み、ゴム成分の平均ガラス転移温度Tgが−50℃以下のジエン系ゴム100重量部に対して、(i)BET比表面積が150〜220m 2 /gのシリカを10〜60重量部、(ii)平均粒子サイズが1〜100μmでアスペクト比が1〜9のウォラストナイトをシリカに対して8〜45重量%、(iii)窒素吸着比表面積(N2SA)が95〜130m 2 /gでDBP吸油量が70〜135ml/100gのカーボンブラックをシリカとウォラストナイトとの合計量で55〜90重量部、(iv)含硫黄シランカップリング剤をシリカ及びウォラストナイトの合計量に対して3〜15重量%、(v)プロセスオイルをゴムの油展成分との合計量で15〜60重量部、そして(vi)硫黄を含硫黄シランカップリング剤成分中の硫黄量との合計量で1.8〜2.6重量部配合してなるゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤが提供される。
本発明によれば、天然ゴムを含むジエン系ゴムに、特定のシリカ、特定のウォラストナイト及び特定のカーボンブラックを、そして含硫黄シランカップリング剤及びプロセスオイルを、特定量配合することにより、氷雪性能を発揮できるレベルのゴム硬度(40〜55)と優れたウェットスキッド性能を併せ有するゴム組成物を得ることができ、更にこのゴム組成物は、押出し加工性にも優れる。
本発明者らは、前記課題を解決すべく研究を進めた結果、天然ゴムを含むジエン系ゴムに、特定のシリカ、特定のウォラストナイト、特定のカーボンブラック、含硫黄シランカップリング剤、プロセスオイル及び硫黄を特定量配合することにより、加工性(押出しシュリンク性)とウェット性能が両立し、硬度や氷上性能にも優れたスタッドレスタイヤ用途に適したタイヤ用ゴム組成物を開発することに成功した。
本発明者らは、スタッドレスタイヤ用ゴム組成物にシリカを配合することの検討中に、押出しシュリンクによる加工性の問題に遭遇し、スタッドレス配合に最適なゴム硬度を考慮すると、ウェットスキッド特性を改良しながら押出し加工性を同時に改善するために適した、フィラーネットワークの量を増やすことができるフィラー配合量とオイル配合量の適値範囲が存在することを見出した。
本発明のゴム組成物は、天然ゴム25重量%以上を含むジエン系ゴム100重量部に、特定のシリカ10〜60重量部、特定のウォラストナイトをシリカに対して8〜45重量%、特定のカーボンブラックをシリカとウォラストナイトとの合計量で55〜90重量部含硫黄シランカップリング剤をシリカとウォラストナイトの合計量に対して3〜15重量%、プロセスオイルを合計オイル量で15〜60重量部、硫黄分1.8〜2.6重量部含み、加工性(押出しシュリンク性)とウェット性能を両立したスタッドレスタイヤ用のタイヤ用ゴム組成物として好適である。
本発明で使用するゴム成分としては、天然ゴムが25重量%以上、好ましくは30〜60重量%含むジエン系ゴムで、ゴム全体の平均Tgが−50℃以下、好ましくは−70〜−95℃のゴムを用いる。このTgが高いと低温でゴムが脆化する恐れがあるので冬タイヤ用として好ましくない。なお天然ゴムの配合量が多過ぎると押出加工性(NRはシュリンク大)に影響がでてくるおそれがある。本発明において使用することができるジエン系ゴムとしてはゴム全体の平均Tgが−50℃以下であれば、タイヤ用として使用されている任意のジエン系ゴム、例えばポリブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエン共重合体ゴム(SBR)、合成イソプレンゴム(IR)などをあげることができる。
本発明のゴム組成物にはBET比表面積(ISO5794−1に準拠して測定)が、好ましくは150〜220m2/gのシリカを10〜60重量部、好ましくは20〜40重量部配合する。このBET比表面積が大きいとシリカ粒子が凝集して加工性が低下するので好ましくない。またシリカの配合量が少ないとウェット性能の改良効果が少ないので好ましくなく、逆に多いと加工性が低下するので好ましくない。
本発明では、平均粒子サイズが(光散乱法にて測定)1〜100μm、好ましくは2〜50μmで、アスペクト比(粒子の長径/短径比)が1〜9、好ましくは3〜8のウォラストナイトをシリカ配合量の8〜45重量%、好ましくは12〜25重量%配合する。本発明において使用するウォラストナイト(Wollastonite)(珪灰石)は化学式CaSiO3で示される珪酸塩鉱物で、天然鉱物として産出されるウォラストナイトは、石灰石と花崗岩の接触部で変成作用を受けて発達した鉱物で、色はガラス光沢のある白色、帯灰色、帯褐色を呈し、結晶形態は針状、塊状をなしている。主成分はSiO2とCaOをほぼ等量含有し、微量成分としてAl23,Fe23等を含有しており、天然に産出される低温型(β型)と合成の高温型(α型)がある。なお、ウォラストナイトは例えば巴工業株式会社より各種グレードが市販されており、本発明においてはこれらの市販品のうち、前記した平均粒径及びアスペクト比を有するものを使用することができる。このウォラストナイトの平均粒径が小さ過ぎると、ウォラストナイトの再凝集により分散性が悪化し、ウェット性能が低下するので、好ましくない、逆に大き過ぎると分散性や補強性が低下し、結果としてウェット性能や氷上性能が低下するので好ましくない。ウォラストナイトのアスペクト比が小さ過ぎると、混練時のせん断力によるウォラストナイトの微細化が進行しないために分散性が低下し、ウェット性能や氷上性能が低下するので好ましくなく、逆に大き過ぎると分散性が悪化し、結果としてウェット性能や氷上性能が低下するので好ましくない。ウォラストナイトの配合量が少な過ぎるとシリカの分散性が向上せず、さらに補強性の効果が得られないので好ましくなく、逆に多過ぎると分散性が悪化し、結果として硬度の上昇を引き起こし、氷上性能の悪化を引き起こすので好ましくない。
本発明のゴム組成物にはフィラーとして更に窒素吸着比表面積(N2SA)(ASTM
D3037にて測定)が、好ましくは95〜130m2/gでDBP吸油量(JIS K6221にて測定)が70〜135ml/100g、好ましくは100〜115ml/100gのカーボンブラックを配合する。この窒素吸着比表面積が小さいとゴムの強度が十分に出ないので好ましくない。DBP吸油量が小さいと混合分散性が低下するので好ましくなく、逆に大きいと加工中の粘度が高くなりすぎるので好ましくない。本発明のゴム組成物に配合するカーボンブラックの量は、本発明では、シリカ及びウォラストナイトとの合計量で55〜90重量部、好ましくは65〜75重量部である。このフィラーの合計配合量が少ないと押し出し加工性が改善されないので好ましくなく、逆に多いと硬度の調整が困難になるので好ましくない。
本発明のゴム組成物には、シリカとウォラストナイトとの合計量に対して3〜15重量%、好ましくは6〜11重量%の含硫黄シランカップリング剤を配合する。この配合量が少ないとシリカによる補強性が発揮されないので好ましくなく、逆に多いと加工中に焼けを起こす恐れがあるので好ましくない。含硫黄シランカップリング剤の種類には特に限定はなく、従来からゴム組成物用として使用されている任意のものを使用することができる。具体的にはビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリメトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィドなどのスルフィド系、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシランなどのメルカプト系、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどのビニル系、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ系、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランなどのグリシドキシ系、3−ニトロプロピルトリメトキシシラン、3−ニトロプロピルトリエトキシシランなどのニトロ系、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、2−クロロエチルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキシシランなどのクロロ系などがあげられる。
本発明のゴム組成物には従来からタイヤ用などのゴム組成物に配合されている任意のプロセスオイルを使用することができ、その配合量は、油展ゴムのオイルを加えてオイルの合計量として15〜60重量部、好ましくは30〜50重量部である。このオイルの配合量が少ないと硬度を調整することができないので好ましくなく、逆に多いと混合加工性が悪化するので好ましくない。
本発明のゴム組成物に配合する硫黄は従来からタイヤ用その他に使用されている任意の加硫用硫黄とすることができ、その配合量は含硫黄シランカップリング剤中の硫黄との合計量で1.8〜2.6重量部、好ましくは2.0〜2.3重量部である。この量が少ないとゴムの強度が低下するので好ましくなく、逆に多いとゴムの耐熱老化性が低下するので好ましくない。
本発明のゴム組成物はそのウェット性能を上げるためにシリカを配合する。一方、ゴム配合の低Tg化と強度確保の両立のためにゴム組成物の主成分であるゴム成分としては天然ゴム(NR)を配合するが、NRはゴム組成物の押出し加工性を悪化させるので、これをゴム組成物中のフィラー配合量を増やすことによって解決し、そしてフィラー配合量を多くするとスタッドレスタイヤ用途に必要な低硬度が満足できなくなるので、本発明ではオイルを高配合することによってこの問題を解決している。しかし、オイルを高配合して硬度調整すると加工性に問題が生じるおそれがあるので、ゴム組成物の加工性を更に改良するためにウォラストナイトを配合することが好ましく、これによってゴム組成物の硬度が下がるため、オイルの配合量が過多にならないように制御することができる。
本発明に係るゴム組成物には、前記した成分に加えて、カーボンブラックやシリカ及びウォラストナイト以外の他の補強剤(フィラー)、加硫又は架橋促進剤、老化防止剤、可塑剤などのタイヤ用、その他のゴム組成物用に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでないことはいうまでもない。
比較例1〜10
以下の例において使用した配合成分は以下の通りである。
NR:TSR20(天然ゴム)
BR:Nipol 1220(日本ゼオン(株)製ハイシスBR)
sSBR:Nipol NS412(日本ゼオン(株)製溶液重合SBR(50%油展))
eSBR:Nipol 1712(日本ゼオン(株)製乳化重合SBR(37.5%油展))
CB:ショウブラックN220(昭和キャボット(株)製カーボンブラック、N2SA=119m2/g、DBP吸油量=114ml/100g)
シリカ:ニップシールAQ(日本シリカ工業(株)製BET比表面積=215m2/g)
亜鉛華:酸化亜鉛3種(正同化学工業(株)製)
ステアリン酸:ビーズステアリン酸NY(日本油脂(株)製)
Si69:デグッサ社製シランカップリング剤(化学名:ビス−〔3−(トリエトキシシリル)−プロピル〕テトラスルフィド)
6C:SANTOFLEX 6PPD(フレキシス社製)
オイル:ダイアナプロセスAH−20(出光興産(株)製プロセスオイル)
硫黄:5%油展処理硫黄(鶴見化学工業(株)製)
CBS:ノクセラーCZ−G(大内新興化学工業(株)製加硫促進剤)
サンプルの調製
表Iに示す配合において、硫黄と加硫促進剤と1/3量のオイル以外の配合成分を1.7リットルの密閉式バンバリーミキサーを用いて、約5分間混合し、約150℃に達した後にゴムをバンバリーミキサー外に放出させて室温冷却させた。同じバンバリーミキサーを用いて、このゴムと残量のオイルを約4分間混合し、バンバリーミキサー外に放出させてゴムを室温冷却した。さらに得られたゴムを、同じバンバリーミキサーを用いて、加硫促進剤、硫黄を加えて約3分間混合し、110℃以下の温度にてバンバリーミキサー外へ放出し、ロールミルにてシート状にし、室温冷却した。なお表Iに示す配合以外の共通配合成分は以下の通りである。
亜鉛華:4重量部
ステアリン酸:1重量部
6C:3重量部
CBS:1.8重量部
得られたゴム組成物を用いて以下に示す試験法で未加硫物性を測定した。結果は表Iに示す。
次に得られたゴム組成物を15×15×0.2cmの金型中で165℃で18分間加硫して加硫ゴムシートを調製し、以下に示す試験法で加硫ゴムの物性を測定した。結果は表Iに示す。
ゴム物性評価試験法
硬度:165℃にて18分加硫したゴムの硬度はJIS K6253に準拠して室温にて測定した。
押出しシュリンク特性:モンサントプロセサビリティーテスター(MPT)を用いて、温度120℃、L/D=20:1、せん断速度100sec-1の条件下でダイスウェルを測定した。結果は実施例1の値を100として指数表示した。この値が小さいほどシュリンク性が優れていることを示す。
ウェットスキッド:ウェット摩擦力はASTM E303に準拠してスキッドテスターにて測定した。結果は実施例1の値を100として指数表示した。この値が大きいほどウェットスキッド性能が優れていることを示す。
氷上摩擦力:各コンパウンドを6インチ四方、厚さ2mmのモールド内で165℃にて18分加硫し、加硫後に十分に水中冷却した。得られたシート状ゴム片を偏平円柱状の台ゴムにはりつけ、インサイドドラム型氷上摩擦試験機にて氷上摩擦係数を測定した(測定温度:−3.0℃、荷重:54N、ドラム回転速度:25km/h)。結果は実施例1の値を100として指数表示した。この値が大きいほど氷上摩擦性能が優れていることを示す。
Figure 0005044903
標準例1、実施例1〜4及び比較例11〜15
以下の例において使用した配合成分はウォラストナイトを含む以外は前述の通りである。ウォラストナイトはNyco社製Nyad 400(平均粒子サイズ:8μm、アスペクト比:8)を用いた。
サンプルの調製
表IIの配合において、硫黄と加硫促進剤と1/3量のオイル以外の配合成分を1.7リットルの密閉式バンバリーミキサーを用いて、約5分間混合し約150℃に達した後にゴムを混合機外に放出させて室温冷却し、同バンバリーミキサーにてこのゴムとオイルの残量を約4分間混合し、混合機外に放出させたゴムを室温冷却する。さらに得られたゴムを同バンバリーミキサーにて、加硫促進剤、硫黄を加えて約3分間混合し、110℃以下の温度にて機外放出し、ロールミルにてシート状にした後に室温冷却した。
上記以外の共通配合内容
亜鉛華:4重量部
ステアリン酸:1重量部
6C:3重量部
CBS:1.8重量部
得られたゴム組成物を用いて以下に示す試験法で未加硫物性を測定した。結果は表IIに示す。
次に得られたゴム組成物を15×15×0.2cmの金型中で168℃で18分間加硫して加硫ゴムシートを調製し、以下に示す試験法で加硫ゴムの物性を測定した。結果は表IIに示す。
ゴム物性評価試験法
測定
硬度:165℃にて18分加硫したゴムの硬度はJIS K6253に準拠して室温にて測定した。
押出しシュリンク特性:モンサントプロセサビリティーテスター(MPT)を用いて、温度120℃、L/D=20:1、せん断速度100sec-1の条件下でダイスウェルを測定した。結果は実施例6の値を100として指数表示した。この値が小さいほどシュリンク性が優れていることを示す。
ウェットスキッド:ウェット摩擦力はASTM E303に準拠してスキッドテスターにて測定した。結果は実施例6の値を100として指数表示した。この値が大きいほどウェットスキッド性能が優れていることを示す。
氷上摩擦力:各コンパウンドを6インチ四方、厚さ2mmのモールド内で165℃にて18分加硫し、加硫後に十分に水中冷却した。得られたシート状ゴム片を偏平円柱状の台ゴムにはりつけ、インサイドドラム型氷上摩擦試験機にて氷上摩擦係数を測定した。測定温度は−3.0℃、荷重54N、ドラム回転速度は25km/h。結果は実施例6の値を100として指数表示した。この値が大きいほど氷上摩擦性能が優れていることを示す。
Figure 0005044903
以上の通り、本発明に従えば、天然ゴムを含む平均Tgが−50℃以下のジエン系ゴムに、特定のシリカ、特定のウォラストナイト及びカーボンブラックを特定量配合し、更に特定量の含硫黄シランカップリング剤、プロセスオイル及び硫黄を配合することにより、スタッドレスタイヤ用として必要な硬度を有し、かつ加工性とウェット性能とをバランスさせることができるので、空気入りタイヤ、特にスタッドレスタイヤのトレッドなどに有用なゴム組成物が得られる。

Claims (3)

  1. 天然ゴム25重量%以上を含み、ゴム成分の平均ガラス転移温度Tgが−50℃以下のジエン系ゴム100重量部に対して、(i)BET比表面積が150〜220m 2 /gのシリカを10〜60重量部、(ii)平均粒子サイズが1〜100μmでアスペクト比が1〜9のウォラストナイトをシリカに対して8〜45重量%、(iii)窒素吸着比表面積(N2SA)が95〜130m 2 /gでDBP吸油量が70〜135ml/100gのカーボンブラックをシリカとウォラストナイトとの合計量で55〜90重量部、(iv)含硫黄シランカップリング剤をシリカ及びウォラストナイトの合計量に対して3〜15重量%、(v)プロセスオイルをゴムの油展成分との合計量で15〜60重量部、そして(vi)硫黄を含硫黄シランカップリング剤成分中の硫黄量との合計量で1.8〜2.6重量部配合してなるゴム組成物。
  2. 前記ゴム組成物の加硫ゴムの20℃における硬度が40〜55である請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 請求項1又は2に記載のゴム組成物をトレッド部に用いた空気入りタイヤ。
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