JP4354292B2 - 車々間通信システム、無線通信機器及び車々間通信方法 - Google Patents

車々間通信システム、無線通信機器及び車々間通信方法 Download PDF

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本発明は、移動体無線通信技術に係り、特に、車両(路車)間で無線通信する車々間通信システム、当該車々間通信システムに用いられる無線通信機器、及び、車々間通信方法に関する。
複数の車両の各々に無線通信機器を搭載し、各車両の無線通信機器間で走行(運行)上有用な情報たる車両情報を送受するように構成された車両間での無線通信システムとしての車々間通信システムが知られている。
かかる車々間通信システムでは、道路が渋滞となれば、同一の無線通信サービスエリア内の車両数が増大して、通信トラフィックが増加するため、同一チャンネルを使用して車両間通信を行う場合、通信チャンネル容量が圧迫され通信効率が悪くなるといった問題が生じる。
そこで、近年では、無線チャンネルとして、車両の運行(走行)に関連する情報送受のための共通チャンネルと、それ以外の情報送受のための個別チャンネルとの2つの無線チャンネルを設け、送受する情報の内容に応じて、通信に使用する無線チャンネルを異ならせることで、無線チャンネルの利用効率を向上させるといった技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−101457号公報
しかしながら、上記従来の技術にあっては、渋滞などが発生するなどして、上記共通チャンネルが圧迫されていると、緊急車両が緊急性を有する情報を送出する際に、共通チャンネルを取得できず、情報の送出に遅れが生じ、運転者が自車両の周辺に存在する緊急車両に気付かないといった問題がある。
より具体的に説明すると、都市部等では、道路の混雑や渋滞が日常的に発生しており、例えば、故障車両や救急車、警察車両といった緊急車両の通行を妨げる大きな要因となっている。
上記従来の技術においては、自車両に関する車両情報を所定の更新間隔で更新し、他車両に向けて共通チャンネルを使用して送信している。ここで、例えば片側2車線の道路で渋滞が発生している場合、無線通信サービスエリアを300M(メートル)、共通チャンネル通信時間を5msec(ミリ秒)、車両情報更新間隔を1秒とすると、1つの無線通信サービスエリアの最大収容端末台数は、車両情報更新間隔/共通チャンネル通信時間(1sec/5msec)=200台となり、また、無線通信サービスエリア内の推定最大車両台数は、無線通信サービスエリア×全車線数/一般的な車両間隔=300M×4/5M=240台となる。
すなわち、上記従来の技術では、渋滞が発生している場合、車々間通信システムに使用する各種パラメータ(無線通信サービスエリア、車両情報更新間隔など)の設計次第では、緊急性・重要性のある緊急情報とそれ以外の情報とに分けて無線チャンネルを利用したとしても、緊急車両が情報を送信するための十分な通信容量を確保できず、緊急車両が緊急情報を送信できないといった事態が生じることとなる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、緊急性を有する情報を送出する緊急車両が優先的に無線チャンネルを取得することのできる車々間通信システム、無線通信機器及び車々間通信方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、車両に搭載される無線通信機器を複数備え、これらの無線通信機器が無線チャンネルにデータを送信し、あるいは、当該無線チャンネルにて伝送されるデータを受信して互いに通信を行って、車両の走行に関する車両情報を送受する車々間通信システムにおいて、前記無線通信機器の各々は、データ送信するごとに前回送信フラグをセットするとともに、緊急性を有する情報以外のデータを送信する場合、無線通信サービスエリア内に、緊急性を有する情報を送信した緊急車両が存在するか否かを、受信したデータに基づいて判断し、前記緊急車両が存在しない場合、前記データ送信を許可し、前記緊急車両が存在する場合、前記前回送信フラグがセットされているときには前記データ送信を禁止するとともに前記前回送信フラグをクリアし、前記前回送信フラグがクリアされているときには前記データ送信を許可することを特徴とする。
また本発明は、上記発明において、前記無線通信機器の各々は、前記受信したデータに緊急性を有する情報が含まれる場合に、当該受信したデータを送信した無線通信機器を搭載する車両の情報を緊急車両の情報として記憶する記憶手段備え、記記憶手段に緊急車両の情報が記録されているか否かに基づいて、線通信サービスエリア内に前記緊急車両が存在するか否かを判断することを特徴とする。
また本発明は、上記発明において、前記無線通信機器の各々は、前記記憶手段に記憶されている緊急車両の情報うち、記憶されてから一定時間が経過している緊急車両の情報を、前記記憶手段から消去する消去手段を更に具備することを特徴とする。
また本発明は、上記発明において、前記無線通信機器の各々は、前記記憶手段に緊急車両の情報が記憶されている場合に、緊急車両が前記無線通信サービスエリア内に存在することを示す信号を出力する緊急車両検出出力手段を更に備えることを特徴とする。
また本発明は、上記発明において、前記無線通信機器の各々は、前記緊急車両検出出力手段からの出力信号に基づいて警報或いは警告表示を行う警告手段を備えることを特徴とする。
また本発明は、上記発明において、前記無線通信機器の各々は、自車両の車両状況を検出する車両状況検出手段を更に備え、前記車両状況が緊急性を有する情報である場合には、緊急車両の存在にかかわらず、前記車両状況を示すデータを送信することを特徴とする。
また本発明は、車両に搭載され、無線チャンネルにデータを送し、あるいは、当該無線チャンネルにて伝送されるデータを受信して他の車両に搭載された無線通信機器との間で通信を行って、車両の走行に関する車両情報を送受する無線通信機器において、データ送信するごとに前回送信フラグをセットするとともに、緊急性を有する情報以外のデータを送信する場合、無線通信サービスエリア内に、緊急性を有する情報を送信した緊急車両が存在するか否かを判断し、前記緊急車両が存在しない場合、前記データ送信を許可し、前記緊急車両が存在する場合、前記前回送信フラグがセットされているときには前記データ送信を禁止するとともに前記前回送信フラグをクリアし、前記前回送信フラグがクリアされているときには前記データ送信を許可することを特徴とする。
また本発明は、車両に搭載された無線通信機器が無線チャンネルにデータを送し、あるいは、当該無線チャンネルにて伝送されるデータを受信して、他の車両に搭載された無線通信機器と互いに通信を行って、車両の走行に関する車両情報を送受する車々間通信方法において、前記無線通信機器のそれぞれが、データ送信するごとに前回送信フラグをセットするとともに、緊急性を有する情報以外のデータを送信する場合、無線通信サービスエリア内に、緊急性を有する情報を送信した緊急車両が存在するか否かを判断し、前記緊急車両が存在しない場合、前記データ送信を許可し、前記緊急車両が存在する場合、前記前回送信フラグがセットされているときには前記データ送信を禁止するとともに前記前回送信フラグをクリアし、前記前回送信フラグがクリアされているときには前記データ送信を許可することを特徴とする。
本発明によれば、緊急性を有する情報を送出する緊急車両が優先的に無線チャンネルを取得することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本実施の形態に係る無線通信システムとしての車々間通信システムSの構成を模式的に示す図である。当該車々間通信システムSは、複数台の車両1の各々に搭載された無線通信機器11a(図2参照)と、道路の路側に設置された路側機器2が有する無線通信機器11b(図3参照)とを備えている。車両1の無線通信機器11aからは、当該車両1の車両情報が外部に向けて配信され、また路側機器2の無線通信機器11bからは、道路交通情報等が配信される。無線通信装置たる無線通信機器11a、11bは、無線通信可能な所定範囲(無線通信サービスエリア)を有し、無線通信サービスエリア内にあっては、車両1の無線通信機器11a及び路側機器2の無線通信機器11bは、他の無線通信機器11a、11bから情報を受信する一方で、他の無線通信機器11a、11bへ情報を送信することで車々間及び路車間での無線通信を行う。
図2は、車両1に搭載される車載システムSaの概略的構成を示すブロック図である。この図に示すように、車載システムSaは、車両コンピュータ12と、上記無線通信機器11aと、当該無線通信機器11aに接続されるアンテナ13aとを備えている。
車両コンピュータ12は、例えば、GPS(Global Positioning System)を利用した図示せぬカーナビゲーションシステムから得られる車両位置情報、図示せぬ車速計から得られる車両速度情報、及び図示せぬブレーキペダルから得られるブレーキ情報等の各種の車両情報を取得し、一時的に記憶する等して管理する機器である。
図3は、路側機器2の概略的構成を示すブロック図である。この図に示すように、路側機器2は、上記無線通信機器11bと、当該無線通信機器11bに接続されるアンテナ13bと、路側制御機器14とを備えている。路側制御機器14は、路側管理装置から無線または有線にて道路交通情報を受信し、当該道路交通情報を管理する機器である。
車両1に搭載される無線通信機器11aと、路側機器2に設けられる無線通信機器11bとの各々は略同様な構成を有しており、その構成について、車両1の無線通信機器11aを例にして説明する。
図4は、上記無線通信機器11aの構成を示すブロック図である。同図に示すように、無線通信機器11aは、CPU101と、メモリー102と、データリンク部103と、変復調部104と、RF部105とを有している。
CPU101は、無線通信機器11aの全体の制御を行うものであり、例えば、受信データのメモリー102への格納、送信データのメモリー102からの呼び出し、搬送波検出の判断等を行う。またCPU101は、車両コンピュータ12から車両情報(例えば車両位置情報、車両速度情報、ブレーキ情報)等の各種データを図示せぬインターフェースを介して取得してメモリー102に格納する等の処理も実行する。なお、路側機器2に設けられる無線通信機器11bにあっては、CPU101は路側制御機器14からの道路情報や交通情報等の各種データを図示せぬインターフェースを介して取得しメモリー102に格納する。
メモリー102は、CPU101にて実行される制御プログラムや各種のデータを記憶するものである。これらのデータには、無線通信にて受信したデータや、車両コンピュータ12からの上記車両情報といったデータがある。なお、路側機器2に設けられる無線通信機器11bにあっては、メモリー102は路側制御機器14からの道路情報や交通情報等のデータを格納する通信バッファとしても機能する。
データリンク部103は、車々間(路車間を含む)の通信プロトコルに準拠したフレームの生成や制御を実行するものである。変復調部104は、送信データ信号の変調又は受信データ信号の復調を行うものである。RF部105は、データ信号の送受信を行うものであり、例えば、PLL(Phase Locked Loop)回路、AGC(Auto Gain Control)回路、増幅回路等から構成される。
かかる構成の下、無線通信機器11aでは、他の無線通信機器11a、11bにデータを送信し、これと同時に他の無線通信機器11a、11bからデータを受信する双方向通信が行われる。この双方向通信には、ある周波数帯域が分割されてなる複数の無線チャンネルが利用され、ある無線チャンネルがデータ送信に使用されている場合には、他の無線チャンネルがデータの受信チャンネルとして用いられる。
本実施の形態の車々間通信システムSにあっては、上記複数の無線チャンネルの各々が共通チャンネルCまたは個別チャンネルIの何れかに割り当てられている。具体的には、図5に示すように、n個の無線チャンネルf0、…、fn−1が予め設けられ、1番目の無線チャンネルf0が共通チャンネルCに、2番目〜n−1番目のn−1個の無線チャンネルf1、…、fn−1が個別チャンネルIに割り当てられている。
共通チャンネルCは、車両の走行の安全性に関与し、緊急性或いは重要性を有する車両情報(共通チャンネル情報)の送受信のために使用され、また、個別チャンネルIはそれ以外の情報、例えば車々間での交流を図るための情報等(個別チャンネル情報)の送受信に使用される。
すなわち、共通チャンネルCにて送受される共通チャンネル情報は、個別チャンネル情報に比べて重要度が高く、全ての車両1及び路側機器2が利用すべき情報であり、個別チャンネル情報は、車両1の走行上の安全性に寄与する度合いの低いもの、あるいは、特定の車両1又は路側機器2のみが受信すれば良い情報である。この個別チャンネル情報を車両1の無線通信機器11aあるいは路側機器2の無線通信機器11bが送受する場合には、個別チャンネルIに属する1つの無線チャンネルを占有して送受する。
図6は共通チャンネル情報及び個別チャンネル情報の具体例を模式的に示す図であり、図6(a)は共通チャンネル情報を示し、図6(b)は個別チャンネル情報を示している。
図6(a)に示すように、共通チャンネル情報には、ID情報と、共通情報と、個別チャンネル識別情報と、個別チャンネル占有情報とが含まれている。ID情報は車両1及び路側機器2の無線通信機器11a、11bの各々を一意に特定するための識別情報である。共通情報は、走行の安全性にかかわる情報あるいは緊急性を有し全車両に通知すべき情報であり、例えば上記車両コンピュータ12にて管理される車両位置情報や車両速度情報、ブレーキ情報、故障・緊急情報等の車両情報がある。このうち故障・緊急情報は、車両の故障や車両内で起きた異常を示す情報、各車両に緊急に通知すべき情報、或いは、当該車両が緊急車両(救急車や警察車両、故障車両等)であることを示す情報であり、詳細については後述する。
路側機器2の無線通信機器11bからの共通情報としては、進行・進路情報があり、この進行・進路情報は車両1の進行経路における工事情報や渋滞状況等のいわゆる道路交通情報である。共通情報には、これら情報のうち、適宜の情報が格納され、また、共通情報に何ら有効な情報を格納しない場合には「NULL」が格納される。
上記個別チャンネル識別情報は、無線通信機器11a、11bが個別チャンネル情報を個別チャンネルIに属するn−1個の無線チャンネルf1、…、fnの何れかを用いて送信する場合に、その送信する無線チャンネルを指定する情報であり、また、個別チャンネルIを使用しない場合(すなわち、個別チャンネル情報を送信しない場合)には、「NULL」が格納される。個別チャンネル占有情報は、無線通信機器11a、11bが個別チャンネル識別情報にて指定した無線チャンネルをデータ送信のために占有する期間を指定するものであり、本実施形態では、この指定が所定時間長のスロットの数により行われる。また、個別チャンネルIを使用しない場合には、当該個別チャンネル占有情報には「NULL」が格納される。
かかる構成の下、各無線通信機器11a、11bは、共通チャンネル情報のID情報に自器のIDを格納すると共に、車両1の走行上重要な情報を各車両1に通知する場合には、共通情報に上述した適宜の情報を格納し、また、個別チャンネルIを利用した通信を行う場合には、個別チャンネル識別情報に有効な無線チャンネルを指定し、共通チャンネルCを用いて送出する。従って、各無線通信機器11a、11bは共通チャンネルCの共通チャンネル情報を受信することで、どの車両1あるいは路側機器2が共通情報を送信しているか、あるいは、どの車両1あるいは路側機器2がどの周波数帯の個別チャンネルを利用し、そして、どれくらいの期間の間、個別チャンネル情報を送信するのかを識別することが可能となる。
一方、図6(b)に示すように、個別チャンネル情報には、車両1の走行上さほど重要ではなく、特定の車両1あるいは路側機器2のみが受信すれば良いような情報が格納される。かかる情報としては、例えば料金情報、目的地道路情報、天気予報情報、車両間通信情報等がある。料金情報は高速道路等の有料道路の料金を示す情報であり、目的地道路情報は上記図示せぬカーナビゲーションシステムに設定された目的地に至る経路での道路情報(工事情報、交通規制情報等)や交通情報(渋滞情報等)を示す情報である。また、天気予報情報は当該目的地の天気を示す情報である。車々間通信情報は例えば各車両に分乗した人同士の意志の交流を図るための情報である。これらの情報のうち、料金情報、目的地道路情報、天気予報情報は路側機器2から送信される情報であり、車両間通信情報は各車両間で送受される情報である。
上記共通チャンネル情報及び個別チャンネル情報は、図7に示すフレームに格納されて送受される。
具体的には、各無線通信機器11a、11bがフレームを生成する場合、図7に示すように、個別チャンネルIにて送信すべき個別チャンネル情報と、共通チャンネルCにて送信すべき共通チャンネル情報とに分割されたフレームを生成する。すなわち、CPU101がデータリンク部103に送信情報を送り、当該データリンク部103が送信情報を個別チャンネル情報と共通チャンネル情報とを分割し、図7に示すフレームを生成する。
データリンク部103によって生成されたフレームは、先ず、共通チャンネル情報部分が共通チャンネルCに送出され、この共通チャンネル情報の送出後に、個別チャンネル識別情報にて指定した個別チャンネルIの無線チャンネルに個別チャンネル情報部分が送出される。
ここで、無線通信機器11a、11bがフレームを送信する場合、先ず、RF部105が共通チャンネルCにおける無線信号の有無を検出し、CPU101が共通チャンネルCの空き状態を判断するといった搬送波検出を行う。共通チャンネルCが空き状態であれば、CPU101は、メモリー102から送信すべきデータを順次読み出してデータリンク部103に出力し、データリンク部103が所定の通信プロトコルに従ってフレームを生成して変復調部104に出力する。そして、変復調部104がフレームを変調してRF部105に出力し、RF部105がアンテナ13aを介して送出することで、データが送信されることとなる。
ここで、本実施の形態では、自車両1の車両速度情報や車両位置情報、ブレーキ情報等の車両情報を後続車両へ速やかに通知することで、高速道路や一般道路での慢性化した交通渋滞において追突事故を防止し、また、見通しの悪い交差点等において見通し外の他車両1の情報を速やかに入手可能にすべく、車両コンピュータ12が所定の更新間隔(本実施の形態では約1秒)で車両情報に変更があるかを確認すると共に、車両情報が前回の情報から更新されるごとに無線通信機器11aが車両情報を他車両に向けて送信する構成となっている。
この車両情報の送信時、及び、その他データの送信時に共通チャンネルCへアクセスする手順としては、CSMA方式(搬送波検出多重アクセス)等のランダムアクセス手順が用いられる。さらに、無線通信機器11aは、周辺の不特定多数の車両1及び路側機器2を通信相手とし、また、常に最新の車両情報を他車両に向けて送信する必要があるため、通常の受信応答確認を行わず、また、通信衝突が発生した場合の再送信も行わないようになっている。
各無線通信機器11a、11bが共通チャンネルCを取得する周期(送信周期)は、常に同じ送信周期ではなくランダムである。但し、この送信周期は、高速道路等での高速移動中に、車両1の追突等を防止するのに必要な送信周期であり、なおかつ、無線通信サービスエリア内に無線通信機器11aを搭載した車両1の数を考慮した送信周期となっており、他車両から受信した共通チャンネル情報、及び自車両1の車両情報の更新に基づいてCPU101により動的に決定される。
一方、無線通信機器11a、11bがフレームを受信する場合、RF部105がアンテナ13aを介して電波を受信し、受信信号を変復調部104に出力する。変復調部104は、受信信号を復調し、データリンク部103に出力し、データリンク部103が所定の通信プロトコルに従ってデータの取り込みを行う。取り込まれたデータは、順次CPU101に出力され、メモリー102に格納される。なお、データリンク部103が、1フレーム分のデータを取り込むまで、これらのデータを保持した後、まとめてCPU101に出力する構成としても良い。
ところで、車両走行中にエンジン等に問題が発生したり、燃料切れとなって道路上に停止する必要が生じた場合等には、追突事故等の交通事故を防止するために、その緊急事態を周辺の車両1、特に、後続の車両1に対して速やかに通知する必要がある。
また、救急車や警察車両等は、常時緊急車両として使用されるわけではないものの、必要に応じて緊急車両となり、周辺の車両1は、この緊急車両に速やかに進路を譲る必要が生じる。
そこで、本実施の形態では、上記のように、他車両に車両1の異常を通知し、或いは、自車両1が故障車両や救急車両、警察車両といった緊急車両であることを通知するための故障・緊急情報を車両情報に含め共通チャンネルCを用いて他車両に送信するようになっている。
自車両1に発生した異常は、例えば車両コンピュータ12等により検出される。また、この車両コンピュータ12に接続された車載機器には、自車両1が緊急車両になった事を車両コンピュータ12に通知するための操作子(図示せず)が設けられており、この操作子の操作により、車両コンピュータ12に自車両1が緊急車両になったことが通知される。
車両コンピュータ12は、上記のように、所定の更新間隔(本実施の形態では1秒)で車両情報を更新しており、自車両1の異常、或いは、自車両1が緊急車両になったことを検出した場合には、故障・緊急情報を含む車両情報に更新することとなる。
車両情報が更新されると、無線通信機器11aにより、その車両情報が共通チャンネルCを用いて送信される。具体的には、図8に示すように、無線通信機器11aのCPU101は、車両情報が更新されると、その車両情報から故障・緊急情報を読み取り(ステップS101)、自車両1が緊急車両であるか否かを判断する(ステップS102)。この判断の結果、車両情報に故障・緊急情報があり自車両1が緊急車両であれば(ステップS102:はい)、その故障・緊急情報の内容を示す緊急車両情報項目をセットして(ステップS103)、共通チャンネルCを用いて車両情報を送信するための無線データ送信処理を実行する(ステップS104)。上記緊急車両情報項目は、故障の内容や、緊急に通知すべき内容等を示すものであり、この緊急車両情報項目を他車両1が受信することで、この車両1に生じている緊急事態の内容を把握することが可能となる。
一方、ステップS102の判断の結果、自車両1が緊急車両でなければ(ステップS102:いいえ)、上記緊急車両情報項目をクリアし(ステップS105)、車両コンピュータ12により更新された車両情報を共通チャンネルCに送信すべく、無線データ送信処理を実行する(ステップS104)。
以上の処理により、自車両1に故障等が発生する等して自車両1が緊急車両となった場合に、速やかに、その旨が他車両1に向けて送信されることとなる。
ところで、交通渋滞等が発生した場合には、同一の無線通信サービスエリア内に在圏する車両1の台数が増加し、車々間及び車両1と路側機器2との間での通信が増えるため、共通チャンネルCや個別チャンネルI等の無線チャンネルが圧迫され、車両1が緊急性を有する車両情報を他車両1に送信したくとも、共通チャンネルCを取得できずに、送信に遅れが生じてしまいかねない。
そこで、本実施の形態の車々間通信システムSでは、無線通信機器11a、11bの各々が同一の無線通信サービスエリア内に緊急性を有する車両情報を送信する車両1、すなわち、緊急車両(以下、符号1aを付し、他の車両と区別する)が存在する場合に、自器11a、11bが送信すべきデータが緊急性を有する車両情報でないときには、データの送信頻度を低くすることで、緊急車両1aが優先的に共通チャンネルCを取得し、データを速やかに送信可能としている。
図9は、車両1に搭載された無線通信機器11aが、緊急車両1aの有無、及び、自器が送信すべき情報の内容に応じてデータの送信頻度を変更するためのチャンネルアクセス権判断処理を示すフローチャートである。なお、以下の説明では、車両コンピュータ12による車両情報の更新に伴い、無線通信機器11aが車両情報を共通チャンネルCを用いて送信する場合の動作を例示する。
この図に示すように、無線通信機器11aのCPU101は、車両情報の緊急性或いは安全走行上の重要性に基づいて自車両1が緊急車両1aであるか否かを判断する(ステップS201)。この判断では、ブレーキ情報として急ブレーキを示す情報や、車両異常を示す情報、緊急車両であることを示す情報といった故障・緊急情報が含まれている場合には、速やかに後続車両1に通知する必要があるため、CPU101は、自車両1が緊急車両1aであると判断する。
自車両1が緊急車両1aである場合には(ステップS201:はい)、CPU101は、前回送信フラグをセットし(ステップS202)、共通チャンネルCを用いて、緊急性或いは安全走行上の重要性を有する車両情報を速やかに送信すべくチャンネルアクセス処理を実行して(ステップS203)、車両情報を送信する。ここで、前回送信フラグは、データ送信を行ったか否かを示すフラグであり、データ送信が行われるごとにセットされる。すなわち、前回送信フラグが既にセットされている場合には、前回、データ送信が行われている事を示し、クリアされている場合には、前回、データ送信が行われていない事を示すこととなる。
さて、上記ステップS201の判断の結果、自車両1が緊急車両1aでない場合には(ステップS201:いいえ)、自車両1の周辺に緊急車両1aが存在するか否かを判断すべく、メモリー102等に格納されている緊急車両テーブル50を確認する(ステップS204)。
この緊急車両テーブル50は、自車両1の周辺に存在する緊急車両1aの情報が登録されたデータテーブルであり、その一例を図10に示す。この図に示すように、緊急車両テーブル50の1件のレコードには、車両番号50aと、位置50bと、緊急タイプ50cと、時刻50dとが含まれている。車両番号50aは、緊急車両1aを一意に特定する識別情報であり、所謂ナンバープレートに記載されている車両番号や、上記無線通信機器1aのID情報等が用いられる。位置50bは、緊急車両1aの現在位置(最新位置)を示す情報であり、緊急車両1aから送信されたデータに含まれている車両情報に基づいて登録される。また、緊急タイプ50cとは、緊急車両1aの種類(故障車両や救急車両、警察車両等)や緊急状態(緊急の度合い)を示す情報である。時刻50dは、緊急車両1aから故障・緊急情報を受信した時刻である。この時刻50dは、CPU101が無線通信機器11aに内蔵の計時機能を用いて取得する構成であっても良く、また、車両1に搭載された他の機器から図示せぬインターフェースを介して取得する構成であっても良い。なお、緊急車両テーブル50への緊急車両1aの登録や、当該緊急車両テーブル50の更新のための処理については、後述する。
上記のように、緊急車両テーブル50には、自車両1の周辺に存在する緊急車両1aが登録され、逆に、この緊急車両テーブル50にレコードが全く登録されていない場合には、周辺に緊急車両1aが存在しないことを示すことになる。従って、上記ステップS204において、CPU101は、緊急車両テーブル50を確認した際に、レコードが全く登録されていない場合には(ステップS204:無し)、周辺に緊急車両1aが無く、データ送信頻度を低くする必要が無いことを示すため、前回送信フラグをセットし(ステップS202)、共通チャンネルCを用いて車両情報を送信するためのチャンネルアクセス処理を実行して(ステップS203)、データを送信する。
一方、上記ステップS204において、緊急車両テーブル50にレコードが少なくとも1件以上登録されている場合には(ステップS204:有り)、CPU101は、データ送信頻度を低くすべく次の処理を実行する。
すなわち、CPU101は、前回、データ送信を行っているかを判断すべく、前回送信フラグがセットされているか否かを判断する(ステップS205)。前回送信フラグがセットされている場合には(ステップS205:セット)、今回のデータ送信を取り止めるべく、前回送信フラグをクリアして(ステップS206)、共通チャンネルCへのデータ送信アクセスを回避するためのチャンネルアクセス回避処理を実行する(ステップS207)。
一方、前回送信フラグがクリアされている場合には(ステップS205:クリア)、前回、データ送信を取り止めたことを示すから、前回送信フラグをセットし(ステップS202)、共通チャンネルCを用いて車両情報を送信するためのチャンネルアクセス処理を実行して(ステップS203)、データを送信する。
以上の処理により、周辺に緊急車両1aが存在し、なおかつ、自器11aが送信する車両情報が通知の緊急性或いは安全走行上の重要性を有する情報でない場合には、車両情報の送信及び送信回避が交互に繰り返され、結果として、車両情報のデータ送信頻度が通常の1/2に低減されることとなる。なお、この1/2というデータ送信頻度の低減度合いは、あくまでも例示であり、データ送信頻度をどの程度低減させるかは、車々間通信システムS全体の通信効率を考慮して決定すれば良い。
因みに、車両コンピュータ12が所定の更新間隔(例えば1秒)で車両情報を更新しても、データ送信頻度を通常の1/2とすることで、この更新間隔が実質的には2倍(例えば2秒)に延長される。従って、道路を片側2車線の道路、無線通信サービスエリアを300M(メートル)、共通チャンネル通信時間を5msec(ミリ秒)と設定すると、1つの無線通信サービスエリアの最大収容端末台数は、車両情報更新間隔/共通チャンネル通信時間(2sec/5msec)=400台となり、無線通信サービスエリア内の推定最大車両台数(240台=無線通信サービスエリア×全車線数/一般的な車両間隔=300M×4/5M)を十分収容可能となる。
次いで、上記緊急車両テーブル50への緊急車両1aの登録動作について説明する。図11は、緊急車両1aの登録処理のための無線受信時の緊急車両情報処理を示すフローチャートである。この図に示すように、無線通信機器11aのCPU101は、無線受信として他車両の車両情報を受信するごとに、この車両情報から上述した緊急車両情報項目のデータを読み取り(ステップS301)、その読み取ったデータに基づいて、この車両情報を送信した他車両が緊急車両1aであるか否かを判断する(ステップS302)。
この他車両が緊急車両1aである場合には(ステップS302:はい)、その車両情報に基づいて緊急車両テーブル50に、その他車両を緊急車両1aとして登録し(ステップS303)、処理を終了する。
一方、他車両が緊急車両1aでなければ(ステップS302:いいえ)、その車両情報を送信した他車両が緊急車両1aとして緊急車両テーブル50に登録済みであれば、その登録を削除した後(ステップS304)、処理を終了する。
以上の処理により、周辺(同一の無線通信サービスエリア)に存在する緊急車両1aが緊急車両テーブル50に順次登録され、また、緊急車両1aであったものが、自車両1の周辺に存在するものの緊急車両1aでなくなった場合には、その車両1の情報が緊急車両テーブル50から削除される。
ところで、緊急車両テーブル50に登録済みの緊急車両1aが遠ざかり自車両1の周辺(同一の無線通信サービスエリア)に存在しなくなったにもかかわらず、この緊急車両1aの情報が緊急車両テーブル50に登録され続けると、無線通信機器11aはデータ送信頻度を低くし続けることとなり、正常な通信動作の妨げとなる。
そこで、本実施の形態の無線通信機器11aは、次に示す緊急車両テーブル更新処理を間欠的(例えば5秒ごと)に実行し、自車両1の周辺に存在しなくなった緊急車両1aの情報を緊急車両テーブル50から削除する。
図12は、緊急車両テーブル更新処理を示すフローチャートである。この図に示すように、無線通信機器11aのCPU101は、緊急車両テーブル50から1件のレコードを読み出し(ステップS401)、そのレコードに含まれる時刻50d(図10参照)に基づいて、この緊急車両1aの車両情報を受信した受信時刻から所定時間(例えば5秒)が経過しているかを判断して、その車両情報が古いものであるかを判断する(ステップS402)。
車両情報が古ければ(ステップS402:はい)、車両情報の信頼性が低いことを示すため、CPU101は、その車両情報に該当するレコードを緊急車両テーブル50から削除し(ステップS403)、緊急車両テーブル50の全てのレコードについて判断が完了していなければ(ステップS404:いいえ)、残りのレコードについて判断すべく、処理手順をステップS401に戻す。また、ステップS402の判断の結果、車両情報が古くない場合にも(ステップS402:いいえ)、緊急車両テーブル50の全てのレコードについて判断が完了していなければ(ステップS404:いいえ)、CPU101は、残りのレコードについて判断すべく、処理手順をステップS401に戻す。
緊急車両テーブル50に全てのレコードについて判断(更新)が終了した後(ステップS404:はい)、CPU101は、この緊急車両テーブル50にレコードが残っており、自車両1の周辺に緊急車両1aが存在していることを示す場合には(ステップS405:ある)、緊急車両検出出力をオンにして(ステップS406)、図示せぬインターフェースを介して他の車載機器(不図示)に対して自車両1の周辺に緊急車両1aが存在する旨を出力し、また、緊急車両テーブル50にレコードが全く登録されていなければ(ステップS405:ない)、緊急車両検出出力をオフにする(ステップS407)。
これにより、他の車載機器が、無線通信機器11aからの緊急車両検出出力に従って、警告表示或いは警報を鳴らすことができ、運転者に緊急車両1aの有無を報知する等の運転支援を行うことが可能となる。なお、このような緊急車両1aの存在に基づく警告表示或いは警報といった報知機構を無線通信機器11aに設け、無線通信機器11a側で報知する構成としても良い。また、無線通信機器11aからの緊急車両検出出力に基づいて、ブレーキ制御等の車両制御をすることで、運転支援を行うことも可能となる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、車両1に搭載される無線通信機器11aが、同一の無線通信サービスエリア内に、緊急性を有する車両情報を送信した緊急車両1aが存在する場合に、データの送信頻度を低くする構成としたため、緊急車両1aが無線チャンネル(共通チャンネルC)を優先的に取得することが可能となる。この結果、緊急車両1aは、自車両に生じた故障等の車両異常や、後続車両へ緊急に通知すべき情報を他車両1に速やかに通知することができ、また、緊急車両1aが救急車や警察車両である場合には、周辺の車両1、特に進路上の車両1に対して、進路を譲るように速やかに通知することができる。
また、本実施の形態によれば、車両1に搭載された無線通信機器11aが、緊急性を有する車両情報を受信した場合に、当該車両情報を送信した無線通信機器を搭載する車両1の情報を緊急車両1aの情報としてメモリー102に格納された緊急車両テーブル50に登録すると共に、この緊急車両テーブル50に緊急車両1aの情報が登録されているか否かに基づいて、同一の無線通信サービスエリア内に緊急車両1aが存在するか否かを判断する構成としたため、自車両1の周辺(同一の無線通信サービスエリア)に存在する全ての車両1に対して、その都度、緊急車両1aであるか否かの確認のための通信を必要とせず、自車両1aの周辺に存在する緊急車両1aを迅速に把握・管理することが可能となる。
また、本実施の形態によれば、車両1に搭載された無線通信機器11aが、データ送信を行ったことを示すフラグがセットされている場合に、データの送信を禁止すると共に、当該フラグがクリアされている場合には、データの送信を許可する構成としたため、データ送信頻度が1/2程度に低減され、緊急車両1aのために十分な通信容量を確保することが可能となる。
また、本実施の形態によれば、車両1に搭載された無線通信機器11aが、上記緊急車両テーブル50に登録されている緊急車両1aの情報(レコード)うち、登録されてから一定時間(例えば5秒)が経過している緊急車両1aの情報を、前記記憶手段から消去する構成としたため、自車両1の周辺に既に存在しなくなった緊急車両1aの情報を速やかに消去し、自車両1のデータ送信頻度が低減されたままになるのを防止することができる。
また、本実施の形態によれば、車両1に搭載された無線通信機器11aが、上記緊急車両テーブル50に緊急車両1aの情報(レコード)が登録されている場合に、緊急車両1aが自車両1の周辺(同一の無線通信サービスエリア内)に存在することを示す緊急車両検出出力をオンにする構成としたため、当該車両1に搭載される他の車載機器に対して、緊急車両1aの存在等を通知することが可能となる。すなわち、無線通信機器11aは、運転者に対して緊急車両1aの存在等を報知すべく、この他の車載機器に警報或いは警告を行わせることが可能となる。これにより、車内でカーオーディオ等が利用され、運転者が緊急車両1aの警報音等に気付かない状況であったとしても、より確実に、運転者に対して緊急車両1aの存在を通知することが可能となる。また、上記緊急車両検出出力を用いて、ブレーキ制御等の車両制御をすることで、運転支援を行うことも可能となり、以って、無線通信を用いた交通システムのより安全な運行に貢献する事ができる。
また、本実施の形態によれば、車両1に搭載された無線通信機器11aが、車両状況を示す車両情報を取得すると共に、この車両情報が緊急性を有する情報である場合に、緊急車両1aの存在にかかわらず、この車両情報を送信する構成としたため、自車両1の周辺に存在する車両1に対して、自車両1に生じた緊急事態を速やかに通知することが可能となる。
なお、上述した実施の形態は、本発明の一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変形及び応用可能である。
例えば、上記の実施の形態において、無線通信に使用する周波数帯域が周波数分割により互いに異なる周波数の複数の無線チャンネルに分割されている場合を説明したが、これに限るものではなく、各無線チャンネルは、スペクトル拡散方式を利用したコード分割により異なる拡散符号で分割された構成であっても良い。
また例えば、共通チャンネルCに割り当てられる無線チャンネル数を「1」としたが、これに限らず、当該共通チャンネルCにて送出される共通チャンネル情報の情報量を考慮して、伝送容量が不足するような場合には、それ以上の無線チャンネルを共通チャンネルCに割り当てる構成としても良い。
本発明の実施の形態にかかる車々間通信システムの構成を概略的に示す図である。 車両に搭載される車載システムの概略的構成を示すブロック図である。 路側機器の概略的構成を示すブロック図である。 無線通信機器の機能的構成を示すブロック図である。 車々間通信システムの無線チャンネルの共通チャンネルと個別チャンネルとの割り当てを示す図である。 無線チャンネルに伝送される情報を示す図であり、(a)は共通チャンネル情報の構成を模式的に示し、(b)は個別チャンネル情報の構成を模式的に示す図である。 無線チャンネルに送出されるフレームのフォーマットを模式的に示す図である。 無線データ送信処理の手順を示すフローチャートである。 チャンネルアクセス権判断処理の手順を示すフローチャートである。 緊急車両テーブルの構成を模式的に示す図である。 無線受信時の緊急車両情報処理の手順を示すフローチャートである。 緊急車両テーブルの更新処理の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 車両
1a 緊急車両
2 路側機器
11a、11b 無線通信機器
12 車両コンピュータ
50 緊急車両テーブル
101 CPU(判断手段、通信制御手段)
102 メモリー(記憶手段)
C 共通チャンネル
I 個別チャンネル
S 車々間通信システム

Claims (8)

  1. 車両に搭載される無線通信機器を複数備え、これらの無線通信機器が無線チャンネルにデータを送信し、あるいは、当該無線チャンネルにて伝送されるデータを受信して互いに通信を行って、車両の走行に関する車両情報を送受する車々間通信システムにおいて、
    前記無線通信機器の各々は、
    データ送信するごとに前回送信フラグをセットするとともに、
    緊急性を有する情報以外のデータを送信する場合、無線通信サービスエリア内に、緊急性を有する情報を送信した緊急車両が存在するか否かを、受信したデータに基づいて判断し、
    前記緊急車両が存在しない場合、前記データ送信を許可し、
    前記緊急車両が存在する場合、前記前回送信フラグがセットされているときには前記データ送信を禁止するとともに前記前回送信フラグをクリアし、前記前回送信フラグがクリアされているときには前記データ送信を許可する
    ことを特徴とする車々間通信システム。
  2. 前記無線通信機器の各々は、
    前記受信したデータに緊急性を有する情報が含まれる場合に、当該受信したデータを送信した無線通信機器を搭載する車両の情報を緊急車両の情報として記憶する記憶手段備え、
    記記憶手段に緊急車両の情報が記録されているか否かに基づいて、線通信サービスエリア内に前記緊急車両が存在するか否かを判断する
    ことを特徴とする請求項1に記載の車々間通信システム。
  3. 前記無線通信機器の各々は、
    前記記憶手段に記憶されている緊急車両の情報うち、記憶されてから一定時間が経過している緊急車両の情報を、前記記憶手段から消去する消去手段を更に具備することを特徴とする請求項2に記載の車々間通信システム。
  4. 前記無線通信機器の各々は、
    前記記憶手段に緊急車両の情報が記憶されている場合に、緊急車両が前記無線通信サービスエリア内に存在することを示す信号を出力する緊急車両検出出力手段を更に備える
    ことを特徴とする請求項2またはに記載の車々間通信システム。
  5. 前記無線通信機器の各々は、
    前記緊急車両検出出力手段からの出力信号に基づいて警報或いは警告表示を行う警告手段を備えることを特徴とする請求項に記載の車々間通信システム。
  6. 前記無線通信機器の各々は、
    自車両の車両状況を検出する車両状況検出手段を更に備え、
    前記車両状況が緊急性を有する情報である場合には、緊急車両の存在にかかわらず、前記車両状況を示すデータを送信することを特徴とする請求項1乃至に記載の車々間通信システム。
  7. 車両に搭載され、無線チャンネルにデータを送し、あるいは、当該無線チャンネルにて伝送されるデータを受信して他の車両に搭載された無線通信機器との間で通信を行って、車両の走行に関する車両情報を送受する無線通信機器において、
    データ送信するごとに前回送信フラグをセットするとともに、
    緊急性を有する情報以外のデータを送信する場合、無線通信サービスエリア内に、緊急性を有する情報を送信した緊急車両が存在するか否かを判断し、
    前記緊急車両が存在しない場合、前記データ送信を許可し、
    前記緊急車両が存在する場合、前記前回送信フラグがセットされているときには前記データ送信を禁止するとともに前記前回送信フラグをクリアし、前記前回送信フラグがクリアされているときには前記データ送信を許可する
    ことを特徴とする無線通信機器。
  8. 車両に搭載された無線通信機器が無線チャンネルにデータを送し、あるいは、当該無線チャンネルにて伝送されるデータを受信して、他の車両に搭載された無線通信機器と互いに通信を行って、車両の走行に関する車両情報を送受する車々間通信方法において、
    前記無線通信機器のそれぞれが、
    データ送信するごとに前回送信フラグをセットするとともに、
    緊急性を有する情報以外のデータを送信する場合、無線通信サービスエリア内に、緊急性を有する情報を送信した緊急車両が存在するか否かを判断し、
    前記緊急車両が存在しない場合、前記データ送信を許可し、
    前記緊急車両が存在する場合、前記前回送信フラグがセットされているときには前記データ送信を禁止するとともに前記前回送信フラグをクリアし、前記前回送信フラグがクリアされているときには前記データ送信を許可する
    ことを特徴とする車々間通信方法。
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