JP4726806B2 - 芳香族ヨウ素化合物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、芳香族ヨウ素化合物の製造方法に関し、より詳細には、高速混合器を備えた流通反応装置を使用して芳香族ヨウ素化合物を製造する方法に関する。
芳香族ヨウ素化合物はその反応性の高さから、種々の電子材料や医薬品の中間体として重要な化合物である。例えば、電荷発生層と電荷輸送層とが積層された構成を有する電子写真用有機感光体の開発が盛んに行われているが、このような電荷輸送層に用いる電荷輸送材料として、種々のトリアリールアミン化合物が提案され(日本特開平5−313386号公報を参照)、このようなトリアリールアミン化合物を合成する際の中間体として、芳香族ヨウ素化合物が使用されている。トリアリールアミン化合物は、アリールアミン化合物とハロゲン化アリールとを銅触媒を用いてカップリング反応させることにより合成されるが、ハロゲン化アリールとして芳香族ヨウ素化合物が使用されることが多い。これは、ハロゲン化剤として臭化物を用いると、最終段階のカップリング(アミンの三級化)反応における反応性が著しく低いことに起因している。
上記以外にも芳香族ヨウ素化合物は多用され、このため種々の芳香族化合物のヨウ素化物の合成方法が提案されている。例えば、ヨウ素酸およびヨウ素を用い、水と酢酸との混合溶剤中、硫酸触媒の存在下で芳香族化合物をヨウ素化する方法(Ann. 634, 84 (1960)を参照)、過ヨウ素酸およびヨウ素を用い、水と酢酸との混合溶剤中、硫酸触媒の存在下で芳香族化合物をヨウ素化する方法(日本化学雑誌,92,1021(1971)を参照)、あるいは、下式に示すように、対応するアミノ化合物からのSandmeyer反応で合成する方法などが知られている(Bull.Soc.Chem.7,634(1940)を参照)。
Figure 0004726806
一方、ヨウ素化剤の活性が高い場合や、官能基によって求電子置換反応が起こりやすくなっている芳香族化合物をヨウ素化する場合には、モノヨウ素化体とジヨウ素化体との混合物が得られ、選択的にモノヨウ素化体を得るのが困難な場合がある。これを解決するために、例えば、芳香族化合物に反応させるヨウ素のモル比を低減させることでモノヨウ素化の選択性を上げる方法も提案されている(日本特開平7−233106号公報を参照)。具体的には、当該公報では、ヨウ素化剤としてヨウ素酸、過ヨウ素酸、ヨウ素を使用し、水と酢酸との混合溶剤中で芳香族化合物をヨウ素化する際に、反応する芳香族化合物の分子数に対するヨウ素原子の原子数の比率を1未満、より好ましくは0.5未満とすることで、高純度のモノヨウ素化体が得られるとしている。
一方、化合物の製造工程では各種の反応装置が使用されている。例えば、一般に数〜数百μmのマイクロ流路を有するマイクロミキサーなどのマイクロ構造ユニットを有する流通反応装置(総称して、一般に「マイクロリアクター」と称される)を使用してエマルジョン調合品が製造されている(日本特開2003−321325号公報を参照)。エマルジョン調合品は、均質化の程度によって最終製品の品質等に影響を与えるため、乳化した粒子が不均一であるため充分な効果を発揮しなかった従来技術に鑑みて、マイクロミキサーを使用して均質化するというものである。
また、芳香族化合物へのフリーデルクラフツ型アルキル化反応を行う際に、マイクロミキサーを用いて混合効率を高め、モノアルキル化体を効率よく合成する方法も開示されている(日本特開2004−99443号公報を参照)。当該公報によれば、混ざり合う二つの液体を数ミリリットル以上の容積を有する反応容器内に供給して混合させると、比較的大きな流体の集合体が反応容器全体に粗く広がった後に、渦によって乱流拡散し、次第に細かくなって混合していくため、混合時間が反応時間よりも充分長ければ、局所的な濃度の粗密が反応に大きく影響を与えるが、マイクロ流路内では分子の拡散により混合が起きるため非常に速い混合が達成され、マイクロミキサーを用いることにより、高い選択性が得られるとしている。
なお、マイクロリアクターは、(1)加熱・冷却速度が速い、(2)流れが層流である、(3)単位体積あたりの表面積が大きい、(4)物質の拡散長が短いので反応が迅速に進行する、等の特徴を有している。
ここで、Bull.Soc.Chem.7,634(1940)に記載の技術によれば、Sandmeyer反応を用いて芳香族化合物をヨウ素化する場合のジヨウ素化体の生成は抑制される。しかしながら、原料として使用するアミノ化合物は毒性が非常に高いため、当該文献に記載の方法では原料化合物の取扱いや安全性が問題となり、かつ反応後の処理も煩雑で収率も低いという問題があった。また、日本特開平7−233106号公報に記載の技術によれば、芳香族化合物の分子数反応するヨウ素原子の原子数との比率を低減し0.5とすることでジヨウ素化体の生成が抑制され、モノヨウ素化体が選択的に得られる。しかしながら、当該方法では反応終了後に多量の原料が反応系に残存してしまい、当該原料を除去するための精製工程がさらに必要となり、また生産性も低いという問題がある。
また、ヨウ素酸又は過ヨウ素酸を用いて芳香族化合物をヨウ素化する反応は非常に容易に進行しうる。しかしながら、例えば従来の手法を用いたモノヨウ素化反応では、生成物はモノヨウ素化体とジヨウ素化体との混合物となる。かような混合物をそのまま用いてアミノ化反応を行ってアミノ化合物を合成すると、アミノ化後の生成物も当然に混合物となるため、電荷輸送材料の電気的特性が低下するという問題があった。また、従来の手法を用いたヨウ素化反応には、生成物がヨウ素色を呈してしまい、さらなる精製工程が必要とされるというヨウ素化反応に特有の現象があった。芳香族化合物のハロゲン化物は分子量が大きく、蒸留などによる精製が困難である。このため、芳香族ヨウ素化合物の精製にはカラム精製などの非常に高コストの手法を用いざるを得ず、製造コストが高騰するという問題があった。
また、上述した日本特開2004−99443号公報に記載の技術によれば、マイクロミキサーを用いることでフリーデルクラフツ型のアルキル化反応において、モノアルキル体が効率よく合成されうるが、芳香族化合物のヨウ素化反応においてマイクロミキシングが有効であるという報告例はない。
そこで本発明は、芳香族ヨウ素化号物の製造方法において、取扱いが簡便で安全性が高い手法により、色調に優れる(着色のない、または着色の少ない)生成物を高収率で製造しうる手段を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行った。その結果、芳香族化合物と活性ヨウ素化剤とを用いて前記芳香族化合物の芳香核の水素をヨウ素で置換する反応に、高速混合器を備えた流通反応装置を用いて連続的に合成を行うことが有効であることを見出した。また、この手法(マイクロフロー式)によれば、反応する芳香族化合物の分子数に対するヨウ素原子の原子数の比率を低減させなくとも、所望のモル数のヨウ素が導入されたヨウ素化体が選択的に得られることを見出した。そして上記知見に基づき、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、芳香族化合物と活性ヨウ素化剤とを、高速混合器を備えた流通反応装置に導入して連続的に前記芳香族化合物の芳香核の水素をヨウ素で置換することを特徴とする、芳香族ヨウ素化合物の製造方法である。
本発明のさらに他の目的、特徴および特質は、以後の説明および添付図面に例示される好ましい実施の形態を参酌することによって、明らかになるであろう。
図1は、実施例1−1〜1−5における、モノヨウ素化選択率と導入練速度の関係を示す図である。
図2は、実施例2−1〜2−4、および比較例2−1〜2−4における、モノヨウ素化体選択率に対する基質のモル比の影響を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明は、芳香族化合物と活性ヨウ素化剤とを、高速混合器を備えた流通反応装置(以下、「マイクロリアクター」とも称する)に導入して連続的に前記芳香族化合物の芳香核の水素をヨウ素で置換することを特徴とする、芳香族ヨウ素化合物の製造方法である。
本発明によれば、高速混合器を備えた流通反応装置を用いて連続的に芳香族ヨウ素化合物をヨウ素化することにより、取扱いが簡便で安全性が高い手法により色調に優れる芳香族ヨウ素化合物が高収率で製造されうる。なお、本発明の製造方法により色調に優れる芳香族ヨウ素化合物が製造されうるメカニズムは完全には明らかとはなっていないが、所望のモル数のヨウ素により芳香族化合物の芳香核の水素が置換されることにより、所望の芳香族ヨウ素化合物(例えば、モノヨウ素化体)の選択率が向上することによるものと推定される。ただし、上記のメカニズムはあくまでも推測に基づくものであって、実際には上記のメカニズム以外のメカニズムにより本発明の作用効果が得られていたとしても、本発明の技術的範囲は上記のメカニズムによって何ら限定されることはない。
以下、本発明の製造方法について、工程順に詳細に説明する。
まず、原料化合物である芳香族化合物および活性ヨウ素化剤を準備する。
本発明の製造方法における原料化合物の1つである「芳香族化合物」は、芳香核に結合した2個以上の水素原子を有する芳香族化合物である。これは、芳香核に結合した水素原子がただ1個である芳香族化合物を原料化合物として用いた場合には、ヨウ素により置換されうる水素原子が1個である、すなわち、モノヨウ素化体のみしか製造されえないため、色調に優れる生成物を得るという本発明の目的が、本発明を用いなくとも達成可能なためである。
なお、本発明の製造方法において用いられうる芳香族化合物としては、後述するマイクロリアクターに導入されうるものであれば、芳香族ヨウ素化合物の原料化合物として従来用いられている芳香族化合物を広くその対象とすることができる。また、場合によっては、従来ヨウ素化反応に用いられたことのない化合物が本発明の芳香族化合物として用いられてもよい。このような芳香族化合物としては、例えば、炭素数6〜30の芳香族化合物が好適に用いられ、一例として、ベンゼンなどの単環芳香族炭化水素化合物;ペンタレン、インデン、ナフタレン、アズレン、へブタレン、ビフェニレン、フルオレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン、フルオランテン、アセフェナントリレン、トリフェニレン、ビレン、ナルタセンなどの縮合多環芳香族炭化水素化合物;ピリジン、ピリダジン、インドール、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、プリン、カルバゾール、ベンゾオキサゾール、チアントレンなどの複素環芳香族化合物が挙げられ、これらの芳香族化合物は、例えば、炭素数1〜20のアルキル基、水酸基、アミノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン(Cl,Br,I)等の置換基を有していてもよいフェニル基などにより置換されていてもよい。
本発明では、芳香族化合物1モルに対して1モルの活性ヨウ素化剤を反応させた場合に、ジヨウ素化体やトリヨウ素化体などが副生しうる芳香族化合物を用いると、本発明の作用効果がより一層発揮されうるため好ましい。かような芳香族化合物として、具体的には、アニソール、tert−ブチルベンゼン、1,2−ジメトキシベンゼン、1,3−ジメトキシベンゼン、1,4−ジメトキシベンゼン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、トルエン、フルオレン、ビフェニル、ナフタレン、9,10−ジヒドロフェナントレン、アントラセン、p−ヒドロキシ安息香酸、m−ターフェニル、p−ターフェニル、1,3,5−トリフェニルベンゼン、トリフェニルアミン、フェニルエーテル、フルオロベンゼン、フェニルアセテート、アミノエチルベンゼン、フェノール、メシチレン、1,3,5−トリメトキシベンゼン、1,2,4−トリメトキシベンゼンなどがある。なかでも、アニソール、tert−ブチルベンゼン、1,2−ジメトキシベンゼン、1,3−ジメトキシベンゼン、1,4−ジメトキシベンゼン、フルオレン、ビフェニル、1,10−ジヒドロフェナントン、m−ターフェニル、p−ターフェニルが好ましく用いられうる。
本発明の製造方法における原料化合物のもう一方である「活性ヨウ素化剤」についても特に制限はないが、例えば、ヨウ素、一塩化ヨウ素、ヨウ素酸、過ヨウ素酸、ヨウ素化水素酸、ヨウ素化カリウム、ヨウ素化ナトリウム、N−ヨードスクシンイミド、N,N’−ジヨード−5,5−ジメチルヒダントイン、ビスビリジンヨード(I)テトラフルオロボレートなどが挙げられる。また、ヨウ素の電解酸化またはヨウ素化合物の電解酸化により生成するヨウ素陽イオンを反応活性剤とする化合物や、酸化剤によるヨウ素またはヨウ素化合物の酸化により生成するヨウ素陽イオンを反応活性剤とする化合物もまた、本発明における活性ヨウ素化剤として用いられうる。この際、反応活性剤を生成させるための酸化剤としては、例えば、過硫酸、ヨウ素酸、過ヨウ素酸などが挙げられるが、これらに限定されることはない。なかでも、酸化剤によるヨウ素またはヨウ素化合物の酸化により生成するヨウ素陽イオンを反応活性剤とする化合物、一塩化ヨウ素、N−ヨードスクシンイミド、N,N’−ジヨード−5,5−ジメチルヒダントイン、ビスビリジンヨード(I)テトラフルオロボレートなどが好ましく用いられうる。これらの化合物を活性ヨウ素化剤として用いると、溶液の形態では溶液中に活性化されたヨウ素陽イオンが存在し、溶液の形態でマイクロリアクターへ導入でき、芳香族化合物の溶液と直接反応させられる点で好適である。なお、上述した「ヨウ素の電解酸化またはヨウ素化合物の電解酸化により生成するヨウ素陽イオンを反応活性剤とする化合物」は、従来公知の方法で調製されうる。例えば、白金電極を有し、グラスフィルターで隔離された電解槽を使用し、陽極には、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートのアセトニトリル溶液とヨウ素の混合液を仕込み、陰極には、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートのアセトニトリル溶液およびトリフルオロメチルスルホン酸を仕込み、冷却しながらヨウ素に対して2〜2.2F/mol程度の電気量で通電すると、上記の化合物を陽極室に得ることができる。
本発明の好ましい形態においては、芳香核に結合したn(nは2以上の整数)個以上の水素原子を有する前記芳香族化合物1モルに対し、前記活性ヨウ素化剤を(m−0.4)モル以上(m+0.4)モル以下(ヨウ素原子換算)(mは1≦m≦n−1を満たす整数)の割合で前記流通反応装置に導入する。これにより、前記水素原子がmモルのヨウ素により置換される。化学量論的には、mモルヨウ素化体を製造するには、芳香族化合物1モルに対してmモルの活性ヨウ素化剤を用いればよいが、これに限らず上記の範囲の量の活性ヨウ素化剤を導入することで、芳香族化合物の芳香核に結合した水素原子がm個のヨウ素により置換された芳香族ヨウ素化合物が選択的に製造されうる。なお、活性ヨウ素化剤の導入量が(m−0.4)モルを下回ると、(m−1)モルのヨウ素により置換されたヨウ素化体の割合が増加し(すなわち、mモルヨウ素化体の選択性が低下し)、分離精製が必要となってしまい、製造コストが高騰する場合がある。一方、活性ヨウ素化剤の導入量が(m+0.4)モルを超えると、逆に(m+1)モルのヨウ素により置換されたヨウ素化体の割合が増加し(すなわち、同様にmモルヨウ素化体の選択性が低下し)、やはり分離精製が必要となってしまい、製造コストが高騰する場合がある。
本発明で使用する高速混合器を備えた流通反応装置としては、流体が連続的に流入して反応し系外に流出するタイプの反応装置であって、少なくも2つの流体混合部と当該流体混合部と連通するチューブ状の反応部とを有すればその具体的な形態は特に限定されない。従って、撹拝槽型反応器、管型反応器などがいずれも好適に用いられうる。流通反応装置は、市販品であってもよいし、自ら作製したものであってもよい。
一般に、反応速度が拡散速度よりも速い場合は反応制御が困難となるため、撹拌等の手段により、拡散速度が反応速度よりも速くなるように反応液を混合する。流通反応装置の備える高速混合器は、この混合の手段のために用いられるものであり、拡散速度が反応速度よりも速くなるように反応液を混合できればその具体的な形態は特に制限されない。しかしながら、従来の機械的な撹拌や混合等の手段によって高められる拡散速度以上に反応速度が速い場合に、高速混合器として、マイクロ空間を利用することでより拡散速度を高めうる装置(マイクロミキサー)を備えた流通反応装置(マイクロリアクター)を用いて拡散速度を反応速度より速くすれば反応制御に有効であり、特に好適である。反応速度が拡散速度よりも速い反応系では、マクロ空間で反応を行なった場合、反応溶液が均一になる前に主反応が終了し、部分的に試薬が過剰に存在するため副反応が進行しやすいが、マイクロミキサーを使用すると、混合が迅速かつ均一に行なわれるため副反応が抑制されるためである。換言すれば、本発明の他の好ましい形態においては、流通反応装置備える高速混合器において、芳香族化合物と活性ヨウ素化剤との混合時間が、芳香族化合物と活性ヨウ素化剤との反応時間よりも短い。かような形態によれば、副反応の進行前に芳香族化合物と活性ヨウ素化剤とが混合しうるため、選択性のより一層の向上が図られる。
本発明において用いられるマイクロリアクターの具体的な形態について特に制限はないが、各流体の流路の等価直径は、好ましくは1〜10,000μm、より好ましくは10〜500μ、特に好ましくは20〜100μmである。等価直径が1μmを下回ると、導入する際の圧力が大きくなり不利であり、10,000μmを超えると混合後の均一性が劣る場合がある。また、高速混合器における混合方式も特に制限されず、スリット型でも分配再結合型でもよい。なお、「等価直径」とは、流路断面が円形であると仮定した場合に、流路断面積から算出される円の直径を意味する。ただし、本発明において、流路の断面形状が円形のみに制限されることはない。
本発明では、芳香族化合物と活性ヨウ素化剤とをマイクロリアクターへ導入する際の各溶液の導入線速度の合計が10cm/秒以上、好ましくは15cm/秒以上、特に好ましくは50cm/秒以上であることが好ましい。10cm/秒を下回ると、十分な混合が得られず選択性が低下するため、不利である。
マイクロリアクターについてのその他の具体的な形態については、特に制限されることなく、従来公知の知見(例えば、日本特表2003−502144号公報、日本特開2003−1077号公報など)が適宜参照されうる。
本発明の製造方法において、反応装置としてマイクロリアクターを使用すると、原料が直ちに接触して原料どうしの混合および反応が進行する。従って、反応が速やかに進行し、反応時間が短縮されうる。例えば、芳香族化合物1モルに対して活性ヨウ素化剤をmモル導入すると、微細空間で両者が1:mの割合で混合されて反応が進行するため、副生物の発生が抑制され、その結果効率的にモノヨウ素化体が製造されうる。
本発明の好ましい形態において、特にモノヨウ素化体を高選択率で製造する場合には、芳香族化合物1モルに対し、活性ヨウ素化剤を0.6モル以上1.4モル以下(ヨウ素原子換算)、好ましくは0.9〜1.3モル、特に好ましくは0.9〜1.0モルの割合でマイクロリアクターに導入する。後述する実施例で示すように、電解酸化により得たヨウ素を活性ヨウ素化剤として使用し、芳香族化合物として1,3−ジメトキシベンゼンを使用し、アセトニトリル溶媒中で両者を1:1モルで反応させ、1,3−ジメトキシベンゼンのモノヨウ素化体を製造すると、モノヨウ素化体の選択率は98.6%であり、ジヨウ素化体の選択率は1.4%であった。このように、本発明によれば、反応する芳香族化合物の分子数に対するヨウ素原子の原子数の比率を低減させることなく、モノヨウ素化体を高選択的に、かつ高収率で得ることができる。ここで、この反応式を以下に示す。
Figure 0004726806
なお、上述した好ましい形態によりモノヨウ素化体を得ようとする場合には、ジヨウ素化体やトリヨウ素化体などの副生物の生成は抑制されてモノヨウ素化体の選択率が向上しうるが、ヨウ素の置換位置は制御されることはない。従って、ヨウ素により置換される際の配向性は従来の化学法則に基づき、モノヨウ素化体が高収率で製造される。上述の例に示す1,3−ジメトキシベンゼンにおいては、その配向性から、2位および5位はヨウ素により置換されにくい。以下に、アニソールと活性ヨウ素化剤との反応を示すが、モノヨウ素化体はオルト置換体とパラ置換体の混合物として得られる。なお、バッチ式および本発明のマイクロフロー式のそれぞれによる、モノヨウ素化体のオルト置換体とパラ置換体との生成比、並びにモノヨウ素化体およびジヨウ素化体の生成率の比(選択比)を下記の表1に示す。
Figure 0004726806
Figure 0004726806
本発明において芳香族化合物に活性ヨウ素化剤を作用させて従来技術(バッチ式)よりも選択的に製造しうる、モノヨウ素化体の場合の主要な構造式およびジヨウ素化体の場合の主要な構造式を以下に示す。
Figure 0004726806
Figure 0004726806
本発明の好ましい形態において、特にジヨウ素化体を高選択率で製造しようとする場合には、芳香族化合物1モルに対し、活性ヨウ素化剤を1.6モル以上2.4モル以下(ヨウ素原子換算)、好ましくは1.8〜2.3モル、特に好ましくは2.0〜2.2モルの割合でマイクロリアクターに導入する。かような形態によれば、ジヨウ素化体を高選択的に合成できるばかりでなく、マイクロリアクターにおける効率的な拡散混合により反応が効率的に進行し、ジヨウ素化体の収率もまた、向上しうる。
さらに、特にトリヨウ素化体を高選択率で製造しようとする場合には、芳香族化合物1モルに対し、活性ヨウ素化剤を2.6モル以上3.4モル以下(ヨウ素原子換算)、好ましくは2.8〜3.3モル、特に好ましくは2.9〜3.2モルの割合でマイクロリアクターに導入する。例えば、モノヨウ素化体、ジヨウ素化体、トリヨウ素化体がそれぞれ他の中間体などとして有用な場合には、上記の配合比で芳香族化合物および活性ヨウ素化剤をマイクロリアクターに導入することで、これらを作り分けることが可能となる。以下に、1,3,5−トリフェニルベンゼンおよびトリフェニルアミンの主要なモノヨウ素化体、ジヨウ素化体、およびトリヨウ素化体の構造を示す。
Figure 0004726806
本発明において、芳香族化合物および活性ヨウ素化剤は、通常、それぞれ溶媒に溶解した溶液の形態で、または溶媒に分散した分散液の形態でマイクロリアクターに導入される。
芳香族化合物を溶解させる溶媒としては、それ自体が活性ヨウ素化剤と反応せず、反応後の分離が容易な溶媒であって、芳香族化合物および得られた芳香族ヨウ素化合物の双方を溶解するものが好ましい。このような溶媒としては、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどが挙げられる。
一方、活性ヨウ素化剤を溶解させる溶媒としては、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどが挙げられる。
本発明においては、マイクロリアクターに芳香族化合物および活性ヨウ素化剤を導入して反応させる点に特徴があり、反応温度は使用する化合物や反応系に対応して適宜選択すればよい。また、反応時間、すなわちマイクロリアクターの反応部における滞留時間も反応系に対応して適宜選択することができる。
本発明の製造方法により製造される芳香族ヨウ素化合物は、有機EL材料の製造や製薬などの技術分野に有用である。特に、本発明によれば、ヨウ素化反応における特有の問題であった生成物の着色の問題の発生が効果的に抑制されうるため、さらなる精製工程によって生じる製造コストの高騰が回避され、簡便かつ安全な手法により、安価に芳香族ヨウ素化合物が製造されうる。
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は何ら本発明を制限するものではない。
(参考例)
白金電極と攪拌子を備えたグラスフィルターで隔離されたH型2重電解槽の陽極液室にヨウ素127mg(0.5mmol)および0.3Mテトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートのアセトニトリル溶液8mlを仕込み、陰極液室にトリフルオロメチルスルホン酸79mg(0.526mmol)および0.3Mテトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートのアセトニトリル溶液8mlを仕込んだ。次いで、氷水浴にて0〜5℃に冷却し、マグネチックスターラーで攪拌しながら10mAの電流を2F/molの電流量で通電した。その結果、陽極液室に1.0mmol相当の電解酸化されたヨウ素が得られた。この陽極室液を、後述する実施例において活性ヨウ素化剤として使用した。
(実施例1−1)
等価直径が80μmの高速混合器(IMM社製、商品名SIMM−V2)の出口に、反応部として外径1/16インチ、内径0.5mm、長さ2mのテフロンチューブを接続した流通反応装置を用意した。高速混合器の導入口においては、外径1/16インチ、内径0.5mmのテフロンチューブを介してシリンジを接続した。
100ml三角フラスコに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30ml、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液1ml、およびジエチルエーテル30mlを仕込み、マグネチックスターラーで攪拌しつつ氷水浴にて0℃まで冷却した。高速混合器および反応部も氷水浴に浸けて0℃に冷却した。反応部の出口は三角フラスコの水層に導入した。
上記の参考例で得た活性ヨウ素化剤の全量を高速混合器の導入管に接続した。また、1,3−ジメトキシベンゼン138mg(1.0mmol)を、活性ヨウ素化剤と同量のアセトニトリルに溶解させた後、10mlのシリンジに仕込み高速混合器の導入管に接続した。各シリンジをシリンジポンプにセットし、各シリンジからの流速が3.0ml/minになるように調整し、高速混合器に液を導入して、ヨウ素化反応を行った。各溶液の導入線速度の合計は50.9cm/秒であった。なお、反応により得られた反応液は淡黄色を呈していた。
送液終了後に、水層とエーテル層とを分液した。エーテル層を減圧濃縮し、10cmシリカゲルカラムにかけて、100mlのエーテルでカラム内から反応物を溶出させた。溶媒を減圧濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30mlおよびヘキサン50mlを加えて抽出を行った。分液を行い、ヘキサン層を減圧濃縮乾固させて、反応物223.9mgを得た。
反応物をNMR分析およびGC分析した結果、1,3−ジメトキシベンゼン19.6mg、4−ヨード−1,3−ジメトキシベンゼン199.7mg(0.756mmol)、4,6−ジヨード−1,3−ジメトキシベンゼン4.7mg(0.012mmol)が得られた。すなわち、モノヨウ素化体とジヨウ素化体との生成率の比は98.4:1.6であった。
(実施例1−2)
実施例1−1と同様の条件で高速混合器への導入速度を0.2ml/minで行い、同様の後処理を行って、反応物256.7mgを得た。各溶液の導入線速度の合計は3.4cm/秒であった。なお、反応により得られた反応液は淡黄色を呈していた。
反応物をNMR分析およびGC分析した結果、1,3−ジメトキシベンゼン24.5mg、4−ヨード−1,3−ジメトキシベンゼン205.2mg(0.777mmol)、4,6−ジヨード−1,3−ジメトキシベンゼン26.9mg(0.069mmol)が得られた。すなわち、モノヨウ素化体とジヨウ素化体との生成率の比は91.8:8.2であった。
(実施例1−3)
実施例1−1と同様の条件で高速混合器への導入速度を1.0ml/minで行い、同様の後処理を行って、反応物219.3mgを得た。各溶液の導入線速度の合計は17.0cm/秒であった。なお、反応により得られた反応液は淡黄色を呈していた。
反応物をNMR分析およびGC分析した結果、1,3−ジメトキシベンゼン16.0mg、4−ヨード−1,3−ジメトキシベンゼン193.1mg(0.731mmol)、4,6−ジヨード−1,3−ジメトキシベンゼン10.2mg(0.026mmol)が得られた。すなわち、モノヨウ素化体とジヨウ素化体との生成率の比は96.6:3.4であった。
(実施例1−4)
実施例1−1と同様の条件で高速混合器への導入速度を2.0ml/minで行い、同様の後処理を行って、反応物209.3mgを得た。各溶液の導入線速度の合計は34.0cm/秒であった。なお、反応により得られた反応液は淡黄色を呈していた。
反応物をNMR分析およびGC分析した結果、1,3−ジメトキシベンゼン18.4mg、4−ヨード−1,3−ジメトキシベンゼン185.3mg(0.702mmol)、4,6−ジヨード−1,3−ジメトキシベンゼン5.5mg(0.014mmol)が得られた。すなわち、モノヨウ素化体とジヨウ素化体との生成率の比は98.0:2.0であった。
(実施例1−5)
実施例1−1と同様の条件で高速混合器への導入速度を5.0ml/minで行い、同様の後処理を行って、反応物221.3mgを得た。各溶液の導入線速度の合計は84.9cm/秒であった。なお、反応により得られた反応液は淡黄色を呈していた。
反応物をNMR分析およびGC分析した結果、1,3−ジメトキシベンゼン19.5mg、4−ヨード−1,3−ジメトキシベンゼン193.4mg(0.732mmol)、4,6−ジヨード−1,3−ジメトキシベンゼン3.5mg(0.009mmol)が得られた。すなわち、モノヨウ素化体とジヨウ素化体との生成率の比は98.8:1.2であった。
(実施例1−6)
等価直径が80μmの高速混合器(IMM社製、商品名SIMM−V2)の出口に、反応部として外径1/16インチ、内径0.5mm、長さ2mのテフロンチューブを接続した流通反応装置を用意した。高速混合器の導入口においては、外径1/16インチ、内径0.5mmのテフロンチューブを介してシリンジを接続した。
100ml三角フラスコに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30ml、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液1ml、およびジエチルエーテル30mlを仕込み、マグネチックスターラーにて攪拌し、氷水浴にて0℃まで冷却した。高速混合器および反応部も氷水浴に浸け0℃に冷却した。反応部の出口は三角フラスコの水層に導入した。
上記の参考例で得た活性ヨウ素化剤の全量を高速混合器の導入管に接続した。また、1,2−ジメトキシベンゼン138mg(1.0mmol)を、活性ヨウ素化剤と同量のアセトニトリルに溶解した後、10mlのシリンジに仕込み、高速混合器の導入管に接続した。各シリンジをシリンジポンプにセットし、各シリンジからの流速が3.0ml/minになるように調整し、高速混合器に液を導入して、ヨウ素化反応を行った。各溶液の導入線速度の合計は50.9cm/秒であった。なお、反応により得られた反応液は淡黄色を呈していた。
送液終了後に、水層とエーテル層とを分液した。エーテル層を減圧濃縮し、10cmシリカゲルカラムにかけて、100mlのエーテルでカラム内から反応物を溶出させた。溶媒を減圧濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30mlおよびヘキサン50mlを加えて抽出を行った。分液を行い、ヘキサン層を減圧濃縮乾固させて、反応物178.8mgを得た。
反応物をNMR分析およびGC分析した結果、1,2−ジメトキシベンゼン15.3mg、4−ヨード−1,2−ジメトキシベンゼン161.8mg(0.613mmol)、4,5−ジヨード−1,2−ジメトキシベンゼン2.9mg(0.007mmol)が得られた。すなわち、モノヨウ素化体とジヨウ素化体との生成率の比は98.9:1.1であった。
(実施例1−7)
等価直径が80μmの高速混合器(IMM社製、商品名SIMM−V2)の出口に、反応部として外径1/16インチ、内径0.5mm、長さ2mのテフロンチューブを接続した流通反応装置を用意した。高速混合器の導入口においては、外径1/16インチ、内径0.5mmのテフロンチューブを介してシリンジを接続した。
100ml三角フラスコに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30ml、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液1ml、およびジエチルエーテル30mlを仕込み、マグネチックスターラーにて攪拌し氷水浴にて0℃まで冷却した。高速混合器および反応部も氷水浴に浸け0℃に冷却した。反応部の出口は三角フラスコの水層に導入した。
上記の参考例で得た活性ヨウ素化剤の全量を高速混合器の導入管に接続した。また、1,4−ジメトキシベンゼン138mg(1.0mmol)を、活性ヨウ素化剤と同量のアセトニトリルに溶解した後、10mlのシリンジに仕込み、高速混合器の導入管に接続した。各シリンジをシリンジポンプにセットし、各シリンジからの流速が3.0ml/minになるように調整し、高速混合器に液を導入して、ヨウ素化反応を行った。各溶液の導入線速度の合計は50.9cm/秒であった。なお、反応により得られた反応液は淡黄色を呈していた。
送液終了後に、水層とエーテル層とを分液した。エーテル層を減圧濃縮し、10cmシリカゲルカラムにかけて、100mlのエーテルでカラム内から反応物を溶出させた。溶媒を減圧濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30mlおよびヘキサン50mlを加えて抽出を行った。分液を行い、ヘキサン層を減圧濃縮乾固させて、反応物222.3mgを得た。
反応物をNMR分析およびGC分析した結果、1,4−ジメトキシベンゼン19.9mg、3−ヨード−1,4−ジメトキシベンゼン185.2mg(0.701mmol)、3,6−ジヨード−1,4−ジメトキシベンゼン17.2mg(0.044mmol)が得られた。すなわち、モノヨウ素化体とジヨウ素化体との生成率の比は94.1:5.9であった。
(実施例1−8)
等価直径が80μmの高速混合器(IMM社製、商品名SIMM−V2)の出口に、反応部として外径1/16インチ、内径0.5mm、長さ2mのテフロンチューブを接続した流通反応装置を用意した。高速混合器の導入口においては、外径1/16インチ、内径0.5mmのテフロンチューブを介してシリンジを接続した。
100ml三角フラスコに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30ml、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液1ml、およびジエチルエーテル30mlを仕込み、マグネチックスターラーにて撹拝し氷水浴にて0℃まで冷却した。高速混合器および反応部も氷水浴に浸け0℃に冷却した。反応部の出口は三角フラスコの水層に導入した。
上記の参考例で得た活性ヨウ素化剤の全量を高速混合器の導入管に接続した。また、フルオレン166.7mg(1.00mmol)を、活性ヨウ素化剤と同量のアセトニトリルに溶解した後、10mlのシリンジに仕込み、高速混合器の導入管に接続した。各シリンジをシリンジポンプにセットし、各シリンジからの流速が3.0ml/minになるように調整し、高速混合器に液を導入して、ヨウ素化反応を行った。各溶液の導入線速度の合計は50.9cm/秒であった。なお、反応により得られた反応液は淡黄色を呈していた。
送液終了後に、水層とエーテル層を分液した。エーテル層を減圧濃縮し、10cmシリカゲルカラムにかけて、100mlのエーテルでカラム内から反応物を溶出させた。溶媒を減圧濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30mlおよびヘキサン50mlを加えて抽出を行った。分液を行い、ヘキサン層を減圧濃縮乾固させて、反応物209.6mgを得た。
反応物をNMR分析およびGC分析した結果、フルオレン72.5mg、2−ヨード−9H−フルオレン124.9mg(0.428mmol)、2,7−ジヨード−9H−フルオレン12.2mg(0.029mmol)が得られた。すなわち、モノヨウ素化体とジヨウ素化体との生成率の比は93.6:6.4であった。
(実施例1−9)
実施例1−8と同様の装置で反応温度を25℃に設定してヨウ素化反応を行って、反応物223.3mgを得た。なお、反応により得られた反応液は淡黄色を呈していた。
反応物をNMR分析およびGC分析した結果、フルオレン63.3mg、2−ヨード−9H−フルオレン148.1mg(0.507mmol)、2,7−ジヨード−9H−フルオレン11.8mg(0.028mmol)が得られた。すなわち、モノヨウ素化体とジヨウ素化体との生成率の比は94.7:5.3であった。
(実施例10)
等価直径が80μmの高速混合器(IMM社製、商品名SIMM−V2)の出口に、反応部として外径1/16インチ、内径0.5mm、長さ2mのテフロンチューブを接続した流通反応装置を用意した。高速混合器の導入口においては、外径1/16インチ、内径0.5mmのテフロンチューブを介してシリンジを接続した。
100ml三角フラスコに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30ml、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液1ml、ジエチルエーテル30mlを仕込み、マグネチックスターラーにて撹拝し氷水浴にて0℃まで冷却した。高速混合器および反応部も氷水浴に浸け0℃に冷却した。反応部の出口は三角フラスコの水層に導入した。
上記の参考例で得た活性ヨウ素化剤の全量を高速混合器の導入管に接続した。また、ビフェニル154.2mg(1.00mmol)を、活性ヨウ素化剤と同量のアセトニトリルに溶解した後、10mlのシリンジに仕込み、高速混合器の導入管に接続した。各シリンジをシリンジポンプにセットし、各シリンジからの流速が3.0ml/minになるように調整し、高速混合器に液を導入して、ヨウ素化反応を行った。各溶液の導入線連度の合計は50.9cm/秒であった。なお、反応により得られた反応液は淡黄色を呈していた。
送液終了後、水層とエーテル層とを分液した。エーテル層を減圧濃縮し、10cmシリカゲルカラムにかけて、100mlのエーテルでカラム内から反応物を溶出させた。溶媒を減圧濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30mlおよびヘキサン50mlを加えて抽出を行った。分液を行い、ヘキサン層を減圧濃縮乾固させて、反応物223.2mgを得た。反応物をNMR分析およびGC分析した結果、ビフェニル50.8mg、4−ヨードビフェニル151.8mg(0.542mmol)、4,4’−ジヨードビフェニル20.6mg(0.051mmol)が得られた。すなわち、モノヨウ素化体とジヨウ素化体との生成率の比は91.4:8.6であった。
(実施例1−11)
実施例1−1と同様の条件で1,3−ジメトキシベンゼンの量を112mg(0.81mmol)に減らして反応を行い、同様の後処理を行って、反応物204mgを得た。なお、反応により得られた反応液は淡黄色を呈していた。
反応物をNMR分析およびGC分析した結果、1,3−ジメトキシベンゼン4.1mg、4−ヨード−1,3−ジメトキシベンゼン184.3mg(0.698mmol)、4,6−ジヨード−1,3−ジメトキシベンゼン15.5mg(0.040mmol)が得られた。すなわち、モノヨウ素化体とジヨウ素化体との生成率の比は94.6:5.4であった。
(実施例1−12)
実施例1−6と同様の条件で1,2−ジメトキシベンゼンの量を110mg(0.80mmol)に減らして反応を行い、同様の後処理を行って、反応物204mgを得た。なお、反応により得られた反応液は淡黄色を呈していた。
反応物をNMR分析およびGC分析した結果、1,2−ジメトキシベンゼン4.1mg、4−ヨード−1,2−ジメトキシベンゼン184.3mg(0.662mmol)、4,5−ジヨード−1,2−ジメトキシベンゼン7.7mg(0.020mmol)が得られた。すなわち、モノヨウ素化体とジヨウ素化体との生成率の比は97.1:2.9であった。
(実施例1−13)
等価直径が80μmの高速混合器(IMM社製、商品名SIMM−V2)の出口に、反応部として外径1/16インチ、内径0.5mm、長さ2mのテフロンチューブを接続した流通反応装置を用意した。高速混合器の導入口においては、外径1/16インチ、内径0.5mmのテフロンチューブを介してシリンジを接続した。
100ml三角フラスコに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30ml、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液1ml、およびジエチルエーテル30mlを仕込み、マグネチックスターラーで攪拌しつつ温浴にて40℃まで加温した。高速混合器および反応部も温浴に浸けて40℃に加温した。反応部の出口は三角フラスコの水層に導入した。
上記の参考例で得た活性ヨウ素化剤の全量を高速混合器の導入管に接続した。また、1,3−ジメトキシベンゼン62.8mg(0.454mmol)を、活性ヨウ素化剤と同量のアセトニトリルに溶解させた後、10mlのシリンジに仕込み高速混合器の導入管に接続した。各シリンジをシリンジポンプにセットし、各シリンジからの流速が3.0ml/minになるように調整し、高速混合器に液を導入して、ヨウ素化反応を行った。各溶液の導入線速度の合計は50.9cm/秒であった。なお、反応により得られた反応液は淡黄色を呈していた。
送液終了後に、水層とエーテル層とを分液した。エーテル層を減圧濃縮し、10cmシリカゲルカラムにかけて、100mlのエーテルでカラム内から反応物を溶出させた。溶媒を減圧濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30mlおよびヘキサン50mlを加えて抽出を行った。分液を行い、ヘキサン層を減圧濃縮乾固させて、反応物148.2mgを得た。
反応物をNMR分析およびGC分析した結果、1,3−ジメトキシベンゼン9.1mg、4,6−ジヨード−1,3−ジメトキシベンゼン134.8mg(0.346mmol)、4−ヨード−1,3−ジメトキシベンゼン4.3mg(0.016mmol)が得られた。すなわち、ジヨウ素化体とモノヨウ素化体との生成率の比は95.6:4.4であった。
(実施例1−14)
100mlの三角フラスコに一塩化ヨウ素1431.0mg(8.81mmol)、およびアセトニトリル70.47ml(55.11g)を仕込み、活性ヨウ素化剤として使用した(8mlに一塩化ヨウ素162.4mg(1.00mmol)が含まれるように調製した)。同様に100mlの三角フラスコに1,3−ジメトキシベンゼン1246.0mg(9.02mmol)、およびアセトニトリル71.46ml(55.88g)を仕込み、基質として使用した(8mlに1,3−ジメトキシベンゼン139.5mg(1.01mmol)が含まれるように調製した)。
等価直径が80μmの高速混合器(IMM社製、商品名SIMM−V2)の出口に、反応部として外径1/16インチ、内径0.5mm、長さ2mのテフロンチューブを接続した流通反応装置を用意した。高速混合器の導入口においては、外径1/16インチ、内径0.5mmのテフロンチューブを介してシリンジを接続した。
100ml三角フラスコに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30ml、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液3ml、ジエチルエーテル30mlを仕込み、マグネチックスターラーで撹拝した。反応部を50℃の温水浴に浸け、反応部の出口は三角フラスコの水層に導入した。
上記で調製した一塩化ヨウ素/アセトニトリル溶液8mlを10mlのシリンジに仕込み、高速混合器の導入管に接続した。また、1,3−ジメトキシベンゼン/アセトニトリル溶液8mlを10mlのシリンジに仕込み、高速混合器の導入管に接続した。各シリンジをシリンジポンプにセットし、各シリンジからの流速が3.0ml/minになるように調整し、高速混合器に液を導入して、ヨウ素化反応を行った。各溶液の導入線速度の合計は50.9cm/秒であった。なお、反応により得られた反応液は淡黄色を呈していた。
送液終了後、水層とエーテル層とを分液した。エーテル層を減圧濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30mlおよびヘキサン50mlを加えて抽出を行った。分液を行い、ヘキサン層を減圧濃縮乾固させて、反応物211.6mgを得た。
反応物をNMR分析およびGC分析した結果、1,3−ジメトキシベンゼン45.5mg、4−ヨード−1,3−ジメトキシベンゼン164.2mg(0.622mmol)、4,6−ジヨード−1,3−ジメトキシベンゼン1.9mg(0.005mmol)が得られた。すなわち、モノヨウ素化体とジヨウ素化体との生成率の比は99.2:0.8であった。
(比較例1−1)
1,3−ジメトキシベンゼン138mg(1.0mmol)、アセトニトリル8ml、撹拌子を50mlナスフラスコに仕込み、マグネチックスターラーにて攪拌し氷水浴にて0℃まで冷却した。上記の参考例で調製した活性ヨウ素化剤の全量を加え、0℃で1時間反応を行った。
反応液を減圧濃縮し、10cmシリカゲルカラムにかけて、100mlのエーテルでカラム内から反応物を溶出させた。溶媒を減圧濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30mlおよびヘキサン50mlを加えて抽出を行った。なお、反応により得られた反応液はヨウ素の遊離等により褐色を呈していた。分液を行い、ヘキサン層を減圧濃縮乾固させて、反応物255.5mgを得た。
反応物をNMR分析およびGC分析した結果、1,3−ジメトキシベンゼン31.8mg、4−ヨード−1,3−ジメトキシベンゼン165.8mg(0.628mmol)、4,6−ジヨード−1,3−ジメトキシベンゼン38.0mg(0.097mmol)が得られた。モノヨウ素化体とジヨウ素化体との生成率の比は86.6:13.4であった。
(比較例1−2)
1,2−ジメトキシベンゼン138mg(1.0mmol)、アセトニトリル8ml、撹拌子を50mlナスフラスコに仕込み、マグネチックスターラーにて攪拌し氷水浴にて0℃まで冷却した。上記の参考例で調製した活性ヨウ素化剤の全量を加え、0℃で1時間反応を行った。
反応液を減圧濃縮し、10cmシリカゲルカラムにかけて、100mlのエーテルでカラム内から反応物を溶出させた。溶媒を減圧濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30mlおよびヘキサン50mlを加えて抽出を行った。なお、反応により得られた反応液はヨウ素の遊離等により褐色を呈していた。分液を行い、ヘキサン層を減圧濃縮乾固させて、反応物205.6mgを得た。
反応物をNMR分析およびGC分析した結果、1,2−ジメトキシベンゼン29.3mg、4−ヨード−1,2−ジメトキシベンゼン168.6mg(0.638mmol)、4,6−ジヨード−1,3−ジメトキシベンゼン12.2mg(0.031mmol)が得られた。モノヨウ素化体とジヨウ素化体との生成率の比は95.4:4.6であった。
(比較例1−3)
1,4−ジメトキシベンゼン138mg(1.0mmol)、アセトニトリル8ml、撹拌子を50mlナスフラスコに仕込み、マグネチックスターラーにて攪拌し氷水浴にて0℃まで冷却した。上記の参考例で調製した活性ヨウ素化剤の全量を加え0℃で1時間反応を行った。反応液を減圧濃縮し、10cmシリカゲルカラムにかけて、100mlのエーテルでカラム内から反応物を溶出させた。溶媒を減圧濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30mlおよびヘキサン50mlを加えて抽出を行った。なお、反応により得られた反応液はヨウ素の遊離等により褐色を呈していた。分液を行い、ヘキサン層を減圧濃縮乾固させて、反応物223.2mgを得た。
反応物をNMR分析およびGC分析した結果、1,4−ジメトキシベンゼン15.9mg、3−ヨード−1,4−ジメトキシベンゼン168.6mg(0.646mmol)、4,6−ジヨード−1,3−ジメトキシベンゼン36.8mg(0.094mmol)が得られた。モノヨウ素化体とジヨウ素化体との生成率の比は87.3:12.7であった。
(比較例1−4)
フルオレン166.2mg(1.00mmol)、アセトニトリル8ml、撹拌子を50mlナスフラスコに仕込み、マグネチックスターラーにて攪拌し氷水浴にて0℃まで冷却した。上記の参考例で調製した活性ヨウ素化剤の全量を加え0℃で1時間反応を行った。反応液を減圧濃縮し、10cmシリカゲルカラムにかけて、100mlのエーテルでカラム内から反応物を溶出させた。溶媒を減圧濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30mlおよびヘキサン50mlを加えて抽出を行った。なお、反応により得られた反応液はヨウ素の遊離等により褐色を呈していた。分液を行い、ヘキサン層を減圧濃縮乾固させて、反応物280.8mgを得た。
反応物をNMR分析およびGC分析した結果、フルオレン62.3mg、2−ヨード−9H−フルオレン178.3mg(0.610mmol)、2,7−ジヨード−9H−フルオレン40.2mg(0.096mmol)が得られた。モノヨウ素化体とジヨウ素化体との生成率の比は86.4:13.6であった。
(比較例1−5)
ビフェニル154.2mg(1.00mmol)、アセトニトリル8ml、撹拌子を50mlナスフラスコに仕込み、マグネチックスターラーにて攪拌し氷水浴にて0℃まで冷却した。上記の参考例で調製した活性ヨウ素化剤の全量を加え0℃で1時間反応を行った。反応液を減圧濃縮し、10cmシリカゲルカラムにかけて、100mlのエーテルでカラム内から反応物を溶出させた。溶媒を減圧濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30mlおよびヘキサン50mlを加えて抽出を行った。なお、反応により得られた反応液はヨウ素の遊離等により褐色を呈していた。分液を行い、ヘキサン層を減圧濃縮乾固させて、反応物172.2mgを得た。
反応物をNMR分析およびGC分析した結果、ビフェニル18.9mg、4−ヨードビフェニル123.1mg(0.440mmol)、4,4’−ジヨードビフェニル30.2mg(0.074mmol)が得られた。すなわち、モノヨウ素化体とジヨウ素化体との生成率の比は85.5:14.5であった。
(比較例1−6)
1,3−ジメトキシベンゼン61.6mg(0.446mmol)、アセトニトリル8ml、撹拌子を50mlナスフラスコに仕込み、マグネチックスターラーにて攪拌し氷水浴にて0℃まで冷却した。上記の参考例で調製した活性ヨウ素化剤の全量を加え、40℃で1時間反応を行った。
反応液を減圧濃縮し、10cmシリカゲルカラムにかけて、100mlのエーテルでカラム内から反応物を溶出させた。溶媒を減圧濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30mlおよびヘキサン50mlを加えて抽出を行った。なお、反応により得られた反応液はヨウ素の遊離等により褐色を呈していた。分液を行い、ヘキサン層を減圧濃縮乾固させて、反応物107.3mgを得た。
反応物をNMR分析およびGC分析した結果、1,3−ジメトキシベンゼン6.3mg、4,6−ジヨード−1,3−ジメトキシベンゼン83.5mg(0.214mmol)、4−ヨード−1,3−ジメトキシベンゼン17.5mg(0.066mmol)が得られた。ジヨウ素化体とモノヨウ素化体との生成率の比は76.4:23.6であった。
(比較例1−7)
30ml三角フラスコに一塩化ヨウ素162.4mg(1.00mmol)およびアセトニトリル8mlを仕込み、活性ヨウ素化剤として使用した。同様に30ml三角フラスコに1,3−ジメトキシベンゼン138.0mg(1.00mmol)とアセトニトリル8mlを仕込み、基質として使用した。
調製した各々の溶液を50℃の温水浴に浸けた100mlナスフラスコに仕込み、窒素気流下で1時間撹拝し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30ml、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液2ml、ジエチルエーテル30mlを加え反応終了とした。
反応終了後、水層とエーテル層とを分液した。エーテル層を減圧濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30mlおよびヘキサン50mlを加えて抽出を行った。なお、反応により得られた反応液はヨウ素の遊離等により褐色を呈していた。分液を行い、ヘキサン層を減圧濃縮乾固させて、反応物243.4mgを得た。
反応物をNMR分析およびGC分析した結果、1,3−ジメトキシベンゼン17.0mg、4−ヨード−1,3−ジメトキシベンゼン209.4mg(0.793mmol)、4,6−ジヨード−1,3−ジメトキシベンゼン17.0mg(0.044mmol)が得られた。すなわち、モノヨウ素化体とジヨウ素化体との生成率の比は94.7:5.3であった。
Figure 0004726806
(結果)
(1)実施例1−1〜1−5の実験結果に基づいて、導入線速度とモノヨウ素化体選択率との関係を図1に示す。図1からは、1,3−ジメトキシベンゼンを基質として用いた場合には、芳香族化合物溶液と活性ヨウ素化剤溶液との合計の流速が50.9cm/秒である場合に最もモノ体選択率が高く、両者の合計した導入速度が17cm/秒を下回ると、急激にモノヨウ素化体選択率が低下することが示される。
(2)芳香族化合物として、1,3−ジメトキシベンゼンをヨウ素化した場合について、実施例1−1および比較例1−1の比較結果を表3に示す。表3から明らかなように、比較例1−1(バッチ式)の反応ではモノヨウ素化体の選択率が80%台であるのに対し、マイクロリアクターを用いて行うことにより、極めて短時間で選択率を98%以上にまで向上させうることが示される。また、収率も同様に向上することが判明した。
実施例1−1の反応時間はわずか3.9秒であるが、比較例1−1では3600秒を必要とした。このことから、マイクロリアクターを使用する本発明は、極めて生産効率に優れる方法であることが示される。
Figure 0004726806
(3)実施例1−13と比較例1−6との比較から、本発明によれば、マイクロリアクターを用いて芳香族化合物のジヨウ素化体を合成すると、ジヨウ素化体が高選択的に合成されうるが、ジヨウ素化体の収率もまた、向上しうることが示される。
(4)各実施例と各比較例との比較から、マイクロリアクターを用いて芳香族化合物をヨウ素化すると、反応により得られる反応液のヨウ素色の呈色も抑制されることが示される。従って、さらなる精製工程の簡略化が図られ、合成コストの削減に寄与しうる。
<モノヨウ素化体選択率に対する基質のモル比の影響>
下記の実験により、モノヨウ素化体選択率に対する基質のモル比の影響を調べた。
(実施例2−1)
等価直径が80μmの高速混合器(IMM社製、商品名SIMM−V2)の出口に、反応部として外径1/16インチ、内径0.5mm、長さ2mのテフロンチューブを接続した流通反応装置を用意した。高速混合器の導入口においては、外径1/16インチ、内径0.5mmのテフロンチューブを介してシリンジを接続した。
100ml三角フラスコに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30ml、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液1ml、およびジエチルエーテル30mlを仕込み、マグネチックスターラーで攪拌しつつ氷水浴にて0℃まで冷却した。高速混合器および反応部も氷水浴に浸けて0℃に冷却した。反応部の出口は三角フラスコの水層に導入した。
上記の参考例で得た活性ヨウ素化剤の全量を高速混合器の導入管に接続した。また、1,3−ジメトキシベンゼン136.8mg(0.99mmol;ヨウ素(原子換算)/基質モル比=1.01)を、活性ヨウ素化剤と同量のアセトニトリルに溶解させた後、10mlのシリンジに仕込み高速混合器の導入管に接続した。各シリンジをシリンジポンプにセットし、各シリンジからの流速が3.0ml/minになるように調整し、高速混合器に液を導入して、ヨウ素化反応を行った。各溶液の導入線速度の合計は50.9cm/秒であった。なお、反応により得られた反応液は淡黄色を呈していた。
送液終了後に、水層とエーテル層とを分液した。エーテル層を減圧濃縮し、10cmシリカゲルカラムにかけて、100mlのエーテルでカラム内から反応物を溶出させた。溶媒を減圧濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30mlおよびヘキサン50mlを加えて抽出を行った。分液を行い、ヘキサン層を減圧濃縮乾固させて、反応物を得た。
反応物をNMR分析およびGC分析した結果、4−ヨード−1,3−ジメトキシベンゼン180.4mg(0.683mmol=収率69.0%)、4,6−ジヨード−1,3−ジメトキシベンゼン6.7mg(0.017mmol=収率1.7%)が得られた。すなわち、モノヨウ素化体とジヨウ素化体との生成率の比は97.6:2.4であった。
(実施例2−2)
原料である1,3−ジメトキシベンゼンの量を131.6mg(0.95mmol;ヨウ素/基質モル比=1.05)としたこと以外は、上記の実施例2−1と同様の装置および手法により、ヨウ素化反応を行った。
反応物をNMR分析およびGC分析した結果、4−ヨード−1,3−ジメトキシベンゼン171.9mg(0.651mmol=収率68.5%)、4,6−ジヨード−1,3−ジメトキシベンゼン4.8mg(0.012mmol=収率1.3%)が得られた。すなわち、モノヨウ素化体とジヨウ素化体との生成率の比は98.2:1.8であった。
(実施例2−3)
原料である1,3−ジメトキシベンゼンの量を124.5mg(0.90mmol;ヨウ素/基質モル比=1.11)としたこと以外は、上記の実施例2−1と同様の装置および手法により、ヨウ素化反応を行った。
反応物をNMR分析およびGC分析した結果、4−ヨード−1,3−ジメトキシベンゼン177.9mg(0.674mmol=収率74.8%)、4,6−ジヨード−1,3−ジメトキシベンゼン8.0mg(0.020mmol=収率2.3%)が得られた。すなわち、モノヨウ素化体とジヨウ素化体との生成率の比は97.1:2.9であった。
(実施例2−4)
原料である1,3−ジメトキシベンゼンの量を112.3mg(0.81mmol;ヨウ素/基質モル比=1.23)としたこと以外は、上記の実施例2−1と同様の装置および手法により、ヨウ素化反応を行った。
反応物をNMR分析およびGC分析した結果、4−ヨード−1,3−ジメトキシベンゼン166.8mg(0.632mmol=収率77.7%)、4,6−ジヨード−1,3−ジメトキシベンゼン13.0mg(0.033mmol=収率4.1%)が得られた。すなわち、モノヨウ素化体とジヨウ素化体との生成率の比は95.0:5.0であった。
(比較例2−1)
1,3−ジメトキシベンゼン138.2mg(1.00mmol;ヨウ素/基質モル比=1.00)、アセトニトリル8ml、撹拌子を50mlナスフラスコに仕込み、マグネチックスターラーにて攪拌し氷水浴にて0℃まで冷却した。上記の参考例で調製した活性ヨウ素化剤の全量を加え、0℃で1時間反応を行った。
反応液を減圧濃縮し、10cmシリカゲルカラムにかけて、100mlのエーテルでカラム内から反応物を溶出させた。溶媒を減圧濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30mlおよびヘキサン50mlを加えて抽出を行った。なお、反応により得られた反応液はヨウ素の遊離等により褐色を呈していた。分液を行い、ヘキサン層を減圧濃縮乾固させて、反応物を得た。
反応物をNMR分析およびGC分析した結果、4−ヨード−1,3−ジメトキシベンゼン163.1mg(0.618mmol=収率61.8%)、4,6−ジヨード−1,3−ジメトキシベンゼン28.5mg(0.073mmol=収率7.3%)が得られた。すなわち、モノヨウ素化体とジヨウ素化体との生成率の比は89.4:10.6であった。
(比較例2−2)
原料である1,3−ジメトキシベンゼンの量を132.8mg(0.96mmol;ヨウ素/基質モル比=1.04)としたこと以外は、上記の実施例2−1と同様の装置および手法により、ヨウ素化反応を行った。
反応物をNMR分析およびGC分析した結果、4−ヨード−1,3−ジメトキシベンゼン156.9mg(0.594mmol=収率62.0%)、4,6−ジヨード−1,3−ジメトキシベンゼン29.9mg(0.113mmol=収率11.8%)が得られた。すなわち、モノヨウ素化体とジヨウ素化体との生成率の比は84.0:16.0であった。
(比較例2−3)
原料である1,3−ジメトキシベンゼンの量を125.6mg(0.91mmol;ヨウ素/基質モル比=1.10)としたこと以外は、上記の実施例2−1と同様の装置および手法により、ヨウ素化反応を行った。
反応物をNMR分析およびGC分析した結果、4−ヨード−1,3−ジメトキシベンゼン150.9mg(0.572mmol=収率62.9%)、4,6−ジヨード−1,3−ジメトキシベンゼン59.3mg(0.152mmol=収率16.7%)が得られた。すなわち、モノヨウ素化体とジヨウ素化体との生成率の比は79.0:21.0であった。
(比較例2−4)
原料である1,3−ジメトキシベンゼンの量を111.4mg(0.81mmol;ヨウ素/基質モル比=1.24)としたこと以外は、上記の実施例2−1と同様の装置および手法により、ヨウ素化反応を行った。
反応物をNMR分析およびGC分析した結果、4−ヨード−1,3−ジメトキシベンゼン95.5mg(0.362mmol=収率44.9%)、4,6−ジヨード−1,3−ジメトキシベンゼン57.3mg(0.147mmol=収率18.2%)が得られた。すなわち、モノヨウ素化体とジヨウ素化体との生成率の比は71.1:28.9であった。
上記の結果を下記の表4に示す。また、各実施例および各比較例における、モノヨウ素化体選択率に対する基質(1,3−ジメトキシベンゼン)のモル比の影響を、図2にグラフとして示す。
Figure 0004726806
従来、例えばモノヨウ素化体を製造しようとする場合には、副生物であるジヨウ素化体やトリヨウ素化体の副生を抑制するという観点から、反応物中へのヨウ素の添加量を少なめに設定する(すなわち、ヨウ素/基質のモル比を1.0未満に設定する)ことが一般的であり、これにより十分な収率を達成するのが困難であるという問題があった。これに対し、本発明によれば、表4および図2に示すように、マイクロリアクターを用いて反応を行うことで、基質に対するヨウ素のモル比を1.0よりも大きく設定した場合であっても、所望の生成物であるモノヨウ素化体を高選択的に高収率で製造しうることが示される。
なお、本出願は、2005年1月6日に出願された日本特許出願番号2005−001693号に基づいており、その開示内容は、参照により全体として引用されている。

Claims (8)

  1. マイクロミキサーを備えたマイクロリアクターに、芳香核に結合したn(nは2以上の整数)個以上の水素原子を置換基として有する芳香族化合物1モルに対し、活性ヨウ素化剤を(m−0.4)モル以上(m+0.4)モル以下(ヨウ素原子換算)(mは、1≦m≦n−1を満たす整数)の割合で、前記芳香族化合物と前記活性ヨウ素化剤とを共に溶液で導入し、連続的に該芳香族化合物にヨウ素をmモル置換させることを特徴とする、芳香族ヨウ素化合物の製造方法。
  2. 前記マイクロリアクターに導入する前記芳香族化合物と前記ヨウ素化剤との配合量が、前記芳香族化合物1モルに対して前記ヨウ素化剤0.9モル以上1.3モル以下(ヨウ素原子換算)であり、前記芳香族化合物のモノヨウ素化体を得ることを特徴とする、請求項1記載の芳香族ヨウ素化合物の製造方法。
  3. 前記マイクロリアクターに導入する前記芳香族化合物と前記ヨウ素化剤との配合量が、前記芳香族化合物1モルに対して前記ヨウ素化剤1.8モル以上2.3モル以下(ヨウ素原子換算)であり、前記芳香族化合物のジヨウ素化体を得ることを特徴とする、請求項1記載の芳香族ヨウ素化合物の製造方法。
  4. 前記マイクロリアクターに導入する前記芳香族化合物と前記ヨウ素化剤との配合量が、前記芳香族化合物1モルに対して前記ヨウ素化剤2.8モル以上3.3モル以下(ヨウ素原子換算)であり、前記芳香族化合物のトリヨウ素化体を得ることを特徴とする、請求項1記載の芳香族ヨウ素化合物の製造方法。
  5. 前記マイクロリアクターの流路の等価直径が、1〜10,000μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の芳香族ヨウ素化合物の製造方法。
  6. 前記活性ヨウ素化剤が、ヨウ素の電解酸化またはヨウ素化合物の電解酸化により生成するヨウ素陽イオンを反応活性剤とする化合物である、請求項1〜5のいずれかに記載の芳香族ヨウ素化合物の製造方法。
  7. 前記活性ヨウ素化剤が、酸化剤によるヨウ素またはヨウ素化合物の酸化により生成するヨウ素陽イオンを反応活性剤とする化合物である、請求項1〜5のいずれかに記載の芳香族ヨウ素化合物の製造方法。
  8. 前記マイクロリアクターに導入する前記芳香族化合物と前記ヨウ素化剤とを導入する際の各溶液の導入線速度の合計が10cm/秒以上である、請求項1〜7のいずれかに記載の芳香族ヨウ素化合物の製造方法。
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