JP4332702B2 - ヨウ素化合物の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハロゲン化方法、特にヨウ素を用いる直接かつ選択的なヨウ素化合物の製造方法に関する。ヨウ素化合物は、造影剤や抗甲状腺剤等の医薬品、防菌・防黴を目的とした衛生材料、電子材料、光機能材料、エッチング剤、触媒、化学反応原料等として、ライフサイエンス、電子・情報通信、環境、エネルギー分野に於いて広範に用いられる重要な化合物である。
【0002】
【従来の技術】
フッ素やヨウ素原子を含有する化合物は、他の含ハロゲン化合物には見られない特徴を有する。例えばフッ素はサイズが小さく、電気陰性度が大きいため、それに由来する結合の安定性や生理活性作用の発現等によって、医薬、電子材料を始めとする様々な分野に於いて用いられている。一方、ヨウ素はサイズが大きく、両性元素であり、多くの酸化状態を取り、フッ素、塩素、臭素に比べて酸化電位が低いため、それに由来する多様な反応性や機能発現が期待できる。しかも、イオン性ヨウ素は低毒性であることから、医薬、電子・情報、環境、エネルギー関連の多くの分野に於いて広く利用されている。
【0003】
良く知られた公知のヨウ素化技術として、例えばヨウ素や一塩化ヨウ素による直接ヨウ素化、気相オキシヨード化、ハロゲン原子を持つ化合物にHIやKI等のヨウ化物やヨウ素のアルカリ金属塩類を用いてハロゲン−ヨウ素交換を行う方法が挙げられる。この様なヨウ素関連化合物の製造方法や特性はヨウ素総説(例えば、非特許文献1参照)に詳しい。
【0004】
例えば、非特許文献1には、置換反応による直接ヨウ素化法として、基質を硫酸に溶解してヨウ素を加える方法、基質を硫酸に溶解してヨウ化アルカリとヨウ素酸アルカリを加えて系内でヨウ素を発生させる方法、ヨウ化硫黄と硝酸を用いて芳香環をヨウ素化する方法等の記載がある。しかし、反応の選択性や収率は必ずしも充分とは言えず種々の基質に対して適用可能かつ有効なヨウ素化法は記載されていない。
【0005】
芳香族カルボン酸を例に挙げると、硫酸中、一塩化ヨウ素と硫酸銀を用いる安息香酸の直接ヨウ素化法(例えば、非特許文献2参照)、同様に硫酸と一塩化ヨウ素を用いる直接ヨウ素化法(例えば、非特許文献3参照)、酢酸中でヨウ素と共に酸化剤として二酸化マンガン、過マンガン酸カリウム、硝酸や硫酸等を用いる方法(例えば、非特許文献4、5、6参照)がある。
しかし、非特許文献2では0℃近辺の低温で反応を行っても選択率性が低く、収率も57%にしか過ぎない上に高価な硫酸銀を用いる必要がある等の実用上の問題がある。
非特許文献3では、比較的安価な一塩化ヨウ素を用いるが反応の収率は43%程度にしか過ぎず、しかもヨウ物以外に塩化物が生成することが多く、選択的にヨウ素化反応を行うのは困難である。
非特許文献4,5,6では酢酸溶媒中で高価な硫酸銀は使わず、比較的簡便に実施可能であるが、反応の選択性、収率ともに満足できるものではない。
【0006】
ヨウ素化反応に限らず、ハロゲン化、特に芳香族化合物のハロゲン化反応を選択的に進行させる為にゼオライトを用いることが提案されている。例えば、ベンゼン、モノクロロベンゼンを塩素ガスで塩素化して、パラジクロロベンゼンを製造する際にゼオライトを用いる方法(例えば、特許文献1参照)、またメタンの気相オキシ塩素化による塩化メチルの製造にゼオライトY、L等を用いている方法(例えば、特許文献2参照)、更には、L型ゼオライトを用いてベンゼンを分子状酸素の共存下に塩素化するパラジクロロベンゼンの製造方法に関する提案がなされている(例えば、特許文献3)。
しかし、特許文献1、2、3の記載からも明らかな様に、ゼオライトを用いることで選択性の向上は認められるが、必ずしも満足できる水準とは言えない。しかも、ハロゲン原子が塩素から臭素に変わった場合、同様な選択性は殆ど期待できない。現状、汎用性の高い選択的ハロゲン化技術は未だ存在しないと言える。
【0007】
ヨウ素化反応に於いても、ゼオライトを用いて選択性を改善する方法が提案されている。例えば、トルエンをゼオライト存在下に一塩化ヨウ素と反応させる方法(例えば、非特許文献7参照)、ナフタレンを気相オキシヨウ素化してヨードナフタレン類を製造する方法(例えば、非特許文献8参照)、ベンゼン或いはヨードベンゼンからp−ジヨードベンゼンを製造する方法(例えば、特許文献4参照)等がある。
しかし、ゼオライトをヨウ素化に用いる非特許文献7は、反応に一塩化ヨウ素を用いる為に、反応生成物は塩化物とヨウ化物の混合物であり、必ずしも選択性が高いとは言えない。非特許文献8、及び特許文献4は気相法オキシヨウ素化に関するが転化率が50%にも満たない。
【0008】
またゼオライトX、Y、L等を用いて芳香族ヨウ素化合物を異性化させる方法も提案されている(例えば、特許文献5、6参照)。しかし、特許文献5及び6の方法では異性化により目的物を得ているが、目的物以外の異性体の種類、量ともにかなり多く、選択性が優れているとは言い難い水準である。
【0009】
この様に、従来技術では、液相による直接ヨウ素化や気相によるオキシヨウ素化や芳香族ヨウ化物の異性化反応に於いてゼオライトを用いると比較的選択性が改善されることが知られているものの、効果的なヨウ素の導入方法は殊の外少なく、特に、官能基を有する芳香族化合物に対しても適用可能な高い選択的を有するヨウ素化方法は見当たらないのが実状であった。
【0010】
【特許文献1】
特開2001−213815号公報
【特許文献2】
特開平4−227850号公報
【特許文献3】
特開平4−253929号公報
【特許文献4】
特開昭59−219241号公報
【特許文献5】
特許 第2559483号公報
【特許文献6】
特許 第2559484号公報
【非特許文献1】
ヨウ素総説:松岡敬一郎著、増補改訂第2版、平成4年、霞ヶ関出版
【非特許文献2】
Synthesis,1999,No.5,748.
【非特許文献3】
Russian Journal of Org.Chem.,34(7),1988.
【非特許文献4】
MnO2,KMnO4:Bull Chem.Soc.Japan,1999,72,115.
【非特許文献5】
HNO3:Zh.Obshch.Khim.Obshchest,1972,17,464.
【非特許文献6】
2SO4:J.Am.Chem.Soc.,1968,90,6187.
【非特許文献7】
Catalysis Letters,40,1996,257.
【非特許文献8】
Jouurnal of Catalysis 147,1994,186.
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、所望するヨウ素化反応を高選択的、かつ効率的に進行させ得る、従来技術よりも汎用性に優れた工業的に実施可能な方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決する為に鋭意検討を重ねた結果、規則的な細孔構造を持つ多孔質化合物、例えば、ゼオライトβ等のマイクロポーラス化合物や、更に、細孔径が大きいメソポーラス化合物を共存させて、ヨウ素酸や過ヨウ素酸等の特定の酸素酸類を、適宜、酸化剤として用いると芳香族炭化水素だけでなく、ハロゲン化物やカルボン酸等の広範な基質を選択的にヨウ素化できることを知り、本発明に到達した。
【0013】
即ち、本発明は、ヨウ素と基質を、細孔径が500nm以下の多孔質化合物の存在下、又は該多孔質化合物と酸化剤の存在下に反応させることを特徴とする、(1)から(7)に示すヨウ素化合物の製造方法に関する。
(1)ヨウ素と基質を、細孔径が500nm以下の多孔質化合物の存在下、又は該多孔質化合物と酸化剤の存在下に反応させることを特徴とするヨウ素化合物の製造方法。
(2)多孔質化合物として細孔径が0.5nmから2nmの範囲であるマイクロポーラスクリスタルを用いる(1)記載のヨウ素化合物の製造方法。
(3)多孔質化合物がゼオライトβ、又は骨格を構成するSi、Al、O以外の元素を含むことのあるゼオライトβである(1)、(2)の何れかに記載のヨウ素化合物の製造方法。
(4)多孔質化合物の細孔径が2nm以上のメソポーラス化合物である(1)記載のヨウ素化合物の製造方法。
(5)酸化剤として、ヨウ素酸,過ヨウ素酸、過硫酸、過硫酸塩、硫酸、硝酸、及び過酸化水素からなる酸素酸類、並びに分子状酸素の中から選ばれる一種以上を用いる(1)から(4)の何れかに記載のヨウ素化合物の製造方法。
(6)基質が、化学式1で表される芳香族炭化水素、環縮合芳香族炭化水素、環集合芳香族炭化水素、複素環を有する炭化水素、又はそれらの誘導体である(1)から(5)の何れかに記載のヨウ素化合物の製造方法。
R−Ar−X (1)
(但し、Rは水素原子、ハロゲン原子、置換基を持つ事のあるアルキル基、シクロアルキル基、又はアリール基を表わす。Arは芳香族単環、多環、或いは縮合環、又は環集合構造である芳香族基、又は複素環基を表す。
Xは水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、水酸基、ニトロ基、ヒドロキシメチル基、シアノ基、アミノ基、アルキルオキシ基、アルキルオキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基、アルキルスルホニル基、又はアルキルスルホニルオキシ基を表す。R、及びXは同一であっても良く、複数存在しても良い)。
(7)基質がベンゼン、フルオロベンゼン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、トリフルオロメチルベンゼン、ベンゾニトリル、フタロニトリル、イソフタロニトリル、フェノール、アニリン、フルオロアニリン、クロロアニリン、ブロモアニリン、トルエン、キシレン、キュメン、ビフェニル、ナフタレン、アントラセン、メチルナフタレン、ジメチルナフタレン、メチル安息香酸、ジメチル安息香酸、ビフェニルカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、ナフタレンカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸である(1)から(6)に記載のヨウ素化合物の製造方法。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明に用いる基質は、化学式1で表わされる。
R−Ar−X (1)
(但し、Rは水素原子、ハロゲン原子、置換基を持つ事のあるアルキル基、シクロアルキル基、又はアリール基を表わす。Arは芳香族単環、多環、或いは縮合環、又は環集合構造である芳香族基、又は複素環基を表す。
Xは水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、水酸基、ニトロ基、ヒドロキシメチル基、シアノ基、アミノ基、アルキルオキシ基、アルキルオキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基、アルキルスルホニル基、又はアルキルスルホニルオキシ基を表す。R、及びXは同一であっても良く、複数存在しても良い)。
【0015】
即ち、置換基を有することのある芳香族、又は複素環を有する炭化水素、ハロゲン化炭化水素、カルボン酸、ニトリル、アルコール、フェノール、及びアミン等が基質として該当する。より具体的には、ベンゼン、フルオロベンゼン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、トリフルオロメチルベンゼン、ベンゾニトリル、フタロニトリル、イソフタロニトリル、フェノール、アニリン、フルオロアニリン、クロロアニリン、ブロモアニリン、トルエン、キシレン、キュメン、ビフェニル、ナフタレン、アントラセン、メチルナフタレン、ジメチルナフタレン、メチル安息香酸、ジメチル安息香酸、ビフェニルカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、ナフタレンカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。
【0016】
置換基であるRを具体的に例示すれば、水素原子、ハロゲン原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、シクロヘキシル基、ビシクロヘキシル基、ノルボニル基、デカリル基等の好ましくは炭素数1から32までの飽和、不飽和、脂肪族、又は脂環族アルキル等である。これらは、ハロゲン、水酸基、ニトロ基、アミノ基、スルホン酸基等の官能基を有することがあっても良い。
【0017】
一般式1に於けるXは、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、水酸基、ニトロ基、ヒドロキシメチル基、シアノ基、アミノ基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基を表わす。
また、基質の分子構造の一部に、シクロヘキセンやチオフェンの様に不飽和二重結合が含まれていても良く、不飽和三重結合が含まれることがあっても良い。当然ながら、これらの例のみに本発明を限定するものでは無い。
【0018】
基質と共に用いる多孔質化合物とは、所謂、規則的な細孔構造を持つマイクロポーラス、メソポーラス、及びマクロポーラス化合物の中、細孔径がナノメートルオーダーのものを指す。このような構造体として、従来からよく知られているマイクロポーラスクリスタルであるゼオライトがある。具体例を挙げると、IUPACの構造コードで、8員環構造のABW、AEI、AFX、APC、ATN、ATT、ATV、AWW、CHA、DDR、EAB、ERI、GIS、JBW、KFI、LEV、LTA、MER、MON、PAU、PHI、RHO、RTE、RTH、VNI、9員環構造のCHI、LOV、RSN、VSV、10員環構造のDAC、EPI、FER、LAU、MEL、MFI、MFS、MTT、NES、TON、WEI、12員環構造のAFS、AFY、ATO、CAN、GME、MAZ、MEI、MTW、OFF、RON、VET等があり、より詳しくは、Chbazite、ゼオライトA、X、Y,L、モルデナイト、βが挙げられるが細孔径が0.5nm以上のものが好ましく、βが特に好ましい。
βは、骨格を構成するAl原子に対するSi原子の比が5以上のものが好ましく、特に10から30のものが好ましい。また骨格原子を他の原子で置換したもの、或いはイオン交換や含浸等の手段によって骨格原子以外の原子、例えばNa、K、Cs、Ca、Mg、Ti、Sn、Fe、Ni、Zn、Pd、Ag等を含む事があっても良い。
基質のサイズによってはさらに細孔径の大きなメソポーラス化合物を用いることが好ましい。例えば、FSM−16、KSW−1、KSW−2等のメソポーラスシリカ、MS41Sと総称されるMCM−41、MCM−48、MCM−50、メソポーラスアルミナ、メソポーラスチタニア、メソポーラス有機シリカハイブリッド等が例示される。
【0019】
酸化剤は、ヨウ素の反応性を高める目的で用いる。好ましいのはヨウ素酸又は過ヨウ素酸、硫酸又は硝酸等の鉱酸、過硫酸、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、及び過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩類、過酸化水素、分子状酸素等であるが、特に、ヨウ素酸又は過ヨウ素酸が好ましい。これらの中で取り分け、ゼオライトβとヨウ素酸又は過ヨウ素酸からなる系、及び必要に応じてこれらに硫酸又は硝酸等の鉱酸を加えた系で基質をヨウ素化することが好ましい。
【0020】
反応は、回分式、半回分式、或いは連続式での実施が可能であって、液相、又は気相何れの方式でも実施できる。しかし、オキシヨウ素化以外のヨウ素化は、通常、液相で反応を行なうことが反応器の効率的な利用の点から好ましい。
【0021】
ヨウ素の使用量は、対象となる基質1モルに対して1モル以上用いることが好ましいが、過剰、或いは化学量論的に不足のまま反応させても良い。
規則的な細孔構造を持つ多孔質化合物である、ゼオライト等のマイクロポーラス化合物やメソポーラス化合物の使用量は、基質1重量部に対して0.05から0.5重量部の範囲が好ましい。しかし、0.5重量部以上用いても、経済性を除いて特に支障は無い。
酸化剤は基質に対して0.01から1モルの範囲で用いることが好ましく、特に0.1から0.5モルの範囲が好ましい。酸化剤として好ましいヨウ素酸、過ヨウ素酸と共に基質の転化率を改善する目的で鉱酸を併用する事が出来る。鉱酸の使用量が増加すると反応の選択性が低下するので過剰に用いる事は好ましくない。硫酸、硝酸等の鉱酸をヨウ素酸、過ヨウ素酸と共に用いる場合、基質に対して10重量%以下である事が好ましく、特に1から2重量%が好ましい。
該反応を進行させる上で溶媒は必ずしも用いる必要は無いが、反応成績、攪拌や温度上昇を防ぐ為に溶媒を用いることが好ましい。好ましい溶媒としては、本ヨウ素化反応に対して不活性な脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、芳香族ハロゲン化炭化水素、ニトリル、エーテル類、カルボン酸類、或いは水等であり、適宜これらから選択して用いることができる。酸化剤としてヨウ素酸、又は過ヨウ素酸を用いた場合、特に好ましい溶媒は酢酸である。通常、溶媒は基質に対して2から10倍容量を用いるがこの範囲外であっても支障は無い。
【0022】
基質、ヨウ素、酸化剤等の原料や規則的な多孔質化合物であるゼオライト触媒は一括して仕込みを行なって反応を実施することが出来るが、基質、ヨウ素、酸化剤等の原料は分割、或いは逐次的に添加しても良い。反応温度は、液相反応の場合、通常250℃以下が好ましく、80から200℃が特に好ましい。気相反応の場合、200から400℃の温度範囲が好ましい。
【0023】
ヨウ素化反応が終了した後、濾過、溶媒除去、或いは晶析する等の通常の分離・精製操作を施して目的精製物を得ることができる。
例えば、2−メチル安息香酸を原料に用いて、医薬、電子材料、機能材料等の用途に有用な高純度5−ヨード−2−メチル安息香酸を製造する場合には、ヨウ素化反応工程に、水添加または冷却により生成物を析出させる工程、水と2−プロパノール等の溶媒を用いた再結晶による精製工程を組合せることによって、効率よく製造することができる。他の基質の場合も同様な操作を施して不純物の少ない該ヨウ素化合物を得る事が出来る。
【0024】
【実施例】
以下に、本発明を実施例、参考例、比較例によって具体的に説明する。
a)芳香族カルボン酸のヨウ素化
実施例1:2−メチル安息香酸
還流冷却器と攪拌器を装備した200mLの三口フラスコに、酢酸(100g)、H−βゼオライト(4.6g)、ヨウ素(20.2g、0.16mol)、2−メチル安息香酸(20g、0.15mol)、過ヨウ素酸二水和物(7.3g、0.03mol)、硫酸(0.24g)を仕込み、室温で充分に混合・攪拌した。マントルヒーターを用いて液温を110℃に昇温した後、1時間反応を行い、さらに酢酸還流温度(約118℃)で5時間反応を行なった。
反応終了後、反応液を濾過してH−βゼオライトを回収し、濾液に10%亜硫酸ナトリウム水溶液(100mL)を加え残留するヨウ素を処理した。次いで、水(800g)を添加して結晶を析出させた後、濾別して回収した。得られた結晶、及び濾液をHPLC(高速液体クロマトグラフ)で分析して反応成績を調べた。
2−メチル安息香酸の転化率は88%、生成物の収率は5−ヨード−2−メチル安息香酸72%、及び3−ヨード−2−メチル−安息香酸6%であった。位置異性体である5−ヨード体と3−ヨード体の比は12であった。
比較例1:2−メチル安息香酸(H−βゼオライト無し)
実施例1に於いて、H−βゼオライトを用いなかった以外は同様にして行った。2−メチル安息香酸の転化率は98%、5−ヨード−2−メチル安息香酸収率は66%、及び3−ヨード−2−メチル−安息香酸25%であった。また、5−ヨード体とそれ以外の位置異性体の比は2.6であった。
【0025】
実施例2:3−メチル安息香酸
実施例1に於いて、原料として3−メチル安息香酸(20g、0.15mol)を用いた以外は同様にして行った。反応成績は以下の通りであった。
3−メチル安息香酸転化率 50%
6−ヨード−3−メチル安息香酸収率 40%
上記以外のヨウ化物の位置異性体収率 8%
異性体比 5
比較例2:3−メチル安息香酸(H−βゼオライト無し)
実施例2に於いて、H−βゼオライトを用いなった以外は同様にして行った。反応成績は以下の通りであった。
3−メチル安息香酸転化率 56%
6−ヨード−3−メチル安息香酸収率 33%
上記以外のヨウ化物の位置異性体収率 16%
異性体比 2.1
【0026】
実施例3:2、4−ジメチル安息香酸
実施例1に於いて、原料として2,4−ジメチル安息香酸(22.5g、0.15mol)を用いた以外は同様にして行った。反応成績は以下の通りであった。
2,4−ジメチル安息香酸転化率 98%
5−ヨード−2、4−メチル安息香酸収率 88%
上記以外のヨウ化物の位置異性体収率 7%
異性体比 12.6
比較例3:2,4−ジメチル安息香酸(H−βゼオライト無し)
実施例3に於いて、H−βゼオライトを用いなった以外は同様にして行った。反応成績は以下の通りであった。
2,4−ジメチル安息香酸転化率 96%
5−ヨード−2、4−ジメチル安息香酸収率 81%
上記以外のヨウ化物の位置異性体収率 8%
異性体比 10
【0027】
b)芳香族炭化水素のヨウ素化
実施例4:トルエン
実施例1に於いて、原料としてトルエン(13.8g、0.15mol)を用いた以外は同様にして行った。反応成績は以下の通りであった。
トルエン転化率 98%
4−ヨードトルエン収率 82%
上記以外のヨウ化物の位置異性体収率 9%
異性体比 9.1
比較例4:トルエン(H−βゼオライト無し)
実施例4に於いて、H−βゼオライトを用いなった以外は同様にして行った。反応成績は以下の通りであった。
トルエン転化率 100%
4−ヨードトルエン収率 56%
上記以外のヨウ化物の位置異性体収率 39%
異性体比 1.4
【0028】
実施例5:o−キシレン
実施例1に於いて、原料としてo−キシレン(15.9g、0.15mol)を用いた以外は同様にして行った。反応成績は以下の通りであった。
o−キシレン転化率 99%
4−ヨード−1,2−ジメチルベンゼン収率 92%
上記以外のヨウ化物の位置異性体収率 6%
異性体比 15
比較例5:o−キシレン(H−βゼオライト無し)
実施例5に於いて、H−βゼオライトを用いなった以外は同様にして行った。反応成績は以下の通りであった。
o−キシレン転化率 100%
4−ヨード−1,2−ジメチルベンゼン収率 78%
上記以外のヨウ化物の位置異性体収率 16%
異性体比 4.9
【0029】
実施例6:ビフェニル
実施例1に於いて、原料としてビフェニル(23.1g、0.15mol)を用いた以外は同様にして行った。反応成績は以下の通りであった。
ビフェニル転化率 99%
4−ヨードビフェニル収率 92%
上記以外のヨウ化物の位置異性体収率 5%
異性体比 18.4
比較例6:ビフェニル(H−βゼオライト無し)
実施例6に於いて、H−βゼオライトを用いなった以外は同様にして行った。反応成績は以下の通りであった。
ビフェニル転化率 100%
4−ヨードビフェニル収率 80%
上記以外のヨウ化物の位置異性体収率 11%
異性体比 7.2
【0030】
c)芳香族ハロゲン化炭化水素のヨウ素化
実施例7:フルオロベンゼン
実施例1に於いて、原料としてフルオロベンゼン(14.4g、0.15mol)を用いた以外は同様にして行った。反応成績は以下の通りであった。
フルオロベンゼン転化率 65%
4−ヨードフルオロベンゼン収率 52%
上記以外のヨウ化物の位置異性体収率 3%
異性体比 17.3
比較例7:フルオロベンゼン(H−βゼオライト無し)
実施例7に於いて、H−βゼオライトを用いなった以外は同様にして行った。反応成績は以下の通りであった。
フルオロベンゼン転化率 63%
4−ヨードフルオロベンゼン収率 42%
上記以外のヨウ化物の位置異性体収率 6%
異性体比 7
【0031】
d)フェノール、ニトリル、アミン類のヨウ素化
実施例8:フェノール
実施例1と同じく還流冷却器と攪拌器を装備した200mLの三口フラスコに、フェノール(5g、0.05mol)、NaOH(10g)、H−βゼオライト(1.5g)、イオン交換水(90g)を仕込み、充分攪拌して溶解させた。ヨウ素(6.7g、0.05mol)を、10wt%NaI水溶液(100g)に溶解して、液温が5℃を超えない様に徐々に滴下した。2時間かけて滴下を終えた後、さらに1時間反応を行なった。反応終了後、リン酸で中和し、クロロホルムで抽出した有機相をガスクロマトグラフで分析した。反応成績は以下の通りであった。
フェノール転化率 58%
4−ヨードフェノール収率 48%
2−ヨードフェノール収率 8%
異性体比 6
比較例8:フェノール(H−βゼオライト無し)
実施例8に於いて、H−βゼオライトを用いなった以外は同様にして行った。反応成績は以下の通りであった。
フェノール転化率 60%
4−ヨードフェノール収率 42%
2−ヨードフェノール収率 16%
異性体比 2.6
【0032】
実施例9:2−メチルシアノベンゼン
実施例1に於いて、原料として2−メチルシアノベンゼン(15.5g、0.15mol)を用いた以外は同様にして行った。反応成績は以下の通りであった。
2−メチルシアノベンゼン転化率 82%
5−ヨード−2−メチルシアノベンゼン収率 69%
3−ヨード−2−メチルシアノベンゼン収率 6%
異性体比 11.5
比較例9:2−メチルシアノベンゼン(H−βゼオライト無し)
実施例9に於いて、H−βゼオライトを用いなった以外は同様にして行った。反応成績は以下の通りであった。
2−メチルシアノベンゼン転化率 92%
5−ヨード−2−メチルシアノベンゼン収率 61%
3−ヨード−2−メチルシアノベンゼン収率 24%
異性体比 2.5
【0033】
実施例10:アニリン
実施例1と同じ装置を用いて、アニリン(14g、0.15mol)、炭酸水素ナトリウム(18.8g、0.23mol)をイオン交換水100mLに溶解した。次いで、H−βゼオライト(5.6g)を加えて温度を10から15℃の範囲に保ったまま、ヨウ素(63.5g、0.5mol)を細かく砕いたものを30分かけて徐々に加えた。さらに遊離ヨウ素の色が消えるまで2時間反応を行なった。反応終了後、エーテルで生成物を抽出し、抽出液を濾過してH−βゼオライトを回収した。抽出液をガスクロマトフラフで分析した。反応成績は以下の通りであった。
アニリン転化率 88%
4−ヨードアニリン収率 76%
3−ヨードアニリン収率 8%
異性体比 9.5
比較例10:アニリン(H−βゼオライト無し)
実施例10に於いて、H−βゼオライトを用いなった以外は同様にして行った。反応成績は以下の通りであった。
アニリン転化率 94%
4−ヨードアニリン収率 74%
3−ヨードアニリン収率 15%
異性体比 4.9
【0034】
実施例11:4−ニトロアニリン
実施例1と同じ装置を用いて、4−ニトロアニリン(20.7g、0.15mol)、H−βゼオライト(5.6g)を酢酸100mLに加えた。酢酸還流温度で3時間反応を行ない、反応終了後、濾別して生成物を得た。反応成績は以下の通りであった。
4−ニトロアニリン転化率 78%
4−ニトロ−2−ヨードアニリン収率 66%
上記以外のヨウ化物の位置異性体収率 6%
異性体比 11
比較例11:4−ニトロアニリン(H−βゼオライト無し)
実施例11に於いて、H−βゼオライトを用いなった以外は同様にして行った。反応成績は以下の通りであった。
4−ニトロアニリン転化率 64%
4−ニトロ−2−ヨードアニリン収率 48%
上記以外のヨウ化物の位置異性体収率 12%
異性体比 4
【0035】
e)他の酸化剤を用いた場合のヨウ素化
実施例12:ヨウ素酸による酸化
実施例1に於いて、酸化剤として過ヨウ素酸に変えてヨウ素酸(5.3g、0.03mol)を用いた以外は同様にして行った。反応成績は以下の通りであった。
2−メチル安息香酸転化率 78%
5−ヨード−2−メチル安息香酸収率 69%
上記以外のヨウ化物の位置異性体収率 3%
異性体比 23
比較例12:ヨウ素酸による酸化(H−βゼオライト無し)
実施例12に於いて、H−βゼオライトを用いなった以外は同様にして行った。反応成績は以下の通りであった。
2−メチル安息香酸転化率 79%
5−ヨード−2−メチル安息香酸収率 53%
上記以外のヨウ化物の位置異性体収率 23%
異性体比 2.3
【0036】
実施例13:過硫酸ナトリウムによる酸化
実施例1と同じく装置を用いて、酢酸(90g)、水(10g)、H−βゼオライト(2.3g)、ヨウ素(10.3g、0.08mol)、2−メチル安息香酸(10g、0.074mol)、過硫酸ナトリウム(11.8g、0.05mol)、硫酸(0.12g)を仕込んだ。室温で充分に混合・攪拌した後、液温を90℃まで昇温した後、5時間反応を行なった。さらに、110℃で8時間反応を行なった後、反応を終了し、濾過によってH−βゼオライトを分離し、残留するヨウ素を10%亜硫酸ナトリウム水溶液で処理した。次いで、800mLの水を添加して、析出した結晶を濾別した。反応成績は以下の通りであった。
2−メチル安息香酸転化率 86%
5−ヨード−2−メチル安息香酸収率 64%
3−ヨード−2−メチル安息香酸収率 12%
異性体比 5.3
【0037】
f)他のゼオライトを用いた場合のヨウ素化
実施例14:Sn置換β
実施例1に於いて、ゼオライトとして骨格にSnを置換したβを用いた以外は同様におこなった。反応成績は以下の通りであった。
2−メチル安息香酸転化率 92%
5−ヨード−2−メチル安息香酸収率 84%
上記以外のヨウ化物の位置異性体収率 4%
異性体比 21
【0038】
実施例15:Ti置換β
実施例14に於いて、ゼオライトとして骨格にTiを置換したβを用いた以外は同様に行った。反応成績は以下の通りであった。
2−メチル安息香酸転化率 82%
5−ヨード−2−メチル安息香酸収率 70%
上記以外のヨウ化物の位置異性体収率 8%
異性体比 8.8
【0039】
比較例16〜21:ナノポーラスクリスタルの効果
実施例1に於いて、マイクロポーラスクリスタルであるモルデナイト、X、Y、L、ZSM−5、及びSn担持メソポーラスシリカ(Sn−FSM−16)を、其々、用いた以外は同様に行なった。各ゼオライトを用いた場合の、5−ヨード体の異性比は以下の通りであった。
モルデナイト(比較例16) 5
ゼオライトX(比較例17) 4.5
ゼオライトY(比較例18) 4.8
ゼオライトL(比較例19) 5.2
ZSM−5(比較例20) 4
Sn−FSM−16(比較例21) 6
ゼオライトβ(実施例1) 12
無し(比較例1) 2.6
【0040】
g)芳香族炭化水素のオキシヨウ素化
実施例22:ナノポーラスクリスタルの効果
ゼオライトβを、20%塩化銅(II)水溶液を用いて、60℃、24時間イオン交換してCu−βゼオライトを得た(触媒III)。この触媒IIIを、5mL充填した固定床流通反応器を用いてベンゼンのオキシヨウ素化を行なった。ヨウ素:ベンゼン:酸素:窒素の割合は1:4:0.5:74.5とし、反応温度230℃、供給速度3000-1で行なった。反応が定常に達した3時間後の出口生成物の組成は以下の通りであった。
ベンゼン転化率 60%
モノヨードベンゼン収率 10%
1,4−ジヨードベンゼン収率 75%
1,2−ジヨードベンゼン収率 5%
【0041】
h)高純度5−ヨード−2−メチル安息香酸
実施例23:反応〜精製
実施例1に於いて硫酸を使用せず、過ヨウ素酸に代えて、ヨウ素酸8.8g、を用い、酢酸の還流温度(115℃)で3時間反応させた以外は同様に行った。
反応成績は以下の通りであった。
2−メチル安息香酸転化率 70%
5−ヨード−2−メチル安息香酸収率 65%
3−ヨード−2−メチル安息香酸収率 2%
5−ヨード体/3−ヨード体比=33
結晶中5−ヨード−2−メチル安息香酸純度 97%
上記で得られた5−ヨード−2−メチル安息香酸純度97%の結晶を水:2−プロパノール=1:1(重量比)の溶媒を用いて再結晶させて得られた5−ヨード−2−メチル安息香酸純度は99%以上であった。
上記結晶の遊離ヨウ素は4ppmであった。またICP全元素分析によれば、Li、Na、K、Mg、Ca、Sr、Ba、Sc、Y、Ti、Zr、V、Nb、Cr、Mo、W、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、In、Si、Sn、Pb、P、Sb、Sは検出されず、1属、及び2属の元素は何れも1ppm以下であった。
【0042】
【発明の効果】
上記の詳細な説明、及び実施例による具体的な例示によって明らかな様に、本発明によれば種々の基質に対して高い選択性をもってヨウ素を導入することができる。また、高価な金属や特殊な試薬を用いる必要が無いので、工業的に実施することが容易であり、高純度の製品を得る事が出来る。

Claims (2)

  1. ヨウ素と基質を、多孔質化合物の存在下、又は該多孔質化合物と酸化剤の存在下に反応させるヨウ素化合物の製造方法であって、基質が、ベンゼン、フルオロベンゼン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、トリフルオロメチルベンゼン、ベンゾニトリル、フェノール、アニリン、フルオロアニリン、クロロアニリン、ブロモアニリン、トルエン、キシレン、キュメン、ビフェニル、メチル安息香酸、ジメチル安息香酸、2−メチルシアノベンゼン及び4−ニトロアニリンから選ばれる1種以上の化合物であり、多孔質化合物が、ゼオライトβ、又は骨格を構成するSi、Al、O以外の元素を含むゼオライトβである、ヨウ素化合物の製造方法
  2. 酸化剤として、ヨウ素酸,過ヨウ素酸、過硫酸、過硫酸塩、硫酸、硝酸、及び過酸化水素からなる酸素酸類、並びに分子状酸素の中から選ばれる一種以上を用いる請求項1に記載のヨウ素化合物の製造方法。
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