JP4333732B2 - カラー画像形成装置 - Google Patents
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Description
このような画像安定化動作は、実行に伴って消耗品(現像剤など)が消費され、また実行中は装置のダウンタイムとなりユーザを待たせるという問題があり、従来から画像安定化動作の実行条件の適切化を指向する技術がある。
そもそも画像安定化動作実行のタイミングは、印刷しようとする画質が要求画質を下回る前になされるべきであり、とりわけカラー画像形成装置においては、カラー印刷はモノクロ印刷と比べて要求画質が遥かに厳しいことも考慮すべきであろう。
さらに、カラー印刷ジョブへの切り替わりが判定されなくとも、第1の閾値より大きな第2の閾値を超えた場合には、画像安定化動作を実行させるので、モノクロ印刷もその要求画質以上に維持することが可能となる。
また、前記ジョブは、複数部数を含む印刷に係り前記画像安定化制御手段は、前記第2の判定手段により現在の印刷のモードがカラーモードであると判定した場合はジョブに含まれる部の区切りの検出に基づき前記画像安定化動作を実行させるとしても構わない。
画像安定化動作は、その前後における画質を異質化する。従って、この構成によれば、例えば小冊子の部の途中において、ページ間で画質が異なりユーザに違和感をもたらすことを防止できる。
この構成によれば、第3の閾値を採用することで、より綿密に画像安定化動作の実行タイミングを設定することが可能となる。
また、前記画像安定化制御手段は、前回の画像安定化動作時に対する温度または湿度の変化に基づいて前記第1の補正制御を実行するとしても構わない。
また、前記第2の補正制御は前記第1の補正制御に対して、安定化のために作成される検出パターンの大きさまたは個数を小さくしたとしても構わない。
<構成>
実施の形態に係るMFPの構成について、図1,図2を参照しながら説明する。
図1に示すように、タンデム型のMFP1は、スキャナ部2と、記録シートS上に印刷(画像形成)を行うプリント部3とを備えている。
プリント部3は、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)用の、作像ユニット20Y,20M,20C,20Kを備える。
センサ入力10の系統としては、CCD読み取りデータ、IDCセンサ(イメージデンシティセンサ)入力、温湿度センサ入力、感光体ドラム回転数が含まれる。
制御出力12の系統としては、エンジン制御部30(図2参照)に利用される帯電バイアス出力、現像バイアス出力、LD光量、ガンマ補正データと、プリンタコントローラ40に利用される色ずれ補正量、階調補正テーブルが含まれる。制御出力12は、画像安定化動作の実行に際して制御変数として利用される。
図2に示すように、MFP1は、エンジン制御部30とプリンタコントローラ40とを有する。
エンジン制御部30は、IDCセンサ35、機内温湿度センサ36、プリントヘッド(以下では、「PH」と略する。)温度センサ37からそれぞれセンサ入力値[センサ入力10(図1参照)]に基づいて、帯電グリッド高圧電源31、現像バイアス高圧電源32、2次転写高圧電源33、レーザーダイオード34など、印刷するためのメカ機構を制御する。また、エンジン制御部30は、バックアップメモリ(ROM)29に対して各種データ(プリント面数など)の読み書きを行う。
RAM44、HDD45は記憶媒体であり、RAM44は転送速度面では優れ、HDD45は転送速度面ではRAM44より劣るものの記憶容量面では有利な傾向にある。
FAX IF47は、画像データのファクシミリ送受信を実行する。
操作パネル48は、ハードウェアとしてはタッチパネルと押しボタンキーを含んでおり、ユーザに対して表示を行うと共に、ユーザから入力操作を受け付ける。
<動作>
図3は、エンジン制御部30が実行するフローチャートである。
印字制御(S15)においては、プリンタコントローラ40から受信した画像データに応じたトナーパターンを転写ベルトユニットに印字し、ベルト上のトナーパターンをIDCセンサにて検出し、その結果をもとに最適な帯電出力、現像出力、レーザ光量を制御する。また、制御の種類によっては色ずれ量の検出や階調データの検出を行い、その結果をプリンタコントローラ40に印字レポートとして送信する。
なお、その他の処理には、定着器・温度制御や給紙カセットのサイズ検出、画像安定化動作の実施判断に必要な温湿度センサの読み込みや不揮発性メモリの制御等が含まれる。
図4は、プリンタコントローラ40が実行するフローチャートである。
コピーの場合は、コピー開始があれば(S33:Yes)、原稿読み取り(S34)により画像データを生成し、RAMに転送する(S35)。
PCプリントの場合は、LANを介して、PCのプリンタドライバにより作成されたプリンタコマンドを受信するとともに、プリント対象となる画像データを受信し(S36:Yes,S37)、RAMに転送する(S38)。
係る画像データは、そのデータサイズや転送速度の有利不利の観点から、RAMとHDDの間でデータ転送処理がなされる(S42)。
エンジン制御部30から送信される画像安定化要求(図10:S100,図11:S120,図12:S130)を受信すると(S43:Yes)、画像安定化パターン用の画像データを準備し(S44)、エンジンに対して画像安定化を指示し(S45)、エンジンより結果を受け取り(S46)、結果を内部パラメータに反映する(S47)。
図5は、エンジン制御部30とプリンタコントローラ40間における印字・画像安定化要求に関するシーケンス図である。
残り面数情報及びモード切替情報は、印字コマンドより前にエンジン制御部30に送信されており、エンジン制御部30は印字コマンドの受信により印字動作を開始する。エンジン制御部30は、印字動作の開始の際に印字開始レポートをプリンタコントローラ40に送信し、また同時にプリント枚数カウンタの値を更新する。
なお、図5は、プリント枚数カウンタが所定値に達した状態でのエンジン制御部30、プリンタコントローラ40間における情報のやりとりを表しており、モード切替情報3が切替(ブラック最終)である情報を受信したエンジン制御部30は、ジョブエンドと判断し、プリンタコントローラ40に対して画像安定化要求を送信している。
なお、図5には図示していないが、プリンタコントローラ40はエンジン制御部30からの印字レポート3を受信すると、画像安定化動作の開始をエンジン制御部30に指示し、エンジン制御部30は、画像安定化動作の準備を開始し、印字動作が所定の過程を過ぎた時点で画像安定化動作を開始する。
印字制御(S15)を終えると、プリント面数カウンタのカウントを1面だけ増やす(S61)。
前回の画像安定化動作時の機内温度と判断時点の温度とを比較して、温度変化検出があれば(S62:Yes)、ATVC実施要求フラグをONにする(S63)。同様に、前回の画像安定化動作時の機内湿度に対しての湿度変化検出があれば(S64:Yes)、ロング安定化要求フラグをONにする(S65)。
PH温度変化があれば(S68:Yes)、レジスト要求フラグをONにする(S69)。PHの温度変化に関わらずプリント面数が300面数以上であれば(S70:Yes)、クリーニング実施フラグをONにする(S71)。なお、ステップS70における面数(面数300)は、ステップS66における面数(面数500)よりは小さく設定する。
モノクロモード(モノクロ印字のみが許可されるモード)からカラーモード(モノクロ印字とカラー印字の両方が許可されるモード)への切替があるか(S81:Yes)、画像形成に関するジョブの最終で有ることを検出すると(S82:Yes)、ショート安定化要求のフラグをONにする(S88)。
モード切替がなく、ジョブの最終でもないならば(S81:No,S82:No)、プリント面数の判断(S83)に移行する。プリント面数が600面数以上(S83:Yes)で、カラーモード(S84:Yes)、かつ部の区切り(S86:Yes)を検出すると、ショート安定化要求のフラグをONにする(S88)。
部の区切りの検出が無くても(S86:No)、プリント面数が800面数以上であるならば(S87:Yes)、ショート安定化要求のフラグをONにする(S88)。これは、カラーモードはモノクロモードと比べて要求画質が高いため、800面数にもなれば画像安定化を行うべきという理由による。
カラー印字とモノクロ印字とを比較すると、例えば階調再現性は、単色での階調再現のずれは気づきにくいが、複数色を重ね合わせたときには単色ではわからなかった階調再現のずれが顕在化しやすい。また、色ずれに関しては、カラー印字固有の問題であり、モノクロ印字ではそもそも問題にならない。
図8は、エンジン制御部30が実行する画像安定化実施判断の制御内容に関するフローチャートである。
ロング安定化要求フラグがONであれば、ロング安定化実施(S92)のサブルーチンに移行する。ショート安定化要求フラグがONであれば、ショート安定化実施(S93)のサブルーチンに移行する。レジスト要求フラグがONであれば、レジスト要求実施(S94)のサブルーチンに移行する。その後、要求フラグクリア(S95)を経て、プリント面数カウンタがクリアされる(S96)。
図9(a)は、画像安定化の起動要因(フラグON要因)と優先順位とを示す表、図9(b)は、画像安定化のシーケンスを示す表である。
図9(a)に示すように、温湿度変化が最も優先度の高い起動要因である。これは作像プロセス条件が機内の環境条件の影響によって大きく影響を受けることに由来する。
簡易階調補正は、経時的な作像プロセス条件は環境変動時の変化に比べると緩やかであるため、通常の制御ほど精密に行う必要がなく、またプリント中の中断時間を極力抑制するため、検知パターン数を通常のパターン数よりも少なく設定する。
このように画像に与える影響度の高い順に起動要因の優先度を設定する。
なお、起動要因ごとに起動させる制御シーケンスは、優先度の低い要因で起動する制御シーケンスを含むように構成されている。
(1)図10は、エンジン制御部30が実行するロング安定化実施の処理内容を示すフローチャートである。
まず、エンジン制御部30は、プリンタコントローラ40に対して、画像安定化要求を送信し、ロング安定化動作に必要な安定化パターン用画像データを手に入れる(S100,図4:S43〜S45)。
なお、階調補正とは、所定のグラデーション画像をベルト上に印字し、印字されたグラデーション画像の濃度をIDCセンサで読み込んで階調補正テーブル(γテーブル)の補正を行うものである。階調補正テーブルとは、印字したい画像データの濃度(たとえば0〜255で表させる画像データの濃度)に対応してLDの光量とドットの密度(ON/OFF比)を選択し印字するに際して、入力された画像データと出力されるLD光量やドット密度との関係をテーブル化したものである。
(2)図11は、エンジン制御部30が実行するショート安定化実施の処理内容を示すフローチャートである。
まず、プリンタコントローラ40に対して、画像安定化要求を送信して、ショート安定化動作に必要な安定化パターン用画像データを手に入れる(S120,図4:S43〜S45)。
ここで、簡易階調補正及び簡易レジスト補正は、プリント中に実行されることを前提として、上述した通常の階調補正や通常のレジスト補正と比較して、ベルト上に印字される検出パターンを副走査方向に小さくしたり、複数個配置される検出パターンの個数を減らすことで、画像安定化動作のロス(時間的なロス、消耗品のロス)を低減した補正である。
まず、プリンタコントローラ40に対して、画像安定化要求を送信して、レジスト実施動作に必要な安定化パターン用画像データを手に入れ(S130,図4:S43〜S45)、簡易レジスト補正(S122)を行う。
図13は、クリーニング実施判断の制御内容を示すフローチャートである。
このクリーニング実施判断は、図6のステップS72に対応するサブルーチンである。
クリーニング要求フラグがONであって(S131:Yes)、給紙口切替があれば(S132:Yes)、通紙中に用紙サイズの切り替わりと判断して、クリーニング中状態にセットし(S134)、2次転写ローラーの非通紙部分に付着したトナーを取り除くクリーニングを実施する(S135)。給紙口切替が無ければ(S132:No)、クリニーング中状態には移行しない。同一サイズの連続通紙があれば、特に問題が発生しないためである。
なお、ステップS134,S136における状態セットに関する動作は、クリーニング開始前にはクリーニング制御状態中情報を記憶しておき、クリーニング終了後にはその情報をクリアすることでクリーニングによるジョブの中断などをジョブエンドと誤判断することを防ぐためである。
ATVC制御とは、転写ベルトや転写ローラーの抵抗値を計測することで転写工程で印加する電圧や電流を調整するものである。
このATVC実施判断は、図6のステップS74、及び図10〜図12のステップS108に対応するサブルーチンである。
以上説明したように本実施の形態によれば、プリント面数が500面数以上となると、要求画質が厳しくなるカラーモードへの切替時に画像安定化動作を実行することで、切替後のカラープリントの画質を一定水準以上に維持することが可能となる。
<補足>
(1)実施の形態においては詳細を述べなかったが、500面数がカラーモードで安定化をそろそろ行ったほうがよい閾値、800面数はカラーで必ず安定化を行いたい閾値、2000面数はモノクロでも必ず安定化を行いたい閾値となる。
(3)実施の形態においては、図5に示すように、モード切替のタイミングにおいてモード切替情報をエンジン制御部に対して送信しているが、例えば、モノクロ最終までの残り情報として送受信するような構成でも構わない。
(4)本発明に係る画像形成装置は、画像安定化制御方法として適用でき、さらに、この方法をコンピュータにより実現するプログラムに適用することもできる。そのプログラムとしては、例えば磁気テープ、フレキシブルディスク等の磁気ディスク、DVD、CD-ROM、CD-R、MO、PDなどの光記録媒体、Smart Media(登録商標)などのフラッシュメモリ系記録媒体等、コンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録することが可能であり、当該記録媒体の形態で生産、譲渡等がなされる場合もあるし、プログラムの形態でインターネットを含む有線、無線の各種ネットワーク、放送、電気通信回線、衛星通信等を介して伝送、供給される場合もある。
2 スキャナ部
3 プリント部
30 エンジン制御部
40 プリンタコントローラ
48 操作パネル
Claims (6)
- 印刷面数をカウントするカウンタ手段と、
画像安定化動作の実行を制御する画像安定化制御手段と、
画像安定化動作が実行されると、前記印刷面数をリセットするリセット手段と、
印刷のモードが、モノクロモードからカラーモードへと切り替わるかどうかを判定する第1の判定手段と、
現在の印刷のモードがモノクロモードであるかカラーモードであるかを判定する第2の判定手段とを備え、
前記画像安定化制御手段は、
前記印刷面数が第1の閾値を超え、かつ前記第1の判定手段によりモノクロモードからカラーモードへの切り替わりが判定された場合に、前記画像安定化動作を実行させ、
前記印刷面数が前記第1の閾値を超え、かつ前記第1の判定手段によりモノクロモードからカラーモードへの切り替わりが判定されない場合は、
前記印刷面数が前記第1の閾値よりも大きな第2の閾値を超えた場合に前記画像安定化動作を実行させるとともに、
前記画像安定化制御手段は、
前記第2の判定手段により現在の印刷のモードがカラーモードであると判定した場合は、前記第1の閾値よりも大きく、前記第2の閾値よりも小さい第3の閾値に基づき前記画像安定化動作を実行させる
ことを特徴とするカラー画像形成装置。 - 前記画像安定化制御手段は、現在実行中の印刷ジョブの最終を検出した場合は前記画像安定化動作を実行することを特徴とする請求項1に記載のカラー画像形成装置。
- 前記ジョブは、複数部数を含む印刷に係り
前記画像安定化制御手段は、前記第2の判定手段により現在の印刷のモードがカラーモードであると判定した場合はジョブに含まれる部の区切りの検出に基づき前記画像安定化動作を実行させる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のカラー画像形成装置。 - 前記画像安定化動作は第1の補正制御の動作を簡略化した第2の補正制御に対応する動作であり、
前記画像安定化制御手段は、前記第1の判定手段および前記第2の判定手段により判定と前記印刷面数と独立して前記第1の補正制御を実行可能であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のカラー画像形成装置。 - 前記画像安定化制御手段は、前回の画像安定化動作時に対する温度または湿度の変化に基づいて前記第1の補正制御を実行することを特徴とする請求項4に記載のカラー画像形成装置。
- 前記第2の補正制御は前記第1の補正制御に対して、安定化のために作成される検出パターンの大きさまたは個数を小さくしたことを特徴とする請求項4又は5に記載のカラー画像形成装置。
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