JP4350648B2 - Ｌｅｄベースのモジュール式ランプ - Google Patents

Description

本発明は、照明技術に関する。それは、特にＭＲ／ＰＡＲ型ランプ及び照明システムに適用可能であり、特にそれに関連して説明する。しかし、本発明はまた、モジュール式照明、懐中電灯などの携帯照明用途、ＬＥＤベースのランプによる白熱型及び他の種類のランプの換装、及びコンピュータ化された舞台又はスタジオ照明用途などにその用途を見出すであろう。

ＭＲ／ＰＡＲ型ランプとは、通常、スポットビーム又はフラッドビームのような選択されたビームの広がりを有する有向光ビームを生成するための一体型方向反射器及び任意的な一体型カバーレンズを有する白熱灯をいう。一体型反射器は、一般的に、二色ガラス反射材料を使用するミラー型反射器（ＭＲ）型又は放物型アルミメッキ反射器（ＰＡＲ）型である。反射器の選択は、熱分布、スポットサイズ、ランプ効率、及び他の特性に影響を与える。ＭＲ／ＰＡＲランプは、広範囲の反射器サイズで利用可能であり、一般的に１／８インチの倍数で表示される。例えば、「ＰＡＲ−１６」と指定されたランプは、２インチの直径を有する放物型反射器を有する。当業技術においては、ＭＲランプ、ＰＡＲランプ、及びＭＲ／ＰＡＲランプなどの用語は、一般的に、標準化されたサイズ、形状、及び電気コネクタを有する有向ランプを意味する。市販のＭＲ／ＰＡＲランプは、白熱光源と、スポットビーム又はフラッドビームのような選択されたビームの広がりを有するビームを生成するために光源と協働する反射器と、多くの場合に関連の照明取付部品内でランプの機械的支持も提供する一体型標準化電気コネクタを有する標準化基部とを含む一体型ユニットとして製造及び販売されている。多くの市販のＭＲ／ＰＡＲランプは、更に、反射器から出るように方向付けられた光を受けるように配置されたレンズ又はカバーガラス、防水ハウジング（任意的に防砕性材料で製造される）、又は他の特徴を含む。防水「密封式」ＭＲ／ＰＡＲランプは、特に、屋外用途又は他の厳しい環境での使用に適する。

広範囲の電気入力規格に適合する市販のＭＲ／ＰＡＲランプが存在する。その一部は、通常は米国で１１０Ｖ又は欧州で２２０Ｖである交流線電力バス電圧を受け入れるように構成される。低電圧ランプは、より低い電圧、一般的に直流１２Ｖを受け入れるように構成されるが、６Ｖ又は２４Ｖのような他の電圧も商業的に使用されている。低電圧は、一般的に、低電圧変圧器又はＭＲ／ＰＡＲランプの外部にある他の電力調整装置を通じて１１０Ｖ又は２２０Ｖ電力バスによって供給される。

電力は、一般的に、標準化電気基部を通じてランプに供給される。しかし、ネジ付き（ネジ型）コネクタ基部、二股（２ピン）コネクタ基部、及びバヨネット形コネクタ基部などを含む多くのこのような「標準化」基部がある。これらの標準化基部の多くは、複数のサイズ又は詳細な構成で利用可能である。例えば、当業技術で公知のＧＵ型コネクタは、様々なサイズ及び構成があり、通常は「ＧＵ−ｘ」で表示されており、ｘは、サイズ決めパラメータである。

欧州では、最も一般的な電気入力規格は、２２０Ｖ交流入力を受け入れるように構成された「ＧＵ−１０」コネクタを使用する。米国では、最も一般的な電気入力規格は、１１０Ｖ交流入力を受け入れるように構成されたエジソンコネクタとして公知のネジ型コネクタを使用する。「ＭＲ」規格と呼ばれることもある通常の低電圧電気入力規格は、１２Ｖ直流を受けるように構成された「ＧＵ−５．３」コネクタを使用する。しかし、これらの標準化構成に加えて、広範囲の他のコネクタ／電力構成もまた、特に建築及び劇場照明のような特化された用途に対してより限定的に使用されている。

ＭＲ／ＰＡＲランプはまた、特にスタジオ又は舞台照明のような高性能用途に対して、一体型電子コントローラを伴う製造が増加している。１つの公知の実施形態では、１２Ｖ直流ＭＲランプは、１２Ｖ電力入力に重畳した「ＤＭＳ−５１２」制御信号を受信する。ＭＲランプ内に配置されてそれと一体化したマイクロプロセッサにより具体化されたＤＭＸコントローラは、制御信号を受信し、任意的に、受信した制御命令に応答して、例えばランプ輝度又は色を変えることによりランプ作動を修正する。単一の発光フィラメントのみを含む白熱ＭＲ／ＰＡＲランプは、個々に色制御可能ではない。従って、ＤＭＸ色制御は、異なる色のいくつかのＭＲランプの協働を通して、例えば、赤、緑、及び青色スポットライトを用いて実施される。ＰＤＡ又はＣＡＮのような他のコントローラインタフェースプロトコルも公知である。電力入力に載る重畳交流制御信号を用いる代わりに、他の実施形態では、無線周波数（ｒｆ）受信器がｒｆ制御信号を受信するためにＭＲ／ＰＡＲランプに組み込まれている。

ＭＲ／ＰＡＲランプは、様々な発光機構を使用する。白熱フィラメントランプに加えて、タングステンハロゲンＭＲ／ＰＡＲランプが普及している。これらのランプにおいては、周囲ハロゲンガスとタングステンフィラメントとの間の化学反応により、フィラメントからスパッタリングされたタングステンが、フィラメント上に連続的に戻される。このようにして、普通の白熱灯と比較すると、経時的な光強度及び色特性の劣化が低減される。ガス放電菅のような他の種類の発光要素を使用するＭＲ／ＰＡＲランプも公知であるが、商業的にはそれほど受け入れられていない。

特に、発光ダイオード（ＬＥＤ）ベースのＭＲ／ＰＡＲ型ランプが公知である。ＬＥＤは、電気入力に応答して光を発生する半導体光電素子である。ＬＥＤ、特に窒化ガリウム（ＧａＮ）及びリン化インジウムガリウムアルミニウム（ＩｎＧａＡＩＰ）ベースのＬＥＤは、耐久性、安全な低電圧作動、及び長い作動寿命のために照明用途への使用が広がっている。現在のＬＥＤは、比較的低い光出力パワーを生成するので、ＬＥＤベースのＭＲ／ＰＡＲランプは、通常は、集合的に単一光源として作用するＬＥＤのアレイを含む。大部分のＬＥＤは、実質的に有向光出力を生成するので、ＬＥＤベースのＭＲ／ＰＡＲランプは、任意的に、反射器を使用せず、又は、白熱又はハロゲンＭＲ／ＰＡＲランプで使用される反射器と大きく異なる反射器を使用しない。

現在、ＬＥＤベースのＭＲ／ＰＡＲランプは、商業レベルでは優勢ではない。部分的には、これは、従来の白熱ＭＲ／ＰＡＲランプに関連する入力と比較すると、ＬＥＤアレイによって使用される電気入力が大きく異なる点によるものであり、これは、電力調整電子機器及び関連電気コネクタに使用される、ＬＥＤ換装の開発及び製造コストの大きな部分をもたらす可能性がある。商業レベルで競合するために、ＬＥＤベースのＭＲ／ＰＡＲランプは、有利な態様においては、白熱又はハロゲンＭＲ／ＰＡＲランプと共に作動するように設計された既存のランプ取付具と電気的かつ接続的に互換性がある。

電気的及び接続的互換性を達成する際の問題は、約６ボルトから２２０ボルトまでの範囲の電圧入力及び交流又は直流型の電圧入力を含むＭＲ／ＰＡＲランプ業界で使用される広範囲の電力入力規格と、広範囲の異なる「標準化」電力接続基部とによって増大している。異なる通信経路（例えば、ｒｆ対重畳交流線）及び異なる通信プロトコル（例えば、ＤＭＸ、ＰＤＡ、又はＣＡＮ）を使用するリモートコントロールインタフェースを含む傾向により、ＬＥＤベースのＭＲ／ＰＡＲランプの市場は、更に分割されている。ＭＲ／ＰＡＲランプ業界において電力及び通信規格が多岐に亘る点は、ＬＥＤベースのＭＲ／ＰＡＲランプ製造業者が、ＬＥＤベースＭＲ／ＰＡＲランプの現在の市場シェア及びＭＲ／ＰＡＲランプ市場の一般的に分割された性質を考慮すると正当化しにくい仕事である多数の異なるランプモデルを含む非常に広範なランプ在庫を製造して維持する上で影響を与えている。
本発明は、上述の限界及びその他を克服する改良型装置及び方法を意図している。

本発明の一実施形態によれば、光学モジュールと電子機器モジュールとを含むランプが開示される。光学モジュールは、光を発するための複数のＬＥＤと、ＬＥＤと熱的に結合した放熱板とを含む。放熱板は、調整電力をＬＥＤに伝達するための電線用導管を有する。電子機器モジュールは、電力を入力するための電気コネクタと、調整電力を電線用導管に送出するための、放熱板に固定して取り付けられた出力カプラとを含む。電子機器モジュールは、電気コネクタを出力カプラと電気的に結合するための電気調整回路を更に含む。

本発明の別の実施形態によれば、関連のランプを関連の電源に接続するための装置が開示される。関連ランプは、１つ又はそれ以上の発光ダイオード（ＬＥＤ）と、調整電力をＬＥＤに伝えるようになった第１のカプリング要素とを有する。装置は、電力を入力するために関連電源と作動的に接続されるようになった電気コネクタと、光学モジュールと装置を互いに選択的かつ取外し可能に接続するために第１のカプリング要素と協働するようになった第２のカプリング要素とを含む。第２のカプリング要素は、調整電力を第１のカプリング要素に伝達するために第１のカプリング要素と電気的に結合するようになっている。装置はまた、電気コネクタを第２のカプリング要素に接続する電気調整回路を含む。電気調整回路は、電気コネクタでの入力電力を第２のカプリング要素での調整電力に変換する。

本発明の別の実施形態によれば、発光装置が開示される。放熱板は、第１の側面と、第２の側面と、第１の側面及び第２の側面を接続する導管とを有する。第２の側面は、各々が選択された入力電力を調整出力電力に変換するようになった関連の複数の電気アダプタのいずれか１つと接続するようになっている。発光装置はまた、放熱板の第１の側面に配置されてそれと熱的に連通した複数の発光ダイオードを含む。発光ダイオードは、選択されたアダプタから導管を通して調整電力を受け取る。

本発明の更に別の実施形態によれば、ＭＲ又はＰＡＲ型ランプを電気レセプタクルに受けるように構成されたランプ取付具を改良してＬＥＤベースのランプを換装する方法が提供される。少なくともＭＲ又はＰＡＲ型ランプの直径に適合するＬＥＤベースのランプが選択される。ランプ取付具の電気レセプタクルに適合するコネクタモジュールが選択される。選択されたＬＥＤベースのランプ及び選択されたコネクタモジュールを機械的に接合してＬＥＤベースの換装ユニットを形成し、この機械的接合によってそれらの間の電気的結合が達成される。

本発明の更に別の実施形態によれば、光学機器モジュールと電子機器モジュールとを含むランプが開示される。光学機器モジュールは、プリント回路基板に配置された複数のＬＥＤと電力を伝えるための導管を通した放熱板とを含む。複数のＬＥＤは、放熱板と熱的に連通する。電子機器モジュールは、放熱板の電線用導管を通して電力を複数のＬＥＤに伝えるようになっている。電子機器モジュールは、放熱板と固く結合するようになった第１の端部と、電力を受けるために第２の端部上に配置された選択された電気コネクタとを有する。電子機器モジュールは、更に、受け取った電力をＬＥＤを駆動するように適応させるための回路をその内部に配置する。

本発明の１つの利点は、単一のＬＥＤベースの光学機器モジュールが複数の異なる電源と接続されることを可能にするそのモジュール式設計にある。これによって、製造業者は、複数の異なる電源と互換性のある単一種類の光学機器モジュールだけを製造して在庫することができる。
本発明の別の利点は、エンドユーザが、適切な電子機器モジュールを選択的に取り付けることにより、異なる電力レセプタクルを使用し及び／又は異なる種類の電力を供給する異なる照明取付具内でランプを使用することを可能にするそのモジュール式設計にある。

本発明の別の利点は、製造業者又はエンドユーザが、選択した制御プロトコルを組み込む適切な電力インタフェースを選択的に取り付けることにより、ランプを制御するためのＤＭＸ、ＣＡＮ、又はＰＤＡのような複数の制御プロトコルの中からそれを選択することを可能にするそのモジュール式設計にある。
本発明の更に別の利点は、ＬＥＤ照明モジュールと電子機器モジュールの両方の放熱を有する単一のランプを形成するために、その一端でＬＥＤ照明モジュールにその反対端で電子機器モジュールに接続した放熱板を配置することにある。
本発明の多くの利点及び恩典は、以下の詳細説明を読みかつ理解すると当業者には明らかになるであろう。
本発明は、様々な構成要素及び構成要素の構成、及び様々な段階及び段階の構成の形態を取ることができる。図面は、単に好ましい実施形態を例示することを目的とし、本発明を限定するように解釈されないものとする。

図１を参照すると、例示的なモジュール式ランプ１０は、光学機器モジュール１２と合わせ電子機器モジュール１４とを含む。光学機器モジュール１２は、プリント回路（ｐｃ）基板１８上に配置された複数の発光ダイオード（ＬＥＤ）１６、図示の実施形態では６つのＬＥＤ１６を含む。また、単一のＬＥＤが十分な光学的強度をもたらす用途において複数のＬＥＤの代わりに単一の高明度ＬＥＤのみを含むことが想定されている。ｐｃ基板１８は、良好な熱伝導性と共に良好な電気的分離をもたらし、ＬＥＤ１６を基板上で相互接続するために配置された導電性トレース（図示せず）を含む。ｐｃ基板１８上に配置されたＬＥＤ１６は、総称してＬＥＤモジュール２０ということにする。

適切な一実施形態では、ＬＥＤ１６は、白色ＬＥＤであり、各々が１つ又はそれ以上の燐光体を含有するコーティングに結合した窒化ガリウム（ＧａＮ）ベース発光半導体素子を備える。ＧａＮベースの半導体素子は、青色及び／又は紫外線範囲の光を発し、より長い波長を有する光を生成するために燐光体コーティングを励起する。光出力の結合は、白色出力を近似する。例えば、青色光を生成するＧａＮベースの半導体素子は、白色光を生成するために黄色燐光体と組み合わせることができる。代替的に、紫外線を生成するＧａＮベースの半導体素子は、白色光を生成する比率及び構成で赤色、緑色、及び青色の燐光体と組み合わせることができる。更に別の適切な実施形態では、赤色又は緑色の光を発する燐化物ベースの半導体素子のような有色ＬＥＤが使用され、その場合、ランプ１０は、対応する色の光を生成する。更に別の実施形態では、ＬＥＤモジュール２０は、赤−緑−青（ＲＧＢ）の色成分構成を用いて選択された色の光を生成するために、選択されたパターンでｐｃ基板１８上に分配された赤色、緑色、及び青色のＬＥＤを含む。この後者の例示的な実施形態では、ＬＥＤモジュール２０は、選択された光学的強度で、赤色、緑色、及び青色のＬＥＤの選択的な操作により、選択可能な色を発するように構成することができる。

ＬＥＤモジュール２０は、ＬＥＤモジュール２０からの作動ＬＥＤ１６によって発生した熱の除去を提供する放熱板２２上に有利に配置される。例示的な放熱板２２は、熱を除去するための複数の熱放射フィン２３を含む。勿論、他の種類の熱放射構造を代用してもよい。適切な配置においては、ＬＥＤモジュール２０は、熱テープ２５によって放熱板２２の受け面２４に結合され、熱テープ２５は、ＬＥＤモジュール２０と放熱板２２の間の熱伝達度が高いインタフェースを有利に提供する。適切な一実施形態では、コメリクス（パーカー・ハニフィン・コーポレーションの一部門）から販売されている「Ｔｈｅｒｍａｔｔａｃｈ（登録商標）Ｔ４０４」熱テープが使用され、放熱は、２５℃周囲温度において光学機器モジュール１２を７０℃の一定の温度に維持するのに十分なものである。

任意的に、光学機器モジュール１２は、光分布を形成し、スペクトルフィルタリングを行い、又は光を偏光させるなどのための更に別の光学的構成要素を含む。図示のランプ１０において、摺動可能なズームレンズシステム２６は、ＬＥＤモジュール２０によって生成された光を受け取り、調整可能なスポットビーム焦点合わせを行う。ズームレンズシステム２６は、６つのＬＥＤ１６に対応する６つの個々のレンズを有するレンズアセンブリ２８と、レンズアセンブリ２８に固定され、レンズアセンブリ２８をＬＥＤモジュール２０内の切り欠き３４を通じてＬＥＤモジュール２０と位置調整する位置調整フレーム３２とを含む。レンズシステム２６は、可変スポットビームズーム処理を達成するために、レンズ３０とＬＥＤ１６との間の距離を変えるように摺動可能に調整可能である。この摺動式機構は、放熱板２２の切り欠き３８に留められたクリップ３６によって制限される。クリップ３６は、更に、ズームレンズシステム２６を放熱板２２に留める役目をする。

例示的な光学機器モジュール１２は、発光素子１６、協働式光学素子２６、及び放熱板２２を含む。しかし、光学機器モジュール１２は、放熱板２２を貫通する電線用導管４０内に配置されたｐｃ基板１８及び電気リード（図示せず）に限定された非常に限定された電気構成要素のみを含む。適切な一実施形態では、ＬＥＤ１６は、全て同じ種類であり、直列、並列、又は直列−並列の電気的組合せでｐｃ基板１８上に相互接続され、ｐｃ基板１８は、正負の入力電気リードに接続される。別の適切な実施形態では、ＬＥＤ１６は、別々の回路を形成するように各々が接続された赤色、緑色、及び青色のＬＥＤを含み、６つの入力電気リードがある（赤色ＬＥＤ用正負の電気リード、緑色ＬＥＤ用正負の電気リード、青色電気リード用正負の電気リード）。勿論、当業者は、他の電気的構成を選択することができる。

光学機器モジュール１２の電力上の要件は、基本的に、ＬＥＤ１６及びｐｃ基板１８の伝導性トレースによって形成される電気回路の電気特性によって決まる。一般的なＬＥＤは、数百ミリアンペア又はそれ以下、数ボルト、例えば４ボルトで最適に作動する。従って、光学機器モジュール１２は、ｐｃ基板１８上に配置された直列、並列、又は直列−並列のような電気的相互接続により、数ボルトから数十ボルト、かつ数百ミリアンペアから数アンペアで駆動されることが好ましい。

電子機器モジュール１４は、ＬＥＤモジュール２０からの放熱板２２の反対端に光学機器モジュール１２と機械的及び電気的に結合される。電子機器モジュール１４は、適切な電気的入力コネクタ、図１の実施形態では当業技術で公知のＧＵ型二股コネクタ５０と、放熱板２２と機械的に接続し、ＬＥＤモジュール２０の電気リード（図示せず）と電気的に結合するようになった出力カプラ５２とを含む。電気コネクタ５０は、ヨーロッパで一般的に使用されている標準的な２４０Ｖ交流及び５０Ｈｚ電源のような選択された電源と接続するようになっている。

引き続き図１を参照し、更に図２を参照すると、ランプ１０は、モジュール式である。光学機器モジュール１２には、適切な電子機器モジュールを選択することにより、異なる型の電気コネクタを含む様々な型の電気入力によって電力供給することができる。例えば、図１及び図２ＡのＧＵ型コネクタ１４は、任意的に、異なるもの、例えば、より薄い突起６２を有する図２Ｂに示す別のＧＵコネクタ６０と置換される。適切な実施形態では、第１の電子機器モジュールは、交流２４０Ｖ及び５０Ｈｚ電力に接続するための「ＧＵ−１０」電気コネクタを含み、一方、第２の電気コネクタは、１２Ｖ直流電源に接続するための「ＧＵ−５．３」電気コネクタを含む。図２Ｃに示すように、エジソン型ネジ付きコネクタ７２を有するコネクタ７０が任意的に使用されている。電子機器モジュール１４、６０、及び７０は例示的なものに過ぎない。当業者は、他の電気入力を用いて光学機器モジュール１２に電力供給する適切な他のコネクタを選択することができる。

様々な種類の電気コネクタ５０，６２，及び７２が、様々な電子機器モジュール１４，６０，及び７０で具体化されているが、これらのモジュールは、図示の実施形態では電子機器モジュール１４，６０，及び７０と光学機器モジュール１２との間の電気的結合を同時に達成するスナップ式装着によって放熱板２２に取り付けられる同じ出力カプラ５２を含むことが更に認められるであろう。一般的な機械式接続を有する様々な電子機器モジュール１４，６０，及び７０の出力カプラ５２に加えて、出力カプラ５２は、同じ調整電力を光学機器モジュール１２に供給する。このようにして、光学機器モジュール１２は、特定の電源からは独立にされる。電子機器モジュール１４，６０，及び７０と光学機器モジュール１２との間の接続は、電源との直接的なインタフェースではないので、様々な機械的形態を取ることができる。この接続は、ランプ１０が単一の剛体を構成するように剛性接続であるべきである。図示のスナップ式装着に加えて、ツイストロック、バネ付勢接続、及びネジ又は他の補助的ファスナなどのような様々な他の機構を用いて電子機器モジュールと光学モジュールとの間の電気的及び機械的接続を達成することが想定されている。

上述の接続は、エンドユーザがその用途に適切な電子機器モジュールを選択して据え付けることができるように、有利に選択的かつ取外し可能である。代替的に、半田又はリベット接続のような永久的接続が使用される。このような永久的接続は、エンドユーザに電気入力上のモジュール性をもたらさないが、製造業者は、単一の種類の光学モジュールのみを製造して在庫することができるので製造業者に対しては有利なことである。ランプの注文を受けた時、適切な電子機器モジュールが選択され、光学モジュールに永久的に結合される。永久的な取付けはまた、有利な態様においては、例えば接続部に付加される接着性シーラントを含む、より信頼性があって耐候性のあるものにすることができ、従って、屋外用に好ましいものとすることができる。

引き続き図１及び図２Ａから図２Ｃを参照し、更に図３を参照すると、各電子機器モジュール１４，６０，及び７０はまた、入力供給電力８２（例示的なコネクタ５０，６２，及び７２の１つで受け取られる）を出力カプラ５２に送られて光学機器モジュール１２を駆動するようになった調整出力電力に変換するための適切な電子構成要素８０を含む。受け取られた入力電力８２は、段階８４で調整される。交流入力の場合の調整８４は、ＬＥＤが直流電流で有利に駆動されることから、整流を含むことが好ましい。適切な一実施形態では、交流入力電力８２の電力調整及び整流８４には、任意的なＥＭＩ／ＲＦＩフィルタリングと共に、当業技術で公知の種類のスイッチング電源が使用される。勿論、調整８４を行うための詳細な電子機器は、光学機器モジュール１２に望ましい入力電源及び電力出力の種類に依存する。当業者は、電力調整段階８４を実行するために適切な電子機器及びその構成要素の数値データを容易に選択することができる。

一実施形態では（図示せず）、光学機器モジュール１２を駆動するために、調整段階８４の出力は、出力カプラ５２に直接に印加される。しかし、図３に示す実施形態では、ネットワークプロトコル、すなわち、図３においては「ＤＭＸ−５１２」プロトコルを用いて、ランプ１０は選択的に制御される。照明技術において当業者に公知であるように、適切な実施形態における「ＤＭＸ−５１２」プロトコルには、受け取った電力８２上に重畳された低振幅の高周波数制御信号が含まれる。従って、段階８６において、ＤＭＸ制御信号は、高インピーダンスフィルタリング回路を通じて入力電源から隔離され、段階８８において、マイクロプロセッサ、「ＤＭＸ−５１２」マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路（ＡＳＩＣ）によって復号化される。

「ＤＭＸ−５１２」プロトコルは、少なくとも光強度及び光の色の制御を提供するものである。非白熱ランプにおいては、光の色の制御は、選択された照明の色を得るために一般的に複数のこのようなランプを協調的に制御し、例えば、赤色、緑色、及び青色の舞台用スポットライトを協調的に制御することによって達成される。ＬＥＤモジュールは、同じモジュール内に複数の異なる色のＬＥＤ、例えば、赤色、緑色、及び青色のＬＥＤを含むことができるので、赤色、緑色、及び青色のＬＥＤに対する電力を独立して制御することにより、「ＤＭＸ−５１２」コントローラを通じて個々のＬＥＤモジュールを色制御することができる。

引き続き図３を参照すると、復号段階８８によってもたらされた復号化されたＤＭＸ信号は、段階９０においてＬＥＤ電力を調節するのに使用し、任意的に、段階９２においてランプ色を調節するのに使用し、後者は、ＬＥＤモジュール２０が異なる色の複数のＬＥＤを含む実施形態に適用可能である。ＬＥＤ電力の調節９０は、例えば、ディマースイッチ操作を行うことができる。段階９２の出力は、ＲＧＢ実施形態では、それぞれ、赤色、緑色、及び青色ＬＥＤの電力リードに対応する３つの出力電力調整信号９４Ｒ，９４Ｇ，及び９４Ｂである。勿論、単一色ランプについては、色調節段階９２を省き、単一の調整出力電力のみが、任意的に、電力調整９０されたものが出力カプラ５２に供給されて光学機器モジュール１２を駆動する。

「ＤＭＸ−５１２」ネットワークプロトコルを使用するランプ制御が図３に示されているが、当業者は、「ＤＭＸ−５１２」制御と組み合わせて又は「ＤＭＸ−５１２」制御の代わりに、他の制御プロトコルを実行することができることを認めるであろう。例えば、ＣＡＮ又はＰＤＡネットワーク機能を電子機器モジュール１４，６０，及び７０に組み込むことができる。更に、制御は、電子機器モジュール内に組み込まれており、光学機器モジュール１２から独立し、かつ光学機器モジュール１２に対して透明であることから、各電子機器モジュールは、異なるコントローラを有することができるか、又は全く制御を行うことができない。従って、ランプ１０の「ＤＭＸ−５１２」制御からＣＡＮネットワークプロトコルへの変換は、単に電子機器モジュールを交換するだけである。

適切な実施形態では、電子構成要素８０は、電子機器モジュール１４，６０，及び７０の内側の１つ又はそれ以上のプリント回路基板（図示せず）上に配置され、及び／又は１つ又はそれ以上の集積回路として配置される。電子機器モジュール１４，６０，及び７０は、好ましくは、衝撃及び振動に対する抵抗をもたらし、電子機器の放熱を向上させ、湿気及び他の汚れを排除するために、熱埋込用樹脂で埋め込まれる。

電子機器モジュール１４，６０，及び７０と放熱板２２との間の接続が熱伝導性のものである場合、放熱板２２はまた、ＬＥＤモジュール２０の放熱に加えて、電子機器モジュール１４，６０，及び７０に対して放熱をもたらすことができる。放熱板２２を有する電子機器モジュール１４，６０，及び７０の永久的かつ非取外し可能な接続においては、例えば、熱伝導半田で構成要素を互いに半田付けすることによって熱伝達を向上させることができる。取外し可能な構成に対しては、熱伝導を向上させるために、熱伝導ディスク又は他の要素（図示せず）を間に挿入することができる。

当業者は、上述のモジュール式ランプ１０は、ＬＥＤランプ製造業者がこれまで悩んできた大きな問題を克服することを認識するであろう。例えば、ランプ１０は、光学機器２６のズーム特性の有無を問わず、複数の種類の電気レセプタクルの１つを含むランプ取付具内で従来のＭＲ又はＰＡＲ型のランプと交換するのに適するものである。機械的接続及びレセプタクルの電気特性に適合する電子コネクタモジュール１４，６０，及び７０が選択され、工場で又はエンドユーザにより光学機器モジュール１２に接合されてＬＥＤベースの換装ランプを形成し、これは、通常の方法、例えば、エジソン型ネジ付きコネクタを使用する場合はＬＥＤベースのランプを捩じ込むことにより、ランプ取付具の電気レセプタクルに取り付けられる。光学機器モジュール１２は、望ましい光パワー、例えば望ましい照明強度及びスポットサイズをもたらすように選択される。光学機器モジュール１２は、少なくともＭＲ又はＰＡＲ型ランプの直径に実質的に適合するように選択されることが更に好ましい。すなわち、例えば、「ＰＡＲ−２０」ランプは、２．５インチ又は若干それよりも小さい直径を有する光学機器モジュール１２によって置き換えられることが好ましい。勿論、換装ランプがＤＭＸ、ＣＡＮ、又はＰＤＡのような選択された制御プロトコルに適合することが望ましい場合は、適切なコントローラを有する制御モジュールが選択され、光学機器モジュール１２に接合されてランプを形成する。
本発明は、好ましい実施形態に関連して説明された。明らかに、以上の詳細説明を読んで理解すると修正及び変更が想起されるであろう。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物に該当する限り、そのような全ての修正及び変更を含むように解釈されるものとする。

本発明の実施形態に従って形成されたモジュール式ランプの分解組立図である。 ＧＵ型二股コネクタを含む図１のランプの電子機器モジュールを示す図である。 図１のランプの光学機器モジュールに適合する別の電子機器モジュールを示し、本図の電子機器モジュールが別のＧＵ型二股コネクタを含むことを示す図である。 図１のランプの光学機器モジュールに適合する更に別の電子機器モジュールを示し、本図の電子機器モジュールがエジソン型ネジ付きコネクタを含むことを示す図である。 例示的な電子機器モジュールの電力調整電子機器を図式的に示す図である。

符号の説明

１０ ランプ
１２ 光学機器モジュール
１４ 電子機器モジュール
１６ ＬＥＤ
１８ プリント回路基板
２２ 放熱板

Claims (6)

1. 光を放射するための複数のＬＥＤを含むＬＥＤモジュールと、
   調整電力を前記複数のＬＥＤに伝達するための電線用導管を有し、前記複数のＬＥＤに熱的に結合した放熱板と、
   電力を入力するための第１の電気コネクタと、前記放熱板に固定して取り付けられた出力カプラであって、調整電力を前記電線用導管に送出するための出力カプラとを含み、前記電気コネクタを前記出力カプラに電気的に結合するための電気調整回路を更に含む電子機器モジュールと、
   を含み、
   前記放熱板が前記ＬＥＤモジュールと前記電子機器モジュールとの間に設置されていることを特徴とするランプ。
2. 前記第１の電気コネクタとは異なる型を有していて、前記電力とは異なる第２の電力を入力するための第２の電気コネクタと、前記電子機器モジュールの前記出力カプラと同一の出力カプラとを含み、前記第２の電気コネクタを前記出力カプラに電気的に結合するための第２の電気調整回路を更に含む第２の電子機器モジュール、
   を更に含み、
   前記電子機器モジュール及び前記第２の電子機器モジュールの各々は、前記ＬＥＤモジュールを前記電力及び前記第２の電力の内の一方に選択的に適応させるために、前記放熱板に選択可能かつ取外し可能に取付けることができる、
   ことを特徴とする請求項１に記載のランプ。
3. 第１の側面と、第２の側面と、該第１の側面及び該第２の側面を接続する導管とを有する放熱板、
   前記放熱板の前記第１の側面に配置されていて、前記放熱板と熱的に連通して放熱される複数の発光ダイオード、および
   前記放熱板の前記第２の側面に配置されていて、前記放熱板と熱的に連通して放熱される電子機器モジュールであって、入力電力を調整電力に変換する電子機器モジュールとを含み、前記発光ダイオードが、調整電力を導管を通して電子機器モジュールから受け取ることを特徴とする発光装置。
4. 前記放熱板の前記第１の側面に配置されていて、前記放熱板と熱的に連通して、前記複数の発光ダイオードが配置された印刷回路基板、
   を更に含むことを特徴とする請求項３に記載の発光装置。
5. プリント回路基板上に配置された複数のＬＥＤ、及び
   電力を伝えるための電線用導管が通っており、前記複数のＬＥＤと熱的に連通する放熱板、
   を有する光学機器モジュールと、
   i) 前記放熱板と嵌合され、前記放熱板の前記電線用導管を通じて前記複数のＬＥＤに電力を伝えるようになった出力カプラと、ii) 電力を入力するための電気コネクタとを、各々有する複数の電子機器モジュールと、
   を含み、
   前記電子機器モジュールは、前記電気コネクタで入力した電力を、前記複数のＬＥＤを駆動するように前記出力カプラに供給される共通の出力電力に変換する回路を内部に配置する、
   ことを特徴とするモジュールランプシステム。
6. 前記ＬＥＤモジュールが、更に
   前記複数のＬＥＤが配置されるプリント回路基板を更に含むことを特徴とする請求項１に記載のランプ。

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