JP2004016904A - マイクロリアクターシステム - Google Patents

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Hiroshi Maekawa
前川  弘志
Hiroaki Tamaya
玉谷  弘明
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Abstract

【課題】化学反応の反応収率の向上等を可能とするマイクロリアクターシステムを提供することを課題とする。
【解決手段】マイクロリアクター内を流れる流体の圧力変動が2.0%以下であることを特徴とするマイクロリアクターシステムを提供する。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、部材中に微小な流路を有するマイクロリアクター内を流れる流体の圧力変動が抑制されたマイクロリアクターシステムに関する。さらに詳しくは、化学、生化学、農業、林業、水産業、医療、食品工業、製薬工業、環境保全、犯罪捜査、スポーツ等の分野、とりわけ、化学合成、化学分析および生化学用反応装置として有用なマイクロリアクターシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
マイクロリアクターは、マイクロメーターオーダーの微小な流路を有する装置であり、化学反応、微量分析、薬品の開発、ゲノム・DNA解析ツール等に利用されている。マイクロリアクターは、フラスコ等の従来の反応器に比べて装置全体が小さいため熱交換効率が極めて高く、温度制御が効率良く行えるという特徴がある。従って、発熱が大きく暴走や爆発の危険性のある反応や、精密な温度制御を必要とする反応や、急激な加熱または冷却を必要とする反応でも、マイクロリアクターを利用すれば容易に行うことができるという利点がある。
【0003】
また、微小空間の中で反応を行うため、流体の単位体積あたりの界面、例えば、有機溶剤と水との液・液界面や、液体と器壁との固・液界面の面積が、非常に大きくなる。それ故、界面を介した物質移動や、不均一触媒との接触面積が大きくなるため、反応を効率良く行うことができる。さらに、リアクターの容積が微小であるので、反応に用いる試料(反応試薬、サンプル等)の量及びコストを抑えることができ、生成物の分析能力の限界まで反応スケールを小さくすることができるため、廃棄物を抑制し、環境への負荷を低減させることが出来る。
【0004】
マイクロリアクターを用いた物質生産では、従来までのように反応器の大きさを大きくするスケールアップではなく、マイクロリアクターを多数並列させて生産する、いわゆるナンバリングアップを行うことが検討されている。従来のスケールアップでは、フラスコスケールで開発された物質を大量生産するためには、数リットルの小試験、数百リットルの中試験を行った後、数立米規模の実機プラントの設計が行われる手順を踏んでおり、多大のコスト・労力・時間を労しており、また、スケールアップにより収率が悪化することも珍しくない。一方、ナンバリングアップでは、同一のマイクロリアクターを多数並列して生産するため、スケールアップが容易であり、同様の品質の製品を作ることが出来ると考えられている。
【0005】
これらの利点から、近年、マイクロリアクターに関する研究が盛んに行われているが、周辺機器との統合や制御を含めたシステム全体の研究は、あまり行われていない。特に、マイクロリアクターに送液する方法は、一般的に、市販のシリンジポンプやピストンポンプが流用されているに過ぎず、十分に検討されているとは言い難く、流体の微小時間での圧力変動と混合効率の関連性について、記述された報告は見当たらない。
【0006】
W. Ehrfeldらは、シリンダー中でピストンを往復させることにより流体に運動を与えるピストンポンプをマイクロミキサーが内蔵されたマイクロリアクターに接続したマイクロリアクターシステムを使用して、マイクロリアクター内に存在する複数の流路内での濃度分布、流体の均質性、混合効率等の流体の挙動についての検討結果を報告している(Ind. Eng. Chem. Res. 1999, 38, 1075−1082)。しかしながら、この報告において、微少時間内での流量変動と混合効率の関連性についての言及はなされていない。
【0007】
一方、インクジェット方式によって試料を送受液するマイクロリアクターが提案されている(特開平2001−228159号公報)。インクジェット方式は、液体をドット(滴)で制御するため、各ドットの容量の再現性は良好であるが、連続流とはならないので、微少時間での流量変動は避けられず、理想的な混合状態を作り出すことが出来ないという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、マイクロリアクターを用いた化学反応の収率等を改善するためのマイクロリアクターシステムを提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、マイクロリアクターを流れる流体の圧力変動を抑制することにより混合効率が向上することを見出し、本発明を完成するに到った。
【0010】
すなわち、本発明は、マイクロリアクター内を流れる流体の圧力変動が2.0%以下であることを特徴とするマイクロリアクターシステムであり、また、本発明は、複数の流体をマイクロリアクターに導入し、導入された複数の流体をマイクロリアクター内で混合するための混合領域がマイクロリアクター内に存在するマイクロリアクターシステムであり、さらに、本発明は、化学反応、生化学反応または化学分析用に使用するマイクロリアクターシステムであり、さらにまた、本発明は、複数のマイクロリアクターを並列して使用するマイクロリアクターシステムである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明に用いることができるマイクロリアクターは、基板表面に、積層、貼付、エッチング、LIGAプロセス、切削、鋳型成形などによりミクロン領域の流路が形成され、この空間内で化学反応等を行うことができる3次元構造体である。マイクロリアクター内には、流体の導入口および排出口につながる1つ以上の連続流路があり、また、複数の流体をマイクロリアクター内で混合する混合領域を有していても良い。この混合領域は、複数の流体が接触、あるいは混合し合うように流路が形成された空間であれば特に限定されないが、例えば、流路がT字やY字型に形成された簡単な構造、それらを多層状に積み重ねた構造等を挙げることができる。
【0012】
混合領域の流路幅は、混合効率と相関関係が在り、理論上は流路幅が微細であるほど混合効率を向上させることが出来る。混合効率は、文献(AIChE Symp. Ser. 1991,286(88),6−10)に示されたように、競争反応を利用した方法で比較することができる。
【0013】
また、抽出操作を行うための平行流路を付帯していても良く、また、マイクロリアクター経路内の壁に触媒を担持させ、不均一触媒反応を行うようにしても良く、また、必要であればヒーターを内蔵させても良く、また、滞留時間を稼ぐための流路を設けても良く、反応熱の除去や、加熱のための熱交換器が付属されていても良い。
【0014】
マイクロリアクターとしては、例えば、ガラス基板を湿式エッチングによってマイクロ流路を形成した化研社の集積化ガラスチップ、シリコン樹脂を鋳型成形により加工しマイクロ流路を形成したアービオテック社のMicrofluidics chip、インスティチュート・フュール・マイクロテクニック・マインツ社(Institut fur Mikrotechnik Mainz GmbH, Germany)が市販しているマイクロリアクター、または、他の市販のマイクロリアクター(例えば、セルラー・プロセス・ケミストリー社(Cellular Process Chemistry GmbH, Frankfurt/Main)からのセレクト(Selecto;商標)(シトス(Cytos;商標)に基づくもの)等を使用することが可能である。
【0015】
マイクロリアクター内の流路の正味幅は、流体が流れ得る範囲であれば特に限定されないが、通常、5〜10000μmの範囲内で使用目的に応じて適宜変更することができる。流路の正味幅が小さいと流量を上げることができないため生産性向上が難しく、また、固形物混入や反応により固形物が生成し閉塞する危険性が高まることがあるので、流路の正味幅は5μm以上が好ましい。一方、マイクロリアクターの特徴である高い熱交換能力および高い混合効率を発揮させるためには、流路の正味幅は10000μm以下が好ましい。
【0016】
なお、流路幅は、マイクロリアクターシステム全体の流路が、上記の範囲で微細である必要はなく、混合、熱交換、反応といったマイクロリアクターシステムの性能に関わる重要な操作が行われる領域の流路のみを微細な構造とすることもできる。
【0017】
本発明でいう流体とは、マイクロリアクター内の流路を流通することが可能な物質であれば特に限定されない。このような流体としては、例えば、気体、液体、超臨界流体、スラリー、ペースト、ゲル、懸濁液などが挙げられる。流体の粘度は、特に限定されないが、10Pa・s以下が好ましく、5Pa・s以下がさらに好ましい。また、2つ以上の流体は均一に混合できるものでも良く、均一にならなくても良い。また、流体中には必要に応じて界面活性剤に代表されるような分散剤を使用してもよい。
【0018】
本発明でいう圧力変動とは、一定時間内の平均圧力の値に対する、最大圧力差の比を意味する。なお、最大圧力差とは、最大圧力の値あるいは最低圧力の値と平均圧力値の差のうちの大きい方を意味する。
【0019】
本発明でいう圧力は、応答性0.01秒以下かつ繰り返し精度±0.5%FS以下の性能の歪みゲージ等をセンサーにしたダイヤフラム型電子式圧力計を用いて、1秒の間隔で測定した値である。尚、使用する圧力計は、圧力値に対して適正な圧力範囲を有するものを使用しなければならず、圧力値は圧力計の圧力範囲の10%から90%の範囲にあることが好ましい。
【0020】
本発明者らは、マイクロリアクター内を流れる流体の圧力変動が小さいほど混合効率が向上し、化学反応の収率等が改善することを見出した(実施例および比較例を参照)。
【0021】
マイクロリアクター内を流れる流体の圧力変動は2.0%以下であることが好ましく、さらに好ましくは、1.5%以下であり、特に好ましくは、1.0%以下である。圧力変動は、Fanningの式(P=4fL/D×ρu/2,P:圧力,f:摩擦係数,ρ:密度,u:流速)より、流速の2乗に比例することから、圧力変動が大きければ、流量(流速)の変動も大きくなる。よって、圧力変動を2.0%以下に抑制することで、流体の流量が安定し、均一な混合比率が維持され、混合効率が向上したと考えられる。さらに、混合効率の向上により、局所的な温度上昇や副反応等が抑制され、その結果、反応収率が改善されたり、マイクロスフェア調整の時には、粒径を揃えることが出来るといった効果が期待される。
【0022】
マイクロリアクターに流体を導入するための供給手段は、特に制限されるものではないが、例えば、種々のポンプや、圧送する方法、重力差を利用する方法、高圧に圧縮された容器から供給する方法、電気泳動法、などを用いることができる。ポンプとして具体例を示すとすれば、例えば、▲1▼シリンダー内の流体をピストンで押し込めるシリンジポンプ、▲2▼ピストンポンプ、ダイヤフラムポンプといったピストンやプランジャーなどの往復運動を利用して圧力を上げる往復式ポンプ、▲3▼ギアポンプやペリスタポンプといった歯車やローラーを回転し、流体を空隙に閉じ込めて押し動かして輸送する回転式ポンプ、▲4▼ボリュートポンプや、デフューザポンプといった、流体を回転羽根で回転しその遠心力によって圧力を上げる遠心式ポンプや、その他一般的に知られているポンプ等が挙げられる。
【0023】
マイクロリアクター内を流れる流体の圧力変動を抑制する方法は特に制限されないが、上記のポンプ自体の改良により抑制してもよいし、圧力変動を抑制する装置を使用してもよい。ポンプ自体の改良方法としては、例えば、ピストンポンプであれば、ピストンを複数使いそれらの位相を調整したり、ピストンの回転数を上げたり、逆流防止弁に電磁式弁を使用するなどが挙げられる。圧力変動を抑制する装置には、ダイヤフラム・ばね・ダンパー・ゴム弾性などを利用したり、細管を通過させたり、また、それらを組み合わせた装置を利用することなどが挙げられる。
【0024】
また、マイクロリアクターへの流体の供給手段として、圧電体素子を駆動源とするピエゾジェット方式、あるいは熱の印加により急激に蒸気を発生させて試料を送液するバブルジェット方式(バブルジェット;商標)のようなインクジェット方式も、流体の圧力変動を抑制することが可能となれば使用することができる。
【0025】
マイクロリアクター内を流れる流体の流量は、マイクロリアクターの使用目的に応じて適宜変更することができる。
【0026】
マイクロリアクター内で混合される2つ以上の流体の体積比率は、特に限定されず、同じであってもよく、偏っていても良い。
【0027】
上記のマイクロリアクター及び流体を導入するための供給手段を用いることにより化学反応等を行うためのマイクロリアクターシステムを構築することができる。
【0028】
本発明のマイクロリアクターシステムは、複数のマイクロリアクターを並列に組み合わせてもよく、多段反応用に、複数のマイクロリアクターを直列に組み合わせてもよく、直列かつ並列に組み合わせることができる。
【0029】
本発明のマイクロリアクターシステムは、化学反応実験、薬品の開発、人工臓器開発、ゲノム・DNA解析ツール、マイクロ流体工学の基礎解析ツール等に利用でき、なかでも、化学反応、生化学反応または化学分析に有用である。
【0030】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
【0031】
実施例1〜4
混合効率の測定は、文献(Ind. Eng. Chem. Res. 1999, 38, 1075−1082)記載の方法に従って行った。具体的には、0.1374mol/Lの塩酸水溶液を調整しA液とし、一方、0.0160mol/Lヨウ化カリウム、0.00318mol/Lヨウ素酸カリウム、1.33mol/L酢酸ナトリウムの混合水溶液をB液とする。A液とB液をそれぞれ送液ポンプを使って、マイクロリアクターに導入し、排出された液を3mL採取し、採取1分後の352nmの吸光度を測定した。混合が良ければ、塩酸の水素イオンは、酢酸ナトリウムの中和に速やかに消費されるが、攪拌が悪ければ、塩酸の水素イオンは、酢酸ナトリウムの中和に消費される前に、ヨウ化カリウムとヨウ素酸カリウムに作用し、ヨウ素を生成し、褐色に変色する。つまり、352nmの吸光度が高ければ、混合効率が低く、逆に、低ければ、混合効率が高いことを示す。
【0032】
マイクロリアクターとして、インスティチュート・フュール・マイクロテクニック・マインツ社(Institut fur Mikrotechnik Mainz GmbH, Germany)のシングルミキサー(チャネル幅:40μm)を使用した。送液ポンプは、ハーバードアパレイタス社(Harvard Apparatus, Inc., USA)製シリンジポンプPump11を使用した。A液とB液を、1:1の比率で送液し、サンプル採取1分後の吸光度を測定した。各液の流量が1.0mL/分〜8.0mL/分の範囲を試験した。吸光度の測定は、測定器に島津製作所製UV−2200を用い、光路長10mmの石英製セルを使って行った。この結果を、表1にまとめた。
【0033】
比較例1〜4
実施例1〜4で使用したものと同じマイクロリアクターを用い、送液ポンプにダブルプランジャータイプの日本分光株式会社製 Intelligent HPLC Pump PU980を使用して、実施例1〜4と同じ反応を同じスケールで行った。得られた結果を表1にまとめた。
【0034】
比較例5
実施例1〜4と同じ反応をマイクロリアクターの代わりに槽型混合器を使用して行った。槽型混合器は、直径100mmで、幅15mmのバッフルを等角度で6枚取り付けられたものを使用し、6枚羽根のタービン型攪拌翼(翼長65mm)を使用した。A液300mLを滴下ロートに入れ、槽型混合器に取り付け、B液300mLを槽型混合器内に入れた。攪拌翼を1200rpmの速度で回転させながら、滴下ロートの注入口を全開にして、一気(約30秒)に流し込んだ。1分間混合した後、サンプルを採取し、1分後の吸光度を測定した。結果は表1に示した。
【0035】
実施例1〜4と比較例1〜4の結果を比較すると、実施例1〜4では、吸光度は、全体に渡って低く、特に、2mL/分以上の実施例1〜3は、比較例5の槽型混合器で1200rpmで混合したときより良好な混合効率を示し、槽型混合器では達成できない極めて良好な混合効率であることが判明した。
【0036】
比較例1〜4は、実施例1〜4より吸光度が高く、全ての領域で混合効率が悪化したことが分かった。また、8mL/分まで流量を上げても、比較例5の槽型混合器に及ばなかった。
【0037】
【表1】
Figure 2004016904
【0038】
実施例5
実施例1〜4で使用したものと同じマイクロリアクターおよび送液ポンプを用いて、ポリ乳酸のマイクロスフェアを調整した。ポリ乳酸は、三井化学製商品名LACEA(重量平均分子量15.6万)を用い、塩化メチレンに溶解し、5重量%の溶液とした。ポリ乳酸溶液を分散させる水層には、2.5重量%ポリビニルアルコール(クラレ製商品名:ポバールPVA−205MB)水溶液を用いた。上記二つの溶液を、ポンプを使ってマイクロリアクターにそれぞれ10mL/分の流量で送液し、ポリ乳酸溶液を分散させた。この時の圧力変動は、1.8%であった。マイクロリアクターから出た、分散液を55℃に加熱した2.5重量%ポバール水溶液を攪拌した中に注入した。分散液中の塩化メチレンは揮発し、ポリ乳酸が析出し固体となり、ポリ乳酸のマイクロスフェア分散液が得られた。この、分散液の粒径を、レーザー回折・散乱法で測定したところ、平均粒径10.7μmであった。
【0039】
比較例6
ポンプを比較例1〜4と同じ物を使用した以外は、実施例5と同じ方法でポリ乳酸のマイクロスフェアを調整した。この時の圧力変動は、15.2%であった。マイクロスフェア分散液の平均粒径は、24.8μmであった。
【0040】
比較例7
ポンプに、日本精密科学製KX−500を使用した以外は、実施例5と同じ方法でポリ乳酸のマイクロスフェア調整を試みた。ポンプの圧力変動は、25.5%であった。ポリ乳酸溶液と、ポリビニルアルコール水溶液が、交互に吐出する状態となり、うまく分散させることが出来ず、ほとんどマイクロスフェアは生成しなかった。
【0041】
実施例6
実施例1〜4と同じマイクロリアクターと送液ポンプを用いて、臭化フェニルマグネシウムとプロピオンアルデヒドから、1−フェニル−1−1−プロパノールを合成した。装置内部を十分に乾燥した後、臭化フェニルマグネシウム(1.04mol/L,テトラヒドロフラン溶液)と、プロピオンアルデヒド(1.14mol/L,テトラヒドロフラン溶液)を、それぞれポンプを用いて1.0mL/分の流速でマイクロリアクターに注入した。温度は、室温で特に制御はしなかった。この時の圧力変動は、0.8%であった。マイクロリアクターから吐出した反応液は、内径0.8mmのステンレス配管内で約30分間滞留させた後、水と反応させて失活させた。塩酸で水酸化マグネシウムを溶解させた後、酢酸エチルで抽出し、液体クロマトグラフィーを用いて1−フェニル−1−1−プロパノールを定量した。収率は、95.0%であった。
【0042】
比較例8
送液ポンプに比較例1と同じものを用いた以外は、実施例3と同じ方法で、1−フェニル−1−1−プロパノールを合成した。この時の圧力変動は、9.0%であり、収率は、78.0%であった。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、化学反応の反応収率を向上させることができ、粒径の揃ったマイクロスフィアを効率よく得ることもできる。

Claims (4)

  1. マイクロリアクター内を流れる流体の圧力変動が2.0%以下であることを特徴とするマイクロリアクターシステム。
  2. 複数の流体をマイクロリアクターに導入し、導入された複数の流体をマイクロリアクター内で混合するための混合領域がマイクロリアクター内に存在することを特徴とする請求項1記載のマイクロリアクターシステム。
  3. 化学反応、生化学反応または化学分析用に使用することを特徴とする請求項1ないし2のいずれかに記載のマイクロリアクターシステム。
  4. 複数のマイクロリアクターを並列して使用することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のマイクロリアクターシステム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006073124A1 (ja) * 2005-01-06 2006-07-13 Nippoh Chemicals Co., Ltd. 芳香族ヨウ素化合物の製造方法

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