JP2020198120A - 伝送装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】中央装置等の外部装置がデータを受信するために用いられる通信回線が逼迫するのを抑えることが可能となる伝送装置を提供する。【解決手段】伝送装置は、移動通信端末が送信したアップリンクデータを取得し外部装置へ伝送する。伝送装置は、前記移動通信端末が送信したアップリンクデータを取得する取得部と、前記取得部が取得した前記アップリンクデータを前記外部装置へ送信するための通信制御を実行可能な制御部と、を備え、前記制御部は、前記アップリンクデータのうちのヘッダ部を除くデータの少なくとも一部を削除するか否かを判定する判定処理、又は、前記アップリンクデータを前記外部装置へ送信するか否かを判定する判定処理を行う。【選択図】 図1
Description
本発明は、走行中の車両の車載機と光信号による無線通信を行う光ビーコン、及び、車載機等の移動通信端末が送信したアップリンクデータを取得し外部装置へ伝送する伝送装置に関する。
交通情報サービスとして、光ビーコン、電波ビーコン又はFM多重放送を用いたいわゆるVICS(Vehicle Information and Communication System:(財)道路交通情報通信システムセンターの登録商標)が既に展開されている。
このうち、光ビーコンは、近赤外線を通信媒体とした光通信を採用しており、車載機との双方向通信が可能である。
具体的には、車両に搭載されている車載機が、プローブデータ(フローティングカーデータ又はプローブカーデータともいう)を取得すると、このプローブデータはアップリンクデータに含められ、車載機からインフラ側の光ビーコンへ送信される。
逆に、光ビーコンからは、渋滞情報、区間旅行時間情報、事象規制情報及び車線通知情報等を含むダウンリンクデータが車載機に送信されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
このうち、光ビーコンは、近赤外線を通信媒体とした光通信を採用しており、車載機との双方向通信が可能である。
具体的には、車両に搭載されている車載機が、プローブデータ(フローティングカーデータ又はプローブカーデータともいう)を取得すると、このプローブデータはアップリンクデータに含められ、車載機からインフラ側の光ビーコンへ送信される。
逆に、光ビーコンからは、渋滞情報、区間旅行時間情報、事象規制情報及び車線通知情報等を含むダウンリンクデータが車載機に送信されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
光ビーコンは道路の各所に設置されており、各光ビーコンが受信した車載機からのアップリンクデータは中央装置に集約され、この中央装置では例えば交通信号機の信号制御や交通流を制御するための交通制御等が実行される。
中央装置が高度な信号制御や交通制御を行うためには、有効なアップリンクデータ(プローブデータ)を多く収集する必要があり、このためには、光ビーコンが受信した車載機からのアップリンクデータを中央装置へ伝送する必要がある。
中央装置が高度な信号制御や交通制御を行うためには、有効なアップリンクデータ(プローブデータ)を多く収集する必要があり、このためには、光ビーコンが受信した車載機からのアップリンクデータを中央装置へ伝送する必要がある。
現在では、プローブデータを含むアップリンクデータを送信可能とする車載機及びこれを受信する光ビーコンの普及率はさほど高くないため、中央装置へと伝送されるデータ量は少ないが、将来、車載機及び光ビーコンがより一層普及すると、中央装置へと伝送されるデータ量が増大することが考えられる。
このように伝送すべきデータ量が増大すると、各光ビーコンから中央装置までの間の通信回線が逼迫するおそれがあり、この場合、例えば、光ビーコン及び他の装置と、中央装置との間におけるデータ通信に、遅延等の悪影響を及ぼす可能性がある。
このように伝送すべきデータ量が増大すると、各光ビーコンから中央装置までの間の通信回線が逼迫するおそれがあり、この場合、例えば、光ビーコン及び他の装置と、中央装置との間におけるデータ通信に、遅延等の悪影響を及ぼす可能性がある。
また、このような光ビーコン以外に、比較的広い通信エリアを形成する路側通信装置が交差点等の道路の各所に設置されており、各路側通信装置が、自己の通信エリア内に存在する車載機等の移動通信端末から受信したプローブデータを、情報中継装置を通じて中央装置等へ伝送する場合も同様に、通信回線が逼迫することが起こりえる。例えば、路側通信装置が有する半径約200mの通信エリア内に多くの車載機が存在しており、これら車載機が送信するアップリンクデータを路側通信装置がモニタリングして受信し、受信したこれら多くのデータを、情報中継装置等の伝送装置を通じて中央装置等へ伝送する際も、例えば情報中継装置と中央装置との間において伝送するデータ量が増大し、通信回線が逼迫することが起こりえる。
以上のように、中央装置は高度な信号制御や交通制御を行うためには有効なアップリンクデータ(プローブデータ)を多く収集する必要があるが、中央装置へ伝送されるデータ量が多くなると、道路交通システムの通信回線が逼迫し、通信遅延等の障害が発生するおそれがある。
そこで、本発明は、中央装置等の外部装置がデータを受信するために用いられる通信回線が逼迫するのを抑えることが可能となる光ビーコン及び伝送装置を提供することを目的とする。
そこで、本発明は、中央装置等の外部装置がデータを受信するために用いられる通信回線が逼迫するのを抑えることが可能となる光ビーコン及び伝送装置を提供することを目的とする。
(1)本発明は、走行中の車両の車載機と光信号による無線通信を行う光ビーコンであって、前記車載機が送信したアップリンクデータを受信するための受信部と、前記アップリンクデータを外部装置へ送信するための通信制御を実行可能な制御部とを備え、前記制御部は、前記アップリンクデータのうちのヘッダ部を除くデータの少なくとも一部を削除するか否かを判定する判定処理、又は、前記アップリンクデータを前記外部装置へ送信するか否かを判定する判定処理、を行うことを特徴とする。
本発明によれば、車載機から受信したアップリンクデータのうち、ヘッダ部を除くデータの少なくとも一部を削除するか否かを判定し、その結果、削除することにより、外部装置(例えば中央装置)へ送信するデータ量を削減する(間引く)ことができ、外部装置がデータを受信するために用いられる通信回線が逼迫するのを抑えることが可能となる。又は、車載機から受信したアップリンクデータを外部装置(例えば中央装置)へ送信するか否かを判定し、その結果、一部のアップリンクデータを送信しないことにより(送信を間引くことにより)、外部装置がデータを受信するために用いられる通信回線が逼迫するのを抑えることが可能となる。
(2)また、前記制御部は、複数台の前記車載機から前記受信部を通じて受信した前記アップリンクデータのうち、少なくとも一台の車載機からのアップリンクデータについて、当該アップリンクデータに含まれているプローブデータを削除するか否かを判定する前記判定処理、又は、少なくとも一台の車載機からのアップリンクデータについて、前記外部装置へ送信するか否かを判定する前記判定処理、を行うのが好ましい。
この場合、複数台の車載機から受信したアップリンクデータのうち、少なくとも一台の車載機からのアップリンクデータについて、このアップリンクデータに含まれているプローブデータを削除して外部装置へ送信することが可能となり、外部装置へ送信するデータ量を削減することができる。又は、複数台の車載機から受信したアップリンクデータのうち、少なくとも一台の車載機からのアップリンクデータについて、外部装置へ送信しなくすることが可能となり、外部装置へ送信するデータを全体として減少させることができる。
この場合、複数台の車載機から受信したアップリンクデータのうち、少なくとも一台の車載機からのアップリンクデータについて、このアップリンクデータに含まれているプローブデータを削除して外部装置へ送信することが可能となり、外部装置へ送信するデータ量を削減することができる。又は、複数台の車載機から受信したアップリンクデータのうち、少なくとも一台の車載機からのアップリンクデータについて、外部装置へ送信しなくすることが可能となり、外部装置へ送信するデータを全体として減少させることができる。
(3)また、前記制御部は、前記アップリンクデータを収集する条件を示す収集情報を取得し、この収集情報に従って前記判定処理を行うのが好ましい。
この場合、アップリンクデータを収集する条件に従って、光ビーコンの制御部が前記判定処理を実行することで、前記条件に応じたデータを収集することが可能となる。
なお、収集情報の例として収集率があり、例えば収集率を50%とする場合、50%のデータを削除するように判定し、残りの50%のデータを削除せずに送信することとなる。又は、50%のデータを中央装置へ送信するように判定し、残りの50%のデータを送信しないように判定する。
この場合、アップリンクデータを収集する条件に従って、光ビーコンの制御部が前記判定処理を実行することで、前記条件に応じたデータを収集することが可能となる。
なお、収集情報の例として収集率があり、例えば収集率を50%とする場合、50%のデータを削除するように判定し、残りの50%のデータを削除せずに送信することとなる。又は、50%のデータを中央装置へ送信するように判定し、残りの50%のデータを送信しないように判定する。
(4)また、前記受信部は、車両が走行する道路の複数の車線それぞれに対応して複数設けられ、前記制御部は、前記車線それぞれのために個別に前記条件が設定されている前記収集情報に従って前記判定処理を行うのが好ましい。
この場合、中央装置等の外部装置においてアップリンクデータを収集する条件(例えばアップリンクデータの収集率)を、車線毎に変えることが可能となる。例えば、アップリンクデータを収集してもあまり役に立たない車線を走行する車両の車載機からのアップリンクデータの収集を抑え、これ以外の車線を走行する車両の車載機からのアップリンクデータの収集を活発にする等、車線毎にアップリンクデータの収集率を変えることが可能となる。
この場合、中央装置等の外部装置においてアップリンクデータを収集する条件(例えばアップリンクデータの収集率)を、車線毎に変えることが可能となる。例えば、アップリンクデータを収集してもあまり役に立たない車線を走行する車両の車載機からのアップリンクデータの収集を抑え、これ以外の車線を走行する車両の車載機からのアップリンクデータの収集を活発にする等、車線毎にアップリンクデータの収集率を変えることが可能となる。
(5)又は、前記受信部は、車両が走行する道路の複数の車線それぞれに対応して複数設けられ、前記制御部は、複数の前記車線について共通して前記条件が設定されている前記収集情報に従って前記判定処理を行うのが好ましい。
この場合、中央装置等の外部装置においてアップリンクデータを収集する条件(例えばアップリンクデータの収集率)を、車線が違っても同じとすることが可能になる。
なお、前記(4)と(5)とに関して、受信部が設けられる「道路の複数の車線」は、「道路が有している複数の車線の全部」のみを意味するのではなく、「道路が有している複数の車線の一部(但し、この一部は複数)」であってもよい。すなわち、道路は3車線を有していても、このうちの2車線にのみ受信部が設けられていてもよい。
この場合、中央装置等の外部装置においてアップリンクデータを収集する条件(例えばアップリンクデータの収集率)を、車線が違っても同じとすることが可能になる。
なお、前記(4)と(5)とに関して、受信部が設けられる「道路の複数の車線」は、「道路が有している複数の車線の全部」のみを意味するのではなく、「道路が有している複数の車線の一部(但し、この一部は複数)」であってもよい。すなわち、道路は3車線を有していても、このうちの2車線にのみ受信部が設けられていてもよい。
(6)また、前記アップリンクデータには、当該アップリンクデータに含まれているプローブデータの信頼性を示す情報が含まれており、前記制御部は、この信頼性を示す情報に基づき前記判定処理を行い、信頼性の低いプローブデータを削除する、又は、信頼性の低いプローブデータを含むアップリンクデータを送信しないと判定するのが好ましい。
この場合、信頼性の低いプローブデータを削除することができる。又は、信頼性の低いプローブデータを含むアップリンクデータについて、前記外部装置へ送信しなくすることができる。
これにより、中央装置等の外部装置は、信頼性の高いプローブデータを収集することが可能となる。
この場合、信頼性の低いプローブデータを削除することができる。又は、信頼性の低いプローブデータを含むアップリンクデータについて、前記外部装置へ送信しなくすることができる。
これにより、中央装置等の外部装置は、信頼性の高いプローブデータを収集することが可能となる。
(7)また、前記アップリンクデータには、前記車載機による位置計測の測位クラスを示す情報が含まれており、前記制御部は、前記測位クラスを示す情報に基づき前記判定処理を行い、測位クラスが所定のクラスよりも低いアップリンクデータについて、少なくとも一部を削除する、又は、送信しないと判定するのが好ましい。
車載機は、位置計測する際の測位クラスを示す情報を含めてアップリンクデータを光ビーコンに送信することとなり、光ビーコンの制御部は、このアップリンクデータを受信する。そこで、測位クラスが所定のクラスよりも低いアップリンクデータについては、そのうちのヘッダ部を除くデータの少なくとも一部を削除する。又は、測位クラスが所定のクラスよりも低いアップリンクデータについて、前記外部装置へ送信しなくすることができる。
これにより、中央装置等の外部装置では、測位クラスが高いデータを収集することが可能となる。
車載機は、位置計測する際の測位クラスを示す情報を含めてアップリンクデータを光ビーコンに送信することとなり、光ビーコンの制御部は、このアップリンクデータを受信する。そこで、測位クラスが所定のクラスよりも低いアップリンクデータについては、そのうちのヘッダ部を除くデータの少なくとも一部を削除する。又は、測位クラスが所定のクラスよりも低いアップリンクデータについて、前記外部装置へ送信しなくすることができる。
これにより、中央装置等の外部装置では、測位クラスが高いデータを収集することが可能となる。
(8)また、前記制御部は、前記アップリンクデータに含まれているプローブデータの異常を判定すると共に、この判定の結果に応じて前記判定処理を行い、異常であるプローブデータを削除する、又は、異常であるプローブデータを含むアップリンクデータを送信しないと判定するのが好ましい。
この場合、異常なプローブデータが含まれるアップリンクデータについて、その異常であるプローブデータを削除することができる。又は、異常なプローブデータが含まれるアップリンクデータについて、前記外部装置へ送信しなくすることができる。
これにより、中央装置等の外部装置は、異常の少ない正確なプローブデータを収集することが可能となる。
この場合、異常なプローブデータが含まれるアップリンクデータについて、その異常であるプローブデータを削除することができる。又は、異常なプローブデータが含まれるアップリンクデータについて、前記外部装置へ送信しなくすることができる。
これにより、中央装置等の外部装置は、異常の少ない正確なプローブデータを収集することが可能となる。
(9)また、前記アップリンクデータには、前記車載機を搭載する車両が走行した道路の情報又は走行した位置の情報が含まれており、前記制御部は、この情報に応じて前記判定処理を行うのが好ましい。
中央装置等の外部装置は、様々な道路を走行した車両の車載機からのアップリンクデータを収集可能であるが、既に走行した道路に応じて選択的にアップリンクデータを収集することが可能となる。例えば、幹線道路を走行した車両の車載機からのアップリンクデータについては、前記判定処理の結果、削除又は送信しない処理を積極的に行い、非幹線道路を走行した車両の車載機からのアップリンクデータについては、前記判定処理の結果、削除をせずに又は送信を行って中央装置等の外部装置にできるだけ収集させることが可能となる。
中央装置等の外部装置は、様々な道路を走行した車両の車載機からのアップリンクデータを収集可能であるが、既に走行した道路に応じて選択的にアップリンクデータを収集することが可能となる。例えば、幹線道路を走行した車両の車載機からのアップリンクデータについては、前記判定処理の結果、削除又は送信しない処理を積極的に行い、非幹線道路を走行した車両の車載機からのアップリンクデータについては、前記判定処理の結果、削除をせずに又は送信を行って中央装置等の外部装置にできるだけ収集させることが可能となる。
(10)また、前記制御部は、前記外部装置へデータを送信する際に用いられる通信回線における通信状況を取得可能であり、この通信状況に応じて、前記判定処理を行うのが好ましい。
この場合、例えば、前記通信回線の通信状況が混雑している際には、判定処理の結果、削除又は送信しない処理を積極的に行い、通信状況が比較的空いている際には、判定処理の結果、削除をせずに又は送信を行う等、通信状況に応じてアップリンクデータを送信可能となる。
この場合、例えば、前記通信回線の通信状況が混雑している際には、判定処理の結果、削除又は送信しない処理を積極的に行い、通信状況が比較的空いている際には、判定処理の結果、削除をせずに又は送信を行う等、通信状況に応じてアップリンクデータを送信可能となる。
(11)また、前記収集情報は、前記外部装置へデータを送信する際に用いられる通信回線における通信状況に応じて異なる情報であり、前記制御部は、この異なる収集情報に従って前記判定処理を行うのが好ましい。
この場合、前記通信回線の通信状況に応じて収集情報は使い分けられ、例えば、前記通信回線の通信状況が混雑している際には、削除又は送信しない処理が積極的に行われるような収集情報に従って制御部を機能させ、通信状況が比較的空いている際には、削除をさせない又は送信を行うような収集情報に従って制御部を機能させることができる。
この場合、前記通信回線の通信状況に応じて収集情報は使い分けられ、例えば、前記通信回線の通信状況が混雑している際には、削除又は送信しない処理が積極的に行われるような収集情報に従って制御部を機能させ、通信状況が比較的空いている際には、削除をさせない又は送信を行うような収集情報に従って制御部を機能させることができる。
(12)また、前記制御部は、前記アップリンクデータのうちのヘッダ部を除くデータの少なくとも一部を削除するか否かを判定する前記判定処理の結果、削除すると判定した場合に、削除されていないデータの少なくとも一部を圧縮する圧縮処理を行うのが好ましい。
この場合、外部装置(例えば中央装置)へと送信するデータ量をより一層削減することができ、外部装置がデータを受信するために用いられる通信回線が逼迫するのを抑えることが可能となる。
(13)また、前記制御部は、前記アップリンクデータのうちのヘッダ部を除くデータの少なくとも一部を削除するか否かを判定する前記判定処理の結果、削除しないと判定した場合に、前記アップリンクデータの少なくとも一部を圧縮する圧縮処理を行うのが好ましい。
アップリンクデータのうちのヘッダ部を除くデータの少なくとも一部を削除しない場合であっても、このアップリンクデータの少なくとも一部を圧縮することにより、外部装置(例えば中央装置)へと送信するデータ量を削減することができる。
(14)または、前記制御部は、前記アップリンクデータを前記外部装置へ送信するか否かを判定する前記判定処理の結果、送信すると判定した場合に、当該アップリンクデータの少なくとも一部を圧縮する圧縮処理を行うのが好ましい。
この場合、外部装置(例えば中央装置)へと送信するデータ量を削減することができ、外部装置がデータを受信するために用いられる通信回線が逼迫するのを抑えることが可能となる。
この場合、外部装置(例えば中央装置)へと送信するデータ量をより一層削減することができ、外部装置がデータを受信するために用いられる通信回線が逼迫するのを抑えることが可能となる。
(13)また、前記制御部は、前記アップリンクデータのうちのヘッダ部を除くデータの少なくとも一部を削除するか否かを判定する前記判定処理の結果、削除しないと判定した場合に、前記アップリンクデータの少なくとも一部を圧縮する圧縮処理を行うのが好ましい。
アップリンクデータのうちのヘッダ部を除くデータの少なくとも一部を削除しない場合であっても、このアップリンクデータの少なくとも一部を圧縮することにより、外部装置(例えば中央装置)へと送信するデータ量を削減することができる。
(14)または、前記制御部は、前記アップリンクデータを前記外部装置へ送信するか否かを判定する前記判定処理の結果、送信すると判定した場合に、当該アップリンクデータの少なくとも一部を圧縮する圧縮処理を行うのが好ましい。
この場合、外部装置(例えば中央装置)へと送信するデータ量を削減することができ、外部装置がデータを受信するために用いられる通信回線が逼迫するのを抑えることが可能となる。
(15)また、本発明は、移動通信端末が送信したアップリンクデータを取得し外部装置へ伝送する伝送装置であって、前記移動通信端末が送信したアップリンクデータを取得する取得部と、前記取得部が取得した前記アップリンクデータを前記外部装置へ送信するための通信制御を実行可能な制御部とを備え、前記制御部は、前記アップリンクデータのうちのヘッダ部を除くデータの少なくとも一部を削除するか否かを判定する判定処理、又は、前記アップリンクデータを前記外部装置へ送信するか否かを判定する判定処理を行うことを特徴とする。
本発明によれば、移動通信端末が送信したアップリンクデータを取得すると、このアップリンクデータのうち、ヘッダ部を除くデータの少なくとも一部を削除するか否かを判定し、その結果、削除することにより、外部装置へ送信するデータ量を削減する(間引く)ことができ、外部装置がデータを受信するために用いられる通信回線が逼迫するのを抑えることが可能となる。又は、移動通信端末が送信したアップリンクデータを取得すると、このアップリンクデータを外部装置へ送信するか否かを判定し、その結果、一部のアップリンクデータを送信しないことにより(送信を間引くことにより)、外部装置がデータを受信するために用いられる通信回線が逼迫するのを抑えることが可能となる。
(16)また、前記伝送装置において、前記制御部は、複数台の前記移動通信端末が送信したアップリンクデータであって、前記取得部によって取得された前記アップリンクデータのうち、少なくとも一台の移動通信端末からのアップリンクデータについて、当該アップリンクデータに含まれているデータを削除するか否かを判定する前記判定処理、又は、少なくとも一台の移動通信端末からのアップリンクデータについて、前記外部装置へ送信するか否かを判定する前記判定処理を行うのが好ましい。
この場合、複数台の移動通信端末が送信したアップリンクデータであって、取得部によって取得されたアップリンクデータのうち、少なくとも一台の移動通信端末からのアップリンクデータについて、このアップリンクデータに含まれているデータを削除して外部装置へ送信することが可能となり、外部装置へ送信するデータ量を削減することができる。又は、複数台の移動通信端末が送信したアップリンクデータであって、取得部によって取得されたアップリンクデータのうち、少なくとも一台の移動通信端末からのアップリンクデータについて、外部装置へ送信しなくすることが可能となり、外部装置へ送信するデータを全体として減少させることができる。
この場合、複数台の移動通信端末が送信したアップリンクデータであって、取得部によって取得されたアップリンクデータのうち、少なくとも一台の移動通信端末からのアップリンクデータについて、このアップリンクデータに含まれているデータを削除して外部装置へ送信することが可能となり、外部装置へ送信するデータ量を削減することができる。又は、複数台の移動通信端末が送信したアップリンクデータであって、取得部によって取得されたアップリンクデータのうち、少なくとも一台の移動通信端末からのアップリンクデータについて、外部装置へ送信しなくすることが可能となり、外部装置へ送信するデータを全体として減少させることができる。
(17)また、前記伝送装置において、前記制御部は、前記アップリンクデータを収集する条件を示す収集情報を取得し、この収集情報に従って前記判定処理を行うのが好ましい。
この場合、アップリンクデータを収集する条件に従って、伝送装置の制御部が前記判定処理を実行することで、前記条件に応じたデータを収集することが可能となる。
この場合、アップリンクデータを収集する条件に従って、伝送装置の制御部が前記判定処理を実行することで、前記条件に応じたデータを収集することが可能となる。
(18)そして、前記(17)の伝送装置において、前記外部装置には、データを集約する中央装置、及び、路側に設置される交通信号制御機が含まれており、前記制御部は、前記中央装置へ送信するためのアップリンクデータを収集する条件を示す第1収集情報と、前記交通信号制御機へ送信するためのアップリンクデータを収集する条件を示す第2収集情報とを有し、前記外部装置に応じて前記第1収集情報と前記第2収集情報とを使い分けて前記判定処理を行うのが好ましい。
この場合、アップリンクデータを収集する条件を外部装置に応じて変えることができる。
この場合、アップリンクデータを収集する条件を外部装置に応じて変えることができる。
(19)さらに、この伝送装置において、例えば、中央装置はマクロな交通制御を行い、交通信号制御機はリアルタイム性が必要となる信号制御(端末感応制御)を行う場合、中央装置により行われるマクロな交通制御のためにはアップリンクデータの収集率は低くてもよいが、交通信号制御機により行われるリアルタイム性が必要となる信号制御(端末感応制御)のためにはアップリンクデータの収集率を高くするのが好ましい。
そこで、前記(18)の伝送装置において、前記第2収集情報は、前記第1収集情報に比べて、アップリンクデータの収集率が高くなるように設定すればよい。
そこで、前記(18)の伝送装置において、前記第2収集情報は、前記第1収集情報に比べて、アップリンクデータの収集率が高くなるように設定すればよい。
(20)また、前記伝送装置において、前記移動通信端末は、車両に搭載される車載機であり、前記外部装置には、交差点に設置され端末感応制御を行う交通信号制御機が含まれており、前記制御部は、取得されたアップリンクデータの送信元の車載機を搭載する車両が、前記交通信号制御機による前記端末感応制御の対象となる車両であるか否かに基づいて、当該アップリンクデータについて前記判定処理を行うのが好ましい。
この場合、端末感応制御を行う交通信号制御機が設置されている交差点への流入道路を走行しておりこの端末感応制御の対象となる車両の車載機からのアップリンクデータについては、前記判定処理として削除しない判定又は送信する判定を行うことができ、交通信号制御機へ送信することが可能となる。この結果、このアップリンクデータに基づいて交通信号制御機は端末感応制御を行うことが可能となる。
この場合、端末感応制御を行う交通信号制御機が設置されている交差点への流入道路を走行しておりこの端末感応制御の対象となる車両の車載機からのアップリンクデータについては、前記判定処理として削除しない判定又は送信する判定を行うことができ、交通信号制御機へ送信することが可能となる。この結果、このアップリンクデータに基づいて交通信号制御機は端末感応制御を行うことが可能となる。
(21)また、このような判定処理を行う場合の例として、前記取得部は、前記車両の位置及び前記交通信号制御機の信号制御情報を取得可能であり、前記制御部は、取得されたアップリンクデータの送信元の車載機を搭載する車両が、前記交通信号制御機により端末感応制御される交通信号灯器の設置されている交差点へ流入する右折車線を走行しているか否か、及び、当該車両が従うべき前記交通信号灯器が右折可能を示す青矢印表示にあるか否かに基づいて、当該アップリンクデータについて前記判定処理を行うのが好ましい。
この場合、取得されたアップリンクデータの送信元の車載機を搭載する車両が、交通信号制御機により端末感応制御される交通信号灯器が設置されている交差点へ流入する右折車線を走行しており、かつ、この車両が従うべき前記交通信号灯器が右折可能を示す青矢印表示にあると、制御部は、この車両の車載機を、端末感応制御の対象となる道路領域を走行する車両の車載機として扱うことができ、この車載機のアップリンクデータについては、前記判定処理として削除しない判定又は送信する判定を行うことができ、交通信号制御機へ送信することが可能となる。この結果、このアップリンクデータに基づいて交通信号制御機は右折のための端末感応制御を行うことが可能となる。
なお、本発明に関して、例えば日本国のように、道路が左側通行である場合について説明しているが、例えば米国のように道路が右側通行の場合、本発明の前記「右折」の用語は「左折」に置き換えられる。
この場合、取得されたアップリンクデータの送信元の車載機を搭載する車両が、交通信号制御機により端末感応制御される交通信号灯器が設置されている交差点へ流入する右折車線を走行しており、かつ、この車両が従うべき前記交通信号灯器が右折可能を示す青矢印表示にあると、制御部は、この車両の車載機を、端末感応制御の対象となる道路領域を走行する車両の車載機として扱うことができ、この車載機のアップリンクデータについては、前記判定処理として削除しない判定又は送信する判定を行うことができ、交通信号制御機へ送信することが可能となる。この結果、このアップリンクデータに基づいて交通信号制御機は右折のための端末感応制御を行うことが可能となる。
なお、本発明に関して、例えば日本国のように、道路が左側通行である場合について説明しているが、例えば米国のように道路が右側通行の場合、本発明の前記「右折」の用語は「左折」に置き換えられる。
(22)また、前記(21)の伝送装置において、前記アップリンクデータには、車両に搭載のウインカーの作動状態を示す情報が含まれており、前記制御部は、取得されたアップリンクデータの送信元の車載機を搭載する車両が、更に、右折のためのウインカーが作動している車両であるか否かに基づいて、当該アップリンクデータについて前記判定処理を行うのが好ましい。
この場合、交通信号制御機により端末感応制御される交通信号灯器が右折可能を示す青矢印表示である際に、右折車線を走行していて、更に右折のためのウインカーが作動している車両の車載機を、端末感応制御の対象となる道路領域を走行する車両の車載機として制御部は扱うことができ、この車載機のアップリンクデータについては、前記判定処理として削除しない判定又は送信する判定を行うことができ、交通信号制御機へ送信することが可能となる。この結果、このアップリンクデータに基づいて交通信号制御機は右折のための端末感応制御を行うことが可能となる。
この場合、交通信号制御機により端末感応制御される交通信号灯器が右折可能を示す青矢印表示である際に、右折車線を走行していて、更に右折のためのウインカーが作動している車両の車載機を、端末感応制御の対象となる道路領域を走行する車両の車載機として制御部は扱うことができ、この車載機のアップリンクデータについては、前記判定処理として削除しない判定又は送信する判定を行うことができ、交通信号制御機へ送信することが可能となる。この結果、このアップリンクデータに基づいて交通信号制御機は右折のための端末感応制御を行うことが可能となる。
(23)また、前記判定処理を行う場合の他の例として、前記アップリンクデータには、車両の位置データが含まれており、前記制御部は、取得されたアップリンクデータの送信元の車載機を搭載する車両が、前記交通信号制御機により端末感応制御される交通信号灯器の現サイクルの黄信号開始時において危険ゾーンに存在するか否かに基づいて、当該アップリンクデータについて前記判定処理を行うのが好ましい。
この場合、取得されたアップリンクデータの送信元の車載機を搭載する車両が、交通信号灯器の現サイクルの黄信号開始時において危険ゾーンに存在していると、制御部は、この車両の車載機を、端末感応制御の対象となる道路領域を走行する車両の車載機として扱うことができ、この車載機のアップリンクデータについては、前記判定処理として削除しない判定又は送信する判定を行うことができ、交通信号制御機へ送信することが可能となる。この結果、このアップリンクデータに基づいて交通信号制御機は、危険ゾーンに存在する車両のための端末感応制御を行うことが可能となる。
この場合、取得されたアップリンクデータの送信元の車載機を搭載する車両が、交通信号灯器の現サイクルの黄信号開始時において危険ゾーンに存在していると、制御部は、この車両の車載機を、端末感応制御の対象となる道路領域を走行する車両の車載機として扱うことができ、この車載機のアップリンクデータについては、前記判定処理として削除しない判定又は送信する判定を行うことができ、交通信号制御機へ送信することが可能となる。この結果、このアップリンクデータに基づいて交通信号制御機は、危険ゾーンに存在する車両のための端末感応制御を行うことが可能となる。
(24)また、前記判定処理を行う場合の他の例として、前記アップリンクデータには、車両の種別を示す種別情報が含まれており、前記制御部は、取得されたアップリンクデータの送信元の車載機を搭載する車両が、前記交通信号制御機により端末感応制御される交通信号灯器の設置されている交差点への流入道路を走行する特定種別の車両であって、かつ、前記交通信号制御機による前記端末感応制御の対象となる車両であるか否かに基づいて、当該アップリンクデータについて前記判定処理を行うのが好ましい。
この場合、取得されたアップリンクデータの送信元の車載機を搭載する車両が、例えば、公共車両や緊急車両のような特定種別の車両である場合、制御部は、この車両の車載機を、端末感応制御の対象となる道路領域を走行する車両の車載機として扱うことができ、この車載機のアップリンクデータについては、前記判定処理として削除しない判定又は送信する判定を行うことができ、交通信号制御機へ送信することが可能となる。この結果、このアップリンクデータに基づいて交通信号制御機は、これら公共車両や緊急車両のための端末感応制御を行うことが可能となる。
この場合、取得されたアップリンクデータの送信元の車載機を搭載する車両が、例えば、公共車両や緊急車両のような特定種別の車両である場合、制御部は、この車両の車載機を、端末感応制御の対象となる道路領域を走行する車両の車載機として扱うことができ、この車載機のアップリンクデータについては、前記判定処理として削除しない判定又は送信する判定を行うことができ、交通信号制御機へ送信することが可能となる。この結果、このアップリンクデータに基づいて交通信号制御機は、これら公共車両や緊急車両のための端末感応制御を行うことが可能となる。
(25)また、前記伝送装置において、前記アップリンクデータには、当該アップリンクデータに含まれているデータの信頼性を示す情報が含まれており、前記制御部は、この信頼性を示す情報に基づき前記判定処理を行い、信頼性の低いデータを削除する、又は、信頼性の低いデータを含むアップリンクデータを送信しないと判定するのが好ましい。
この場合、信頼性の低いデータを削除することができる。又は、信頼性の低いデータを含むアップリンクデータについて、前記外部装置へ送信しなくすることができる。
これにより、外部装置は、信頼性の高いデータを収集することが可能となる。
この場合、信頼性の低いデータを削除することができる。又は、信頼性の低いデータを含むアップリンクデータについて、前記外部装置へ送信しなくすることができる。
これにより、外部装置は、信頼性の高いデータを収集することが可能となる。
(26)また、前記伝送装置において、前記アップリンクデータには、前記移動通信端末による位置計測の測位クラスを示す情報が含まれており、前記制御部は、前記測位クラスを示す情報に基づき前記判定処理を行い、測位クラスが所定のクラスよりも低いアップリンクデータについて、少なくとも一部を削除する、又は、送信しないと判定するのが好ましい。
移動通信端末は、位置計測する際の測位クラスを示す情報を含めてアップリンクデータを送信することとなり、伝送装置は、このアップリンクデータを取得する。そこで、測位クラスが所定のクラスよりも低いアップリンクデータについては、そのうちのヘッダ部を除くデータの少なくとも一部を削除する。又は、測位クラスが所定のクラスよりも低いアップリンクデータについて、前記外部装置へ送信しなくすることができる。
これにより、外部装置では、測位クラスが高いデータを収集することが可能となる。
移動通信端末は、位置計測する際の測位クラスを示す情報を含めてアップリンクデータを送信することとなり、伝送装置は、このアップリンクデータを取得する。そこで、測位クラスが所定のクラスよりも低いアップリンクデータについては、そのうちのヘッダ部を除くデータの少なくとも一部を削除する。又は、測位クラスが所定のクラスよりも低いアップリンクデータについて、前記外部装置へ送信しなくすることができる。
これにより、外部装置では、測位クラスが高いデータを収集することが可能となる。
(27)また、前記伝送装置において、前記制御部は、前記アップリンクデータに含まれているデータの異常を判定すると共に、この判定の結果に応じて前記判定処理を行い、異常であるデータを削除する、又は、異常であるデータを含むアップリンクデータを送信しないと判定するのが好ましい。
この場合、異常なデータが含まれるアップリンクデータについて、その異常であるデータを削除することができる。又は、異常なデータが含まれるアップリンクデータについて、前記外部装置へ送信しなくすることができる。
これにより、外部装置は、異常の少ない正確なデータを収集することが可能となる。
この場合、異常なデータが含まれるアップリンクデータについて、その異常であるデータを削除することができる。又は、異常なデータが含まれるアップリンクデータについて、前記外部装置へ送信しなくすることができる。
これにより、外部装置は、異常の少ない正確なデータを収集することが可能となる。
(28)また、前記伝送装置において、前記移動通信端末は、車両に搭載される車載機であり、前記アップリンクデータには、前記車載機を搭載する車両が走行した道路の情報又は走行した位置の情報が含まれており、前記制御部は、この情報に応じて前記判定処理を行うのが好ましい。
中央装置等の外部装置は、様々な道路を走行した車両の車載機からのアップリンクデータを収集可能であるが、既に走行した道路に応じて選択的にアップリンクデータを収集することが可能となる。例えば、幹線道路を走行した車両の車載機からのアップリンクデータについては、前記判定処理の結果、削除又は送信しない処理を積極的に行い、非幹線道路を走行した車両の車載機からのアップリンクデータについては、前記判定処理の結果、削除をせずに又は送信を行って中央装置等の外部装置にできるだけ収集させることが可能となる。
中央装置等の外部装置は、様々な道路を走行した車両の車載機からのアップリンクデータを収集可能であるが、既に走行した道路に応じて選択的にアップリンクデータを収集することが可能となる。例えば、幹線道路を走行した車両の車載機からのアップリンクデータについては、前記判定処理の結果、削除又は送信しない処理を積極的に行い、非幹線道路を走行した車両の車載機からのアップリンクデータについては、前記判定処理の結果、削除をせずに又は送信を行って中央装置等の外部装置にできるだけ収集させることが可能となる。
(29)また、前記伝送装置において、前記制御部は、前記外部装置へデータを送信する際に用いられる通信回線における通信状況を取得可能であり、この通信状況に応じて、前記判定処理を行うのが好ましい。
この場合、例えば、前記通信回線の通信状況が混雑している際には、判定処理の結果、削除又は送信しない処理を積極的に行い、通信状況が比較的空いている際には、判定処理の結果、削除をせずに又は送信を行う等、通信状況に応じてアップリンクデータを送信可能となる。
この場合、例えば、前記通信回線の通信状況が混雑している際には、判定処理の結果、削除又は送信しない処理を積極的に行い、通信状況が比較的空いている際には、判定処理の結果、削除をせずに又は送信を行う等、通信状況に応じてアップリンクデータを送信可能となる。
(30)また、前記(17)の伝送装置において、前記収集情報は、前記外部装置へデータを送信する際に用いられる通信回線における通信状況に応じて異なる情報であり、前記制御部は、この異なる収集情報に従って前記判定処理を行うのが好ましい。
この場合、前記通信回線の通信状況に応じて収集情報は使い分けられ、例えば、前記通信回線の通信状況が混雑している際には、削除又は送信しない処理が積極的に行われるような収集情報に従って制御部を機能させ、通信状況が比較的空いている際には、削除をさせない又は送信を行うような収集情報に従って制御部を機能させることができる。
この場合、前記通信回線の通信状況に応じて収集情報は使い分けられ、例えば、前記通信回線の通信状況が混雑している際には、削除又は送信しない処理が積極的に行われるような収集情報に従って制御部を機能させ、通信状況が比較的空いている際には、削除をさせない又は送信を行うような収集情報に従って制御部を機能させることができる。
(31)また、前記(15)〜(30)の伝送装置において、前記制御部は、前記アップリンクデータのうちのヘッダ部を除くデータの少なくとも一部を削除するか否かを判定する前記判定処理の結果、削除すると判定した場合に、削除されていないデータの少なくとも一部を圧縮する圧縮処理を行うのが好ましい。
この場合、外部装置へと送信するデータ量をより一層削減することができ、外部装置がデータを受信するために用いられる通信回線が逼迫するのを抑えることが可能となる。
(32)また、前記(15)〜(31)の伝送装置において、前記制御部は、前記アップリンクデータのうちのヘッダ部を除くデータの少なくとも一部を削除するか否かを判定する前記判定処理の結果、削除しないと判定した場合に、前記アップリンクデータの少なくとも一部を圧縮する圧縮処理を行うのが好ましい。
アップリンクデータのうちのヘッダ部を除くデータの少なくとも一部を削除しない場合であっても、このアップリンクデータの少なくとも一部を圧縮することにより、外部装置(例えば中央装置)へと送信するデータ量を削減することができる。
(33)また、前記(15)〜(30)の伝送装置において、前記制御部は、前記アップリンクデータを前記外部装置へ送信するか否かを判定する前記判定処理の結果、送信すると判定した場合に、当該アップリンクデータの少なくとも一部を圧縮する圧縮処理を行うのが好ましい。
この場合、外部装置(例えば中央装置)へと送信するデータ量を削減することができ、外部装置がデータを受信するために用いられる通信回線が逼迫するのを抑えることが可能となる。
この場合、外部装置へと送信するデータ量をより一層削減することができ、外部装置がデータを受信するために用いられる通信回線が逼迫するのを抑えることが可能となる。
(32)また、前記(15)〜(31)の伝送装置において、前記制御部は、前記アップリンクデータのうちのヘッダ部を除くデータの少なくとも一部を削除するか否かを判定する前記判定処理の結果、削除しないと判定した場合に、前記アップリンクデータの少なくとも一部を圧縮する圧縮処理を行うのが好ましい。
アップリンクデータのうちのヘッダ部を除くデータの少なくとも一部を削除しない場合であっても、このアップリンクデータの少なくとも一部を圧縮することにより、外部装置(例えば中央装置)へと送信するデータ量を削減することができる。
(33)また、前記(15)〜(30)の伝送装置において、前記制御部は、前記アップリンクデータを前記外部装置へ送信するか否かを判定する前記判定処理の結果、送信すると判定した場合に、当該アップリンクデータの少なくとも一部を圧縮する圧縮処理を行うのが好ましい。
この場合、外部装置(例えば中央装置)へと送信するデータ量を削減することができ、外部装置がデータを受信するために用いられる通信回線が逼迫するのを抑えることが可能となる。
本発明によれば、アップリンクデータのうちのヘッダ部を除くデータの少なくとも一部を削除したり、一部のアップリンクデータを送信しないようにすることが可能となり、外部装置がデータを受信するために用いられる通信回線が逼迫するのを抑えることが可能となる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態を説明する。
〔1. システムの全体構成〕
図1は、本発明の光ビーコンを含む道路交通システムが適用されている道路の平面図である。このシステムは、インフラ側の交通管制システムと、道路Rを走行する車両20に搭載された車載機2とを備えている。
交通管制システムは、交通管制室等に設けられた中央装置3、光ビーコン4、交通信号機5及び車両検知器9を備えている。なお、本実施形態では、安全運転支援システム(DSSS)用の中央装置23も設けられている。
〔1. システムの全体構成〕
図1は、本発明の光ビーコンを含む道路交通システムが適用されている道路の平面図である。このシステムは、インフラ側の交通管制システムと、道路Rを走行する車両20に搭載された車載機2とを備えている。
交通管制システムは、交通管制室等に設けられた中央装置3、光ビーコン4、交通信号機5及び車両検知器9を備えている。なお、本実施形態では、安全運転支援システム(DSSS)用の中央装置23も設けられている。
交通信号機5は、赤青黄の灯色を発光する交通信号灯器(信号灯器)5aと、この交通信号灯器5aの灯色を制御するための交通信号制御機(信号制御機)5bとを有している。交通信号制御機5bは、通信回線6bによって路側のルータ10a,10cに接続されている。ルータ10a,10cは、中央装置3側のルータ10bにISDN回線等の通信回線6dによって接続されている。
車両検知器9は、例えば車両を検知するセンサ部9aと処理部9bとを備え、処理部9bは、センサ部9aによる検知信号を処理することにより車両の存在を検知し、検知情報を生成する。処理部9bは、通信回線6cによって交通信号制御機5bに接続されている。なお、処理部9bと交通信号制御機5bとは無線通信によって接続されていてもよい。
中央装置3は、交通信号機5を制御するための信号制御情報(制御指令)を生成し、各交通信号制御機5bへ送信する。信号制御情報i1は、通信回線6d,6bを通じて、各交通信号機5の交通信号制御機5bへ送信される。これに対して、交通信号制御機5bからは、実際に行った信号制御の実績を示す実行情報i2が、中央装置3へ送信される。この実行情報i2は、通信回線6b,6dを通じて、中央装置3へ送信される。
また、車両検知器9は、車両を検知した情報(検知情報)を生成すると、この検知情報i3を中央装置3へ送信する。本実施形態では、検知情報i3は、通信回線6cを通じて交通信号制御機5bへ送信されてから、さらに通信回線6b,6dを通じて、中央装置3へ送信される。
光ビーコン4は、走行中の車両20の車載機2との間で、光信号による無線通信、つまり、近赤外線を通信媒体とした光通信を行うことができると共に、光学式車両感知器としても機能する。光ビーコン4は、ビーコン制御機7と、このビーコン制御機7のセンサ用インタフェースに接続された複数(図3では4つ)のビーコンヘッド(投受光器ともいう。)8とを有している。
ビーコン制御機7は、通信回線6aによってルータ10aに接続されている。光ビーコン4は、その設置位置の近傍を走行する車両20の車載機2からアップリンクデータi4を受信する。アップリンクデータi4には、車両20(車載機2)が取得したプローブデータが含まれている。
そして、ビーコン制御機7が取得したアップリンクデータ(一部又は全部)i4は、通信回線6a,6dを通じて、外部装置である中央装置3へ送信される。
また、中央装置3から各光ビーコン4へは、通信回線6d,6aを通じて、ダウンリンクデータ(又は、ダウンリンクデータの基になる後述の基データ)i5が送信される。
そして、ビーコン制御機7が取得したアップリンクデータ(一部又は全部)i4は、通信回線6a,6dを通じて、外部装置である中央装置3へ送信される。
また、中央装置3から各光ビーコン4へは、通信回線6d,6aを通じて、ダウンリンクデータ(又は、ダウンリンクデータの基になる後述の基データ)i5が送信される。
以上のように、通信回線6bによって、信号制御情報i1が交通信号制御機5bへと送信され、実行情報i2及び検知情報i3が中央装置3へと送信される。さらに、通信回線6dによって、これら信号制御情報i1、実行情報i2及び検知情報i3の他に、アップリンクデータi4が中央装置3へと送信され、さらに、ダウンリンクデータ(基データ)i5が光ビーコン4へと送信される。
アップリンクデータi4は、道路Rを走行する車両20の車載機2から送信される情報であることから、このようなアップリンクデータi4を送信可能となる車載機2、及び、この車載機2と通信を行う光ビーコン4の数が増えると、アップリンクデータi4のデータ数は多くなる。
アップリンクデータi4は、道路Rを走行する車両20の車載機2から送信される情報であることから、このようなアップリンクデータi4を送信可能となる車載機2、及び、この車載機2と通信を行う光ビーコン4の数が増えると、アップリンクデータi4のデータ数は多くなる。
すると、特に通信回線6dを通じて中央装置3と光ビーコン4等の機器との間で伝送されるデータ量が増え、通信回線6dがISDN回線のような伝送速度が比較的低速である回線の場合、通信回線6dが逼迫することが考えられる。
さらに、図1の実施形態では、中央装置3側のルータ10bには、他のエリアの交通信号制御機5bや光ビーコン4等が接続されているルータ10cが接続されていることから、ルータ10bから中央装置3へと送信されるデータ量は更に増加すると考えられる。
さらに、図1の実施形態では、中央装置3側のルータ10bには、他のエリアの交通信号制御機5bや光ビーコン4等が接続されているルータ10cが接続されていることから、ルータ10bから中央装置3へと送信されるデータ量は更に増加すると考えられる。
そこで、本実施形態の光ビーコン4では、中央装置3がデータを受信するために用いられる通信回線(例えば通信回線6d)が逼迫するのを抑えることが可能となる構成を備えている。この構成について、後に説明する。
〔2. 光ビーコンの構成〕
図2は、光ビーコン4の概略構成を示す構成図である。ビーコンヘッド8は、光信号の授受を行って光通信を行う光通信部11と、ビーコンヘッド8の直下を通過する車両20の有無を感知するための車両感知センサ部12とを備えている。
図2は、光ビーコン4の概略構成を示す構成図である。ビーコンヘッド8は、光信号の授受を行って光通信を行う光通信部11と、ビーコンヘッド8の直下を通過する車両20の有無を感知するための車両感知センサ部12とを備えている。
光通信部11は、送信部13と受信部14とを有している。
送信部13は、光通信のための光信号を送出する投光部からなり、近赤外線よりなるダウンリンク光をダウンリンク領域DA(図4参照)に送出する機能を有している。具体的には、送信部13は、ビーコン制御機7から送出されるダウンリンクデータ(ダウンリンクフレーム)を送信信号に変換する送信回路と、出力されたこの送信信号をダウンリンク方向の光信号に変換する発光ダイオード(LED)からなる発光素子とによって構成されている。このため、送信部13は、無線通信(光通信)によりダウンリンクデータを車載機2へ送信することができる。
送信部13は、光通信のための光信号を送出する投光部からなり、近赤外線よりなるダウンリンク光をダウンリンク領域DA(図4参照)に送出する機能を有している。具体的には、送信部13は、ビーコン制御機7から送出されるダウンリンクデータ(ダウンリンクフレーム)を送信信号に変換する送信回路と、出力されたこの送信信号をダウンリンク方向の光信号に変換する発光ダイオード(LED)からなる発光素子とによって構成されている。このため、送信部13は、無線通信(光通信)によりダウンリンクデータを車載機2へ送信することができる。
受信部14は、車載機2からの光信号を受光する受光部からなり、アップリンク領域UA(図4参照)にある車載機2からの近赤外線よりなるアップリンク光を受光する機能を有している。具体的には、受信部14は、フォトダイオード等からなる受光素子と、この受光素子が出力する電気信号を増幅してデジタルの信号を生成する受光回路とを備えている。そして、ビーコン制御機7は、受信部14によって生成された信号から、アップリンクデータを生成する。このように、受信部14は、無線通信(光通信)により車載機2が送信したアップリンクデータを受信することができる。
図3に示すように、光ビーコン4は、同じ方向の複数(図例では4つ)の車線R1〜R4を有する道路Rに設置されており、本実施形態の光ビーコン4は、車線R1〜R4それぞれに対応して設けられた複数のビーコンヘッド8と、これらのビーコンヘッド8を一括制御する制御部である1台のビーコン制御機7とを備えている。なお、道路Rには、4つの車線R1〜R4が設けられているが、このうちの一部(例えばR1〜R3)にのみビーコンヘッド8が設けられていてもよい。
ビーコン制御機7は、信号処理部、CPU及びメモリなどを有するコンピュータ装置よりなり、中央装置3との双方向通信と、車載機2との路車間通信を行う通信制御部17としての機能を有する。ビーコン制御機7は、車載機2からのアップリンクデータを、送信データとして中央装置3へ送信するための通信制御を実行可能となり、また、ダウンリンクデータを車載機2へ送信するための通信制御を実行可能となる。
また、ビーコン制御機7は、通信制御及び各種の処理のためのコンピュータプログラムを記憶装置に格納しており、このプログラムをCPUが読み出して実行することにより、このCPUが通信制御部17(図2参照)、及び、後述する処理部18(図2参照)として機能する。
また、ビーコン制御機7は、通信制御及び各種の処理のためのコンピュータプログラムを記憶装置に格納しており、このプログラムをCPUが読み出して実行することにより、このCPUが通信制御部17(図2参照)、及び、後述する処理部18(図2参照)として機能する。
〔3. 光ビーコンによる光信号の照射領域〕
図4は、光ビーコン4の通信領域A1及び感知領域A2を示す側面図である。図4に示すように、光ビーコン4の通信領域A1は、ダウンリンク領域(図4において実線のハッチングを設けた領域)DAと、アップリンク領域(図4において破線のハッチングを設けた領域)UAとからなる。
ダウンリンク領域DA及びアップリンク領域UAの正式な領域寸法は、光ビーコンに関する規約によって規定されている。
図4は、光ビーコン4の通信領域A1及び感知領域A2を示す側面図である。図4に示すように、光ビーコン4の通信領域A1は、ダウンリンク領域(図4において実線のハッチングを設けた領域)DAと、アップリンク領域(図4において破線のハッチングを設けた領域)UAとからなる。
ダウンリンク領域DA及びアップリンク領域UAの正式な領域寸法は、光ビーコンに関する規約によって規定されている。
〔4. 車載機2について〕
車載機2は、車両20に搭載されており、近赤外線よりなるアップリンク光ULを発光する機能を有するとともに、ダウンリンク領域DAに送出された近赤外線よりなるダウンリンク光DLを受光する機能を有する。
車載機2は、光ビーコン4との間で光通信を行うことで、交通に関する情報や、自機の位置標定に関する情報を取得することができる。また、車載機2は、自車両の走行データとして、通過位置と通過時刻を時系列に並べた走行軌跡データであるプローブデータを生成して、このプローブデータをアップリンクデータに含めて、光ビーコン4に送信することができる。そして、このアップリンクデータが、前記アップリンク光ULにより送信される。また、光ビーコン4からのダウンリンクデータが、前記ダウンリンク光DLにより送信される。
車載機2は、車両20に搭載されており、近赤外線よりなるアップリンク光ULを発光する機能を有するとともに、ダウンリンク領域DAに送出された近赤外線よりなるダウンリンク光DLを受光する機能を有する。
車載機2は、光ビーコン4との間で光通信を行うことで、交通に関する情報や、自機の位置標定に関する情報を取得することができる。また、車載機2は、自車両の走行データとして、通過位置と通過時刻を時系列に並べた走行軌跡データであるプローブデータを生成して、このプローブデータをアップリンクデータに含めて、光ビーコン4に送信することができる。そして、このアップリンクデータが、前記アップリンク光ULにより送信される。また、光ビーコン4からのダウンリンクデータが、前記ダウンリンク光DLにより送信される。
〔5. ダウンリンクデータについて〕
ダウンリンクデータは、光ビーコン4が車載機2に与えるデータであり、このダウンリンクデータには、プローブ管理情報が含まれている。プローブ管理情報は、車両20(車載機2)がプローブデータを収集する条件(対象軌跡の条件)を制御するための情報である。このプローブ管理情報を受信した車載機2は、その受信時以降において、プローブデータを収集する条件(収集軌跡の内容)を、このプローブ管理情報に従って変更する。
ダウンリンクデータは、光ビーコン4が車載機2に与えるデータであり、このダウンリンクデータには、プローブ管理情報が含まれている。プローブ管理情報は、車両20(車載機2)がプローブデータを収集する条件(対象軌跡の条件)を制御するための情報である。このプローブ管理情報を受信した車載機2は、その受信時以降において、プローブデータを収集する条件(収集軌跡の内容)を、このプローブ管理情報に従って変更する。
例えば、プローブ管理情報には、プローブデータを生成する距離単位を指定する情報、プローブデータを生成する時間単位を指定する情報、及び、プローブデータを生成する車両状態を指定する情報のうちの少なくとも一つが含まれている。距離単位を指定する情報は、プローブデータを生成する距離間隔(例えばメートル単位)を指定する。時間単位を指定する情報は、プローブデータを生成する時間間隔(例えば秒単位)を指定する。車両状態を指定する情報は、例えば車両20が停止した場合等のように、プローブデータを生成するイベントを指定する。
このように、車載機2は、ダウンリンクデータに含まれているプローブ管理情報に従って、プローブデータを生成し続け、蓄積し、このプローブデータをアップリンクデータに含めて光ビーコン4へ送信する。
〔6. アップリンクデータ、送信データについて〕
図5は、車載機2が生成し送信するアップリンクデータのフレーム構成の概略説明図である。アップリンクデータには、ヘッダ部と、データA〜データF等の実データ部とが含まれる。ヘッダ部には、車線、識別情報、車両ID番号、車種・車載機種別、情報種別及び有効データ長の情報が含まれている。そして、このヘッダ部の後に実データ部が存在する。この実データ部に、車両20の通過位置と通過時刻を時系列に並べた軌跡データ、つまり、プローブデータが格納される。
図5は、車載機2が生成し送信するアップリンクデータのフレーム構成の概略説明図である。アップリンクデータには、ヘッダ部と、データA〜データF等の実データ部とが含まれる。ヘッダ部には、車線、識別情報、車両ID番号、車種・車載機種別、情報種別及び有効データ長の情報が含まれている。そして、このヘッダ部の後に実データ部が存在する。この実データ部に、車両20の通過位置と通過時刻を時系列に並べた軌跡データ、つまり、プローブデータが格納される。
車載機2が生成するアップリンクデータの数(フレーム数)は、前記プローブ管理情報、及び、光ビーコン4へアップリンクデータを送信してから、次の光ビーコン4でアップリンクデータを送信するまでの距離や時間等に依存する。なお、図5では、第1〜第6のフレームが生成されている。
図6は、車載機2からのアップリンクデータを受けた光ビーコン4が中央装置3へ送信する送信データのフレーム構成の概略説明図である。この図6に示すように、光ビーコン4は、複数のアップリンクデータの(第1〜第6の)フレームのヘッダ部を集約し、これら複数のフレームの実データ部を連結した送信データを生成する。なお、図6では、連結したフレームのデータ長が所定の値を超えるため、フレームの分割が行われている。
図7は、アップリンクデータの実データ部の内容を示す説明図である。実データ部には、プローブデータとして、全般的なデータ、起点のデータ、複数(N個)の軌跡データが含まれている。走行軌跡データの数(N)の最大値は7である。
なお、アップリンクデータの実データ部の内容は、図7に示すもの以外に、図17に示すものとすることができる。
なお、アップリンクデータの実データ部の内容は、図7に示すもの以外に、図17に示すものとすることができる。
〔7. ビーコン制御機7の判定処理の説明〕
前記のとおり、光ビーコン4は、車載機2から送信されたアップリンクデータを受信すると、ビーコン制御機7は、このアップリンクデータを、送信データとして中央装置3へ送信するための制御を実行するが、この送信するための制御を実行する前に、判定処理を行う。判定処理は、前記処理部18(図2参照)によって実行され、下記の2つの処理のいずれか一方である。
<<判定処理(その1)>>
・受信したアップリンクデータのうちのヘッダ部を除くデータの少なくとも一部を削除するか否かを判定する判定処理。
<<判定処理(その2)>>
・受信したアップリンクデータを中央装置3へ送信するか否かを判定する判定処理。
前記のとおり、光ビーコン4は、車載機2から送信されたアップリンクデータを受信すると、ビーコン制御機7は、このアップリンクデータを、送信データとして中央装置3へ送信するための制御を実行するが、この送信するための制御を実行する前に、判定処理を行う。判定処理は、前記処理部18(図2参照)によって実行され、下記の2つの処理のいずれか一方である。
<<判定処理(その1)>>
・受信したアップリンクデータのうちのヘッダ部を除くデータの少なくとも一部を削除するか否かを判定する判定処理。
<<判定処理(その2)>>
・受信したアップリンクデータを中央装置3へ送信するか否かを判定する判定処理。
判定処理(その1)では、受信したアップリンクデータのうちのヘッダ部を除く実データ部の少なくとも一部を削除するか否かを判定する。そして、削除すると判定された場合、ビーコン制御機7(処理部18)は、そのアップリンクデータのうちのヘッダ部を除く実データ部の少なくとも一部を削除する削除処理を実行する。なお、このような削除するデータの割合については、後述する収集情報に基づく。
また、光ビーコン4(受信部14)は、複数台の車載機2から1又は複数のアップリンクデータを受信することとなるが、この判定処理(その1)では、ビーコン制御機7は、これら複数台の車載機2から受信したアップリンクデータのうち、少なくとも一台の車載機2からのアップリンクデータについて、このアップリンクデータに含まれている実データ部の少なくとも一部(例えば、プローブデータの全部)を削除するか否かを判定し、この判定結果に応じた削除処理を実行する。
例えば、図9(A)は、アップリンクデータの実データ部を示している。この実データ部は、起点のデータ、軌跡データ1、軌跡データ2・・・軌跡データ7を含む。判定処理(その1)として、ビーコン制御機7が「軌跡データ1」を削除すると判定した場合、図9(B)に示すように、「軌跡データ1」を削除した送信データを生成し、この送信データを中央装置3へ送信するための制御を行う。
判定処理(その2)では、受信したアップリンクデータを中央装置3へ送信するか否かを判定し、送信しない(非送信)と判定した場合、ビーコン制御機7(処理部18)は、このアップリンクデータ全体を、送信しない処理(送信中止処理)を実行する。なお、光ビーコン4(受信部14)は、複数台の車載機2から1又は複数のアップリンクデータを受信することとなるが、この判定処理(その2)では、少なくとも一台の車載機2からのアップリンクデータについて、送信しないとする判定を行うことが可能であるが、全てのアップリンクデータについて、送信しないと判定することはない。なお、このような送信しないと判定する割合については、後述する収集情報に基づく。
例えば、前記のとおり、図9(A)は、アップリンクデータの実データ部を示しているが、ビーコン制御機7が、このアップリンクデータを送信しないと判定すると、このアップリンクデータを全体として送信しない制御を行う。
ここで、ビーコン制御機7は、車載機2からアップリンクデータを受信すると、このアップリンクデータにプローブデータが含まれているか否かを、アップリンクデータのヘッダ部の情報に基づいて判定する。前記のとおり、ヘッダ部には情報種別を示す情報が含まれており、これを参照することで、プローブデータの存在を判定することができる。
そして、アップリンクデータにプローブデータが含まれていれば、ビーコン制御機7は、後述の「収集情報」に従って、アップリンクデータの一部を削除したり、全部の送信を中止したりし、中央装置3へ送信するデータを間引く処理を行う。
そして、アップリンクデータにプローブデータが含まれていれば、ビーコン制御機7は、後述の「収集情報」に従って、アップリンクデータの一部を削除したり、全部の送信を中止したりし、中央装置3へ送信するデータを間引く処理を行う。
ビーコン制御機7によって中央装置3へ送信するデータを間引く処理としては、以下の手段がある。
(1)一定数毎に削除する。つまり、光ビーコンは、アップリンクデータを次々と受信することから、例えば、所要の回数に1回の割合でアップリンクデータを削除の対象とする。つまり、例えば3回に1回の割合で削除の対象とし、この3回のうちの残りの2回については、削除の対象としない。
また、この(1)の変形例として、一定数毎に送信する(削除しない)。例えば、3回(所要の回数)に1回の割合で送信し(削除せず)、この3回(所要の回数)のうちの残りの2回については、送信しない(削除する)ようにしてもよい。
(2)ランダムに削除する。又はランダムに送信する。つまり、前記所要の回数が変動する。
(3)時間的に連続しているアップリンクデータを削除する。例えば、プローブデータを含むアップリンクデータを光ビーコン4が受信してから、所要時間(n秒)以内に、プローブデータを含むアップリンクデータを受信した場合には、後に受信したアップリンクデータについて削除の対象とする。
なお、前記(1)(2)において、前記所要の回数は、中央装置3から提供される後述の「収集情報」に基づく。また、前記(3)において、所要時間は、中央装置3から提供される後述の「収集情報」に基づく。
(4)曜日(祝祭日を含む)、時間帯に応じて収集情報(収集率)を変更する。例えば、平日の通勤時間帯(例えば6:00〜10:00、17:00〜21:00)では、車両の台数が多いことから、積極的にデータを間引いて収集率を低くする。これに対して、その他の時間帯では、車両の台数が少なくなることから、収集率を高くする。
(1)一定数毎に削除する。つまり、光ビーコンは、アップリンクデータを次々と受信することから、例えば、所要の回数に1回の割合でアップリンクデータを削除の対象とする。つまり、例えば3回に1回の割合で削除の対象とし、この3回のうちの残りの2回については、削除の対象としない。
また、この(1)の変形例として、一定数毎に送信する(削除しない)。例えば、3回(所要の回数)に1回の割合で送信し(削除せず)、この3回(所要の回数)のうちの残りの2回については、送信しない(削除する)ようにしてもよい。
(2)ランダムに削除する。又はランダムに送信する。つまり、前記所要の回数が変動する。
(3)時間的に連続しているアップリンクデータを削除する。例えば、プローブデータを含むアップリンクデータを光ビーコン4が受信してから、所要時間(n秒)以内に、プローブデータを含むアップリンクデータを受信した場合には、後に受信したアップリンクデータについて削除の対象とする。
なお、前記(1)(2)において、前記所要の回数は、中央装置3から提供される後述の「収集情報」に基づく。また、前記(3)において、所要時間は、中央装置3から提供される後述の「収集情報」に基づく。
(4)曜日(祝祭日を含む)、時間帯に応じて収集情報(収集率)を変更する。例えば、平日の通勤時間帯(例えば6:00〜10:00、17:00〜21:00)では、車両の台数が多いことから、積極的にデータを間引いて収集率を低くする。これに対して、その他の時間帯では、車両の台数が少なくなることから、収集率を高くする。
例えば「収集情報」を収集率とし、その値を50%とすると、一定数毎に削除(又はランダムに削除)することで、結果、50%のデータが削除されるように判定処理が行われる。この場合、残りの50%のデータが削除されずに中央装置3へ送信されることとなる。又は、50%のデータを中央装置3へ送信するように判定し、残りの50%のデータを送信しない。
なお、前記のようなデータを間引く処理(1)〜(4)のうちの複数が組み合わされて実行されてもよいが、一つのみが実行されてもよい。例えば、前記(3)の処理のみが実行されてもよい。
なお、前記のようなデータを間引く処理(1)〜(4)のうちの複数が組み合わされて実行されてもよいが、一つのみが実行されてもよい。例えば、前記(3)の処理のみが実行されてもよい。
〔8. ビーコン制御機7の機能の具体例について〕
光ビーコン4は、前記プローブ管理情報をダウンリンクデータに含めて車載機2へ送信するが、このプローブ管理情報の基になる情報は、中央装置3から提供を受ける。そして、この中央装置3が光ビーコン4へ提供する情報(基データ)には、例えばその末尾に「収集情報」が付加されている。なお、「収集情報」とは、中央装置3が光ビーコン4からアップリンクデータ(プローブデータ)を収集する条件を示す情報である。収集情報の例としては、光ビーコン4がアップリンクデータ(プローブデータ)を収集する際の収集率を示す情報や収集時間間隔を示す情報である。
光ビーコン4は、前記プローブ管理情報をダウンリンクデータに含めて車載機2へ送信するが、このプローブ管理情報の基になる情報は、中央装置3から提供を受ける。そして、この中央装置3が光ビーコン4へ提供する情報(基データ)には、例えばその末尾に「収集情報」が付加されている。なお、「収集情報」とは、中央装置3が光ビーコン4からアップリンクデータ(プローブデータ)を収集する条件を示す情報である。収集情報の例としては、光ビーコン4がアップリンクデータ(プローブデータ)を収集する際の収集率を示す情報や収集時間間隔を示す情報である。
光ビーコン4は、収集情報を含むプローブ管理情報を取得すると、この情報をダウンリンクデータに含めて車載機2へ送信するが、収集情報を付加したままとしてもよく、又は、ビーコン制御機7が編集して、この収集情報を削除してプローブ管理情報を送信してもよい。
図8(A)は、中央装置3が光ビーコン4へ提供する基データを示す説明図であり、図8(B)は、光ビーコン4が車載機2へ送信するダウンリンクデータを示す説明図である。図8の場合、ビーコン制御機7が基データを編集して、収集情報を削除してプローブ管理情報を車載機2へ送信する場合を説明している。
図8(A)は、中央装置3が光ビーコン4へ提供する基データを示す説明図であり、図8(B)は、光ビーコン4が車載機2へ送信するダウンリンクデータを示す説明図である。図8の場合、ビーコン制御機7が基データを編集して、収集情報を削除してプローブ管理情報を車載機2へ送信する場合を説明している。
以上より、ビーコン制御機7は「収集情報」を中央装置から取得し、この収集情報に従って前記判定処理(その1)又は(その2)を行う。ここでは、収集情報は収集率であり、0〜100%の値となる。
前記のとおり(図3参照)ビーコンヘッド8は、四つの車線R1〜R4それぞれに1対1で対応して設置されていることから、ビーコンヘッド8に格納されている受信部14は、複数設けられており、複数の受信部14それぞれは、車両20が走行する道路の四つの車線R1〜R4それぞれに1対1で対応している。
そこで、「収集情報」は、これら車線R1〜R4それぞれのために個別に条件(中央装置3が光ビーコン4からアップリンクデータを収集する条件)が設定されており、ビーコン制御機7は、個別に前記条件が設定されている「収集情報」に従って判定処理を行う。
そこで、「収集情報」は、これら車線R1〜R4それぞれのために個別に条件(中央装置3が光ビーコン4からアップリンクデータを収集する条件)が設定されており、ビーコン制御機7は、個別に前記条件が設定されている「収集情報」に従って判定処理を行う。
例えば、図3の最も下側の車線R4では、路上駐車が多く、車両20は他の車線R1〜R3を走行するような場合、車線R4に存在している車両20の車載機2からアップリンデータを収集してもその意義が薄いため、車線R4に対応するビーコンヘッド8により受信したアップリンクデータについては、収集率を低く設定し(例えば0%)、他の車線R1〜R3に対応するビーコンヘッド8により受信したアップリンクデータについては、収集率を高く(例えば80〜100%)設定すればよい。
または、「収集情報」は、これら車線R1〜R4について共通して条件(中央装置3が光ビーコン4からアップリンクデータを収集する条件)が設定されていてもよい。この場合、ビーコン制御機7は、共通した条件が設定されている「収集情報」に従って判定処理を行うこととなる。この場合、中央装置3におけるアップリンクデータ(プローブデータ)の収集率を、車線が違っても同じとすることが可能になる。
また、アップリンクデータ(実データ部)には、このアップリンクデータに含まれているプローブデータの信頼性を示す情報が含まれている。そこで、ビーコン制御機7は、この信頼性を示す情報に基づき判定処理(その1)を行い、信頼性の低いプローブデータを削除する処理を行う。
例えば、図7又は図17に示すように、軌道データには、時刻信頼性フラグ及び位置信頼性フラグの情報が格納されている。車載機2において、車両のエンジン始動後、GPSなどの外部の機器から時刻情報を受信して時刻修正を実施している場合、信頼性有りを意味する情報として、時刻信頼性フラグを「1」とする。信頼性の無い場合、時刻信頼性フラグを「0」とする。また、車載機2において、軌跡データを取得する際に、測位クラスで定義された条件に基づいて位置情報が得られている場合、信頼性有りを意味する情報として、位置信頼性フラグを「1」とする。信頼性の無い場合、位置信頼性フラグを「0」とする。
例えば、図7又は図17に示すように、軌道データには、時刻信頼性フラグ及び位置信頼性フラグの情報が格納されている。車載機2において、車両のエンジン始動後、GPSなどの外部の機器から時刻情報を受信して時刻修正を実施している場合、信頼性有りを意味する情報として、時刻信頼性フラグを「1」とする。信頼性の無い場合、時刻信頼性フラグを「0」とする。また、車載機2において、軌跡データを取得する際に、測位クラスで定義された条件に基づいて位置情報が得られている場合、信頼性有りを意味する情報として、位置信頼性フラグを「1」とする。信頼性の無い場合、位置信頼性フラグを「0」とする。
ここで、図9(A)に示すように、仮に、「軌跡データ1」の時刻信頼性フラグ(又は位置信頼性フラグ)が「0」であったとする。この場合、ビーコン制御機7は、このアップリンクデータのうちのヘッダ部を除く実データ部の一部である「軌跡データ1」を削除するか否かを判定する判定処理を行い、信頼性フラグが「0」であることから、この「軌跡データ1」を削除する決定がされ、図9(B)に示すように、「軌跡データ1」が削除された送信データが生成され、これが中央装置3へ送信される。
または、ビーコン制御機7は、この信頼性を示す情報に基づき判定処理(その2)を行うことができ、この場合、信頼性の低いプローブデータを含むアップリンクデータについて、送信しないと判定する。図9(A)の場合、このアップリンクデータには、信頼性フラグが「0」である軌跡データ(プローブデータ)が含まれているので、このアップリンクデータすべてを送信せず、破棄する。
このような信頼性に基づいて判定処理(その1)(その2)を行えば、中央装置3では、信頼性の高いプローブデータを収集することが可能となる。
このような信頼性に基づいて判定処理(その1)(その2)を行えば、中央装置3では、信頼性の高いプローブデータを収集することが可能となる。
また、アップリンクデータの実データ部には、図7又は図17に示すように、全般的なデータの項目として、車載機2による位置計測の測位クラスを示す情報が含まれている。測位クラスは、Sクラス、Aクラス、Bクラス、Cクラスの順番で測位精度が低い(ASV準拠)。そこで、ビーコン制御機7は、測位クラスを示す情報に基づき判定処理(その1)を行い、測位クラスが所定のクラス(例えばAクラス)よりも低いアップリンクデータについて、その少なくとも一部を削除する。
または、ビーコン制御機7は、測位クラスを示す情報に基づき判定処理(その2)を行い、測位クラスが所定のクラス(例えばAクラス)よりも低いアップリンクデータについて、送信しないと判定する。この場合、測位クラスがSクラス及びAクラスのアップリンクデータのみが、送信データとなって中央装置3へ送信され、測位クラスがBクラス及びCクラスのアップリンクデータは、中央装置3へ送信されず、破棄される。
このように測位クラスに基づく判定処理(その1)(その2)を行うことにより、中央装置3は、測位クラスが高いアップリンクデータを収集することが可能となる。
このように測位クラスに基づく判定処理(その1)(その2)を行うことにより、中央装置3は、測位クラスが高いアップリンクデータを収集することが可能となる。
また、ビーコン制御機7(処理部18)は、アップリンクデータに含まれているプローブデータの異常を判定する機能を有している。
例えば、図7又は図17に示すように、プローブデータの軌跡データには「前回からの移動距離」や「前回からの移動時間」が含まれており、これらに規定範囲の値が設定されている。このため、仮に、規定範囲外のデータが含まれている場合、ビーコン制御機7は、このプローブデータを異常と判定する。
例えば、図7又は図17に示すように、プローブデータの軌跡データには「前回からの移動距離」や「前回からの移動時間」が含まれており、これらに規定範囲の値が設定されている。このため、仮に、規定範囲外のデータが含まれている場合、ビーコン制御機7は、このプローブデータを異常と判定する。
そこで、ビーコン制御機7は、この異常の判定の結果に応じて判定処理(その1)を行い、異常と判定された項目を含むプローブデータを削除する判定がされると、このプローブデータが削除される。
または、ビーコン制御機7は、この異常の判定の結果に応じて判定処理(その2)を行い、異常のプローブデータが含まれるアップリンクデータについて、送信しないと判定し、破棄する。
このように、アップリンクデータに異常なプローブデータが含まれていると、その異常のプローブデータを削除することができ、または、異常なプローブデータが含まれるアップリンクデータについて、中央装置3へ送信しなくすることができ、中央装置3は、異常の少ない正確なプローブデータを収集することが可能となる。
または、ビーコン制御機7は、この異常の判定の結果に応じて判定処理(その2)を行い、異常のプローブデータが含まれるアップリンクデータについて、送信しないと判定し、破棄する。
このように、アップリンクデータに異常なプローブデータが含まれていると、その異常のプローブデータを削除することができ、または、異常なプローブデータが含まれるアップリンクデータについて、中央装置3へ送信しなくすることができ、中央装置3は、異常の少ない正確なプローブデータを収集することが可能となる。
また、アップリンクデータには、図7又は図17に示すように、起点データの項目として、軌跡の最初の起点を示す情報(起点となる軌跡点の緯度・経度)が含まれている。そこで、ビーコン制御機7は、この情報に基づいて、どの方面から来た車両かを判断し、到来方向に応じて設定されている前記収集情報(収集率)を用いて、判定処理を行ってもよい。
例えば、図10に示すように、ある交差点Jに流入する道路として、メイン幹線道路Rmと、道幅の狭い脇道Rsとが存在しているとする。この場合、メイン幹線道路Rmは、通過車両数が多いことが予想されるので、収集率を低めに設定し、積極的にアップリンクデータを間引くのが好ましい。これに対して、脇道Rsは、通過車両数が少ないことから、収集率を低く設定すると、中央装置3は有効なアップリンクデータを収集できない可能性がある。そこで、車両通過数が多い道路(メイン幹線道路Rm)では、車両通過数が少ない道路(脇道Rs)よりも、収集率を低く設定するのが好ましい。
例えば、図10に示すように、ある交差点Jに流入する道路として、メイン幹線道路Rmと、道幅の狭い脇道Rsとが存在しているとする。この場合、メイン幹線道路Rmは、通過車両数が多いことが予想されるので、収集率を低めに設定し、積極的にアップリンクデータを間引くのが好ましい。これに対して、脇道Rsは、通過車両数が少ないことから、収集率を低く設定すると、中央装置3は有効なアップリンクデータを収集できない可能性がある。そこで、車両通過数が多い道路(メイン幹線道路Rm)では、車両通過数が少ない道路(脇道Rs)よりも、収集率を低く設定するのが好ましい。
このためには、ビーコン制御機7は、受信したアップリンクデータが、どのような道路を走行してきた車両20の車載機2から送信されたものであるのかを判定する必要がある。そこで、アップリンクデータには、車載機2を搭載する車両20が走行した道路の情報又は走行した位置の情報が含まれていることから、この情報に基づいて、走行した道路を判定することができる。例えば、図7又は図17において、起点のデータの項目として、道路種別の情報が格納されており、また、起点となる軌跡点の緯度・経度の情報が格納されている。
そして、起点となる軌跡点の緯度・経度の情報を用いる場合、ビーコン制御機7は、光ビーコン4の設置位置周辺の道路地図の情報を備えており、アップリンクデータに含まれている、前記起点となる軌跡点(例えば、図10のP1,P2)の緯度・経度の情報とマップマッチングを行うことで、走行した道路を判別することができる。そして、ビーコン制御機7は、この判別した道路の情報(走行した位置の情報)に応じて収集率を変えて、判定処理を行うことができる。
または、アップリンクデータには、軌跡データが含まれていることから、ビーコン制御機7は、最古の軌跡データに基づいて、そのアップリンクデータを送信した車両は、どの方面から到来した車両かを判定することができる。そして、マップマッチングを行うことにより、走行した道路を判別することができる。
したがって、幹線道路Rmを走行した車両20の車載機2からのアップリンクデータについては、判定処理の結果、削除又は送信しない処理を積極的に行う。これに対して、非幹線道路(脇道Rs)を走行した車両20の車載機2からのアップリンクデータについては、判定処理の結果、削除をせずに又は送信を行って、中央装置3にできるだけ収集させることが可能となる。
以上より、中央装置3は、様々な道路を走行した車両20の車載機2からのアップリンクデータを収集可能であるが、既に走行した道路に応じて選択的にアップリンクデータを収集することが可能となる。
以上より、中央装置3は、様々な道路を走行した車両20の車載機2からのアップリンクデータを収集可能であるが、既に走行した道路に応じて選択的にアップリンクデータを収集することが可能となる。
また、ビーコン制御機7は、中央装置3へ送信データを送信するための制御として、例えば通信回線6d(図1参照)の混雑状況を確認し、比較的好いている場合は、収集率に依存せずに全アップリンクデータを中央装置3へ送信する。これに対して、通信回線が混雑している場合、収集率に応じてアップリンクデータを間引いて、送信するのが好ましい。
このために、ビーコン制御機7は、中央装置3へデータを送信する際に用いられる通信回線における通信状況を取得する機能を有している。回線の混雑状況の確認手段は、例えば、空き時間に疎通確認を行い、応答時間が一定値以上であれば混雑しているとみなす。
そして、ビーコン制御機7は、通信回線の通信状況に応じて、判定処理(その1)又は(その2)を行えばよい。
これにより、通信回線の通信状況に応じて、効率良く、データを中央装置3へ送信することが可能となる。
そして、ビーコン制御機7は、通信回線の通信状況に応じて、判定処理(その1)又は(その2)を行えばよい。
これにより、通信回線の通信状況に応じて、効率良く、データを中央装置3へ送信することが可能となる。
また、収集情報(収集率)は、中央装置3へデータを送信する際に用いられる通信回線(例えば図1の通信回線6d)における通信状況に応じて異なる情報であってもよい。そこで、ビーコン制御機7は、このような異なる収集情報に従って判定処理(その1)又は(その2)を行う。
この場合、通信回線の通信状況に応じて収集情報は使い分けられる。例えば、通信回線の通信状況が混雑している際には、削除又は送信しない処理が積極的に行われるような収集情報(例えば、低い収集率)に従ってビーコン制御機7を機能させる。これに対して、通信状況が比較的空いている際には、削除をさせない又は送信を行うような収集情報、例えば、高い収集率に従ってビーコン制御機7を機能させる。
この場合、通信回線の通信状況に応じて収集情報は使い分けられる。例えば、通信回線の通信状況が混雑している際には、削除又は送信しない処理が積極的に行われるような収集情報(例えば、低い収集率)に従ってビーコン制御機7を機能させる。これに対して、通信状況が比較的空いている際には、削除をさせない又は送信を行うような収集情報、例えば、高い収集率に従ってビーコン制御機7を機能させる。
また、光ビーコン4が設置されている地点から車両20の走行方向前方の道路の交差点に、端末感応制御(優先制御)を行う機能を備えている交通信号機5(図1参照)が設置されている場合について説明する。この場合、車両20から送信されるアップリンクデータに、車両の種別を示す種別情報(属性情報)やサブシステムキー情報が含まれている。なお、車両の種別としては、一般乗用車等の一般車両の他に、パトロールカー(警察車両)、消防車及び救急車等の緊急車両、及び、バス等の公共車両がある。
そして、前記交通信号機5の交通信号制御機5bにより端末感応制御がされる交通信号灯器5aが設置されている交差点の流入道路を、緊急車両又は公共車両がこの交差点に向かって走行し、これら車両の車載機2からアップリンクデータが送信されると、このアップリンクデータを光ビーコン4のビーコン制御機7は取得する。
ビーコン制御機7は、アップリンクデータの識別情報(属性情報)を参照し、このアップリンクデータの送信元である車両が、緊急車両又は公共車両であるか否かを判別する。
ビーコン制御機7は、アップリンクデータの識別情報(属性情報)を参照し、このアップリンクデータの送信元である車両が、緊急車両又は公共車両であるか否かを判別する。
この車両が緊急車両又は公共車両であると判別された場合、ビーコン制御機7は、このアップリンクデータを交通信号制御機5bへ送信する判定を行って、その後直ぐに、送信する処理を行う。これに対して、車両が緊急車両又は公共車両ではないと判別された場合、このアップリンクデータを交通信号制御機5bへ送信しないとする判定を行って、このアップリンクデータを破棄する。又は、車両が緊急車両又は公共車両ではないと判別された場合、つまり、一般車両であると判別された場合、この一般車両からのアップリンクデータに関して、さらに判定処理(その1)又は判定処理(その2)が行われ、例えば、このアップリンクデータの一部が削除され、残りのデータが送信データとして、中央装置3へ送信される。
このように、ビーコン制御機7は、アップリンクデータの送信元の車載機を搭載する車両が、前記交通信号機5(交通信号制御機5bにより端末感応制御される交通信号灯器5a)の設置されている交差点への流入道路を走行する特定種別(緊急車両又は公共車両)の車両であるか否かに基づいて、このアップリンクデータについて判定処理(その1)又は(その2)を行う。
そして、この車両20が、例えば、公共車両や緊急車両のような特定種別の車両である場合、ビーコン制御機7は、この車両の車載機2を、端末感応制御の対象となる道路領域を走行する車両の車載機として扱うことができ、この車載機2のアップリンクデータについては、判定処理(その2)として、送信する判定を行うことができ、交通信号制御機5bへ送信することが可能となる。この結果、このアップリンクデータに基づいて交通信号制御機5bは、これら公共車両や緊急車両のための端末感応制御を行うことが可能となる。
このような感応制御によれば、交通信号灯器5aの青信号の表示時間を延長したり、赤信号の表示時間を短縮したりすることにより、公共車両及び緊急車両を優先して交差点を通過させることが可能となる。
そして、この車両20が、例えば、公共車両や緊急車両のような特定種別の車両である場合、ビーコン制御機7は、この車両の車載機2を、端末感応制御の対象となる道路領域を走行する車両の車載機として扱うことができ、この車載機2のアップリンクデータについては、判定処理(その2)として、送信する判定を行うことができ、交通信号制御機5bへ送信することが可能となる。この結果、このアップリンクデータに基づいて交通信号制御機5bは、これら公共車両や緊急車両のための端末感応制御を行うことが可能となる。
このような感応制御によれば、交通信号灯器5aの青信号の表示時間を延長したり、赤信号の表示時間を短縮したりすることにより、公共車両及び緊急車両を優先して交差点を通過させることが可能となる。
以上のような構成を備えている道路交通システムによれば、予め中央装置3によって光ビーコン4に対して、アップリンクデータ(プローブデータ)の収集条件を示す収集情報(収集率)が指定されており、光ビーコン4は、この収集情報に応じて車載機2から受信したプローブデータを間引いた上で、中央装置3へ送信することができる。
つまり、前記判定処理(その1)の場合、車載機2から受信したアップリンクデータのうち、ヘッダ部を除くデータ(実データ部)の少なくとも一部を削除(破棄)するか否かを判定し、その結果、削除することにより、中央装置3へ送信するデータ量を削減することができ、中央装置3がデータを受信するために用いられる通信回線が逼迫するのを抑えることが可能となる。
つまり、前記判定処理(その1)の場合、車載機2から受信したアップリンクデータのうち、ヘッダ部を除くデータ(実データ部)の少なくとも一部を削除(破棄)するか否かを判定し、その結果、削除することにより、中央装置3へ送信するデータ量を削減することができ、中央装置3がデータを受信するために用いられる通信回線が逼迫するのを抑えることが可能となる。
または、前記判定処理(その2)の場合、車載機2から受信したアップリンクデータを中央装置)へ送信するか否かを判定し、その結果、送信しないことにより、中央装置3がデータを受信するために用いられる通信回線が逼迫するのを抑えることが可能となる。
また、本実施形態では、中央装置3がアップリンクデータを収集する条件に従って、光ビーコン4のビーコン制御機7が判定処理を実行することで、中央装置3は、前記条件に応じたデータを収集することが可能となる。
また、本実施形態では、中央装置3がアップリンクデータを収集する条件に従って、光ビーコン4のビーコン制御機7が判定処理を実行することで、中央装置3は、前記条件に応じたデータを収集することが可能となる。
また、ビーコン制御機7は、アップリンクデータのうちのヘッダ部を除く実データ部の少なくとも一部を削除するか否かを判定する判定処理(その1)の結果、削除すると判定した場合に、削除されていないデータの少なくとも一部を圧縮する圧縮処理を行うことができる。
例えばアップリンクデータの実データ部の一部が、図9(A)から(B)に示すように、削除された場合、残りのデータ(図9(B)に示すデータ)について、データ量を圧縮する処理を行い、この圧縮データを送信データとして、中央装置3へ送信する。
この場合、中央装置3へと送信するデータをより一層減少させることができ、中央装置3がデータを受信するために用いられる通信回線が逼迫するのを抑えることが可能となる。
例えばアップリンクデータの実データ部の一部が、図9(A)から(B)に示すように、削除された場合、残りのデータ(図9(B)に示すデータ)について、データ量を圧縮する処理を行い、この圧縮データを送信データとして、中央装置3へ送信する。
この場合、中央装置3へと送信するデータをより一層減少させることができ、中央装置3がデータを受信するために用いられる通信回線が逼迫するのを抑えることが可能となる。
これに対して、判定処理(その1)の結果、削除しないと判定した場合、削除されていないアップリンクデータの少なくとも一部を圧縮する圧縮処理を行う。そして、この圧縮データを送信データとして、中央装置3へ送信する。
この場合、削除されていないアップリンクデータの少なくとも一部を圧縮することにより、中央装置3へと送信するデータ量を削減することができる。
この場合、削除されていないアップリンクデータの少なくとも一部を圧縮することにより、中央装置3へと送信するデータ量を削減することができる。
または、ビーコン制御機7は、アップリンクデータを中央装置3へ送信するか否かを判定する判定処理(その2)の結果、送信すると判定した場合に、このアップリンクデータを圧縮する圧縮処理を行うことができる。なお、この圧縮は、アップリンクデータの少なくとも一部に対して行われればよく、全部に対して行ってもよい。
この場合、中央装置3へと送信するデータ(データ量)を減少させることができ、中央装置3がデータを受信するために用いられる通信回線が逼迫するのを抑えることが可能となる。
この場合、中央装置3へと送信するデータ(データ量)を減少させることができ、中央装置3がデータを受信するために用いられる通信回線が逼迫するのを抑えることが可能となる。
なお、前記圧縮処理は、様々な手段を用いることが可能である。圧縮処理の例として、例えば、特開2003−23357号公報、特開2004−5416号公報、特開2005−5982号公報、特開2005−3970号公報、特開2004−245821号公報、特開2005−149465号公報、特開2006−154469号公報、国際公開2005/038752号、国際公開第2005/039058号等に記載されている手段を用いることが可能である。
なお、前記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、本発明の光ビーコンは、従来型の光ビーコンの他に、伝送速度(アップリンク受信速度)が高速化された光ビーコンであってもよく、この場合、路車間の通信容量が拡大し、より多くのアップリンクデータを光ビーコンは取得することとなる。このため、これら全てのアップリンクデータを中央装置へ送信すると、通信回線がより逼迫することになるが、前記実施形態に係る光ビーコンによれば、これを抑制することが可能となる。
〔9. 伝送装置を含む道路交通システム〕
図1に示す実施形態(第1の実施形態)では、道路を移動しかつ通信機能を備えた移動通信端末を、光信号による通信が可能である車載機2とし、この車載機2から送信されたアップリンクデータ(光信号)を光ビーコン4が受信し、この光ビーコン4が、受信したアップリンクデータについて前記判定処理(その1)又は(その2)を行う場合について説明した。
このような判定処理(その1)(その2)は、伝送装置である光ビーコン4以外に、道路交通システムに含まれている他の伝送装置によって行われてもよく、以下、他の伝送装置が判定処理を行う場合(第2の実施形態)について説明する。
図1に示す実施形態(第1の実施形態)では、道路を移動しかつ通信機能を備えた移動通信端末を、光信号による通信が可能である車載機2とし、この車載機2から送信されたアップリンクデータ(光信号)を光ビーコン4が受信し、この光ビーコン4が、受信したアップリンクデータについて前記判定処理(その1)又は(その2)を行う場合について説明した。
このような判定処理(その1)(その2)は、伝送装置である光ビーコン4以外に、道路交通システムに含まれている他の伝送装置によって行われてもよく、以下、他の伝送装置が判定処理を行う場合(第2の実施形態)について説明する。
第2の実施形態では、図11に示すように、車載機2が送信するアップリンクデータを受信する装置は、路側通信装置30である。そして、この路側通信装置30が受信したデータは、伝送装置である情報中継装置40へと転送され、この情報中継装置40は、転送されたデータを、外部装置である中央装置3及び交通信号制御機5bへ送信する。なお、この第2の実施形態では、車載機2と路側通信装置30との間の無線通信は、所定の周波数帯(例えば760MHz帯)の電波が用いられて行われる。そして、この第2の実施形態では、前記判定処理(その1)(その2)を情報中継装置40が行う。
すなわち、情報中継装置40(図12に示す後述の制御部42)は、前記判定処理(その1)として、取得したアップリンクデータのうちのヘッダ部を除くデータの少なくとも一部を削除するか否かを判定する。例えば、図9により既に説明したように、起点データ及び軌跡データ1〜7を含むアップリンクデータのうち、軌跡データ1を削除すると判定し、軌跡データ1が削除されたアップリンクデータが、中央装置3等へ伝送される。
また、情報中継装置40(後述の制御部42)は、前記判定処理(その2)として、取得したアップリンクデータを外部装置へ送信するか否かを判定する。例えば、信頼性の低いデータを含むアップリンクデータについて、送信しないと判定する。図9(A)の場合、アップリンクデータには、信頼性フラグが「0」である軌跡データが含まれているので、このアップリンクデータすべてを送信せず、破棄する。
また、情報中継装置40(後述の制御部42)は、前記判定処理(その2)として、取得したアップリンクデータを外部装置へ送信するか否かを判定する。例えば、信頼性の低いデータを含むアップリンクデータについて、送信しないと判定する。図9(A)の場合、アップリンクデータには、信頼性フラグが「0」である軌跡データが含まれているので、このアップリンクデータすべてを送信せず、破棄する。
なお、第1の実施形態では、前記判定処理(その1)(その2)を行う光ビーコン4が、直接的に車載機2からアップリンクデータを受信して取得する構成であるのに対して、この第2の実施形態では、前記判定処理(その1)(その2)を行う情報中継装置40(後述の通信部41)は、直接的に車載機2からアップリンクデータを受信して取得するのではなく、路側通信装置30を経由して、そのアップリンクデータを取得する構成であり、この点で異なる。しかし、アップリンクデータを取得して実行されるその後の判定処理等については、第1の実施形態と第2の実施形態とで同様であり、既に説明したとおりであるため、ここではその詳しい説明を省略する。
また、図7又は図17及び図9に示すアップリンクデータは、車両が所定時間又は所定距離について走行する間に複数の異なる時刻で取得した当該車両の位置を複数含む軌跡データを含む。つまり、このアップリンクデータは、車両が所定時間又は所定距離について走行する間に複数の位置が取得されて複数の軌跡データが蓄積されたデータであり、これらがまとめられて生成されたデータである。
これに対して、アップリンクデータには、このような複数の軌跡データからなるデータ以外に、位置データ(例えば、緯度と経度のデータ)からなるデータがある。つまり、この位置データからなるアップリンクデータは、所定時間又は所定距離毎に車両の位置が検出されると、その検出毎に生成されるデータである。
このように位置の検出毎に生成されるデータは、生成される毎にアップリンクデータとして送信されてもよいが、このデータが複数まとめられてアップリンクデータとして生成されてから送信されてもよい。
複数のデータが複数まとめられてアップリンクデータとして送信される場合、そのアップリンクデータにはヘッダ部が付されており、情報中継装置40は、前記判定処理(その1)として、このアップリンクデータのうちのヘッダ部を除くデータの少なくとも一部を削除するか否かを判定する。又は、前記判定処理(その2)として、このアップリンクデータを外部装置へ送信するか否かを判定する。
このように位置の検出毎に生成されるデータは、生成される毎にアップリンクデータとして送信されてもよいが、このデータが複数まとめられてアップリンクデータとして生成されてから送信されてもよい。
複数のデータが複数まとめられてアップリンクデータとして送信される場合、そのアップリンクデータにはヘッダ部が付されており、情報中継装置40は、前記判定処理(その1)として、このアップリンクデータのうちのヘッダ部を除くデータの少なくとも一部を削除するか否かを判定する。又は、前記判定処理(その2)として、このアップリンクデータを外部装置へ送信するか否かを判定する。
これに対して、位置の検出毎に生成されるデータ(位置データ)が、生成される毎にアップリンクデータとして送信される場合、情報中継装置40では、前記判定処理(その2)が行われる。そこで、以下に説明する「情報中継装置40による判定処理」を行う対象とするアップリンクデータは、車載機2又は車両20が所定時間又は所定距離毎に車両の位置を検出すると、その検出毎に生成されかつ生成毎に送信されるデータである場合について説明する。
また、車載機2又は車両20は、位置データを取得すると共に、走行方向(方位)を示すデータ、及び、走行速度を示すデータも取得しており、アップリンクデータには、この走行方向及び速度を示すデータも含まれる。
さらに、車載機2又は車両20は、位置データを取得すると共に、車両20に搭載のウインカー(方向指示器)の作動状態(オン又はオフの状態)を示すウインカー情報も取得することができ、アップリンクデータには、このウインカー情報が含まれていてもよい。
そして、車載機2は、このようなアップリンクデータを、所定の周波数帯(例えば760MHz帯)の電波を用いて無線送信する。
さらに、車載機2又は車両20は、位置データを取得すると共に、車両20に搭載のウインカー(方向指示器)の作動状態(オン又はオフの状態)を示すウインカー情報も取得することができ、アップリンクデータには、このウインカー情報が含まれていてもよい。
そして、車載機2は、このようなアップリンクデータを、所定の周波数帯(例えば760MHz帯)の電波を用いて無線送信する。
なお、車載機(移動通信端末)2が、この第2の実施形態における路側通信装置30の通信エリア外(又は、第1の実施形態における光ビーコン4の通信エリア外)から通信エリア内へと進入する場合、車載機2は通信エリア外においても位置データを取得し蓄積していることから、路側通信装置30(光ビーコン4)は、通信エリア内に進入した車載機2から軌跡データを取得することができる。そして、車載機(移動通信端末)2が、路側通信装置30(光ビーコン4)の通信エリア内を移動している間、路側通信装置30(光ビーコン4)は、位置の検出毎に生成され生成毎に送信されるデータ(位置データ)を取得することができる。
〔10. 路側通信装置30及び情報中継装置40の構成〕
路側通信装置30は、道路の各所に設置されている。なお、図11と図1とで同一の符号を付した要素は、同一の要素を示す。
路側通信装置30は、無線通信装置からなり、所定の周波数帯(例えば760MHz帯)の電波を用いて無線通信を行う機能を有している。路側通信装置30は、光ビーコン4に比べて広域の通信エリアを有しており、例えば、半径約200mの通信エリアを有している。
そして、路側通信装置30は、この通信エリア内に存在している車載機2が送信するアップリンクデータをモニタリングして受信し取得することができる。そして、この取得したアップリンクデータを、情報中継装置40へ送信する。
路側通信装置30は、道路の各所に設置されている。なお、図11と図1とで同一の符号を付した要素は、同一の要素を示す。
路側通信装置30は、無線通信装置からなり、所定の周波数帯(例えば760MHz帯)の電波を用いて無線通信を行う機能を有している。路側通信装置30は、光ビーコン4に比べて広域の通信エリアを有しており、例えば、半径約200mの通信エリアを有している。
そして、路側通信装置30は、この通信エリア内に存在している車載機2が送信するアップリンクデータをモニタリングして受信し取得することができる。そして、この取得したアップリンクデータを、情報中継装置40へ送信する。
情報中継装置40は、道路の各所に設置されている。図12は情報中継装置40等を示すブロック図である。情報中継装置40は、通信インタフェースからなる通信部41と、CPU及びメモリ等を有するマイコンからなる制御部42とを有している。制御部42は、通信部41による通信制御を行う機能と、その他の処理を実行する機能とを有している。本実施形態では、この制御部42によって前記判定処理が実行される。
通信部41は、路側通信装置30から送信されたデータを受信することができ、制御部42による通信制御によって、このデータを中央装置3及び交通信号機5の交通信号制御機5bへ伝送することができる。
このように、情報中継装置40は、車載機2が送信したアップリンクデータを、路側通信装置30を介して通信部41によって取得することができ、このアップリンクデータを外部装置である中央装置3及び交通信号制御機5bへ伝送するための通信制御を制御部42が実行する。
通信部41は、路側通信装置30から送信されたデータを受信することができ、制御部42による通信制御によって、このデータを中央装置3及び交通信号機5の交通信号制御機5bへ伝送することができる。
このように、情報中継装置40は、車載機2が送信したアップリンクデータを、路側通信装置30を介して通信部41によって取得することができ、このアップリンクデータを外部装置である中央装置3及び交通信号制御機5bへ伝送するための通信制御を制御部42が実行する。
情報中継装置40から見て、中央装置3のためのデータについては、路側のルータ10a、通信回線6d及び中央側のルータ10bを通じて、中央装置3へ送信される。そして、交通信号制御機5bのためのデータについては、通信回線6eを通じて、交通信号機5の通信装置51へ送信される。
なお、交通信号機5の通信装置51は、データの送受信を行うインタフェースを備えていると共に、取得したデータを他へ送信する制御を行うことができる通信機からなる。例えば、通信装置51は、交通信号制御機5bへデータを送信したり、通信回線6f及びルータ10a,10bを通じて中央装置3へデータを送信したりする機能を有している。
なお、交通信号機5の通信装置51は、データの送受信を行うインタフェースを備えていると共に、取得したデータを他へ送信する制御を行うことができる通信機からなる。例えば、通信装置51は、交通信号制御機5bへデータを送信したり、通信回線6f及びルータ10a,10bを通じて中央装置3へデータを送信したりする機能を有している。
また、この交通信号機5の通信装置51は、中央装置3から信号制御情報i1を取得し、この情報i1を交通信号制御機5bへ送信することができる。
さらに、情報中継装置40の通信部41は、中央装置3から信号制御情報i1を取得することができ、後に説明するが、この信号制御情報i1を用いて情報中継装置40の制御部42が判定処理を行う。なお、通信部41は、信号制御情報i1を、ルータ10aから取得する以外に、交通信号制御機5bから信号情報として取得することができる。
さらに、情報中継装置40の通信部41は、中央装置3から信号制御情報i1を取得することができ、後に説明するが、この信号制御情報i1を用いて情報中継装置40の制御部42が判定処理を行う。なお、通信部41は、信号制御情報i1を、ルータ10aから取得する以外に、交通信号制御機5bから信号情報として取得することができる。
各路側通信装置30は、前記のとおり、例えば半径約200mの通信エリアを有しており、この通信エリア内には多数の車載機2が存在することができ、しかも、各車載機2は例えば100ミリ秒毎にアップリンクデータ(位置データ)を送信することができる。すると、路側通信装置30が受信するアップリンクデータ(位置データ)は非常に多く、情報中継装置40及び外部装置へと送信されるデータ量は膨大となり、全てのアップリンクデータを例えば中央装置3へ送信すると、通信回線6dが逼迫し、通信遅延等の障害が発生する。そこで、情報中継装置40により判定処理が行われ、アップリンクデータの間引きが行われる。
〔10. 情報中継装置40による判定処理について〕
情報中継装置40が中央装置3から提供される情報(基データ)には、例えばその末尾に「収集情報(第1収集情報及び第2収集情報)」が付加されている。なお、この「収集情報(第1収集情報及び第2収集情報)」は、基データの末尾に付加される以外に、独立した新規のデータであってもよい。
この「収集情報」とは、中央装置3及び交通信号制御機5bが情報中継装置40からアップリンクデータ(位置データ)を収集する条件を示す情報である。収集情報の例としては、情報中継装置40がアップリンクデータを取捨選択する際の条件を示す情報や、アップリンクデータを収集する際の収集率を示す情報である。つまり、収集情報は、アップリンクデータの一部を削除したり、全部の送信を中止したりし、中央装置3及び交通信号制御機5bへ送信するデータを間引く条件を示す情報である。
情報中継装置40が中央装置3から提供される情報(基データ)には、例えばその末尾に「収集情報(第1収集情報及び第2収集情報)」が付加されている。なお、この「収集情報(第1収集情報及び第2収集情報)」は、基データの末尾に付加される以外に、独立した新規のデータであってもよい。
この「収集情報」とは、中央装置3及び交通信号制御機5bが情報中継装置40からアップリンクデータ(位置データ)を収集する条件を示す情報である。収集情報の例としては、情報中継装置40がアップリンクデータを取捨選択する際の条件を示す情報や、アップリンクデータを収集する際の収集率を示す情報である。つまり、収集情報は、アップリンクデータの一部を削除したり、全部の送信を中止したりし、中央装置3及び交通信号制御機5bへ送信するデータを間引く条件を示す情報である。
そして、情報中継装置40の制御部42は、この収集情報を、通信部41を通じて取得し、この収集情報に従って判定処理を行う。
そして、この第2の実施形態では、情報中継装置40からのアップリンクデータの送信先となる外部装置には、データを集約して管理エリア内の交通管制(マクロな交通制御)を行う中央装置3、及び、路側に設置される交通信号灯器5aを制御する交通信号制御機5b(交通信号機5)が含まれている。なお、本実施形態では、情報中継装置40からアップリンクデータが送信される対象となる交通信号制御機5bは、交差点に設置されており端末感応制御を行う機能を備えている交通信号制御機である。
そして、この第2の実施形態では、情報中継装置40からのアップリンクデータの送信先となる外部装置には、データを集約して管理エリア内の交通管制(マクロな交通制御)を行う中央装置3、及び、路側に設置される交通信号灯器5aを制御する交通信号制御機5b(交通信号機5)が含まれている。なお、本実施形態では、情報中継装置40からアップリンクデータが送信される対象となる交通信号制御機5bは、交差点に設置されており端末感応制御を行う機能を備えている交通信号制御機である。
そして、情報中継装置40の制御部42は、中央装置3へ送信するためのアップリンクデータを収集する条件を示す前記第1収集情報と、交通信号制御機5bへ送信するためのアップリンクデータを収集する条件を示す前記第2収集情報とを有しており、外部装置(中央装置3又は交通信号制御機5b)に応じて、第1収集情報と第2収集情報とを使い分けて判定処理を行う。
このように、第1収集情報と第2収集情報との二つの情報が使い分けられるのは、次の理由による。中央装置3は、主として、自己の管理エリア内におけるマクロな交通制御を行うのに対して、交通信号制御機5bは、リアルタイム性が必要となる信号制御(端末感応制御)を行う必要がある。この場合、中央装置3により行われるマクロな交通制御のためにはアップリンクデータの収集率は比較的低くてもよいが、交通信号制御機5bにより行われるリアルタイム性が必要となる信号制御(端末感応制御)のためにはアップリンクデータの収集率を比較的高くするのが好ましい。そこで、これら中央装置3及び各交通信号制御機5bにおける最終的なデータの収集率が異なるように、第1収集情報と第2収集情報との二つの情報が使い分けられており、本実施形態では、第2収集情報は、第1収集情報に比べて、アップリンクデータの収集率が高くなるように設定されている。
図13は、情報中継装置40(制御部42)によって行われる判定処理を示すフロー図である。情報中継装置40は、第1収集情報に基づいて中央装置3へ送信するアップリンクデータの判定処理を行う(図13のステップS1)。
例えば、第1収集情報は、取得したアップリンクデータのうちの20%のデータを中央装置3へ送信し、他のデータ(80%のデータ)については中央装置3へ送信しないとする条件等である。この場合、複数の車載機2それぞれから送信された多数のアップリンクデータを情報中継装置40が取得したとしても、例えばアップリンクデータを取得した時系列順で、5台のうちの1台のみの車載機2からのアップリンクデータのみを中央装置3へ送信し、残りの4台の車載機2からのアップリンクデータを破棄する処理を行う。これにより、中央装置3へ送信するデータを全体として減少させることができる。このように、第1収集情報は、アップリンクデータの「収集率」を指定する情報であると言える。
例えば、第1収集情報は、取得したアップリンクデータのうちの20%のデータを中央装置3へ送信し、他のデータ(80%のデータ)については中央装置3へ送信しないとする条件等である。この場合、複数の車載機2それぞれから送信された多数のアップリンクデータを情報中継装置40が取得したとしても、例えばアップリンクデータを取得した時系列順で、5台のうちの1台のみの車載機2からのアップリンクデータのみを中央装置3へ送信し、残りの4台の車載機2からのアップリンクデータを破棄する処理を行う。これにより、中央装置3へ送信するデータを全体として減少させることができる。このように、第1収集情報は、アップリンクデータの「収集率」を指定する情報であると言える。
さらに、情報中継装置40は、第2収集情報に基づいて交通信号制御機5bへ送信するアップリンクデータの判定処理を行う(図13のステップS2〜)。なお、ステップS1とS2とは並行して行ってもよい。
前記のとおり、第2収集情報は、アップリンクデータ(位置データ)を収集する条件を示す情報であり、本実施形態に係る第2収集情報には、第1収集情報のように「収集率」を指定する情報、「右折感応制御」を行う場合の情報、「ジレンマ感応制御」を行う場合の情報、「緊急車両感応制御」を行う場合の情報、及び、「公共車両感応制御」を行う場合の情報のうちの少なくとも一つの情報が含まれている。
前記のとおり、第2収集情報は、アップリンクデータ(位置データ)を収集する条件を示す情報であり、本実施形態に係る第2収集情報には、第1収集情報のように「収集率」を指定する情報、「右折感応制御」を行う場合の情報、「ジレンマ感応制御」を行う場合の情報、「緊急車両感応制御」を行う場合の情報、及び、「公共車両感応制御」を行う場合の情報のうちの少なくとも一つの情報が含まれている。
なお、右折感応制御とは、図15に示すように、交通信号制御機5bにより端末感応制御される交通信号灯器5aが右折青矢印灯器5cを有しており、交差点Jへの流入道路の右折専用車線Lrに車両20が存在する場合に、右折青矢印灯器5cの右折青矢印を表示させたり、右折青矢印の表示時間を延長したりする制御方式である。この、右折感応制御によれば、交差点Jの右折専用車線Lrの車両20の存在を検出して、右折青矢印を表示させたり、その右折青矢印の表示時間を延長させたりすることにより、右折車両20を効率良く交差点を通過させることができる。
ジレンマ感応制御とは、図16に示すように、交差点Jへの流入道路を走行する車両20が、交通信号制御機5bにより端末感応制御される交通信号灯器5aの現サイクルの黄信号開始時において危険ゾーンEに存在する場合に、この流入道路に通行権を与えている現サイクルの青信号を継続し、存在しない場合に、この青信号を打ち切る制御方式である。また、前記危険ゾーンとは、黄信号開始時において車両20が交差点手前で普通に停止も通過もできないジレンマゾーンと、停止も通過もできるオプションゾーンを併せたゾーンである。つまり、ジレンマ感応制御は、交差点Jに侵入する車両20の運転手が、交差点手前で停止すべきか通過すべきか判断に迷う領域(ジレンマゾーン)を回避するように黄信号を表示する制御方式であり、これにより交差点Jにおける追突や出会い頭事故の発生を減少させることができる。
図13において、第2収集情報に「収集率」を指定する情報が設定されている場合(ステップS2の「Yes」の場合)、この「収集率」に従ってアップリンクデータの間引き処理を行う(ステップS21)。例えば、収集率が50%に設定されている場合、複数の車載機2それぞれから送信された多数のアップリンクデータを情報中継装置40が取得したとしても、例えばアップリンクデータを取得した時系列順で、10台のうちの5台のみの車載機2からのアップリンクデータのみを交通信号制御機5bへ送信し、残りの5台の車載機2からのアップリンクデータを破棄する処理を行う。これにより、50%のアップリンクデータを残して交通信号制御機5bへ送信することが可能となり、交通信号制御機5bへ送信するデータを全体として減少させることができる。なお、第2収集情報に設定されているアップリンクデータの収集率(50%)は、第1収集情報の収集率(20%)に比べて高くなるように設定されている。
ステップS2の「No」の場合において、第2収集情報に「右折感応制御」を行う場合の情報が設定されている場合(ステップS3の「Yes」の場合)、情報中継装置40は、次の処理を行う。
図15において、通信部41が、通信エリア内を走行する車両20の位置、車両20の走行方向(方位)、車両20の速度及び交通信号制御機5bにより端末感応制御される交通信号灯器5aの信号制御情報(各方路の信号灯色の情報)を取得すると、これらを制御部42へ与える。なお、前記車両20の位置は、アップリンクデータに含まれる位置データであり、車両20の走行方向(方位)及び速度は、前記のとおり、このアップリンクデータに含まれているデータであり、位置データと共に取得されているデータである。
そして、制御部42は、これらのデータに基づいて、このアップリンクデータの送信元である車載機2の車両20が交差点Jへ流入する際の走行車線を判別する(図13のステップS31)。つまり、この車両20が、右折感応制御を行う交通信号灯器5aの設置されている交差点Jへ流入する右折専用車線Lrを走行しているか否かを判別する。
そして、制御部42は、これらのデータに基づいて、このアップリンクデータの送信元である車載機2の車両20が交差点Jへ流入する際の走行車線を判別する(図13のステップS31)。つまり、この車両20が、右折感応制御を行う交通信号灯器5aの設置されている交差点Jへ流入する右折専用車線Lrを走行しているか否かを判別する。
また、前記のとおり、制御部42は、交通信号制御機5bの信号制御情報を取得していることから、この交通信号制御機5bにより制御される交通信号灯器5aの現示表示を把握することができる。
そこで、制御部42は、アップリンクデータの送信元である車両20が右折専用車線Lrを走行していると判別し(ステップS31)、さらに、この判別時において、この右折車線Lrを走行する車両20が従うべき前記交通信号灯器5aの灯色が、青信号、右折可能を示す青矢印表示、又は、青信号と青矢印表示との間の黄信号、のいずれかである場合(ステップS32の「Yes」の場合)、このアップリンクデータをこの交通信号制御機5bへ送信する判定を行って、その後直ぐに、送信する処理を行う(ステップS33)。これに対して、交通信号灯器5aの灯色が、前記表示以外である場合、このアップリンクデータを交通信号制御機5bへ送信しないとする判定を行って、このアップリンクデータを破棄する(ステップS34)。
そこで、制御部42は、アップリンクデータの送信元である車両20が右折専用車線Lrを走行していると判別し(ステップS31)、さらに、この判別時において、この右折車線Lrを走行する車両20が従うべき前記交通信号灯器5aの灯色が、青信号、右折可能を示す青矢印表示、又は、青信号と青矢印表示との間の黄信号、のいずれかである場合(ステップS32の「Yes」の場合)、このアップリンクデータをこの交通信号制御機5bへ送信する判定を行って、その後直ぐに、送信する処理を行う(ステップS33)。これに対して、交通信号灯器5aの灯色が、前記表示以外である場合、このアップリンクデータを交通信号制御機5bへ送信しないとする判定を行って、このアップリンクデータを破棄する(ステップS34)。
このように、制御部42は、取得されたアップリンクデータの送信元の車載機2を搭載する車両20が、右折感応制御を行う交通信号灯器5aの設置されている交差点Jへ流入する右折専用車線Lrを走行しているか否か、及び、この車両20が従うべき交通信号灯器5aが右折可能を示す青矢印表示等にあるか否かに基づいて、このアップリンクデータについて前記判定処理を行う。
そして、アップリンクデータの送信元の車載機2を搭載する車両20が、右折専用車線Lrを走行しており、かつ、交通信号灯器5aが右折可能を示す青矢印表示にあると、制御部42は、この車両20の車載機2を、右折感応制御の対象となる道路領域を走行する車両の車載機として扱うことができ、この車載機のアップリンクデータについては、判定処理(その2)として、送信する判定を行うことができ、交通信号制御機5bへ送信する。この結果、このアップリンクデータに基づいて交通信号制御機5bは右折感応制御を行うことが可能となる。
そして、アップリンクデータの送信元の車載機2を搭載する車両20が、右折専用車線Lrを走行しており、かつ、交通信号灯器5aが右折可能を示す青矢印表示にあると、制御部42は、この車両20の車載機2を、右折感応制御の対象となる道路領域を走行する車両の車載機として扱うことができ、この車載機のアップリンクデータについては、判定処理(その2)として、送信する判定を行うことができ、交通信号制御機5bへ送信する。この結果、このアップリンクデータに基づいて交通信号制御機5bは右折感応制御を行うことが可能となる。
さらに、通信部41を通じて取得したアップリンクデータに、車両20に搭載のウインカーの作動状態を示す情報が含まれている場合、制御部42は、このアップリンクデータの送信元の車載機2を搭載する車両20が、更に、右折のためのウインカーが作動している車両20であるか否かに基づいて、このアップリンクデータについて判定処理を行うことができる。
このように、情報中継装置40が取得するアップリンクデータにウインカー情報が含まれている場合、交通信号灯器5aが右折可能を示す青矢印表示である際に、右折専用車線Lrを走行していて、更に右折のためのウインカーが作動している車両20の車載機2を、右折感応制御の対象となる道路領域を走行する車両の車載機として、制御部42は扱うことができる。そして、この車載機2のアップリンクデータについては、判定処理(その2)として、送信する判定を行うことができ、交通信号制御機5bへ送信することが可能となる。この結果、このアップリンクデータに基づいて交通信号制御機5bは右折感応制御を行うことが可能となる。
以上より、交通信号制御機5bでは、右折青矢印の表示時間を延長させることができ、右折車両を効率良く交差点を通過させることができる。
このように、情報中継装置40が取得するアップリンクデータにウインカー情報が含まれている場合、交通信号灯器5aが右折可能を示す青矢印表示である際に、右折専用車線Lrを走行していて、更に右折のためのウインカーが作動している車両20の車載機2を、右折感応制御の対象となる道路領域を走行する車両の車載機として、制御部42は扱うことができる。そして、この車載機2のアップリンクデータについては、判定処理(その2)として、送信する判定を行うことができ、交通信号制御機5bへ送信することが可能となる。この結果、このアップリンクデータに基づいて交通信号制御機5bは右折感応制御を行うことが可能となる。
以上より、交通信号制御機5bでは、右折青矢印の表示時間を延長させることができ、右折車両を効率良く交差点を通過させることができる。
また、前記のとおり、制御部42は、通信部41を通じて交通信号制御機5bの信号制御情報を取得していることから、ある車両がこの交通信号制御機5bにより制御される交通信号灯器5aが設置されている交差点Jへの進入時刻における、当該交通信号灯器5aの表示を予測することができる。
そこで、図13のステップS3の「No」の場合、又は、ステップS33又はS34の後において、第2収集情報に「ジレンマ感応制御」を行う場合の情報が設定されている場合(ステップS4の「Yes」の場合)、制御部42は、アップリンクデータの送信元である車載機2を搭載する車両20(図16参照)が、交通信号灯器5aの現サイクルの黄信号開始時において危険ゾーンEに存在しているか否かを判別する(図13のステップS41)。この判別は、取得したアップリンクデータに含まれている、車両の位置データ、走行方向(方位)のデータ及び速度データ、並びに、この車両が従うべき交通信号制御機5bの信号制御情報に基づいて行うことができる。
そこで、図13のステップS3の「No」の場合、又は、ステップS33又はS34の後において、第2収集情報に「ジレンマ感応制御」を行う場合の情報が設定されている場合(ステップS4の「Yes」の場合)、制御部42は、アップリンクデータの送信元である車載機2を搭載する車両20(図16参照)が、交通信号灯器5aの現サイクルの黄信号開始時において危険ゾーンEに存在しているか否かを判別する(図13のステップS41)。この判別は、取得したアップリンクデータに含まれている、車両の位置データ、走行方向(方位)のデータ及び速度データ、並びに、この車両が従うべき交通信号制御機5bの信号制御情報に基づいて行うことができる。
そして、制御部42は、アップリンクデータの送信元である車両20が危険ゾーンEに存在していると判別した場合(ステップS41の「Yes」の場合)、このアップリンクデータをこの交通信号制御機5bへ送信する判定を行って、その後直ぐに、送信する処理を行う(ステップS42)。これに対して、危険ゾーンEに存在していないと判別された場合、このアップリンクデータをこの交通信号制御機5bへ送信しないとする判定を行って、このアップリンクデータを破棄する(ステップS43)。
このように、制御部42は、取得されたアップリンクデータの送信元の車載機2を搭載する車両20が、交通信号灯器5aの設置されている交差点Jへの流入道路に存在している場合、この交通信号灯器5aの現サイクルの黄信号開始時において危険ゾーンEに存在するか否かに基づいて、アップリンクデータについて前記判定処理を行う。
そして、この車両20が危険ゾーンEに存在している場合、制御部42は、この車両20の車載機2を、ジレンマ感応制御の対象となる道路領域を走行する車両の車載機として扱うことができ、この車載機のアップリンクデータについては、判定処理(その2)として、送信する判定を行うことができ、交通信号制御機5bへ送信する。この結果、このアップリンクデータに基づいて交通信号制御機5bは、危険ゾーンEに存在する車両20のためのジレンマ感応制御を行うことが可能となる。
この結果、交通信号制御機5bでは、交差点Jに侵入する車両20の運転手が停止すべきか通過すべきか判断に迷う領域(ジレンマゾーン)を回避するように黄信号を表示する制御を行い、これにより交差点Jにおける追突や出会い頭事故の発生を減少させることができる。
そして、この車両20が危険ゾーンEに存在している場合、制御部42は、この車両20の車載機2を、ジレンマ感応制御の対象となる道路領域を走行する車両の車載機として扱うことができ、この車載機のアップリンクデータについては、判定処理(その2)として、送信する判定を行うことができ、交通信号制御機5bへ送信する。この結果、このアップリンクデータに基づいて交通信号制御機5bは、危険ゾーンEに存在する車両20のためのジレンマ感応制御を行うことが可能となる。
この結果、交通信号制御機5bでは、交差点Jに侵入する車両20の運転手が停止すべきか通過すべきか判断に迷う領域(ジレンマゾーン)を回避するように黄信号を表示する制御を行い、これにより交差点Jにおける追突や出会い頭事故の発生を減少させることができる。
図14は、情報中継装置40が行う判定処理の変形例を説明するフロー図である。なお、この図14に示すフロー(処理)は、図13に示すフロー中に取り込まれていてもよく、例えば、ステップS4の「No」の場合の後、ステップS42又はS43の後に行われる。
図14に示すフローは、交通信号制御機5bにおいて、緊急車両感応制御及び公共車両感応制御(バス感応制御)が行われる場合である。パトロールカー(警察車両)、消防車及び救急車等の緊急車両の車載機2、及び、バス等の公共車両の車載機2は、送信するアップリンクデータに、車両の種別を示す種別情報(識別フラグ)を含ませている。
そこで、前記第2収集情報に「緊急車両感応制御及び公共車両感応制御」が設定されている場合(図14のステップS50の「Yes」の場合)、情報中継装置40は以下の処理を行う。
図14に示すフローは、交通信号制御機5bにおいて、緊急車両感応制御及び公共車両感応制御(バス感応制御)が行われる場合である。パトロールカー(警察車両)、消防車及び救急車等の緊急車両の車載機2、及び、バス等の公共車両の車載機2は、送信するアップリンクデータに、車両の種別を示す種別情報(識別フラグ)を含ませている。
そこで、前記第2収集情報に「緊急車両感応制御及び公共車両感応制御」が設定されている場合(図14のステップS50の「Yes」の場合)、情報中継装置40は以下の処理を行う。
緊急車両感応制御及び公共車両感応制御を行う交通信号機5が設置されている交差点の流入道路を、緊急車両又は公共車両がこの交差点に向かって走行し、これら車両の車載機2からアップリンクデータが送信されると、このアップリンクデータを、路側通信装置30を介して情報中継装置40は取得する。
情報中継装置40の制御部42は、アップリンクデータの識別情報を参照し、このアップリンクデータの送信元である車両が、緊急車両又は公共車両であるか否かを判別する(ステップS51)。
情報中継装置40の制御部42は、アップリンクデータの識別情報を参照し、このアップリンクデータの送信元である車両が、緊急車両又は公共車両であるか否かを判別する(ステップS51)。
この車両が緊急車両又は公共車両であると判別された場合(ステップS51で「Yes」の場合)、このアップリンクデータをこの交通信号制御機5bへ送信する判定を行って、その後直ぐに、送信する処理を行う(ステップS52)。これに対して、ステップS51で「No」の場合、このアップリンクデータを交通信号制御機5bへ送信しないとする判定を行って、このアップリンクデータを破棄する(ステップS53)。又は、このステップS53の代わりに、車両が緊急車両又は公共車両ではないと判別された場合(ステップS51で「No」の場合)、つまり、一般車両であると判別された場合、この一般車両からのアップリンクデータに関して、さらに判定処理(その1)又は判定処理(その2)が行われ、例えば、このアップリンクデータの一部が削除され、残りのデータが送信データとして、中央装置3へ送信される。
このように、制御部42は、アップリンクデータの送信元の車載機を搭載する車両が、交通信号制御機5bにより制御される交通信号灯器5aの設置されている交差点への流入道路を走行する特定種別(緊急車両又は公共車両)の車両であるか否かに基づいて、このアップリンクデータについて判定処理を行う。
そして、この車両20が、例えば、公共車両や緊急車両のような特定種別の車両である場合、制御部42は、この車両の車載機2を、端末感応制御の対象となる道路領域を走行する車両の車載機として扱うことができ、この車載機2のアップリンクデータについては、判定処理(その2)として、送信する判定を行うことができ、交通信号制御機5bへ送信することが可能となる。この結果、このアップリンクデータに基づいて交通信号制御機5bは、これら公共車両や緊急車両のための端末感応制御を行うことが可能となる。
このような感応制御によれば、交通信号灯器5aの青信号の表示時間を延長したり、赤信号の表示時間を短縮したりすることにより、公共車両及び緊急車両を優先して交差点を通過させることが可能となる。
そして、この車両20が、例えば、公共車両や緊急車両のような特定種別の車両である場合、制御部42は、この車両の車載機2を、端末感応制御の対象となる道路領域を走行する車両の車載機として扱うことができ、この車載機2のアップリンクデータについては、判定処理(その2)として、送信する判定を行うことができ、交通信号制御機5bへ送信することが可能となる。この結果、このアップリンクデータに基づいて交通信号制御機5bは、これら公共車両や緊急車両のための端末感応制御を行うことが可能となる。
このような感応制御によれば、交通信号灯器5aの青信号の表示時間を延長したり、赤信号の表示時間を短縮したりすることにより、公共車両及び緊急車両を優先して交差点を通過させることが可能となる。
図13及び図14により説明したように、情報中継装置40において、制御部42は、通信部41により取得されたアップリンクデータの送信元の車載機2を搭載する車両20が、交通信号制御機5bによる端末感応制御の対象となる車両であるか否かに基づいて、このアップリンクデータについて判定処理を行うことができる。
以上、第2の実施形態に係る情報中継装置40が行う判定処理(その2)によれば、車載機2が送信したアップリンクデータを、路側通信装置30を介して情報中継装置40が取得すると、このアップリンクデータを交通信号制御機5bへ送信するか否かを判定し、その結果、一部のアップリンクデータを送信しないことにより、データの伝送量を抑え、交通信号制御機5bがデータを受信するために用いられる通信回線が逼迫するのを抑えることが可能となる。
また、アップリンクデータの種類に応じて、判定処理(その2)の代わりに判定処理(その1)を採用してもよく、この場合、車載機2が送信したアップリンクデータを取得すると、このアップリンクデータのうち、ヘッダ部を除くデータの少なくとも一部を削除するか否かを判定し、その結果、削除することにより、交通信号制御機5bへ送信するデータ量を削減する(間引く)ことができ、通信回線が逼迫するのを抑えることが可能となる。
また、アップリンクデータの種類に応じて、判定処理(その2)の代わりに判定処理(その1)を採用してもよく、この場合、車載機2が送信したアップリンクデータを取得すると、このアップリンクデータのうち、ヘッダ部を除くデータの少なくとも一部を削除するか否かを判定し、その結果、削除することにより、交通信号制御機5bへ送信するデータ量を削減する(間引く)ことができ、通信回線が逼迫するのを抑えることが可能となる。
また、この第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、アップリンクデータにデータの信頼性を示す情報が含まれており、制御部42は、信頼性を示す情報に基づき判定処理を行い、信頼性の低いデータを削除する、又は、信頼性の低いデータを含むアップリンクデータを送信しないと判定することができる。
さらに、アップリンクデータに、車載機2による位置計測の測位クラスを示す情報が含まれており、制御部42は、この測位クラスを示す情報に基づき判定処理を行い、測位クラスが所定のクラスよりも低いアップリンクデータについて、少なくとも一部を削除する、又は、送信しないと判定することができる。
さらに、制御部42は、アップリンクデータに含まれているデータ(位置データ)の異常を判定する機能を有していてもよい。この場合、この判定の結果に応じて判定処理を行い、異常であるデータを削除する、又は、異常であるデータを含むアップリンクデータを送信しないと判定することができる。
さらに、アップリンクデータに、車載機2による位置計測の測位クラスを示す情報が含まれており、制御部42は、この測位クラスを示す情報に基づき判定処理を行い、測位クラスが所定のクラスよりも低いアップリンクデータについて、少なくとも一部を削除する、又は、送信しないと判定することができる。
さらに、制御部42は、アップリンクデータに含まれているデータ(位置データ)の異常を判定する機能を有していてもよい。この場合、この判定の結果に応じて判定処理を行い、異常であるデータを削除する、又は、異常であるデータを含むアップリンクデータを送信しないと判定することができる。
また、情報中継装置40の制御部42は、第1の実施形態と同様に、交通信号制御機5bへデータを送信する際に用いられる通信回線における通信状況を取得可能であり、この通信状況に応じて、判定処理を行ってもよい。
さらに、前記第1及び第2収集情報それぞれは、交通信号制御機5bへデータを送信する際に用いられる通信回線における通信状況に応じて異なる情報であってもよく、制御部42は、この異なる収集情報に従って判定処理を行ってもよい。つまり、通信回線の通信状況が混雑している際には、削除又は送信しない処理が積極的に行われるようにし、通信状況が比較的空いている際には、削除をさせない又は送信を行うように機能させる。
また、アップリンクデータ(位置データ)を交通信号制御機5bへ送信する場合、第1の実施形態と同様に、制御部42は、このデータを圧縮する圧縮処理を行ってもよい。
さらに、前記第1及び第2収集情報それぞれは、交通信号制御機5bへデータを送信する際に用いられる通信回線における通信状況に応じて異なる情報であってもよく、制御部42は、この異なる収集情報に従って判定処理を行ってもよい。つまり、通信回線の通信状況が混雑している際には、削除又は送信しない処理が積極的に行われるようにし、通信状況が比較的空いている際には、削除をさせない又は送信を行うように機能させる。
また、アップリンクデータ(位置データ)を交通信号制御機5bへ送信する場合、第1の実施形態と同様に、制御部42は、このデータを圧縮する圧縮処理を行ってもよい。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、第2の実施形態では、判定処理を情報中継装置40が行う場合について説明したが、路側通信装置30が行ってもよい。
また、情報中継装置40と交通信号機5の通信装置51とを別に設置した場合について説明したが、情報中継装置40が交通信号機5に取り込まれ、これらにより伝送装置が構成され、この伝送装置によって判定処理等が行われる構成であってもよい。
例えば、第2の実施形態では、判定処理を情報中継装置40が行う場合について説明したが、路側通信装置30が行ってもよい。
また、情報中継装置40と交通信号機5の通信装置51とを別に設置した場合について説明したが、情報中継装置40が交通信号機5に取り込まれ、これらにより伝送装置が構成され、この伝送装置によって判定処理等が行われる構成であってもよい。
前記第2の実施形態において、端末感応制御の実行の指令を、交通信号制御機5bが行うことが可能であるが、前記各判定処理を行う伝送装置(情報中継装置40)が、取得したアップリンクデータに基づいて、端末感応制御の実行の指令を行ってもよい。この場合、交通信号制御機5bへ送信することとなったアップリンクデータにその指令信号を含ませればよい。この場合、伝送装置(情報中継装置40)と、一方路用の交通信号機5との間に一つの通信回線を設け、アップリンクデータをシリアル通信により送信すればよい。これにより、一方路用の交通信号機5との間に、感応制御毎の通信回線を設ける必要が無くなる。なお、十字の交差点の場合、四方路のための四つの交通信号機5が必要となり、通信回線が更に多くなるが、このような通信回線を減らすことが可能となる。
また、移動通信端末を、車両に搭載される車載機として説明したが、移動通信端末はこれ以外であってもよく、例えば、歩行者用の移動通信端末であってもよい。
そして、交通信号制御機5bにおいて実施される端末感応制御は、移動通信端末の種類、移動通信端末を搭載する移動体の種類等に応じて、適宜変更可能であり、前記実施形態で説明した制御以外のその他の感応制御についても、同様に適用可能である。
また、本発明の前記実施形態について、例えば日本国のように、道路が左側通行である場合について説明したが、例えば米国のように道路が右側通行の場合、各実施形態における「右折」の用語は「左折」に置き換えられる。
そして、交通信号制御機5bにおいて実施される端末感応制御は、移動通信端末の種類、移動通信端末を搭載する移動体の種類等に応じて、適宜変更可能であり、前記実施形態で説明した制御以外のその他の感応制御についても、同様に適用可能である。
また、本発明の前記実施形態について、例えば日本国のように、道路が左側通行である場合について説明したが、例えば米国のように道路が右側通行の場合、各実施形態における「右折」の用語は「左折」に置き換えられる。
2:車載機(移動通信端末) 3:中央装置(外部装置) 4:光ビーコン 5:交通信号機(外部装置) 5a:交通信号灯器 5b:交通信号制御機 6d:通信回線 7:ビーコン制御機(制御部) 14:受信部 20:車両 40:情報中継装置(伝送装置) 41:通信部(取得部) 42:制御部 R1〜R4:車線
Claims (19)
- 移動通信端末が送信したアップリンクデータを取得し外部装置へ伝送する伝送装置であって、
前記移動通信端末が送信したアップリンクデータを取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記アップリンクデータを前記外部装置へ送信するための通信制御を実行可能な制御部と、を備え、
前記制御部は、前記アップリンクデータのうちのヘッダ部を除くデータの少なくとも一部を削除するか否かを判定する判定処理、又は、前記アップリンクデータを前記外部装置へ送信するか否かを判定する判定処理、を行うことを特徴とする伝送装置。 - 前記制御部は、複数台の前記移動通信端末が送信したアップリンクデータであって、前記取得部によって取得された前記アップリンクデータのうち、
少なくとも一台の移動通信端末からのアップリンクデータについて、当該アップリンクデータに含まれているデータを削除するか否かを判定する前記判定処理、又は、少なくとも一台の移動通信端末からのアップリンクデータについて、前記外部装置へ送信するか否かを判定する前記判定処理、を行う請求項1に記載の伝送装置。 - 前記制御部は、前記アップリンクデータを収集する条件を示す収集情報を取得し、この収集情報に従って前記判定処理を行う請求項1又は2に記載の伝送装置。
- 前記外部装置には、データを集約する中央装置、及び、路側に設置される交通信号制御機が含まれており、
前記制御部は、前記中央装置へ送信するためのアップリンクデータを収集する条件を示す第1収集情報と、前記交通信号制御機へ送信するためのアップリンクデータを収集する条件を示す第2収集情報とを有し、前記外部装置に応じて前記第1収集情報と前記第2収集情報とを使い分けて前記判定処理を行う請求項3に記載の伝送装置。 - 前記第2収集情報は、前記第1収集情報に比べて、アップリンクデータの収集率が高くなるように設定されている請求項4に記載の伝送装置。
- 前記移動通信端末は、車両に搭載される車載機であり、
前記外部装置には、交差点に設置され端末感応制御を行う交通信号制御機が含まれており、
前記制御部は、取得されたアップリンクデータの送信元の車載機を搭載する車両が、前記交通信号制御機による前記端末感応制御の対象となる車両であるか否かに基づいて、当該アップリンクデータについて前記判定処理を行う請求項1〜5のいずれか一項に記載の伝送装置。 - 前記取得部は、前記車両の位置及び前記交通信号制御機の信号制御情報を取得可能であり、
前記制御部は、取得されたアップリンクデータの送信元の車載機を搭載する車両が、前記交通信号制御機により端末感応制御される交通信号灯器の設置されている交差点へ流入する右折車線を走行しているか否か、及び、当該車両が従うべき前記交通信号灯器が右折可能を示す青矢印表示にあるか否かに基づいて、当該アップリンクデータについて前記判定処理を行う請求項6に記載の伝送装置。 - 前記アップリンクデータには、車両に搭載のウインカーの作動状態を示す情報が含まれており、
前記制御部は、取得されたアップリンクデータの送信元の車載機を搭載する車両が、更に、右折のためのウインカーが作動している車両であるか否かに基づいて、当該アップリンクデータについて前記判定処理を行う請求項7に記載の伝送装置。 - 前記アップリンクデータには、車両の位置データが含まれており、
前記制御部は、取得されたアップリンクデータの送信元の車載機を搭載する車両が、前記交通信号制御機により端末感応制御される交通信号灯器の現サイクルの黄信号開始時において危険ゾーンに存在するか否かに基づいて、当該アップリンクデータについて前記判定処理を行う請求項6〜8のいずれか一項に記載の伝送装置。 - 前記アップリンクデータには、車両の種別を示す種別情報が含まれており、
前記制御部は、取得されたアップリンクデータの送信元の車載機を搭載する車両が、前記交通信号制御機により端末感応制御される交通信号灯器の設置されている交差点への流入道路を走行する特定種別の車両であって、かつ、前記交通信号制御機による前記端末感応制御の対象となる車両であるか否かに基づいて、当該アップリンクデータについて前記判定処理を行う請求項6〜9のいずれか一項に記載の伝送装置。 - 前記アップリンクデータには、当該アップリンクデータに含まれているデータの信頼性を示す情報が含まれており、
前記制御部は、この信頼性を示す情報に基づき前記判定処理を行い、信頼性の低いデータを削除する、又は、信頼性の低いデータを含むアップリンクデータを送信しないと判定する請求項1〜10のいずれか一項に記載の伝送装置。 - 前記アップリンクデータには、前記移動通信端末による位置計測の測位クラスを示す情報が含まれており、
前記制御部は、前記測位クラスを示す情報に基づき前記判定処理を行い、測位クラスが所定のクラスよりも低いアップリンクデータについて、少なくとも一部を削除する、又は、送信しないと判定する請求項1〜11のいずれか一項に記載の伝送装置。 - 前記制御部は、前記アップリンクデータに含まれているデータの異常を判定すると共に、この判定の結果に応じて前記判定処理を行い、異常であるデータを削除する、又は、異常であるデータを含むアップリンクデータを送信しないと判定する請求項1〜12のいずれか一項に記載の伝送装置。
- 前記移動通信端末は、車両に搭載される車載機であり、
前記アップリンクデータには、前記車載機を搭載する車両が走行した道路の情報又は走行した位置の情報が含まれており、
前記制御部は、この情報に応じて前記判定処理を行う請求項1〜13のいずれか一項に記載の伝送装置。 - 前記制御部は、前記外部装置へデータを送信する際に用いられる通信回線における通信状況を取得可能であり、この通信状況に応じて、前記判定処理を行う請求項1〜14のいずれか一項に記載の伝送装置。
- 前記収集情報は、前記外部装置へデータを送信する際に用いられる通信回線における通信状況に応じて異なる情報であり、
前記制御部は、この異なる収集情報に従って前記判定処理を行う請求項3に記載の伝送装置。 - 前記制御部は、前記アップリンクデータのうちのヘッダ部を除くデータの少なくとも一部を削除するか否かを判定する前記判定処理の結果、削除すると判定した場合に、削除されていないデータの少なくとも一部を圧縮する圧縮処理を行う請求項1〜16のいずれか一項に記載の伝送装置。
- 前記制御部は、前記アップリンクデータのうちのヘッダ部を除くデータの少なくとも一部を削除するか否かを判定する前記判定処理の結果、削除しないと判定した場合に、前記アップリンクデータの少なくとも一部を圧縮する圧縮処理を行う請求項1〜17のいずれか一項に記載の伝送装置。
- 前記制御部は、前記アップリンクデータを前記外部装置へ送信するか否かを判定する前記判定処理の結果、送信すると判定した場合に、当該アップリンクデータの少なくとも一部を圧縮する圧縮処理を行う請求項1〜16のいずれか一項に記載の伝送装置。
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