JP4363780B2 - 1−フェニルピラゾリン−3−カルボン酸誘導体の製造法 - Google Patents

1−フェニルピラゾリン−3−カルボン酸誘導体の製造法 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、二相系における2−フェニルヒドラゾン化合物と置換されたオレフィンの塩基触媒化環式付加によって1−フェニルピラゾリン−3−カルボン酸誘導体を製造する方法に関する。
【0002】
ピラゾリンは別の5員複素環式化合物同様、例えば不飽和化合物と1,3−二極性分子の[3+2]環式付加によって製造することができる;例えばJerry March, 「Advanced Organic Chemistry」,第3編,John Wiley & Sons,N.Y. 1985,第743−745頁およびその中に引用されている文献参照。多くの1,3−二極性分子は貯蔵安定性に乏しいことが多く、その代わりに塩基と接触したときに系中で反応して1,3−二極性分子となる化合物を使用するのが好都合である。これらの反応は、通常、溶媒を用いるかまたはなしで、塩基の存在下で実施される。
【0003】
WO 91/07874には、農業および林業の作物における有用な植物を除草剤の影響に伴う望ましくない損傷から保護する化合物としていくつかの1−フェニルピラゾリン−3−カルボン酸エステルが開示されている。そこで記載されている1−フェニルピラゾリン−3−カルボン酸エステルの合成は、塩基触媒を用いて、ハログリオキサル酸エステルを置換されたオレフィンと反応させる方法で実施する。しかし、この方法にはいくつかの欠点:
a) 収率が不十分である、
b) 生成物の純度が不十分である、
c) 塩基として使用する第三級アミンの消費量が多い、
d) ハロゲン化水素と第三級アミンの反応中に形成する塩の処理が複雑である、
e) 生成物中の未反応の毒物学上許容されない2−フェニルヒドラゾン残留物が多い、
f) 一般の塩基性条件下でオレフィンが重合する危険性がある
がある。
【0004】
従って、本発明の目的は、1−フェニルピラゾリン−3−カルボン酸誘導体を高純度で安価に製造する方法を提供することである。
この目的は、式Iのヒドラゾンと式IIのオレフィンの塩基で触媒される反応による式IIIの1−フェニルピラゾリン−2−カルボン酸誘導体の知られた製造法:
【化2】
Figure 0004363780
(式中、Phは場合により置換されたフェニルであり、
1は水素またはアルキルであり、
2およびR3は互いに独立して水素、ハロゲン、シアノ、場合により置換された有機基であるか、またはR2およびR3は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、5もしくは6個の原子を有する飽和したもしくは部分的に飽和した環を形成し、
Xは、アミノ、ヒドロキシル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルオキシアルキルオキシ、トリアルキルシリルオキシまたはトリアルキルシリルメチルオキシであり、そして
Yは塩素または臭素である)
により達成される。
【0005】
従って、本発明の方法は、立体障害のあるアミン、そして適当ならば追加の塩基の存在下、二相系で反応を実施することからなる。
【0006】
本方法で好ましいのは、上記化合物[式中、Ph、R1およびYが上記定義した通りであり、そして
2およびR3が互いに独立して水素、ハロゲン、シアノ、C1〜C6−アルキル、C3〜C6−シクロアルキル、C2〜C6−アルケニル、C2〜C6−アルキニル、ハロ−C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ−C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルキルカルボニル、C1〜C6−アルコキシカルボニル、C1〜C6−アルキルアミノカルボニル、ジ−(C1〜C6−アルキル)−アミノカルボニル、フェニル(これは未置換であるか、またはアミノ、カルボキシル、シアノ、ホルミル、ハロゲン、ヒドロキシル、ニトロ、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−アルキルカルボニル、C1〜C4−アルコキシカルボニル、ハロ−C1〜C4−アルキル、ハロ−C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−アルキルチオおよびC1〜C4−アルキルスルホニルからなる群より選ばれる一つまたはそれ以上の同じかまたは異なる基によって置換されている)であるか、またはR2およびR3は、それらが付いている炭素原子と一緒になって5〜6個の原子の飽和環を形成し、そして
Xが、アミノ、ヒドロキシル、C1〜C6−アルコキシ、C3〜C8−シクロアルコキシ、C1〜C6−アルキルアミノ、ジ−(C1〜C6−アルキル)アミノ、C1〜C6−アルキルオキシ−C1〜C6−アルキルオキシ、トリ−(C1〜C6−アルキル)シリルオキシおよびトリ−(C1〜C6)シリルメチルオキシである]
を使用することである。
【0007】
「ハロゲン」なる用語には、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素が包含される。
場合により置換された有機基というのは、場合により置換されたフェニル、またはアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルキルカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニルであり、これらはいずれも、それぞれの炭化水素基中に10個までの炭素原子を有し、そしてこれらはいずれも未置換であるか、または一つもしくはそれ以上の同じかもしくは異なるハロゲン原子によって置換されている。
【0008】
「C1〜C4−アルキル」は、1、2、3、4、5または6個の炭素原子を有する未分枝のまたは分枝炭化水素基、例えばメチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、2−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピルおよびヘキシルのことであると理解される。複合的な用語、例えば「C1〜C6−アルコキシ」、「C1〜C6−アルキルアミノ」および「トリ−(C1〜C6)シリルオキシ」は、原則としてそのアルキル基が「C1〜C6−アルキル」なる用語に対応するアルコキシ、アルキルアミノまたはシリルオキシ基のことであると理解される。「ジ−(C1〜C6−アルキル)アミノ」は、二つのアルキル基が同じかまたは異なることができることを示している。
【0009】
3〜C8−シクロアルキルは、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシおよびシクロオクチルオキシである。
【0010】
「アルケニル」および「アルキニル」なる用語は、炭素鎖が分枝または未分枝であり、少なくとも一つの多重結合を有することができ、後者については該当する不飽和基のいずれの場所にも位置することができることを表わしている。
【0011】
場合により置換されたフェニルとは、フェニル基の一つまたはそれ以上の水素原子が、アミノ、カルボキシル、シアノ、ホルミル、ハロゲン、ヒドロキシル、ニトロ、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−アルキルカルボニル、C1〜C4−アルコキシカルボニル、ハロ−C1〜C4−アルキル、ハロ−C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−アルキルチオおよびC1〜C4−アルキルスルホニルからなる群より選ばれる同じかまたは異なる置換基によって置換されていることを表わしている。
【0012】
「ハロアルコキシ」および「ハロアルキル」は、一つまたはそれ以上の水素原子が対応する数の同じかまたは異なるハロゲン原子によって置換されていることを表わす。
【0013】
5または6個の原子を有する環は、2個までの環原子が窒素、酸素および硫黄からなる群からであってもよく、この環は飽和または部分的に飽和することができ、そして場合により1または2個のメチル基で置換されている炭素または複素環式基、例えばシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニルおよび3−オキサシクロペンチルを表わす。
【0014】
本発明の方法では、一つの相(有機相)は、反応の開始時には、ヒドラゾン(以下では成分Iとも称する)、オレフィン(以下では成分IIとも称する)および適当ならば有機溶媒からなり、一方、第二の相は水(水性相)からなる。溶解度に応じて立体障害のあるアミンは有機相および/または水性相に溶解するが、他の塩基は通常、実質的に水性相中に十分に溶解または懸濁されている。反応が進行するにつれて、有機相中の成分IおよびIIの量は減少するが、式IIIの化合物の量は増加する。水性相中の塩基の量は反応が進行するにつれて減少し、この相中では反応中に生じたハロゲン化水素と塩基によって形成された塩の量は増加する。
【0015】
適切な溶媒は、原則として本発明の方法の反応条件下で不活性である、すなわち望ましくない反応が進行しないすべての有機溶媒である。特に適切なのは、いずれの場合も塩素化することができる、脂肪族、環式脂肪族、不飽和脂肪族および芳香族の炭化水素、例えばヘキサン、リグロイン、石油エーテル、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、塩化エチレンおよびトリクロロエチレン、脂肪族ケトン、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトンおよびメチルイソブチルケトン、カルボン酸エステル、例えば酢酸エチル、酢酸アミル、カルボキサミド、例えばN−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミドおよびジメチルアセトアミド、カルボニトリル、例えばアセトニトリルおよびプロピオニトリル、スルホキシド、例えばジメチルスルホキシド、およびまたスルホン、例えばスルホランからなる群より選ばれる溶媒である。当然、これらの混合物も使用することができる。同様に、この方法は有機溶媒なしで実施することができる。
【0016】
成分IIと成分Iのモル比は、広い範囲内で選ぶことができ、一般に1〜20、好ましくは1〜10、特に好ましくは1〜5である。本発明の方法を溶媒なしで実施する場合、より多量の成分IIを選ぶのが好都合である。この場合、成分IIと成分Iのモル比は、2〜20、特に2〜10が好ましい。また、本発明の方法のさらなる利点は、この場合、反応が終わった後に過剰の成分IIと共に立体障害のあるアミンを蒸留して、新しい反応バッチで再利用することができるということである。
【0017】
本発明の方法で適切なのは、反応中に遊離したハロゲン化水素と結合することができるすべての立体障害のあるアミンである。特に適切なものは、ジアルキルアミン、例えばジイソプロピルアミン、トリアルキルアミン、例えばトリエチルアミンおよびトリブチルアミン、ジアルキルベンジルアミン、例えばN,N−ジメチルベンジルアミン、アルキルジベンジルアミン、および芳香族アミン、例えばピリジンからなる群より選ばれるアミンである。これらは触媒量、でなければ少なくとも化学量論量で使用することができる。通常、これらは成分Iを基準にして0.001〜2、好ましくは0.01〜2、特に好ましくは0.01〜0.1のモル比で使用される。
【0018】
立体障害のあるアミンを触媒量、すなわち化学量論量よりも下で使用する場合は、追加の塩基を付加的に使用するのが都合がよい。この目的に適切なものは、同様に反応中に遊離したハロゲン化水素と結合することができる塩基である。特に適切な塩基は、アルカリ金属炭酸塩およびアルカリ土類金属炭酸塩、例えば炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウムおよび炭酸カルシウム、アルカリ金属炭酸水素塩およびアルカリ土類金属炭酸水素塩、例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素マグネシウムおよび炭酸水素カルシウム、アルカリ金属水酸化物およびアルカリ土類金属水酸化物、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウムおよび水酸化カルシウム、アルカリ金属酢酸塩、例えば酢酸ナトリウムならびにアルカリ金属アルコキシド、例えばナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム−t−ブトキシドからなる群より選ばれるものである。通常、これらは立体障害のあるアミンを基準にして0〜200、好ましくは0〜100、特に好ましくは10〜100のモル比で使用される。最適な収率を達成するには、塩基の総量、すなわち立体障害のあるアミンおよび追加の塩基の量は、少なくとも塩基によって反応中に形成したハロゲン化水素と完全に結合するのに十分多くなるように選ばなければならない。
【0019】
また、本発明の方法を実施するのに必要な水の量は、広い範囲内で選ぶことができる。これは、ハロゲン化水素、立体障害のあるアミンおよび追加の塩基から反応中に形成された塩を収容(accommodate)するために十分多くなければならない。水と成分IIのモル比は、通常2〜100、好ましくは2〜50の範囲である。ここでは、与えられたモル比は、使用する水の総量、すなわち反応の開始時に導入される水の量および適当ならば反応経過中に滴加される追加の塩基を含む水の量を基準にしている。
【0020】
また、本発明の方法の特別な利点は、比較的高価な立体障害のあるアミンを触媒量でのみ使用して、比較的安価な追加の塩基によって連続的に再生することができるという事実である。
通常、例えば塩基の溶解度を高めるには、添加剤、例えばポリエチレングリコール、第四級アンモニウム塩およびクラウンエーテルを添加することができる。これらの添加剤は、当業者には知られている。
【0021】
成分Iの製造は、例えばWO 91/07874に記載されている。原則として、成分IIは商業的に入手可能であるか、または当業者に知られている方法によって製造することができる。
【0022】
本発明の方法は、通常成分IおよびII、立体障害のあるアミン、水ならびに適当ならば有機溶媒を反応容器中に入れるやり方で実施する。立体障害のあるアミンを触媒量ではなく、少なくとも化学量論量で使用する場合は、さらに塩基を添加することなく、反応混合物は必要な反応温度にし、そしてこの温度で撹拌する。必要な反応温度は、本質的に使用する成分IおよびIIの反応性による。通常、0〜150℃の間、好ましくは20〜120℃の間である。この方法は、大気圧下または減圧下で実施することができる。溶媒を使用する場合は、その沸点が少なくとも所要の反応温度と同じ位高くなるよう注意しなければならない。さらに、相を媒介とする溶媒、例えばジメチルホルムアミド、アセトンおよびメタノールの場合、反応混合物の二相系が維持されていることに特に注意しなければならない。立体障害のあるアミンを触媒量で使用する場合、追加の塩基は適切な溶媒に溶解するのが好都合であり、反応混合物の水性相のpHが6〜9の範囲内となるようなやり方で所要の反応温度で反応混合物に添加される。適切な溶媒の選択は、本質的には使用する塩基の性質による。従って、例えば水は、炭酸カリウムおよび水酸化ナトリウムのような塩基に使用することができるが、一方アルコキシドの場合は、この塩基が基になるアルコール、例えばナトリウムメトキシドの場合はメタノールを使用するのが都合がよい。pHは、例えば反応混合物に浸したpH計によって連続的に、または短い時間間隔でサンプリングすることによって不連続的に確認することができる。
【0023】
反応は、約2〜48時間かかることがあり、例えば薄層クロマトグラフィーによって監視することができ、成分Iの反応が完了するまで実施するのが好ましい。反応混合物の処理は、一般に知られている方法、例えば蒸留、抽出および/またはろ過によって実施することができる。処理法は、反応混合物の性質による。原則として、反応混合物は、まず最初に蒸留によってすべての揮発性成分、例えば溶媒、水、立体障害のあるアミンおよび過剰の成分IIから遊離させることができる。本発明の方法の利点は、このアミンおよび成分IIを含む蒸留液を別の反応バッチに使用することができるということである。さらに精製するために、粗生成物を溶媒によって蒸留残留物から抽出し、そして溶媒をストリップして除いた後、クロマトグラフィー、蒸留または結晶化によって精製する。
【0024】
通常は、式Iの化合物は、先行技術と比べて本発明の方法によってより高い収率および純度で得られる。さらに、毒物学上許容されない式Iのヒドラゾンの含量が著しく低い。さらに、必要なアミンが少ない。
以下の実施例の比較は、先行技術と比べた本発明の方法の長所を示している。
【0025】
【実施例】
ジエチル1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−ピラゾリン−3,5−ジカルボキシレート(IIIa)の製造
【化3】
Figure 0004363780
【0026】
598.2g(2モル)のエチル−2−クロロ−(2,4−ジクロロフェニルヒドラゾノ)カルボキシレート(Ia)、456g(4モル)のメタクリル酸エチル(IIa)および10.1g(0.1モル)のトリエチルアミンを100mlの水と共に撹拌しているフラスコ中に入れた。600mlの水中の195g(1.95モル)の炭酸水素カリウムの溶液を、反応混合物の水性相のpHが8を超えないようにして2時間かけて60〜65℃の温度で滴加した。滴加を終えた後、上記所定の温度で20分間撹拌を続けた。過剰のメタクリル酸エチルを水およびトリエチルアミンと共に真空下で留去した。反応残留物をトルエンで抽出した。得られたトルエン抽出物を溶媒から遊離し、続いて中程度の高真空下で蒸留した。これにより、融点42〜44℃および純度97%(HPLCにより測定)のジエチル1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−ピラゾリン−3,5−ジカルボキシレート(IIIa)754.2g(理論の98%)を得た。
【0027】
以下の表は、先行技術(実験B)と比較した本発明の方法(実験A)の関連した反応パラメータおよび分析データを示している。
【表1】
Figure 0004363780

Claims (11)

  1. 式Iのヒドラゾンと式IIのオレフィンの塩基で触媒される反応による式IIIの1−フェニルピラゾリン−3−カルボン酸誘導体の製造法において、ジアルキルアミン、トリアルキルアミン、ジアルキルベンジルアミン、アルキルジベンジルアミン、芳香族アミンからなる群より選ばれた立体障害のあるアミン、そして適当ならば追加の塩基の存在下、一方の相がヒドラゾン、オレフィン、および適当ならば少なくとも一つの有機溶媒からなり、そしてもう一方の相が水からなる二相系で反応を実施することからなる、1−フェニルピラゾリン−3−カルボン酸誘導体の製造法。
    Figure 0004363780
    式中、Phは場合により置換されたフェニルであり、
    1は水素またはアルキルであり、
    2およびR3は互いに独立して水素、ハロゲン、シアノ、 1 〜C 6 −アルキル、C 3 〜C 6 −シクロアルキル、C 2 〜C 6 −アルケニル、C 2 〜C 6 −アルキニル、ハロ−C 1 〜C 6 −アルキル、C 1 〜C 6 −アルコキシ−C 1 〜C 6 −アルキル、C 1 〜C 6 −アルキルカルボニル、C 1 〜C 6 −アルコキシカルボニル、C 1 〜C 6 −アルキルアミノカルボニル、ジ−(C 1 〜C 6 −アルキル)−アミノカルボニル、フェニル(これは未置換であるか、またはアミノ、カルボキシル、シアノ、ホルミル、ハロゲン、ヒドロキシル、ニトロ、C 1 〜C 4 −アルキル、C 1 〜C 4 −アルコキシ、C 1 〜C 4 −アルキルカルボニル、C 1 〜C 4 −アルコキシカルボニル、ハロ−C 1 〜C 4 −アルキル、ハロ−C 1 〜C 4 −アルコキシ、C 1 〜C 4 −アルキルチオおよびC 1 〜C 4 −アルキルスルホニルからなる群より選ばれる一つまたはそれ以上の同じかまたは異なる基によって置換されている)であるか、またはR2およびR3は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、5もしくは6個の原子を有する飽和した
    もしくは部分的に飽和した環を形成し、
    Xはアミノ、ヒドロキシル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルオキシアルキルオキシ、トリアルキルシリルオキシまたはトリアルキルシリルメチルオキシであり、そして
    Yは塩素または臭素である。
  2. 追加の塩基がアルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ土類金属炭酸水素塩、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属酢酸塩およびアルカリ金属アルコキシドからなる群より選ばれる請求項1に記載の方法。
  3. 反応を溶媒なしで実施する請求項1または2に記載の方法。
  4. 反応開始時、反応中および反応の終わりに二相系の水性相のpHが6〜9の範囲内となるように追加の塩基を調節する請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 大気圧または減圧下、25〜120℃の間の温度で反応を実施する請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 2およびR3が互いに独立して水素、ハロゲン、シアノ、C1〜C6−アルキル、C3〜C6−シクロアルキル、C2〜C6−アルケニル、C2〜C6−アルキニル、ハロ−C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ−C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルキルカルボニル、C1〜C6−アルコキシカルボニル、C1〜C6−アルキルアミノカルボニル、ジ−(C1〜C6−アルキル)−アミノカルボニル、フェニル(これは未置換であるか、またはアミノ、カルボキシル、シアノ、ホルミル、ハロゲン、ヒドロキシル、ニトロ、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−アルキルカルボニル、C1〜C4−アルコキシカルボニル、ハロ−C1〜C4−アルキル、ハロ−C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−アルキルチオおよびC1〜C4−アルキルスルホニルからなる群より選ばれる一つまたはそれ以上の同じかまたは異なる基によって置換されている)であるか、またはR2およびR3は、それらが結合している炭素原子と一緒になって5〜6個の原子の飽和環を形成し、そして
    Xが、アミノ、ヒドロキシル、C1〜C6−アルコキシ、C3〜C8−シクロアルコキシ、C1〜C6−アルキルアミノ、ジ−(C1〜C6−アルキル)アミノ、C1〜C6−アルキルオキシ−C1〜C6−アルキルオキシ、トリ−(C1〜C6−アルキル)シリルオキシおよびトリ−(C1〜C6)シリルメチルオキシである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 立体障害のあるアミンとヒドラゾンのモル比が0.01〜2であり、そして追加の塩基と立体障害のあるアミンのモル比が0〜100である請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 立体障害のあるアミンとヒドラゾンのモル比が0.01〜0.1であり、そして追加の塩基と立体障害のあるアミンのモル比が10〜100である請求項7に記載の方法。
  9. オレフィンとヒドラゾンのモル比が1〜10である請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. オレフィンとヒドラゾンのモル比が1〜5である請求項9に記載の方法。
  11. 水とオレフィンのモル比が2〜50である請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
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