JP4347546B2 - 結晶化装置、結晶化方法および光学系 - Google Patents

結晶化装置、結晶化方法および光学系 Download PDF

Info

Publication number
JP4347546B2
JP4347546B2 JP2002188846A JP2002188846A JP4347546B2 JP 4347546 B2 JP4347546 B2 JP 4347546B2 JP 2002188846 A JP2002188846 A JP 2002188846A JP 2002188846 A JP2002188846 A JP 2002188846A JP 4347546 B2 JP4347546 B2 JP 4347546B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phase shift
light intensity
light
optical system
shift mask
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002188846A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004031841A5 (ja
JP2004031841A (ja
Inventor
幸夫 谷口
正清 松村
弘高 山口
幹彦 西谷
晋 辻川
嘉伸 木村
正之 十文字
Original Assignee
株式会社 液晶先端技術開発センター
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社 液晶先端技術開発センター filed Critical 株式会社 液晶先端技術開発センター
Priority to JP2002188846A priority Critical patent/JP4347546B2/ja
Priority to TW092117035A priority patent/TWI282581B/zh
Priority to US10/603,821 priority patent/US7101436B2/en
Priority to KR1020030042975A priority patent/KR20040002803A/ko
Priority to CNA031489591A priority patent/CN1480982A/zh
Publication of JP2004031841A publication Critical patent/JP2004031841A/ja
Publication of JP2004031841A5 publication Critical patent/JP2004031841A5/ja
Priority to US11/442,331 priority patent/US7537660B2/en
Priority to US12/403,726 priority patent/US7692864B2/en
Priority to US12/403,776 priority patent/US20090181483A1/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4347546B2 publication Critical patent/JP4347546B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/027Making masks on semiconductor bodies for further photolithographic processing not provided for in group H01L21/18 or H01L21/34
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B21/00Projectors or projection-type viewers; Accessories therefor
    • G03B21/54Accessories
    • G03B21/56Projection screens
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T117/00Single-crystal, oriented-crystal, and epitaxy growth processes; non-coating apparatus therefor
    • Y10T117/10Apparatus
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T117/00Single-crystal, oriented-crystal, and epitaxy growth processes; non-coating apparatus therefor
    • Y10T117/10Apparatus
    • Y10T117/1004Apparatus with means for measuring, testing, or sensing
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T117/00Single-crystal, oriented-crystal, and epitaxy growth processes; non-coating apparatus therefor
    • Y10T117/10Apparatus
    • Y10T117/1004Apparatus with means for measuring, testing, or sensing
    • Y10T117/1008Apparatus with means for measuring, testing, or sensing with responsive control means
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T117/00Single-crystal, oriented-crystal, and epitaxy growth processes; non-coating apparatus therefor
    • Y10T117/10Apparatus
    • Y10T117/1004Apparatus with means for measuring, testing, or sensing
    • Y10T117/1012Apparatus with means for measuring, testing, or sensing with a window or port for visual observation or examination

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Recrystallisation Techniques (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、結晶化装置結晶化方法および光学系に関する。特に、本発明は、位相シフトマスクを用いて位相変調されたレーザ光を多結晶半導体膜または非晶質半導体膜に照射して結晶化半導体膜を生成する装置および方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、たとえば液晶表示装置(Liquid-Crystal-Display:LCD)の画素に印加する電圧を制御するスイッチング素子などに用いられる薄膜トランジスタ(Thin-Film-Transistor:TFT)の材料は、非晶質シリコン(amorphous-Silicon)と多結晶シリコン(poly-Silicon)とに大別される。
【0003】
多結晶シリコンは、非晶質シリコンよりも電子移動度が高い。したがって、多結晶シリコンを用いてトランジスタを形成した場合、非晶質シリコンを用いる場合よりも、スイッチング速度が速くなり、ひいてはディスプレイの応答が速くなり、他の部品の設計マージンを減らせるなどの利点がある。また、ディスプレイ本体以外にドライバ回路やDACなどの周辺回路をディスプレイに組み入れる場合に、それらの周辺回路をより高速に動作させることができる。
【0004】
多結晶シリコンは結晶粒の集合からなるが、結晶シリコンに比べると電子移動度が低い。また、多結晶シリコンを用いて形成した小型のトランジスタでは、チャネル部における結晶粒界数のバラツキが問題となる。そこで、最近、電子移動度を向上させ且つチャネル部における結晶粒界数のバラツキを少なくするために、大粒径の多結晶シリコンを生成する結晶化方法が提案されている。
【0005】
従来、この種の結晶化方法として、多結晶半導体膜または非晶質半導体膜と平行に近接させた位相シフトマスクにエキシマレーザ光を照射して結晶化半導体膜を生成する「位相制御ELA(Excimer Laser Annealing)」が知られている。位相制御ELAの詳細は、たとえば「表面科学Vol.21, No.5, pp.278-287, 2000」に開示されている。
【0006】
位相制御ELAでは、位相シフトマスクの位相シフト部に対応する点において光強度がほぼ0の逆ピークパターン(中心において光強度がほぼ0で周囲に向かって光強度が急激に増大するパターン)の光強度分布を発生させ、この逆ピークパターンの光強度分布を有する光を多結晶半導体膜または非晶質半導体膜に照射する。その結果、光強度分布に応じて溶融領域が生じ、光強度がほぼ0の点に対応して溶けない部分または最初に凝固する部分に結晶核が形成され、その結晶核から周囲に向かって結晶が横方向に成長(ラテラル成長)することにより大粒径の結晶が生成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
たとえば液晶表示装置を製造する場合、上述のような結晶化の必要なトランジスタ領域が各画素領域において占める割合は非常に小さいのが一般的である。この場合、従来技術では、たとえば二次元的に配置された複数の位相シフト部を有する位相シフトマスクに対してレーザ光を一様に照射するので、照明光学系から供給されるレーザ光の大部分はトランジスタ領域の結晶化に寄与することがなく、いわゆる光量損失が非常に大きいという不都合があった。
【0008】
また、上述したように、従来技術では、位相シフト部に対応する点において光強度がほぼ0の逆ピークパターンの光強度分布を有する光を半導体膜に照射し、その光強度分布において光強度がほぼ0の点に対応した部分に結晶核が形成されるので、結晶核の形成位置の制御が可能である。しかしながら、互いに隣接する2つの位相シフト部に対応して形成される2つの隣接した逆ピークパターンの間の中間部における光強度分布の制御を行うことは不可能である。
【0009】
実際に、従来技術では、中間部における光強度分布は不規則なうねり(光強度の増大と減少とを繰り返すような波状分布)を伴うのが一般的である。この場合、結晶化のプロセスにおいて、結晶核から周囲に向かって開始したラテラル成長が、中間部において光強度が減少する部分で停止してしまい、大きな結晶の成長が妨げられるという不都合があった。また、仮に中間部においてほぼ一様な光強度分布が得られたとしても、この一様な光強度分布の任意の位置でラテラル成長が停止してしまい、大きな結晶の成長が妨げられるという不都合があった。
【0010】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、照明光学系から供給される光の大部分を所望領域の結晶化に寄与させることのできる、光効率の良好な結晶化装置結晶化方法および光学系を提供することを目的とする。また、本発明は、結晶核からの十分なラテラル成長を実現して大粒径の結晶化半導体膜を生成することのできる結晶化装置結晶化方法および光学系を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の第1発明では、位相シフトマスクを照明する照明光学系を備え、前記位相シフトマスクの位相シフト部に対応する点において光強度の最も小さい逆ピークパターンの光強度分布を有する光を多結晶半導体膜または非晶質半導体膜に照射して結晶化半導体膜を生成する結晶化装置において、前記照明光学系と前記位相シフトマスクとの間の光路中に配置されて、前記照明光学系から供給された光束を複数の光束に波面分割し且つ波面分割された各光束を対応する位相シフト部またはその近傍へ集光するための波面分割素子を備えていることを特徴とする結晶化装置を提供する。
【0012】
第1発明の好ましい態様によれば、前記波面分割素子は2つの方向に沿って二次元的に配置された複数の光学要素を有し、各光学要素は前記2つの方向に沿って二次元的な集光機能を有する。あるいは、前記波面分割素子は所定の方向に沿って一次元的に配置された複数の光学要素を有し、各光学要素は前記所定の方向に沿って一次元的な集光機能を有する。
【0013】
また、第1発明の好ましい態様によれば、前記照明光学系は、その照明瞳面またはその近傍において中央よりも周辺において光強度の大きい所定の光強度分布を形成するための光強度分布形成素子を備えている。この場合、前記所定の光強度分布は、光強度の比較的小さい円形状の中央領域と、該中央領域を包囲するように形成された光強度の比較的大きい円環状の周辺領域とを有するか、あるいは、所定方向に沿って細長く延びた光強度の比較的小さい中央領域と、該中央領域を包囲または挟むように形成された光強度の比較的大きい周辺領域とを有することが好ましい。さらに、前記光強度分布形成素子は、前記照明瞳面またはその近傍に配置された所定の光透過率分布を有する透過フィルターを有することが好ましい。
【0014】
さらに、第1発明の好ましい態様によれば、前記多結晶半導体膜または前記非晶質半導体膜と前記位相シフトマスクとは互いにほぼ平行に且つ近接して配置されている。あるいは、前記多結晶半導体膜または前記非晶質半導体膜と前記位相シフトマスクとの間の光路中に配置された結像光学系をさらに備え、前記多結晶半導体膜または前記非晶質半導体膜は、前記位相シフトマスクと光学的に共役な面から前記結像光学系の光軸に沿って所定距離だけ離れて設定されている。あるいは、前記多結晶半導体膜または前記非晶質半導体膜と前記位相シフトマスクとの間の光路中に配置された結像光学系をさらに備え、前記多結晶半導体膜または前記非晶質半導体膜は、前記位相シフトマスクと光学的にほぼ共役な面に設定され、前記結像光学系の像側開口数は、前記逆ピークパターンの光強度分布を発生させるための所要の値に設定されている。
【0015】
本発明の第2発明では、照明光学系で位相シフトマスクを照明し、前記位相シフトマスクの位相シフト部に対応する点において光強度の最も小さい逆ピークパターンの光強度分布を有する光を多結晶半導体膜または非晶質半導体膜に照射して結晶化半導体膜を生成する結晶化方法において、前記照明光学系から供給された光束を複数の光束に波面分割し且つ波面分割された各光束を対応する位相シフト部またはその近傍へ集光することを特徴とする結晶化方法を提供する。この場合、前記照明光学系の照明瞳面において中央よりも周辺において光強度の大きい所定の光強度分布を形成することが好ましい。
【0016】
第2発明の好ましい態様によれば、前記多結晶半導体膜または前記非晶質半導体膜と前記位相シフトマスクとを互いにほぼ平行に且つ近接して配置する。あるいは、前記多結晶半導体膜または前記非晶質半導体膜と前記位相シフトマスクとの間の光路中に結像光学系を配置し、前記多結晶半導体膜または前記非晶質半導体膜を前記位相シフトマスクと光学的に共役な面から前記結像光学系の光軸に沿って所定距離だけ離れて設定する。あるいは、前記多結晶半導体膜または前記非晶質半導体膜と前記位相シフトマスクとの間の光路中に結像光学系を配置し、前記結像光学系の像側開口数を前記逆ピークパターンの光強度分布を発生させるための所要の値に設定し、前記位相シフトマスクと光学的にほぼ共役な面に前記多結晶半導体膜または前記非晶質半導体膜を設定する。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態にかかる結晶化装置の構成を概略的に示す図である。第1実施形態の結晶化装置は、位相シフトマスク1を照明する照明光学系2を備えている。照明光学系2は、たとえば248nmの波長を有する光を供給するKrFエキシマレーザ光源2aを備えている。なお、光源2aとして、XeClエキシマレーザ光源のような他の適当な光源を用いることもできる。光源2aから供給されたレーザ光は、ビームエキスパンダ2bを介して拡大された後、第1フライアイレンズ2cに入射する。
【0018】
こうして、第1フライアイレンズ2cの後側焦点面には複数の光源が形成され、これらの複数の光源からの光束は第1コンデンサー光学系2dを介して、第2フライアイレンズ2eの入射面を重畳的に照明する。その結果、第2フライアイレンズ2eの後側焦点面には、第1フライアイレンズ2cの後側焦点面よりも多くの複数の光源が形成される。第2フライアイレンズ2eの後側焦点面に形成された複数の光源からの光束は、第2コンデンサー光学系2fを介して、位相シフトマスク1を重畳的に照明する。なお、第2フライアイレンズ2eの後側焦点面(すなわち照明瞳面)またはその近傍には透過フィルター2gが配置されているが、その構成および作用については後述する。
【0019】
ここで、第1フライアイレンズ2cおよび第1コンデンサー光学系2dは第1ホモジナイザを構成し、この第1ホモジナイザにより位相シフトマスク1上での入射角度に関する均一化が図られる。また、第2フライアイレンズ2eおよび第2コンデンサー光学系2fは第2ホモジナイザを構成し、この第2ホモジナイザにより位相シフトマスク1上での面内位置に関する均一化が図られる。したがって、照明光学系2と位相シフトマスク1との間の光路中にはマイクロレンズアレイ3が配置されているが、マイクロレンズアレイ3が介在しない状態では照明光学系2はほぼ均一な光強度分布を有する光を位相シフトマスク1に照射する。
【0020】
位相シフトマスク1を介して位相変調されたレーザ光は、位相シフトマスク1と平行に且つ近接して配置された被処理基板4に照射される。ここで、被処理基板4は、たとえば液晶ディスプレイ用板ガラスの上に化学気相成長法により下地膜および非晶質シリコン膜を形成することにより得られる。換言すれば、位相シフトマスク1は、非晶質半導体膜と対向するように設定されている。被処理基板4は、真空チャックや静電チャックなどにより基板ステージ5上において所定の位置に保持されている。
【0021】
図2は、照明瞳面またはその近傍に配置された透過フィルターの構成を概略的に示す図である。図2に示すように、透過フィルター2gは、たとえば透過率が50%の円形状の中央領域12aと、中央領域12aを包囲するように形成された透過率がほぼ100%の円環状の周辺領域12bとを有する。したがって、透過フィルター2gは、照明瞳面またはその近傍において、光強度の比較的小さい円形状の中央領域と、その中央領域を包囲するように形成された光強度の比較的大きい円環状の周辺領域とを有する光強度分布を形成する。
【0022】
なお、透過フィルター2gの中央領域12aは、例えば透過率に応じた厚さのクロム膜(あるいはZrSiO膜など)をスパッタ法などにより形成した後、エッチングなどによってパターニングすることにより得られる。この場合、遮光材料としてのクロムは、一部の光を反射し、一部の光を吸収する。あるいは、中央領域12aは、使用波長の光を部分的に反射するように設計された多層膜を形成しパターニングすることにより得られる。反射材料としての多層膜を用いる場合、不要光の吸収によって発熱することがないという利点があるが、反射光が迷光となってフレアの原因にならないように考慮する必要がある。また、中央領域12aと周辺領域12bとの間で位相差が実質的に発生しないように、遮光材料や反射材料の種類およびその厚さなどを調整する必要がある。
【0023】
図3は、位相シフトマスクおよびマイクロレンズアレイの基本単位部分の構成を概略的に示す図である。図3(a)を参照すると、位相シフトマスク1の基本単位部分11は、4つの矩形状の領域11a〜11dを有する。ここで、第1領域11aの透過光と第2領域11bの透過光との間にはπ/2の位相差が付与され、第2領域11bの透過光と第3領域11cの透過光との間にもπ/2の位相差が付与され、第3領域11cの透過光と第4領域11dの透過光との間にもπ/2の位相差が付与され、第4領域11dの透過光と第1領域11aの透過光との間にもπ/2の位相差が付与されるように構成されている。
【0024】
具体的は、たとえば位相シフトマスク1が248nmの波長を有する光に対して1.5の屈折率を有する石英ガラスで形成されている場合、第1領域11aと第2領域11bとの間には124nmの段差が付与され、第1領域11aと第3領域11cとの間には248nmの段差が付与され、第1領域11aと第4領域11dとの間には372nmの段差が付与されている。なお、各領域の境界線である4つの位相シフト線の交点は、後述するように位相シフト部11eを構成する。位相シフトマスク1は、図4に示すように、基本単位部分11を二次元的に配置することにより構成されている。
【0025】
一方、マイクロレンズアレイ3の基本単位部分である微小レンズ要素(光学要素)13は、位相シフトマスク1に向かって凸状で且つ二次曲面状(たとえば球面状)の屈折面13aを有する。すなわち、屈折面13aは、図3(a)に示すように、x方向およびy方向に沿って二次元的な集光機能を有するように形成されている。そして、図3(a)の線A−Aに沿った断面図である図3(b)に示すように、屈折面13aの中心が位相シフトマスク1の基本単位部分11の位相シフト部11eに対応して位置決めされている。
【0026】
こうして、マイクロレンズアレイ3の微小レンズ要素13に入射した光は、屈折面13aを介して集光作用を受け、微小レンズ要素13の焦点位置またはその近傍に配置された位相シフトマスク1の位相シフト部11eの位置にスポット状の光束を形成する。マイクロレンズアレイ3も、位相シフトマスク1と同様に、微小レンズ要素13を二次元的に(縦横に且つ稠密に)配置することにより構成されている。このように、マイクロレンズアレイ3は、照明光学系2と位相シフトマスク1との間の光路中に配置されて、照明光学系2から供給された光束を複数の光束に波面分割し且つ波面分割された各光束を対応する位相シフト部11eまたはその近傍へ集光するための波面分割素子を構成している。
【0027】
図5は、位相シフトマスクの作用を説明する図である。以下、照明光学系2と位相シフトマスク1との間の光路中にマイクロレンズアレイ3が介在しない場合における位相シフトマスク1の基本的作用を説明する。この場合、位相シフトマスク1では、隣接する2つの領域の間の位相差がπ/2に設定されているので、位相シフト線に対応する位置では光強度が減少するが0にはならない。一方、位相シフト線の交点を中心とする円形領域の複素透過率の積分値が0になるように設定されているので、この交点すなわち位相シフト部11eに対応する位置では光強度がほぼ0になる。
【0028】
その結果、被処理基板4上では、図5に示すように、位相シフトマスク1の位相シフト部11eに対応する点において光強度がほぼ0で且つ周囲に向かって急激に光強度が増加する逆ピークパターンの光強度分布が得られる。この逆ピークパターンの光強度分布は、xz平面およびyz平面の双方においてほぼ同じプロファイルを有する。なお、逆ピークパターンの幅寸法は、位相シフトマスク1と被処理基板4との距離(すなわちデフォーカス量)の1/2乗に比例して変化する。
【0029】
ところで、図6に示すように、たとえば液晶表示装置を製造する場合、結晶化の必要なトランジスタ領域60が各画素領域(表示セル)61において占める割合は非常に小さいのが一般的である。この場合、従来技術では、たとえば二次元的に配置された複数の位相シフト部11eを有する位相シフトマスク1に対してレーザ光を一様に照射するので、照明光学系から供給されるレーザ光の大部分はトランジスタ領域60の結晶化に寄与することがなく、いわゆる光量損失が非常に大きい。そこで、第1実施形態では、照明光学系2から供給される光の大部分を所望のトランジスタ領域60の結晶化に寄与させるために、照明光学系2と位相シフトマスク1との間の光路中にマイクロレンズアレイ3を導入している。
【0030】
また、前述したように、従来技術では、図5に示すような逆ピークパターンの光強度分布を有する光を半導体膜に照射していた。この場合、互いに隣接する2つの位相シフト部に対応して形成される2つの隣接した逆ピークパターンの間の中間部における光強度分布は不規則なうねりを伴っているので、光強度がほぼ0の点に対応したピーク部分に形成された結晶核から周囲に向かって開始したラテラル成長が中間部において光強度の減少する部分で停止してしまい、大きな結晶の成長が妨げられる。そこで、第1実施形態では、結晶核からの十分なラテラル成長を実現するために、照明光学系2の照明瞳面またはその近傍に透過フィルター2gを導入している。
【0031】
図7は、透過フィルターとマイクロレンズアレイとの協働作用により位相シフトマスク上で得られる光強度分布を説明する図である。上述したように、透過フィルター2gは、照明瞳面またはその近傍において、光強度の比較的小さい円形状の中央領域と光強度の比較的大きい円環状の周辺領域とを有する光強度分布を形成する。一方、マイクロレンズアレイ3の各微小レンズ要素13は、入射光束を集光して、位相シフトマスク1の位相シフト部11eの位置にスポット状の光束を形成する。
【0032】
その結果、図7に示すように、位相シフトマスク1上では、その位相シフト部11eにおいて光強度が最も小さく且つその周囲に向かって光強度が増加する凹型パターンの光強度分布が得られる。具体的には、中心において光強度が最も小さく、その周囲に向かって光強度が増加し、その外周部において光強度が急激に低下するような凹型パターンの光強度分布が得られる。なお、この凹型パターンの光強度分布は、xz平面およびyz平面の双方において同様のプロファイルを有する。
【0033】
図8は、透過フィルターとマイクロレンズアレイと位相シフトマスクとの協働作用により被処理基板上で得られる光強度分布を説明する図である。上述したように、位相シフトマスク1は、均一な光強度分布を有する光に基づいて図5に示すような逆ピークパターンの光強度分布を有する光に変換して被処理基板4に(ひいては半導体膜に)照射する機能を有する。一方、透過フィルター2gとマイクロレンズアレイ3とは、中心において光強度が最も小さく且つその周囲に向かって光強度が増加する凹型パターンの光強度分布を有するスポット状の光束を位相シフト部11eに照射する機能を有する。
【0034】
したがって、第1実施形態では、透過フィルター2gとマイクロレンズアレイ3と位相シフトマスク1との協働作用により、逆ピークパターンの光強度分布と凹型パターンの光強度分布との積で表される図8に示すような2段逆ピークパターンの光強度分布が被処理基板4の半導体膜上において得られる。図8に示す2段逆ピークパターンの光強度分布では、上述の逆ピークパターンに対応するように、位相シフト部11eに対応する点において光強度がほぼ0で、その周囲に向かって放射状に急激に光強度が増加して所定の値に達する。その後、光強度は、上述の凹型パターンに対応するように、その周囲に向かって放射状に緩やかに光強度が増加し、やがてその外周部において光強度が急激に低下している。
【0035】
その結果、第1実施形態では、2段逆ピークパターンの光強度分布において光強度がほぼ0の点(すなわち位相シフト部11eに対応する点)に対応した部分に結晶核が形成される。次いで、結晶核から、光強度勾配(ひいては温度勾配)の大きい方向に沿って且つ周囲に向かってラテラル成長が開始される。このとき、2段逆ピークパターンの光強度分布では、従来技術とは異なり中間部において光強度が減少する部分が実質的に存在しないので、外周部の近傍までラテラル成長が途中で停止することなく大きな結晶の成長を実現することができる。
【0036】
こうして、第1実施形態では、結晶核からの十分なラテラル成長を実現して、大粒径の結晶化半導体膜を生成することができる。特に、マイクロレンズアレイ3の微小レンズ要素13の屈折面13aの曲率がx方向とy方向とで異なるように設定し、ひいては凹型パターンに対応する外側の逆ピークパターンにおける光強度勾配がx方向とy方向とで異なるように設定し、所望の方向に沿ってラテラル成長を導くことができる。この場合、生成された大粒径の結晶では、ラテラル成長の方向に高い電子移動度を有するので、ラテラル成長の方向にトランジスタのソース−ドレインを配置することにより、良好な特性のトランジスタを製造することができる。
【0037】
また、第1実施形態では、マイクロレンズアレイ3に入射した光が多数の微小レンズ要素13によって波面分割され、各微小レンズ要素13を介して集光された光束は対応する位相シフト部11eにおいてスポット状の光束を形成する。そして、各位相シフト部11eを介した光束は、被処理基板4上において各トランジスタ領域60を包囲するスポット状の光束(図6において参照符号62で示す)を形成する。その結果、第1実施形態では、照明光学系2から供給される光の大部分を所望のトランジスタ領域60の結晶化に寄与させることができ、光効率の良好な結晶化を実現することができる。
【0038】
なお、第1実施形態では、照明光学系2の開口数をNA1とし、マイクロレンズアレイ3の焦点距離(すなわち各微小レンズ要素13の焦点距離)をfとし、マイクロレンズアレイ3の開口数(すなわち各微小レンズ要素13の開口数)をNA2とし、照明光の波長をλとするとき、以下の条件式(1)を満足することが望ましい。
λ/NA2<f×NA1 (1)
【0039】
条件式(1)において、右辺は位相シフト部11eに形成されるスポット状の光束の大きさ(半径)に対応する値であり、左辺はマイクロレンズアレイ3の解像度R2に対応する値である。条件式(1)を満足しない場合、図7に示すような明確な凹型パターンの光強度分布を形成することが、ひいては図8に示すような明確な2段逆ピークパターンの光強度分布を形成することが困難になるので好ましくない。
【0040】
第1実施形態では、通常の設計条件にしたがって、条件式(1)に関するシミュレーションを行っている。このシミュレーションでは、マイクロレンズアレイ3の各微小レンズ要素13のピッチ(大きさ)Dを100μmに設定し、その焦点距離fを500μmに設定し、照明光学系2の開口数NA1を0.02に設定している。この場合、マイクロレンズアレイ3の開口数、すなわち各微小レンズ要素13の開口数NA2は、次の式(a)で近似される。
NA2≒D/f=100/500=0.2 (a)
【0041】
その結果、条件式(1)の左辺および右辺はそれぞれ次の式(b)および(c)で表される。
λ/NA2≒0.248/0.2≒1.2μm (b)
f×NA1=500×0.02=10μm (c)
こうして、各トランジスタ領域60を包囲するスポット状の光束62の半径10μmに対して、マイクロレンズアレイ3の解像度が十分に小さいので、図8に示すような明確な2段逆ピークパターンの光強度分布を形成することが可能であることがわかる。
【0042】
図9は、本発明の第2実施形態にかかる結晶化装置の構成を概略的に示す図である。第2実施形態は第1実施形態と類似の構成を有するが、第2実施形態では位相シフトマスク1と被処理基板4との間の光路中に結像光学系6を備えている点が第1実施形態と基本的に相違している。以下、第1実施形態との相違点に着目して、第2実施形態を説明する。なお、図9では、図面の明瞭化のために、照明光学系2の内部構成の図示を省略している。
【0043】
第2実施形態では、図9に示すように、被処理基板4は位相シフトマスク1と光学的に共役な面(結像光学系6の像面)から光軸に沿って所定距離だけ離れて設定されている。この場合、位相シフトマスク1の作用により被処理基板4の半導体膜上に形成される逆ピークパターンの幅寸法は、結像光学系6の解像度が十分であれば、結像光学系6の像面と被処理基板4との距離(すなわちデフォーカス量)の1/2乗に概ね比例して変化する。なお、結像光学系6は、屈折型の光学系であってもよいし、反射型の光学系であってもよいし、屈折反射型の光学系であってもよい。
【0044】
第2実施形態においても第1実施形態と同様に、透過フィルター2gとマイクロレンズアレイ3と位相シフトマスク1との協働作用により2段逆ピークパターンの光強度分布が被処理基板4の半導体膜上に形成されるので、結晶核からの十分なラテラル成長を実現して大粒径の結晶化半導体膜を生成することができる。また、マイクロレンズアレイ3と位相シフトマスク1との協働作用により照明光学系2から供給される光の大部分を所望の領域の結晶化に寄与させることができ、光効率の良好な結晶化を実現することができる。
【0045】
なお、第1実施形態では被処理基板4におけるアブレーションに起因して位相シフトマスク1が汚染され、ひいては良好な結晶化が妨げられることがある。これに対して、第2実施形態では、位相シフトマスク1と被処理基板4との間に結像光学系6が介在し且つ被処理基板4と結像光学系6との間隔も比較的大きく確保されているので、被処理基板4におけるアブレーションの影響を受けることなく良好な結晶化を実現することができる。
【0046】
また、第1実施形態では、位相シフトマスク1と被処理基板4との間に設定すべき間隔が非常に小さい(たとえば数μm〜数百μm)ので、位相シフトマスク1と被処理基板4との間の狭い光路中に位置検出のための検出光を導入することが困難であり、ひいては位相シフトマスク1と被処理基板4との間隔を調整することが困難である。これに対して、第2実施形態では、被処理基板4と結像光学系6との間隔が比較的大きく確保されているので、被処理基板4と結像光学系6との間の光路中に位置検出のための検出光を導入して、被処理基板4と結像光学系6との位置関係を調整することが容易である。
【0047】
図10は、本発明の第3実施形態にかかる結晶化装置の構成を概略的に示す図である。第3実施形態は第2実施形態と類似の構成を有するが、第3実施形態では結像光学系7を介して位相シフトマスク1と被処理基板4とが光学的に共役に配置されている点が第2実施形態と基本的に相違している。以下、第2実施形態との相違点に着目して、第3実施形態を説明する。なお、図10においても、図面の明瞭化のために、照明光学系2の内部構成の図示を省略している。
【0048】
第3実施形態では、結像光学系7は、その瞳面に配置された開口絞り7aを備えている。開口絞り7aは、開口部(光透過部)の大きさの異なる複数の開口絞りを有し、これらの複数の開口絞りは光路に対して交換可能に構成されている。あるいは、開口絞り7aは、開口部の大きさを連続的に変化させることのできる虹彩絞りを有する。いずれにしても、開口絞り7aの開口部の大きさ(ひいては結像光学系7の像側開口数)は、被処理基板4の半導体膜上において所要の逆ピークパターンの光強度分布を発生させるように設定されている。
【0049】
この場合、位相シフトマスク1の作用により被処理基板4の半導体膜上に形成される逆ピークパターンの幅寸法は、結像光学系7の解像度R3と同程度になる。結像光学系7の解像度R3は、使用光の波長をλとし、結像光学系7の像側開口数をNA3とすると、R=kλ/NA3で規定される。ここで、定数kは、位相シフトマスク1を照明する照明光学系2の仕様や、光源1から供給される光束のコヒーレンスの程度、解像度の定義にもよるが、ほぼ1に近い値である。このように、第3実施形態では、結像光学系7の像側開口数NA3を小さくして、結像光学系7の解像を低下させると、逆ピークパターンの幅寸法が大きくなる。
【0050】
第3実施形態においても第1実施形態および第2実施形態と同様に、2段逆ピークパターンの光強度分布が被処理基板4の半導体膜上に形成されるので、結晶核からの十分なラテラル成長を実現して大粒径の結晶化半導体膜を生成することができるとともに、照明光学系2から供給される光の大部分を所望の領域の結晶化に寄与させることができ、光効率の良好な結晶化を実現することができる。また、第3実施形態においても第2実施形態と同様に、被処理基板4におけるアブレーションの影響を受けることなく良好な結晶化を実現することができるとともに、被処理基板4と結像光学系7との位置関係を調整することが容易である。
【0051】
なお、第2実施形態および第3実施形態では、上述の条件式(1)に加えて次の条件式(2)を満足することが望ましい。なお、条件式(2)において、NA3は、上述したように、結像光学系(6,7)の像側開口数である。
λ/NA3<f×NA1 (2)
【0052】
条件式(2)において、右辺は位相シフト部11eに形成されるスポット状の光束の大きさ(半径)に対応する値であり、左辺は結像光学系(6,7)の解像度R3に対応する値である。条件式(2)を満足しない場合、図8に示すような明確な2段逆ピークパターンの光強度分布を形成することが困難になるので好ましくない。
【0053】
なお、上述の各実施形態では、波面分割素子としてのマイクロレンズアレイ3が、二次元的に配置して構成された複数の光学要素(微小レンズ要素)を有し、各光学要素は二次曲面状の屈折面を介して二次元的な集光機能を有する。しかしながら、これに限定されることなく、たとえば図11に示すようなマイクロシリンドリカルレンズアレイ3’を用いる変形例も可能である。マイクロシリンドリカルレンズアレイ3’は、所定の方向に沿って一次元的に配置された複数の光学要素13’を有し、各光学要素13’は所定の方向に沿って一次元的な集光機能を有する屈折面13’aを有する。この変形例では、マイクロシリンドリカルレンズアレイ3’の使用に合わせて、図12に示すような透過フィルター2hを用いることが望ましい。
【0054】
透過フィルター2hは、たとえば透過率が50%の細長い矩形状の中央領域12cと、中央領域12cを挟むように形成された透過率がほぼ100%の一対の半円形状の周辺領域12dとを有する。したがって、透過フィルター2hは、照明瞳面またはその近傍において、光強度の比較的小さい細長い矩形状の中央領域と、その中央領域を挟むように形成された光強度の比較的大きい一対の半円形状の周辺領域とを有する光強度分布を形成する。ここで、透過フィルター2hにおける中央領域12cの長手方向と、マイクロシリンドリカルレンズアレイ3’における各微小シリンドリカルレンズ要素13’の長手方向とは、光学的に対応するように設定されている。
【0055】
こうして、マイクロシリンドリカルレンズアレイ3’に入射した光が多数の微小シリンドリカルレンズ要素13’によって波面分割され、各微小シリンドリカルレンズ要素13’を介して集光された光束は対応する位相シフト部11eにおいてスリット状(線状)の光束を形成する。そして、各位相シフト部11eを介した光束は、被処理基板4上において各トランジスタ領域60を包囲するスリット状の光束(図6において参照符号63で示す)を形成する。この場合、被処理基板4上において形成されるスリット状の光束の光強度分布は、その短辺方向に沿って図8に示すようなプロファイルを有し、その長手方向に沿って一様なプロファイルを有する。
【0056】
すなわち、マイクロシリンドリカルレンズアレイ3’および透過フィルター2hを用いる変形例では、図13に示すような2段逆ピークパターンの光強度分布が得られる。その結果、変形例においても、2段逆ピークパターンの光強度分布において光強度がほぼ0の点において結晶核が形成され、この結晶核から光強度勾配のある方向(図12において横方向)に沿って且つ周囲に向かって外周部の近傍までラテラル成長が行われるので、大きな結晶の成長を実現することができる。
【0057】
なお、上述の各実施形態および変形例では、マイクロレンズアレイ3およびマイクロシリンドリカルレンズアレイ3’における屈折面(13a,13’a)を連続的な曲面形状に形成してもよいし、あるいは段差形状に形成してもよい。また、連続的な曲面やその多段近似に限定されることなく、位相差にして0〜2πの範囲を折り返した「キノフォーム」として分割波面素子を構成することもできる。また、分割波面素子に屈折面を付与することなく、光学材料の屈折率分布によりその作用を実現してもよい。この場合、光強度により屈折率が変調されるフォトポリマーや、ガラスのイオン交換などの従来技術を使用することができる。また、ホログラムもしくは回折光学素子を用いて、分割波面素子を実現してもよい。
【0058】
さらに、上述の各実施形態では、位相シフトマスク1が、0、π/2、π、3π/2の位相に対応する4つの矩形状の領域から構成されているが、これに限定されることなく、位相シフトマスクについて様々な変形例が可能である。たとえば、3以上の位相シフト線からなる交点(位相シフト部)を有し、この交点を中心とする円形領域の複素透過率の積分値がほぼ0であるような位相シフトマスクを用いることができる。また、図14に示すように、位相シフト部に対応する円形状の段差を有し、この円形状の段差部分の透過光とその周囲の透過光との位相差がπになるように設定された位相シフトマスクを用いることもできる。
【0059】
ところで、図8を再び参照すると、被処理基板4の半導体膜(多結晶半導体膜または前記非晶質半導体膜)に照射される光強度分布は、位相シフトマスク1の位相シフト部に対応する点において光強度の最も小さい逆ピークパターン領域と、この逆ピークパターン領域から周囲に向かって光強度が増加する凹型パターン領域とを有する。そして、この2段逆ピークパターンの光強度分布は、逆ピークパターン領域と凹型パターン領域との間において周囲に向かって傾きが減じる変曲点を有する。
【0060】
この場合、逆ピークパターンの光強度分布において傾きの大きな位置に結晶核は発生するが、結晶核の内部は多結晶になり、その周囲に所望の単結晶が形成される。したがって、逆ピークパターン領域と凹型パターン領域との間において傾きが減じる変曲点が存在しないような光強度分布を被処理基板4の半導体膜に照射しても、結晶核の発生位置が外側になり、結晶化する領域の面積が狭くなってしまう。なお、光強度分布は設計の段階でも計算できるが、実際の被処理面(被露光面)での光強度分布を観察して確認しておくことが望ましい。そのためには、被処理面を光学系で拡大し、CCDなどの撮像素子で入力すれば良い。使用光が紫外線の場合は、光学系が制約を受けるため、被処理面に蛍光板を設けて可視光に変換しても良い。
【0061】
また、上述の実施形態では、波面分割素子(マイクロレンズアレイ3またはマイクロシリンドリカルレンズアレイ3’)と位相シフトマスク1とが個別の光学部材として形成されているが、これに限定されることなく、波面分割素子3と位相シフトマスク1とを一体的に形成することもできる。この場合、装置に取り付ける際に波面分割素子3および位相シフトマスク1をそれぞれ位置合わせする必要がなく、一体化された1つの光学部材として波面分割素子3と位相シフトマスク1とを装置に対して精度良く取り付けることができる。
【0062】
なお、一体的に形成された波面分割素子3と位相シフトマスク1とは、光の入射方向から順に、波面分割素子3の入射面、波面分割素子3と位相シフトマスク1との界面、および位相シフトマスク1の位相シフト面を有することが好ましい。このように、位相シフト面よりも被処理基板4側にガラスなどの層構造がない構成を採ることにより、第1実施形態において位相シフト面と被処理基板4との距離を十分に接近させて良好な結晶化を行うことができる。
【0063】
また、第2実施形態および第3実施形態においては、特に逆ピークパターンの光強度分布を正確に形成するために高解像度を要するが、位相シフト面よりも被処理基板4側にガラスなどの層構造がない構成を採ることにより、不要な収差の発生を回避することができるので有利である。以下、一体的に形成された波面分割素子3と位相シフトマスク1との製造方法について簡単に説明する。
【0064】
図15は、一体的に形成された波面分割素子3と位相シフトマスク1との製造方法について説明する図である。図15を参照すると、たとえば屈折率が1.50841の石英基板40にレジスト41を塗布し、電子線描画および現像を行うことにより、レジストパターン41aが得られる。次いで、このレジストパターン41aをマスクとしてドライエッチングを行い、さらにレジスト除去を行うことにより、石英基板40の表面がエッチング加工される。そして、レジスト塗布からレジスト除去までの工程を繰り返すことにより、石英基板40の表面において全体的にレンズ形状の屈折面(たとえば深さ0.124μm)40aが形成される。
【0065】
次いで、石英基板40のレンズ形状の屈折面40aに、たとえば屈折率が2.3程度のSixy(高屈折率材料)からなり3μmの厚さを有する高屈折率材料膜42をCVD法により形成する。そして、たとえばCMP(Chemical Mechanical Polishing)の手法により、高屈折率材料膜42の表面を平坦化する。次いで、平坦化された高屈折率材料膜42の表面に、たとえば40μmの厚さを有する有機SOG膜(スピンオングラス、たとえばアルコキシシランをアルキル基で置換したもの)43を形成する。
【0066】
さらに、有機SOG膜43の表面にレジスト44を塗布し、電子線描画および現像を行うことにより、レジストパターン44aが得られる。次いで、このレジストパターン44aをマスクとしてドライエッチングを行い、さらにレジスト除去を行うことにより、たとえば0.248μmの深さを有する位相シフト面45が形成される。こうして、波面分割素子3を構成する石英基板40と、位相シフトマスク1を構成する高屈折率材料膜42および有機SOG膜43とが一体的に形成される。ここで、レンズ形状の屈折面40aは、波面分割素子3と位相シフトマスク1との界面を構成することになる。
【0067】
図16は、各実施形態の結晶化装置を用いて電子デバイスを作製する工程を示す工程断面図である。図16(a)に示すように、絶縁基板20(例えば、アルカリガラス、石英ガラス、プラスチック、ポリイミドなど)の上に、下地膜21(例えば、膜厚50nmのSiNおよび膜厚100nmのSiO2積層膜など)および非晶質半導体膜22(例えば、膜厚50nm〜200nm程度のSi,Ge,SiGeなど)を、化学気相成長法やスパッタ法などを用いて成膜することにより、被処理基板4を準備する。そして、各実施形態の結晶化装置を用いて、非晶質半導体膜22の表面の一部もしくは全部に、レーザ光23(例えば、KrFエキシマレーザ光やXeClエキシマレーザ光など)を照射する。
【0068】
こうして、図16(b)に示すように、従来の結晶化装置を用いて生成された多結晶半導体膜に比べて大粒径の結晶を有する多結晶半導体膜または単結晶化半導体膜24が生成される。次に、図16(c)に示すように、フォトリソグラフィ技術を用いて多結晶半導体膜または単結晶化半導体膜24を島状の半導体膜25に加工し、ゲート絶縁膜26として膜厚20nm〜100nmのSiO2膜を化学気相成長法やスパッタ法などを用いて成膜する。さらに、図16(d)に示すように、ゲート電極27(例えば、シリサイドやMoWなど)を形成し、ゲート電極27をマスクにして不純物イオン28(Nチャネルトランジスタの場合にはリン、Pチャネルトランジスタの場合にはホウ素)を注入する。その後、窒素雰囲気でアニール処理(例えば、450°Cで1時間)を行い、不純物を活性化する。
【0069】
次に、図16(e)に示すように、層間絶縁膜29を成膜してコンタクト穴をあけ、チャネル30でつながるソース31およびドレイン32に接続するソース電極33およびドレイン電極34を形成する。このとき、図16(a)および(b)に示す工程において生成された多結晶半導体膜または単結晶化半導体膜24の大粒径結晶の位置に合わせて、チャネル30を形成する。以上の工程により、多結晶トランジスタまたは単結晶化半導体トランジスタを形成することができる。こうして製造された多結晶トランジスタまたは単結晶化トランジスタは、液晶ディスプレイやEL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイなどの駆動回路や、メモリ(SRAMやDRAM)やCPUなどの集積回路などに適用可能である。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、透過フィルターと波面分割素子と位相シフトマスクとの協働作用により2段逆ピークパターンの光強度分布が被処理基板の半導体膜上に形成される。その結果、結晶核からの十分なラテラル成長を実現して、大粒径の結晶化半導体膜を生成することができる。
【0071】
また、本発明では、波面分割素子に入射した光が複数の光学要素によって波面分割され、各光学要素を介して集光された光束は対応する位相シフト部において、ひいては被処理基板上において所望の領域を包囲する光束を形成する。その結果、照明光学系から供給される光の大部分を所望の領域の結晶化に寄与させることができ、光効率の良好な結晶化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる結晶化装置の構成を概略的に示す図である。
【図2】照明瞳面またはその近傍に配置された透過フィルターの構成を概略的に示す図である。
【図3】位相シフトマスクおよび集光発散素子の基本単位部分の構成を概略的に示す図である。
【図4】位相シフトマスクがその基本単位部分を二次元的に配置することにより構成されている様子を示す図である。
【図5】位相シフトマスクの作用を説明する図である。
【図6】液晶表示装置において、結晶化の必要なトランジスタ領域が各画素領域に配置されている様子を示す図である。
【図7】透過フィルターとマイクロレンズアレイとの協働作用により位相シフトマスク上で得られる光強度分布を説明する図である。
【図8】透過フィルターとマイクロレンズアレイと位相シフトマスクとの協働作用により被処理基板上で得られる光強度分布を説明する図である。
【図9】本発明の第2実施形態にかかる結晶化装置の構成を概略的に示す図である。
【図10】本発明の第3実施形態にかかる結晶化装置の構成を概略的に示す図である。
【図11】変形例で用いられるマイクロシリンドリカルレンズアレイの構成を概略的に示す図である。
【図12】変形例で用いられる透過フィルターの構成を概略的に示す図である。
【図13】変形例において被処理基板上で得られる光強度分布を説明する図である。
【図14】位相シフトマスクの変形例を示す図である。
【図15】一体的に形成されたマイクロレンズアレイと位相シフトマスクとの製造方法について説明する図である。
【図16】各実施形態の結晶化装置を用いて電子デバイスを作製する工程を示す工程断面図である。
【符号の説明】
1 位相シフトマスク
2 照明光学系
2a KrFエキシマレーザ光源
2b ビームエキスパンダ
2c,2e フライアイレンズ
2d,2f コンデンサー光学系
2g,2h 透過フィルター
3 マイクロレンズアレイ
3’ マイクロシリンドリカルレンズアレイ
4 被処理基板
5 基板ステージ
6,7 結像光学系
11 位相シフトマスクの基本単位部分
13 マイクロレンズアレイの微小レンズ要素

Claims (23)

  1. 位相シフトマスクを照明する照明光学系を備え、前記位相シフトマスクの位相シフト部に対応する点において光強度の最も小さい逆ピークパターンの光強度分布を有する光を多結晶半導体膜または非晶質半導体膜に照射する結晶化装置であって、
    前記照明光学系は、その照明瞳面またはその近傍において中央よりも周辺において光強度の大きい所定の光強度分布を形成するための光強度分布形成素子を備え、
    前記結晶化装置は、前記照明光学系と前記位相シフトマスクとの間の光路中に配置されて、前記照明光学系から供給された光束を複数の光束に波面分割し且つ波面分割された各光束を対応する位相シフト部またはその近傍へ集光するための波面分割素子を備えていることを特徴とする結晶化装置。
  2. 前記波面分割素子は2つの方向に沿って二次元的に配置された複数の光学要素を有し、各光学要素は前記2つの方向に沿って二次元的な集光機能を有することを特徴とする請求項1に記載の結晶化装置。
  3. 前記波面分割素子は所定の方向に沿って一次元的に配置された複数の光学要素を有し、各光学要素は前記所定の方向に沿って一次元的な集光機能を有することを特徴とする請求項1に記載の結晶化装置。
  4. 前記所定の光強度分布は、光強度の比較的小さい円形状の中央領域と、該中央領域を包囲するように形成された光強度の比較的大きい円環状の周辺領域とを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の結晶化装置。
  5. 前記所定の光強度分布は、所定方向に沿って細長く延びた光強度の比較的小さい中央領域と、該中央領域を包囲または挟むように形成された光強度の比較的大きい周辺領域とを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の結晶化装置。
  6. 前記光強度分布形成素子は、前記照明瞳面またはその近傍に配置された所定の光透過率分布を有する透過フィルターを有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の結晶化装置。
  7. 前記多結晶半導体膜または前記非晶質半導体膜と前記位相シフトマスクとは互いにほぼ平行に且つ近接して配置されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の結晶化装置。
  8. 前記照明光学系の開口数をNA1とし、前記波面分割素子の焦点距離をfとし、前記波面分割素子の開口数をNA2とし、照明光の波長をλとするとき、
    λ/NA2<f×NA1
    の条件を満足することを特徴とする請求項7に記載の結晶化装置。
  9. 前記多結晶半導体膜または前記非晶質半導体膜と前記位相シフトマスクとの間の光路中に配置された結像光学系をさらに備え、
    前記多結晶半導体膜または前記非晶質半導体膜は、前記位相シフトマスクと光学的に共役な面から前記結像光学系の光軸に沿って所定距離だけ離れて設定されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の結晶化装置。
  10. 前記多結晶半導体膜または前記非晶質半導体膜と前記位相シフトマスクとの間の光路中に配置された結像光学系をさらに備え、
    前記多結晶半導体膜または前記非晶質半導体膜は、前記位相シフトマスクと光学的にほぼ共役な面に設定され、
    前記結像光学系の像側開口数は、前記逆ピークパターンの光強度分布を発生させるための所要の値に設定されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の結晶化装置。
  11. 前記照明光学系の開口数をNA1とし、前記波面分割素子の焦点距離をfとし、前記波面分割素子の開口数をNA2とし、照明光の波長をλとし、前記結像光学系の像側開口数をNA3とするとき、
    λ/NA2<f×NA1
    λ/NA3<f×NA1
    の条件を満足することを特徴とする請求項9または10に記載の結晶化装置。
  12. 前記多結晶半導体膜または前記非晶質半導体膜に照射される光強度分布は、前記位相シフトマスクの位相シフト部に対応する点において光強度の最も小さい逆ピークパターン領域と、該逆ピークパターン領域から周囲に向かって光強度が増加する凹型パターン領域とを有し、前記逆ピークパターン領域と前記凹型パターン領域との間において周囲に向かって傾きが減じる変曲点を有することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の結晶化装置。
  13. 前記波面分割素子と前記位相シフトマスクとが一体的に形成されていることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の結晶化装置。
  14. 一体的に形成された前記波面分割素子と前記位相シフトマスクとは、光の入射方向から順に、前記波面分割素子の入射面、前記波面分割素子と前記位相シフトマスクとの界面、および前記位相シフトマスクの位相シフト面を有することを特徴とする請求項13に記載の結晶化装置。
  15. 請求項1乃至14のいずれか1項に記載の前記波面分割素子と前記位相シフトマスクとが一体的に形成されていることを特徴とする光学部材
  16. 照明光学系で位相シフトマスクを照明し、前記位相シフトマスクの位相シフト部に対応する点において光強度の最も小さい逆ピークパターンの光強度分布を有する光を多結晶半導体膜または非晶質半導体膜に照射する結晶化方法であって、
    前記照明光学系の照明瞳面またはその近傍において中央よりも周辺において光強度の大きい所定の光強度分布を形成し、
    前記照明光学系から供給された光束を複数の光束に波面分割し且つ波面分割された各光束を対応する位相シフト部またはその近傍へ集光することを特徴とする結晶化方法
  17. 前記多結晶半導体膜または前記非晶質半導体膜と前記位相シフトマスクとを互いにほぼ平行に且つ近接して配置することを特徴とする請求項16に記載の結晶化方法。
  18. 前記多結晶半導体膜または前記非晶質半導体膜と前記位相シフトマスクとの間の光路中に結像光学系を配置し、
    前記多結晶半導体膜または前記非晶質半導体膜を前記位相シフトマスクと光学的に共役な面から前記結像光学系の光軸に沿って所定距離だけ離れて設定することを特徴とする請求項16に記載の結晶化方法。
  19. 前記多結晶半導体膜または前記非晶質半導体膜と前記位相シフトマスクとの間の光路中に結像光学系を配置し、
    前記結像光学系の像側開口数を前記逆ピークパターンの光強度分布を発生させるための所要の値に設定し、
    前記位相シフトマスクと光学的にほぼ共役な面に前記多結晶半導体膜または前記非晶質半導体膜を設定することを特徴とする請求項16に記載の結晶化方法。
  20. 光源と、
    この光源からの光路に設けられて、その照明瞳面またはその近傍において中央よりも周辺において光強度の大きい所定の光強度分布を形成するための光強度分布形成素子を備えた照明光学系と、
    この照明光学系からの光路に設けられた二次元的な集光屈折面を有するマイクロレンズアレイと、
    このマイクロレンズアレイからの光路に設けられて逆ピークパターンの光強度分布の光を形成するための位相シフトマスクとを具備してなることを特徴とする結晶化装置
  21. 光源と、
    この光源からの光路に設けられて前記光源からの光を面内でほぼ均一化するためのホモジナイザと、
    このホモジナイザからの光路に設けられた二次元的な集光屈折面を有するマイクロレンズアレイと、
    このマイクロレンズアレイからの光路に設けられて逆ピークパターンの光強度分布の光を形成する位相シフトマスクと、
    この位相シフトマスクの透過光路に設けられた結像光学系とを具備し、
    前記ホモジナイザを有する照明光学系は、その照明瞳面またはその近傍において中央よりも周辺において光強度の大きい所定の光強度分布を形成するための光強度分布形成素子を備えてなることを特徴とする結晶化装置
  22. 光源と、
    この光源からの光路に設けられて、その照明瞳面またはその近傍において中央よりも周辺において光強度の大きい所定の光強度分布を形成するための光強度分布形成素子を備えた照明光学系と、
    この照明光学系からの光路に設けられた二次元的な集光屈折面を有するマイクロレンズアレイと、
    このマイクロレンズアレイからの光路に設けられて逆ピークパターンの光強度分布の光を形成するための位相シフトマスクとを具備してなることを特徴とする光学系
  23. 光源と、
    この光源からの光路に設けられて前記光源からの光を面内でほぼ均一化するためのホモジナイザと、
    このホモジナイザからの光路に設けられた二次元的な集光屈折面を有するマイクロレンズアレイと、
    このマイクロレンズアレイからの光路に設けられて逆ピークパターンの光強度分布の光を形成する位相シフトマスクと、
    この位相シフトマスクの透過光路に設けられた結像光学系とを具備し、
    前記ホモジナイザを有する照明光学系は、その照明瞳面またはその近傍において中央よりも周辺において光強度の大きい所定の光強度分布を形成するための光強度分布形成素子を備えてなることを特徴とする光学系
JP2002188846A 2002-06-28 2002-06-28 結晶化装置、結晶化方法および光学系 Expired - Fee Related JP4347546B2 (ja)

Priority Applications (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002188846A JP4347546B2 (ja) 2002-06-28 2002-06-28 結晶化装置、結晶化方法および光学系
TW092117035A TWI282581B (en) 2002-06-28 2003-06-23 Crystallization apparatus, optical member for use in crystallization apparatus, crystallization method, manufacturing method of thin film transistor
US10/603,821 US7101436B2 (en) 2002-06-28 2003-06-26 Crystallization apparatus, optical member for use in crystallization apparatus, crystallization method, manufacturing method of thin film transistor, and manufacturing method of matrix circuit substrate of display
KR1020030042975A KR20040002803A (ko) 2002-06-28 2003-06-28 결정화 장치, 결정화 장치에 사용되는 광학부재, 결정화방법, 박막 트랜지스터의 제조 방법 및 표시 장치의매트릭스 회로 기판의 제조 방법
CNA031489591A CN1480982A (zh) 2002-06-28 2003-06-30 晶化装置、用于晶化装置的光学部件和晶化方法
US11/442,331 US7537660B2 (en) 2002-06-28 2006-05-30 Crystallization apparatus, optical member for use in crystallization apparatus, crystallization method, manufacturing method of thin film transistor, and manufacturing method of matrix circuit substrate of display
US12/403,726 US7692864B2 (en) 2002-06-28 2009-03-13 Crystallization apparatus, optical member for use in crystallization apparatus, crystallization method, manufacturing method of thin film transistor, and manufacturing method of matrix circuit substrate of display
US12/403,776 US20090181483A1 (en) 2002-06-28 2009-03-13 Crystallization apparatus, optical member for use in crystallization apparatus, crystallization method, manufacturing method of thin film transistor, and manufacturing method of matrix circuit substrate of display

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002188846A JP4347546B2 (ja) 2002-06-28 2002-06-28 結晶化装置、結晶化方法および光学系

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2004031841A JP2004031841A (ja) 2004-01-29
JP2004031841A5 JP2004031841A5 (ja) 2005-10-20
JP4347546B2 true JP4347546B2 (ja) 2009-10-21

Family

ID=31183425

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002188846A Expired - Fee Related JP4347546B2 (ja) 2002-06-28 2002-06-28 結晶化装置、結晶化方法および光学系

Country Status (5)

Country Link
US (4) US7101436B2 (ja)
JP (1) JP4347546B2 (ja)
KR (1) KR20040002803A (ja)
CN (1) CN1480982A (ja)
TW (1) TWI282581B (ja)

Families Citing this family (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4347546B2 (ja) 2002-06-28 2009-10-21 株式会社 液晶先端技術開発センター 結晶化装置、結晶化方法および光学系
JP4347545B2 (ja) * 2002-06-28 2009-10-21 株式会社 液晶先端技術開発センター 結晶化装置および結晶化方法
TWI301295B (en) * 2002-07-24 2008-09-21 Adv Lcd Tech Dev Ct Co Ltd Crystallization apparatus, crystallization method, thim film transistor and display apparatus
TWI300950B (en) * 2002-11-29 2008-09-11 Adv Lcd Tech Dev Ct Co Ltd Semiconductor structure, semiconductor device, and method and apparatus for manufacturing the same
TW200422749A (en) * 2003-04-22 2004-11-01 Adv Lcd Tech Dev Ct Co Ltd Crystallization apparatus, crystallization method, phase modulation element, device and display apparatus
TW200519503A (en) * 2003-09-30 2005-06-16 Adv Lcd Tech Dev Ct Co Ltd Crystallization apparatus, crystallization method, device and phase modulation element
US7374985B2 (en) * 2003-11-20 2008-05-20 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Laser irradiation apparatus and method for manufacturing semiconductor device
US7465648B2 (en) * 2003-11-20 2008-12-16 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Laser irradiation apparatus and method for manufacturing semiconductor device
TW200528756A (en) * 2004-01-27 2005-09-01 Adv Lcd Tech Dev Ct Co Ltd Light application apparatus, crystallization apparatus and optical modulation element assembly
JP4664088B2 (ja) * 2004-02-17 2011-04-06 株式会社 液晶先端技術開発センター 光照射装置、光照射方法、結晶化装置、結晶化方法、および光変調素子
TW200533982A (en) * 2004-02-17 2005-10-16 Adv Lcd Tech Dev Ct Co Ltd Light irradiation apparatus, light irradiation method, crystallization apparatus, crystallization method, device, and light modulation element
TW200541078A (en) * 2004-03-31 2005-12-16 Adv Lcd Tech Dev Ct Co Ltd Crystallization apparatus, crystallization method, device, optical modulation element, and display apparatus
JP4492946B2 (ja) * 2004-07-08 2010-06-30 株式会社 液晶先端技術開発センター 光照射装置、結晶化装置、結晶化方法
JP4291230B2 (ja) * 2004-08-06 2009-07-08 株式会社日本製鋼所 結晶化膜の形成方法及びその装置
TW200607008A (en) 2004-08-09 2006-02-16 Adv Lcd Tech Dev Ct Co Ltd Light irradiation apparatus, crystallization apparatus, crystallization method and device
US7365917B2 (en) * 2004-08-16 2008-04-29 Xceed Imaging Ltd. Optical method and system for extended depth of focus
JP4657774B2 (ja) 2004-09-02 2011-03-23 株式会社 液晶先端技術開発センター 光照射装置、結晶化装置、結晶化方法、半導体デバイス、及び光変調素子
US7733298B2 (en) * 2004-10-19 2010-06-08 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Display device
JP4607669B2 (ja) * 2005-06-06 2011-01-05 株式会社 液晶先端技術開発センター レーザアニール用位相シフタ及びレーザアニール装置
WO2007049525A1 (en) * 2005-10-26 2007-05-03 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Laser irradiation apparatus and manufacturing method of semiconductor device
US8173977B2 (en) * 2006-10-03 2012-05-08 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Laser irradiation apparatus and laser irradiation method
JP5471046B2 (ja) * 2009-06-03 2014-04-16 株式会社ブイ・テクノロジー レーザアニール方法及びレーザアニール装置
US8531783B2 (en) 2010-02-09 2013-09-10 Xceed Imaging Ltd. Imaging method and system for imaging with extended depth of focus
DE102010053781B4 (de) * 2010-12-08 2018-03-01 LIMO GmbH Vorrichtung zur Umwandlung von Laserstrahlung in Laserstrahlung mit einem M-Profil
FR2972814B1 (fr) * 2011-03-16 2014-04-18 Essilor Int Element optique transparent a plusieurs couches constituees de pavages cellulaires
EP2838688B1 (en) * 2012-04-17 2019-09-18 Koninklijke Philips N.V. Lighting apparatus
TWI459122B (zh) 2013-01-17 2014-11-01 Delta Electronics Inc 光學系統
CN105185694A (zh) * 2015-08-20 2015-12-23 京东方科技集团股份有限公司 多晶硅薄膜形成方法、掩膜版、多晶硅薄膜和薄膜晶体管
KR102467462B1 (ko) * 2017-12-05 2022-11-16 삼성디스플레이 주식회사 레이저 결정화 장치
CN109814267B (zh) * 2019-04-08 2021-06-18 长春理工大学 能够提高耦合效率的芯片式光谱仪前端耦合系统

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2732498B2 (ja) * 1988-11-24 1998-03-30 株式会社日立製作所 縮小投影式露光方法及びその装置
KR100819239B1 (ko) * 1998-03-11 2008-04-03 가부시키가이샤 니콘 자외 레이저 장치, 레이저 장치, 노광 장치와 노광 방법, 디바이스 제조 방법, 자외광 조사 장치, 물체 패턴 검출 장치, 자외광 조사 방법 및 물체 패턴 검출 방법
JP2001176772A (ja) 1999-12-15 2001-06-29 Nikon Corp 照明光学装置および該照明光学装置を備えた投影露光装置
JP4403599B2 (ja) 1999-04-19 2010-01-27 ソニー株式会社 半導体薄膜の結晶化方法、レーザ照射装置、薄膜トランジスタの製造方法及び表示装置の製造方法
KR100319455B1 (ko) 1999-12-24 2002-01-05 오길록 결정화 장비용 광학 시스템
US6746942B2 (en) * 2000-09-05 2004-06-08 Sony Corporation Semiconductor thin film and method of fabricating semiconductor thin film, apparatus for fabricating single crystal semiconductor thin film, and method of fabricating single crystal thin film, single crystal thin film substrate, and semiconductor device
US7217605B2 (en) * 2000-11-29 2007-05-15 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Laser irradiation method and method of manufacturing a semiconductor device
US7450618B2 (en) * 2001-01-30 2008-11-11 Board Of Trustees Operating Michigan State University Laser system using ultrashort laser pulses
TW521310B (en) * 2001-02-08 2003-02-21 Toshiba Corp Laser processing method and apparatus
TWI276179B (en) * 2002-04-15 2007-03-11 Adv Lcd Tech Dev Ct Co Ltd Semiconductor device having semiconductor films of different crystallinity, substrate unit, and liquid crystal display, and their manufacturing method
CN1975567A (zh) * 2002-04-23 2007-06-06 株式会社液晶先端技术开发中心 移相掩模
JP4347545B2 (ja) * 2002-06-28 2009-10-21 株式会社 液晶先端技術開発センター 結晶化装置および結晶化方法
JP4347546B2 (ja) 2002-06-28 2009-10-21 株式会社 液晶先端技術開発センター 結晶化装置、結晶化方法および光学系
TW200414280A (en) * 2002-09-25 2004-08-01 Adv Lcd Tech Dev Ct Co Ltd Semiconductor device, annealing method, annealing apparatus and display apparatus
TW200503061A (en) * 2003-06-30 2005-01-16 Adv Lcd Tech Dev Ct Co Ltd Crystallization method, crystallization apparatus, processed substrate, thin film transistor and display apparatus
JP4855886B2 (ja) * 2006-10-02 2012-01-18 株式会社東芝 電力増幅装置

Also Published As

Publication number Publication date
TW200403711A (en) 2004-03-01
US7537660B2 (en) 2009-05-26
US20060213431A1 (en) 2006-09-28
US20040036969A1 (en) 2004-02-26
KR20040002803A (ko) 2004-01-07
US20090181483A1 (en) 2009-07-16
US20090180190A1 (en) 2009-07-16
TWI282581B (en) 2007-06-11
CN1480982A (zh) 2004-03-10
JP2004031841A (ja) 2004-01-29
US7101436B2 (en) 2006-09-05
US7692864B2 (en) 2010-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4347546B2 (ja) 結晶化装置、結晶化方法および光学系
JP4347545B2 (ja) 結晶化装置および結晶化方法
JP4278940B2 (ja) 結晶化装置および結晶化方法
JP4307041B2 (ja) 結晶化装置および結晶化方法
JP4358570B2 (ja) 結晶化装置及び結晶化方法
US7056626B2 (en) Crystallization apparatus, crystallization method, thin film transistor and display apparatus
US20040214414A1 (en) Crystallization apparatus, crystallization method, phase modulation element, device and display apparatus
WO2004008511A1 (ja) 結晶化装置および結晶化方法
JP4711166B2 (ja) 結晶化装置、および結晶化方法
JP4652707B2 (ja) 結晶化装置、結晶化方法、位相変調素子、およびデバイス
JP4567474B2 (ja) 光照射装置、結晶化装置、および結晶化方法
JP2004193229A (ja) 結晶化装置および結晶化方法
US20080254645A1 (en) Light irradiation apparatus, crystallization apparatus, crystallization method, and device
JP4664088B2 (ja) 光照射装置、光照射方法、結晶化装置、結晶化方法、および光変調素子
JP2009206528A (ja) 結晶化方法
JP2004172605A (ja) 結晶化装置および結晶化方法
JP4633428B2 (ja) 結晶化装置、結晶化方法、デバイス、および位相変調素子
JP2004186449A (ja) 結晶化装置および結晶化方法
JP2008103692A (ja) 光照射装置、結晶化装置、結晶化方法、およびデバイス
JP2004349433A (ja) 結晶化装置、結晶化方法およびデバイス
JP2006049444A (ja) レーザ加工装置およびレーザ結晶化装置
JP2005032847A (ja) 結晶化装置、結晶化方法およびデバイス
JP2006024723A (ja) 結晶化装置、結晶化方法、回折格子型の位相シフタおよび反射回折格子型の位相シフタ
JP2009094121A (ja) 光照射装置、結晶化装置、結晶化方法、およびデバイス
JP2009060128A (ja) 位相シフトマスク

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050616

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050616

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090507

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090618

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090708

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090716

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120724

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees